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実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 1<br />
実 験 レポートの 書 き 方<br />
© Takasumi Tanabe
話 の 流 れ<br />
1. 実 験 科 目 とは<br />
2. 実 験 レポートを 書 く 目 的 は?<br />
3. 実 験 レポートの 概 要<br />
4. 実 験 レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 )<br />
5. 実 験 レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 )<br />
6.まとめ<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 2
実 験 科 目 の 意 義<br />
実 験<br />
実 物 で 理 解<br />
理 論 と 実 験 の 違 い<br />
レポート<br />
報 告 書 を 書 く 訓 練<br />
考 える 訓 練<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 3
レポートの 評 価<br />
レポートを 見 れば, 君 たちがどの 程 度 の<br />
時 間 をかけて 取 り 組 んだかがわかります<br />
・ 誤 字 脱 字 が 多 い<br />
→ 読 み 直 していない 書 類<br />
・グラフの 書 き 方 がいい 加 減<br />
→ 前 日 の 夜 に 提 出 期 限 に 追 われながら 作 成 した 書 類<br />
レポートの 定 理<br />
見 た 目 の 丁 寧 さ ≒ かけた 時 間 ≒ 内 容 の 良 さ<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 4
レポートの 形 式 , 書 式 とはどういったものか<br />
簡 潔 で 読 みやすい<br />
( 内 容 が 乏 しい 結 果 、 数 値 だけ 書 けばよい)<br />
字 を 詰 め 込 まない。スペース、レイアウト<br />
参 考<br />
実 験 書 、 理 工 学 書 、 学 会 論 文<br />
小 説 、 随 筆 、 日 記 、 手 紙 とは 違 う<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 5
光 デバイス<br />
光 ファイバ 通 信 、 光 ディスク(CD,MO,DVD)、バーコードリーダー、スキャナ、レーザプリンタには 半 導 体 レーザ、フォトダイオードをはじめとする<br />
光 デバイスが 使 われている。 本 実 験 により 発 光 ダイオード、 半 導 体 レーザ、PIN フォトダイオード、アバランシェフォトダイオードの 動 作 原 理 を 理 解<br />
し、それぞれの 特 性 を 決 定 する 半 導 体 の 光 物 性 、カイロ( 周 辺 回 路 、 等 価 回 路 )について 考 察 する。<br />
Gas,GaP,InP などの 半 導 体 で p-n 接 合 によるダイオードをつくり、 順 方 向 電 流 を 流 すと Si や Ge のダイオードと 同 じようにその 内 部 では 電 子 とホ<br />
ールが p-n 接 合 を 超 えて 流 れる( 注 入 という)。n 型 半 導 体 には 不 純 物 として 加 えたドナー 原 子 が 放 出 した 電 子 が 伝 導 帯 に 存 在 し( 多 数 キャリアと<br />
いう)、p 型 半 導 体 には 不 純 物 として 加 えたアクセプタ 原 子 によるホールが 価 電 子 帯 に 多 数 キャリアとして 存 在 する。 注 入 が 起 こると p-n 接 合 を 超<br />
えた 電 子 、ホール( 尐 数 キャリア)は 反 対 の 多 数 キャリアと 再 結 合 を 起 こす。 伝 導 帯 の 電 子 はエネルギーの 低 い 価 電 子 帯 へ 遷 移 して 価 電 子 帯 の<br />
ホールと 再 結 合 する。このときエネルギー 差 は 熱 や 光 として 放 出 され、 発 光 ダイオードの 場 合 は 光 になる。 発 光 が 起 こるかどうか、また 光 の 波 長<br />
は 半 導 体 の 電 子 のエネルギー 構 造 や 加 えられる 不 純 物 によって 決 まり、 種 々の 波 長 の 発 光 ダイオード( 赤 外 、 可 視 )が 使 用 されている。<br />
発 光 ダイオードの 光 は 蛍 光 灯 、ネオンサインなどと 同 じ 自 然 放 出 光 であるが、 発 光 ダイオードと 光 共 振 器 を 組 み 合 わせるとレーザをつくること<br />
ができる。 発 光 ダイオードで 注 入 された 伝 導 帯 の 電 子 数 を N 2 、 価 電 子 帯 の 電 子 数 を N 1 とすると、 注 入 の 量 が 尐 ない 場 合 は N 1 >N 2 であるが、 大<br />
電 流 を 流 すと N 2 >N 1 である 反 転 分 布 ( 負 温 度 状 態 ともいう)になる。 反 転 分 布 あ 起 こると 再 結 合 により 発 生 した 光 がさらに 再 結 合 による 発 光 を 引<br />
き 起 こす 誘 導 放 出 が 起 き、 光 の 増 幅 ( 利 得 gain)が 起 こるようになる。このとき 発 生 した・・・・<br />
読 みにくい<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )
光 デバイス<br />
1. 目 的<br />
光 ファイバ 通 信 , 光 ディスク(CD, MO, DVD),バーコードリーダー,スキャナ,レーザプリンタには 半 導 体 レーザ,フォトダイオードをはじめとする<br />
光 デバイスが 使 われている. 本 実 験 により 発 光 ダイオード, 半 導 体 レーザ,PIN フォトダイオード,アバランシェフォトダイオードの 動 作 原 理 を 理 解 し,<br />
それぞれの 特 性 を 決 定 する 半 導 体 の 光 物 性 , 回 路 ( 周 辺 回 路 , 等 価 回 路 )について 考 察 する.<br />
2. 理 論<br />
2.1. 発 光 ダイオード(Light Emitting Diode: LED)<br />
GaAs, GaP, InP などの 半 導 体 で p-n 接 合 によるダイオードをつくり, 順 方 向 電 流 を 流 すと 図 1 に 示 すように,Si や Ge のダイオードと 同 じようにその<br />
内 部 では 電 子 とホールが p-n 接 合 を 超 えて 流 れる( 注 入 という).N 型 半 導 体 には 不 純 物 として 加 えたドナー 原 子 が 放 出 した 電 子 が 伝 導 帯 に 存 在 し( 多<br />
数 キャリアという),p 型 半 導 体 には 不 純 物 として 加 えたアクセプタ 原 子 によるホールが 価 電 子 帯 に 多 数 キャリアとして 存 在 する. 注 入 が 起 こると p-n<br />
接 合 を 超 えた 電 子 ,ホール( 少 数 キャリア)は 反 対 の 多 数 キャリアと 再 結 合 を 起 こす. 伝 導 帯 の 電 子 はエネルギーの 低 い 価 電 子 帯 へ 遷 移 して 価 電 子 帯<br />
のホールと 再 結 合 する.このときエネルギー 差 は 熱 や 光 として 放 出 され, 発 光 ダイオードの 場 合 は 光 になる. 発 光 が 起 こるかどうか,また 光 の 波 長 は<br />
半 導 体 の 電 子 のエネルギー 構 造 や 加 えられる 不 純 物 によって 決 まり, 種 々の 波 長 の 発 光 ダイオード( 赤 外 , 可 視 )が 使 用 されている.<br />
図 1:p-n 接 合 と 発 光 ダイオードの 原 理<br />
2.2. 半 導 体 レーザ(Laser Diode: LD)<br />
発 光 ダイオードの 光 は 蛍 光 灯 ,ネオンサインなどと 同 じ 自 然 放 出 光 であるが, 発 光 ダイオードと 光 共 振 器 を 組 み 合 わせるとレーザをつくることがで<br />
きる. 発 光 ダイオードで 注 入 された 伝 導 帯 の 電 子 数 を N 2 , 価 電 子 帯 の 電 子 数 を N 1 とすると, 注 入 の 量 が 少 ない 場 合 は N 1 > N 2 であるが, 大 電 流 を 流<br />
すと N 2 > N 1 である 反 転 分 布 ( 負 温 度 状 態 ともいう)になる. 反 転 分 布 あ 起 こると 再 結 合 により 発 生 した 光 がさらに 再 結 合 による 発 光 を 引 き 起 こす 誘 導<br />
放<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )
文 章 のフォーマット( 形 式 )とは<br />
作 文 )<br />
1. 起<br />
2. 承<br />
3. 転<br />
4. 結<br />
実 験 レポート)<br />
1. 題 目<br />
2. 目 的<br />
3. 原 理<br />
4. 実 験 方 法<br />
5. 実 験 結 果<br />
6. 考 察<br />
7.まとめ<br />
研 究 論 文 )<br />
1. 題 目<br />
2. 背 景<br />
3. 目 的<br />
4. 実 験 & 考 察<br />
5.まとめ<br />
6. 参 考 文 献<br />
会 社 の 企 画 書 )<br />
1.はじめに<br />
2. 背 景<br />
3. 目 的<br />
4. 調 査 ・ 分 析<br />
5. 計 画<br />
6. 効 果 の 見 積<br />
7.まとめ<br />
どういった 種 類 の 文 章 においても, 標 準 的 な 型 が 存 在 する<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 8
文 章 の 形 とは<br />
どのような 書 類 にも<br />
標 準 のフォーマットが 存 在 する!<br />
標 準 フォーマットからはずれる 書 類 (レポート)は<br />
1. 読 み 難 い<br />
2. 読 んでいて 不 安 になる<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 9
文 章 の 形 とは<br />
どのような 書 類 にも<br />
標 準 のフォーマットが 存 在 する!<br />
注 ) 型 をわざと 崩 して 驚 きを 与 え,それを 効 果 的 に<br />
利 用 して 印 象 的 な 書 類 を 作 成 する 人 がいる.しか<br />
しそれは,「 標 準 フォーマットとは 何 か?」を 熟<br />
知 した 人 のみができる 高 度 な 技 であり,その 前 に<br />
君 たちは「 標 準 的 なレポートの 書 き 方 」の 訓 練 を<br />
十 分 に 積 む 必 要 があります.<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 10
実 験 レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 )<br />
これだけはしっかりと 押 さえてください!<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 11
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 書 き 始 める 前 に<br />
手 書 きかワープロか?<br />
• 手 書 き<br />
字 の 上 手 下 手 より, 印 象<br />
乱 暴 な 字 ,ていねいさ<br />
• ワープロ<br />
最 低 限 の 機 能 を 使 いこなせることが 前 提<br />
・ 行 間 設 定 ・ページ 設 定 を 使 いこなせるか?<br />
・ 章 立 ての 方 法 を 知 っているか?<br />
・フォントの 設 定 等 使 いこなせているか.<br />
・グラフ 機 能 を 使 いこなせるか( 難 易 度 高 )<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 12
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 全 体 の 構 成<br />
表 紙 ( 丁 寧 に 書 く/ 第 1 印 象 は 大 切 )<br />
1. はじめに (なくてもよい)<br />
2. 目 的<br />
3. 原 理<br />
4. 実 験 手 順 ・ 方 法<br />
5. 実 験 結 果<br />
6. 考 察<br />
7. 結 論 ・まとめ<br />
8. 感 想 (なくてもよい)<br />
9. 参 考 文 献<br />
レポートは 一 つの 完 結 した 書 類<br />
です.レポートの 内 容 だけで<br />
・「 何 の 目 的 のために」<br />
・「 何 を 行 って」<br />
・「 何 がわかったか」<br />
がわからなくてはいけません.<br />
この 章 立 てがレポートの 標 準 の 型 です<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 13
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):レイアウト<br />
章 ・ 節 に 区 切 る タイトル( 目 立 つ)を 付 ける<br />
1. 目 的<br />
2. 原 理<br />
2. 1. 変 圧 器<br />
2. 2. 変 換 負 荷 法<br />
:<br />
図 , 表 を 使 う<br />
長 文 よりも 上 手 な 絵 ,ブロック 図<br />
数 表 よりもグラフ<br />
読 者 の 立 場 に 立 って 考 える<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 14
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 目 的 と 結 論 の 章<br />
目 的<br />
実 験 の 目 的 を 簡 潔 に 書 く<br />
結 論 (まとめ)<br />
実 験 や 考 察 でわかったことを 簡 潔 に 書 く<br />
目 的<br />
結 論<br />
対 応 が 取 れていること<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 15
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 原 理 ・ 実 験 方 法 の 章<br />
原 理<br />
実 験 方 法<br />
実 験 を 理 解 するために 必 要 な 最 低 限 の 情 報<br />
考 察 を 理 解 するために 必 要 な 理 論 等<br />
( 原 理 は 考 察 ではないので 事 実 を 書 く.<br />
~と 考 えられる.~と 思 う.はNG)<br />
何 を 行 ったかを 簡 潔 に 記 述 する<br />
原 理 ・ 手 順 の 章 は<br />
実 験 書 の 丸 写 しとならないように 注 意 する<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 16
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 結 果 の 章<br />
結 果<br />
実 験 結 果 は 文 章 で 記 載 する<br />
例 ) ~の 実 験 の 結 果 を 図 3に 示 す.<br />
例 ) ~の 結 果 を 表 1に 示 す.<br />
本 文 において 何 も 説 明 をすることなしに,レポートにグ<br />
ラフのみ 挟 んでいる 人 がいますが,それでは 書 類 として<br />
は 不 完 全 です. 図 表 は 本 文 を 理 解 するために 使 用 するも<br />
のですので, 本 文 中 に 図 表 の 説 明 が 必 ず 必 要 です.<br />
全 ての 図 表 (グラフ 等 )には 図 表 番 号 があり,<br />
本 文 中 で 図 表 番 号 を 使 って 説 明 する<br />
(グラフの 書 き 方 は 後 述 します)<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 17
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 考 察 の 章<br />
考 察<br />
考 察 は 評 価 のもっとも 重 要 なポイントです<br />
考 察 をしているか<br />
考 察 内 容 を 理 解 しているか / わかるところまで 書 く<br />
過 去 レポの 写 しになっていないか( 間 違 いまで 同 じ)<br />
指 示 された 課 題 をこなしているか<br />
指 示 された 考 察 がある 場 合 , 各 項 目 を 章 立 てして 可 読 性 をよくする<br />
例 )<br />
4. 考 察<br />
4.1. 信 号 が 減 衰 する 理 由 についての 考 察 ( 課 題 1)<br />
信 号 が 時 間 の 経 過 とともに 減 衰 する 理 由 は,....<br />
4.2. ~に 関 する 考 察 ( 課 題 2)<br />
~が~となる 理 由 は,~だからである.その 理 由 は~....<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 18
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 考 察 の 章<br />
考 察 の 中 身<br />
オリジナリティ 他 の 人 と 同 じではつまらない<br />
実 験 中 に 気 付 いたことを 述 べ, 考 察 する<br />
理 論 と 実 験 の 比 較<br />
実 験 は 理 論 のようには 単 純 でない.<br />
理 論 は 理 想 化 されている 失 敗 してもためになる<br />
原 因 (たとえば 誤 差 , 複 雑 な 条 件 , 外 乱 ,<br />
近 似 計 算 の 誤 差 ,ノイズ・・・)とその 影 響 を 考 え,<br />
理 論 と 比 べる<br />
考 察 は 探 偵 が 自 分 の 推 理 を 人 に 納 得 させる 作 業 と 同 じ<br />
つまり<br />
・ 根 拠 の 薄 い 空 想 では 裁 判 官 (=レポートを 読 む 人 )を, 納 得 させることはできません<br />
( 例 :「~の 実 験 の 誤 差 はノイズの 影 響 と 考 えられる」だけでは 納 得 できない)<br />
・ 考 察 とは 実 験 結 果 ( 数 値 )に 対 して 何 が 起 きているのかの 解 釈 ( 説 明 )を 与 える 作 業 です<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 19
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 参 考 文 献<br />
文 献 からの 引 用<br />
引 用 箇 所 は 明 示 する<br />
明 示 しないで 引 用 した 場 合 「 盗 用 ・ 剽 窃 」とみなされる<br />
会 社 に 入 ってからこれを 行 えば 職 を 失 う 可 能 性 すらある 重 大 犯 罪<br />
参 考 文 献<br />
ヒントになることが 多 い<br />
実 験 の 内 容 を 理 解 するためにも 必 須<br />
出 展 がわかるように 書 く<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 20
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 数 字 ・ 単 位<br />
有 効 数 字<br />
• 100 ms = 0.1 s か?<br />
100 msは100.2 msかもしれないが120 msではない<br />
0.1 sは0.12 sかもしれない<br />
• 0.0000023 gと 表 すのは 正 しいか?<br />
間 違 いではないが<br />
2.3 μg や<br />
2.3×10 -6 g と 表 すべき<br />
例 題 ) 200000 m を 2×10 5 m と 記 述 するのは 正 しいか?<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 21
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 数 字 ・ 単 位<br />
単 位<br />
電 流 か 電 気 容 量 か?:1 μA それとも 1 μF ?<br />
大 きさは 間 違 っていないか:1 mAと1 μAは3 桁 違 う<br />
SI 単 位 でなく 古 い 単 位 が 使 われる 場 合 もある<br />
角 度 に 度 (degree)とradian<br />
電 気 の 単 位 は 複 雑<br />
T(Wb/m 2 )(テスラ),G(ガウス)<br />
S(A/V)(シーメンス)<br />
無 単 位 の 場 合<br />
相 対 値 , 屈 折 率 , 回 路 のQ 値 など<br />
数 字 が 出 てきたら 単 位 を 忘 れていないか 必 ずチェック!<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 22
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ): 図 表<br />
図 表 番 号<br />
それぞれ 通 し 番 号 を 付 けて 本 文 中 で 引 用 する<br />
図 1, 図 2,・・・・ Fig. 1, Fig. 2, ・・・<br />
表 1, 表 2,・・・・ Tab. 1, Tab. 2,・・・<br />
写 真 ,グラフは 図 である<br />
写 真 1、グラフ2<br />
「6ページの 右 下 の 図 」では 不 便<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 23
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):グラフの 書 き 方<br />
悪 い 例<br />
グラフ2 歪 率 と 出 力 電 圧 の 関 係<br />
0.001<br />
歪<br />
0.1 率 1<br />
系 列<br />
1 系<br />
10<br />
T<br />
列 系 2 列<br />
H<br />
3<br />
D<br />
0.0001<br />
0.00001<br />
0.000001<br />
出 力 電 圧 Vo Vrms<br />
新 日 本 無 線 データブックより<br />
この 図 には 問 題 点 が 何 個 ありますか?<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 24
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):グラフの 書 き 方<br />
悪 い 例<br />
グラフ→ 図<br />
軸 ・ 目 盛 の 位<br />
置 が 悪 い<br />
グラフ2 歪 率 と 出 力 電 圧 の 関 係<br />
0.001<br />
歪<br />
0.1 率 1<br />
系 列<br />
1 系<br />
10<br />
T<br />
列 系 2 列<br />
H<br />
3<br />
D<br />
0.0001<br />
黄 色 は 薄 くて 見 にくい<br />
タイトルは 下 へ<br />
系 列 ?<br />
手 書 きでない 場 合 ,<br />
グラフ 内 の 補 助 罫<br />
線 は 不 要<br />
0が 多 い、 数 字<br />
が 小 さい<br />
0.00001<br />
0.000001<br />
出 力 電 圧 Vo Vrms<br />
問 題 点 のオンパレード<br />
新 日 本 無 線 データブックより<br />
単 位<br />
横 軸 の 目 盛<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 25
電 圧 利 得 A v (dB)<br />
位 相 遅 れ ϕ (deg.)<br />
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):グラフの 書 き 方<br />
見 本 (Excelにて 作 成 )<br />
50<br />
40<br />
30<br />
電 圧 利 得 A v<br />
30<br />
0<br />
-30<br />
-60<br />
20<br />
10<br />
位 相 遅 れ ϕ<br />
-90<br />
-120<br />
-150<br />
0<br />
10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 -180 7<br />
周 波 数 f (Hz)<br />
図 20: 電 圧 利 得 ・ 位 相 遅 れの 周 波 数 特 性<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 26
電 圧 利 得 A v (dB)<br />
位 相 遅 れ ϕ (deg.)<br />
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):グラフの 書 き 方<br />
見 本 (Excelにて 作 成 )<br />
50<br />
30<br />
枠 を 付 ける<br />
軸 のタイトル<br />
及 び 単 位<br />
数 字 は 大 きく<br />
指 数 表 示<br />
40<br />
30<br />
20<br />
10<br />
位 相 遅 れ ϕ<br />
測 定 点<br />
はプロッ<br />
トにて<br />
プロットの 説 明<br />
-30<br />
-60<br />
-90<br />
-120<br />
-150<br />
0<br />
10 2 10 3 10 4 10 5 10 6 10 -180 7<br />
周 波 数 f (Hz)<br />
電 圧 利 得 A v<br />
図 20: 電 圧 利 得 ・ 位 相 遅 れの 周 波 数 特 性<br />
0<br />
タイトルはグラフの 下<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 27
レポートの 書 き 方 ( 基 礎 編 ):グラフの 書 き 方<br />
Excel<br />
エクセルは 元 々 科 学 技 術 用 にできていない<br />
しかしキッチリと 使 いこなせば 十 分 な 表 現 力 が 得 られる<br />
Excelを 使 うならフォーマットをしっかりと 調 整 する<br />
その 他 のグラフソフト<br />
Gnuplot<br />
QtiPlot<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 28
実 験 レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 )<br />
さらに 素 晴 らしいレポートを 書 くために<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 29
レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 ):フォント<br />
フォントの 選 択 は?<br />
本 文 :<br />
和 文 : 明 朝 体<br />
英 文 :Times New Roman<br />
(Centuryフォントは 欧 米 人 はあまり 使 用 しない)<br />
タイトル/ 図 表 :<br />
和 文 :ゴシック<br />
英 文 :Arial 又 は Calibri<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 30
レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 ): 句 読 点<br />
句 読 点 は「,.」それとも「、。」?<br />
どちらでもよい.<br />
科 学 技 術 の 世 界 における 横 書 きの 日 本 語 の 文 章 は<br />
全 角 コンマ「,」 及 び 全 角 ピリオド「.」<br />
で 書 かれることが 推 奨 されることが 多 い.<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 31
レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 ): 半 角 スペース<br />
半 角 コンマ「,」ピリオド「.」の 後 には 半 角 スペース<br />
例 ) CD, DVD, and Blu-ray<br />
例 ) Fig. 10<br />
( 但 し 全 角 「,.」の 前 後 は「、。」と 同 様 にスペース 不 要 )<br />
数 字 と 単 位 の 略 語 の 間 にはスペース<br />
例 ) 10 km, 10 ms, 10 V 等<br />
注 意 ) 数 字 と 単 位 の 記 号 の 間 にはスペース 不 要<br />
例 ) 10%,10℃,$10 等<br />
「=」の 前 後 は 半 角 スペース<br />
例 ) E = mc 2<br />
(Fig.でのピリオドは 略 という 意 味 であり 略 さなければFigure 10)<br />
( 理 由 : 10msを 略 さずに 書 けばtenmillisecondsである)<br />
( 理 由 : =は 英 語 で 書 けば is equal toであり,Eis equal tomc 2 とはならない)<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 32
レポートの 書 き 方 ( 発 展 編 ):その 他 の 注 意 点<br />
グラフの 軸 の 単 位 は 丸 カッコを 使 用 する<br />
例 )<br />
周 波 数 f (Hz)<br />
(「 周 波 数 [Hz]」のように 鍵 かっこを 使 うのは 日 本 だけ.グローバルには 丸 カッコ.)<br />
変 数 は 斜 体 (イタリック)・ 単 位 は 立 体 (ローマン)<br />
例 )「 速 度 vにてステージを 移 動 させた」<br />
例 )「10 km, 10 ms, 10 V」<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
2013/4/8 33
まとめ<br />
前 頁 までで 解 説 した 非 常 に 細 かい 個 所 の 体 裁 まで 丁 寧 に 検<br />
討 されたレポートにおいて, 内 容 が 非 常 に 悪 かったことは<br />
私 が 添 削 してきた 中 では 例 がありません<br />
レポートの 定 理<br />
見 た 目 の 丁 寧 さ ≒ かけた 時 間 ≒ 内 容 の 良 さ<br />
レポートを 見 れば, 君 たちがどの 程 度 の<br />
時 間 をかけて 取 り 組 んだかがわかります<br />
実 験 レポートの 書 き 方 ( 電 気 電 子 工 学 実 験 )<br />
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