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日本研究センター 2011年 秋 - University of Michigan

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仁 木 賢 司 学 芸 司 書 、<br />

引 退<br />

[ 左 か ら:]ヘザ<br />

ー・リトルフィール<br />

ド、ペギー・ラドバ<br />

ーグ、 深 澤 ゆり、 仁<br />

木 賢 司 、ジェーン・<br />

オザニッチ、 髙 田<br />

あづみ。<br />

アジア 図 書 館 はこの 春 、 日 本 コレクション 責 任 者 の 仁 木 賢 司 学<br />

芸 司 書 がミシガン 大 学 在 任 12 年 の 後 に 引 退 したことにより、 重<br />

要 な 転 換 期 を 経 ました。 仁 木 氏 は、1999 年 に 日 本 コレクションを<br />

担 当 し 始 め、アジア 図 書 館 の2003 年 から2008 年 までの 移 行 期<br />

中 には 臨 時 共 同 館 長 を 務 めました。そして、ミシガン 大 学 の 日 本<br />

関 連 資 料 の 継 続 的 成 長 を 監 督 し、 米 国 最 大 級 の 日 本 語 文 献 図<br />

書 館 の 実 力 を 維 持 しました。<br />

ビブリオグラファーとしての 従 来 からの 技 能 への 確 固 たる 専 心 と<br />

日 本 の 出 版 人 ・ 書 籍 販 売 人 に 関 する 知 識 ・ 経 験 を 体 現 した 仁 木<br />

氏 は、ミシガン 大 学 の 日 本 研 究 コミュニティにとってかけがえの<br />

ない 貴 重 な 存 在 でした。 同 氏 は、 持 ち 前 の 並 外 れた 書 誌 学 上 の<br />

知 識 を、 参 照 検 索 や 研 究 への 助 言 を 通 じて 公 共 サービスに 変 換<br />

することに 成 功 しました。また、 司 書 のキャリア 全 体 を 通 じて、 首<br />

尾 一 貫 して 自 らの 遠 大 な 学 識 の 共 有 に 寛 大 であり、 地 位 が 充 分<br />

確 立 した 学 者 かまだ 駆 け 出 しの 学 生 かを 問 わず、 研 究 者 の 仕 事<br />

を 熱 心 に 援 助 しました。とりわけ、 現 代 日 本 文 学 に 対 するその 熱<br />

意 は、 啓 発 的 で 他 の 者 に 影 響 を 及 ぼしました。<br />

図 書 館 の 外 においては、 仁 木 氏 は、 大 学 内 外 の 日 本 研 究 コミュ<br />

ニティの 積 極 的 行 動 の 一 端 を 担 ってきました。 日 本 研 究 センター<br />

の 駆 動 として、そしてその 活 動 の 弛 みない 援 護 者 として、センター<br />

の 活 動 の 信 頼 できる 拠 り 所 となり、 他 の 日 本 研 究 担 当 司 書 の 間<br />

では、 年 下 の 同 僚 にとっては 寛 容 なメンターであり、 同 年 配 の 同<br />

僚 にとっては 進 んで 協 力 するコラボレーターでした。また、 東 アジ<br />

ア 図 書 館 協 議 会 とその 執 行 委 員 会 、 国 際 交 流 基 金 図 書 館 支 援<br />

プログラム 諮 問 委 員 会 、 北 米 日 本 研 究 資 料 調 整 協 議 会 にも 積 極<br />

的 に 参 加 していました。<br />

日 本 出 身 の 仁 木 氏 は、1973 年 に 上 智 大 学 から 哲 学 で 学 士 号 を<br />

取 得 しました。70 年 代 後 半 に 渡 米 し、セント・ジョンズ 大 学 でア<br />

ジア 研 究 を 専 攻 し、 同 大 学 では1979 年 から1983 年 まで、 再 び<br />

1992 年 から1999 年 までの2 回 にわたり 司 書 を 務 めました。ミシ<br />

ガン 大 学 アジア 図 書 館 赴 任 で 中 西 部 へ 移 る 前 の1983 年 から<br />

1999 年 までの 期 間 には、コロンビア 大 学 のC・V・スター 東 アジア<br />

図 書 館 の 日 本 担 当 学 芸 司 書 を 務 めました。<br />

仁 木 氏 は、ニューヨークと 東 京 のエネルギーをアン・アーバーに<br />

吹 き 込 みました。 私 は、 彼 と 一 緒 に 通 りを 歩 くと、いつも 決 まって<br />

世 界 が 大 きくなったような 気 持 ちになったものです。 仁 木 氏 は、 司<br />

書 としてのスキルと 同 様 に、その 機 知 とコスモポリタン 的 な 魅 力 に<br />

よってもよく 知 られていました。 質 の 高 い 食 へのこだわりは 伝 説<br />

的 で、レシピの 共 有 、ランチへの 招 待 、 頻 繁 な 差 し 入 れなどを 通<br />

じて 友 人 や 同 僚 の 生 活 を 豊 かにしてくれました。 自 分 の 周 囲 のほ<br />

ぼあらゆるものに 関 心 を 示 した 仁 木 氏 は、 図 書 館 内 外 で 非 常 に<br />

人 気 が 高 く、その 豊 かな 心 得 ゆえに 座 談 の 名 手 として 認 められて<br />

いました。<br />

アジア 図 書 館 ならびに 大 学 図 書 館 は、 仁 木 賢 司 学 芸 司 書 の 引 退<br />

を 寂 しく 思 います。 私 たちは、 仁 木 氏 の 活 発 な 存 在 が 失 われたこ<br />

とをすでに 痛 感 しています。 仁 木 氏 が 楽 しく 幸 せな 引 退 生 活 を 送<br />

れるよう 祈 ります。<br />

アジア 図 書 館<br />

元 公 共 サービス 担 当 司 書<br />

ブライアン・ヴィヴィエール<br />

5<br />

( 左 から 右 、 上 から 下 ): 仁 木 学 芸<br />

司 書 、 数 多 くの「 引 退 エプロン」の 一<br />

つを 受 け 取 る。<br />

マーク・ウエスト、 仁 木 賢 司 、 阿 部 マ<br />

ーカス・ノーネス。<br />

仁 木 賢 司 、ロジャー・ハケット、ブル<br />

ース・ウィロビー。<br />

仁 木 賢 司 とブライアン・ヴィヴィエ<br />

ール。<br />

仁 木 賢 司 とマイケル・フェターズ。<br />

ケン・イトウ、 仁 木 賢 司 、 殿 村 ひとみ。<br />

エスペランザ・ラミレズ=クリステン<br />

センと 仁 木 賢 司 。

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