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LAND ROVER マガジン – 第40号

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最新号では、南極探検を控えたふたりの若き冒険家が、DEFENDERを駆ってトレーニングに挑む様子を取り上げています。また、レンジローバー50周年を記念したドバイへの旅もご紹介。数々の発見が、あなたの好奇心をかきたてるでしょう。他、人類の未来を左右する先進テクノロジー開発者たちの話もお楽しみください。

時 刻 は 午 前 7

時 刻 は 午 前 7 時 30 分 。ここピレネー 山 脈 の 麓 アン ドラには、まだ 朝 の 光 は 届 いていません。 満 月 の 明 かりが、 山 のすそ 野 を 覆 う 針 葉 樹 林 に 反 射 して い ま す 。 山 々 の 頂 か ら 日 が 昇 る 頃 に は 、ラ ンド ロ ーバー 新 型 Defenderは 、 麓 の 町 カ ニ ー リョか ら 標 高 差 およそ500mの 位 置 にあるベースキャンプ に 向 かって 順 調 に 進 んでいました。 山 岳 路 を 登 るDefender。そ の ス テ ア リン グ を 握 るのは、 英 国 人 冒 険 家 のフィービー・スミスで す。 助 手 席 では、 仲 間 の 冒 険 家 ドウェイン・フィー ルズがDJを 楽 しんでいます。「じゃあ、こんな 曲 はどうかな?」と、 彼 がボリュームを 上 げると、フ ィービーはニヤリとしながら、 直 線 路 でアクセル を 踏 み 込 み、ドウェインの 音 楽 の 趣 味 をからか います。 二 人 は、 南 極 大 陸 のバークナー 島 から 南 極 点 までの1,300kmに 及 ぶトレッキングを2022 年 11 月 に 計 画 しており、 今 回 はそのトレーニングのた めに、このヨーロッパの 小 国 に 来 ています。 取 材 したときはスコットランドの 最 北 端 からイングラ ンドの 最 南 端 まで、40 日 間 のトレッキングを 終 え たところでした。そのせいか、 二 人 とも 気 分 良 くふ ざけあっていたのです。 二 人 の 出 会 いは2017 年 、バッキンガム 宮 殿 で 行 わ れ た「 デ ュ ー ク・オ ブ・エ ディン バ ラ・ア ワ ー ド」の 授 賞 式 でした。その 後 、 冒 険 活 動 で 感 じた 人 種 や 性 別 の 壁 といった 問 題 を 通 じて、きずなを 深 めるようになりました。 彼 らは 共 同 で「WeTwo Foundation」という 基 金 を 設 立 しました。この 基 金 は、 冒 険 活 動 のあり 方 を 変 え、アウトドア 活 動 をもっと 身 近 なものにすることを 目 的 としていま す。 二 人 の 人 生 を 変 えたアウトドアという 生 き 方 を、 恵 まれない 若 い 人 たちにも 知 ってもらいたい と 考 えて い ま す 。 しかし、まずは 目 の 前 にそびえるアンドラの 山 を 征 服 しなければなりません。 今 回 二 人 をサポー トするDefenderは、フジホワイトの110 X。この 国 の 最 高 峰 のひとつ、カサマーニャの 登 山 道 入 口 を 目 指 し、 雪 道 を 進 みます。そこからドウェインとフ ィービーは 徒 歩 で 標 高 2,740mの 山 頂 付 近 まで 登 り、テントを 張 ります。 山 頂 の 気 温 は 氷 点 下 で、 雪 面 は 凍 りついています。この 過 酷 な 状 況 下 での キャンプは、 南 極 探 検 に 向 けて 有 意 義 な 経 験 に な る は ず で す 。 ドウェインは 幼 少 時 にジャマイカで 暮 らしてい たときからアウトドアが 大 好 きでしたが、ロンドン に 移 住 してからは 遠 ざかっていました。「 移 り 住 ん だ 当 初 は、 友 達 を 作 るのに 苦 労 しました」と、 彼 は 回 想 します。「そこで、ある 日 、 私 は 校 庭 で 虫 を たくさ ん 捕 ま えて クラ ス メ イト に 見 せ 、 自 分 の 知 っ ていることを 教 えて、 感 心 させてやろうと 考 えた のです。 案 の 定 、このアイデアは 裏 目 に 出 ました。 クラスメイトは 皆 、 怖 がって 逃 げてしまいました。 人 生 で、このときほど 強 い 孤 独 感 を 味 わったこと はありません。 私 が 新 たに 生 活 する 世 界 は、それ まで 知 っていた 世 界 とはまったく 違 うことに 気 づ き ま し た 。」 周 囲 に 溶 け 込 むために、ドウェインは 周 りに 同 調 し、ほかの 子 達 と 同 じように 行 動 しました。 成 長 すると、 彼 はストリートギャングの 仲 間 に 入 り ます。しかし、ナイフで 刺 されたり、 二 度 も 至 近 距 離 から 銃 で 撃 たれたりと、 過 酷 な 日 々を 過 ごしま す。 銃 は 二 度 とも 暴 発 事 故 でした。その 後 、 彼 は 自 分 の 人 生 を 見 つめ 直 します。 一 番 楽 しかったの は 、ジャマ イ カ に い た 頃 、 木 に 登 っ た り、 動 物 を 捕 まえてローストして 食 べていたときだったと 気 づ い た の で す 。 それ 以 来 、ドウェインはできるだけ 自 然 の 中 で 暮 らすようにし、それが 自 分 の 使 命 だと 考 えてき ました。また 身 近 に 起 きた 悲 しい 出 来 事 も、きっ オフロード 走 行 シーンは 専 用 の 場 所 で 許 可 を 得 て 撮 影 したものです かけとなりました。「2007 年 、 友 人 が 殺 されまし た。それを 機 に 私 は、 世 界 は 自 分 の 身 の 回 りだけ ではないと 考 えるようになりました。」 20 代 のとき、ドウェインは 資 金 を 集 めて 北 極 圏 への 旅 行 を 実 現 し、 黒 人 系 英 国 人 として 初 めて 北 磁 極 までの640kmを 徒 歩 で 走 破 しました。 現 在 、 彼 は 王 立 地 理 学 会 の 特 別 研 究 員 で、これまで に、カヤックによるジャマイカ 一 周 、 都 市 中 心 部 に 住 む 貧 困 層 の 子 どもたちを 連 れてのベン・ネビス 山 登 攀 など、 数 々の 業 績 を 残 し、 今 後 も 活 躍 が 期 待 されています。 フィービーは 旅 行 ジャーナリストで、 雑 誌 『Wanderlust』の 編 集 者 を 務 めた 後 、 現 在 は 英 国 国 内 の 複 数 の 新 聞 に 寄 稿 しています。 多 くの 女 性 から 注 目 されている 女 性 冒 険 家 のひとりです。 彼 女 がアウトドアに 興 味 を 抱 いたきっかけは、オ ーストラリアで 友 人 から、スワッグバッグと 呼 ばれ る 現 地 の 牧 夫 が 使 う 簡 易 ベッドで 一 夜 を 過 ごす よう 説 得 されたことでした。 「 怖 かったのです」。 彼 女 はそのときのことをよ く 覚 えています。「それまでキャンプをしたいとは、 一 度 も 思 いませんでした。ベッドに 入 る 前 、さまざ まな 危 険 に 関 する 注 意 事 項 を 聞 かされ、『 絶 対 に 好 きになるはずがない!』と 思 いました。」 彼 女 の 予 想 は 見 事 に 外 れました。それどころ か、その 後 彼 女 は 英 国 本 島 のあらゆる 極 地 で 夜 を 過 ごした 最 初 の 人 物 となり、ウェールズ、イング ランド、スコットランドそれぞれの 山 頂 で 一 夜 を 過 ごし、アウトドアに 関 する 著 作 を10 冊 も 執 筆 する までになりました。 代 表 作 には『Extreme Sleeps: Adventures of a Wild Camper』、『 Wilderness Weekends: Wild Adventures in Britain’s Rugged Corners』などがあります。 冒 険 活 動 を 生 業 とする 女 性 の 数 は、フィービ ー が 子 ど も の 頃 に 比 べ れ ば 増 えて い ま す が 、 男 性 に 比 べ 圧 倒 的 に 少 ない 状 況 は 変 わっていま せ ん 。 Defenderはベースキャンプへと 向 かう 中 、 狭 い ヘ ア ピ ン カ ー ブ を い くつ も 通 過 し て い き ま す 。ド ウェインとフィービーは 南 極 探 検 の 動 機 について 説 明 してくれました。それは、2021 年 に 恵 まれな い 若 者 たちを 探 検 船 に 乗 せて、 英 国 から 南 極 ま で 連 れ て 行 き た い と い う も の で し た 。 「 私 たちが 手 を 差 し 伸 べたいと 思 っているの は、『そんなことはおまえには 無 理 だ』と 言 われて いるような 境 遇 にいる 子 どもたちや、 自 分 の 可 能 性 を 考 えたこともない 子 どもたちです」と、フィー ビ ー は 言 い ま す 。 「 彼 らに 南 極 大 陸 を 見 せたいだけではなく、 この 地 球 が 直 面 している 問 題 について 理 解 し、 想 像 すらしなかったであろうキャリアの 選 択 肢 に 目 を 向 けてほしいと 願 っています。 私 たちは 気 候 変 動 を 心 配 し、 野 生 生 物 が 大 好 きです。 今 では 互 い に 切 っても 切 れない 関 係 にあります。 南 極 大 陸 は 二 人 にとって 非 常 に 重 要 な 問 題 なのです。 南 極 へ の 探 検 を 通 じ、これらの 問 題 を 世 間 に 訴 えたいの です。 私 たちは、この 探 検 でほかでは 成 し 得 ない ことをやりたいと 考 えています。 栄 誉 が 目 的 では 一 日 の 始 まり 深 い 雪 と 身 を 切 るよう な 寒 さも、 二 人 の 冒 険 の 妨 げにはなりません 31

 

LAND ROVER マガジン

 

最新号では、南極探検を控えたふたりの若き冒険家が、DEFENDERを駆ってトレーニングに挑む様子を取り上げています。また、レンジローバー50周年を記念したドバイへの旅もご紹介。数々の発見が、あなたの好奇心をかきたてるでしょう。他、人類の未来を左右する先進テクノロジー開発者たちの話もお楽しみください。。

Jaguar Land Rover Limited: Registered office: Abbey Road, Whitley, Coventry CV3 4LF. Registered in England No: 1672070

※当ウェブサイトに掲載されている画像は欧州仕様車の画像となります。日本仕様車と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。日本仕様車は右ハンドルです。