第 124 回 日 本 森 林 学 会 大 会 プログラム

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第 124 回 日 本 森 林 学 会 大 会 プログラム

T23:もう一つのの主役・菌根:基礎研究から応用研究まで

コーディネーター:成松 眞樹(岩手県業技術センター)・俵谷圭太郎(山形部)・深澤遊(東北院農研究

科)

(36)

3月27(9:00~17:45) M

我が国のでは,樹木の細根のほとんどが菌根菌と呼ばれる真菌類と共生しており,この菌根菌が,土壌からの養分吸収に

きな役割を果たすことが知られています。その詳細は,10 数年前までブラックボックスとなっていましたが,近年では DNA や同

位体を用いた手法により,研究内容が目覚ましく進歩しています。進捗は特に種多様性に関する研究で著しく,その流れは菌根の

周囲に生息するバクテリア(菌根圏バクテリア)などの,より微細な生物にも波及しています。その一方で,菌根菌の生活環,共生

機能や宿主との相互作用などに関しては,依然不明な点が多く,DNA 情報を始めとする膨なデータの利用方法,さらには基礎

的研究成果の業,食用菌類栽培などに対する応用も,今後の課題です。では,菌根共生に関する理解を深め,研究

対象や分野を超えて知見を共有することを目的に,過去 8 にわたり,菌根の研究に関する小集を開いてきました。 この集

は,最先端の研究を出版前に知ることのできる貴重な機となっており,菌根研究の面白さと重要性を示しながら,国内の樹木菌

根の研究に関するネットワークの中心的な集として機能してきました。124 では,食用菌類栽培や緑化に関する応用的な

研究から,先端的な統計と遺伝を融合したグローバルな研究まで,植物とその根圏共生微生物(菌根菌,菌根圏バクテリ

ア)を対象とした 23 件の発表が行われる予定です。総合討論の場も設けますので,今後の楽しい菌根研究について,活発に議論

したいと思います。

T24:生態系の放射能汚染の実態解明に向けて

コーディネーター:金子真司(総合研究所)・久保達弘(宇都宮)

3月27(9:00~17:45) O

東京電力福島一原発事故のある福島県では 71%がである。農地や住宅地など生活圏の除染が進められているが,

の放射能汚染についての対策はほとんど進んでいないかのようにみえる。昨年の秋の IAEA ミッションの報告では,チェルノブイ

リ事故の教訓からの放射能対策は過な労働が必要で費用がかさむことから急いで行うべきではなく,慎重に計画すべしと

述べており,行政は基的にこれに従った形になっている。このミッションでは,チェルノブイリ事故で検討された放射能対策として

「管理によるもの」と「技術によるもの」があり,前者による規制がうまく機能してきたとし,以下の五つの管理を紹介している。

へのアクセスの制限,②産物の収穫の制限,③薪の採取の制限,④狩猟方法の変更,⑤火災防止。わが国では,

立ち入り禁止区域は設けてきたが,の活動について規制は特に行っていない。の放射能汚染に関して,除染のような技

術的な対策を行うのか,管理によってへのアクセスや内での活動を制限し,それが実際に機能するシステムの開発

を,急ぐ必要がある。そのためには,の放射能汚染の実態がどうなっているか,での放射性物質の動態はどうなっている

か,から系外に放射性物質の流出はあるのかなど,科的なデータや知見が必要とされている。

の放射能汚染を行っている研究者は,現地での調査や研究に追われて情報交換は十分にできていない。また,の放

射能汚染は多方面の及ぶことから,さまざまな分野の研究者が関わっている。このほとんどの研究者は福島一原発事故以降に

放射能研究をスタートしたため,手探り状態で研究を進めてきた。このような状況の中で,の放射能汚染についての研究者が

集まり,研究成果を披露し,議論を重ねることは非常に有意義なことである。シンポジウムではの面からの提言等につ

ながるように,議論を深めていきたい。

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