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日 本 林 業 技 術 協 会

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〆<br />

一<br />

昭<br />

和<br />

二<br />

十<br />

六<br />

年<br />

九<br />

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四<br />

<strong>日</strong><br />

第<br />

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昭<br />

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三<br />

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年<br />

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月<br />

十<br />

<strong>日</strong><br />

発<br />

・<br />

行<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong>


-<br />

-<br />

<strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong><br />

1 71°5 月 号<br />

o 目 次 。<br />

・ 巻 頭 言 ・ <strong>技</strong> <strong>術</strong> 人 えの 期 待 … 藤 <strong>本</strong> 和<br />

民 有 <strong>林</strong> の 治 山 事 <strong>業</strong> について… 茅 野 一<br />

平 .…1<br />

男 . …2<br />

j<br />

$<br />

わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について…… 繁 沢 静<br />

夫<br />

戸<br />

○<br />

区 分 求 積 式 について………… 杉 <strong>本</strong><br />

肇 .…19<br />

岩 川 地 方 スギ 天 然 更 新 <strong>林</strong><br />

( 伏 条 立 条 )について…_ 畠 山 宏<br />

粉 剤 の 経 済 効 果 に 関 する 試 験 震 暮 毒<br />

樹 木 の 外 科 手 <strong>術</strong> ……………… 渡 辺 資<br />

第 65 回 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> の 記 録 と 所 感 .… 坂 口 勝<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> および<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> より………・・ … ,…, 堀 岡 邦<br />

随 想 仙 崖 和 尚 ……… ・<br />

・… 村 上 竜 太<br />

南 の 国 の 思 い 出 …………………….… 坂 <strong>本</strong><br />

漫 筆 ・… .… , …..….………. , 石 川 利<br />

第 4 回 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 写 真 コンクール 懸 賞 作 品 募 集 要 綱 …….<br />

第 9 回 通 常 総 <strong>会</strong> 開 催 通 知 .…....…. 、 , .….…..…<br />

信<br />

太<br />

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甲 35<br />

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申 36<br />

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I<br />

- 表 紙 写 真 一<br />

第 3 回 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 写 真 コンク -”<br />

ダムと 流<br />

高 知 営 <strong>林</strong> 局<br />

一 土 居 源 一 郎 一


I<br />

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戸<br />

「 <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> 」は, 現 に 第 一 戦 で 活 躍 している 人 公 に 対 して,あるいは 次 代 をになう 人 なに 対 しての 挿 鱗 誌 であ<br />

り,また 啓 蒙 誌 であって 欲 しいと 念 願 してきた。 最 近 聞 くところによれば,「* 礫 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 」もそのような 層 をねら<br />

って 編 集 されているようである。 私 ばそのような 人 灸 に 対 しては, <strong>日</strong> 頃 から 限 りない 期 待 を 寄 せている。 幸 いに<br />

I<br />

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甲<br />

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して, 今 その 機 <strong>会</strong> が 与 えられた。 以 下 私 のささやかな 体 験 と 智 識 を 通 じて,これからの 掛 謂 麦 <strong>術</strong> 者 はかくあって<br />

欲 しいとする 読 塁 の2,3を 述 べることにする。<br />

少 し 理 屈 ぽくなるが,「 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 」とか「 剃 祭 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 」とは, 何 かといったことを 復 習 して 蕊 よう。「ある 目 的 をなし<br />

とげるのに 適 当 瓶 手 段 の 体 系 」が「 識 I『」であるとすれば, <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> は「 木 材 その 他 の 満 埋 吻 を 生 産 ずるため<br />

に,その 生 誕 葺 戯 径 において 各 種 の 生 獲 要 素 一 熟 練 労 働 者 , 未 辮 東 労 働 者 の 労 働 , 苗 木 , 伐 木 並 び 運 材 用 具 等 の 賓 太<br />

それに 土 地 一 を 組 合 せる 方 法 」だといえよう。つまり 接 茄 とは,いろいろの 意 味 にとられるが, 嵩 勝 の 始 まりは<br />

生 産 <strong>技</strong> <strong>術</strong> であり, 今 <strong>日</strong> でも 鐵 侭 の 根 幹 をなすものは 生 産 痴 街 である。したがって,この 生 産 <strong>技</strong> <strong>術</strong> はある 人 が, 国 民<br />

経 済 の 中 で 生 活 しながら,<br />

ある 組 合 せをえらぶことを<br />

決 意 することによって, 現<br />

実 の 生 産 活 動 に 役 立 ちうる<br />

こととなる。つまり 限 られ<br />

た 智 識 に 基 いて,ある 意 味<br />

でその 人 にもっとも 適 当 し<br />

た 結 果 が 得 られそうだと 思<br />

われる 生 産 要 素 の 組 合 せ<br />

を,いくつかの 生 産 方 法 鵲<br />

・ 巻 頭 言<br />

<strong>技</strong> 鱸 人 えの 期 繕<br />

☆<br />

藤 <strong>本</strong> 和 平<br />

〔31.4.20 受 理 )<br />

器 の 中 からえらぶことを 決<br />

意 するところに, 詞 際 の <strong>技</strong><br />

<strong>術</strong> が 生 れてくるのである。<br />

ここでメ 率 なことは,この<br />

『 限 られた 智 職 」から 生 れ<br />

る 生 産 舜 厨 が, 現 実 の 生 産<br />

漣 動 にどのように 役 立 つか<br />

ということである。この<br />

「 限 られた 智 識 」が「より<br />

詮 な 智 識 」に 近 づくため<br />

には, 広 汎 な 智 識 と 豊 たかな 耀 羨 をもたなくてはならない。いわゆる <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 を 目 して「 鍵 等 は 単 なる <strong>技</strong> ’{ 渥 だ」<br />

とし, 時 あってば 糟 饗 され, 時 あっては 利 用 されるというのは,「 極 く 限 られた 智 識 」の 中 で「 生 産 鐵 府 の 研 さ<br />

ん」に 没 頭 しているため, 異 論 室 においては,ひとかどの <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 として 通 用 しても, 一 歩 外 に 出 れば「 国 民 経 済 」<br />

という 嵐 に 軽 く 吹 きとばされてしまうわけである。<br />

ふつう「 科 学 」と「 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 」とは 並 び 称 せられる。しかし 雅 浮 は 認 識 された 自 然 の 法 則 の 体 系 であるが, <strong>技</strong> <strong>術</strong> ほ<br />

このような 意 味 での 学 問 ではない。したがって, 極 言 すれば「 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 」 臓 稗 学 的 癖 篭 を 必 要 とするが「 科 挙 昔 」<br />

ではない、それはむしろ「 掛 <strong>会</strong> 人 」であり「 経 潜 入 」でなくてはならない。<br />

これからの「 搾 繕 掻 訓 『 者 」に 望 むところは 多 いが,「 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 」の 運 葬 として, 惟 人 も 口 にし 自 らも 認 めながら<br />

も 一 向 にその 反 応 のないものの 一 つを, 特 にとり 畠 して, 私 の 考 えを 皇 貿 菖 にのべ 結 びとしたい。すなわち,それ<br />

は 通 俗 的 な 言 い 方 をすれば「 小 さい 殻 から 脱 皮 」することである。<br />

盲 人 が 象 をなでた 話 はだれでも 知 っている。「 象 の 脚 をなでた 盲 人 は 象 は 大 きな 木 の 幹 象 たいだといった。 体<br />

をなでた 盲 人 は 象 は 壁 みたいだといった。また 鼻 をなでた 盲 人 は 象 ほ <strong>本</strong> 当 ば 曲 った 大 きな 鉤 承 たいだといった」<br />

というのである。たんにある 一 つの 局 部 だけにもとづいて 結 論 を 下 し,そのことの 智 識 の 深 さに 満 足 し, 潅 嘉 足<br />

れりとしていた 嫌 いが「 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 」には 特 に 多 いようである。 一 つの 事 物 は, 他 の 多 数 の 喜 鋤 と 毯 課 脚 遮 りない 有 壌<br />

的 な 関 連 をもっている。だとすれば,その 関 連 の 一 つ 一 つは 単 なる 一 面 にしかすぎない。あらゆる 関 連 の 繕 和 で<br />

あってはじめて 全 面 となる。しかし「 科 学 者 」の 研 究 の 目 的 ほ,ある 局 部 的 な 翻 丙 を 明 らかにすること 漣 ある 場<br />

合 がある。 例 えば 生 理 鐸 者 が 人 体 の 心 臓 を 研 究 するが 如 きである。そしてこの 場 合 心 臓 が 人 体 の 有 機 的 櫛 戊 の 一<br />

部 分 であることを 忘 れていても「 奉 岸 者 」としての 華 礎 研 究 はできる。しかし 心 臓 病 を 治 療 するときに, 心 臓 が<br />

人 体 の 一 部 分 であることを 忘 れたならば,その 患 者 は 生 命 を 失 うかもしれない。 私 が 云 う「 鐡 <strong>術</strong> 者 」 妹 ,ここに<br />

云 う「 科 学 者 」ではなく,「 医 者 」の 立 場 にたって, 物 を 考 えかつ 実 行 しなくてはならないということである。<br />

蟹 は 己 が 甲 羅 に 似 た 穴 を 堀 り, 人 は 自 ら 課 しうる 課 題 しか 自 己 の 諜 電 となしえない。 専 門 家 = <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 が 自 らの 特<br />

殊 知 識 , 龍 力 , 問 題 をすべてのものだと 考 え,その 背 後 にさらに 大 きい 世 界 が 横 たわっていることを 自 覚 しなけ<br />

ればならないわけである。<br />

一 口 に <strong>林</strong> <strong>業</strong> といっても, 他 の 産 <strong>業</strong> の 如 く 単 純 なものではない。 農 <strong>業</strong> 的 性 幡 をもちながら 鉱 工 <strong>業</strong> 的 な 性 絡 も 併 巷<br />

て 有 しており, 仲 ☆に 複 緬 生 をもっている。したがって, 考 えようによっては,「 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 按 <strong>術</strong> 者 」ほど 円 満 な 常 識<br />

と 広 汎 な 知 識 をもっているものはないといえよう。 然 るに, 事 実 はこれと 異 なって「 樹 木 をみて 森 <strong>林</strong> を 象 ない」<br />

人 々が 多 いことば 遺 憾 である。「1 <strong>本</strong> 1 <strong>本</strong> の 木 を 皆 細 かに 数 え 研 究 したあとでなければ 森 <strong>林</strong> はわからない」とい<br />

う。つまり「 局 部 の 集 計 が 全 局 」だとする 経 験 主 義 的 なやり 方 ないし 考 え 方 から 脱 しなくてはならない。 各 局 部<br />

が 集 って 一 つの 全 局 を 構 成 する 理 由 幟 , 必 ず 各 局 部 のあいだに, 密 接 な 相 互 連 関 一 有 穰 豹 連 関 があるからであ<br />

る。 関 連 のない 若 干 の 事 楠 を 強 いて 一 つにあつめたところで, 決 して 一 つの 全 局 とはならない。<br />

つまり 吾 を「 <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 」は, ー 小 さ.な 殻 から 脱 皮 」して「 視 野 を 広 く」したいものと 念 願 するものである。<br />

( <strong>林</strong> 野 庁 <strong>業</strong> 務 部 長 )<br />

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民 有 <strong>林</strong> の 治 山 事 <strong>業</strong> について<br />

》<br />

矛<br />

野<br />

一<br />

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-I<br />

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(31.4.23 受 理 )<br />

{<br />

1<br />

~ 一 一 一 一 へ 砂<br />

一<br />

1. 昭 和 31 年 度 予 算 の 成 立 をめぐって<br />

保 安 <strong>林</strong> 整 備 関 係<br />

昭 和 28 年 の 大 災 害 淀 もとづいて, 翌 29 年 5 月 に 公<br />

布 された, 保 安 凋 鑿 備 臨 時 措 歴 法 に 基 いて 樹 立 された,<br />

保 安 <strong>林</strong> 整 備 計 画 によれば, 昭 和 31 年 度 筵 に406 万 町 歩<br />

の‘ 係 鎮 赫 を 整 備 することになっている。しかし 予 算 審 議<br />

の 過 程 において 譲 搬 の 耀 勘 から,これを2カ 年 のばし 昭<br />

和 33 年 迄 に 完 成 することとなった。 現 有 保 安 <strong>林</strong> は 約<br />

248 万 町 であるから,さらに158 万 町 歩 を 漏 還 しなけれ<br />

ばならない。このために 調 査 研 究 を 行 ない, 事 務 処 理 と<br />

するために <strong>本</strong> 年 庭 予 算 2,520 万 円 が 計 上 された。<br />

治 山 施 設 事 <strong>業</strong><br />

昭 和 30 年 度 末 における 民 有 <strong>林</strong> , 国 有 <strong>林</strong> をあわせた,<br />

要 治 山 薯 誇 簿 池 の 面 積 は 約 76 万 町 歩 であって,その 内 訳<br />

は 別 表 の 這 りである。<br />

要 治 山 事 <strong>業</strong> 地 面 準 ( 昭 和 30 年 度 末 )<br />

山 地 治 山 362,511( 町 )<br />

崩 躍 鋤 復 旧 218,265<br />

はげ 山 〃 28,600<br />

地 すべり 防 止 17,640<br />

認 蕊 防 止 その 他 98,006<br />

水 源 制 鎧 成 315,300<br />

防 災 汐 罐 成 79,545<br />

7… 馳 <strong>林</strong> 22,214<br />

防 風 <strong>林</strong> ( 斡 線 ) 22,312<br />

ズl 繕 防 備 <strong>林</strong> 6,842<br />

雪 翁 防 d 皇 <strong>林</strong> 9,957<br />

防 火 <strong>林</strong> 9,667<br />

防 舞 ド 6.821<br />

防 汐 <strong>林</strong> 1,732<br />

計 757,356<br />

昭 和 30 年 迄 の 進 度 ではこの 完 成 に22 年 以 上 を 要 す<br />

るのである。31 年 度 予 鍬 講 求 に 際 しては, 当 初 は10 年<br />

計 画 で 完 了 するための 要 求 鞭 として 約 191 億 円 を 要 求 し<br />

たのである。 時 あたかも 政 府 においては31 年 度 予 蝉 の<br />

編 成 に 当 って, 国 家 財 政 の 貝 通 おしをつけ,かつ 経 濟 自<br />

誕 者 ・ <strong>林</strong> 野 庁 治 山 課 長<br />

立 をはかるために, 企 画 庁 を 中 心 にして, 経 済 自 立 5カ<br />

年 計 画 を 立 案 しつつあった。この 計 画 と 治 山 事 <strong>業</strong> との 関<br />

連 について 少 しく 説 明 を 加 える 必 要 がある。この 計 画 は<br />

審 議 過 程 において 極 わめて 難 航 したのであるが, 漸 やく<br />

各 般 の 調 整 を 終 えて 客 年 12 月 に 決 定 案 として 発 表 された<br />

のであるcこの 計 画 が 示 す 治 山 事 <strong>業</strong> えの 要 請 ほ 如 何 であ<br />

ろうか? 今 その 要 点 を 抽 記 して 承 ると 次 の 通 りである。<br />

「 戦 後 わが 国 の 災 害 は 年 平 均 2500 億 円 という 巨 額 に<br />

のぼる 現 状 に 鑑 承 , 昭 和 28 年 度 策 定 した 治 山 治 水 基 <strong>本</strong><br />

対 策 要 綱 の 主 旨 に 則 り, 後 背 地 に 広 大 な 詞 蝿 等 を 有 し 災<br />

害 時 に 謹 犬 な 被 害 を 予 想 される 重 要 河 川 を 重 点 とした 改<br />

修 事 <strong>業</strong> ’ 多 目 的 効 用 を 考 慮 した 洪 水 鯛 整 ダムの 建 設 , 上<br />

流 河 11, 荒 廃 山 地 の 土 砂 狩 止 のための 砂 防 事 <strong>業</strong> , 荒 廃 <strong>林</strong><br />

野 の 復 旧 および 荒 廃 防 止 並 びに 水 源 <strong>林</strong> , 保 安 称 の 整 <strong>術</strong> の<br />

ための 治 山 造 <strong>林</strong> 事 <strong>業</strong> , 後 背 地 に 重 要 な 地 帯 を 有 する 海 岸<br />

における 高 潮 防 止 事 <strong>業</strong> , 浸 蝕 対 策 事 <strong>業</strong> 等 の 海 岸 保 全 事 <strong>業</strong><br />

等 の 治 山 治 水 対 策 を 総 合 的 , 計 画 的 に 推 進 するとともに<br />

iml11の 測 鰐 , 管 理 を 一 層 徹 底 せしめるものとする」。<br />

以 上 の 獅 想 から, 国 土 保 全 の 達 成 には 河 11の 流 域 管 理<br />

と 海 岸 線 の 保 護 を 重 点 とすることを 打 出 してv,る・この<br />

ためには 保 喪 <strong>林</strong> の 整 備 と 治 山 造 <strong>林</strong> は 重 要 であることを 認<br />

あている。このことは 目 新 しいものではないかも 知 れぬ<br />

が, 我 顧 の 自 立 経 済 の 達 成 と 云 う 綜 合 的 な 見 地 から, 改<br />

めて 治 山 事 <strong>業</strong> の 重 要 性 を 再 確 認 したことにおいて, 大 き<br />

な 意 鍵 がある。この 計 画 に 職 られた 財 政 投 資 の 枠 の 中 の<br />

治 山 事 <strong>業</strong> 蕊 ( 国 費 )は31 年 度 分 約 47 億 円 であった。<br />

しかし 予 算 審 議 の 段 階 では 政 調 <strong>会</strong> の 強 い 要 望 にかかわら・<br />

ず 約 43 億 円 が 認 められたにすぎなかった。<br />

以 上 が 予 算 成 立 迄 の 経 過 である。この 予 算 を 前 年 度 と<br />

比 較 すると, 前 年 度 当 初 予 算 46 億 円 に 対 しては 減 少 し<br />

ているが・ 補 正 予 算 ( 公 共 事 <strong>業</strong> 機 節 減 後 )42 億 円 に 比<br />

してば 同 額 である。しかし 都 道 府 県 の 負 担 する 予 算 を 加<br />

えた 織 り 薬 擬 では, 補 助 率 の 引 上 げがあった 関 係 で 約 8<br />

%の 減 少 となっている。<br />

2. 予 算 の 概 要 について<br />

昭 和 31 年 度 予 算 の 擁 葵 については 別 表 の 通 りであ<br />

るこの 表 では 国 費 と 都 道 府 采 喪 と 合 計 した,いわゆる<br />

事 <strong>業</strong> 饗 織 願 を 掲 純 して 承 た。<br />

毎<br />

』<br />

一<br />

部<br />

宙<br />

■<br />

■<br />

■<br />

-<br />

1<br />

‐<br />

1<br />

6<br />

0<br />

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肌<br />

#<br />

1<br />

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J<br />

乱<br />

-2‐-


-<br />

ウ<br />

茅 野 : 民 有 <strong>林</strong> の 治 山 事 <strong>業</strong> について<br />

一<br />

1<br />

2<br />

● ●<br />

区<br />

昭 和 31 年 度 治 山 関 係 事 <strong>業</strong> 費<br />

分<br />

直 篭 蝋 驚 喜 山 の 復 旧 , 地 すべり 防 止 )<br />

補 助 治 山 事 <strong>業</strong> 費<br />

伽 } 瀞 曇 瀞 '" 復 個 蝿 ォ<br />

)<br />

。 憾 鷆 志 讓 享 発 生 災 書 の 復 旧 )<br />

” 防 災 <strong>林</strong> 造 成 費<br />

防<br />

075 町 , 町<br />

止<br />

州<br />

,<br />

細<br />

8町<br />

6町<br />

)<br />

員 数 | 経 費 備 老<br />

.w" ." 繍 嘩 鰯 辮 蕊 鞭<br />

6,165 3,655,118<br />

導 僻 ’ 誕 鎖 蕊 謹 喫 饗 謝<br />

の 曾 5/i。。。を 補 助 する<br />

1,039 7",847 同 上<br />

2,011 350,564<br />

倒 成 擬<br />

20,600 709,838<br />

驚 耀 駕 … 鑓 癖 で)<br />

鯛 治 山 事 <strong>業</strong> 調 査 費 ( 直 轄 費 )<br />

27,900<br />

合<br />

計<br />

30,886 5,818,267<br />

’<br />

募 鯛 評 烏 饗 蕊 潔 : 為 識<br />

する<br />

葺 鰯 購 謙 烏 謹 蕊 撫 。: 些 繍<br />

する<br />

道 府 梁 営 <strong>林</strong> 局 え 霧 Eして 調 査 する<br />

国 費 補 助 予 算 額 4,176,880 千 円<br />

《<br />

1<br />

I<br />

隆<br />

一<br />

《<br />

、<br />

《<br />

a 鱒 謹 琴 識 鑪 欝 溌 募 る 198 138, 102 補 助 率 は 上 記 山 地 治 山 に 同 じ<br />

山 地 治 山 ( 崩 壊 地 復 旧 )<br />

総 計 30,58& |<br />

5,956,369 国 費 補 助 予 舞 4,276,880 千 円<br />

保 安 <strong>林</strong> 整 備 計 画 実 施 経 磯 について<br />

都 道 府 県 に 権 限 を 委 任 している 防 災 的 保 安 <strong>林</strong> の 指 定 解<br />

除 について 行 なう 調 査 に 要 する 経 費 である。その'/ 恩 の<br />

保 安 <strong>林</strong> 指 定 解 除 調 査 委 託 費 ユ,832 万 円 国 庫 補 助 を 行 なうための 予 算 である。 <strong>本</strong> 年 度 は7,000 町<br />

この 経 費 は, 民 有 <strong>林</strong> について, 水 源 かん 養 土 砂 流 出 防 歩 調 査 の 予 定 である。<br />

傭 , 土 砂 崩 壊 防 備 のために 指 定 しあるいは 既 設 保 安 <strong>林</strong> の 治 山 施 設 災 害 復 旧 頚 <strong>業</strong> 費 3,194 万 円<br />

うち 指 定 の 目 的 が 消 滅 したと 思 われる 保 安 <strong>林</strong> について, 既 設 の 治 山 施 設 で 損 傷 を 受 けているものの 復 旧 のため<br />

その 指 定 を 解 除 するために 都 道 府 県 漣 委 託 して 行 なわせ に 要 する 経 喪 である。<br />

る 鯛 査 に 要 するものである。 調 査 面 識 , 指 定 276 千 町 , 以 上 が 治 山 関 係 の 予 鰍 の 概 要 である。<br />

解 除 24 千 町 , 計 300 千 町<br />

保 安 <strong>林</strong> 指 定 解 除 事 務 委 託 費 265 万 円<br />

3. 事 <strong>業</strong> 実 行 方 針 と 問 題 点<br />

上 記 の 調 査 完 了 のものについて, 森 <strong>林</strong> 法 による 手 続 を 保 安 <strong>林</strong> の 整 備 も, 保 全 上 重 要 な 民 有 緋 の 国 有 <strong>林</strong> えの 貿<br />

進 めるためにその 保 安 <strong>林</strong> の 所 有 者 種 通 知 するときの 通 信 上 げと, 重 要 河 il 流 域 を 重 点 とする 保 髪 <strong>林</strong> 指 定 <strong>業</strong> 務 の 進<br />

費 であるc<br />

歩 と 共 に, 漸 やく 軌 道 にのりつつある。 <strong>本</strong> 年 度 も 一 層 保<br />

保 安 施 設 地 区 指 定 解 除 事 務 委 託 費 272 万 円 安 <strong>林</strong> 指 定 <strong>業</strong> 務 を 推 進 し, 同 時 に 既 設 保 安 <strong>林</strong> の 智 理 の 適 正<br />

保 安 施 設 地 区 指 定 解 除 について 都 道 府 県 知 事 が 行 な 化 腫 努 める 方 針 である。しかしややもすると, 所 請 保 安<br />

う 所 有 者 漣 対 する 通 知 に 要 する 経 費 である。<br />

<strong>林</strong> の 観 念 から 禁 伐 思 想 にとらわれて, 極 端 に 経 済 性 が 失<br />

保 安 <strong>林</strong> 研 究 委 託 費 103 万 門 われるように 想 定 されがちであるが, 最 近 は 森 <strong>林</strong> 経 営 按<br />

保 宍 <strong>林</strong> の 保 水 機 能 と, <strong>林</strong> 地 斜 面 の 浸 蝕 の 機 構 を 鯛 査 研 <strong>術</strong> の 向 上 によって, 保 安 <strong>林</strong> の 理 水 機 能 と 経 済 性 の 調 整 が<br />

究 することを 目 的 とする。( 委 託 先 森 <strong>林</strong> 物 理 研 究 <strong>会</strong> ) 不 可 能 ではないと 考 えられるようになってきている。<br />

保 安 <strong>林</strong> の 土 壌 の 化 学 的 成 分 の 解 明 に 関 する 調 査 研 究 を 山 地 治 山 車 <strong>業</strong><br />

行 なう。( 委 託 先 <strong>日</strong> <strong>本</strong> 農 <strong>業</strong> 研 究 所 )<br />

直 轄 治 山 事 <strong>業</strong><br />

保 安 <strong>林</strong> 損 失 補 償 篝 10 万 円 直 轄 治 山 事 <strong>業</strong> の 施 行 ヵ 所 臆 次 の 選 定 標 準 によって 定 め<br />

保 安 <strong>林</strong> 及 び 保 安 施 設 地 区 指 定 腱 よってこうむる 損 失 の られている。<br />

補 倣 を 行 う 経 費 。<br />

a) 治 山 上 重 要 河 川 洗 域 にあってその 規 摸 の 大 きいも<br />

保 安 <strong>林</strong> 指 定 解 除 謡 査 費 補 助 金 21 万 円 の。<br />

-3-


茅 野 : 民 有 <strong>林</strong> の 治 山 事 <strong>業</strong> について<br />

b) 施 行 地 が2 府 県 以 上 に 亘 り, 国 に 於 いて 実 施 する<br />

のが 適 当 であるもの<br />

c) 施 行 が 困 難 で 国 において 実 行 を 可 とするもの<br />

直 轄 事 <strong>業</strong> は 一 般 にその 成 績 が 良 好 であって, 将 来 予 蝉<br />

の 規 模 が 拡 大 される 場 合 は 一 届 拡 充 すべきものと 思 料 す<br />

る。<br />

補 助 治 山 事 <strong>業</strong><br />

治 山 上 , 最 も 重 要 である 地 区 を 策 定 して 軍 点 的 に 投 費<br />

する 目 的 で「 治 山 調 査 地 区 」を 定 めてきた。この 地 区 は<br />

全 国 で380カ 所 ( 面 積 約 190 万 町 歩 )になっているが,<br />

<strong>本</strong> 年 ほこれらの 地 区 に 対 して, 年 間 予 算 の60%を 投 ス<br />

する 予 定 である。 残 りの 事 <strong>業</strong> についても, 保 全 対 象 を 明<br />

確 にし, 投 資 効 果 の 高 いものを 選 んで 重 点 的 に 実 行 する<br />

方 針 である。<br />

国 家 財 政 の 逼 迫 から, 年 を 治 山 予 算 が 減 少 しているの<br />

で, <strong>本</strong> 年 は 治 山 工 事 の <strong>技</strong> <strong>術</strong> 面 にも 根 <strong>本</strong> 的 な 改 良 を 加 え,<br />

紗 ない 経 費 で 同 じ 効 果 をあげうるよう 努 力 することとし<br />

ている。<br />

防 災 <strong>林</strong> 造 成 事 <strong>業</strong><br />

この 事 <strong>業</strong> は 比 較 的 に 経 済 効 果 が 明 瞭 であるところか<br />

ら, 各 脅 瞳 府 県 でば 要 望 が 強 いのである。 特 に「 海 岸 砂<br />

魂 に 帯 農 <strong>業</strong> 擬 興 臨 時 措 置 法 」による 海 岸 砂 地 造 <strong>林</strong> には 重<br />

点 をおいている。しかし <strong>技</strong> <strong>術</strong> 的 に 一 段 の 進 歩 をはかるよ<br />

う 努 める。<br />

水 源 <strong>林</strong> 造 成 事 <strong>業</strong><br />

水 源 <strong>林</strong> 造 成 事 <strong>業</strong> 実 施 に 当 ってはその 造 <strong>林</strong> ヵ 所 の 選 定 に<br />

ついて, 特 に 次 の 方 針 をとっている。<br />

(1) 既 設 保 安 <strong>林</strong> ( 水 源 酒 誕 , 土 砂 流 出 防 備 , 土 砂 崩 鯉<br />

防 備 )また 肱 , 保 安 <strong>林</strong> 整 備 計 画 に 基 づく 計 画 保 安 <strong>林</strong> であ<br />

って, 重 要 河 川 の 上 流 水 源 地 帯 を 占 める 地 域 内 にあるこ<br />

と<br />

(2) 原 野 , 無 立 木 地 または 散 生 地 , 並 びに 粗 悪 <strong>林</strong> 相 地<br />

で 保 全 上 新 植 を 必 要 とするもの<br />

(3) 面 積 ば1 団 地 概 ね5 町 歩 以 上 であること<br />

上 記 の 条 件 を 具 備 するもののうち, 次 のものを 特 に 綴<br />

先 約 に 砿 扱 う。<br />

1. 都 道 府 県 が 地 上 権 を 設 定 して 分 収 契 約 を 行 なうもの<br />

2. 市 町 村 が 保 育 管 理 の 責 任 を 負 うもの<br />

尚 一 股 造 <strong>林</strong> 助 成 事 <strong>業</strong> , 公 有 <strong>林</strong> 野 等 官 行 造 <strong>林</strong> 法 腫 よる,<br />

民 有 <strong>林</strong> 野 の 造 <strong>林</strong> との 調 整 をはかり,これらの 系 列 を 適 正<br />

に 整 備 することに 努 める。<br />

治 山 調 査<br />

治 山 事 <strong>業</strong> 調 査 中 , 基 礎 調 査 は 昨 年 に 引 続 き「 荒 廃 <strong>林</strong> 地<br />

と 事 <strong>業</strong> 施 行 地 の 変 化 過 程 」と「 保 安 <strong>林</strong> の 実 態 調 査 」を 行<br />

なう。 前 者 は, 直 轄 治 山 地 区 については 営 <strong>林</strong> 局 に 於 いて<br />

事 <strong>業</strong> 計 画 地 内 の9 団 地 に 行 ない, 補 助 治 山 地 区 は 都 道 府<br />

県 委 託 として, 流 域 保 全 上 の 重 要 地 区 内 70 団 地 につい<br />

て 実 施 する。<br />

斗 晦 道 治 山 対 策 調 査 罐 近 年 の 災 害 状 況 に 鍵 承 , 早 急 に<br />

風 害 後 における <strong>林</strong> 況 , 地 況 等 の 変 化 を 調 査 し, 綜 合 的 な<br />

流 域 保 全 対 策 を 樹 立 するため,7 流 域 ,2 地 区 について<br />

調 査 を 実 施 する。この 調 査 のためには 航 空 写 真 を 充 分 活<br />

用 する。<br />

以 上 簡 単 に <strong>本</strong> 年 鹿 事 <strong>業</strong> の 実 施 方 針 についてのべたが,<br />

<strong>本</strong> 年 は 都 道 府 采 の 財 政 の 窮 乏 ,これ 涯 対 する 政 府 のr 地<br />

方 財 政 再 建 促 進 臨 時 措 置 法 」にもとづく, 諸 般 の 監 督 指<br />

導 強 化 , 失 <strong>業</strong> 対 策 , 補 助 金 使 用 の 適 正 化 を 期 する 驍 察 制<br />

度 の 新 設 等 の 環 境 中 にあって, 公 共 事 <strong>業</strong> の 一 部 である 治<br />

山 事 <strong>業</strong> の 前 途 は 極 わめて 多 難 である。しかしながら, 年<br />

度 当 初 において 各 府 県 の 予 蝉 要 求 は 成 立 予 算 の25%も<br />

超 過 している。しかも 各 府 果 とも 治 山 予 鰍 の 要 望 はまこ<br />

とに 熾 烈 である。これば 地 元 町 村 などの 過 年 度 災 害 を 復<br />

旧 せんとする 熱 意 , 山 村 経 満 救 済 のための 止 みがたき 要<br />

望 等 を 背 景 としているものと 思 われるのである。この 辺<br />

に 昭 和 32 年 度 予 算 編 成 に 当 っての 問 題 点 が 包 蔵 されて<br />

いることを 銘 記 せねばならない。<br />

《<br />

し<br />

《<br />

一<br />

ウ<br />

●!<br />

lllillll 川 llllilllllllllilllllll 川 ll1はじめて 公 開 される 北 海 道 原 生 穂 の 生 態 llllll 川 llli 川 IIIIII! 川 lllllllllll<br />

一 石 狩 川 源 流 原 生 <strong>林</strong> 総 合 調 査 団 編 一<br />

石 狩 川 源 流 原 生 <strong>林</strong> 総 合 調 査 報 告<br />

B5 判 ・5 色 刷 図 表 4・ <strong>本</strong> 文 410 頁 . 写 真 図 版 多 数<br />

限 定 出 版 ......… 価 1,300 円<br />

<strong>林</strong> 野 庁 および 旭 川 営 <strong>林</strong> 局 の 委 嘱 支 援 により30 余 名 の 自 然 科 学 者 , <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 が 植 生 . 土 壌 . 地 質 気<br />

象 ・ 虫 害 ・ 菌 害 ・ 材 質 ・ 施 <strong>業</strong> の 各 専 門 班 に 分 れ 昭 和 27 年 以 来 密 接 な <strong>協</strong> 調 連 籍 のもとに, 遂 に 完 成 を<br />

みた 層 雲 峡 原 生 <strong>林</strong> の 大 調 査 報 告 書 である。<br />

jlI 川 lillllllllll 川 I 川 川 III! ( 残 部 僅 少 ) <strong>日</strong> <strong>本</strong> 就 <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong> , 川 |ll 川 川 川 川 II1I 川 IIII11<br />

-4-


I<br />

I<br />

わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について<br />

1<br />

_ 一 宅 乏 亘 登 一 詞 一 手 文 』 二 - 千 一 一 ■・ 守 唖 寺 ''-.。~=~ 辱 … 毎 … 一 々 鈍 = 睦 正 呼 一 ・ 迦 庄 号 身 _= 三 &d・ 了 里 lq 産 垂 1<br />

繁 沢 静 夫<br />

〔31.4.9 受 理 )<br />

釘<br />

L<br />

ヘ<br />

妙<br />

一<br />

《<br />

1. 沿 革<br />

わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> は 約 50 年 の 歴 史 を 有 し, 戦 前 最 磯<br />

期 の 昭 和 14,5 年 頃 の 生 産 量 は 約 8 億 平 方 尺 , 輸 出 量<br />

嫁 イギリスその 他 を 中 心 として 約 2 傭 平 方 尺 に 達 し, 世<br />

界 に 於 ける 主 要 な 合 板 生 産 国 であると 同 時 に 品 質 的 にも<br />

鍾 良 で, 接 着 剤 として 主 にミルクカゼインを 使 用 してお<br />

り, 当 時 としては 耐 水 性 も 良 好 で 市 場 において 好 評 を 得<br />

ていた。 戦 時 中 には 合 板 製 造 按 <strong>術</strong> に 鮨 いて 箸 るしい 進 歩<br />

が 見 られ, 特 に 石 炭 酸 樹 脂 を 主 体 とする 合 成 樹 I 龍 龍 緕 リ<br />

に 関 する 研 究 は 極 めて 活 溌 に 行 われ, 一 部 の 工 場 に 於 い<br />

てはホツ1、プレスを 設 備 して 航 空 機 用 その 他 として 優 秀<br />

な 合 板 を 生 産 していた。<br />

しかしながら 第 2 次 大 戦 中 にその 生 産 設 備 の 大 半 を 焼<br />

失 し, 昭 和 20 年 の 生 産 量 は1 億 平 方 尺 を 割 るまでに 激<br />

減 した。<br />

戦 後 は 復 興 資 材 として 大 量 の 需 要 があったため, 生 産<br />

量 朧 北 海 道 地 区 を 中 心 として 急 速 に 上 昇 した。しかし 乍<br />

ら 当 時 は 接 着 剤 は 極 度 に 不 足 し,かつ 機 械 設 備 も 老 朽 し<br />

あるいは 戦 時 中 に 製 造 せられた 粗 悪 品 で 更 新 が 困 難 であ<br />

ったため, 当 時 の 製 品 は 品 質 的 には 極 めて 劣 悪 なものが<br />

多 く, 戦 時 中 に 培 かわれた <strong>技</strong> <strong>術</strong> はまったく 工 場 生 産 に 応<br />

用 されなかったため, 市 場 に 於 ける 声 価 は 必 ずしも 良 く,<br />

なかった。かような 悩 勢 に 加 えて 国 産 材 による 擾 良 原 木<br />

の 供 給 には 限 度 があったため, 昭 和 24,5 年 頃 までの 生<br />

産 量 は 約 4 億 平 方 尺 にとどまり,その 飛 躍 的 な 増 加 は 極<br />

めて 困 難 であった。 合 板 生 産 がその 後 に 於 いて 極 めて 急<br />

速 に 活 溌 になった 理 由 はいくつか 考 えられる。すなわち<br />

(1) 最 も 重 要 なことは 自 由 貿 易 再 開 によるフィリッピン<br />

からのラワン 材 の 大 遥 輸 スであり,これが 合 板 工 場 が 大<br />

規 模 生 産 を 行 なう 直 接 の 動 機 となった。2この 頃 ほ 一<br />

賎 経 済 も 安 定 に 向 かい, 接 着 剤 原 料 としても 優 良 なもの<br />

が 得 られ, 特 に 尿 素 鋤 旨 接 着 剤 が 広 く 用 いられ, 合 板 の<br />

品 質 を 急 速 に 向 上 せしめ, 結 局 は 合 板 製 造 方 式 を 従 来 の<br />

冷 圧 方 式 から 熱 圧 方 式 に 移 行 せしめるまでに 発 展 したこ<br />

と。(3) 合 板 機 械 製 造 <strong>業</strong> 者 はこれらの 情 勢 に 応 じ, 生 産<br />

機 械 を 穣 極 的 に 改 善 し, 齢 層 のよい 安 価 な 磯 械 を 提 供 し<br />

たこと,さらに, 仏 ) 分 板 製 造 <strong>業</strong> 者 が 製 造 <strong>技</strong> <strong>術</strong> の 進 歩 ,<br />

品 質 の 向 上 に 絶 大 な 熱 意 を 示 し, 進 んで 国 内 及 び 海 外 の<br />

筆 者 ・ <strong>林</strong> 野 庁 <strong>林</strong> 産 課<br />

市 場 を 開 拓 したこと 等 であり,これらが 海 外 特 にアメリ<br />

カ 市 場 の 好 況 と 相 俟 って 第 1 表 に 示 す 如 く 生 産 量 は 極 め<br />

て 箸 るしい 増 加 を 見 たの 承 ならず, 輸 出 量 も 飛 躍 的 に 増<br />

加 したのである。<br />

鐵<br />

第 1 表 合 板 の 生 産 及 び 輸 出 ( 単 位 1000 平 方 尺 )<br />

ペ ニ ヤ<br />

チ ス 特 需 合 計<br />

鱸 | 榊 | 輸 鬮 ” ト<br />

エ<br />

昭 ,’<br />

20227 95,050 ヨ 引 司 95,0501 419<br />

212851 180,091 司 二 一 180,091 632<br />

2231<br />

綴 i 鯛 " 三 擬 ; 蓑<br />

2326<br />

2421<br />

議<br />

3022011,195,198629,509116,26917,2531,858,2291 292251 95…・'z|f::::;::::l:"…‘ 8,469<br />

( <strong>林</strong> 野 庁 <strong>林</strong> 産 課 鯛 )<br />

2. 生 産 の 現 況<br />

わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> 憾 単 板 工 場 を 含 めて220 工 場 によっ<br />

て 織 成 され, 昭 和 30 年 の 総 生 起 童 は18.6{ 瀞 Z 方 尺 ,<br />

輸 出 量 は6.3 億 平 方 尺 に 達 しているが, 樹 種 別 に 見 ると<br />

ラワンが 鴎 到 的 に 多 く 第 2 表 に 示 す 如 ・く, 昭 和 30 年 に<br />

於 いては 全 量 の 約 83%に 達 しており 従 来 ラワン 材 恢 存<br />

第 2 表 合 板 樹 材 種 別 生 産 量 ( 単 位 1000 平 方 尺 )<br />

30 年<br />

比 率 %<br />

卿 繍 i、 蘆 皇 雫 蝿 肇 …",<br />

ラワン<br />

ぶ<br />

せ<br />

し<br />

か<br />

ま<br />

な<br />

な<br />

ん<br />

な<br />

ば<br />

つ<br />

ら<br />

やちだも<br />

その 他<br />

計<br />

l<br />

i<br />

1,182,420<br />

82,024<br />

79,188<br />

68,530<br />

16,746<br />

10,0”<br />

5,554<br />

3,067<br />

3,309<br />

1,445,937<br />

81.8<br />

5.7<br />

5.5 1<br />

4.41<br />

1.1<br />

0.7<br />

0.4<br />

0.2<br />

0.2<br />

100.0<br />

1,545,758<br />

71,119<br />

97,429<br />

68,310<br />

40,059<br />

8,224<br />

7,654<br />

7,769<br />

11,907<br />

1,858,229<br />

8<br />

0<br />

1<br />

3<br />

●0<br />

8<br />

5<br />

●2<br />

8<br />

●7<br />

2◆<br />

1<br />

0●<br />

4<br />

●今<br />

0<br />

●4<br />

0<br />

●<br />

7<br />

07<br />

0●<br />

寺<br />

( <strong>林</strong> 野 庁 <strong>林</strong> 産 課 調 )<br />

-5-


’<br />

1Wー<br />

△<br />

qr<br />

了<br />

繁 沢 :わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について<br />

度 は 年 を 上 昇 して 来 ている。 従 って 工 場 分 布 はラワン 材<br />

使 用 に 便 利 な 潜 湾 附 近 に 集 中 し, 国 産 材 合 板 生 産 の 中 心<br />

地 である 北 海 道 を 除 いてば 名 古 屋 , 東 京 , 静 岡 , 大 阪 が<br />

最 も 主 要 な 合 板 生 謹 池 となっている。<br />

輸 出 数 鐙 は 第 1 表 の 如 く 年 公 著 るしい 増 加 を 示 してお<br />

り, 昭 和 30 年 においては 織 須 130 惚 円 に 達 しており,<br />

輸 出 産 <strong>業</strong> として 明 確 な 重 要 性 を 示 して 来 ている。 輔 掛 品<br />

の 内 容 は3~41nnl 厚 の 銅 反 を 主 体 としており, 主 な 用<br />

途 はドアー 用 スキン, 家 具 であり, 従 って 主 な 仕 向 地 は<br />

アメリカ 及 びイギリスであり 夫 盈 全 輸 出 量 の67%,17<br />

%を 占 めている。 海 外 市 場 における 最 も 強 大 な 鋪 争 品 は<br />

フィンランドの 製 品 であるが, 国 内 産 のカバ 材 を 利 用 し<br />

ており, 板 面 の‘ 擬 良 臓 多 量 に 生 産 し 得 ないので, <strong>日</strong> <strong>本</strong> の<br />

ラワン・ 合 板 はアメリカのドアーサイズ 市 場 に 於 いては 圧<br />

倒 的 な 優 位 を 占 めている。<br />

合 板 生 産 能 力 は 近 年 箸 るしく 増 大 し, <strong>日</strong> <strong>本</strong> 合 板 工 寒<br />

調 査 によれば, 昭 和 28 年 約 16イ 瀞 F 方 尺 ,29 年 約 20<br />

億 平 方 尺 であった 生 鐵 層 力 ほ30 年 6 月 には26"XF 方<br />

尺 をこえているが,その 後 に 於 いてもかなり 箸 るしい 増<br />

加 が 行 なわれ,31 年 3 月 に 溝 いてはその 能 力 朧 28~30<br />

億 平 方 尺 に 達 するものと 推 定 されている。<br />

かような 設 朧 陰 力 の 鐵 盟 な 増 加 の 原 因 としては(1) 海<br />

外 及 び 国 内 涯 於 いて 合 板 の 大 量 の 繍 譲 があったこと,2<br />

これらの 用 途 に 於 いて 特 に 良 質 品 が 要 求 せられ, 設 備 の<br />

急 漣 な 改 善 が 必 要 であったこと, (3)ラワン 原 木 が 合 板<br />

の 大 量 生 轌 式 に 誠 に 好 適 な 減 料 であったこと, 及 び,<br />

(4)これらの 情 勢 庭 対 処 して 合 握 挫 造 設 備 の 合 幽 上 に 対<br />

して 粗 税 上 の 嶋 捌 の 措 遜 が 講 ぜられたこと 等 によるもの<br />

かような 合 板 工 場 の 合 理 化 に 伴 なう 生 産 能 力 の 急 激 な<br />

墳 加 に 対 しては,それに 応 ずべき 溌 要 の 増 加 がなければ<br />

ならない。 最 近 における 傾 向 は 生 産 能 力 増 加 の 速 度 が 需<br />

要 埠 珈 の 速 度 を 語 号 _ 上 廻 っており,このことが 後 述 する<br />

如 く 生 産 過 剰 による 価 絡 低 下 の 現 象 があらわれた 原 因 の<br />

1つに 数 えられているわけである。<br />

しかし 乍 らこれによって 我 国 ば 錘 的 には 米 国 に 次 いで<br />

世 界 第 2の 合 板 生 産 国 たる 池 歩 を 築 き 得 たの 象 でなく,<br />

麺 勺 にも 世 界 の 一 流 品 として 海 外 市 場 において 確 固 たる<br />

地 位 を 築 き 得 たのであって, 合 板 工 <strong>業</strong> の 将 来 のためには<br />

誠 に 喜 ぶべきことであり, <strong>業</strong> 界 が 現 在 当 面 している 横 問<br />

題 を <strong>業</strong> 界 の <strong>協</strong> 力 によって 解 狭 した 後 においてはさらに 大<br />

きな 飛 羅 を 斯 待 し 得 るものであろう。<br />

主 な 機 械 設 備 の 設 侭 伏 況 ほ 第 3 表 に 示 したが, 特 に 目<br />

立 つものはホツI、プレスの 増 加 であり, 現 在 合 板 工 場 の<br />

殆 んど 全 部 がホツトフ・レスを 所 育 しており,しかもこれ<br />

らの 殆 んど 全 部 が 避 去 2~3 年 の 間 に 設 置 せられたもの<br />

であり,ドライヤーと 共 に 我 国 合 板 の 品 質 向 _ 上 に 最 も 大<br />

きく 寄 与 している。<br />

企 <strong>業</strong> 規 模 としてば 中 小 企 <strong>業</strong> が 圧 倒 的 に 多 く, 従 <strong>業</strong> 員<br />

300 人 以 上 の 事 <strong>業</strong> 場 臆 7 社 にすぎず, 生 産 量 の 約 73%<br />

は 中 小 企 <strong>業</strong> 者 が 占 めており,このことが 合 板 価 絡 の 操 作<br />

を 藩 るしく 困 難 にしている 理 由 でもある。<br />

規<br />

企<br />

第 3 表 合 板 企 <strong>業</strong> 数 及 び 主 要 機 械 設 備<br />

<strong>協</strong><br />

株<br />

合<br />

合<br />

有<br />

個<br />

同 組 合<br />

式 <strong>会</strong> 社<br />

摸 | 熱 |: 釜 | 慧 隙 | 班 | 喬 !<br />

資 <strong>会</strong> 社<br />

名 <strong>会</strong> 社 2<br />

0<br />

I<br />

<strong>業</strong> 8 0 0<br />

0 】 《<br />

限 <strong>会</strong> 社 2<br />

1 フ3<br />

)<br />

数<br />

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1<br />

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6雷<br />

6尺<br />

6尺<br />

6尺<br />

計<br />

人<br />

以 上<br />

尺 未 満<br />

未 満<br />

以 上<br />

未 満<br />

ド<br />

ラ<br />

イ<br />

ロール4 段 以 上<br />

ヤ 戸 一 ル3 段<br />

一<br />

コ<br />

惇<br />

砕<br />

嘩<br />

その 他<br />

4×8 尺 以 上<br />

3×6 尺 以 上<br />

3×◎ 尺 未 満<br />

1 0<br />

6 ”<br />

3<br />

1<br />

1<br />

01<br />

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1<br />

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3<br />

5<br />

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0<br />

3<br />

2<br />

0<br />

2<br />

釘<br />

51 55 54 1<br />

0<br />

0<br />

0<br />

1<br />

0<br />

0<br />

0<br />

1<br />

48 40 30 】<br />

6 3 2<br />

l l l l O<br />

0<br />

0<br />

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11 16<br />

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42<br />

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1<br />

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〆<br />

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今<br />

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記<br />

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4×8 尺 以 上<br />

3×7 尺<br />

3×6 尺<br />

8×6 尺 未 満<br />

1<br />

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1<br />

11<br />

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1<br />

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5<br />

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1<br />

9<br />

( 駐 ) 単 板 工 壗 を 含 童 ない ( <strong>林</strong> 野 庁 <strong>林</strong> 産 課 )<br />

~<br />

3' 原 材 料 事 情<br />

合 板 製 造 コスト 中 に 原 材 料 謎 の 占 める 割 合 は 生 産 する<br />

合 板 の 樹 種 ・サイズ・ 品 質 によって 箸 るしく 異 なるが,<br />

ラワンを 使 用 した3~4Inm 厚 の 輸 出 合 板 の 場 合 普 通 は<br />

原 木 代 約 “~55%, 接 着 剤 代 10~13%であり 原 材 料<br />

費 臓 約 60%に 達 し, 国 産 材 の 場 合 その 重 要 性 はさらに<br />

犬 である。 従 って 原 凋 料 の 価 格 , 供 給 量 は 合 板 生 産 に 取<br />

って 最 も 重 要 な 関 心 事 である。<br />

我 国 に 輪 スされるラワン 材 の 大 部 分 は 比 鳥 産 のもので<br />

あり, 輸 入 鐙 は 昭 和 26 年 以 来 急 速 に 増 加 し 昭 和 30 年 に<br />

於 いては665 万 石 が 輸 入 せられており,ボルネオ,イン<br />

ドネシヤも 漸 次 増 加 している。この 中 合 板 用 が 大 部 分 を<br />

6<br />

(<br />

坐<br />

b<br />

であ・る・<br />

-6-


一<br />

■<br />

繁 沢 :わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について<br />

壱<br />

一<br />

心<br />

草<br />

《<br />

年 次<br />

昭 23<br />

24<br />

25<br />

26<br />

27<br />

28<br />

29<br />

30<br />

’<br />

第 4 表 年 次 別 ラワン 材 輸 入 量 ( 千 石 )<br />

輔<br />

出<br />

国<br />

フィリッ<br />

ピン | 北 鑛 ルネオ 繁 蕊 計<br />

墾<br />

鰯<br />

3錘<br />

露 7<br />

分 7<br />

<strong>日</strong><br />

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一<br />

一<br />

一<br />

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( 註 )4 捨 5 入 により 合 計 は 合 わない<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一<br />

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7<br />

35<br />

20<br />

59<br />

5<br />

4<br />

6<strong>日</strong><br />

‘ 占 め, 昭 和 30 年 に 於 いては 約 虹 7 万 石 が 合 板 用 として<br />

消 費 されたものと 推 定 せられている。かような 大 遥 の 原<br />

木 を 南 方 諸 地 域 が 我 国 に 継 続 的 に 供 給 し 得 る 可 能 性 につ<br />

いて 職 種 点 の 見 方 があるが, 比 島 のラワン 材 総 蓄 稜 憾<br />

30 億 石 に 達 し, 現 在 の 全 伐 採 量 ほ 全 森 蔀 生 長 量 の53%<br />

に 過 ぎないので, 量 的 にほ 充 分 の 供 給 力 をもっていると<br />

見 ることが 出 来 る。しかしながら 既 に 開 発 され <strong>林</strong> 分 に 於<br />

いてば 箸 るしい 過 伐 が 行 われていることは 充 分 考 えられ<br />

るのみならず, 自 国 に 於 いて 合 板 工 <strong>業</strong> が 急 速 に 興 りつつ<br />

ある 時 期 でもあり, 我 国 に 従 来 の 如 き 優 良 な 原 木 が 恒 続<br />

的 に 輸 久 されるとは 考 えられない 因 子 がある。 少 くとも<br />

品 質 的 には 輸 久 原 木 は 漱 次 低 下 することは 己 むを 得 ない<br />

と 考 えられるので,これを <strong>技</strong> <strong>術</strong> 的 に 解 決 して 良 疑 の 合 板<br />

を 安 定 して 生 産 することが 合 板 生 産 <strong>業</strong> 者 に 対 する 課 題 の<br />

1つである。<br />

一 方 国 産 材 については 年 間 約 100 万 石 が 合 板 用 として<br />

生 産 されているが, 東 北 地 方 を 主 体 とするブナ 以 外 ほ 今<br />

後 の 優 良 原 木 の, 供 給 増 加 を 翔 待 することは 困 難 である。<br />

北 海 道 材 については 優 良 大 径 木 は 年 を 減 少 しており, 今<br />

後 は 品 質 の 比 較 的 優 第 5 表 合 板 用 材 生 産 量 ( 千 石 )<br />

良 でない 小 屋 木 を 有 樹 種 28 霊 29 年 度<br />

な<br />

効 に 利 用 し,それに<br />

ら 釦 65<br />

ぷ な<br />

よって 優 良 な 合 板 を し 麺 詔 94<br />

3<br />

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効 率 的 に 生 産 する 方 罐<br />

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2<br />

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慧 を 研 究 し, 原 材 料 け 錘 き<br />

鰹<br />

の 品 斑 に 対 子 る 要 求<br />

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66<br />

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の 程 度 を 引 下 げ,そ<br />

れ 涯 よって 原 木 の 供<br />

給 を 保 統 せしある 嫌<br />

努 めることが 特 に 北<br />

海 道 地 方 の 合 板 工 <strong>業</strong><br />

に 課 せられた 課 題 の<br />

1つである 蓬<br />

1<br />

( 練 野 庁 <strong>林</strong> 産 諜 調 )<br />

9<br />

我 国 に 於 ける 合 板 用 接 着 剤 は 昭 和 30 年 に 於 、、て 約 3<br />

万 トンが 消 蕊 せられ,その 大 部 分 は 尿 素 樹 脂 接 着 剤 と 大<br />

豆 グルーであり, 雷 ってその 主 体 をなしていたミルクカ<br />

ゼイン 侭 現 在 は 殆 んど 使 用 されず, 僅 かに 大 豆 グルーに<br />

混 合 されて 使 用 されているにすぎない。 大 豆 グルーも 年<br />

狗 減 少 して 辮 り, 将 来 は 尿 素 樹 脂 を 中 心 とする 合 成 樹 脂<br />

接 涛 剤 が 合 板 接 蒲 剤 の 始 んど 大 部 分 を 占 めるであろうと<br />

考 えられる。 昭 和 30 年 の 尿 素 樹 脂 接 着 剤 の 生 産 量 は2<br />

万 トンを 越 え,その 大 部 分 が 合 板 用 に 使 用 せられてい<br />

る。 叉 メラミン 樹 脂 ,プエノ 戸 ル 樹 脂 の 生 産 量 も 漸 次 増<br />

加 しており,これらば 完 全 耐 水 性 合 板 の 普 及 につれて 需<br />

要 は 急 速 に 増 加 するものと 思 われるが, 昭 和 30 年 に 於<br />

いては 生 産 綴 は 夫 灸 1,5001、ン2,000トン 程 度 である。<br />

これらの 中 メラミン 鋤 離 餓 鍼 I 朧 生 産 方 式 の 合 理 化 とそ<br />

れによる 価 格 篠 1ごが 期 待 し 得 るので 将 来 の 発 展 が 最 も 期<br />

待 されるものである。<br />

接 着 剤 供 給 錘 についてば 現 在 程 度 に 終 止 する 限 り 憂 慮<br />

すべき 因 子 はないが, 合 成 樹 脂 原 料 であるブ‘オルマリン<br />

の 供 給 可 能 量 に 臆 限 度 があり,これらの 接 蔚 剤 の 需 要 が<br />

急 激 と 増 加 することがあれば,ある 程 度 の 価 絡 の 上 昇 も<br />

あり 得 ると 思 われる。<br />

4. 最 近 の 問 題<br />

昭 和 28 年 以 来 国 内 及 び 国 外 特 にアメリカに 於 ける 建<br />

築 ブームによるドアー 用 ラワン 合 板 の 大 鐙 需 要 がおこ<br />

り, 我 国 の 合 板 生 産 設 備 は 急 速 に 近 代 化 せられ, 設 備 能<br />

力 が 飛 躍 的 iこ 増 加 し, 輸 出 曇 は 箸 るしい 増 加 を 示 した。<br />

この 情 勢 に 対 して 米 国 広 葉 樹 合 板 生 産 者 達 は 昭 和 29 年<br />

9 月 関 税 引 上 げと 輸 入 数 鐡 の 制 限 を 関 税 委 員 <strong>会</strong> に 提 訴 し<br />

た。この 事 は 米 国 市 場 における 広 葉 樹 合 板 の 供 給 に 対 す<br />

る 需 要 増 加 がある 程 度 の 限 界 に 達 したとの 判 断 庭 もとづ<br />

くものと 考 えられるが, 幸 にして 合 板 需 認 まその 後 にお<br />

いても 伸 長 を 示 し, 昭 和 30 年 6 月 に 到 り, 関 税 引 上 げ<br />

の 必 要 なしと 認 める 関 税 委 員 <strong>会</strong> の 結 論 によって 解 決 し<br />

た。しかし 乍 らこれば 問 題 を 対 外 的 には 解 決 し 得 たが,<br />

国 内 的 には 設 備 増 加 の 傾 向 ば 依 然 として 結 けられ,29 年<br />

末 頃 から 一 部 において 蕊 癒 されていた 供 給 過 剰 傾 向 に 対<br />

する 根 <strong>本</strong> 的 な 解 決 庭 はならなかった。そして 昭 和 30 年<br />

に 入 ってからは 価 絡 低 下 の 傾 向 を 生 じ, 6 月 以 来 顕 著 な<br />

現 実 となって 現 われたわけである。<br />

かような 構 勢 に 対 し <strong>日</strong> <strong>本</strong> 合 板 輸 出 組 合 に 於 いては7 月<br />

価 格 <strong>協</strong> 定 を 行 ない, ’0 月 以 来 は 輸 鍋 数 量 <strong>協</strong> 定 を 行 なっ<br />

て, 輸 出 数 量 の 削 減 によって 価 格 の 安 定 をはかる 対 策 を<br />

取 った。しかし 乍 らかかる 流 通 段 階 における 規 正 の 象 で<br />

価 格 の 安 定 を 期 待 することには 無 理 があり, 生 産 段 階 に<br />

おける 規 正 と 併 行 すべきものであることは 充 分 に 考 慮 せ<br />

られ, 9 月 <strong>日</strong> <strong>本</strong> 合 板 工 <strong>業</strong> <strong>会</strong> は 中 小 企 <strong>業</strong> 安 定 法 による 指 定<br />

1<br />

・---7 .. 一 ・ 一


’<br />

繁 沢 ;わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について<br />

<strong>業</strong> 種 とする 方 向 を 決 定 し, 以 来 工 <strong>業</strong> <strong>会</strong> を 中 心 として 調 整<br />

組 合 の 設 立 が 急 がれて 来 た。<br />

しかし 乍 ら 生 産 段 階 において 数 量 を 規 正 することには<br />

種 々の 困 難 が 伴 なうすなわち 生 産 数 量 の 圧 縮 に 伴 なう 資<br />

金 がない 場 合 ,たとえその 量 が 僅 少 であっても 特 定 企 <strong>業</strong><br />

にとって 壊 滅 的 な 打 撃 である 場 合 もないとは 言 えない。<br />

従 って 合 板 の 場 合 もその 調 整 の 方 法 に 関 しては 充 分 の 論<br />

議 が 行 われ, 約 6カ 月 を 要 した 結 果 , 成 案 を 得 gて <strong>本</strong> 年 3<br />

月 , <strong>日</strong> <strong>本</strong> 鯛 整 組 合 設 立 認 可 の 運 びとなった。<br />

調 整 の 内 容 としては 出 荷 数 量 ・ 品 質 ・ 生 産 設 備 に 関 す<br />

る 制 限 を 行 なうこと。になっており,その 調 整 鏡 程 も 近 く<br />

認 可 せられるものと 思 われるが,その 運 営 その 他 に 関 し<br />

て 峰 今 後 さらに 困 難 な 問 題 が 少 くないと 思 われる。<br />

5. 合 板 の 需 要<br />

合 板 聯 の 榧 来 を 考 える 場 合 , 最 も 重 要 な 因 子 は 需 要<br />

の 動 向 である。 国 内 溌 萬 については 従 来 ば 年 を 急 速 に 需<br />

要 が 増 大 しており, 主 に 建 築 用 として 年 を2~3 億 平 方<br />

尺 の 需 要 増 加 があり, 昭 和 29 年 までは 生 産 増 加 速 庭 と<br />

略 均 衡 を 擦 っていた。 籍 謹 は 現 在 に 於 いても 依 然 として<br />

伸 びつつあり, 生 産 工 場 に 於 いては 殆 んど 在 庫 を 有 して<br />

いない 状 態 であるが, 今 後 従 来 の 如 き 需 要 の 増 加 が 期 待<br />

し 得 るかどうかは 疑 問 である。この 面 で 最 も 重 要 なもの<br />

は 読 合 製 品 の 進 出 であり,その 主 体 をなすものほ 繊 維 板<br />

と 削 片 板 である。これらばいづれも <strong>日</strong> <strong>本</strong> に 於 いても 古 く<br />

研 究 されて 来 た <strong>技</strong> <strong>術</strong> であるが, 工 場 生 産 ば 最 近 に 於 いて<br />

海 外 の <strong>技</strong> <strong>術</strong> を 導 入 して 行 われたものであり, 既 に 欧 米 #こ<br />

於 いて 非 精 な 躍 進 を 見 せており,これを 反 映 して 我 国 に<br />

於 いても 現 在 その 生 産 を 計 画 している 企 <strong>業</strong> が 少 くないの<br />

象 ならず, 既 設 工 場 も 一 般 的 認 識 の 浸 透 による 需 要 増 加<br />

に 対 応 して 壇 菫 の 計 画 を 行 なっており, 現 在 の 生 産 量 が<br />

数 倍 に 達 するのは 極 めて 近 い 将 来 であろうと 思 われる。<br />

謝 陸 板 ・ 削 片 板 の 増 加 は 姪 良 形 質 の <strong>林</strong> 産 物 の 減 少 により<br />

世 界 的 な 傾 向 であるが, 我 国 に 於 いては 多 少 欧 米 と 異<br />

り,その 発 展 が 欧 米 に 於 ける 程 速 やかに 行 われることは<br />

ある 蓑 いと 見 られる 因 子 もあるが,いづれにしては 将 来<br />

は 建 築 その’ 他 の 材 料 として 安 走 した 市 場 を 分 け 合 うこと<br />

になるであろう。<br />

かような 傭 勢 に 応 じて 合 板 生 睦 鐵 き 昔 は 内 容 合 掘 辰 興 <strong>会</strong><br />

を 縦 識 して, 需 譲 の 増 大 のための 活 溌 な 種 動 を 開 始 する<br />

と 共 に, 品 質 の 向 上 に 努 力 し 材 料 としての 新 しい 市 場 開<br />

拓 を 億 かつており, 外 装 用 の 完 全 耐 水 性 合 板 の 生 酵 掌 に<br />

ついてもあらゆる 努 力 を 傾 注 しており, 既 漣 その 一 部 は<br />

市 場 にあらわれている。これらから 考 えて 国 内 舗 蕊 は 遠<br />

からぬ 将 来 に 為 いて 約 16~18 億 平 方 尺 程 度 までほ 伸 び<br />

られると 見 ることは 必 ずしも 困 難 ではないであろう。こ<br />

の 量 は 国 民 1 人 当 りの 消 費 量 にすれば 約 20 平 方 尺 であ<br />

り, 欧 米 先 進 霞 に 比 すればはるかに 少 ない 数 量 である。<br />

一 方 海 岸 に 於 ける 需 要 については, 少 くとも 昭 和 30 年<br />

の 輸 出 実 績 6.3 億 平 方 尺 は 充 分 確 保 し 得 るであろう。 仕<br />

向 先 の 主 体 をなす 米 国 の 住 宅 健 築 坪 数 は 今 年 若 干 減 少 す<br />

ることが 伝 えられているが, 米 国 の 専 門 家 達 は 住 宅 面 穣<br />

は 大 となり, 住 宅 改 造 ほ 増 加 し, その 結 果 合 板 需 要 は<br />

増 大 することを 予 測 している。 他 の 市 場 に 於 いても 一 般<br />

的 経 涜 の 発 展 に 伴 ない 需 要 増 加 が 斯 待 し 得 る。しかし 乍<br />

ら 過 去 2,3 年 の 穰 な 輸 出 量 の 急 激 な 増 大 を 期 待 するこ<br />

とはできない。 特 別 の 事 情 がない 限 り 今 後 の 輸 出 に 於 い<br />

て 昨 年 の 実 績 をはるかに 上 廻 ることは 極 めて 困 難 であろ<br />

う。すなわち <strong>日</strong> <strong>本</strong> が 原 料 を 輸 入 しているフィリッピン 庭<br />

於 いても 現 在 9 工 場 が 操 <strong>業</strong> し3 工 場 を 建 設 中 といわれ,<br />

その 生 産 量 , 品 質 は 決 して 無 視 できないものがあり, 米<br />

国 市 場 における 有 力 な 競 争 相 手 となり 得 る 可 能 性 をもっ<br />

ている。さらに 米 国 に 於 いても 主 として 針 葉 樹 合 板 を 生<br />

産 していた 大 規 模 工 場 が 近 年 広 葉 樹 合 板 を 生 産 するもの<br />

が 増 加 し, 西 部 諸 州 に 於 ける 広 葉 樹 合 板 生 産 量 は 既 に 年<br />

間 2.2 億 平 方 尺 に 達 しており,これらが <strong>日</strong> <strong>本</strong> 合 板 の 市 場<br />

の 一 部 を 奪 う 可 能 性 もないとはいえない。かような 点 か<br />

ら 米 国 ドア 声 用 合 板 市 場 における <strong>日</strong> <strong>本</strong> の 優 位 を 保 つため<br />

にば 非 常 な 努 力 が 必 要 である。<br />

6. 合 板 企 <strong>業</strong> の 方 向<br />

従 来 合 板 企 <strong>業</strong> はその 生 産 数 量 によって 他 企 <strong>業</strong> との 競 争<br />

を 行 なって 来 た 傾 向 があるが, 調 整 組 合 の 設 立 によって<br />

その 方 向 は 打 切 られたわけであり, 今 後 は 翼 の 意 味 に 於<br />

ける 企 <strong>業</strong> の 合 理 化 を 行 ない, 品 質 の 向 上 と 生 産 コストの<br />

低 下 をはかり,それによって 他 企 <strong>業</strong> に 対 する 侭 位 を 保 た<br />

ねばならぬ 時 期 に 至 ったと 見 られる。<br />

品 質 の 向 上 とコストの 低 下 は 常 に 企 <strong>業</strong> の 最 大 の 関 心 事<br />

であるが,この 当 然 のことが 今 <strong>日</strong> 程 真 剣 に 努 力 されてい<br />

ることは 未 だ 曾 ってないことである。<br />

第 1に 企 <strong>業</strong> 経 営 面 から 見 れば, 木 材 利 用 率 の 向 上 のた<br />

め 多 数 の 品 目 を 生 産 するという1つの 方 向 があらわれて<br />

いる。 従 来 合 板 工 <strong>業</strong> ほ 大 部 分 が 合 板 単 独 企 <strong>業</strong> で 厚 さ3~<br />

4mmの 普 通 合 板 の 単 一 品 目 を 生 産 している 場 合 が 多 く,<br />

このことが2~3 年 毎 の 不 況 に 悩 んで 来 た 理 由 の1つで<br />

ある。これを 解 決 するため2つの 方 向 が 取 られている。<br />

すなわち 特 殊 合 板 の 生 産 の 方 向 と, 合 板 以 外 の 木 材 工 <strong>業</strong><br />

の 到 繼 の 方 向 である。 特 殊 合 板 としては 普 通 合 板 として<br />

利 用 困 難 な 小 巾 単 板 ・ 剥 芯 その 他 を 有 効 に 利 用 して 創 意<br />

を 嫌 った 特 殊 な 合 板 を 生 産 することによって 新 しい 市 場<br />

を 開 拓 すると 共 に, 歩 止 り 向 上 をはかるものであり,こ<br />

のためには 種 盈 の 中 空 合 板 , 小 巾 単 板 を 接 蒲 集 成 した 後<br />

さらに 平 削 りしてこれを 化 趣 表 面 に 利 用 するもの, 剥 芯<br />

を 索 順 したランバーコアー 合 板 等 が 考 えられ,その 一 部<br />

《<br />

串<br />

》<br />

《<br />

L<br />

一<br />

8<br />

■<br />

Ⅵ<br />

----8‐ 一 一 ・


繁 沢 :わが 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> について<br />

=<br />

ろ<br />

一<br />

ば 海 外 市 場 に 出 されて 好 評 を 得 て 鐙 り, 国 内 に 於 いて 新<br />

しい 市 場 を 開 拓 しているものは 少 くない。また 他 の 木 材<br />

工 <strong>業</strong> との 兼 営 に 於 いては 製 材 ・ 床 板 ・ 繊 維 板 ・ 削 片 板 等<br />

の 生 産 が 考 えられており, 一 部 に 於 いてばパルプの 生 産<br />

まで 計 画 されている。もっとも 合 理 的 と 考 えられている<br />

のは 繊 維 板 ・ 削 片 板 工 <strong>業</strong> であり,これは 合 板 工 <strong>業</strong> が 形 質<br />

優 良 な 材 料 を 要 求 する 産 <strong>業</strong> であり, 兼 営 部 門 としては 材<br />

料 の 形 質 を 問 わないものであることが 必 要 であるためで<br />

ある。しかし 乍 らさらに 重 要 な 要 件 としで 設 備 資 金 が 比<br />

較 的 少 いことが 要 求 せられ,この 意 味 では 経 済 単 位 とな<br />

る 工 場 の 設 備 盗 金 に 数 億 円 を 要 する 綴 淵 蛎 ・ 削 片 板 工 <strong>業</strong><br />

を 兼 営 し 得 るものば 現 在 の 合 板 工 <strong>業</strong> 規 模 から 見 て, 数 は<br />

箸 るしく 制 限 されざるを 得 ない。このため 設 備 資 金 を 要<br />

しない 特 殊 合 板 の 生 産 に 方 向 が 求 められている 現 状 であ<br />

る。<br />

機 械 設 備 の 面 においてもかような 情 勢 に 応 じて,その<br />

改 善 が 進 められており, 従 来 比 較 的 合 理 化 の 遅 れていた<br />

部 門 の 械 機 の 更 改 に 重 点 が 行 われていると 同 時 に, 特 殊<br />

合 板 の 能 率 的 生 産 に 役 立 つ 機 械 設 備 を 盛 んに 導 入 しつつ<br />

あり,これらの 中 の 一 部 侭 米 国 ・ 西 独 等 から 輸 入 される<br />

予 定 のものもある。<br />

従 来 合 理 化 のもっとも 遅 れている 調 厳 は 単 板 切 削 及 び<br />

裁 断 の 設 備 であり,この 部 門 に 於 いてのふば 縛 戦 直 嬢 の<br />

諺 諏 から 殆 んど 進 歩 を 見 せていないものもあり, 特 にロ<br />

ー 女 リーレースによる 単 板 切 削 後 の 単 板 取 扱 方 式 はまっ<br />

たく 手 動 式 によるもので, 単 に 多 大 の 労 務 喪 を 要 するの<br />

みでなく 単 板 の 歩 止 り 及 び 品 質 に 影 響 する 所 朧 大 であ<br />

り, 欧 米 に 於 いて 磯 んに 行 われてい、るリールによる 報 便<br />

巻 戻 し, 自 重 臓 断 の 方 式 に 移 行 することが 急 鑑 とされて<br />

おり, <strong>本</strong> 年 中 には 我 国 の 琴 工 場 のいくつかはこの 方 式<br />

を 採 用 することは 確 実 である。 <strong>本</strong> 年 3 月 かような 方 式 の<br />

取 り 得 るロータリ 声 レースが 概 脱 上 の 特 別 播 篭 がとられ<br />

一 一 ー<br />

発<br />

行<br />

<strong>日</strong><br />

<strong>本</strong><br />

<strong>林</strong><br />

<strong>業</strong><br />

<strong>技</strong><br />

<strong>術</strong><br />

<strong>協</strong><br />

<strong>会</strong><br />

定<br />

価<br />

¥<br />

一<br />

○<br />

○<br />

円<br />

〒<br />

8<br />

円<br />

か<br />

れ<br />

て<br />

お<br />

り<br />

ま<br />

す<br />

。<br />

著<br />

者<br />

中<br />

原<br />

二<br />

郎<br />

虫<br />

ま<br />

で<br />

の<br />

状<br />

況<br />

等<br />

が<br />

図<br />

写<br />

真<br />

説<br />

明<br />

に<br />

よ<br />

り<br />

詳<br />

細<br />

に<br />

書<br />

す<br />

ぎ<br />

は<br />

む<br />

し<br />

の<br />

形<br />

態<br />

・<br />

生<br />

態<br />

・<br />

被<br />

害<br />

・<br />

幼<br />

虫<br />

か<br />

ら<br />

成<br />

す<br />

ぎ<br />

は<br />

む<br />

し<br />

<strong>林</strong><br />

<strong>業</strong><br />

普<br />

及<br />

シ<br />

リ<br />

ー<br />

ズ<br />

恥<br />

鎚<br />

二<br />

二<br />

『<br />

一<br />

・<br />

口<br />

・<br />

E<br />

・<br />

コ<br />

ニ<br />

】<br />

一<br />

言<br />

二<br />

二<br />

二<br />

二<br />

雪<br />

・<br />

・<br />

・<br />

目<br />

弓<br />

雲<br />

二<br />

一<br />

三<br />

二<br />

三<br />

一<br />

二<br />

二<br />

K<br />

中<br />

冒<br />

言<br />

ユ<br />

』<br />

二<br />

一<br />

言<br />

二<br />

』<br />

E<br />

即<br />

串<br />

印<br />

・<br />

目<br />

・<br />

・<br />

目<br />

二<br />

一<br />

三<br />

一<br />

三<br />

二<br />

三<br />

二<br />

一<br />

二<br />

三<br />

一<br />

言<br />

量<br />

二<br />

室<br />

二<br />

二<br />

一<br />

二<br />

一<br />

ることになったので,この 傾 向 は 助 長 されることになる’<br />

であろう。<br />

我 国 の 合 板 工 <strong>業</strong> がこん 後 輸 出 産 <strong>業</strong> としてさらに 発 展 し<br />

なければならないこ.とは 当 然 であり,そのためには 調 整<br />

組 合 設 立 後 と 雛 も,こん 後 益 を 機 械 設 備 の 合 理 化 近 代 化<br />

をはかり,それによって 品 質 の 向 上 とコストの 低 下 をば<br />

かってゆかなければならないことば 勿 論 である。<br />

生 産 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 的 に 見 てもあらゆる 部 門 に 於 いて 工 程 の 合 理<br />

化 のための 研 究 が 盛 んに 行 われているが, 現 在 の <strong>技</strong> <strong>術</strong> 研<br />

究 の 中 心 をなすものほ 品 質 管 理 <strong>技</strong> <strong>術</strong> であり, 個 左 の 生 産<br />

<strong>技</strong> <strong>術</strong> 研 究 は, 如 何 にして 安 定 した 製 品 の 最 却 Ⅸ 率 を 収 め<br />

るかに 集 約 されており, 統 計 的 手 法 が 取 り 入 れられつつ<br />

ある。この <strong>技</strong> <strong>術</strong> がある 程 度 の 水 準 iこ 達 した 時 , 合 板 工 <strong>業</strong><br />

も 近 代 工 <strong>業</strong> とさらに 発 展 する 基 礎 を 固 め 得 るであろう。<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> 合 板 調 整 組 合 の 今 後 の 運 営 についても 困 難 な 問 題<br />

が 少 くない。 勿 論 調 整 組 合 設 立 の 目 的 である 価 絡 の 安 定<br />

を 期 待 し 得 る 調 整 内 容 がなければならない。 又 それが 将<br />

来 の 工 <strong>業</strong> の 近 代 化 を 阻 害 し,・ 世 界 の 進 歩 の 大 勢 に 遅 れる<br />

ものであってばならない。これによって 新 設 を 制 限 され<br />

た 設 備 において,その 研 究 と 進 歩 が 停 滞 することはある<br />

程 度 やむを 得 ないが,それを 最 少 限 に 止 めなければなら<br />

ない。これらを 調 整 して 企 <strong>業</strong> 並 びに 産 <strong>業</strong> に 重 大 な 影 響 を<br />

与 えることなく 調 整 の 効 果 を 発 揮 せしめることが 必 要 で<br />

あり,そのために 最 も 必 要 なことは <strong>業</strong> 界 の 団 結 であり,<br />

企 <strong>業</strong> 者 の 良 識 によって <strong>協</strong> 力 してこの 不 況 事 態 をのり 到 る<br />

心 櫛 えが 調 識 且 合 の 成 否 を 決 する 鍵 である。<br />

50 年 の 歴 史 を 有 する 合 板 <strong>業</strong> 界 は 過 去 幾 多 の 難 問 題 を<br />

<strong>業</strong> 界 の <strong>協</strong> 力 と 良 識 によって 打 開 し,その 度 にさらに 大 き<br />

く 発 展 して 来 た。 最 近 の 諸 問 題 も 従 来 と 同 様 に <strong>協</strong> 力 によ<br />

ってこれが 解 決 せられば 将 来 えの 貴 重 な 礎 石 となるであ<br />

ろう。またこれが 現 在 の 合 板 生 産 <strong>業</strong> 者 全 体 に 課 せられた<br />

最 も 緊 要 な 課 題 である。<br />

定<br />

価<br />

¥<br />

二<br />

○<br />

円<br />

〒<br />

泌<br />

円<br />

の<br />

か<br />

判<br />

然<br />

と<br />

し<br />

ま<br />

す<br />

著<br />

。<br />

書<br />

井<br />

上<br />

楊<br />

一<br />

郎<br />

<strong>本</strong><br />

書<br />

を<br />

熟<br />

読<br />

す<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

に<br />

よ<br />

り<br />

草<br />

地<br />

と<br />

は<br />

ど<br />

ん<br />

な<br />

も<br />

地<br />

の<br />

維<br />

持<br />

今<br />

後<br />

草<br />

地<br />

を<br />

い<br />

か<br />

に<br />

改<br />

良<br />

す<br />

べ<br />

き<br />

か<br />

?<br />

<strong>本</strong><br />

邦<br />

の<br />

家<br />

畜<br />

と<br />

草<br />

地<br />

の<br />

分<br />

布<br />

・<br />

牧<br />

謎<br />

型<br />

・<br />

特<br />

徴<br />

・<br />

草<br />

草<br />

地<br />

と<br />

そ<br />

の<br />

改<br />

一<br />

良<br />

<strong>林</strong><br />

謹<br />

菩<br />

及<br />

シ<br />

リ<br />

ー<br />

ズ<br />

恥<br />

“<br />

3<br />

薪<br />

刊<br />

紹<br />

介<br />

、<br />

一<br />

------9 .----‐


’<br />

ロ<br />

-エー 1 ■ 一 一<br />

グ<br />

’ 一 ~--~ 一 一 一 =-’<br />

睡 分 求 積 式 について<br />

☆<br />

杉 <strong>本</strong> 肇<br />

まえがき<br />

(31.2.10 受 理 )<br />

区 分 求 職 法 としては, 従 来 我 国 に 齢 いては, 公 式 の 簡<br />

単 なる 点 から, 専 ら,スマリアン 氏 式 あるいは,フーペ<br />

ル 氏 式 が 用 いられているのであるが, 前 者 (Vs)は 実 材<br />

"(V#)よりも 過 大 ,また 後 者 (V")ほやや 過 小 なる<br />

結 果 を 与 え,3 者 の 間 にば, 3VE=V,s+2V 瓦 なる 関<br />

係 が 成 立 するものとせられている。この 関 係 は,とりも<br />

なをさず, 欠 頂 円 錐 体 公 式 によって, 其 の 材 積 を 求 める<br />

事 の 妥 当 性 を 意 味 するものであって, 実 用 的 公 式 として,<br />

如 何 にこれを 簡 易 化 するかという 点 に 研 究 の 余 地 がある<br />

ものといえよう。この 意 味 に 於 いて, 右 田 博 士 はフーベ<br />

ル 氏 式 に 対 する 修 正 を 行 われたのであるが, 筆 者 は 欠 頂<br />

円 錐 体 公 式 からの 誘 導 によって, 私 案 を 得 たので, 鼓 に<br />

報 告 し, 江 湖 の 御 批 判 を 乞 う 事 とした 次 第 である。<br />

ユ) 区 分 求 積 式 の 誘 導<br />

40 。〃<br />

曇 -..----2.--.-.-- 手<br />

図 のような, 元 口 直 径<br />

do, 末 口 直 径 dn, 長<br />

さJの 短 材 において,<br />

Zが2m 程 度 以 下 の 場<br />

合 には,その 材 穣 (V)<br />

は, 欠 頂 円 錐 体 公 式 に<br />

よって 求 める 事 の 妥 当<br />

栓 ば 既 に 衆 知 の 通 りである。<br />

v=-(do 鰯 +d|・dn+dn9)…………0)<br />

今 (1) 式 を 変 形 すれば,<br />

V=dodn'f('+$+-::)…"…(2)<br />

をうる。すなわち,2 式 において, f=iZ('f+::)<br />

とすれば2 式 は,<br />

V=fdodnl .……・ ・ ・・..………・ ・ (8)<br />

となり, f 肱 器 の 函 数 として,その 変 化 嘘 一 般 に 蝿 物<br />

諜 的 上 昇 曲 線 を 衝 くものと 思 われるが, 器 の 僅 かな 変<br />

筆 者 ・ 機 山 腿 科 大 学<br />

化 に 対 しては,これを 直 源 的 に 簡 易 化 して 考 える 事 がで<br />

きよう。<br />

す 潅 わち, 器 賦 , /"1m 程 慶 であるならば, 通 常<br />

1.0~1.2X2m 程 度 の 場 合 は1.0~1.3の 間 にある。<br />

従 って::の 価 の”~ 率 の 間 について,‘との 関 綴<br />

を 直 線 的 関 係 に 簡 易 化 すれば, 第 I 表 の 如 くする 事 がで<br />

きる。<br />

第 如 ' 1表 器 とfとの 相 関 表 すなわち, /=1mの<br />

一<br />

場 合 にf',Z=2mの<br />

血 -: | f: | ボ‘<br />

L0<br />

0<br />

L1<br />

0<br />

L2<br />

0<br />

L3<br />

0<br />

7854<br />

7878<br />

7941<br />

8035<br />

0<br />

0<br />

0<br />

784<br />

788<br />

792<br />

’<br />

0<br />

0<br />

0<br />

788<br />

795<br />

802<br />

場 合 にf 卿 , の 関 係 に<br />

あるものとして, 両<br />

者 の 関 係 を 満 足 する<br />

関 係 式 を 求 むれば,<br />

f=07"fO"+O"(::-L,)11-,)<br />

=0"7-0"3!÷(001+0"‘) 器 …… 間<br />

が 得 られる。<br />

鼓 において, 今 区 分 求 積 法 の 場 合 について 考 えて 蕊 る<br />

に, 通 謄 区 分 の 長 さは1~2nlであって, 各 区 分 にお<br />

ける 末 口 直 径 と 元 口 直 径 との 比 は, 樹 幹 基 部 と# 餓 <strong>協</strong> 部 と<br />

では 可 成 り 変 化 にとむのであるが, 全 体 酌 に 唯 ,それら<br />

の 平 均 値 によって,ある 程 度 斡 形 が 表 現 せられるものと<br />

思 われる。そこで, 各 区 分 の 未 口 直 径 の 合 計 ( 蚕 dロ)と<br />

元 口 直 箆 の 合 計 (Zdo)との 平 均 値 の 比 ,すなわ.ら,<br />

曼 器 を 平 均 の 直 鐸 上 と 象 なすならば, (3), 例 式 によっ<br />

て, 区 分 求 積 式 として,<br />

Vo-{0777-033I+(00i+O"1)\}' 翼 .。“5<br />

但 し, Zdodn.... 各 区 分 の 元 同 直 径 と 未 口 直 径 の<br />

を 得 る。 従 って,<br />

積 の 合 計<br />

I=1mの 場 合 は,<br />

V,=('744+0" 剰 蜑 do"…………(6)<br />

ノ=2nlの 溺 合 は,<br />

V。=(L422+0ユ4 謡 ) 蚤 do"…………(7)<br />

となる。<br />

2) 実 験 成 績<br />

前 項 に 於 いて 誘 導 した 区 分 求 職 について, 松 山 農 大 演<br />

習 <strong>林</strong> 産 ス 学 資 料 827 <strong>本</strong> , 同 じく,ヒノキ 資 料 331 <strong>本</strong> 中 か<br />

ら,まったく 無 作 意 に 抽 禺 された 各 20 <strong>本</strong> の 蚤 料 に 対 し<br />

実 験 した 結 果 を 示 せば 次 の 如 くである。しかし 比 較 の 基<br />

準 としての 真 材 磯 (V')は, 11n 区 分 による 欠 頂 円 錐<br />

=<br />

一<br />

《<br />

4<br />

&<br />

-10-


暫<br />

-‐<br />

杉 <strong>本</strong> ? 区 分 求 積 式 について<br />

●<br />

ー<br />

体 公 式 適 用 のものを 用 いた。なお, 表 中 ,<br />

Vs・・<br />

・・スマリアン 氏 式 による 材 猿<br />

Vα・…・・フーベル 氏 式 による 材 積<br />

VC ・・ 欠 頂 円 錐 体 公 式 による 材 積<br />

No.<br />

1<br />

2<br />

3<br />

4<br />

.<br />

5<br />

6<br />

7<br />

8<br />

9<br />

10<br />

1<br />

12<br />

13<br />

14<br />

15<br />

16<br />

17<br />

18<br />

19<br />

2<br />

0<br />

i<br />

l<br />

第 3 表 スギ 資 料 (I=1m)<br />

材 積 m" |<br />

$<br />

誤<br />

v。 l v, | v#<br />

0.7102 0.7095 0.7096<br />

0.2765 0.2763 0.2762<br />

0.2822 0.2820 0.2820<br />

0.6504 0.6501 0.6501<br />

0.4504 0.4562 0.4566<br />

0.2229 0.2228 0.2228<br />

0.6063 0.6058 0.6058<br />

0.2744 0.27 狸 0.27 錘<br />

0.2601 0.2598 0.2598<br />

0.3012 0.3009 0.3009<br />

0.7968 0.7960 0.7959<br />

0.2340 0.2338 0.2438<br />

0.6854 0.6847 0.6846<br />

0.6103 0.6100 0.6099<br />

0.5038 0.5034 0.5034<br />

0.8684 0.8678 ’0.8679<br />

0.8074 0.3071 0.3071 0.3071<br />

0.5185 0.5181 0.5181 0.5181<br />

:: 難 : 澱 |: ::": 澱<br />

正 の 最 大 誤 差<br />

負 の 最 大 誤 差<br />

標 準 誤 差<br />

Vs<br />

- 卜 0.08<br />

+0.10<br />

+0.07<br />

+0.04<br />

+0. 10<br />

+0.04<br />

+0.08<br />

+007<br />

+0. 11<br />

+0.09<br />

+0.11<br />

+0.18<br />

+0.11<br />

+0.06<br />

+0.07<br />

0-<br />

+0.05 0,<br />

+0.09<br />

9<br />

07<br />

+0.07 05<br />

+0.05 06<br />

+0.06<br />

1<br />

+0 -<br />

。<br />

士 0<br />

差 %<br />

| v。<br />

-0.01<br />

+0.03<br />

0.00<br />

0.00<br />

+0.02<br />

00<br />

0p<br />

0<br />

0、<br />

” 0<br />

0 .<br />

C0<br />

0<br />

0<br />

D0<br />

0<br />

0<br />

+0.01<br />

0.00<br />

+0.01<br />

+0.01<br />

0<br />

0.00<br />

0 02<br />

0●<br />

0<br />

0●<br />

0<br />

0<br />

●<br />

●0<br />

1<br />

◆0<br />

8I<br />

9<br />

+ 0’<br />

十 003<br />

一 002<br />

士 001<br />

とし,ノ=1Inの 場 合 の 成 績 を 第 3 表 及 び, 第 4 表 , 叉<br />

J=2mの 場 合 の 成 綴 を 第 5 表 及 び 第 6 表 に 示 し, 夫 煮<br />

の 場 合 に 生 じた 誤 差 を 第 7 表 に 示 した。<br />

No<br />

1<br />

2<br />

3<br />

4<br />

5<br />

6<br />

7<br />

8<br />

9<br />

10<br />

1<br />

12<br />

13<br />

14<br />

15<br />

16<br />

17<br />

18<br />

19<br />

20<br />

第 4 表 ヒノキ 資 料 (I=m)<br />

VR<br />

材 稜 nl3 誤 差 %<br />

0.3240 0.3283<br />

0. 1672 0.1668<br />

0. 1691 0.1687<br />

0.2068 0.2065<br />

10.1744 0.1740<br />

O 2節<br />

0<br />

O ●2<br />

拠 0 0.2643<br />

O 自 1如<br />

8 0.2335<br />

O 。 1鍛<br />

8 0. 1406<br />

O ●1<br />

副 5<br />

a 0.1445<br />

0.1613<br />

0.4767<br />

0.3331<br />

0.2106<br />

0.1873<br />

0.1780<br />

|<br />

V&<br />

v、 v@ ’ v。 l v,<br />

0.4762<br />

0.3328<br />

0.2104<br />

0.1868<br />

0. 1774<br />

’<br />

O3233<br />

0.1668<br />

0.1687<br />

0.20“<br />

0.1740<br />

0.2646<br />

0.2335<br />

0.1406<br />

0.1445<br />

0. 1613<br />

064760<br />

0.3327<br />

0.2104<br />

0.1869<br />

0.1776<br />

0.3303 0.3296 1 0.3296<br />

0.3751 0.3744 1 0.3744<br />

0.1140 0. 1137 1 0.1137<br />

0.1077 0.1074 「0.1074<br />

0. 1854 0.1852 0.1851<br />

正 の 最 大 誤 差<br />

畠 の 剣 参 議 娯 譽<br />

十 O 瓢<br />

十 O<br />

■<br />

調<br />

+O<br />

●<br />

調<br />

+O<br />

1理<br />

+O<br />

◆塑<br />

十 O●<br />

泌<br />

十 O甲<br />

創<br />

十 C7<br />

峰<br />

+O<br />

。 加<br />

+O<br />

4哩<br />

+0<br />

■鵬<br />

+0<br />

●廻<br />

十 0●<br />

的<br />

十 0●<br />

塑<br />

+0<br />

●認<br />

十 0、<br />

旧<br />

十 0●<br />

旧<br />

十 0申<br />

泌<br />

+0<br />

巳 諏<br />

+0<br />

●肥<br />

G<br />

+0.27<br />

±0.20<br />

’<br />

0 的<br />

●<br />

0■<br />

”<br />

0●<br />

”<br />

0e<br />

加<br />

● 0 叩<br />

◆<br />

0。<br />

卯<br />

0●<br />

卯<br />

0一<br />

加<br />

四<br />

0詞<br />

伽<br />

0。<br />

“<br />

申<br />

十 0 04<br />

●<br />

十 0 02<br />

0●<br />

0<br />

一 0■<br />

06<br />

0<br />

甲<br />

一<br />

■1<br />

300 .”<br />

00一<br />

0<br />

● ○<br />

の<br />

0<br />

0早<br />

0<br />

0◆<br />

0<br />

●0<br />

4<br />

+ 0<br />

十 0 04<br />

一 勺<br />

0 1<br />

鈩<br />

0<br />

‐0■<br />

03<br />

士<br />

申<br />

第 5 表<br />

スギ<br />

資 料<br />

(J=2m)<br />

一<br />

《<br />

NO<br />

一<br />

正<br />

負<br />

標<br />

1<br />

2<br />

3<br />

4<br />

5<br />

6<br />

7<br />

8<br />

9<br />

10<br />

1<br />

12<br />

13<br />

54<br />

15<br />

16<br />

17<br />

18<br />

19<br />

20<br />

の<br />

の<br />

!<br />

最<br />

最<br />

準<br />

V 丹<br />

0.7138<br />

0.2779<br />

0.2821<br />

0.6493<br />

0. 幅 98<br />

0.2248<br />

0.6100<br />

0.2771<br />

0.2591<br />

0.3032<br />

0.7911<br />

0.2847<br />

0.6881<br />

0.6171<br />

0.5092<br />

0.8636<br />

0.3095<br />

0.5196<br />

0.8610<br />

0.4894<br />

大 誤<br />

大 誤<br />

繼<br />

掴<br />

VノI<br />

|: 淵<br />

0.2824<br />

0.6515<br />

0.4535<br />

差<br />

差<br />

差<br />

0.2210<br />

0.6026<br />

0.2717<br />

0.2610<br />

0.29”<br />

0.8025<br />

0.2324<br />

0.6827<br />

0.6036<br />

0.4984<br />

08732<br />

0.3054<br />

0.5174<br />

0.8541<br />

0.4904<br />

鐸 3<br />

42 風 Inn<br />

VE VC Vf V 卿<br />

0.7122<br />

0.2773<br />

0.2814<br />

0.6485<br />

0.4582<br />

0.2 鰯 44<br />

0.6084<br />

0.2764<br />

0.2583<br />

0.3024<br />

0.7884<br />

0.2388<br />

0.6857<br />

0.6159<br />

0.5080<br />

0.8617<br />

0.3085<br />

0.5184<br />

0.8596<br />

0.4884<br />

’<br />

0.7118<br />

0.2771<br />

0.2812<br />

0.6483<br />

0.4577<br />

0.2243<br />

0.6081<br />

0.2762<br />

0.2583<br />

0.3019<br />

0.7878<br />

0.2338<br />

0.6851<br />

0.6154<br />

0.5076<br />

0.8616<br />

0.8083<br />

0.5180<br />

0.8588<br />

0.4880<br />

0.7096 ’<br />

0.2762<br />

0.2820 1<br />

0.6501<br />

0.4566<br />

0.2228<br />

0.6058<br />

0.2742<br />

0.2598<br />

0.3009<br />

0.7959<br />

0.2838<br />

0.6846<br />

0.6099<br />

0.5034<br />

0.8679<br />

0.3071<br />

0.5181<br />

0.8570<br />

0.4896<br />

I<br />

’<br />

誤<br />

+0<br />

59<br />

●<br />

十 060<br />

十 0<br />

申<br />

03<br />

一 0<br />

●<br />

13<br />

十 0<br />

e<br />

70<br />

十 0●<br />

89<br />

十 0C<br />

69<br />

十 1D<br />

05<br />

一 0●<br />

27<br />

十 0・<br />

76<br />

一 0○<br />

61<br />

十 0凸<br />

38<br />

十 0●<br />

57<br />

十 1●<br />

18<br />

十 1◆<br />

15<br />

一 0●<br />

50<br />

十 0●<br />

78<br />

十 0由<br />

28<br />

十 0。<br />

46<br />

一 0◆<br />

05<br />

●<br />

59 60 03 13 70<br />

+1<br />

鯛<br />

一 0●<br />

創<br />

士 0の<br />

碗<br />

●<br />

’<br />

差 %<br />

v" | v。 | v@<br />

一 043<br />

●<br />

一 0<br />

白<br />

43<br />

十 0●<br />

12<br />

十 0の<br />

2<br />

一 0申<br />

68<br />

79<br />

一 O<br />

●<br />

一 O 53<br />

●<br />

一 O 。 1<br />

幸 OC<br />

》 6<br />

0 c4<br />

0 5<br />

7<br />

- D<br />

十 0 顕<br />

一 0■<br />

”<br />

一 0●<br />

”<br />

一 1の<br />

“<br />

0■<br />

四<br />

■<br />

十 0 距<br />

十 0<br />

む<br />

調<br />

一 0<br />

凸<br />

塑<br />

一 0<br />

。<br />

窮<br />

十 0<br />

●<br />

露<br />

十 Q申<br />

刀<br />

十 Oc<br />

錘<br />

十 Oc<br />

即<br />

一 O・<br />

記<br />

十 O◆<br />

鐙<br />

一 O●<br />

妬<br />

十<br />

O●<br />

”<br />

十<br />

o■<br />

略<br />

十<br />

O●<br />

一<br />

記<br />

O・<br />

十<br />

鋤<br />

十 O■<br />

ね<br />

十 O■<br />

娼<br />

一 O由<br />

妬<br />

O●<br />

釦<br />

O●<br />

お<br />

●<br />

一<br />

1<br />

十 0 61<br />

一 0●<br />

51<br />

一 0e<br />

14<br />

●<br />

1<br />

I<br />

一 0 35<br />

十 0●<br />

16<br />

申<br />

十 0 82<br />

一 1申<br />

04<br />

甲<br />

士 0。<br />

58<br />

十 0 98<br />

一 0 95<br />

士 0 5<br />

十 0 副<br />

十 0<br />

●<br />

砲<br />

一 0<br />

●<br />

汐<br />

一 0<br />

●露<br />

十 0<br />

1塑<br />

十 0●<br />

釘<br />

十 0●<br />

鐘<br />

十 0。<br />

渥<br />

一 0●<br />

記<br />

十 0■<br />

鎚<br />

一<br />

1由<br />

哩<br />

十 ■“<br />

十<br />

0<br />

●”<br />

十<br />

0<br />

0●<br />

一<br />

”<br />

0●<br />

十<br />

配<br />

一 0●<br />

沼<br />

十 0◆<br />

鈎<br />

一 01<br />

鯉<br />

0。<br />

璽<br />

0●<br />

謁<br />

句<br />

十 Q 卯<br />

一 L 鯉<br />

士 Q 麺<br />

-11-


h<br />

杉 <strong>本</strong><br />

区 分 求 積 式 にっ、 て<br />

口<br />

恥<br />

1<br />

2<br />

3<br />

4<br />

5<br />

6<br />

7<br />

8<br />

9<br />

m<br />

u<br />

狸<br />

蝿<br />

以<br />

晦<br />

嘔<br />

”<br />

鳩<br />

”<br />

犯<br />

|<br />

’<br />

第 6 表<br />

ヒ<br />

ノキ 資 料<br />

(Z=2m)<br />

I<br />

材 積 nl:I 誤 差 %<br />

V<br />

V<br />

V<br />

Vg H〃<br />

’<br />

Vg VC<br />

I<br />

VZ<br />

ワ<br />

Vg<br />

伽<br />

’<br />

弐 ィ6<br />

L壹<br />

1裂<br />

03●<br />

79<br />

ニ<br />

弐 19<br />

十 Q4<br />

5 +0<br />

β8<br />

01<br />

49<br />

0.3280 0.3281 0.3233 +2.28<br />

●<br />

i十<br />

9<br />

94<br />

+ 9<br />

● Q4<br />

5<br />

6今<br />

2<br />

01<br />

0. 1684 0. 1683 0.1668 +1.85<br />

屯 -<br />

0巡<br />

7<br />

6】<br />

9|<br />

●8<br />

1 十 71<br />

十<br />

る2<br />

020<br />

2〆<br />

0.1694 0. 1695 0.1687 +1.36 却 ●8<br />

0 十 Q<br />

2 十 0 4<br />

017<br />

40<br />

0.2080 0.2078 0.2065 - 卜 1.06 却 ● 3 +Q<br />

8 十 0β<br />

《<br />

2<br />

0.1762<br />

0.1745 0.1746<br />

’<br />

0.1740 +1.26<br />

0 26<br />

54<br />

026<br />

妬<br />

+<br />

0 《 3<br />

7<br />

●<br />

0 41<br />

+0<br />

1<br />

023<br />

錫 0.2626 0.2628 0.2643<br />

0 望 39<br />

●<br />

+0<br />

●0<br />

8<br />

● 一 065<br />

+<br />

14<br />

面<br />

0 14<br />

0<br />

5a<br />

■<br />

0.2316 0.2317<br />

●<br />

084<br />

各 一 057<br />

0.2335<br />

0 50<br />

●<br />

082<br />

一<br />

1-<br />

一<br />

犯<br />

●<br />

+ 80<br />

● 一 0<br />

●<br />

78<br />

0<br />

0 1-<br />

16<br />

25<br />

0●<br />

14<br />

0.1393 0. 1391 0. 通 06<br />

0 89<br />

缶<br />

6<br />

“<br />

十 1<br />

49<br />

一 0<br />

一<br />

●9<br />

3 一 1●<br />

07<br />

0の<br />

0 74<br />

0●<br />

0.1446 O.1446 0.1445 十 ■ 一 5<br />

十 0◆<br />

06<br />

十 0●<br />

06<br />

0骨<br />

十 0■<br />

37<br />

十 0●<br />

37<br />

0.1619 0. 1619 0.1613<br />

047<br />

86<br />

0<br />

●<br />

十 050<br />

03<br />

2<br />

04749<br />

0.4762<br />

1<br />

一 O 28<br />

十 0 06<br />

●2<br />

1 3<br />

一 0 9<br />

申<br />

一 0 09<br />

0 0 0<br />

0.3328<br />

●1<br />

8 4<br />

3340<br />

- 十 O 39<br />

一 0 37<br />

。<br />

■<br />

一 0 64<br />

一 0 5<br />

28<br />

0●<br />

6 0<br />

0 十 O 一 0 48<br />

●<br />

◆<br />

や 2110<br />

0.2104<br />

17<br />

0争<br />

90<br />

0<br />

一 02<br />

十 O 71<br />

1 24<br />

一 0 48<br />

●<br />

。<br />

一<br />

08<br />

0.1868 十 09<br />

O 32<br />

- 一 1<br />

0 一<br />

一 0 4<br />

●<br />

0 一 0 06<br />

1<br />

0.3307<br />

0.1699<br />

0.1710<br />

0.2087<br />

●●●●●<br />

0.3315<br />

0.3777<br />

O.il56<br />

0.1076<br />

0.1860<br />

正 の 最 大 誤 差<br />

畠 の 綴 謹 誤 薑<br />

Im<br />

【 ’ 三<br />

2<br />

O<br />

●●●■●<br />

1882<br />

1770<br />

0.3291<br />

0.3726<br />

0. 1124<br />

0.1079<br />

0.1848<br />

0.4765<br />

0.3310<br />

0.2094<br />

0.1845<br />

0.1767<br />

0.3290<br />

0.3746<br />

0.1147<br />

0.1063<br />

0.1851<br />

0.4758<br />

0.3307<br />

0.2094<br />

0.1848<br />

0.1773<br />

0.3292<br />

0.8748<br />

0.1146<br />

0.1064<br />

0.1849<br />

0.1774<br />

0.3296<br />

0.3744<br />

0.1137<br />

0.1074<br />

0.1852<br />

●●●●●<br />

+0<br />

57<br />

+0<br />

●8<br />

●<br />

6<br />

+1<br />

●1<br />

7<br />

+0<br />

●4<br />

8<br />

十 0寺<br />

全 3<br />

十 2 28<br />

一 0 50<br />

士 1 0<br />

●●●<br />

■<br />

一 020<br />

●<br />

一 04<br />

●<br />

9<br />

1<br />

一 1甲<br />

47<br />

’ 0や<br />

《 5<br />

一 0●<br />

O7<br />

十<br />

一<br />

士<br />

0<br />

1<br />

・<br />

〈<br />

U<br />

80<br />

69<br />

-2<br />

ノ<br />

○●●<br />

一 0 19<br />

●<br />

十 0 05<br />

卓<br />

十 0 87<br />

●<br />

一 1 03<br />

0<br />

卓<br />

一 06<br />

凸<br />

十 上 45<br />

一 上 24<br />

士 Q7<br />

1<br />

第 7 表 誤 差 総 括 表<br />

第 8 表 最 大 誤 差 順 位<br />

0<br />

礎 誤 差 %<br />

V<br />

|<br />

十 l<br />

標 準<br />

H w<br />

8 一<br />

樹 種 別 ’<br />

V 好<br />

1 一<br />

一<br />

樹 種 | 公 式<br />

p 二<br />

4<br />

一<br />

Q 3|<br />

スギ +1.18 1 皿<br />

-<br />

一<br />

一 誤 差 %<br />

6 十<br />

( 蝿<br />

ソ<br />

+Q-<br />

ヒノキ +2.28<br />

|<br />

|<br />

1<br />

’<br />

ギ1<br />

Vs 十 1<br />

Q 7 唯 士 0.09<br />

ー V, 十 0<br />

2 |<br />

十 Q 4 一<br />

0 利<br />

0 ’<br />

0.01<br />

第 9 表 標 準 誤 差 順 位<br />

キ1<br />

士 020<br />

VS<br />

3<br />

ヒノ<br />

士 00<br />

V 鉦<br />

V,<br />

w +1<br />

18<br />

1<br />

1<br />

士 Q67<br />

士 0 5<br />

一 0 61<br />

士 067<br />

スギ 士 L0<br />

ヒノキ | 圭 : 霊 ’ 勉 +0<br />

●<br />

82<br />

一 1 04<br />

士 058<br />

士 0 71<br />

沁 +0<br />

●<br />

98<br />

一 0 9-<br />

士<br />

ス ギ w<br />

●<br />

05<br />

1<br />

+0<br />

一 1 05<br />

2<br />

|<br />

。 90<br />

2 士 05<br />

+2<br />

”<br />

●2<br />

8<br />

一 士<br />

+0<br />

0<br />

102<br />

吃<br />

●8<br />

獅<br />

+1<br />

45<br />

1抄<br />

士 071<br />

Ⅷ<br />

の<br />

8 呼 士<br />

ヒノキ<br />

1<br />

07雪<br />

”<br />

+ 申 4<br />

弛<br />

|<br />

士 068<br />

3)むすび<br />

区 分 求 積 式 として, ‐<br />

V。-{0"77-0"!+4fO3I)"}"d・d。<br />

を 誘 導 し, 区 分 の 長 さ,ユ、 及 び2nlの 場 合 ,<br />

すなわち,<br />

V,=(0""+0"*)zdod。<br />

V。=(M22+O" 喜 紗 。。“<br />

について,その 精 度 を 検 討 した。<br />

I=1xn,の 場 合 は, 第 7 表 の 誤 差 総 括 表 にみらるるよう<br />

に,スマリアン 氏 式 の 場 合 の 誤 差 に 比 較 するまでもなく<br />

極 めて 糖 密 度 の 高 い 事 がうかがわれる。 次 ぎにI=2m<br />

の 場 合 は, 同 じく 第 7 表 によって, 最 大 誤 差 , 並 びに 標<br />

準 誤 差 の 大 きさにより 配 列 すれば, 第 8 表 及 び 第 9 表 の<br />

●●●●<br />

●●<br />

●●●●●●●●<br />

-12--<br />

一 013<br />

■<br />

十 01<br />

10<br />

十 0●<br />

79<br />

一 0●<br />

94<br />

一 0●<br />

17<br />

十 1 48<br />

一 1 08<br />

士 0 68<br />

■●●<br />

V<br />

11<br />

写<br />

+一<br />

睡<br />

+唖<br />

捜 腫 別 | v" v, | v。<br />

●●<br />

士 Q 52<br />

士 ○ 68<br />

如 く, 最 大 誤 差 の 点 では,Vgが 最 も 小 さく,VCがこれ<br />

に;つぎ, 標 準 誤 差 の 点 では,VCが 最 も 小 さく,V2がこ<br />

れにつぐ 状 態 を 示 し, 叉 最 大 誤 差 の 正 負 偏 向 の 程 度 ば,<br />

V2が 最 も 小 さく,VCがこれにつぐ 結 果 を 示 している。<br />

すなわちこの3 点 からすれば,VgはVCに 勝 るとも 劣 ら<br />

ぬ 効 果 を 示 し, 区 分 求 穣 式 として 充 分 なる 精 度 を 約 束 す<br />

るものと 思 われる。<br />

以 上 , 蕊 するにこの 成 績 は 僅 づかに40 <strong>本</strong> の 資 料 に 対 す<br />

る 検 討 の 結 果 であって,いささか 資 料 の 量 において, 不<br />

充 分 な 憾 承 はあるが, 餐 資 料 が 全 く 無 作 意 に 抽 出 せられ<br />

たものであり, 繕 暴 的 にどの 場 合 も。v"-;vs+:v"<br />

の 理 論 にもとずくVCに 勝 るとも 劣 らな↓、 成 績 を 示 した<br />

事 は 少 くも <strong>本</strong> 式 の 合 理 性 とその 鰯 秀 性 を 示 唆 するものと<br />

思 われる。なお, 右 田 博 士 ば 同 じくv=fvs+:v"の<br />

理 論 にもとずきプーペル 氏 式 の 修 正 を 行 われ,いわゆる<br />

右 田 式 として 秀 れた 公 式 を 提 唱 せられているが, <strong>本</strong> 法 は<br />

スマリアン 氏 式 の 区 分 方 式 をとり, 民 間 に 広 く 慣 用 せら<br />

れている 未 口 自 乗 法 による 材 積 査 定 法 との 関 連 的 意 議 を<br />

目 標 として 誘 導 したものである 事 を 賑 dして <strong>本</strong> 稿 を 総 る<br />

事 とする。<br />

《<br />

〕<br />

《<br />

毎<br />

B<br />

b


■<br />

t<br />

0<br />

a<br />

d<br />

■<br />

弓<br />

■<br />

I<br />

Ⅱ<br />

H<br />

9<br />

1<br />

l<br />

0<br />

1<br />

U<br />

岩 川 地 方 スギ 天 然 更 新 <strong>林</strong> ( 伏 条 立 条 )について<br />

■<br />

-<br />

1 まえがき<br />

<strong>本</strong> 県 民 有 称 のスギ 天 然 更 新 <strong>林</strong> の 推 定 面 積 は 約 6,000ha<br />

にしてスギ <strong>林</strong> 総 面 積 の 約 7%を 占 めるにすぎないが,<br />

<strong>本</strong> 調 査 の 対 象 となった 調 査 地 の 周 辺 民 有 <strong>林</strong> ,すなわち 南<br />

秋 田 郡 , 山 <strong>本</strong> 郡 一 帯 には 集 団 的 に 約 1,800haの 面 積 を<br />

占 め,この 地 域 のスギ <strong>林</strong> 総 面 積 の 約 33%を 蓄 積 におい<br />

ては 約 47%を 占 めている。<br />

戦 時 戦 後 の 過 伐 にかかわらず 人 工 造 <strong>林</strong> 地 がha 当 り<br />

36.9fmであるのに 対 し,この 天 然 更 新 <strong>林</strong> においてはha<br />

当 り66.3flnの 蓄 績 を 有 し 現 在 の <strong>本</strong> 地 区 のスギ 用 材 <strong>林</strong> の<br />

蓄 積 の 根 幹 をなしている。 更 新 はすべて 伏 条 , 立 条 によ<br />

って 行 われ 諸 先 輩 の 長 年 の 観 察 にかかわらず 固 定 された<br />

品 種 が 環 境 変 異 であるのか 判 明 しない 状 態 である。その<br />

特 徴 とずるところは 生 態 学 的 にも 種 点 あるが 私 達 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 家<br />

に 関 係 の 深 い 事 項 をあげると,(1) 生 長 量 が 良 好 なこと,<br />

2 治 山 治 水 上 有 利 なこと,(3) 地 力 の 維 持 に 好 都 合 なこ<br />

と’ 側 後 継 樹 の 植 栽 の 不 要 なこと,(5)スギ 人 工 植 栽 <strong>林</strong><br />

の 成 績 の 良 くないA 層 の 薄 いBD~BD' 型 土 壌 によく 成<br />

立 する。 等 であり 択 伐 作 <strong>業</strong> 上 の 有 利 な 点 のタ 陸 地 利 用 上<br />

の 有 利 な 点 を 持 っている。 称 木 育 種 の 問 題 が 大 きな 課 題<br />

として 取 上 げられている 折 柄 経 営 的 な 見 地 からゑた 場<br />

合 ,あるいば 造 沫 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 的 にみた 場 合 の 合 理 的 な 方 法 を 発<br />

見 せんとして 試 験 地 を 設 置 しそのための 基 礎 資 料 の- 部<br />

を 得 たので,その 一 部 を 報 告 し 諸 賢 の 御 批 判 , 御 叱 正 を<br />

賜 りたいと 存 じます。<br />

なお,この 調 査 にあたり 喜 んで 調 査 地 を 提 供 下 さった<br />

森 鉢 所 有 者 の 渡 辺 治 助 氏 並 びに 種 点 行 政 的 な 援 助 を 賜 っ<br />

た 上 岩 川 森 <strong>林</strong> 組 合 の 川 上 氏 に 厚 く 謝 意 を 表 します。<br />

Tablel. 上 岩 川 村 周 辺 における 分 布 状 態<br />

(3,312 蚤 蕊 重 ) 畠 山 宏 信<br />

2 分 布<br />

民 有 <strong>林</strong> の 主 として 分 布 するのは 第 1 図 のとおりであ<br />

り, 最 も 多 く 分 布 するのは <strong>本</strong> 調 査 地 の 周 辺 の 上 謝 II 村 ,<br />

下 岩 川 村 一 帯 であるが, 県 下 にぼつぼつ 散 在 するのを 見<br />

受 けられる。その 分 布 地 形 はいずれも 丘 陵 状 の 地 形 に 多<br />

く, 斜 面 の 形 は 上 昇 斜 面 ,あるいは 平 衡 斜 面 であり 土 壌<br />

手<br />

Fig. 1スギ 天 然 制 分 布 図 、<br />

計<br />

鱗<br />

蝿<br />

1<br />

》 地<br />

、<br />

蕊 | 蔵 職 許 誇 、 画 剰 蓄 雲 | 薗 割 議 蕊<br />

6<br />

●6<br />

7<br />

17,280<br />

67<br />

。 8<br />

27,759 蕊 FZ"::I I::<br />

、、<br />

天 然 ス ギ| 人 工 <strong>林</strong> スギ 計 広 葉 樹<br />

禰 1<br />

面 積 善 積<br />

|_ 運<br />

町 村 名<br />

土 岩 川 村<br />

下 岩 川 村<br />

内 川 村<br />

五 城 目 町<br />

馬 場 目 町<br />

富 津 内 村<br />

計<br />

村 5801 33.331 33,80466.171 1,160<br />

村 2561 32.12 21,37<br />

準 "”<br />

村<br />

畷<br />

69<br />

早 74<br />

’<br />

64<br />

●8<br />

0<br />

62<br />

●8<br />

0<br />

71<br />

●0<br />

7<br />

67<br />

◆2<br />

41,671<br />

12,237<br />

3<br />

29,586<br />

7,138<br />

135,621<br />

灘 ;<br />

61.80 92847,795 7096,984 1,68254,779<br />

70.96 9221 58,72q 1,2<br />

1<br />

43.59 321 28,071 1<br />

36.73 757 19,“74232,561 1,4<br />

重 3 灘<br />

53.3415,"ObS4,2445,924187,7721il。3<br />

筆 者 ・ 秋 田 県 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場<br />

一 一 13-


-<br />

●<br />

●<br />

畠 山 : 岩 川 地 方 スギ 天 然 更 粥 淋 ( 伏 条 , 立 条 )について<br />

はA 層 の 発 達 の 極 めて 遅 れているBB"~BD' 型 土 壌 に b. 地 形 , 地 質 , 土 壌 , 気 侯<br />

多 くBE 型 土 壌 漣 は 余 り 見 ていない。<br />

傾 斜 5。~8.の 緩 額 斜 にして 丘 陵 状 をなしている。 地<br />

3 調 査 地 の 環 境 質 は, 第 三 紀 層 に 属 し 基 岩 は 泥 板 岩 にして 土 壌 はA 層 ,<br />

調 査 地 朧 分 布 の 最 も 多 く 集 団 する 地 域 を 選 定 したc 全 土 廟 共 に 浅 くやや 湿 性 に 近 いBI) 型 土 壊 す 雄 わちBJ)"<br />

a・ 位 置 , 面 積 型 土 壌 に 属 するものと 思 われる。 土 性 は 埴 質 壌 土 という<br />

山 <strong>本</strong> 郡 上 岩 川 村 字 百 川 に 位 霞 しこの 周 i")1,806ha 接<br />

続 してこの 夏 噺 法 によったスギ 称 であり,なお,これに<br />

雛 銃 して 相 当 直 賦 のこれと 同 擬 な 識 『 法 によったスギ 称<br />

が 分 布 する。 一 部 沢 敷 地 の 肥 沃 なBE 型 土 壌 の 分 布 する<br />

地 域 には 人 工 造 <strong>林</strong> 地 が 見 うけられる。 調 査 地 は 標 準 地 と<br />

推 定 せられる 面 稜 0.2haをとった。<br />

より,むしろ 埴 土 に 近 い 錘 でありA 層 は 軟 , B 層 はや<br />

や 堅 に 近 い。B 層 のpH(*S.Z.K 式 比 色 器 により 検 定<br />

するに4.8~5.5にして 強 い 醗 生 を 呈 している。 気 候 に<br />

ついては, 調 査 地 より 約 ユkrnの 距 離 にある 上 岩 川 中 学<br />

校 の 観 測 成 績 をあげると 第 2 表 のとおりである。<br />

東<br />

北<br />

地<br />

方<br />

ス<br />

ギ<br />

、<br />

ミ<br />

ズ<br />

ナ<br />

ラ<br />

、<br />

ブ<br />

ナ<br />

・<br />

ネ<br />

ズ<br />

コ<br />

、<br />

郡<br />

系<br />

、<br />

ス<br />

ギ<br />

、<br />

ナ<br />

ラ<br />

、<br />

ク<br />

リ<br />

、 草<br />

郡<br />

集<br />

-<br />

月<br />

Table2. 上 岩 川 村 気 象 ( 昭 和 27 年 調 )<br />

3<br />

2<br />

《 Q<br />

5<br />

8<br />

6-2.1<br />

◆U<br />

○ 4●<br />

●》<br />

1<br />

2<br />

争<br />

6 2.5 3<br />

中<br />

ご<br />

l う<br />

申<br />

の4<br />

' | 2 1 ' 4 5 6 7 8 1 9 1 10 11 12 1<br />

1<br />

l・<br />

・<br />

16.6 21. 1 24.1 26.31 20.61 14.6 7.51 1.1<br />

’<br />

一 ‘<br />

。<br />

《<br />

C<br />

一 296 24.3 28. 1 2941 2521 185 1121 4.0<br />

1 -6.1<br />

7・1 [2・7 17・2 [8・31 14、0 7.4 1.7-3.1<br />

5 180.8 u'」 !'a320L1| '"3 18as !6asl20"| 18"|<br />

降 水 鐙 161.5 119.1 115.9<br />

鯨<br />

》<br />

》<br />

I<br />

ズ<br />

ノ<br />

ー<br />

I<br />

Table3. 械 生 調 査 翻 況 調 蓋 塞 調 査 月 <strong>日</strong> 28.10.15 c, 植 生 概 況<br />

圭<br />

小<br />

種<br />

ス<br />

名 生 立 状 調 立 地 形 備 考<br />

a<br />

ク<br />

押 A<br />

ス<br />

工<br />

ク<br />

a<br />

吐<br />

竝<br />

疵<br />

オ<br />

ヤ<br />

ズ<br />

ミ<br />

ノリ<br />

ウ<br />

マ<br />

毒<br />

認<br />

ス ギ<br />

ムラサキシキプ<br />

ウシコロシ<br />

エ<br />

ハ ゴノキ<br />

サ シパミ<br />

ミ ンセウ<br />

ウウリザクラ<br />

ア〃、ミズザクラ<br />

キグ ミ<br />

リ バナ<br />

ズ キ<br />

ッ<br />

ミ<br />

ア<br />

ユ<br />

ク<br />

タ<br />

ミ<br />

コ<br />

ヤ<br />

ノ<br />

オ キ<br />

ズリ 少 、<br />

戸 そジ<br />

ブノキ<br />

ズナラ<br />

ナ ラ<br />

次<br />

女 マツツジ<br />

ツリウツギ<br />

ゴ カノツメ<br />

エ ニウツギ<br />

イノノ、シバミ<br />

トガツイチゴ<br />

ゼ<br />

童 ネ<br />

ア<br />

チヂクソウ<br />

”<br />

ノウゲシバ<br />

ンマイ<br />

マニウ<br />

アシショウマ<br />

コンギク<br />

ツノレアリ Iレアリドウシ<br />

地 表 その 他 ツタゥ タウルシ<br />

ザク ラ<br />

キa<br />

O<br />

1<br />

O<br />

1<br />

砿<br />

1<br />

通<br />

O<br />

1<br />

1<br />

r<br />

O<br />

O<br />

庵<br />

症<br />

f<br />

r<br />

l<br />

O<br />

r<br />

O<br />

1<br />

1<br />

面<br />

r<br />

f<br />

恋<br />

a<br />

l<br />

o<br />

BC<br />

B<br />

女 カノツメ,<br />

BC<br />

C<br />

C<br />

並 均<br />

‐ 8<br />

・<br />

1●<br />

5<br />

←<br />

ご 谷<br />

拝<br />

1。<br />

口 2<br />

1 4<br />

械 生 につI、て 国 有 <strong>林</strong> 天 然 <strong>林</strong> 調 査 方 法 により 試 承 た 結 果<br />

は 第 3 表 のとおりであり,スギ,ミズナテ,ブナ,ネズ<br />

コ, 群 系 スギ,クリ 群 集 に 属 する。<br />

4 施 <strong>業</strong> 経 過 の 概 要<br />

調 査 <strong>林</strong> 分 の 今 迄 の 施 <strong>業</strong> 経 過 を 伐 根 , 所 有 者 の 伐 採 , 造<br />

<strong>林</strong> 台 帳 並 びに 聴 取 による 資 料 等 により 調 査 する 約 '0カ 年<br />

内 外 の 回 帰 年 にて 材 籏 率 にして40% 内 外 の 点 状 択 伐 を<br />

なし, 伐 採 にあたっては 残 嶽


-<br />

-<br />

畠 山 : 岩 川 地 方 スギ 天 然 更 新 <strong>林</strong> ( 伏 条 , 立 条 )について<br />

伐 採 状 況 の 一 端 を 知 るため 伐 採 赫 積 を 伐 摂 その 他 の 資 料<br />

に 基 き 調 査 した 結 果 をあげると 第 4 表 のとおり 冠 あり,<br />

1942 年 以 降 は 大 東 亜 戦 争 のため 強 制 伐 採 をうけ, 一 時<br />

回 帰 年 が 極 端 に 短 縮 された 外 伐 採 量 も 塘 大 されて 極 端 な<br />

過 伐 に 陥 いった。<br />

この 表 より 推 案 するに 所 有 者 嫁 意 識 的 に 択 伐 <strong>林</strong> 型 を 維<br />

持 するよう 努 力 した 傾 向 が 親 われる。<br />

ス<br />

ワ<br />

Table4. 1932 年 以 降 の 択 伐 状 況 (ha 当 り)<br />

ギ<br />

リ<br />

2‘0I。3001<br />

"'8'<br />

妻 |"125,80<br />

nl3<br />

2m'3..' '8, 鍋 ・ 125'30,<br />

86,750 491,580<br />

’<br />

へ<br />

1<br />

58,540’<br />

401,120<br />

計<br />

388,8101 154,770203,830 145,2901<br />

892,700<br />

5 綾 鍾 別 材 積 , 生 長 量 並 びに <strong>林</strong> 型<br />

a・ 樹 種<br />

樹 種 ほ 胸 攪 濾 径 4cm 以 上 のものをあげるとスギ,ク<br />

リを 主 とし,これにヤマウルシ,ミズナラ,ウハミズザ<br />

クラ,ノリウツギ, 女 カノツメ,ホオノキ 等 の4 径 永 を<br />

混 交 するが,これ 等 は 数 年 前 より 除 伐 を 行 わなかったた<br />

めに 侵 入 したものである。<br />

b. 材 漬 並 びに 生 長 量<br />

、 樹 高 朧 ワイゼの 測 高 器 を 用 い50cm 括 約 により 直 雀<br />

4cm 以 上 について 諏 査 の 上 図 _ 上 にて 平 均 したもの, 胸<br />

高 直 径 は2cm 括 約 により4cm 以 上 について 調 査 した<br />

ものを 用 いて 罰 算 した 綣 果 は 第 5 表 のとおりでありスギ<br />

漣 あっては1ha 当 り <strong>本</strong> 数 1,670*, 諒 資 250.1fm,<br />

クリにあっては1ha 当 り <strong>本</strong> 数 160 <strong>本</strong> , 蓄 積 171.1fm,<br />

計 <strong>本</strong> 数 1,830 <strong>本</strong> , 蓄 穣 甥 1.2fmに 達 する。 生 長 量 は<br />

ロ<br />

=<br />

睡<br />

弱<br />

鎚<br />

幼<br />

璽<br />

鍵<br />

記<br />

記<br />

釦<br />

認<br />

鯉<br />

砺<br />

鏥<br />

鉛<br />

狸<br />

“<br />

妬<br />

娼<br />

釦<br />

計<br />

12 0.071<br />

13 0. 102<br />

16 0. 160<br />

18 0.223<br />

1Q 0.286<br />

Table5<br />

スギ 材 稜 年 生 … 慶 びにクリ 材 積<br />

スギ 材 稜 並 びに 生 長 曇 ク リ 材 穣<br />

::I<br />

20 0.359 50<br />

22 0.464 60<br />

23 0.563 10<br />

24 0.675<br />

25 0.804<br />

26<br />

27<br />

28<br />

29<br />

34<br />

C947<br />

L2<br />

37<br />

L4<br />

26<br />

フ L6<br />

》 9<br />

f:<br />

20<br />

10<br />

10<br />

10<br />

2.891 101 28..10 1<br />

総 制 積 綴 近 の 1 年 の<br />

q<br />

L麺<br />

生 長 量<br />

fm<br />

2礎<br />

輪 胤 ’<br />

s姻<br />

5<br />

4 5<br />

蜘 輯 缶 0.289<br />

4 2<br />

4<br />

.<br />

榔<br />

●<br />

4 0 0.520<br />

◆<br />

Q<br />

●<br />

却<br />

0.489<br />

Q<br />

3 7<br />

卸<br />

L<br />

3 5 0.346<br />

2 麺 8<br />

5<br />

3 0.932<br />

1孔<br />

、 3 1 1.300<br />

乳 蜘 3 1 0.732<br />

2<br />

1.524<br />

5知<br />

1<br />

4却<br />

3.0 0.963<br />

2<br />

却<br />

2.9 1.371<br />

2.8 0.330<br />

19<br />

蜘<br />

2.5 1 0.761<br />

12<br />

叫 2.4 0.423<br />

14<br />

惚 Z(<br />

。 0.935<br />

1<br />

16<br />

知 2.<br />

〔 0 67<br />

8<br />

麺 2U<br />

Q 0 0<br />

1<br />

4<br />

〃<br />

郵 1<br />

● 7<br />

4<br />

・ 0e<br />

8<br />

●<br />

0.<br />

1,6701 250.067<br />

●●●●●<br />

0 2.266<br />

15.403<br />

肺 考<br />

’ 鱸<br />

■<br />

frn<br />

■ I、<br />

・<br />

l cm 6<br />

■<br />

l<br />

4<br />

Ⅱ<br />

Ⅱ 20<br />

24<br />

1<br />

2<br />

26<br />

23<br />

28<br />

2輿<br />

30<br />

’<br />

32<br />

34<br />

3今<br />

36<br />

48<br />

今 0<br />

42<br />

4<br />

4<br />

.<br />

6<br />

48<br />

50<br />

鵬 | 鯏 溌 率 ”<br />

■<br />

■<br />

■<br />

■<br />

■<br />

積<br />

》<br />

25<br />

27<br />

20<br />

3<br />

歪 、<br />

0.054<br />

0.448<br />

0.535<br />

0.656<br />

0.779<br />

0.915<br />

1.071<br />

1.278<br />

1.558<br />

10<br />

10<br />

10<br />

20<br />

2<br />

10<br />

. 0<br />

20<br />

30<br />

10<br />

総 材 . 積<br />

fm<br />

0.540<br />

4.480<br />

5.350<br />

13.120<br />

15.580'<br />

9. 150<br />

21.420<br />

38.340<br />

15.580<br />

30 1.903 1 10 1Q、O3C<br />

32<br />

2.853 10 28.530<br />

1<br />

計 160 171. 120<br />

1<br />

スギ<br />

クリ<br />

計<br />

1,830*<br />

421.187ma<br />

スギについてのみ 試 みたが 査 定 にあたっては 生 長 錐 を 用<br />

い 各 直 径 隙 捌 に 各 単 木 毎 に 識 査 し, 東 , 西 , 北 , 南 の 四<br />

方 向 より 打 込 み 平 均 したものを 用 い 各 種 蕊 登 着 毎 の 年 生 長<br />

艇 を 求 ぬた 結 果 は 第 4 表 のとおりであり1ha 当 り15.4<br />

fJnにしてこの 数 字 を〃 秋 田 地 方 スギ <strong>林</strong> 収 穫 表 〃の 地 位<br />

上 , 中 , 下 の 項 起 引 用 比 較 検 討 するに 驍 積 250fm 内<br />

外 では 地 位 上 にあっては 連 年 生 長 量 17.6fm 地 位 中 にあ<br />

つては12.0fm 池 位 下 にあってば7.0fmであり 中 下 を<br />

遥 かに 上 廻 っている。 生 長 量 についてば 種 燕 問 題 がある<br />

ところであるが,この <strong>林</strong> 分 につ、、てば1935 年 識 査 の 上<br />

1ha 当 り <strong>本</strong> 数 2,009*, 謹 識 492.8fmに 対 し 年 生 長<br />

錘 21.8fmの 報 告 があり, これに 週 姿 する 同 犠 な 天 然<br />

更 粥 淋 について1ha 当 り <strong>本</strong> 数 1,309 <strong>本</strong> , 識 費 237.3fm<br />

に 対 し 年 生 長 録 13.7fmの 報 告 があ 為 。 <strong>本</strong> 調 劃 く 分 の 所<br />

一<br />

噸<br />

唾 樹 高 単 末 脚 積 <strong>本</strong> 数<br />

唾<br />

4<br />

6<br />

‘;"<br />

8<br />

m ‘|・ 蕊 | 浬<br />

-15-


畠 山 : 岩 川 地 方 スギ 天 然 更 新 <strong>林</strong> ( 伏 条 , 立 条 )について<br />

=<br />

有 者 には 特 に <strong>林</strong> <strong>業</strong> 浅 <strong>術</strong> についての 深 い 知 識 を 持 合 せない<br />

が 長 年 の 経 験 よりして 人 工 造 <strong>林</strong> 地 より 生 長 量 が 良 好 であ<br />

ると 強 調 する 点 , 並 びに 伐 採 台 帳 等 より 調 査 するにこの<br />

数 字 は 現 実 <strong>林</strong> の 生 長 に 近 い 数 字 を 表 現 するものと 判 定 し<br />

て 差 支 えないであろう。<br />

c・ <strong>林</strong> 型<br />

<strong>林</strong> 型 の 一 端 を 知 るために 直 径 級 別 <strong>本</strong> 数 分 配 関 係 , 直 径<br />

級 別 材 積 分 配 関 係 を 図 示 するとFig.3,Fig.4のとおり<br />

であるが, 粗 放 な 択 伐 を 行 ってきたためにx6 型 は 遥<br />

かにかけはなれ 工 β 型 に 近 い 択 伐 <strong>林</strong> 型 を 呈 している。<br />

戦 前 の 過 伐 以 前 にはnsに 近 い 択 伐 <strong>林</strong> 型 であったが’<br />

1932 年 ,1954 年 の 過 伐 により Iβ 型 に 礎 つたもので<br />

ある。<br />

d. 胸 高 直 径 樹 高 凋 積 相 互 間 の 相 関 関 係<br />

胸 高 直 爆 , 樹 高 , 材 積 の3 者 の 相 互 の 相 関 関 係 を 検 討<br />

しでみると 第 6 表 のとおりであり, 樹 高 と 材 積 との 間 に<br />

極 めて 高 い 相 関 関 係 があり <strong>本</strong> <strong>林</strong> 分 においては 直 径 生 長 は<br />

遅 く, 樹 高 生 長 は 盛 んにして, 材 積 に 対 する 関 係 は 直 径<br />

より 樹 高 の 方 がより 密 接 な 関 係 のあることがうかがわれ<br />

る、<br />

Fig.2スギ 直 経 級 別 <strong>本</strong> 数 分 配 関 係<br />

畑 砒<br />

、 側 00<br />

I<br />

噸 0<br />

鋤 0<br />

霧<br />

FI9. 3<br />

_/--/<br />

スギ 直 経 級 別 材 積 分 配 関 係<br />

ij04 6 8 101214161820222426283032343638404244464650<br />

K 隆 世 1<br />

Table6. 胸 高 意 径 , 樹 高 , 材 積 相 互 の 相 関 関 係 《<br />

望<br />

d<br />

d<br />

h<br />

勺<br />

、<br />

v<br />

v<br />

I<br />

相 関 係 数<br />

+0<br />

94<br />

士 00<br />

60<br />

+0<br />

4<br />

士 00<br />

42<br />

.<br />

+0<br />

72<br />

士 00<br />

5<br />

d 胸 高 直 径<br />

h 樹 高<br />

v 材 積<br />

2<br />

6 成 立 別 講 成<br />

C 耐<br />

<strong>日</strong><br />

L"<br />

《<br />

樹<br />

鼎<br />

高<br />

生 箭 3 1<br />

その 成 立 別 について 根 茎 を 辿 ってその <strong>本</strong> 数 を 調 査 した<br />

が 一 部 特 に 樹 高 高 く 親 木 より 距 離 が 遠 くにあり 成 立 不 明<br />

のものものがあるが,この 大 半 も 伏 条 と 推 定 されるので<br />

〃 伏 条 〃〃 伏 条 らしきもの〃〃 立 条 〃の 三 つに 分 類 の 上 調<br />

査 した。<br />

a・ 樹 高 3m 以 上 のもの<br />

Table7. 樹 高 3m 以 上 成 立 別 <strong>本</strong> 数 (ha 当 り)<br />

その 調 査 結 果 は 第 7 表 のとおりでありha 当 りの 総 <strong>本</strong><br />

数 は1,670 <strong>本</strong> であり 伏 条 庭 より 発 生 したものが60%を<br />

占 め,その 割 合 は 最 も 多 く, 次 ぎは 伏 条 らしきもの, 立<br />

条 の 順 となっている。<br />

' ‘ 4 151 '516|ア 61 § |,!LOl"li21131I,|1711a"|20121"23124|25125F28"91301313 爽 31"|351351 合 評 年<br />

‐<br />

b. 樹 高 2.50m 以 下 のもの<br />

後 継 樹 たるべき 樹 高 2.50m 以 下 の 稚 幼 樹 について 将<br />

来 の 推 移 特 に 生 長 量 , 消 失 状 況 を 知 るために 成 立 , 樹<br />

高 別 に 調 査 したが〃 伏 鍔 '〃 立 条 〃〃 実 生 〃の 三 つに 分 類<br />

の 上 訴 這 した。その 鯛 査 結 果 は 第 8 表 のとおりであり 総<br />

<strong>本</strong> 数 5,660 <strong>本</strong> を 数 えその 中 伏 条 によるものは3,470 <strong>本</strong><br />

にして 総 <strong>本</strong> 数 の61%を 占 め 尭 主 , 立 条 の 順 となってい<br />

学<br />

3。<br />

率 |";|"\;i;;|:<br />

’20‘"・'--"2010,-<br />

口 剴 1 難<br />

-16-


P<br />

-<br />

-<br />

一 一 一<br />

畠 山 : 岩 川 地 方 スギ 天 然 更 新 <strong>林</strong> ( 伏 条 , 立 条 )につL,て<br />

Table8. 樹 高 3m 以 ~F 成 立 別 <strong>本</strong> 数 (ha 当 り)<br />

鴬 立 蔚 !。|2030405.|6。|7.80,。 lO。 加 |1201!31I4bl154IE6II7bliS。li961260'2,Ol220230124・|2501 合 計<br />

伏<br />

立<br />

実<br />

条<br />

条<br />

403501350<br />

函 而 冠 詞 雨 Ol,601,40! 160 140 501 7d3d40! 70 30 903020! 20501 1013.47 3,4701<br />

f:|: f: 201 1<br />

30<br />

30 20 20 20 10 990<br />

生<br />

6 10<br />

1<br />

1,200<br />

副 ‘::|::<br />

計 200 l80l7090 60 50120140 4040<br />

岬 "| 嬢 。 1 .、ハ'1 " ・ず<br />

70i201 5,660<br />

年<br />

61.3<br />

17.5<br />

21.2<br />

3) 親 木 1 <strong>本</strong> 当 りの 発 生 <strong>本</strong> 数 親 木 1 <strong>本</strong> より10 <strong>本</strong> の 発 生 数 のものがもっとも 多 く 割 合<br />

樹 高 3m 以 上 のものについては 識 雪 困 難 のため 樹 高 を 占 め, 親 木 1 <strong>本</strong> より20 <strong>本</strong> の 発 生 数 のものもある。 立<br />

2.50m 以 下 のものについて 親 木 1 <strong>本</strong> よりの 発 生 <strong>本</strong> 数 を 条 にあってば 鏡 木 1 <strong>本</strong> より11 <strong>本</strong> の 発 圭 するものも 見 受<br />

謂 査 した 結 果 嫁 第 9 表 のとおりであり, 伏 条 にあっては けられる。<br />

=<br />

篭 生 驚 1 2 3 1 4 1 5 6 1 ' |<br />

伏 録 ,。'"' 1 雛 ・'‘: 4<br />

撫<br />

総 <strong>本</strong> 数 90160<br />

蕾 榊 ::‘: 1, ‘<br />

Fig.4 立 条 (B)ほ 親 木 (A)よりの 立 条<br />

Table9. 親 木 1 <strong>本</strong> 当 りの 発 生 <strong>本</strong> 数 (ha 当 り)<br />

s 1 9 1 ‘'’ ul '21 !31 '41 '51 '6| '71 181 ''12。| 合 計 | 嬢 篭<br />

20 20 50 30 -, 10l 10<br />

-| 1561 !66<br />

椚 三 割 割 :<br />

160 1801 500 330<br />

1<br />

20<br />

] 一 一 220<br />

Fig.5 <strong>林</strong> 内<br />

の<br />

9<br />

●<br />

《<br />

の100%が 伏 条 , 蜂 により 成 立 したものと 推 定 せられ<br />

る。この 天 然 蓉 淋 については 人 工 造 赫 との 比 較 した 場<br />

合 の 利 害 得 失 の 問 題 もあろうが,さらにこの 試 験 地 を 対<br />

象 にしてその 描 移 について 検 討 を 進 めたいと 思 う。<br />

参 考 文 献 及 び 引 用 文 献<br />

7 摘 要 ’)<br />

2)<br />

以 上 その 状 況 の 癖 を 分 析 の 上 認 告 したが,スギの 成<br />

3)<br />

立 <strong>本</strong> 数 はha 当 り7,330 <strong>本</strong> にして,その 約 67%は 伏 条<br />

並 びに 伏 条 と 推 定 し 得 られるものであり, 立 条 は17% 4)<br />

を 占 め 残 余 朧 実 生 であるがその 大 半 は 稚 幼 樹 にして 次 第 5)<br />

に 消 失 している 傾 向 が 見 受 けられる。 中 径 木 , 大 径 木 に 6)<br />

生 育 しているものは 見 当 らなくその 成 立 別 よりみるとそ<br />

-17-


餌<br />

一 一 一 = 一 一 五 ■== 可 = 可 一 一 コ ローーロ 一 一 ロロームー■■■■■Fb=‐■ マー■■ 一<br />

=<br />

溌 剤 の 経 済 効 果 に 関 する 試 験<br />

☆<br />

DB 叩 』180 叩 Ⅷロ18リ08080#10100odoM1U80“O0MIpQnOodO8uOOODD 抑 '110<br />

野 原<br />

勇 太 。 陳 野 好 之<br />

(30. 12. 21 受 理 )<br />

"00001Ⅱ0$MOUOlI 加 、 ロBQIlI 叩 QUIOMI 叩 MO8Q1〃0 曲 伽 O0I180E 叩 '01M<br />

Q<br />

1.まえがき<br />

スギ 赤 枯 病 の 防 除 には, 今 童 でボルドー 液 を 撒 布 する<br />

ことが <strong>術</strong> 識 となっている。しかし 液 剤 よりも 粉 剤 の 撒 布<br />

が 至 って 作 <strong>業</strong> 容 易 なため, 少 を 薬 価 が 高 くついても,そ<br />

の 撒 布 労 力 費 が 著 しく 軽 少 ですめば, 結 局 消 毒 認 ま 安 価<br />

にすむわけで, 今 後 のスギ 苗 生 産 として,どちらの 消 毒<br />

法 を 選 んだ 方 が 有 利 となるか,これらの 点 を 明 らかにす<br />

る 必 要 がある。この 点 について 野 原 , 陳 野 憾 , 数 年 来 既<br />

に 粉 剤 の 効 力 試 験 を 試 詮 , 昨 年 までに 新 らしく,ボルド<br />

ー 液 に 略 匹 敵 した 好 成 績 の 務 剤 を 見 出 したので,この 試<br />

験 は 継 統 試 験 として, <strong>本</strong> 年 東 京 営 <strong>林</strong> 局 高 萩 営 <strong>林</strong> 署 上 台 苗<br />

畑 において,スギ1 回 床 替 苗 木 について 行 なったもので<br />

ある。<br />

ここにとりあえず <strong>本</strong> 成 績 をとり 童 とめ, 今 後 事 <strong>業</strong> の 参<br />

考 として 御 報 告 する 次 第 である。 、<br />

この 試 験 を 行 なうに 当 って 今 関 保 謹 淵 暖 の 御 懇 篤 なる<br />

御 指 導 と 同 署 山 田 署 長 の 深 き 御 配 意 また 村 松 経 営 課 長 及<br />

び 屋 代 <strong>技</strong> 官 の 多 大 の 御 <strong>協</strong> 力 に 対 し 深 甚 なる 謝 意 を 表 する<br />

2. 粉 剤 の 効 力 比 較 試 験 の 経 過<br />

昭 和 27 年 度 東 京 営 <strong>林</strong> 局 砧 苗 畑 で 行 なったダイセン 外<br />

n 点 の 粉 剤 の 効 力 比 較 試 験 をもととして,28 年 度 は, 前<br />

年 度 に 成 績 がよかったダイセン, 撒 粉 サンポルドー, 三<br />

共 銅 粉 剤 6, 黄 色 亜 酸 化 銅 粉 剤 ,セレサン 石 灰 を 選 び 比<br />

較 に6 斗 式 ボルドー 液 区 を 設 け, 合 計 7 組 , 各 組 とも<br />

100m9,スギ1 回 床 替 苗 木 について 試 験 を 行 なった。29<br />

年 度 肱 さらにこれらの 中 から 優 秀 と 認 めた 三 共 銅 粉 剤 6,<br />

撒 粉 サンポルドー, 輩 色 亜 酸 化 銅 粉 剤 の3 種 をとりあげ<br />

この 場 合 も6 斗 式 ボルドー 液 区 を 比 較 に 用 いた。<br />

この 試 験 は, 浅 川 分 室 元 八 王 子 苗 畑 および 東 京 営 <strong>林</strong> 局<br />

高 萩 営 <strong>林</strong> 霧 上 台 苗 畑 で 行 った。 調 査 は 常 法 によって 何 れ<br />

も10 月 に 肉 眼 観 察 により 被 害 度 別 に 調 査 を 行 なった。<br />

上 台 苗 畑 では,ラテン 方 格 法 に 基 づいて,4プ 戸 ツク,<br />

16プ 戸 ツト,1プロット100m2, 4 回 くりかえしの 試 験<br />

を 行 なった。この 施 <strong>業</strong> 面 稜 は1,600m9 附 属 地 900mgこ<br />

れに 要 した 苗 木 は, 同 鶏 産 スギ1 回 床 替 事 <strong>業</strong> 用 苗 木 48,<br />

700 <strong>本</strong> である。 斯 犠 に3カ 年 に 亘 って 準 次 優 秀 粉 剤 を 選<br />

択 して 来 たもので 参 考 までに3カ 年 の 成 績 をまとめると<br />

第 1 表 のとおりである。<br />

筆 者 ・ <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 保 謹 部 樹 病 研 究 室<br />

第 1 表 3カ 年 間 に 於 ける 各 粉 剤 の 効 力 比 較 試 験 ・<br />

(スギ1 年 生 苗 木 使 用 )<br />

番<br />

号<br />

| 鰯 釧 " 緬 痩 に 繍 鰯 縁 。<br />

1<br />

. 〆 イセン 粉 剤<br />

【<br />

ぎヂンクメート 粉 剤<br />

、<br />

。,ノツクメート 粉 剤<br />

4<br />

.<br />

戸 瞼 黄 粉 剤<br />

、<br />

嫁 催 レザン 薦 灰<br />

◎<br />

7 撒 粉 サンポルドー<br />

.<br />

命 <strong>日</strong> 産 撒 粉 ボルドー<br />

。<br />

O 三 共 撒 粉 ボルドー<br />

ゴ<br />

( 三 共 銅 粉 剤 ,<br />

G U<br />

V<br />

0<br />

今 ・王 銅 粉 剤<br />

■<br />

■<br />

り 1<br />

ら<br />

▽ 2<br />

■ 黄 色 亜 酸 化 銅 粉 剤<br />

■<br />

凸 3<br />

。<br />

l<br />

△ 6 斗 式 ボルドー<br />

無 撒 布 ( 標 準 )<br />

0申<br />

一<br />

1。<br />

◆<br />

28<br />

●4<br />

2●<br />

4<br />

0●<br />

」<br />

0申<br />

7<br />

0白<br />

4<br />

0白<br />

’<br />

●6<br />

0<br />

9<br />

0己<br />

4<br />

0●<br />

8<br />

0●<br />

4<br />

3■<br />

1<br />

7<br />

0.4<br />

一<br />

心<br />

β<br />

一<br />

一<br />

昭<br />

一<br />

四<br />

唖<br />

”<br />

0<br />

0<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一 ’<br />

畦<br />

一<br />

一<br />

砺<br />

一<br />

“<br />

皿<br />

晦<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一 I<br />

唖<br />

一<br />

一<br />

叩<br />

一<br />

唖<br />

唯<br />

一<br />

0巳<br />

5<br />

18<br />

叩<br />

24<br />

●←<br />

2■<br />

4<br />

0e<br />

今<br />

0●<br />

7<br />

04<br />

3<br />

0■<br />

6<br />

。 9<br />

0つ<br />

0。<br />

〉<br />

011<br />

8<br />

0●<br />

3<br />

2凸<br />

3<br />

備 考 被 害 程 度 ( 指 数 )の 標 示 は 常 法 によって 算 定 した<br />

ものである。 <strong>林</strong> 試 研 報 第 52 号 野 原 勇 太 ・ 陳 野 好<br />

之 スギ 赤 枯 病 防 除 に 関 する 研 究 (1)を 参 照 せら<br />

れたい。<br />

<strong>本</strong> 成 績 によって 明 らかなように, 今 まで 一 般 に 用 いら<br />

れたボルドー 液 は,その 被 害 程 庭 ( 指 数 )3カ 年 平 均 が<br />

0.2を 示 し, 最 も 礎 秀 である。これについで,その 指 数<br />

0.3を 示 したのは, 撒 務 サンボルドー, 三 共 銅 粉 剤 6, 黄<br />

色 亜 酸 化 銅 溌 剤 のこの3 種 で, 検 定 の 結 果 では 有 意 性 が<br />

認 められなかった。 従 って <strong>本</strong> 試 験 で 最 終 的 に 行 なった3<br />

種 は,ボルドー 液 に 略 匹 敵 する 優 秀 粉 剤 と 認 め,この 中<br />

の 黄 色 亜 酸 化 銅 粉 剤 を 便 宜 用 いて, 今 年 素 ルドー 液 との<br />

経 済 効 果 の 試 験 にすすんだ 次 第 である。<br />

もっとも 粉 剤 の 使 用 量 試 験 を 併 行 して 今 まで 行 なって<br />

来 たが, 現 在 までにはまだ 適 量 を 決 定 しかねているので<br />

m 響 当 り69として 試 験 を 進 めた。<br />

3. 試 験 方 法<br />

上 台 苗 畑 に 於 いて 粉 剤 , 液 剤 ともに1,800m! 聾 のスギ<br />

1 回 短 柵 床 替 苗 畑 に 試 験 地 を 設 定 し, 前 者 は, 共 立 背 負<br />

式 撒 粉 器 を 用 い, 後 者 ば 当 苗 畑 にて 従 来 用 いられて 来 た<br />

丸 山 式 動 力 噴 霧 機 を 使 用 して, 粉 剤 区 は]. 回 の 撒 粉 を<br />

I<br />

〔<br />

庁<br />

へ<br />

Q<br />

-18-


FP-- 一 一 F ■ 一 ー<br />

由 凸 一 一 一 一<br />

-<br />

0<br />

一<br />

一<br />

野 原 ・ 陳 野 : 粉 剤 の 経 済 効 果 に 関 する 試 験<br />

●<br />

~<br />

一<br />

番<br />

号<br />

種<br />

第 2 表 薬 剤 撒 布 功 程 調 査 成 績 (1ha 当 り1 回 撒 布 にて) < 昭 和 30 年 度 於 上 台 苗 畑 スギ1 年 生 苗 木 使 用 )<br />

. 類<br />

‘|{ 蕊 熱 砺<br />

液 剤 区<br />

2 6 斗 式 ボルドー 液<br />

5 合 / 坪<br />

機 械 始 動 準 備 薬 剤 調 製<br />

|‐<br />

人 員 時 同 間 ,<br />

| 量 ,‘<br />

211<br />

3<br />

1645.01<br />

人<br />

劃<br />

0<br />

人<br />

.08<br />

2.07<br />

時 間 |<br />

鯛 萄<br />

I<br />

薬 剤 運 搬<br />

人 員 時 間<br />

男 0.63 303.01<br />

0.39 188.0l<br />

女 8 48<br />

99201<br />

| 薬 剤 撒 布 | 機 械 整 備<br />

人 員 | 時 間 | 人 員<br />

十 ,ル 劇 ‘ 全 ’<br />

-<br />

1.63<br />

78.。|I<br />

1.321 633<br />

5.872816<br />

0<br />

0<br />

時 間 人<br />

分<br />

263.01<br />

1<br />

1 0.46 222.Oi<br />

1<br />

1<br />

2.48 1191.。’<br />

試 験 地 面 積 両 区 とも1800mg( 施 <strong>業</strong> 地 1200m| 豊 附 属 メ地 600ms) 鐙 首 3m<br />

苗 木 の 大 さ 粉 剤 区 約 50cm 液 剤 区 40cnl<br />

使 用 苗 木 員 数 〃 35,682 <strong>本</strong> 〃 36,804 <strong>本</strong><br />

床 替 方 法 苗 間 列 間 とも20cmm236 <strong>本</strong> 植 短 柵 植 短 柵 間 歩 道 50cm<br />

調 査 年 間 搬 布 回 凌 10 回 の 平 均 とす<br />

使 用 機 械 粉 剤 共 立 背 負 動 力 撒 粉 機 液 剤 丸 山 式 動 力 噴 霧 機<br />

使 用 薬 剤 粉 剤 黄 色 亜 酸 化 銅 粉 剤 69/m3 液 剤 ボルドー 搬 岬 液 6 斗 式 5 合 / 坪 (0,3Z/m")<br />

、 霞 当 り69,ボルドー- 液 区 はnl2 当 り0.3I ( 坪 当 り<br />

5 合 )の 劉 合 に 年 間 10 回 に 亘 って 撒 布 し, 毎 回 の 薬 剤<br />

費 及 びこれに 要 した 撒 布 労 力 費 を 調 べ,また 使 用 した 機<br />

械 の 燃 料 識 等 の 経 蓋 並 びに 営 <strong>林</strong> 局 で 認 めている 器 具 機 械<br />

の 償 却 喪 をこれら 直 接 経 喪 に 加 算 して 両 者 の 年 間 の 一 切<br />

の 諸 経 費 を 調 査 したものである。<br />

薬 剤 撒 布 上 機 賊 の 性 龍 憾 直 ちに 撒 布 労 力 費 に 影 響 する<br />

ものであるが,この 試 験 ではとりあえず 上 記 機 械 によっ<br />

て 施 行 した 場 合 の 結 果 である。<br />

4. 試 験 結 果<br />

薬 剤 の 撒 布 に 要 した 労 力 関 係 の 結 果 を 示 めすと 第 2 表<br />

のとおりである。<br />

この 結 果 によって 明 らかなように 粉 剤 区 ほ, 1ha 当 り<br />

総 論 鯨 冶 動 準 備 , 薬 剤 調 製 ( 粉 剤 の 秤 量 ) 薬 剤 撒 布 , 終 了<br />

後 の 鯛 戒 整 備 等 全 体 で,1.54 人 735 分 12 時 間 15 分<br />

を 要 し, 液 剤 区 ば 男 2.8 人 , 女 15.48 人 を 要 し 両 者 の 延<br />

時 間 は8770 分 即 ち146 時 間 と10 分 の 格 段 な 能 率 差 を<br />

有 することがわかる。<br />

次 ぎに 撒 布 功 程 を 綴 凝 の 点 から 対 比 してみると, 第 3<br />

表 の 如 く, 粉 剤 区 は1ha 当 り, 374.3 円 , 液 剤 区 は3459<br />

円 約 10 倍 近 くの 経 謝 畜 を 示 したのである。<br />

さらに 薬 剤 費 について 調 べると1 回 当 り 粉 剤 はkg 当<br />

り95 円 1ha 当 り60kg, この 価 格 5,700 円 を 要 するが,<br />

液 剤 区 (ボルド 戸 液 )にあっては 僅 つかに2,828 円 約 半<br />

値 格 安 にすんだ 事 は 注 目 すべき 点 と 思 う。<br />

なお 燃 料 なども 粉 剤 区 は25 円 程 度 です 承 , 液 剤 区 は<br />

385 円 これを 一 切 合 計 してみると,1 回 の1ha 当 りの<br />

経 菱 が 粉 剤 区 は 約 6,100 円 , 液 剤 区 惟 6,700 円 弱 で, 毎<br />

回 の 撒 布 ごとに 約 600 円 安 価 にす 難 , 年 間 10 回 撒 布 を 行<br />

ったことから 計 算 するとここに6,000 円 となる。なお 機<br />

計<br />

負 時 間<br />

人 分<br />

1 .54 785.0<br />

2.80 13“、0<br />

15.48 7424.0<br />

第 311表 薬 剤 撒 布 経 費 調 査 成 績 (1ha 当 りユ<br />

回 撒 布 にて)<br />

( 昭 和 30 年 度 於 上 台 苗 畑 スギ1 年 生 苗 木 使 用 )<br />

種 類 | 粉 剤 区<br />

薬<br />

剤<br />

撒<br />

賃 布<br />

金<br />

液<br />

;|<br />

臺 |<br />

剤 康 剤 ’<br />

着 |<br />

鍬<br />

-19-<br />

人<br />

員<br />

賃 額<br />

人<br />

賃<br />

員<br />

"0.47 人<br />

117.50 門<br />

l.07 人 |’<br />

御<br />

一<br />

罫<br />

錘<br />

c<br />

巫<br />

唖<br />

当<br />

刃<br />

1<br />

今<br />

●<br />

、<br />

く■<br />

罪 ●<br />

P<br />

●<br />

30<br />

Do<br />

0<br />

G-<br />

0<br />

の2<br />

ゆ<br />

●<br />

申<br />

区<br />

人<br />

j<br />

’<br />

昭<br />

的<br />

鋤<br />

1.48 人<br />

9.61<br />

(11.09)<br />

355,2 円<br />

1,729 ,729.8<br />

(2,085 ,085.の<br />

2.78 人<br />

15.51<br />

(18.29)<br />

6<br />

7<br />

57.2 D<br />

2 79<br />

1 8人<br />

・<br />

0<br />

■<br />

Ⅱ<br />

1<br />

Ⅱ<br />

金 9 256.80 円<br />

6<br />

0<br />

1<br />

0<br />

Ⅱ<br />

Ⅱ<br />

Ⅱ<br />

,<br />

人 員 ム<br />

リ<br />

■<br />

■<br />

j<br />

1 .54 人<br />

1<br />

4<br />

計 辰 一 一<br />

‐<br />

’ -<br />

’<br />

’<br />

金 1<br />

賃 1<br />

1<br />

1<br />

1<br />

1 374.30 円<br />

悪<br />

1<br />

く 8<br />

,4<br />

1<br />

3 5<br />

1<br />

一<br />

1<br />

一<br />

一 |<br />

→ 》<br />

鵜 一<br />

金 |<br />

’<br />

額<br />

頁<br />

哩<br />

|:| 為 ’<br />

1 計 | 斎 干<br />

霊 償 悶<br />

合 却 饗 |<br />

鏑 計 |<br />

軸 罰 10 回 総 計 ・ i<br />

1. 賃 金 男<br />

2 薬 剤 蜜 (<br />

(<br />

3. 燃 料 瞬 蕊 識 (<br />

C<br />

“ 9●<br />

0う<br />

。 ●一<br />

睡<br />

一<br />

報<br />

錘 一 ’ 3.8K<br />

金 額<br />

2,522,4 円<br />

一<br />

| 量<br />

60K<br />

-5.700 |円<br />

5 趣<br />

一 二 二 一<br />

皿<br />

皿<br />

2,828.01 円<br />

- 網<br />

11.0K<br />

》<br />

棚<br />

385 円<br />

銅<br />

》 一<br />

1 , 800 円<br />

祁 岨<br />

8.472.0i 円<br />

如<br />

画<br />

8,472.01 円<br />

岬 円<br />

Kg<br />

の当<br />

J<br />

″〈<br />

J<br />

〃<br />

I当<br />

1<br />

〃<br />

響 8<br />

硫 》 酸<br />

生 石<br />

カゼイ<br />

粉<br />

ガソ<br />

7<br />

0<br />

ン<br />

リ<br />

銅<br />

灰<br />

石 灰<br />

剤<br />

ン<br />

1<br />

6<br />

●●<br />

一<br />

睡<br />

一<br />

噸<br />

’<br />

一<br />

一<br />

一<br />

25<br />

8<br />

円<br />

30<br />

●0<br />

円<br />

■<br />

63<br />

38<br />

円<br />

●<br />

95<br />

専 0<br />

円<br />

35<br />

申 0<br />

円<br />


I<br />

ク<br />

凸<br />

ロ<br />

-<br />

野 原 ・ 陳 野 : 粉 剤 の 経 済 効 果 に 関 する 試 験<br />

番<br />

号<br />

第 4 表 粉 剤 と 液 剤 の 効 力 比 較 試 験 ( 於 上 台 苗 畑 昭 和 30 年 度 スギ1 年 生 苗 木 使 用 )<br />

薬 剤 の 種 類<br />

粉 剤 ( 黄 色 亜 酸 化 銅 )<br />

液 剤 (6 斗 式 ボルドー 液 )<br />

’<br />

供<br />

<strong>本</strong><br />

8<br />

3<br />

鍬<br />

坤<br />

蜘<br />

付<br />

I<br />

数<br />

2<br />

4<br />

調 査 <strong>本</strong> 数<br />

4 5<br />

, 39<br />

A<br />

4り<br />

今 5<br />

赤 枯<br />

微 害 '1軽<br />

害 ’<br />

1,279<br />

1,042<br />

病 被 害 度 別 <strong>本</strong> 数<br />

轄 重 菫<br />

|<br />

一 巨 輝 鼠 雪 害 計<br />

。 0 0<br />

》<br />

0 0’ 0 1,286<br />

Q<br />

u<br />

0 l 1,050<br />

|<br />

’<br />

撒 布 <strong>日</strong> 数 濯 制 区 5 月 17 <strong>日</strong> ,6 月 10,25 <strong>日</strong> ,7 月 11,26 <strong>日</strong> ,8 月 10,27 <strong>日</strong> ,9 月 14,29 <strong>日</strong> , 10 月 13 <strong>日</strong> 計 10 <strong>日</strong><br />

液 剤 区 5 月 21 <strong>日</strong> ,6 月 9,25 <strong>日</strong> ,7 月 11,26 <strong>日</strong> ,8 月 10,28 <strong>日</strong> ,9 月 14,30 <strong>日</strong> ,10 月 13 <strong>日</strong> 計 10 <strong>日</strong><br />

0.3<br />

0.2<br />

銅 餓<br />

第 5 表 ( 付 表 ) 使 用 器 具 機 械 経 費 調 べ ( 昭 和 30 年 度 於 上 台 苗 畑 スギ1 年 生 苗 木 使 用 )<br />

名<br />

丸 山 式 動 力 噴 霧 機<br />

ボゴムホース<br />

ノレ<br />

4 斗 桶<br />

小<br />

ド 竹<br />

桶<br />

瀞<br />

1 馬 穴<br />

液 ヤ カ ン<br />

台 秤<br />

区 リ ャヵ 戸<br />

個 数<br />

一<br />

1<br />

” 、<br />

3 ケ<br />

8 ヶ<br />

2 <strong>本</strong><br />

2 ヶ<br />

邸 珍<br />

一 一 | 単 価 価 額<br />

0台<br />

79,500<br />

入<br />

1<br />

1<br />

台<br />

合<br />

133<br />

450<br />

140<br />

20<br />

120<br />

650<br />

4,200<br />

10,000<br />

計<br />

溌 共 立 背 負 式<br />

1 台<br />

|<br />

剤 動 力 撒 粉 機<br />

1 台 46,000<br />

区 台 秤 ’<br />

4,200<br />

79,500<br />

13,300<br />

1,350<br />

1,120<br />

40<br />

240<br />

650<br />

4,200<br />

10,000<br />

118,410<br />

(5,921)<br />

46,000<br />

4,200<br />

蝿<br />

弄 患 力 蔦<br />

‐15,900<br />

‐13,300<br />

! 1,350<br />

‐ 1, 120<br />

40<br />

‐<br />

240<br />

、<br />

650<br />

‐<br />

840<br />

2,000<br />

3 4 -’<br />

9<br />

リ<br />

9<br />

幽<br />

謡<br />

俄 謡 | り 蝿 償 却 鑪 識<br />

計<br />

| ’ ’<br />

50,200<br />

r2510)<br />

10,040<br />

皇<br />

ワ | ’<br />

12,550 6,000<br />

国<br />

〕<br />

戸<br />

口<br />

40,061 18,000<br />

画<br />

傭<br />

当 苗 畑 の 消 毒 を 要 する 苗 木 は<br />

659,400 <strong>本</strong> (3ケ 年 平 均 )でこれ<br />

らの 苗 木 1 <strong>本</strong> にかかる 侭 却 費 は<br />

ボルドー 液 区<br />

円<br />

40,061÷659,400=0.06<br />

粉 剤 区<br />

円<br />

12,550÷659,400=0.02<br />

となる。<br />

これを1ha300,000 <strong>本</strong> 錐 苗 (ms<br />

当 り30 <strong>本</strong> )とすればボルド 戸 液<br />

区<br />

粉 剤 区<br />

円<br />

0.06×300,000=18,000<br />

円<br />

0.02×300,000=6,000<br />

金 利 は 年 5 分 と 見 た<br />

昔<br />

一 {<br />

竜<br />

鄙<br />

I<br />

9<br />

械 の 倣 却 費 を 加 算 すると 結 局 , 年 間 粉 剤 区 は 液 剤 区 より<br />

も, 消 毒 費 が17,727 円 安 価 に 消 毒 が 行 えることがわか<br />

った。<br />

ここに 粉 剤 と 液 剤 区 間 の 消 毒 による 赤 枯 病 の 発 生 状 況<br />

を 念 のため 取 調 べた 結 果 は 第 5 表 のとおりである。<br />

<strong>本</strong> 成 績 で 明 らかなように, 液 剤 区 (ボルドー 液 )はそ<br />

の 被 害 程 度 指 数 0.2, 粉 剤 区 は0.3で 従 来 の 試 験 成 綬 と<br />

も 一 致 し,この 程 度 の 数 字 差 なれば, 今 までの 成 績 から<br />

しても 両 者 の 薬 効 には, 先 づ 甲 , 乙 ないと 糸 てよい 状 況<br />

であった<br />

5.むす<br />

<strong>本</strong> 識 淡 に 先 立 って 粉 剤 の 施 用 量 試 験 が 必 要 であり, 現<br />

に 他 苗 畑 で 撒 布 適 量 殿 を 行 っているが,まだ 結 果 をた<br />

しかめるまでに 至 っていないが, 農 <strong>業</strong> 方 面 の 粉 剤 施 用 曇<br />

から 見 て, <strong>本</strong> 譜 の 撒 布 澄 は, 少 くてもよいのではない<br />

かと 言 う 見 通 しである。 叉 <strong>本</strong> 試 験 ば 野 原 , 陳 野 が 既 に 発<br />

び<br />

表 したミスト 綴 を 液 剤 に 使 用 の 見 込 承 であったのが, <strong>本</strong><br />

機 の 入 手 がおくれたので 遣 憾 ながら <strong>本</strong> 年 はこの 試 験 が 田<br />

来 なかった。よって <strong>本</strong> 試 験 の 結 果 にかんがみ, 今 後 の 試<br />

験 には, 液 剤 でば 能 率 的 な 噴 霧 磯 を, 叉 粉 剤 では 適 鍾 試<br />

験 にもとづいて1 回 当 りの 施 用 鼠 を 考 慮 して, 両 者 間 の‘<br />

経 済 効 果 を 更 に 対 比 換 討 する 心 算 りである。<br />

‐<br />

-20-<br />

,


盆<br />

一<br />

■■■■■■■■●■ 即 邑 ■■ 筈<br />

ー<br />

、■■■●<br />

-<br />

・へ<br />

▽<br />

一<br />

租 口 ■■■■■■■■<br />

樹 木 の 外 科 手 <strong>術</strong><br />

渡 辺 資 仲<br />

一 目<br />

まえがき<br />

診 断<br />

患 者 住 所<br />

患 者 氏 名<br />

所 見<br />

処<br />

応 用<br />

あとがき<br />

一 一 一 一 =<br />

次 一<br />

置<br />

方 針<br />

処 縦<br />

腐 朽 部 のけずり<br />

内 部 の 防 腐 殺 菌<br />

空 洞 の 填 充<br />

処 観 簡 要<br />

まえがき<br />

(3ユ.5.9 受 理 )<br />

■■■ 即 ■■ 砂 ■。■■■F 円 ■■■■● 峡 ■■■■■<br />

一 一 一 一 - 一<br />

田 舎 にいると,こと 樹 木 と 称 <strong>業</strong> 腱 関 することばなんで<br />

も 知 っていると 思 って,あれこれ 開 かれるので 甚 だ 面 喰<br />

う。<br />

実 は,いま 時 樹 木 の 外 科 手 <strong>術</strong> などというと, 時 世 にあ<br />

わない。 時 代 おくれのことのように 考 えていたのだが,<br />

<strong>林</strong> 学 を 出 たばかりに, 最 近 そのことで 相 談 をうけ,タケ<br />

ノコ 医 者 となって 外 科 手 <strong>術</strong> をしたので,そのあらましを<br />

述 べるゆえ,いざというときの 御 役 に 立 てて 頂 きたい。<br />

診<br />

、 患 者 便 所<br />

千 蕊 県 安 房 郡 太 海 村 仁 右 衛 門 島 ・ 源 頼 朝 をかくまった<br />

功 によって’ 鳥 とその 付 近 の 魚 <strong>業</strong> 権 を 盤 得 した 平 野 仁 右<br />

衛 門 氏 の <strong>本</strong> 拠 , 仁 右 衛 門 島 の 平 野 邸 の 庭 の 蛾 ,々たる 岩 石<br />

の 上 。<br />

患 者 氏 名<br />

桜 怜 千 年 と 称 せられ 工 いる, 鍵 奮 戦 iこ 美 事 な 樹 高 5<br />

In, 直 径 49cmの 老 ク 戸 マツ。<br />

所<br />

見<br />

南 面 した 枝 についている 葉 は 半 分 位 黄 色 に 変 り, 樹 勢<br />

断<br />

難 者 ・ 東 大 千 蕊 県 演 習 <strong>林</strong> 長 ・ 東 大 敦 授<br />

おとろえてみえる。この 黄 変 の 原 因 はハプルイ 病 に 似 て<br />

いるが,ハプルイと 断 定 しがたいようである。 次 ぎに1955<br />

に 庭 沐 の 手 入 の 時 , 樹 幹 のくぼ 鍬 で 藤 のはえている 場 所<br />

を 手 スした 所 ,その 藤 の 翼 則 にポッカリとにぎりこぶし<br />

より 大 きめの 穴 があいていた。これに 驚 いて, 樹 幹 のく<br />

ぼ 象 でご 象 のた 蓑 っているような 所 をよくしらべて 象 た<br />

所 ,このほかに2カ 所 も 穴 があいており,しかもそれら<br />

が 全 部 鰯 骨 しておるように 思 われた。そこで 平 野 氏 大 い<br />

に 驚 き, 小 生 の 来 診 を 請 うた 次 第 であった。 早 速 往 診 し<br />

た 所 , 幹 の 中 はほとんど 腐 朽 蔵 におかされた 空 洞 になっ<br />

ており,いわゆる 耀 礎 状 空 洞 というもつとも 悪 質 の 状 態<br />

であり, 幹 だけでなく 枝 の 中 までも 腐 朽 が 進 んでいるよ<br />

うに 思 われた。このように 癖 伏 の 進 んだ 病 木 に 対 する 処<br />

置 は, 外 科 の <strong>本</strong> にはいたずらに 経 費 がかさむだけで, 完<br />

全 に 治 癒 するわけでないから, 後 組 織 を 仕 立 てた 方 が 特<br />

策 だと 書 いてある。ひとごとと 考 えればどんなこともい<br />

えるが, 自 分 の 鯵 kでありことに 先 祖 伝 来 の 名 木 とあれ<br />

ば, 自 分 の 代 でこの 名 木 を 枯 らしたとあっては, 先 祖 に<br />

対 しては 相 濟 まず,また 子 孫 に 対 しても 御 申 訳 なく 思 う<br />

のは 当 然 である。 鎌 倉 時 代 より 遮 滞 として 続 いている 烏<br />

の 主 , 当 主 平 野 仁 右 衛 門 氏 捻 以 上 のような 考 えから『 金<br />

嬢 挺 かえられない。 最 善 の 処 羅 を 構 じたいその 上 で 枯<br />

死 したとあれば 止 むを 得 ない』と。<br />

さて 以 上 のようなわけで 金 鐵 にかえられない 貴 重 な 名<br />

木 の 治 療 をたのまれたのだが, 当 主 平 野 氏 も, 自 分 の 代<br />

になって 病 木 であることが 発 見 出 来 たことは, 自 分 の 不<br />

運 となげいておられたが, 小 生 にして 拳 れぱそのような<br />

大 佳 事 を 引 受 けざるを 得 なくなった 自 分 こそ 最 も 不 運 な<br />

ものであると, 平 野 氏 以 上 になげいたわけである。こと<br />

ここにいたっては 後 に 引 くわけにいかず, 患 家 の 主 人 平<br />

野 氏 #こ 対 してば, 急 に 客 体 がどうのこうのというもので<br />

もないから, 十 分 研 究 の 上 で 処 髄 しましょうということ<br />

にし,いろいろ 調 べはじめたのであった。この 治 療 の 方<br />

法 嘘 繕 局 , (1) 木 測 鯨 朽 部 をけずりとり,これ 以 上 腐 朽<br />

、させないように 防 腐 の 処 置 をとること, (2) 空 洞 部 を 埋<br />

めて 木 の 幹 を 丈 夫 にするとともに, 諸 害 虫 のすゑ 家 とし<br />

ないようにすること,ということになる。<br />

方 針<br />

処<br />

置<br />

1. 貴 重 な 名 木 であるから 必 要 以 上 のシケキを 与 えて<br />

枯 死 を 早 めるこどのないようにする。<br />

2. 当 主 の 希 望 もあり, 前 項 の 方 針 もあるので 外 部 に<br />

面 したこぶし 大 の 穴 を 大 きくせず, そこから 手 <strong>術</strong> をす<br />

る。<br />

以 上 の 方 針 に 従 うため, 完 全 に 空 洞 内 部 を 清 掃 するこ<br />

とが 出 来 ない 状 態 にあるから, 空 洞 内 部 の 処 置 は,ある<br />

範 囲 以 上 ば 完 全 に 出 来 ない。<br />

-21-


L 句<br />

一<br />

ひ<br />

漉 辺 : 樹 木 の 外 科 手 <strong>術</strong><br />

、<br />

処 置<br />

(1) 腐 朽 部 のけずり<br />

以 上 の 処 置 方 針 にそうようにいろいろの 道 具 をつくり<br />

3つの 穴 から 腐 朽 部 のけずりとり, 空 洞 内 の 清 掃 を 行 っ<br />

た。<br />

(2) 内 部 の 防 腐 殺 菌<br />

一 方 防 腐 殺 菌 にどんな 薬 液 を 用 いるか。 空 洞 朧 下 図 の<br />

ようになっているので, 乾 きがおそいからなるべく 液 状<br />

のものは 用 いたくない。それから 空 洞 の 底 部 が 根 部 の 土<br />

壌 に 連 絡 しているとすれば, 薬 液 が 根 部 の 土 壌 にしみこ<br />

し<br />

’<br />

0<br />

3<br />

1<br />

,--<br />

危 険 であるし, また 平 野 氏 も200。Cもする 高 熱 のもの<br />

を 蝋 充 することを 好 まない。<br />

以 上 の 窪 由 から, 乾 き 易 いもの, 取 扱 L、の 容 易 なもの,<br />

常 温 で 流 動 状 のもので, 処 理 後 速 かに 固 まってくれるも<br />

の,というようなむずかしい 条 件 にあてばまる 填 充 物 を<br />

見 つけなければならなかった。いろいろ 調 べた 結 果 , 半<br />

流 動 体 であって 常 温 で 固 董 るものとして,アスファルト<br />

系 のコンパゥンドと,カシューのコンパゥンドが 選 び 出<br />

された。これらコンパゥンドをそのまま 空 洞 につめるこ<br />

とになると, 多 量 のコンパゥンドを 使 用 することにな<br />

り, 非 常 に 経 擬 がかかる。それでこれに 砂 をまぜ,とい<br />

うよりも 砂 を 蝋 充 物 の 主 体 と 考 え,この 砂 を 固 まらせる<br />

のにコンパゥンドを 使 用 するというふうに 考 え, 砂 とコ<br />

ンパゥンドの 混 合 割 合 をいろいろに 変 えて 固 まらせてぷ<br />

た。<br />

《<br />

望<br />

混 合 割 合 ( 容 量 で)<br />

コンノー§ウンド 1 1 1 1 1<br />

砂 1 3 57 10<br />

I<br />

I<br />

手 <strong>術</strong> 状 況 図<br />

んで 木 を 弱 らす 原 因 となってはこまる。したがって 消 毒<br />

するときは 底 部 空 洞 にポ 画 キレをいれておいて, 消 毒 液<br />

が 地 中 wこしゑこまないようにした。そしてこれの 消 毒 用<br />

としてクレオソーI、を 空 洞 内 面 に 塗 布 し, 塗 布 1 週 間 後<br />

に 空 洞 填 充 を 行 なった。<br />

(8) 空 洞 の 填 充<br />

空 洞 の 鍵 充 にはセメント,アスファルトが 警 通 使 用 さ<br />

れ,このほかに 木 材 と 銭 材 とで, 填 充 ではないが, 骨 を<br />

入 れることによって 樹 幹 を 丈 夫 にする 方 法 もある。さて<br />

このぱわいどうするか。<br />

1. スロの 穴 が 小 さい。<br />

2. 空 洞 底 部 から 土 壌 中 に 填 充 剤 の 液 をし 染 こませた<br />

くない,<br />

3. 空 洞 内 部 は 外 部 との 接 触 面 が 少 ないから 潅 伏 のも<br />

のをつめたのでは 乾 燥 しにくいゆえ,なるべく 早 く 乾 燥<br />

するものでつめたい。<br />

4. アスファルトを 填 充 するためには200°Cからの<br />

温 度 で 加 熱 したものを 小 さな 穴 から 注 ぎ 入 れなければな<br />

らず,スロより 上 部 の 空 洞 に 対 しては 域 充 がむずかしぐ<br />

固 叢 りかた<br />

良 良 良 良 良<br />

以 上 のように 砂 とコンパゥンドを 誉 ぜた 縫 果 ,アスフ<br />

ァルト 系 の 方 朧 数 '0 <strong>日</strong> を 経 てもいずれも 固 まらないが,<br />

カシュー 系 の 方 は3 時 間 でいずれも 固 まった。それにア<br />

スファルト 系 の 方 は 軽 油 をふくんでいるために,ぞの 混<br />

合 物 からジワジワと 軽 油 がにじ 象 出 してくる。したがっ<br />

てアスファルト 系 のコンパウンドがうまく 固 まったとし<br />

ても,このにじゑ 出 る 轌 閥 が 繊 木 にどんな 影 響 を 与 える<br />

かと 思 うと, 一 応 渚 慮 の 余 地 があると 思 うし, 堂 して 固<br />

まりがわるいので,この 方 は 使 用 にたえないという 混 諭<br />

が 出 た。 一 方 カシュー 系 の 方 臓 , 大 体 カシニFIWXAnacardiumoccidentaleL.<br />

というウルシ 科 の 植 物 で, こ<br />

れの 果 皮 からとった 袖 ,すなわち 縫 物 性 油 であるから,<br />

樹 木 に 使 用 してまず 無 難 と 考 えられるし,2~3 時 間 で<br />

画 室 ってしまうのであるから,その 点 でも 好 都 合 である<br />

ことがわかった。ただ 高 価 なのが 欠 点 であったが, 議 験<br />

の 精 巣 容 積 で'0 倍 の 砂 とまぜて 十 分 固 まり, 固 まった 後<br />

の 犠 子 もたやすく 劉 れそうに 思 われなかったので, 一 応<br />

砂 とコンバゥンドとを’0 対 1でまぜ 合 わせたものを 使<br />

用 することにして, 材 料 を 凋 前 えることにした。 空 洞 の<br />

容 績 がはっきりしないので, 途 中 で 材 料 が 間 に 合 わなく<br />

なると 困 るので,カシニのコールドコンパゥンドを16kg<br />

ス’ 飼 瀧 入 し, 砂 もそれに 応 じて 用 意 し 乾 燥 させておい<br />

た。 城 充 に 当 りまず 砂 とコンパゥンドをまぜ 合 わせなけ<br />

ればならない。その 前 にカシューのコールドコンパゥン<br />

ドというものはどういうものかここに 述 べれば,コール<br />

ドコンパゥンドは 黒 編 色 の 重 粘 質 のドpドロした 半 流 動<br />

体 であり,これに 白 色 のクリーム 状 をした 硬 化 剤 をまぜ<br />

ヘ<br />

H<br />

ヨ<br />

-22-


-<br />

渡 辺 : 樹 木 の 外 科 手 <strong>術</strong><br />

邸<br />

へ<br />

二<br />

合 わせることによって, 一 定 時 間 後 に 固 まることになっ<br />

ている。まぜ 合 わせるには, 粘 凋 度 が 非 常 に 高 いのでか<br />

なり 力 がいる。それで 蓑 ぜ 合 わせに 用 いる 器 は, 直 涯 1<br />

尺 5 寸 , 深 さ7 寸 位 の 禰 薊 器 の 大 きいものか,トタンで<br />

出 来 ている 洗 濯 たらいなどが 適 当 と 思 う。これにコンパ<br />

ゥンドと 硬 化 剤 とをいれ,さらに 砂 を 適 当 量 いれてよく<br />

まぜ 合 わせる。 十 分 まぜ 合 わせられたものはおにぎりの<br />

ように 渥 ぎれる。このまぜ 合 わせたものを 適 当 の 大 きさ<br />

ににぎって 空 洞 入 同 の 穴 から 投 入 れるのである。そして<br />

入 れた 産 に 棒 でよくつき 固 める。 十 分 つき 固 めると, 没<br />

入 れた 城 充 物 は 全 部 一 体 となり,しかも 空 洞 のす 染 ずみ<br />

までよく 入 りこ 象 ,ほどなく 固 まる。 投 入 ロより 上 部 の<br />

方 も, 棒 で 上 の 方 におし 上 げ,おし 上 げおしこむことに<br />

よって, 割 に 簡 単 につめることが 出 来 る。<br />

このようにして 空 洞 は 一 応 填 充 が 終 る。つ<br />

め 口 は 左 図 のように 皮 より 少 し 下 の 所 霞 で<br />

つめ, 2 濤 間 程 して 固 まった 所 で, 砂 をま<br />

ぜない.Fルドコンパウンド 硬 化 剤 だけを<br />

童 ぜたもので 穴 の 詞 薗 を 平 滑 に 塗 って 仕 上<br />

げをする。 以 上 の 方 法 でj 手 <strong>術</strong> のやれる 箇<br />

所 は 一 応 全 割 蛎 充 し,なお 松 のほかにもゾ<br />

テツの 幹 の 蜜 同 も 猿 充 し,タケノコ 医 者 の<br />

手 <strong>術</strong> 口 附 近 ておこう。<br />

の 図<br />

填 実 した 面 は 処 嚴 摘 要<br />

責 をはたしたわけであった。<br />

以 上 のことは,はじめて 行 ったのでいろ<br />

いろと 不 都 合 なこともあったので, 今 後 こ<br />

のような 仕 事 に 三 一 ルドコンパウンドを 使<br />

用 される 人 達 のために, 謡 頂 を 改 めて 記 し<br />

樹 皮 より 少 し 1. 材 料 は 多 い 目 に 用 意 しておく。<br />

下 になるよう<br />

に。 2° まぜ 合 わせる 器 は 浅 く, 広 いものが<br />

よい。<br />

3. 重 粘 質 の 半 糀 動 体 なので, 手 についたらべたべた<br />

して 婚 末 におえなくなるから,およそ 使 用 壁 に 応 じて,<br />

コンバゥンドをあらかじめ,ビーカーに 分 けておく。<br />

600ccのビーカー(600ccのものを 使 用 したのほ3 杯 で<br />

1 升 になるから)にコンパゥンドをスれたものを 沢 山 用<br />

意 しておく。それと 同 じ 数 だけ 翻 上 剤 も 小 分 けしてお<br />

く。そこで 砂 をまぜ 合 わせる 器 に600ccのビーカーで 混<br />

合 割 合 に 応 じて 砂 を 入 れ,これに1つのビーカーのコン<br />

パゥンドと 硬 化 剤 を 入 れて,まぜ 合 わせるということに<br />

すれば 仕 事 も 早 くいくし,きれいにもいく。ビーカーに<br />

ついたコンパゥンドは 砂 を 入 れてよくこすれば 無 駄 なく<br />

とれる。まぜるには 手 を 用 いた 方 がよい。<br />

4.ti 類 をするときかたわらに 石 油 とベンジンをそな<br />

えておくことが 必 要 である。 童 ず 器 や 手 についたコンパ<br />

ゥンドは 先 に 石 油 で 洗 った 後 揮 謡 曲 でふくことによっ<br />

てきれいに 掃 除 することが 田 来 る。<br />

5° つめた 所 はよくつき 固 める。<br />

6° つめかたが 終 って2 時 間 位 おいて 完 全 に 固 まって<br />

から, 砂 をま 悪 ないコンパゥンドを 詞 面 に 塗 り 仕 上 げを<br />

やる。<br />

以 上 のようになると 思 う。<br />

応<br />

貴 重 なコールドコンパゥンドを 単 に 名 木 の 空 洞 につめ<br />

るだけでなく, 果 樹 園 などの 果 樹 の 外 科 手 輔 に 応 用 出 来<br />

ると 思 うし, 家 庭 内 でも 流 し 場 とかその 他 応 用 出 来 る<br />

所 ば 沢 山 あると 思 う。カシューのコールドコンパゥンド<br />

に 腫 看 瀬 が2~3あるが, 一 番 安 いもので16kgスリ1<br />

缶 が5,510 円 程 である。1 缶 に 約 8 升 程 入 っているか<br />

ら, 約 8 斗 の 砂 にまぜ 合 わせることができる。16kgX<br />

りの 缶 のほかに4kg, 1kg, 125gスリの 小 缶 もあるの<br />

で 使 用 には 便 利 である。<br />

用<br />

あとがき<br />

最 近 <strong>林</strong> 木 育 種 の 発 展 によって,また 木 材 利 用 の 一 大 飛<br />

躍 によって, <strong>林</strong> 木 自 身 のあゆ 象 の 早 さ 以 上 に, <strong>林</strong> 学 の 進<br />

歩 が 先 走 っており, 実 際 がそれに 追 いつけない 現 状 であ<br />

る。そのような 時 代 に 老 大 木 の 保 存 ほ 誠 に 時 代 錯 誤 の 感<br />

なきにしもあらずである。それだけの 経 費 があったら,<br />

老 木 を 処 分 し,その 跡 を 理 想 的 に 遮 涛 えをし,そこに 育<br />

種 学 的 に 見 てもっとも 優 秀 な 後 継 樹 を 植 えた 方 が,どれ<br />

だけ 国 家 のために 役 立 つかわからないというかもしれな<br />

い。 人 間 社 <strong>会</strong> では 功 なり, 名 をとげた 老 人 達 は 恩 給 ある<br />

いは 年 金 をもらって 悠 な 自 適 の 生 活 をしており, 病 気 に<br />

なれば, 医 者 よ 薬 よというて 寿 命 の1 <strong>日</strong> も 長 からんこと<br />

を 願 うのが 常 である。それを 思 えば, <strong>林</strong> <strong>業</strong> の 主 洗 は 前 述<br />

の 方 向 に 向 いつつある 世 の 中 でも,たまには 名 木 , 老 大<br />

木 の 余 命 を, 出 来 るだけ 手 当 をして 長 くすることも, 必<br />

ずしも 無 駄 なことで 臆 ないと 思 う。 世 の 中 が 進 歩 する<br />

と, 人 間 と 害 虫 , 害 菌 との 戦 争 もひどくなるようだが,<br />

用 材 称 <strong>業</strong> は 別 として, 特 用 樹 木 , 果 樹 などで 樹 幹 を 害 す<br />

る 請 書 が 出 てこないとほ 限 らない。その 時 の 用 意 にして<br />

は,あまり 用 意 周 到 かもしれないが, 一 応 考 えておいて<br />

無 駄 なことでなく, 調 束 保 護 学 もある 以 上 , 必 ずしも 時<br />

代 錯 誤 の 外 科 手 <strong>術</strong> と 捨 てさる 必 要 もないと 思 う。<br />

終 りにこ・の 外 ミ 厚 <strong>術</strong> をするにあたり,いろいろ 御 助 言<br />

を 賜 った, 芝 <strong>本</strong> 教 授 , 耀 熊 教 授 , 扇 田 助 教 授 , 佐 藤 助 教<br />

授 および, 填 充 剤 の 調 査 に 御 援 助 を 賜 った 及 ノII 辺 氏 に 厚<br />

く 御 礼 を 申 上 げる。<br />

-23-<br />

-


一<br />

一 一 一<br />

b<br />

4■し<br />

I<br />

『<br />

』<br />

第 65 回<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> の<br />

記 録 と 所 感<br />

☆<br />

坂 口 勝 美<br />

(31.4 30 受 理 )<br />

大 <strong>会</strong> の 模 様<br />

昭 和 31 年 (1956 年 )の 第 65 回 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 挙 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> は 東<br />

京 大 学 腱 学 部 において4 月 8.9 両 <strong>日</strong> にわたっておこな<br />

われた。この 年 東 京 にはめずらしく4 月 1 <strong>日</strong> に 晩 雪 がふ<br />

って,ほころびかけたサクラのツボミを 驚 かせた。その<br />

ため4 月 8 <strong>日</strong> ( <strong>日</strong> 曜 <strong>日</strong> )の 大 <strong>会</strong> 須 は, 地 方 から 上 京 され<br />

る <strong>会</strong> 員 を 歓 迎 するかに 思 わせたが,あいにく8 <strong>日</strong> は 雨 で<br />

、 曙 い 天 候 であった。しかし,この 春 雨 は,かえって 落<br />

ちついて 識 寅 をきくにふさわしく, 大 <strong>会</strong> 終 了 の 翌 10 <strong>日</strong><br />

にはうららかなサクラびよりとなり, 北 方 の <strong>会</strong> 員 には,<br />

さきがけのサクラとなり, 南 方 の <strong>会</strong> 員 には, 2 度 目 のサ<br />

クラとなった。<br />

<strong>本</strong> 大 <strong>会</strong> にあたりわたくしは, 搾 鴬 掻 銅 議 <strong>会</strong> から,その<br />

オぅ 隙 部 門 の 鍔 蕊 をかくよう 侭 償 をうけた。しかし <strong>本</strong> 年 度<br />

は, 同 時 に 木 材 学 <strong>会</strong> の 大 <strong>会</strong> が 催 され, <strong>林</strong> 産 関 係 の 研 究<br />

髪 菱 は 主 としてその 大 <strong>会</strong> で 行 われたので, <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> での 研<br />

究 は 主 として <strong>林</strong> <strong>業</strong> 関 係 が 大 部 分 をしめた。すなわ・ら,<br />

1955 年 の 第 64 回 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> の 講 演 数 は 繩 攻 9, 経<br />

営 37, 土 壌 34, 遥 淋 25, 保 護 14, 防 災 5, 利 用 13,<br />

木 材 凌 料 23, <strong>林</strong> 産 加 工 42, <strong>林</strong> 産 製 造 17, 総 計 219 編<br />

におよんだが, <strong>本</strong> 年 度 は154 編 となり65 編 のへりをみ<br />

た。このへりは 材 睦 関 係 が 木 材 鶚 へ 移 行 したためによ<br />

るものと 思 われる。<br />

そこで,わたくし1 人 で 材 挙 <strong>会</strong> の 全 <strong>会</strong> 場 をつかむこと<br />

はとうてい 困 難 であるので, 一 応 <strong>本</strong> 大 <strong>会</strong> の 全 貌 を 御 紹 介<br />

し,わたくしが 主 として 諦 臓 をきいた 造 休 溝 よび 経 営 関<br />

係 の 講 演 の 一 端 について 所 感 を 述 べることで 責 をふさが<br />

していただきたい 侭<br />

総<br />

8 <strong>日</strong> は 午 前 に 総 <strong>会</strong> と <strong>林</strong> 学 髄 授 与 式 およびそのイ 誇 り 認 演<br />

が 行 われた。 <strong>本</strong> 年 度 はつぎの4 氏 が <strong>林</strong> 学 賞 の 栄 誉 をえら<br />

れたが,その 蕊 資 はいずれも <strong>林</strong> 産 部 門 に 属 するものであ<br />

る。<br />

<strong>会</strong><br />

溌 者 ・ <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 造 <strong>林</strong> 部 造 <strong>林</strong> 科 長 ・ 農 博<br />

--..-.2 浬 一 一 ・・<br />

農 <strong>林</strong> 省 獅 藻 試 験 場 原 田 浩<br />

木 材 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 による 研 究 ( 白 沢 賞 )<br />

東 京 大 学 農 学 部 右 田 仲 彦 ・ 中 野 準 三<br />

リグニンの 呈 色 反 応 機 構 の 研 究<br />

農 <strong>林</strong> 省 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 島 薗 平 雄<br />

木 材 腐 朽 菌 から 新 たに 発 見 した 膠 酸 脱 炭 酸 酵 素<br />

について<br />

いずれも 聴 衆 に 多 くの 感 銘 をあたえたが,この 特 別 講<br />

演 のうち, 島 薗 氏 は 渡 米 研 究 中 であるため 堀 岡 邦 典 氏 に<br />

よって 代 行 された。 菫 た 原 田 氏 の <strong>業</strong> 績 は 電 子 蹟 徴 鏡 をも<br />

ちいて,い 童 まで 目 にうつらなかった 木 材 の 微 細 織 造 を<br />

明 る 承 にだしたもので, 講 演 はスライドを 用 いてこの 世<br />

界 を 鮮 明 にうつしだされた。<br />

さきに 述 べたように,いずれも <strong>林</strong> 産 部 門 に 属 するもの<br />

であるが, <strong>林</strong> <strong>業</strong> に 関 係 する 執 筆 を 依 頼 されているので,<br />

この 中 からその 部 分 をひきだして 承 よう。<br />

原 田 氏 の 研 究 は, 針 葉 樹 仮 導 管 のイ 溌 択 購 造 の 存 否 が<br />

属 の 特 徴 であり,1つの 例 外 としてPinuS 属 ではいわ<br />

ゆるhardpineはこれをもち, softpineではこれを<br />

もたないことなどを 明 らかにしたもので, <strong>術</strong> 噸 分 類 学 上<br />

の 領 域 にはいっているものである。この <strong>業</strong> 績 が 白 沢 蛍 と<br />

なっているのも-これはわたくしの 憶 測 であるが-ここ<br />

に 由 来 しているのであろう。<br />

右 田 ・ 中 野 両 氏 の <strong>業</strong> 績 は 世 界 の 学 者 が 探 求 しているリ<br />

グニンに 関 するものである。また 前 <strong>日</strong> 西 田 屹 二 氏 が <strong>日</strong> <strong>本</strong><br />

農 学 賞 の 栄 誉 をえられ, 第 27 回 <strong>日</strong> <strong>本</strong> 農 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> にて,<br />

邦 産 主 要 木 材 のパルプ、 化 に 関 する 研 究 と 題 し 講 演 され<br />

た。この 識 演 をきいて, 辺 材 は 毎 年 の 同 化 生 産 物 によっ<br />

て 作 られていくが, 辺 材 にゑられない 心 材 部 の 物 質 はい<br />

つ 蓄 穣 されていくのか? これはプ・ゾであ 扇<br />

島 薗 氏 の 研 究 は, 白 色 腐 朽 菌 の 菌 体 中 #こ 潅 酸 分 解 酵 素<br />

の 存 在 することを 明 らかにし, <strong>本</strong> 酵 素 によって 蔭 酸 を 簡<br />

単 にして 精 密 な 微 愛 分 析 を 可 能 ならしめたものである。<br />

そこで 樹 木 の 健 康 度 の 診 断 にこれが 応 用 されるであろう<br />

という 期 待 がもたれ,この 点 で <strong>林</strong> <strong>業</strong> えのつながりを 見 出<br />

すことができる。<br />

研 究 発 表 の 講 演<br />

<strong>本</strong> 式 <strong>会</strong> の 研 究 発 表 講 演 申 込 (この 内 腫 健 若 干 の 欠 席 が<br />

あった)を, 一 応 <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 誌 編 集 委 員 の 部 門 別 分 類 にした<br />

がって, 研 究 の 部 門 別 と 発 表 者 の 職 域 別 との 講 演 数 に 分<br />

類 して 承 るとつぎの 表 のとおりである。<br />

全 講 演 数 154 編 を 部 門 別 に 詮 ると,その 数 の 多 いさは<br />

造 <strong>林</strong> , 経 営 , 立 地 , 森 * 痢 用 , 保 護 , <strong>林</strong> 政 , <strong>林</strong> 産 製 造 ,<br />

防 災 , 木 材 材 料 の 順 位 となり, 関 係 職 域 別 にゑる‘と 学 佼<br />

関 係 が57%, 赫 野 庁 と <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 関 係 がそれぞれ20%<br />

程 度 , 道 県 庁 が2%となっている。わたくしが 貴 重 な 紙<br />

面 を 罫 、て,このような 数 字 をあげたのは, 種 々な 問 題<br />

《<br />

望<br />

~<br />


■<br />

ー<br />

一 ユユー■-■■■-.▲ - 一 一 一 ローー ーーーー■P■■= ■ 一 凸 一 ■ F‐■ー『 画 司 F=■ー 庁 壺 ▲マー<br />

一<br />

坂 口 : 第 65 回 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> の 記 録 と 所 感<br />

旬<br />

ー<br />

一<br />

研 究 部 門 別 ならびに 関 係 職 域 目 朧 演 数<br />

() 朧 %<br />

鮒 : 票 響 | 練 蛎 | 蕊 織 | 識 験 … 庁 | ”<br />

9(22) 21(53) lO(25)lO(0)<br />

8(47) 6(35) 2(12)| 1 (6)<br />

9(29) 18(58) 3(10): 1 (8)<br />

2(13) o(0)<br />

糊 |: 謡<br />

0(0) 7(88)<br />

8(100)<br />

2(18) 9(82) 0(0)lo(0) 11 (100)<br />

3(19) 12(75) 1(6)0(0) 16(100)<br />

0(0) 5(100) 0(0)|0(0) 5(1”)<br />

o(0) 10(91)<br />

11 (1")<br />

33(21)<br />

88(57)■<br />

‘:(;: 鵬<br />

40(100)<br />

17('00)<br />

31(100)<br />

15(100)<br />

154(100)<br />

の 参 考 に 供 したいと 思 ったからである。 種 灸 な 問 題 とほ<br />

例 えばつぎのようなことである。<br />

(1) 沫 学 の 研 究 がどんな 方 向 に 動 いているか。<br />

2 学 佼 , 試 験 場 , <strong>林</strong> 野 庁 , 都 適 荷 県 庁 関 係 の 研 究 のと<br />

りあげ 方 にどのようなち 力 くいがあるか。<br />

(8) # 棒 <strong>会</strong> 誌 えの 投 稿 を 鏡 集 係 は 強 く 夢 窪 しているが,<br />

これと <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> の 講 演 とにどんな 関 係 があるか。<br />

しかし,これらの 内 容 はかなり 複 雑 餓 妙 であり,この<br />

数 字 だけで 云 々することば 危 険 であることをしったの<br />

で,この 表 ばその 一 端 の 材 料 を 提 供 したにとどめ,この<br />

考 えはそれぞれの 立 場 にある 読 者 自 身 の 見 解 漣 おまかせ<br />

する。<br />

研 究 動 向 と 所 感<br />

各 研 究 識 演 惟 6 教 室 にわかれた 大 <strong>会</strong> 場 でおこなわれた<br />

ので,わたくしは,その 一 端 をのぞいたにすぎず,した<br />

がってこの 頃 抵 ,ヨシのズイから 天 井 のぞくの 式 である<br />

ことをあらかじめ 鮪 断 りしておく。<br />

さて*I 錐 のように 長 期 に 亘 る 謝 淡 研 究 の 動 きは1 年 や<br />

2 年 でつかめるものでないともいわれている。しかし,<br />

世 の 中 が 落 ちついてくると1 年 間 の 研 究 のあゆみはきわ<br />

めて 大 きいものがある。そこで,この 項 では 従 来 からの<br />

長 期 謡 の 中 間 報 告 的 のもの,すでに 薙 奏 されたものの<br />

追 試 談 的 なもの, <strong>林</strong> 学 の 基 礎 的 な 問 題 をあつかったもの<br />

などを 除 いて, 新 しい 動 きと 思 われるもの2.3をひろ<br />

って 拳 ることとする。ここで,つぎのことについて 所 感<br />

をのべておきたい。すなわち 追 識 的 のものほ, 当 然 従<br />

来 の 文 献 , 研 究 のあゆ 承 を 基 盤 として 行 われているもの<br />

と 思 われるが,これがまったく 追 試 験 として 行 われたの<br />

か, 鍵 寛 のちがう 条 件 で 追 試 験 されたのか,さらに 一 歩<br />

を 進 めたものかを 明 らかにしていただきたいと 思 う。<br />

さて 造 <strong>林</strong> ・ 経 営 の 識 演 教 室 をのぞいて 砿 よう。<br />

森 <strong>林</strong> の 保 育 iこ 関 する 諸 問 題 を 解 決 するには, 彬 テなら<br />

びに,それを 獺 茂 する 単 木 の 同 イ{ 認 織 と 非 同 化 組 織 の 錐<br />

的 闘 約 な 関 係 を 明 らかにしようとする 傾 向 が 世 界 的 にあ<br />

らわれている。このような 考 え 方 が <strong>本</strong> 大 <strong>会</strong> にも 急 にあら<br />

われている。 山 田 氏 らによるrポイ 山 に 鐺 ける 蓄 談 材 の<br />

材 積 と 重 量 の 関 係 」,「ポイ 山 における 幹 と 枝 の 重 量 分 配<br />

関 係 」, 千 葉 による「 <strong>林</strong> 木 の 戊 蔓 の 逓 的 並 びに 質 酌 鋳 討 」<br />

などがこれiこ 属 する。これらの 解 析 は 鎚 来 ほとんど 未 蒲<br />

手 であるので 今 後 活 溌 に 研 究 が 展 測 するものと 思 われ<br />

る。しかし,この 問 題 を] 反 扱 う 共 通 的 な 悩 みは 目 的 とす<br />

る 試 験 纐 料 が 直 ちに 得 られないことである。したがって<br />

既 存 の 天 然 <strong>林</strong> や 人 工 <strong>林</strong> の 制 料 を 用 いるため 重 要 な <strong>本</strong> 数 密<br />

度 の 決 定 比 較 がすこぶる 困 難 となる。これを 比 較 し 得 る<br />

ものにするには <strong>本</strong> 数 密 度 試 験 地 を 新 たに 設 定 しなければ<br />

ならぬこととなるが, 熱 菱 階 で 得 られるものはオー 〆 一<br />

の 高 い 比 較 においてきわめて 貴 重 なものである。<br />

四 手 井 氏 は「 巣 植 の 苗 木 の 虚 長 に 及 ぼす 効 果 」をスギ<br />

1 年 生 承 しよう 苗 を 用 いて 識 羨 した。これは 巣 植 による<br />

<strong>本</strong> 数 密 塵 効 果 を 検 討 したもので,この 試 験 の 発 展 を 大 い<br />

に 期 待 するものである。<br />

育 苗 の 問 題 は 苗 畑 における 現 地 調 査 に1 段 階 を 終 っ<br />

て, 苗 木 の 栄 養 生 理 学 的 研 究 に 一 歩 を 進 めたかに 思 われ<br />

る。なを 栄 養 生 理 の 問 題 は 育 苗 に 限 らず <strong>林</strong> 木 や 竹 につい<br />

ても 活 溌 に 行 われている。 発 表 者 と 演 題 をつらねると 長<br />

くなるので 割 愛 する。ただ 放 身 罐 の <strong>林</strong> <strong>業</strong> えの 利 用 に 多 大<br />

の 関 心 がもたれているが, 上 田 氏 らによってrササの 素<br />

面 撒 布 によるP 躯 の 移 動 について」の 報 告 がある。<br />

<strong>林</strong> 木 育 種 は 現 在 ひろく 関 心 をもたれているにかかわら<br />

ず <strong>本</strong> 大 <strong>会</strong> には1つもあらわれていない。これは 産 <strong>業</strong> 面 え<br />

の 積 極 的 な 育 菰 試 験 というものが 発 足 当 初 であることと<br />

試 験 事 <strong>業</strong> の 体 系 に 主 力 がそそがれているためであろう。<br />

いわゆる 遺 伝 学 的 な 基 礎 的 研 究 えの 段 階 にあるものであ<br />

ろう.しいてひろえば, 育 種 の 手 段 としてサシ 木 の" 匪<br />

が 江 藤 ・ 石 崎 。 飯 塚 ・ 斎 藤 の 諸 氏 によって 報 告 されてい<br />

る。しかし,ツギ 木 についてはまだ1つもあらわれてい<br />

ないe<br />

<strong>林</strong> 木 の 短 期 育 成 という 共 通 のテーマの 中 に 肥 培 の 問 題<br />

があるが, 茨 木 らが <strong>林</strong> 地 肥 料 試 験 と 題 し 経 過 報 告 をおこ<br />

なっている。その 他 山 崎 らは 麺 凹 の 面 から 孵 悪 地 造 <strong>林</strong> の<br />

検 討 をおこない, 茨 未 らは 小 坂 鉱 山 煙 害 地 の 復 旧 を 土 壌<br />

肥 培 の 面 から 研 究 している。 倉 田 は 同 鉱 山 煙 害 地 の 復 旧<br />

に 侵 蝕 防 止 の 必 要 なことを 強 調 し 新 肥 料 木 草 について 述<br />

べている。<br />

木 梨 ば 統 計 学 的 立 場 から <strong>林</strong> 分 成 長 量 の 推 定 , 収 穫 表 の<br />

調 製 および 材 穣 表 の 検 討 など 新 しい 動 向 を 示 している。<br />

ここで 観 点 をかえ 施 <strong>業</strong> 問 題 の1つをとりあげて 熟 よ<br />

う。 昨 年 長 野 営 <strong>林</strong> 局 は, 従 来 主 として 択 伐 作 <strong>業</strong> 級 によつ<br />

-25-


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。<br />

●<br />

堀 岡 : <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> および <strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> より( <strong>林</strong> 産 関 係 )<br />

ていた 木 曾 国 有 <strong>林</strong> の 施 <strong>業</strong> 方 針 に 対 し 皆 伐 作 <strong>業</strong> 級 をとるに<br />

あたっての 再 検 討 を 行 なった。これば, 長 野 営 淋 局 をと<br />

りかこむ 各 大 学 , 称 <strong>業</strong> 試 験 場 および 長 野 営 赫 局 当 局 の 権<br />

威 者 によって 現 地 討 論 <strong>会</strong> の 形 式 におこなわれた。これに<br />

反 影 してか, 長 野 営 <strong>林</strong> 局 の 宇 佐 美 氏 によって「ヒノキ,<br />

カラマツ 混 交 <strong>林</strong> におけるヒノキ 造 淋 木 の 生 態 」, 吉 良 に<br />

よって「ヒノキ( 天 然 生 木 )の 直 径 成 長 と 間 伐 の 問 題 」,<br />

木 下 によって「 木 曾 国 有 <strong>林</strong> の 天 然 生 <strong>林</strong> の 成 長 量 」が 報 告<br />

されている。 混 交 <strong>林</strong> 施 <strong>業</strong> は 一 時 やかましくとりあげられ<br />

たものであるが,この 問 題 は,その 施 <strong>業</strong> の 目 的 と 樹 種 間<br />

の 立 体 的 組 合 せ 配 置 , 時 間 的 の 規 整 ならびに 経 済 的 関 係<br />

を 考 えないと 結 果 がいちじるしく 異 なって 賛 否 両 論 がお<br />

こると 思 われる。また, 天 然 生 紳 や 間 伐 の 問 題 を 取 扱 う<br />

には 比 較 する 材 料 がナ 分 に 吟 味 されなければ,その 結 論<br />

は 信 ずることができない。すなわち 結 果 を 強 調 する 前 に<br />

費 料 の 検 討 をおこない, 複 雑 な 異 質 の 個 体 を 交 えている<br />

<strong>林</strong> 分 構 造 をもつものはその 層 別 化 を 行 い, 対 等 に 比 較 し<br />

うる 材 料 を 抽 出 しなければならない。<br />

別 の 講 演 に 標 高 が 増 すにしたがってある 樹 種 の 肥 大 成<br />

長 が 次 第 にへる 状 況 を,きれいな 曲 線 であらわしたもの<br />

があった。 十 分 間 の 識 演 では,どうしてその 曲 線 がえら<br />

れたかつかめなかったが, 標 高 のますにしたがって 環 境<br />

条 件 がちがってくること 以 外 のカクラン 因 子 (たとえば<br />

<strong>林</strong> 分 構 造 )を 整 理 しなければならぬきわめて 困 雌 な 問 題<br />

をふくむものである。<br />

その 他 にまだまだ 重 要 なことが 報 告 せられたことと 思<br />

われるし,さきにも 述 べたように1,2の 教 室 をのぞい<br />

たに 過 ぎないので 専 門 の 領 域 にほいろいろな 話 題 がある<br />

と 思 われるが,この 辺 で 筆 をおく。 最 後 にきわめて 多 く<br />

の <strong>会</strong> 員 をもち, 澗 <strong>業</strong> というわが 国 重 要 盗 源 の 経 営 をバッ<br />

クにもつ 学 <strong>会</strong> において 学 研 的 立 場 から 森 <strong>林</strong> 生 産 力 の 錘 充<br />

や 国 有 <strong>林</strong> ・ 民 有 <strong>林</strong> の 茄 諜 法 が 論 ぜられているのである。<br />

この 意 味 で <strong>林</strong> 野 庁 はじめ 森 <strong>林</strong> 行 政 にたずさわる 関 係 の 方<br />

灸 の 多 数 の 御 列 席 と, 更 に 次 代 をになう 若 き 学 生 諸 氏 の<br />

多 数 の 御 参 加 を 一 屑 切 望 する 次 第 である。<br />

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<strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> および<br />

<strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> より<br />

( <strong>林</strong> 産 関 係 )<br />

☆<br />

堀 岡 邦 典<br />

(31.4.24 受 理 )<br />

サクラが 満 開 でありながら4 月 8 <strong>日</strong> は 朝 から 肌 寒 い 吹<br />

降 りであるにもかかわらず, <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 総 <strong>会</strong> の 開 かれた 東 大<br />

農 学 部 2 号 館 第 1 教 室 は 殆 んど 一 杯 になって, <strong>林</strong> 学 賛 授<br />

与 式 が 次 の 各 位 に 対 し 行 われた。<br />

木 材 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 による 研 究 ( 白 沢 賞 )<br />

農 <strong>林</strong> 省 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 原 田 浩<br />

リグニンの 呈 色 反 応 磯 構 の 研 究<br />

東 京 大 学 農 学 部 右 田 伸 彦<br />

中 野 準 三<br />

木 材 腐 朽 菌 から 新 たに 発 見 した 潅 酸 脱 炭 酸 酵 素 につい<br />

て<br />

農 <strong>林</strong> 省 称 <strong>業</strong> 試 験 場 島 薗 平 雄<br />

なお 受 賞 に 引 続 いて 愛 賞 者 # 報 I 識 演 が 行 われたが, 島<br />

薗 平 雄 <strong>技</strong> 官 が 現 在 米 国 のnstituteofNationalHealth<br />

に 鐙 いて 研 究 中 である 関 係 から, 堀 岡 が 代 って 講 演 を 行<br />

った。<br />

筆 者 ・ <strong>林</strong> <strong>業</strong> 試 験 場 木 材 部 材 質 改 良 科 長 ・ 農 博<br />

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リグニンの 呈 色 及 応 機 構 に 関 する 研 究 ( 東 大 農 ) 右 田 ・<br />

中 野 この 研 究 はリグニンの 種 との 試 薬 による 呈 色 反 応<br />

の 機 騨 をWf 究 し, 延 いてはリグニン 化 学 構 造 , 特 に 広 葉<br />

樹 リグニンの 構 造 を 明 らかにしようとすものである。 現<br />

在 までの 成 果 は, (1)Maule 反 応 とClg-NagSO3 反 応 と<br />

の 関 係 :KMnO4-HClと 鐺 素 水 で 処 理 した 時 の 結 合 塩 素<br />

の 差 異 , 両 種 反 応 に 現 われる 呈 色 の 差 異 及 びM""1e 反<br />

応 はHC1 以 外 の 他 の 酸 の 使 用 も 可 能 であることから 後<br />

者 をCrosS|・Bevan 反 応 と 呼 びMfi'11e 反 応 と 区 別 した。<br />

2Mfillle 反 応 の 呈 色 の 機 構 :この 特 徴 は2 段 階 の 酸 化<br />

により 新 たに 生 じた 労 C=0 基 が 主 要 な 役 割 を 演 じ, 側<br />

鎖 の 二 重 結 合 の 役 割 は 主 要 とは 思 われない。(3)Cross-<br />

Bevan 反 応 の 呈 色 機 構 :この 呈 色 が 広 葉 樹 リグニン 中 の<br />

シリンケル 核 にもとづくことば 既 往 の 研 究 により 報 告 さ<br />

れているが,このW 暁 でば 主 として 一 連 の 関 連 あるモデ<br />

ル 化 合 物 を 用 いて 検 討 し,これまで 未 解 決 であった 結 合<br />

塩 素 の 位 置 , 数 及 び 作 用 機 作 などを 明 らかにし, Cross-<br />

Bevan 反 応 の 呈 色 機 構 について 一 応 の 体 系 を 組 立 てた。<br />

木 材 腐 朽 蔵 から 新 たに 発 見 したOxalicaciddetarboxylaSe(<br />

繧 酸 脱 炭 酸 酵 素 )について( <strong>林</strong> 試 ) 島 薗<br />

40 種 類 の 木 材 腐 朽 蔵 を 培 養 し, 培 養 液 のp・Hの 変 化 と<br />

蝿 | 罐 酸 の 集 積 を 試 験 した 結 果 , 編 色 腐 朽 菌 には 確 酸 集<br />

稜 があり, 白 色 腐 朽 菌 には 無 いことが 分 った。よって19<br />

種 類 の 木 材 腐 朽 菌 について, 潅 酸 集 識 型 ( 福 色 朽 )には<br />

潅 酸 分 解 能 なく, 確 鍵 愼 集 識 型 ( 白 色 朽 )に 妹 あること<br />

がわかった。これにより 白 色 腐 朽 菌 の 菌 体 中 に 灌 酸 分 解<br />

酵 素 の 存 在 を 予 想 し, 特 に 強 力 なる 分 瞬 息 を 示 すアラケ<br />

カワラタケおよびエノキタケの 菌 体 より 膠 酸 分 解 酵 素 を<br />

5<br />

一<br />

-26-<br />

ハー 至 画 = 己<br />

、<br />


堀 岡 : <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> 鑑 よび <strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> より 嚇 産 関 係 )<br />

一<br />

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取 り 出 すことに 成 功 し, これを 修 酸 脱 炭 酸 酵 素 と 名 付<br />

け,その 性 質 , 利 用 途 時 に 微 遼 の 膠 酸 の 定 量 , 防 腐 擬 椎<br />

との 関 連 等 につき 述 べた。<br />

木 材 組 織 の 霞 子 顯 微 鏡 による 研 究 一 主 としてイボ 状 構<br />

造 と 紋 孔 閉 鎖 膜 の 構 造 について( <strong>林</strong> 試 ) 原 田 木 鯛 、 織<br />

特 に 細 胞 膜 の 微 細 構 造 的 な 特 質 を 明 かにする 目 的 から,<br />

(1) 仮 導 管 繊 維 の 細 胞 膜 の 構 造 特 に 膜 層 中 のミクロブイ<br />

ブリル 排 列 ,(2) 針 葉 樹 仮 導 管 のイポ 状 鱗 造 ,(3) 針 , 広<br />

蕊 劉 材 の 絞 孔 閉 鎖 膜 の 構 造 について 測 定 法 を 述 べた 後 ,<br />

スライドによって 詳 細 に 説 明 を 行 った。<br />

受 笈 講 演 <strong>会</strong> が 終 って,シンポジウムにおいて 討 議 すべ<br />

き 問 題 および 形 式 について 懇 談 が 行 われた。<br />

午 後 同 一 <strong>会</strong> 場 で <strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> の 総 <strong>会</strong> が 開 かれ,さらに<br />

引 縦 いて,「 戦 後 の 木 材 に 関 する 物 理 化 学 研 究 の 展 望 」<br />

と 題 した 特 別 識 演 が 次 の 諸 氏 により 行 われた。<br />

木 材 物 理 化 学 の 体 系 ( <strong>林</strong> 試 ) 田 窪 , 木 材 による 気 体 の<br />

吸 着 とくに 吸 湿 について( 同 ) 堀 池 , 木 材 の 収 縮 , 膨 潤<br />

電 気 的 性 質 ,アイントープの 研 究 ( 同 ) 古 谷 , 木 材 樋 造<br />

の 物 理 化 学 的 研 究 ( 同 ) 横 田 称 産 関 係 の 研 究 発 表 の 内<br />

容 を 述 べることとする。 宮 崎 県 <strong>日</strong> 野 の 化 石 木 材 ( 宮 崎 大<br />

農 ) 重 松 . 大 塚 同 県 下 の 洪 穣 層 中 には 亜 炭 ( 化 石 木 材 )<br />

の 埋 蔵 が 多 く,これ 等 の 樹 種 は 現 存 のもので 洪 積 世 (1<br />

~100 万 年 前 )でも 今 と 大 した 差 異 がない。 木 材 並 びに 樹<br />

木 の 分 光 化 学 的 研 究 ( 第 8 報 ) 木 材 の 発 光 スペクトルに<br />

及 ぼす 含 有 元 素 間 の 相 互 作 用 について( 岡 山 大 農 ) 畔 柳 .<br />

石 川 木 材 中 の 含 有 元 素 量 と 発 光 スペクトル 中 の 輝 線 強<br />

度 の 関 係 を 調 べ, 皮 部 螢 光 による 木 材 識 別 について( <strong>日</strong><br />

<strong>本</strong> <strong>林</strong> 産 <strong>技</strong> <strong>術</strong> ) 三 宅 ( 東 農 工 大 ) 川 口 ウルシ,トウヒ,<br />

モミの3 種 類 について 研 究 し, 樹 木 の 回 施 性 について<br />

( 第 5 報 )S-Z 型 の 一 回 施 方 向 がはじめから 一 定 し<br />

ないー 場 合 ,( 信 州 大 震 ) 大 倉 回 旋 現 象 の 二 元 説 の<br />

論 拠 とするため 自 生 ニワトコ15 株 の 主 枝 の 調 査 結 果 を<br />

述 べ, 高 知 県 コウヨウザンの 研 究 ( 第 2 報 ) 材 質 につい<br />

て( 高 知 大 農 ) 福 田 . 村 山 清 水 営 <strong>林</strong> 署 管 内 の21 年 生<br />

の 造 澗 地 から2 <strong>本</strong> の 標 準 木 をとり, 各 種 の 強 さばスギに<br />

比 して10% 内 外 劣 っている。 <strong>本</strong> 邦 産 針 葉 樹 材 のカード<br />

式 識 別 法 について 瞬 試 ) 小 <strong>林</strong> 材 の 解 剖 学 的 性 質 を 特<br />

徴 とする 識 別 用 カードを 紹 介 し,コルクの 理 化 学 的 性 質<br />

に 関 する 研 究 ( 第 1 報 )コルクの 細 胞 構 造 と 物 理 的 性 寅<br />

について( 岡 山 大 農 ) 畔 柳 比 重 および 熱 伝 導 率 につい<br />

て 測 定 し, 中 部 地 方 における 人 工 植 栽 スギ 材 の 生 長 状 況<br />

と 理 学 的 性 質 との 関 係 ( 第 1 報 )( 岐 阜 大 農 ) 矢 沢 , 深<br />

沢 生 長 経 過 鐙 よび 含 水 率 の 分 布 状 態 を 調 査 し, 木 材 の<br />

吸 湿 ( 第 8 報 ) 拡 散 係 数 について( 京 大 農 ) 山 田 . 福 田<br />

ブナ 材 について 吸 湿 量 の 時 間 的 経 過 を 直 接 秤 塗 法 によ<br />

り 測 定 して, 吸 着 および 脱 着 の 拡 散 係 数 の 含 水 率 依 存 性<br />

を 解 析 し, 木 材 の 落 込 の 研 究 ( 第 2 報 )( 名 大 農 ) 小 出 ・<br />

浅 野 収 縮 , 膨 潤 , 加 圧 変 形 等 につき 試 験 し, 木 材 の 収<br />

縮 膨 脹 に 関 する 異 方 性 の 原 因 について( 第 8 穀 )( 京 大<br />

農 ) 中 戸 ・ 梶 田 , 春 , 秋 材 の 誘 電 性 スギ,カラマツの<br />

春 , 秋 材 夫 友 の 誘 電 率 および 誘 電 体 損 を 同 一 試 料 の 径 切<br />

両 方 向 について 測 定 し, 有 用 樹 種 收 縮 現 象 の 特 異 性 に 関<br />

する 研 究 ( 第 3 報 )( 新 潟 大 晨 ) 北 村 群 馬 県 産 のヒメ<br />

コマツについて 測 定 し, 縦 圧 縮 荷 重 と 木 材 電 気 抵 抗 ( 愛<br />

媛 大 農 ) 猪 瀬 マツ 材 について 比 例 限 鹿 迄 においてほ,<br />

応 カー 歪 の 関 係 が 変 化 するに 従 って 応 カー 電 気 伝 導 も 変<br />

化 することを 明 らかにし, 木 材 の 動 的 弾 性 率 及 び 圧 電 率<br />

の 年 代 経 過 による 変 化 ( 小 <strong>林</strong> 理 研 ) 深 田 ・ 安 田 ( 西 京 大<br />

農 ) 小 原 ・ 岡 <strong>本</strong> 振 郵 勺 方 法 によって, 動 的 ヤング 率 ,<br />

振 動 損 失 , 圧 電 率 の 測 定 を 行 い, 古 材 の 研 究 ( 第 20 報 )<br />

発 堀 材 の 組 成 ( 西 京 大 農 ) 小 原 埋 没 材 の 組 成 の 分 解 の<br />

過 程 は, 針 葉 樹 と 広 葉 樹 との 間 に 相 違 があって, 広 葉 樹<br />

のセル 戸 一 ズは 針 葉 樹 よりも 著 しく 速 かに 崩 壊 すること<br />

が 知 られ, 古 材 の 研 究 ( 第 21 報 ) 古 材 および 熱 処 理 材<br />

における 組 成 の 変 化 の 比 較 (n) ( 西 京 大 農 ) 小 原 ・ 岡<br />

<strong>本</strong> ・ 重 松 セルローズの 分 解 について 述 べると, 水 分 の<br />

存 在 する105°Cの 場 合 と 水 分 の 存 在 するユ30。Cの 処 理<br />

の 場 合 は, 是 等 の20~30 倍 の 速 度 を 示 すことを 知 った。<br />

携 み 振 動 による 木 材 の 動 的 弾 性 係 数 の 測 定 について( 岩<br />

手 大 農 ) 松 <strong>本</strong> ・ 角 館 周 波 数 可 疫 の 電 気 的 発 振 器 を 願<br />

い, 共 振 周 波 数 を 求 め 弾 性 係 数 を 算 定 し, 常 に 動 的 の 方<br />

が 静 的 の 場 合 よりも10~20% 犬 なる 値 を 示 し, 北 海 道<br />

ナラ 材 の 材 質 に 関 する 研 究 ( 北 大 農 ) 石 田 ナヲ 材 の 比<br />

重 , 年 輪 密 度 , 収 縮 率 について 測 定 し, 木 材 の 硬 性 ・ 硬<br />

度 ・カタサ( 三 重 大 震 ) 緒 方 木 材 硬 度 の 試 験 方 法 の 変<br />

遷 を 述 べ, 曲 げ 材 の 応 力 の 弛 みについて( 予 報 )( 九 大<br />

生 産 研 ) 渡 辺 ・ 安 藤 集 成 ア 戸 チ 材 は 予 め 曲 げられて 初<br />

, 応 力 を 有 する 職 造 材 であるから, 曲 げを 受 けた 木 材 の 応<br />

力 の 弛 象 について 予 備 実 験 を 行 った。 接 藩 層 を 有 する 材<br />

の 割 裂 抵 抗 ( 建 築 研 ) 森 ・ 今 泉 接 着 層 の 存 在 による 強<br />

庭 えの 影 響 は 見 られない。 接 着 層 の 吟 味 にば 役 立 つ。<br />

集 成 材 に 関 する 研 究 ( 第 3 報 ) 接 着 材 相 互 の 收 縮 による<br />

破 損 限 歪 値 の 存 在 について( 北 掘 旨 ) 丹 羽 ・ 高 見 接 着<br />

層 には 必 ず 収 縮 応 力 の 集 中 が 起 り, 接 清 層 の 一 部 より 破<br />

壊 が 起 る 点 から, 集 成 材 の 組 合 せには 考 慮 しなければな<br />

らない 点 が 明 らかとなり, 材 質 改 良 に 関 する 研 究 ( 第 7<br />

報 ) 接 着 の 機 構 について(その2)( <strong>林</strong> 試 ) 堀 岡 接 着<br />

剤 の 鯵 透 を 測 定 するために 接 着 剤 の 呈 色 方 法 を 新 たに 見<br />

出 し, 接 着 機 織 の 解 明 につとめ 従 来 のFivelinkstheory<br />

をNinelinkstheryに 展 開 が 可 能 であり, 接 着 困 難<br />

なクス,タブ,シナのアルカリ 処 理 ,アルペン 処 理 の 結<br />

果 等 をスライドにより 発 表 した。<br />

-27-


▲<br />

堀 岡 : <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> および <strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 材 学 <strong>会</strong> より( <strong>林</strong> 産 関 係 )<br />

両 歯 帯 鋸 による 裂 材 に 関 する 研 究 ( 第 1 報 ) 両 歯 艤 鋸<br />

の 走 行 安 定 理 論 ( 第 2 報 ) 同 上 の 走 行 安 定 実 験 ( 菊 川 鉄<br />

工 所 ) 菊 川 ,( 富 士 製 作 所 ) 斎 藤 ,( 京 大 木 研 ) 杉 原 ,<br />

( 秋 木 ) 谷 尻 ( 北 大 工 ) 土 肥 鋸 の 安 定 遅 論 式 を 誘 導 し<br />

実 験 を 行 って 検 討 を 加 え, 帯 鋸 盤 の 始 動 並 びに 空 転 動 力<br />

に 関 する 一 港 察 ( 京 大 木 研 ) 杉 原 ・ 角 谷 始 顛 並 びに 空<br />

転 動 力 の 算 定 式 を 導 き, 静 鋸 の 長 さ 方 向 の 曲 率 半 径 とテ<br />

ンション 測 定 値 との 関 係 ( 北 大 工 ) 久 野 ・ 土 肥 理 論 式<br />

を 誘 導 し 実 験 値 との 関 係 を 求 め, 帯 鋸 の 挽 材 能 について<br />

第 1 報 ( 岐 阜 秣 試 ) 櫻 井 ・ 野 原 ・ 伊 藤 20と23B・W.G.<br />

との 鋸 について 耐 久 力 , 能 率 導 を 比 較 し 後 者 が 優 れてい<br />

.ることを 明 らかにし, 揺 型 アサリ 歯 のシェーバー 仕 上 げ<br />

について( <strong>林</strong> 試 ) 枝 松 ・ 大 平 綾 型 アサリ 歯 の 切 味 , 摩<br />

粍 性 , 糖 庭 について 検 討 を 加 え, 手 挽 鋸 に 関 する 一 実 験<br />

( 東 教 大 農 ) <strong>林</strong> ・ 鈴 木 , 縦 挽 きで15。, 横 挽 きで30~45.<br />

位 がよいことを 仕 零 量 から 算 出 した。<br />

単 板 乾 燥 における 木 口 の 割 れ 及 び 波 うちについて( <strong>林</strong><br />

試 ) 筒 <strong>本</strong> 木 口 の 片 面 にクラフト 紙 をはること,ポリエ<br />

チレンの 薄 膜 をクラフト 紙 にばつたもので 包 むこと, 木<br />

口 に 切 込 をスれることはイ 耐 Lも 割 れ 波 うちに 効 果 があり<br />

合 板 の 蒸 発 乾 燥 について( 京 大 農 ) 梶 田 ・ 福 山 ・ 武 南<br />

内 部 温 度 の 上 昇 経 過 の 測 定 結 果 から 接 着 剤 の 乾 燥 に 及 ぼ<br />

す 影 響 を 考 察 し,ロータリーレースの 単 板 切 削 による 動<br />

力 に 関 する 研 究 ( 第 3 報 )( 名 大 農 ) 小 出 ・ 江 草 (1) 絞<br />

りと 動 力 ,(2) 刃 身 角 と 動 力 ,(8) 単 板 厚 段 と 動 力 との 関 係<br />

をラワン 材 について 測 定 した。ロール 合 板 の 研 究 ( 北 材<br />

指 ) 丹 羽 ・ 小 野 寺 セミケミカル 紙 Iこ 主 として 尿 素 ,メ<br />

ラミ・ン, 石 炭 酸 の 合 成 樹 脂 を 用 いて 作 ったコアー 材 料 に<br />

合 叛 をはりつけた 戸 一 ル 合 板 の 材 質 を 明 らかにし, 尿 素<br />

樹 脂 接 着 剤 の 研 究 ( 第 2 報 ) 硬 化 剤 の 種 類 と 接 着 力 の 関<br />

係 ( 松 栄 化 学 ) 岩 塚 ・ 溝 口 , 同 ( 第 3 報 ) 尿 素 樹 脂 接 着<br />

剤 の 縮 合 度 と 接 着 力 について( 松 栄 化 学 ) 岩 塚 ・ 田 中 ,<br />

合 板 に 関 する 研 究 ( 第 7 報 ) 合 板 のフオルマリゾ 臭 につ<br />

いて( <strong>林</strong> 試 ) 堀 岡 。 野 口 , 発 泡 接 蔚 剤 に 関 する 研 究 (Ⅶ)<br />

発 泡 尿 素 樹 脂 接 着 剤 の 老 化 性 について( 北 <strong>林</strong> 指 ) 森 . 井<br />

村 が 発 表 し, 注 入 木 材 に 関 する 研 究 ( 第 10 報 ) 樹 脂 硬<br />

化 経 過 とDimg 双 sional stabilityとの 関 係 ( 京 大 木<br />

研 ) 後 藤 ・ 梶 田 木 材 の 樹 脂 処 理 に 際 し, 材 中 の 樹 脂 が<br />

A,B,C 状 態 と 附 与 されるDimentionalstabilityとは<br />

密 接 な 関 係 にあることを 明 らかにし, 挽 板 積 層 材 に 関 す<br />

る 研 究 ( 第 4 報 )スギ 挽 板 蓋 層 柱 におけるラミナ 縦 つぎ<br />

箇 所 の 接 藩 性 iこついて( 東 教 大 農 ) 福 井 ( 東 大 藻 ) 平 井 ・<br />

木 方 スカーフつぎであれば 可 成 りの 接 着 性 能 を 有 し,<br />

素 詠 や 縦 つぎのないものに 勝 るとも 劣 らない 強 度 を 示 し<br />

た。<br />

抵 抗 式 水 分 計 による 木 材 削 片 の 含 水 率 の 測 定 ( 名 大 農 )<br />

山 <strong>本</strong> ・ 浅 野 ・ 鈴 木 削 片 の 含 水 率 測 定 に 使 用 し 得 る 見 透<br />

しが 得 られた。チツプボードに 関 する 研 究 ( 第 3 報 )リ<br />

ボン 状 創 片 によるチツプボードの 機 械 的 性 質 ( 第 4 報 )<br />

パラフィン 防 水 剤 の 添 加 がチツプボードの 吸 湿 吸 水 性 竝<br />

に 曲 げ 張 産 に 与 える 影 響 ( 京 大 木 研 ) 満 久 崇 磨 ,( 大 阪<br />

工 <strong>業</strong> 奨 励 館 ) 浜 田 莨 三 ・ 佐 々 木 , チツプボードの 鋸 断<br />

( 東 大 農 ) 木 方 ・ 平 井 が 発 表 し, 湿 式 法 による 繊 維 板 製<br />

造 研 究 ( 第 8 報 )サイジングに 関 する 研 究 ,(1)サイジン<br />

が 繊 維 板 の 材 質 ( 主 として 吸 水 性 及 び 曲 げ 破 壊 係 数 )に<br />

及 ぼす 影 響 について( 北 <strong>林</strong> 指 ) 新 納 , 同 ( 第 9 報 ) 繊 維<br />

板 成 型 中 におけるホツトプレスの 蒸 気 消 餐 について2<br />

( 同 ) 長 島 ・ 前 田 , 同 ( 第 10 鑿 ) 国 産 自 動 パルプ 湿 度<br />

調 節 機 の 運 転 試 験 ,( 同 ) 池 田 等 が 報 告 した。<br />

キノコの 生 理 的 研 究 ( 第 1 報 )( 三 重 大 農 ) 岩 出 ・ 青<br />

木 ヒラタケによるエルゴステリンおよび 子 実 体 形 成 に<br />

及 ぼす 影 響 を 検 討 する 目 的 から,ヒラタケによるエルゴ<br />

ステリンの 生 成 機 構 について 研 究 し,シイタケの 乾 燥 試<br />

験 ( 北 <strong>林</strong> 指 ) 小 田 島 ・ 信 田 木 炭 乾 燥 機 ,ストーブ 式 乾<br />

燥 機 による 実 用 試 験 を 行 った。 南 方 産 食 用 フクロタケの<br />

培 蕊 試 験 ( 第 1 報 )( 西 京 犬 農 ) 安 部 ・ 葉 ・ 岩 村 ,タモギ<br />

タケ(ニレタケ)の 人 工 栽 培 と 性 ( 北 大 農 ) 伊 藤 臓 夫<br />

々 培 養 試 験 を 行 った。 後 者 のタモギタケの 胞 子 は4 極 性<br />

であることを 知 った。 腐 朽 木 材 から 塩 化 亜 鉛 賦 活 活 性 炭<br />

の 製 造 ( 北 大 磯 ) 川 瀬 北 海 道 産 針 葉 樹 腐 朽 材 について<br />

活 性 炭 の 収 量 , 吸 着 力 の 検 討 を 行 い, 木 材 炭 化 温 度 と 生<br />

成 物 卿 ( 北 大 農 ) 里 中 ミズナラから100。C~n00。C<br />

までの 各 種 の 炭 を 作 り,H.L.Riley 法 により 木 炭 の 反<br />

応 性 の 変 化 ,X 線 解 析 を 行 った。 炭 窒 内 の 温 度 分 布 につ<br />

いて(4,5 報 )( 三 重 大 農 ) 吉 村 窯 底 上 60cm, 30cm<br />

の 高 さにおげる 温 庭 分 布 の 測 定 等 を 行 った。シナアプラ<br />

ギリの 諭 子 油 の 性 状 ( 東 大 農 )・ 渡 辺 ・ 後 町 ・ 中 塚 樹<br />

芸 研 究 所 産 ,フロリダ 産 母 樹 の 種 子 について, 生 育 ・ 結<br />

実 経 過 , 含 油 率 , 油 の 性 状 等 を 認 査 し,アルカリ 蒸 解 液<br />

にSOdiumdithiomiteを 添 加 した 時 の 影 響 ( 名 大 遜 )<br />

瀞 田 ・ 松 <strong>本</strong> ホロセルローズj 単 糖 類 にNagSgO4 添 加<br />

アルカリ 溶 液 を 作 用 させ 炭 水 化 物 のアルカリ 崩 壌 の 少 な<br />

いことを 認 逸 た。Taxmfnに 関 する 研 究 2( 鳥 家 大 磯 )<br />

岩 <strong>本</strong> Tannin 類 の 分 離 走 性 にペーパークロマ1,が 利 用<br />

される 場 合 霊 要 な 因 子 である 展 開 Solventとして 水 が<br />

優 良 な 結 果 を 得 た。 血 液 接 蒜 剤 に 関 する 斫 究 ( 第 9 報 )<br />

( 東 京 農 工 大 ) 高 島 接 着 温 度 , 圧 締 力 を 変 化 させて 最<br />

適 条 件 を 探 究 した. 筍 中 におけるリグニンの 生 成 につい<br />

て( 第 7 報 )( 岐 大 農 ) 樋 口 ・ 川 村 竹 材 粉 のエ 裳 ノリシ<br />

スを 行 い,シリングアルデヒド,シリンゴイルメチルケ<br />

トン 等 をペーパークロマトにより 認 めた。<br />

クロールリグニンの 研 究 ( 第 3 報 )( 京 大 木 研 、 三 谷 .<br />

‐<br />

- 巳<br />

弓<br />

--28-


一<br />

堀 岡 : <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> 学 <strong>会</strong> 大 <strong>会</strong> および <strong>日</strong> <strong>本</strong> 木 樹 学 <strong>会</strong> より( <strong>林</strong> 産 関 係 )<br />

$<br />

ワ<br />

へ<br />

I<br />

井 上 現 在 無 水 木 粉 ほ 塩 素 ガスと 反 応 す 為 との 見 解 があ<br />

るが, 著 者 等 は 無 水 木 腸 は 塩 素 ガスと 反 応 しないと 推 定<br />

した。チオリグニンのボーラログラフイー( 第 1 報 )( 名<br />

大 農 ) 紳 田 ・ 川 上 .バルト 塩 を 含 むチオリグニンは 明<br />

瞭 な 還 元 波 を 与 えるのでコバルト 溶 液 中 の 接 触 還 元 波 に<br />

ついて2.3の 検 討 を 行 った。リグニンの 解 離 基 の 特 性<br />

( 松 山 農 大 ) 石 川 ・ 高 市 スギ 材 粉 から 分 離 した 数 種 の<br />

リグニンについて 解 離 基 を 検 討 し3 大 別 されることを 知<br />

り, 夫 '2rの 解 離 基 の 量 はリグニンの 分 離 法 により 左 右 さ<br />

れることを 知 り,ブナセミケミカルバルプに 関 する 研 究<br />

( 第 2 報 ( <strong>林</strong> 試 ) 香 山 ・ 菊 池 ・ 米 沢 解 繊 条 件 および 夫<br />

がパルプの 性 質 に 及 ぼす 影 謬 について 推 計 的 な 検 討 を 行<br />

い,パルプおよび 製 紙 に 関 する 研 究 ( 第 15 報 )( 京 大<br />

木 研 ) 木 村 ・ 寺 谷 漉 紙 , 絶 縁 用 紙 等 には 重 要 な 因 子 で<br />

ある 気 孔 度 について 基 礎 的 な2.3の 検 討 を 行 い, 広 葉<br />

樹 人 絹 パルプに 関 する 研 究 ( 第 1 報 )( 京 大 木 研 ) 北 尾 ・<br />

東 郷 シラカパ 材 のピスブレツクについて 解 剖 学 的 検 討<br />

およびヴイスコースの 濁 りの 一 因 がピスプレツクにある<br />

ことを 推 定 し,ボーラログラフによる 人 絹 パルプ 中 のカ<br />

ルシウムの 定 量 ( 京 大 木 研 ) 示 田 ・ 北 尾 人 絹 パルプ 中<br />

のCa 定 量 について 新 にポーラログラブ 法 を 提 唱 し, 広<br />

葉 樹 パルプ 中 の 柔 細 胞 に 関 する 研 究 ( 第 8 報 )( 京 大 木<br />

研 ) 北 尾 シラカバより 製 したヴイスコースの 濁 りの 一<br />

因 である 樹 脂 粒 の 根 <strong>本</strong> 的 原 因 となる 原 木 の 鋤 旨 成 分 につ<br />

いて 検 討 し, 樹 脂 障 害 に 関 する 研 究 ( 第 14 穀 )( 九 大<br />

生 産 研 ) 西 田 ・ 黒 木 赤 松 剣 -レオロジンおよび 辺 材 , 心<br />

材 のエーテル 抽 出 樹 脂 についてCycloheXylamin",<br />

Twichell 法 により 分 離 定 量 を 行 い, 亜 硫 酸 パルプ 廃 液<br />

B.0.D.に 関 する 研 究 ( 京 大 木 研 ) 小 <strong>林</strong> . 誼 廃 水 の<br />

BO・P.を 小 ならしめるためCaOを 添 加 , 加 圧 加 熱<br />

処 理 を 行 いかなりの 結 果 を 得 た。 樹 皮 の 化 学 的 研 究 (1)<br />

『 香 大 農 ) 幡 ・ 十 河 赤 松 木 栓 の 外 層 , 内 層 , 皮 層 が 夫<br />

灸 著 しく 異 った 化 学 的 組 成 を 有 し, 皮 層 に 最 も 多 く 含 有<br />

されるタンニンはカテコール 系 である 事 を 明 かにし, 同<br />

上 (2) 幡 ・ 十 河 赤 松 木 栓 の 有 機 溶 演 抽 出 量 を 測 定 し,<br />

特 腫 ベンゼン 及 びエーテル 抽 出 部 から 数 種 の 結 晶 を 分 離<br />

しその 性 質 を 検 討 した。ケヤキ 心 材 中 のフラボン 系 色 素<br />

について 性 )〈 九 大 農 ) 船 岡 祖 母 産 の 心 材 からfarina<br />

として 分 泌 する 白 色 務 未 状 物 質 を 呈 色 反 応 , 数 種 の 誘 導<br />

体 の 分 析 , 吸 収 スペクトル 測 定 等 の 結 果 から, flaVauol<br />

cGKeyakinon,に 対 応 する 一 新 flavanonol と 推 定 して<br />

44Keyakinol と 命 名 した。 腐 朽 材 の 化 学 的 研 究 ( 北 大<br />

農 ) 川 瀬 各 種 の 菌 に 侵 害 された 材 の 化 学 的 組 成 分 析 結<br />

果 から1.リグニン 溶 解 型 2.リケニン 不 溶 解 型 3.<br />

中 間 型 に 分 類 する 方 法 を 提 唱 した。ササの 理 化 学 的 性 質<br />

( 北 大 農 ) 川 瀬 ・ 三 宅 天 塩 及 びニセコ 産 のネマガリダ<br />

ケ 並 びに 浦 河 産 ミヤコザサの 成 分 を 分 析 し, 叉 繊 維 長 を<br />

測 定 してその 相 異 点 を 検 討 し,ササの 成 分 に 関 する 化 学<br />

的 研 究 (1)( 北 大 農 ) 半 沢 ・ 氏 家 ネマガリダケ 梓 のヘ<br />

ミセル 官 戸 ズを 加 水 分 解 して 得 た 精 液 中 の 成 分 をP.P.<br />

c・ 多 段 式 上 昇 溝 によって 検 索 し, 叉 比 色 法 で 走 塁 した。<br />

落 葉 松 グラクタンに 就 いて(1)( 九 大 霞 ) 渡 部 <strong>本</strong> 科 罐<br />

落 葉 樫 の 心 材 及 び 辺 材 ガラクタンを 夫 々 抽 出 精 製 して,<br />

その 化 学 的 組 成 , 元 素 分 析 , 拡 散 等 の 実 験 から, 心 材 ・ガ<br />

ラクタンは 沈 降 定 数 の 異 る2 種 のものの4:1の 割 合 で<br />

成 立 しその 平 均 分 子 量 は 約 2 万 ,これに 反 して 辺 材 ガラ<br />

クタンは 平 均 分 子 量 約 5000 程 度 のものの1 種 成 分 の 難<br />

成 立 している 事 を 明 かにした。 繊 維 物 愛 の 結 晶 領 域 に 関<br />

する 化 学 的 研 究 (14)( 山 形 大 農 ) 谷 口 発 芽 した 赤 松<br />

種 子 及 び 筍 の 緒 晶 領 域 量 の 変 化 を 一 定 期 間 毎 に 追 究 し,<br />

生 長 に 伴 う 繊 維 素 の 結 晶 溝 造 の 形 成 を 推 察 した。 名 古 屋<br />

営 <strong>林</strong> 局 管 内 のブナ 材 に 関 する 研 究 (6)( 岐 大 震 ) 矢 沢 ・ 樋<br />

口 . 大 岡 ( 古 川 営 <strong>林</strong> 署 ) 村 山 ブナ 天 然 <strong>林</strong> 内 で 予 備 防 縢<br />

防 虫 試 験 をP.C.P.,B.H、C.,パシリウムVs 等 を<br />

用 いて 立 地 条 件 の 異 る4 試 験 地 で 行 いその 効 力 を 検 討 し<br />

た。 木 材 防 腐 剤 に 関 する 研 究 (20) 京 大 木 研 ) 西 <strong>本</strong> ・ 布<br />

施 ・ 井 上 Na・P.C.P.の 溌 透 度 改 良 の 一 手 段 として 数<br />

種 の 界 面 活 性 剤 及 び 有 機 藩 剤 添 加 の 影 響 をしらべた。<br />

スギ 電 柱 の 防 腐 処 琿 に 関 する 研 究 間 ( 東 洋 木 稔 工 <strong>業</strong> ) 黒<br />

島 ( <strong>日</strong> <strong>本</strong> マレニット) 広 瀬 刺 I 方 向 に 於 ける 各 断 面 の 辺<br />

材 量 及 び 含 水 率 分 布 を 円 盤 法 によって 測 定 した。 敷 設 枕<br />

木 中 のクレオソート 漁 の 経 年 変 化 について( 鉄 道 <strong>技</strong> 研 )<br />

川 口 18 年 経 過 したブナ 及 マツ 枕 木 からクレオソート 池<br />

を 抽 出 , 分 溜 し, 各 溜 分 の 酸 性 油 と 殺 菌 効 力 限 度 を 測 定 .<br />

した。 木 材 防 腐 マレニツトに 関 する 研 究 (3)( 東 大 農 ) 芝 <strong>本</strong><br />

・ 井 上 マレニット 中 のNaF 定 量 に 硝 酸 1、リウム 法 を 適<br />

用 して 弗 化 カルシウム 法 に 比 し 遥 かに 精 度 が 高 く 而 も 短<br />

時 間 で 定 量 し 得 る 事 を 明 かにした。 木 材 防 腐 剤 Boliden<br />

Saltに 関 する 研 究 (3)( 北 <strong>林</strong> 指 ) 阿 部 ・ 布 村 ・ 大 山 . <strong>本</strong><br />

江 S-25,Ms-25の 安 定 度 及 び 防 腐 効 力 を 知 るため 一<br />

定 期 間 放 置 後 の 不 溶 化 程 度 を 残 毒 量 から 検 討 した。 木 材<br />

の 熱 分 解 に 及 ぼす 化 学 薬 剤 の 影 謹 ( 建 築 研 ) 森 <strong>本</strong> ・ 齊 藤<br />

各 種 薬 剤 の 水 溶 液 中 に 長 時 間 浸 漬 したスギ 辺 材 の 鍛 解<br />

速 度 を 熱 天 秤 による 重 量 減 を 測 定 して 検 討 した。バラ・<br />

サイメンの 熱 分 解 について(4)( 称 試 ) 田 窪 . 村 山 縦 型<br />

反 応 炉 を 用 い 環 状 竹 炭 一 白 金 触 媒 及 び 他 の 合 金 触 媒 で 行<br />

った 気 相 熱 分 解 の 結 果 を 報 告 した。 木 炭 の 研 究 10( <strong>林</strong> 試 ><br />

岸 <strong>本</strong> ・ 杉 浦 無 機 塩 特 に 肥 料 の 収 炭 率 の 増 加 に 及 ぼす 耕<br />

果 を 実 験 し, 同 上 (11) 岸 <strong>本</strong> 。ナラ,ブナの 黒 炭 , 白<br />

炭 及 び 外 国 産 木 炭 を 高 温 連 続 精 秤 装 置 によって 加 熱 によ<br />

る 重 量 変 化 を 観 察 し, 重 避 減 少 の 原 因 を 元 素 分 析 , 灰 分<br />

定 遥 等 の 結 果 からら 推 定 した。 炭 窒 内 の 温 度 分 布 につい<br />

て(4)( 三 大 農 ) 吉 村 炭 化 温 度 を 指 標 に 用 いてその 経 過<br />

並 びに 分 布 を 調 べ 最 も 適 切 な 炭 窯 形 態 及 び 製 炭 操 作 を 見<br />

出 すために 窯 内 低 部 (10 及 び20cm)の 温 度 分 布 を 等<br />

温 線 に 図 示 し 梼 討 した。<br />

以 上 研 究 発 表 の 要 点 にふれた 積 りであるが, 詳 細 は 論<br />

文 集 ,その 他 の 報 告 を 参 照 されたい。なお 質 疑 応 答 が 極<br />

めて 活 溌 に 行 われ, 従 来 見 られなかった 活 気 を 呈 して 来<br />

たように 思 われた。<br />

-29-


村 上 : 仙 崖 和 尚<br />

P<br />

I 雨<br />

邑<br />

= 一 一 画 ・ 角 一 一 = 一 三 = 一 一 F 申 一 一 一 口 ← 一 一 ■、■ 一 q●p L 一 一 一 唾 ご 画 兎 一 一 アョァー.<br />

こ<br />

ち<br />

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む<br />

き<br />

の<br />

蛙<br />

が<br />

上<br />

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い<br />

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い<br />

る<br />

一<br />

幅<br />

に<br />

は<br />

「<br />

古<br />

池<br />

や<br />

芭<br />

蕉<br />

飛<br />

び<br />

こ<br />

む<br />

水<br />

の<br />

音<br />

」<br />

と<br />

讃<br />

が<br />

し<br />

て<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

そ<br />

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ぞ<br />

れ<br />

の<br />

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い<br />

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深<br />

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が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

古<br />

池<br />

や<br />

蛙<br />

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こ<br />

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水<br />

の<br />

音<br />

、<br />

江<br />

東<br />

の<br />

深<br />

川<br />

庵<br />

の<br />

夜<br />

は<br />

静<br />

か<br />

に<br />

更<br />

け<br />

て<br />

ゆ<br />

く<br />

、<br />

忽<br />

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水<br />

音<br />

が<br />

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そ<br />

し<br />

て<br />

叉<br />

再<br />

び<br />

も<br />

と<br />

の<br />

閑<br />

寂<br />

に<br />

返<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

静<br />

中<br />

動<br />

あ<br />

り<br />

、<br />

動<br />

中<br />

静<br />

あ<br />

り<br />

、<br />

静<br />

動<br />

不<br />

二<br />

、<br />

青<br />

蛙<br />

無<br />

心<br />

、<br />

芭<br />

蕉<br />

無<br />

我<br />

、<br />

た<br />

だ<br />

そ<br />

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け<br />

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よ<br />

い<br />

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無<br />

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思<br />

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ば<br />

満<br />

ち<br />

溢<br />

れ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

。<br />

満<br />

ち<br />

湛<br />

れ<br />

て<br />

い<br />

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か<br />

と<br />

思<br />

え<br />

ば<br />

無<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

「<br />

古<br />

池<br />

や<br />

蛙<br />

と<br />

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こ<br />

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の<br />

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結<br />

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だ<br />

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だ<br />

け<br />

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こ<br />

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が<br />

い<br />

っ<br />

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よ<br />

う<br />

に<br />

「<br />

月<br />

は<br />

月<br />

花<br />

は<br />

昔<br />

の<br />

花<br />

な<br />

が<br />

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る<br />

も<br />

の<br />

も<br />

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き<br />

き<br />

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か<br />

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の<br />

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は<br />

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も<br />

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の<br />

正<br />

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は<br />

も<br />

、<br />

、<br />

蛙<br />

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は<br />

な<br />

く<br />

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は<br />

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だ<br />

か<br />

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と<br />

い<br />

っ<br />

て<br />

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芭<br />

蕉<br />

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び<br />

こ<br />

む<br />

水<br />

の<br />

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か<br />

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く<br />

て<br />

も<br />

よ<br />

い<br />

。<br />

芭<br />

蕉<br />

は<br />

芭<br />

蕉<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

は<br />

仙<br />

崖<br />

、<br />

何<br />

も<br />

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、<br />

、<br />

に<br />

は<br />

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が<br />

差<br />

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き<br />

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か<br />

も<br />

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そ<br />

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は<br />

そ<br />

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と<br />

し<br />

て<br />

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こ<br />

の<br />

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の<br />

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幅<br />

対<br />

は<br />

中<br />

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無<br />

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気<br />

至<br />

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も<br />

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も<br />

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り<br />

の<br />

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い<br />

。<br />

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か<br />

と<br />

も<br />

思<br />

わ<br />

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だ<br />

。<br />

讃<br />

<strong>日</strong><br />

「<br />

是<br />

何<br />

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<strong>日</strong><br />

竜<br />

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大<br />

笑<br />

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大<br />

笑<br />

」<br />

と<br />

笑<br />

と<br />

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と<br />

り<br />

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も<br />

な<br />

い<br />

。<br />

天<br />

衣<br />

無<br />

縫<br />

、<br />

天<br />

真<br />

燗<br />

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、<br />

い<br />

や<br />

は<br />

や<br />

気<br />

楽<br />

な<br />

こ<br />

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だ<br />

。<br />

か<br />

と<br />

思<br />

う<br />

と<br />

示<br />

寂<br />

の<br />

句<br />

に<br />

も<br />

あ<br />

る<br />

よ<br />

う<br />

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果<br />

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と<br />

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と<br />

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に<br />

そ<br />

の<br />

道<br />

に<br />

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を<br />

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て<br />

い<br />

る<br />

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こ<br />

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深<br />

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も<br />

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く<br />

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り<br />

や<br />

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い<br />

。<br />

仏<br />

の<br />

道<br />

を<br />

説<br />

い<br />

て<br />

仏<br />

と<br />

は<br />

い<br />

か<br />

な<br />

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も<br />

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人<br />

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ほ<br />

ば<br />

風<br />

に<br />

か<br />

け<br />

た<br />

青<br />

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糸<br />

仏<br />

と<br />

は<br />

い<br />

か<br />

な<br />

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と<br />

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い<br />

き<br />

や<br />

膳<br />

の<br />

心<br />

の<br />

誠<br />

な<br />

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け<br />

り<br />

と<br />

教<br />

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て<br />

い<br />

る<br />

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無<br />

凝<br />

の<br />

境<br />

地<br />

に<br />

あ<br />

っ<br />

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自<br />

由<br />

自<br />

在<br />

に<br />

振<br />

舞<br />

う<br />

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崖<br />

に<br />

は<br />

中<br />

為<br />

に<br />

茶<br />

目<br />

気<br />

も<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

婚<br />

礼<br />

の<br />

祝<br />

に<br />

招<br />

か<br />

れ<br />

て<br />

一<br />

筆<br />

所<br />

望<br />

せ<br />

ら<br />

れ<br />

「<br />

死<br />

ね<br />

死<br />

ね<br />

と<br />

」<br />

と<br />

か<br />

い<br />

て<br />

皆<br />

の<br />

い<br />

ぶ<br />

か<br />

る<br />

中<br />

を<br />

「<br />

い<br />

う<br />

ま<br />

で<br />

生<br />

き<br />

ょ<br />

花<br />

嫁<br />

子<br />

」<br />

と<br />

か<br />

い<br />

て<br />

皆<br />

を<br />

ぼ<br />

っ<br />

と<br />

さ<br />

せ<br />

た<br />

り<br />

、<br />

新<br />

築<br />

祝<br />

の<br />

席<br />

で<br />

乞<br />

は<br />

る<br />

る<br />

ま<br />

ま<br />

に<br />

「<br />

ぐ<br />

る<br />

り<br />

つ<br />

と<br />

家<br />

を<br />

と<br />

り<br />

ま<br />

く<br />

貧<br />

乏<br />

神<br />

」<br />

と<br />

筆<br />

を<br />

染<br />

め<br />

て<br />

、<br />

む<br />

つ<br />

と<br />

す<br />

る<br />

主<br />

人<br />

の<br />

顔<br />

を<br />

見<br />

な<br />

が<br />

ら<br />

、<br />

や<br />

を<br />

ら<br />

「<br />

七<br />

福<br />

神<br />

は<br />

外<br />

へ<br />

出<br />

ら<br />

れ<br />

ず<br />

」<br />

と<br />

書<br />

い<br />

て<br />

主<br />

人<br />

を<br />

に<br />

こ<br />

に<br />

こ<br />

さ<br />

せ<br />

た<br />

り<br />

、<br />

さ<br />

て<br />

ほ<br />

叉<br />

、<br />

米<br />

寿<br />

の<br />

祝<br />

に<br />

「<br />

父<br />

死<br />

、<br />

子<br />

死<br />

、<br />

孫<br />

死<br />

」<br />

と<br />

書<br />

い<br />

て<br />

、<br />

深<br />

善<br />

悪<br />

が<br />

る<br />

<strong>本</strong><br />

人<br />

に<br />

「<br />

孫<br />

死<br />

、<br />

子<br />

死<br />

、<br />

父<br />

死<br />

」<br />

で<br />

は<br />

大<br />

変<br />

な<br />

不<br />

幸<br />

で<br />

、<br />

こ<br />

れ<br />

が<br />

逆<br />

に<br />

な<br />

っ<br />

て<br />

こ<br />

そ<br />

目<br />

出<br />

度<br />

い<br />

の<br />

で<br />

は<br />

な<br />

い<br />

か<br />

と<br />

、<br />

順<br />

逆<br />

の<br />

途<br />

を<br />

示<br />

し<br />

た<br />

り<br />

、<br />

と<br />

ぼ<br />

け<br />

き<br />

っ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

か<br />

と<br />

思<br />

え<br />

ば<br />

真<br />

剣<br />

、<br />

爽<br />

剣<br />

か<br />

と<br />

思<br />

え<br />

ば<br />

滑<br />

脱<br />

、<br />

虚<br />

と<br />

見<br />

え<br />

て<br />

実<br />

、<br />

実<br />

と<br />

見<br />

え<br />

て<br />

虚<br />

、<br />

空<br />

を<br />

漠<br />

々<br />

と<br />

ら<br />

へ<br />

ど<br />

こ<br />

ろ<br />

の<br />

な<br />

い<br />

和<br />

尚<br />

さ<br />

ん<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

面<br />

白<br />

い<br />

の<br />

は<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

の<br />

位<br />

牌<br />

問<br />

答<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

あ<br />

る<br />

時<br />

知<br />

り<br />

合<br />

い<br />

の<br />

寺<br />

か<br />

ら<br />

戒<br />

名<br />

を<br />

か<br />

い<br />

て<br />

頂<br />

き<br />

た<br />

い<br />

と<br />

い<br />

っ<br />

て<br />

白<br />

木<br />

の<br />

位<br />

牌<br />

を<br />

届<br />

け<br />

て<br />

き<br />

た<br />

。<br />

そ<br />

れ<br />

を<br />

受<br />

取<br />

っ<br />

た<br />

仙<br />

崖<br />

墨<br />

は<br />

■<br />

=<br />

と<br />

黒<br />

均<br />

と<br />

白<br />

木<br />

の<br />

位<br />

牌<br />

を<br />

ぬ<br />

り<br />

っ<br />

蕊<br />

し<br />

て<br />

寺<br />

涯<br />

返<br />

し<br />

た<br />

。<br />

早<br />

速<br />

先<br />

方<br />

か<br />

ら<br />

抗<br />

議<br />

が<br />

来<br />

た<br />

。<br />

明<br />

る<br />

く<br />

て<br />

行<br />

く<br />

べ<br />

き<br />

路<br />

を<br />

黒<br />

く<br />

梁<br />

め<br />

死<br />

出<br />

の<br />

旅<br />

路<br />

を<br />

い<br />

か<br />

で<br />

行<br />

く<br />

べ<br />

き<br />

馬<br />

鹿<br />

を<br />

い<br />

う<br />

な<br />

と<br />

ば<br />

か<br />

り<br />

仙<br />

崖<br />

あ<br />

か<br />

る<br />

く<br />

も<br />

階<br />

く<br />

も<br />

行<br />

く<br />

が<br />

仏<br />

な<br />

り<br />

死<br />

出<br />

の<br />

旅<br />

路<br />

に<br />

昼<br />

夜<br />

ぱ<br />

な<br />

し<br />

こ<br />

ん<br />

な<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

ひ<br />

っ<br />

こ<br />

む<br />

相<br />

手<br />

で<br />

ば<br />

な<br />

い<br />

。<br />

早<br />

速<br />

返<br />

歌<br />

が<br />

届<br />

い<br />

た<br />

。<br />

あ<br />

か<br />

る<br />

く<br />

も<br />

暗<br />

く<br />

も<br />

行<br />

く<br />

が<br />

仏<br />

な<br />

り<br />

も<br />

と<br />

の<br />

白<br />

木<br />

に<br />

な<br />

ぜ<br />

お<br />

か<br />

な<br />

い<br />

も<br />

っ<br />

と<br />

も<br />

至<br />

極<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

も<br />

少<br />

々<br />

閉<br />

口<br />

、<br />

し<br />

か<br />

し<br />

閉<br />

口<br />

の<br />

ま<br />

ま<br />

引<br />

込<br />

む<br />

仙<br />

農<br />

で<br />

は<br />

な<br />

い<br />

。<br />

忽<br />

ち<br />

転<br />

身<br />

、<br />

位<br />

牌<br />

を<br />

ぱ<br />

も<br />

と<br />

の<br />

白<br />

木<br />

で<br />

お<br />

く<br />

な<br />

ら<br />

ば<br />

貴<br />

公<br />

も<br />

俺<br />

も<br />

世<br />

渡<br />

が<br />

な<br />

し<br />

誠<br />

に<br />

は<br />

や<br />

た<br />

ま<br />

げ<br />

た<br />

和<br />

尚<br />

さ<br />

ん<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

変<br />

通<br />

自<br />

在<br />

、<br />

太<br />

刀<br />

打<br />

ち<br />

は<br />

で<br />

き<br />

な<br />

い<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

は<br />

弟<br />

子<br />

を<br />

愛<br />

す<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

一<br />

し<br />

ほ<br />

で<br />

、<br />

そ<br />

の<br />

薫<br />

陶<br />

振<br />

り<br />

も<br />

変<br />

っ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

弟<br />

子<br />

に<br />

、<br />

夜<br />

に<br />

な<br />

る<br />

と<br />

寺<br />

の<br />

塀<br />

を<br />

乗<br />

越<br />

え<br />

て<br />

夜<br />

遊<br />

び<br />

に<br />

出<br />

か<br />

け<br />

る<br />

男<br />

が<br />

い<br />

た<br />

。<br />

師<br />

走<br />

の<br />

寒<br />

い<br />

夜<br />

更<br />

け<br />

の<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

塀<br />

を<br />

乗<br />

り<br />

越<br />

え<br />

よ<br />

う<br />

と<br />

す<br />

る<br />

と<br />

、<br />

塀<br />

の<br />

内<br />

側<br />

の<br />

台<br />

か<br />

と<br />

思<br />

っ<br />

た<br />

ら<br />

、<br />

思<br />

い<br />

も<br />

か<br />

け<br />

ぬ<br />

人<br />

の<br />

台<br />

が<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

し<br />

か<br />

も<br />

そ<br />

れ<br />

は<br />

、<br />

座<br />

禅<br />

を<br />

組<br />

ん<br />

で<br />

い<br />

る<br />

師<br />

の<br />

坊<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

で<br />

は<br />

な<br />

い<br />

か<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

臓<br />

黙<br />

な<br />

と<br />

し<br />

て<br />

何<br />

も<br />

い<br />

わ<br />

な<br />

い<br />

。<br />

び<br />

っ<br />

く<br />

り<br />

し<br />

た<br />

の<br />

は<br />

夜<br />

遊<br />

び<br />

小<br />

僧<br />

で<br />

、<br />

放<br />

蕩<br />

の<br />

虫<br />

は<br />

一<br />

度<br />

に<br />

爆<br />

死<br />

し<br />

て<br />

雲<br />

散<br />

霧<br />

消<br />

、<br />

後<br />

に<br />

は<br />

偉<br />

い<br />

僧<br />

に<br />

な<br />

っ<br />

た<br />

と<br />

の<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

高<br />

弟<br />

に<br />

先<br />

に<br />

述<br />

べ<br />

た<br />

湛<br />

之<br />

が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

湛<br />

之<br />

は<br />

京<br />

都<br />

に<br />

出<br />

て<br />

修<br />

<strong>業</strong><br />

し<br />

た<br />

い<br />

と<br />

の<br />

念<br />

願<br />

で<br />

、<br />

知<br />

り<br />

合<br />

の<br />

崇<br />

福<br />

寺<br />

の<br />

僧<br />

を<br />

介<br />

し<br />

て<br />

師<br />

の<br />

僧<br />

に<br />

頼<br />

ん<br />

だ<br />

仙<br />

崖<br />

も<br />

快<br />

よ<br />

く<br />

承<br />

諾<br />

し<br />

て<br />

く<br />

れ<br />

た<br />

。<br />

そ<br />

こ<br />

で<br />

湛<br />

之<br />

は<br />

師<br />

の<br />

僧<br />

の<br />

所<br />

に<br />

暇<br />

乞<br />

に<br />

出<br />

か<br />

け<br />

た<br />

。<br />

暇<br />

乞<br />

の<br />

口<br />

上<br />

を<br />

き<br />

き<br />

終<br />

る<br />

や<br />

否<br />

や<br />

ど<br />

う<br />

し<br />

た<br />

こ<br />

と<br />

か<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

は<br />

い<br />

き<br />

な<br />

り<br />

湛<br />

之<br />

の<br />

頭<br />

を<br />

な<br />

ぐ<br />

り<br />

つ<br />

け<br />

て<br />

「<br />

こ<br />

の<br />

馬<br />

鹿<br />

奴<br />

I<br />

京<br />

都<br />

ま<br />

で<br />

放<br />

蕩<br />

に<br />

ゆ<br />

く<br />

か<br />

」<br />

と<br />

大<br />

声<br />

で<br />

叱<br />

り<br />

つ<br />

け<br />

た<br />

。<br />

び<br />

っ<br />

く<br />

り<br />

し<br />

た<br />

の<br />

は<br />

湛<br />

之<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

ど<br />

う<br />

考<br />

え<br />

て<br />

も<br />

わ<br />

け<br />

が<br />

解<br />

ら<br />

な<br />

い<br />

。<br />

早<br />

速<br />

崇<br />

福<br />

寺<br />

に<br />

馳<br />

け<br />

つ<br />

け<br />

て<br />

こ<br />

と<br />

の<br />

顛<br />

末<br />

を<br />

話<br />

し<br />

た<br />

。<br />

崇<br />

福<br />

寺<br />

の<br />

和<br />

尚<br />

さ<br />

ん<br />

も<br />

合<br />

点<br />

が<br />

ゆ<br />

か<br />

ぬ<br />

。<br />

「<br />

そ<br />

ん<br />

な<br />

筈<br />

は<br />

な<br />

い<br />

筈<br />

だ<br />

が<br />

」<br />

と<br />

、<br />

言<br />

』<br />

れ<br />

亦<br />

早<br />

速<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

を<br />

訪<br />

ね<br />

た<br />

。<br />

と<br />

こ<br />

ろ<br />

が<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

の<br />

い<br />

う<br />

の<br />

に<br />

は<br />

、<br />

「<br />

決<br />

し<br />

て<br />

京<br />

に<br />

遊<br />

学<br />

す<br />

る<br />

の<br />

に<br />

不<br />

用<br />

意<br />

な<br />

わ<br />

け<br />

で<br />

ば<br />

な<br />

い<br />

が<br />

、<br />

湛<br />

之<br />

が<br />

こ<br />

ん<br />

ど<br />

京<br />

か<br />

ら<br />

帰<br />

っ<br />

て<br />

く<br />

る<br />

と<br />

き<br />

に<br />

は<br />

、<br />

最<br />

早<br />

自<br />

分<br />

が<br />

翻<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

の<br />

で<br />

き<br />

ぬ<br />

よ<br />

う<br />

に<br />

偉<br />

く<br />

な<br />

っ<br />

て<br />

帰<br />

っ<br />

て<br />

来<br />

る<br />

で<br />

あ<br />

ろ<br />

う<br />

。<br />

そ<br />

う<br />

思<br />

っ<br />

た<br />

の<br />

で<br />

、<br />

頭<br />

の<br />

翻<br />

り<br />

納<br />

め<br />

を<br />

し<br />

た<br />

の<br />

だ<br />

」<br />

と<br />

い<br />

う<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

こ<br />

の<br />

話<br />

を<br />

聞<br />

い<br />

て<br />

、<br />

湛<br />

之<br />

は<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

子<br />

弟<br />

愛<br />

の<br />

漂<br />

い<br />

の<br />

に<br />

感<br />

泣<br />

し<br />

、<br />

京<br />

に<br />

出<br />

て<br />

も<br />

刻<br />

苦<br />

精<br />

励<br />

精<br />

進<br />

に<br />

糟<br />

進<br />

を<br />

重<br />

ね<br />

、<br />

遂<br />

に<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

後<br />

薫<br />

を<br />

胴<br />

ぐ<br />

ま<br />

で<br />

に<br />

な<br />

っ<br />

た<br />

の<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

職<br />

は<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

に<br />

つ<br />

い<br />

て<br />

は<br />

、<br />

知<br />

る<br />

所<br />

が<br />

乏<br />

し<br />

い<br />

。<br />

た<br />

だ<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

の<br />

高<br />

風<br />

を<br />

伝<br />

え<br />

る<br />

一<br />

助<br />

に<br />

も<br />

な<br />

れ<br />

ば<br />

と<br />

思<br />

い<br />

、<br />

一<br />

つ<br />

に<br />

は<br />

叉<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

に<br />

つ<br />

い<br />

て<br />

教<br />

え<br />

て<br />

頂<br />

け<br />

れ<br />

ば<br />

と<br />

思<br />

い<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

の<br />

片<br />

影<br />

を<br />

紹<br />

介<br />

す<br />

る<br />

次<br />

第<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

(<br />

三<br />

一<br />

・<br />

四<br />

・<br />

一<br />

春<br />

雨<br />

寒<br />

き<br />

<strong>日</strong><br />

)<br />

(<br />

原<br />

文<br />

の<br />

ま<br />

ま<br />

)<br />

&<br />

~<br />

=. 詞<br />

=ー 一 一 刃<br />

~ 一 戸 一 一 一 唖 唾 やL… =~ー~<br />

-= 一<br />

-30-


尚<br />

崖<br />

仙<br />

和<br />

村 上<br />

一 一 一<br />

一 一<br />

刃 囿 r=… 司 窒 一 A… 抽 丑 亭 山 画 き… 戸 宰 阜 一 や…. 巳 ■<br />

唾<br />

…g 幸 寸 竿 再 戸 忠 山 医 可 尹 ・ 耐 qI〃 哩 己 ー 毎 一 一 円 = 一 一 一<br />

| 随 | 想<br />

疲<br />

れ<br />

果<br />

て<br />

骨<br />

と<br />

皮<br />

と<br />

を<br />

残<br />

す<br />

身<br />

は<br />

枯<br />

木<br />

に<br />

か<br />

か<br />

る<br />

篤<br />

の<br />

声<br />

こ<br />

う<br />

し<br />

た<br />

示<br />

寂<br />

の<br />

歌<br />

を<br />

残<br />

し<br />

て<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

が<br />

そ<br />

の<br />

八<br />

十<br />

八<br />

の<br />

生<br />

涯<br />

を<br />

と<br />

じ<br />

た<br />

の<br />

は<br />

、<br />

天<br />

保<br />

八<br />

年<br />

十<br />

月<br />

七<br />

<strong>日</strong><br />

、<br />

今<br />

か<br />

ら<br />

亘<br />

一<br />

十<br />

年<br />

の<br />

昔<br />

で<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

こ<br />

の<br />

か<br />

た<br />

は<br />

、<br />

博<br />

多<br />

の<br />

臨<br />

済<br />

宗<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

の<br />

禅<br />

僧<br />

で<br />

、<br />

教<br />

化<br />

に<br />

努<br />

め<br />

、<br />

衆<br />

人<br />

喝<br />

仰<br />

の<br />

的<br />

と<br />

な<br />

り<br />

、<br />

・<br />

震<br />

た<br />

墨<br />

画<br />

に<br />

妙<br />

を<br />

え<br />

、<br />

書<br />

亦<br />

瓢<br />

逸<br />

、<br />

沢<br />

山<br />

の<br />

作<br />

品<br />

が<br />

今<br />

な<br />

ほ<br />

各<br />

所<br />

で<br />

埋<br />

蔵<br />

せ<br />

ら<br />

れ<br />

、<br />

そ<br />

の<br />

遣<br />

風<br />

を<br />

偲<br />

藤<br />

に<br />

足<br />

る<br />

も<br />

の<br />

が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

は<br />

今<br />

か<br />

ら<br />

二<br />

百<br />

余<br />

年<br />

前<br />

、<br />

美<br />

濃<br />

国<br />

武<br />

儀<br />

郡<br />

宇<br />

多<br />

院<br />

(<br />

谷<br />

口<br />

と<br />

も<br />

い<br />

わ<br />

れ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

)<br />

に<br />

生<br />

れ<br />

、<br />

十<br />

一<br />

歳<br />

で<br />

清<br />

泰<br />

寺<br />

空<br />

印<br />

の<br />

下<br />

に<br />

薙<br />

髪<br />

し<br />

、<br />

の<br />

ち<br />

<strong>本</strong><br />

覚<br />

妙<br />

洋<br />

の<br />

印<br />

可<br />

を<br />

う<br />

け<br />

、<br />

十<br />

九<br />

歳<br />

の<br />

春<br />

、<br />

神<br />

奈<br />

川<br />

県<br />

保<br />

土<br />

ケ<br />

谷<br />

の<br />

東<br />

簿<br />

庵<br />

に<br />

月<br />

船<br />

禅<br />

慧<br />

の<br />

法<br />

門<br />

を<br />

叩<br />

い<br />

て<br />

修<br />

<strong>業</strong><br />

し<br />

た<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

が<br />

二<br />

十<br />

二<br />

歳<br />

の<br />

と<br />

き<br />

、<br />

月<br />

船<br />

が<br />

遷<br />

化<br />

し<br />

・<br />

た<br />

の<br />

で<br />

、<br />

鎌<br />

倉<br />

の<br />

円<br />

覚<br />

寺<br />

そ<br />

の<br />

他<br />

の<br />

僧<br />

堂<br />

を<br />

雁<br />

参<br />

し<br />

て<br />

修<br />

<strong>業</strong><br />

に<br />

努<br />

め<br />

た<br />

の<br />

で<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

と<br />

こ<br />

ろ<br />

が<br />

月<br />

総<br />

門<br />

下<br />

の<br />

法<br />

兄<br />

に<br />

玄<br />

昭<br />

と<br />

い<br />

う<br />

僧<br />

が<br />

あ<br />

り<br />

、<br />

こ<br />

の<br />

方<br />

が<br />

筑<br />

紫<br />

の<br />

太<br />

宰<br />

府<br />

に<br />

あ<br />

っ<br />

て<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

を<br />

宰<br />

と<br />

し<br />

て<br />

い<br />

た<br />

。<br />

こ<br />

の<br />

玄<br />

昭<br />

の<br />

勧<br />

め<br />

で<br />

西<br />

下<br />

し<br />

て<br />

、<br />

博<br />

多<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

に<br />

ス<br />

リ<br />

、<br />

磐<br />

谷<br />

和<br />

尚<br />

に<br />

師<br />

事<br />

し<br />

補<br />

席<br />

す<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

に<br />

な<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

が<br />

三<br />

十<br />

九<br />

歳<br />

の<br />

時<br />

の<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

と<br />

こ<br />

ろ<br />

が<br />

翌<br />

年<br />

磐<br />

谷<br />

和<br />

尚<br />

の<br />

法<br />

燈<br />

を<br />

承<br />

け<br />

嗣<br />

ぎ<br />

、<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

に<br />

あ<br />

る<br />

塵<br />

こ<br />

と<br />

二<br />

十<br />

余<br />

年<br />

人<br />

を<br />

教<br />

化<br />

す<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

懇<br />

切<br />

を<br />

極<br />

め<br />

、<br />

庶<br />

衆<br />

喝<br />

仰<br />

の<br />

的<br />

と<br />

な<br />

り<br />

大<br />

衆<br />

滑<br />

集<br />

し<br />

た<br />

。<br />

六<br />

十<br />

二<br />

歳<br />

の<br />

と<br />

き<br />

、<br />

高<br />

弟<br />

湛<br />

之<br />

を<br />

後<br />

薫<br />

と<br />

し<br />

、<br />

虚<br />

白<br />

院<br />

に<br />

退<br />

去<br />

し<br />

た<br />

が<br />

、<br />

八<br />

十<br />

八<br />

歳<br />

の<br />

と<br />

き<br />

湛<br />

之<br />

が<br />

薄<br />

の<br />

怒<br />

を<br />

買<br />

い<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

を<br />

退<br />

い<br />

た<br />

の<br />

で<br />

、<br />

再<br />

び<br />

聖<br />

福<br />

寺<br />

の<br />

法<br />

務<br />

を<br />

見<br />

た<br />

の<br />

で<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

そ<br />

の<br />

年<br />

の<br />

九<br />

月<br />

微<br />

蒜<br />

を<br />

え<br />

、<br />

法<br />

席<br />

を<br />

弟<br />

子<br />

の<br />

竜<br />

厳<br />

に<br />

譲<br />

り<br />

、<br />

十<br />

月<br />

七<br />

<strong>日</strong><br />

に<br />

遷<br />

化<br />

し<br />

た<br />

。<br />

普<br />

門<br />

円<br />

通<br />

禅<br />

師<br />

と<br />

も<br />

呼<br />

ば<br />

れ<br />

る<br />

が<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

と<br />

い<br />

っ<br />

た<br />

方<br />

が<br />

よ<br />

く<br />

知<br />

ら<br />

れ<br />

て<br />

も<br />

い<br />

る<br />

し<br />

、<br />

親<br />

し<br />

ゑ<br />

が<br />

あ<br />

っ<br />

た<br />

。<br />

さ<br />

て<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

尚<br />

と<br />

い<br />

う<br />

の<br />

は<br />

ど<br />

う<br />

い<br />

う<br />

人<br />

で<br />

あ<br />

ろ<br />

う<br />

か<br />

。<br />

さ<br />

き<br />

に<br />

も<br />

述<br />

べ<br />

た<br />

よ<br />

う<br />

に<br />

墨<br />

画<br />

に<br />

妙<br />

を<br />

得<br />

、<br />

そ<br />

の<br />

画<br />

と<br />

い<br />

い<br />

、<br />

讃<br />

と<br />

い<br />

い<br />

、<br />

瓢<br />

逸<br />

軽<br />

妙<br />

l<br />

仙<br />

崖<br />

和<br />

筒<br />

-<br />

村<br />

上<br />

竜<br />

太<br />

郎<br />

■<br />

何<br />

の<br />

た<br />

く<br />

み<br />

も<br />

な<br />

く<br />

、<br />

あ<br />

り<br />

の<br />

ま<br />

蓑<br />

で<br />

素<br />

朴<br />

、<br />

淡<br />

を<br />

と<br />

し<br />

て<br />

し<br />

か<br />

も<br />

興<br />

趣<br />

尽<br />

ぎ<br />

ず<br />

、<br />

眺<br />

め<br />

て<br />

あ<br />

く<br />

こ<br />

と<br />

を<br />

知<br />

ら<br />

ず<br />

。<br />

大<br />

悟<br />

の<br />

溌<br />

地<br />

を<br />

示<br />

し<br />

、<br />

あ<br />

る<br />

い<br />

は<br />

凡<br />

夫<br />

へ<br />

の<br />

訓<br />

を<br />

蔵<br />

し<br />

て<br />

い<br />

ぉ<br />

。<br />

野<br />

路<br />

を<br />

行<br />

く<br />

行<br />

脚<br />

僧<br />

を<br />

画<br />

い<br />

て<br />

行<br />

脚<br />

路<br />

は<br />

関<br />

所<br />

越<br />

え<br />

て<br />

も<br />

ま<br />

た<br />

関<br />

所<br />

五<br />

十<br />

三<br />

次<br />

馬<br />

の<br />

屍<br />

の<br />

数<br />

と<br />

道<br />

の<br />

遠<br />

く<br />

深<br />

い<br />

こ<br />

と<br />

を<br />

訓<br />

へ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

。<br />

こ<br />

れ<br />

は<br />

仏<br />

の<br />

道<br />

ば<br />

か<br />

り<br />

で<br />

は<br />

な<br />

い<br />

。<br />

人<br />

生<br />

皆<br />

然<br />

り<br />

、<br />

年<br />

と<br />

れ<br />

ば<br />

と<br />

る<br />

程<br />

道<br />

の<br />

遙<br />

か<br />

に<br />

し<br />

て<br />

、<br />

勉<br />

強<br />

が<br />

足<br />

ら<br />

ず<br />

力<br />

及<br />

ば<br />

ず<br />

、<br />

し<br />

か<br />

も<br />

余<br />

生<br />

の<br />

短<br />

か<br />

い<br />

こ<br />

と<br />

を<br />

痛<br />

感<br />

す<br />

る<br />

。<br />

年<br />

を<br />

と<br />

れ<br />

ば<br />

そ<br />

れ<br />

だ<br />

け<br />

短<br />

く<br />

な<br />

る<br />

残<br />

り<br />

の<br />

人<br />

生<br />

を<br />

、<br />

有<br />

効<br />

に<br />

つ<br />

か<br />

お<br />

う<br />

と<br />

す<br />

る<br />

と<br />

忙<br />

し<br />

く<br />

な<br />

る<br />

ば<br />

か<br />

り<br />

で<br />

暇<br />

が<br />

な<br />

く<br />

な<br />

る<br />

。<br />

碁<br />

を<br />

打<br />

っ<br />

た<br />

り<br />

無<br />

駄<br />

話<br />

を<br />

し<br />

た<br />

り<br />

す<br />

る<br />

余<br />

裕<br />

が<br />

な<br />

く<br />

な<br />

り<br />

、<br />

人<br />

に<br />

煩<br />

わ<br />

さ<br />

れ<br />

て<br />

、<br />

考<br />

え<br />

た<br />

り<br />

、<br />

聞<br />

い<br />

た<br />

り<br />

、<br />

見<br />

た<br />

り<br />

読<br />

ん<br />

だ<br />

り<br />

す<br />

る<br />

時<br />

間<br />

は<br />

つ<br />

ぶ<br />

さ<br />

れ<br />

る<br />

の<br />

は<br />

迷<br />

惑<br />

な<br />

こ<br />

と<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

話<br />

が<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

話<br />

か<br />

ら<br />

私<br />

の<br />

話<br />

に<br />

な<br />

り<br />

か<br />

け<br />

た<br />

。<br />

私<br />

の<br />

話<br />

を<br />

す<br />

る<br />

つ<br />

も<br />

り<br />

で<br />

は<br />

な<br />

く<br />

て<br />

、<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

話<br />

を<br />

か<br />

く<br />

つ<br />

も<br />

り<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

か<br />

ら<br />

、<br />

話<br />

を<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

話<br />

に<br />

返<br />

し<br />

、<br />

話<br />

の<br />

続<br />

き<br />

の<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

墨<br />

画<br />

に<br />

戻<br />

る<br />

こ<br />

と<br />

に<br />

し<br />

よ<br />

う<br />

。<br />

憤<br />

怒<br />

し<br />

て<br />

い<br />

る<br />

壮<br />

漢<br />

の<br />

図<br />

に<br />

は<br />

溶<br />

績<br />

玉<br />

は<br />

汝<br />

の<br />

家<br />

の<br />

宝<br />

な<br />

り<br />

深<br />

く<br />

蔵<br />

し<br />

て<br />

独<br />

り<br />

に<br />

出<br />

し<br />

用<br />

ゆ<br />

く<br />

か<br />

ら<br />

ず<br />

と<br />

讃<br />

が<br />

し<br />

て<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

韓<br />

信<br />

股<br />

く<br />

ぐ<br />

り<br />

の<br />

図<br />

の<br />

讃<br />

に<br />

は<br />

股<br />

よ<br />

り<br />

出<br />

な<br />

い<br />

男<br />

は<br />

な<br />

い<br />

の<br />

だ<br />

か<br />

ら<br />

股<br />

を<br />

く<br />

ぐ<br />

る<br />

ぐ<br />

ら<br />

い<br />

の<br />

こ<br />

と<br />

は<br />

:<br />

・<br />

と<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

怒<br />

り<br />

ど<br />

め<br />

.<br />

勘<br />

忍<br />

袋<br />

の<br />

薬<br />

と<br />

し<br />

て<br />

妙<br />

薬<br />

で<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

冑<br />

の<br />

悪<br />

い<br />

人<br />

は<br />

熊<br />

ノ<br />

胃<br />

を<br />

、<br />

短<br />

気<br />

者<br />

は<br />

仙<br />

崖<br />

丹<br />

を<br />

時<br />

点<br />

な<br />

め<br />

る<br />

と<br />

、<br />

近<br />

頃<br />

流<br />

行<br />

の<br />

新<br />

薬<br />

以<br />

上<br />

に<br />

き<br />

き<br />

め<br />

が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

目<br />

を<br />

指<br />

で<br />

お<br />

し<br />

て<br />

秋<br />

の<br />

月<br />

を<br />

な<br />

が<br />

め<br />

て<br />

い<br />

る<br />

人<br />

の<br />

図<br />

に<br />

は<br />

目<br />

を<br />

お<br />

せ<br />

ば<br />

二<br />

つ<br />

出<br />

て<br />

来<br />

る<br />

秋<br />

の<br />

月<br />

無<br />

邪<br />

気<br />

至<br />

極<br />

で<br />

は<br />

あ<br />

る<br />

が<br />

、<br />

考<br />

え<br />

て<br />

見<br />

る<br />

と<br />

、<br />

と<br />

て<br />

も<br />

深<br />

い<br />

も<br />

の<br />

が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

主<br />

観<br />

と<br />

客<br />

観<br />

と<br />

が<br />

あ<br />

り<br />

あ<br />

り<br />

と<br />

現<br />

わ<br />

れ<br />

、<br />

主<br />

観<br />

の<br />

た<br />

よ<br />

り<br />

な<br />

さ<br />

、<br />

も<br />

つ<br />

と<br />

し<br />

っ<br />

か<br />

り<br />

し<br />

た<br />

主<br />

観<br />

へ<br />

の<br />

到<br />

達<br />

な<br />

ど<br />

と<br />

い<br />

う<br />

こ<br />

と<br />

が<br />

考<br />

え<br />

ら<br />

れ<br />

る<br />

が<br />

、<br />

ま<br />

た<br />

私<br />

の<br />

話<br />

に<br />

な<br />

る<br />

か<br />

ら<br />

、<br />

そ<br />

れ<br />

位<br />

に<br />

し<br />

て<br />

仙<br />

量<br />

の<br />

墨<br />

画<br />

に<br />

か<br />

え<br />

る<br />

。<br />

仙<br />

崖<br />

の<br />

画<br />

に<br />

芭<br />

蕉<br />

に<br />

蛙<br />

の<br />

画<br />

の<br />

三<br />

幅<br />

対<br />

が<br />

あ<br />

る<br />

。<br />

芭<br />

蕉<br />

に<br />

変<br />

り<br />

は<br />

な<br />

い<br />

が<br />

蛙<br />

の<br />

姿<br />

が<br />

そ<br />

れ<br />

ぞ<br />

れ<br />

違<br />

っ<br />

て<br />

い<br />

る<br />

。<br />

蛙<br />

が<br />

向<br />

う<br />

む<br />

き<br />

に<br />

な<br />

っ<br />

て<br />

と<br />

ぼ<br />

う<br />

と<br />

し<br />

て<br />

い<br />

る<br />

一<br />

幅<br />

に<br />

ほ<br />

一<br />

‐<br />

古<br />

池<br />

や<br />

何<br />

や<br />

ら<br />

ど<br />

ぶ<br />

ん<br />

と<br />

飛<br />

び<br />

こ<br />

ん<br />

だ<br />

」<br />

蛙<br />

が<br />

こ<br />

ち<br />

ら<br />

を<br />

む<br />

い<br />

て<br />

い<br />

る<br />

一<br />

幅<br />

に<br />

は<br />

「<br />

池<br />

あ<br />

ら<br />

ぱ<br />

飛<br />

ん<br />

で<br />

芭<br />

蕉<br />

に<br />

き<br />

か<br />

せ<br />

た<br />

と<br />

■<br />

一 二<br />

エピーワー<br />

一 一 F 琶 澤 齢 ・ 凸 や-,…<br />

姑 '= 己 ロゥ■ら 動 一 基 五 感<br />

一 5F<br />

一 L『 望 子 章 ●~ロー 争 。 ~~ 二 =~ーー<br />

-31-


<strong>林</strong> 木 育 種 と, <strong>林</strong> 地 肥 培 のことが,これからの 権 鴬 上 の<br />

問 題 点 として,いま,やか 霞 しくいわれている。<br />

熱 裕 * 鐸 で 特 にジャワやスマトラなどではこのことに<br />

ついては,すでによほど 前 から 考 えられていたようだ。<br />

もっともこの 地 区 のキナやゴムの 譲 害 などを$ 橇 とぷる<br />

のばすこし 無 鯉 であるかもしれないが。いま,この 二 つ<br />

のことなどについて, 謎 の 南 の 国 の 思 い 出 を 語 らして 戯<br />

きたい。<br />

12,3 年 前 に 私 はジャワでキナとお 茶<br />

(. 細 茶 にする)のある 農 園 に 局 たことがあ<br />

った。<br />

その 頃 は 大 東 諏 戦 はなやかな 時 で 幸 い 私<br />

は 早 く 行 った 方 なので,キナのエステート<br />

でも 最 も 盛 んに 栽 培 されているバンドンの<br />

南 方 ,マラバール 高 原 のK 農 園 にスること<br />

ができた。<br />

当 時 <strong>林</strong> 学 関 係 の 人 灸 が, 大 部 このキナに<br />

関 係 した 仕 事 できていたs 有 名 なバイテン<br />

ゾルブの 試 験 場 には, 京 大 の 沼 田 先 生 が 居<br />

られた。 叉 この 実 験 農 園 ともいうべきマラ<br />

員 瞥 易 書 聖 謙 展 駕 厳 墓 患<br />

バ 戸 ルの 官 営 農 園 には,いま 西 京 大 学 に 居<br />

られる 岩 村 通 正 さんが, 碓 近 の 農 園 には 吾<br />

麹 のなかまが' 人 あるいば2 人 づっ 農 園 管 <strong>本</strong><br />

々のなかまが1 人 あるいば2 人 づつ 農 園 管<br />

理 人 として 入 っていた。 私 もその1 人 とな<br />

ってキナ 栽 培 に 従 蕊 することになった<br />

× × ×<br />

私 は,このキナ・ 園 をこの 上 もなく 愛 し,<br />

〃<br />

<strong>技</strong><br />

<strong>術</strong><br />

や<br />

の<br />

考<br />

お 客 さんがあると 沼 田 先 生 も 官 営 農 園 に 来 られ, 岩 村<br />

さんのお 宅 で, 媛 炉 の 火 をかこんで,(ここは 高 原 なの<br />

で, 夜 は 肌 寒 いくらいであった)お 話 を 伺 う 機 <strong>会</strong> も 屡 を<br />

あり, 近 くの 農 園 の 人 をもよく 車 でかけつけたものだ。<br />

この 地 区 に 約 12,3のエステF- 卜 があったが 皆 よくか<br />

たまっており, 夫 点 1,000 町 歩 位 の 面 桜 を 担 当 して 居 た<br />

が, 大 低 自 動 車 を 持 って 居 たので,お 客 さんなどがあっ<br />

た 時 などは 電 話 1 <strong>本</strong> ですぐ 集 まり, 夕 食 を 共 にするとい<br />

I<br />

南<br />

の<br />

國<br />

の<br />

思<br />

うようなことができまったく <strong>日</strong> <strong>本</strong> に 居 るの<br />

と 同 じようで, 今 から 考 えると 誠 になつか<br />

しい- 駒 であった。<br />

× × ×<br />

南 方 のキナの 経 営 は, 堂 つたく 果 樹 園 芸<br />

のようであったが,その 力 i 謙 方 法 の 模 <strong>本</strong> に<br />

は, 最 もホ 操 的 な 経 営 方 法 によって‘ 仕 窪 が<br />

行 われていた。<br />

各 農 園 には,かならず 施 <strong>業</strong> 案 のようなキ<br />

ナの 標 準 生 産 量 の 査 定 雷 ができていた。<br />

すなわち,お 前 の 農 園 は, 毎 年 何 町 歩 を<br />

伐 採 して, 何 I、ンのキナ 皮 を 生 産 , 出 荷 せ<br />

坂 え ‘ 蕊 錐 しL。 ' 剛 '、ン… 膜 を…。 出 確<br />

博<br />

いねばならない。 叉 何 町 歩 の 造 休 をすべきか<br />

襄 出 " 創 鯛 鯛 蝋 農 “<br />

〃<br />

ど<br />

朝 起 きるとすぐ 西 部 劇 にでるようなオーフ,<br />

駕 ンの 馬 鰹 車 (ここではサドとよんでいたが)<br />

欝 霞 職 鰄 L§"』 雲 雪 一 ‘、,した""…され, 樋 赫 され<br />

事 鞭 1りす 為 ので‘<br />

に 乗 って, 朝 の 山 の 仕 察 を 一 廻 りするのであった。その てゆくのを 見 て, 学 佼 を 卒 <strong>業</strong> して 始 めてたずさわった 仕<br />

<strong>日</strong> 特 に 重 要 な 作 <strong>業</strong> をやる 処 などをえらんで 馬 を 飛 ばして 率 が, <strong>林</strong> <strong>業</strong> の 根 <strong>本</strong> 理 念 である 保 続 の 思 想 で 山 が 迩 営 され<br />

走 り, 一 応 仕 事 の 方 法 をたしかめてから 帰 って 朝 食 をと タネ 富 きから, 植 <strong>林</strong> , 撫 育 , 伐 採 , 皮 の 乾 燥 , 出 荷 童 で<br />

り, 今 庭 はゆっくりと 遠 くの 分 園 の 作 <strong>業</strong> を 見 るように なんでも1 年 の 仕 事 淀 あるこのエステ 戸 I、 経 営 のたのし<br />

し,やがてきまっておとずれる 南 方 特 有 のスコールのく さをしふじ 桑 と 痴 惑 したものだ。<br />

る 頃 には 帰 って 昼 食 ヒルネをして 夕 刻 , 農 園 の 事 務 をと また,この 萱 淀 書 に 非 常 に 興 味 を 感 じ, 自 分 の 居 る 農<br />

るというような 毎 <strong>日</strong> の 生 活 を, 愉 快 な 気 持 のよいものと<br />

思 っていた。<br />

園 は 勿 論 , 近 所 の 農 園 のも 借 りてきてタイプで 写 しとり<br />

参 考 にした。<br />

× × × × × ×<br />

当 時 , <strong>日</strong> <strong>本</strong> からも 農 <strong>林</strong> 関 係 の 先 生 が 沢 山 視 察 にこられ<br />

た・そしてキナ 園 の 現 地 を 見 られる 人 は 必 ず,まず 官 営<br />

農 園 をゑて, 次 ぎにすぐ 地 続 きの 私 の 居 たK 農 園 に 来 ら<br />

れキナの <strong>林</strong> の 美 事 なこと,その 蓄 積 の 多 いのに 驚 嘆 され<br />

てゆかれた。 今 でも 思 いだされるのは, 厩 部 先 生 が 真 白<br />

な 海 軍 の 長 官 の 服 装 で 見 えられたこと, 京 大 の 木 原 先 生<br />

が 采 られたことなどで,その 他 ずいぶん 沢 山 の 人 が 見 え<br />

た。<br />

筆 者 . 神 奈 川 県 <strong>林</strong> 務 謀<br />

-32-<br />

私 は 入 園 早 禽 は,その 土 地 の 言 葉 をおぼえたり, 今 重<br />

での 撰 培 法 を 一 応 の 象 込 むのに,まったくあわただしい<br />

月 <strong>日</strong> を 過 したが,やがてそれも 一 段 落 つくと, 自 分 が 居<br />

るキナ 園 がどうしてこのような 立 派 な 蓄 積 を 持 ち, 多 く<br />

のキニーネを 生 産 するようになつたかの 原 因 をつきつめ<br />

ようと 考 えた。<br />

まったく,この 農 園 のキナの 成 育 はすばらしいもので<br />

キナという 広 葉 樹 の 称 が, 内 地 のスギかヒノキの 美 <strong>林</strong> を<br />

ふるような 辮 目 をしていた。そこで 重 ず, 開 園 当 初 から<br />

の 決 蝉 書 やその 他 の 参 考 講 類 や, 農 園 に 古 くから 居 る 人<br />

1<br />

雪<br />

呈<br />

一<br />

■<br />

俳<br />

口<br />

『<br />


坂 <strong>本</strong> : 南 の 国 の 思 い 出<br />

一<br />

〕<br />

0<br />

●<br />

心<br />

一 =‐<br />

人 からききただすようなことをしてしらべた。そして 現<br />

在 の 農 園 ができるまでにはいろいろの 静 心 があることが<br />

わかり, 誠 に 敬 服 の 至 りであった。<br />

そこで 発 見 され, 痛 切 に 感 じさせられたことの 最 も 大<br />

きなものは,いま 問 題 になっている 品 種 という 考 え 方 を<br />

ここではつどに 取 り 入 れていることと, <strong>林</strong> 地 鯉 音 という<br />

ことであった。<br />

K 農 園 は,この 農 園 の 名 前 のついた 品 種 ばかりを 親 告<br />

していた。この 品 種 がどのようにして 作 りだされたかは<br />

遂 いにしらべるひまがなかった。この 農 園 のK63 号 と<br />

いう 品 種 は 成 育 がよく, 皮 が 厚 く,キー 戸 ネの 含 量 も 最<br />

も 高 いものであった。 全 園 の6~7 割 はこれで 占 めてい<br />

た。この 品 種 は,キナの 代 表 的 品 種 として, 他 の 農 園 で<br />

も 沢 11I 謝 音 されていた。 幼 令 赫 は, 殆 んどこれで 占 めて<br />

いたが, 老 令 赫 のなかには 既 に 古 典 的 な,K35 号 とい<br />

うような 品 種 や,その 他 いろいろのK 何 号 というものが<br />

植 えてあった。<br />

そこで 私 は 恰 慶 その 頃 ,まず 手 ツ 治 めとして, 農 園 にあ<br />

るいろいろの 品 種 を 一 つの 山 に 集 めて, 比 較 識 園 を 作<br />

ることを 考 えた。これらはすべて 接 木 で 苗 を 作 るので,<br />

純 系 に 近 い 苗 が 容 易 に 作 ることができた。<br />

栽 培 面 積 の 一 番 多 いK63 号 の 幼 令 <strong>林</strong> の 中 にも, 更 に<br />

いくらか 変 った 系 統 がまぢっているのが 判 然 と 見 受 けら<br />

れ,これをK.B63 号 という 記 号 をつけて, (Bは 新 し<br />

いというマレー 語 の 頭 字 をとって)これらも 分 類 して 植<br />

えた。この 各 炎 の 苗 木 を 作 り,やつと 山 に 植 え 終 った 頃<br />

終 戦 となって 引 揚 げざるをえなくなったのであるが, 今<br />

この 見 <strong>本</strong> 園 がどのようになっていることか, 一 産 行 って<br />

みたいようである。<br />

× × ×<br />

次 にこのような 立 派 なキナ <strong>林</strong> がどうしてできたのか,<br />

その 育 て 方 に 何 か 変 ったことがないものかとよくしらべ<br />

て 承 るとおぼろげながら,その 原 因 がわかったような 気<br />

がした。<br />

それは 徹 底 した 集 約 栽 培 と <strong>林</strong> 地 肥 培 ということであっ<br />

た。<br />

意 外 に 思 ったのは,この 美 休 を 作 ったここの 前 の 支 配<br />

人 は, オランダ 人 で 法 学 士 であったとのこと。 この 人<br />

は 長 い 間 ここの 支 配 人 として,キナ 山 に 吾 とが 考 えられ<br />

ないような 集 約 な 手 入 と, 施 肥 を 行 ったのである。( 当<br />

時 ,この 地 区 では, 労 力 というものは 極 めて 容 易 に,し<br />

かも 安 くえられたのがこれをするのに 一 層 容 易 にしたの<br />

だが)。<br />

集 約 な 手 入 の1,2を 思 いだすままに 記 すと, 間 伐 を<br />

する 時 キナは 根 の 皮 まで 利 用 するので 必 ず 堀 りあげるの<br />

であるが,その 堀 り 起 した 穴 を 更 に 一 層 大 きく 堀 りなお<br />

すことである。したがって, 壮 令 詠 にば,よくこの 大 き<br />

な 穴 が 点 食 とあり, 見 学 渚 は 菫 ずこの 穴 にびっくりした<br />

ものだ。 私 も 情 践 木 の 選 定 で, よく 上 ばかり 見 ている<br />

と,この 穴 に 落 ちたものであったが 一 度 落 ちるとなかな<br />

か 出 られない 位 深 いものであった。これは 南 方 で 多 いス<br />

コールを 一 時 ここにため,また 土 砂 も 落 葉 , 草 などとも<br />

にここに 順 次 たまり,この 穴 がふさがる 頃 には,その 後<br />

の 間 伐 で, 叉 新 しい 穴 ができるというしく 承 になってい<br />

た。 択 伐 の 形 式 をとっている <strong>林</strong> は,この 穴 の 跡 に 苗 を 植<br />

えるのでその 成 育 は 実 にすばらしい。また, 山 は 潅 沐 を<br />

いっさいはやさず, 草 もやわらかい 捜 質 のものばかで,<br />

イネ 科 系 の 悪 質 は 雑 草 (アラン,アランとよんでたが)<br />

若 し1 <strong>本</strong> でも 生 えているのが 麦 郵 人 にぶつかるりと,そ<br />

の 分 園 主 任 は 恐 らく 首 になろうと 思 われる 位 徹 い 底 した<br />

手 久 であった。<br />

K 農 園 の <strong>林</strong> 地 麺 巴 憾 , 実 に 多 量 のものであった。ここ<br />

では 壮 令 <strong>林</strong> まで 皆 , 毎 年 獅 凹 をしていたようだ。<br />

前 記 農 園 洪 錬 書 から, 開 園 から 現 在 までいくらの 施 肥<br />

がされたかを 捨 いだしたがそのくわしい 数 字 はいまは 忘<br />

れた。<br />

肥 料 は 主 として,ヤシ 油 のしぼり 粕 であった。このよ<br />

うな 美 喜 な <strong>林</strong> ができ, 多 量 のキナ 皮 がとれるようになっ<br />

た 今 から 考 えて 承 れば,これに 与 えた 施 肥 の 経 蜜 は,こ<br />

こでは 比 較 にならないほど 少 いものであったようだ。<br />

そこで 私 はいつもこの 立 派 なキナ 園 の 中 を 通 る 時 ,こ<br />

の 湾 学 士 の 施 肥 方 法 などを 考 えるのであった。<br />

これがもし, 農 学 士 であったならば, 或 は 別 の 形 で 立<br />

派 なキナ 園 ができていたかもしれないが。しかし,とか<br />

く 吾 を 農 <strong>林</strong> 学 を 学 んだ 者 は 施 肥 をするとなると,すぐ 頭<br />

にその 成 分 は,Nはこれ 位 >Pは,やれKはこの 位 の 割<br />

合 であるべきだというような 按 <strong>術</strong> 的 な 先 入 観 で 鰄 巴 を 行<br />

うものだ。<br />

しかし,この 法 学 士 は 接 <strong>術</strong> やが 考 えられないようなま<br />

"つたく 想 像 できないような 無 茶 な 獅 凹 方 法 をこの 山 にや<br />

ったのではないだろうか,それが 今 <strong>日</strong> , 世 界 一 の 諒 資 を<br />

有 し, 農 園 の 倉 庫 には 常 に 何 千 トンというキナ 皮 が 出 荷<br />

を 待 っているというようなキナ 山 にしたのではないだろ<br />

うか。<br />

ここが 吾 凌 の 学 びたいところだと 思 う。<br />

最 近 , 各 所 で” 巴 試 験 が 行 われているが, <strong>技</strong> <strong>術</strong> やが 考<br />

える 範 囲 を 越 えたような 施 肥 設 計 を 考 えてみることも 無<br />

駄 ではないかと 思 われる。<br />

全 然 既 存 がいねんを 捨 てて, 白 紙 になって 実 淡 して 承<br />

ること, 或 は 専 門 外 の 人 から 思 いもよらぬヒントが 得 ら<br />

れるということ,これは 単 に 施 肥 識 羨 にかぎらず, 吾 を<br />

<strong>技</strong> <strong>術</strong> 者 として 必 要 ではないだろうかと 瘤 駁 させられ, 思<br />

いだすままにこの 駄 文 を 話 して 承 た。<br />

-33-


、<br />

J<br />

、 菩 提 樹<br />

漫 筆<br />

石 川 利 治<br />

(30.11.の<br />

真 の 菩 提 樹 の 学 名 はFicusreligiosaL.であって,<br />

所 謂 菩 提 樹 はElaeocarpusGanitrusRoxb.にして,こ<br />

の 実 を 印 庭 では 僧 侶 が 念 珠 として 用 ゆ・ 印 度 ・ 馬 来 群 島<br />

に 分 布 する 常 緑 喬 木 で 印 度 にてはRodrakと 云 う。 葉 は<br />

披 針 形 膜 質 , 小 鋸 歯 を 有 し 長 3~5 寸 , 葉 柄 長 5 分 . 総<br />

状 花 序 ・ 核 果 経 普 通 7~8 分 熟 すれば 帯 紫 緑 色 中 果 皮 食<br />

用 ・ 種 子 球 形 又 妹 楕 円 形 径 5~6 分 タ 価 に 不 規 則 なj 瘤<br />

状 の 凸 起 あり, 極 めて 堅 く 普 通 縦 に5 <strong>本</strong> の 条 ありて5 室<br />

を 有 するも 種 子 ほ 大 抵 1 個 , 磨 く 時 は 光 沢 を 発 し 暗 紫 紅<br />

編 色 となる。 英 名 はTndianbeadと 云 う。 ( 山 ・ 大 ・<br />

4)( 柴 田 ・ 金 平 )<br />

、ヒカケノカヅラの 胞 子 の 効 用<br />

胞 子 は 全 体 角 陵 を 有 し, 其 の 表 面 は 常 に 凹 凸 を 生 じ,<br />

凹 部 には 空 気 を 充 満 するを 以 って 水 分 を 吸 収 することが<br />

ない。それで 古 来 丸 薬 の 衣 として 鴬 用 し, 叉 謹 謹 類 ・ 革<br />

手 袋 等 の 保 存 に 用 いらる。 古 くから 神 聖 なものとして 取<br />

扱 われた。1 <strong>日</strong> の 採 収 堂 は1 人 当 り20~40 匁 と 云 う。<br />

( 山 ・ 大 ・4, 狩 野 )<br />

20 吐 月 峯 の 竹 細 工<br />

吐 月 峯 とは 灰 吹 , 静 岡 県 安 倍 郡 長 田 村 丸 子 なる 泉 ケ 谷<br />

と 称 する 場 所 , 山 頂 の 鞍 部 ほ 中 秋 の 月 を 吐 くを 以 って 山<br />

麓 の 柴 屋 寺 を 観 月 の 苑 となし, 雅 客 の 集 参 する 者 少 から<br />

ざりLと 云 う。 柴 屋 寺 はまた 名 を 吐 月 峯 と 云 う。( 山 ・<br />

大 ・4)<br />

、 邦 領 産 落 葉 松 3 種<br />

1. カラマツ(Lax・ixleptolepis, Gord) 信 ・ 武 ・<br />

甲 ・ 駿 地 方 を 中 心 として, 加 ・ 越 ・ 上 ・ 下 野 諸 山 に 産 す。<br />

2. シコタンマツ(L.Kurilensis,Mayr.) 千 島 列 島<br />

中 択 捉 島 j 劣 化 に 産 す。<br />

3. ダフリカ 落 葉 松 (L・"ImricaTurez.) 東 部 西 比<br />

利 亜 を 中 心 とし,、 満 ・ 鮮 及 び 樺 太 に 産 す。( 山 ・ 大 ・3,<br />

白 沢 )<br />

、 降 雨 を 知 る 樹 木<br />

年 駈 ツニー<br />

挫 柳 叉 は「アカヤナギ」, 鯉 は 元 来 「テイ」・と 請 ふ 字<br />

なるが「ギヨ」と 訓 ませるには, 支 那 の 鰄 碓 翼 なる 書 物<br />

にある。「 樫 鱈 細 きこと 糸 の 如 く 姻 郷 愛 すべし, 天 の 将<br />

に 雨 降 らんとするや 裡 先 づ 気 を 起 し 以 って 之 に 応 ずる,<br />

1<br />

-34-<br />

故 に 一 名 雨 師 と 謂 ひ” 而 して 字 は 聖 に 従 ふ」と 雨 降 らん<br />

とする 前 には, 万 朶 の 翠 葉 悉 く 上 を 向 く。( <strong>日</strong> 比 谷 公 園<br />

にあり)<br />

樫 柳 ( 御 柳 .サツキギョリュウ)<br />

(TamarixjuniperinaBunge.)<br />

落 葉 小 喬 木 ・ 樹 高 凡 3m・ 枝 細 長 ・ 小<br />

形 ・ 葉 細 披 針 形 鋭 頭 ・ 花 淡 紅 色 ・ 総 旋 花 序 ・ 初 夏 及 秋 季<br />

開 花 ・ 初 夏 のものは 花 大 形 なるも 結 実 せず。 庭 園 樹 ・ 中<br />

華 原 産 ・ 植 栽 ( 山 ・ 大 ・3)<br />

20ラック 虫 及 び 其 の 生 産 物<br />

印 度 に 産 する 介 殻 虫 科 に 属 する 昆 虫 で,その 分 泌 物 は<br />

「ラック」 叉 は「セラツク」として 塗 料 に 用 ゆ・ラック<br />

(Lac 叉 はLakh)は 梵 語 の10 万 の 意 味 のLaksha 叉 は<br />

R"1rghE'<br />

より 起 り,この 昆 虫 が 数 10 万 樹 上 に 群 瘻 する 意<br />

味 である。( 山 ・ 大 ・5)<br />

、「チウインガム」の 原 料<br />

「チクレ」(Chicle)と 称 する 一 種 の「ゴム」の 木 よ<br />

り 採 取 。 墨 国 「ユカタン」 半 島 が 主 要 原 産 地 。<br />

、 楊 樹 頭 と 黄 落<br />

ともに 蘇 州 の 方 言 で, 楊 樹 頭 は「ドロヤナギ」の 梢 の<br />

事 を 意 味 し, 主 義 なく 節 操 なき 人 の 異 称 に 用 ゆ°すな<br />

わち 西 風 吹 かば 東 に 寄 り, 東 風 吹 けば 西 になびくの 意 な<br />

り。 黄 落 ば「 終 結 が 尼 諭 『に 帰 する」との 意 義 に 俗 用 せら<br />

る。<br />

、 緑 摘 の 葉 刈<br />

春 先 きに 松 の 枝 の 先 端 にある 芽 が 勢 いよく 伸 びるのを<br />

「 緑 」と 云 って,これを 摘 象 とることを「 緑 摘 」と 称 し<br />

て 居 る。この 方 法 は 強 い 枝 のは5~6 分 残 して 摘 承 , 弱<br />

い 枝 のものは 長 く 摘 承 , 緑 の 中 で 中 央 のものは 元 から 取<br />

り 除 いて 樹 勢 を 均 一 にする。 注 意 すべきことは 必 ず 金 物<br />

を 用 ひないで 手 で 摘 むことである。<br />

葉 刈 とは 秋 になって 密 に 込 んでいる 枝 や, 曲 りくねっ<br />

た 枝 , 懐 枝 なとをまづ 取 り 除 いて, 強 き 枝 の 葉 は 多 く,<br />

弱 い 枝 の 葉 は 少 なく 葉 を 取 り 除 くのである。この 際 春 か<br />

ら 伸 びた「 緑 」は 一 人 前 の 枝 となって 居 るから,その 内<br />

適 当 な 枝 2を 残 して 他 は 坂 り 去 る。それでも 形 の 悪 いと<br />

きは 針 金 等 で 整 形 すればよい。その 時 期 ほ 樹 脂 の 出 ない<br />

1 月 頃 がよい。 肥 掛 憾 錫 3 枚 を 水 3 升 に 入 れ30 分 位 い<br />

煮 た 汁 が 一 番 よいと 云 われて 居 る。<br />

20 独 乙 から 連 合 国 へ 語 償 した <strong>林</strong> 木 種 子 及 び 苗 木 の 数 量<br />

第 一 次 大 戦 終 結 後 独 乙 から 仏 ・ 白 ・ 伊 の3 国 え 賠 償 と<br />

して, 大 正 9 年 12 月 第 1 回 交 付 から 同 11 年 3 月 第 13 回<br />

交 付 迄 の <strong>林</strong> 木 種 子 及 び 苗 木 数 量 の 合 計 は<br />

松 種 子 6,500kg<br />

唐 檜 種 子 2,100"<br />

泡 種 子 25,000〃<br />

禅 種 子 400"<br />

極 苗 2,000,000 <strong>本</strong><br />

唐 檜 苗 2,500,000〃 ( 山 ・ 大 ・12)<br />

=<br />

一<br />

荘<br />

&<br />

自<br />

白<br />

画<br />


第 4 回 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 写 真 コンクール 懸 賞 作 品 蕊 簔 要 綱<br />

8<br />

一<br />

必<br />

v<br />

M<br />

一<br />

I 題 材<br />

『 森 <strong>林</strong> 叉 は <strong>林</strong> <strong>業</strong> を 主 題 とした 写 真 』<br />

第 1 部 森 <strong>林</strong> の 生 態<br />

榊 目 森 <strong>林</strong> 植 物 森 <strong>林</strong> 動 物 植 生 の 推 移 森 <strong>林</strong> 笂 象 森 <strong>林</strong> 被 害 ・・ ・ ・・ 等<br />

第 2 部 森 <strong>林</strong> , 称 <strong>業</strong> の 作 <strong>業</strong><br />

造 <strong>林</strong> 治 山 伐 木 造 材 運 材 苗 畑 火 災 警 防 測 定 測 歎 工 事 ・…・ 等<br />

第 3 部 一 磯<br />

森 <strong>林</strong> 美 観 光 リクリエーション・・ ・・・ 等<br />

一 般 的 な 芸 <strong>術</strong> 的 香 りの 高 い 作 品<br />

Z 賞<br />

特 選 1 名 農 <strong>林</strong> 大 臣 徴 状 賞 金 5,000 円 ( 副 溌 謝 不 )<br />

一 席 2 名 <strong>林</strong> 野 庁 長 官 賀 状 賞 金 3,000 円 ( 副 賞 賞 杯 ) ( 以 上 申 請 中 )<br />

二 席 6 名 <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong> 理 事 長 賞 賞 金 2,000 円 ( 副 賀 賞 品 )<br />

三 席 12 名 賞 金 1,000R ( 副 賞 賞 品 ) .<br />

佳 作 50 点 記 念 品<br />

備 考 1. 各 部 の1 席 のうち 最 懐 秀 作 品 を 特 選 とする。<br />

2. 1 人 で2 点 以 上 入 選 の 場 合 ばその 作 品 に 席 位 を 付 けるが, 授 賞 ほ 最 高 位 の 一 賞 のみとする。<br />

3. 各 席 に 該 当 する 作 品 がない 場 合 淀 は 空 席 とすることがある。<br />

3 募 集 規 定<br />

◇ 写 真 の 大 さ<br />

◇ 募 集 締 切<br />

四 ツ 切 り<br />

昭 和 31 年 9 月 20 <strong>日</strong><br />

◇ 送 付 先 東 京 都 千 代 田 区 六 番 町 七 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong> 宛<br />

◇ 応 募 誉 の 資 格 は 限 定 しない。<br />

◇ 応 募 作 品 は 返 却 しない。<br />

◇ 応 募 作 品 の 展 随 , 発 表 等 の 権 利 は <strong>本</strong> <strong>会</strong> に 帰 属 するものとする。<br />

◇ 応 募 注 意<br />

(イ) 応 募 点 数 は 制 限 しないが 昭 和 30 年 4 月 1 <strong>日</strong> 以 降 撮 影 したもので, 刊 行 物 叉 は 全 国<br />

大 <strong>会</strong> に 未 発 表 のものであること。<br />

( 口 ) 作 品 の 裏 面 には 次 の 事 項 を 明 記 した 紙 片 を 貼 付 すること。<br />

1. 1 部 ,2 部 ,3 部 の 別<br />

2. 題 名 ( 第 1 部 , 第 2 部 については 題 材 の 内 容 を 簡 単 に 説 明 すること)<br />

3. 撮 影 年 月 <strong>日</strong> 及 び 場 所<br />

4 撮 影 データー<br />

5. 応 募 者 の 住 所 , 職 <strong>業</strong> , 氏 名<br />

(ハ) 封 筒 の 表 紙 に「 懸 徴 写 真 」と 朱 番 すること。<br />

4 審 査 員 ( 委 嘱 中 )<br />

塚 <strong>本</strong> 閣 治 氏 ( 写 真 界 の 権 威 ) 石 川 東 吾 氏 ( 農 <strong>林</strong> 省 光 画 <strong>会</strong> 副 <strong>会</strong> 長 )<br />

原 忠 平 氏 ( <strong>林</strong> 野 庁 研 究 普 及 課 長 ) 奥 田 孝 氏 ( <strong>林</strong> 野 庁 <strong>林</strong> 政 課 長 )<br />

松 原 茂 氏 ( <strong>日</strong> <strong>本</strong> 鉢 <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong> 常 務 理 事 )<br />

ら 審 査 発 表<br />

篝 査 の 結 果 は「 <strong>林</strong> 鐸 <strong>術</strong> 」 誌 に 発 表 する。<br />

s 展 覧 <strong>会</strong><br />

久 選 作 品 は 昭 和 31 年 10 月 東 京 に 於 ける 山 <strong>林</strong> 復 興 大 <strong>会</strong> その 他 適 当 な 機 <strong>会</strong> に 展 覧 <strong>会</strong> を 開 催 する。<br />

主 催 社 団 法 人 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong><br />

後 援 農 <strong>林</strong> 省<br />

<strong>協</strong> 賛 . 小 西 六 写 真 工 <strong>業</strong> 株 式 <strong>会</strong> 社<br />

-35-<br />


第 9 回 通 常 総 <strong>会</strong> 開 催 通 知<br />

1.<br />

<strong>日</strong> 時 昭 和 31 年 5 月 30 <strong>日</strong> ( 水 曜 )<br />

2.<br />

3.<br />

午 後 1 時 より<br />

場 所 森 <strong>林</strong> 記 念 館 <strong>会</strong> 議 室<br />

<strong>会</strong> 議 の 主 要 目 的<br />

第 1 号 議 案 昭 和 30 年 度 <strong>業</strong> 務 報 告 並 びに 収 支 決 算 報 告 の 件<br />

第 2 号 議 案 昭 和 31 年 度 事 <strong>業</strong> 方 針 並 びに 収 支 予 算 の 件<br />

第 3 号 議 案 役 員 改 選 の 件<br />

4. 併 せて 開 催 する 事 項<br />

(1) 第 2 回 <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> コンテスト<br />

壼<br />

且<br />

一<br />

<strong>日</strong> 時 昭 和 31 年 5 月 29 <strong>日</strong> ( 火 曜 )<br />

午 前 9 時 より<br />

場 所 森 <strong>林</strong> 記 念 館<br />

表 彰 式<br />

<strong>日</strong> 時 昭 和 31 年 5 月 30 <strong>日</strong> ( 水 曜 )<br />

場 所 森 <strong>林</strong> 記 念 館<br />

i<br />

湧<br />

孵<br />

間<br />

(2) 講 演 <strong>会</strong><br />

<strong>日</strong> 時 昭 和 31 年 5 月 30 <strong>日</strong> ( 水 曜 )<br />

午 後 2 時 40 分 頃 より<br />

一 三 二<br />

場 所 森 <strong>林</strong> 記 念 館<br />

(イ) <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> コンテスト 入 選 最 優 秀 者 の 発 表<br />

(ロ) 読 売 新 聞 論 説 委 員 愛 川 童 義 氏<br />

I<br />

0<br />

昭 和 31 年 5 月 10 <strong>日</strong> 発 行<br />

<strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> 第 171 号<br />

|…<br />

編 集 発 行 人 松 原 茂<br />

印 刷 所 合 同 印 刷 株 式 <strong>会</strong> 社<br />

社<br />

団 法 人 <strong>日</strong> <strong>本</strong> <strong>林</strong> <strong>業</strong> <strong>技</strong> <strong>術</strong> <strong>協</strong> <strong>会</strong><br />

東 京 都 千 代 田 区 六 番 町 7 琴 也<br />

電 話 (33)7627.9780 番<br />

振 替 東 京 60448 番<br />

-36-


|<br />

,<br />

--<br />

一 <strong>林</strong> <strong>業</strong><br />

豊 謹 瀞 葉<br />

婁 警 警 蔦<br />

振<br />

替<br />

東<br />

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三<br />

四<br />

七<br />

五<br />

七<br />

番<br />

撰<br />

藤<br />

辻<br />

許<br />

<strong>林</strong><br />

隆<br />

誠<br />

道<br />

共 著<br />

<strong>林</strong> <strong>業</strong> 労 働 図 説<br />

◎<br />

図<br />

書<br />

目<br />

録<br />

呈<br />

◎<br />

癖<br />

聡<br />

綱<br />

僻<br />

誠<br />

刑<br />

枢<br />

森<br />

畠 ) 北<br />

{<br />

二<br />

超<br />

壼<br />

都<br />

藷<br />

種 苗 ・ 育 <strong>林</strong> ・ 撫 育 編<br />

A5 判 250 頁 予 価 600 円<br />

6 月 下 旬 刊<br />

最 近 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 方 面 でも 経 営 の 合 理 化 作 <strong>業</strong> の 改 善 ,<br />

<strong>林</strong> <strong>業</strong> の 機 械 化 などが 真 剣 に 論 議 されて 来 たが,<br />

如 何 にこれを 具 体 化 させるかは 作 <strong>業</strong> の 科 学 的 分<br />

析 を 行 いはじめて 可 能 と 考 えられる。 <strong>本</strong> 書 はか<br />

かる 意 図 のもに 第 一 編 として 作 <strong>業</strong> 者 の 実 態 を 探<br />

究 しその 場 その 場 のエネルギー 代 謝 率 を 掲 示 し<br />

かつ 各 作 <strong>業</strong> の 理 解 を 深 めるために 写 真 450 枚 を<br />

以 って 解 説 した 斯 界 唯 一 の 書<br />

主 要 目 次 第 1 章 エネルギー 代 謝 率<br />

第 2 章 種 苗 事 <strong>業</strong> 種 子 採 取 一 整 地 - 床 作 り<br />

一 播 付 け 一 床 替 苗 木 の 堀 坂 選 苗 , 仮 植 一 例 轌 床<br />

への 植 付 け 一 挿 木 作 <strong>業</strong> 一 除 草 作 <strong>業</strong> 一 <strong>日</strong> 除 け 一 潅<br />

水 および 消 毒 一 山 出 苗 堀 坂 および 選 苗 一 山 出 苗<br />

一<br />

梱 包 作 <strong>業</strong> 第 3 章 造 <strong>林</strong> 撫 育 事 <strong>業</strong> 地 栫 ,<br />

下 刈 作 <strong>業</strong> 一 新 樅 作 <strong>業</strong> 一 <strong>技</strong> <strong>術</strong> 作 <strong>業</strong><br />

出<br />

版<br />

K<br />

K<br />

附<br />

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著<br />

<strong>本</strong><br />

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必<br />

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究<br />

<strong>会</strong><br />

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<strong>技</strong><br />

<strong>術</strong><br />

研<br />

究<br />

<strong>会</strong><br />

編<br />

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箸<br />

<strong>林</strong><br />

製 武 農 製<br />

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<strong>業</strong><br />

山<br />

三<br />

<strong>技</strong> <strong>林</strong> 経<br />

箸<br />

<strong>術</strong> 暹 営 煮<br />

他<br />

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<strong>技</strong><br />

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材<br />

積<br />

表<br />

農<br />

<strong>林</strong><br />

省<br />

山<br />

<strong>林</strong><br />

局<br />

編<br />

東 京 大 学 名 誉 教 授<br />

農 学 博 士<br />

吉 田 正 男 署<br />

| 書 理 論 森 <strong>林</strong> 経 理 学<br />

A5.380 頁 価 480 円 〒55 円<br />

| 窺 慧 裁 墓 鶏 利 学<br />

)<br />

四 三 二 一<br />

褒 謹 瀞 墓 島 田 錦 蔵 著<br />

A5. 154 頁 価 230 円 〒40 円<br />

雪 <strong>林</strong> 政 学 概 要<br />

A5. 286 頁 価 450 円 〒55 円<br />

諺 葦 瀞 婆 中 村 資 太 郎 箸<br />

育 <strong>林</strong> 学 原 論<br />

A5. 418 頁 価 400 円 〒55 円<br />

謬 誉 零 裡 三 浦 伊 八 郎 署<br />

書 <strong>林</strong> <strong>業</strong> 実 験 と 実 習<br />

A5. 456 頁 価 480 円 〒55 円<br />

‘| 貴 学 轄 士 井 上 元 則 箸<br />

議<br />

簿 合 麗 ☆<br />

産 板 材<br />

題 手<br />

エ<br />

1<br />

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〒二<br />

〒七<br />

〒四<br />

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一 ○ 五 ○ 五 五 一 五<br />

六 ○ ○○<br />

○○<br />

六 ○<br />

円 円 円 円 円 門 円 円<br />

、<br />

<strong>林</strong> <strong>業</strong> 巻 害 A 2虫 0 頁 防 除 論<br />

上 5<br />

中 巻 A5<br />

32<br />

0 頁<br />

●●<br />

需 鑿 隅 〒 各 50<br />

■<br />

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Ⅱ<br />

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L 一 地 球 出 版 耐 t 瀞 鱗 涛 零 百 X 鶴 』<br />

連<br />

八 七 六 五<br />

運 プ 生 ・ <strong>業</strong> ・ <strong>業</strong> ;<br />

誉 撚 難 愈 職<br />

板 材 侭 ーフ 約<br />

灘 売<br />

等 . .<br />

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買<br />

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項<br />

も<br />

詳<br />

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<strong>業</strong><br />

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<strong>林</strong><br />

<strong>業</strong><br />

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<strong>業</strong><br />

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明<br />

し<br />

、<br />

蕊<br />

最 新 刊<br />

B<br />

6<br />

二<br />

九<br />

六<br />

頁<br />

上<br />

製<br />

函<br />

入<br />

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価<br />

三<br />

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種 苗 、 床 士 の 消 毒 に<br />

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僅<br />

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煉 煙 方 式 による 新 殺 虫 剤<br />

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一 画 、・ 字 デマ 丘 等 言 言 一 = 工 守 乞 画 『 潤<br />

あらゆる 害 虫 に<br />

口<br />

一<br />

一<br />

一<br />

一<br />

並<br />

=,~<br />

株 式 <strong>会</strong> 社 豊 薬 :<br />

三<br />

東 京 都 中 央 区 <strong>日</strong> <strong>本</strong> 鱸 <strong>本</strong> 町 4の15<br />

大 阪 ・ 描 岡 ・ 仙 台 ・ 札 幌<br />

共<br />

9<br />

J<br />

訳<br />

呼<br />

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年<br />

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四 十<br />

<strong>日</strong><br />

第 発<br />

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毎<br />

月<br />

一<br />

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十<br />

<strong>日</strong><br />

発<br />

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<strong>林</strong><br />

<strong>業</strong><br />

<strong>技</strong><br />

<strong>術</strong><br />

同 系 重 美 豆 の 水 季 を 遥 勿 !‘= 猶 'ご 晨 俊 観 ろ<br />

第<br />

一<br />

七<br />

一<br />

号<br />

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興<br />

<strong>林</strong><br />

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第<br />

七<br />

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七<br />

号<br />

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9駕<br />

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廻 駕<br />

理 駕<br />

坊 笈<br />

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単 価<br />

17<br />

調 〃 〒調<br />

L<br />

19<br />

昭 / 〒鈎<br />

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昭 〒<br />

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25<br />

凡<br />

昭 〒<br />

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種 類 単 価<br />

6鰯<br />

7笈<br />

21<br />

昭 く謹<br />

j<br />

7<br />

8<br />

9<br />

駕 9 駕 23<br />

謂 く華<br />

j 発 売 元 譲 東 京 <strong>林</strong> 都 文 野 京 区 共 小 石 済 川 町 1-1 <strong>会</strong><br />

擬 替 口 座 東 京 195785 番<br />

, 駕<br />

26<br />

昭 く謹<br />

j<br />

電 話 小 石 川 (92)2032.8389<br />

哩 駕<br />

29<br />

調 く謹<br />

J 鐵 豊 元 <strong>日</strong> <strong>本</strong> 索 鋼 具 株 式 <strong>会</strong> 社<br />

東 京 都 中 央 区 新 道 町 2-8

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