第１３章 河 川 - 山形県庁

6 災害復旧事業
本県における国土交通省所管の公共土木施設災害については、毎年融雪や豪雨等により発生し
ているが、特に被害が大きかったものとしては、昭和42年の羽越水害、44年の8.8災害、
49年の8.1災害、50年の県北水害及び51年の8.6災害、62年の温海災害、平成7年
の温海災害、13年の異常低温災害、16年の豪雨及び台風災害、18年の異常低温災害がある。
昭和60年以降の主な災害復旧の決定工事をみると、昭和61年は異常低温による凍上災が四
国、九州を含む全国に及んだため、その採択基準が定められて一定のルールのもとに決定され、
また融雪や台風10号による災害があり、決定額は92億1千万円余りとなった。
昭和62年は融雪のほか梅雨前線豪雨や温海町で8月豪雨による局地激甚災害が発生するな
どにより、決定額が83億2千万円余りとなった。
平成2年は融雪災害や一般国道121号(米沢市大字大峠地内)での豪雨災害(14億1千万
円)が発生するなどにより、決定額62億2千万円余りとなった。
平成5年は記録的な長梅雨や台風11号等により、決定額78億7千万円余りとなった。そのな
かには本県初の条件付き一般競争入札に付された一般国道112号(朝日村大字田麦俣地内)での地
すべりによる道路災害の復旧工事(5億6千万円)がある。
平成7年は国道7号、羽越本線が土砂流出により不通になった温海災害が発生した。
平成8年度は融雪により一般国道112号(朝日村大字田麦俣地内、9億6千万円)及び主要地方
道長井大江線(白鷹町大字栃窪、3億2千万円)で大規模な災害が発生した。
平成13年は冬期の異常低温により県内全域で道路のひび割れ等の被害(凍上災)が発生した。
平成14年は7月に台風6号による災害が発生し、激甚災害となった。
平成16年は日本列島に台風が過去最多である10個の上陸や新潟中越地震など、全国的に災
害の多い年となり、本県においても梅雨前線豪雨や台風15号などにより決定額が72億3千万
円余りとなった。外に港湾災害(酒田、鼠ヶ関港)の6億円余りがある。
平成18年は5年ぶりに冬期の異常低温により県内全域で道路のひび割れ等の被害(凍上災)
が発生した。
平成19年は能登半島地震、新潟県中越沖地震と大きな地震が発生し、全国的には地震による
災害が多かったが、県内では9月に発生した台風9号により、東南村山・北村山等で災害が発生
した。
なお、平成7年からの決定工事の詳細は別表1による。
また、負担法の対象外である小規模な災害については県単独の災害復旧事業を実施している。
河川環境の保全については、平成9年に河川法が改正され、河川管理の目的に「河川環境の整
備と保全」が位置づけられたことにより、災害復旧事業の施工に際しても自然の生態系、水と緑
の景観、川と人の触れ合い等の環境に配慮することとなった。このため、平成10年に国土交通
省河川局はコスト縮減も考慮しつつ自然の回復力によって、自然環境の保全が可能となるような
工夫を選択する技術指針として「美しい山河を守る災害復旧基本方針」を策定した。本県でも1
1年災からは、基本方針の理念を尊重し、地域特性等に配慮する県版基本方針を策定して復旧工
事を実施している。
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