概要 - å›½é€£ã‚¢ã‚¸ã‚¢æ¥µæ±çŠ¯ç½ªé˜²æ­¢ç ”ä¿®æ‰€

第 137 回 国 際 研 修平 成 19 年 9 月 5 日 ( 水 )から 同 年 10 月 12 日 ( 金 )まで1 研 修 の 主 要 課 題 は,「 企 業 犯 罪 と 企 業 の 刑 事 責 任 」です。(1) 企 業 犯 罪 の 脅 威 の 増 大企 業 犯 罪 は, 国 際 社 会 にとって 喫 緊 の 課 題 です。 巨 大 な 企 業 は, 圧 倒 的 な 経 済 力ゆえに, 罪 を 犯 すことにより 甚 大 な 被 害 をもたらし 得 ます。 近 年 , 通 信 技 術 の 発 達は, 国 家 間 の 距 離 を 縮 め, 国 境 の 壁 を 低 くし, 以 前 では 考 えられなかったほどの 商業 的 , 政 治 的 , 社 会 的 な 交 流 の 機 会 を 創 造 し, 国 際 商 取 引 を 著 しく 拡 大 しています。企 業 はグローバルな 市 場 が 提 供 する 機 会 を 享 受 し, 我 々も 経 済 的 な 相 互 依 存 が 増 しつつあるグローバルな 市 場 の 中 に 生 活 していますが,このようなグローバル 化 のプロセスは, 一 方 で 企 業 による 経 済 犯 罪 及 び 経 済 的 濫 用 行 為 の 潜 在 的 な 危 険 性 を 増 大させています。本 研 修 では, 以 上 のような 認 識 に 基 づき, 企 業 が 関 与 する 一 般 的 な 犯 罪 類 型 ,すなわち, 詐 欺 , 横 領 , 背 任 , 脱 税 , 有 価 証 券 報 告 書 の 虚 偽 報 告 , 内 部 者 取 引 , 私 的独 占 , 談 合 , 外 国 公 務 員 への 贈 賄 , 詐 欺 破 産 , 資 金 洗 浄 等 の 様 々な 犯 罪 を 検 討 の 対象 としています。 本 研 修 においては, 企 業 が 加 害 者 となった 場 合 ばかりではなく,企 業 の 代 表 者 又 は 従 業 員 による 逸 脱 ・ 濫 用 行 為 により, 企 業 自 身 が 被 害 者 となる 犯罪 類 型 も 含 めて 検 討 の 対 象 としています。ただし, 環 境 犯 罪 やその 他 の 軽 微 な 行 政法 規 違 反 は 含 めないこととしています。(2) 企 業 犯 罪 の 脅 威 に 対 する 対 策近 時 , 米 国 におけるエンロン 事 件 やワールドコム 事 件 ,シンガポールにおけるベアリングス 事 件 , 日 本 におけるライブドア 事 件 など, 大 規 模 な 企 業 犯 罪 が 発 生 しているところ, 発 展 途 上 国 においても 経 済 犯 罪 は 重 要 な 問 題 であり, 今 後 の 経 済 発 展に 伴 い 企 業 が 関 与 する 経 済 犯 罪 の 脅 威 はますます 大 きくなることが 予 想 されています。国 際 社 会 は, 企 業 が 関 与 する 経 済 犯 罪 が 各 国 の 政 治 的 , 経 済 的 , 社 会 的 な 枠 組 みに 対 する 重 大 な 脅 威 であるとの 認 識 を 有 しており, 各 国 では 経 済 的 濫 用 行 為 を 犯 罪化 するための 立 法 を 施 しています。既 に 多 くの 国 で 犯 罪 化 された 経 済 的 濫 用 行 為 の 中 でも, 資 金 洗 浄 及 び 隠 匿 は 最 も重 大 な 被 害 をもたらし 得 る 犯 罪 類 型 です。これらの 犯 罪 では, 別 の 会 社 の 企 業 活 動のために 名 目 的 に 存 在 するシェル・カンパニーがしばしば 用 いられ, 企 業 がさまざまな 複 雑 な 構 造 をとっていることにより, 犯 罪 収 益 の 真 の 所 有 者 や 重 大 犯 罪 に 関 連する 商 取 引 が 巧 みに 隠 蔽 されています。さらに, 犯 罪 者 は, 情 報 技 術 の 進 歩 , 人 材・ 商 品 の 流 動 性 の 増 大 , 各 国 における 法 制 度 の 多 様 性 などを 利 用 し, 犯 罪 収 益 を 俊敏 に 移 動 させています。つまり, 犯 罪 者 は, 法 制 度 の 不 均 衡 を 悪 用 し, 犯 罪 収 益 を瞬 時 に 公 式 ・ 非 公 式 の 経 路 を 用 いて 移 動 し, 最 終 的 に 合 法 的 な 資 金 であるかのよう1

き 範 囲 も 国 外 にまで 及 んでおり, 捜 査 を 適 正 に 遂 行 する 上 での 国 際 協 力 も 不 可 欠 です。本 研 修 では,これらの 実 務 上 の 諸 問 題 にも 焦 点 を 当 てて 検 討 を 加 えることとします。(4) 検 討 事 項この 研 修 の 具 体 的 な 検 討 事 項 は 以 下 のとおりです。ア 企 業 の 責 任 と 企 業 犯 罪 に 関 連 する 犯 罪 化• 企 業 の 法 的 責 任• 企 業 犯 罪 とされる 行 為 の 犯 罪 化 の 状 況イ 各 国 における 下 記 の 各 犯 罪 の 現 状 , 並 びにその 捜 査 , 訴 追 及 び 公 判 に 適 用 される 法 制 度• 企 業 , 企 業 の 代 表 者 又 はその 従 業 員 が 企 業 活 動 として 行 った 経 済 犯 罪• 詐 欺 , 横 領 , 背 任• 脱 税• 有 価 証 券 報 告 書 の 虚 偽 報 告 , 虚 偽 の 風 説 流 布 , 株 価 操 作 , 内 部 者 取 引等• 私 的 独 占 , 不 当 な 取 引 制 限 , 事 業 者 団 体 の 違 法 な 行 為 , 談 合 , 価 格 協定 等• 外 国 公 務 員 に 対 する 贈 賄• 詐 欺 破 産• 資 金 洗 浄• その 他ウ 上 記 の 各 犯 罪 の 捜 査 , 訴 追 及 び 公 判 の 現 状 及 び 課 題(ア) 捜 査 上 の 問 題 点a) 専 門 捜 査 機 関 及 び 捜 査 員 の 研 修 b) 捜 査 機 関 相 互 の 協 力 c) 捜 査 の 端 緒 の把 握 d) 物 的 証 拠 ( 電 磁 的 情 報 含 む)の 収 集 等 e) 供 述 証 拠 の 獲 得 f) 特 別 な捜 査 手 法(イ) 訴 追 上 の 問 題 点a) 捜 査 協 力 者 に 対 する 刑 罰 の 軽 減 措 置 b) 捜 査 協 力 者 に 対 する 訴 追 の 免 除c) 法 人 訴 追 の 際 の 考 慮 要 素(ウ) 公 判 ・ 裁 判 上 の 問 題 点a) 証 拠 開 示 b) 争 点 整 理 c) 効 果 的 な 事 実 認 定 の 手 法 d) 量 刑(エ) 国 際 協 力a) 国 際 協 力 に 関 する 捜 査 ・ 訴 追 ・ 裁 判 の 現 状 b) 捜 査 共 助 における 問 題 と 課題 c) 通 常 の 捜 査 共 助 以 外 の 形 での 国 際 協 力 の 方 法 の 有 無 と 活 用 する 際 の 問題 と 課 題3