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CSRの社会的側面の充実と国際競争力の強化 -矛盾した課題を抱える

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Ⅱ章では日本企業がより積極的にCSRの「社会的な側面」の活動に取り組んでいる半面、労働者に<br />

不利な雇用形態が存在するという矛盾した状況を取り上げ、その背景には何があるのか検討する。<br />

CSRに積極的に取り組む企業がコンプライアンスにも反するような行為に及んだのはなぜだろうか。<br />

そこには日本企業が社会から求められていることと、国際競争で勝ち抜くために求められていること<br />

の間で矛盾した課題を突きつけられているという現実が存在する。<br />

Ⅲ章においてはコンプライアンスの観点からCSRの「社会的な側面」の活動について積極的な取り<br />

組みをアピールしながら、法律に違反するということはどう解釈できるか検討する。また、日本企業<br />

が迫られている課題に取り組む中で企業の行動に矛盾が生じてしまったことを明らかにする。<br />

Ⅰ.社会的な対応を迫られる日本企業<br />

1.非財務報告書の発行状況<br />

表1-1と1-2は日本企業の売り上げ上位82社である。表1-1は2005年時点のもの、表1-2<br />

は2007年時点のものである。それぞれ、調査した時点での最新の非財務報告書の名称を記載し、また<br />

「環境に関する報告書」がいつから発行されているか、また環境だけでなく「社会的な側面」も含め<br />

た報告書の名称になったのはいつからかを記載している。<br />

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