第2章 静岡市が目指すべき産業・経済の将来像と基本方向

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第2章 静岡市が目指すべき産業・経済の将来像と基本方向

第 2 章静 岡 市 が 目 指 すべき産 業 ・ 経 済 の将 来 像 と 基 本 方 向1 5つの 将 来 像2 4つの 基 本 方 向3 計 画 を 進 める 上 での 基 本 的 視 点


第 2 章 静 岡 市 が 目 指 すべき 産 業 ・ 経 済 の 将 来 像 と 基 本 方 向1 5つの 将 来 像少 子 高 齢 化 の 進 行 や 地 球 温 暖 化 の 深 刻 化 、グローバル 化 の 進 展 など、 産 業 界 を取 り 巻 く 環 境 は 厳 しさを 増 していますが、 見 方 を 変 えれば、 健 康 や 福 祉 、 環 境 分野 等 で 新 たなビジネスチャンスが 広 がっているといえます。こうした 中 、 本 市 は 茶 、 水 産 加 工 品 などの 食 品 や 家 具 、プラモデル、エアコンをはじめとする 生 活 関 連 型 製 造 業 や 商 業 が 厚 い 集 積 を 誇 ることから、 利 用 者 の 立場 に 立 った 商 売 を 行 う 資 質 を 備 えています。 今 後 は、 市 場 の 動 きや 消 費 者 の 嗜 好を 敏 感 につかむためのマーケティング 力 をさらに 磨 くとともに、「おもてなしの心 」「 思 いやりの 心 」を 高 めて、 感 動 を 呼 ぶ 商 品 ・サービスを 提 供 する 産 業 へとステップアップし、 国 内 はもとより 成 長 著 しいアジアをはじめとした 海 外 の 需 要 を取 り 込 んでいくことが 必 要 です。そこで、 後 期 計 画 においては、「 世 界 に 誇 れる 産 業 が 集 積 するまち 静 岡 」をテーマとして、 平 成 27 年 度 における 静 岡 市 が 目 指 すべき 産 業 ・ 経 済 の 将 来 像 を 次 のように 描 きます。世 界 に 誇 れる 産 業 が 集 積 するまち 静 岡将 来 像 Ⅰ市 民 や 来 訪 者 が 楽 しく 買 い 物 し、自 然 ・ 文 化 ・スポーツを 満 喫 できるまちoJR 静 岡 駅 を 中 心 とする 中 心 市 街 地 は、 歩 行 者 に 配 慮 した 空 間 のなか、 買 い 物や 文 化 ・ 芸 術 活 動 ・ 鑑 賞 、イベント 参 加 など、 様 々な 楽 しさを 提 供 する 場 となり、 広 域 圏 から 人 々が 訪 れています。JR 清 水 駅 を 中 心 とする 中 心 市 街 地 は、居 住 地 としての 魅 力 が 向 上 し、 豊 かな 地 域 コミュニティが 形 成 されるとともに、多 彩 なイベントが 開 催 され、 住 民 との 交 流 ・ 対 話 を 大 切 にしたにぎわい・ 活 気に 満 ちた 温 かみのある 商 店 街 が 形 成 されています。o 両 中 心 市 街 地 の 街 並 みや 生 活 文 化 は、 日 本 平 、 南 アルプスなどの 自 然 資 源 、 旧東 海 道 の 歴 史 文 化 資 源 、 工 場 ・ 工 房 、 港 湾 ・ 漁 港 などの 産 業 資 源 とともに、 個性 豊 かな 観 光 資 源 として 磨 き 上 げられ、ネットワーク 化 されて、 国 内 ・ 海 外 の観 光 客 をひきつけています。こうした 多 彩 な 観 光 資 源 を 背 景 に、 国 際 会 議 や 展示 会 も 頻 繁 に 開 催 されています。oサッカーをはじめとしたスポーツによるホームタウンづくりが 進 み、 全 国 ・ 海外 に 向 けて 情 報 発 信 されています。12


静 岡 市 産 業 振 興 プラン将 来 像 Ⅱ自 然 の 恵 みと 都 市 の 魅 力 が 実 感 できるまちo 市 域 の 多 くを 占 める 森 林 は、 水 を 浄 化 、 供 給 し、 土 砂 の 流 出 を 防 ぎ、 空 気 をきれいにするなどの 公 益 的 価 値 で 都 市 生 活 を 支 えつつ、 恵 み 豊 かな 海 とともに、都 市 に 住 み 働 く 人 々がリフレッシュできる 憩 いと 遊 びの 空 間 となっています。また、そこでは、グリーンツーリズムなどの 体 験 型 観 光 が 盛 んに 行 われるなど、市 民 が 生 活 の 豊 かさを 実 感 できるまちとなっています。o 中 山 間 地 域 等 では、 安 全 ・ 安 心 な 一 次 産 品 とその 加 工 品 が 生 産 され、 地 産 地 消が 展 開 されるとともに、 静 岡 ブランドを 確 立 して 広 く 市 外 にも 供 給 されています。oこうした 豊 かな 自 然 を 持 つ 一 方 で、 人 材 の 育 成 ・ 供 給 や 研 究 ・ 技 術 開 発 の 支 援などを 担 う 高 次 都 市 機 能 が 厚 い 集 積 をみせています。 先 端 的 サービス 業 も 数 多く 立 地 し、 生 活 利 便 機 能 や 文 化 ・ 娯 楽 機 能 も 充 実 するなど、 都 市 の 魅 力 と 自 然の 恵 みの 両 方 を 堪 能 できる“ 静 岡 型 の 政 令 指 定 都 市 ”として、 多 くの 人 々を 引きつけています。将 来 像 Ⅲ女 性 やシニアがいきいきと 働 き、 暮 らせるまちo 仕 事 と 家 庭 の 両 立 が 進 み、 働 く 意 志 のある 女 性 がいきいきと 働 き、 生 活 者 の 視点 から 新 たな 製 品 やサービスを 創 造 し、ビジネスを 展 開 しています。シニアは、長 年 培 ってきた 経 験 や 知 識 、 人 的 ネットワークを 活 かして 活 躍 の 場 を 広 げています。o 多 くの 女 性 やシニアが、 自 己 実 現 や 地 域 に 貢 献 したいという 熱 い 思 いを 持 ち、ソーシャル・ビジネス ※1 に 熱 心 に 取 り 組 むなど、 地 域 経 済 の 重 要 な 担 い 手 になり、“ 日 本 一 、 女 性 やシニアがはつらつと 活 動 するまち”となっています。o 女 性 やシニアの 活 動 をサポートするように、 生 活 支 援 サービス 業 やユニバーサルデザイン ※2 を 取 り 入 れた 商 品 等 が 広 がりをみせるほか、すべての 人 に 優 しい交 通 環 境 も 整 備 され、 一 段 と 活 動 的 になった 女 性 やシニアが 地 域 経 済 を 活 性 化させています。※1 町 おこし・ 村 おこし、 少 子 高 齢 化 、 環 境 ・ 貧 困 問 題 といった 社 会 的 課 題 をビジネスとして 事業 性 を 確 保 しながら 自 ら 解 決 しようとする 活 動 のこと。※2 障 害 のある 人 や 外 国 人 も 含 めたすべての 人 にとって、できる 限 り 利 用 可 能 であるように、 製品 、 建 物 、 環 境 をデザインすること。13


第 2 章 静 岡 市 が 目 指 すべき 産 業 ・ 経 済 の 将 来 像 と 基 本 方 向将 来 像 Ⅳヒト、モノ、 情 報 の 交 流 拠 点 となり、世 界 に 向 かって 成 長 するまちo 新 東 名 高 速 道 路 の 静 岡 県 内 での 供 用 がはじまり、 中 部 横 断 自 動 車 道 の 整 備 も 進み、 物 流 関 連 業 者 の 立 地 が 増 えて、 国 内 広 域 物 流 の 要 衝 となるとともに、 清 水港 は 国 際 物 流 拠 点 としての 地 位 を 一 段 と 高 めています。o 清 水 港 周 辺 の 臨 海 地 区 は、 港 湾 ・ 物 流 関 連 産 業 の 集 積 が 厚 みを 増 すとともに、健 康 ・ 環 境 関 連 産 業 が 立 地 し、これら 企 業 と 地 元 企 業 、 大 学 との 交 流 が 進 み、環 境 ビジネスの 輪 が 広 がっています。o 周 辺 市 町 等 との 広 域 連 携 による 新 産 業 創 出 や 観 光 振 興 が 進 む 本 市 には、 富 士 山静 岡 空 港 を 利 用 して、アジアからの 観 光 客 や 外 資 系 企 業 の 進 出 が 増 え、 国 際 化が 一 段 と 進 んでいます。oJR 東 静 岡 駅 周 辺 の 副 都 心 には、 文 化 ・ 国 際 交 流 ・スポーツ 等 の 都 市 機 能 が 整備 され、 多 くの 人 ・ 情 報 が 行 き 交 っています。将 来 像 Ⅴ創 業 者 や 新 しい 取 組 みに意 欲 的 に 挑 戦 する 民 間 事 業 者 が 集 うまちo“ 日 本 で 一 番 創 業 しやすいまち”となり、 創 業 を 志 す 者 が 国 内 外 から 集 まっています。そして、 事 業 の 規 模 を 拡 大 した 個 人 事 業 主 は 雇 用 を 拡 大 し、 法 人 企 業へと 成 長 を 遂 げています。oものづくり 産 業 は、 受 け 継 がれてきた 技 術 を 土 台 としながらも、 他 業 界 の 技 術 、ノウハウや 大 学 の 研 究 成 果 を 取 り 入 れ、 付 加 価 値 の 高 い 技 術 ・ 製 品 を 創 り 出 しています。なかでも 地 域 ・ 伝 統 産 業 等 は、 安 全 ・ 安 心 をはじめとする 消 費 者 ニーズに 応 える 商 品 を 開 発 し、 首 都 圏 や 世 界 に 情 報 発 信 し、その 価 値 が 広 く 認 められています。o「フーズ・サイエンスヒルズプロジェクト ※1 」 等 の 新 産 業 ・ 新 事 業 創 出 プロジェクトを 通 じて、 健 康 関 連 ベンチャー 企 業 が 誕 生 し、 既 存 食 品 関 連 産 業 からも、健 康 の 維 持 ・ 向 上 に 役 立 つ 食 品 が 次 々と 誕 生 しています。こうした 動 きに 触 発されて、 情 報 、 環 境 、 生 活 文 化 分 野 などでも、 産 学 官 連 携 による 研 究 開 発 や 新製 品 開 発 などが 積 極 的 に 推 進 されています。※1 静 岡 県 立 大 学 、 静 岡 大 学 、 東 海 大 学 などライフサイエンス 分 野 に 優 れた 大 学 、 研 究 機 関 と 本市 に 集 積 する 食 品 、 医 化 学 品 産 業 の 連 携 により、 新 たな 機 能 性 食 品 の 開 発 及 び 新 たな 食 品 関連 産 業 の 創 出 を 目 指 すもの。14


静 岡 市 産 業 振 興 プラン2 4つの 基 本 方 向静 岡 市 が 目 指 すべき 産 業 ・ 経 済 の 将 来 像 の 実 現 に 向 けて、 次 の4つの 基 本 方 向を 示 し、それに 沿 って 産 業 振 興 を 図 ります。基 本 方 向1まちを「 楽 しむ」 産 業 の 振 興o 交 流 人 口 の 拡 大 を 目 指 して、 産 業 観 光 、 都 市 観 光 、グリーンツーリズムなどの 遊 び、 学 べる 仕 掛 けづくりを 進 めるとともに、中 心 市 街 地 をはじめとする 商 業 の 活 性 化 を 図 ります。基 本 方 向2生 活 の 質 を 高 める 産 業 の 振 興o 本 市 経 済 を 支 えてきた 既 存 産 業 の 市 場 拡 大 に 向 けて、 安 全 ・ 安心 、 健 康 など 消 費 者 ニーズに 対 応 した 商 品 開 発 を 支 援 するとともに、 誰 もが 自 身 の 意 欲 と 能 力 を 発 揮 できる 環 境 づくりを 進 めます。基 本 方 向3次 代 を 担 う 産 業 集 積 の 構 築o 市 場 の 成 長 性 や 本 市 産 業 の 特 性 等 を 踏 まえて、 健 康 、 環 境 、 情報 関 連 産 業 を 中 心 に、 本 市 経 済 をけん 引 する 新 しいリーディング 産 業 の 育 成 ・ 集 積 を 推 進 します。基 本 方 向4チャレンジ 精 神 に 富 む 人 材 ・ 企 業 の 輩 出 、 育 成o 本 市 産 業 の 持 続 的 発 展 のために、 新 しいことに 挑 戦 する 人 や 企業 を 支 援 するとともに、 企 業 が 保 有 する 経 営 資 源 の 中 でも、 最も 重 要 といえる 人 材 の 育 成 に 努 めます。15


第 2 章 静 岡 市 が 目 指 すべき 産 業 ・ 経 済 の 将 来 像 と 基 本 方 向3 計 画 を 進 める 上 での 基 本 的 視 点4つの 基 本 方 向 に 沿 って、これから 進 めていく 産 業 振 興 策 は 多 岐 にわたることとなりますが、 個 々の 事 業 者 や 市 の 担 当 部 局 等 の 経 営 資 源 には 限 りがあることや、単 独 の 組 織 で 取 り 組 む 場 合 、 既 存 の 事 業 や 経 験 の 延 長 線 上 で 物 事 を 考 えてしまい、新 しい 発 想 が 出 にくいなどの 弊 害 が 考 えられます。そこで、 改 めて 経 済 発 展 の 原 動 力 を 考 えてみると、それは 企 業 が 行 う 不 断 の“イノベーション”にあります。イノベーションとは、 技 術 革 新 にとどまらず、 生 産手 段 や 資 源 、 労 働 力 などを 今 までとは 異 なる 組 み 合 わせで 結 合 することであり、この“ 新 結 合 ”が、 新 たなビジネスの 創 造 につながるのです。本 市 に 立 地 する 多 様 な 企 業 ・ 産 業 間 の 連 携 や 産 業 支 援 機 関 ・ 団 体 、 学 術 研 究 機関 等 との 連 携 、さらには、 周 辺 市 町 や 国 内 外 に 視 野 を 広 げて、 自 らに 不 足 する 経営 資 源 を 補 うことのできるパートナーを 探 すといったように、 強 みを 伸 ばし、 弱みを 克 服 するための“ 新 結 合 ”を 実 現 することで、 新 しい 価 値 を 創 造 できる 可 能性 は 限 りなく 広 がります。そこで 後 期 計 画 では、「ネットワークを 活 かしたイノベーションの 実 践 」を、 計 画 推 進 上 の 基 本 的 視 点 と 定 め、 様 々な 施 策 を 展 開 していきます。16

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