solaris-tips-for-linux-users
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Linuxユーザのための<br />
Oracle Solarisの 使 い 方<br />
2014 年 8 月 ( 第 1.0 版 )<br />
富 士 通 株 式 会 社<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
はじめに<br />
• 本 書 の 読 み 方<br />
• 本 書 の 内 容<br />
• 本 書 は、Linux 環 境 のシステムを 運 用 しているユーザ 向 けに、Oracle Solaris の 使<br />
い 方 について 解 説 しています。<br />
• 留 意 事 項<br />
• 本 書 ではOracle Solaris を「Solaris」と 記 載 することがあります。<br />
• 本 書 ではOracle VM Server <strong>for</strong> SPARCを「Oracle VM」、「OVM」と 記 載 することが<br />
あります。<br />
• 本 書 で 解 説 しているコマンド 等 は 以 下 の 環 境 を 元 にしています。<br />
‣ Linux : Red Hat Enterprise Linux 6.5<br />
‣ Solaris : Oracle Solaris 11.1、SRU14031(11.1.17.5.0)、ESF5.1<br />
• Solarisの 機 能 についてのスライドには、 右 記 の 印 を 表 示 しています。<br />
• ドキュメントの 位 置 付 け<br />
本 書 『LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 』<br />
Solaris<br />
設 計<br />
導 入<br />
1<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
Linux 管 理 者 がSolarisを 運 用 することに・・・<br />
• SolarisはLinuxと 同 じようにコマンドベースで 操 作 できるから、それ<br />
ほど 違 いはないだろう、と 思 っていたが・・・<br />
再 起 動 の 方 法 が<br />
わからない。<br />
ZFSって 何 ?<br />
UFSは 利 用 できないの?<br />
パッチを 適 用 したい<br />
が、コマンドは・・・。<br />
IPアドレスの 変 更<br />
は、どうやるの?<br />
サービスの 状 態 を<br />
確 認 する 方 法 は?<br />
本 書 は、そのようなLinuxユーザ 向 けにSolarisの 運 用 シーンで 必 要 となる 操 作 や<br />
機 能 について 解 説 しています。<br />
2<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
目 次<br />
はじめに<br />
1.OS 環 境 の 起 動 と 停 止<br />
2.パッケージ 管 理<br />
3.ユーザ 管 理<br />
4.ネットワーク 管 理<br />
5.サービス 管 理<br />
6.ファイルシステムとストレージ 管 理<br />
7. 監 視<br />
3<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
1. OS 環 境 の 起 動 と 停 止<br />
4<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
サーバ 電 源 投 入 からOS 起 動 まで<br />
• SPARC M10サーバはXSCFから 操 作<br />
• XSCF(eXtended System Control Facility)とは<br />
• PRIMERGYのiRMC(Remote Management Controller)に 相 当 します。<br />
• 本 体 処 理 装 置 とは 独 立 した 専 用 プロセッサで 稼 働 し、ハードウェア/OSの 状 態 監 視<br />
や 通 知 機 構 などを 持 っています。<br />
• リモート 経 由 (XSCF-LAN)で 接 続 し、 物 理 パーティションの 電 源 ON/OFFが 可 能 です。<br />
• ネットワーク 経 由 でのOS 起 動 の 流 れ<br />
(1) ターミナルソフトウェアを 使 用 し、XSCFへログインします。<br />
(2) XSCFのコマンドで 物 理 パーティションを 起 動 します。<br />
(3) XSCFのコマンドでコンソールログインします。<br />
(4) OBPのコマンドでSolaris OSを 起 動 します(※)。<br />
Solaris<br />
※ OBPのパラメータ(auto-boot?)がfalseの 場 合 に 実 行 します。<br />
パラメータがtrueの 場 合 はpoweronの 後 、 自 動 的 にOSが 起 動 します。<br />
(1)XSCFへログイン<br />
login:<br />
Password:<br />
XSCF><br />
(2)パーティション 起 動<br />
XSCF> poweron -p 0<br />
XSCF-LAN<br />
Oracle Solaris<br />
物 理 パーティション<br />
OBP<br />
(4)OS 起 動<br />
{0} boot<br />
(3)コンソール 接 続<br />
XSCF<br />
ハードウェア<br />
XSCF> console -p 0<br />
{0}<br />
5<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのランレベル<br />
• ランレベルの 比 較<br />
• Linuxと 同 様 にSolarisにも0から6までのランレベルが 存 在 しますが、 一 部 の 意<br />
味 が 異 なります。<br />
ランレベル Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris 備 考<br />
0 電 源 停 止 状 態 OS 停 止 状 態 (*1) *1:OBPは 起 動 状 態<br />
s(またはS) - シングルユーザ<br />
1 シングルユーザ システム 管 理 状 態<br />
2 未 使 用 マルチユーザ(NFS 無 し)<br />
3 マルチユーザ マルチユーザ(*2) *2:Solarisデフォルト<br />
4 未 使 用 マルチユーザ(*3) *3: 必 要 に 応 じて 使 用 可<br />
5 Xウィンドウ(*4) 電 源 停 止 状 態 *4:Linuxデフォルト<br />
6 OS 再 起 動 OS 再 起 動<br />
・Solaris OSのランレベルで 覚 えておきたいのは、0(OS 停 止 )、s(シングルユーザ)、3(マルチ<br />
ユーザ)、5( 電 源 停 止 )、6(OS 再 起 動 )です。<br />
・ランレベルによって 変 わるサービス 起 動 については、5.サービス 管 理 を 参 照 してください。<br />
6<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
OS 環 境 の 起 動<br />
• LinuxとSolarisのOS 起 動<br />
• Linuxの 場 合<br />
• ハードウェアの 電 源 投 入 後 、 GRUB 環 境 から 起 動 カーネルを 選 択 します。<br />
• GRUB 環 境 からオプションの 修 正 で、シングルユーザモードでの 起 動 も 可 能 です。<br />
• Solarisの 場 合<br />
• ハードウェアの 電 源 投 入 後 、OBP(Open Boot PROM) 環 境 から 起 動 します。<br />
• OBPはPCサーバのBIOSとLinuxのGRUBを 合 わせたような 環 境 です。<br />
• ok と 表 示 されるプロンプト( 通 称 「okプロンプト」) 上 で 専 用 コマンドを 使 用 します。<br />
実 行 例<br />
Solaris OSの 起 動<br />
{0} ok boot<br />
・OBP 環 境 では 起 動 ディスクの 指 定 や 起 動 オプションの 指 定 (シングルユーザモード 等 )が 可 能<br />
です。 他 にも、 接 続 デバイスの 確 認 や 各 種 OBPパラメータの 設 定 などを 実 施 します。<br />
7<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
GUIデスクトップの 起 動<br />
Solaris<br />
• SolarisのGUIデスクトップの 起 動<br />
• VNCを 利 用 したGUI 接 続 (※VNCはフリーソフトです)<br />
実 行 例<br />
1. <strong>solaris</strong>-desktopパッケージのインストール<br />
# pkg install <strong>solaris</strong>-desktop<br />
2./etc/gdm/custom.confファイルの 編 集<br />
3. gdmサービスを 再 起 動<br />
# svcadm restart gdm<br />
4.xvnc inetdサービスを 有 効 にします。<br />
# inetadm -e xvnc-inetd<br />
5.PCからVNCクライアントを 利 用 してログインします。<br />
8<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
OS 環 境 の 停 止<br />
• LinuxとSolarisのOS 停 止<br />
• LinuxとSolarisは 共 にshutdownコマンドを 使 用 してOSを 停 止 します。<br />
• オプションの 指 定 により、 時 間 指 定 や 再 起 動 などが 可 能 です。<br />
• SolarisはLinuxと 比 較 してオプションの 指 定 に 違 いがあるため 注 意 が 必 要 です。<br />
実 行 例<br />
Solaris OSの 停 止<br />
# shutdown -y -g0 -i0<br />
Solaris OSの 停 止 (ハードウェア 電 源 停 止 まで 実 行 )<br />
# shutdown -y -g0 -i5<br />
Solaris OSの 再 起 動<br />
# shutdown -y -g0 -i6<br />
・Linux OSのshutdownコマンドは、-r( 再 起 動 )、-h( 停 止 )などオプションを 使 い 分 けますが、<br />
Solaris OSのshutdownコマンドは、-iオプションでランレベルを 指 定 する 使 い 方 です。<br />
9<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (1)<br />
• 覚 えておきたいOS 起 動 / 停 止 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
OS 起 動 GRUBのメニューから 起 動 。 OBP(Open Boot PROM) 環 境 から 起 動<br />
コマンドを 実 行 。<br />
{0} ok boot<br />
シングルユーザモー<br />
ドで 起 動<br />
OS 停 止<br />
OS 再 起 動<br />
その 他 の 実 行 例<br />
GRUBコマンドでランレベル 指 定 。<br />
kernel /vmlinuz-... root=... 1<br />
shutdownコマンドを 実 行 。 停 止 オプ<br />
ション(-h) 指 定 。<br />
# shutdown -h now<br />
shutdownコマンドを 実 行 。 再 起 動 オプ<br />
ション(-r)を 指 定 。<br />
# shutdown -r now<br />
・10 時 に 停 止<br />
# shutdown -h 10:00<br />
・5 分 後 に 停 止<br />
# shutdown -h +5<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
OBP(Open Boot PROM) 環 境 からシン<br />
グルユーザモードで 起 動 。<br />
{0} ok boot -s<br />
shutdownコマンドを 実 行 。 停 止 オプショ<br />
ン(-i5)を 指 定 。<br />
# shutdown -y -g0 -i5<br />
shutdownコマンドを 実 行 。 再 起 動 オプ<br />
ション(-i6)を 指 定 。<br />
# shutdown -y -g0 -i6<br />
・ネットワーク 経 由 で 起 動<br />
{0} ok boot net:dhcp<br />
・30 秒 後 に 再 起 動<br />
# shutdown -y -g30 -i6<br />
10<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :Solarisのシステムロケール<br />
Solaris<br />
• Solaris 標 準 のロケール( 文 字 コード)はUTF-8<br />
• システムロケールは 以 下 のサービスのプロパティで 設 定<br />
「svc:/system/environment:init」<br />
• システムロケールの 変 更<br />
実 行 例<br />
1.system/locale/extraパッケージのインストール<br />
※ 標 準 ロケール 以 外 を 使 用 する 場 合 のみ<br />
主 なロケール( 文 字 コード)<br />
英 語<br />
日 本 語 (EUC)<br />
日 本 語 (Shit-JIS)<br />
日 本 語 (UTF-8)<br />
設 定 値<br />
C<br />
ja_JP.eucJP、ja<br />
ja_JP.PCK<br />
ja_JP.UTF-8<br />
# pkg install system/locale/extra<br />
2.svccfgコマンドでロケールを 変 更 (LANG=Cに 設 定 )<br />
# svccfg -s system/environment:init setprop environment/LANG = astring: C<br />
3.サービスのプロパティの 再 読 み 込 み<br />
# svcadm refresh system/environment:init<br />
4. 設 定 反 映 の 確 認<br />
# svcprop system/environment:init | grep environment/LANG<br />
environment/LANG astring C<br />
・ 設 定 可 能 なロケールは、locale -aコマンドで 確 認 できます。<br />
11<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 : Boot Environment(BE)<br />
Solaris<br />
• ブート 環 境 の 管 理<br />
• Boot Environment(BE)は、ブート 環 境 を 作 成 ・ 削 除 ・ 複 製 する 機 能 です。<br />
• 既 存 のブート 環 境 から 取 得 したスナップショットを 元 に、 新 しいBEを 作 成 します。<br />
• BEを 選 択 してOSを 再 起 動 するだけで、 新 しいブート 環 境 に 切 り 替 えることができます。<br />
• スナップショットを 利 用 するので、ディスク 容 量 はデータ 更 新 分 しか 消 費 しません。<br />
• Linuxでもアップデート 前 のカーネルをGRUBで 選 択 ・ 起 動 することができますが、<br />
SolarisではBEの 機 能 によって 実 現 しています。<br />
BEのイメージ<br />
新 規 ブート 環 境 の 作 成 BE01のデータ 更 新 BE02をアクティブ 化 し、<br />
再 起 動<br />
BE01<br />
BE01<br />
空 き<br />
領 域<br />
BE01<br />
BE02<br />
BE01<br />
BE02<br />
BE02<br />
BE01<br />
BE02<br />
BE01<br />
BE02<br />
BE01<br />
BE01: 現 在 のブート 環 境<br />
BE02: 新 しいブート 環 境<br />
BEを 作 成 時 点 では、 同 じ 領 域 を 参 照 し<br />
ているので、 容 量 は 消 費 しない。<br />
BE01がアクティブの 状 態 でBE01のデータ 更 新 な<br />
どを 実 施 。 容 量 は、BE01の 更 新 分 のみ 消 費 。<br />
BE 環 境 をBE02に 切 り 替 えると、データ<br />
更 新 前 のブート 環 境 に 切 替 え 可 能 。<br />
12<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
2.パッケージ 管 理<br />
13<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
パッケージ 適 用 方 法<br />
• LinuxとSolarisのパッケージ 適 用 方 法<br />
• パッケージ 適 用 の 方 法 は 基 本 的 には 同 じであり、 以 下 の2 通 りがあります。<br />
• メディアから 直 接 サーバへ 適 用 。<br />
• 提 供 元 のサイトからインターネット 経 由 で 適 用 。<br />
1.メディアから 直 接 サーバへ 適 用<br />
各 サーバ<br />
メディアから 直 接 適 用<br />
メディア<br />
パッケージ<br />
Linuxサーバ<br />
2. 提 供 元 のサイトからインターネット 経 由 で 適 用<br />
パッケージ 提 供 元<br />
インターネット 経 由 で 適 用<br />
or<br />
Red Hat(カスタマーポータル)<br />
or<br />
Oracle(リリースリポジトリ)<br />
パッケージ<br />
Solarisサーバ<br />
14<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
Solarisのパッケージ 適 用 について<br />
Solaris<br />
• ローカル 環 境 のパッケージ 提 供 サーバ(ローカルリポジトリサーバ)<br />
• ローカルリポジトリサーバの 利 用<br />
• 外 部 ネットワーク(リリースリポジトリ)に 接 続 できないサーバが 利 用 します。<br />
• 各 サーバ 毎 にメディアを 使 用 する 必 要 がなく、パッケージの 一 元 管 理 ができます。<br />
• ローカルリポジトリサーバにSRU(サポートリポジトリ)を 適 用 し 提 供 用 パッケージを 最<br />
新 化 します。<br />
※ リリースリポジトリ ・・・ Oracle Solarisリリースごとに 更 新 されるパッケージを 提 供<br />
SRU (Support Repository Update) ・・・ 修 正 パッケージ<br />
リポジトリサーバの 利 用<br />
メディアから 直 接 構 築<br />
ローカルリポジトリ<br />
サーバ<br />
外 部 ネットワーク<br />
未 接 続 の 各 サーバ<br />
メディア<br />
リポジトリイメージ<br />
パッケージ<br />
提 供<br />
パッケージ<br />
SRU<br />
更 新 パッケージの<br />
追 加<br />
※SRUを 入 手 するには 富 士 通 サポートデスク 契 約 が 必 要 です。<br />
15<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (2)<br />
• 覚 えておきたいパッケージ 管 理 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
更 新 の 確 認 yum check-update pkg update -nv<br />
パッケージの 更 新 yum update パッケージ 名 pkg update パッケージ 名<br />
全 パッケージの 更 新 yum update pkg update<br />
インストール yum install パッケージ 名 pkg install パッケージ 名<br />
検 索 yum search 検 索 文 字 列 pkg search 検 索 文 字 列<br />
インストール 済 みの 一 覧 yum list all pkg list<br />
パッケージ 情 報 の 表 示 yum info パッケージ 名 pkg info パッケージ 名<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
16<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :パッケージ 適 用 前 の 環 境 の 復 元 1/2<br />
Solaris<br />
• Boot Environment(BE)による 環 境 復 元<br />
• SolarisのBEを 利 用 すると、パッケージ 適 用 前 の 環 境 に 戻 すことができます。<br />
• パッケージ 適 用 が 原 因 でOSが 起 動 しなくなった 場 合 は、OBP 上 からパッケー<br />
ジ 適 用 前 のBEを 選 択 して 起 動 することができます。<br />
BE 切 り 戻 しのイメージ<br />
運 用 環 境<br />
新 しい<br />
運 用 環 境<br />
不 具 合 発 生<br />
active<br />
inactive inactive active inactive active active inactive<br />
BEの 作 成<br />
(1)<br />
新 しいBEにパッケー<br />
ジを 適 用 し、BEを<br />
有 効 化 して 再 起 動<br />
(2)<br />
OS<br />
再 起 動<br />
新 しい 運 用 環 境 で<br />
OSが 起 動<br />
(3)<br />
元 の 運 用 環 境 に<br />
切 り 戻 るように 設 定<br />
(4)<br />
OS<br />
再 起 動<br />
パッケージ 適 用 前<br />
の 環 境 で 起 動<br />
(5)<br />
・BE 環 境 はシステムバックアップではありません。ディスク 故 障 などの 障 害 に 備 え、システム<br />
バックアップの 取 得 が 必 要 です。<br />
17<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :パッケージ 適 用 前 の 環 境 の 復 元 2/2<br />
Solaris<br />
• BEによるOS 環 境 の 復 元 操 作<br />
(OS 環 境 上 でBEを 指 定 する 場 合 )<br />
1.BEの 一 覧 から 起 動 するBE 名 を 確 認 します。<br />
実 行 例<br />
# beadm list<br />
BE Active Mountpoint Space Policy Created<br />
-- ------ ---------- ------ ------- -------<br />
<strong>solaris</strong>-1 - - 9.67M static 2012-11-06 15:08<br />
<strong>solaris</strong>-2 NR / 3.82G static 2012-11-06 15:30<br />
Activeのステータス<br />
N: 現 在 のブート 環 境<br />
R: 次 回 のブート 環 境<br />
2. 元 の 運 用 環 境 を 有 効 にして、OSを 再 起 動 します。<br />
# beadm activate <strong>solaris</strong>-1<br />
# shutdown -y -g0 -i6<br />
実 行 例<br />
(OBP 環 境 上 でBEを 指 定 する 場 合 )<br />
1.BEの 一 覧 から 起 動 するBEの 番 号 を 指 定 します。(boot -Lを 実 行 )<br />
{0} ok boot -L<br />
Boot device: /virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@1 File and args: -L<br />
1 <strong>solaris</strong>-1<br />
2 <strong>solaris</strong>-2<br />
Select environment to boot: [ 1 - 2 ]:1<br />
2. 表 示 された 起 動 コマンドを 実 行 します。<br />
{0} ok boot -Z rpool/ROOT/<strong>solaris</strong>-1<br />
18<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
3.ユーザ 管 理<br />
19<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ユーザ 管 理 の 概 要<br />
操 作<br />
Red Hat Enterprise Linux<br />
コマンドラインでの 管 理 が 一 般 的<br />
※GUI 管 理 も 可 能<br />
Oracle Solaris<br />
コマンドラインでの 管 理 が 一 般 的<br />
※GUI 管 理 も 可 能<br />
root<br />
ユーザ/ 役 割<br />
グループ<br />
• ユーザ<br />
• 全 ての 一 般 ユーザがrootユー<br />
ザに 変 更 可 能 。<br />
• デフォルトでユーザ 名 と 同 じ 名<br />
前 のグループに 所 属 している。<br />
• 役 割 (ユーザにすることも 可 能 )<br />
• 特 定 の 一 般 ユーザのみrootの 役 割 を 引 き<br />
受 けることができる。<br />
• ユーザはグループの 他 に、プロジェクトとい<br />
う 分 類 にも 属 しており、IPCパラメータなど<br />
の 資 源 制 御 の 単 位 となる。<br />
・ユーザ 管 理 のコマンド(useradd ,usermod ,userdel)はLinux、Solarisともに 同 じ 名 称 ですが、<br />
オプションにより 意 味 が 異 なる 場 合 があるので 注 意 が 必 要 です。<br />
・IPCパラメータの 詳 細 は、Technical Parkに 掲 載 の「Oracle Solaris IPCパラメーター 設 定 ガイド」を<br />
参 照 してください。<br />
20<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ログイン 時 のユーザ 認 証<br />
Solaris<br />
• ローカル 認 証 用 のファイル<br />
• アカウント 情 報 は/etc/passwdファイルに 保 存 されています。<br />
• パスワード 情 報 は/etc/shadowファイルに 暗 号 化 され 保 存 されています。<br />
• 暗 号 化 方 式 :Hash(Solaris:SHA-256、Linux:SHA-512)<br />
• ログイン 時 のパラメータ<br />
• ログイン 時 のパラメータは/etc/default/loginファイルに 設 定 されます。<br />
変 数<br />
説 明<br />
CONSOLE 設 定 するとスーパーユーザはそのデバイスにのみログイン 可 能<br />
PATH 初 期 シェルのPATH 変 数<br />
SUPATH スーパーユーザ 用 初 期 シェルのPATH 変 数<br />
TIMEOUT ログインセッションを 終 了 するまでの 待 ち 時 間 ( 秒 )<br />
SLEEPTIME ログイン 失 敗 メッセージを 画 面 に 表 示 するまでに 待 つ 秒 数<br />
RETRIES ログインを 再 試 行 する 回 数<br />
・アカウントやパスワードを 設 定 / 変 更 する 際 には、 認 証 用 のファイル(/etc/passwd、/etc/shadow)<br />
を 直 接 編 集 するのではなく、 各 コマンド(usermod、 passwd など)を 使 用 して、 設 定 / 変 更 します。<br />
・ 暗 号 化 方 式 (Hash)はデフォルト 設 定 であり、 変 更 も 可 能 です。<br />
21<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ユーザパスワードの 有 効 期 限<br />
• パスワードの 有 効 期 限 の 設 定<br />
• Linuxではユーザパスワードの 有 効 期 限 の 設 定 は、chageコマンドを 使 用 しま<br />
すが、Solarisではpasswdコマンドを 使 用 します。<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
最 大 の 期 限 を 設 定 # chage -M 90 ユーザ 名 # passwd -x 90 ユーザ 名<br />
最 短 日 数 を 設 定 # chage -m 30 ユーザ 名 # passwd -n 30 ユーザ 名<br />
パスワードの 期 限 情 報<br />
を 表 示 する<br />
# chage -l ユーザ 名<br />
Last password change : May 17, 2014<br />
Password expires : never<br />
Password inactive : never<br />
Account expires : never<br />
Minimum number of days between<br />
password change : 30<br />
Maximum number of days between<br />
password change : 90<br />
Number of days of warning be<strong>for</strong>e<br />
password expires : 7<br />
# passwd -s ユーザ 名<br />
admin PS 05/27/14 30 90<br />
ユーザ 名<br />
ステータス<br />
変 更 日 付<br />
最 短 日 数<br />
最 大 期 限<br />
・ユーザパスワードの 有 効 期 限 設 定 については、コマンド、オプション 共 に 異 なりますが、<br />
Solarisでも 同 様 に 設 定 できます。<br />
22<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (3)<br />
• 覚 えておきたいユーザ 管 理 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
追 加 useradd ユーザ 名 useradd ユーザ 名<br />
更 新 usermod -u 新 UID ユーザ 名 usermod -u 新 UID ユーザ 名<br />
削 除 userdel ユーザ 名 userdel ユーザ 名<br />
パスワードの 有 効 期 限 表 示 chage -l ユーザ 名 passwd -s ユーザ 名<br />
パスワードの 有 効 期 限 設 定 chage -m 60 ユーザ 名 passwd -x 60 ユーザ 名<br />
アカウント 情 報 (フルネームなど)<br />
を 変 更 する<br />
chfn passwd -g<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
・ユーザ 管 理 コマンドに 関 して、 基 本 的 な 追 加 / 更 新 / 削 除 はSolarisでも 同 様 に 実 行 可 能 ですが、<br />
相 当 するコマンドが 存 在 しないものもあります。<br />
23<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ログイン 時 のデフォルトシェル<br />
• デフォルトシェルの 変 更<br />
デフォルトのシェルはLinux,Solarisともにbashです。<br />
• Linuxの 場 合 は、chshコマンドを 使 用<br />
実 行 例<br />
1.ユーザ(user01)のデフォルトシェルを 変 更 する。<br />
# chsh user01<br />
user01 のシェルを 変 更 します。<br />
新 しいシェル [/bin/bash]: /bin/sh<br />
シェルを 変 更 しました。<br />
• Solarisの 場 合 は、passwdコマンドを 使 用<br />
実 行 例<br />
1.ユーザ(user01)のデフォルトシェルを 変 更 する。<br />
# passwd -e user01<br />
Old shell: /usr/bin/bash<br />
New shell: /bin/sh<br />
passwd: password in<strong>for</strong>mation changed <strong>for</strong> user01<br />
24<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :Solarisのプロジェクト<br />
Solaris<br />
• プロジェクトによる 資 源 制 御<br />
• プロジェクトとは<br />
• Solarisでは 資 源 制 御 を 実 行 する 単 位 としてプロジェクトという 概 念 があります。<br />
• ユーザは 何 れかのプロジェクトに 所 属 しており、ユーザが 実 行 するアプリケーション<br />
やプロセスには、 所 属 するプロジェクトに 設 定 された 資 源 制 御 が 実 行 されます。<br />
• 資 源 制 御 の 単 位<br />
• プロジェクト 単 位 に 設 定 するため、アプリケーションやミドルウェアを 実 行 するユーザ<br />
別 に 資 源 制 御 が 可 能 です。<br />
プロジェクトA<br />
ユーザ1<br />
アプリケーション<br />
ミドルウェア<br />
プロジェクトB<br />
ユーザ2<br />
Solaris<br />
パラメータA:100<br />
パラメータB:20<br />
アプリケーション<br />
ミドルウェア<br />
パラメータA:200<br />
パラメータB:50<br />
・ 資 源 にはプロセスに 対 するCPU 使 用 時 間 、コアファイルサイズ、 最 大 ヒープサイズやIPCパラ<br />
メータなどが 含 まれます。プロジェクトのパラメータ 設 定 はOS 稼 働 中 に 設 定 / 変 更 が 可 能 です。<br />
25<br />
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4.ネットワーク 管 理<br />
26<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ネットワーク 管 理 の 概 要<br />
Red Hat Enterprise Linux<br />
Oracle Solaris<br />
IPアドレスの<br />
設 定<br />
ネットワーク<br />
インター<br />
フェース 名<br />
データリンク<br />
層 の 管 理<br />
• 設 定 ファイルを 編 集 し、network<br />
サービスを 再 起 動 する。<br />
• ethXX<br />
• 例 :eth0, eth1<br />
• ethtool コマンド<br />
IP 層 の 管 理 • ifconfigコマンド • ipadm コマンド<br />
冗 長 化 機 能 • Bonding • IPMP<br />
• ipadmコマンドで 設 定<br />
• 設 定 後 、 定 義 ファイルが 自 動 で 更 新 される。<br />
• 物 理 デバイス 名 を 元 に 作 成 された 論 理 デ<br />
バイス 名 (netXX)<br />
• 例 :net0, net1<br />
• dladm コマンド<br />
• ネットワーク 仮 想 化 機 能 により、データリン<br />
ク 層 に 仮 想 NICを 作 成 することが 可 能<br />
・Solarisでは、Solaris 11からネットワーク 管 理 の 仕 組 みやコマンド 体 系 が 大 きく 変 わっています。<br />
ネットワークの 仮 想 化 や、OS 標 準 機 能 によるネットワーク 冗 長 構 成 も 可 能 です。<br />
27<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ネットワーク 管 理 のコマンド<br />
• Solarisのdladmコマンドとipadmコマンド<br />
• dladmコマンド<br />
• データリンク 層 を 管 理 するコマンド。<br />
• 仮 想 インターフェースの 作 成 やネットワークの 冗 長 化 を 設 定 する。<br />
• ipadmコマンド<br />
• IP 層 を 管 理 するコマンド。<br />
• IPアドレスは、“インターフェース 名 / 任 意 の 文 字 列 ” 形 式 のアドレスオブジェクトとし<br />
て 管 理 され、 設 定 、 削 除 はアドレスオブジェクトを 対 象 として 行 う。<br />
• Linuxのifconfigコマンドとの 比 較<br />
1.インタフェースの 作 成 とIPアドレスの 設 定<br />
(Linuxの 場 合 ) (Solarisの 場 合 )<br />
# ifconfig <br />
netmask <br />
2.IPアドレス 情 報 の 確 認<br />
(Linuxの 場 合 ) (Solarisの 場 合 )<br />
# ifconfig<br />
# ipadm create-ip <br />
# ipadm create-addr -T static -a<br />
local=/ /<br />
# ipadm show-addr<br />
・Linux:ifconfigコマンドで 設 定 後 、 永 続 的 に 使 用 するためには 定 義 ファイルに 記 載 が 必 要 です。<br />
・Solaris:ipadmコマンドで 設 定 すると、 自 動 的 に 定 義 ファイルが 更 新 されます。<br />
28<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
IPアドレスの 設 定 方 法<br />
Solaris<br />
• Solarisのネットワーク 設 定<br />
実 行 例<br />
• インターフェースの 状 態 確 認<br />
# dladm show-link<br />
LINK CLASS MTU STATE OVER<br />
net0 phys 1500 up --<br />
net1 phys 1500 up --<br />
STATEのステータス<br />
up:リンクアップ<br />
down:リンクダウン<br />
• ネットワークインターフェースの 作 成<br />
( 書 式 :ipadm create-ip インターフェース 名 )<br />
# ipadm create-ip net1<br />
• IPアドレスの 設 定<br />
( 書 式 :ipadm create-addr -T static -a local=IPアドレス/ネットマスク 長 インターフェース 名 / 任 意 の 文 字 列 )<br />
# ipadm create-addr -T static -a local=192.168.1.10/24 net1/v4<br />
• IPアドレスの 確 認<br />
# ipadm show-addr<br />
29<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (4)<br />
• 覚 えておきたいネットワーク 管 理 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
IPアドレスの 設 定<br />
DHCPの 設 定<br />
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-デバイス<br />
IPADDR=IPアドレス<br />
# service network restart<br />
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-デバイス<br />
BOOTPROTO=dhcp<br />
# service network restart<br />
# ipadm create-addr -T static -a local=IPアド<br />
レス/マスク デバイス<br />
# ipadm create-addr -T dhcp デバイス<br />
IPアドレスの 確 認 # ifconfig # ipadm show-addr<br />
ゲートウェイの 設 定<br />
# vi /etc/sysconfig/network<br />
GATEWAY=IPアドレス<br />
# service network restart<br />
#route -p add ネットワークアドレス IPアドレス<br />
ゲートウェイ 情 報 の<br />
確 認<br />
# netstat -rn # netstat -rn<br />
ネットワークデバイス<br />
の 状 態 表 示<br />
# ethtool eth0<br />
# dladm show-link<br />
# dladm show-phys ( 物 理 NIC)<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
30<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ネットワークの 冗 長 化<br />
Solaris<br />
• SolarisのIPネットワークマルチパス(IPMP)<br />
• NICを 冗 長 化 しネットワークを 高 信 頼 化 するSolarisの 標 準 機 能<br />
• LinuxのBonding 機 能 に 相 当<br />
• IPMPの 特 長<br />
• 障 害 検 出<br />
• NICの 障 害 を 検 出 し、 通 信 経 路 を 自 動 的 に 切 り 替 える。<br />
• 回 復 検 出<br />
• 障 害 の 発 生 したNICが 回 復 したことを 検 出 し、 通 信 経 路 を 自 動 的 に 元 の 状 態 に 戻 します。<br />
• 送 信 負 荷 分 散<br />
• 送 信 パケットを 複 数 のNICに 分 散 することで、 全 体 のデータ 送 信 性 能 を 向 上 できます。<br />
Oracle Solarisマニュアル<br />
「 管 理 :ネットワークインタフェースとネットワーク 仮 想 化 (Oracle Solaris11 用 )」<br />
http://docs.oracle.com/cd/E26924_01/html/E25834/gfkcy.html#scrolltoc<br />
31<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ネットワークの 冗 長 化<br />
Solaris<br />
• IPMPの 設 定 手 順<br />
実 行 例<br />
• IPMP( 検 査 信 号 ベース)の 設 定 例<br />
1.インタフェースの 作 成<br />
# ipadm create-ip net0<br />
# ipadm create-ip net1<br />
冗 長 構 成 にするインタ<br />
フェース(net0、net1)<br />
を 作 成<br />
2.IPMPインタフェースの 設 定<br />
# ipadm create-ipmp ipmp0<br />
# ipadm add-ipmp -i net0 -i net1 ipmp0<br />
# ipadm create-addr -T static -a local=192.168.1.10/24 ipmp0/v4<br />
3. 待 機 インタフェースの 指 定<br />
# ipadm set-ifprop -p standby=on -m ip net1<br />
ipadmコマンドでIPMP<br />
インタフェースを 作 成<br />
運 用 待 機 構 成 にする 設<br />
定 を 実 行<br />
・ 上 記 の 通 り、IPMPは 全 てipadmコマンドを 使 用 して 設 定 が 可 能 です。サブコマンドを 組 み 合 わ<br />
せてそれぞれの 設 定 を 実 行 します。<br />
32<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
5.サービス 管 理<br />
33<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
サービスの 管 理<br />
• LinuxとSolarisのサービス 管 理 の 仕 組 み<br />
• Linuxの 場 合<br />
• /etc/init.dディレクトリのサービス 起 動 用 スクリプト(rcスクリプト)を、OS 起 動 時 のラン<br />
レベルに 応 じて 順 番 に 実 行 する 仕 組 み。<br />
• サービス 間 の 依 存 関 係 はサービス 単 位 で 管 理 ( 起 動 用 スクリプトによる 制 御 )する 必<br />
要 がある。<br />
• Solarisの 場 合<br />
• SMF(Service Management Facility)というサービス 管 理 機 能 により、 依 存 関 係 が 管<br />
理 されているので、サービス 起 動 時 や 停 止 時 に 依 存 するサービスを 事 前 に 起 動 /<br />
停 止 できる。<br />
• 障 害 等 でサービスが 停 止 した 場 合 は、 自 動 的 に 再 起 動 が 可 能 (セルフヒーリング)。<br />
• サービス 停 止 の 原 因 や、 影 響 のある 他 のサービスの 確 認 が 可 能 。<br />
• rcスクリプトはレガシースクリプトと 呼 ばれ、 旧 サービス 管 理 の 仕 組 みとして 互 換 性<br />
があります。<br />
・Linuxのサービス 管 理 はSolaris 9 以 前 の 旧 サービス 管 理 に 相 当 します。<br />
・SolarisのSMFはサービスの 起 動 だけではなく、 実 行 中 のサービスの 状 態 を 常 に 監 視 している<br />
ため、 障 害 発 生 時 のサービス 停 止 の 原 因 究 明 や 影 響 範 囲 をすぐに 確 認 することができます。<br />
34<br />
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サービスの 自 動 起 動<br />
• LinuxとSolarisのサービスの 自 動 起 動 の 違 い<br />
• Linuxの 場 合<br />
• サービスの 起 動 と 自 動 起 動 の 設 定 は 別 々のコマンドで 設 定 します。<br />
実 行 例<br />
# service httpd start ・・・サービスの 起 動<br />
# service httpd stop ・・・サービスの 停 止<br />
# chkconfig httpd on ・・・サービス 自 動 起 動 の 有 効 化<br />
# chkconfig httpd off ・・・サービス 自 動 起 動 の 無 効 化<br />
• Solarisの 場 合<br />
• svcadmコマンド 一 つで 管 理 します。<br />
• 起 動 / 停 止 したサービスの 状 態 は 次 回 OS 起 動 時 も 引 き 継 がれます。<br />
実 行 例<br />
# svcadm enable -t httpd ・・・サービスの 起 動<br />
# svcadm disable -t httpd ・・・サービスの 停 止<br />
# svcadm enable httpd ・・・サービスの 起 動 と 自 動 起 動 の 有 効 化<br />
# svcadm disable httpd ・・・サービスの 停 止 と 自 動 起 動 の 無 効 化<br />
・Solarisではサービスの 起 動 / 停 止 の 状 態 が、 次 回 のOS 起 動 時 にも 引 き 継 がれます。<br />
・ 次 回 OS 起 動 時 にこの 状 態 を 引 き 継 ぎたくない 場 合 は、-tオプションを 使 用 し、 一 時 的 にサービ<br />
スを 起 動 / 停 止 します。<br />
35<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (5)<br />
• 覚 えておきたいサービス 管 理 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
サービスの 起 動 service サービス 名 start svcadm enable -t サービス 名 (FMRI)<br />
サービスの 起 動 と 自 動 起 動<br />
の 有 効 化<br />
service サービス 名 start<br />
chkconfig サービス 名 on<br />
svcadm enable サービス 名 (FMRI)<br />
サービスの 停 止 service サービス 名 stop svcadm disable -t サービス 名 (FMRI)<br />
サービスの 停 止 と 自 動 起 動<br />
の 無 効 化<br />
service サービス 名 stop<br />
chkconfig サービス 名 off<br />
svcadm disable サービス 名 (FMRI)<br />
サービスの 一 覧 表 示 chkconfig --list svcs -a<br />
サービスの 状 態 表 示 service サービス 名 status svcs サービス 名 (FMRI)<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
※FMRI(Fault Managed Resource Identifier)<br />
・FMRIは、カテゴリ、サービス 名 、インスタンス 名 で 構 成 されるサービスの 表 記 方 法 です。<br />
例 )httpdサービスの 場 合 、 下 記 のように 構 成 されています。<br />
svc:/network/http:apache22<br />
カテゴリ:network<br />
サービス 名 :http<br />
インスタンス 名 :apache22<br />
36<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 : Solarisのサービス 管 理<br />
Solaris<br />
• SMF(Service Management Facility)<br />
• SMFで 管 理 するサービスの 起 動 スクリプトは、/lib/svc/methodディレクトリにあり、<br />
svc.startd(マスターリスタータデーモン)により 制 御 されます。<br />
• サービス 間 の 依 存 関 係 を 定 義 したマニフェストファイルは、グループ 別 に<br />
/var/svc/manifestディレクトリに 存 在 し、svc.configd(リポジトリデーモン)によって 参 照<br />
/ 変 更 されます。<br />
• SMFによる 管 理 のログは/var/svc/log 配 下 にサービス 毎 に 出 力 されます。<br />
initプロセス<br />
inittabエントリ<br />
svc.startd<br />
各 サービスを 起 動<br />
Aサービス Bサービス single-user multi-user multi-user-server<br />
( 依 存 )<br />
( 依 存 ) ( 依 存 )<br />
Cサービス rcSプロシジャ rc2プロシジャ rc3プロシジャ<br />
・ 依 存 関 係 がないサービスはパラレルに 起 動<br />
・ 依 存 関 係 があるサービスは 依 存 関 係 に 従 い 起 動<br />
・rcプロシジャはレガシースクリプトを 起 動<br />
37<br />
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6.ファイルシステムとストレージ 管 理<br />
38<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ファイルシステムとストレージ 管 理 の 概 要<br />
ストレージ<br />
(ボリューム) 管 理<br />
Red Hat Enterprise Linux<br />
• LVM(Logical Volume Manager)<br />
ファイルシステム • ext3( 推 奨 ),ext4 • ZFS<br />
• zfs コマンド<br />
Oracle Solaris<br />
• ZFS(Zetta byte File System)<br />
• zpool コマンド<br />
最 大 ファイル • 16TB<br />
• 25 京 6000 兆 ZB<br />
システムサイズ<br />
最 大 ファイルサイズ • 2TB(ext3),16TB(ext4) • 25 京 6000 兆 ZB<br />
冗 長 構 成<br />
• 基 本 的 にサーバ 本 体 や 外 付 けス<br />
トレージ 装 置 のハードRAIDを 使<br />
用<br />
※ 富 士 通 のPRIMERGYシリーズでは、<br />
RAIDカードを 標 準 搭 載 しており、<br />
SVOM(ServerView Operations<br />
Manager)を 使 用 してシステムを 監 視<br />
します。<br />
• ZFSによるソフトRAIDや 外 付 けスト<br />
レージ 装 置 のハードRAIDを 使 用<br />
※ 富 士 通 のSPARC M10でも、ハードRAID<br />
を 標 準 機 能 としてサポートしています。<br />
・Solarisのシステムボリューム 領 域 はZFSで 構 成 されます。<br />
・ユーザボリューム 領 域 でのみ Solaris 10 以 前 のUFS(UNIX File System)も 使 用 可 能 です。<br />
39<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
Linuxのストレージ 管 理<br />
• LVM(Logical Volume Manager)<br />
• 特 長<br />
• 複 数 の 物 理 ディスク(PV)を1つのボリュームグループ(VG)にまとめます。<br />
• ボリュームグループ(VG)から 論 理 ボリューム(LV)を 切 り 出 します。<br />
OS 稼 働 中 に 論 理 ボリューム(LV)の 追 加 や 拡 張 が 可 能 です。<br />
• 論 理 ボリューム(LV)に 対 してファイルシステムを 作 成 後 、マウントします。<br />
• OS 稼 働 中 にスナップショット 機 能 によりバックアップの 取 得 が 可 能 です。<br />
• ファイルシステムのマウントイメージ<br />
マウント<br />
/(ルート)<br />
論 理 ボリューム<br />
(LV)<br />
/data /usr ・・・<br />
切 り 出 し<br />
ボリュームグループ(VG)<br />
物 理 ディスク<br />
(PV)<br />
物 理 ディスク<br />
(PV)<br />
物 理 ディスク<br />
(PV)<br />
切 り 出 したLVは、/(ルートパーティション)や/homeなど<br />
のマウントポイントにマウントして 利 用 。<br />
/etc/fstabファイルを 利 用 してOS 起 動 時 に 自 動 マウント。<br />
40<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
Solarisのストレージ 管 理<br />
Solaris<br />
• ZFS(Zetta byte File System)<br />
• 特 長<br />
• 複 数 の 物 理 ディスクから1つのストレージプールを 構 成 します。<br />
ストレージプールをRAID 構 成 にすることが 可 能 です。<br />
• ストレージプールからデータセットとして 領 域 を 切 り 出 します。<br />
• データセットは 切 り 出 しと 同 時 にZFS 形 式 のファイルシステムとしてマウントされます。<br />
ファイルシステムはストレージプールの 容 量 の 範 囲 で 自 動 的 に 拡 張 されます。<br />
• OS 稼 働 中 にスナップショット 機 能 によりバックアップの 取 得 が 可 能 です。<br />
• ファイルシステムのマウントイメージ<br />
切 り 出 しと 同 時 にマウント<br />
/(ルート)<br />
/data ファイルシステム<br />
/data /usr ・・・<br />
ストレージプール<br />
物 理 ディスク 物 RAID 理 ディスク 構 成 物 理 ディスク<br />
ZFSではファイルシステム 作 成 と 同 時 に、ファイルシス<br />
テム 名 と 同 じ 名 前 のディレクトリが 作 成 され 自 動 マウン<br />
トされます。<br />
データセットのプロパティとしてマウントポイントの 情 報<br />
が 保 存 され、zfs コマンドで 変 更 できます。<br />
41<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ZFSによるRAID 構 成<br />
Solaris<br />
• 標 準 機 能 でディスクの 冗 長 化 が 可 能<br />
・ZFSでサポートするRAID 構 成<br />
ストレージプール<br />
物 理 ディスク<br />
物 理 ディスク<br />
物 理 ディスク<br />
ストレージプールにディスクを 登 録<br />
するときに"RAID 構 成 "を 指 定<br />
※RAID1+0も 構 成 可 能<br />
非 冗 長<br />
ストライピング(RAID-0)<br />
mirror(ミラー)<br />
複 数 面 ミラーも 可 能 (RAID-1)<br />
RAID-Z<br />
シングルパリティ(RAID-5に 類 似 )<br />
RAID-Z2<br />
ダブルパリティ(RAID-6に 類 似 )<br />
RAID-Z3<br />
トリプルパリティ<br />
・SolarisのストレージプールはRAIDを 構 成 して 物 理 ディスクを 登 録 することで、ファイルシステ<br />
ムの 性 能 や 信 頼 性 を 向 上 させることができます。<br />
42<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
ZFSスナップショット<br />
Solaris<br />
• ZFSスナップショットの 仕 組 み<br />
元 データ<br />
スナップショット<br />
元 データ<br />
スナップショット<br />
元 データの 更 新<br />
( 変 更 / 削 除 )<br />
( 更 新 ) ( 更 新 前 データ)<br />
スナップショットは 作 成 した 時<br />
点 の 元 データを 常 に 参 照<br />
スナップショットの 領 域 が 増 加<br />
( 該 当 ブロックのみコピー)<br />
• ZFSスナップショットの 特 長<br />
※スナップショットを 作 成 している 場 合 、 元 データを 削 除<br />
しても 全 体 のディスク 領 域 は 減 少 しないので 注 意<br />
• 空 き 領 域 を 自 動 で 使 用 するため、スナップショットの 領 域 を 指 定 する 必 要 がない。<br />
• データ 更 新 時 は 該 当 ブロックのみコピーするのでディスク 消 費 量 が 少 ない。<br />
• スナップショット 作 成 時 点 に 戻 すことができる。【ロールバック 機 能 】<br />
• ZFSスナップショットを 元 にファイルシステムの 退 避 ができる。【バックアップ 機 能 】<br />
• スナップショットを 利 用 して、ファイルシステムの 複 製 ができる。【クローン 機 能 】<br />
43<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
Solarisのバックアップ/リストア<br />
Solaris<br />
• ZFSコマンドでバックアップ/リストアを 実 行<br />
• バックアップ: zfs send<br />
• zfs send コマンドにより、スナップショットをバックアップデータとして 標 準 出 力 に 書<br />
き 込 みます。<br />
• OS 停 止 は 必 要 ありません。<br />
• リストア: zfs receive<br />
• バックアップデータを 標 準 入 力 から 読 み 込 んで、ファイルシステムを 復 元 します。<br />
• リストア 対 象 がシステムボリューム(ルートプール)ではない 場 合 、OS 停 止 の 必 要<br />
はありません。<br />
ストレージプール<br />
バックアップ<br />
スナップ<br />
ショット<br />
zfs send<br />
zfs receive<br />
バックアップ<br />
データ<br />
データ 転 送<br />
テープ 装 置 など<br />
外 部 媒 体<br />
リストア<br />
44<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (6)<br />
• 覚 えておきたいファイルシステムとストレージ 管 理 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
Linux:ボリュームグループ 作 成<br />
Solaris:ストレージプール 作 成<br />
Linux: 論 理 ボリューム 作 成<br />
Solaris:ZFSファイルシステム 作 成<br />
スナップショットの 作 成<br />
スナップショットからのロールバック<br />
ファイルシステムのバックアップ<br />
ファイルシステムの<br />
リストア<br />
vgcreate ボリュームグループ 名<br />
デバイス 名<br />
lvcreate -L サイズ -n 論 理 ボ<br />
リューム 名 ボリュームグループ 名<br />
lvcreate -s -L サイズ -n スナップ<br />
ショット 名 元 のデバイス<br />
lvconvert --merge スナップショッ<br />
ト 名<br />
dump -0u -f バックアップファイル<br />
スナップショット 名<br />
restore -r -f バックアップファイル<br />
zpool create プール 名 RAID デバイス 名<br />
zfs create ファイルシステム 名<br />
zfs snapshot スナップショット 名<br />
zfs rollback スナップショット 名<br />
zfs send スナップショット 名<br />
zfs receive スナップショットストリーム<br />
パーティション 操 作 parted( 推 奨 ),fdisk <strong>for</strong>mat<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
45<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ディスクラベル、デバイスパス<br />
Solaris<br />
• Solarisのディスクラベル<br />
• Solarisでは、 次 の2つのディスクラベルをサポートしています。<br />
• SMI(Sun Microsystems Inc.)<br />
• システムボリューム 用 のディスクラベル。サイズが2TBに 満 たないディスク 用 です。<br />
• EFI(GPT)(Extensible Firmware Interface GUID Partition Table)<br />
• システムボリューム 以 外 のZFS 用 のディスクラベルです。<br />
• Solarisのデバイスパス<br />
• /dev/(r)dsk ディレクトリ 配 下 にある、 特 定 のコントローラ、ディスク、およびス<br />
ライスを 識 別 する 文 字 列 へのパスになります。<br />
/dev/(r)dsk/cvtwdxsy<br />
y:スライス 番 号<br />
v: 論 理 コントローラ 番 号<br />
ディスクデバイス(*)<br />
デバイスディレクトリ<br />
x:ドライブ 番 号<br />
w: 物 理 バスターゲット 番 号<br />
*:dskはブロック 型 デバイス、rdskはキャラクタ 型 デバイス(rawデバイス)を 表 します。<br />
46<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ディスクのパーティション<br />
• LinuxとSolarisのパーティションの 違 い<br />
• Linuxの 場 合<br />
• 1つのディスクを 複 数 の 領 域 (パーティション)に 分 け、ファイルシステムや<br />
rawデバイスとして 使 用 します。<br />
• パーティションの 設 定 はfdiskコマンドを 使 用 します。<br />
• Solarisの 場 合<br />
• Solarisのパーティションは「スライス」とも 呼 ばれます。<br />
• スライスの 作 成 数 はディスクラベルによって 異 なります。<br />
• デバイス 名 の 後 にs0~s7を 付 けてデバイスパスを 表 現 し<br />
ます。( 例 :/dev/rdsk/c2t0d1s0)<br />
• SMIラベルのs2はディスク 全 体 を 表 す 特 殊 なスライスです。<br />
• スライスの 設 定 は<strong>for</strong>matコマンドを 使 用 します。<br />
SMIラベルのディスク<br />
s2<br />
s0<br />
s1<br />
s3<br />
s4<br />
s5<br />
s6<br />
s7<br />
EFIラベルのディスク<br />
s0<br />
s1<br />
s2<br />
s3<br />
s4<br />
s5<br />
s6<br />
s8<br />
47<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ISOイメージファイルのマウント<br />
• LinuxとSolarisのISOイメージファイルのファイル 形 式<br />
• Linuxの 場 合<br />
• ファイルシステム 形 式 として iso9660を 指 定 してマウントします。<br />
実 行 例<br />
/ISO/media.iso を/mnt ディレクトリにマウントする<br />
# mount -o loop -t iso9660 /ISO/media.iso /mnt ・・・ISOファイルを/mntにマウントする<br />
• Solarisの 場 合<br />
• ファイルシステム 形 式 として hsfs を 指 定 してマウントします。<br />
実 行 例<br />
/ISO/media.iso を/mnt ディレクトリにマウントする<br />
# mount -F hsfs /ISO/media.iso /mnt ・・・ ISOファイルを/mntにマウントする<br />
48<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
参 考 :ファイルシステムの 構 成<br />
Solaris<br />
• Solarisのファイルシステムの 構 成<br />
• ZFS 以 外 のファイルシステムは、OS 起 動 時 に/etc/vfstabというファイルを 参 照<br />
して 自 動 的 にマウントされます。<br />
• 主 なディレクトリ<br />
名 称<br />
/dev<br />
概 要<br />
特 殊 デバイスファイルを 含 むディレクトリ<br />
/devices<br />
/etc<br />
/bin<br />
/sbin<br />
/usr/lib<br />
/proc<br />
/tmp<br />
devfsファイルシステムのマウントポイントディレクトリ<br />
システム 固 有 の 管 理 およびコンフィギュレーションファイルを 含 むディレクトリ<br />
一 般 ユーザーも 使 用 できる 実 行 可 能 ファイルを 含 むディレクトリ<br />
ブートプロセスや 手 動 でシステムのリカバリで 使 用 する 実 行 可 能 ファイルを 含 むディレクトリ<br />
実 行 時 にプログラムによって 必 要 とされる 追 加 のシステムライブラリ<br />
プロセスファイルシステムのマウントポイントディレクトリ<br />
一 時 ファイル 用 のディレクトリ。メモリ 上 のファイルシステムである tmpfsを 使 用<br />
・swapとdump デバイスは、ZFSボリュームで 構 成 されています。<br />
・/tmp に 配 置 したファイルは 物 理 メモリを 消 費 します。また、 再 起 動 により 消 失 します。<br />
49<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
7. 監 視<br />
50<br />
Copyright 2014 FUJITSU LIMITED
システムの 監 視<br />
• LinuxとSolarisのログ 監 視<br />
• Linuxの 場 合<br />
• システムメッセージのログ 出 力 は /etc/rsyslog.conf で 定 義 されています。<br />
• Solarisの 場 合<br />
• システムメッセージのログ 出 力 は /etc/syslog.conf で 定 義 されています。<br />
• Linuxと 同 様 にシステムメッセージをログインユーザや 管 理 者 に 表 示 したり、 他 のサ<br />
ーバに 転 送 することが 可 能 です。<br />
• Linuxと 同 様 にシステムのパフォーマンス 情 報 (CPU、メモリ 使 用 量 など)はOSコマン<br />
ドで 確 認 することが 可 能 です。<br />
• Solaris 独 自 の 監 視 用 コマンドもあります。<br />
・オンサイトでの 監 視 の 場 合 は 専 用 のソフトウェアを 導 入 し<br />
て、 運 用 監 視 のシステムを 導 入 する 方 法 が 一 般 的 です。<br />
・リモート 通 報 (REMCS)を 利 用 し、 富 士 通 サポートセンタに<br />
よるリモート 監 視 を 導 入 するシステムも 多 くあります。<br />
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システム 監 視 用 ログ<br />
• LinuxとSolarisが 出 力 するログの 違 い<br />
• ログの 出 力 先<br />
ログ Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
システムが 出 力 するログ /var/log/messages /var/adm/messages<br />
メール 送 受 信 を 記 録 するログ /var/log/maillog /var/log/syslog<br />
cron 実 行 時 のログ /var/log/cron /var/cron/log<br />
• ログのローテーション<br />
• Linuxと 同 様 、Solarisもログファイル 単 位 に 項 目 を 設 定 しcron により 定 期 的 に 実 行<br />
されます。<br />
Red Hat Enterprise Linux<br />
Oracle Solaris<br />
・/etc/logrotate.conf ファイルで 定 義 します。<br />
weekly ・・・1 週 間 単 位<br />
rotate 4 ・・・4 世 代<br />
compress ・・・ 圧 縮 する<br />
/var/log/messages {<br />
sharedscripts<br />
postrotate<br />
/bin/kill -HUP `cat /var/run/syslogd.pid 2><br />
/dev/null` 2> /dev/null || true<br />
endscript<br />
}<br />
・/etc/logadm.confファイルにローテーションするログ<br />
ファイルごとに 設 定 を 定 義 します。<br />
/var/adm/messages -C 4 -a '/usr/sbin/svccfg -s<br />
svc:/system/system-log refresh’<br />
-C : 保 存 する 世 代 数<br />
-a : ログファイル 名 の 変 更 後 に‘’ 内 のコマンドを 実 行<br />
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システム 監 視 用 コマンド<br />
• 搭 載 リソースを 確 認 するコマンドの 例<br />
確 認 項 目 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
CPU、メモリ、 増 設 カードの<br />
確 認<br />
cat /proc/cpuinfo<br />
cat /proc/meminfo<br />
lspci<br />
• 異 常 を 確 認 するコマンドの 例<br />
prtdiag<br />
確 認 項 目 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
ネットワークの 状 態 ethtool、ping dladm、ping<br />
サービスの 状 態 service svcs<br />
プロセスの 状 態 pstree、ps ptree、ps<br />
プロセスのトレース strace truss<br />
• リソース 使 用 量 を 確 認 するコマンドの 例<br />
確 認 項 目 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
システム 稼 働 時 間 uptime uptime<br />
CPU、メモリ、I/Oの 負 荷<br />
mpstat、vmstat<br />
iostat、iotop、netstat<br />
プロセス 単 位 の 負 荷 top、pidstat top、prstat<br />
mpstat、pgstat、vmstat、iostat、<br />
fsstat、netstat、flowstat、dlstat、<br />
ipmpstat<br />
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LinuxとSolarisのコマンド 比 較 (7)<br />
• 覚 えておきたい 監 視 系 のコマンド<br />
基 本 操 作 Red Hat Enterprise Linux Oracle Solaris<br />
CPU、メモリ、I/Oの 負 荷 を 確 認 する<br />
CPU、メモリ、 増 設 カードを 確 認 する<br />
mpstat<br />
vmstat<br />
iostat<br />
cat /proc/cpuinfo<br />
cat /proc/meminfo<br />
lspci<br />
mpstat<br />
vmstat<br />
iostat<br />
prtdiag<br />
ネットワークの 疎 通 を 確 認 する ping ping<br />
プロセスの 状 態 を 確 認 する ps -ef ps -ef<br />
詳 細 は 「LinuxユーザのためのOracle Solarisコマンド 実 例 集 」を 参 照 。<br />
・プロセスの 状 態 を 監 視 するtopコマンドなどは、Solarisでも 同 様 に 使 用 することができます。<br />
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参 考 :Solarisのcron<br />
Solaris<br />
• cronについて<br />
• cronの 編 集<br />
• cronの 編 集 はcrontabコマンドで 行 います。<br />
# crontab -e<br />
10 3 * * * /usr/sbin/logadm ・・・ 書 式<br />
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑<br />
分 時 日 月 曜 日 コマンド<br />
• 登 録 内 容 の 表 示<br />
• cronに 登 録 されている 内 容 の 表 示 はcrontabコマンドで 行 います。<br />
# crontab -l<br />
10 3 * * * /usr/sbin/logadm<br />
• 実 行 結 果 の 通 知<br />
• cronにより 実 行 された 結 果 は、 登 録 したユーザ 宛 にメールで 送 信 されます。<br />
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参 考 :リモート 通 報 機 能<br />
• 富 士 通 のリモート 通 報 機 能 (REMCS)<br />
• 特 長<br />
• ハードウェアの 障 害 予 兆 情 報 を 検 知 し、 富 士 通 サポートセンターに 自 動 通 報 します。<br />
• システム 管 理 者 に 代 わり 専 門 スタッフが 適 切 に 対 応 し、トラブルを 未 然 防 止 します。<br />
• 万 一 のトラブル 発 生 時 には、 自 動 的 に 通 報 されたハードウェアの 異 常 情 報 をもとに、<br />
センターの 専 門 スタッフがトラブル 箇 所 の 特 定 、 部 品 の 手 配 、 保 守 要 員 の 派 遣 まで<br />
を 実 施 します。<br />
お 客 様 システム<br />
即 時 通 報<br />
E-Mail( 暗 号 化 )<br />
富 士 通 サポート<br />
センター<br />
予 兆 発 生<br />
お 客 様 情 報 DB<br />
障 害 解 析 DB<br />
参 照<br />
修 理<br />
保 守 要 員<br />
部 品 特 定 によ<br />
る 迅 速 な 対 応<br />
サポート 部 門<br />
・LinuxもSolarisも 富 士 通 のサポート 体 制 に 変 わりはありませんが、REMCSによる 通 報 の 可 否 は<br />
対 象 装 置 の 障 害 発 生 箇 所 により 異 なるため 注 意 が 必 要 です。<br />
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技 術 情 報 Technical Park<br />
• Oracle Solaris 11の 構 築 に 役 立 つドキュメントが 満 載<br />
• ハイパーバイザーベースの 仮 想 化 :<br />
Oracle VM Server <strong>for</strong> SPARC<br />
• Solarisベースの 仮 想 化 :<br />
Oracle Solaris ゾーン<br />
• 最 新 ファイルシステム:<br />
ZFS(Zetta-byte File System)<br />
• Solaris 8/9 環 境 をそのままSolaris 10へ:<br />
Oracle Solaris Legacy Containers<br />
など<br />
今 すぐクリック!!<br />
http://jp.fujitsu.com/plat<strong>for</strong>m/server/sparc/technical/<br />
57<br />
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参 考 URL<br />
• Oracle 社 マニュアル<br />
Oracle Solaris 11.1 In<strong>for</strong>mation Library<br />
http://docs.oracle.com/cd/E37932_01/<br />
⇒ 管 理 者 、 開 発 者 向 けのマニュアル 全 般 とコマンドリファレンスが 提 供 されています。<br />
• サーバマニュアル<br />
http://jp.fujitsu.com/plat<strong>for</strong>m/server/sparc/products/lineup/m10-1/documents.html<br />
「SPARC M10 システム システム 運 用 ・ 管 理 ガイド」<br />
⇒システムの 運 用 管 理 に 必 要 な 基 本 操 作 を 解 説 しています。<br />
• 技 術 情 報 Technical Park<br />
「Oracle Solaris コマンド 集 」<br />
http://jp.fujitsu.com/plat<strong>for</strong>m/server/sparcenterprise/technical/command-reference/<br />
⇒ 使 用 目 的 からコマンドを 探 すことができます。<br />
「Oracle Solaris 11」<br />
http://jp.fujitsu.com/plat<strong>for</strong>m/server/sparc/technical/document/#<strong>solaris</strong>11<br />
⇒ 各 種 機 能 の 紹 介 や 手 順 書 を 記 載 しています。<br />
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改 版 履 歴<br />
版 数 更 新 日 時 更 新 ページ 更 新 内 容<br />
初 版 2014 年 8 月 21 日 新 規 作 成<br />
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商 標 について<br />
使 用 条 件<br />
• 著 作 権 ・ 商 標 権 ・その 他 の 知 的 財 産 権 について<br />
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商 標<br />
• UNIXは、 米 国 およびその 他 の 国 におけるオープン・グループの 登 録 商 標 です。<br />
• SPARC Enterprise、SPARC64、SPARC64ロゴおよびすべてのSPARC 商 標 は、 米 国 SPARC<br />
International, Inc.のライセンスを 受 けて 使 用 している、 同 社 の 米 国 およびその 他 の 国 におけ<br />
る 商 標 または 登 録 商 標 です。<br />
• OracleとJavaは、Oracle Corporation およびその 子 会 社 、 関 連 会 社 の 米 国 およびその 他 の 国<br />
における 登 録 商 標 です。<br />
• その 他 各 種 製 品 名 は、 各 社 の 製 品 名 称 、 商 標 または 登 録 商 標 です。<br />
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