Bevacizumabについて - 中外製薬
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将 来 見 通 し<br />
本 プレゼンテーションには、 中 外 製 薬 の 事 業 及 び 展 望 に<br />
関 する 将 来 見 通 しが 含 まれていますが、いずれも、 既 存<br />
の 情 報 や 様 々な 動 向 についての 中 外 製 薬 による 現 時 点 で<br />
の 分 析 を 反 映 しています。<br />
実 際 の 業 績 は、 事 業 に 及 ぼすリスクや 不 確 定 な 事 柄 によ<br />
り 現 在 の 見 通 しと 異 なることもあります。<br />
1
ポイント<br />
• Bevacizumabとは<br />
• 海 外 の 開 発 状 況<br />
• 適 応 拡 大 ( 乳 がん、 肺 がんおよびその 他 の 固 形 がん)<br />
に 関 する 見 通 し<br />
• 安 全 性 確 認 試 験 の 状 況<br />
2
腫 瘍 の 血 管 新 生 は 腫 瘍 の 増 殖 に 必 須<br />
VEGF, bFGF,<br />
TGF-β, PD-<br />
ECGF, Integrins,<br />
MMP, IL-8,<br />
Hypoxia, NO,<br />
etc.<br />
毛 細 血 管 の 成 長<br />
血 管 新 生 抑 制 因 子 ,<br />
抗 血 管 新 生 作 用 を 有<br />
するコラーゲン 由 来<br />
タンパク ,<br />
IFNs, TIMP, etc.<br />
腫 瘍 細 胞 の 成 長<br />
転 移<br />
3
Bevacizumab 製 品 概 要<br />
• 抗 VEGF ヒト 化 モノクローナル 抗 体<br />
93% ヒト, 7% マウス<br />
• 一 般 名 : bevacizumab<br />
•IgG1 type<br />
• 血 中 半 減 期 : 17–21 日<br />
•VEGFのどのisoformも 認 識<br />
K d = 8 x 10 -10 M<br />
•VEGFをブロック<br />
VEGFR-1, -2 および NP-1/NP-2<br />
からのシグナルをいずれもブロック<br />
NP (Neuropilin): Co-receptor with<br />
VEGFR<br />
4
Bevacizumabの 作 用 機 序<br />
血 管 新 生 阻 害 を<br />
ターゲットとした<br />
世 界 で 最 初 の 抗 がん 剤<br />
VEGFの 他 の 作 用<br />
• 単 球 走 化 作 用<br />
• DCの 成 熟<br />
• AML 芽 細 胞 生 存<br />
IL-8<br />
bFGF<br />
Hypoxia↑<br />
COX-2↑<br />
NO↑<br />
Oncogenes↑<br />
EGF<br />
VEGF<br />
P P<br />
IGF-1<br />
PDGF<br />
H2O2<br />
VEGF release<br />
血 管 内 皮 細 胞 の<br />
VEGF 受 容 体 に<br />
結 合 し 活 性 化<br />
P<br />
P<br />
発 現 増 加<br />
(MMP, tPA, uPA,<br />
uPAr, eNOS, etc.)<br />
生 存<br />
血 管 拡 張<br />
増 殖<br />
血 管 新 生<br />
遊 走<br />
血 管 透 過 性
海 外 結 腸 ・ 直 腸 がん 第 Ⅲ 相 試 験<br />
試 験 デザイン<br />
Bevacizumab + IFL 〔CPT-11+ 5-FU +ロイコボリン(LV)〕<br />
Bolus IFL + プラセボ<br />
(n = 412)<br />
転 移 性 結 腸 ・ 直 腸 がん<br />
初 回 治 療 例<br />
Bolus IFL + Bev 5 mg/kg<br />
(n = 403)<br />
5-FU/LV + Bev 5 mg/kg<br />
(n = 110)<br />
主 要 評 価 項 目 : 生 存 期 間<br />
Hurwitz H et al, N Engl J Med, 350: 2335-2342 (2004)<br />
6
海 外 結 腸 ・ 直 腸 がん 第 Ⅲ 相 試 験<br />
Bevacizumab+IFL 安 全 性<br />
副 作 用 IFL + プラセボ IFL+ Bev<br />
(n=397) (n=393)<br />
G3/4 出 血 2.5% 3.1%<br />
血 栓 塞 栓 症 16.2% 19.4%<br />
G3 タンパク 尿 症 0.8% 0.8%<br />
G3 高 血 圧 症 2.3% 11.0%<br />
G3/4 白 血 球 減 少 症 31.1% 37.0%<br />
G3/4 下 痢 24.7% 32.4%<br />
Hurwitz H et al, N Engl J Med, 350: 2335-2342 (2004)<br />
7
結 腸 ・ 直 腸 がん: Bevacizumab+ IFL<br />
IFL/Bev<br />
IFL/プラセボ<br />
Hurwitz H et al, N Engl J Med, 350: 2335-2342 (2004)<br />
8
海 外 結 腸 ・ 直 腸 がん<br />
主 な 臨 床 成 績<br />
N 生 存 期 間 ( 月 ) p<br />
1 st -line, PIII (AVF2107)<br />
IFL (CPT-11/FU/LV) 412 15.6<br />
IFL + Bev 403 20.3
肺 がんでの 臨 床 試 験<br />
(2005.3.15 released)<br />
非 小 細 胞 肺 がん( 非 扁 平 上 皮 )<br />
1 st -line, PIII (ECOG-NCI-Genentech, E4599)<br />
N 生 存 期 間 ( 月 )<br />
Taxol/Carboplatin + プラセボ 10.2<br />
878<br />
Taxol/Carboplatin + Bev 12.5 統 計 学 的 に 有 意<br />
(National Cancer Institute Websiteより:http://www.cancer.gov)<br />
・ NSCLCの1st-lineにおいて、 化 学 療 法 に 上 乗 せして 生 存 期 間 の 延 長 を 示 した<br />
初 めての 分 子 標 的 治 療 薬<br />
・ NSCLCの1st-lineにおいて、 最 近 十 年 ほどの 間 に 生 存 期 間 の 延 長 を 示 した<br />
初 めての 試 験<br />
10
海 外 で 進 行 中 の 臨 床 開 発<br />
第 Ⅲ 相<br />
申 請 準 備 中<br />
上 市 済<br />
卵 巣 がん<br />
(1 st -line)<br />
化 学 療 法 と<br />
の 併 用<br />
膵 臓 がん<br />
前 立 腺 がん<br />
腎 臓 がん<br />
結 腸 がん<br />
( 術 後 補 助 )<br />
非 小 細 胞 肺 がん<br />
(2 nd -line)<br />
非 小 細 胞 肺 がん<br />
乳 がん<br />
結 腸 ・ 直 腸 がん<br />
(2 nd -line)<br />
結 腸 ・ 直 腸 がん<br />
11
Bevacizumab 承 認 状 況<br />
2003 年 9 月 26 日 : FDAに 結 腸 ・ 直 腸 がんで 承 認 申 請 (Genentech 社 )<br />
‣ 2003 年 12 月 1 日 : FDAで 優 先 審 査 指 定<br />
‣ 2004 年 2 月 26 日 : FDAが 転 移 性 結 腸 ・ 直 腸 がんを 適 応 に 承 認<br />
1 st -line, 静 注 5-FUベース 療 法 との 併 用<br />
2003 年 12 月 5 日 : EUに 結 腸 ・ 直 腸 がんで 承 認 申 請 (Roche 社 )<br />
‣ 2004 年 10 月 : EU 専 門 家 会 議 が 承 認 勧 告<br />
‣ 2005 年 1 月 12 日 : EMEAが 適 応 承 認 (スイス: 2004 年 12 月 承 認 )<br />
5FU+ロイコボリン(+イリノテカン)の 経 静 脈 化 学 療 法 との 併 用<br />
2003 年 12 月 15 日 : 日 本 でのライセンス 獲 得 ( 中 外 製 薬 )<br />
‣ 2004 年 11 月 ~: 結 腸 ・ 直 腸 がんで 第 Ⅰ 相 臨 床 試 験 開 始<br />
‣ 2005 年 11 月 ~: 安 全 性 確 認 試 験 開 始<br />
12
進 行 再 発 結 腸 ・ 直 腸 がんbevacizumab 投 与 患 者 数<br />
(2007 年 社 内 予 測 : 日 本 )<br />
結 腸 ・ 直 腸 がん<br />
年 間 再 発 数<br />
結 腸 ・ 直 腸 がん 年 間 罹 患 数 12.3 万 人 (がん 統 計 白 書 )<br />
StageIV = 治 癒 切 除 不 能<br />
投 与 対 象<br />
患 者 数<br />
計 4 万 人<br />
1.6 2<br />
2.9<br />
一 次 化 学 療 法 に 移 行 80%<br />
1.1<br />
二 次 化 学 療 法 に 移 行 38%<br />
*がん 統 計 白 書 以 外 の 数 字 は 社 内 推 定 値<br />
13
国 内 開 発 の 経 緯<br />
2004 年 11 月 第 Ⅰ/Ⅱ 相 臨 床 試 験 開 始<br />
( 当 初 2007 年 申 請 予 定 )<br />
2005 年 7 月 第 5 回 未 承 認 薬 使 用 問 題 検 討 会 議 にて、<br />
早 期 承 認 申 請 実 施 と 安 全 性 確 認 試 験 の<br />
実 施 が 求 められた<br />
2005 年 11 月 安 全 性 確 認 試 験 を 開 始<br />
14
国 内 治 験 のデザイン ( 第 Ⅰ/Ⅱ 相 臨 床 試 験 )<br />
• 試 験 の 名 称 :<br />
bevacizumabの 進 行 再 発 結 腸 ・ 直 腸 がんを 対 象 とした 第 Ⅰ/Ⅱ 相 臨 床 試 験<br />
• 試 験 の 概 要 ・ 目 的 :<br />
進 行 再 発 結 腸 ・ 直 腸 がんに 対 するbevacizumab 単 独 投 与 及 び 化 学 療 法 との 併 用 投<br />
与 時 における 初 期 の 安 全 性 、 薬 物 動 態 パラメーターを 検 討 する<br />
( 第 Ⅰ 相 部 分 = 第 Ⅱ 相 部 分 は 中 止 した)<br />
• 用 法 :<br />
点 滴 静 注<br />
• 用 量 ・ 投 与 期 間 :<br />
5 mg/kgの2 週 毎 投 与<br />
• 試 験 デザイン:<br />
オープン、Single arm 試 験<br />
• 目 標 症 例 数 :<br />
18 例 ( 第 Ⅰ 相 部 分 )<br />
15
国 内 治 験 のデザイン ( 安 全 性 確 認 試 験 )<br />
• 試 験 の 名 称 :<br />
安 全 性 確 認 試 験<br />
• 試 験 の 概 要 ・ 目 的 :<br />
進 行 再 発 結 腸 ・ 直 腸 がんに 対 するBevacizumab と 化 学 療 法 (オキサリプラチン/フル<br />
オロウラシル/レボホリナートカルシウム) 併 用 療 法 における 初 期 安 全 性 を 確 認<br />
(Step1)した 後 に、Step2として 安 全 性 を 確 認 する。<br />
• 用 法 :<br />
点 滴 静 注<br />
• 用 量 ・ 投 与 期 間 :<br />
5 mg/kgの2 週 毎 投 与<br />
• 試 験 デザイン:<br />
Open, Single arm 試 験<br />
Step 1:12 例 にて 安 全 性 、 薬 物 動 態 を 検 討 する<br />
Step 2: 参 加 施 設 を 全 国 に 拡 大 して 残 り38 例 について 日 本 人 での 安 全 性 を 確 認 する。<br />
• 目 標 症 例 数 :<br />
50 例<br />
16
今 後 の 予 定<br />
•2006 年 前 半 承 認 申 請<br />
• 非 小 細 胞 肺 がん、 乳 がん<br />
日 本 における 開 発 は、2006 年 中 での 臨 床 試 験 開 始<br />
を 目 指 して 試 験 準 備 中<br />
•その 他 の 固 形 がん<br />
海 外 で 延 命 効 果 が 証 明 されているものについては、<br />
海 外 データを 活 用 した 早 期 申 請 を 目 指 す<br />
17
お 問 い 合 わせ 先 : 広 報 IR 部<br />
投 資 家 の 皆 様 :IRグループ<br />
Tel : 03-3273-0554<br />
e-mail : ir@chugai-pharm.co.jp<br />
担 当 : 内 田 、 前 田 、 石 田 、 時 田