2014年度大統領予算案分析 - JSPS Washington Office

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2014年度大統領予算案分析 - JSPS Washington Office

JSPS Washington Office

日 本 学 術 振 興 会 ワシントン 研 究 連 絡 センター

2014 年 度 大 統 領 予 算 案 分 析

(President’s Budget Proposal)

2013 年 5 月

2013 年 4 月 10 日 、バラク・オバマ 大 統 領 (Barack Obama)は、2014 年 度 大 統 領 予 算 案

を 発 表 した。 下 記 のとおり 研 究 開 発 及 び 教 育 に 関 連 する 内 容 についてまとめたので 報 告 す

る。( 本 レポートは 4 月 10 日 の 予 算 教 書 発 表 時 の 資 料 を 元 に 作 成 )

【 目 次 】

1. R&D に 関 する 2014 年 度 の 予 算 教 書 の 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・P2

2. 省 庁 横 断 の R&D 支 援 プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P5

1)ネットワーキング・ 情 報 技 術 (NITRD: Networking and Information Technology)

2)ナノテクノロジー(NNI: National Nanotechnology Initiative)

3) 気 候 変 動 (USGCRP :US Global Change Research Program)

3. 各 主 要 省 庁 の 2014 年 度 R&D 関 連 事 業 大 統 領 予 算 案 概 要 ・・・・・・・・・・・・P8

1)エネルギー 省 (DOE)

2) 航 空 宇 宙 局 (NASA)

3) 国 立 科 学 財 団 (NSF)

4) 国 立 保 健 研 究 所 (NIH)

5) 環 境 保 護 庁 (EPA)

4. その 他 注 目 R&D プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P23

1) 国 際 熱 核 融 合 実 験 炉 (ITER)・・

2) 超 伝 導 高 周 波 R&D

3)バイオマスとバイオ 精 製 システム R&D

4)スーパーコンピュータ

4)-1 NSF

4)-2 DOE

5. 理 数 科 目 STEM 教 育 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P28

6.オバマ 政 権 における 連 邦 プログラム 評 価 の 取 り 組 み・・・・・・・・・・・・・・P30

1) エネルギー 省 (DOE)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

2) 航 空 宇 宙 局 (NASA)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

3) 国 立 科 学 財 団 (NSF)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

4) 国 立 保 健 研 究 所 NIH( 保 健 福 祉 省 )における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

5) 環 境 保 護 庁 (EPA)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標


1.R&D に 関 する 2014 年 度 の 予 算 教 書 の 概 要

総 額 約 3 兆 7,700 億 ドルとなる 大 統

領 予 算 案 は、 中 産 階 級 、 雇 用 創 出 、

経 済 成 長 を 強 化 する 分 野 への 投 資 を

重 点 的 に 行 いつつ、 今 後 10 年 間 で 連

邦 赤 字 を 1 兆 8,000 億 ドル 追 加 削 減

することを 目 指 している。 本 予 算 案

における 研 究 開 発 (Research and

Development:R&D) 予 算 の 総 額 1


1,427 億 7,300 万 ドルで、R&D 予 算 全

体 に 関 しては 2012 年 度 実 績 比 1% 増

加 となっている。そのうち、 軍 事 分

野 の R&D 予 算 は 同 5.2% 減 となってい

る 一 方 で、 非 軍 事 分 野 の R&D 予 算 に

表 1. OSTP 作 成 の 連 邦 政 府 機 関 の 予 算 の 推 移

関 しては 同 9.2% 増 加 という 結 果 に

なっている 2 。

なお、 本 予 算 案 が 作 成 された 時 期 には 2013 年 度 歳 出 が 確 定 されてないため、2014 年 度

予 算 要 求 額 の 増 減 率 は、 全 て 2012

年 度 実 績 との 比 較 となっている。

また、 本 予 算 は、2013 年 度 歳 出

における 強 制 削 減

(Sequestration:AAAS の 分 析 によ

れば、13 年 度 R&D 経 費 は 強 制 削 減

を 経 て 全 体 で 12 年 度 年 比 6.9%

の 減 )と 同 様 の 措 置 を 織 り 込 んだも

のではない。

【 参 考 】 表 2. 今 後 の 連 邦 政 府 の 国 防 費 を 除 く 研 究 開 発 に 関 する 予 算 動 向 の 2012 年 9 月 の AAAS 予 測

(2013 年 度 以 降 の 青 線 が 2011 の Budget Control Act に 基 づく( 上 で 歳 出 の 自 動 削 減 が 起 こらなかった 場 合 の) 予 測 ;

赤 線 が 政 府 歳 出 の 自 動 削 減 sequestration が 発 動 された 場 合 の 予 測 ; 黒 線 が 非 軍 事 費 の 裁 量 的 支 出 のみからの 歳 出 削 減

Non-Defense Discretionary Cut が 行 われた 場 合 の 予 測 )

1 OMB. “Analytical Perspectives: The Budget of the United States, Fiscal Year 2013”. p.370.

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/budget/fy2013/assets/spec.pdf Table 22-1

2 Whitehouse OSTP, “The 2014 Budget: A World-Leading Commitment to Science and Research”,

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2014_R&Dbudget_overview.pdf

2


主 要 省 庁 2014 年 度 要 求 R&D 予 算 概 況

個 々の 省 庁 ごとに 見 ると、 予 算 の 増 減 傾 向 は 様 々であり、 研 究 開 発 関 連 の 主 な 省 庁 の 2012

年 度 比 の 予 算 増 加 率 は 以 下 の 通 りとなる:

• 国 立 保 健 研 究 所 (NIH):313 億 ドル(1.5% 増 )

• エネルギー 省 (DOE)の 研 究 開 発 関 連 予 算 :127 億 ドル(18% 増 )

• 連 邦 航 空 宇 宙 局 (NASA) の 研 究 開 発 関 連 予 算 :116 億 ドル(2.6% 増 )

• 国 立 科 学 財 団 (NSF):76 億 ドル(8.4% 増 )

• US Global Change Research Program:27 億 ドル(6% 増 )

• 農 務 省 (USDA):25 億 ドル(8% 増 )

• 国 土 安 全 保 障 省 (DHS)の 研 究 開 発 関 連 予 算 :14 億 ドル(186% 増 )

• 国 立 標 準 技 術 研 究 所 (NIST):7 億 5400 万 ドル(21% 増 )

• 国 立 海 洋 大 気 庁 (NOAA) の 研 究 開 発 関 連 予 算 :7 億 3300 万 ドル(28% 増 )

一 方 で、2012 年 度 比 で 研 究 開 発 予 算 が 減 少 しているのは、 以 下 の 省 庁 :

• 教 育 省 (Department of Education)の 研 究 開 発 関 連 予 算 :3 億 5200 万 ドル(11.3% 減 )

• 国 防 総 省 (DoD)の 研 究 開 発 関 連 予 算 :683 億 ドル(6.3% 減 )

• 環 境 保 護 庁 (EPA)の 研 究 開 発 関 連 予 算 :5 億 6000 万 ドル(1.4% 減 )

表 3. 米 各 省 庁 別 2014 予 算 要 求 ( 元 data:Apr10,2013 OSTP 資 料 “The 2014

Budget: A World-Learning Commitment to Science and Research”)

3


省 庁 別 の 2012 年 度 R&D 予 算 額 ( 実 績 )、2013 年 度 CR( 予 測 )、 及 び 2014 年 度 の R&D 予 算

額 比 較 は 下 表 のとおり 3 。

表 4 2014 年 度 大 統 領 予 算 の 中 で 提 示 された R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル、( ) 内 は 2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 比 増 減 率

R&D 予 算

2012 2013

省 庁

2014 年 度 大 統 領 予 算 案

年 度 年 度

実 績 CR

総 額 基 礎 研 究 応 用 研 究 開 発 F&E

国 防 総 省

DoD

729.16 738.39 682.91

(-6%)

21.34

(6%)

46.02

(-3%)

614.99

(-7%)

0.56

(-47%)

保 健 福 祉 省

( 含 NIH)

313.77 317.34 320.46

(2%)

161.82

(-0%)

156.60

(5%)

0.35

(-57%)

1.69

(1%)

エネルギー 省

DOE

108.11 114.06 127.39

(18%)

41.29

(6%)

44.05

(23%)

33.38

(36%)

8.67

(-0%)

航 空 宇 宙 局

NASA

113.15 112.82 116.05

(3%)

36.56

(15%)

26.45

(-0%)

51.35

(-4%)

1.69

(21%)

国 立 科 学 財 団

NSF

56.36 56.43 61.48

(9%)

51.20

(12%)

4.80

(-7%)

-

(-)

5.48

(2%)

商 務 省 ( 含

NOAA, NIST)

12.54 13.38 26.82

(114%)

2.17

(33%)

20.61

(165%)

1.45

(77%)

2.59

(12%)

農 務 省

USDA

23.31 22.49 25.23

(8%)

8.91

(-4%)

11.90

(6%)

1.88

(-2%)

2.54

(185%)

国 土 安 全 保 障

省 DHS

4.81 5.14 13.74

(186%)

0.44

(193%)

2.30

(58%)

3.22

(44%)

7.78

(702%)

退 役 軍 人 省

VA

11.60 11.70 11.72

(1%)

4.78

(2%)

6.22

(1%)

0.72

(0%)

-

(-)

内 務 省

DOI

8.20 8.41 9.63

(17%)

0.64

(19%)

7.67

(18%)

1.27

(12%)

0.05

(67%)

運 輸 省

DOT

9.21 8.52 9.42

(2%)

-

(-)

6.58

(1%)

2.45

(0%)

0.39

(56%)

環 境 保 護 庁

EPA

5.68 5.71 5.60

(-1%)

-

(-)

4.73

(-1%)

0.82

(-1%)

0.05

(0%)

教 育 省 Dpt.

Of Education

3.97 3.42 3.52

(-11%)

0.07

(17%)

2.05

(-10%)

1.40

(-15%)

-

(-)

スミソニアン 2.43 2.41 2.50

(3%)

2.14

(7%)

-

(-)

-

(-)

0.36

(-16%)

その 他 の 省 庁

4

6.82 8.81 11.26

(39%)

R&D 合 計 1,409.12 1,429.03 1,427.73

(1%)

0.26

(37%)

331.62

(4%)

9.65

(45%)

349.63

(11%)

1.35

(3%)

714.63

(-5%)

-

(-)

31.85

(38%)

3 なお、2014 年 度 大 統 領 予 算 教 書 が 作 成 された 時 期 には、2013 年 度 歳 出 法 がまだ 成 立 していなかったた

め、2013 年 度 CR の 金 額 は 年 換 算 された 数 値 となっている。

4 「その 他 の 省 庁 」には、 患 者 中 心 アウトカム 基 金 (Patient-Centered Outcomes Research Trust Fund)も

含 む。

4


出 典 :OMB. “Analytical Perspectives: The Budget of the United States, Fiscal Year 2014”. April

10, 2013. http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/budget/fy2014/assets/topics.pdf、

Table 21-1

注 1:F&E は、「 施 設 ・ 機 器 費 用 (Facility & Equipment)」を 示 す。

注 2: 各 欄 2 段 目 に 示 した()は 2012 年 度 実 績 と 比 較 した 増 減 率 を 示 す。なお、この 増 減 率 は OMB 資 料

の 記 載 をそのまま 転 記 している。

注 4:「-」もしくは「(-)」は、 出 典 の OMB 資 料 では 記 載 されていない 箇 所 を 示 す。

注 5:NSF は 基 礎 ・ 応 用 研 究 を 担 当 し、 開 発 は 行 わないため、 開 発 欄 は「(-)」となっている。また 運

輸 省 については 同 省 が 基 礎 研 究 を 行 なっておらず、スミソニアンについても 応 用 研 究 ・ 開 発 は 実 施 され

ていないことを 示 す。

2. 省 庁 横 断 の R&D 支 援 プログラム

連 邦 政 府 では、 米 国 科 学 技 術 評 議 会 (National Science and Technology Council:NSTC)

主 導 の 下 、 複 数 の 省 庁 の 間 で 調 整 ・ 実 施 する 必 要 のある 研 究 課 題 を「 省 庁 横 断 型 イニシア

ティブ(multi-agency initiatives)」として 設 定 している。2014 年 度 大 統 領 予 算 案 にお

いても、これまで 同 様 にネットワーキング・ 情 報 技 術 、ナノテクノロジー、 気 候 変 動 の 3

つが 指 定 されている。

1)ネットワーキング・ 情 報 技 術 (NITRD: Networking and Information Technology)

2014 年 度 予 算 :39 億 6,800 万 ドル(2012 年 度 に 比 べて 4.2%の 増 5 )

2014 年 度 の 優 先 事 項 として 以 下 の 項 目 が 含 まれている。

• ビッグデータ(big data)の 分 析 により、 価 値 ある 科 学 的 推 測 を 導 き 出 す 能 力 を 高

めるための 研 究

• インターネットコミュニケーションをより 安 全 で 信 頼 性 の 高 いものとするための、

確 実 性 の 高 いコンピューティングと 安 全 なハードウェア、ソフトウェア、ネットワ

ークデザイン、エンジニアリングへの 投 資

2)ナノテクノロジー(NNI: National Nanotechnology Initiative)

2014 年 度 予 算 : 17 億 400 万 ドル(2012 年 度 に 比 べて 8.6% 減 6 )

参 加 省 庁 は NNI の 下 、 研 究 者 を 対 象 とした 助 成 、 学 際 的 センターオブエクセレンス(COE)、

教 育 ・ 訓 練 、オープンで 誰 でもアクセス 可 能 な 施 設 やネットワークを 含 むインフラや 標 準

の 開 発 などを 通 じて、ナノテクノロジーを 基 盤 としたイノベーションや 技 術 移 転 、ナノ 製

造 (nanomanufacturing)などを 引 き 続 き 支 援 することとされている。さらに 参 加 省 庁 は、

既 存 の 研 究 プログラム 計 画 、 官 民 パートナーシップ、 研 究 ロードマップなどと 調 整 しなが

ら、ナノ 製 造 、ソーラーエネルギー、 持 続 性 のあるナノ 工 学 マテリアル(nanoengineerd

5 Whitehouse OSTP, “The 2014 Budget: A World-Leading Commitment to Science and Research”. April 10,

2014. http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2014_R&Dbudget_overview.pdf

6 Whitehouse OSTP, “The 2014 Budget: A World-Leading Commitment to Science and Research”. April 10,

2014. http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2014_R&Dbudget_overview.pdf

5


materials)、ナノスケールセンサー、ナノ 電 子 などにおける 国 家 優 先 事 項 について、「ナ

ノテクノロジー・シグナチャー・イニシアティブ(Nanotechnology Signature

Initiatives 7 )」の 下 で 取 り 組 む 予 定 。

3) 気 候 変 動 (USGCRP :US Global Change Research Program)

2014 年 度 予 算 : 26 億 5,200 万 ドル(2012 年 度 に 比 べて 6.0%の 増 )

連 邦 政 府 の 各 省 庁 における 気 候 変 動 分 野 の 研 究 実 施 ・ 支 援 を 統 括 するプログラム。

参 加 する 全 ての 省 庁 において、2014 年 度 請 求 額 が 最 も 大 きいのは NASA で、 予 算 請 求 額 は

14 億 9,300 万 ドル、 増 加 率 は 2012 年 度 比 5.0%となっている( 表 4 参 照 )。

USGCRP の 2012~2021 年 戦 略 計 画 (SGCRP’s 2012-2021 Strategic Plan)に 定 められた 4

つの 目 標

1 地 球 システムの 一 部 である 自 然 及 び 人 類 の 諸 活 動 の 分 析 を 統 合 した 知 識 を 活 用 し、

研 究 を 推 進 する

2 タイムリーな 意 思 決 定 を 可 能 にする 科 学 的 基 盤 を 提 供 する

3 地 球 の 変 化 及 び 環 境 の 悪 化 に 対 し、 米 国 がより 理 解 、 対 応 することができるような

持 続 性 のある 分 析 を 行 う

4 気 候 変 動 に 対 する 国 民 の 理 解 を 深 めるためのコミュニケーションや 教 育 を 行 う

2014 年 度 の USGCRP に 参 加 する 省 庁 は、 重 点 的 に 以 下 の 活 動 を 実 施 する 予 定 :

1 気 候 の 際 立 った 変 化 を 察 知 するために 既 存 や 新 しい 観 測 を 更 に 進 める

2 スパコンを 効 果 的 に 使 うなどして、 政 策 決 定 のために 必 要 な、 気 候 モデルの 予 測 や、

空 間 や 時 間 の 軸 での 気 候 シュミレーションなどの 観 測 システムの 統 合 を 行 う

3 人 的 及 び 自 然 要 因 による 地 球 の 変 化 の 解 明 を 可 能 とするような 研 究 を 実 施 する

4 国 家 気 候 評 価 (National Climate Assessment)の 分 析 結 果 や 得 られた 知 見 の 提 供

を 行 い、 世 界 気 候 変 動 情 報 システム(Global Change Information System)を 通 し

て 様 々な 消 費 者 が 情 報 にアクセスし 易 いようにする 8

7 Nan.gov, “Nanotechnology Signature Initiatives”, http://nano.gov/signatureinitiatives

8 Whitehouse OSTP, “Understanding the Threat of Global Climate Change”,

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2014_R&Dbudget_climate.pdf

6


表 5 NITRD、NNI、USGCRP への 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル

省 庁 横 断 型 イニシアティブ 2012 年 度 2014 度

と 各 参 加 省 庁

実 績 大 統 領 案

2012 年 度 比

NITRD( 合 計 ) 38.09 39.68 4.2%

商 務 省 (DOC) 1.19 1.70 42.6%

国 防 総 省 (DOD) 12.79 13.17 3.0%

エネルギー 省 (DOE) 4.98 5.41 8.8%

国 土 安 全 保 障 省 (DHS) 0.54 0.77 40.6%

保 健 福 祉 省 (HHS) 5.58 5.52 -1.0%

航 空 宇 宙 局 (NASA) 0.78 0.76 -1.9%

国 立 科 学 財 団 (NSF) 12.16 12.27 0.9%

その 他 0.07 0.08 10.0%

NNI( 合 計 ) 18.63 17.04 -8.6%

国 立 科 学 財 団 (NSF) 4.66 4.31 -7.6%

国 防 総 省 (DOD) 4.26 2.17 -49.1%

エネルギー 省 (DOE) 3.14 3.70 17.8%

航 空 宇 宙 局 (NASA) 0.19 0.18 -5.9%

商 務 省 (NIST 分 ) 0.95 1.02 7.0%

保 健 福 祉 省 (HHS) 4.80 4.88 1.7%

農 務 省 (USDA) 0.25 0.23 -5.2%

環 境 保 護 庁 (EPA) 0.18 0.17 -1.7%

国 土 安 全 保 障 省 (DHS) 0.19 0.35 86.5%

運 輸 省 (DOT) 0.01 0.02 100.0%

その 他 0.02 0.02 0.0%

USGCRP( 合 計 ) 25.01 26.52 6.0%

国 立 科 学 財 団 (NSF) 3.33 3.26 -2.1%

エネルギー 省 (DOE) 2.12 2.20 3.9%

商 務 省 (NOAA・NIST 分 ) 3.27 3.71 13.8%

農 務 省 (USDA) 1.15 1.26 9.8%

内 務 省 (USGS) 0.59 0.72 22.2%

環 境 保 護 庁 (EPA) 0.18 0.20 11.1%

国 立 保 健 研 究 所 (NIH) 0.06 0.15 150.0%

航 空 宇 宙 局 (NASA) 14.22 14.93 5.0%

スミソニアン 0.08 0.08 0.0%

運 輸 省 (DOT) 0.01 0.01 0.0%

出 典 :Whitehouse OSTP, “The 2014 Budget: A World-Leading Commitment to Science and Research”.

April 10, 2014.

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2014_R&Dbudget_overview.pdf、

Table -2

注 1:NOAA は 海 洋 大 気 局 (National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)の 略 称 、NIST

は 米 国 標 準 技 術 研 究 所 (National Institute of Standards and Technology:NIST)の 略 称 、USGS は 米

国 地 質 調 査 所 (U.S. Geological Survey)の 略 称 。

注 2:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は OSTP 資 料 の 内 容 をそのまま 転 載 している。

7


3. 各 主 要 省 庁 の 2014 年 度 R&D 関 連 事 業 大 統 領 予 算 案 概 要

以 下 では、 主 要 R&D 関 連 事 業 の 実 施 省 庁 であるエネルギー 省 (Department of Energy:DOE)、

NASA、 国 立 科 学 財 団 (National Science Foundation:NSF)、 国 立 保 健 研 究 所 (National

Institutes of Health:NIH)、 環 境 保 護 庁 (Environmental Protection Agency:EPA)の

5 省 庁 における 2014 年 度 大 統 領 予 算 案 の 概 要 についてまとめる。

1)エネルギー 省 (DOE)

2014 年 度 大 統 領 予 算 におけるエネルギー 省 予 算 は 約 284 億 ドル(2012 年 度 比 6.7% 増 9 )

内 R&D 予 算 は 127 億 3,900 万 ドル(2012 年 度 比 18%の 増 )

米 政 府 の 2014 重 点 施 策 の 一 つにクリーンエネルギーの 国 内 開 発 の 推 進 が 挙 げられており、

エネルギー 省 には 下 記 の 重 点 投 資 が 計 上 されている:

○エネルギー 高 等 研 究 計 画 局 (ARPA-E)

Transformation Energy の 研 究 開 発 に 3 億 79 百 万 ドル 措 置 を 予 定 。

○エネルギー 効 率 ・ 再 生 可 能 エネルギー 部

クリーン 自 動 車 の 技 術 開 発 に 28 億 ドル 措 置 を 予 定 。

○エネルギー 安 全 保 障 トラスト(Energy Security Trust)を 設 置 する

費 用 対 効 果 の 高 いエネルギー 技 術 の 開 発 のための 研 究 支 援 のために、2014 年 度 は 年

間 2 億 ドル、 今 後 10 年 間 で 20 億 ドル 措 置 を 予 定 。

1 科 学 局 (Office of Science)

エネルギー 省 科 学 局 (Office of Science)は、 同 省 の 中 でも 基 礎 研 究 への 支 援 を 中 心 に 行

っており、その 予 算 額 合 計 (R&D に 限 定 されないもの)は 51 億 5,275 万 ドルで、2012 年 度

比 約 4.4%(2 億 1,777 万 ドル) 増 となる( 表 6 参 照 )。

科 学 局 では DOE 参 加 の 研 究 所 や 全 米 300 もの 研 究 機 関 の 研 究 者 を 支 援 している。2014 年 度

はおよそ 29,000 人 もの 大 学 、 国 立 の 研 究 機 関 、 企 業 や 米 国 外 の 研 究 者 が DOE 科 学 局 の 支 援

する 研 究 施 設 やプロラグラムを 利 用 する 見 積 もりとなっている。

科 学 局 は、 以 下 の 表 に 示 すように 大 きく 分 けて 10 分 野 に 対 し R&D 投 資 を 行 っている。2014

年 度 予 算 案 で、2012 年 度 比 増 加 率 が 最 も 大 きい 上 位 3 件 は、 核 融 合 エネルギー 科 学 (2012

年 度 比 16.8% 増 )、 基 礎 エネルギー 科 学 ( 同 13.2% 増 )、 先 端 科 学 コンピューティング 研

究 ( 同 8.8% 増 )である。その 一 方 で、 教 師 と 科 学 者 のトレーニング 分 野 においては 2012

年 度 比 10.5% 減 の 大 幅 予 算 減 少 となった 他 、 科 学 研 究 施 設 インフラ( 同 12.5% 減 )でも 減 額

措 置 が 採 られている。

9 Department of Energy, “FY 2014 DOE Budget Request to Congress”,

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf

8


なお、SBIR・STTR(Small Business Innovation Research, Small Business Technology

Transfer)プログラムについては、2012 年 度 に 科 学 局 内 において 再 編 され、エネルギー 省

の 他 の 部 局 から 一 部 予 算 が 移 行 されることとなっている。2014 年 度 の SBIR・STTR プログ

ラム 予 算 も 同 省 の 他 局 から 移 行 される 予 定 であるが、 詳 細 が 未 定 であることから、 一 覧 に

は 表 記 されていない。2014 年 度 の 科 学 局 の SBIR・STTR プログラム 予 算 は、 局 内 の 各 活 動

分 野 に 分 散 して 盛 り 込 まれており、それを 合 計 した 科 学 局 全 体 での SBIR・STTR プログラム

予 算 要 求 額 は、SBIR に 1 億 1,379 万 3,000 ドル、STTR に 1 億 6,253 万 ドルとなっている 10 。

表 6 エネルギー 省 科 学 局 における 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

活 動 分 野

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

先 端 科 学 コンピューティング 研 究 (Advanced

Scientific Computing Research)

4.28 4.44 4.66 8.8%

基 礎 エネルギー 科 学

(Basic Energy Sciences)

16.45 16.98 18.62 13.2%

生 物 ・ 環 境 研 究 (Biological and

Environmental Research)

5.92 6.13 6.25 5.6%

核 融 合 エネルギー 科 学 (Fusion Energy

Sciences)

3.92 4.03 4.58 16.8%

高 エネルギー 物 理 学

(High Energy Physics)

7.71 7.96 7.77 0.8%

原 子 核 物 理 学

(Nuclear Physics)

5.35 5.51 5.70 6.5%

教 師 と 科 学 者 のトレーニング(Workforce

Development for Teachers and Scientists)

0.19 0.19 0.17 -10.5%

科 学 研 究 施 設 インフラ(Science

Laboratories Infrastructure)

1.12 1.12 0.98 -12.5%

安 全 管 理

(Safeguards and Security)

0.81 0.81 0.87 7.4%

科 学 プログラム

(Science Program Direction)

1.85 1.86 1.93 4.3%

科 学 局 予 算 における SBIR(Small Business

Technology Transfer)・STTR(Small Business 1.14 0 0 -100%

Technology Transfer)

SBIR-STTR( 他 の DOE 部 局 予 算 ) 0.61 0 0 -100%

科 学 局 予 算 合 計 49.35 49.03 51.53 4.4%

出 典 :Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 4, Science”.

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf、SC-3

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 、2012 年 度 比 変 化 は 小 数 点 第 2 位 で 四 捨 五 入 している。

10 Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 4, Science”.

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf

9


以 下 、 科 学 局 のプログラムの 内 、いくつか 主 要 なものの 予 算 について 説 明 する。

1 -1 科 学 局 基 礎 エネルギー 科 学 (Basic Energy Sciences)

2014 年 度 予 算 :18 億 6240 万 ドル(2012 年 度 比 13.2% 増 )

新 エネルギー 技 術 やエネルギー 利 用 による 環 境 へのインパクトを 軽 減 するための 知 見 の 獲

得 、 予 測 、 制 御 の 技 術 を 高 めるための 基 礎 研 究 支 援 を 行 う。

2014 年 度 は、 前 年 度 に 引 き 続 き 既 存 の 研 究 拠 点 や Energy Frontier Research Centers

(EFRC), 太 陽 光 燃 料 や 電 池 及 びエネルギー 貯 蔵 のイノベーション 拠 点 への 支 援 を 行 う。

1 -2 科 学 局 高 エネルギー 物 理 学 分 野 (High Energy Physics)

2014 年 度 予 算 :7 億 652 万 ドル(2012 年 度 比 0.8% 増 )

2014 年 度 大 統 領 教 書 では、 高 エネルギー 物 理 学 分 野 は、 高 エネルギー 物 理 諮 問 委 員 会 (High

Energy Physics Advisory Panel:HEPAP)の 小 委 員 会 である、 粒 子 物 理 プロジェクト 優 先

委 員 会 (Particle Physics Project Periodization Panel:P5)が 2008 年 6 月 に 発 表 した

報 告 書 「 米 国 の 粒 子 物 理 学 ~ 科 学 的 機 会 今 後 10 年 間 の 戦 略 計 画 ~(US Particle

Physics: Scientific Opportunities A Strategic Plan for the Next Ten Years 11 )」で

示 された 提 案 に 基 づき、3 つのサブプログラムを 中 心 として 予 算 配 分 を 行 うこととされて

いる。

1 エネルギーフロンティア(Energy Frontier)

2 インテンシティフロンティア(Intensity Frontier)

3 コズミックフロンティア(Cosmic Frontier)

上 記 はそれぞれ 順 に、これまでの「 陽 子 加 速 器 による 物 理 」、「 電 子 加 速 器 による 物 理 」、

「 非 加 速 気 物 理 」の 3 つのサブプログラムの 代 替 となる。

また、 理 論 物 理 学 は、 同 サブプログラムの 活 動 内 容 をより 明 確 に 反 映 させるために「 理 論 ・

概 念 物 理 学 (Theoretical and Computational Physics Research)」と 改 称 されている。

さらに、「 先 端 技 術 R&D(Advanced Technology R&D)」プログラムの 中 の 活 動 で、 高 エネ

ルギー 物 理 学 分 野 以 外 にも 利 益 をもたらすような 技 術 R&D を 促 進 させる 活 動 は、「スチュ

ワードシップアクセレレーター(Accelerator Stewardship)」プログラムとして 個 別 項 目

を 立 ち 上 げ、さらに、 中 小 企 業 支 援 の「SBIR/STTR」プログラムも 独 立 項 目 としてそれぞ

れ 予 算 が 配 分 されている 12 ( 表 7 参 照 )。

11 http://science.energy.gov/~/media/hep/pdf/files/pdfs/p5_report_06022008.pdf

12 Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 4, Science, SC-207-208.

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf

10


表 7 エネルギー 省 科 学 局 高 エネルギー 物 理 学 分 野 における

2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル

2012 年 度 予

活 動 分 野

2012 年 度 2014 年 度 算 と 2014 年

予 算 大 統 領 案 度 大 統 領 案

の 比 較

陽 子 加 速 器 による 物 理

(Proton Accelerator-Based Physics)

4.23 0 -100%

電 子 加 速 器 による 物 理

(Electron Accelerator-Based Physics)

0.22 0 -100%

非 加 速 器 物 理

(Non-Accelerator Physics)

0.83 0 -100%

理 論 物 理 学 (Theoretical Physics) 0.67 0 -100%

先 端 技 術 R&D

(Advanced Technology R&D)

1.48 0 -100%

エネルギーフロンティア 実 験 物 理 学 (Energy

Frontier Experimental Physics)

0 1.55 100%

インテンシティフロンティア 実 験 物 理 学

(Intensity Frontier Experimental Physics)

0 2.71 100%

コズミックフロンティア 実 験 物 理 学 (Cosmic

Frontier Experimental Physics)

0 0.99 100%

理 論 ・ 概 念 物 理 研 究 (Theoretical and

Computational Physics Research)

0 0.63 100%

先 端 技 術 R&D(Advanced Technology R&D) 0 1.22 100%

スチュワードシップアクセレレーター

(Accelerator Stewardship)

0 0.1 100%

SBIR/STTR 0 0.21 100%

建 設 (Construction) 0.28 0.35 25%

合 計 7.71 7.77 0.78%

出 典 : 同 上 、SC-260, 261, 262

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 、2012 年 度 比 変 化 は 小 数 点 第 2 位 で 四 捨 五 入 している。

注 2:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は DOE 資 料 にある 数 値 を 利 用 して 計 算 しているため、

上 表 の 数 値 とは 異 なる 場 合 がある。

11


1 -3 科 学 局 原 子 核 物 理 学 分 野 (Nuclear Physics)

2014 年 度 予 算 :5 億 6990 万 ドル(2012 年 度 比 6.6% 増 )

科 学 局 が 取 り 扱 う 分 野 の 内 、 原 子 核 物 理 学 では、 様 々な 形 態 の 核 物 質 の 発 見 ・ 研 究 と 核 物

質 に 対 する 理 解 を 深 めるための 研 究 への 支 援 が 行 われている。

特 に、 原 子 核 物 理 学 分 野 における R&D 支 援 は、 以 下 の 3 重 点 分 野 を 中 心 に 行 われている 13 。

• 量 子 色 力 学 (Quantum Chromodynamics):クオーク(Quark)やグルオン(Gluon)

がどのように 結 合 して 物 質 を 構 成 するかの 解 明 に 向 けた 研 究 の 推 進 と、 未 発 見 物 質

の 発 見

• 中 心 核 ・ 原 子 力 天 体 物 理 学 (Nuclei and Nuclear Astrophysics): 陽 子 と 中 性 子 が

結 合 することでどのようにして 原 子 核 が 形 成 されるかの 理 解 と、これらの 原 子 核 が

137 億 年 前 の 宇 宙 の 誕 生 以 降 どのように 発 生 したのかについて 探 求

• 対 称 性 とニュートリノ(Fundamental Symmetries and Neutrinos): 中 性 子 とニュ

ートリノ( 中 性 微 子 )の 性 質 に 対 する 理 解 の 推 進

原 子 核 物 理 学 分 野 では、 米 国 の 原 子 力 科 学 研 究 を 支 援 する 下 記 3 件 の 研 究 設 備 の 運 営 を 行

っており、 設 備 関 連 予 算 が 同 分 野 予 算 の 約 半 分 を 占 めている。

○ブルックヘブン 国 立 研 究 所 (Brookhaven National Laboratory:BNL)が 所 有 する、 相 対

論 的 重 イオンコライダー(Relativistic Heavy Ion Collider:RHIC)

○トーマス・ジェファーソン 国 立 加 速 器 施 設 (Thomas Jefferson National Accelerator

Facility:TJNAF)が 所 有 する、 連 続 電 子 ビーム 加 速 器 施 設 (Continuous Electron Beam

Accelerator Facility:CEBAF)

○アルゴンヌ 国 立 研 究 所 (Argonne National Laboratory:ANK)が 所 有 するアルゴンタン

デム-ライナック 加 速 システム(Argonne Tandem Linac Accelerator System:ATLAS)

13

米 国 の 基 礎 原 子 力 科 学 研 究 に 関 し 助 言 を 与 える 原 子 力 科 学 諮 問 委 員 会 (Nuclear Science Advisory

Committee:NSAC)が 2007 年 に 発 表 した、 米 国 の 原 子 力 科 学 分 野 コミュニティー 向 けの 指 針 「 原 子 力

科 学 の 最 先 端 (The Frontiers of Nuclear Science)」に 重 点 分 野 として 提 言 されている。

http://science.energy.gov/~/media/np/nsac/pdf/docs/nuclear_science_low_res.pdf

12


表 8 エネルギー 省 科 学 局 原 子 核 物 理 学 分 野 における

2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル

活 動 分 野

2012 年 度

2014 年 度 2012 年

2013 年 度 CR

実 績

大 統 領 案 度 比

中 エネルギー 原 子 核 物 理 学

(Medium Energy Nuclear Physics)

1.16 - 1.50 29.7%

重 イオン 原 子 核 物 理 学

(Heavy Ion Nuclear Physics)

2.02 - 2.01 -0.9%

低 エネルギー 原 子 核 物 理 学

(Low Energy Nuclear Physics)

1.06 - 1.33 24.8%

原 子 核 理 論 (Nuclear Theory) 0.41 - 0.42 1.2%

研 究 と 応 用 のためのアイソトープ 開

発 ・ 製 造 (Isotope Development and

Production for Research and

0.19 - 0.20 2.4%

Applications)

建 設 (Construction) 0.50 0.5 0.26 -49%

合 計 5.35 5.50 5.70 6.6%

出 典 : 同 上 、SC-271

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 、2012 年 度 比 変 化 は 小 数 点 第 2 位 で 四 捨 五 入 している。

注 2:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は DOE 資 料 に 記 載 されている 数 値 を 利 用 して 計 算 して

いる。

注 3:2014 年 度 予 算 要 求 書 において、2013 年 度 CR における 分 野 別 予 算 は 明 確 にされていない。

2) 航 空 宇 宙 局 NASA

2014 年 度 予 算 : 177 億 1,540 万 ドル(2012 年 度 比 0.3% 減 )

内 、R&D 予 算 は 116 億 500 万 ドルで 同 2.6%の 増 額 。

NASA において 増 額 要 求 となっているのは、 将 来 の 新 宇 宙 探 査 に 必 要 な 技 術 開 発 を 支 援 する

宇 宙 技 術 ミッション 分 野 で、2012 年 度 比 29.4% 増 の 7 億 4,260 万 ドルが 割 り 当 てられてい

る。また、 国 際 宇 宙 ステーション(International Space Station:ISS)への 商 業 有 人 輸

送 プログラムを 支 援 する 商 業 宇 宙 飛 行 も、2017 年 からのサービス 実 施 を 目 指 し、2012 年 度

比 102.36% 増 の 8 億 2,140 万 ドルが 要 求 されている

教 育 部 門 予 算 は 30.8% 減 と 大 きく 削 減 となっているが、NASA の 各 分 野 に 拡 散 していた 小 規

模 教 育 プログラムを 統 合 し、それを 教 育 省 へ 移 管 させたことが 理 由 となっており、 引 き 続

き NASA は 理 数 科 目 (STEM) 教 育 プログラムに 積 極 的 に 関 わっていく 予 定 としている( 表 9

参 照 )。

13


表 9 航 空 宇 宙 局 NASA における 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

活 動 分 野

2012 年 度

実 績

2013 年 度 CR 2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

科 学 (Science) 50.737 51.159 50.178 -1.1%

地 球 科 学 (Earth Science) 17.605 - 18.461 4.9%

惑 星 科 学 (Planetary Science) 15.014 - 12.175 -18.9%

宇 宙 物 理 学 (Astrophysics) 6.484 - 6.423 -0.94%

ジェームズ・ウェッブ 宇 宙 望 遠 鏡

(James Webb Space Telescope)

5.186 - 6.582 26.9%

太 陽 物 理 学 (Heliophysics) 6.448 - 6.537 1.4%

航 空 宇 宙 (Aeronautics) 5.694 5.729 5.657 -0.6%

宇 宙 技 術

(Space Technology)

5.737 5.785 7.426 29.4%

探 査 (Exploration) 37.073 37.901 39.155 5.6%

探 査 システム 開 発 (Exploration

Systems Development)

30.016 - 27.300 -9.0%

商 業 宇 宙 飛 行 (Commercial

Spaceflight)

4.060 - 8.214 102.3%

探 査 研 究 開 発 (Exploration

Research and Development)

2.997 - 3.642 21.5%

宇 宙 オペレーション 部 門

(Space Operations)

41.840 42.478 38.829 -7.2%

スペースシャトル(Space Shuttle) 5.962 - 0.0 -

国 際 宇 宙 ステーション

(International Space Station)

27.899 - 30.491 9.3%

宇 宙 飛 行 ・ 施 設 サポート(Space and

Flight Support:SFS)

7.979 - 8.338 4.5%

教 育 (Education) 1.361 13.69 0.942 -30.8%

NASA 内 部 支 援 プログラム

(Cross-Agency Support Programs)

29.939 30.122 28.503 -4.8%

センター 管 理 ・ 運 営 (Center

Management and Operations)

22.041 - 20.897 -5.2%

本 部 管 理 ・ 運 営 (Agency Management

and Operations)

7.898 - 7.606 -3.8%

建 設 ・ 環 境 対 策 ・ 修 復

(Construction and Environmental

4.945 4.019 6.094 23.2%

Compliance and Restoration)

監 査 室 (Inspector General) 0.383 0.382 0.370 -3.4%

NASA 予 算 合 計 177.700 178.934 177.154 -0.3%

出 典 :NASA. “FY 2014 Budget Estimates”.

http://www.nasa.gov/pdf/740427main_NASAFY2014SummaryBriefFinal.pdf、p.11

注 1:2012 年 度 比 変 化 は 小 数 点 第 2 位 で 四 捨 五 入 している。

14


3) 国 立 科 学 財 団 (NSF)

2014 年 度 予 算 : 76 億 2,600 万 ドル(2012 年 度 比 5 億 9,269 万 ドル 増 額 (8.4% 増 ))

内 、R&D 予 算 は 61 億 4,800 万 ドルで 2012 年 度 比 9% 増 額 。

2014 年 度 予 算 要 求 では、NSF の 予 算 要 求 総 額 は 増 加 しているものの、 組 織 運 営 ・グラント

管 理 予 算 に 関 しては、 管 理 コストの 削 減 に 努 めることで、 増 加 率 が 2012 年 度 比 1.6%に 抑

えられている。さらに、 優 先 度 の 低 い 教 育 ・ 研 究 プログラムは、 廃 止 ・ 削 減 ・ 統 合 を 行 う

ことで 約 3,700 万 ドルを 他 のプログラム 予 算 へと 有 効 活 用 している。

表 10 NSF における 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル

予 算 項 目

2012 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績 大 統 領 案 度 比

研 究 及 び 関 連 事 業 (Research and Related Activities) 56.89 62.12 9.2%

教 育 ・ 人 的 資 源 (Education and Human Resources) 8.29 8.80 6.2%

主 要 機 器 ・ 施 設 建 設 (Major Research Equipment and Facilities

Construction)

1.97 2.10 6.6%

組 織 運 営 ・グラント 管 理 (Agency Operations and Award

Management)

2.99 3.04 1.6%

国 家 科 学 審 議 会 (National Science Board) 0.04 0.05 0.7%

監 督 室 (Office of Inspector General) 0.14 0.14 0.8%

NSF 予 算 合 計 70.33 76.26 8.4%

出 典 :NSF. “FY 2014 Budget Request to Congress”, April 10, 2013.

http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/01_fy2014.pdf、Overview-1

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 。

注 2:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 原 則 として NSF 資 料 における 記 載 をそのまま 転 載 し

ている。

1 研 究 及 び 関 連 事 業 (Research and Related Activities)

NSF 予 算 の 約 81%を 占 める。

2014 年 度 予 算 : 62 億 1,229 万 ドル(2012 年 度 比 9.2% 増 )

この 内 訳 をみると、 米 国 北 極 研 究 を 除 く 全 ての 活 動 分 野 において 予 算 が 増 額 されており、

このうち、 国 際 統 合 事 業 が 34.3%と 最 も 増 加 率 が 高 く、 工 学 が 10.3%、コンピュータ・ 情

報 科 学 ・ 工 学 が 9.8%と 続 いている。

表 11 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案 における 研 究 及 び 関 連 事 業 の 内 訳

活 動 分 野

15

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

生 物 学 (Biological Sciences) 7.12 7.12 7.61 6.8%

コンピュータ・ 情 報 科 学 ・ 工 学 (Computer and

Information Science and Engineering)

9.37 8.65 9.50 9.8%


活 動 分 野

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

2012 年

度 比

工 学 (Engineering) 8.25 8.26 9.11 10.3%

地 球 科 学 (Geosciences) 13.21 13.21 13.94 5.5%

数 学 ・ 物 理 学 (Mathematical and Physical Sciences) 13.09 13.09 13.86 5.9%

社 会 ・ 行 動 ・ 経 済 学 (Social, Behavioral and Economic

Sciences)

2.54 2.54 2.72 7.1%

国 際 ・ 統 合 事 業 (International and Integrative

Activities)

3.99 3.99 5.37 34.3%

米 国 北 極 研 究 (U.S. Arctic Research Commission) 0.01 0.01 0.01 -3.8%

合 計 57.58 57.54 62.12 9.2%

出 典 : 同 上 、http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/16_fy2014.pdf、R&RA - 1

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 。

注 2:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 原 則 として NSF 資 料 における 記 載 をそのまま 転 載 し

ている。

注 3:2013 年 度 の R&RA 予 算 合 計 は 56 億 8,900 万 ドルであるが、2013 年 度 CR において 調 整 が 行 われ、

6,500 万 ドルが 追 加 されて、57 万 5,400 万 ドルとなっている。

2 教 育 ・ 人 的 資 源 (Education and Human Resources)

2014 年 度 予 算 : 8 億 8,029 万 ドル(2012 年 度 比 6.2%の 増 )

いずれの 活 動 分 野 においても、2012 年 度 に 比 べて 予 算 要 求 額 が 増 額 となる 中 、 最 も 増 加 率

が 高 いのは 大 学 学 部 教 育 に 対 する 予 算 で、2012 年 度 比 19.1%と 大 幅 な 増 加 率 で 2 億 2,697

万 ドルが 割 り 当 てられている。

表 12 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案 における 教 育 ・ 人 的 資 源 の 内 訳

活 動 分 野

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

公 式 ・ 非 公 式 な 教 育 に 関 する 研 究

(Research on Learning in Formal 2.73 2.72 2.78 2.0%

and Informal Settings:DRL)

大 学 院 教 育 (Graduate Education:

DGE)

2.37 2.36 2.45 3.7%

人 材 開 発 (Human Resource

Development:HRD)

1.29 1.30 1.30 0.5%

大 学 学 部 教 育 (Undergraduate

Education:DUE)

1.91 1.91 2.27 19.1%

合 計 8.31 8.29 8.80 6.2%

出 典 : 同 上 、http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/25_fy2014.pdf、EHR-1

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 。

注 2:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 原 則 として NSF 資 料 における 記 載 をそのまま 転 載 し

ている。

16


3 重 点 支 援 プログラム

NSF では、 問 題 解 決 に 向 けて 学 際 的 アプローチを 取 ることが 研 究 の 中 核 をなすと 考 えられ

る 6 分 野 を 特 定 し、それらを 優 先 的 投 資 分 野 として 位 置 付 けている。2014 年 度 NSF 予 算 要

求 では、 全 体 の 約 11%を 同 分 野 に 割 り 当 てている( 表 13 参 照 )。

表 13 2014 年 度 NSF 予 算 要 求 における 優 先 的 投 資 分 野

優 先 的 投 資 分 野

2012 年 度

実 績

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

サイバー 活 用 マテリアル、 製 造 、 及 びスマートシステム

(Cyber-Enabled Materials, Manufacturing and Smart 1.42 3.00 112.1%

Systems:CEMMSS)

21 世 紀 の 科 学 ・ 工 学 ・ 教 育 のためのサイバーインフラ 枠 組

み(Cyberinfrastructure Framework for 21 st Century

0.78 1.55 99.3%

Science, engineering and Education:CIF21)

NSF イノベーションコア(NSF Innovation Corps:I-Corps) 0.08 0.25 231.3%

学 際 的 研 究 及 び 教 育 を 促 進 する NSF 統 合 支 援 (Integrated

NSF Support Promoting Interdisciplinary Research & 0.20 0.63 209.6%

Education:INSPIRE)

持 続 性 のための 科 学 ・ 工 学 及 び 教 育 (Science, Engineering

and Education for Sustainability:SEES)

1.57 2.23 41.9%

安 全 で 信 頼 性 の 高 いサイバースペース(Secure and Trustwor

Cyberspace:SaTC)

1.12 1.10 -1.3%

出 典 :NSF. “FY 2014 Budget Request to Congress”, April 10, 2013.

http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/01_fy2014.pdf、Overview-1

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 。

注 2:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は NSF 資 料 の 数 値 をそのまま 転 載 している。

この 他 の 優 先 事 項 、ハイライトとして、 下 記 のものが 掲 げられている。

• 米 国 による 南 極 調 査 活 動 (US activities in the Antarctic)

2014 年 度 予 算 における 請 求 額 は 2,200 万 ドル

• プログラムの 効 果 や 効 率 性 を 改 善 するための 3 つの 取 り 組 み

1 助 成 研 究 に 対 するパブリックアクセス: 同 250 万 ドル

2 NSF の 政 策 決 定 に 関 する 情 報 伝 達 及 び 助 成 研 究 の 波 及 効 果 を 改 善 するための

評 価 ケイパビリティ(Evaluation Capability)の 確 立 : 同 550 万 ドル

3 メリットレビュープロセス(Merit Review Process)の 運 用 性 の 改 善 : 同 409

万 ドル

• クリーンエネルギー 関 連 研 究 に 対 する 投 資 :3 億 7,245 万 ドル

• 生 物 学 、 数 学 、 物 理 科 学 及 び 工 学 のインターフェースにおける 研 究 (Research at the

Interface of Biological, Mathematical and Physical Sciences, and Engineering:

BioMaPS): 同 5,067 万 ドル

• 認 識 科 学 及 び 神 経 科 学 (Cognitive Science and Neuroscience): 同 1,385 万 ドル

17


• 若 手 教 員 開 発 プログラム(The Faculty Early Career Development program:

CAREER): 同 2 億 2,373 万 ドル

4 設 備 ・ 実 験 施 設 支 援

2014 年 度 、NSF は 主 要 研 究 装 置 ・ 建 設 (Major Research Equipment and Facilities

Construction:MREFC) 予 算 として、4 件 のプロジェクトに 対 する 継 続 予 算 及 び、 新 規 に 建

設 を 開 始 するプロジェクトに 対 する 予 算 を 要 求 している( 表 114 参 照 )。 新 規 建 設 となる

のは、 大 型 総 監 観 測 望 遠 鏡 (Large Synoptic Survey Telescope:LSST)で、 本 プロジェク

トは NSF とエネルギー 省 とのパートナーシップの 下 で 実 施 される 予 定 である。LSST は、2010

年 8 月 に 米 国 アカデミー(National Academies)が 発 表 した「 天 文 学 及 び 天 文 物 理 学 のデ

ケーダルサーベイ(Decadal Survey of Astronomy and Astrophysics 14 )」の 中 で、 最 優 先

事 項 として 特 定 された 地 上 ベースの 大 型 天 文 学 施 設 である。

表 1 2014 年 度 NSF 予 算 要 求 における 主 要 研 究 装 置 ・ 施 設 建 設 予 算

単 位 : 億 ドル

プロジェクト 項 目

2012 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績 大 統 領 案 度 比

次 世 代 レーザー 干 渉 計 型 重 力 波 観 測 施 設 (Advanced Laser

Interferometer Gravitational-Wave Observatory:AdvLIGO)

0.21 0.15 -28.6%

アタカマ 大 型 ミリ 波 干 渉 計 望 遠 鏡 (Atacama Large

Millimeter Array:ALMA)

0.03 - -

先 端 技 術 望 遠 鏡 (Advanced Technology Solar Telescope:

ATST)

0.10 0.42 320%

大 型 総 監 観 測 望 遠 鏡 (Large Synoptic Survey Telescope:

LSST)

- 0.28 -

米 国 環 境 観 測 ネットワーク(National Ecological

Observatory Network:NEON)

0.60 0.98 63.3%

海 洋 観 測 イニシアティブ(Ocean Observatories

Initiative:OOI)

1.03 0.28 -72.8%

出 典 :NSF.“FY 2014 Budget Request to Congress”, April 10, 2013.

http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/01_fy2014.pdf、Overview-6

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 3 位 で 四 捨 五 入 している。

注 2:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は NSF 資 料 にある 数 値 を 利 用 して 計 算 しているため、

上 表 の 数 値 とは 異 なる 場 合 がある。

14 http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=12951

18


4) 国 立 保 健 研 究 所 (NIH)

2014 年 度 予 算 : 313 億 3,100 万 ドル(2012 年 度 比 1.5% 増 )

NIH を 構 成 する 27 の 研 究 所 とセンターのうち、11 のセンター・ 研 究 所 及 び 所 長 室 (Office

of Director)の 各 予 算 (R&D に 限 定 されない 予 算 )は 10 億 ドルを 超 えており、その 中 で

も 最 も 予 算 額 が 大 きい 研 究 所 の 上 位 5 位 は、 例 年 通 り、 以 下 の 5 研 究 所 となっている。

• 国 立 ガン 研 究 所 (National Cancer Institute:NCI)

• 国 立 アレルギー 感 染 症 研 究 所 (National Institute of Allergy and Infectious Diseases:

NIAID)

• 国 立 心 臓 肺 血 液 研 究 所 (National Heart, Lung, and Blood Institute:NHLBI)

• 国 立 総 合 医 科 学 研 究 所 (National Institute of General Medical Sciences:NIGMS)

• 国 立 糖 尿 病 消 化 腎 臓 病 研 究 所 (National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney

Diseases:NIDDK)

• 2012 年 に 設 立 された 基 礎 研 究 から 臨 床 研 究 への 橋 渡 しを 促 進 するための 研 究 センター、

NCATS(National Center for Advancing Translational Sciences)は 2014 年 は 6 億 6570

万 ドル(2012 年 度 比 15.9% 増 )

2014 年 度 予 算 は、 国 立 医 科 学 総 合 研 究 所 を 除 き 増 加 要 求 となっているが、NCATS は 特 例 と

して、 最 も 増 加 率 が 大 きい 国 立 アレルギー 感 染 症 研 究 所 でも、2012 年 度 比 は 2.2% 増 と 微

小 である。しかし、いずれの 研 究 所 も 2012 年 度 歳 出 額 をほぼ 維 持 している( 表 15 参 照 )。

なお、2014 年 度 NIH 予 算 では、 特 にアルツハイマー 研 究 への 投 資 を 増 額 するとしている 他 、

脳 に 関 する 理 解 を 深 めることを 目 的 とした 研 究 に 注 力 し、 臨 床 実 験 ネットワークや 病 気 や

障 害 を 治 療 する 新 療 法 の 開 発 を 発 展 させるプロジェクトに 重 点 的 に 投 資 するとしている 15 。

表 15 NIH 内 の 所 長 室 と 予 算 額 の 大 きい 5 つの 研 究 所 における

2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 億 ドル

研 究 所

2012 年 度 2013 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績

CR 大 統 領 案 度 比

国 立 がん 研 究 所 (NCI) 50.63 50.97 51.26 1.2%

国 立 アレルギー 感 染 症 研 究 所 (NIAID) 44.82 45.13 45.79 2.2%

国 立 心 臓 肺 血 液 研 究 所 (NHLBI) 30.73 30.94 30.99 0.8%

国 立 総 合 医 科 学 研 究 所 (NIGMS) 24.26 24.42 24.01 -1.0%

国 立 糖 尿 病 消 化 腎 臓 病 研 究 所 (NIDDK) 17.94 18.06 18.12 1.0%

所 長 室 (Office of Director) 14.57 14.66 14.73 1.1%

その 他 のセンター・ 研 究 所 125.65 126.39 128.41 2.2%

NIH 予 算 合 計 308.60 310.57 313.31 1.5%

出 典 :NIH. “Budget Request”. April 10, 2013.

http://officeofbudget.od.nih.gov/pdfs/FY14/FY%202014_Supplementary%20Tables.pdf、ST-2

15 FY 2014 Presidents’ Budget, Department of Health and Human Services,

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/budget/fy2014/assets/health.pdf

19


NIH 事 業 種 別 予 算

NIH の 事 業 のメカニズム 別 予 算 を 見 ると、2014 年 度 予 算 要 求 においては、2012 年 度 実 績 と

比 較 すると、 研 究 センター 予 算 を 除 き、 全 て 増 額 傾 向 にある( 表 16 参 照 )。 特 に

SBIR/STTR(Small Business Innovation Research, Small Business Technology Transfer)

は 10% 増 と 大 きな 伸 びを 見 せている。

また、 研 究 グラント 予 算 から 付 与 される 予 定 のグラント 件 数 をメカニズム 別 に 見 ると、 唯

一 2012 年 度 から 減 少 している 研 究 センターを 除 き 軒 並 み 微 増 に 留 まっている。

活 動 分 野

研 究 プロジェクトグラント

SBIR/STTR

研 究 センター

その 他 の 研 究

研 究 グラント 合 計

研 究 訓 練

R&D 契 約

所 内 研 究

研 究 管 理 支 援

その 他

表 16 NIH のメカニズム 別 2014 年 度 予 算 案

2012 年 度

実 績

165.50

(36,259)

6.68

(1,642)

30.40

(1,453)

18.08

(6,496)

213.99

(44,208)

7.62

(16,305)

29.11

(2,492)

34.29

(n/a)

15.30

(n/a)

8.29

(n/a)

2013 年 度

CR

166.91

(36,343)

6.92

(1,691)

29.52

(1,426)

18.63

(6.593)

213.06

(44,362)

7.66

(16,374)

29.53

(2,483)

34.57

(n/a)

15.41

(n/a)

8.34

(n/a)

2014 年 度

大 統 領 案

169.32

(36,610)

7.35

(1,775)

28.46

(1,380)

18.66

(6.549)

216.45

(44,339)

7.76

(16,197)

30.30

(2,492)

34.95

(n/a)

15.50

(n/a)

8.36

(n/a)

単 位 : 億 ドル

2012 年

度 比

2.3%

10.0%

-6.4%

NIH 予 算 合 計 308.60 310.57 313.31 1.5%

出 典 : 同 上 、

http://officeofbudget.od.nih.gov/pdfs/FY14/Tab%201%20-%20Executive%20Summary_final.pdf、

ES-35

注 1:2012 年 度 比 については、 小 数 点 以 下 第 2 位 を 四 捨 五 入 している。

注 2: 各 欄 2 段 目 の( ) 内 の 数 値 は、グラント・コントラクトなどのアワード 件 数 を 示 す。 該 当 する 数

値 が 存 在 しない 箇 所 は(n/a)とした。

注 3:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は NIH 資 料 にある 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

3.2%

1.1%

1.8%

4.1%

2.3%

1.3%

0.8%

20


5) 環 境 保 護 庁 (EPA)

2014 年 度 予 算 : 81 億 5,300 万 ドル(2012 年 度 比 2 億 9,600 万 ドル(3.5%) 減 )

内 、R&D 予 算 は 5 億 6,000 万 ドルで 2012 年 度 比 1.4% 減 。

EPA では、 例 年 5 つの 目 標 別 に 予 算 を 算 出 しており、2014 年 度 の 予 算 要 求 に 掲 げられてい

る 目 標 は 以 下 の 通 りである( 表 17 参 照 )。

• 目 標 1- 気 候 変 動 への 取 組 み・ 大 気 の 質 改 善 (Taking Action on Climate Change and

Improving Air Quality):10 億 7,232 万 ドル( 全 体 の 13.1%)

• 目 標 2- 米 国 の 水 資 源 保 護 (Protecting America's Waters):36 億 6,455 万 ドル( 同

45.0%)

• 目 標 3-コミュニティー 清 掃 ・ 持 続 可 能 な 開 発 の 発 展 (Cleaning Up Communities and

Advancing Sustainable Development):18 億 8,938 万 ドル( 同 23.2%)

• 目 標 4- 化 学 物 質 の 安 全 性 の 確 認 ・ 汚 染 防 止 (Ensuring the Safety of Chemicals and

Preventing Pollution):6 億 8,620 万 ドル( 同 8.4%)

• 目 標 5- 環 境 関 連 法 の 執 行 (Enforcing Environmental Laws):8 億 4,055 万 ドル( 同

10.3%)

目 標 1 である「 気 候 変 動 への 取 組 み・ 大 気 の 質 改 善 」は、 温 室 効 果 ガスの 排 出 削 減 、 気 候

変 動 への 取 組 みとして 適 用 できるような 戦 略 の 策 定 、そして 大 気 の 質 の 保 護 及 び 改 善 とい

った 分 野 に 関 連 するプログラムを 支 援 するものである。2014 年 度 の 主 要 活 動 として、1 温

室 効 果 ガスの 排 出 量 を 削 減 させ 気 候 変 動 対 策 に 取 り 組 み、2 大 気 質 の 保 護 及 び 改 善 に 取 り

組 みの 2 点 を 掲 げている。

目 標 2 の「 米 国 の 水 域 の 保 護 」では、 飲 料 水 の 安 全 確 保 及 び、 魚 類 、 植 物 、 野 生 動 物 、そ

して、 経 済 ・レクリエーション・ 自 給 自 足 的 活 動 などを 支 える 水 界 生 態 系 の 保 護 及 び 再 生

を 目 指 している。2014 年 度 予 算 案 において 引 き 続 き、 水 質 保 全 法 (Clean Water Act)に

基 づく 水 質 管 理 イニシアティブを 徹 底 させ、また、 安 全 飲 料 水 法 (Safe Drinking Water Act)

に 基 づく 規 制 策 定 及 び 同 規 制 の 導 入 活 動 を 行 うとしている。

目 標 3 は「コミュニティー 清 掃 ・ 持 続 可 能 な 開 発 の 発 展 」であり、コミュニティーの 清 掃 、

持 続 可 能 な 開 発 の 発 展 を 行 うと 同 時 に、 低 所 得 者 、 移 民 、 先 住 民 族 が 居 住 する 地 域 の 改 善

に 取 組 むプログラムを 支 援 する。さらに、 有 害 物 質 の 投 棄 を 防 止 し、 汚 染 された 地 域 の 清

掃 を 行 い 当 該 地 域 の 再 生 を 目 指 すことも 目 標 の 一 つとしている。2014 年 度 も、1 持 続 可 能

性 があり、 生 活 可 能 なコミュニティの 開 発 、2 土 地 保 全 、3 土 地 回 復 、4 先 住 民 居 住 区 に

おける 人 間 の 健 康 と 環 境 保 護 の 強 化 に 取 り 組 むことを 活 動 目 標 として 掲 げている。

目 標 4 の「 化 学 薬 品 の 安 全 性 の 確 認 ・ 汚 染 防 止 」では、 化 学 薬 品 のリスクを 抑 え、 安 全 性

を 向 上 させる 取 り 組 み、 及 び、 化 学 薬 品 が 利 用 される 地 域 での 汚 染 を 防 ぐ 活 動 への 取 組 み

が 行 われる。2014 年 度 は、1 特 に 毒 性 の 強 い 化 学 薬 品 に 関 する 情 報 収 集 ・ 管 理 及 び 収 集 し

た 情 報 の 透 明 性 を 目 指 すプログラム、2 化 学 薬 品 の 持 つリスクのスクリーニング 及 び 評 価

プログラム、3 殺 虫 剤 を 含 む 化 学 薬 品 によるリスクの 軽 減 プログラム、4 化 学 薬 品 による

21


汚 染 防 止 プログラム、5 毒 物 による 大 気 や 水 源 汚 染 の 防 止 活 動 を 米 国 内 だけでなく 国 際 的

に 広 げるプログラム、の 5 点 を 活 動 の 中 心 としていくとしている。

最 後 の 目 標 5「 環 境 関 連 法 の 執 行 」は、 環 境 関 連 法 への 遵 守 を 確 実 なものにし、 人 間 の 健

康 及 び 環 境 の 保 護 に 努 めるというものである。2014 年 度 は、 特 に1 大 気 質 の 保 護 、2 米 国

の 水 資 源 保 護 、3コミュニティの 清 掃 、4 化 学 薬 品 の 安 全 性 の 確 保 ・ 汚 染 を 防 止 、の 4 分

野 におけるプログラム 評 価 や 規 制 順 守 状 況 を 監 視 する 活 動 に 注 力 することとしている。

表 17 環 境 保 護 庁 (EPA)の 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 万 ドル

活 動 分 野

2012 年 度 2013 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績 予 算 大 統 領 案 度 比

目 標 1: 気 候 変 動 への 取 組 み・ 大 気 の 質 改 善

気 候 変 動 への 取 組 み

(Address Climate Change)

19,995 20,106 21,291 6.5%

大 気 質 の 改 善

(Improve Air Quality)

76,837 76,191 80,108 4.3%

オゾン 層 の 修 復

(Restore the Ozone Layer)

1,797 1,799 1,774 -1.3%

不 必 要 な 放 射 線 被 ばくの 減 少 (Reduce Unnecessary

Exposure to Radiation)

3,850 3,801 4,059 5.4%

目 標 1 合 計 102,478 101,896 107,232 4.6%

目 標 2: 米 国 の 水 資 源 保 護

人 間 の 健 康 保 護

(Protect Human Health)

129,612 130,217 118,498 -8.6%

流 域 ・ 水 界 生 態 系 の 保 護 及 び 再 生 (Protect and

Restore Watersheds and Aquatic Ecosystems)

279,916 280,572 247,957 -11.4%

目 標 2 合 計 409,528 410,789 366,455 -10.5%

目 標 3:コミュニティー 清 掃 ・ 持 続 可 能 な 開 発 の 発 展

持 続 可 能 で 生 活 しやすいコミュニティーの 推 進

(Promote Sustainable and Livable Communities)

48,589 48,527 45,239 -6.9%

土 地 保 全 (Preserve Land) 23,324 23,110 23,914 2.5%

土 地 再 生 (Restore Land) 112,682 113,336 110,215 -2.2%

先 住 民 居 住 区 域 における 健 康 増 進 と 環 境 保 護

(Strengthen Human Health and Environmental 8,840 8,709 9,571 8.3%

Protection in Indian County)

目 標 3 合 計 193,434 193,682 188,938 -2.3%

目 標 4: 化 学 物 質 の 安 全 性 の 確 認 ・ 汚 染 防 止

化 学 薬 品 安 全 性 の 確 認

(Ensure Chemical Safety)

60,132 59,789 62,764 4.4%

汚 染 防 止 の 促 進

(Promote Pollution Prevention)

5,803 5,661 5,856 0.9%

目 標 4 合 計 65,935 65,451 68,620 4.1%

目 標 5: 環 境 関 連 法 の 執 行

22


活 動 分 野

2012 年 度

実 績

2013 年 度

予 算

2014 年 度

大 統 領 案

2012 年

度 比

環 境 法 の 執 行

(Enforce Environmental Laws)

78,563 78,293 84,055 7.0%

目 標 5 合 計 78,563 78,293 84,055 7.0%

EPA 総 合 計 849,938 850,110 815,300 -3.5%

出 典 :United States Environmental Protection Agency. “FY 2014 EPA Budget in Brief”. April 10,

2013. http://www2.epa.gov/sites/production/files/documents/fy2014bib.pdf

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 1 位 で 四 捨 五 入 、2012 年 度 比 変 化 は 小 数 点 第 2 位 で 四 捨 五 入 している。

16

注 2: 総 合 計 額 は EPA 発 表 の 数 値 を 記 載 。

注 3:2012 年 度 実 績 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は EPA 資 料 にある 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

4.その 他 注 目 R&D プログラム

以 下 では、 注 目 される R&D プログラムとして、 国 際 熱 核 融 合 実 験 炉 (ITER)、 超 伝 導 高 周

波 R&D、バイオマスとバイオ 精 製 システム、スーパーコンピュータを 紹 介 する。

1) 国 際 熱 核 融 合 実 験 炉 (ITER)

米 国 が 他 5 カ 国 1 地 域 17 と 共 に 実 施 する 国 際 熱 核 融 合 実 験 炉 (International Thermonuclear

Experimental Reactor:ITER) 建 設 に 対 する 米 国 予 算 を 管 理 するのは、エネルギー 省 科 学

局 の 中 の 核 融 合 エネルギー 科 学 (Fusion Energy Sciences)プログラムである。ITER 施 設

は、フランスのカダラッシュ(Cadarache)において 建 設 が 進 められており、 米 国 は、ITER

建 設 ・ 運 営 に 必 要 な 機 器 の 提 供 と 関 連 する R&D 実 施 という「 主 要 機 器 プロジェクト(Major

Item of Equipment project:MIE)」を 通 じて ITER に 参 加 している。

米 国 における ITER プロジェクト 管 理 は、2004 年 7 月 に 設 置 された 米 国 ITER プロジェクト

オフィス(US ITER Project Office:USIPO)が 現 在 も 担 当 しており、 同 オフィスは、オー

クリッジ 国 立 研 究 所 (Oak Ridge National Laboratory)に 拠 点 を 設 けている。

ITER 予 算 として、2014 年 度 は 2012 年 度 比 114.3% 増 の 2 億 2,500 万 ドルが 計 上 されてい

る( 表 18 参 照 )。USIPO は、 日 本 及 び ITER 組 織 (ITER Organization)と 共 同 で、 超 電 導

ソレノイド 型 磁 石 (superconducting central solenoid magnets)の 建 設 に 必 要 な、 最 適

な 導 体 の 製 造 方 法 を 特 定 しており、 米 国 の 産 業 パートナーは、トロイダル 磁 場 導 体 のコイ

ル 状 超 電 導 マテリアルの 製 造 を 開 始 している。なお、 今 回 ITER プロジェクト 予 算 が 大 幅 に

増 額 となった 背 景 は、ITER 施 設 建 設 が 本 格 的 に 開 始 され、その 作 業 を 加 速 化 させるためと

エネルギー 省 は 説 明 している。

16 http://www2.epa.gov/sites/production/files/documents/fy2014bib.pdf, p87

17

米 国 以 外 の 参 加 国 ・ 地 域 は、 日 本 、 中 国 、インド、 韓 国 、ロシア、 欧 州 連 合 である。

23


表 18 ITER 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 万 ドル

2012 年 度

予 算

2013 年 度

予 算

2014 年 度

大 統 領 案

2012 年

度 比

合 計 10,500.0 — 22,500.0 114.3%

出 典 :Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 4, Science, Advanced

Research Projects Agency-Energy”.

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf、SC-165

注 1:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 大 統 領 予 算 に 示 された 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

2) 超 伝 導 高 周 波 R&D

フェルミ 国 立 加 速 器 研 究 所 (Fermilab)で 行 われている 超 伝 導 高 周 波 (Superconducting

Radio Frequency:SRF)R&D に 対 する 予 算 は、エネルギー 省 科 学 局 の 先 端 技 術 R&D の 施 設

運 用 ・ 実 験 的 支 援 (Facility Operations and Experimental Support)の 中 に 含 まれてお

り、2014 年 度 の 当 該 予 算 は、2012 年 度 から 22.4% 削 減 となる 1,715 万 ドルであるが、そ

のうち SRF に 割 り 当 てられている 金 額 は 明 確 にされていない( 表 19 参 照 )。なお、 本 予 算

が 削 減 となっているのは、フェルミ 国 立 加 速 器 研 究 所 における SRF インフラ 開 発 に 対 する

資 金 提 供 が 終 了 するためとなっている。

表 19 超 電 導 高 周 波 予 算 を 含 む 先 端 技 術 R&D の

施 設 運 用 ・ 実 験 的 支 援 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 万 ドル

2012 年 度 比

SRF を 含 む 施 設 運 用 ・ 実 験 的

支 援 予 算 合 計

2,310.0 - 1,715.0 -22.4%

出 典 : 同 上 、SC-244

注 1:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 大 統 領 予 算 に 示 された 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

3)バイオマスとバイオ 精 製 システム R&D

エネルギー 省 の 省 エネ・ 再 利 用 可 能 エネルギー(Energy Efficiency and Renewable Energy)

部 では、バイオマス・バイオ 精 製 システム RD&D 18 (Biomass and Biorefinery Systems RD&D)

プログラムを 実 施 しており、 官 民 パートナーシップの 下 で 行 われる R&D と 実 証 を 通 じて、

再 生 可 能 で 米 国 産 の 豊 富 なバイオマス 原 料 を、 経 済 性 が 高 く 性 能 の 良 いバイオ 燃 料 、バイ

オパワー、バイオ 生 成 物 に 変 換 するような 技 術 の 開 発 を 進 めている。

2014 年 度 予 算 案 では、2012 年 度 予 算 から 44.6% 増 額 となる 2 億 8,200 万 ドルが 計 上 され

ている( 表 20 参 照 )。バイオマス・バイオ 精 製 システム RD&D プログラムでは、リグノセ

18 「RD」は「R&D」を、「D」は「 実 証 (Demonstration)」を 意 味 する。

24


ルロース 系 バイオマス(lignocellulosic biomass)を 利 用 したエタノール 生 産 に 関 する

RD&D に 注 力 しており、2012 年 度 にはコスト 競 争 性 の 高 いセルロール 系 エタノールの 生 産 技

術 の 実 証 に 成 功 している。 本 プログラムでは、ガソリンなどに 混 合 されるバイオマスベー

スの 燃 料 基 準 である、 再 生 可 能 燃 料 基 準 (Renewable Fuel Standard:RFS)を 満 たすため

に、 先 端 バイオ 燃 料 開 発 研 究 を 引 き 続 き 支 援 していくことを 目 標 としている。

表 20 バイオマスとバイオ 精 製 システム 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 万 ドル

活 動 分 野

2012 年 度 2013 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績

CR

大 統 領 案 度 比

フィードストックインフ

ラ(Feedstock)

3,503.8 - 4,050.0 11.6%

変 換 技 術

(Conversion

10,241.8 - 14,100.0 37.7%

Technologies)

統 合 生 物 精 製 所

(Integrated

4,289.7 - 7,800.0 81.8%

Biorefineries)

分 析 と 持 続 可 能 性

(Analysis and

981.3 - 1,350.0 37.6%

Sustainability)

バイオパワー(Biopower) 482.9 - 400.0 -17.2%

合 計 19,499.5 20,049.6 28,200.0 44.6%

出 典 :Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 3, “Energy Efficiency

and Renewable Energy, Electricity Delivery and Energy Reliability, Nuclear Energy, Fossil Energy

Research and Development, Naval Petroleum and Oil Shale Reserves, Strategic Petroleum Reserves,

Strategic Petroleum Reserve, Northeast Home Heating Oil Reserve, Ultra-Deepwater Unconventional

Natural Gas, Elk Hills Lands Fund, Advanced Tech. Vehicle Manufacturing Loan Program, Title 17

Innovative Tech, Loan Guarantee Program, Energy Information Administration”.

http://energy.gov/sites/prod/files/2013/04/f0/Volume3.pdf、EE-57

注 1:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 大 統 領 予 算 に 示 された 数 値 を 利 用 して 計 算 し、 小 数

点 2 位 を 四 捨 五 入 している。

注 2:SBIR・STIR 予 算 については、 表 の 外 側 に 示 されている。2014 年 度 の SBIR 予 算 は 448 万 5,428 万

ドル、STTR 予 算 は 60 万 2,572 万 ドルが 要 求 されている。

25


4)スーパーコンピュータ

スーパーコンピュータに 関 連 する 活 動 を 実 施 している 主 要 省 庁 は NSF とエネルギー 省 の 2

省 である。 以 下 では、NSF とエネルギー 省 それぞれのスーパーコンピュータに 関 する 取 り

組 みと 予 算 を 紹 介 する。

4)-1 国 立 科 学 財 団 NSF

2014 年 度 大 統 領 予 算 8,831 万 ドル(2012 年 度 比 53.3% 減 )

NSF ではコンピュータ・ 情 報 科 学 ・ 工 学 局 (Directorate for Computer and Information

Science and Engineering:CISE)の 先 端 サイバーインフラ 部 (Division of Advanced

Cyberinfrastructure:ACI)の 高 性 能 コンピューティング(High Performance Computing:

HPC)プログラムにおいてスーパーコンピュータ 支 援 が 行 われている。の 予 算 が 要 求 されて

いる。この 予 算 は、 同 プログラムの 3 つのメカニズムを 継 続 支 援 するためのもので、2014

年 度 には HPC 調 達 は 予 定 されていない。

HPC プログラムは、「トラック 1」、「イノベーティブ HPC プログラム」、「テラグリッド・

フェーズ III エクストリーム・デジタル」の 3 つのメカニズムの 下 でプロジェクト 支 援 活

動 が 行 われている。

• トラック 1:ペタスケールの 性 能 を 維 持 するようなシステムの 構 築 を 目 標 とし、イ

リノイ 大 学 アーバナ・シャンペーン 校 (University of Illinois at

Urbana-Champaign:UIUC)の 国 立 スーパーコンピューティング・アプリケーション

ズ・センター(National Center for Supercomputing Applications:NCSA)におけ

る「ブルーウォーターズ(Blue Waters)」の 運 営 ・ 管 理 プログラムへの 支 援 を 行 う。

2012 年 11 月 及 び 12 月 には、NSF によって 同 HPC のマイルストーンが 認 可 されたこ

とで、NSF が 選 抜 した 33 の 科 学 ・エンジニアリングチーム( 通 称 、フレンドリーユ

ーザー)が 利 用 を 開 始 している。2013 年 度 半 ばには、「ブルーウォーターズ」がフ

ル 活 用 されるようになり、5 年 間 の 運 用 期 間 が 開 始 される 予 定 。

• イノベーティブ HPC プログラム:HPC トラック 2 プログラムで 得 られた 成 果 と、2011

年 度 に 出 された NSF のサイバーインフラストラクチャ 諮 問 委 員 会 (NSF Advisory

Committee for Cyberinfrastructure:ACCI)の HPC タスクフォースによる 提 案 に 基

づき、2011 年 にトラック 2 プログラムは「イノベーティブ HPC プログラム」に 改 称

された。イノベーティブ HPC プログラムでは、HPC システムを 生 産 段 階 まで 高 める

ための 支 援 と、 科 学 工 学 コミュニティーが 必 要 とする 計 算 能 力 を 提 供 するための、

イノベーティブでハイリスク・ハイリターンな 手 法 の 調 査 を 目 指 し、エクストリー

ム・デジタル(XD)サービスプログラムと 関 連 するプログラムに 対 して 資 金 援 助 を

行 うことになっている。

• テラグリッド・フェーズ III エクストリーム・デジタル(XD): 高 帯 域 ネットワー

クに 接 続 され、スーパーコンピュータ、ストレージ、 分 析 、 可 視 化 システム、デー

タサービスなどで 構 成 される 最 新 のオープンサイバーインフラストラクチャーであ

る。

26


表 21 NSF CISE サイバーインフラ 部 高 性 能 コンピューティングプログラム

2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

単 位 : 万 ドル

メカニズム 名

2012 年 度

実 績

2013 年 度

CR

2014 年 度

大 統 領 案

2012 年

度 比

トラック 1(Track-1) 12,855 3,941 3,000 -76.7%

イノベーティブ HPC プログラム(Innovative

HPC Program)

2,457 4,890 2,500 1.8%

テラグリッド・フェーズ III エクストリー

ム・デジタル(TeraGrid - Phase III XD)

2,252 - 2,700 19.9%

合 計 17,564 8,831 8,200 -53.3%

出 典 :NSF.“FY 2014 Budget Request to Congress”. April 10, 2013.

http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/18_fy2014.pdf、CISE-20

注 1:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 大 統 領 予 算 に 示 された 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

4)-2 エネルギー 省 (DOE)

2014 年 度 大 統 領 予 算 2 億 9,315 万 ドル(2012 年 度 比 5.9%の 増 )

エネルギー 省 におけるスーパーコンピュータ 開 発 支 援 は、 主 に 科 学 局 (Office of Science)

内 の 先 端 科 学 コンピュータ 研 究 局 (Office of Advanced Scientific Computing Research)

が 実 施 する「ハイパフォーマンスコンピューティング・ネットワーク 施 設 (High

Performance Computing and Network Facilities)」プログラムが 担 っている。HPC にお

いて 米 国 が 世 界 を 先 導 し 続 けるために、アップグレードやアプリケーション 開 発 を 始 め、

戦 略 的 な 研 究 に 投 資 を 行 う。

2014 年 度 当 該 予 算 は、 先 端 科 学 コンピュータ 研 究 局 の 施 設 の 運 用 、リース 支 払 、ユーザー

サポートなどに 充 てるために 増 額 となっている。うち、「 研 究 評 価 プロトタイプ」では、

エクサスケール(exascale)に 必 要 な 重 要 技 術 への 投 資 を 拡 大 し、さらにプランニングシ

ステムの 統 合 を 開 始 する 予 定 としている。こういった 取 り 組 みは、エネルギー 省 の 科 学 及

びエンジニアリング 分 野 で 活 用 される 次 世 代 のシステムのエネルギー 効 率 やユーザビリテ

ィの 向 上 につながるとエネルギー 省 は 説 明 している。

27


表 22 ハイパフォーマンスコンピューティング・ネットワーク 施 設 2014 年 度 大 統 領 R&D 予 算 案

活 動 分 野 名

2012 年 度

実 績

2013 年

度 CR

2014 年 度

大 統 領 案

単 位 : 万 ドル

2012 年

度 比

ハイパフォーマンス 生 産 コンピューティング

(High Performance Production Computing)

5,780 - 6,561 13.5%

リーダーシップコンピューティング 施 設

(Leadership Computing Facilities)

15,600 - 14,700 -5.8%

研 究 評 価 プロトタイプ(Research and

Evaluation Prototypes)

2,692 - 3,855 43.2%

ハイパフォーマンスネットワーク 施 設 とテス

トベッド(High Performance Network

3,601 - 3,261 -9.4%

Facilities and Testbeds)

SBIR/STTR 0 - 938 -

合 計 27,674 - 29,315 5.9%

出 典 :Department of Energy. “FY 2014 Congressional Budget Request. Volume 4, Science”.

http://www.cfo.doe.gov/budget/14budget/Content/volume4.pdf、SC-21.

注 1: 予 算 額 は 小 数 点 第 1 位 で 四 捨 五 入 している。

注 2:2012 年 度 予 算 と 2014 年 度 大 統 領 案 の 比 較 は 大 統 領 予 算 に 示 された 数 値 を 利 用 して 計 算 している。

5. 理 数 科 目 (STEM) 教 育

将 来 の 理 数 科 目 分 野 の 労 働 者 を 育 成 することを 目 的 として、2014 年 度 大 統 領 予 算 教 書 にお

いて、オバマ 大 統 領 は 理 数 科 目 (science, technology engineering and mathematics:STEM)

教 育 予 算 として 2012 年 度 歳 出 額 から 6.7% 増 となる 31 億 ドルを 要 求 している。2014 年 度 予

算 要 求 における STEM 教 育 連 邦 投 資 の 重 点 分 野 としては、 以 下 の 4 点 が 挙 げられている。

• 優 秀 な STEM 教 員 を 雇 用 、 育 成 、 支 援 する:10 万 人 の 優 秀 な STEM 教 員 を 育 成 すると

いう 大 統 領 の 目 標 を 達 成 するためのプログラムに 8,000 万 ドル、「STEM 専 門 教 員 コ

ア(STEM Master Teacher Corps)」プログラムの 試 験 的 立 ち 上 げに 3,500 万 ドルを

割 り 当 てる。

• STEM 教 育 を 重 点 的 に 行 う 高 校 や 学 区 を 支 援 する: 学 区 、 地 域 、 全 国 レベルのリソー

スをより 効 率 的 に 繋 げることを 目 的 とした「STEM イノベーションネットワーク(STEM

Innovation Networks)」の 立 ち 上 げに 1 億 5,000 万 ドルを 割 り 当 てる。さらに、STEM

分 野 のような 需 要 が 高 い 労 働 力 を 育 成 するために、 高 校 と 大 学 ・ 企 業 ・コミュニテ

ィー 間 のパートナーシップを 推 進 するプログラムの 再 建 に、 教 育 省 (Department of

Education)が 3 億 ドルを 投 資 する。

• 大 学 学 士 課 程 における STEM 教 育 を 改 善 する: 今 後 10 年 間 で STEM 分 野 の 学 士 号 取 得

者 を 100 万 人 増 加 させるという 大 統 領 の 目 標 を 達 成 するために、NSF は 1 億 2,300

万 ドルを 投 資 して、 大 学 学 部 における STEM 分 野 の 教 育 を 改 善 する 新 プログラムを 立

ち 上 げる。

28


• STEM 教 育 ・ 学 習 に 関 する 革 新 的 な 研 究 に 対 して 投 資 する:STEM 教 育 を 含 む 次 世 代 の

教 育 技 術 に 関 する、ハイリスク・ハイリターンの 研 究 を 支 援 するために、 教 育 省 教

育 高 等 研 究 計 画 局 (Advanced Research Projects Agency for Education:ARPA-ED)

設 立 資 金 として 6,500 万 ドルを 割 り 当 てる。

また 2014 年 度 予 算 要 求 では、 優 先 度 の 低 い 教 育 プログラムを 統 合 ・ 廃 止 することで、より

優 先 度 の 高 い 教 育 プログラムの 拡 充 を 図 っている。これにより、STEM プログラムの 件 数 は

226 件 から 112 件 へと 約 50% 削 減 となるが、 新 規 に 設 立 される STEM プログラムや 既 存 の 優

先 度 の 高 いプログラムに 対 して 連 邦 投 資 を 集 中 させることとしている。

なお 2014 年 度 大 統 領 予 算 教 書 における 連 邦 STEM 教 育 プログラムに 対 する 省 庁 別 予 算 は 表

23 の 通 りとなっている。 各 省 庁 に 分 散 していた 優 先 度 の 低 い STEM 教 育 予 算 を 教 育 省 、NSF、

スミソニアンに 移 転 させたため、STEM 教 育 予 算 が 削 減 となる 省 庁 が 多 い 中 、 同 3 組 織 は 増

額 となっている。

表 2 2014 年 度 大 統 領 予 算 教 書 における 連 邦 STEM 教 育 予 算 額

単 位 : 億 ドル

省 庁

2012 年 度 2014 年 度 2012 年

実 績 大 統 領 案 度 比

農 務 省 0.88 0.85 -3.7%

商 務 省 0.41 0.36 -12.7%

国 防 総 省 1.78 1.36 -23.6%

教 育 省 5.29 8.14 53.9%

エネルギー 省 0.47 0.33 -29.9%

保 健 福 祉 省 5.78 5.33 -7.8%

国 土 安 全 保 障 省 0.09 0.09 -8.5%

内 務 省 0.03 0.03 -9.0%

運 輸 省 0.99 0.92 -7.5%

環 境 保 護 庁 0.26 0.03 -86.8%

航 空 宇 宙 局 NASA 1.49 1.00 -32.9%

国 立 科 学 財 団 NSF 11.54 12.43 7.7%

原 子 力 規 制 委 員 会 0.16 0.01 -95.5%

スミソニアン 0 0.25 -

合 計 29.18 31.12 6.7%

出 典 :Whitehouse OSTP. “Preparing a 21st Century Workforce Science, Technology, Engineering,

and Mathematics (STEM) Education in the 2013 Budget”, April 10, 2013.

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/fy2013rd_stem.pdf、Table.

Federal STEM Education Program Funding by Agency

注 1:2012 年 度 比 は OSTP 資 料 の 数 値 をそのまま 転 載 している。

注 記 ) 本 レポートでは 大 統 領 行 政 府 から 出 された 全 体 版 資 料 の 数 値 と、 各 省 庁 から 出 され

た 資 料 の 数 値 が 若 干 異 なる 場 合 があるが、 各 省 庁 の 項 については、 省 庁 発 表 の 数 値 を 優 先

した。

29


6.オバマ 政 権 における 連 邦 プログラム 評 価 の 取 り 組 み

2014 年 度 大 統 領 予 算 教 書 と 共 に OMB が 発 表 した「2014 年 度 連 邦 予 算 に 関 する 分 析 的 観 点

(Fiscal Year 2014 Analytical Perspectives Budget of the U.S. Government)」の 第

7 章

19

に、パフォーマンス 性 の 高 い 政 府 を 目 指 すための 取 り 組 みについての 記 載 がある。

大 統 領 府 が 目 指 す、より 効 果 的 で 効 率 性 の 高 い 政 府 となるためのアプローチとして、オバ

マ 政 権 は 連 邦 省 庁 に 対 し、 証 拠 に 基 づいて 優 先 順 位 を 決 定 し、 効 率 性 を 大 きく 向 上 させ、

またコスト 効 率 性 の 高 い 実 践 方 法 を 見 いだすよう 求 めており、さらに、 問 題 解 決 や 機 会 拡

大 につながり、 生 産 性 を 向 上 させるような 新 たな 実 践 を 試 験 的 導 入 するよう 要 請 している。

そして、コスト 削 減 につながる 新 たな 方 法 が 発 見 された 場 合 はそれに 速 やかに 移 行 し、 政

府 の 説 明 責 任 性 を 向 上 させるために、 一 般 と 広 く 情 報 共 有 することを 促 している。こうい

った 要 請 を 達 成 するために、 連 邦 省 庁 は、 次 の 6 つを 実 践 する。

• 目 標 を 定 める

• パフォーマンスや 指 標 を 頻 繁 に 評 価 する

• 継 続 的 な 分 析 を 行 う

• 説 得 力 のある 根 拠 に 基 づいた 意 思 決 定 を 行 う

• データに 基 づく 評 価 を 行 う

• タイムリーで、アクセス 可 能 で、ユーザーが 利 用 しやすい 形 で 情 報 を 発 信 する

また、2009 年 にオバマ 大 統 領 は 各 省 庁 に 対 して 優 先 度 の 高 いパフォーマンス 目 標 ( 優 先 目

標 )を 策 定 するよう 要 請 した 他 、2011 年 1 月 に 成 立 した 20 「 政 府 パフォーマンス 及 び 実 績

近 代 化 法 (Government Performance and Results Act Modernization Act 21 :GPRAMA)」に

より 各 連 邦 省 庁 には、 透 明 性 のあるパフォーマンス 計 画 及 び 報 告 プロセスに 関 する 目 標 を

設 定 することが 義 務 づけられている 22 。これを 受 けて 各 省 庁 は 優 先 目 標 を 2011 年 から 2 年

ごとに 策 定 することになっており、 各 省 庁 の 副 長 官 は 最 低 、 四 半 期 に 1 度 、それぞれの 目

標 の 達 成 度 や 進 展 度 を 評 価 し、その 結 果 を「performance.gov」ウェブサイトに 掲 載 するこ

ととされている。

さらに、 各 省 庁 の 優 先 目 標 の 他 、オバマ 政 権 全 体 で 達 成 する 目 標 として、 連 邦 政 府 横 断 型

優 先 (Federal Cross Agency Priority:CAP) 目 標 14 項 目 を 設 定 している。なお、これら

の 目 標 は、 輸 出 、アントレプレナーシップ 及 び 中 小 企 業 、エネルギー 効 率 性 、ブロードバ

ンド・ネットワーク、STEM 教 育 、 職 業 訓 練 、 退 役 軍 人 の 雇 用 支 援 、といった 分 野 を 支 える

ものとなっている 23 。

19 OMB, “Budget of the United States Government FY 2014 Analytical Perspectives Chapter 7”.

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/budget/fy2014/assets/spec.pdf

20 OMB, “On January 4, 2011, President Obama Signed the GRPR Modernization Act of 2010”.

http://www.whitehouse.gov/omb/performance/president-signs-gprma

21 “GPRA Modernization Act of 2010”.

http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-111hr2142enr/pdf/BILLS-111hr2142enr.pdf

22 Performance.gov, “Driving Federal Performance”. http://www.performance.gov/

23 OMB, “FY2014 Analytical Perspectives Budget of the US Government”,

30


以 下 では、「 政 府 パフォーマンス 及 び 実 績 近 代 化 法 」に 基 づき、エネルギー 省 、NASA、NSF、

NIH、EPA が 設 定 した 最 優 先 目 標 とパフォーマンス 計 画 を 紹 介 する。

1)エネルギー 省 (DOE)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

エネルギー 省 では、 以 下 の 4 項 目 を 戦 略 目 標 として 掲 げている 24 。

• 戦 略 目 標 1「エネルギーシステムの 変 換 」: 米 国 のエネルギーシステムをタイムリ

ーに 効 率 よく 変 換 させ、クリーンエネルギー 技 術 分 野 における 米 国 の 卓 越 性 を 維 持

する

• 戦 略 目 標 2「 科 学 工 学 事 業 の 支 援 」: 戦 略 分 野 におけるリーダーシップを 明 確 化 し、

米 国 の 経 済 繁 栄 の 基 盤 としての 科 学 工 学 セクターへの 活 発 な 取 り 組 みを 維 持 する

• 戦 略 目 標 3「 国 家 安 全 保 障 」: 防 衛 、 非 拡 散 、 環 境 への 配 慮 を 通 じて 核 の 安 全 保 障

に 努 める

• 戦 略 目 標 4「 管 理 及 び 運 営 における 卓 越 性 」:ミッションの 成 功 を 最 大 限 引 き 出 す

ためにエネルギー 省 の 関 係 者 全 員 の 叡 智 を 終 結 させ、 運 用 可 能 かつ 導 入 可 能 な 枠 組

みを 策 定 する

なお、エネルギー 省 は 2014 年 度 予 算 要 求 発 表 時 に、 同 省 の 戦 略 計 画 を 発 表 しておらず、 最

新 版 は 2012 年 2 月 13 日 に 発 表 されたものとなっている。それには 2012 年 度 ~2013 年 度

におけるエネルギー 省 の 戦 略 計 画 がまとめられており、その 内 容 は 以 下 のとおりである 25 。

戦 略 目 標 1 の 下 :

• 住 宅 ・ 都 市 開 発 省 (Department of Housing and Urban Development:HUD)と 共 同

で、 合 計 120 万 世 帯 に 安 価 なエネルギー 供 給 を 可 能 にする 装 置 を 設 置 。

• 2013 年 12 月 31 日 までに 最 低 9 件 の 省 エネに 関 する 標 準 を 策 定 し、 家 電 に 適 用 させ

ることで 消 費 者 の 電 量 消 費 量 を 削 減 。

• 電 気 自 動 車 に 搭 載 される 蓄 電 池 のコストを 低 減 させることで 同 自 動 車 の 導 入 を 促 進

させ、 石 油 への 依 存 軽 減 及 び 温 室 効 果 ガス 排 出 量 を 削 減 。

• ソーラー 発 電 による 発 電 コストを 従 来 の 電 力 源 による 発 電 コストにまで 低 減 。

戦 略 目 標 2 の 下 :

• 連 邦 投 資 を 最 大 限 有 効 活 用 させるために、 科 学 施 設 の 優 先 度 を 設 定 。

http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/omb/budget/fy2014/assets/spec.pdf

24 http://goals.performance.gov/agency/doe

25 DOE, “Department of Energy Strategic Plan Update”. Update on February 13, 2012.

http://energy.gov/sites/prod/files/DOE%20Strategic%20Plan_2012%20GPRA%20Addendum.PDF

31


戦 略 目 標 3 の 下 :

• 大 統 領 が「 核 戦 略 見 直 し(Nuclear Posture Review) 26 」を 通 じて 設 定 した 国 家 核 安

全 基 準 に 則 り 米 国 の 核 兵 器 を 維 持 しそれを 超 える 核 兵 器 を 廃 棄

• 脆 弱 な 核 物 質 の 安 全 性 保 護 のために 以 下 の 目 標 を 達 成

o 2013 年 末 までに 累 積 合 計 で 4,353 キログラムの 核 物 質 ( 高 濃 縮 ウランとプル

トニウム)を 除 去 ・ 廃 棄

o 2013 年 末 までに 累 積 合 計 で 299 施 設 における 核 物 質 保 護 ・ 管 理 ・ 計 量 機 能 に

関 するアップグレードを 実 施

• 環 境 に 配 慮 しつつ、2013 年 度 末 までに 冷 戦 時 代 のエネルギー 省 施 設 の 約 71%を 削 減 。

2) 航 空 宇 宙 局 (NASA)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

2014 年 度 予 算 要 求 発 表 時 、NASA は 2011 年 に 設 定 した 以 下 の 6 項 目 を 戦 略 目 標 として 掲 げ

ている 27 。

• 戦 略 目 標 1: 太 陽 系 における 人 間 活 動 を 拡 大 させ、それを 維 持 する

• 戦 略 目 標 2: 我 々の 住 む 地 球 及 び 宇 宙 における 科 学 的 理 解 を 深 める

• 戦 略 目 標 3: 我 々の 探 査 、 科 学 、 経 済 の 将 来 に 役 立 つ 革 新 的 な 宇 宙 技 術 を 開 発 する

• 戦 略 目 標 4: 社 会 的 利 益 のために 航 空 学 研 究 を 発 展 させる

• 戦 略 目 標 5: 航 空 及 び 宇 宙 活 動 に 関 するプログラムを 実 施 するための NASA の 組 織 的

能 力 を 向 上 させる

• 戦 略 目 的 6: 一 般 市 民 、 教 育 者 、 学 生 などが NASA のミッションに 参 加 する 機 会 を 提

供 し、イノベーションを 育 成 し、 国 家 経 済 の 成 長 に 貢 献 する

NASA では、これらの 各 戦 略 目 標 の 下 に、 年 間 パフォーマンス 計 画 として 詳 細 項 目 を 設 定 し、

各 項 目 の 達 成 度 や 進 展 度 に 関 する 評 価 を 行 っている。NASA ではその 評 価 結 果 を 達 成 度 の 高

い 順 に 緑 色 、 黄 色 、 赤 色 、 白 色 の 4 色 で 示 している。

26

今 後 約 10 年 に 亘 る 米 国 の 核 政 策 の 基 礎 となる 文 書 で、2010 年 5 月 頃 に 改 訂 版 が 発 表 された。

27 ただし、2014 年 度 戦 略 計 画 とパフォーマンス 計 画 については、 具 体 的 な 日 程 は 明 らかにされていな

いが、 後 日 発 表 する 予 定 としている。

NASA, “NASA’s FY 2014 Management and Performance”,

http://www.nasa.gov/pdf/740582main_NASA_FY14_M%26P-4-9-13.pdf

32


3) 国 立 科 学 財 団 (NSF)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

NSF は、「 発 見 とイノベーションを 通 じて 米 国 の 競 争 力 を 強 化 する~2011 年 度 ~2016 年 度

NSF 戦 略 計 画 ~(Empowering the Nation Through Discovery and Innovation: NSF Strategic

Plan for Fiscal Years 2011-2016 28 )」において 以 下 の 3 項 目 の 戦 略 目 標 を 掲 げている。

• 戦 略 目 標 1:フロンティア( 未 知 の 領 域 )を 変 革 (Transform the Frontiers)

• 戦 略 目 標 2: 社 会 のためのイノベーションを 育 成 (Innovation for Society)

• 戦 略 目 標 3: 模 範 組 織 としてのパフォーマンスを 実 施 (Performance as a Model

Organization)

また、NSF は 2014 年 度 のパフォーマンス 目 標 として、 以 下 の 10 項 目 を 設 定 している 29 。

• 主 要 プログラム 30 に 対 する 投 資 を 計 画 通 りに 進 める

• インフラに 対 する 投 資 を 計 画 通 りに 進 める

• 研 究 施 設 への 投 資 は、 説 得 力 のある 分 析 に 基 づいて 行 う

• 大 学 学 部 教 育 を 改 善 する

• 大 学 院 研 究 フェローシッププログラムを 強 化 する

• キャリア・ライフ・バランス 政 策 とその 実 践 を 促 進 させる

• 多 様 性 及 び 一 体 化 環 境 を 育 成 する

• NSF の 財 務 システムを 改 善 する

• 研 究 費 の 採 択 決 定 の 通 知 をタイムリーに 行 う

• 仮 想 空 間 を 利 用 したメリットレビューの 実 施 を 推 進 する

4) 国 立 保 健 研 究 所 NIH( 保 健 福 祉 省 )における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

NIH が 所 属 する 保 健 福 祉 省 では、2010 年 ~2015 年 における 戦 略 計 画 において 以 下 の 5 項 目

の 戦 略 目 標 を 掲 げている 31 。

• 戦 略 目 的 1:ヘルスケアの 強 化

• 戦 略 目 的 2: 科 学 的 知 識 及 びイノベーションの 発 展

• 戦 略 目 的 3: 米 国 民 の 健 康 、 安 全 性 、 福 祉 の 促 進

• 戦 略 目 的 4: 効 率 性 、 透 明 性 、 責 任 説 明 性 の 向 上

• 戦 略 目 的 5:インフラ 及 び 職 員 の 補 強

28 http://www.nsf.gov/news/strategicplan/nsfstrategicplan_2011_2016.pdf

29 NSF, “NSF FR 2014 Budget Request to Congress”,

http://www.nsf.gov/about/budget/fy2014/pdf/01_fy2014.pdf

30

主 要 プログラムとは、CEMMSS、CIF21、I-Corps、INSPIRE、SaTC、SEES を 指 す。

31 HHS, “Strategic Plan and Priorities”. http://www.hhs.gov/secretary/about/priorities.html

33


5) 環 境 保 護 庁 (EPA)における 最 優 先 パフォーマンス 目 標

EPA では、 以 下 の 5 項 目 を 2011 年 度 ~2015 年 度 の 戦 略 目 標 として 設 定 している。

• 戦 略 目 標 1: 気 候 変 動 対 策 に 取 り 組 み、 大 気 質 を 改 善 させる

• 戦 略 目 標 2: 米 国 の 水 源 を 保 護 する

• 戦 略 目 標 3:コミュニティーを 清 潔 にし、 持 続 的 発 展 を 進 める

• 戦 略 目 標 4: 化 学 薬 品 の 安 全 性 を 確 保 し 汚 染 を 防 ぐ

• 戦 略 目 標 5: 環 境 に 関 する 規 制 を 施 行 する

特 に 2014 年 度 については、 以 下 を 重 点 的 活 動 分 野 としてパフォーマンス 計 画 に 含 めている

32 。

• イーエンタープライズ(E Enterprise):EPA の 規 制 遵 守 状 況 など EPA に 対 する 報

告 義 務 がある 組 織 が 情 報 を 提 出 しやすいようなポータルサイトを 設 立 する。

• 規 制 施 行 ・ 法 令 遵 守 : 規 制 の 施 行 と 遵 守 状 況 の 監 視 に 関 する 効 果 的 且 つ、 効 率 の 良

いプログラムを 実 施 する。

• 気 候 変 動 : 温 室 効 果 ガスの 排 出 削 減 をめざし、 自 発 的 アプローチと 規 制 アプローチ

の 両 方 を 支 援 する。

• 大 気 質 の 改 善 : 大 気 浄 化 法 (Clean Air Act)の 下 、EPA が 策 定 した 米 国 環 境 大 気 質

基 準 (National Ambient Air Quality Standards:NAAQS)の 順 守 状 況 を 監 視 し、 国

民 の 健 康 や 富 を 守 るための 規 制 や 政 策 を 策 定 する。

• 米 国 の 水 源 保 護 : 大 気 浄 化 法 の 下 、 水 質 管 理 イニシアティブを 立 ち 上 げ、 安 全 飲 料

水 法 の 下 、 規 制 を 策 定 し 水 源 保 護 活 動 を 実 施 する。

• 持 続 性 のある 水 インフラ: 持 続 性 のある 水 インフラ 政 策 (Sustainable Water

Infrastructure Policy)を 導 入 し、 州 政 府 やコミュニティーと 共 に 水 インフラを 保

護 するための 技 術 、 管 理 、 資 金 キャパシティを 増 大 させる。

• 国 土 保 護 : 引 き 続 き 米 国 内 の 土 壌 汚 染 の 浄 化 活 動 に 努 める。

• 化 学 薬 品 の 安 全 性 確 保 : 商 用 化 されている 化 学 薬 品 の 安 全 性 を 確 保 する。

• 州 及 び 部 族 パートナーの 支 援 : 州 及 び 部 族 支 援 助 成 (State and Tribal Assistance

Grants:STAG)を 通 じて 州 や 先 住 民 族 居 住 地 における 環 境 保 護 を 推 奨 する。

• 科 学 や 学 術 研 究 の 優 先 順 位 : 環 境 保 護 に 関 連 した 調 査 や 研 究 開 発 を 引 き 続 き 支 援 す

る。2014 年 度 は、エネルギー 源 や 鉱 物 採 掘 に 利 用 される 水 圧 破 砕 法 の 環 境 への 影 響

に 関 する 調 査 に 重 点 を 置 く。

32 EPA, “FY 2014 EPA Budget in Brief”. http://www2.epa.gov/sites/production/files/documents/fy2014bib.pdf

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