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Monthly REPORT of Display Industry 2009年2月号 - Displaybank

Monthly REPORT of Display Industry 2009年2月号 - Displaybank

Monthly REPORT of Display Industry 2009年2月号 - Displaybank

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2009 年 2 月 号<br />

〒101-0031 東 京 都 千 代 田 区 東 神 田 1-8-11<br />

森 波 ビル3F<br />

TEL:080-3274-5234 FAX:03-5823-6832<br />

www.displaybank.com<br />

All contents remain the property <strong>of</strong> <strong>Display</strong>bank<br />

<strong>Monthly</strong> <strong>REPORT</strong> <strong>of</strong> <strong>Display</strong> <strong>Industry</strong><br />

CEO Brief<br />

今 月 の 特 集 コラム<br />

● 2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 実 績 の 分 析<br />

● 2008 年 のPDP 市 場 の 分 析<br />

● 各 LED LCD TVメーカーの 製 品 化 のロードマップ<br />

● LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

● LEDチップの 製 造 工 程 (2)<br />

● LED 製 造 工 程 – エピ 成 長<br />

● 新 分 野 への 進 出 を 恐 れない 韓 国 LG Chem、その 競 争 力 を 分 析 する<br />

● タッチパネルの 飛 躍 と 透 明 導 電 フィルム 産 業<br />

● Sangboの“CNT 透 明 導 電 フィルム” 事 業 参 入 からみる 関 連 技 術 動 向<br />

● TFT-LCD 用 化 学 材 料 の 動 向 – カラーレジスト<br />

● 部 品 ・ 材 料 メーカーが 減 産 の 時 代 を 生 き 残 るために<br />

● 2009 年 1 月 の 日 本 、 韓 国 、 台 湾 のディスプレイ/ 太 陽 光 産 業 の 業 界 動 向<br />

● 2009 年 の 中 国 春 節 期 間 におけるLCD TVの 価 格 攻 防<br />

● 北 米 TV 流 通 チャンネルの 動 向<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

1


<strong>Monthly</strong> <strong>REPORT</strong> <strong>of</strong> <strong>Display</strong> <strong>Industry</strong><br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

毎 月 、ディスプレイ 産 業 の 動 きをまとめ、 下 記 の 内 容 のコラムを 提 供 いたします。<br />

パネル 市 場 動 向 分 析<br />

●<br />

●<br />

2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 実 績 の 分 析<br />

2008 年 のPDP 市 場 の 分 析<br />

3<br />

7<br />

部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場<br />

● 各 LED LCD TVメーカーの 製 品 化 のロードマップ<br />

● LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

● LEDチップの 製 造 工 程 (2)<br />

● LED 製 造 工 程 – エピ 成 長<br />

● 新 分 野 への 進 出 を 恐 れない 韓 国 LG Chem、その 競 争 力 を 分 析 する<br />

● タッチパネルの 飛 躍 と 透 明 導 電 フィルム 産 業<br />

● Sangboの“CNT 透 明 導 電 フィルム” 事 業 参 入 からみる 関 連 技 術 動 向<br />

● TFT-LCD 用 化 学 材 料 の 動 向 – カラーレジスト<br />

● 部 品 ・ 材 料 メーカーが 減 産 の 時 代 を 生 き 残 るために<br />

10<br />

12<br />

16<br />

19<br />

22<br />

24<br />

27<br />

30<br />

32<br />

各 国 の 動 向 分 析<br />

●<br />

●<br />

●<br />

●<br />

●<br />

2009 年 1 月 の 日 本 ディスプレイ/ 新 エネルギーの 動 向<br />

2009 年 1 月 の 韓 国 ディスプレイ/ 新 再 生 エネルギーの 動 向<br />

2009 年 1 月 の 台 湾 ディスプレイ 業 界 動 向<br />

2009 年 の 中 国 春 節 期 間 におけるLCD TVの 価 格 攻 防<br />

北 米 TV 流 通 チャンネルの 動 向<br />

34<br />

38<br />

42<br />

45<br />

48<br />

[PriceMaster] ディスプレイ 価 格 動 向<br />

●<br />

●<br />

●<br />

●<br />

●<br />

TV Set Price Trend: US, UK, China, Japan, Korea<br />

LCD Panel (Large): LCD TV, Monitor, NoteBook<br />

LCD Panel (S&M): Mobile Phone, DSC, Potable DVD & Digital Photo Frame, Mini PC<br />

LCD Component : Glass, Color Filter, Polarizer, Back Light Unit<br />

PDP Panel & Component: PDP Panel, PDP Glass, PDP Filter, PDP Power Supply Unit<br />

52<br />

54<br />

55<br />

56<br />

57<br />

2 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【パネル 市 場 動 向 分 析 】<br />

2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの<br />

出 荷 実 績 の 分 析<br />

1. 総 合<br />

2007 2008 YoY<br />

出 荷 台 数 (Mpcs) 393.9 438.6 11.3%<br />

出 荷 面 積 (Msqm) 53.0 63.4 19.7%<br />

売 上 高 (Bil.US$) 72.4 72.7 0.4%<br />

ASP(US$) 183.8 165.8 -9.8%<br />

ASS(inch) 22.1 22.9 3.7%<br />

500.0<br />

400.0<br />

300.0<br />

200.0<br />

100.0<br />

0.0<br />

139.1<br />

出 荷 台 数 (Mpcs)<br />

売 上 高 (Bil.US$)<br />

ASP(US$)<br />

206.6<br />

34.8 41.7<br />

278.9<br />

393.9<br />

438.6<br />

2008 年 のLCD 産 業 は、 席 的 な 景 気 後 退 の 影 響 で、 期 待 を 裏 切 る 結 果 と<br />

なった。 これまでは 伝 統 的 に、LCDの 上 期 と 下 期 の 売 上 比 率 は40:60だっ<br />

たが、2008 年 は52:48となり、 下 期 の 需 要 が 大 幅 に 減 少 した。<br />

2008 年 、10インチ 以 上 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 枚 数 は、 前 年 比<br />

11.3% 増 の4 億 3,860 万 枚 となった。<br />

売 上 ベースでは、 下 期 にパネル 価 格 が 急 落 したことにより、 同 0.4% 増 の<br />

727 億 ドルにとどまった。 前 述 の 通 り、 売 上 ベースでの 上 / 下 期 の 比 率 は<br />

58:42で、 下 期 に 苦 闘 したことが 分 かる。 2008 年 の 平 均 販 売 金 額 (ASP)は<br />

同 9.8% 減 の165.8ドルとなった。 また、 総 出 荷 面 積 は 同 19.7% 増 の6,340 万<br />

m 2 となった。<br />

60.0<br />

50.0<br />

40.0<br />

30.0<br />

20.0<br />

10.0<br />

0.0<br />

35.8 35.3<br />

52.6<br />

72.4 72.7<br />

2004 2005 2006 2007 2008<br />

39.6 39.2<br />

41.5<br />

37.7<br />

Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec<br />

35.6<br />

39.5<br />

40.9<br />

出 荷 台 数 (Mpcs)<br />

MoM<br />

YoY<br />

Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec<br />

出 荷 台 数<br />

35.8 35.3 39.6 39.2 41.5 37.7 35.6 39.5 40.9 37.0 29.3 27.2<br />

(Mpcs)<br />

MoM 2.1% -1.5% 12.2% -1.1% 5.9% -9.1% -5.6% 10.9% 3.5% -9.5% -20.7% -7.2%<br />

YoY 36.7% 49.2% 37.6% 31.4% 25.5% 13.1% 4.5% 9.0% 10.1% -5.1% -21.9% -22.5%<br />

37.0<br />

29.3<br />

27.2<br />

60.0%<br />

40.0%<br />

20.0%<br />

0.0%<br />

-20.0%<br />

-40.0%<br />

上 期 は、 下 期 の 需 要 増 とパネル 価 格 の 上 昇 を 予 想 していたセットメーカー<br />

の 先 行 発 注 により、 予 想 を 上 回 る 販 売 実 績 を 記 録 したが、 世 界 的 な 景 気 低<br />

迷 による 消 費 者 市 場 の 縮 小 で、 下 期 に 入 りセットメーカーが 在 庫 調 整 を 行<br />

い、 発 注 量 を 抑 制 したことが 響 いた。<br />

各 月 の 出 荷 枚 数 をみると、1 月 から5 月 までは 前 年 比 ほぼ 横 ばいか 増 加 の<br />

流 れにあった。 しかし、6 月 から 大 幅 な 出 荷 減 に 転 じた 後 は、8~9 月 は 前<br />

月 比 で 増 加 したものの、 第 4 四 半 期 全 体 では 同 10% 程 度 の 減 少 となった。<br />

前 年 同 期 比 では、 成 長 率 も 上 期 の2 桁 成 長 から 第 4 四 半 期 にはマイナス 成<br />

長 に 陥 り、12 月 には2007 年 3 月 レベルまで 縮 小 した。<br />

10.0<br />

8.0<br />

6.0<br />

4.0<br />

2.0<br />

0.0<br />

6.9<br />

6.7<br />

7.3 7.1<br />

7.5<br />

6.8<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 月 間 大 型 TFT-LCDの 出 荷 実 績 データ」)<br />

各 月 の 売 上 高 の 変 化 は、さらに 最 も 激 しいものとなった。 特 に、 下 期 の 平<br />

均 販 売 価 格 は 毎 月 5% 以 上 下 落 し、 売 上 高 の 下 落 率 も 著 しかった。 最 終<br />

的 には、12 月 の 売 上 高 は、2005 年 3 月 以 降 で 最 低 レベルとなった。<br />

各 メーカー 別 の 出 荷 枚 数 ( 市 場 シェア) (Mpcs)<br />

6.0<br />

6.3 6.2<br />

売 上 高 (Bil.US$)<br />

MoM<br />

YoY<br />

Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec<br />

5.3<br />

3.8<br />

2.9<br />

80.0%<br />

60.0%<br />

40.0%<br />

20.0%<br />

0.0%<br />

-20.0%<br />

-40.0%<br />

-60.0%<br />

-80.0%<br />

Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec<br />

売 上 高<br />

(Bil.US$)<br />

6.9 6.7 7.3 7.1 7.5 6.8 6.0 6.3 6.2 5.3 3.8 2.9<br />

MoM -2.1% -3.7% 8.8% -2.1% 5.3% -9.4% -11.2% 4.5% -2.3% -14.2% -28.3% -24.7%<br />

YoY 55.4% 68.7% 57.5% 43.4% 31.4% 17.0% -2.8% -6.9% -14.8% -32.5% -51.2% -59.7%<br />

2007 2008<br />

Samsung 79.8 94.7<br />

LGD 79.7 94.4<br />

AUO 80.6 79.6<br />

CMO 49.5 62.8<br />

CPT 28.1 25.4<br />

HannStar 16.9 16.6<br />

Sharp 13.7 19.3<br />

Innolux 10.7 9.4<br />

BOE-OT 10.2 9.2<br />

Others 24.7 27.1<br />

Total 393.9 438.6<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

3


【パネル 市 場 動 向 分 析 】 2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 実 績 の 分 析<br />

2007<br />

2008<br />

CPT<br />

7.1%<br />

Innolux<br />

2.7%<br />

Sharp<br />

3.5%<br />

HannStar<br />

4.3%<br />

BOE-OT<br />

2.6%<br />

CMO<br />

12.6%<br />

Others<br />

6.3%<br />

AUO<br />

20.5%<br />

Samsung<br />

20.3%<br />

LGD<br />

20.2%<br />

CPT<br />

5.8%<br />

Innolux<br />

2.1%<br />

Sharp<br />

4.4%<br />

HannStar<br />

3.8%<br />

CMO<br />

14.3%<br />

BOE-OT<br />

2.1% Others<br />

6.2%<br />

AUO<br />

18.2%<br />

Samsung<br />

21.6%<br />

LGD<br />

21.5%<br />

IPS Alpha<br />

HannStar 2.2%<br />

2.5%<br />

Sharp<br />

7.9%<br />

CPT<br />

4.3%<br />

CMO<br />

14.3%<br />

2008<br />

Innolux<br />

1.4% Others<br />

4.5%<br />

AUO<br />

17.3%<br />

Samsung<br />

25.0%<br />

LGD<br />

20.7%<br />

IPS Alpha<br />

1.4% HannStar<br />

3.2%<br />

CPT<br />

5.8%<br />

Sharp<br />

6.1%<br />

CMO<br />

12.9%<br />

Innolux<br />

2007<br />

1.9% Others<br />

5.4%<br />

AUO<br />

19.4%<br />

Samsung<br />

23.0%<br />

LGD<br />

20.9%<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 月 間 大 型 TFT-LCDの 出 荷 実 績 データ」)<br />

出 荷 枚 数 ベースで、メーカー 別 のシェアを 見 ると、 韓 国 Samsung Electronics<br />

が21.6%で1 位 となった。 続 いて、 韓 国 LG <strong>Display</strong>(LGD)が21.5%で2 位 、<br />

2007 年 に1 位 だった 台 湾 AU Optronics(AUO)はマイナス 成 長 となり3 位 に<br />

後 退 した。 台 湾 Chi Mei Optoelectronics(CMO)は14.3%で4 位 を 維 持 した。<br />

上 位 4 社 のメーカー 合 計 シェアは、2006 年 は74%だったが、2008 年 は76%と<br />

なり、 若 干 増 加 した。<br />

各 国 の 出 荷 枚 数 (Mpcs)<br />

2007 2008<br />

Korea 160.7 189.7<br />

Taiwan 185.8 193.9<br />

Japan 24.5 32.4<br />

China 22.9 22.6<br />

Total 393.9 438.6<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 月 間 大 型 TFT-LCDの 出 荷 実 績 データ」)<br />

最 近 、パネルの 大 型 化 により、 品 目 による 価 格 差 が 大 きくなっている。 特<br />

に、 第 8 世 代 以 上 の 大 型 パネルラインを 保 有 するトップメーカーの 売 上 シェ<br />

アが、 出 荷 枚 数 シェアより 高 くなっていることが 目 立 つ。 売 上 ベースでメー<br />

カー 別 シェアをみると、Samsungが25%で1 位 、LGDが20.7%で2 位 となった。<br />

AUOとCMOがそれぞれ3 位 と4 位 をキープし、 上 位 4 社 の 合 計 シェアが77%<br />

を 超 えた。<br />

各 国 の 売 上 高 ( 市 場 シェア) (Bil.US$)<br />

2007 2008<br />

Korea 32.0 33.3<br />

Taiwan 31.2 28.9<br />

Japan 6.4 8.2<br />

China 2.8 2.3<br />

Total 72.4 72.7<br />

2007<br />

2008<br />

China<br />

5.8%<br />

Japan<br />

6.2%<br />

2007<br />

Korea<br />

40.8%<br />

Japan<br />

7.4%<br />

China<br />

5.2%<br />

2008<br />

Korea<br />

43.3%<br />

Japan<br />

8.9%<br />

Taiwan<br />

43.1%<br />

China<br />

3.8%<br />

Korea<br />

44.2%<br />

China<br />

3.2%<br />

Japan<br />

11.3%<br />

Taiwan<br />

39.7%<br />

Korea<br />

45.8%<br />

Taiwan<br />

47.2%<br />

Taiwan<br />

44.2%<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 月 間 大 型 TFT-LCDの 出 荷 実 績 データ」)<br />

各 国 の 出 荷 枚 数 シェアは、 台 湾 が 前 年 比 3ポイント 減 の44.2%、 韓 国 は<br />

43.3%に 上 昇 した。<br />

メーカー 別 のシェア (Bil.US$)<br />

2007 2008<br />

Samsung 16.7 18.2<br />

LGD 15.2 15.1<br />

AUO 14.1 12.6<br />

CMO 9.3 10.4<br />

Sharp 4.4 5.7<br />

CPT 4.2 3.1<br />

HannStar 2.3 1.8<br />

IPS Alpha 1.0 1.6<br />

Innolux 1.4 1.0<br />

Others 3.9 3.2<br />

Total 72.4 72.7<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 月 間 大 型 TFT-LCDの 出 荷 実 績 データ」)<br />

全 世 界 で 需 要 が 減 少 している 中 でも、 韓 国 メーカーのシェアは 増 加 した。<br />

売 上 ベースでは、 前 年 比 1.6ポイント 増 の45.8%となり、39.7%にとどまった<br />

台 湾 メーカーとの 差 が 拡 大 した。<br />

特 に、 台 湾 メーカーのシェアは 前 年 より3.4%が 減 少 した。<br />

これは、 台 湾 メーカーのTV 用 パネルの 主 要 顧 客 が2 番 手 のセットメーカー<br />

に 集 中 しており、 大 きく 受 注 量 が 減 少 したためである。<br />

2. モニター 用 パネルの 出 荷 実 績<br />

各 サイズの 出 荷 実 績<br />

モニター 用 パネルの 出 荷 枚 数 、 前 年 比 1.0% 増 の1 億 8,580 万 枚 となった。<br />

特 に、 第 3 四 半 期 の 出 荷 枚 数 は 前 期 比 12% 減 、 第 4 四 半 期 は 同 24% 減 と<br />

なった。 インチ 別 でみると、 従 来 は 勢 いがあったアスペクト 比 5:4の 減 少 が<br />

目 立 つ。 17インチと19インチパネルの 出 荷 枚 数 は、 前 年 比 でそれぞれ<br />

44% 減 、28% 減 となった。 一 方 、19インチワイドと22インチワイドは、 不 況 に<br />

もかかわらず、それぞれ 同 24% 増 、26% 増 と 大 きく 増 えた。<br />

4 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【パネル 市 場 動 向 分 析 】 2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 実 績 の 分 析<br />

60.0<br />

50.0<br />

40.0<br />

30.0<br />

20.0<br />

10.0<br />

0.0<br />

53.1<br />

5.3%<br />

49.5 50.4<br />

46.8<br />

1.7%<br />

-0.1%<br />

35.6<br />

-11.8%<br />

-23.9%<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

10.0%<br />

5.0%<br />

0.0%<br />

-5.0%<br />

-10.0%<br />

-15.0%<br />

-20.0%<br />

-25.0%<br />

-30.0%<br />

25"W<<br />

24.6"W<br />

24"W<br />

23.6"W<br />

23"W<br />

22"W<br />

21.6"W<br />

21.5"W<br />

21.3"<br />

21"W<br />

20.1"W<br />

20.1"<br />

20"W<br />

19"W<br />

19"<br />

18.5"W<br />

17"W<br />

17"<br />

15.6"W<br />

15.4"W<br />

15"W<br />

15"<br />

45.0<br />

40.0<br />

35.0<br />

30.0<br />

25.0<br />

20.0<br />

15.0<br />

10.0<br />

5.0<br />

0.0<br />

38.2<br />

37.0<br />

13.6%<br />

32.1 32.6<br />

31.1<br />

3.3%<br />

2.4%<br />

1.4%<br />

-18.7%<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

20.0%<br />

15.0%<br />

10.0%<br />

5.0%<br />

0.0%<br />

-5.0%<br />

-10.0%<br />

-15.0%<br />

-20.0%<br />

-25.0%<br />

20.1"W<br />

18.4"W<br />

17.3"W<br />

17"W<br />

16.4"W<br />

16"W<br />

15.6"W<br />

15.4"W<br />

15"<br />

14.1"W<br />

14.1"<br />

14"W<br />

13.4"W<br />

13.3"W<br />

13.3"<br />

13.1"W<br />

12.1"W<br />

12.1"<br />

11.1"W<br />

10.4"<br />

10.2"W<br />

10.1"W<br />

Total<br />

各 メーカーの 出 荷 実 績 (モニター 用 パネル)<br />

メーカー 別 でみると、Samsungがシェア17.3%で、3 年 連 続 で1 位 をキープし<br />

た。 CMOは、 下 期 に 出 荷 枚 数 が 急 減 したが、17インチの 出 荷 を 伸 ばすなど<br />

シェアは2 位 となった。 LGDはシェア16.8%で3 位 、AUOは4 位 にランクを 下 げ<br />

た。<br />

各 メーカーの 出 荷 実 績 (ノートPC 用 パネル)<br />

メーカー 別 でみると LGDのシェアが29.9%で3 年 連 続 で1 位 を 占 め、<br />

Samsungは28.9%で2 位 をキープした。 一 方 、 台 湾 勢 のAUOは3.6ポイント 減<br />

の20.0%に 減 少 した。<br />

12.0<br />

12.0<br />

10.0<br />

8.0<br />

6.0<br />

4.0<br />

2.0<br />

0.0<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

Samsung<br />

LGD<br />

AUO<br />

CMO<br />

CPT<br />

Innolux<br />

HannStar<br />

BOE-OT<br />

SVA-NEC<br />

IVO<br />

Sharp<br />

各 画 面 アスペクト 比 の 出 荷 実 績<br />

2008 年 第 1 四 半 期 に2%だった16:9ワイドパネルの 比 率 は、 第 4 四 半 期 に<br />

17%まで 上 昇 した。 一 方 、5:4パネルの 比 率 は23%まで 減 少 した。 生 産<br />

効 率 とユーザーの 使 い 勝 手 で 優 位 にある16:9ワイドは、2009 年 も 徐 々に<br />

増 加 していくと 予 測 される。<br />

0% 2% 5%<br />

12%<br />

17%<br />

10.0<br />

8.0<br />

6.0<br />

4.0<br />

2.0<br />

0.0<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

各 画 面 アスペクト 比 の 出 荷 実 績<br />

ノートPC 用 パネルは、16:9ワイドの 比 率 が 第 4 四 半 期 には18%まで 増 加 、<br />

そのうちNetbook 用 の15:9は 第 4 四 半 期 に8%まで 拡 大 した。 一 方 、 従 来 は<br />

ワイドパネルで 最 大 を 占 めていた16:10の 比 率 は、2007 年 第 4 四 半 期 の<br />

94%から2008 年 第 4 四 半 期 には72%に 大 きく 減 少 した。<br />

0% 0%<br />

2%<br />

0%<br />

8%<br />

5%<br />

18%<br />

8%<br />

LGD<br />

Samsung<br />

AUO<br />

CMO<br />

CPT<br />

TM<strong>Display</strong><br />

Others<br />

56%<br />

62%<br />

64%<br />

58%<br />

57%<br />

Wide (16:9)<br />

Wide (16:10)<br />

Conventional (5:4)<br />

94% 95% 94%<br />

85%<br />

72%<br />

Wide (16:9)<br />

Wide (15:9)<br />

Wide (16:10)<br />

Conventional (4:3)<br />

Conventional (4:3)<br />

37%<br />

31%<br />

27% 27%<br />

23%<br />

7% 5% 4% 3% 2%<br />

6% 5% 4% 3% 2%<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

3. ノートPC 用 パネルの 出 荷 実 績<br />

各 サイズの 出 荷 実 績<br />

2008 年 のノートPC 用 パネルの 出 荷 枚 数 は、 前 年 比 22.7% 増 の1 億 3,880 万<br />

枚 となった。 他 アプリケーションに 比 べ、 年 成 長 率 が 最 も 高 かった。 2008<br />

年 は、 従 来 の 標 準 的 なパネル 以 外 に、 新 たなサイズの 出 荷 が 拡 大 した。<br />

特 に、15.6インチ/16インチ/16.4インチなどの16:9ワイドと10.1インチ/10.2イ<br />

ンチなどのNetbook 用 の 出 荷 枚 数 が 急 増 した。<br />

4. LCD TV 用 パネルの 出 荷 実 績<br />

各 サイズの 出 荷 実 績<br />

LCD TV 用 パネルは 前 年 比 21.4% 増 加 して1 億 枚 を 突 破 、 過 去 最 高 の1 億<br />

250 万 枚 となった。 第 3 四 半 期 までは 徐 々に 増 加 していたが、 第 4 四 半 期 は<br />

景 気 低 迷 により 期 待 レベルに 届 かなかった。 しかし、30インチ 以 上 の 大 型<br />

は 前 年 比 80.9% 増 と 大 きく 拡 大 した。<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

5


【パネル 市 場 動 向 分 析 】 2008 年 の 大 型 TFT-LCDパネルの 出 荷 実 績 の 分 析<br />

30.0<br />

25.0<br />

26.9<br />

15.9%<br />

25.0 25.4<br />

28.0<br />

24.2<br />

20.0%<br />

15.0%<br />

Inch<br />

25.00<br />

Average Size (Inch)<br />

ASP/inch (US$/inch)<br />

US$/inch<br />

0.50<br />

20.0<br />

15.0<br />

10.0<br />

5.0<br />

0.0<br />

-7.2%<br />

1.6%<br />

10.5%<br />

-13.8%<br />

10.0%<br />

5.0%<br />

0.0%<br />

-5.0%<br />

-10.0%<br />

-15.0%<br />

-20.0%<br />

70"W<br />

65"W<br />

57"W<br />

55"W<br />

52"W<br />

47"W<br />

46"W<br />

42"W<br />

40"W<br />

37"W<br />

32"W<br />


【パネル 市 場 動 向 分 析 】<br />

2008 年 のPDP 市 場 の 分 析<br />

最 近 、 各 メーカーが 業 績 を 発 表 しているが、 大 半 のメーカーが 過 去 最 大 の<br />

マイナスとなっている。 世 界 的 な 景 気 後 退 が 大 きく 影 響 した、2008 年 の<br />

PDPモジュール 市 場 について 分 析 した。<br />

2009 年 のPDPモジュール 市 場 は 片 肺 成 長<br />

2006 2007 2008<br />

出 荷 枚 数 (Kpcs) 10,114 12,178 14,926<br />

超 大 型 LCDラインの 建 設 競 争 は、LCDパネルメーカーの 供 給 能 力 の 向 上<br />

2006 2007 2008<br />

30"~39" 570 1,405 2,476<br />

40"~49" 7,341 6,800 8,005<br />

50"~59" 2,087 3,753 4,231<br />

60"~ 116 221 214<br />

Total 10,114 12,178 14,926<br />

売 上 高 (Mil. $) 7,788 6,721 6,426<br />

ASP ($) 770 552 431<br />

100%<br />

90%<br />

80%<br />

60"~ 60"~ 60"~<br />

50"~59"<br />

50"~59" 50"~59"<br />

Kpcs<br />

16,000<br />

14,000<br />

12,000<br />

10,000<br />

8,000<br />

6,000<br />

4,000<br />

2,000<br />

0<br />

出 荷 枚 数 (Kpcs)<br />

売 上 高 (Mil. $)<br />

ASP ($)<br />

2006 2007 2008<br />

ここ3 年 間 でPDPモジュール 出 荷 枚 数 は 徐 々に 増 加 し、2008 年 は1,493 万<br />

枚 となった。 当 初 の 予 想 は1,560 万 台 だったが、<br />

下 期 から32インチの 出 荷 が 減 少 するなど、 景 気 低 迷 によるTVの 需 要 減 が<br />

モジュールの 出 荷 にも 影 響 を 与 えた。<br />

出 荷 枚 数 ベースでは 前 年 比 23% 増 、 売 上 ベースでは<br />

2006 年 以 降 、2 年 連 続 で 減 少 。 出 荷 枚 数 は 増 加 、 売 上 は 減 少 し、2008 年 は<br />

片 肺 の 成 長 だったと 言 えよう。<br />

2008 年 のPDPモジュール 売 上 高 は 前 年 比 4% 減 で、2007 年 から2 年 連 続 で<br />

マイナス 成 長 となった。<br />

売 上 減 の 主 な 原 因 として、ASPの 急 落 が 挙 げられる。PDPモジュールの 平<br />

均 販 売 価 格 (ASP)は、2006 年 の770ドルから2007 年 に 前 年 比 28% 下 落 の<br />

552ドル、2008 年 は 同 22% 下 落 の431ドルとなった。<br />

2007 年 と2008 年 のASPの 下 落 は、モジュール 価 格 の 下 落 よりも、むしろ32<br />

インチの 増 加 による 部 分 が 大 きいと 思 われる。<br />

様 々な 理 由 があるもののの、マイナス 成 長 が 続 いている 点 は、PDP 産 業 に<br />

おけるネガティブなポイントであることは 間 違 いない。<br />

900<br />

800<br />

700<br />

600<br />

500<br />

400<br />

300<br />

200<br />

100<br />

-<br />

Mil. $<br />

70%<br />

60%<br />

50%<br />

40%<br />

30%<br />

20%<br />

10%<br />

0%<br />

40"~49"<br />

30"~39"<br />

40"~49"<br />

30"~39"<br />

とパネルサイズの 大 型 化 を 可 能 とした。これにともない、40インチ 台 の 比 率<br />

が 低 下 していることが 分 かる。<br />

PDPはこれまで、LCDとの 価 格 競 争 を 避 けるために 大 型 分 野 に 集 中 してい<br />

たが、 昨 年 、 供 給 不 足 の32インチLCDパネルの 代 わりに 採 用 され、その32<br />

インチ 効 果 で30インチ 台 の 比 率 が2008 年 は17%まで 急 上 昇 した。<br />

しかし、2009 年 からは30インチ 台 の 比 率 は 急 減 していくと 予 想 される。<br />

32インチに 力 を 入 れていたLGEが、2009 年 に32インチモジュールの 生 産 を<br />

中 止 するとみられるためである。<br />

一 方 で2008 年 は、50インチ 台 の 比 率 は 前 年 よりやや 低 下 した。<br />

各 メーカーの 戦 略 ( 枚 数 ベース)<br />

40"~49"<br />

30"~39"<br />

2006 2007 2008<br />

Panasonic SDI LGE<br />

30"~39" 14% 0% 40%<br />

40"~49" 62% 61% 40%<br />

50"~59" 24% 39% 19%<br />

60"~ 1% 1% 2%<br />

Total 100% 100% 100%<br />

30インチ 台 の 比 率 増 で40インチ/50インチ 台 が 減 少 (kpcs)<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

7


【パネル 市 場 動 向 分 析 】 2008 年 のPDP 市 場 の 分 析<br />

100%<br />

90%<br />

80%<br />

70%<br />

60%<br />

50%<br />

40%<br />

30%<br />

20%<br />

10%<br />

0%<br />

1% 1% 2%<br />

24%<br />

62%<br />

39%<br />

61%<br />

14%<br />

0%<br />

Panasonic SDI LGE<br />

2008 年 は、 各 PDPメーカーのサイズ 戦 略 は 様 々だった。 2008 年 の 全 PDP<br />

モジュール 出 荷 枚 数 を、メーカーのシェアでみると、 40インチ 台 に 集 中 して<br />

いるパナソニックは、2008 年 初 めに46インチを 発 売 、 引 き 続 き 同 インチ 台 に<br />

力 を 入 れている。これに 対 し 韓 国 Samsug SDIは、50インチ 台 の 比 率 が 最 も<br />

高 くなっている。 LGEは、 前 述 したように30インチ 台 の 比 率 が 全 体 の40%<br />

を 占 め 最 も 高 く、42インチが40%。50インチ 台 は19%にとどまり、 他 社 よりも<br />

低 い。 しかし、2009 年 からは、こうした 各 メーカーの 特 徴 が 消 えていくと 予<br />

想 される。32インチの 需 要 減 と40インチ 台 の 競 争 激 化 で、 全 メーカーとも50<br />

インチ 以 上 の 比 率 を 拡 大 していく 考 えを 持 っているためだ。<br />

各 メーカーのシェア( 枚 数 ベース)<br />

PDPモジュール 事 業 では 収 益 格 差 が 拡 大 したことで、 結 局 3 社 のみが 生 き<br />

残 った。2008 年 2 月 にパイオニアが、 同 年 4 月 に 日 立 プラズマディスプレイが<br />

同 事 業 からの 撤 退 を 発 表 、 両 社 とも2009 年 からはパナソニックからPDPモ<br />

ジュールを 購 入 しPDP TV 事 業 を 継 続 する。<br />

この2 社 のシェアは、2006 年 はパイオニアが6%、 日 立 プラズマが10%だっ<br />

たが、 撤 退 を 発 表 した2008 年 にはそれぞれ2%と4%まで 縮 小 していた。<br />

一 方 で、パナソニック、SDI、LGEの3 社 の 合 計 シェアは、2006 年 の84%から<br />

2008 年 には94%まで 増 加 した。<br />

パナソニックは 持 続 的 な 投 資 を 行 ってシェアを 拡 大 、2008 年 は37%を 占 め<br />

た。SDIは30%、LGEは27%となった。<br />

韓 国 Orion PDPは 現 在 、TV 用 ではなくモニター 用 のみを 生 産 しており、 中 国<br />

Changhongと 共 同 で 中 国 にPDPモジュールメーカーChanghong-Orion PDP-<br />

Chaihong(COC)を 設 立 、<br />

19%<br />

40%<br />

40%<br />

60"~<br />

50"~59"<br />

40"~49"<br />

30"~39"<br />

2006 2007 2008<br />

Panasonic 31% 35% 37%<br />

SDI 23% 27% 30%<br />

LGE 29% 26% 27%<br />

Hitachi 10% 7% 4%<br />

Pioneer 6% 5% 2%<br />

Orion PDP 0% 0% 0%<br />

Grand Total 100% 100% 100%<br />

100%<br />

90%<br />

80%<br />

70%<br />

60%<br />

50%<br />

40%<br />

30%<br />

20%<br />

10%<br />

0%<br />

0% 0%<br />

6% 5%<br />

0% 2%<br />

4%<br />

7%<br />

10%<br />

29%<br />

23%<br />

26%<br />

27%<br />

27%<br />

30%<br />

31% 35% 37%<br />

2006 2007 2008<br />

Orion PDP<br />

Pioneer<br />

Hitachi<br />

LGE<br />

SDI<br />

Panasonic<br />

2009 年 からのTV 用 パネルの 量 産 を 準 備 している。2009 年 は、 韓 国 と 日 本<br />

の3 社 と 中 国 COCの4 社 が、TV 用 PDPモジュール 事 業 を 展 開 することにな<br />

る。<br />

一 方 、パイオニアと 日 立 プラズマのPDPモジュール 事 業 撤 退 の 影 響 は、そ<br />

れほど 大 きくはないだろう。<br />

両 社 が 生 産 していたのは 自 社 向 けのみで、また、モジュール 生 産 は 中 止 し<br />

てもPDP TV 事 業 は 継 続 するためである。<br />

継 続 的 にモジュール 生 産 能 力 の 拡 大 を 進 めてきたパナソニックにとって<br />

は、 自 社 のモジュールのユーザーが 増 えることになる。<br />

また、パイオニアの 保 有 する 高 効 率 化 技 術 も 得 られるなど、 肯 定 的 な 面 が<br />

大 きい。<br />

しかし、パイオニアと 日 立 プラズマが 消 費 する 量 は 年 間 50 万 枚 と 少 なく、パ<br />

ナソニックとしては 新 たな 顧 客 の 開 拓 や、 自 社 のPDP TVの 販 売 台 数 を 増<br />

やさないといけないという 課 題 が 残 っている。<br />

フルHD 拡 大 の 勢 いが 増 す( 枚 数 ベース)<br />

2006 2007 2008<br />

FHD 1% 9% 20%<br />

HD 78% 80% 71%<br />

SD 21% 11% 9%<br />

Grand Total 100% 100% 100%<br />

100%<br />

90%<br />

80%<br />

70%<br />

60%<br />

50%<br />

40%<br />

30%<br />

20%<br />

10%<br />

0%<br />

21%<br />

78%<br />

1%<br />

11% 9%<br />

80%<br />

9%<br />

2008 年 は、フルHDの 拡 大 が 目 立 った。 大 型 LCD TVでフルHD 化 が 進 み、<br />

PDPもフルHD 対 応 が 迫 られためである。<br />

フルHD 化 でコスト 上 昇 の 負 担 が 重 いPDPは、50インチ 以 上 を 中 心 にフル<br />

HDの 出 荷 が 拡 大 、 唯 一 42インチフルHD PDPを 生 産 するパナソニックが、<br />

最 も 積 極 的 にフルHDへの 移 行 を 進 めている。<br />

これらにより、フルHD 比 率 は 毎 年 急 拡 大 し、2008 年 は 全 体 の20%を 占 め<br />

た。ここ 数 年 、 毎 年 2 倍 以 上 成 長 している。<br />

2009 年 にはSDIも42インチフルHDの 発 売 を 計 画 しており、LGEは50インチフ<br />

ルHDの 比 率 を 高 めていく 計 画 だ。 一 方 、パナソニックは、2009 年 は 全 体 の<br />

65% 以 上 をフルHD 化 するとしている。<br />

下 期 に 価 格 が 急 落 US$<br />

71%<br />

20%<br />

2006 2007 2008<br />

Q1'07 Q2'07 Q3'07 Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

32SD 257 253 247 238 220 195<br />

42HD 483 418 407 400 371 355 332 296<br />

50HD 790 685 630 598 565 537 499 460<br />

50FHD 1,170 1,023 942 880 810 753 690 627<br />

SD<br />

HD<br />

FHD<br />

(パワーサプライユニット 含 む、 光 学 フィルターは 除 く)<br />

8 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【パネル 市 場 動 向 分 析 】 2008 年 のPDP 市 場 の 分 析<br />

1,400<br />

1,200<br />

1,000<br />

800<br />

600<br />

32SD<br />

42HD<br />

50HD<br />

50FHD<br />

400<br />

200<br />

0<br />

Q1'07 Q2'07 Q3'07 Q4'07 Q1'08 Q2'08 Q3'08 Q4'08<br />

市 況 悪 化 で 大 幅 に 価 格 が 下 落 、 特 に2007 年 上 期 と2008 年 下 期 の 下 落 率<br />

が 著 しかったことが 分 かる。<br />

2008 年 第 3 四 半 期 の 価 格 は 平 均 で 前 期 比 8% 程 度 下 落 、 第 4 四 半 期 は 同<br />

10% 程 度 下 落 した。<br />

最 近 の 価 格 下 落 傾 向 は、 世 界 的 な 景 気 後 退 によるLCDパネルの 価 格 下<br />

落 に 起 因 しており、PDPの 競 合 デバイスであるLCDの 価 格 下 落 が 止 まると<br />

予 想 される2009 年 下 期 に、PDPの 価 格 下 落 も 鈍 化 するとみられる。<br />

終 わりに<br />

すでにPDP 産 業 は、PDPメーカー 間 の 競 争 ではなくなっている。PDPモ<br />

ジュールの 外 販 比 率 の 縮 小 、 日 本 のPDPメーカー2 社 の 事 業 撤 退 により、<br />

大 手 メーカー 数 社 のみがPDPモジュール 事 業 を 継 続 することとなった。<br />

従 って、PDPモジュール 事 業 は、パナソニック、Samsung Electronics、LG<br />

ElectronicsのTV 競 争 力 によって 大 きく 左 右 される 可 能 性 が 高 い。<br />

現 在 の 厳 しい 状 況 を 乗 り 越 え、 再 びPDP 産 業 が 拡 大 に 向 かうことを 願 う。<br />

jusy@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

9


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

各 LED LCD TVメーカーの 製 品 化 のロードマップ<br />

LED LCD TV(LEDをバックライト 光 源 に 用 いたLCD TV) 関 連 の 以 前 のコラ<br />

ムから、 同 TV 登 場 の 背 景 や 成 長 の 要 素 、 市 場 展 望 などをまとめた。<br />

参 考 にした 以 前 のコラム:<br />

● What do we prepare for LED LCD TV Era? – (1) LED LCD TV 登 場 背 景<br />

● What do we prepare for LED LCD TV Era? - (2) LED 産 業 とLED LCD TV<br />

● What do we prepare for LED LCD TV Era? - (3) LED LCD TV 市 場 展 望<br />

入 した。 一 方 、LGEは、2008 年 にようやくLED LCD TVを 発 売 した。<br />

[LGEのロードマップ – “ 先 行 メーカーを 追 い 越 す 差 別 化 戦 略 ”<br />

今 回 は、 韓 国 Samsung Electronicsや 同 LG Electronics、ソニー、シャープの<br />

大 手 LCD TVメーカーのLED LCD TV 製 品 化 のロードマップを 分 析 した。<br />

Samsung Electronics<br />

Samsung Electronicsは、ソニーとともにLED LCD TVのトップメーカーで、<br />

2006 年 に 白 色 LEDを 用 いたLED LCD TVを 初 めて 製 品 化 した。その 後 、 多 く<br />

のメーカーが 白 色 LED LCD TVの 発 売 に 踏 み 切 っている。<br />

Samsungのロードマップ – 白 色 LEDによるメインストリーム 化<br />

LGEは、LED LCD TVの 市 況 を 見 ながら、ソニーとSamsung に 追 いつく 戦 略<br />

を 進 行 すると 予 想 される。ソニーとSamsungのLED LCD TVから 市 場 の 方 向<br />

を 判 断 し、 差 別 化 したコンセプトの 製 品 を 発 売 する 戦 略 だ。CES 2009で 公<br />

開 した 直 下 型 の 薄 型 LED LCD TVが 代 表 的 な 例 である。<br />

また、LGEにとっては、LED LCD TV 本 格 化 に 必 須 の 堅 固 なサプライチェー<br />

ンの 構 築 も 重 要 な 課 題 だ。このために、LGグループのLG Innotechは、LED<br />

ソリューションの 開 発 に 多 くの 資 源 を 投 じている。<br />

Samsungの 製 品 ロードマップを 一 言 で 表 現 すると、“ 白 色 LEDによるメイン<br />

ストリーム 化 ”だろう。2008 年 に 急 浮 上 した 薄 型 TVのトレンドと 合 わせて、<br />

2009 年 から 市 場 が 本 格 化 すると 予 想 される。<br />

ソニー<br />

ソニーは、2004 年 に 世 界 初 のLED LCD TVを 発 売 した。しかし、2007 年 に<br />

Samsungが 信 頼 性 を 高 め、 低 コストの 白 色 LED LCD TVを 発 売 したことで、<br />

LED LCD TVのリーダーシップはSamsungに 移 った。<br />

ソニーのロードマップ – “Samsungとの 差 別 化 ”<br />

これにともない 同 社 は、 従 来 の 白 色 LED LCD TVのコストを 低 減 し 価 格 を 下<br />

げた。また、「Bordeaux」をモデル 名 に 採 用 したことで 分 かるように、 本 格 的<br />

にメインストリームを 狙 っていくと 予 想 される。 同 時 にエッジ 型 の 薄 型 LED<br />

LCD TVを 主 要 ラインアップとし、LED LCD TVを 全 面 的 に 押 し 出 していくと<br />

みられる。<br />

LG Electronics<br />

LG Electronics(LGE)は、ソニーやSamsung と 比 べ、LED LCD TVの 製 品 化<br />

に 積 極 的 ではない。ソニーは、2004 年 にRGB LED LCD TVを 初 めて 製 品 化 、<br />

Samsungは2006 年 に 同 LCD TVを、2007 年 に 白 色 LED LCD TVを 市 場 に 投<br />

10 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 各 LED LCD TVメーカーの 製 品 化 のロードマップ<br />

ソニーとSamsungの 主 導 権 を 巡 る 争 いは、2006 年 まではソニーが 握 り、<br />

2007 年 にSamsungが 奪 った。しかし、ソニーは、これまでRGB LED LCD TVで<br />

蓄 積 した 経 験 から、より 差 別 化 したラインアップを 揃 え、 同 時 に 市 場 確 保 の<br />

ために 薄 型 の 白 色 LED LCD TVも2008 年 に 公 開 した。LED LCD TV 市 場 の<br />

本 格 化 が 予 想 される2009 年 は、 両 社 による 薄 型 LED LCD TVでの 競 争 激<br />

化 が 予 想 される。<br />

シャープ<br />

LCD TV 製 品 化 の 先 駆 けであるシャープは、2008 年 にLED LCD TVを 発 売 し<br />

たが、これまではSamsungとソニーに 比 べると、LED LCD TVに 対 しては 保<br />

守 的 だった。しかし、 同 社 のLCD TV 技 術 開 発 の 方 向 性 をみると、LED LCD<br />

TVもその 開 発 方 向 に 沿 ったものとして 認 識 し、 今 後 は 同 LCD TVのライン<br />

アップを 拡 充 していくとみられる。<br />

シャープのロードマップ – “My Way”<br />

シャープのLED LCD TVの 製 品 化 ロードマップを 一 言 で 表 すとするなら、<br />

“My Way”だろう。LCDアプリケーションの 元 祖 で、Samsungやソニーとは 異<br />

なる 独 自 の 方 式 で 開 発 を 進 めると 予 想 されるためだ。2008 年 下 期 に 発 売<br />

した「XS」シリーズも、シャープならではの 独 自 技 術 を 採 用 している。<br />

シャープが2007 年 に 発 表 したLCD TVの 技 術 をみると、 高 画 質 “Neverbefore-seen<br />

outstanding <strong>Display</strong> performance”、 超 スリム “All-new life style<br />

suitable next generation by creation Fresh Form”、 親 環 境 “Earth-conscious<br />

No.1 Environmental Performance”の3つに 分 けられる。 今 後 、シャープのLED<br />

LCD TVは、こうしたキーワードに 沿 って、Samsungやソニーとは 異 なる 差 別<br />

化 された 製 品 を 目 指 すと 思 われる。<br />

以 上 、Samsung、LGE、ソニー、シャープのLED LCD TV 製 品 化 ロードマップに<br />

ついてみてみた。これらのメーカー 以 外 にも、 蘭 Royal Philips Electronics、 東<br />

芝 などがLED LCD TV 市 場 に 参 入 しており、 今 後 は 各 メーカーの 差 別 化 戦<br />

略 やコスト 低 減 により、さらに 多 様 なLED LCD TVソリューションが 登 場 して<br />

くると 予 想 される。<br />

allen@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

11


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

LEDの 製 造 工 程 は、 大 きく 単 結 晶 製 造 エピウェハー 製 造 、チップ 製 造 、パッ<br />

ケージング、モジュール 組 立 に 分 けられる。<br />

今 回 は、 第 5 回 目 のLED 製 造 技 術 の 分 析 コラムで、LEDチップの 製 造 工 程<br />

を2 回 に 分 けて 説 明 する。<br />

まずは、フォトリソグラフィ(Photolithography)、 透 明 電 極 形 成 、エッチング<br />

(Etching)、メタライゼーション( 金 属 化 - 電 極 /パッド/ 反 射 膜 の 形 成 )をみて<br />

みよう。<br />

3S<strong>of</strong>t Bake: 塗 布 したPRを 硬 化<br />

4Alignment & Exposure( 露 光 ):ウェーハ 上 にマスクを 設 置 し、 紫 外 線 を 照<br />

射<br />

フォトリソグラフィ(Photolithography)<br />

フォトリソグラフィは、ウェーハにパターンを 形 成 するプロセスである。フォト<br />

レジストが 塗 布 されたウェーハ 上 に、パターンを 施 したマスク( 石 英 ガラス<br />

上 に、 主 にCrでパターンが 設 けられている)を 設 置 し、 紫 外 線 を 照 射 ( 露 光 :<br />

Exposure)することで、ウェーハに 所 望 のパターンを 焼 き 付 ける。<br />

露 光 された 領 域 が 現 像 時 に 除 去 されるタイプをポジティブ 型 、その 反 対 を<br />

ネガティブ 型 という。 特 に、Image Reverseの 場 合 において、 蒸 着 された 金 属<br />

パターンを 形 成 するために 用 いられる。<br />

半 導 体 の 製 造 では、パターンを 形 成 するにはフォトリソグラフィが 必 須 であ<br />

り、 微 細 パターンの 露 光 にはステッパと 電 子 ビームが、 比 較 的 大 まかなパ<br />

ターンの 露 光 にはマスク・アライナーが 使 われる。LEDの 製 造 では、 後 者 の<br />

アライナーで 十 分 に 対 応 できる。<br />

次 に、LEDチップの 製 造 工 程 について 説 明 する。<br />

フォトリソグラフィで 使 用 される 主 な 部 材 は、マスク、フォトレジスト、 現 像 液<br />

で、マスクは 石 英 ガラスにCrでパターニングされている。マスクのパターニ<br />

ングには 一 般 に 電 子 ビームが 利 用 され、マスクのサイズは 主 に4~6インチ<br />

である。<br />

5Development( 現 像 ): 露 光 された 領 域 (もしくは 反 対 部 分 )を 現 像 液 で 除<br />

去 し、パターンを 形 成<br />

フォトレジスト(PR)は、リソグラフィ 工 程 で 使 用 される 化 学 材 料 で、 設 計 され<br />

た 半 導 体 回 路 を 基 板 上 に 転 写 する 際 、 特 定 の 波 長 で 反 応 することで、 微<br />

細 回 路 のパターンを 形 成 するものである。<br />

この 際 の 反 応 は、 露 光 された 部 分 のPRのポリマーのチェーンが 切 れたり、<br />

もしくはより 強 く 結 合 したりすることである。そして、 脆 弱 なPR 塗 布 部 を 除 去<br />

するのが 現 像 液 だ。<br />

次 に、エッチング 工 程 (ポジ 型 )を 簡 単 に 説 明 する。<br />

1Wafer Prebake:ウェーハ 表 面 の 水 分 を 除 去<br />

2PR Coating:ウェーハにフォトレジスト(PR)を 塗 布<br />

6Hard Bake:パターン 状 に 形 成 されたPRを 硬 化<br />

これ 以 外 に、Reverse image 工 程 は 上 の5で 光 に 曝 されていない 部 分 が 除<br />

去 される。また、これは 主 に 電 極 の 金 属 パターン 形 成 に 使 われており、 現 像<br />

後 のPRはReverse Mesa 状 となり、 後 のリフトオフがスムーズに 行 える。<br />

Reverse image 工 程 とは、 以 下 のようなものである。<br />

1Prebake<br />

2PR Coating<br />

3S<strong>of</strong>t Bake<br />

4Alignment & Exposure( 露 光 )<br />

5Post Bake<br />

12 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

6Flood Exposure:ウェーハ 表 面 の 全 領 域 をUV 光 で 照 射<br />

7Development<br />

図 2.ITOコーティング 膜 における 自 由 電 子 の 濃 度 の 違 いによる 移 動 度 の 変 化<br />

Reverse imageエッチングによる「Reverse Mesa PRパターン」<br />

透 明 電 極 の 形 成<br />

透 明 電 極 は、 透 過 性 が 高 く、 導 電 性 を 持 つ 薄 膜 で、 太 陽 電 池 やLCDの 製 造<br />

で 多 く 使 用 されてきた。LEDの 製 造 では、 追 加 してLED 半 導 体 層 とのオーム<br />

(Ohm) 接 触 の 形 成 を 行 わなければならない。<br />

特 に、GaN 系 のLED 透 明 電 極 としては、NiO/Au、ITO、ZnOが 使 われている。<br />

NiO/Au 透 明 電 極 は、Ni/Auを 蒸 着 後 、 酸 素 または 空 気 雰 囲 気 で 高 温 (700<br />

~800℃) 処 理 し、Auを 含 むNiO 酸 化 物 を 透 明 電 極 とする。しかし、NiOの 光<br />

透 過 率 と 導 電 性 が 低 く、50~100Å 内 の 制 御 が 必 要 で、 代 替 物 質 が 必 要<br />

だった。<br />

2004 年 以 降 、 太 陽 電 池 やLCDで 使 用 されるITO 透 明 電 極 をLEDに 適 用 する<br />

ことが 可 能 となった。ITOを 利 用 するには、まず、ITOと 界 面 を 形 成 するエピ<br />

上 層 構 造 をオーム 接 触 が 可 能 となるよう 設 計 ・ 製 作 しなければならない。<br />

現 在 、 各 エピメーカーはそれぞれの 方 法 で 量 産 を 行 っている。ZnO 透 明 電<br />

極 は、1~2wt%のAlをドーピングした 場 合 、 最 も 優 れた 導 電 性 (5×103Ω–<br />

1cm –1 )を 備 えるようになる。<br />

Ni/AuとITO 透 明 電 極 を 青 色 LEDに 適 用 し、この 光 学 的 な 特 性 を 比 較 した<br />

のが 下 記 である。 波 長 による 光 透 過 率 を 比 較 すると、 波 長 450nmでNi/Auよ<br />

りITOが50% 以 上 増 加 することがわかる。<br />

350×350μmサイズの 青 色 LEDにそれぞれの 透 明 電 極 を 適 用 した 時 の 電<br />

圧 特 性 が 図 4である。ITOの 順 方 向 の 電 圧 特 性 が 高 いのは、p-GaNとITO 間<br />

のオーム 接 触 特 性 が 適 していないためだ。<br />

現 在 は、エピ 最 上 部 のITOと 接 する 半 導 体 層 のオーム 接 触 特 性 を 改 善 し、<br />

平 均 3.0~3.4Vまで 向 上 した。LEDの 光 度 特 性 はNi/Auに 比 べると、ITOが<br />

33%(as-deposited)、57%(in-situ annealed)まで 高 まった。<br />

図 3.Optical transmittance as a function <strong>of</strong> wavelength for Ni(5nm)/Au(10nm),<br />

as-deposited ITO(250nm) and in situ annealed ITO(250nm) films<br />

ITOの 形 成 は、スパッタリング、 電 子 ビームなどで 形 成 可 能 だ。 電 子 ビーム<br />

では、 ITOターゲットを 利 用 し、 酸 素 雰 囲 気 で 蒸 着 する。ターゲットは90%の<br />

In 2O 3と10%のSnO 2、またはITOターゲットを 利 用 する。<br />

ITOはIn 2O 3にスズ(Sn)を2~10at%ドーピングして 得 る。 下 記 に、ドーピング<br />

による 自 由 電 子 の 濃 度 を 表 した。ジルコニウム(Zr)やチタニウム(Ti)よりも<br />

Snをドーピングした 方 が 伝 導 度 が 優 れ、Snの 量 が 増 えるほど 自 由 電 子 の<br />

濃 度 が 高 まるする(6wt% 以 上 まで)。<br />

これは、Sn 原 子 がIn 2O 3に 置 換 されず、 沈 殿 されるためである。 自 由 電 子 の<br />

濃 度 と 移 動 度 の 関 係 で、 高 濃 度 の 自 由 電 子 では 移 動 度 が 低 下 する。ドー<br />

ピング 原 子 の 沈 殿 とドーピング 原 子 による 自 由 電 子 の 散 乱 が 原 因 である。<br />

図 1.In 2O 3コーティング 膜 に 対 するSn・Ti・Zrのドーピング 濃 度 の 違 いによる<br />

自 由 電 子 の 変 化<br />

図 4.I–V characteristics <strong>of</strong> LEDs with Ni/Au,<br />

as-deposited ITO and in situ annealed ITO p-contacts.<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

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【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

図 5.L–I characteristics <strong>of</strong> LEDs with Ni/Au, as-deposited<br />

ITO and in situ annealed ITO p-contacts<br />

メタライゼーション (Metallization: 金 属 化 - 電 極 /パッド/ 反 射 膜 の 形 成 )<br />

LEDチップの 製 造 では、メタライゼーションはp 電 極 (パッド)、n 電 極 の 形 成 に<br />

分 けられる。 下 に、 半 導 体 と 金 属 間 のオーム 接 触 とショットキ 特 性 を 示 し<br />

た。オーム 接 触 は 金 属 から 半 導 体 へと 電 流 が 流 れる 際 に 接 触 抵 抗 を 最 小<br />

化 し、 全 ての 電 圧 範 囲 で 電 流 はI=V/Rである。しかし、ショットキ 特 性 は 一<br />

定 電 圧 以 上 でのみ、 電 流 が 流 れる。<br />

図 7.オーミックとショットキ 特 性<br />

Schottky<br />

エッチング 工 程 (Etching)<br />

半 導 体 製 造 において、エッチング 工 程 は 最 も 重 要 といっても 過 言 ではな<br />

い。エッチングには、ウェットエッチングとドライエッチングがある。1970 年 代<br />

までは、 半 導 体 のパターン 形 成 には、エッチング 液 にウェーハを 浸 し、 化 学<br />

反 応 で 処 理 するウェットエッチングが 採 用 されていた。しかし、 微 細 化 の 進<br />

行 で 限 界 を 迎 えた。<br />

以 降 、プラズマで 行 うドライエッチングが 一 般 的 となった。ドライエッチング<br />

は、プラズマエッチングとも 呼 ばれる。<br />

LEDにおけるエッチングは、GaAs 系 よりもGaN 系 で 重 要 である。 一 般 に 基 板<br />

として 不 導 体 のサファイアを 利 用 するため、n-GaN 層 までエッチングしなけ<br />

ればならない。GaNは 化 学 的 に 最 も 安 定 した 構 造 を 持 ち、ウェットエッチン<br />

グでは 対 応 が 難 しい。<br />

従 って、 主 にGaNのエッチングには、RIE(Reactive Ion Etching)またはICP<br />

(Inducted Coupled Plasma)-RIEが 使 われる。エッチングガスにはCl 系 の<br />

BCl3、Cl2を、キャリアガスにはArを 使 用 する。エッチングレートを 表 す 変 数 と<br />

しては、ガスの 比 率 や 量 、 圧 力 、RFなどが 挙 げられる。<br />

Ohmic<br />

理 想 的 なオーム 接 触 は、 線 的 なI-V 特 性 をみせるが、 半 導 体 素 子 の 活 性<br />

領 域 の 抵 抗 よりも 抵 抗 は 低 く、n 型 半 導 体 とのオーム 接 触 は、 半 導 体 より 低<br />

い 仕 事 関 数 を 持 つ 金 属 から 作 られる。<br />

しかし、こうした 条 件 に 合 致 する 物 質 は 少 なく、 金 属 は 半 導 体 の 界 面 で<br />

ショットキ 障 壁 を 形 成 する。 低 抵 抗 のオーム 接 触 を 得 るためには、 金 属 半<br />

導 体 (Metal-Semiconductor:MS)の 界 面 付 近 に 高 濃 度 のドーピングを 行<br />

う。<br />

こうしてDepletion Layerを 薄 くし、トンネリングによって 電 流 量 を 増 加 させる。<br />

下 に、n 型 およびp 型 半 導 体 と 金 属 結 合 に 対 するエネルギー 準 位 を 表 した。<br />

図 8.1n 型 半 導 体 とオーミック 金 属 のエネルギーバンドのダイヤグラム<br />

半 導 体 製 造 におけるエッチングでは、エッチング 用 マスクの 形 成 やエッチ<br />

ング 後 のPR 除 去 が 必 要 である。 下 に、ウェーハ 上 に 蒸 着 したフィルムの 一<br />

部 をエッチングする 工 程 を 示 した。<br />

図 6.マスクパターン 形 成 によるエッチング 工 程<br />

n 型 半 導 体 とオーミック 金 属 の 仕 事 関 数 の 条 件 :φmφs<br />

14 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LEDチップの 製 造 工 程 (1)<br />

p-GaAsまたはp-InGaAsの 場 合 、Ti/Pt/Au、Au-Zn/Auを、n-GaAsでは 主 に<br />

Au-Ge/Niを 使 用 する。InGaN 系 LEDでは、p-GaNはNi/Au、Pt/Au、Pt/Ni/Au、<br />

n-GaNにはTi/Al/(Ni/Au)、Cr/Al/(Ni/Au)などが 使 用 される。.<br />

表 . 各 金 属 の 仕 事 関 数<br />

金 属 Pt Ni Au Ti Ta Cu Pd<br />

Work Function 5.65 5.15 5.1 4.33 ~4.25 4.65 5.12<br />

下 に、 電 極 形 成 工 程 の 流 れをまとめた。<br />

1エッチング 工 程 :ウェーハ 表 面 の 金 属 蒸 着 部 を 除 去 し、 他 の 部 分 にPRを<br />

塗 布 する。 主 にReverse Image 工 程 が 利 用 される。<br />

2 金 属 蒸 着 工 程 :ウェーハ 全 面 に 金 属 を 蒸 着 する。 蒸 着 には 電 子 ビーム、<br />

スパッタ、 熱 によるものがあり、 一 般 にLEDでは 電 子 ビームが 使 われる。<br />

3リフトオフ 工 程 : 蒸 着 後 、PRとPR 上 に 蒸 着 した 金 属 を 化 学 的 に 除 去 す<br />

る。 金 属 の 下 にあるReverse Mesa 型 PRの 除 去 時 に 蒸 着 金 属 も 同 時 に 除<br />

去 される。.<br />

4 洗 浄 :リフトオフ 後 、ウェーハ 表 面 を 洗 浄 する。 一 般 にリフトオフと 連 続 し<br />

て 行 う。<br />

図 10. 金 属 蒸 着 とリフトオフ<br />

Metal source<br />

Acetone<br />

brian@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

15


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

LEDチップの 製 造 工 程 (2)<br />

LED 製 造 工 程 は、 大 きく 単 結 晶 基 板 製 造 、エピウェーハ 製 造 、チップ 製 造 、<br />

パッケージング、モジュール 工 程 に 分 けられる。<br />

今 回 のコラムでは、 保 護 膜 形 成 (Passivation)、 研 磨 (Lapping)、チップ 分 離<br />

(Scriving)、 検 査 (Probing)、ソーティング(Sorting)、 概 観 検 査 、パッケージン<br />

グ(Packing)についてまとめた。<br />

保 護 膜 形 成 (Passivation)<br />

保 護 膜 形 成 は 全 工 程 終 了 後 、ウェーハ 表 面 に 電 気 的 影 響 や 外 部 環 境 か<br />

ら 保 護 するために 行 う。 化 合 物 半 導 体 では 保 護 膜 として、SiO 2、SiN、SiONな<br />

どを 用 いる。 光 素 子 では 保 護 膜 の 屈 折 率 を 利 用 した 無 反 射 膜 コーティング<br />

を 行 うため、 絶 縁 膜 の 厚 みを 調 節 して 保 護 膜 を 形 成 するケースもある。<br />

1 保 護 膜 蒸 着 :ウェーハ 表 面 に 保 護 膜 を 設 ける。 蒸 着 には、プラズマCVD<br />

(PECVD:Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition) 装 置 を 使 用 する。<br />

同 工 程 における 使 用 ガスと 反 応 式 は 以 下 の 通 り。<br />

SiH 4 + 4N 2O<br />

SiO 2 +4N 2 + 2H 2O<br />

2エッチング(Etching)マスクの 形 成 : 一 般 的 にフォトレジスト(PR)を 使 用 し<br />

たフォトリソグラフィで 形 成<br />

3エッチング: 露 出 した 保 護 膜 をドライまたはウェット 方 式 で 除 去 する。ドラ<br />

イエッチングの 場 合 は 主 にRIE(Reactive Ion Etcher)、ウェットの 場 合 はBOE<br />

(Buffered Oxide Etchant)を 利 用 する。SiO2やSiNのエッチングに 使 用 される<br />

ガスを 以 下 に 記 した。<br />

SiO 2: CF 4 + O 2(10%), CHF 3, C 2F 6 or C 3F 8<br />

SiN: CF 4 + O 2(4%), CHF 3, C 2F 6 or SF 6 + He<br />

4PR 除 去 :エッチング 後 、アセトンでPRを 除 去 する。 場 合 によっては 剥 離 液<br />

を 使 用 する。<br />

研 磨 (Lapping)<br />

保 護 膜 形 成 でウェーハの 前 工 程 は 完 了 する。 研 磨 は 基 板 を 薄 くし、その 後<br />

のチップ 分 離 を 容 易 にする。<br />

主 に、LEDに 使 われる 基 板 はGaAs、サファイア、SiCである。GaAs 基 板 では、<br />

研 磨 およびポリッシング に 必 要 な 厚 みは170~250μmである。 研 磨 時 は<br />

アルミナパウダーを 潤 滑 剤 とともに 使 い、ポリッシング 時 に 主 に 化 学 的 方<br />

法 を 用 いる。<br />

一 方 、もっとも 高 い 強 度 を 持 つサファイアは、グラインディング、 研 磨 、ポリッ<br />

シングの 順 で 処 理 され、 最 終 的 な 厚 みはGaAs 基 板 より 薄 い80~100μmと<br />

なる。その 理 由 は、その 後 のスクライビングで 切 断 しやすくするためである。<br />

サファイア 基 板 のLEDの 研 磨 工 程 は 以 下 の 通 りである。<br />

1ワックス・ボンディング:ウェーハ 前 面 にセラミックを 貼 る。<br />

2グラインディング:ウェーハを、 最 終 的 な 研 磨 厚 みより 約 30~50μm 厚 く<br />

処 理 する。<br />

3 研 磨 :グラインディング 後 、ダイアモンドパウダーが 含 まれているスラ<br />

リーで 最 終 的 な 厚 みまで 研 磨 する。その 際 、ウェーハ 端 面 にダメージを 与<br />

えないように 注 意 する。<br />

4ポリッシング: 研 磨 時 に 表 面 を 平 坦 化 する。アルミナパウダーや 潤 滑 油<br />

を 使 用 する。 処 理 される 部 分 は 通 常 1μm 以 下 である。<br />

5ウェーハの 分 離 :セラミック 板 上 に 貼 りつけたウェーハを 分 離 する。<br />

ウェーハ 分 離 後 すぐに 次 の 工 程 を 行 わないと、 研 磨 時 に 発 生 した 応 力 で<br />

ウェーハが 崩 れることがある<br />

チップ 分 離 (Scribing)<br />

チップ 分 離 は、GaAs 系 LEDとGaN 系 LEDで 異 なる。GaAsでは 主 にダイシン<br />

グ(Dicing:Sawing)を 行 う。ダイシングはダイアモンドパウダーのついたホ<br />

イールでウェーハを 切 断 する。 一 方 、GaN 系 LEDは、サファイアの 硬 度 9で 硬<br />

いため、ダイアモンドでスクライビングをする。<br />

ダイアモンドスクライビングはGaN 系 LEDで 使 われているが、スクライビング<br />

のラインが 狙 っていない 方 向 で 切 断 される 場 合 が 多 い。これはサファイア<br />

構 造 (Hexagonal)によるものである。<br />

これを 解 決 するために、 最 近 はレーザーを 利 用 し 量 産 性 の 向 上 を 図 って<br />

いる。レーザーのメリットは、 量 産 性 や 歩 留 まりの 向 上 、ライン 幅 を 縮 小 して<br />

の 同 一 ウェーハから 得 るチップ 数 を 増 やせる 点 などである。 一 方 、 短 所 とし<br />

ては、 切 断 時 に 高 温 で 切 断 面 に 痕 跡 が 残 り、5~10%の 光 損 失 が 発 生 する<br />

ことだ。<br />

サファイア 基 板 を 利 用 したGaN 系 LEDの 工 程 は 以 下 の 通 り。<br />

1ウェーハの 準 備 :ウェーハの 背 面 (サファイア 基 板 側 )を 上 にして、ブ<br />

ルーシートに 固 定 。<br />

2スクライビング:スクライバで 分 断 する。ダイアモンドスクライビングでは、<br />

スクライビングラインの 深 さは5μm 前 後 。レーザースクライビングは 約 20<br />

μmまで 可 能 で、レーザーを 調 節 でライン 幅 を 狭 くできる。<br />

16 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LEDチップの 製 造 工 程 (2)<br />

3ブレーキング:ブレーキングは、スクライビングラインの 反 対 側 から 衝 撃<br />

を 与 えてチップを 分 離 する。<br />

4 転 写 :ウェーハ 前 面 を 上 に 向 け、 他 のブルーシートへと 移 動 させる。<br />

測 定 (Probing)<br />

2Reverse Current(IR): 逆 方 向 電 流 と 呼 ばれ、ダイオードの 漏 洩 電 流 で 測<br />

定 する。 一 般 に、 逆 方 向 電 圧 (VR:Reverse Voltage)=5Vである。350μmの<br />

青 色 LEDの 場 合 、 数 十 nA 程 度 のIR 特 性 を 持 つ。チップサイズが 大 きくなる<br />

ほど、 逆 方 向 電 流 も 増 加 する。<br />

[Figure]Reverse Current(IR) 上 のLED 波 長<br />

各 チップとして 分 離 したウェーハ 内 の 全 チップに 対 して、 電 気 的 / 光 学 的 測<br />

定 を 行 う。<br />

チッププローバを 用 い、 電 気 的 特 性 を 測 定 するために 電 流 を 流 すプローバ<br />

と、 光 学 的 特 性 を 測 定 するためのフォトディテクター、 光 ファイバー、 分 光 器<br />

で 構 成 されている。<br />

下 図 は、 一 般 的 なLEDのI-Vグラフである。<br />

[Figure] LED I-V Curves<br />

3Peak Wavelength(WP:λP):ピーク 波 長 と 呼 ばれ、 最 大 の 分 光 強 度 を 持<br />

つ 波 長 を 意 味 する。<br />

4Full Width Half Maximum(FWHM:Δλ): 半 値 幅 と 呼 ばれ、 相 対 分 光 強 度<br />

が 半 分 になる2 波 長 間 の 差 異 。InGaN 青 色 LEDでは 約 30nm、 緑 色 では35-<br />

40nm、 紫 外 線 (~400nm)は15nmとなる。<br />

5Dominant Wavelength(WD):LEDの 色 を 色 座 標 上 で 表 し、 中 心<br />

(Illumination E)とLEDの 色 座 標 (x, y)を 直 線 で 結 んで 波 長 ラインまで 延 長 、<br />

波 長 ライン( 純 度 100%)と 接 する 部 分 の 波 長 をWDと 呼 ぶ。<br />

LEDの 測 定 項 目<br />

1Forward Voltage(VF): 順 方 向 電 圧 と 呼 ばれる、 通 常 LEDで 使 う 駆 動 電 流<br />

での 電 圧 。 一 般 的 なサイズ(350×350μm)のLEDの 標 準 電 流 は20mAで、<br />

大 型 チップ(1×1mm)では350mAが 標 準 である。<br />

[Figure]Dominant Wavelength(WD)<br />

下 に、 様 々な 種 類 のLEDに 対 する 発 光 物 質 のバンドギャップエネルギーに<br />

対 する 順 方 向 電 流 を 表 した。<br />

InGaInP 系 LED( 赤 / 黄 )の 順 方 向 電 流 は1.8-2.4V(IF=20mA)、GaN 系 LED<br />

( 青 / 緑 / 紫 外 線 )は3.0-4.0Vだ。<br />

[Figure] 異 なる 物 質 のLEDに 対 するバンドギャップとダイオードの 順 方 向 電 圧<br />

6Radiant Flux(φE): 光 源 で 単 位 時 間 に 発 生 する 輻 射 エネルギー。 単 位<br />

はWで、 積 分 を 利 用 して 測 定 。 波 長 による 強 み(Spectral Intensity、W/nm)を<br />

積 分 し、 全 体 を 計 算 する。<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

17


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LEDチップの 製 造 工 程 (2)<br />

7 光 束 (φV:Luminous Flux): 光 源 が 単 位 時 間 に 発 生 する 光 エネルギー。<br />

光 束 は、 視 感 を 考 慮 した 光 の 総 量 で、 単 位 はLumen(lm)。 波 長 による<br />

「Radiant Flux」に 視 感 度 をかけて 積 分 する。 視 感 度 グラフで1Wの「Radiant<br />

Flux」は 波 長 555nm~683lmとなる。<br />

ここで、Km 値 は683lm/Wで、V(λ)は 波 長 による 視 感 度 を 指 す。<br />

ソーティング(Sorting)、 概 観 検 査 、パッキング(Packing)<br />

最 終 段 階 として、ソーティング、 概 観 検 査 、パッキングを 行 う。<br />

ソーティングで、LEDを 波 長 / 光 度 / 電 圧 別 に 分 類 し、ブルーテープに 並 べ、<br />

外 観 検 査 を 行 い、チップ 表 面 の 汚 染 物 質 や 不 良 チップを 除 去 する。パッキ<br />

ングは、チップの 情 報 (ラベリング)、 包 装 、 梱 包 し、 出 荷 準 備 を 完 了 する 工<br />

程 。ラベルには 製 品 ナンバー、ロットナンバー、ランクナンバーの3つの 主 な<br />

特 性 (WD、IV、VF)が 記 入 されている。<br />

[Figure] 視 感 度 グラフ<br />

brian@displaybank.com<br />

8 輻 射 強 度 (IE:Radiant intensity): 光 源 から 一 定 方 向 へ 発 散 される 輻 射 エ<br />

ネルギーの 程 度 (IE=φE/Ω)で、 単 位 はW/sr。<br />

9 光 度 (IV:Luminous intensity): 光 源 から 一 定 方 向 へ 発 散 される 光 エネル<br />

ギーの 強 さ(IV=φV/Ω)、 単 位 はcd=lm/sr。<br />

国 際 照 明 委 員 会 は、LEDの 光 度 測 定 標 準 化 のために、 下 記 の 方 法 を 推 薦<br />

している。 光 源 測 定 器 を100mm2とし、 光 源 と 測 定 器 の 距 離 を316mm<br />

(Condition A)もしくは100mm(Condition B)とする。<br />

[Figure] 光 度 測 定 の 標 準 化 方 法<br />

CIE<br />

Recommendations<br />

[Table] 光 度 測 定 の 標 準 化 方 法<br />

Distance between<br />

LED tip and detector<br />

Solid Angle<br />

Plane Angle<br />

Condition A 316mm 0.001sr 2"<br />

Condition B 100mm 0.01sr 6.5"<br />

18 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

LED 製 造 工 程 – エピ 成 長<br />

LED 製 造 装 置 は、エピ、チップ、パッケージ 装 置 に 分 けられる。<br />

[Figure]Gas Flow Method Diagram - Veeco<br />

エピ 成 長 装 置 は、 高 価 で、アナログ 的 な 制 御 が 重 要 視 される。<br />

韓 国 にはエピ 成 長 装 置 メーカーが 少 ないため、 開 発 競 争 で 先 行 するのが<br />

難 しい 分 野 の 一 つである。<br />

今 回 のコラムでは、LEDの 特 性 の70% 以 上 を 占 めるエピ 成 長 装 置 につい<br />

て 紹 介 する。<br />

エピ 成 長 装 置<br />

エピ 成 長 用 装 置 には、LPE、VPE、MOCVD、MBE、ALEなどがあるが、 量 産<br />

性 / 再 現 性 に 優 れたMOCVDが 幅 広 く 使 われている。MOCVD 装 置 の 主 要<br />

メーカーは、 独 Aixtron、 英 Tomas Swan、 米 Veecoがある。<br />

各 メーカーの 装 置 の 特 徴 は、ガスフロー 方 式 で、 次 のように 分 けられる。<br />

Aixtronは、Horizontal 方 式 のTriple Injectionを、VeecoはVertical 方 式 を 採 用<br />

している。Tomas SwanもVertical 方 式 を 採 用 しているが、Gas Inlet 部 とサセ<br />

プタ 間 が 狭 く、サセプタが 低 速 で 回 転 する 特 徴 がある。<br />

[Figure]Gas Flow Method Diagram – Thomas Swan<br />

[Table] 各 メーカーのエピ 成 長 装 置 の 特 徴<br />

Maker Aixtron Veeco Thomas Swan<br />

Wafer Capacity<br />

24 枚 、42 枚 21 枚 、45 枚 19 枚 、30 枚<br />

( 最 大 2 種 )<br />

Horizontal<br />

Vertical<br />

(Triple injection)<br />

Vertical<br />

(Small space between<br />

gas inlet and susceptor)<br />

Gas flow<br />

method<br />

Wafer<br />

rotation<br />

Dual Rotation Susceptor Rotation<br />

(Susceptor & Wafer) (Turbo Disc)<br />

Susceptor Rotation<br />

(Low Speed)<br />

次 は、 各 メーカーの「ガスフロー 方 式 」のダイアグラムをみてみよう。<br />

[Figure]Gas Flow Method Diagram - Aixtron<br />

Aixtron/Thomas Swan<br />

AixtronのMOCVDの 主 な 特 徴 は、Planetary Reactor、Closed coupled<br />

showerhead、Hot-well reactor 技 術 である。<br />

Planetary Reactor 技 術 は、 蘭 Royal Philips Electronicsが 開 発 、Aixtronが 独<br />

占 ライセンスとして 保 有 している。このシステムは、Horizontal Laminar Flow<br />

Reactorを 採 用 しているため、 精 度 の 高 い 異 種 接 合 や 単 層 レベルの 成 長<br />

速 度 が 可 能 である。<br />

また、Gas Foil Rotation(GFR)と 呼 ばれる 多 重 基 板 キャリア 回 転 法 (Unique<br />

multiple substrate rotation)および 特 殊 な 反 応 機 がある。Reactorは、 赤 外 線<br />

(850℃)もしくは 誘 導 (inductive、1,200-1,700℃、SiC 成 長 )によって 加 熱 す<br />

る。 以 下 は 重 要 なReactorである。<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

19


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LED 製 造 工 程 – エピ 成 長<br />

[Table]2400GX Planetary Reactor Series<br />

[Figure]30x2”CCS Reactor<br />

能 力 最 大 蒸 着 温 度 応 用 分 野<br />

G3<br />

24x2", 8x4"<br />

G3<br />

49x2", 12x4", 7x6", 5x10"<br />

G4<br />

42x2", 11x4"<br />

G4<br />

60x2", 15x4"<br />

1,200~1,300°C<br />

1,200~1,300°C<br />

GaN based materials<br />

850°C As/P based materials<br />

GaN based materials<br />

850°C As/P based materials<br />

Aixtronは、As/P 用 2インチウェーハを60 枚 、GaN 用 の2インチウェーハを42<br />

枚 の 生 産 が 可 能 なMOCVD 装 置 を 保 有 している。<br />

[Figure]42x2”Planetary Reactor<br />

Hot-wall Reactor 技 術<br />

Epigressは、SiCのように 広 いバンドギャップを 持 つ 半 導 体 向 けHot-wall<br />

CVD 技 術 として 知 られている。<br />

Closed Coupled Showerhead(CCS)は、 均 一 性 とスケーラビリティに 優 れた<br />

方 法 として 認 められており、 Aixtron(Thomas Swan)の 多 重 ウェーハReactor<br />

に 採 用 する。<br />

反 応 物 (Reagents)は、 全 蒸 着 領 域 にかける 水 冷 式 シャワーヘッド(watercooled<br />

showerhead)の 表 面 からReactorに 注 入 される。シャワーヘッド<br />

(Showerhead)は 基 板 の 近 くにあるため、Precursorが 多 数 の 細 いチューブ<br />

を 通 じて 基 板 上 に 注 入 される 部 分 の 上 で 分 離 される。<br />

反 応 物 (Reagents)は、Water-cooled showerhead injector 内 の 分 離 された 穴<br />

から 反 応 チャンバ 内 に 注 入 され、 反 応 ガスを 均 一 に 生 成 する。 基 板 は 回 転<br />

するSusceptorの 上 に 位 置 し、 抵 抗 式 に 加 熱 される。<br />

Aixtronのmulti-wafer Planetary 技 術 と 結 合 し、 優 れた 生 産 能 力 を 持 つSiC<br />

CVDである6x4インチSiC VP2400HW Hot-wall Planetary Reactorを 提 供 して<br />

いる。<br />

VP2400HW<br />

[Table]Hot Wall CVD System<br />

能 力 最 大 蒸 着 温 度 応 用 分 野<br />

7x3", 6x4" 1,600-1,700℃ SiC based materials<br />

[Figure]VP2400HW SiC Hot Wall CVD System<br />

また、Susceptorの 全 領 域 にかけて、 温 度 を 均 一 化 するためにThree-zone<br />

heaterを 採 用 している。<br />

[Table]CCS Reactor Series<br />

能 力 最 大 蒸 着 温 度 応 用 分 野<br />

CCS<br />

19x2” 1,200℃ GaN based materials<br />

6x2” 850℃ AsP based materials<br />

CRIUS<br />

30x2”, 7x4”, 1x12” 1,200-1,300℃ GaN based materials<br />

Veeco<br />

Veecoは、MOCVDメーカーのEmcoreを 買 収 して 化 合 物 半 導 体 エピ 成 長 事<br />

業 を 開 始 、 電 子 素 子 用 のMBEも 製 作 している。<br />

20 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 LED 製 造 工 程 – エピ 成 長<br />

Veecoは、GaN LED 用 として、 最 大 45 枚 の 成 長 が 可 能 な 装 置 を 販 売 してい<br />

る。<br />

[Table]VeecoのMOCVD System<br />

モデル<br />

D180 GaN<br />

D180 LDM<br />

E300 Ganzilla® II<br />

E300 LDM<br />

E450 As/P<br />

Pioneer<br />

TurboDisc E475 As/P<br />

TurboDisc K300 GaN<br />

TurboDisc K465 GaN<br />

用 度<br />

GaN based materials<br />

InGaAsP、InGaAlP、AlGaAs laser diode<br />

GaN LED<br />

LD、VCSEL、InP 電 子 素 子<br />

As/P materials<br />

半 導 体 、Metals、Oxides<br />

HB-LED<br />

GaN LED & blue-LD<br />

GaN LED & blue-LD<br />

brian@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

21


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

新 分 野 への 進 出 を 恐 れない 韓 国 LG Chem、<br />

その 競 争 力 を 分 析 する<br />

我 々は、 日 本 を“ 電 子 材 料 の 王 国 ”と 表 現 していた。2 年 前 に、 筆 者 はコラム<br />

で 電 子 材 料 分 野 の 日 本 の 優 秀 企 業 を 紹 介 したことがあるが、 今 回 は 韓 国<br />

LG Chemの 分 析 を 通 じて、 韓 国 が 電 子 材 料 の 新 たな 強 者 として 浮 上 しつ<br />

つある 状 況 を 紹 介 する。 依 然 として、 素 材 に 関 しては 日 本 への 依 存 度 が 高<br />

く、 韓 国 を 電 子 材 料 の 王 国 と 表 現 するのは 時 期 尚 早 かもしれないが、2 年<br />

後 には「 韓 国 、 電 子 情 報 材 料 の 王 国 に」といったタイトルで、コラムを 執 筆 す<br />

る 時 期 が 到 来 するだろうと 考 えている。<br />

ディスプレイ 分 野 において 参 入 障 壁 が 高 く、 国 産 化 率 が 低 い 偏 光 板 で、LG<br />

Chemが 頭 角 を 現 していることをみると、 同 社 には 独 自 の 特 別 な 競 争 力 を<br />

備 えているのではないかと 考 えられる。 今 回 は、LG Chemの 競 争 力 を、 偏 光<br />

板 事 業 を 中 心 に 分 析 してみたい。<br />

100Mil.KRW<br />

全 社 および 情 報 / 電 子 材 料 部 門 の 売 上 高 と 後 者 の 営 業 利 益 率<br />

160,000<br />

140,000<br />

120,000<br />

100,000<br />

80,000<br />

60,000<br />

Sales(Information/Elctronics)<br />

Total Sales<br />

Pr<strong>of</strong>it Ratio(Information/Electronics)<br />

74,151 76,851<br />

4%<br />

95,833<br />

3%<br />

110,734<br />

7%<br />

148,353<br />

17%<br />

20%<br />

15%<br />

10%<br />

5%<br />

1. LG Chemの 事 業 分 野 と 売 上 高<br />

40,000<br />

20,000<br />

12,068 12,714<br />

-2%<br />

16,107<br />

21,398<br />

27,052<br />

0%<br />

LG Chemは、1947 年 にLucky Chemical Industrialとして 設 立 され、 石 油 化 学<br />

から 各 種 樹 脂 、プラスチック、 洗 剤 、 化 粧 品 など 生 活 用 品 まで 手 掛 ける 総 合<br />

化 学 メーカーとして 成 長 してきた。その 後 、1995 年 にLG Chemに 社 名 変 更 し<br />

て、より 積 極 的 な 展 開 を 開 始 。 日 本 企 業 に 比 べると 参 入 時 期 は 遅 かった<br />

が、1999 年 からLiイオン 電 池 、 光 学 素 材 、LCDカラーフィルター 用 フォトレジ<br />

スト(PR)などのIT 関 連 事 業 を 本 格 化 し、2004 年 には 偏 光 板 市 場 へ 進 出 す<br />

るなど、 現 在 では 総 合 化 学 / 電 子 材 料 メーカーに 成 長 している。<br />

まず、LG Chemの 分 野 別 売 上 比 率 をみてみよう。 事 業 分 野 は、ナフタ<br />

(Naphta)やポリオレフィン(Polyolefin)といった 石 油 化 学 、 床 材 料 、 洗 剤 など<br />

の 産 業 分 野 と、ディスプレイや 電 池 などの 情 報 / 電 子 材 料 分 野 に 大 別 でき<br />

る。<br />

Information/Electronics Materials<br />

LG Chemの 分 野 別 売 上 比 率<br />

0<br />

2004 2005 2006 2007 2008<br />

LG Chemの 全 社 売 上 高 と 情 報 / 電 子 材 料 部 門 の 売 上 高 / 営 業 利 益 をグラ<br />

フ 化 した。2008 年 度 は 石 油 化 学 分 野 が 全 社 売 上 高 の60%を 占 め、 情 報 /<br />

電 子 材 料 は 同 18%で 約 2 兆 7,000 億 ウォン( 約 1,620 億 円 )となった。 情 報 / 電<br />

子 材 料 の 比 率 は 大 きくないが、 営 業 利 益 は17%という 高 レベルを 達 成 し<br />

た。<br />

2008 年 度 第 3/ 第 4 四 半 期 は 世 界 同 時 不 況 により、 日 本 メーカーの 多 くは 赤<br />

字 に 転 落 したが、LG Chemの 情 報 / 電 子 材 料 分 野 は 第 3 四 半 期 に 営 業 利<br />

益 率 23%を 確 保 、 第 4 四 半 期 には 同 37%まで 上 昇 した。これは、ディスプレ<br />

イ 部 門 では、 川 上 産 業 が 停 滞 している 中 、 部 材 開 発 でコスト 競 争 力 を 強 化<br />

し、 超 広 幅 ラインの 稼 動 などでコストを 抑 制 したことで、 堅 調 に 推 移 したもの<br />

と 思 われる。また、 情 報 / 電 子 材 料 部 門 のおよそ20%を 占 める 電 池 部 門 も、<br />

需 要 増 にともなう 出 荷 増 で、 売 上 / 利 益 ともに 大 幅 に 上 昇 した。<br />

-5%<br />

• Mobile Energy<br />

• Optical Materials<br />

• Electronic Materials<br />

Industrial Materials<br />

• Housing Solutions<br />

• Living Solutions<br />

• Automotives Solutions<br />

14%<br />

18%<br />

68%<br />

Petrochemical<br />

• NCC (Naphtha cracking center)<br />

•Polyolefin<br />

• Rubbers/Specialty Polymers<br />

•PVC<br />

• ABS/EP<br />

• Acrylates/Plasticizers<br />

260%<br />

各 事 業 部 門 の 成 長 率<br />

( 出 所 :www.lgchem.co.kr)<br />

220%<br />

高 付 加 価 値 の 情 報 / 電 子 材 料 部 門 の 事 業 領 域 は、 電 解 液 や 両 極 材 など<br />

を 含 む 電 池 分 野 と、 偏 光 板 やPDPフィルター、PCB 回 路 などが 中 心 の 光 学<br />

素 材 /PR/ 剥 離 液 / 有 機 EL(OLED) 材 料 / 保 護 膜 などの 電 子 材 料 に 分 けら<br />

れる。<br />

180%<br />

140%<br />

100%<br />

Petrochemical<br />

Industrial Materials<br />

60%<br />

2004 2005 2006 2007 2008<br />

Information/Elctronic<br />

s Materials<br />

22 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 新 分 野 への 進 出 を 恐 れない 韓 国 LG Chem、その 競 争 力 を 分 析 する<br />

上 のグラフは、LG Chemの 各 事 業 部 門 の 年 度 別 成 長 率 の 推 移 を 表 したも<br />

の。 石 油 化 学 と 情 報 / 電 子 材 料 部 門 が 最 近 4 年 間 で250%の 高 成 長 を 達 成<br />

している。これは、 高 付 加 価 値 のディスプレイや 電 池 、 基 礎 化 学 分 野 に 対 す<br />

る 絶 えざる 投 資 と 研 究 から 得 られた 成 果 だろう。<br />

2. 偏 光 板 分 野 におけるLG Chemの 競 争 力<br />

下 に、 偏 光 板 市 場 におけるLG Chemのシェアの 推 移 を 表 した。 初 期 の2004<br />

年 は5%だったが、2008 年 には26%まで 拡 大 し、 現 在 は 同 分 野 の 最 大 手 で<br />

ある 日 東 電 工 と 肩 を 並 べるレベルまで 成 長 した。 右 の 円 グラフは、2008 年<br />

のメーカーシェアだ。 日 東 電 工 が29%で1 位 だが、LG Chemは26%で2 位 と<br />

なった。<br />

30%<br />

25%<br />

20%<br />

15%<br />

10%<br />

5%<br />

0%<br />

5%<br />

偏 光 板 市 場 におけるLG Chemのシェアの 推 移 ( 左 )、<br />

2008 年 の 各 メーカーのシェア( 右 )<br />

12%<br />

17%<br />

20%<br />

2004 2005 2006 2007 2008<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 偏 光 板 とその 部 材 フィルム 産 業 の 動 向 分 析 」レポート)<br />

このように、LG Chemが 偏 光 板 市 場 参 入 に 成 功 を 収 めた 理 由 は 何 だろう<br />

か。 下 に 簡 単 にまとめてみた。<br />

● 世 界 で40% 程 度 のパネルを 生 産 しているLG <strong>Display</strong>(LGD)という 巨 大<br />

なグループ 企 業 の 存 在<br />

グループ 内 に 巨 大 な 供 給 先 (Captive Market)を 保 有 している 点 は、 売 上 の<br />

拡 大 と 維 持 に 最 も 重 要 な 要 素 だろう。 現 在 、 世 界 パネルの 約 40%を 生 産 し<br />

ているLGDは、 製 造 パネルの 約 70%にLG Chemの 偏 光 板 を 採 用 。LGDに<br />

最 適 な 偏 光 板 を 製 造 / 供 給 可 能 という 強 みを 持 つ。<br />

● Captive Marketにとどまらない、 他 地 域 ( 台 湾 / 中 国 )への 積 極 的 な 進 出<br />

と 投 資<br />

下 に、 各 メーカーのLG Chemの 偏 光 板 採 用 率 を 示 した。<br />

CMO, 60%<br />

Innolux,<br />

43%<br />

AUO, 30%<br />

26%<br />

Sanritz<br />

Optimax<br />

IVO, 10%<br />

ACE Digitech<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「 偏 光 板 とその 部 材 フィルム 産 業 の 動 向 分 析 」レポート)<br />

4%<br />

Sumitomo<br />

7%<br />

7%<br />

19%<br />

DAXON<br />

8%<br />

CPT, 50%<br />

BOE,<br />

100%<br />

Nitto Denko<br />

29%<br />

26%<br />

LG Chem<br />

Hannstar,<br />

40%<br />

2005 年 にLCD TV 市 場 の 拡 大 で 大 型 サイズの 売 上 が 増 加 するにともない、<br />

LG ChemはLGD 以 外 の 新 たな 市 場 を 開 拓 してきた。 時 期 的 には、2007 年 第<br />

1 四 半 期 に 台 湾 に 参 入 し、2008 年 下 期 には 出 荷 枚 数 ベースで 同 地 域 の 偏<br />

光 板 市 場 でシェアトップとなった。この 背 景 には、 円 高 による 日 本 企 業 の 台<br />

湾 での 競 争 力 が 弱 体 化 し、 逆 にLG Chemの 価 格 競 争 の 向 上 がある。<br />

企 業 の 事 業 運 営 において 重 要 なのは、 品 質 と 価 格 、そして 機 会 (タイミン<br />

グ)だろう。LG Chemが 台 湾 市 場 において、 日 本 企 業 の 価 格 競 争 力 低 下 か<br />

ら 利 益 を 得 た 面 が 大 きいが、 世 界 経 済 危 機 をチャンスとして 見 逃 さなかっ<br />

たという 点 、 良 好 なタイミングで 活 動 を 活 発 化 したという 点 、つまり 事 業 拡 大<br />

のタイミングを 逃 さなかったことは、LG Chemの 能 力 であり、ひとつの 競 争<br />

力 と 言 えるだろう。<br />

● 絶 え 間 ない 製 品 開 発 と 研 究 の 成 果<br />

偏 光 板 モジュールでは、 部 材 が 占 めるコストが 全 体 の60~70%に 達 してい<br />

るが、その 原 材 料 はほぼ 日 本 メーカーが 独 占 していた。しかし、LG Chemは<br />

自 社 製 品 の 収 益 構 造 を 改 善 し、 高 品 質 の 材 料 の 生 産 に 向 けて、 研 究 ・ 開<br />

発 に 注 力 している。 下 に、LG Chemが 集 中 している 開 発 の 内 容 とその 成 果<br />

をまとめた。 現 在 では、 偏 光 板 の 最 上 部 のAGコーティングと 保 護 フィルムを<br />

内 製 化 しており、 大 幅 なコスト 抑 制 を 実 現 している。<br />

(1) 構 造 をシンプル 化 し 差 別 化 したシングルレイヤーLRフィルムと 耐 汚 染<br />

偏 光 板 の 開 発<br />

- LCD 偏 光 板 用 表 面 コーティングフィルム<br />

(2) 光 漏 れの 低 減 、 帯 電 防 止 の 偏 光 板 用 粘 着 剤 の 開 発<br />

- LCD 用 粘 着 剤 への 応 用<br />

(3)ディスプレイ 用 粘 着 剤 に 使 用 される 粘 着 樹 脂 の 内 製 化 と 差 別 化<br />

- 粘 着 樹 脂 の 売 上 増 / 偏 光 板 の 利 益 増 に 寄 与<br />

(4) 偏 光 板 のたわみを 最 小 化 する 保 護 フィルム 用 粘 着 剤 の 開 発<br />

- 偏 光 板 保 護 フィルム<br />

( 出 所 :www.lgchem.co.kr)<br />

● 合 理 的 なライン 運 営 と 投 資<br />

LG Chemは 過 度 な 投 資 は 行 わない。その 代 わりに、ラインの 最 適 化 と 稼 働<br />

率 向 上 に 力 を 入 れ、 大 手 偏 光 板 メーカーより 少 数 のラインで 効 率 的 に 生<br />

産 している。なお、 現 在 、9 本 目 のラインを 建 設 中 である。<br />

ここまで、LG Chemの 競 争 力 を4つの 面 から 分 析 した。2009 年 度 もLG Chem<br />

の 情 報 / 電 子 材 料 部 門 は、 前 年 を 上 回 る 成 長 を 遂 げる 可 能 性 が 高 い。 今<br />

後 、さらなる 拡 大 が 予 想 される 電 池 事 業 の 好 調 、LCD 市 況 の 回 復 による 出<br />

荷 量 増 と 部 材 フィルムの 内 製 化 によるコスト 構 造 の 改 善 で、 多 くの 利 益 創<br />

出 が 期 待 できる。<br />

3. まとめ<br />

LG Chemを 日 本 企 業 に 例 えると、 日 東 電 工 よりも 住 友 化 学 に 似 ているよう<br />

だ。タイトルにも 示 したように、LG Chemは 住 友 化 学 のように 新 規 市 場 への<br />

参 入 を 恐 れない。それが 現 在 のLG Chemを 生 み 出 した 原 動 力 ではないだ<br />

ろうか。<br />

LG Chemの 成 功 のポイントは、“ 新 規 分 野 への 進 出 時 における 投 資 と 集<br />

中 、 絶 え 間 ない 研 究 開 発 による 高 収 益 / 高 付 加 価 値 の 創 出 ”だろう。 化 学<br />

メーカーとして80 年 間 蓄 積 したきた 基 礎 技 術 と 高 付 加 価 値 の 創 出 が 可 能<br />

なインフラが、 現 在 のLG Chemを 源 泉 である。こうしたインフラに 対 する 積 極<br />

的 な 投 資 / 開 発 をさらに 進 め、 情 報 / 電 子 分 野 に 力 を 注 ぐLG Chemを 見 る<br />

と、 未 来 の 情 報 電 子 王 国 、 韓 国 の 姿 を 想 像 できよう。<br />

irene@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

23


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

タッチパネルの 飛 躍 と 透 明 導 電 フィルム 産 業<br />

タッチパネルの 飛 躍<br />

世 界 的 な 景 気 後 退 は、FPD 産 業 にも 大 きく 影 響 している。しかし、 景 気 の 低<br />

迷 により、 室 内 で 過 ごす 時 間 が 増 えていることから、TVを 中 心 としたディス<br />

プレイ 市 場 は 引 き 続 き 拡 大 するという 意 見 がある。また、 労 働 者 は、 生 き 残<br />

りをかけた 競 争 の 激 化 で、より 仕 事 に 集 中 したり、 副 業 を 模 索 したりするよ<br />

うになるという 意 見 もある。このため、どこでも 作 業 可 能 で、 必 要 な 情 報 を 得<br />

られるモバイルオフィスに 必 須 の 機 器 として、ノートPCやNetbook 市 場 が 成<br />

長 していく 可 能 性 が 高 い。 家 庭 では 大 型 TVを 見 ながら 余 暇 を 過 ごし、 外 で<br />

は 仕 事 モードに 入 る。 活 発 で 集 中 的 な 充 電 と 放 電 の 反 復 、これが 現 代 人<br />

の 日 常 生 活 だろう。<br />

Mil. Unit<br />

Mil. Unit<br />

500<br />

400<br />

300<br />

200<br />

100<br />

0<br />

180<br />

160<br />

140<br />

120<br />

100<br />

80<br />

60<br />

40<br />

20<br />

0<br />

大 型 LCDパネル 市 場 の 展 望 (2009 年 は 予 測 )<br />

380<br />

425<br />

12%<br />

480<br />

13%<br />

2007 2008 2009<br />

ノートPC/Netbook 市 場 の 展 望 (2009 年 は 予 測 )<br />

104<br />

42%<br />

148<br />

179<br />

21%<br />

2007 2008 2009<br />

20%<br />

18%<br />

16%<br />

14%<br />

12%<br />

10%<br />

8%<br />

6%<br />

4%<br />

2%<br />

0%<br />

50%<br />

45%<br />

40%<br />

35%<br />

30%<br />

25%<br />

20%<br />

15%<br />

10%<br />

5%<br />

0%<br />

こうした 背 景 から、ノートPC/Netbook 市 場 は、 全 LCDパネル 市 場 の 縮 小 が<br />

予 想 される2009 年 も 引 き 続 き 拡 大 するとみられる。これに 対 して、 自 動 車 産<br />

業 の2009 年 の 市 場 展 望 は 暗 く、 今 や 必 須 となった 携 帯 電 話 の 成 長 率 も、<br />

低 いものになるだろう。2009 年 は、トップメーカーがシェア 確 保 に 動 く 一 方 、2<br />

番 手 メーカーは「 危 機 こそチャンス」というスローガンを 掲 げ、より 攻 撃 的 な<br />

展 開 を 仕 掛 けていくと 思 われる。<br />

Mil. Unit<br />

Mil. Unit<br />

8<br />

7<br />

6<br />

5<br />

4<br />

3<br />

2<br />

1<br />

0<br />

1200<br />

1000<br />

800<br />

600<br />

400<br />

200<br />

0<br />

6.4<br />

自 動 車 市 場 の 展 望 (2009 年 は 予 測 )<br />

携 帯 電 話 市 場 の 展 望 (2009 年 は 予 測 )<br />

大 半 のメーカーは2009 年 の 業 績 は、 下 期 から 回 復 すると 期 待 している。し<br />

かし、2008 年 に 莫 大 な 赤 字 を 抱 えたメーカーは、2009 年 の 計 画 も、 前 年 レベ<br />

ル 並 みとしている。ここ 数 年 間 、FPD 業 界 で、こうした 例 はほとんどなかった<br />

だろう。 出 荷 台 数 は 増 加 するだろうが、コスト 圧 力 がさらに 強 くなり、 例 年 以<br />

上 にコスト 低 減 の 要 求 が 強 くなっている。しかし、 例 外 はある。タッチパネル<br />

が 急 浮 上 し、 同 分 野 の 関 連 メーカーは 景 気 後 退 にもかかわらず、 強 気 の<br />

計 画 を 立 てている。タッチパネルの 時 代 が 到 来 したのだ。<br />

タッチパネル 時 代 の 開 幕<br />

6.1<br />

-5%<br />

IT 製 品 のトレンドは、 米 Appleと 同 Micros<strong>of</strong>tが 主 導 している。Appleの<br />

「iPhone」の 登 場 でタッチパネルに 注 目 が 集 まり、Micros<strong>of</strong>tのBill Gates 氏<br />

は、「Surface」 製 品 を 発 売 してタッチパネル 時 代 の 到 来 を 予 言 、「 未 来 のコン<br />

5.4<br />

-11%<br />

2007 2008 2009<br />

1162<br />

1185<br />

2%<br />

1132<br />

-4%<br />

2007 2008 2009<br />

20%<br />

15%<br />

10%<br />

5%<br />

0%<br />

-5%<br />

-10%<br />

-15%<br />

20%<br />

15%<br />

10%<br />

5%<br />

0%<br />

-5%<br />

-10%<br />

24 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 タッチパネルの 飛 躍 と 透 明 導 電 フィルム 産 業<br />

ピューティング 環 境 では、タッチパネルがマウスとキーボードを 代 替 する」と<br />

宣 言 した。<br />

Appleの「iPhone」がタッチパネルを“ 再 認 識 ”させた<br />

Mil. Unit<br />

携 帯 電 話 のタッチパネル 採 用 率 の 展 望 (2009 年 以 降 は 予 測 )<br />

1600<br />

50%<br />

1400<br />

45%<br />

40%<br />

1200<br />

35%<br />

1000<br />

30%<br />

Mobile Phone<br />

800<br />

21% 25% Touch Phone<br />

600<br />

10%<br />

20% Adoption Rate<br />

15%<br />

400<br />

10%<br />

200<br />

5%<br />

0<br />

0%<br />

2007 2008 2009 2010 2011 2012<br />

もちろん、iPhone 以 前 にもタッチパネルは 存 在 した。 銀 行 などのATMやキヨ<br />

スクなど、 日 常 生 活 の 様 々な 場 所 で 使 われていたが、そのタッチパネルが、<br />

個 人 用 アプリケーションとして 普 及 期 に 入 ったのだ。マウスの 発 明 でコン<br />

ピュータはPCとなったが、 現 在 は、タッチパネルの“ 再 発 見 ”で、マウスと<br />

キーボードが 消 える 時 代 を 迎 えつつある。<br />

Micros<strong>of</strong>tの「Surface」<br />

タッチパネルの 主 要 部 財 とサプライチェーン<br />

タッチパネルは 電 気 で 動 作 する。ディスプレイ 表 面 に 加 えられた 電 気 信 号<br />

をプロセッサーが 認 識 し、これに 応 じた 反 応 を 起 こす。つまり、アナログ 的 な<br />

ディスプレイ 表 面 の 変 化 を、 電 気 的 に 感 知 するのだ。こうした 電 気 信 号 の<br />

感 知 には、 伝 導 体 とそれの 位 置 を 感 知 する 材 料 が 欠 かせない。タッチパネ<br />

ルはディスプレイ 上 部 に 位 置 するため 透 明 性 が 必 須 で、ITOなどの 透 明 導<br />

電 性 材 料 、また 電 気 信 号 を 感 知 するプロセッサー(コントローラIC)も 欠 か<br />

せない。 同 ICメーカーは 数 多 く 存 在 するが、マルチタッチ 対 応 のコントローラ<br />

ICのソリューションを 保 有 している 企 業 は 少 ない。<br />

タッチパネルメーカーは、ITOフィルムに 必 要 なパターンを 形 成 してコント<br />

ローラIC 系 を 接 続 、フィルム 状 に 加 工 し、 各 機 能 層 を 設 けてタッチパネルを<br />

完 成 させ、セットメーカーに 販 売 する。 現 在 、 大 手 パネルメーカーはタッチパ<br />

ネル 機 能 内 蔵 型 のLCD(いわゆるIn-Cell)の 開 発 を 進 めているが、まだ 本<br />

格 的 な 実 用 化 と 普 及 は 先 だろう。タッチパネルメーカーのさらなる 技 術 開<br />

発 や 製 品 の 高 性 能 化 が 求 められる。<br />

タッチパネルの 重 要 部 材 とサプライチェーン<br />

こうしたAppleやMicros<strong>of</strong>tのようなトレンドリーダーの 役 割 は 重 要 だ。Apple<br />

が 初 めてフルタッチを 実 現 したわけではないが、 一 般 消 費 者 がタッチパネ<br />

ルに 熱 狂 するようになったのは、やはりAppleだからである。しかし、Appleの<br />

真 の 偉 大 さは、Appleというブランドネームよる“マルチタッチ”の 導 入 にこそ<br />

ある。 単 純 な 一 方 通 行 の 入 力 機 器 から、ハードウェアと 交 感 するかのよう<br />

かのような 雰 囲 気 を 実 現 した。 最 近 、タッチパネル 業 界 では、Micros<strong>of</strong>tの 新<br />

OS「Window 7」が 話 題 となっている。タッチUIを 基 本 とし、「ノートPCにもタッチ<br />

パネルが 搭 載 される」ということで、 業 界 は 盛 り 上 がっている。<br />

こうした 状 況 において、タッチパネル 関 連 メーカーは、2009 年 に 積 極 的 な 事<br />

業 計 画 を 立 てている。2009 年 は 携 帯 電 話 需 要 は 減 少 するだろうが、タッチ<br />

パネルの 搭 載 率 は 大 きく 伸 張 し、2010 年 以 降 はさらに 加 速 すると 予 測 され<br />

るためだ。 携 帯 電 話 メーカーも 縮 小 する 市 場 で 生 き 残 るために、 利 益 確 保<br />

の 方 策 を 模 索 している。 携 帯 電 話 の 付 加 価 値 向 上 として、タッチパネルを<br />

用 いたUIソリューションが 有 望 視 されているのである。<br />

部 材 ではITOフィルムに 注 目 が 集 まる<br />

タッチパネル 用 部 材 の 中 で、 特 に 重 要 性 が 高 いのがITOフィルムである。こ<br />

れは、タッチパネルの 動 作 原 理 、つまり 電 気 的 信 号 を 伝 えるという 点 にお<br />

いて、 最 も 重 要 な 役 割 を 果 たす。 透 過 性 や 耐 久 性 などの 面 でITOフィルム<br />

より 優 れるITOガラスもあるが、 価 格 は 高 い。<br />

携 帯 電 話 メーカーは、 各 製 品 の 用 途 によってITOフィルムかITOガラスかを<br />

選 択 している。 一 般 的 に 使 用 されているのはITOフィルムだが、これとITOガ<br />

ラスは 技 術 的 な 意 味 では 競 合 関 係 にない。タッチパネル 市 場 の 成 長 で、こ<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

25


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 タッチパネルの 飛 躍 と 透 明 導 電 フィルム 産 業<br />

の2つはともに 拡 大 していくとみられる。ただし、フルタッチスクリーン 携 帯 電<br />

話 の 普 及 には、コスト 面 において 生 産 性 の 高 いRoll-to-Rollで 製 造 可 能 な<br />

フィルムタイプが 必 須 だろう。<br />

携 帯 電 話 向 け 静 電 容 量 式 タッチパネルの 代 表 的 な 構 造<br />

※ 実 際 は、より 多 様 なタイプが 存 在 する。<br />

ITOフィルムは 通 常 、スパッタリングで200~300Å 程 度 の 薄 膜 を 形 成 して<br />

製 造 する。 単 純 に 導 電 機 能 を 加 えるという 意 味 では、 単 層 を 加 えるだけの<br />

単 純 なプロセスと 捉 えられがちだが、メーカーの 技 術 力 によって 性 能 は 大<br />

きく 異 なる。 例 えば、 透 過 性 の 向 上 には、ITOの 成 膜 前 に1~2 層 の 膜 を 形 成<br />

する 必 要 がある。こういった 高 い 透 過 特 性 が、 高 付 加 価 値 として 認 められ<br />

ている。<br />

韓 国 のITOフィルムの 産 業 インフラは、 日 本 よりも 脆 弱 である。 高 付 加 価 値<br />

品 には、 耐 久 性 に 優 れる 日 東 電 工 のダブルレイヤータイプが 採 用 されて<br />

いる。また、 日 東 電 工 以 外 では、 尾 池 工 業 、グンゼ、 帝 人 化 成 などが 高 い<br />

シェアを 持 っている。 韓 国 のSKC Haas <strong>Display</strong> Films <strong>Display</strong> Films、Hansung、<br />

Surface Tech、Max Film、Digitech Systems、Plaworksなどは、 日 本 勢 よりも 市<br />

場 参 入 は 遅 かったが、 事 業 に 対 する 意 欲 が 高 く、 積 極 的 な 投 資 を 計 画 して<br />

いる。<br />

一 方 、 台 湾 には、J TouchやYoung Fast Optoelectronicsなどの 大 手 タッチ<br />

メーカーがあるが、 部 材 面 では 日 本 に 多 くを 依 存 している。 最 近 のタッチパ<br />

ネル 産 業 の 拡 大 とともに、 従 来 のUShineをはじめ、2009 年 にはEfun<br />

TechnologyやGamma Opticalなどのフィルム 専 門 メーカーがITOフィルムの<br />

生 産 を 開 始 した。こうした 現 地 化 は、 産 業 規 模 の 拡 大 よる 自 然 な 流 れで、<br />

タッチパネルにおいても、 産 業 の 成 長 の 勢 いとインフラの 発 展 は、 最 も 重 要<br />

である。 韓 国 にはSamsungとLGという 世 界 ブランドが 存 在 するが、これらの<br />

競 争 力 の 強 化 や 維 持 は、 健 全 な 国 内 インフラなしでは 得 られない。<br />

再 度 強 調 するが、タッチパネル 産 業 の 核 は、ITOフィルムにあると 思 われ<br />

る。また、タッチパネルを 魅 力 的 なUIとして 仕 上 げるのは、コントローラICで<br />

あろう。 今 回 は、コントローラICについてはほとんど 触 れなかったが、タッチ<br />

パネル 産 業 の 拡 大 とともに、ITOフィルムのインフラとコントローラICの 重 要<br />

性 が 大 きく 高 まっている。ITOフィルムのインフラでは、 特 に 中 小 企 業 に 大<br />

いに 期 待 したい。<br />

duke@displaybank.com<br />

26 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

Sangboの“CNT 透 明 導 電 フィルム”<br />

事 業 参 入 からみる 関 連 技 術 動 向<br />

SangboのCNT 透 明 導 電 フィルム 事 業 参 入 の 背 景<br />

2008 年 10 月 、フィルム 専 業 メーカーの 韓 国 Sangboが 韓 国 電 気 研 究 院<br />

(KERI:Korea Electrotechnology Research Institute)と、カーボンナノチュー<br />

ブ(CNT:Carbon Nanotube) 透 明 フィルム 製 造 技 術 の 移 転 契 約 を 締 結 した。<br />

契 約 期 間 は10 年 間 で、 同 社 は 今 回 の 契 約 により、 新 たな 高 付 加 価 値 フィル<br />

ム 分 野 に 進 出 することとなった。<br />

初 期 に 狙 うTSP 用 背 面 ITOフィルムの 代 替 には、フィルム 上 だけではなく、<br />

ガラスやプラスチック 基 板 上 にもCNT 透 明 導 電 膜 を 形 成 する 必 要 がある。<br />

多 様 な 基 板 材 料 に 適 用 するために、まずはシート 方 式 で 立 ち 上 げる。うまく<br />

いけば、TSP 上 側 のITOフィルム 市 場 の 攻 略 も 考 えている。<br />

従 来 の 技 術 に 対 する 強 み<br />

SangboはKERIから 同 技 術 の 移 転 を 受 け、2009 年 中 に 実 用 化 し、 年 内 に 関<br />

連 事 業 で 売 上 を 確 保 する 計 画 だ。このため、KERIおよび 韓 国 ・ 金 浦 (Kimpo)<br />

工 場 のパイロットラインで 試 作 を 行 い、 関 連 メーカーの 認 証 テストを 受 けて<br />

いる。2009 年 下 期 に 初 期 量 産 ラインを 構 築 し、 量 産 を 開 始 する 予 定 という。<br />

Sangbo、はフィルム 製 造 に 特 化 しており、 特 にウェットコーティング 技 術 で 長<br />

期 間 の 経 験 と 技 術 ノウハウを 蓄 積 している。このためにに、KERIはSangbo<br />

と 契 約 を 結 んだとみられる。KERIは、Lee Kun-Woong Kun-Woong 博 士 の 率<br />

いるチームを 中 心 に 長 年 の 研 究 を 行 い、CNT 透 明 導 電 フィルムの 実 用 化<br />

という 成 果 を 得 ている。.<br />

KERIのLee Kun-Woong 博 士 チームの 技 術 成 果 は 次 の 通 りである。<br />

● CNTの 高 純 度 精 製 ・ 機 能 化 技 術<br />

● CNT/バインダー(Binder) 混 合 高 分 子 ・ 一 体 コーティング 技 術<br />

● ナノ 薄 膜 構 造 制 御 ・ 透 明 導 電 フィルム 製 造 技 術<br />

● 透 明 導 電 フィルム 応 用 技 術 (ESD: 静 電 気 放 電 、EMI: 電 磁 干 渉 、タッチス<br />

クリーンパネルなど)<br />

Sangboの 事 業 領 域<br />

CNT 透 明 導 電 フィルムの 製 造 方 法<br />

CNT 透 明 導 電 フィルムは、 韓 国 Hanwha Nanotech( 旧 Iljin Nanotech)などか<br />

ら 単 層 CNT(Single-Walled Carbon Nanotube)を 調 達 し、 新 技 術 の 高 純 度 精<br />

製 ・ 溶 剤 (Solvent)/バインダーとの 混 合 により、CNT/バインダー 一 体 型<br />

コーティング 液 を 製 造 し、ハードコートPETフィルムにコーティングする。 基<br />

材 によってコーティング 液 の 成 分 を 変 えれば、ハードコートPETフィルムや<br />

ガラス、プラスチックなどの 性 質 に 合 わせて 最 適 化 することが 可 能 という。<br />

CNT 透 明 導 電 フィルムは、ITOを 代 替 するものである。ITOは、 高 価 で、 貴 重<br />

なインジウムを 原 料 としており、 需 給 が 不 均 衡 だった。しかし、CNTの 原 料<br />

は 普 遍 的 なもので、コスト 的 にも 有 利 だ。 実 際 に、CNT 価 格 は 大 きく 低 下 し<br />

ている。 一 方 、ITOおよびITOフィルムは、 需 給 状 況 によって 価 格 が 乱 上 下<br />

する。このため、CNT 透 明 導 電 フィルムは、 長 期 的 にみても 価 格 競 争 力 に<br />

優 れる。<br />

Sangboは、これまでCNT 透 明 導 電 フィルムを 開 発 したメーカーとの 技 術 化<br />

として、CNT/バインダー 一 体 コーティング 液 を 挙 げている。 既 存 の 技 術 は、<br />

別 にCNT 層 を 形 成 するが、Sangboの 技 術 は 基 材 上 にバインダーとCNTが<br />

一 体 化 でき、 生 産 性 の 面 で 上 回 る。<br />

タッチスクリーンパネル 用 透 明 導 電 フィルム 市 場 への 参 入 を 目 指 す<br />

Sangboは、 同 技 術 によるタッチスクリーンパネル(TSP) 用 ITOフィルムの 代<br />

替 を 当 面 の 目 標 としている。まずは、スプレーコーティング 方 式 によるシー<br />

ト 方 式 で 生 産 を 開 始 、 並 行 してRoll-to-Roll 方 式 の 開 発 も 行 い、 今 後 、 大 量<br />

生 産 体 制 を 確 立 する 計 画 だ。<br />

事 業 化 に 向 けた 課 題<br />

従 来 のCNT 技 術 は、 光 学 的 な 透 過 性 で 難 がある。これまでCNTは、ディスプ<br />

レイ 用 としては 使 われていなかったため、 高 透 過 性 は 要 求 されなかった<br />

が、ディスプレイ 用 に 使 用 するには、 透 過 性 などの 光 学 的 特 性 が 必 須 であ<br />

る。こうした 光 学 的 特 性 の 他 、 各 種 の 安 定 性 (シート 抵 抗 値 )や 耐 久 性 も 要<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

27


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 Sangboの“CNT 透 明 導 電 フィルム” 事 業 参 入 からみる 関 連 技 術 動 向<br />

求 される。<br />

カーボンナノチューブ<br />

CNT 透 明 導 電 フィルムが 市 場 を 拡 大 するためには、ITO 透 明 導 電 フィルム<br />

がスタンダードとなった 市 場 で、 性 能 の 優 秀 性 と 信 頼 度 を、さらにはコスト<br />

的 なメリットを 生 かすべきだろう。<br />

最 後 に、CNT 透 明 導 電 フィルムの 生 産 に 必 要 な 要 素 技 術 を、 下 記 にまとめ<br />

た。<br />

CNT 透 明 導 電 フィルム 生 産 の 要 素 技 術<br />

Sangboは、CNTの 生 産 は 行 っていないが、 重 要 な 要 素 技 術 を 確 保 し、 競 争<br />

力 の 確 保 に 力 を 入 れている。CNT 素 材 においては、 高 純 度 のCNTを 低 価<br />

格 で 調 達 しなければならない。コーティング 液 の 合 成 においては、 分 散 技<br />

術 の 安 定 化 やバインダー 技 術 などが 重 要 となる。コーティングとパターニ<br />

ングにおいては、 連 続 工 程 で 均 一 かつ 薄 膜 のコーティングが 可 能 、さらに、<br />

直 接 パターニング 技 術 も 必 須 だろう。<br />

参 考 :CNTに 対 する 基 礎 知 識<br />

CNTに 関 する 基 礎 知 識 を、 筆 者 のように 不 足 している 人 のために 簡 単 にま<br />

とめた。<br />

CNTというと、“ 夢 の 新 素 材 ”として 知 られている。 何 もかもが 可 能 な 新 しい<br />

素 材 、CNT 透 明 導 電 フィルムを 説 明 するなら、CNTについて 基 礎 的 な 知 識<br />

を 抑 えておく 必 要 がある。<br />

CNT:Carbon Nanotube(カーボンナノチューブ)<br />

● 地 球 上 に 限 りなく 存 在 する 炭 素 同 素 体<br />

● 炭 素 原 子 が 他 の 炭 素 原 子 と 蜂 の 巣 状 の 六 角 形 構 造 を 形 成 、 各 元 素 は<br />

チューブ 状 の 物 質<br />

● ナノサイズのグラファイト 面 がシリンダー 構 造 で、 渦 巻 状 の 形 態<br />

● チューブの 口 径 はnmレベル(10 億 分 の1m、 太 さは 髪 の 毛 の 約 10 万 分<br />

の1)<br />

● チューブの 長 さは、100~1 万 nm 程 度<br />

● サイズや 形 態 によって、 独 自 の 物 理 的 性 質 を 持 つ 巨 大 分 子<br />

(macromolecule)<br />

● CNTの 口 径 や 長 さ、Chirality(キラリティー: 不 斉 )で 多 様 な 物 理 的 性 質<br />

を 持 つ<br />

CNTが 夢 の 新 素 材 とされる 理 由 は、<br />

● 最 も 小 さい<br />

● 優 れた 強 度 、 化 学 的 安 定 性<br />

● 高 く 導 電 性<br />

● 優 れた 熱 伝 導 性<br />

特 に、 強 度 が 高 いながらも 柔 軟 という 点 、 優 れた 耐 久 性 の 点 から、 主 に 機<br />

能 性 複 合 素 材 としての 応 用 が 期 待 されている。<br />

応 用 例<br />

● 現 在 の 記 憶 容 量 より1 万 倍 大 きい 記 憶 容 量 の 半 導 体<br />

● 現 在 の 電 子 製 品 のサイズを1/3 程 度 に 縮 小<br />

● 小 型 モバイル 機 器 用 電 池 において 使 用 時 間 を 延 長<br />

● 低 電 圧 で、 電 子 が 放 出 する 電 流 を 現 在 より10~100 倍 以 上 に 増 大<br />

● 自 動 車 や 航 空 機 などの 強 度 を 飛 躍 的 に 向 上 させる 高 機 能 複 合 体<br />

● その 他 、ナノテクノロジー 関 連 のの 素 材 / 材 料<br />

CNTの 製 造 方 法<br />

● 電 気 放 電 法 (Arc-discharge)<br />

● レーザー 蒸 着 法 (Laser Vaporization)<br />

● プラズマ 化 学 気 相 成 膜 法 (Plasma Enhanced Chemical Vapor<br />

Deposition)<br />

● 熱 化 学 蒸 着 法 (Thermal Chemical Vapor Deposition)<br />

● 気 相 合 成 法 (Vapor Phase Growth)<br />

● 電 気 分 解 法<br />

● フレーム(Flame) 合 成 法<br />

CNTの 形 態 による 分 類<br />

● SWNT(Single-Walled Carbon Nanotube): 単 層 カーボンナノチューブ<br />

● DWNT(Double-Walled Nanotube):2 層 カーボンナノチューブ<br />

● MWNT(Multi-Walled Nanotube): 多 層 カーボンナノチューブ<br />

● ロープ 型 カーボンナノチューブ(Rope Nanotube): 単 層 CNTの 固 まり<br />

28 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 Sangboの“CNT 透 明 導 電 フィルム” 事 業 参 入 からみる 関 連 技 術 動 向<br />

カーボンナノチューブの 種 類<br />

参 考 資 料 :<br />

Sangbo (www.e-sbk.co.kr)<br />

韓 国 電 気 研 究 院 (www.keri.re.kr)<br />

Hanwha Nanotech (hnt.hanwha.co.kr)<br />

Yunidym (www.unidym.com)<br />

Wikipedia (www.wikipedia.org)<br />

duke@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

29


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

TFT-LCD 用 化 学 材 料 の 動 向 – カラーレジスト<br />

化 学 材 料 は、TFT-LCDのコストで 占 める 比 率 は 低 いが、それぞれの 市 場<br />

規 模 が 数 百 億 から 数 千 億 に 達 しており、 規 模 は 相 当 大 きい。また、LCDだ<br />

けはではなく、 半 導 体 などでの 需 要 も 多 い。さらに、 比 較 的 利 益 率 も 高 く<br />

なっている。<br />

2005~2008 年 にかけて、 市 場 規 模 の 拡 大 により、 多 くのメーカーが 市 場 参<br />

入 を 試 みた。 特 に、 韓 国 LG Chem、 同 Cheil Industries、 台 湾 Chi Mei(CMC)な<br />

どのパネルメーカーのグループ 会 社 が 積 極 的 で、また 大 手 化 学 メーカー<br />

や 韓 国 の 化 学 /LCD 材 料 メーカー(Techno Semichem:TSCC、Dongwoo<br />

Finechem、Dongjin Semichemなど)は 製 品 ラインナップの 拡 充 を 進 めてい<br />

る。<br />

今 回 のコラムでは、カラーフィルター(CF) 製 造 に 使 用 される 有 機 感 光 材 料<br />

のカラーレジスト(CR)についてまとめた。<br />

CF Structure<br />

CR Component<br />

Pigments Color & Light Shielding Materials 5~10 wt%<br />

Binder Polymer Developability, Film Formation 5~10 wt%<br />

Cross-linker Network Formation: Solubility Change 5~10 wt%<br />

Photo-initiator Photo-Radical Initiator < 1 wt%<br />

Additives Solvation, Coating & Processibility < 1 wt%<br />

Solvents Adjusting Various Properties 70~85 wt%<br />

顔 料 は、 一 般 に 溶 剤 に 不 溶 で、 色 を 加 える 役 割 を 持 つ。また、ひとつの 顔 料<br />

だけでは 所 望 の 色 を 表 現 するのが 難 しいため、2つを 混 合 して 使 用 する。<br />

Red Green Blue Yellow Violet<br />

Chemical anthraquinone phthalocianine phthalocianine disazo dioxazine<br />

Specific gravity<br />

1.4 2.3 - 3.2 1.53-1.74 1.27-1.50 1.4 -1.6<br />

(g/cm 3 )<br />

Avg. Particle<br />

Diameter (μm)<br />

Acid resistance<br />

(5% HCl)<br />

Alkali resistance<br />

(2% NaOH)<br />

-<br />

0.03<br />

- 0.06<br />

0.05<br />

- 0.08<br />

0.06<br />

-0.13<br />

0.04<br />

- 0.07<br />

5 5 5 5 5<br />

5 5 5 4 5<br />

RGB Fabrication<br />

Pigment<br />

CRは、 赤 / 緑 / 青 の 画 素 を 形 成 する 際 、 使 用 される 顔 料 分 散 の 感 光 性 液 体<br />

である。<br />

高 色 純 度 、コントラスト、 塗 布 安 定 性 、 吸 着 性 などが 要 求 され、 高 い 色 再 現<br />

性 を 確 保 するための 高 色 純 度 化 、 輝 度 向 上 のための 高 透 過 度 、 膜 厚 均 一<br />

性 、 無 欠 陥 (むら、 残 渣 、パーティクルなど)、 信 頼 性 確 保 などが 課 題 となっ<br />

ている。<br />

また、CRは、 顔 料 、バインダーポリマー、モノマー、 光 開 始 剤 、 添 加 剤 などで<br />

構 成 されている。<br />

バインダーは、 塗 布 後 に 基 板 上 に 膜 を 形 成 する 成 分 で、レジストがアルカ<br />

リ 性 現 像 液 に 溶 解 されるようにAcid 系 を 加 えた 材 料 であり、その 構 造 と 成<br />

分 が 顔 料 の 分 散 性 に 大 きく 影 響 する。<br />

30 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 TFT-LCD 用 化 学 材 料 の 動 向 – カラーレジスト<br />

Binder<br />

CRの 需 要 は、2008 年 上 期 に 台 湾 が44%を 占 めて1 位 となった。<br />

2008 年 上 期 まで 韓 国 と 台 湾 の 需 要 は 約 10%の 差 があったが、2008 年 下 期<br />

から 韓 国 LCDメーカーの 増 産 と 台 湾 勢 の 減 産 により、2009 年 は5% 以 内 ま<br />

で 縮 小 するとみられる。<br />

In house vs. CF<br />

モノマー(Cross linker)は、 分 子 内 にいくつかの 二 重 結 合 を 持 ち、ラジカルと<br />

反 応 して 結 合 する。また、 光 開 始 剤 は、 光 と 反 応 してパターンを 形 成 し、ラジ<br />

カル 生 成 およびエネルギー 転 移 を 起 こす。<br />

Monomer<br />

CFの 外 部 調 達 比 率 は、2006 年 上 期 は40% 近 くあったが、2007 年 下 期 には<br />

32.4%、2008 年 下 期 には30.8%まで 減 少 した。<br />

こうした 状 況 は 当 分 間 続 き、 中 国 の 新 カラーフィルター 専 門 ラインを 考 えに<br />

入 れても、 内 製 率 は 全 生 産 量 の70%を 超 え、2010 年 下 期 には73% 以 上 に<br />

達 すると 予 測 される。<br />

溶 剤 は、 塗 布 時 の 安 定 性 、 表 面 張 力 、 均 一 性 向 上 のために 利 用 され、 主 に<br />

PGMEA、NMP、MBA、Ketone、Ethers、Estersなどが 使 用 される。<br />

CR Market Trend<br />

CR 需 要 は、 年 々 増 加 しており、 金 額 ベースでは2007 年 の 約 7 億 5,000ドルか<br />

ら2008 年 には 約 8 億 4,000ドルまで 拡 大 した。2008 年 下 期 はパネルメーカー<br />

の 減 産 によって 需 要 増 が 鈍 化 したが、2009 年 から 再 び 需 要 が 増 え、2010<br />

年 には11 億 ドル 規 模 に 達 すると 予 想 される。<br />

CR Demand Trend by Region<br />

JSRは、 世 界 の 大 半 のパネルメーカーに 供 給 しており、 韓 国 では、Cheil<br />

Industries、Dongwoo、JSR、LG Chem、 富 士 フイルム エレクトロニクスマテリ<br />

アルズ(FFEM)などが 供 給 している。 台 湾 では、 東 洋 インキ 製 造 とJSRの<br />

他 、 一 部 現 地 メーカーもある。CRは、 多 くの 現 地 メーカーが 開 発 に 成 功 し、<br />

海 外 への 依 存 度 は 低 くなっているが、ハイエンド 向 けやCOA(Color Filter<br />

on Array) 向 け 市 場 は、JSRなどのトップメーカーが 占 めている。<br />

過 去 のCR 市 場 は、JSR、 東 洋 インキ、FFEMが90% 以 上 を 占 めていたが、<br />

2006 年 から 本 格 的 に 他 社 が 市 場 参 入 を 果 たし、 特 にLG Chemなどが 急 速<br />

にシェアを 高 め、2007 年 には 上 位 3 社 の 比 率 が55%まで 減 少 した。 今 後 も<br />

韓 国 / 台 湾 メーカーが 自 国 で 影 響 力 を 強 めていくと 思 われ、 上 記 3 社 のシェ<br />

ア 低 下 は 続 くとみられる。<br />

特 に、FFEMは 市 場 支 配 力 が 弱 体 化 し、2008 年 は10%まで 減 少 する 見 通<br />

し。JSRは、COA 専 用 CRで 日 本 と 韓 国 に 供 給 しており、 東 洋 インキは 日 本 と<br />

台 湾 で 影 響 力 が 強 く、しばらくは 現 在 シェアを 維 持 すると 判 断 される。<br />

* [ 参 考 ] TFT LCD Material Report シリーズ<br />

TFT LCD Material : Photoresist<br />

TFT LCD Material : Gas (NF3, SiH4, NH3, SF6)<br />

TFT LCD Material : Etchant<br />

TFT LCD Material : Stripper<br />

TFT LCD Material : Developer<br />

TFT LCD Material : Colorresist<br />

TFT LCD Material : Resin BM<br />

TFT LCD Material : Overcoat<br />

TFT LCD Material : Photo Spacer<br />

doo@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

31


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】<br />

部 品 ・ 材 料 メーカーが<br />

減 産 の 時 代 を 生 き 残 るために<br />

LCD 部 材 メーカーに 吹 く 寒 風<br />

自 動 車 メーカーが、ライン 稼 動 を 中 断 している。 販 売 減 とこれに 伴 う 在 庫 増<br />

のためで、ディスプレイ 業 界 も 同 じ 状 況 で 多 くの 企 業 がパネルメーカーの<br />

減 産 で 苦 しんでいる。パネルラインの 稼 働 率 抑 制 により、 部 材 メーカーのラ<br />

イン 稼 働 率 も 低 下 し、 厳 しい 状 態 を 迎 えている。<br />

2008 年 11~12 月 、LCD 部 材 メーカー 業 績 は 非 常 に 厳 しい。11 月 と12 月 の 生<br />

産 量 と 売 上 高 が 第 3 四 半 期 の 実 績 と 変 わらないのであれば、このメーカー<br />

は 極 めて 危 機 に 強 いと 言 えよう。しかし、こうした 例 は、 部 材 分 野 ではおそら<br />

くないであろうし、2009 年 の 計 画 立 案 にも 頭 を 悩 ませているだろう。すでに、<br />

計 画 の 修 正 や 延 期 という 話 も 聞 かれる 中 、 今 回 は 現 在 の 状 況 について、<br />

簡 単 にまとめてみた。<br />

部 材 ( 部 品 と 材 料 )への 影 響<br />

打 撃 は、 材 料 よりも 部 品 分 野 の 方 が 大 きいだろう。 材 料 と 部 品 の 区 別 は 曖<br />

昧 だが、<strong>Display</strong>bankでは 部 品 はメーカーが 供 給 したものがそのまま 利 用<br />

組 み 込 まれるもので、 材 料 はその 部 品 のもととなるものと 定 義 している。 通<br />

常 、この 両 者 の 区 別 はあまり 意 味 がないが、 現 在 の 減 産 状 況 では、 部 品<br />

メーカーの 受 けた 打 撃 が 材 料 メーカーよりも 大 きい 点 に 注 目 される。また、<br />

比 較 的 、 材 料 は 参 入 障 壁 が 高 いため 供 給 メーカーが 少 なく、 材 料 の 多 くは<br />

国 際 価 格 で 取 り 引 きされており、 大 手 パネルメーカーが 供 給 を 主 導 してい<br />

る 例 も 少 ない。<br />

従 って、 一 般 に 厳 しい 状 況 においては、 利 益 面 で 材 料 メーカーが 有 利 と 思<br />

われる。しかし、 減 産 に 止 まらず、 一 部 ラインでは 稼 働 中 止 の 話 も 出 ている。<br />

メーカーによって 異 なるものの、 年 末 年 始 にほとんどが 稼 働 をいったん 停<br />

止 した 模 様 だ。もはや、 部 品 と 材 料 を 区 別 する 余 裕 はなくなってきている。<br />

パネル 減 産 の 原 因<br />

自 動 車 メーカーの 減 産 と 同 様 に、 需 要 縮 小 のためである。2008 年 は 第 4 四<br />

半 期 の 需 要 が 前 期 よりも 小 さく、これは10 年 のLCDの 歴 史 において 始 めて<br />

のことだ。パネルの 供 給 過 剰 はあったが、これらはクリスタルサイクルの 流<br />

れの 中 に 存 在 した。 需 要 の 拡 大 によって 供 給 過 剰 は 解 消 され、 価 格 も 安 定<br />

または 上 昇 した。クリスタルサイクルにおける 供 給 過 剰 は、 過 剰 な 投 資 が<br />

原 因 だった。しかし、2008 年 末 の 供 給 過 剰 は、 需 要 縮 小 によるものである。<br />

世 界 同 時 不 況 によってセット 需 要 が 低 迷 し、 膨 大 な 在 庫 が 発 生 した。これ<br />

を 解 消 するため、パネルメーカーは 減 産 を 実 施 しているのだ。<br />

パネルメーカーの 減 産 状 況<br />

パネルメーカーで 差 はあるものの、 全 てが 減 産 を 行 っている。トップメー<br />

カーは 減 産 率 が 低 いが、 他 は 有 力 な 顧 客 が 少 ないほど 減 産 率 が 高 い。こ<br />

れを 国 別 で 見 ると、 韓 国 はSamsung ElectronicsとLG <strong>Display</strong>(LGD)の 大 手<br />

メーカーがあり、 台 湾 よりは 緩 やかだろう。 時 期 的 に 見 ると、AU Optronics<br />

(AUO)とChi Mei Optoelectronics(CMO)などの 台 湾 メーカーが 一 足 早 く 減<br />

産 に 踏 み 切 った。つまり、 台 湾 、 韓 国 の 順 番 で 影 響 が 受 けたのだ。 産 業 へ<br />

の 打 撃 も、“ 台 湾 > 日 本 / 韓 国 ”と 考 えられる。<br />

AUOは2008 年 11 月 、 過 去 41ヶ 月 で 最 低 の 業 績 となった。CMOの11 月 も 低<br />

調 だった(AUOの11 月 の 売 上 高 は 前 月 比 35% 減 の177 億 5,000 万 NTドル:<br />

約 49 億 7,000 万 円 、CMOは 同 41% 減 の122 億 NTドル: 約 341 億 6,000 万 円 )。<br />

出 荷 量 は 在 庫 を 含 むため、 実 際 のパネルの 生 産 量 は 出 荷 量 より 少 ない。<br />

従 って、 部 品 と 材 料 の 稼 働 率 低 下 は、パネルメーカーの 減 産 より 大 きいの<br />

だ。<br />

台 湾 パネルメーカーの2008 年 第 4 四 半 期 の 稼 働 率 は50~60%。また、メー<br />

カーとラインによる 違 いが 大 きい。 韓 国 パネルメーカーは 台 湾 より20~<br />

25% 高 い 上 、ラインごとの 減 産 率 の 差 が 比 較 的 小 さい。しかし、 稼 働 率 は<br />

2009 年 初 めから 上 昇 、また、 在 庫 解 消 によって 実 際 の 生 産 量 も2008 年 第 4<br />

四 半 期 より 増 えると 予 想 される。<br />

0.0%<br />

-10.0%<br />

-20.0%<br />

-30.0%<br />

-40.0%<br />

-50.0%<br />

-60.0%<br />

-70.0%<br />

-80.0%<br />

-90.0%<br />

-100.0%<br />

世 界 大 型 TFT-LCDラインの 減 産 率 の 推 移 ( 世 代 別 )<br />

Q2'08 Q3'08 Q4'08 Q1'09<br />

Gen2<br />

Gen3<br />

Gen4<br />

Gen5<br />

Gen6<br />

Gen7<br />

Gen8<br />

Total<br />

パネルメーカーは 厳 しい 状 況 下 において、 最 低 限 の 利 益 を 確 保 したり、 製<br />

造 コストを 抑 制 したり、 在 庫 を 抑 えたりしてコストを 抑 える 努 力 をしている。<br />

短 期 的 なコスト 改 善 策 も 模 索 されるだろう。これらにより、2008 年 第 4 四 半 期<br />

から2009 年 初 めの 部 品 価 格 の 下 落 は 例 年 より 激 しくなると 見 られる。<br />

為 替 変 動 の 影 響<br />

国 際 通 貨 がドルのため、パネルと 部 品 、セットはドルでの 引 取 が 多 い。 韓 国<br />

はウォン 安 により、 比 較 的 、 打 撃 が 小 さいと 認 識 されている。 台 湾 ドルは 対<br />

ドルで 価 値 低 下 が 低 く、 円 は 対 ドルで 円 高 が 進 行 した。TFT-LCD 産 業 と 関<br />

連 が 深 い 韓 国 、 日 本 、 台 湾 、 中 国 の 通 貨 では、 対 ドルでウォンの 価 値 下 落<br />

が 飛 び 抜 けて 大 きく、 表 面 的 には 韓 国 メーカーの 輸 出 競 争 力 が 高 まったよ<br />

うに 見 える。 逆 に、 台 湾 と 日 本 メーカーは 不 況 による 需 要 減 に 加 え、 競 争 力<br />

も 低 下 してしまうという 悪 材 料 が 重 なった。<br />

しかし、これは 表 面 的 な 現 象 かもしれない。 部 品 ・ 材 料 の 多 くは、 日 本 など<br />

から 調 達 して 生 産 している。 韓 国 でもコスト 構 造 が 悪 化 したものもあるだろ<br />

うし、 総 じて 原 料 を 輸 入 して 加 工 するメーカーはコスト 面 で 厳 しい 状 況 にあ<br />

る。 為 替 上 昇 によって 韓 国 メーカーの 輸 出 競 争 力 が 上 昇 したと 考 えるの<br />

は、 早 計 であろう。こうした 状 況 を、チャンスとして 活 かせるメーカーもあるだ<br />

32 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 部 品 ・ 材 料 ・ 装 置 市 場 】 部 品 ・ 材 料 メーカーが 減 産 の 時 代 を 生 き 残 るために<br />

ろうが、 極 めて 少 ないと 思 われる。<br />

最 近 1 年 間 の 為 替 変 動 ( 対 ウォン)<br />

KR Won<br />

1,600<br />

1,500<br />

1,400<br />

1,300<br />

1,200<br />

1,100<br />

1,000<br />

900<br />

800<br />

700<br />

600<br />

500<br />

400<br />

300<br />

200<br />

100<br />

0<br />

1$<br />

100 Yen<br />

1 NT$<br />

1 RMB<br />

Q1'08 AVG Q2'08 AVG Q3'08 AVG Q4'08 AVG* Dec'08 AVG*<br />

1$ 956.91 1018.62 1066.16 1375.88 1454.04<br />

100 Yen 911.37 974.78 992.06 1413.74 1561.96<br />

1 NT$ 30.4 33.52 34.19 41.69 43.41<br />

1 RMB 133.68 146.53 155.96 201.18 211.43<br />

上 で 示 したように、12 月 は 第 3 四 半 期 に 比 べウォンは36%、 台 湾 ドルは7%<br />

下 落 したが、 円 は13% 上 昇 した。 第 3 四 半 期 を 基 準 に 各 国 通 貨 の1ドルの<br />

価 値 の 推 移 を 比 較 すると、 下 記 のようになる。 第 4 四 半 期 からのウォンの 下<br />

落 が 目 立 つ。<br />

各 国 通 貨 における1ドルの 価 値 変 化 の 比 較 (2008 年 第 3 四 半 期 を 基 準 )<br />

Q1'08 AVG Q2'08 AVG Q3'08 AVG Q4'08 AVG* Dec'08 AVG*<br />

KR Won 956.91 1,018.62 1,066.16 1,375.88 1,454.04<br />

Yen 105.00 104.50 107.47 97.32 93.09<br />

NT$ 31.48 30.39 31.18 33.00 33.50<br />

RMB 6.82 6.65 6.36 7.03 7.39<br />

* 第 4 四 半 期 と12 月 の 数 値 は12 月 10 日 までの 平 均 値<br />

厳 しい 時 期 になるほど<br />

LCD 産 業 の 覇 権 は、パネルメーカーが 握 っている。 部 材 メーカーは 依 存 的<br />

にならざるをえず、 生 産 減 によるラインの 稼 働 率 低 下 とともに、 今 後 、 顧 客<br />

関 係 とシェアの 維 持 のために、 激 しい 競 争 を 覚 悟 しなければならない。 国<br />

や 地 域 によって 異 なるが、 厳 しい 時 期 になるほど 顧 客 との 関 係 が 重 要 な<br />

部 分 として 浮 上 してくる。<br />

友 人 と 兄 弟 、 親 子 の 中 で、 優 先 順 位 を 決 めなければならない 場 面 がある。<br />

誰 を 選 ぶのかは 難 しい。しかし、 現 在 のディスプレイ 市 場 を 考 えると、より 劇<br />

的 なシナリオが 展 開 される 可 能 性 もある。 自 分 が 生 き 残 るために、 友 人 や<br />

兄 弟 以 外 の 他 人 と 手 を 握 る 可 能 性 である。<br />

丈 夫 な 体 力 が 必 要<br />

台 湾 で 減 産 が 開 始 され、 一 時 的 に 外 国 からの 調 達 が 減 少 した。 部 材 でも、<br />

台 湾 パネルメーカーに 多 く 供 給 しているメーカーが 大 きな 打 撃 を 受 けた。<br />

一 言 で 言 えば、 台 湾 をはじめ、 海 外 に 顧 客 を 多 く 持 っているほど、 受 けるダ<br />

メージは 大 きくなっている。これは、 韓 国 でも 同 様 だ。 減 産 下 での 影 響 の 大<br />

きさは、 外 国 系 > 戦 略 的 供 給 メーカー( 長 期 契 約 、 提 携 など)> 友 人 ( 兄 弟 )<br />

の 順 番 が 一 般 的 である。つまり、 海 外 で 働 いている 人 への 衝 撃 が 激 しかっ<br />

た。こうした 時 期 ほど、 海 外 人 員 に 対 する 激 励 と 配 慮 が 必 要 である。LCD 産<br />

業 が 回 復 すると、またチャンスが 訪 れるだろう。<br />

duke@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

33


【 各 国 の 動 向 分 析 】<br />

2009 年 1 月 の 日 本 ディスプレイ<br />

/ 新 エネルギーの 動 向<br />

1. 各 種 統 計 の 発 表<br />

2008 年 11 月 の 民 生 用 電 子 機 器 の 国 内 出 荷 額 は 前 年 同 月 比 12.6% 減<br />

電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 (JEITA)は、2008 年 11 月 の 民 生 用 電 子 機 器 の 国<br />

内 出 荷 額 が 前 年 同 月 比 12.6% 減 になったと 発 表 した。 出 荷 額 は2,573 億 円<br />

で、2ヶ 月 連 続 のマイナス。FPD TVの 出 荷 の 伸 び 悩 みやカーナビゲーショ<br />

ン・システムの 出 荷 の 落 ち 込 みが 響 いた。 分 野 別 の 出 荷 額 では、 映 像 機 器<br />

が 同 7.7% 減 の1,834 億 円 、 音 声 機 器 が 同 17.9% 減 の172 億 円 、カーAVC 機<br />

器 が 同 24.3% 減 の567 億 円 となり、いずれも 前 年 同 月 割 れが 続 いた。<br />

2008 年 通 期 の 民 生 用 電 子 機 器 国 内 出 荷 額 は 前 年 比 4.1% 増 、 牽 引 役 は<br />

FPD TV<br />

JEITAは、2008 年 12 月 の 民 生 用 電 子 機 器 の 国 内 出 荷 額 が 前 年 同 月 比<br />

7.5% 減 の3,488 億 円 となり、3ヶ 月 連 続 マイナスになったと 発 表 した。 映 像 機<br />

器 は 同 3.3% 減 の2,751 億 円 で3ヶ 月 連 続 のマイナス、 音 声 機 器 は 同 7.7%<br />

減 の262 億 円 で5ヶ 月 連 続 のマイナス、カーAVC 機 器 は 同 25.9% 減 の475 億<br />

円 で3ヶ 月 連 続 のマイナスとなった。2008 年 通 期 では、 民 生 用 電 子 機 器 の<br />

国 内 出 荷 額 は 前 年 比 1.9% 増 の2 兆 9,633 億 円 。 映 像 機 器 の2008 年 通 期 の<br />

国 内 出 荷 額 は 前 年 比 4.1% 増 の1 兆 9,958 億 円 で、LCD TVの 出 荷 台 数 は 同<br />

17.0% 増 の863 万 3,000 台 、PDP TVは 同 10.8% 増 の107 万 台 といずれも2 桁<br />

伸 びたが、これまで 前 年 比 20〜30%で 推 移 してきたLCD TVの 出 荷 台 数<br />

は、2008 年 10 月 に 同 0.3% 増 に 急 落 して 以 降 、11 月 は 同 5.5% 増 、12 月 も<br />

6.2% 増 と 伸 びが 鈍 化 。PDP TVの 状 況 はLCD TVよりも 悪 く、2009 年 10〜11<br />

月 は2ヶ 月 連 続 で 前 年 割 れ、12 月 の 成 長 率 も1.9%にとどまった。<br />

2008 年 11 月 のPC 国 内 出 荷 台 数 は 前 年 同 月 比 6.7% 減<br />

JEITAは、2008 年 11 月 のPC 国 内 総 出 荷 台 数 が 前 年 同 月 比 6.7% 減 の64 万<br />

2,000 台 になったと 発 表 した。デスクトップPCは 同 24.3% 減 の18 万 5,000 台 と<br />

2 桁 減 となったが、ノートPCは 同 3.0% 増 の45 万 7,000 台 と 増 加 。これにより、<br />

ノートPCの 構 成 比 率 は71.1%と 初 めて7 割 を 超 えた。 一 方 、 総 出 荷 額 は 前<br />

年 同 月 比 17.0% 減 の722 億 円 で、 内 訳 はデスクトップPCが 同 27.2% 減 の<br />

216 億 円 、ノートPCが 同 11.8% 減 の506 億 円 。<br />

2008 年 12 月 のPC 国 内 出 荷 台 数 、ノートPCの 好 調 が 続 き 前 年 同 月 比<br />

2.1% 増 に<br />

JEITAは、2008 年 12 月 の 国 内 PC 出 荷 台 数 が 前 年 同 月 比 2.1% 増 の91 万<br />

3,000 台 になったと 発 表 した。デスクトップ PCは 同 13.2% 減 の26 万 3,000 台 と<br />

2 桁 減 だが、ノートPCは 同 9.9% 増 の65 万 台 と2 桁 近 く 伸 びた。 景 気 後 退 によ<br />

り 企 業 向 けは 低 調 が 続 いているが、コンシューマー 向 けノートPCはハイエ<br />

ンドモデルの 値 頃 感 、Netbookの 本 格 化 で 好 調 だったという。しかし、こうし<br />

た 要 因 から 出 荷 金 額 は 同 11.2% 減 の956 億 円 と 落 ち 込 んだ。 内 訳 は、デス<br />

クトップPCが 同 20.8% 減 の278 億 円 、ノートPCが 同 6.5% 減 の678 億 円 。<br />

2008 年 11 月 の 国 内 移 動 電 話 出 荷 台 数 は 前 年 同 月 比 29.8% 減<br />

JEITAは、2008 年 11 月 の 国 内 移 動 電 話 出 荷 台 数 が 前 年 同 月 比 29.8% 減 の<br />

349 万 3,000 台 になったと 発 表 した。4ヶ 月 ぶりに300 万 台 を 超 えたが、ワンセ<br />

グ 対 応 モデルが 好 調 だった 前 年 の 反 動 により5ヶ 月 連 続 で 前 年 同 月 比 割<br />

れに。 携 帯 電 話 は 同 29.6% 減 の338 万 6,000 台 で、ワンセグ 対 応 モデルは<br />

前 年 同 月 比 0.3% 増 の306 万 4,000 台 とプラスに 転 じ、その 比 率 は90.5%と 初<br />

めて9 割 を 超 えた。 一 方 、 公 衆 用 PHSは 同 37.3% 減 の10 万 7,000 台 。<br />

2008 年 11 月 のDSC 出 荷 、 台 数 は 前 年 同 月 比 で 横 ばい/ 金 額 は 同 2 桁 減<br />

カメラ 映 像 機 器 工 業 会 (CIPA)は、2008 年 11 月 のデジタル・カメラ(DSC) 出<br />

荷 台 数 が 前 年 同 月 比 0.3% 増 の1,153 万 2052 台 、 出 荷 金 額 が 同 20.0% 減 の<br />

1,822 億 785 万 円 になったと 発 表 した。このうち 国 内 分 は 出 荷 台 数 が 同<br />

20.5% 増 の119 万 644 台 で、コンパクトタイプが 同 25.3% 増 の110 万 1,400 台 と<br />

大 きく 伸 びたが、 一 眼 レフは 同 18.4% 減 の8 万 9,240 台 と2 桁 減 に。 全 体 に 占<br />

める 出 荷 台 数 も11ヶ 月 ぶりに10% 以 下 となった。 出 荷 額 も 同 10.7% 減 の<br />

235 億 438 万 円 と 落 ち 込 んだ。 輸 出 分 は 出 荷 台 数 が 同 1.6% 減 の1,034 万<br />

1,408 台 、 出 荷 額 が 同 21.2% 減 の1,587 億 347 万 円 で、 特 に 北 米 向 けが 大 幅<br />

に 減 少 。また、 生 産 台 数 は 同 2.3% 減 の1,119 万 9,175 台 、 生 産 額 は 同 15.7%<br />

減 の1,603 億 7,073 万 円 となった。<br />

2. 各 社 の 決 算 発 表<br />

ソニー、2008 年 度 Q3は 減 収 減 益 、LCD TV/PC/DSC/DVCなどが 軒 並 み<br />

減 収<br />

ソニーの2008 年 度 第 3 四 半 期 (2008.10〜12、 以 下 同 )の 売 上 高 は 前 年 同 期<br />

比 24.6% 減 の2 兆 1,546 億 円 、 営 業 損 益 は 前 年 同 期 の469 億 円 の 黒 字 から<br />

108 億 円 の 赤 字 に、 当 期 純 利 益 は 同 94.8% 減 の104 億 円 になった。このうち<br />

エレクトロニクス 分 野 の 売 上 高 は 同 29.3% 減 の1 兆 4,621 億 円 、 営 業 損 失 は<br />

159 億 円 で、 国 内 と 米 国 を 中 心 にBlu-ray Discレコーダー/プレーヤーが 増<br />

収 となったが、LCD TV、PC、デジタル・スチルカメラ(DSC)、ビデオカメラ<br />

(DVC)などが 軒 並 み 減 収 。 収 支 では、DSC/DVCやオーディオはかろうじて<br />

黒 字 を 確 保 、PCはほぼブレークイーブンだが、TVは 売 上 高 3,700 億 円 で 営<br />

業 損 失 が430 億 円 で、 出 荷 台 数 は 約 500 万 台 だった。 一 方 、 持 分 法 適 用 会<br />

社 の 英 Sony Ericsson Mobile Communicationsの 売 上 高 は 同 22.7% 減 の29<br />

億 1,400 万 ユーロ( 約 3,346 億 4,400 万 円 )、 当 期 純 損 益 は 同 3 億 7,300 万 ユー<br />

ロ( 約 428 億 3,600 万 円 )の 黒 字 から1 億 8,300 万 ユーロ( 約 210 億 1,600 万 円 )<br />

の 赤 字 に 転 落 した。<br />

東 芝 、2008 年 度 Q1〜Q3は 赤 字 に 転 落 、 電 子 デバイス 事 業 が 急 速 に 悪 化<br />

東 芝 の2008 年 度 第 1〜 第 3 四 半 期 (2008.4〜12)の 売 上 高 は 前 年 同 期 比<br />

10.5% 減 の4 兆 9,841 億 円 、 営 業 損 益 は 前 年 同 期 の1,246 億 円 の 黒 字 から<br />

1,822 億 円 の 赤 字 に、 当 期 純 損 益 は 同 1,262 億 円 の 黒 字 から1,596 億 円 の 赤<br />

字 になった。 大 幅 な 減 収 減 益 の 最 大 の 要 因 は、 予 想 を 上 回 る 電 子 デバイ<br />

ス 事 業 の 悪 化 で、NAND 型 フラッシュメモリーの 価 格 低 下 が 止 まらず、LCD<br />

パネルなども 需 要 が 減 少 。 電 子 デバイス 事 業 の 売 上 高 は 前 年 同 期 比<br />

18.4% 減 の1 兆 808 億 円 、 営 業 利 益 は2,667 億 円 減 少 して1,978 億 円 の 赤 字<br />

に 転 落 した。 電 子 デバイス 事 業 の 第 1〜 第 3 四 半 期 の9ヶ 月 間 の 業 績 をみ<br />

ると、LCD 事 業 の 累 計 売 上 高 は 前 年 同 期 比 2% 減 の2,098 億 円 、 営 業 赤 字<br />

は 同 62 億 円 拡 大 し162 億 円 となった。 車 載 用 やPC 用 を 中 心 とした 価 格 下<br />

落 、 需 要 減 、 円 高 の 影 響 で 大 幅 な 減 収 となった。<br />

34 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 日 本 ディスプレイ/ 新 エネルギーの 動 向<br />

三 菱 電 機 、2008 年 度 Q3は 純 損 益 が 赤 字 に 転 落 、ルネサスの 業 績 悪 化 が<br />

響 く<br />

三 菱 電 機 の2008 年 度 第 3 四 半 期 の 売 上 高 は 前 年 比 11.4% 減 の8,079 億<br />

4,900 万 円 、 営 業 利 益 は 同 44.9% 減 の351 億 5,400 万 円 、 当 期 純 損 益 は 前 年<br />

の423 億 3,900 万 円 の 黒 字 から283 億 3,900 万 円 の 赤 字 になった。 部 門 別 で<br />

みると、 白 物 家 電 やテレビなどを 扱 う 家 庭 電 器 事 業 の 売 上 高 は 前 年 同 期<br />

比 10% 減 の2,060 億 円 、 営 業 利 益 は 同 40% 減 の90 億 円 。 米 Circuit City<br />

Storeの 倒 産 によるリアプロジェクションTV 関 連 の 売 掛 債 権 の 貸 し 倒 れに<br />

よる 損 失 などで 低 迷 、LCD TV 事 業 も 低 調 だった。<br />

日 立 、2008 年 度 Q3は 赤 字 に 転 落 、 電 子 デバイス/ 民 生 機 器 などの 売 上 が<br />

2 桁 減<br />

日 立 製 作 所 の2008 年 度 第 3 四 半 期 の 売 上 高 は 前 年 同 期 比 16.5% 減 の2<br />

兆 2,605 億 円 、 営 業 損 益 は 前 年 同 期 の778 億 円 の 黒 字 から145 億 円 の 赤<br />

字 、 当 期 損 益 は 同 125 億 円 の 黒 字 から3,710 億 円 の 赤 字 になった。このうち<br />

電 子 デバイス 部 門 の 売 上 高 は 同 12.8% 減 の2,582 億 4,900 万 円 、 営 業 利 益<br />

は 同 60.0% 減 の40 億 8,400 万 円 。デジタルメディア・ 民 生 機 器 部 門 の 売 上 高<br />

は 同 24.8% 減 の3,093 億 9,200 万 円 、 営 業 損 失 は 前 年 同 期 の150 億 260 万 円<br />

の 損 失 から161 億 3200 万 円 と 赤 字 幅 が 拡 大 した。<br />

キヤノン、2008 年 12 月 期 は 減 収 減 益 、 露 光 装 置 はLCD 用 の 需 要 が 急 回 復<br />

キヤノンの2008 年 12 月 期 の 売 上 高 が 前 年 比 8.6% 減 の4 兆 941 億 6,100 万<br />

円 、 営 業 利 益 が 同 34.4% 減 の4,960 億 7,400 万 円 、 当 期 純 利 益 が 同 36.7% 減<br />

の3,091 億 4,800 万 円 になった。 光 学 機 器 およびその 他 の 事 業 の 売 上 高 は<br />

同 0.2% 減 の3,921 億 9,500 万 円 で、 露 光 装 置 の 需 要 がLCD 用 で 急 回 復 した<br />

が、 半 導 体 用 が 大 幅 に 減 退 した。<br />

富 士 フイルム、2008 年 度 Q1〜Q3は 大 幅 減 収 、FPD 材 料 を 中 心 に 不 振<br />

富 士 フイルムホールディングスの2008 年 度 第 1〜 第 3 四 半 期 (2008.4〜12)<br />

の 売 上 高 が 前 年 同 期 比 10.9% 減 の1 兆 9,042 億 円 、 営 業 利 益 が 同 53.6% 減<br />

の825 億 円 、 当 期 純 利 益 が 同 71.6% 減 の295 億 円 になった。 部 門 別 にみる<br />

と、FPD 材 料 や 携 帯 電 話 機 用 レンズユニットを 手 掛 けるインフォメーション<br />

ソリューション 部 門 の 売 上 高 は 前 年 同 期 比 9.7% 減 の7,379 億 円 、 営 業 利 益<br />

は 同 67.1% 減 の344 億 円 。FPD 材 料 は2008 年 度 上 期 までは 順 調 だったが、<br />

その 後 のLCD 市 況 の 急 速 な 悪 化 により 受 注 が 大 幅 に 減 少 。ユーザーに<br />

6ヶ 月 分 以 上 の 在 庫 が 積 みあがり、 出 荷 量 が 減 少 した。<br />

コニカミノルタ、2008 年 度 Q3は 純 損 失 、TACフィルムなどオプト 事 業 が 不 振<br />

コニカミノルタホールディングスの2008 年 度 第 3 四 半 期 の 売 上 高 が 前 年 同<br />

期 比 7% 減 の2,136 億 6,100 万 円 、 営 業 利 益 が 同 55% 減 の147 億 1,400 万 円 、<br />

当 期 純 損 益 が 前 年 同 期 の 黒 字 から19 億 3,100 万 円 の 赤 字 になった。TAC<br />

フィルムや 光 ピックアップなどを 手 掛 けるオプト 事 業 の 売 上 高 が 前 年 同 期<br />

比 27% 減 の371 億 円 、 営 業 利 益 が 同 96% 減 の5 億 円 と 大 幅 に 減 少 。TAC<br />

フィルムの 販 売 数 量 は 同 31% 減 となった。<br />

京 セラ、2008 年 度 Q1〜Q3は 減 収 減 益 、 太 陽 電 池 関 連 は 増 収 増 益 を 確 保<br />

京 セラの2008 年 度 第 1〜 第 3 四 半 期 (2008.4〜12)の 売 上 高 は 前 年 同 期 比<br />

6.6% 減 の9,025 億 7,700 万 円 、 営 業 利 益 は 同 38.9% 減 の672 億 5,700 万 円 、 当<br />

期 純 利 益 は 同 32.0% 減 の567 億 6,800 万 円 になった。 部 品 事 業 は、 太 陽 電<br />

池 事 業 以 外 は 全 て 減 収 減 益 で、 太 陽 電 池 関 連 事 業 を 含 むファインセラミッ<br />

ク 応 用 品 関 連 事 業 は、 欧 米 の 需 要 が 旺 盛 で 生 産 量 が 増 大 し 増 収 増 益 と<br />

なった。<br />

3. 企 業 戦 略 / 構 造 改 革<br />

パナソニック、2009 年 度 のFPD 向 け 投 資 額 を1,350 億 円 削 減<br />

パナソニックが、2009 年 度 (2009.4〜2010.3)のFPD 向 け 設 備 投 資 額 を 抑 制<br />

する。FPD TVの 需 要 拡 大 ペースの 鈍 化 に 対 応 するため、PDPの 尼 崎 第 5<br />

工 場 ( 兵 庫 県 )は、2012 年 度 までの 設 備 投 資 総 額 を 当 初 予 定 の2,800 億 円<br />

から2,100 億 円 に、LCDパネルのIPSアルファテクノロジ(IPSα) 姫 路 工 場<br />

( 兵 庫 県 )も、 当 初 の3,000 億 円 から2,350 億 円 に 下 方 修 正 。FPD 事 業 全 体 で<br />

は5,800 億 円 から4,450 億 円 となり、 計 1,350 億 円 の 投 資 削 減 となる。また、 第<br />

1 期 稼 働 時 の 生 産 量 も、 第 5 工 場 では 当 初 予 定 の1/3に、 姫 路 工 場 では1/2<br />

まで 圧 縮 。いずれも 稼 働 開 始 時 期 は 変 更 しないが、 量 産 開 始 は2009 年 以<br />

降 にずれ 込 む 可 能 性 もある。 一 方 、2009 年 度 のFPD TV 目 標 出 荷 台 数 は、<br />

前 年 比 50% 増 の1,550 万 台 に 設 定 した。<br />

東 芝 、「 体 質 改 善 プログラム」を 発 表 、LCD/ 半 導 体 事 業 などの 構 造 改 革 を<br />

推 進<br />

東 芝 は、 事 業 構 造 改 革 や 固 定 費 削 減 などを 柱 とした「 体 質 改 善 プログラ<br />

ム」を 発 表 した。LCD 事 業 については、a-Si TFT-LCDの 大 幅 な 縮 小 と 低 温<br />

Poly-Si TFT-LCDへの 集 中 、 有 機 ELの 強 化 、 魚 津 / 深 谷 工 場 の 不 採 算 ライ<br />

ンの 停 止 / 縮 小 などを 実 施 。2009 年 度 (2009.4〜2010.3)の 研 究 開 発 費 を 前<br />

年 比 20% 減 の3,200 億 円 に 抑 え、 開 発 テーマの 厳 選 や 開 発 効 率 の 向 上 を<br />

推 進 し、2009 年 度 に 前 年 比 25% 以 上 の 固 定 費 削 減 を 目 指 す。<br />

4. セットの 動 向<br />

ソニー、RGB LED BLU 搭 載 のLCD TV2モデルを 韓 国 で 発 売<br />

ソニーの 韓 国 法 人 Sony Koreaは、LEDバックライト・ユニット(BLU)を 搭 載 し<br />

たLCD TV「BRAVIA X4500」シリーズを 発 売 する。46インチと55インチの2モ<br />

デルで、 白 色 LEDより 色 再 現 力 に 優 れるRGB 方 式 のLED BLUを 搭 載 。また、<br />

画 面 を 分 割 して 光 源 を 点 滅 させるローカルディミング 技 術 を 採 用 し、 黒 の<br />

表 現 力 を 高 めるとともに 消 費 電 力 を 抑 えた。 価 格 は46インチが590 万 ウォ<br />

ン( 約 41 万 円 )、55インチが980 万 ウォン( 約 69 万 円 )。<br />

ソニー、 省 エネ 機 能 を 高 めたLCD TVを 発 表 、 細 管 HCFL BLモデルも 投 入<br />

ソニーは、LCD TV「BRAVIA」の 新 シリーズとして、 省 エネ 機 能 を 高 めた「V5/<br />

J5」2シリーズ6モデルを 発 表 した。 画 面 サイズは19インチ/22インチ/26イン<br />

チ/32インチ/40インチ/46インチで、エコパネルや 省 エネスイッチなどのエ<br />

コ 機 能 を 盛 り 込 み、 全 てのサイズにおいて 業 界 トップクラスの 省 エネ 性 能<br />

を 実 現 。V5シリーズのバックライトには、 直 径 約 4mmの「 細 管 HCFL(Hot<br />

Cathode Fluorescent Lamp: 熱 陰 極 管 )バックライト」(HCFL BL)を 採 用 し、 消<br />

費 電 力 をTV 本 体 で 従 来 比 約 40%まで 削 減 した。ソニーでは、TVに 細 管 バッ<br />

クライトを 採 用 したのは 世 界 初 としている。<br />

パナソニック、 先 進 リンク 機 能 装 備 のLCD/PDP TVを 発 表<br />

パナソニックは、 地 上 ・BS・110 度 CSデジタルハイビジョンLCD/PDP TV「 新 ・<br />

ヒューマンビエラXシリーズ」6 機 種 16モデルを 発 表 した。37インチ/42インチ<br />

PDP TV「TH-37X1/P42X1」は 引 き 締 まった 黒 、 高 い 動 画 解 像 度 、 豊 かな 色<br />

表 現 力 などPDPの 強 みを 発 揮 、また、17インチ/20インチ/26インチ/32イン<br />

チLCD TV「TH-17X1/20X1/26X1/L32X1」はIPS 液 晶 パネルの 採 用 などに<br />

より、 奥 行 き 感 のあるクリアな 映 像 を 実 現 。また、「ビエラにリンク」を 進 化 さ<br />

せた 自 動 節 電 機 能 を 初 めて 搭 載 した。<br />

シャープ、 業 界 トップの 省 エネLCD TV「AQUOS」を 発 表<br />

シャープは、 業 界 トップの 省 エネ 性 能 を 実 現 したLCD TV「AQUOS D」シリー<br />

ズを 発 表 した。 画 面 サイズは20インチ/26インチ/32インチで、 解 像 度 はい<br />

ずれもWXGA(1,366×768 画 素 )。 電 源 回 路 の 高 効 率 化 やバックライトの 効<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

35


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 日 本 ディスプレイ/ 新 エネルギーの 動 向<br />

率 化 など 独 自 の 省 エネ 技 術 により、32インチの「LC-32DE5」で 電 力 消 費 量<br />

66kWh/ 年 、 省 エネ 達 成 率 303%を 実 現 。また、 新 開 発 の 高 画 質 LSIにより 画<br />

像 処 理 能 力 を 高 めた。<br />

凸 版 印 刷 、 電 子 ペーパーサイネージを 世 界 で 初 めて 本 格 商 用 化<br />

凸 版 印 刷 は、 電 子 ペーパーを 用 いた 情 報 提 供 サービス( 電 子 ペーパーサ<br />

イネージ)「まちコミ」を 本 格 的 に 商 用 化 する。 広 告 表 示 に 電 子 ペーパーを<br />

用 いた 商 用 化 は 世 界 初 。 電 子 ペーパーサイネージは、 解 像 度 240×384 画<br />

素 (1 画 素 は 約 4×4mm)の 反 射 型 モノクロ 電 子 ペーパー( 米 E Ink)を 縦 5×<br />

横 4 面 タイリングしたもので、 表 示 サイズは72インチ。 表 示 部 の 消 費 電 力 は<br />

最 大 4Wで、PHSによるIP 通 信 で 表 示 データを 更 新 する。 広 告 の 他 、 街 の<br />

ローカル 情 報 、ニュース、 天 気 予 報 などを15 秒 ごとに 切 り 替 えて 表 示 する。<br />

5. パネル/モジュールの 動 向<br />

シャープ/ソニー、 大 型 LCDパネル/モジュールの 合 弁 会 社 設 立 を 延 期<br />

シャープとソニーは、 第 10 世 代 (10G)ガラス 基 板 を 採 用 する 大 型 LCDパネ<br />

ル/モジュールの 製 造 / 販 売 を 行 う 合 弁 会 社 の 設 立 時 期 を、 当 初 より1 年 程<br />

度 延 期 し、2010 年 3 月 までとすることで 合 意 した。 両 社 は、 合 弁 会 社 設 立 に<br />

関 する 意 向 確 認 覚 書 を2008 年 2 月 26 日 に 交 わし、2009 年 4 月 をめどに 合 弁<br />

会 社 を 設 立 する 予 定 だったが、 世 界 経 済 の 変 化 を 受 けて2010 年 3 月 まで<br />

の 延 期 を 決 定 。 今 後 、 合 弁 会 社 設 立 のための 法 的 拘 束 力 を 有 する 契 約 を<br />

2009 年 6 月 30 日 までに 締 結 する 考 え。なお、シャープが 堺 市 ( 大 阪 府 )に 建<br />

設 中 のLCDパネル 新 工 場 は、 当 初 の 予 定 通 り2010 年 3 月 に 稼 動 開 始 の 予<br />

定 としている。<br />

シャープ、LCDの 特 許 侵 害 でSamsungに 敗 訴<br />

韓 国 Samsung Electronicsが、シャープのLCD 特 許 侵 害 を 米 国 際 貿 易 委 員<br />

会 (ITC)に 提 訴 していた 件 で、Samsungが 勝 訴 した。ITCの 判 事 は、シャープ<br />

によるSamsung 保 有 特 許 2 件 に 対 する 侵 害 を 認 定 。シャープに 対 し、LCD<br />

TV/ノートPC/ 携 帯 電 話 などに 使 われるLCD 関 連 部 品 と 製 品 について、 米<br />

国 内 への 輸 入 と 米 国 での 販 売 の 差 し 止 めを 命 じた。 一 方 、シャープも<br />

Samsungによる 特 許 侵 害 をITCに 訴 えている。<br />

パナソニック、 高 効 率 42インチPDPと 高 画 質 ・ 超 薄 型 50インチPDPを 開 発<br />

パナソニックは、 発 光 効 率 を3 倍 に 高 めて 従 来 の1/3の 省 エネを 実 現 する<br />

42インチフル・ハイビジョン(フルHD:1,920×1,080 画 素 )PDPと、フル 動 画 解<br />

像 度 1,080 本 で 厚 さ8.8mmの50インチフルHD PDPを 開 発 した。 放 電 効 率 の<br />

向 上 は、 新 放 電 ガスや 蛍 光 体 / 電 子 源 を 多 く 発 生 させる 新 材 料 、 放 電 領 域<br />

を 拡 大 する 新 セル 構 造 、 電 力 ロスを1/3に 低 減 する 省 電 力 駆 動 方 式 などで<br />

実 現 。これにより、 部 品 の 削 減 や 小 型 化 ・ 高 集 積 化 を 行 い、 厚 みも50インチ<br />

PDPでは 世 界 最 薄 レベルの8.8mmとした。また、フル 動 画 解 像 度 1,080 本 は<br />

世 界 最 高 レベル。パナソニックでは、これらの 新 PDPを「NeoPDPeco」と 名 付<br />

け、 商 品 化 を 進 める。<br />

パナソニック、 高 効 率 ・ 高 画 質 の37インチフルHD LCDを 開 発<br />

パナソニックは、37インチフル・ハイビジョン(フルHD)クラスでは 世 界 最 小<br />

電 力 の90kWh/ 年 で、 動 画 解 像 度 が1,000 本 の 高 効 率 ・ 高 画 質 LCDを 開 発 し<br />

た。 光 透 過 率 が 他 方 式 に 比 べ1.8 倍 、IPSアルファテクノロジ 製 の 現 行 の<br />

「IPSαパネル」に 比 べ10% 高 く、これに 新 開 発 の 高 効 率 LEDバックライト<br />

(BL)や 独 自 の 液 晶 駆 動 技 術 「 液 晶 AI」により 映 像 の 動 きに 応 じてBL 点 灯<br />

を 局 所 的 に 制 御 する 高 速 駆 動 技 術 などを 組 み 合 わせて 実 現 。 新 型 LCDを<br />

「NeoLCDeco」と 名 付 け、 製 品 化 に 向 けた 取 り 組 みを 強 化 する。<br />

JVC、32インチで 世 界 最 軽 量 の 次 世 代 薄 型 LCD 技 術 を 開 発<br />

日 本 ビクター(JVC)は、 壁 掛 け/ 天 吊 りなど 自 由 なレイアウトが 可 能 な 次 世<br />

代 薄 型 LCD 技 術 を 開 発 した。 独 自 の 新 光 学 システムとLCDモジュール<br />

(LCM) 構 造 を 採 用 することで、32インチで 厚 み7mm( 最 薄 部 )、 重 さを 同 社<br />

従 来 比 1/2の5kgとし、 同 サイズで 世 界 最 軽 量 を 実 現 。また、LCMの 部 品 点<br />

数 を 従 来 と 比 べ 約 1/10に 削 減 、 資 源 使 用 量 も 同 約 50% 低 減 した。さらに、<br />

バックライト 光 源 にLEDを 採 用 して 水 銀 (Hg)レス 化 した。<br />

6. 装 置 / 部 材 の 動 向<br />

TEL、2008 年 度 Q4のFPD/ 太 陽 電 池 製 造 装 置 の 受 注 額 は 前 期 比 97.7%<br />

減<br />

東 京 エレクトロン(TEL)が、2008 年 度 第 3 四 半 期 のFPD/ 太 陽 電 池 ・ 半 導 体<br />

製 造 装 置 の 受 注 額 の 速 報 値 を 発 表 した。 合 計 受 注 額 ( 速 報 値 )は 前 期 比<br />

64.5% 減 、 前 年 同 期 比 81.0% 減 の 約 375 億 円 。 部 門 別 でみると、FPD/PVE<br />

製 造 装 置 が 前 期 比 97.7% 減 の 約 5 億 円 、SPEが 同 55.8% 減 の 約 370 億 円 と<br />

なった。<br />

住 友 化 学 の 台 湾 子 会 社 、MMAシート 製 造 / 販 売 事 業 を 買 収<br />

住 友 化 学 の100% 子 会 社 Sumipex TechSheetが、 台 湾 の 聚 美 社 からMMA<br />

(Methyl Methacrylate:メタクリル 酸 メチル)シートの 製 造 / 販 売 事 業 を 買 収<br />

した。これまで、シンガポールや 韓 国 でMMAモノマー/ポリマーの 製 造 設 備<br />

を 段 階 的 に 増 強 してきたが、 特 にMMAポリマー 事 業 の 一 部 であるシート<br />

は、LCD 光 学 材 料 や 看 板 、 照 明 などを 中 心 に 今 後 も 需 要 の 増 加 が 見 込 ま<br />

れる。 今 回 の 買 収 によりSumipex TechSheetのMMAシートの 年 産 能 力 は1<br />

万 tとなる。<br />

シャープ、 中 小 型 LCD 用 BL 向 けにサイド 発 光 チップ 白 色 LEDを 発 表<br />

シャープは、 中 小 型 TFT-LCD 用 バックライト(BL) 向 けとして、サイド 発 光<br />

チップLED「GM4BN653C0A」を 発 表 した。 青 色 LEDチップに、 緑 色 と 赤 色 の<br />

蛍 光 体 を 組 み 合 わせて 高 い 色 再 現 性 を 確 保 した 白 色 LED。 光 度 は、 従 来<br />

比 13%アップの1,700mcdで 業 界 最 高 という。3 原 色 を 含 んでいるため、カ<br />

ラーフィルターと 組 み 合 わせることにより、 高 純 度 の3 原 色 の 再 現 が 可 能 で<br />

ある。パッケージは3.85×1.0×0.6mm。<br />

7. 太 陽 光 発 電 の 動 向<br />

東 芝 、 太 陽 光 発 電 システム 事 業 の 体 制 を 強 化 、2015 年 度 に 売 上 高 2,000<br />

億 円 へ<br />

東 芝 は、 電 力 ・ 産 業 用 太 陽 光 発 電 システム 事 業 の 拡 大 に 向 けて 体 制 強 化<br />

を 図 るため、 同 事 業 を 統 括 する 組 織 を2009 年 1 月 1 日 付 けで 新 設 した。 社 内<br />

カンパニーの 電 力 流 通 ・ 産 業 システム 社 内 に「 太 陽 光 発 電 システム 事 業<br />

推 進 統 括 部 」として 設 置 され、 太 陽 光 発 電 システム 事 業 における 事 業 戦 略<br />

策 定 やマーケティングなどとともに、 他 の 社 内 カンパニー/グループ 会 社 に<br />

またがる 同 ビジネスを 組 織 横 断 的 に 統 括 。これにより 高 効 率 な 太 陽 光 イン<br />

バータ、 新 型 2 次 電 池 「SCiB」、 電 力 関 係 のシステム 技 術 などの 技 術 力 と 総<br />

合 力 を 生 かし、 高 効 率 な 太 陽 光 発 電 システムを 提 供 していく。 目 標 売 上 高<br />

として、2015 年 度 (2015.4〜2016.3)に 約 2,000 億 円 を 掲 げている。<br />

DNP、 太 陽 電 池 用 部 材 の 新 工 場 が 稼 働 を 開 始<br />

大 日 本 印 刷 (DNP)は、 泉 崎 工 場 ( 福 島 県 西 白 河 郡 ) 敷 地 内 に 太 陽 電 池 用<br />

バックシートと 充 填 材 を 製 造 する 新 工 場 を 竣 工 した。 投 資 額 は50 億 円 で、<br />

2009 年 1 月 からの 稼 動 を 開 始 後 、 同 年 夏 まで 順 次 生 産 能 力 を 増 強 し、 現 在<br />

の 約 3 倍 の 年 間 1GW 相 当 の 太 陽 電 池 部 材 の 供 給 体 制 を 整 える。 今 後 も 需<br />

要 動 向 に 合 わせて、 新 生 産 ラインの 導 入 も 検 討 していくという。また、 同 時<br />

に2009 年 1 月 、 太 陽 電 池 事 業 の 強 化 ・ 拡 大 を 目 的 に、エネルギーシステム<br />

事 業 部 を 発 足 。 日 本 / 欧 米 /アジアなどの 太 陽 電 池 メーカーに 積 極 的 に 販<br />

36 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 日 本 ディスプレイ/ 新 エネルギーの 動 向<br />

促 を 行 い、2008 年 度 に30 億 円 、2010 年 度 には 約 120 億 円 の 売 上 を 見 込 んで<br />

いる。<br />

三 洋 電 機 / 新 日 石 、 薄 膜 太 陽 電 池 の 製 造 / 販 売 で 合 同 会 社 を 設 立<br />

三 洋 電 機 と 新 日 本 石 油 ( 新 日 石 :ENEOS)は、 薄 膜 太 陽 電 池 の 合 弁 会 社<br />

「 三 洋 ENEOSソーラー 株 式 会 社 」を 設 立 した。 三 洋 が HIT(Heterojunction<br />

with Intrinsic Thin-layer) 太 陽 電 池 で 培 った 世 界 最 高 水 準 の 変 換 効 率 を 持<br />

つ 太 陽 電 池 要 素 技 術 、 薄 膜 太 陽 電 池 の 基 礎 技 術 と、 新 日 本 石 油 の 石 油<br />

精 製 や 化 学 品 製 造 で 蓄 積 してきたガス 原 材 料 技 術 、 中 東 産 油 国 との 信 頼<br />

関 係 など、 両 社 の 強 みを 結 集 して 早 期 事 業 化 を 図 る。2010 年 度 内 (〜<br />

2011.3)に、まずは80MW 規 模 で 生 産 / 販 売 を 開 始 し、その 後 、 順 次 生 産 能 力<br />

の 増 強 を 図 る 計 画 。これにより、2015 年 度 には 国 内 外 で 計 1GW 規 模 、2020<br />

年 度 には 計 2GW 規 模 の 生 産 ・ 販 売 を 目 標 とする。 新 会 社 の 資 本 金 は2 億<br />

円 で、 出 資 比 率 は50:50。<br />

カネカ、ハイブリッド 薄 膜 太 陽 電 池 の 生 産 能 力 を 年 150MWへ<br />

カネカは、 変 換 効 率 12%のハイブリッド 技 術 を 使 った 薄 膜 太 陽 電 池 の 生 産<br />

能 力 を 年 80MW 分 増 強 し、 同 150MWに 引 き 上 げる。 子 会 社 のカネカソーラー<br />

テック(KST)に100 億 円 強 を 投 じて 新 設 備 を 設 置 し、2010 年 夏 に 稼 働 を 開<br />

始 する 予 定 。 様 々なプロセ ス 革 新 を 進 め、 製 造 コスト100 円 /Wの 大 幅 なコ<br />

スト 削 減 の 早 期 実 現 にめどがついたために 増 強 を 決 定 した。<br />

yuasa@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

37


【 各 国 の 動 向 分 析 】<br />

2009 年 1 月 の 韓 国 ディスプレイ<br />

/ 新 再 生 エネルギーの 動 向<br />

1. パネルメーカー・ 業 界 の 動 向<br />

Samsung、2008 年 度 Q4はLCD/ 半 導 体 が 営 業 赤 字 に 転 落<br />

韓 国 Samsung Electronicsは、2008 年 度 第 4 四 半 期 (2008.10~12)の 全 社 売<br />

上 高 が 前 期 比 4.2% 減 、 前 年 同 期 比 6% 増 の18 兆 4,504 億 ウォン( 約 1 億<br />

2,915 億 2,800 万 円 )、 営 業 損 失 は9,371 億 ウォン( 約 655 億 9,700 万 円 )、 純 損<br />

失 も222 億 ウォン( 約 15 億 5,400 万 円 )となり、いずれも 赤 字 に 転 落 した。 事 業<br />

部 門 別 では、これまでも 赤 字 が 続 いていたデジタル 家 電 事 業 に 加 え、 前 期<br />

まで 黒 字 を 確 保 していたLCDと 半 導 体 事 業 が 営 業 損 失 に 転 落 。LCDの 売<br />

上 高 は 前 年 同 期 比 6.0% 減 の4 兆 1,200 億 ウォン( 約 2,884 億 円 )、 営 業 損 失<br />

は3,500 億 ウォン( 約 245 億 円 )。 大 型 パネルの 出 荷 枚 数 はユーザーの 在 庫<br />

調 整 で 前 期 比 10% 減 となったが、TV 用 は 好 調 で、 四 半 期 ベースで 初 めて<br />

600 万 枚 を 超 えた。 平 均 販 売 価 格 (ASP)は 若 干 低 下 したが、 業 界 平 均 の 前<br />

期 比 19% 下 落 よりも 下 落 幅 は 小 さかったとしている。 同 社 ではLCD 市 場 の<br />

回 復 は2009 年 下 期 を 予 測 しているが、2009 年 のLCD 事 業 戦 略 として、PC 用<br />

では、ノートPCはアスペクト 比 16:9のワイドパネル、LEDバックライト・ユニッ<br />

ト(LED BLU)、HD(High Definition)、 低 消 費 電 力 など、モニターも16:9ワイド<br />

などを 強 化 する 他 、TV 用 では52インチ 以 上 の 大 型 、240Hz 駆 動 、LED BLU<br />

搭 載 の 超 薄 型 パネルに 力 を 入 れていくとしている。また、 半 導 体 事 業 の 売<br />

上 高 は 前 期 比 18.0% 減 の3 兆 9,200 億 ウォン( 約 2,744 億 円 )で、このうちメモ<br />

リーが 同 21.1% 減 の2 兆 3,900 億 ウォン( 約 1,673 億 円 )、システムLSIが 同<br />

9.8% 減 の9,200 億 ウォン( 約 644 億 円 )となり、 営 業 損 失 は5,600 億 ウォン( 約<br />

392 億 円 )となった。DRAMは 各 社 が 生 産 調 整 を 行 ったにもかかわらず、 需<br />

要 急 減 で 供 給 過 剰 状 態 が 続 いた。 例 年 は 前 期 比 で 約 15% 増 加 するPCの<br />

出 荷 台 数 が、 同 期 は 逆 に 同 2% 減 となり、さらに、Netbookが 拡 大 したことで<br />

PC1 台 当 たりのDRAM 搭 載 容 量 が 減 少 したことが 響 いた。また、 供 給 過 剰<br />

により、DRAMのスポット 価 格 は1GビットDDR2タイプで 前 期 比 48% 下 落 し<br />

た。NAND 型 フラッシュメモリーも、 携 帯 電 話 やデジタル 家 電 向 けが 伸 びず、<br />

在 庫 レベルが 上 昇 。 唯 一 、システムLSIがLCDドライバICを 中 心 に 堅 調 で、<br />

利 益 率 は 従 来 並 みを 維 持 した。この 他 、 通 信 事 業 の 売 上 高 は 前 年 同 期 比<br />

44.0% 増 の7 兆 7,300 億 ウォン( 約 5,411 億 円 )、 営 業 利 益 は 同 72.0% 減 の<br />

1,600 億 ウォン( 約 112 億 円 )となった。 携 帯 電 話 の 出 荷 台 数 は 同 14% 増 の<br />

5,280 万 台 で、 先 進 市 場 ではフルタッチパネルモデルやスマートフォン、 新<br />

興 市 場 ではカメラ 付 きのミドルエンドグラスの 販 売 が 好 調 に 推 移 。しかし、<br />

ASPは 前 期 比 10% 下 落 し、 利 益 率 は 低 下 した。2009 年 の 世 界 携 帯 電 話 市<br />

場 ( 台 数 ベース)は 前 年 比 5~10% 減 少 し、 第 1 四 半 期 に 限 れば 前 年 同 期<br />

比 10~15% 減 になるとみているが、Samsungは2008 年 に 出 荷 台 数 1 億<br />

9,700 万 台 を 達 成 し、2009 年 の 目 標 出 荷 台 数 は2 億 台 を 掲 げている。これに<br />

より、2008 年 度 通 期 (2008.1~12)の 売 上 高 は 前 年 比 15.5% 増 の72 兆 9,500<br />

億 ウォン( 約 5 兆 1,065 億 円 )、 営 業 利 益 は 同 30.0% 減 の4 兆 1,300 億 ウォン<br />

( 約 2,891 億 円 )、 当 期 純 利 益 は 同 25.6% 減 の5 兆 5,300 億 ウォン( 約 3,871 億<br />

円 )となった。<br />

LGD、2008 年 度 Q4は 赤 字 に 転 落 も 通 期 では 売 上 / 営 業 利 益 は 過 去 最 高 に<br />

韓 国 LG <strong>Display</strong>(LGD)は、2008 年 度 第 4 四 半 期 (2008.10~12)の 売 上 高 が<br />

前 期 比 7.6% 増 、 前 年 同 期 比 3.7% 減 の4 兆 1,556 億 ウォン( 約 2,909 億 円 )、 営<br />

業 利 益 は2,884 億 ウォン( 約 202 億 円 )の 赤 字 になったと 発 表 した。しかし、<br />

2008 年 度 通 期 (2008.1~12)では 売 上 高 が 前 年 比 13.3% 減 の16 兆 2,636 億<br />

ウォン( 約 1 兆 1,380 億 円 )、 営 業 利 益 が 同 0.4% 増 の1 兆 7,354 億 ウォン( 約<br />

1,215 億 円 )となり、ともに 過 去 最 高 を 記 録 した。 以 下 、 第 4 四 半 期 についてみ<br />

ると、 売 上 高 、 販 売 増 と 為 替 レートの 変 動 などにより 増 加 をキープしたが、<br />

営 業 利 益 は 前 期 の2,536 億 ウォン( 約 178 億 円 )の 黒 字 、 前 年 同 期 の8,688<br />

億 ウォン( 約 608 億 円 )の 黒 字 から 赤 字 に 転 落 、 当 期 純 利 益 も6,839 億 ウォ<br />

ン( 約 447 億 円 )の 赤 字 となった。 赤 字 の 主 な 理 由 としては、LCDパネルの 価<br />

格 急 落 の 影 響 と、 米 独 占 禁 止 法 違 反 で2009 年 から5 年 間 納 付 する 罰 金 4<br />

億 ドルを 今 期 に 組 み 込 んだことを 挙 げている。また、 売 上 高 における 用 途<br />

別 比 率 は、LCD TV 用 パネルが57%、モニター 用 が20%、ノートPC 用 が<br />

18%、 中 小 型 (モバイル 機 器 用 )が5%で、 出 荷 パネルの 小 面 積 は386 万<br />

m2。 第 4 四 半 期 における 平 均 稼 働 率 は80% 台 で、 適 正 水 準 の 在 庫 を 維 持<br />

した 他 、 品 質 向 上 や 欠 陥 改 善 活 動 などの 歩 留 まりアップ、コスト 構 造 の 大<br />

きな 見 直 しなどにより 前 期 比 7%のコスト 低 減 (m2 当 たりの 売 上 高 /ドル 基<br />

準 )を 達 成 した。なお、2009 年 度 第 1 四 半 期 (2009.1〜3)の 出 荷 枚 数 ( 面 積<br />

ベース)は 前 期 比 で1〜5% 前 後 の 減 少 を、m2 当 たりのコスト 削 減 率 は10%<br />

台 序 盤 を 見 込 んでいる。また、 前 期 からの 価 格 下 落 の 可 能 性 は 低 く、あっ<br />

てもきわめて 制 限 的 で、 用 途 によっては 一 部 で 価 格 反 騰 も 予 想 されるとし<br />

ている。<br />

Samsung SDI、2008 年 度 通 期 は 黒 字 転 換 、2 次 電 池 /PDPがともに 好 調<br />

韓 国 Samsung SDIは、2008 年 度 通 期 (2008.1~12)の 売 上 高 が 前 年 比<br />

34.8% 増 の5 兆 3,028 億 ウォン( 約 3,181 億 6,800 万 円 )、 営 業 損 益 は 前 年 の<br />

5,382 億 ウォン( 約 322 億 9,200 万 円 )の 赤 字 から1,330 億 ウォン( 約 79 億 8,000<br />

万 円 )の 黒 字 に、 当 期 純 損 益 は 同 5,922 億 ウォン( 約 355 億 3,200 万 円 )の 赤<br />

字 から389 億 ウォン( 約 23 億 3,400 万 円 )の 黒 字 になったと 発 表 した。2008 年<br />

度 第 4 四 半 期 (2008.10~12)の 売 上 高 は 前 年 同 期 比 1.5% 減 の1 兆 4,592 億<br />

ウォン( 約 875 億 5,200 万 円 )と 微 減 だが、 営 業 損 益 は 前 年 同 期 の1,935 億<br />

ウォン( 約 116 億 1,000 万 円 )の 損 失 から512 億 ウォン( 約 30 億 7,200 万 円 )の<br />

黒 字 に 転 換 し、 前 期 の801 億 ウォン( 約 48 億 600 万 円 )に 続 き 利 益 を 確 保 。し<br />

かし、 同 期 の 純 損 益 は 前 期 の588 億 ウォン( 約 35 億 2,800 万 円 )の 黒 字 から<br />

389 億 ウォン( 約 23 億 3,400 万 円 )の 赤 字 に 転 落 した。 部 門 別 でみると、 電 池<br />

事 業 の 通 期 の 売 上 高 は 前 年 比 で2 倍 以 上 の8,155 億 ウォン( 約 489 億 3,000<br />

万 円 )で、 第 4 四 半 期 の 売 上 高 は 景 気 後 退 に 見 舞 われたにもかかわらず、<br />

為 替 の 影 響 と 原 材 料 価 格 の 安 定 などにより、 四 半 期 ベースで 過 去 最 高 の<br />

5,410 億 ウォン( 約 324 億 6,000 万 円 )となった。 一 方 、PDPモジュール 事 業 の<br />

売 上 高 は 前 年 同 期 比 37% 増 の2 兆 170 億 ウォン( 約 1,210 億 2,000 万 円 )、 出<br />

荷 台 数 は 同 39% 増 の430 万 台 で、 同 事 業 の 第 4 四 半 期 の 売 上 高 は、 景 気<br />

低 迷 による 消 費 の 萎 縮 により 前 期 比 3% 減 の5,350 億 ウォン( 約 321 億 円 )と<br />

なった。また、CRT 事 業 は、ブラウン 管 の 需 要 減 により 売 上 高 は 前 年 比 12%<br />

減 の1 兆 2,700 億 ウォン( 約 762 億 円 )に 減 少 したが、ラインの 競 争 力 向 上 や<br />

構 造 調 整 、 中 国 など 新 興 市 場 でのシェア 上 昇 などで、 通 期 では 黒 字 を 確 保<br />

した。なお、2009 年 度 (2009.1~12)については、2 次 電 池 市 場 は 携 帯 電 話 /<br />

ノートPCなどの 需 要 減 の 余 波 で 前 年 より 約 5% 減 少 するが、 大 手 ユーザー<br />

との 協 力 関 係 のさらなる 強 化 と 新 規 顧 客 からの 受 注 獲 得 により、2 次 電 池<br />

の 販 売 個 数 を 前 年 比 22% 増 の5 億 7,900 万 個 とする。 一 方 、PDP は、2009 年<br />

の 需 要 は 前 年 比 12% 以 上 、 特 に50インチ 以 上 は 同 17% 以 上 の 増 加 を 見 込<br />

38 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 韓 国 ディスプレイ/ 新 再 生 エネルギーの 動 向<br />

んでおり、 高 効 率 / 親 環 境 /3D/スリム 化 で 差 別 化 を 図 ると 同 時 に、 第 1 四 半<br />

期 にハンガリー 工 場 でPDPモジュールとセットのラインを 融 合 してシナジー<br />

効 果 を 発 揮 させる。また、Samsung SDIは、 今 後 の 事 業 概 念 として“G.R.Sを<br />

通 じた 親 環 境 エネルギー 製 造 サービス 業 ”と 規 定 、これまで 蓄 積 した 技 術<br />

競 争 力 とシェアをベースに、2009 年 は 本 格 的 に 親 環 境 / 新 エネルギー 事 業<br />

分 野 で 世 界 トップの 企 業 に 生 まれ 変 わると 宣 言 した。なお、G.R.SのGは<br />

“Generation(クリーンエネルギー)とGreen( 親 環 境 エネルギー)”を、Rは<br />

“Recycling(2 次 電 池 )とResponsible( 社 会 的 責 任 )”を、Sは“Storage(エネル<br />

ギー 保 存 )とSustainability( 長 期 的 視 野 の 経 営 )”を 意 味 するとしている。<br />

LGD、2008 年 12 月 は 赤 字 に、しかし6Gは 減 価 償 却 で 価 格 競 争 力 が 向 上<br />

LGDの2008 年 12 月 の 業 績 は、 赤 字 に 転 落 した 模 様 。2008 年 度 第 4 四 半 期<br />

(2008.10~12)では、 同 年 年 10 月 および11 月 は 黒 字 だったため、ブレーク<br />

イーブンもしくは 小 幅 の 赤 字 にとどまるとみられる。また、 現 在 のLGDの 第 6<br />

世 代 (6G)ラインの 稼 動 率 は90%と 比 較 的 高 い 水 準 を 維 持 しており、これ<br />

は 同 ラインの 減 価 償 却 が 完 了 し、 価 格 競 争 力 を 向 上 したためという。LGD<br />

の2009 年 1 月 の 生 産 枚 数 も、モニター 用 /ノートPC 用 /TV 用 のいずれも 前<br />

月 比 で 小 幅 増 となった。<br />

Samsung/CPT、TFT-LCD 技 術 で 特 許 クロスライセンス 契 約 を 締 結<br />

Samsung Electronicsは、 台 湾 Chunghwa Picture Tubes(CPT)とTFT-LCD 技<br />

術 に 関 する 特 許 でクロスライセンス 契 約 を 締 結 した。2009 年 1 月 22 日 付 で<br />

契 約 を 交 わし、 両 社 は 今 後 5 年 間 、 互 いが 保 有 するLCD 関 連 の 特 許 技 術 に<br />

ついて、 相 互 利 用 していく。ライセンス 対 象 の 特 許 や 金 額 など、 契 約 に 関 す<br />

る 詳 細 は 開 示 していない。<br />

LGD、CreeとLEDチップの 中 長 期 的 な 供 給 契 約 を 締 結<br />

LGDは、LED 関 連 主 要 技 術 を 保 有 している 米 CreeとLEDチップ 関 連 の 中 長<br />

期 供 給 契 約 を 締 結 した。 今 回 の 契 約 で、LGDはLED BLUを 採 用 したプレミ<br />

アムノートPC 事 業 部 門 を 強 化 していく 方 針 。また、LGDはCreeからBLU 用<br />

LEDチップを 調 達 する 他 、LEDのパッケージングに 関 する 技 術 支 援 も 受 け<br />

る。 一 方 、Creeは、LEDチップの 安 定 供 給 先 を 新 たに 確 保 する。LGDによる<br />

と、2009 年 にLEDを 採 用 したノートPCを50% 以 上 に 増 やす 計 画 としている。<br />

シャープ、LCDの 特 許 侵 害 でSamsungに 敗 訴<br />

Samsung Electronicsが、シャープのLCD 特 許 侵 害 を 米 国 際 貿 易 委 員 会<br />

(ITC:US International Trade Commission)に 提 訴 していた 件 で、Samsungが<br />

勝 訴 した。ITCの 判 事 は、シャープによるSamsung 保 有 の 特 許 2 件 に 対 する<br />

侵 害 を 認 定 。シャープに 対 し、LCD TV/ノートPC/ 携 帯 電 話 などに 使 われる<br />

LCD 関 連 部 品 と 製 品 について、 米 国 内 への 輸 入 と 米 国 での 販 売 の 差 し 止<br />

めを 命 じた。 一 方 、シャープもSamsungによる 特 許 侵 害 をITCに 訴 えており、<br />

2009 年 2 月 9 日 から 公 聴 会 が 開 始 される 予 定 。<br />

SMD 初 代 社 長 、「AMOLEDで 世 界 市 場 を 席 巻 」<br />

韓 国 Samsung Mobile <strong>Display</strong>(SMD)の 初 代 代 表 理 事 として 就 任 したKang<br />

Homoon 氏 は、1 月 22 日 の 就 任 挨 拶 で、「アクティブ 型 有 機 EL(AMOLED)を<br />

Samsungグループの 新 たな 主 要 成 長 エンジンとして 育 成 し、 全 世 界 ディス<br />

プレイ 市 場 を 席 巻 する」と 話 した。Kang 氏 は 目 標 達 成 のために、 相 互 尊 重 、<br />

自 発 的 挑 戦 、 革 新 の3つを 提 示 。SMDは、Samsung ElectronicsのMobile LCD<br />

事 業 部 、AMOLEDの 研 究 開 発 部 門 と、Samsung SDIのMobile 事 業 部 門 など<br />

が 統 合 し、2009 年 1 月 初 めに 設 立 された。 出 資 比 率 は、Samsung Electronics<br />

とSamsung SDIが50%ずつである。<br />

LGD、2009 年 のLED BLU 採 用 率 はノートPC 用 は30% 以 上 /TV 用 は10%へ<br />

LGDは2009 年 、ノートPC 用 LCDパネルの30% 以 上 にLED BLUを 採 用 する<br />

計 画 という。 業 界 関 係 者 によると、TV 用 も 約 10%まで 同 BLU 採 用 率 を 引 き<br />

上 げるが、 市 況 や 経 済 環 境 、さらには 部 材 メーカーの 対 応 力 によって 見 直<br />

す 可 能 性 はあるとしている。<br />

Samsung、 半 導 体 事 業 とLCD 事 業 を1 部 門 に 統 合<br />

Samsung Electronicsは、これまで 半 導 体 /LCD/ 携 帯 電 話 端 末 /TVなど、 大<br />

きく6つに 分 かれていた 事 業 部 門 を2つに 集 約 するなど、 大 規 模 な 再 事 業<br />

再 編 に 着 手 する。デバイス( 部 品 ) 事 業 は、 半 導 体 とLCDを 統 括 する「Device<br />

Solution(DS)」 部 門 に、セット 事 業 は、デジタルメディアと 情 報 通 信 を 統 合 し<br />

「Digital Media Communication(DMC)」 部 門 とする。 人 事 面 でも、 本 社 職 員 は<br />

一 部 を 除 いて 現 場 担 当 に 配 置 転 換 などを 実 施 。また、 環 境 対 策 チームを<br />

新 設 し、 社 内 に 分 散 していた 環 境 関 連 を 戦 略 的 に 機 能 統 合 する。また、DS<br />

部 門 のうちLCD 事 業 では、 中 小 型 LCDとAMOLEDをSamsung SDIとの 合 弁<br />

会 社 Samsung Mobile <strong>Display</strong>に 完 全 移 管 、さらに 本 体 は、HD LCD 事 業 部<br />

(TV/モニター 用 )とMobile LCD (ノートPC 用 ) 事 業 部 を1 事 業 部 に 統 合 し、<br />

DS 傘 下 に 編 入 。また、 半 導 体 とLCD 事 業 に 分 散 していた 研 究 開 発 を 融 合 し<br />

て、シナジー 効 果 を 引 き 出 すとしている。<br />

LGD、Appleと5 年 間 のLCDパネル 供 給 契 約 を 締 結<br />

LGDは、 米 San Franciscoで 開 催 されたMacworldにおいて、 米 Appleと 同 社 へ<br />

今 後 5 年 間 TFT-LCDパネルを 供 給 することで 最 終 合 意 し、 契 約 を 締 結 した<br />

と 発 表 した。2009 年 1 月 中 に 手 付 金 として5 億 ドルを 受 け 取 る。この 契 約 によ<br />

り、Appleは、 自 社 製 品 に 搭 載 するLCDパネルをLGDから 優 先 的 に 調 達 す<br />

る。5 年 間 の 総 取 引 規 模 は 両 社 の 事 業 戦 略 に 従 い、 今 後 協 議 して 決 定 す<br />

るとしているが、 価 格 や 用 途 など 具 体 的 な 内 容 は 公 表 されていない。<br />

LGD、 世 界 初 の480Hz LCD TV 用 パネルを 発 表 、2009 年 下 期 から 出 荷 へ<br />

LGDが、 世 界 初 の1 秒 間 に480フレームの 映 像 表 示 を 行 う480Hz LCD TV 用<br />

パネル「Trumotion 480Hz」を 開 発 した。 応 答 速 度 を4msへと 大 幅 に 高 速 化<br />

し、LCD TVの 課 題 である 残 像 減 少 を 解 消 、 自 然 な 映 像 表 示 を 行 うことで 目<br />

の 疲 労 感 を 抑 制 する。1 秒 当 たり240フレームの 映 像 を 表 示 する240Hz 技 術<br />

に、LCDバックライトのON/OFFを 高 速 で 制 御 するスキャニング・バックライ<br />

ト 技 術 を 加 えることで120Hz 技 術 の4 倍 、240Hz 技 術 の2 倍 の 高 速 化 を 実 現<br />

した。また、 暗 い 表 示 箇 所 をより 暗 く、 明 るい 箇 所 はより 明 るく 表 示 して 輝 度<br />

を 最 適 化 することで、 画 質 の 鮮 明 化 に 加 え 消 費 全 力 の 抑 制 も 可 能 とした。<br />

LGDは、2007 年 からIPS 技 術 をベースとした120Hz LCD TV 用 パネルの 出 荷<br />

を 開 始 しているが、2009 年 上 期 に120Hz 技 術 にスキャニング・バックライトを<br />

組 み 合 わせた240Hz LCD TV 用 パネル、 下 期 にTrumotion 480Hzの 本 格 出<br />

荷 を 開 始 する 予 定 である。<br />

LGD、DPFとしても 使 用 可 能 な47インチTV 用 LCDパネルを 開 発<br />

LGDは、デジタル・フォトフレーム(DPF)としても 最 適 な 機 能 を 備 えた47イン<br />

チTV 用 LCDパネル「Digital Photo TV」を 開 発 した。TV 放 送 を 視 聴 しない 時<br />

は、パネル 内 部 の 遊 休 メモリーを 活 用 することで、 待 機 モードでDPFとして<br />

使 用 可 能 。この 際 の 消 費 全 力 は、「TV 視 聴 時 の10~15%に 過 ぎない」( 同<br />

社 )という。<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

39


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 韓 国 ディスプレイ/ 新 再 生 エネルギーの 動 向<br />

2. 部 品 / 材 料 / 装 置 メーカー・ 業 界 の 動 向<br />

Dongbu HiTek、LCDドライバICの 独 自 開 発 に 成 功 、IDM 事 業 に 進 出<br />

韓 国 Dongbu HiTekは、LCDドライバICの 新 製 品 を 独 自 開 発 した。 開 発 に2 年<br />

をかけ、 並 行 して 世 界 的 に 設 計 /マーケティングネットワークの 構 築 を 進<br />

め、 従 来 品 に 比 べチップサイズを30% 以 上 縮 小 、 生 産 期 間 も25% 短 縮 した<br />

という。 新 チップは、まずはLGDに 供 給 する。また、 独 自 開 発 に 成 功 したこと<br />

で、これまでのファンドリー 事 業 に 加 えて、 今 後 はIDM(Integrated Device<br />

Manufacturer: 垂 直 統 合 型 デバイスメーカー)としての 事 業 展 開 も 進 める 考<br />

え。すでに 同 社 は、 新 たに10 種 類 以 上 のドライバICの 開 発 をほぼ 完 了 して<br />

おり、 国 内 外 のユーザーに 拡 販 していく。<br />

LGD/Hyundai Heavy Industrials、LCDパネル 搬 送 ロボットの 国 産 化 に 成 功<br />

LGDは 韓 国 Hyundai Heavy Industrials( 現 代 重 工 業 )と、これまで 輸 入 に 依 存<br />

してきたLCDパネル 搬 送 用 ロボットの 開 発 に 成 功 した。 今 回 開 発 したロ<br />

ボットは、TFT/カラーフィルター 工 程 を 終 えたパネルを 搬 送 するもので、<br />

2008 年 にLGDは 日 本 メーカーから160 台 を 輸 入 していた。LGDは 同 装 置 を<br />

韓 国 ・ 亀 尾 (Kumi) 工 場 に 設 置 、 輸 入 品 に 比 べ20~30%のコスト 低 減 と 年 90<br />

億 ウォン 強 ( 約 5 億 4,000 万 円 )の 輸 入 代 替 効 果 を 期 待 している。<br />

LCD 装 置 メーカーKornic、InnoluxとODF 装 置 の 供 給 で 契 約 を 締 結<br />

半 導 体 /LCD 製 造 装 置 などを 手 がける 韓 国 Kornic Systemsは、LCDパネル<br />

メーカーの 台 湾 Innolux <strong>Display</strong>とLCD 製 造 装 置 を 供 給 する 契 約 を 締 結 した。<br />

供 給 するのは 液 晶 滴 下 ・ 貼 り 合 わせ(ODF:One Drop Fill) 装 置 で、 金 額 は<br />

約 616 万 ドル。これまでKornicは、 自 社 のLCD 製 造 装 置 のほぼ 全 量 を<br />

Samsungに 供 給 してきたが、 今 回 の 契 約 をきっかけに、 台 湾 / 中 国 などへの<br />

展 開 を 積 極 的 に 進 めていくとしている。<br />

Samsungグループ、LED 事 業 で 合 弁 会 社 の 設 立 へ<br />

Samsung Electronics と Samsung Electro-Mechanics(サ ム ス ン 電 機 :<br />

Samsung EM)が、LED 事 業 を 強 化 するため、 合 弁 会 社 の 設 立 について 議 論<br />

を 行 っていることが 明 らかになった。 業 界 関 係 者 によると、 先 日 、 設 備 の 老<br />

朽 化 で 稼 動 を 停 止 した 半 導 体 の 第 3/ 第 4ラインをLED 生 産 ラインに 転 換 す<br />

る 可 能 性 が 高 いという。Samsung EMからLED 事 業 を 分 離 し、Samsung<br />

Electronicsが 投 資 する 案 と、 両 社 が 株 式 をそれぞれ 保 有 して 新 たに 法 人<br />

を 設 立 する 案 とで 議 論 が 進 められている 模 様 。Samsung EM 関 係 者 は、<br />

Samsung Electronicsと 事 業 協 力 で 論 議 していることは 事 実 だが、 最 終 結 論<br />

は 出 ていないとしている。<br />

Sangbo、LCD BLU 用 の 拡 散 シートで 特 許 を 出 願<br />

韓 国 Sangboは、LCD BLU 用 の 高 輝 度 光 拡 散 シートとその 製 造 技 術 に 関 し<br />

て、 特 許 を 出 願 したと 明 らかにした。<br />

Spolytech、LGEとパターン 型 拡 散 シートを 共 同 開 発<br />

韓 国 Spolytechは 同 LG Electronics(LGE)と 共 同 で、 新 技 術 を 用 いたLCD<br />

BLU 用 パターン 型 光 学 シートの 開 発 に 成 功 したと 明 らかにした。<br />

3. セットメーカー・ 業 界 の 動 向<br />

LGE、2008 年 度 Q4は 売 上 高 は 過 去 最 高 だが 営 業 利 益 は 大 幅 減<br />

LGEは、2008 年 度 第 4 四 半 期 (2008.10~12)の 売 上 高 は 前 期 比 11.3% 増 、<br />

前 年 同 期 比 22.5% 増 の13 兆 3,700 億 ウォン( 約 9,400 億 円 )、 営 業 利 益 は 前<br />

年 同 期 比 73.7% 減 の1,000 億 ウォン( 約 70 億 円 )になったと 発 表 した。FPD<br />

TVや 携 帯 電 話 の 好 調 で 売 上 高 は 四 半 期 ベースで 過 去 最 高 となったもの<br />

の、 全 事 業 分 野 で 利 益 率 が 低 下 、 営 業 利 益 率 は0.8%にとどまり、 営 業 利 益<br />

は 大 幅 減 となった。 部 門 別 でみると、 携 帯 電 話 機 やパソコンを 扱 うMobile<br />

Communication(MC) 部 門 の 売 上 高 は 前 期 比 17.6% 増 、 前 年 同 期 比 34.6%<br />

増 の4 兆 4,870 億 ウォン( 約 3,190 億 9,000 万 円 )、 営 業 利 益 は 前 年 同 期 比<br />

34.8% 減 の1,760 億 ウォン( 約 123 億 2,000 万 円 )。このうち 携 帯 電 話 の 売 上<br />

高 は 前 期 比 16.5% 増 、 前 年 同 期 比 40.3% 増 の4 兆 930 億 ウォン( 約 2,865 億<br />

1,000 万 円 )で、 営 業 利 益 は2,150 億 ウォン( 約 150 億 5,000 万 円 )を 確 保 。 携 帯<br />

電 話 の 出 荷 台 数 は 同 8% 増 の2,570 万 台 で、 北 米 向 けが 停 滞 したが、インド<br />

を 中 心 とするアジア 向 けが 伸 びた。2009 年 の 世 界 市 場 は 縮 小 するとみて<br />

おり、 市 況 に 応 じた 生 産 調 整 、スマートフォンと 低 価 格 のミドルエンド 端 末 に<br />

力 を 入 れ、シェア 拡 大 を 目 指 す 考 え。FPD TVやPDPモジュールを 扱 うDigital<br />

<strong>Display</strong>(DD) 部 門 の 売 上 高 は 前 期 比 19.9% 増 、 前 年 同 期 比 16.4% 増 の4 兆<br />

6,170 億 ウォン( 約 3,231 億 9,000 万 円 )、 営 業 損 失 は 前 年 同 期 の110 億 ウォン<br />

( 約 7 億 7,000 万 円 )から140 億 ウォン( 約 9 億 8,000 万 円 )に 膨 らんだ。LCD TV<br />

の 売 上 高 は 前 年 同 期 比 57% 増 と 大 きく 伸 びたが、PDP TVは 同 6% 減 、PDP<br />

モジュールも 同 44% 減 。 同 期 におけるFPD TVの 合 計 出 荷 台 数 は 同 35%<br />

増 の432 万 6,000 台 に 増 加 しものの、 大 幅 に 価 格 が 低 下 したという。 冷 蔵 庫<br />

や 洗 濯 機 、エアコンなどを 扱 うDigital Appliance(DA) 部 門 の 売 上 高 は 前 期<br />

比 7.6% 減 、 前 年 同 期 比 20.1% 増 の2 兆 9,710 億 ウォン( 約 2,079 億 7,000 万<br />

円 )、 営 業 損 益 は 前 年 同 期 の1,070 億 ウォン( 約 749 億 円 )の 黒 字 から620 億<br />

ウォン( 約 43 億 4,000 万 円 )の 赤 字 に 転 落 した。 売 上 は 大 幅 に 伸 びたが、 全<br />

般 に 価 格 競 争 が 激 化 したため 利 益 を 確 保 できなかったとしている。この<br />

他 、DVDなどの 記 録 関 連 を 扱 うDigital Media(DA) 部 門 の 売 上 高 は 前 期 比<br />

14.8% 増 、 前 年 同 期 比 10.6% 増 の1 兆 2,680 億 ウォン( 約 887 億 6,000 万 円 )、<br />

営 業 利 益 は40 億 ウォン( 約 2 億 8,000 万 円 )となった。 売 上 は 増 加 したが、<br />

DVD 記 録 装 置 など 高 付 加 価 値 光 メモリー 製 品 の 収 益 性 は 維 持 している<br />

が、 価 格 低 下 で 全 般 的 に 利 益 率 が 低 下 した。<br />

Samsung、TV 部 門 に 新 カテゴリー「LED TV」を 新 設<br />

Samsung ElectronicsのDigital Media 総 括 社 長 の 朴 従 愚 氏 は、 米 Las Vegas<br />

で 開 催 された2009 International Consumer Electronics Show(CES)におい<br />

て、LCD TV 部 門 に 新 カテゴリーとして「LED TV」(LEDバックライト・ユニットを<br />

搭 載 したLCD TV)を 新 たに 設 けると 発 表 した。これにより、 市 場 成 熟 と 世 界<br />

同 時 不 況 による 需 要 減 などTV 市 場 の 難 局 を 突 破 する。2009 年 のTV 市 場<br />

は、 台 数 ベースで 前 年 比 1% 減 、 金 額 ベースで 同 18% 減 が 予 想 されるなど、<br />

前 例 のない 危 機 を 迎 えることになる。 順 調 に 成 長 して 来 たLCD TVも、 成 長<br />

率 は 台 数 ベースで 同 17% 増 に 鈍 化 、 金 額 ベースでは 初 めて 同 16% 減 の<br />

減 少 になるとみられる。LED TVは、 従 来 のCCFLタイプに 比 べ 高 画 質 で 薄<br />

型 軽 量 、 親 環 境 という 多 くのメリットがあるが、これまでは 価 格 やLEDの 需<br />

給 などの 問 題 でハイエンド 向 けの 数 種 しかなかった。Samsungは、“ 高 画<br />

質 ”“スリムデザイン”“ 親 環 境 ( 低 消 費 電 力 / 水 銀 フリー)”というTV 市 場 の3<br />

大 トレンドを 満 たすLED TV 普 及 に 向 け、「Samsung LUXIA LED TV」シリーズ<br />

を 発 表 、40インチ/46インチ/55インチを 発 売 する。LUXIAは、 地 上 デジタル<br />

放 送 チューナー 内 蔵 型 でも、TV 全 体 の 厚 みを29mm 台 とし、デザインは 完<br />

成 度 を 高 めた2009 年 型 「Crystal Rose」を 採 用 。 朴 氏 は「2009 年 は、CRT/<br />

PDP/LCDに 集 約 されてきたTV 市 場 に、LED TVという 新 たなカテゴリーを 加<br />

えることで 市 場 を 牽 引 し、 利 益 を 確 保 する」と 話 した。SamsungはCES 2009<br />

で、 新 ディスプレイを 搭 載 した 次 世 代 TV 技 術 を 多 く 公 開 。2008 年 のIFAで 公<br />

開 したチューナー 内 蔵 型 で8.9mm 厚 のLED TVをさらに 進 化 させ、 世 界 最 薄<br />

の6.5mm 厚 とした 超 薄 型 LED TVの 他 、 解 像 度 がフルHD(1,920×1,080 画<br />

素 )の4 倍 以 上 (4,096×2,160 画 素 )である 世 界 初 の63インチUD(Ultra High<br />

Definition)PDP TVや、31インチ 有 機 EL(OLED)TVなどを 発 表 した。<br />

Samsung、2009 年 のFPD TV 目 標 販 売 台 数 は2,600 万 台 以 上<br />

Samsung Electronicsは、 米 Las Vegasで 開 催 されたCES 2009において、2008<br />

年 にTV 業 界 で 初 めて 売 上 高 20 兆 ウォン( 約 1 兆 4,000 億 円 )、LCD TV 販 売<br />

台 数 2,000 万 台 、シェア20% 以 上 の“Triple 20”を 記 録 し、3 年 連 続 でトップ<br />

シェアを 確 保 したと 発 表 した。また、2009 年 のFPD TV 目 標 販 売 台 数 は2,600<br />

万 台 以 上 で、4 年 連 続 で 世 界 トップシェアを 狙 う 考 えを 明 らかにした。2009<br />

年 のTV 事 業 については、LCD TVは40インチ 以 上 の 大 型 やフルHDなどの<br />

40 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 韓 国 ディスプレイ/ 新 再 生 エネルギーの 動 向<br />

ハイエンドモデルの 比 率 を 高 め、 前 年 比 10% 以 上 増 加 の2,200 万 台 以 上 と<br />

する。40インチ 以 上 の 大 型 の 比 率 は2008 年 の30% 台 から2009 年 は40% 台<br />

に 高 め、フルHDも 同 30% 台 から 同 50%に 拡 大 。2008 年 に、ハイエンドシリー<br />

ズとしてリリースし 販 売 台 数 が300 万 台 を 突 破 した「Crystal Rose」は、2009<br />

年 は1,000 万 台 以 上 へと 大 幅 に 増 やす。 一 方 、PDP TVは、Samsung SDIとの<br />

経 営 統 合 によるシナジー 効 果 を 本 格 化 させ、400 万 台 以 上 に 引 き 上 げる。<br />

PDP TVの2009 年 の 成 長 率 ( 台 数 ベース)は 前 年 比 4.8% 増 にとどまると 予<br />

想 されるが、Samsungは 同 33% 以 上 の 増 加 を 狙 う。 同 社 Digital Media 総 括<br />

社 長 の 朴 従 愚 氏 は「2009 年 のTV 市 場 は、 一 部 メーカーの 生 き 残 りが 危 ぶ<br />

まれるほど 難 しい 状 況 を 迎 える。 量 だけではなく 質 的 な 成 長 が 必 要 」<br />

「Samsungは、これまで 信 頼 を 得 てきた 製 品 力 とブランドパワーにより、 売 上<br />

拡 大 と 収 益 性 向 上 を 同 時 に 実 現 する」と 述 べた。<br />

長 産 業 である 風 力 / 太 陽 光 発 電 設 備 を 生 産 する 計 画 だ。<br />

joey@displaybank.com<br />

Samsung、50インチの 投 射 表 示 が 可 能 なプロジェクター 内 蔵 携 帯 電 話 の<br />

発 売 へ<br />

Samsung Electronicsは、プロジェクター 機 能 を 内 蔵 し、スタンドアローンで 最<br />

大 50インチ 画 像 の 投 射 表 示 は 可 能 な 携 帯 電 話 を 発 売 する。メインディスプ<br />

レイはAMOLEDで、 韓 国 のモバイル 機 器 向 け 地 上 デジタル 放 送 DMB<br />

(Digital Multimedia Broadcasting)を 視 聴 できる 他 、Micros<strong>of</strong>t Officeアプリ<br />

ケーション(Word/Excel/PowerPointなど)にも 対 応 するなど、「ポータブルプ<br />

ロジェクターに 劣 らない 性 能 を 備 えている」( 同 社 )としている。なお、 発 売 地<br />

域 は 韓 国 で、その 後 順 次 、 拡 大 していく 予 定 。<br />

4. 新 再 生 エネルギーメーカー・ 業 界 の 動 向<br />

Sodiff、 次 世 代 成 長 事 業 で 前 年 比 60%の 大 幅 成 長 を 達 成<br />

韓 国 Sodiffは、 特 殊 素 材 のNF3と 次 世 代 成 長 事 業 として 注 目 されている 太<br />

陽 電 池 材 料 のモノシラン 市 場 への 参 入 に 成 功 し、2008 年 度 (2008.1~12)<br />

の 売 上 高 が 前 年 比 60% 以 上 の 大 幅 な 成 長 を 達 成 した。 同 社 の2008 年 度<br />

の 売 上 高 は1,563 億 ウォン( 約 93 億 7,800 万 円 )、 営 業 利 益 は583 億 ウォン( 約<br />

34 億 9,800 万 円 )で、 自 己 資 本 比 率 は23.6%と、 安 定 した 事 業 拡 大 を 遂 げた。<br />

LGE、RECと 太 陽 電 池 用 Siウェーハの 長 期 供 給 契 約 を 締 結<br />

LGEが、 太 陽 光 エネルギー 専 門 のノルウェーRECグループと 太 陽 電 池 用 Si<br />

ウェーハの 長 期 供 給 契 約 を 結 んだ。 契 約 期 間 は2010 年 から2014 年 までの<br />

5 年 で、 取 引 金 額 は 計 3 億 4,000 万 ドル。2007 年 のRECグループのポリシリコ<br />

ン 生 産 能 力 は、 米 Hemlock、 独 Wackerに 続 く 世 界 3 位 で、 太 陽 電 池 用 ウェー<br />

ハ 生 産 能 力 は 世 界 1 位 。 同 グループは、 太 陽 電 池 用 ポリシリコンでウェー<br />

ハ~セル/モジュール~システムまで 手 掛 けている。LGEは2008 年 11 月 に、<br />

韓 国 ・ 亀 尾 (Kumi)で 太 陽 電 池 ラインへの 投 資 を 開 始 、 量 産 時 期 は 第 1 期 ラ<br />

インが2010 年 第 1 四 半 期 頃 、 第 2 期 ラインが2011 年 第 1 四 半 期 頃 を 予 定 して<br />

いる。 両 ラインはSiウェーハを 使 用 した 結 晶 系 太 陽 電 池 セル/モジュール<br />

専 用 で、 各 ラインの 生 産 能 力 は120MWの 計 240MW。LGEは、CTO 直 轄 の 太<br />

陽 電 池 事 業 チームを 設 置 し、 次 世 代 産 業 として 育 成 していく 方 針 。<br />

クリーンルームメーカーHNC、 太 陽 光 発 電 システム 事 業 へ 参 入<br />

ディスプレイ/ 半 導 体 /バイオ 分 野 のクリーンルームメーカーの 韓 国 HNC<br />

は、 最 近 、 知 識 経 済 部 から 新 再 生 エネルギー 専 門 企 業 としての 登 録 証 ( 太<br />

陽 光 と 地 熱 エネルギーの2 分 野 )を 取 得 、 太 陽 光 発 電 システム 分 野 へ 参 入<br />

すると 明 らかにした。<br />

全 羅 南 道 、 太 陽 光 設 備 メーカーなど3 社 と4,000 億 ウォンの 投 資 契 約 を 締 結<br />

韓 国 ・ 全 羅 南 道 が、 新 再 生 エネルギーや 鉄 鋼 関 連 の3 社 (SPP Youlchon<br />

Energy、DSR 製 鋼 、JDI ENG)と4,100 億 ウォン( 約 246 億 円 ) 規 模 の 投 資 契 約<br />

を 締 結 した。このうち、SPP Youlchon Energyは、 栗 村 (Youlchon) 工 場 ( 敷 地<br />

面 積 25 万 6,8155m2)に3,570 億 ウォン( 約 214 億 2,000 万 円 )を 投 じ、 次 世 代 成<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

41


【 各 国 の 動 向 分 析 】<br />

2009 年 1 月 の 台 湾 ディスプレイ 業 界 動 向<br />

1. OEM/ODM 業 界 の 動 向<br />

ASUSTeK、 米 ノートPC 市 場 の 攻 略 に 向 けてHon Hai/BestBuyと 協 力 関 係<br />

台 湾 ASUSTeK Computer は、 米 ノートPC 市 場 でのシェア 向 上 を 狙 い、 台 湾<br />

Hon Hai Precision <strong>Industry</strong>と 米 Bestbuyと 手 を 組 む。ASUSTeKが 設 計 、 世 界<br />

大 手 EMS(Electronics Manufacturing Service)のHon Haiが 製 造 、 米 流 通 大<br />

手 のBestBuyが 米 国 消 費 者 のニーズにマッチしたデザインの 提 案 と 製 品<br />

の 流 通 を 担 当 する。 注 目 されるのは、これによってHon HaiがASUSTeKの<br />

「Eee PC」のサプライチェーンに 食 い 込 む 点 で、 台 湾 Quanta Computerに 続<br />

く2 番 手 の 製 造 委 託 先 となる。また、 関 係 者 によると、2008 年 下 期 から<br />

Asustekは、 米 消 費 市 場 で 大 きな 影 響 力 を 持 つ 量 販 店 とのパートナーシッ<br />

プ 構 築 を 模 索 し、 米 国 での 自 社 のシェア 向 上 にはBestBuyが 最 適 と 判 断 し<br />

たという。ASUSTeKは2008 年 第 3 四 半 期 、 米 国 でEee PCを 含 むノートPCを<br />

20 万 台 販 売 し、シェアは8 位 まで 上 昇 したとみられる。2009 年 末 には、シェア<br />

6 位 を 確 保 する 考 えという。<br />

ASUSTek、 事 業 再 編 計 画 の 発 表 へ<br />

ASUSTeK Computerは、 事 業 再 編 計 画 を 発 表 する。 同 社 社 長 のJerry Shen<br />

氏 が 明 らかにした。 再 編 の 内 容 は、デジタル 家 電 /デスクトップPC 部 門 を 統<br />

合 し、 全 部 署 におけるリソースの 最 適 化 を 図 る 他 、ノートPC 部 門 をコン<br />

シューマーモデルとエンタープライズ/ローコストモデルの2 事 業 部 に 分 割 、<br />

マザーボード/グラフィックカード 部 門 は 人 員 を 削 減 し、 同 様 に2 事 業 部 体<br />

制 とする。また、ミニノートPC(いわゆるNetbook)「Eee PC」のラインナップも<br />

4シリーズに 絞 り 込 む 方 針 。<br />

2009 年 のLED LCD TVの 出 荷 台 数 シェア、 世 界 LCD TV 市 場 で5~10%に<br />

LEDバックライト・ユニット(BLU)を 搭 載 したLCD TV(LED LCD TV)の 出 荷 台<br />

数 は、2009 年 に 世 界 LCD TV 市 場 で5~10%になるとみられる。 薄 型 化 と 低<br />

消 費 電 力 への 要 望 の 高 まりに 対 し、 低 コストの 白 色 LED BLUが 応 えられる<br />

ようになり、パネルメーカーやTVメーカーがLED LCD TVの 普 及 に 積 極 的<br />

になっている。 韓 国 Samsung Electronicsは、すでに2008 年 に52インチの 白<br />

色 LED BLU 搭 載 LCDパネルの 生 産 を 開 始 しており、2009 年 は46インチ/55<br />

インチなどにラインナップを 拡 充 する 考 えで、 春 モデルとして 同 LED BLUを<br />

搭 載 した 大 型 LCD TV「LUXIA」シリーズを 発 表 。また、 韓 国 LG <strong>Display</strong>(LGD)<br />

と 台 湾 AU Optronics(AUO)は、 年 内 に 同 LED BLU 搭 載 の40インチパネル、<br />

シャープは 同 52インチパネルの 生 産 を 開 始 し、ソニーなども 同 様 のLCD TV<br />

を 投 入 するとみられる。ある 市 場 関 係 者 は、RGB 方 式 のLED BLUはまだま<br />

だ 高 額 だが、 白 色 LED BLUとCCFL BLU 搭 載 のLCD TVの 価 格 差 は、100~<br />

200ドルまで 急 速 に 縮 小 するとしている。<br />

大 手 TVメーカー、2009 年 1 月 に 台 湾 からLCD パネルの 調 達 再 開 か<br />

大 手 LCD TVメーカーが 保 有 パネル 量 の 減 少 により、2009 年 1 月 に 台 湾 パ<br />

ネルメーカーからの 調 達 を 本 格 的 に 再 開 する 可 能 性 が 出 てきた。LCDパ<br />

ネルは2008 年 の 需 要 急 減 を 受 け、 第 4 四 半 期 にパネルメーカーと 部 材 メー<br />

カーが 生 産 量 を 大 幅 に 抑 制 するなど 非 常 に 不 安 定 な 状 況 だったが、 大 手<br />

LCD TVメーカーの 年 末 商 戦 の 販 売 結 果 は 予 想 ほど 悪 くなかったため、 保<br />

有 パネル 水 準 が 下 がり、 台 湾 メーカーから 一 部 パネルの 調 達 を 開 始 した<br />

とみられる。しかし、 台 湾 パネルメーカーはこの 見 方 に 対 し、コメントを 避 け<br />

ており、LCD TVメーカーの 多 くも2009 年 の 需 要 が 把 握 できておらず 目 標 出<br />

荷 台 数 も 未 確 定 で、まだ 台 湾 パネルメーカーと 年 間 供 給 契 約 を 締 結 してい<br />

ない。なお、ほとんどのLCD TVメーカーは、2008 年 11~12 月 に 台 湾 からTV<br />

用 パネルを 調 達 しなかった。<br />

2. 大 型 TFT-LCDパネル 業 界 の 動 向<br />

AUO、 薄 膜 PVモジュールに1 億 5,000 万 ドル 投 資 発 表<br />

AUOは、 最 低 10%のエネルギー 転 換 変 換 効 率 を 持 つ 第 3 世 代 薄 膜 太 陽 電<br />

池 (PV)モジュールの 開 発 事 業 のために、1 億 5,000 万 ドルの 予 算 を 策 定 した。<br />

どういうタイプの 薄 膜 PV 技 術 を 採 用 するか 未 定 だが、タンデムジャンクショ<br />

ン 型 のマイクロa-SiまたはCIGS 方 式 を 選 択 するとみられる。CIGS 方 式 の 可<br />

能 性 が 高 いが、これは 製 造 技 術 の 完 成 度 が 比 較 的 高 いためである。<br />

AUO、2008 年 度 Q4は 営 業 利 益 / 当 期 純 利 益 とも 赤 字 に 転 落<br />

AUOは、2008 年 度 第 4 四 半 期 2008.10~12)の 売 上 高 が 前 期 比 42.6% 減 、 前<br />

年 同 期 比 61.6% 減 の597 億 5,000 万 NTドル( 約 1,673 億 円 )になったと 発 表 し<br />

た。 営 業 損 失 は209 億 3,500 万 NTドル( 約 586 億 1,800 万 円 )、 当 期 純 損 失 は<br />

265 億 9,500 万 NTドル( 約 744 億 6,600 万 円 )で、 前 期 や 前 年 同 期 の 黒 字 から<br />

赤 字 に 転 落 した。また、 大 型 TFT-LCDパネル(10インチ 以 上 )の 出 荷 面 積<br />

は 前 年 同 期 比 39% 減 の2,087km2、 平 均 販 売 単 価 は99ドルで、 前 年 同 期 の<br />

187ドルからほぼ1/2に 大 幅 に 下 落 。このうち、PC 用 は 前 年 同 期 の126ドル<br />

から62ドル、TV 用 は 同 339ドルから225ドルへといずれも 大 きく 落 ち 込 んだ。<br />

一 方 、 中 小 型 の 出 荷 枚 数 はほぼ 前 年 同 期 並 みの4,740 万 枚 を 維 持 したが、<br />

売 上 高 は 同 28% 減 の101 億 NTドル( 約 291 億 2,000 万 円 )に 減 少 。なお、2009<br />

年 3 月 の 生 産 能 力 の 計 画 値 は2008 年 12 月 時 点 の 数 値 を 据 え 置 き、 第 7.5<br />

世 代 工 場 が 月 産 7 万 5,000シート、 第 6 世 代 が2 工 場 合 計 で 同 24 万 シートな<br />

どとしている。<br />

AUO、2009 年 下 期 からノートPC 用 のIn-Cell 方 式 タッチパネルの 量 産 へ<br />

AUOは、2009 年 下 期 から12インチ 以 上 のノートPC 用 にIn-Cell 方 式 のタッチ<br />

パネルの 量 産 を 開 始 する。 同 社 社 長 LJ Cheが 明 らかにした。 同 氏 による<br />

と、タッチパネル 機 能 をサポートする 米 Micros<strong>of</strong>tの 新 OS「Windows 7」は、<br />

2009 年 末 までに 市 場 に 受 け 入 れられる 見 通 しで、 顧 客 は 大 型 パネル 用<br />

タッチパネルソリューションに 大 きな 興 味 を 示 しているという。すでに 同 社<br />

は、 小 型 のIn-Cellタッチパネルを 出 荷 中 。LCD 製 造 ラインで 対 応 できるIn-<br />

CellタッチパネルはAUOの 工 場 、その 他 の 方 式 のタッチパネルは、カラー<br />

フィルターメーカーの 子 会 社 Candoで 生 産 を 行 っているとしている。<br />

AUO/CMO、 中 国 TVメーカーと2009 年 のLCDパネル 供 給 契 約 を 締 結<br />

AUOと 台 湾 Chi Mei Optoelectronics(CMO)は、 中 国 のTVメーカー9 社 と、<br />

2009 年 のTV 用 LCDパネルの 供 給 に 関 する 契 約 を 結 んだ 模 様 。 供 給 先 の<br />

中 国 TVメーカーは、KONKA、Hisense、TCLなどの 大 手 で、 金 額 は9 社 合 計 で<br />

21 億 9,000 万 米 ドル、 枚 数 は 前 年 比 29% 増 の1,200 万 枚 を 上 回 るとみられ<br />

る。 現 時 点 で 中 国 は、AUOのTV 用 パネル 出 荷 枚 数 の15%を 占 めている<br />

が、AUOでは 旧 正 月 休 暇 期 間 中 に20%までの 上 昇 を 見 込 んでいる。すで<br />

にCMOも、 中 国 政 府 の 実 施 する 農 村 地 帯 における 電 気 製 品 普 及 促 進 の<br />

42 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 台 湾 ディスプレイ 業 界 動 向<br />

政 策 により、22インチ/26インチTV 用 パネルを 供 給 中 。なお、2009 年 の 中 国<br />

LCD TV 市 場 は、1,600 万 ~2,000 万 台 になると 予 測 されている。<br />

CPT、2008 年 12 月 のTFT-LCD 部 門 の 売 上 高 は 前 年 同 月 比 75.4% 減<br />

台 湾 Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、2008 年 12 月 の 売 上 高 が 前 月 比<br />

32.7% 減 、 前 年 同 月 比 74.4% 減 の35 億 8,900 万 NTドル( 約 100 億 9,200 万 円 )<br />

になったと 発 表 した。このうちTFT-LCD 部 門 の 売 上 高 は 前 月 比 29.0% 減 、<br />

前 年 同 月 比 75.4% 減 の30 億 5,300 万 NTドル( 約 85 億 4,800 万 円 )で、パネル<br />

の 出 荷 枚 数 は 大 型 (モニター 用 /ノートPC 用 /TV 用 )が 前 月 比 17.3% 減 、 前<br />

年 同 月 比 62.0% 減 の85 万 3,000 枚 、 中 小 型 が 前 月 比 26.6% 減 の257 万 2,000<br />

枚 と、いずれも 大 幅 に 減 少 した。<br />

CPT、 旧 正 月 明 けに 人 員 削 減 実 施 の 噂 を 否 定<br />

CPTは、 旧 正 月 休 暇 明 けに 人 員 削 減 を 実 施 するとの 噂 を 否 定 した。 同 社 で<br />

は、これまでいかなる 人 員 削 減 も 考 えたことがないとしている。なお、 台 湾<br />

証 券 取 引 所 (TSE:Taiwan Stock Exchange)のデータによると、CPTの2008<br />

年 度 第 4 四 半 期 (2008.10~12)の 単 独 売 上 高 は、 前 期 比 43,2% 減 の120 億<br />

7,000 万 NTドル( 約 321 億 700 万 円 )と、 大 幅 減 少 となった。<br />

Samsung/CPT、TFT-LCD 技 術 で 特 許 クロスライセンス 契 約 を 締 結<br />

韓 国 Samsung Electronicsは、CPTとTFT-LCD 技 術 に 関 する 特 許 でクロスラ<br />

イセンス 契 約 を 締 結 した。2009 年 1 月 22 日 付 で 契 約 を 交 わし、 両 社 は 今 後 5<br />

年 間 、 互 いが 保 有 するLCD 関 連 の 特 許 技 術 について 相 互 利 用 していく。ラ<br />

イセンス 対 象 の 特 許 や 金 額 など、 契 約 に 関 する 詳 細 は 開 示 していない。<br />

HannStar、2008 年 度 通 期 の 売 上 高 は 前 年 比 29.0% 減<br />

台 湾 HannStar <strong>Display</strong>は、2008 年 12 月 の 売 上 高 が 前 月 比 74.1% 減 、 前 年 同<br />

月 比 91.9% 減 の5 億 1,100 万 NTドル( 約 14 億 3,100 万 円 )になったと 発 表 した。<br />

TFT-LCDの 出 荷 枚 数 / 台 数 は、モニター 用 大 型 パネルおよび「HannsG」ブ<br />

ランドのモニターが 前 月 比 7.1% 増 の 計 53 万 9,000 枚 / 台 、 中 型 パネル(12イ<br />

ンチ 以 下 )が 同 51.1% 減 の69 万 1,000 枚 。これにより、2008 年 度 通 期 (2008.1<br />

~12)の 売 上 高 は 前 年 比 29.0% 減 の603 億 2,200 万 NTドル( 約 1,689 億 円 )と<br />

なった。<br />

台 湾 LCD 製 造 装 置 メーカー、AUO/CMOの 中 国 での 受 注 獲 得 で 売 上 増 へ<br />

台 湾 のLCD 製 造 装 置 メーカーは、AUOとCMOから2009 年 第 1 四 半 期 に、 総<br />

額 700 億 NTドル( 約 1,960 億 円 )のLCDパネル 新 規 受 注 が 見 込 まれるとい<br />

う。AUOとCMOは 中 国 TVメーカー9 社 とLOI(Letter <strong>of</strong> Intent: 関 心 表 明 書 )を<br />

結 び、 中 国 から 計 722 億 NTドル( 約 2,022 億 円 )の 受 注 を 獲 得 した 模 様 。これ<br />

によって、 両 社 への 装 置 供 給 シェアで 約 60%を 占 めている 台 湾 の 装 置 メー<br />

カー、 特 にContrel Semiconductor Technology、Gallant Precision Machining<br />

(GPM)、Mirle Automationが 恩 恵 を 受 ける。なお、このうちMiraeの2008 年 12<br />

月 の 売 上 高 は 前 月 比 97% 減 だった。<br />

大 手 LCDメーカーが2009 年 Q1に 稼 働 率 上 昇 へ、 再 び 供 給 過 剰 の 可 能 性 も<br />

大 手 TFT-LCDパネルメーカーが、2009 年 第 1 四 半 期 にパネル 価 格 の 上 昇<br />

を 見 込 んで 稼 働 率 を 高 める 動 きに 入 っている。この 動 きに 対 して、 台 湾 の<br />

パネルメーカーは、 再 び 供 給 過 剰 に 陥 る 可 能 性 を 懸 念 。 最 近 になって 始<br />

まった 発 注 ラッシュにともない、LGDが 第 1 四 半 期 に 稼 働 率 を10~90%( 上<br />

昇 率 はラインによって 異 なる) 高 めることを 示 唆 するなど、パネルメーカー<br />

の 稼 働 率 は 上 昇 している。パネル 価 格 も 下 げ 止 まりつつあるが、 依 然 とし<br />

て 消 費 者 市 場 の 需 要 は 戻 っていないのが 実 状 で、もし、 大 手 がいっせいに<br />

こうした 動 きに 同 調 すれば、 大 規 模 な 供 給 過 剰 に 転 じ、パネル 価 格 が 再 度<br />

下 落 してしまう 公 算 が 高 い。<br />

台 湾 パネルメーカー、2009 年 は 大 手 TVメーカーから 受 注 増 は 期 待 できず<br />

台 湾 LCDパネルメーカーに 対 する2009 年 の 大 手 TVメーカーのパネル 調 達<br />

量 は、2008 年 と 同 レベルにとどまるとみられる。 先 進 市 場 では 普 及 率 が 高<br />

まっていることに 加 え、 世 界 経 済 の 低 迷 が 追 い 討 ちをかけ、LCD TV 市 場 の<br />

成 長 が 鈍 化 しているためである。これまでSamsung Electronicsは、AUOと<br />

CMOから 自 社 のLCD TV 用 に 最 大 60%のパネルを 調 達 していたが、 同 社 と<br />

ソニーの 大 型 LCDパネル 合 弁 会 社 S-LCDが 新 規 の 第 8 世 代 ラインを 立 ち<br />

上 げるため、Samsungからの 受 注 量 は2008 年 レベルにとどまり、 現 在 の<br />

Samsungからの 受 注 量 は、ピーク 時 の60 万 ~75 万 枚 / 月 から2 万 ~4 万 枚 /<br />

月 まで 落 ち 込 んでいる 模 様 。このため、 台 湾 勢 は 中 国 などの 新 興 市 場 やシ<br />

ステムインテグレーター(System Integrator:SI)からの 新 規 受 注 獲 得 に 力<br />

を 入 れている。なお、2009 年 のLCD TV 市 場 は 出 荷 台 数 ベースで 前 年 比 15<br />

~20% 増 の1 億 1,500 万 ~1 億 2,000 万 台 と 予 想 している。<br />

台 湾 政 府 、LCDパネル 産 業 の 支 援 を 約 束<br />

台 湾 政 府 が、 世 界 経 済 危 機 で 経 営 が 危 機 に 陥 っている 自 国 のLCDパネル<br />

産 業 への 支 援 を 決 定 した 模 様 。まだ、 詳 細 は 発 表 されていないが、 台 湾 首<br />

相 のLiu Chao-shiuan 氏 は、LCDパネル 産 業 は 台 湾 にとって 国 家 的 な“ 戦 略<br />

産 業 ”とし、 支 援 の 意 図 を 説 明 。 同 氏 は、2008 年 末 にCMO 本 社 を 訪 問 し、 同<br />

社 設 立 者 のHsu Wen-long 氏 と 社 長 Jau-Yang Ho 氏 と 非 公 開 会 談 を 行 った。<br />

Ho 氏 によると、 同 会 談 でLCDパネル 産 業 に 対 する 政 府 の 資 金 援 助 や 合<br />

併 / 協 業 に 関 する 話 題 は 出 ず、 現 時 点 ではCMOも 合 併 / 協 業 について 具<br />

体 的 な 計 画 は 持 っていないという。<br />

3. 中 小 型 パネル 業 界 の 動 向<br />

中 小 型 パネル 需 要 に 回 復 の 兆 し、 台 湾 勢 の2009 年 1 月 の 出 荷 は 増 加 へ<br />

中 小 型 LCDパネルメーカーへの 受 注 が2009 年 1 月 、 旧 正 月 休 暇 を 控 え 殺<br />

到 しているという。AUOの2008 年 12 月 の 中 小 型 パネルの 出 荷 枚 数 は 前 月<br />

比 33.7% 減 の985 万 枚 で、 第 4 四 半 期 もフィンランドNokiaからの 携 帯 電 話 用<br />

の 受 注 が 伸 びず 急 減 した。しかし、 最 近 になって 新 興 国 向 けで 回 復 がみら<br />

れる 他 、Nokiaも2008 年 11 月 から 発 注 を 抑 えた 結 果 、 在 庫 レベルが 低 下 。こ<br />

れにより、AUOやInnolux <strong>Display</strong>、Wintek、TPO <strong>Display</strong>sの2009 年 1 月 の 中 小<br />

型 パネル 出 荷 枚 数 は、 前 月 比 で 若 干 の 伸 びとなった 模 様 。<br />

PVI、2009 年 末 までにカラー 電 子 ペーパーの 量 産 開 始 へ<br />

台 湾 Prime View International(PVI)は、2009 年 第 2 四 半 期 からフレキシブル<br />

タイプのElectrophoretic <strong>Display</strong>(EPD、 電 子 ペーパー)を、2009 年 末 までにカ<br />

ラーEPDの 量 産 を 開 始 する。また、PVIは2008 年 7 月 に 韓 国 BOE Hydis<br />

Technology( 現 Hydis Technologies:HYDIS)を 買 収 して 以 来 、EPDの 生 産 設<br />

備 の 一 部 をHYDISに 移 行 しており、HYDISも2009 年 第 2 四 半 期 までにEPD<br />

の 出 荷 を 開 始 。さらに、PVIは、HYDISの 生 産 能 力 の 半 分 以 上 を2010 年 まで<br />

にEPD 用 とする。 現 在 、PVIは 台 湾 ・ 新 竹 (Hsinchu)に 第 2.5 世 代 ラインを1 本 、<br />

その 他 、HYDISの 第 2.5 世 代 / 第 3 世 代 / 第 3.5 世 代 各 1 本 の 計 4 本 のラインを<br />

保 有 している。<br />

Wintek、4.5Gライン 建 設 を 延 期 へ<br />

Wintekが、 第 4.5 世 代 (4.5G)LCDラインの 建 設 を 延 期 する 可 能 性 が 高 まって<br />

いる。Southern Taiwan Science Park(STSP) 内 に 建 設 する 予 定 だが、 世 界 レ<br />

ベルで 見 ると 中 小 型 パネルの 需 要 減 退 は2009 年 いっぱい 続 くと 判 断 したた<br />

め。Wintekは2008 年 7 月 、3 億 3,100 万 ~3 億 9,700 万 ドル 分 の 預 託 証 券 (DR:<br />

Depositary Receipt)の 発 行 予 定 を 発 表 、 主 に4.5Gラインの 建 設 向 けと 予 定 し<br />

ていたが、 世 界 金 融 危 機 の 影 響 で 取 締 役 会 が 撤 回 した 経 緯 がある。<br />

Giantplus/Star World、2009 年 は 新 規 受 注 の 獲 得 で 売 上 増 へ<br />

不 透 明 な 経 済 情 勢 が 続 く 中 、 中 小 型 LCDパネルメーカーの 台 湾 Giantplus<br />

TechnologyとLCDモジュール(LCM) 専 業 の 同 Star World Technologyは、 新<br />

規 顧 客 の 開 拓 / 受 注 獲 得 を 積 極 化 することで2009 年 の 利 益 確 保 を 狙 って<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

43


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 1 月 の 台 湾 ディスプレイ 業 界 動 向<br />

いる。Giantplusは、Samsung ElectronicsとLG Electronics(LGE) 向 けの 携 帯<br />

電 話 用 の 出 荷 が2009 年 第 2 四 半 期 までは 着 実 に 拡 大 、 一 方 、Star Worldは<br />

現 在 、 日 本 のコンシューマー 機 器 メーカーと 協 業 について 交 渉 中 で、 新 規<br />

受 注 の 獲 得 に 成 功 すれば2009 年 下 期 から 売 上 増 に 寄 与 すると 予 想 して<br />

いる。なお、Giantplusの2008 年 12 月 の 売 上 高 は 前 月 比 10.0% 減 、 前 年 同 月<br />

比 9.7% 減 の6 億 8,800 万 NTドル( 約 19 億 2,600 万 円 )で、2008 年 度 通 期<br />

(2008.1~12)では 前 年 比 7.0% 増 の134 億 NTドル( 約 375 億 円 )となった。<br />

Star Worldは12 月 の 売 上 高 を 公 表 していない。<br />

4. 部 品 / 材 料 / 装 置 メーカー・ 業 界 の 動 向<br />

台 湾 の 大 手 部 材 メーカー、 受 注 ラッシュで2009 年 1 月 の 売 上 高 は 前 月 比<br />

増 に<br />

台 湾 の 大 手 LCD 部 材 メーカーが、 受 注 ラッシュにより2009 年 1 月 の 売 上 高<br />

は 前 月 比 で 増 加 した 模 様 。セットメーカーがパネル 価 格 は 今 が 底 と 判 断 し<br />

たことと、 中 国 政 府 による 地 方 農 村 地 帯 に 対 する 電 子 機 器 普 及 政 策 によ<br />

るものとみられる。バックライト・ユニット(BLU)メーカーのRadiant Opto-<br />

Electronicsの1 月 の 売 上 高 は、 前 月 比 30.1% 増 の19 億 NTドル( 約 51 億<br />

5,400 万 円 )。 大 型 アプリケーションのTV/モニター/ノートPC 用 BLUの 受 注<br />

が 全 て 増 加 したためで、2 月 の 売 上 高 は20 億 NTドル( 約 53 億 2,000 万 円 )に<br />

達 すると 予 想 している。 同 じくBLUメーカーのKenmos Technologyの1 月 の 売<br />

上 高 は、 前 月 の3 億 9,100 万 NTドル( 約 10 億 4,000 万 円 )からやや 増 加 して4<br />

億 NTドル( 約 10 億 6,400 万 円 )を 超 え、LCD 光 学 フィルムメーカーのWah<br />

Hong Industrialの1 月 の 売 上 高 は、 前 月 の2 億 6,000 万 NTドル( 約 6 億 9,200 万<br />

円 )から 約 10% 増 の2 億 8,000 万 ~2 億 9,000 万 NTドル( 約 7 億 4,500 万 ~7 億<br />

7,100 万 円 )となった 模 様 。Wah Hongは、 既 存 製 品 の 受 注 増 に 加 え、 新 たに<br />

出 荷 開 始 したBEF(Brightness Enhancement Film)が 寄 与 した。 同 社 の1 月<br />

のBEF 出 荷 量 は100 万 ユニットで、2 月 の 売 上 高 は3 億 NTドル( 約 7 億 9,800<br />

万 円 )を 超 えると 予 想 される。 光 学 フィルムメーカーEfun Technologyの1 月<br />

の 売 上 高 は、 中 大 型 アプリケーション 向 けが 牽 引 し、 前 月 の8,471 万 NTドル<br />

( 約 2 億 2,500 万 円 )から1 億 NTドル( 約 2 億 6,600 万 円 ) 超 になった 模 様 だ。<br />

台 湾 LCD 装 置 メーカー、LCDパネルからLED/ 薄 膜 太 陽 電 池 に 柱 をシフト<br />

台 湾 LCDパネルメーカーは 先 日 、 中 国 TVメーカーから700 億 NTドル( 約 1,862<br />

億 円 )のTV 用 パネル 受 注 を 獲 得 したが、 台 湾 のLCD 製 造 装 置 メーカーの 業<br />

績 にはほとんど 寄 与 しないという。このため、 台 湾 の 装 置 メーカーは、LCDパ<br />

ネルに 代 えて、LEDパッケージングや 薄 膜 太 陽 電 池 モジュール 分 野 にリソー<br />

スを 集 中 する。LED 関 連 の 装 置 需 要 は 増 加 が 予 想 されており、さらにContrel<br />

Semiconductor TechnologyやMirle Automation、All Ring Tech、Highlight Tech<br />

(HTC)などは 太 陽 電 池 の 薄 膜 形 成 装 置 に 期 待 しており、2009 年 第 2 四 半 期 よ<br />

り 同 分 野 の 売 上 が 業 績 に 寄 与 すると 見 込 んでいる。<br />

台 湾 タッチパネルメーカーの 売 上 高 、2008 年 Q4はハイエンド/ニッチ 向 け<br />

が 牽 引<br />

コンシューマー 製 品 の 需 要 は 鈍 化 しているが、タッチパネルメーカーの 台<br />

湾 Young Fast Optoelectronicsと 同 J Touchの2008 年 度 第 4 四 半 期 (2008.10<br />

~12)の 売 上 高 はハイエンド 製 品 のサプライチェーンへの 食 い 込 みに 成 功<br />

したことで、 前 期 比 で 増 加 した 模 様 。ニッチ 用 で 台 湾 トップのタッチパネル<br />

メーカーYoung Fastの 第 4 四 半 期 の 売 上 高 は5 億 4,100 万 NTドル( 約 15 億<br />

1,500 万 円 )で、J TouchはSamsung Electronicsから 携 帯 電 話 用 の 受 注 を 獲<br />

得 したことにより、 同 期 の 売 上 高 は 前 期 比 49.8% 増 になったとみられる。こ<br />

の 他 、 台 湾 のタッチパネルメーカーでは、 産 業 用 PCやPOS 端 末 、カーナビ<br />

ゲーション、 軍 事 用 に 特 化 している 台 湾 Transtouch Technologyと 同 Mildex<br />

Opticalなどがある。 一 般 に、 産 業 用 PC 市 場 はコンシューマー 市 場 よりも 安<br />

定 しており、Transtouchの 同 期 の 売 上 高 は 前 期 比 1.1% 増 、Mildex Opticalは<br />

前 期 比 8.2% 増 になったという。<br />

BLUメーカーCoretronic、 台 湾 の 工 場 閉 鎖 の 噂 を 否 定<br />

BLUメーカーの 台 湾 Coretronicは、 台 湾 南 部 のSTSP(Southern Taiwan<br />

Science Park) 工 場 を 閉 鎖 するという 噂 を 否 定 した。DIGITIMESによると、 同<br />

社 BLU 事 業 部 社 長 のFred Huang 氏 は、 同 工 場 閉 鎖 の 計 画 はないと 回 答 。<br />

一 方 で、LCDパネルの 需 要 減 少 ともない、 生 産 量 の 抑 制 に 加 え、 人 員 削 減<br />

を 実 施 。 従 来 、 同 工 場 では1,000 名 以 上 が 勤 務 していたが50% 削 減 し、 現 在<br />

は500~600 名 になっているという。 同 氏 によると、Coretronicは 最 近 、LCD<br />

TV 用 とモニター 用 BLUを 大 量 に 受 注 したが、これは 主 に 発 注 量 を 抑 えてい<br />

た 影 響 で 在 庫 レベルが 下 がったこと、さらに 価 格 上 昇 を 見 越 してユーザー<br />

が 安 価 なうちに 前 倒 しで 発 注 したことが 原 因 との 見 方 を 示 した。これによ<br />

り、 同 社 の2009 年 1 月 と2 月 の 出 荷 台 数 は2008 年 12 月 とほぼ 同 水 準 になる<br />

と 予 想 している。<br />

Coretronic、2008 年 度 通 期 の 売 上 高 は 前 年 比 横 ばい、BLU 部 門 が 伸 びず<br />

BLUおよびDLPプロジェクターを 手 掛 けるCoretronicは、2008 年 12 月 の 売 上<br />

高 が 前 月 比 22% 減 、 前 年 同 月 比 52% 減 の29 億 2,000 万 NTドル( 約 81 億<br />

7,600 万 円 )となった。BLU 部 門 の12 月 の 売 上 高 は 前 月 比 30% 減 の17 億<br />

3,000 万 NTドル( 約 48 億 4,400 万 円 )、 出 荷 台 数 は 同 34% 減 の252 万 台 で、<br />

2008 年 度 通 期 (2008.1~12)では6,256 万 台 。なお、 第 4 四 半 期 のBLU 売 上 高<br />

は78 億 8,000 万 NTドル( 約 220 億 6,400 万 円 )。 一 方 、プロジェクター 部 門 の12<br />

月 の 売 上 高 は12 億 NTドル( 約 33 億 6,000 万 円 )、 出 荷 台 数 は 前 年 同 月 比<br />

25% 増 の7 万 4,000 台 で、 第 4 四 半 期 の 出 荷 台 数 は26 万 1,000 台 、2008 年 度<br />

通 期 では 前 年 比 62% 増 の113 万 台 と 大 幅 に 伸 びた。これにより、 同 社 の<br />

2008 年 度 通 期 の 売 上 高 は 前 年 比 横 ばいの675 億 6,000 万 NTドル( 約 1,891<br />

億 6,800 万 円 )となった。なお、2009 年 1 月 は、 旧 正 月 休 暇 の 関 係 で 労 働 日 数<br />

が 少 ないため、プロジェクターの 出 荷 台 数 は 減 少 するが、BLUはTV 用 とモ<br />

ニター 用 の 在 庫 レベル 低 下 により、ほぼ 同 数 をキープしたとみられる。<br />

Lite-On、2008 年 度 通 期 の 売 上 高 は 前 年 比 4% 増 をキープ、LEDは 同 40% 減<br />

台 湾 Lite-On Technologyは、2008 年 12 月 の 売 上 高 が 前 月 比 7% 減 、 前 年 同<br />

月 比 21% 減 の 約 73 億 NTドル( 約 204 億 4,000 万 円 )になったと 発 表 した。 部<br />

門 別 で 見 ると、ウェブカメラを 扱 うImaging Products 部 門 は 前 年 同 月 比 14%<br />

増 となったが、LED 部 門 は 同 40% 減 、Chassis(シャーシ) 部 門 は 同 50% 以 上<br />

の 大 幅 減 と、 大 幅 に 落 ち 込 んだ。これらにより、2008 年 度 通 期 (2008.1~12)<br />

の 売 上 高 は 前 年 比 4% 増 の1,420 億 NTドル( 約 3,980 億 円 )となった。<br />

Epistar、SamsungからLCD TV 用 BLU 向 けでLEDの 受 注 を 獲 得<br />

LEDチップメーカーの 台 湾 Epistarが、Samsung ElectronicsからLCD TV 用<br />

BLU 向 けでLEDの 受 注 を 獲 得 したとみられる。Epistarは 同 BLUで 要 求 され<br />

る 輝 度 を 満 たすLEDの 生 産 に 成 功 。しかし、 同 社 は、Samsungが 同 社 製 の<br />

LEDをどのアプリケーションに 使 用 するかは 分 からないとしている。<br />

ノートPCの 主 力 サイズにおけるLED BLUの 採 用 、2009 年 Q3 頃 に 定 着 へ<br />

LED BLUの 採 用 が、ノートPC 用 LCDパネルで 主 流 の 画 面 サイズ12~15イ<br />

ンチで 本 格 化 するのは2009 年 第 3 四 半 期 になる 模 様 。 当 初 、 台 湾 のLED<br />

BLUメーカーが 予 想 していた2009 年 初 めの 本 格 化 からはやや 遅 れるが、<br />

すでにNetbookやミニノートPCなど10インチ 以 下 の 低 価 格 モデルでは 大 部<br />

分 がLED BLUとなり、 搭 載 率 は 第 1 四 半 期 内 に95%に 達 する 見 通 しだ。 最<br />

近 、12インチ 以 上 でCCFL BLU 価 格 が 急 落 、LED BLUより10~30% 安 くなっ<br />

ており、 主 力 サイズにおけるLED BLUへの 移 行 のモチベーションが 減 退 し<br />

ているという。なお、2009 年 のPCやTV 向 けの 世 界 LED BLUの 出 荷 台 数 は<br />

24 億 台 となり、 採 用 率 は2008 年 の10%から2009 年 には40%に 急 上 昇 する<br />

と 予 想 されている。<br />

mkkim@displaybank.com<br />

44 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】<br />

2009 年 の 中 国 春 節 期 間 における<br />

LCD TVの 価 格 攻 防<br />

中 国 には、1 年 に 代 表 的 な 節 句 が4 回 ある。 元 旦 (1 月 1 日 )、 春 節 ( 旧 暦 1 月 1<br />

日 )、 労 働 節 (5 月 1 日 )、 国 慶 節 (10 月 1 日 )だ。この4 度 の 連 休 期 間 ( 通 常 3~<br />

5 日 間 )に、 多 くの 一 般 消 費 者 が 家 電 製 品 を 購 入 する。このため、 各 TVメー<br />

カーは、これらの 期 間 に 様 々な 方 法 で 販 促 活 動 を 実 施 する。<br />

2009 年 の 春 節 は 例 年 より 早 く、 期 間 は2009 年 1 月 24 日 から1 月 31 日 までの7<br />

日 間 で、 中 国 のLCD TVの 需 要 は、 元 旦 (1 月 1 日 )から 増 加 が 続 いた。<br />

春 節 のLCD TV 需 要 は 前 年 比 70% 以 上 増 加 した。これは、 世 界 同 時 不 況 が<br />

長 引 く 中 、 良 い 兆 候 であろう。<br />

この 期 間 、GOME、SUNING、YONGLEなどの 大 手 家 電 流 通 チャンネルは、 大<br />

規 模 な 販 促 を 行 った。<br />

春 節 に、 中 国 現 地 メーカーおよび 海 外 メーカーは、LCD TVの 値 下 げを 実 施 、<br />

現 地 ブランドと 海 外 ブランドのLCD TVの 価 格 差 は、 以 下 のようになった。<br />

2009 年 の 中 国 春 節 におけるLCD TV 販 売 価 格<br />

( 単 位 : 人 民 元 、1 人 民 元 = 約 13.2 円 )<br />

Size Local Brand Global Brand<br />

19 930~1,999<br />

22 1,299~1,999<br />

26 1,990~2,499<br />

32 2,699~3,999 3,599~5,999<br />

37 3,799~5,999 5,499~6,399<br />

40 4,999~5,999 5,999~11,999<br />

42 4,599~6,999 5,699~12,000<br />

46 7,590~17,500<br />

47 5,899~8,999 7,499~12,999<br />

52 9,490~9,999 20,000~<br />

55 9,999~12,999 25,000~<br />

以 下 は、 春 節 に 販 売 されたLCD TVの 価 格 を、サイズ 別 に 集 計 したもので<br />

ある。<br />

中 国 春 節 におけるLCD TV 価 格 /26インチ 以 下 ( 価 格 は 人 民 元 )<br />

Brand Model Size Price<br />

AOC L19BH83 19 930<br />

KONKA LC19AS69 19 978<br />

AOC L22BH83 22 1,290<br />

TCL L22N6 22 1,990<br />

HISENSE TLM22V68 22 1,990<br />

SKYWORTH 26L16SW 26 1,990<br />

KONKA LC26ES30 26 1,990<br />

SKYWORTH 26L08HR 26 2,290<br />

HISENSE TLM26E29 26 2,439<br />

Brand<br />

同 32インチ/37インチ<br />

Model Size Price<br />

KONKA 32DS30 32 2,699<br />

KONKA LC32DS30 32 2,699<br />

SKYWORTH 32L01HM 32 2,799<br />

HISENSE TLM32E29 32 2,899<br />

LG 32LG30R-TA 32 3,530<br />

HISENSE TLM32V68 32 3,680<br />

SHARP LCD-32A33 32 3,899<br />

TOSHIBA 32AV300C 32 3,999<br />

SAMSUNG LA32A350C1 32 4,150<br />

SONY KLV-32S400A 32 4,299<br />

SHARP LCD-32D30 32 4,890<br />

SONY KLV-32J400A 32 5,699<br />

KONKA LC37DS30C 37 3,799<br />

TCL L37M61B 37 3,999<br />

SKYWORTH 37L01HM 37 4,290<br />

SHARP LCD-37A33 37 4,900<br />

SKYWORTH 37L02RM 37 4,990<br />

PHILIPS 37PFL7422/9 37 4,999<br />

HISENSE TLM37P69GP 37 4,999<br />

TOSHIBA 37A3000C 37 5,499<br />

SHARP LCD-37Z330A 37 5,790<br />

HISENSE TLM37P69GP 37 5,990<br />

SHARP LCD-37GX3 37 6,888<br />

SHARP LCD-37GE5A 37 9,490<br />

SHARP LCD-37GE5A 37 9,700<br />

同 40インチ/42インチ<br />

Brand Model Size Price<br />

HISENSE TLM40V68P 40 4,990<br />

SAMSUNG LA40A350C1 40 5,980<br />

TCL 40E9SFR 40 5,990<br />

SAMSUNG LA40A550P1R 40 6,830<br />

SONY KLV-40J400A 40 6,980<br />

SONY KLV-40S400A 40 7,299<br />

SONY KLV-40V440A 40 7,799<br />

SKYWORTH 42L01HF 42 4,599<br />

KONKA LC42DS30D 42 4,699<br />

HISENSE TLM4236P 42 4,888<br />

HISENSE TLM36P 42 4,999<br />

HISENSE TLM4236P 42 4,999<br />

HISENSE TPW42M69 42 5,300<br />

LG 42LG50FR 42 5,699<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

45


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 の 中 国 春 節 期 間 におけるLCD TVの 価 格 攻 防<br />

CHANGHONG LT42710FHD 42 5,990<br />

KONKA LC42DS60C 42 5,999<br />

TOSHIBA 42A3000C 42 6,299<br />

PHILIPS 42PFL5403/93 42 6,399<br />

HISENSE TLM42V67PK 42 6,500<br />

SKYWORTH 42L02RF 42 6,990<br />

PHILIPS 42PFL5403 42 7,000<br />

PHILIPS 42PFL7603 42 8,000<br />

PHILIPS 42PFL7403 42 8,200<br />

SHARP LCD-42GE5A 42 11,990<br />

SHARP LCD-42GE50A 42 12,000<br />

HISENSE TLM42T08GP 42 12,300<br />

Brand<br />

同 46インチ/47インチ<br />

Model Size Price<br />

SHARP LCD-46A63 46 7,590<br />

SHARP LCD-46A63 46 7,599<br />

SONY KLV-46J400A 46 9,320<br />

SONY KLV-46V440A 46 10,480<br />

SHARP LCD-46GE5A 46 10,480<br />

SONY KDL-46Z4500 46 17,480<br />

SKYWORTH 47L01HF 47 5,899<br />

KONKA LC47CT36DC 47 6,999<br />

LG 47LG50FR 47 7,500<br />

PHILIPS 47PFL5403/93 47 7,990<br />

HISENSE TLM47V67PK 47 7,990<br />

SKYWORTH 47L02RF 47 8,990<br />

同 52インチ 以 上<br />

Brand Model Size Price<br />

KONKA LC52DT08DC 52 9,490<br />

TCL L52M71F 52 9,999<br />

HISENSE TLM5267PK 52 9,999<br />

SHARP LCD-52GE5A 52 20,990<br />

SONY KDL-52Z4500 52 23,899<br />

SKYWORTH 55L09RF 55 9,999<br />

HISENSE TLM55V88GP 55 12,999<br />

SONY KDL-55X4500 55 47,499<br />

た。 一 方 、 大 型 の52インチ/55インチの 販 売 比 率 は2% 台 にとどまった。<br />

一 般 消 費 者 の 関 心 は、32インチ、42インチ、47インチに 集 まった。 現 地 ブラン<br />

ドの32インチLCD TVは、2,599~3,999 人 民 元 ( 約 3 万 4,000~5 万 3,000 円 )の<br />

価 格 帯 が 中 心 で、 大 部 分 は3,000 人 民 元 ( 約 4 万 円 ) 以 下 だった。また、 上 海<br />

などの 大 都 市 に 立 地 するCarrefourやMetroなどの 量 販 店 では、32インチ<br />

LCD TVの 価 格 は 平 均 2,599~2,999 人 民 元 ( 約 3 万 4,000~4 万 円 )だった。<br />

海 外 と 現 地 ブランドの32インチLCD TVの 価 格 差 は 約 2,000 人 民 元<br />

春 節 期 間 中 、LCD TVの 価 格 競 争 は 激 化 した。TCL、KONKA、Skyworth、<br />

Hisenseなどの 主 な 現 地 ブランドは 様 々な32インチLCD TVを 取 り 揃 え、 最<br />

低 価 格 2,700 人 民 元 ( 約 約 3 万 6,000 円 )の 製 品 も 登 場 した。<br />

現 地 ブランドの32インチLCD TVの 価 格 帯 が3,000 人 民 元 ( 約 4 万 円 )だった<br />

ことに 対 し、 海 外 ブランドの32インチのほとんどは4,000~6,000 人 民 元 ( 約 5<br />

万 3,000~7 万 9,000 円 )で、 主 力 製 品 の 価 格 は5,000 人 民 元 ( 約 6 万 6,000 円 )<br />

前 後 となった。<br />

海 外 ブランドの32インチLCD TV、 最 低 価 格 は4,000 人 民 元 程 度 に<br />

海 外 ブランドは、 春 節 期 間 のシェア 工 場 を 狙 い、32インチLCD TVを4,000 人<br />

民 元 ( 約 )で 販 売 した。 東 芝 の「32A3000X」は3,999 人 民 元 ( 約 5 万 3,000 円 )、<br />

ソニーの「KLV32S400A」は4,400 人 民 元 ( 約 5 万 8,000 円 )、LGやシャープなど<br />

は 一 部 のモデルを3,000 人 民 元 ( 約 4 万 円 )で 販 売 した。<br />

37インチLCD TVは、 他 のサイズに 比 べると 競 争 は 緩 やかで、 中 国 でも 一<br />

定 の 市 場 を 形 成 している。このため、 比 較 的 価 格 の 変 動 も 小 さく、 販 促 も 激<br />

しくはなかった。また、 海 外 ブランドと 現 地 ブランド 製 の 価 格 差 もそれほど 大<br />

きくなかった。<br />

一 方 で、40インチ/46インチではSamsungとソニーのブランド 力 が 強 いため、<br />

現 地 メーカーは 同 サイズのLCD TVを 投 入 しなかった。<br />

海 外 と 現 地 ブランド、42インチ/47インチで 熾 烈 な 価 格 競 争 を 展 開<br />

42インチと47インチモデルを 発 売 したLCD TVメーカーは、 春 節 期 間 にシェ<br />

アを 高 めるために 大 型 サイズでも 値 下 げを 実 施 し、 販 売 台 数 を 増 やした。<br />

現 地 ブランドの42インチLCD TVの 価 格 は 大 体 5,000~5,500 人 民 元 ( 約 6 万<br />

6,000~7 万 3,000 円 )で、 各 メーカーの 主 力 モデルの 価 格 は4,599~4,999 人<br />

民 元 ( 約 6 万 1,000~6 万 6,000 円 )だった。<br />

これに 対 し、 海 外 ブランドの42インチの 主 力 モデルは6,000~7,000 人 民 元<br />

( 約 7 万 9,000~9 万 2,000 円 )で、LGは 42インチの「LG31FR」の 価 格 を5,699 人<br />

民 元 ( 約 7 万 5,000 円 )に 値 下 げした。<br />

中 国 で 販 売 されている 主 なLCD TVをサイズで 分 類 すると、26インチ 以 下 、<br />

32インチ、40インチ/42インチ、52インチ/55インチ、55インチ 以 上 の5つとな<br />

る。<br />

32インチと40インチ/42インチの 比 率 が55% 以 上 を 占 有<br />

今 年 の 春 節 における32インチLCD TVの 販 売 比 率 は35% 以 上 に 達 し、 最 も<br />

人 気 のあるサイズ 帯 となった。また、40インチ/42インチの 比 率 も20%を 上<br />

回 り、 両 インチ 帯 の 比 率 が 全 体 の50% 以 上 を 占 めた。<br />

中 国 現 地 のTVメーカーは、40インチLCD TVの 販 売 では 韓 国 Samsung<br />

Electronicsやソニーなどの 大 手 メーカーが 強 いため 販 売 活 動 は 消 極 的 で、<br />

春 節 では32インチと42インチの 販 売 比 率 が 高 かった。また、 中 国 政 府 の<br />

「 農 村 地 帯 への 家 電 普 及 」 政 策 により、26インチの 販 売 比 率 も10%に 達 し<br />

なお、 現 地 ブランドの47インチの 価 格 は5,999~6,999 人 民 元 ( 約 7 万 9,000~<br />

9 万 2,000 円 )だった。<br />

現 地 ブランドの55インチLCD TVの 価 格 は9,999 人 民 元 に<br />

また、 春 節 期 間 には、52インチ/55インチLCD TVの 価 格 競 争 が 激 化 した。ま<br />

だ、 両 インチのシェアは2%と 低 いが、トップメーカーとしてのイメージ 作 りの<br />

ために、52インチ/55インチの 販 促 に 積 極 的 なメーカーも 出 てきた。しかし、<br />

現 地 ブランドでは 現 在 、SkyworthとHisenseのみが55インチモデルを 販 売 す<br />

るにとどまっている。<br />

Skyworthは、 韓 国 LG <strong>Display</strong>(LGD)と 手 を 結 んで55インチLCD TVの 販 売 を<br />

行 っている 中 国 の 主 要 メーカーで、 同 インチを9,999 人 民 元 ( 約 13 万 2,000<br />

円 )という 安 価 な 価 格 で 販 売 を 行 っている。<br />

46 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 2009 年 の 中 国 春 節 期 間 におけるLCD TVの 価 格 攻 防<br />

春 節 期 間 におけるHisenseの55インチLCD TV「TLM55V88GP」の 価 格 は、<br />

約 1 万 2,000 人 民 元 ( 約 16 万 3,000 円 )だったが、その 他 の 現 地 ブランドは52イ<br />

ンチに 注 力 し、 価 格 は1 万 人 民 元 ( 約 13 万 2,000 円 )だった。<br />

こうした 現 地 ブランドの52インチ/55インチモデルの 販 促 活 動 に 比 べると、<br />

海 外 ブランドの50インチ 以 上 の 販 促 は 消 極 的 であった。 春 節 期 間 に 突 入 し<br />

ても、 海 外 ブランドの50インチ 以 上 の 大 型 LCD TVの 価 格 に 変 化 はなく、 平<br />

均 価 格 は2 万 人 民 元 ( 約 26 万 4,000 円 ) 以 上 だった。<br />

ソニーの52インチモデル「KDL-52Z4500」の 価 格 は2 万 5,000 人 民 元 ( 約 33<br />

万 円 )、シャープの52インチモデル「LCD-52GE50A」は2 万 1,000 人 民 元 ( 約<br />

27 万 7,000 円 )だった。<br />

海 外 メーカーは、 収 益 性 や 市 場 参 入 が 困 難 といった 点 から、32インチ 以 下<br />

の 中 小 型 サイズの 販 売 はほとんど 諦 めている。このため、 大 手 家 電 流 通<br />

チャンネルのGOME、SUNNING、YONGLEでも 海 外 ブランドの19インチ/22イ<br />

ンチ/26インチ 製 品 は 少 なく、 現 地 ブランドが 中 心 となっている。<br />

元 旦 から 春 節 にかけて、 農 村 地 帯 を 中 心 にLCD TVの 普 及 が 急 速 に 進 行<br />

し、1 月 の 販 売 台 数 は 150 万 ~200 万 台 を 記 録 したとみられる。 現 在 もオー<br />

ダーは 増 加 中 で、パネル 価 格 が 上 昇 に 転 じ、 市 況 も 回 復 するのではと 期 待<br />

が 高 まっている。こうした 市 況 の 中 、 現 在 、 各 メーカーは5 月 1 日 の 労 働 節 に<br />

向 けて 準 備 を 進 めている。<br />

lisa@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

47


【 各 国 の 動 向 分 析 】<br />

北 米 TV 流 通 チャンネルの 動 向<br />

TV/ディスプレイ 関 連 メーカーにとって 北 米 TV 市 場 は、 常 にウォッチする 必 要 のある 重 要 な 市 場 の 一 つである。 北 米 が 消 費 する 量 と 売 上 の 規 模 は、 単 一 国 と<br />

しては 最 大 のためだ。 従 って、 競 合 他 社 の 状 況 、 価 格 動 向 、 販 促 /マーケティング、 製 品 トレンドなど、 参 入 メーカーには、 常 に 把 握 すべき 情 報 が 最 も 多 い。これ<br />

らの 情 報 を 踏 まえ、 先 手 を 打 って 対 応 しないと、 大 きなビジネスチャンスを 逃 すことになる。<br />

しかし、 全 ての 情 報 が 重 要 というわけではない。 個 人 / 組 織 の 消 化 範 囲 を 超 える 膨 大 な 情 報 は、 活 用 しきれないだけではなく、 見 逃 した 情 報 はないのか 不 安 に<br />

させることもある。こうなると、 戦 略 における 確 信 が 欠 け、 積 極 的 な 事 業 推 進 を 阻 害 する 要 素 として 作 用 してしまう。<br />

従 って、 情 報 は、その 重 要 度 によって 区 別 される 必 要 がある。 核 心 となるもの、 参 考 程 度 のものなど、それぞれのレベルや 内 容 によって 分 類 すべきだろう。この<br />

中 で、 重 要 と 思 われる 情 報 をまとめてみた。<br />

• 現 在 の 北 米 TV 市 場 に 影 響 を 与 える 大 きな 変 化 とトピック<br />

• 現 在 の 北 米 の 一 般 消 費 者 が 求 めるTVにおける 情 報<br />

• 現 在 、 大 手 流 通 チャンネルで 展 開 されているプロモーション/ 販 促 活 動<br />

<strong>Display</strong>bankは、TV 関 連 メーカーに、こうした 北 米 TV 市 場 の“ 現 在 ”の 情 報 を 提 供 するために「Weekly TV Tracker」 発 行 している。 本 レポートでは 毎 週 、 多 くの 情<br />

報 の 中 で、 必 須 の 動 向 を 分 析 している。<br />

下 の 分 析 内 容 は、 週 単 位 で 集 計 した2009 年 1 月 の「US TV Database」 基 づいて 作 成 したもので、 一 部 のデータは「Weekly TV Tracker」から 引 用 した。<br />

1. 北 米 TV 市 場 のヒット 製 品 の 動 向<br />

1-1. 今 週 (2009 年 1 月 第 5 週 )の 主 流 通 チャンネルにおけるヒット 製 品<br />

各 主 要 流 通 チャンネルにおけるTVの 販 売 順 位<br />

Rank<br />

BestBuy Walmart SEARS AMAZON<br />

Model Brand Model Brand Model Brand Model Brand<br />

1 LN46A550 SAMSUNG L26HD31 RCA LN26A330J1DXZA SAMSUNG 15LV505 TOSHIBA<br />

2 TH-46PZ80U PANASONIC KDL-46S4100 SONY TH-42PX80U PANASONIC LN32A450 SAMSUNG<br />

3 LN46A650 SAMSUNG KDL-40S4100 SONY 42PFL7403D PHILIPS LN52A650 SAMSUNG<br />

4 DX-PDP42-09 DYNEX DP50747 SANYO LN46A550 SAMSUNG LN40A550 SAMSUNG<br />

5 LN46A530 SAMSUNG VW37LHDTV10A VIZIO KDL-40XBR6 SONY LN46A650 SAMSUNG<br />

6 KDL-32L4000 SONY VECO320L1A VIZIO LN37A450 SAMSUNG KDL-52XBR6 SONY<br />

7 LN32A550 SAMSUNG LN32A330J1D SAMSUNG VA26LHDTV10T VIZIO HLT71 HAIER<br />

8 LN32A330 SAMSUNG L32HD31 RCA KDL19M4000/D SONY LN46A750 SAMSUNG<br />

9 LN40A630 SAMSUNG KDL-46S4100 & H/T SONY LN32A330J1DXZA SAMSUNG 19LV505 TOSHIBA<br />

10 DX-LTDVD22-09 DYNEX 32RV530U TOSHIBA LN37A330J1DXZA SAMSUNG LN46A630 SAMSUNG<br />

11 PN50A450 SAMSUNG L42FHD37 RCA KDL19M4000/L SONY LN52A750 SAMSUNG<br />

12 NS-LCD47HD-09 INSIGNIA DP32648 SANYO VOJ320F1A VIZIO KDL-46XBR6 SONY<br />

13 LN37A550 SAMSUNG LN40A530 SAMSUNG LN46A630M1FXZA SAMSUNG LN32A550 SAMSUNG<br />

14 DX-LCD37-09-02 DYNEX KDL-32L4000 SONY JV50PHDTV10A VIZIO LN46A550 SAMSUNG<br />

15 LN46A630 SAMSUNG 20F424T RCA LN46A650 SAMSUNG LN52A630 SAMSUNG<br />

16 LN32A450 SAMSUNG 46RV530U TOSHIBA KDL19M4000/P SONY LN19A450 SAMSUNG<br />

17 LN40A530 SAMSUNG DP19648 SANYO VOJ370F1A VIZIO HL67A750 SAMSUNG<br />

18 KDL-26M4000 SONY DP26648 SANYO KDL-46W4100 SONY LN37A550 SAMSUNG<br />

19 LN52A550 SAMSUNG LC-195SL9 SYLVANIA LC52D85U SHARP KDL-52W4100 SONY<br />

20 PN42A450 SAMSUNG SV470XVT1A VIZIO LN40A530 SAMSUNG LN40A650 SAMSUNG<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「Weekly TV Tracker」)<br />

48 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【 各 国 の 動 向 分 析 】 北 米 TV 流 通 チャンネルの 動 向<br />

上 位 20 位 のTVシェア<br />

BestBuy Walmart SEARS AMAZON<br />

Brand Unit Portion Brand Unit Portion Brand Unit Portion Brand Unit Portion<br />

SAMSUNG 13 65% RCA 4 20% SAMSUNG 8 40% SAMSUNG 14 70%<br />

DYNEX 3 15% SANYO 4 20% SONY 5 25% SONY 3 15%<br />

SONY 2 10% SONY 4 20% VIZIO 4 20% TOSHIBA 2 10%<br />

INSIGNIA 1 5% VIZIO 3 15% SHARP 1 5% HAIER 1 5%<br />

PANASONI 1 5% SAMSUNG 2 10% PANASONI 1 5%<br />

TOSHIBA 2 10% PHILIPS 1 5%<br />

SYLVANIA 1 5%<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「Weekly TV Tracker」)<br />

2009 年 1 月 第 5 週 の 各 流 通 チャンネルのTVヒット 製 品 をみると、それぞれに 違 いがあることが 分 かる。これを 各 流 通 チャンネル 別 にみてみよう。<br />

まず、 代 表 的 な 電 子 製 品 流 通 チャンネルのBest Buyでは、SamsungのTVが65%と 圧 倒 的 シェアを 占 め、ソニーが10%、DYNEXが15%、INSIGNIAが5%と 続 い<br />

た。Best Buyは 大 手 ブランドを 好 む 消 費 者 をターゲットにしながらも、 同 時 に 低 価 格 のDYNEX、Insigniaなどにも 力 を 入 れていると 分 析 される。<br />

また、 価 格 の 安 さで 認 知 度 の 高 いWal-Martでは、RCA、 三 洋 電 機 、ソニーなどがそれぞれ20% 程 度 を 占 めている。Wal-Martはその 特 性 上 、 最 低 価 格 での 提 供<br />

が 可 能 な 安 価 ブランド 品 を 中 心 とし、 大 手 ブランドの 製 品 も、 比 較 的 安 価 なものをラインナップしている。<br />

百 貨 店 のSearsでは、Samsungが40%でトップで、 続 いてソニーが25%、Vizioが20%を 占 めた。これをみると、Searsでは 大 手 TVブランドのシェアが 高 いが、 競 合<br />

の 低 価 格 品 攻 勢 による 売 上 減 を 抑 えるために、 安 価 なRoyal Philips ElectronicsやVizioの 販 促 にも 積 極 的 であることが 分 かる。このことから、 百 貨 店 といっても<br />

高 級 ブランド 品 だけでは、 勝 負 できない 激 しい 価 格 競 争 の 状 況 が 垣 間 見 える。<br />

続 いて、オンライン 流 通 のAmazon.comでは、Samsungが70%でトップ、これにソニーが15%、 東 芝 が10%で 続 いた。これから、オンライン 流 通 チャンネルにおい<br />

ても、3 番 手 ブランドの 最 低 価 格 モデルが 牽 引 するのは 難 しいことが 分 かる。むしろ、オフライン 流 通 で 確 認 した 製 品 をオンラインでより 安 価 で 購 入 するのが、 顧<br />

客 の 購 買 パターンと 読 み 取 れる。 従 って、 米 国 では、オフラインとオンラインが 別 の 市 場 を 形 成 しているとはいえないということを 意 味 する。<br />

1-2. 2009 年 1 月 のヒット 製 品 のトレンド<br />

北 米 TV 市 場 での 上 位 50 位 のヒット 製 品 をみると、Samsungがシェア30%で 一 ヶ 月 間 、 高 シェア<br />

を 維 持 し、ソニー、パナソニックなどと 争 っている 状 況 が 分 かる。また、トップメーカーの<br />

Samsung、ソニー、パナソニック、シャープ、LG、 東 芝 がヒット 製 品 の60%を 占 め、 一 ヶ 月 間 過 半<br />

数 以 上 を 占 めた。<br />

逆 に、Vizioなどの 安 価 ブランドは40%で、シェアが 減 少 した。これは、トップメーカーとの 価 格 差<br />

が 縮 まり、 価 格 面 の 魅 力 が 低 下 したことが 原 因 と 分 析 される。<br />

各 ブランドの 上 位 50 位 のヒット 製 品 シェア<br />

2. 北 米 TV 市 場 における 販 促 活 動 の 動 向<br />

Best Buyの 販 促 活 動<br />

2-1. 今 週 のBest Buyの 販 促 活 動 の 現 状<br />

Best Buyは 現 在 、LG、Samsung、パイオニアの 販<br />

促 を 集 中 的 に 行 っている。 主 な 対 象 製 品 は、37イ<br />

ンチ 以 上 の 大 型 TV。 特 に、PDPマニアに 好 まれるパイオニアの50インチモデルは、1,300ドルの 大 幅 なディスカウン<br />

トを 実 施 し2,199ドルで 販 売 、Samsungの52インチLCD TVは600ドルディスカウントで1,699ドルで 販 売 している。これ<br />

らの 価 格 は、 現 在 、 進 められている 販 促 が、 主 に 前 年 の 在 庫 商 品 が 中 心 で、2009 年 の 新 製 品 が 発 売 されると 前 年<br />

の 在 庫 商 品 は、さらなる 値 下 げが 不 可 避 である。 従 って、 新 製 品 の 投 入 前 に 在 庫 を 解 消 するために、 当 分 の 間 は<br />

価 格 の 値 下 げ 競 争 が 激 化 すると 予 想 される。<br />

( 出 所 :<strong>Display</strong>bank、「Weekly TV Tracker」)<br />

また、Best Buyが 狙 っている 販 促 マーケティングの 主 題 は「SUPER BOWL」で、デジタルTV 移 行 への 対 応 として 無 料<br />

設 置 やBlu-ray Discプレーヤーを 無 料 で 提 供 するなどのサービスを 行 っている。 特 に、NFLショップと 提 携 しての 商<br />

品 券 プレゼントなどは、 販 促 の 手 法 の 多 様 化 として 注 目 を 集 めている。<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

49


【 各 国 の 動 向 分 析 】 北 米 TV 流 通 チャンネルの 動 向<br />

Searsの 販 促 活 動<br />

2-2. 今 週 のSearsの 販 促 活 動 の 動 向<br />

Searsは、Samsung、パナソニック、ソニー、Elementの 販 促 を 集 中 的 に 行 っている。32インチ 以 上 の 中 大 型 をメインとしてお<br />

り、 特 にSamsungとソニーのTVを700ドル 程 度 ディスカウントし、46インチLCD TVを 積 極 的 に 販 売 している。<br />

また、Searsで 行 われているマーケティングのスローガンは、デジタルTV 移 行 の 準 備 、 無 利 子 ローンなどだ。しかし、 新 たに<br />

登 場 している 販 促 の 内 容 は、75%に 達 する 大 幅 のディスカウント 適 用 などで、 米 国 での 販 促 活 動 は、 割 引 が 最 も 効 果 的 な<br />

様 子 である。<br />

2-3. 今 週 のWal-Martの 販 促 活 動 の 動 向<br />

Wal-Martでは、 三 洋 電 機 、Magnavox、RCAなどの 販 促 を 集 中 的 に 行 っている。13~50インチまでのサイズで 販 促 を 推 進 し、<br />

価 格 面 ではこれまで 最 も 安 価 な 製 品 をメインとしていたため、10~70ドル 程 度 の 割 引 にとどまったが、 三 洋 電 機 の50イン<br />

チPDPが828ドル、32インチLCDが518ドルで 販 売 していた。<br />

Wal-Martの 販 促 活 動<br />

また、 現 在 、Wal-Martが 進 めているマーケティングは、 無 料 配 送 、 無 利 子<br />

ローン、 最 低 価 格 補 償 などがあり、 価 格 面 でのメリットを 強 調 している。<br />

最 安 値 を 謳 うのは、Wal-Martがこれまでも 指 向 してきたことで、 実 際 に 価 格 設 定 が 大 きな 強 みとなっている。<br />

Wal-Martは、Vizioや 三 洋 電 機 などの 米 国 販 売 を 得 意 とするが、TVのトップメーカーの 価 格 もかなり 安 価 で 販<br />

売 しているため、 低 価 格 ブランドが 弱 くなっている。 例 えば、ソニーの32インチLCD TVの 価 格 は638ドルで、 最<br />

安 値 の 三 洋 電 機 の32インチとの 価 格 差 はわずか120ドルしかない。<br />

Costcoの 販 促 活 動<br />

2-4. 今 週 のCostcoの 販 促 活 動 の 動 向<br />

会 員 制 流 通 チャンネルのCostcoは、シャープ、ソニーなど 大 手 TVブラン<br />

ドとともに、Proscan、Sceptreなどの 販 促 活 動 も 力 を 入 れている。26~65<br />

インチのサイズで、 販 促 を 実 施 しており、Sceptreの32インチLCD TVの<br />

価 格 が449ドルと、 割 安 感 のある 価 格 で 展 開 している。<br />

また、Costcoの 販 促 マーケティングのスローガンは、SUPER BOWL、TVバンドルなどで、 特 に 後 者 を 推 進 している。これは、<br />

米 国 でのデジタルTV 移 行 の 需 要 としてリビングルーム 用 だけでなく、 寝 室 用 などのセカンドTV 需 要 も 取 り 込 み、 大 型 TV<br />

購 入 の 際 、 中 小 型 TVを 無 料 で 提 供 するサービスである。これは、 消 費 者 にとってはTV 2 台 を 安 価 で 購 入 可 能 で、 在 庫 解<br />

消 にも 効 果 的 として 評 価 されている。<br />

3. 終 わりに<br />

北 米 のTV 市 場 の 販 促 は、 流 通 チャンネルごとに 特 徴 があり、 取 り 扱 い 製 品 やブランド 構 成 にも 違 いがある。このため、 各 流 通 チャンネルは 異 なる 客 層 を 対 象<br />

とし、 実 際 に 来 店 する 消 費 者 も 各 流 通 で 異 なる。しかし、 現 時 点 の 米 国 の 状 況 をみていると、いずれ 各 流 通 の 独 特 の 特 徴 が 消 えていく 模 様 と 思 われる。 競 合<br />

流 通 チャンネルの 販 売 量 が 増 えると、その 原 因 を 分 析 しベンチマーキングするケースが 増 え、 結 果 として、 取 り 扱 い 製 品 やブランドが 似 てきている。このような<br />

競 争 激 化 により、Circuit Cityのように、 価 格 競 争 力 に 劣 る 流 通 チャンネルは 舞 台 から 消 えることになるだろう。<br />

こうした 動 きは、 今 後 ますます 加 速 し、TVメーカーにとっては、 平 均 価 格 の 下 落 、 利 益 の 減 少 につながる 可 能 性 が 高 い。<br />

北 米 のTV 市 場 では、こうした 悪 循 環 から 抜 け 出 るアイデアが 必 要 となっている。 流 通 チャンネルは、 価 格 以 外 の 競 争 力 を 備 えなければならない。 消 費 者 は 安<br />

価 な 製 品 を 好 むだろうが、 低 価 格 路 線 で 創 出 可 能 な 市 場 には 限 界 があろう。 価 格 以 外 を 要 求 する 消 費 者 が、TV 市 場 拡 大 の 鍵 を 握 っている。<br />

☞ 上 記 コラムのデータは、<strong>Display</strong>bankが 週 間 ベースで 集 計 している「US TV Database」に 基 づいて 作 成 されたものです。 全 体 の 内 容 は、「Weekly TV Tracker」<br />

をご 覧 下 さい。<br />

jed@displaybank.com<br />

50 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


[PriceMaster] ディスプレイ 価 格 動 向<br />

Instructions<br />

より 正 確 な 価 格 動 向 をご 提 供 するため、2008 年 12 月 の「PriceMaster」から 以 下 のように 変 更 いたします。<br />

● Executive Summaryの 追 加<br />

● TVセットの 価 格 を 調 査 対 象 国 の 通 貨 で 表 記<br />

● LCD 部 材 のうち、 偏 光 板 の 価 格 を 日 本 円 (JPY)で 表 記<br />

TVセットの 価 格 動 向<br />

1 月 の 価 格 調 査 の 結 果 、TVの 価 格 は 前 月 に 続 き 小 幅 下 落 している。 現 在 、TVメーカーは、 世 界 的 な 景 気 後 退 を 受 けて<br />

萎 縮 したTV 需 要 を 引 き 上 げるための 努 力 を 行 っており、2009 年 はTVメーカーが 積 極 的 な 価 格 戦 略 を 推 進 すると 予 想 さ<br />

れる。TVの 需 要 は、モジュールや 部 材 など 全 産 業 に 大 きな 影 響 を 与 えるため、 関 連 企 業 は2009 年 のTV 需 要 の 推 移 に<br />

注 目 しなければならない。<br />

米 国 市 場 の1 月 のTVの 平 均 価 格 は、LCD TVは 前 月 から 小 幅 下 落 し、26インチが518ドル、32インチが688ドル、40インチ<br />

が1,380ドル、47インチが1,432ドル、PDP TVは 前 月 と 同 様 で、42インチが792ドル、50インチフルHDが1,774ドルとなった。<br />

中 国 市 場 の1 月 のTVの 平 均 価 格 は、LCD TVの37インチと47インチが 大 幅 に 下 落 した。これは、 春 節 という 需 要 期 を 迎<br />

え、メーカーが 積 極 的 に 値 下 げを 行 ったためと 分 析 される。37インチは 前 月 比 1,008 人 民 元 (RMB) 下 落 の5,663 人 民 元 、<br />

47インチは 同 1,089 人 民 元 下 落 の9,746 人 民 元 となった。 一 方 、PDP TVは、50インチHDではChanghongが 低 価 格 で 販 売 を<br />

行 ったことで、 全 平 均 価 格 は 前 月 比 6,495 人 民 元 下 落 の9,995 人 民 元 となった。。<br />

大 型 LCDパネルの 価 格 動 向<br />

1 月 のLCDパネルの 価 格 は、 前 月 に 比 べ 価 格 下 落 の 速 度 が 鈍 化 した。 特 に、モニター 用 は 減 産 で 需 給 がタイトとなり、 価<br />

格 は 前 月 レベルを 維 持 した。しかし、2009 年 第 1 四 半 期 は、パネルメーカーが 稼 働 率 を 向 上 させても 景 気 低 迷 で 需 要 は<br />

期 待 ほど 増 えず、 価 格 下 落 が 当 分 間 続 くという 見 方 が 強 い。 一 方 、 需 要 がそれなりに 回 復 すれば、 価 格 下 落 は 鈍 化 す<br />

る 可 能 性 もある。<br />

1LCD TV 用 パネル - 全 般 的 に 価 格 下 落 は 鈍 化 した。26インチは125ドル、32インチは160ドル、40インチは310ドル、42イ<br />

ンチは325ドル、46インチは490ドルとなった。.<br />

2モニター 用 パネル - 全 インチが 前 月 と 同 等 の 価 格 を 維 持 。19インチSXGAは70ドル、22インチWXGA+は81ドルとなった。<br />

3ノートPC 用 パネル - 前 月 と 同 等 の 価 格 下 落 となった。13.3インチSXGAが69ドル、14.1インチWXGAが45ドル、15.4イン<br />

チWXGAが46ドル、17インチWXGAが73ドルとなった。<br />

PDPパネルの 価 格 動 向<br />

PDPパネルもLCDの 価 格 下 落 の 影 響 を 受 け、 下 落 が 続 いている。42インチHDは 前 月 比 10ドル 下 落 の270ドル、50インチ<br />

HDは 同 25ドル 下 落 の575ドルとなった<br />

。<br />

51 2009 年 1 月 号 _CEO・Brief<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

51


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

TV Set Price Trend<br />

US<br />

Device Size Resolution Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%)<br />

26 1366 x 768 $545 $553 $541 $529 $497 $518 $21 -4.3%<br />

32 1366 x 768 $727 $692 $734 $699 $691 $688 -$4 -6.3%<br />

37 1366 x 768 $839 $832 $839 $814 $774 $724 -$50 -13.7%<br />

LCD TV<br />

40 1920 x 1080 $1,402 $1,446 $1,492 $1,547 $1,398 $1,380 -$17 -7.5%<br />

42 1920 x 1080 $1,219 $1,248 $1,176 $1,197 $1,292 $1,189 -$103 1.1%<br />

46 1920 x 1080 $1,840 $1,947 $1,924 $1,913 $1,871 $1,857 -$14 -3.5%<br />

47 1920 x 1080 $1,444 $1,549 $1,466 $1,606 $1,540 $1,432 -$108 -2.3%<br />

52 1920 x 1080 $2,114 $2,301 $2,264 $2,231 $2,194 $2,249 $54 -0.7%<br />

42 1024 x 768 $834 $838 $859 $822 $784 $792 $8 -7.8%<br />

PDP TV 50 1366 x 768 $1,194 $1,164 $1,063 $1,091 $1,139 $1,140 $2 7.3%<br />

1920 x 1080 $1,960 $1,944 $1,884 $1,897 $1,753 $1,774 $21 -5.9%<br />

UK<br />

Device Size Resolution Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%)<br />

26 1366 x 768 £375 £378 £408 £403 £402 £396 -£6 -2.8%<br />

32 1366 x 768 £504 £503 £491 £490 £514 £509 -£5 3.7%<br />

37 1366 x 768 £637 £656 £578 £573 £592 £579 -£13 0.0%<br />

LCD TV<br />

40 1920 x 1080 £949 £962 £991 £997 £969 £999 £30 0.8%<br />

42 1920 x 1080 £778 £796 £977 £992 £968 £935 -£33 -4.4%<br />

46 1920 x 1080 £1,226 £1,249 £1,387 £1,344 £1,346 £1,299 -£47 -6.3%<br />

47 1920 x 1080 £1,162 £1,180 £1,140 £1,131 £1,144 £1,076 -£68 -5.6%<br />

52 1920 x 1080 £1,663 £1,665 £1,699 £1,699 £1,730 £1,671 -£60 -1.7%<br />

42 1024 x 768 £724 £734 £736 £737 £760 £759 -£1 3.2%<br />

PDP TV 50 1366 x 768 £1,090 £1,086 £950 £950 £1,079 £1,065 -£15 12.0%<br />

1920 x 1080 £1,529 £1,472 £1,468 £1,456 £1,410 £1,385 -£24 -5.6%<br />

China<br />

Device Size Resolution Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%)<br />

26 1366 x 768 ¥4,173 ¥4,024 ¥3,600 ¥3,342 ¥3,008 ¥2,849 -¥159 -20.9%<br />

32 1366 x 768 ¥5,530 ¥5,641 ¥5,161 ¥5,230 ¥4,713 ¥4,529 -¥184 -12.2%<br />

37 1366 x 768 ¥7,464 ¥7,530 ¥6,905 ¥6,907 ¥6,672 ¥5,663 -¥1,008 -18.0%<br />

LCD TV<br />

40 1920 x 1080 ¥10,970 ¥10,426 ¥9,862 ¥9,312 ¥8,396 ¥7,607 -¥789 -22.9%<br />

42 1920 x 1080 ¥9,774 ¥10,628 ¥9,431 ¥9,986 ¥9,577 ¥8,730 -¥847 -7.4%<br />

46 1920 x 1080 ¥14,960 ¥16,171 ¥14,590 ¥15,334 ¥13,460 ¥12,835 -¥626 -12.0%<br />

47 1920 x 1080 ¥11,991 ¥11,348 ¥11,063 ¥11,257 ¥10,835 ¥9,746 -¥1,089 -11.9%<br />

52 1920 x 1080 ¥21,423 ¥21,726 ¥19,754 ¥19,079 ¥19,491 ¥17,779 -¥1,712 -10.0%<br />

42 1024 x 768 ¥9,625 ¥9,448 ¥8,499 ¥7,749 ¥6,999 ¥6,499 -¥500 -23.5%<br />

PDP TV 50 1366 x 768 ¥15,656 ¥14,367 ¥13,742 ¥13,659 ¥16,490 ¥9,995 -¥6,495 -27.3%<br />

1920 x 1080 ¥16,240 ¥15,490 ¥14,867 ¥14,990 ¥14,803 ¥13,492 -¥1,311 -9.2%<br />

52 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

TV Set Price Trend<br />

Japan<br />

Device Size Resolution Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%)<br />

26 1366 x 768 ¥97,463 ¥95,034 ¥94,747 ¥91,884 ¥88,369 ¥79,575 -¥8,794 -16.0%<br />

32 1366 x 768 ¥111,727 ¥114,745 ¥114,836 ¥105,987 ¥102,802 ¥97,843 -¥4,959 -14.8%<br />

37 1366 x 768 ¥124,818 ¥122,371 ¥123,964 ¥151,406 ¥133,465 ¥139,750 ¥6,286 12.7%<br />

LCD TV<br />

40 1920 x 1080 ¥198,203 ¥202,037 ¥229,188 ¥195,847 ¥193,050 ¥186,037 -¥7,013 -18.8%<br />

42 1920 x 1080 ¥225,864 ¥244,824 ¥234,396 ¥217,384 ¥198,975 ¥190,288 -¥8,687 -18.8%<br />

46 1920 x 1080 ¥273,786 ¥287,968 ¥304,215 ¥271,538 ¥272,779 ¥261,803 -¥10,976 -13.9%<br />

47 1920 x 1080 ¥393,085 ¥413,448 ¥399,712 ¥337,093 ¥335,120 ¥328,429 -¥6,691 -17.8%<br />

52 1920 x 1080 ¥362,493 ¥366,686 ¥389,936 ¥376,223 ¥363,245 ¥357,216 -¥6,029 -8.4%<br />

42 1024 x 768 ¥201,698 ¥200,543 ¥197,957 ¥197,685 ¥183,195 ¥182,129 -¥1,066 -8.0%<br />

PDP TV 50 1366 x 768 ¥256,658 ¥272,140 ¥268,917 ¥278,718 ¥271,206 ¥275,431 ¥4,225 2.4%<br />

1920 x 1080 ¥316,618 ¥331,796 ¥316,988 ¥350,766 ¥334,929 ¥335,804 ¥875 5.9%<br />

Korea<br />

Device Size Resolution Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%)<br />

26 1366 x 768 ₩762,256 ₩841,789 ₩739,593 ₩690,833 ₩703,310 ₩681,197 -₩22,113 -7.9%<br />

32 1366 x 768 ₩805,716 ₩828,550 ₩747,991 ₩748,106 ₩744,002 ₩723,484 -₩20,518 -3.3%<br />

37 1366 x 768 ₩1,282,520 ₩1,238,395 ₩997,020 ₩1,040,493 ₩1,039,465 ₩991,467 -₩47,998 -0.6%<br />

LCD TV<br />

40 1920 x 1080 ₩1,625,911 ₩1,646,082 ₩1,628,393 ₩1,577,377 ₩1,579,953 ₩1,577,019 -₩2,934 -3.2%<br />

42 1920 x 1080 ₩1,456,162 ₩1,369,872 ₩1,374,280 ₩1,390,716 ₩1,421,538 ₩1,469,952 ₩48,414 7.0%<br />

46 1920 x 1080 ₩2,292,119 ₩2,311,122 ₩2,378,404 ₩2,336,705 ₩2,332,697 ₩2,482,550 ₩149,852 4.4%<br />

47 1920 x 1080 ₩1,967,172 ₩1,825,461 ₩2,069,292 ₩1,822,094 ₩1,945,445 ₩1,903,527 -₩41,917 -8.0%<br />

52 1920 x 1080 ₩3,264,155 ₩3,093,987 ₩3,296,294 ₩3,247,555 ₩3,219,729 ₩3,236,624 ₩16,896 -1.8%<br />

42 1024 x 768 ₩1,007,945 ₩1,006,721 ₩1,002,668 ₩985,295 ₩990,966 ₩1,001,292 ₩10,326 -0.1%<br />

PDP TV 50 1366 x 768 ₩1,560,088 ₩1,497,158 ₩1,410,192 ₩1,393,240 ₩1,389,199 ₩1,397,085 ₩7,886 -0.9%<br />

1920 x 1080 ₩2,138,446 ₩2,087,731 ₩2,160,216 ₩2,152,431 ₩2,107,948 ₩2,109,352 ₩1,404 -2.4%<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

53


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

TFT-LCD Panel Price Trend - Large<br />

TFT LCD Panel Price - LCD TV<br />

TFT LCD Panel Price - Monitor<br />

$800<br />

$140<br />

$700<br />

$120<br />

$600<br />

$100<br />

$500<br />

$80<br />

$400<br />

$300<br />

26WXGA(TN)<br />

32WXGA<br />

$60<br />

15 XGA<br />

17 SXGA<br />

$200<br />

37WXGA<br />

40WXGA<br />

$40<br />

19 SXGA<br />

$100<br />

42WUXGA<br />

$20<br />

19 WXGA+<br />

$0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

46WUXGA<br />

$0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

22 WSXGA+<br />

TFT LCD Panel Price - LCD TV<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

26WXGA(TN) $190 $175 $165 $140 $125 $125 $0 -24.2%<br />

32WXGA $270 $250 $230 $190 $160 $160 $0 -30.4%<br />

37WXGA $365 $350 $330 $290 $260 $255 -$5 -22.7%<br />

40WXGA $440 $410 $395 $360 $320 $310 -$10 -21.5%<br />

42WUXGA $470 $440 $420 $380 $330 $325 -$5 -22.6%<br />

46WUXGA $670 $640 $625 $560 $500 $490 -$10 -21.6%<br />

TFT LCD Panel Price - Monitor<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

15 XGA $73 $66 $62 $55 $48 $48 $0 -22.6%<br />

17 SXGA $85 $74 $68 $60 $54 $54 $0 -20.6%<br />

19 SXGA $100 $90 $86 $77 $70 $70 $0 -18.6%<br />

19 WXGA+ $88 $77 $72 $63 $57 $57 $0 -20.8%<br />

22 WSXGA+ $115 $104 $98 $89 $81 $81 $0 -17.3%<br />

TFT LCD Panel Price - Note Book<br />

$120<br />

$100<br />

$80<br />

$60<br />

13.3 WXGA<br />

$40<br />

14.1 WXGA<br />

$20<br />

15.4 WXGA<br />

$0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

17 WXGA<br />

TFT LCD Panel Price - Note Book<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

13.3 WXGA $94 $89 $87 $78 $73 $69 -$4 -20.7%<br />

14.1 WXGA $75 $68 $65 $56 $50 $45 -$5 -30.8%<br />

15.4 WXGA $77 $70 $66 $56 $50 $46 -$4 -30.3%<br />

17 WXGA $102 $96 $93 $83 $78 $73 -$5 -21.5%<br />

54 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

TFT LCD Panel Price Trend - Small & Medium<br />

TFT LCD Panel Price - Mobile phone<br />

TFT LCD Panel Price – DSC<br />

$13.0<br />

$9.0<br />

$12.0<br />

$11.0<br />

$8.0<br />

$10.0<br />

$7.0<br />

$9.0<br />

$8.0<br />

$6.0<br />

$7.0<br />

$6.0<br />

$5.0<br />

$5.0<br />

$4.0<br />

$4.0<br />

$3.0<br />

$2.0<br />

2.2" QCIF+<br />

$3.0<br />

$2.0<br />

2" LTPS<br />

$1.0<br />

$0.0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

2.4" QVGA<br />

$1.0<br />

$0.0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

2.5" LTPS<br />

TFT LCD Panel Price - Mobile phone<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM QoQ Next month<br />

2.2" QCIF+ $8.5 $8.5 $8.5 $8.2 $7.7 $7.0 -$0.7 -17.6%<br />

2.4" QVGA $11.7 $11.6 $11.6 $11.1 $10.8 $10.1 -$0.7 -12.9%<br />

TFT LCD Panel Price – DSC<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM QoQ Next month<br />

2" LTPS $6.7 $6.6 $6.6 $6.4 $6.0 $5.8 -$0.2 -12.1%<br />

2.5" LTPS $8.2 $8.1 $8.1 $7.7 $7.2 $6.5 -$0.7 -19.8%<br />

TFT LCD Panel Price<br />

- Portable DVD & Digital Photo Frame<br />

TFT LCD Panel Price - Mini PC<br />

$35.0<br />

$70.0<br />

$30.0<br />

$60.0<br />

$25.0<br />

$50.0<br />

$20.0<br />

$40.0<br />

$15.0<br />

$30.0<br />

$10.0<br />

$20.0<br />

$5.0<br />

7" WQVGA<br />

$10.0<br />

7" WVGA<br />

7" WVGA<br />

8.9" WSVGA<br />

$0.0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

$0.0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

TFT LCD Panel Price - Portable DVD & Digital Photo Frame<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM QoQ Next month<br />

7" WQVGA $18.0 $16.5 $15.0 $14.0 $12.5 $12.0 -$0.5 -20.0%<br />

7" WVGA $25.0 $23.0 $20.5 $20.0 $18.0 $17.0 -$1.0 -17.1%<br />

TFT LCD Panel Price - Mini PC<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM QoQ Next month<br />

7" WVGA $35.0 $32.0 $29.0 $27.0 $25.0 $23.0 -$2.0 -20.7%<br />

8.9" WSVGA $51.0 $50.0 $47.0 $41.0 $35.0 $27.0 -$8.0 -42.6%<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

55


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

LCD Component Price Trend<br />

TFT LCD Component - Glass<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

Gen5 $69.9 $69.2 $69.2 $68.0 $67.5 $67.2 -$0.3 -2.9%<br />

Gen6 $143.5 $141.9 $138.6 $136.2 $135.8 $135.4 -$0.4 -2.3%<br />

Gen7 $212.4 $212.7 $212.0 $210.2 $207.5 $205.7 -$1.8 -3.0%<br />

Gen7.5 $231.1 $230.4 $230.2 $226.3 $223.4 $221.2 -$2.2 -3.9%<br />

TFT LCD Component - Color Filter<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

3.5G (15") $9.2 $9.0 $9.0 $8.9 $8.9 $8.7 -$0.2 -3.3%<br />

4G (14") $6.8 $6.7 $6.7 $6.6 $6.6 $6.5 -$0.1 -3.0%<br />

5G (17") $10.9 $10.8 $10.7 $10.6 $10.6 $10.4 -$0.2 -2.8%<br />

6G (32") $35.8 $35.2 $35.0 $34.8 $34.7 $33.8 -$0.9 -3.4%<br />

7G (40") $54.8 $54.2 $53.8 $53.4 $53.1 $51.4 -$1.7 -4.5%<br />

7.5G (42") $57.2 $56.3 $55.9 $55.6 $54.8 $53.7 -$1.1 -3.9%<br />

TFT LCD Component - Polarizer<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

14.1" TN ¥360.0 ¥359.6 ¥359.3 ¥347.0 ¥346.7 ¥335.3 -¥11.4 -6.7%<br />

15" WV TN ¥700.0 ¥699.3 ¥698.6 ¥690.0 ¥689.3 ¥681.7 -¥7.6 -2.4%<br />

17" WV TN ¥855.0 ¥854.1 ¥853.3 ¥822.5 ¥821.7 ¥808.6 -¥13.1 -5.2%<br />

19" WV TN (D ¥1,010.0 ¥1,009.0 ¥1,008.0 ¥969.6 ¥968.6 ¥939.5 -¥29.1 -6.8%<br />

20" VA ¥1,080.7 ¥1,079.6 ¥1,078.5 ¥1,037.5 ¥1,036.4 ¥1,007.4 -¥29.0 -6.6%<br />

26" VA, IPS ¥1,900.0 ¥1,898.1 ¥1,896.2 ¥1,613.2 ¥1,611.6 ¥1,532.6 -¥79.0 -19.2%<br />

32" VA ¥1,767.0 ¥1,765.2 ¥1,763.5 ¥1,678.7 ¥1,677.0 ¥1,609.9 -¥67.1 -8.7%<br />

37" IPS ¥2,790.0 ¥2,787.2 ¥2,784.4 ¥2,600.0 ¥2,597.4 ¥2,506.5 -¥90.9 -10.0%<br />

40" VA ¥3,300.0 ¥3,296.7 ¥3,293.4 ¥3,050.0 ¥3,047.0 ¥2,870.3 -¥176.7 -12.8%<br />

42" IPS ¥3,249.0 ¥3,245.8 ¥3,242.5 ¥3,116.0 ¥3,112.9 ¥2,991.5 -¥121.4 -7.7%<br />

46" ¥4,725.0 ¥4,720.3 ¥4,715.6 ¥4,536.8 ¥4,532.3 ¥4,355.5 -¥176.8 -7.6%<br />

47" ¥4,961.3 ¥4,956.3 ¥4,951.3 ¥4,763.6 ¥4,758.9 ¥4,559.0 -¥199.9 -7.9%<br />

52" ¥7,848.8 ¥7,841.0 ¥7,833.1 ¥7,770.3 ¥7,762.6 ¥7,537.5 -¥225.1 -3.8%<br />

TFT LCD Component - Back Light Unit<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

15.4" NB $11.0 $10.8 $10.7 $10.3 $10.1 $10.0 -$0.1 -6.5%<br />

17" MNT $10.9 $11.2 $11.0 $11.0 $10.8 $10.7 -$0.1 -2.7%<br />

32" TV $54.5 $54.3 $52.8 $51.2 $50.4 $49.4 -$1.0 -6.4%<br />

37" TV $89.0 $87.6 $84.5 $83.1 $80.4 $78.0 -$2.4 -7.7%<br />

40" TV $109.0 $107.8 $102.8 $100.2 $97.8 $96.5 -$1.3 -6.1%<br />

56 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


2009 年 1 月 _PriceMaster 【ディスプレイ 価 格 動 向 】<br />

PDP Panel & Component Price Trend<br />

$800<br />

PDP Panel Price<br />

$700<br />

$600<br />

$500<br />

$400<br />

$300<br />

$200<br />

$100<br />

$0<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09<br />

42HD<br />

50HD<br />

50FHD<br />

PDP Panel Price<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

42HD $333 $328 $323 $298 $280 $270 -$10 -16.4%<br />

50HD $499 $492 $485 $455 $430 $415 -$15 -14.4%<br />

50FHD $690 $680 $665 $620 $600 $575 -$25 -13.5%<br />

PDP Component - Glass<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

42HD $24 $24 $23 $23 $22 $23 $1 -0.4%<br />

50HD $35 $34 $34 $34 $33 $32 -$1 -7.1%<br />

PDP Component - Filter<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

42HD $50 $49 $48 $48 $47 $47 -$1 -3.1%<br />

50HD $71 $69 $68 $68 $67 $66 -$1 -2.4%<br />

PDP Component - Power Supply Unit<br />

Aug-08 Sep-08 Oct-08 Nov-08 Dec-08 Jan-09 MoM($) QoQ(%) Next month<br />

42HD $38 $37 $36 $36 $35 $34 -$2 -6.9%<br />

50HD $42 $40 $39 $39 $38 $37 -$1 -6.2%<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

57


【<strong>Display</strong>bankの 最 新 レポート】 LED BLUの 産 業 動 向 と 展 望<br />

LED BLUの 産 業 動 向 と 展 望<br />

お 問 い 合 せ : irene@displaybank.com FAX: 03-5823-6832 www.displaybank.com<br />

Strong Point<br />

● 急 変 するLEDバックライト(BLU)の 採 用 状 況 に 対 する 大 型 / 中 小 型 LED BLUの 市 場 展 望<br />

● ( 予 想 値 を 上 方 修 正 、LED BLUがLCD TVメーカーのマーケティングポイントとして 浮 上 しており、LED BLUの 採 用 拡 大 が 予 測 されるため)<br />

● 各 国 と 各 メーカーのLED BLUの 開 発 動 向 を 分 析<br />

● 大 型 LED BLUのサプライチェーンと 製 品 別 の 価 格 展 望 、コスト 分 析<br />

● LED~LED BLUに 関 するプロセスと 専 門 知 識 を 網 羅<br />

Summary<br />

● LED 光 源 を 採 用 したスリム 型 LCD TVが 急 浮 上<br />

● LED LCD TVは、2009 年 に 本 格 化 し、2010 年 には1,000 万 台 を 突 破 と 予 測<br />

● 2011 年 に2,560 万 台 、2012 年 に5,230 万 台 となり、 全 LCD TV 出 荷 台 数 の25.9%に<br />

● 今 後 、‘スリム’コンセプトがLCD TVメーカーの 最 大 のマーケティングポイントとなり、LED BLUの 採 用 拡 大 を 牽 引<br />

図 -1. LCD TV 用 LED BLUの 需 要 展 望 ( 数 量 ベース)<br />

図 -2. 各 メーカーのLED LCD TVの 販 売 現 状<br />

レポートの 主 な 内 容 と 特 徴<br />

BLUの 市 場 展 望<br />

- 大 型 BLU 市 場 の 展 望 、 中 小 型 BLU 市 場 展 望<br />

- 大 型 LED BLUの 市 場 展 望<br />

- 各 アプリケーションのLED BLU 市 場 展 望 (TV、モニター、ノートPC)<br />

- 中 小 型 LED BLUの 市 場 展 望<br />

LED BLUの 開 発 動 向<br />

- LED LCD TVの 開 発 動 向<br />

- LED LCDモニターの 開 発 動 向<br />

- LEDノートPCの 開 発 動 向<br />

- 各 国 の 開 発 動 向<br />

- LED BLU LCD パネルの 開 発 動 向<br />

LED BLUの 価 格 動 向 とコスト 分 析<br />

- LED BLUの 価 格 展 望 (TV、モニター、ノートPC)<br />

- 主 要 サイズにおけるTV 用 LED BLUのコスト 分 析<br />

- 主 要 サイズにおけるモニター 用 LED BLUのコスト 分 析<br />

- 主 要 サイズにおけるノートPC 用 LED BLUのコスト 分 析<br />

大 型 LED BLUのサプライチェーン<br />

- BLUのサプライチェーン<br />

- TV 用 LED BLUのサプライチェーン<br />

- ノートPC 用 LED BLUのサプライチェーン<br />

付 録 :LED BLUの 概 要<br />

- LEDの 概 要<br />

- LEDおよびLED BLUの 製 造 工 程<br />

58 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


【<strong>Display</strong>bankの 最 新 レポート】 2009 年 版 「TFT-LCD 用 ケミカル 素 材 の 分 析 」シリーズ( 全 9 冊 )<br />

2009 年 版 「TFT-LCD 用 ケミカル 素 材 の 分 析 」<br />

シリーズ( 全 9 冊 )<br />

お 問 い 合 せ : irene@displaybank.com FAX: 03-5823-6832 www.displaybank.com<br />

(1) レポートの 概 要<br />

1. フォトレジスト(PR)<br />

1 需 要 動 向 と 展 望 :TFT-LCDパネルの 各 ラインの 使 用 量 を 地 域 / 世 代 /<br />

メーカー 別 に 編 纂 (データは 半 期 ベース、2006~2010 年 まで)<br />

2 主 要 ラインにおける 基 板 当 たりのPR 使 用 量<br />

3 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 市 場 シェアを 分 析 。 韓 国 メー<br />

カーは 全 ラインのデータを 記 載 (ラインごとに 供 給 先 、テスト 進 捗 状 況 、 供 給<br />

メーカーの 動 向 などを 網 羅 )<br />

4 トピック 分 析 : 新 プロセスの 導 入<br />

2. ガス<br />

1 アイテム: 金 額 ベースで 年 5,000 万 ドル 以 上 の 規 模 を 持 つチャンバー 用<br />

クリーニングガスNF6、SiNx 形 成 用 のSiH4ガス/NH3ガス、ドライエッチング<br />

用 のSF6ガスを 調 査<br />

2 需 要 動 向 と 展 望 :TFT-LCDパネルラインの 各 ガス 使 用 量 を 地 域 / 世 代 /<br />

メーカー 別 に 編 纂<br />

3 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 韓 国 ガス 市 場 の 動 向<br />

4 トピック 分 析 :ガス 価 格 と 市 場 動 向<br />

3. エッチャント<br />

1 アイテム:リン 酸 系 、 硝 酸 系 、 硫 酸 系 、 過 酸 化 水 素 ( 過 水 ) 系 などエッチャ<br />

ント 別 に 市 場 を 分 析<br />

2 需 要 動 向 と 展 望 :TFT-LCDパネルラインの 使 用 量 を 地 域 / 世 代 /メー<br />

カー 別 に 編 纂 (データは 半 期 ベース、2006~2010 年 まで)<br />

3 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 市 場 シェアを 分 析 。 韓 国 メー<br />

カーは 全 ラインのデータを 記 載 (ラインごとに 供 給 元 、テスト 進 捗 状 況 、 供 給<br />

メーカーの 動 向 などを 網 羅 )<br />

4 トピック 分 析 :Cu 用 エッチャントや 統 合 エッチャントなど 同 ケミカル 関 連<br />

の 話 題 、 処 理 枚 数 の 動 向<br />

4. 剥 離 剤 (Stripper)<br />

1 需 要 動 向 と 展 望 :TFT-LCDパネルのライン 別 使 用 量 を 地 域 / 世 代 /メー<br />

カー 別 に 編 纂 (データは 半 期 ベース、2006~2010 年 まで)<br />

2 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 市 場 シェアを 分 析 。 韓 国 メー<br />

カーは 全 ラインのデータを 記 載 (ラインごとに 供 給 元 、テスト 進 捗 状 況 、 供 給<br />

メーカーの 動 向 などを 網 羅 )<br />

3 トピック 分 析 : 各 メーカーにおける 処 理 枚 数 の 動 向<br />

5. 現 像 液 (Developer)<br />

1 アイテム:ポジ 型 PR 用 (TMAH)とネガ 型 PR 用 (KOH、 無 機 系 )を 分 析<br />

2 需 要 動 向 と 展 望 :TFT-LCDパネルのライン 別 使 用 量 を 地 域 / 世 代 /メー<br />

カー 別 に 編 纂 (データは 半 期 ベース、2006~2010 年 まで)<br />

3 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 市 場 シェアを 分 析 。 韓 国 メー<br />

カーは 全 ラインのデータを 記 載<br />

4 トピック 分 析 : 各 メーカーの 処 理 枚 数 の 動 向<br />

6. カラーレジスト<br />

1 需 要 動 向 と 展 望 :カラーフィルター( 内 製 分 を 含 む)のライン 別 使 用 量 を<br />

地 域 / 世 代 /メーカー 別 に 編 纂 (データは 半 期 ベース、2006~2010 年 まで)<br />

2 主 要 ラインにおける 基 板 当 たりのPR 使 用 量<br />

3 サプライチェーン: 世 界 サプライチェーンと 市 場 シェアを 分 析 。 韓 国 メー<br />

カーは 全 ラインのデータを 記 載<br />

4 トピック 分 析 : 新 プロセスの 導 入<br />

7. 樹 脂 ブラック・マトリクス(Resin BM)<br />

上 記 カラーレジストと 同 様 の 構 成<br />

8. 保 護 膜 (Overcoat)<br />

上 記 カラーレジストと 同 様 の 構 成<br />

9. フォトスペーサ<br />

上 記 カラーレジストと 同 様 の 構 成<br />

(2) レポートの 主 な 特 徴<br />

1. 概 要<br />

2. 需 要 動 向 と 展 望<br />

1 全 体 および 地 域 /パネルメーカー 別<br />

2 ライン 別 の 需 要 動 向 と 展 望 : 韓 国 Samsung Electronics - リン 酸 系 、 硝 酸<br />

系 、 硫 酸 系 、 過 水 系<br />

3 ライン 別 の 需 要 動 向 と 展 望 : 韓 国 LG <strong>Display</strong> - リン 酸 系 、 硝 酸 系 、 硫 酸<br />

系 、 過 水 系<br />

4 ライン 別 の 需 要 動 向 と 展 望 : 台 湾 AU Optronics(AUO)- リン 酸 系 、 硝 酸<br />

系 、 硫 酸 系 、 過 水 系<br />

5 ライン 別 の 需 要 動 向 と 展 望 : 台 湾 Chi Mei Optoelectronics(CMO)- リン<br />

酸 系 、 硝 酸 系 、 硫 酸 系 、 過 水 系<br />

3. 各 国 の 需 要 動 向 と 展 望<br />

- 韓 国 、 台 湾 、 日 本 、 中 国<br />

4. 供 給 状 況 と 価 格 動 向<br />

- サプライチェーン、 市 場 シェア、 価 格 動 向<br />

5.トピック 分 析<br />

- Cu 電 極 、 統 合 エッチャント、タクトタイムと 寿 命 、 処 理 能 力 ( 処 理 枚 数 )<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

59


【<strong>Display</strong>bankの 最 新 レポート】 タッチスクリーンパネルの 特 許 分 析<br />

タッチスクリーンパネルの 特 許 分 析<br />

お 問 い 合 せ : irene@displaybank.com FAX: 03-5823-6832 www.displaybank.com<br />

世 界 同 時 不 況 で、ディスプレイアプリケーションを 含 む 家 電 製 品 の 需 要 は<br />

大 幅 に 縮 小 しているが、タッチスクリーンパネル 産 業 は 好 調 を 維 持 してい<br />

る。<br />

携 帯 電 話 用 タッチウィンドウで、 世 界 シェア1 位 の 日 本 写 真 印 刷 (Nissha)<br />

は、2008 年 第 4 四 半 期 の 売 上 高 が 前 年 同 期 比 20.3% 増 で、このうち 携 帯 電<br />

話 用 タッチウィンドウを 担 当 する 電 子 部 門 の 売 上 高 は 同 93% 増 となった。<br />

タッチスクリーンパネルの 上 位 5 位 以 内 に 入 っている 台 湾 Young Fast<br />

OptoelectronicsとJ Touchの 同 期 の 業 績 も 大 きく 伸 張 し、 韓 国 Digitech<br />

Systemsの 売 上 高 も 大 幅 増 となる 見 込 みだ。<br />

分 析 の 結 果 、タッチスクリーンパネル 自 体 に 関 する 特 許 は 計 2,938 件 で 全<br />

体 の52%、 部 品 に 関 する 特 許 が23%、UI(User Interface)に 関 する 特 許 が<br />

25%となった。<br />

下 の 図 は、 最 近 、マルチタッチ 関 連 の 特 許 として 注 目 を 集 めているAppleの<br />

技 術 動 向 である。<br />

Appleは、2000 年 初 めから 特 許 出 願 を 活 発 化 させており、 中 でも、アドオンタ<br />

イプのタッチスクリーンパネルとUIに 関 する 特 許 出 願 が 多 い。<br />

図 -2. 特 許 の 出 願 動 向 からみたAppleの 技 術 動 向 の 分 析<br />

タッチスクリーンパネルの 量 的 拡 大 で、トップメーカーとこれを 追 う 企 業 の<br />

競 争 が 激 化 する 中 、タッチスクリーンパネル 関 係 の 特 許 が 大 きな 影 響 を 及<br />

ぼしている。こうした 観 点 から、<strong>Display</strong>bankはタッチスクリーンパネルに 関 す<br />

る 技 術 特 許 について 分 析 を 行 った。<br />

図 -1.タッチスクリーンパネルの 各 項 目 のおける 特 許 動 向 の 分 析<br />

このように、 本 レポートでは、タッチスクリーンパネルだけではなく、これに 関<br />

する 部 材 やUIなどもカバーし、タッチスクリーンに 関 する 重 要 な 技 術 動 向 を<br />

一 目 で 把 握 できるよう 編 纂 した。<br />

本 レポートでは、2008 年 6 月 14 日 以 前 に 出 願 された 韓 国 、 米 国 、 日 本 、 欧 州<br />

の 特 許 、 計 2 万 3,569 件 のRAW-DATAから5,584 件 の 有 効 データを 選 び 出 し<br />

た。<br />

また、 有 効 特 許 のうち、 米 国 で 出 願 された 特 許 を 対 象 に、 引 用 回 数 、 技 術 動<br />

向 、 権 利 関 係 などのマトリクス 関 係 から、より 重 要 かつ 影 響 力 の 強 い 特 許<br />

の 深 層 的 な 分 析 を 行 い、タッチスクリーンパネル 関 連 の 産 業 ・ 技 術 、 各 国 の<br />

研 究 開 発 動 向 などを 網 羅 した。<br />

Table <strong>of</strong> Contents<br />

I. タッチスクリーンの 概 要 と 特 許 分 析 の 方 法<br />

Chapter 1. 技 術 概 要<br />

Chapter 2. 市 場 動 向 と 予 測<br />

Chapter 3. 分 析 の 範 囲<br />

3.1. 検 索 と 結 果<br />

3.2. タッチスクリーン 技 術 の 分 類 の 定 義<br />

3.3. 特 許 分 析 の 最 終 有 効 データ<br />

II. 特 許 出 願 の 動 向<br />

Chapter 1. 特 許 出 願 の 動 向<br />

1.1. 年 度 別 の 出 願 動 向<br />

1.2. 技 術 別 の 出 願 動 向<br />

1.3. 細 部 の 技 術 別 の 出 願 動 向<br />

1.4. 上 位 10 名 の 出 願 者 の 出 願 動 向<br />

1.5. 各 国 の 出 願 動 向 ( 韓 国 、 米 国 、 日 本 、 欧 州 )<br />

Chapter 2. ポートフォリオの 分 析<br />

Chapter 3. 細 部 技 術 からみた 出 願 動 向<br />

Chapter 4. 最 近 5 年 間 の 出 願 動 向<br />

Chapter 5. 米 国 特 許 における 技 術 別 の 出 願 者 動 向<br />

Chapter 6. 特 許 インデックスとポートフォリオの 分 析<br />

Chapter 7. 結 論<br />

III. 深 層 分 析<br />

Chapter 1. 分 析 の 範 囲<br />

Chapter 2. 主 要 出 願 者 の 深 層 分 析<br />

2.1. SAMSUNG<br />

2.2. APPLE<br />

2.3. IMMERSION<br />

2.4. KIMOTO And NISSHA PRINTING<br />

2.5. NITTO DENKO<br />

2.6. SMART TECHNOLOGIES<br />

2.7. SYNAPTICS<br />

Chapter 3. 注 目 技 術 に 対 する 深 層 分 析<br />

Chapter 4. 主 要 出 願 者 以 外 の 重 要 特 許 の 分 析<br />

Chapter 5. 結 論<br />

60 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


<strong>Display</strong>bank Report Lineup 2009<br />

Component, Sets, Energy<br />

Category Cycle TITLE Format<br />

Half-Yearly TFT-LCD 主 要 部 材 の 産 業 動 向 – 大 型 BLU PDF, HC<br />

Half-Yearly TFT-LCD 主 要 部 品 の 産 業 動 向 - ガラス 基 板 PDF, HC<br />

Half-Yearly TFT-LCD 主 要 部 品 の 産 業 動 向 - カラー・フィルター PDF, HC<br />

Half-Yearly TFT-LCD 主 要 部 品 の 産 業 動 向 - CCFL PDF, HC<br />

Half-Yearly 偏 光 板 とその 部 材 フィルム 産 業 の 動 向 分 析 PDF, HC<br />

Special Touch Screen Panel Patent Analysis PDF, HC<br />

Special 集 中 分 析 :BLU 用 輝 度 向 上 フィルムの 技 術 深 層 分 析 PDF, HC<br />

Special 光 学 フィルム 主 要 特 許 分 析 PDF, HC<br />

Yearly ディスプレイドライバIC 生 産 分 析 Hard Copy<br />

Component<br />

Yearly Optical Film for BLU - 市 場 と 産 業 展 望 PDF, HC<br />

Yearly PDP 材 料 市 場 動 向 PDF, HC<br />

Yearly 集 中 分 析 : ディスプレイ 産 業 用 ITO PDF, HC<br />

Yearly 集 中 分 析 : 中 大 型 タッチスクリーンパネル 産 業 の 動 向 PDF, HC<br />

Yearly 集 中 分 析 : 中 小 型 タッチスクリーンパネル 産 業 の 動 向 PDF, HC<br />

Yearly TFT-LCDパネルメーカー、Metal Layer 分 析 PDF, HC<br />

Yearly Supply Chain Analysis: TFT LCD Component & Material PDF, HC<br />

Yearly<br />

2009 年 版 「TFT-LCD 用 ケミカル 素 材 の 分 析 」シリーズ<br />

- Stripper, Developer, Etchant, Photoresist, Gas, Colorresist, Resin BM, Overcoat, Photo Spacer<br />

PDF, HC<br />

Yearly TFT-LCD 材 料 レポート: 第 4 弾 セルプロセス 材 料 PDF, HC<br />

Half-Yearly Public Information <strong>Display</strong> 市 場 のトレンド 分 析 と 展 望 PDF, HC<br />

Special Low Cost PC report (Upcoming) PDF, HC<br />

<strong>Monthly</strong> PriceMaster Excel<br />

Sets<br />

<strong>Monthly</strong> <strong>Monthly</strong> Global LCD & PDP TV Price History data Excel<br />

Yearly 車 載 用 ディスプレイ 市 場 動 向 及 び 展 望 PDF, HC<br />

Half-Yearly 中 国 のLCD TV 産 業 と 流 通 チャンネル 分 析 PDF, HC<br />

Quaterly LCD TV 市 場 動 向 及 び 原 価 競 争 力 の 分 析 PDF, HC<br />

Special Netbook 市 場 展 望 と 事 業 戦 略 PDF, HC<br />

Special 薄 膜 型 太 陽 電 池 の 技 術 と 市 場 展 望 (2008〜2013) PDF, HC<br />

Special 太 陽 電 池 用 ポリシリコン、インゴット、ウェハーの 技 術 動 向 と 市 場 展 望 (2008~2012) PDF, HC<br />

Special 太 陽 光 発 電 の 技 術 動 向 PDF, HC<br />

Special 高 効 率 太 陽 電 池 の 製 造 における 最 先 端 レーザー 応 用 技 術 PDF, HC<br />

Special CIS/CIGS Solar Cells' Key Patent Analysis PDF, HC<br />

Energy<br />

Special Organic Polymer Solar Cells' Key Patent Analysis PDF, HC<br />

Special PV Material Technology and Market (EVA Film, Back sheet, Metal paste) (Upcoming) PDF, HC<br />

Special poly-Si Manufacturing Technology and Market Forecast (Upcoming) PDF, HC<br />

Special Dye-Sensitized Solar Cell (DSSC) Technology and Market Forecast (Upcoming) PDF, HC<br />

Special a-Si Thin Film Solar Cell Patent Analysis (Upcoming) PDF, HC<br />

Yearly Worldwide PV Market Forecast (Upcoming) PDF, HC<br />

Yearly Korean Solar Cell <strong>Industry</strong> Analysis and Market Forecast (Upcoming) PDF, HC<br />

お 問 合 せ : irene@displaybank.com<br />

FAX: 03-5823-6832<br />

www.displaybank.com<br />

Updated 16 January 2009<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

61


<strong>Display</strong>bank Report Lineup 2009<br />

Equipment, S&M <strong>Display</strong>, Next G., LCD, LED, OLED<br />

Category Cycle TITLE Format<br />

Equipment<br />

Special 最 新 TFT-LCDパネルの 検 査 ・リペア 装 置 の 技 術 ・ 市 場 動 向 PDF, HC<br />

Yearly 第 6 世 代 以 降 の 液 晶 パネル 製 造 装 置 技 術 の 進 展 とマーケットシェア 分 析 PDF, HC<br />

S&M <strong>Display</strong> Special 中 小 型 モバイルディスプレイの 最 新 技 術 動 向 Hard Copy<br />

Special 次 世 代 FPD 製 造 工 程 における 最 先 端 レーザー 応 用 技 術 PDF, HC<br />

Special フレキシブルディスプレイ 基 板 技 術 とメーカーの 開 発 動 向 PDF, HC<br />

Next G.<br />

Special 3D ディスプレイ 技 術 と 市 場 展 望 (2008~2015) PDF, HC<br />

Special フレキシブルディスプレイの 主 要 特 許 分 析 Hard Copy<br />

Yearly フレキシブルディスプレイの 企 業 別 開 発 状 況 および 市 場 規 模 の 予 測 (2008~2020) PDF, HC<br />

Yearly インクジェットプリンティング 技 術 の 特 許 動 向 分 析 PDF, HC<br />

Half-Yearly 全 世 界 LCDモジュール 現 状 分 析 PDF, HC<br />

<strong>Monthly</strong> 月 間 TFT−LCDパネルの 出 荷 データ Excel<br />

<strong>Monthly</strong> <strong>Monthly</strong> LCD Panel Price Analysis Excel<br />

LCD<br />

Special 120Hz LCD-TV 技 術 の 動 向 および 市 場 の 展 望 (2007~2012) PDF, HC<br />

Quarterly 大 型 TFT-LCDパネルの 需 要 供 給 分 析 及 び 展 望 PDF, HC<br />

Special 大 型 TFT-LCDパネルの 次 世 代 製 造 技 術 に 関 する 概 要 PDF, HC<br />

Yearly TFT-LCD 特 許 動 向 分 析 ( 最 近 5 年 間 ) PDF, HC<br />

Special 次 世 代 光 源 技 術 動 向 (LED、OLED) PDF, HC<br />

Special LED & LED BLU Patent Analysis Hard Copy<br />

LED<br />

Special 白 色 LED 用 蛍 光 体 技 術 の 分 析 PDF, HC<br />

Special LED 製 造 工 程 ・ 装 置 ・ 部 材 の 技 術 分 析 PDF, HC<br />

Yearly LED BLUの 産 業 動 向 と 展 望 PDF, HC<br />

Yearly LED 産 業 動 向 (2006~2011) PDF, HC<br />

Half-Yearly AMOLEDの 出 荷 動 向 および 市 場 の 展 望 PDF, HC<br />

Special [ 戦 略 レポート] 大 型 OLED TV 市 場 参 入 の 戦 略 : 技 術 / 製 品 /マーケティング/ 投 資 PDF, HC<br />

OLED<br />

Special AMOLED Key Patent Analysis PDF, HC<br />

Special OLEDの 製 造 ライン 分 析 PDF, HC<br />

Yearly OLED 装 置 / 材 料 の 分 析 PDF, HC<br />

Yearly AMOLED 投 資 動 向 と 技 術 トピック PDF, HC<br />

<strong>Monthly</strong> 月 間 PDPモジュールの 出 荷 データ Excel Pivot<br />

PDP<br />

Quarterly PDPモジュールの 生 産 原 価 分 析 及 び 展 望 PDF, HC<br />

Special PDPフィルターの 市 場 分 析 と 展 望 (2002-2012) PDF, HC<br />

お 問 合 せ : irene@displaybank.com<br />

FAX: 03-5823-6832<br />

www.displaybank.com<br />

Updated 16 January 2009<br />

62 2009 年 2 月 号 _CEO・Brief


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毎 日 午 前 、 全 世 界 の 業 界 ニュースを 集 めて 新 規 コラムとともに 電 子 メールでお 知 らせいたします。<br />

プレミアム・サービスの2 週 間 無 料 体 験 をご 希 望 の 方 は、ご 氏 名 、 会 社 名 、ご 連 絡 先 などを<br />

ご 記 入 いただき、Faxもしくはe-mailにてお 送 り 下 さい。<br />

Fax:03-5823-6832 e-mail:irene@displaybank.com<br />

2009 年 2 月 号 _CEO・Brief<br />

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◆◇◆プレミアムサービスの 内 容 ◆◇◆<br />

【1】 毎 月 のディスプレイ 市 場 トピック<br />

毎 日 午 前 、 全 世 界 の 業 界 ニュースを 集 めて 新 規 コラムとともに 電 子 メールでお 知 らせいたします。<br />

【2】 Premium Insightの 内 容 ( 音 声 ファイル 追 加 )<br />

毎 月 ごとに 特 集 と 定 期 的 な 話 題 を、<strong>Display</strong>bank 各 専 門 アナリストがまとめた 調 査 結 果 や 分 析 を<br />

「Premium Insight」としてご 提 供 いたします。これにより、 先 月 一 ヶ 月 の 動 向 を 短 時 間 で 把 握 することができます。<br />

【3】 PriceMaster<br />

LCD/PDPパネル 及 び 部 品 、 国 別 テレビセットの 月 間 価 格 データと 価 格 動 向 に 関 する 分 析 や 今 後 の<br />

展 望 を 要 約 提 供 します。Excelファイルで 作 成 されているため 業 務 活 用 度 が 高 く、 毎 月 25 日 頃 提 供 します。<br />

【4】 CEO Brief<br />

業 界 主 要 イシューのコラムを 集 めた 資 料 を 月 1 回 提 供 します。 出 荷 及 び 価 格 動 向 、 韓 / 中 / 台 湾 / 米 国 などの<br />

国 別 企 業 及 び 市 場 動 向 、 技 術 動 向 など、 様 々で 専 門 的 な<strong>Display</strong>bankだけのコラムをもっと 気 軽 に 接 することができます。<br />

【5】 <strong>Display</strong>bank 開 催 カンファレンスの 資 料 _<br />

例 ) . 韓 国 で 行 われた「2009 年 全 世 界 太 陽 光 発 電 の 市 場 展 望 と 主 要 メーカーの 事 業 戦 略 」カンファレンスの 発 表 資 料<br />

申 込 日 :2009 年 月 日<br />

お 名 前 (ふりがな):<br />

会 社 ・ 団 体 名 :<br />

会 社 所 在 地 :<br />

電 話 番 号 :<br />

FAX:<br />

E-mail:<br />

ご 希 望 の 参 加 費 用 支 払 いの 方 法 :<br />

その 他 (ご 要 望 など):<br />

※ 価 格 やサービス 期 間 などにつきましては、お 問 合 わせ 下 さい。<br />

※ プレミアムサービスは、2 週 間 無 料 でご 体 験 いただけます。 弊 社 ウェブサイトから、 是 非 一 度 、お 試 し 下 さい。<br />

<br />

<strong>Display</strong>bank Japan Office(www.displaybank.com)<br />

〒101-0031 東 京 都 千 代 田 区 東 神 田 1-8-11 森 波 ビル3F<br />

担 当 :アイリーン・ホ(Irene Heo) メール: irene@displaybank.com<br />

: 湯 浅 佳 樹 メール:yuasa@displaybank.com<br />

FAX:03-5823-6832 TEL:080-3274-5234( 携 帯 電 話 : 湯 浅 )<br />

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