米国科学技術予算等における当面の見通し(報告) 1. 背景 - JSPS ...

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米国科学技術予算等における当面の見通し(報告) 1. 背景 - JSPS ...

することを 指 す。すなわち1 各 種 特 別 減 税 措 置 が 一 斉 に 2012 年 に 期 限 を 迎 え、 実 質的 な 大 幅 増 税 となること、22011 年 予 算 管 理 法 (Budget Control Act 2011)により 2013 年 1 月 1 日 から 政 府 歳 出 の 強 制 削 減 (Mandatory Sequestration)の 発 動により 生 ずる 状 態 を 指 すものであり、 公 共 サービスや 実 態 経 済 に 悪 影 響 を 及 ぼすことが 懸 念 される。注 : 米 議 会 予 算 局 によると、2013 年 の 減 税 停 止 と 歳 出 削 減 の 合 計 は5600 億 ドル( 約 45 兆 円 )。これらの 措 置 の 背 景 として、 近 年 の 連 邦 財 政 の 悪 化 が 挙 げられる。リーマンショックによる 歳 入 減 と、その 対 応 のための 歳 出 増 を 受 けて、 財 政 赤 字 が 対 GDP 比 で 2009年 会 計 年 度 には 10.1%となる 一 方 で、 今 後 社 会 保 障 支 出 の 増 大 なども 見 込 まれている。この 中 で、2010 年 11 月 の 中 間 選 挙 で 共 和 党 が 下 院 で 多 数 を 占 めることに 起 因して、2011 年 夏 に 連 邦 政 府 債 務 の 上 限 引 上 げに 向 けた 交 渉 が 難 航 した。その 結 果 、上 限 引 き 上 げについては 合 意 がなされた 一 方 で、2011 年 予 算 管 理 法 が 成 立 した。同 法 では、 毎 年 度 の 裁 量 予 算 の 支 出 上 限 が 定 められることに 加 え、 同 年 11 月 までの 4 か 月 以 内 に 財 政 健 全 化 策 を 合 意 しなければ 2013 年 1 月 より 自 動 的 に 支 出 削 減 が行 われることとなっている(これにより 2013 年 ~2021 年 までの 10 年 間 で 1.2 兆 ドル( 約 96 兆 円 注 1)を 追 加 で 削 減 。)。この 対 応 に 向 けて 超 党 派 の 委 員 会 において検 討 が 行 われたが 合 意 に 至 らなかったため、2012 年 12 月 末 までに 何 らかの 回 避 策( 注 2)が 合 意 されなければ、この 削 減 措 置 が 実 行 されることとなる。注 1: 通 貨 記 載 に 当 たっては、1 ドル=80 円 として 換 算注 2: 新 聞 報 道 等 によれば、12 月 23 日 現 在 なお 協 議 中 であり、 暫 定 的 な 減 税 延 長 等 で 当 面 しのいで、 来 年 1 月 からの 新 議 会 において 詳 細 を 詰 めるなどの 案 が 取 りざたされているが、 富 裕 層 向 けの 減 税 延 長 の 可 否 ( 特 に 対 象 となる 富 裕 層 の 線 引 き)などを 巡 り、 大 統 領 ・ 民 主 党 と 共 和 党 両 党 との 間 で 考 え 方 の 隔 たりは 大 きく、 予 断 を 許 さない 状 況 である【 参 考 資 料 等 】○AAAS REPORT XXXVIIRESEARCH AND DEVELOPMENT FY2013Chpter3 Political and Policy Context for the FY2013 Budgethttp://www.aaas.org/spp/rd/rdreport2013/(3) 参 考 : 米 国 における 予 算 プロセス我 が 国 と 異 なり、 米 国 の 会 計 年 度 は、 前 年 10 月 1 日 から 翌 年 9 月 31 日 までの 期間 である。また、 予 算 の 作 成 から 国 会 の 議 決 に 至 るまで 2 年 近 くを 要 するものであり、その 大 まかなプロセスは 以 下 のとおりである。2012 年 12 月 現 在 、2013 会 計 年度 予 算 (2(1) 参 照 )の 歳 出 法 案 審 議 と 2014 会 計 年 度 (2(2) 参 照 )の 予 算 案 策


( 約 5.9 兆 円 ))。また、 非 国 防 、 国 防 の 別 でみると、 非 国 防 研 究 は 5%の 増 (649 億 ドル( 約 5.2 兆 円 ))の 反 面 、 開 発 研 究 が 大 部 分 を 占 める 国 防 研 究 は 1.5% 減 (759 億 ドル( 約 約 6 兆 円 ))となっている。個 別 分 野 毎 にみてみると、 特 に、 大 統 領 科 学 イノベーション 計 画 (President’s Planfor Science and Innovation)の 対 象 機 関 である 国 立 科 学 財 団 (NSF)、エネルギー 省科 学 局 (DOE’s Office of Science) 国 立 標 準 技 術 研 究 所 (NIST )の 予 算 は 増 額 傾 向である。もっとも, 2010 年 米 国 競 争 力 強 化 法 再 授 権 法 によって 想 定 されている 予 算 倍増 のペースを 下 回 っている。( 同 法 では、2006 年 をベースにして 2017 年 達 成 と 想 定 )。このほか、クリーン・エネルギー 開 発 の 重 点 投 資 の 継 続 (67 億 ドル( 約 5360 億 円 ))、バイオメディカル 研 究 の 投 資 継 続 (NIH にほぼ 前 年 度 同 額 の 300 億 ドル( 約 2.4 兆 円 )、科 学 技 術 工 学 数 学 教 育 (STEM 教 育 )の 充 実 (2 年 間 で 1 万 人 の 教 員 増 加 、8000 万 ドル( 約 64 億 円 ))などが 増 加 の 内 容 である。 一 方 、 国 防 関 連 及 び 農 務 省 関 連 の 研 究 開 発予 算 は 基 礎 応 用 科 学 の 一 部 を 除 き 全 体 として 減 少 となっている。【 参 考 資 料 等 】○AAAS REPORT XXXVII RESEARCH AND DEVELOPMENT FY2013http://www.aaas.org/spp/rd/rdreport2013/○OSTP Innovation for America’s Economy, America’s Energy, and American Skills:The FY 2013 Science and Technology R&D Budgethttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/fy2013rd_summary.pdf○The President’s Plan for Science and InnovationDoubling Funding for Key Science Agencies in the 2013 Budgethttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/fy2013rd_doubling.pdf(2)2014 会 計 年 度 予 算 案 の 策 定 状 況2014 会 計 予 算 の 予 算 編 成 方 針 については、 行 政 管 理 予 算 局 (OMB)が 2012 年 5 月 にバジェットガイダンスを 示 し、その 後 、 同 年 6 月 に 行 政 管 理 予 算 局 と 科 学 技 術 政 策 局の 連 名 (OSTP)により 科 学 技 術 優 先 事 項 (Science and Technology Priorities for theFY2014 Budget)を 示 した。 各 省 庁 は、この 優 先 事 項 を 考 慮 して 予 算 を 作 成 することとなり、 例 年 通 りであれば 2 月 の 初 旬 に 大 統 領 予 算 教 書 にその 内 容 が 盛 り 込 まれることとなる。 一 方 で、すでに 述 べた 財 政 の 壁 問 題 の 対 応 が、 同 予 算 案 にどのように 影 響 するのかは 引 き 続 き 注 視 する 必 要 がある。 強 制 削 減 が 発 動 された 場 合 には、 研 究 開 発 予算 は 更 に8.2% 削 減 されることとされている。


科 学 技 術 優 先 事 項 においては、 各 省 庁 における 優 先 順 位 の 明 確 化 ・ 効 率 的 な 資 源 配分 、 政 府 業 績 評 価 法 (GPRA) 等 に 基 づく 定 量 的 評 価 などを 基 本 として、 以 下 のとおり、各 省 庁 にまたがる 9 つの 優 先 分 野 を 示 している( 他 方 、1 省 庁 のみで 実 施 される 事 業 はこの 覚 書 には 含 まれていない。)。【 多 省 庁 にまたがる 9 つの 優 先 分 野 (Multi-agency priorities)】1 先 進 的 製 造 (Advanced manufacturing)2 クリーン・エネルギー (Clean energy)3 地 球 規 模 の 気 候 変 動 (Global climate change)4 知 識 に 基 づく 政 策 形 成 ・ 管 理 のための 研 究 開 発(R&D for informed policy-making and management)5 情 報 技 術 研 究 開 発 (Information Technology Research and Development)6 ナノテクノロジー(Nanotechnology)、7 バイオロジカル・イノベーション (Biological Innovation)、8 科 学 技 術 工 学 数 学 教 育 (STEM education)9 イノベーションと 商 業 化 (Innovation and Commercialization)【 参 考 資 料 等 】各 種 覚 書○ Fiscal Year 2014 Budget Guidancehttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/memoranda/2012/m-12-13.pdf○ Use of Evidence and Evaluation in the 2014 Budgethttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/memoranda/2012/m-12-14_1.pdf○ Science and Technology Priorities for the FY 2014 Budgethttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/m-12-15.pdf(3) 強 制 削 減 後 の 研 究 開 発 関 連 予 算 への 影 響 分 析 、 働 きかけ厳 しい 財 政 状 況 、 特 に 上 述 1.( 2)の 財 政 の 壁 問 題 が 顕 在 化 しつつある 中 、 研 究 者 、各 種 関 連 団 体 は 様 々な 形 で、 研 究 予 算 の 維 持 、 増 額 について 働 きかけを 強 めている。1例 を 挙 げると、 全 米 科 学 振 興 協 会 (AAAS)は、2012 年 9 月 27 日 、「 報 告 : 今 後 5 年 間 における 連 邦 の 科 学 技 術 と 強 制 削 減 」(Brief:Federal R&D and Sequestrtion in the FirstFive Years)を 公 表 した。 同 報 告 は、2011 年 予 算 管 理 法 に 基 づく 政 府 全 体 の 予 算 が 対象 となる 強 制 削 減 措 置 が 今 後 5 年 間 の 連 邦 政 府 のR&D 関 連 予 算 にいかなる 影 響 を 及 ぼす


かを 分 析 したものである。 同 時 に、 同 協 会 は、 同 協 会 会 員 及 びイノベーションへの 関心 が 高 い 米 国 民 に 対 して、 強 制 歳 出 削 減 措 置 が、 科 学 界 にどれほどの 悪 影 響 を 及 ぼすかを 訴 えることに 関 し、 協 力 を 求 めている。上 記 報 告 の 概 要 は 以 下 のとおり。○ 2013 年 から2017 年 までの5 年 間 を 通 じて、 強 制 削 減 により 連 邦 科 学 技 術 関 係 支 出は4.6 兆 円 (575 億 ドル)、8.4% 削 減 される。この 削 減 の 規 模 は、 年 平 均 9200 億 円 ( 115億 ドル)、 初 年 度 (2013 年 )は9680 億 円 (121 億 ドル)である。○ 防 衛 関 連 R&D 支 出 については、5 年 間 で 計 約 2.8 兆 円 (356 億 ドル)、9.1%の 削 減 、年 平 均 では5680 億 円 の 削 減 。これは2002 年 における 予 算 規 模 とほぼ 同 等 である。○ 非 防 衛 関 連 R&D 支 出 (NIH,NSF,DEA,NASA 等 からのファンディングを 含 む)については、5 年 間 で 約 1.8 兆 円 (219 億 ドル)、7.6%の 削 減 。これは 多 くの 省 庁 にとって最 近 10 年 間 では 最 も 低 い 水 準 。○ これらの 削 減 を 非 防 衛 関 連 R&D 支 出 だけで 負 った 場 合 のシナリオとして、5 年 間で 計 4.1 兆 円 ($508 億 ドル)の 削 減 、 年 平 均 では8160 億 円 (102 億 ドル)の 削 減 となる。【 図 】 非 防 衛 R&D 支 出 の 予 測 (AAAS 報 告 書 より)※インフレ 率 を 考 慮 して 今 後 5 年 間 のシナリオ(1 予 算 管 理 法 における 支 出 上 限 に 基 づくシナリオ、さらに、2 強 制 削 減 が 生 じた 場 合 のシナリオ、3 強 制 削 減 が 非 防 衛 関 連 R&D にのみ 生 じた 場 合 のシナリオ)を 分 析 。 同報 告 書 においては、 各 省 庁 毎 の 影 響 額 試 算 も 詳 細 に 掲 載 。【 参 考 資 料 等 】Brief: Federal R&D and Sequestration In The First Five Yearshttp://www.aaas.org/spp/rd/fy2013/SeqBrief.pdf


(4) 今 後 の 研 究 開 発 政 策 の 方 向 性 について大 統 領 科 学 諮 問 委 員 会 (PCAST)(※)は、2012 年 11 月 、 報 告 「 変 革 と 好 機 : 米 国の 研 究 事 業 の 未 来 」(The Future of the U.S. Research Enterprise)をまとめ 大 統 領に 提 出 した。※ 代 表 的 な 科 学 者 等 により 構 成 され、 大 統 領 に 対 して 科 学 技 術 イノベーション 政 策 について 直 接 技術 的 な 助 言 を 与 える 諮 問 機 関 。同 報 告 では、 近 年 のグローバル 競 争 の 激 化 に 伴 い 多 くの 企 業 が 短 期 間 の 成 果 を 求 め未 来 のリスクを 回 避 していることが、 民 間 セクターによる 基 礎 研 究 、 初 期 の 応 用 研 究への 支 援 を 弱 体 化 させること、 同 時 に、イノベーションそれ 自 体 が 海 外 に 流 出 し 国 内の 雇 用 や 新 産 業 創 出 を 喪 失 すること、 健 康 、 食 の 安 全 、クリーン・エネルギー、 安 全保 障 など 科 学 技 術 の 恩 恵 が 失 われることに 警 鐘 を 鳴 らしている。これらの 状 況 を 踏 まえ、 同 報 告 は、 基 礎 研 究 と 初 期 の 応 用 研 究 への 長 期 的 な 投 資 及び 産 業 界 への 技 術 移 転 の 早 期 化 の 必 要 性 に 焦 点 を 当 て、 以 下 のようなアクションを 提言 している。 同 提 言 は、 連 邦 政 府 だけでなく、 大 学 、 民 間 企 業 等 の 役 割 に 焦 点 を 当 てたものであり、 既 に 示 された 累 次 の 各 戦 略 に 加 えて、 今 後 の 科 学 政 策 の 一 つの 方 向 性を 示 しているものと 考 えられる。( 例 示 は、 同 報 告 のプレスリリースに 掲 載 されていたもの。 本 文 P.11 に 整 理 表 が 掲 載 。)○ 研 究 開 発 投 資 の 総 計 は 対 GDP 比 で 現 行 の 2.9%から 3%とすべきこと。 民 間 セクターによる 研 究 開 発 投 資 の 強 化 を 促 すための 政 策 を 議 会 と 行 政 が 協 働 して 実 行 すること。○ 連 邦 政 府 の 研 究 投 資 ( 設 備 投 資 等 も 含 む。)を 安 定 化 かつ 予 見 可 能 化 するための 方 策を 議 会 と 行 政 が 協 働 して 策 定 すること。 例 えば、 省 庁 横 断 の 複 数 年 度 の 事 業 とその 投資 計 画 などが 考 えられる。○ 研 究 や 実 験 に 関 連 する 税 額 控 除 の 恒 久 化 、 簡 素 化 、 控 除 率 を 14%から 20% 程 度 まで拡 大 すること。 同 時 に、この 控 除 については、 研 究 開 発 に 注 力 する 中 小 企 業 への 利 便性 を 高 めるため、(1) 払 い 戻 し 可 能 とすること(2) 譲 渡 可 能 とすること(3) 純営 業 損 失 の 定 義 を 研 究 開 発 支 出 への 便 宜 の 観 点 から 変 更 することが 必 要 。○ 行 政 管 理 予 算 局 (the Office of Management and Budget) 等 は、 特 に 研 究 大 学 の 生産 性 を 減 退 させるような 規 則 、 政 策 を 撤 廃 するとともにアカウンタビリティを 強 化 すること。○ 大 学 学 部 段 階 における 科 学 技 術 工 学 教 育 (STEM 教 育 )を、 最 も 優 秀 で 意 欲 のある 学生 達 を 引 き 付 けるベストプラクティスを 採 用 することを 通 じて 強 化 すること。○ 大 学 や 産 業 界 の 双 方 について、 世 界 の 優 秀 な 研 究 者 や 学 生 を 魅 了 し 彼 らを 国 内 に 確 保しなければならないこと。そのため、 例 えば、 迅 速 かつ 長 期 間 のビザを 与 えることな


ど 彼 らの 目 標 を 支 援 する 政 策 を 図 らなければならないこと。【 参 考 資 料 等 】○ REPORT TO THE PRESIDENT TRANSFORMATION AND OPPORTUNITY: THE FUTURE OF THE U.S. RESEARCH ENTERPRISEhttp://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/pcast_future_research_enterprise_20121130.pdf< 以 上 >

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