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「海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進 ... - JCIC-Heritage

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「 海 外 の 文 化 遺 産 の 保 護 に 係 る 国 際 的 な 協 力 の 推 進 に 関 する 法 律 」第 6 条 に 基 づく 基 本 方 針 の 策 定 についての 提 言平 成 19 年 4 月 4 日文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアム


「 海 外 の 文 化 遺 産 の 保 護 に 係 る 国 際 的 な 協 力 の 推 進 に 関 する 法 律 」第 6 条 に 基 づく 基 本 方 針 の 策 定 についての 提 言まえがき文 化 は 国 の 香 りであり、 国 民 の 誇 りである。 文 化 遺 産 は 人 間 が 織 り 成 した 歴 史 の 贈 りものであり、いまもなおあらゆる 人 間 の 豊 かな 創 意 の 源 である。 文 化 遺 産 を 保 全 し、それを 未 来に 手 渡 すことは、 我 々 人 類 の 責 務 である。海 外 の 文 化 遺 産 を 保 護 する 国 際 的 な 協 働 に 積 極 的 に 参 加 し、それを 促 進 することは、国 際 社 会 に 対 する 我 が 国 の 平 和 貢 献 の 歩 みに 消 えることのない 光 彩 を 添 えることともなる。本 基 本 方 針 は、 文 化 遺 産 保 護 の 国 際 協 力 を 推 進 する 我 が 国 の 強 い 意 志 の 表 明 であるとともに、 世 界 の 情 勢 変 化 にも 即 応 して、 柔 軟 に 再 編 できるものでなければならない。また、 基 本 方 針 の 作 成 に 当 たっては、 以 下 の 点 に 留 意 され、 作 成 いただきたい。第 1 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 基 本 的 方 向1. 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 の 必 要 性文 化 遺 産 は 人 類 共 通 の 財 産 であり、 国 ・ 地 域 を 越 えて、 国 際 的 な 協 力 と 協 働 という 多元 的 な 視 野 に 立 って、これを 保 護 していくことが 必 要 である。 特 に、 我 が 国 は 豊 かな 歴 史 ・文 化 を 有 する 国 として、これまで 長 年 に 渡 って、 史 跡 、 名 勝 、 建 造 物 、 絵 画 、 彫 刻 、 工 芸作 品 などの 有 形 の 文 化 遺 産 及 び 伝 統 芸 能 、 工 芸 技 術 、 風 俗 ・ 慣 習 、 民 俗 芸 能 など 無 形の 文 化 遺 産 の 保 護 の 知 識 、 技 術 、 経 験 を 蓄 積 してきた。これらを 活 用 して、 海 外 の 文 化 遺産 であって、 損 傷 し、 衰 退 し、 消 滅 し、 若 しくは 破 壊 され、 又 はそれらのおそれのあるものを 保護 するための 協 力 を 推 進 し、もって 世 界 各 地 の 文 化 遺 産 の 保 護 に 貢 献 していく 必 要 がある。2. 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 に 当 たっての 基 本 理 念(1) 世 界 各 地 の 文 化 の 発 展 への 積 極 的 貢 献文 化 遺 産 国 際 協 力 は、 我 が 国 がこれまで 培 ってきた 特 有 の 技 術 や 経 験 、 深 い 識 見 を活 かして 文 化 遺 産 保 護 の 国 際 的 課 題 に 取 り 組 むことにより、 我 が 国 の 貢 献 が、 国 際 社 会において 高 い 評 価 を 得 られるものでなければならない。 世 界 各 地 の 文 化 遺 産 の 保 護 に 積極 的 な 役 割 を 果 たし、 貢 献 することは、それによって 国 際 社 会 の 相 互 理 解 の 増 進 が 図 られ1


るだけではなく、 異 なる 文 化 を 理 解 し、 有 形 ・ 無 形 の 枠 組 みさえ 越 えて、 文 化 の 多 様 性 を 尊重 する 広 やかな 心 の 涵 養 にも 役 立 つ。 文 化 遺 産 国 際 協 力 は、そのような 多 面 的 なものとして 行 う 必 要 がある。(2) 外 国 の 政 府 及 び 関 係 機 関 の 自 主 性 の 尊 重文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 に 関 する 施 策 は、 文 化 の 多 様 性 が 損 なわれることがないよう、各 地 域 での 文 化 の 特 性 に 配 慮 しながら、 文 化 遺 産 が 存 在 する 外 国 の 政 府 及 び 関 係 機関 の 自 主 的 な 努 力 を 支 援 することを 旨 として 行 われなければならない。3. 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 類 型文 化 遺 産 国 際 協 力 は、 有 形 又 は 無 形 の 文 化 遺 産 を 対 象 として、 多 様 な 手 法 で 実 施 される。その 実 施 に 当 たっては、 海 外 における 文 化 遺 産 保 護 制 度 の 整 備 状 況 や 実 施 環 境 に留 意 しながら、 我 が 国 においては、 次 のような 面 での 協 力 を 推 進 していく 必 要 がある。その 際 、緊 急 性 や 専 門 性 などを 考 慮 して、 協 力 方 策 を 策 定 する 必 要 がある。1 文 化 遺 産 の 保 存 修 復2 文 化 遺 産 の 保 護 制 度 の 構 築3 保 護 すべき 文 化 遺 産 の 確 認 調 査 ・ 記 録 作 成4 文 化 遺 産 の 保 存 管 理 計 画 の 策 定 ・ 運 営5 文 化 遺 産 保 護 に 携 わる 人 材 の 育 成6 文 化 遺 産 保 護 の 意 識 啓 発 ・ 普 及 活 動7 観 光 開 発 と 調 和 のとれた 文 化 遺 産 保 護 活 動4. 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 における 国 等 の 役 割(1) 国 の 役 割国 は、 上 述 2.の 基 本 理 念 にのっとり、 海 外 の 要 請 等 に 基 づいて、 文 化 遺 産 国 際 協 力の 推 進 に 関 する 施 策 を 策 定 し、 及 びこれを 実 施 する 関 係 機 関 に 対 しては 十 分 な 便 宜 を 図 り、または、 自 らが 着 実 に 実 施 していく 必 要 がある。(2) 教 育 研 究 機 関 の 役 割1 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 係 る 大 学 その 他 の 教 育 研 究 機 関 ( 以 下 「 教 育 研 究 機 関 」という。)は、 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 必 要 な 人 材 の 育 成 並 びに 研 究 及 びその 成 果 の 普 及 に自 主 的 かつ 積 極 的 に 努 める 必 要 がある。2


2 教 育 研 究 機 関 は、 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 携 わる 研 究 者 及 び 技 術 者 の 職 務 及 び 職 場環 境 がその 重 要 性 にふさわしい 魅 力 あるものとなるよう、 研 究 者 及 び 技 術 者 の 適 切 な処 遇 の 確 保 並 びに 研 究 施 設 の 整 備 充 実 に 努 める 必 要 がある。3 国 立 文 化 財 機 構 文 化 遺 産 国 際 協 力 センターは、 文 化 遺 産 の 保 存 ・ 修 復 および 調査 ・ 研 究 の 分 野 において、 国 際 協 力 を 推 進 する 極 めて 重 要 な 専 門 機 関 であり、その 卓越 した 機 能 を 活 かし、 世 界 各 地 で 積 極 的 な 協 力 活 動 を 実 施 してきている。 文 化 遺 産 国際 協 力 センターは、 各 教 育 研 究 機 関 と 協 力 しつつ、その 豊 かな 経 験 と 知 見 と 実 績 を活 用 して、 我 が 国 の 国 際 貢 献 をさらに 押 し 進 める 上 で 枢 要 な 役 割 を 果 たすだけではなく、文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムと 連 携 して 新 しい 国 際 協 力 の 形 成 に 独 自 の 寄 与 をすることが 期 待 される。さらに、 国 際 協 力 に 関 係 する 海 外 諸 機 関 との 連 携 ネットワークの中 心 として 国 際 的 な 協 働 事 業 を 実 施 するとともに、アジア 諸 国 が 文 化 遺 産 の 保 護 の 国際 協 力 に 活 発 な 動 きを 始 めた 中 で、 文 化 遺 産 国 際 協 力 センターはアジアにおける 国際 協 力 の 拠 点 になる 組 織 としてその 役 割 を 明 確 に 位 置 づけ、 調 整 機 能 を 発 揮 できるように 体 制 を 整 備 強 化 する 必 要 がある。4 国 は、 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 に 関 する 施 策 であって、 教 育 研 究 機 関 に 係 るものについては、 策 定 し 及 びこれを 実 施 するに 当 たっては、 研 究 者 の 自 主 性 の 尊 重 その 他 教育 研 究 機 関 における 研 究 の 特 性 に 配 慮 する 必 要 がある。(3) 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムの 役 割1 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムは、 我 が 国 の 文 化 遺 産 国 際 協 力 活 動 の 担 い 手 である 国 ( 関 係 省 庁 )、 教 育 研 究 機 関 、 独 立 行 政 法 人 、 民 間 団 体 や 民 間 企 業 など 関 係機 関 の 連 携 ・ 協 力 体 制 の 構 築 を 図 り、そのネットワークを 活 用 した 情 報 の 収 集 ・ 提 供 、実 施 事 業 の 現 状 分 析 等 を 行 うことにより、 文 化 遺 産 の 国 際 協 力 活 動 を 活 性 化 していく必 要 がある。2 国 は、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムの 役 割 を 尊 重 しつつ、 安 定 的 な 運 営 体 制 を支 援 していく 必 要 がある。そのために、コンソーシアムを 構 成 する 教 育 研 究 機 関 等 及 びそこに 所 属 する 研 究 者 等 は、 各 機 関 および 各 研 究 者 の 専 門 分 野 を 通 じた 文 化 遺 産 の国 際 協 力 活 動 への 協 力 ・ 参 加 に 加 え、コンソーシアムの 更 なる 発 展 のためにも 協 力 を行 うことが 求 められる。5. 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 関 する 財 政 措 置 等国 は、 厳 しい 財 政 事 情 の 下 であるが、 文 化 遺 産 国 際 協 力 活 動 の 重 要 性 に 鑑 み、 必 要3


な 財 政 上 の 措 置 等 を 講 ずるよう 努 めていく 必 要 がある。6. 経 済 協 力 との 連 携限 られた 条 件 で 効 果 的 な 国 際 協 力 を 行 っていくために、 政 府 開 発 援 助 (ODA)との 連 携強 化 も 図 られるべきである。そのため、 経 済 協 力 関 係 諸 機 関 に 対 しては、 援 助 対 象 国 の 文化 遺 産 に 関 する 情 報 が 適 切 に 提 供 される 必 要 がある。 同 時 に、 経 済 協 力 の 中 で 直 接 ・ 間接 を 問 わず 文 化 遺 産 に 関 わるものについては、 開 発 援 助 の 側 面 のみならず、 文 化 遺 産 保護 の 側 面 にも 配 慮 がなされる 形 で 実 施 されるよう、 関 係 諸 機 関 間 の 連 携 体 制 を 構 築 する必 要 がある。7. 重 点 対 象 地 域アジアは 比 類 のない 多 様 でかつ 長 大 な 歴 史 文 化 圏 を 形 成 している。シルクロードを 幹 線としてアジア 各 地 域 に 張 り 巡 らされたロードネットによって 我 が 国 と 関 係 を 有 する 国 もあれば、また 海 上 の 道 によって 関 係 を 有 した 国 もある。それぞれの 地 域 で 形 成 された 文 化 は、 宗 教 ・歴 史 ・ 民 俗 において 我 が 国 と 深 い 繋 がりがある。こうしたアジア 地 域 の 国 々の 文 化 遺 産 の 保 護 に 協 力 することは、アジア 諸 国 間 の 信 頼 と理 解 、 友 好 と 連 携 の 関 係 をさらに 強 化 する 上 で 極 めて 重 要 である。我 が 国 の 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 活 動 は、これまでも 世 界 各 地 で 実 施 されてきているが、多 くはアジア 太 平 洋 地 域 に 集 中 している。このことは、 我 が 国 との 地 理 的 、 歴 史 的 、 文 化的 関 連 の 密 度 からして 妥 当 であり、 未 来 を 見 据 えれば、 人 類 文 化 の 揺 り 籠 であり 続 けるアジアへの 期 待 は 大 きい。今 後 とも、 我 が 国 の 文 化 的 ・ 宗 教 的 な 源 につながる 地 域 の 文 化 遺 産 は、 我 が 国 の 歴史 文 化 を 理 解 する 上 でも 重 要 であり、 我 が 国 の 文 化 遺 産 との 関 連 性 に 配 慮 しながら、アジア 地 域 を 中 心 に、 保 護 のための 協 力 を 積 極 的 に 行 う 必 要 がある。その 際 、アジア 地 域 等 の 専 門 家 とのネットワーク 形 成 など、 長 期 的 な 協 力 関 係 が 構 築できるよう、 配 慮 すべきである。第 2 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 推 進 に 関 する 基 本 的 施 策1. 連 携 の 強 化 ( 情 報 交 換 と 協 働 関 係 の 構 築 )(1) 国 内 における 関 係 機 関 の 連 携 について文 化 遺 産 国 際 協 力 の 活 動 を 効 果 的 に 実 施 していくためには、 案 件 の 規 模 、 性 格 などに4


即 して、 各 関 係 機 関 の 持 つ 役 割 や 機 能 を 生 かしつつ、 密 接 な 連 携 を 前 提 として 行 う 必 要がある。国 は、 国 ( 文 化 庁 、 外 務 省 その 他 関 係 省 庁 )、 並 びに 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 係 る 独 立行 政 法 人 等 ( 国 際 交 流 基 金 、 国 際 協 力 機 構 及 び 国 際 協 力 銀 行 等 )、 教 育 研 究 機 関( 独 立 行 政 法 人 国 立 文 化 財 機 構 、 公 私 立 の 文 化 財 に 関 する 研 究 機 関 、 国 公 私 立 大 学及 び 民 間 団 体 等 )が 相 互 に 連 携 を 図 りながら 協 力 することにより、 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 効果 的 な 推 進 を 図 るため、これらの 間 の 連 携 の 強 化 に 必 要 な 施 策 を 講 ずるべきである。その際 、 各 機 関 の 連 携 に 当 たっては、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムを 最 大 限 活 用 するべきである。また、 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 関 する 施 策 の 推 進 に 当 たっては、 必 要 な 措 置 が 適 切 に 講 じられるよう、 文 化 庁 、 外 務 省 その 他 の 関 係 行 政 機 関 相 互 の 密 接 な 連 携 の 下 に、これが 行われなければならない。(2) 研 究 分 野 間 の 連 携人 類 共 通 の 遺 産 としての 文 化 的 、 自 然 的 およびそれらの 複 合 遺 産 を 保 存 ・ 修 復 するには、 技 術 的 、 科 学 的 な 専 門 分 野 だけでは 対 応 することはできない。 歴 史 学 、 芸 術 学 、 考 古学 、 人 類 学 など 多 岐 にわたる 専 門 分 野 との 領 域 横 断 的 な 協 働 があって 初 めて 効 果 的 な活 動 が 可 能 となる。文 化 遺 産 国 際 協 力 を 推 進 するためには、さらに 広 汎 な 専 門 分 野 の 参 加 と 協 力 が 不可 欠 である。 事 業 の 規 模 、 性 格 に 応 じて、さまざまな 専 門 分 野 が 交 差 し、 統 合 的 に 活 用 されることが 肝 要 である。また 先 端 技 術 から 伝 統 技 術 の 適 用 に 至 るまで、 科 学 と 歴 史 と 思 想の 輻 輳 を 各 専 門 分 野 が 視 野 にとどめて 多 角 的 な 連 携 協 力 を 行 う 必 要 がある。我 が 国 が、 文 化 遺 産 をめぐる 国 際 的 な 多 様 な 要 望 に 適 切 に 応 えて 行 くには、 新 しい 学問 分 野 として、フィールドに 根 を 下 ろした、より 総 合 的 な 文 化 遺 産 学 の 創 出 も 待 たれる。(3) 海 外 との 連 携 体 制国 、 独 立 行 政 法 人 及 び 教 育 研 究 機 関 は、 外 国 の 政 府 又 は 政 府 関 係 の 教 育 研 究 機関 、 又 はユネスコやICCROM、ICOMOS, ICOM 等 の 国 際 機 関 との 情 報 の 交 換 その 他 文 化遺 産 国 際 協 力 の 円 滑 な 推 進 を 図 るために、 政 府 又 は 機 関 間 の 協 力 のためのネットワークの 構 築 を 図 り、 現 地 での 情 報 連 絡 体 制 を 強 化 するとともに、 我 が 国 国 内 における 国 際 会議 の 開 催 への 積 極 的 支 援 などに 取 り 組 む 必 要 がある。関 係 機 関 は、 海 外 と 行 っている 連 携 協 力 体 制 を、 国 内 の 他 の 機 関 と 共 有 して、 効 果 的に 活 用 できるよう、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムを 通 じて、 十 分 に 横 の 連 携 を 図 ること5


が 求 められる。なお、すでに 我 が 国 が 加 盟 している、 文 化 遺 産 の 保 護 のための 多 国 間 条 約 の 効 果 的な 運 用 を 図 るため、 国 際 機 関 や 関 係 各 国 との 十 分 な 連 携 をはかる 必 要 がある。その 際 、協 力 及 び 交 流 の 拠 点 となるべき 組 織 等 が 国 内 外 に 存 在 することが 強 く 望 まれる。2. 人 材 の 確 保 、 育 成 等(1) 我 が 国 の 文 化 財 保 存 修 復 技 術 の 専 門 家 の 確 保国 は、 各 教 育 研 究 機 関 等 における 文 化 遺 産 保 護 の 専 門 家 の 育 成 、 確 保 および 資 質 の向 上 に 必 要 な 施 策 を 講 ずる 必 要 がある。このため、 教 育 研 究 機 関 相 互 が 単 位 の 互 換 や 教 育 内 容 、 教 材 開 発 などで 連 携 して、大 学 院 レベルの 教 育 を 充 実 させる 必 要 がある。これを 通 じて、 文 化 遺 産 保 護 を 目 的 とした国 際 協 力 に 関 する 総 合 的 な 研 究 領 域 を 構 築 しなければならない。また、 実 際 の 国 際 協 力の 現 場 を 経 験 させるインターン 制 度 を 整 えるなど 実 践 的 な 人 材 育 成 を 実 施 できる 実 施 育 成機 関 等 の 国 内 拠 点 を 整 備 強 化 し、そこを 拠 点 にして 海 外 で 活 躍 できる 保 存 修 復 専 門 家 などの 人 材 を 適 切 に 確 保 する 体 制 の 充 実 を 積 極 的 に 進 めるべきである。さらに、 教 育 研 究 機 関 は、 研 究 者 が 国 際 協 力 事 業 への 参 加 と 国 内 業 務 を 円 滑 に 両 立できるよう、 流 動 的 なシステムを 構 築 するなどに 努 力 することが 求 められる。(2) 海 外 の 文 化 遺 産 保 存 修 復 の 専 門 家 の 育 成近 年 、 各 国 において、 他 国 の 専 門 家 に 当 該 国 の 文 化 遺 産 の 保 存 修 復 を 委 ねるだけでなく、 自 国 の 専 門 家 自 身 による 保 存 修 復 活 動 を 希 求 することが 高 まっている。そのため、 海外 の 保 存 修 復 機 関 が 自 主 的 に 文 化 遺 産 保 護 を 図 っていくためには、 若 手 専 門 家 の 育 成支 援 が 極 めて 重 要 である。このため、 我 が 国 の 文 化 遺 産 保 護 に 係 わる 教 育 研 究 機 関 及 び 国 際 協 力 実 施 機 関 が有 する、 優 れた 知 識 、 経 験 及 び 技 術 を 活 用 して、 外 国 人 専 門 家 の 受 入 研 修 及 び 現 地 研修 の 拡 充 を 行 う 必 要 がある。海 外 の 専 門 家 の 育 成 においては、 各 国 のニーズに 的 確 に 対 応 する 必 要 がある。そのため、 各 教 育 研 究 機 関 においては、 研 修 内 容 について 各 国 の 専 門 家 の 要 請 や 社 会 的 状況 に 対 応 するものとするとともに、 研 修 に 必 要 不 可 欠 な 研 修 教 材 の 開 発 を 行 う 必 要 がある。その 際 、 各 教 育 機 関 においては、 国 費 留 学 生 制 度 の 活 用 を 考 慮 するとともに、 実 地 研 修の 成 果 が 適 切 に 評 価 され 学 位 取 得 につながるよう、 海 外 の 専 門 家 が 学 位 を 取 得 しやすい環 境 を 作 り、 我 が 国 の 文 化 遺 産 保 護 に 対 する 積 極 的 な 姿 勢 が 正 しく 他 国 に 伝 えられる 発信 型 の 充 実 したものにしていく 必 要 がある。さらに、 経 済 協 力 の 一 環 として 技 術 協 力 で 行 われる 研 修 も、 各 国 の 専 門 家 育 成 におい6


ては 重 要 であり、より 広 い 見 地 から 文 化 遺 産 国 際 協 力 も 視 野 に 入 れ、 総 合 的 に 推 進 されることが 望 まれる。我 が 国 の 教 育 研 究 機 関 等 において、 育 成 した 専 門 家 等 について、 育 成 後 も 連 絡 体 制を 維 持 し、 適 宜 、 情 報 交 換 を 行 うことは、 育 成 カリキュラム 等 の 改 善 につながるとともに、 当該 国 と 我 が 国 との 間 の 友 好 関 係 にも 資 するものである。このような 国 内 や 海 外 の 人 材 の 育 成 にあたっては、それぞれの 事 業 の 特 徴 を 活 かしつつ、総 合 的 な 見 地 から 国 際 協 力 を 推 進 するため、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムの 調 整機 能 を 活 用 すべきである。3. 情 報 の 収 集 、 整 理 及 び 活 用国 は、 必 要 な 文 化 遺 産 国 際 協 力 が 適 切 かつ 有 効 に 実 施 されるよう、 文 化 遺 産 国 際 協力 に 関 する 国 の 内 外 の 情 報 の 収 集 、 整 理 及 び 活 用 その 他 の 必 要 な 施 策 を 講 ずる 必 要 がある。このため、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムを 通 じて、 我 が 国 の 文 化 遺 産 国 際 協 力 の情 報 の 集 約 を 図 り、それらを 文 化 遺 産 国 際 協 力 支 援 機 関 や 実 施 機 関 に 提 供 し、 情 報 の交 換 を 促 進 することにより、 国 際 協 力 の 効 果 的 な 実 施 を 図 る 必 要 がある。また、その 際 、 文 化 遺 産 国 際 協 力 における 適 材 適 所 の 専 門 家 の 参 画 を 推 進 するため、文 化 財 保 存 修 復 の 専 門 家 や 海 外 の 地 域 の 専 門 の 人 材 情 報 をも 集 約 し、 対 応 可 能 な 人材 ネットワークの 構 築 も 検 討 するべきである。4. 国 民 の 理 解 及 び 関 心 の 増 進 のための 施 策国 は、 文 化 遺 産 国 際 協 力 並 びに 文 化 遺 産 国 際 協 力 において 研 究 者 及 び 技 術 者 が 果たす 役 割 の 重 要 性 に 関 する 国 民 の 理 解 と 関 心 を 深 めるよう、 文 化 遺 産 国 際 協 力 に 関 する広 報 活 動 の 充 実 及 び 教 育 の 振 興 その 他 の 必 要 な 施 策 を 講 ずる 必 要 がある。また、 教 育研 究 機 関 は、それぞれの 活 動 の 成 果 を 積 極 的 に 広 報 し、 国 民 の 理 解 に 資 するよう 努 めるべきである。このため、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムは、 国 及 び 教 育 研 究 機 関 と 協 力 して、 文化 遺 産 の 専 門 家 だけでなく、 幅 広 い 人 々を 対 象 にしたシンポジウム 等 の 開 催 や 情 報 提 供などを 通 じて、 積 極 的 に 国 民 の 理 解 と 関 心 の 増 進 を 図 っていくべきである。5. 教 育 研 究 機 関 及 び 民 間 団 体 に 対 する 支 援国 は、 情 報 の 提 供 その 他 の 必 要 な 施 策 を 講 じ、 教 育 研 究 機 関 及 び 民 間 団 体 が 文 化7


遺 産 国 際 協 力 に 関 して 行 う 活 動 を 支 援 していく 必 要 がある。このため、 二 国 間 又 は 多 国 間 の 文 化 交 流 を 推 進 するための、 例 えば、 文 化 庁 による 文化 遺 産 国 際 協 力 貢 献 事 業 、 並 びに 外 務 省 による 文 化 無 償 資 金 協 力 やユネスコ 日 本 信託 基 金 、 国 際 交 流 基 金 の 事 業 を 通 じた 支 援 の 拡 充 を 図 る 必 要 がある。また、 民 間 団 体 においても、 文 化 遺 産 国 際 協 力 の 活 動 支 援 の 充 実 が 望 まれる。なお、 経 済 協 力 として 実 施 されている、 例 えば、 国 際 協 力 機 構 や 国 際 協 力 銀 行 の 事 業においても、 調 和 のとれた 新 しい 展 望 を 有 する 観 光 開 発 ・ 整 備 を 通 じた 国 際 協 力 の 中 に 文化 遺 産 保 存 修 復 の 寄 与 を 位 置 づけていくことは、 他 国 との 長 期 的 かつ 複 合 的 な 協 力 関係 を 構 築 する 上 で 重 要 である。このため、これらの 活 動 を 支 援 するに 当 たっては、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムを 活用 し、 十 分 な 連 携 体 制 を 構 築 し、 協 力 の 実 効 が 相 乗 的 に 発 揮 できるよう、 事 業 の 共 同 実施 や 有 機 的 連 携 が 図 られるべきであり、 文 化 遺 産 国 際 協 力 コンソーシアムにおいては、 多角 的 な 情 報 提 供 や 機 関 間 のネットワーク 形 成 を 行 うなど 積 極 的 な 役 割 を 果 たす 必 要 がある。8

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