中外製薬の個別化医療への取り組み について
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中 外 製 薬 の 個 別 化 医 療 への 取 り 組 み<br />
<strong>について</strong><br />
中 外 製 薬 株 式 会 社<br />
常 務 執 行 役 員<br />
ライフサイクルマネジメント メント・マーケティンク ケティングユニット 長<br />
田 中 裕<br />
2011.10.28
将 来 見 通 し<br />
本 プレゼンテーションには、 中 外 製 薬 の 事 業 及 び<br />
展 望 に 関 する 将 来 見 通 しが 含 まれていますが、い<br />
ずれも、 既 存 の 情 報 や 様 々な 動 向 <strong>について</strong>の 中 外<br />
製 薬 による 現 時 点 での 分 析 を 反 映 しています。<br />
実 際 の 業 績 は、 事 業 に 及 ぼすリスクや 不 確 定 な 事<br />
柄 により 現 在 の 見 通 しと 異 なることもあります。<br />
2
個 別 化 医 療 (PHC*)の 概 念<br />
疾 患 は 不 均 一<br />
特 定 の 特 徴 をもつ 集 団 を 診 断<br />
バイオマーカー<br />
均 一 な 患 者 集 団 への 層 別<br />
効 果 (+)<br />
副 作 用 (+)<br />
同 じ 治 療 ( 薬 )<br />
治 療 効 果 が 低 い<br />
副 作 用 の 頻 度 が 高 い<br />
従 来 型 の 治 療 法<br />
効 果 (-)<br />
副 作 用 (+)<br />
効 果 (+)<br />
副 作 用 (-)<br />
効 果 (-)<br />
副 作 用 (-)<br />
特 定 の 治 療<br />
高 い 奏 効 率<br />
個 別 化 した 治 療 法<br />
*PHC: Personalized Healthcare<br />
3
医 薬 品 開 発 の 変 遷<br />
バイオ 医 薬 品<br />
第 一 世 代<br />
インターフェロン<br />
成 長 因 子<br />
エリスロポエチン<br />
G-CSF<br />
第 二 世 代<br />
抗 体 医 薬 など<br />
第 三 世 代<br />
分 子 レベルでの 病 態 解 明 今 後 の 課 題<br />
PHC<br />
分 子 標 的 治 療 薬<br />
4
PHCの 製 薬 企 業 における 経 済 的 期 待 効 果<br />
PHCは 製 薬 会 社 に 経 済 的 効 果 をもたらす<br />
経<br />
済<br />
的<br />
効<br />
果<br />
対 象 患 者 s数<br />
の 減 少<br />
適 切 な 薬 価<br />
市 場 浸 透<br />
促 進<br />
高 市 場<br />
占 有 率<br />
良 好 なコ<br />
ンプライ<br />
アンス<br />
開 発 期 間<br />
短 縮<br />
現 在<br />
将 来<br />
5
PHCのベネフィット<br />
PHCは 患 者 さんや 医 師 など、 製 薬 会 社 の 全 てのステークホルダーに<br />
ベネフィットを 提 供 する<br />
患 者 さん<br />
最 善 の 治 療 を<br />
提 供<br />
医 師 ・ 医 療 従 事 者<br />
最 大 の 効 果<br />
最 小 の 副 作 用<br />
国 民 の 医 療 費 負 担<br />
より 良 い 費 用 対<br />
効 果<br />
個 別 化 医 療<br />
(PHC)<br />
規 制 当 局<br />
より 優 れた 効 果<br />
と 安 全 性<br />
6
中 外 製 薬 のPHCへの 取 り 組 み<br />
中 外 製 薬 はPHCを 通 じて、<br />
◇ 医 療 のパラダイムシフトを 促 し、 患 者 さんや<br />
医 師 など、 中 外 製 薬 の 全 てのステークホル<br />
ダーにベネフィットを 提 供 します<br />
◇ 革 新 的 医 薬 品 を 創 出 し、 新 薬 の 速 やかな 市 場<br />
浸 透 を 図 り、 新 しい 医 療 に 貢 献 するリーディ<br />
ングカンパニーとなります<br />
診 断 薬<br />
治 療 薬<br />
7
中 外 製 薬 におけるPHCの 推 進<br />
研 究 開 発 の 早 期 段 階 からロシュ 社 診 断 薬 部 門 とバイオマーカー 開 発<br />
体 制 を 構 築 する<br />
治 療 薬 開 発<br />
診 断 薬 開 発<br />
バイオマーカー カ 候 補 の 選 択<br />
最 適 化<br />
患 者 選 択 のための 診 断 マーカーとしての 開 発<br />
バイオマーカー 探 索 ( 中 外 )<br />
PHCに 向 けた 改 良<br />
および 商 品 化<br />
中 外 製 薬 の 強 み<br />
ハーセプチンでの 実 績<br />
PHCが 必 要 とされる<br />
がん 領 域 での 豊 富 な<br />
開 発 ノウハウの 蓄 積<br />
ロシュ 社 診 断 薬 部 門 と 連 携<br />
8
医 薬 品 の 価 値 最 大 化 ・ 創 出 の 機 会 拡 大<br />
PHCを 軸 に 新 薬 の 速 やかな 市 場 浸 透 を 図 るとともに、 新 たな 革 新 的<br />
医 薬 品 の 創 出 に 繋 げる<br />
HER2<br />
ハーセプチンによる<br />
転 移 性 乳 がんへの 適 応<br />
新 たな 革 新 的 薬 剤 の 創 出<br />
適 応 拡 大<br />
Pertuzumab *<br />
術 後 ・ 術 前<br />
* * 乳 がん<br />
T-DM1 *<br />
転 移 性 胃 がん<br />
* 臨 床 開 発 中<br />
* * 術 前 乳 がんは 公 知 申 請 中 9
ToGA 試 験<br />
(Trastuzumab for GAstric Cancer)<br />
国 際 共 同 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験<br />
HER2 陽 性<br />
進 行 胃 がん<br />
(n=584)<br />
無 作 為 割 付<br />
5-FUまたはカペシタビン<br />
+<br />
シスプラチン<br />
(n=290)<br />
5-FUまたはカペシタビン<br />
+<br />
シスプラチン<br />
+<br />
トラスツズマブ<br />
(n=294)<br />
Bang YJ et al.: Lancet 376, 687-397, 2010 10
HER2を 標 的 とした 新 たな 治 療 薬 開 発<br />
1. Pertuzumab<br />
HER2-HER family 二 量 体 形 成 を 阻 害 する 新 規 抗 HER2 抗 体<br />
HER2 陽 性 転 移 性 乳 がんの 一 次 治 療 として、<br />
Trastuzumab / Docetaxel 併 用 への 上 乗 せ 効 果 <strong>について</strong> 検 討 中<br />
(CLEOPATRA 試 験 、 本 年 12 月 SABCSで 発 表 予 定 )<br />
‣ PertuzumabをTrastuzumab / Docetaxel 併 用 に 上 乗 せすると、<br />
無 増 悪 生 存 期 間 が 有 意 に 延 長<br />
2. T-DM1<br />
HER2を 標 的 とし、 乳 がんを 対 象 として 開 発 中 の 初 めての 薬 剤 結 合 抗 体<br />
(ADC: antibody-drug conjugate)<br />
HER2 陽 性 転 移 性 乳 がんの 一 次 治 療 として、T-DM1 単 独 投 与 と<br />
TrastuzumabとDocetaxelの t 併 用 投 与 を 比 較<br />
(TDM4450g 試 験 、EMCC 2011でPII 最 終 結 果 を 発 表 )<br />
‣ T-DM1 群 では 無 増 悪 生 存 期 間 が 有 意 に 延 長 (14.2カ 月 vs. 9.2カ 月 )<br />
‣ T-DM1 群 で 良 好 な 安 全 性 プロファイルを 示 す<br />
11
開 発 パイプラインにおけるPHCの 取 り 組 み<br />
Phase I Phase II Phase III Filed<br />
がん<br />
AF802<br />
- 非 小 細 胞 肺 がん(PI/II)<br />
CIF/RG7167<br />
- 固 形 がん<br />
CKI27/RG7304<br />
- 固 形 がん<br />
GC33<br />
- 肝 がん<br />
PA799<br />
- 固 形 がん<br />
WT4869<br />
- 骨 髄 異 形 成 症 候 群 (PI/II)<br />
- 固 形 がん<br />
RG3638/MetMAb<br />
- 非 小 細 胞 肺 がん<br />
Vemurafenib(PI 準 備 中 )<br />
- メラノーマ<br />
MRA/Actemra<br />
- 膵 がん(PI/II)<br />
RG435/Avastin*<br />
- グリオブラストーマ( 再 発 例 )<br />
RG1415/Tarceva<br />
- 肺 がん(1st line)<br />
RG435/Avastin*<br />
- 胃 がん<br />
- 乳 がん(アジュバント)<br />
- グリオブラストーマ<br />
RG1273/Pertuzumab<br />
- 乳 がん<br />
RG3502/T-DM1<br />
- 乳 がん<br />
GA101/RG7159<br />
- 低 悪 性 度 非 ホジキンリンパ 腫<br />
- 中 高 悪 性 度 非 ホジキンリンパ 腫<br />
EPOCH/Epogin<br />
- CIA<br />
骨 ・ 関 節<br />
SA237*<br />
- 関 節 リウマチ<br />
RG484/Bonviva(oral)<br />
- 骨 粗 鬆 症<br />
MRA/Actemra<br />
- 関 節 リウマチ(sc)<br />
RG484/Bonviva(inj)<br />
- 骨 粗 鬆 症 (PII/III)<br />
その 他<br />
RG1450<br />
- アルツハイマー 病<br />
RG3637/Lebrikizumab<br />
- 気 管 支 喘 息<br />
RG7090*<br />
- 大 うつ 病<br />
RG7128<br />
-C 型 慢 性 肝 炎<br />
CSG452/Tofogliflozin<br />
-II 型 糖 尿 病<br />
RG1678(GLYT1)<br />
- 統 合 失 調 症<br />
赤 字 :PHCに 基 づくプロジェクト、*:バイオマーカー 探 索 中 のプロジェクト 12
中 外 製 薬 ㈱/ロシュ・ダイアグノスティックス㈱ 共 催<br />
個 別 化 医 療 (PHC)セミナー<br />
個 別 化 医 療 における<br />
診 断 薬 の 役 割<br />
田 澤 義 明<br />
ロシュ・ダイアグノスティックス 株 式 会 社<br />
IVD 製 品 学 術 部 門 遺 伝 子 検 査 部<br />
2011 年 10 月 28 日 【 無 断 転 用 禁 止 】<br />
13
本 日 の 内 容<br />
• 臨 床 検 査 の 概 要<br />
• 個 別 化 医 療 の 現 状<br />
• 個 別 化 医 療 を 目 指 した 医 薬 品 と 検 査 法 の 開 発<br />
コンパニオン 診 断 薬 (Companion Diagnostics : CoDx) 開 発 の<br />
ベスト・プラクティス<br />
•ロシュグループ 内 におけるPHCプロジェクトの 概 況<br />
• 個 別 化 医 療 実 現 に 向 けた 課 題 と 対 策<br />
‣ 個 別 化 医 療 推 進 に 向 けた、 政 ・ 官 ・ 産 ・ 学 の 取 り 組 み<br />
‣ CoDxの 適 切 な 臨 床 運 用 のためのインフラ 整 備<br />
14
臨 床 検 査 の 概 要<br />
15
日 本 の 臨 床 検 査 の 種 類 と 市 場 ダイナミックス<br />
A. 主 に 検 査 試 薬 を 用 いた 検 査<br />
・ 検 体 検 査 ( 血 液 、 尿 などを 試 料 とした 検 査 )<br />
・ 病 理 検 査 ( 細 胞 、 組 織 を 試 料 とした 検 査 )<br />
B. 医 療 機 器 を 用 いた 検 査<br />
・ 生 体 検 査 ( 心 電 図 などの 機 能 検 査 )<br />
・ 画 像 検 査 (X 線 ,CT,MRIなどの 検 査 )<br />
・ 内 視 鏡 検 査<br />
売 上 規 模 :3,000, 億 円<br />
売 上 規 模 :1.4 兆 円 ( 測 定 機 器 類 を 含 む)<br />
・ 生 体 検 査 :550 億 円<br />
・ 受 託 検 査 事 業 :1 兆 円<br />
・ 画 像 検 査 :1,700 億 円<br />
・ 検 査 試 薬 事 業 :4 千 億 円 (1.2%)<br />
・ 内 視 鏡 検 査 :750 億 円<br />
診 療 報 酬 額 :1.7 兆 円 (5%) 診 療 報 酬 額 :1,500 億 円 +(0.4%)<br />
(%) 診 療 報 酬 全 体 に 占 める 割 合 ( 平 成 20 年 度 推 定 )<br />
16
メディカル・シーンにおける 臨 床 検 査 の 役 割<br />
治 療 に 臨 床 検 査 が 介 入 することで 薬 物 選 択 の 適 正 化 を 促 し、<br />
個 別 化 医 療 が 実 現 する<br />
治 療 効 果 や<br />
個 別 化 治 療<br />
副 作 用 リスクの<br />
( 層 別 化 治 療 )<br />
予 測<br />
疾 病 の<br />
リスク 診 断<br />
ハイリスク 者 の<br />
経 過 観 察<br />
発 症 予 防<br />
疾 病 診 断<br />
治 療<br />
治 療 の<br />
経 過 観 察<br />
検 診 等 の 予 防 医 学 的 検 査<br />
・ 学 童 検 診<br />
・ 事 業 所 / 住 民 検 診<br />
・ 人 間 ドック<br />
・がん 検 診<br />
子 宮 頸 がん 予 防 検 診<br />
予 防 薬<br />
ライフスタイル<br />
食 事<br />
病 名 や 病 態 の<br />
重 症 度 を 判 断<br />
するための 検 査<br />
治 療 効 果 や<br />
病 態 の 変 化 を<br />
判 断 するための<br />
検 査<br />
・ 子 宮 頸 がん 予 防 検 診 これまでは 医 薬 品 が 中 心 で<br />
検 査 が 殆 ど 関 与 できなかった 領 域<br />
17
個 別 化 医 療 (Personalized Healthcare: PHC)のコンセプト<br />
• 特 定 の 治 療 ( 薬 )に 特 異 的 にリンクした 診 断<br />
ヘテロからホモへの 患 者 の 選 別 / 層 別<br />
疾 患 はヘテロ<br />
ファーマコ<br />
ゲノミクス(PGx)<br />
コンパニオン 診 断<br />
(CoDx)<br />
効 果 (-)<br />
副 作 用 (+)<br />
効 果 (-)<br />
副 作 用 (-)<br />
効 果 (+)<br />
副 作 用 (+)<br />
同 じ 治 療 ( 薬 )<br />
治 療 効 果 が 低 い<br />
副 作 用 の 頻 度 が 高 い<br />
治 療 効 果 が 期 待 できる、<br />
副 作 用 が 少 ない 患 者 群 の 層 別 化<br />
効 果 (+) 治 療<br />
副 作 用 (-)<br />
高 い<br />
奏 効 率<br />
従 来 型 の 治 療 法<br />
個 別 化 した 治 療 法<br />
18
個 別 化 医 療 の 現 状<br />
‣ 実 臨 床 でのPGx/CoDx 応 用 例<br />
‣ 最 近 の 新 薬 とCoDx 開 発 の 動 き<br />
19
現 在 個 別 化 治 療 の 対 象 となる 抗 がん 剤 と 検 査<br />
対 象 疾 患 薬 剤 名 ( 一 般 名 ) 効 果 予 測 のための 検 査<br />
乳 がん ハーセプチン(トラスツズマブ) がん 細 胞 でのHER-2 蛋 白<br />
の 過 剰 発 現<br />
胃 がん<br />
肺 がん イレッサ(ゲフィチニブ) がん 細 胞 でのEGFR 遺 伝 子<br />
の 変 異<br />
大 腸 がん アービタックス(セツキシマブ) がん 細 胞 でのKRAS 遺 伝<br />
ベクティビックス(パニツズマブ)<br />
子 の 変 異 が 無 い<br />
慢 性 骨 髄 白 血 病 グリベック(イマチニブ) がん 細 胞 でのbcr-ablキメ<br />
ラ 遺 伝 子 の 存 在<br />
20
ハーセプチン 治 療 とHER-2 2 検 査 ( 乳 がん)<br />
乳 がん 組 織 のHER-2 (ヒト 表 皮 細 胞 成 長 因 子 受 容 体 2) レベルを 測 定 :<br />
HerceptinやTykerb や 治 療 の 対 象 患 者 を 選 別 する<br />
HER-2テスト<br />
(FISH 法 : 遺 伝 子 増 幅 )<br />
正 常 細 胞<br />
がん 細 胞<br />
Herceptinの 効 果 ( 転 移 性 乳 がん)<br />
HER-2<br />
奏 効 率<br />
FISH+ 34% (27/79)<br />
FISH - 7% (2/29)<br />
(JCO, 20:719-726, 2002)<br />
Probability<br />
無<br />
増<br />
悪<br />
生<br />
存<br />
率<br />
1.0<br />
09 0.9<br />
0.8<br />
0.7<br />
0.6<br />
0.5<br />
0.4<br />
0.3<br />
02 0.2<br />
0.1<br />
0.0<br />
30<br />
Herceptinの 延 命 効 果<br />
HER-2(+) 転 移 性 乳 癌<br />
H0648g 試 験<br />
Paclitaxel +<br />
Herceptin<br />
Paclitaxel<br />
p
非 小 細 胞 性 肺 がんにおける 抗 EGFR 抗 体 薬 と<br />
EGFR 遺 伝 子 変 異 検 査 ( IPASS 試 験 )<br />
• EGFR 遺 伝 子 変 異 の 有 無 による 部 分 集 団 解 析 結 果<br />
Probability<br />
of fPFS<br />
1.0<br />
0.8<br />
0.6<br />
0.4<br />
Gefitinib EGFR M+ (n=132)<br />
Gefitinib EGFR M-(n=91)<br />
CP EGFR M+ (n=129)<br />
CP EGFR M- (n=85)<br />
Gefitinib HR=0.19,<br />
95% CI 0.13, 0.26, p
新 薬 とCoDxの 共 同 開 発 と 同 時 承 認 の 活 性 化<br />
•FDAが 最 近 承 認 した 新 薬 とCoDx<br />
‣ ベムラフェニブ( 抗 メラノーマ 薬 )とBRAF V600E 遺 伝 子 変 異 検 査<br />
(8 月 17 日 ):プレキシコン/ロシュ 医 薬 品 部 門 &ロシュ 診 断 薬 部 門<br />
‣ クリゾチニブ( 抗 非 小 細 胞 性 肺 がん 薬 )とALK 遺 伝 子 検 査<br />
(in-situ hybridization)(8 月 26 日 ):ファイザー&アボット<br />
• 共 同 開 発 の 活 性 化<br />
‣ 協 和 発 酵 キリン& 協 和 メデックス: 抗 造 血 器 悪 性 腫 瘍 薬<br />
‣ ファイザー&キアゲン: 抗 肺 がん 薬<br />
Draft Guidance for Industry<br />
and Food and Drug Administration Staff<br />
23
Draft Guidance for Industry and Food and Drug Administration Staff<br />
In Vitro Companion Diagnostic Devices<br />
DRAFT GUIDANCE<br />
This guidance document is being distributed for comment purposes only.<br />
Document issued on: July 14, 2011<br />
You should submit comments and suggestions regarding this draft document within 60<br />
days of publication in the Federal Register of the notice announcing the availability of<br />
the draft guidance. Submit written comments to the Division of Dockets Management<br />
(HFA-305), Food and Drug Administration, 5630 Fishers Lane, rm. 1061, Rockville,<br />
MD 20852. Submit electronic comments to http://www.regulations.gov. Identify all<br />
comments with the docket number listed in the notice of availability that publishes in<br />
the Federal Register.<br />
24
個 別 化 医 療 を 目 指 した<br />
医 薬 品 と 検 査 法 の 開 発<br />
25
新 薬 とCoDx 同 時 開 発 のベストプラクティス<br />
同 時 開 発 では、 患 者 を 層 別 するマーカーの 決 定 と 開 示 時 期 が 非 常 に 重 要 となる<br />
創 薬 から 新 薬 開 発 までのマイルストン<br />
創 薬 前 臨 床 Phase I-II Phase III<br />
マーカー 探 索<br />
と 新 薬 候 補 の 同 定<br />
検 査 開 発 のマイルストン<br />
新 薬 と 特 異 的 検 査 (CoDx)<br />
を 並 行 して 臨 床 試 験 を 実 施<br />
Stage I Stage II a Stage II b<br />
Stage III<br />
基 本 検 査 法<br />
の 開 発<br />
新 薬 評 価 用<br />
検 査 法 の<br />
提 供<br />
P2 治 験<br />
での 臨 床<br />
サンプル<br />
を 用 いた 評 価<br />
P3 治 験 での<br />
臨 床 サンプル<br />
を 用 いた 薬 事<br />
承 認 申 請 のた<br />
めの 臨 床 試 験<br />
薬 事 承 認<br />
申 請<br />
5~6 年<br />
2~3 年<br />
新 薬 と 特 異 的 検 査 (CoDx)<br />
を 同 時 に 薬 事 承 認 するため<br />
に 同 時 に 承 認 申 請 を 行 う
ロシュグループ 内 における<br />
PHCプロジェクトの 概 況<br />
27
ロシュグループ 診 断 薬 部 門 のコア 技 術<br />
先 進 の 検 査 技 術 と 装 置 が、CoDx 開 発 の 可 能 性 を 広 げます<br />
Life Sciences<br />
In Vitro Diagnostics<br />
Applied Science<br />
Molecular<br />
Diagnostics<br />
Professional Diagnostics<br />
Tissue<br />
Diagnostics<br />
Diabetes Care*<br />
Academia/Pharma<br />
Molecular Lab<br />
Central Lab Doc. Office, Wards Pathology Lab<br />
Patient<br />
Biochemicals/IB<br />
Blood Screening<br />
SWA High/Mid<br />
Volume Platforms<br />
Workflow & IT<br />
Advanced Staining<br />
Assays<br />
Single Strip bGM<br />
qPCR/NAPI<br />
Genomics &<br />
Oncology<br />
SWA Low Volume<br />
Platforms<br />
Hospital POC<br />
Advanced Staining<br />
Platforms<br />
Integrated bGM<br />
Arrays<br />
HPV &<br />
Microbiology<br />
Clin Chem, ID,<br />
Onco, Endo<br />
Ambulatory Care<br />
Primary Staining<br />
Lancing Systems<br />
Sequencing<br />
Cellular<br />
NewGen<br />
Virology<br />
Cardio-Renal, Crit.<br />
Care & WH<br />
Specialty<br />
Testing<br />
Advanced Workflow<br />
Insulin Delivery<br />
Systems<br />
Insulin Delivery<br />
28
ベムラフェニブと 同 時 承 認 された<br />
BRAF 遺 伝 子 変 異 検 査 の 概 要<br />
コバスBRAF V600E 遺 伝 子 変 異 検 出 キットの 測 定 手 順<br />
29
製 薬 と 診 断 薬 事 業 部 門 間 の 協 働 案 件 数<br />
( 年 次 推 移 )<br />
2010 年 度 の 協 働 案 件 数 は、 共 同 研 究 が147 案 件 でコンパニオン 診 断 用 の 検 査 開 発<br />
プロジェクトは22 案 件<br />
CoDx 開 発 プロジェクト<br />
共 同 研 究 案 件<br />
ベンタナ 社 の<br />
統 合<br />
ジェネンテック 社<br />
完 全 子 会 社 化<br />
7<br />
169<br />
22<br />
3<br />
147<br />
2<br />
94<br />
1<br />
66<br />
0<br />
36<br />
24<br />
10<br />
2005 2006 2007 2008 2009 2010<br />
30
開 発 後 期 にある 新 薬 でのPHC 化 対 応<br />
(2010 年 度 )<br />
疾 患 領 域<br />
12<br />
PHCの 対 応<br />
検 査 マーカー<br />
ウイルス 感 染 症<br />
HCV pol inh<br />
●<br />
血 中 のHCV RNAの 量 と 遺 伝 子 型<br />
ocrelizumab MS<br />
中 枢 神 経 系 疾 患<br />
Glycine<br />
reuptake inh<br />
代 謝 性 疾 患<br />
aleglitazar<br />
delcetrapib<br />
炎 症 性 疾 患 ( 喘 息 ) lebrikizumab<br />
●<br />
血 中 のペリオスチン( 蛋 白 ) 濃 度<br />
( 非 小 細 胞 性 肺 がん) MetMAb<br />
● Metレセプターの 活 性 状 態<br />
Hedgehog inh<br />
悪 性 腫 瘍<br />
(メラノーマ)<br />
BRAF inhibitor<br />
●<br />
BRAF V600E 遺 伝 子 の 変 異<br />
( 乳 がん) T-DM1<br />
●<br />
HER-2 発 現 レベル<br />
GA101<br />
( 乳 がん)<br />
pertuzumab<br />
●<br />
HER-2 発 現 レベル<br />
31
まとめ<br />
• 個 別 化 医 療 は 今 後 ますます 重 要 となり、 発 展 が 期 待 される<br />
• 個 別 化 医 療 実 現 のために、コンパニオン 診 断 は 有 用 な 手 法 である<br />
が 克 服 すべき 課 題 も 多 い<br />
• 評 価 方 法 、 開 発 ・ 薬 事 プロセス、 保 険 適 用 ・ 評 価 、 等 々<br />
• 検 査 の 現 場 からの 働 きかけも 重 要<br />
• 個 別 化 医 療 推 進 に 対 する 病 院 検 査 部 の 積 極 的 な 参 画<br />
• 個 別 化 医 療 ・CoDxに 関 する 検 査 部 の 理 解 と 関 心 の 向 上 と、 臨 床 医 への 啓 発<br />
• 製 薬 企 業 のCoDx 開 発 と 臨 床 運 用 に 対 するイニシアティブの 発 揮<br />
• 個 別 化 医 療 の 推 進 は 製 薬 企 業 の 重 要 な 生 き 残 り 戦 略 である<br />
• CoDxの 開 発 と 適 切 な 臨 床 運 用 の 推 進 は 製 薬 企 業 の 責 務 である<br />
32
We Innovate Healthcare<br />
33
個 別 化 医 療 への 取 り 組 みに 基 づいた<br />
中 外 製 薬 のR&Dポートフォリオ<br />
中 外 製 薬 株 式 会 社<br />
ポートフォリオマネジメントユニット<br />
R&Dポートフォリオ 部 長<br />
高 梨 契 典<br />
2011.10.28
開 発 パイプラインにおけるPHCの 取 り 組 み<br />
Phase I Phase II Phase III Filed<br />
がん<br />
AF802<br />
- 非 小 細 胞 肺 がん(PI/II)<br />
CIF/RG7167<br />
- 固 形 がん<br />
CKI27/RG7304<br />
- 固 形 がん<br />
GC33<br />
- 肝 がん<br />
PA799<br />
- 固 形 がん<br />
WT4869<br />
- 骨 髄 異 形 成 症 候 群 (PI/II)<br />
- 固 形 がん<br />
RG3638/MetMAb<br />
- 非 小 細 胞 肺 がん<br />
Vemurafenib(PI 準 備 中 )<br />
- メラノーマ<br />
MRA/Actemra<br />
- 膵 がん(PI/II)<br />
RG435/Avastin*<br />
- グリオブラストーマ( 再 発 例 )<br />
RG1415/Tarceva<br />
- 肺 がん(1st line)<br />
RG435/Avastin*<br />
- 胃 がん<br />
- 乳 がん(アジュバント)<br />
- グリオブラストーマ<br />
RG1273/Pertuzumab<br />
- 乳 がん<br />
RG3502/T-DM1<br />
- 乳 がん<br />
GA101/RG7159<br />
- 低 悪 性 度 非 ホジキンリンパ 腫<br />
- 中 高 悪 性 度 非 ホジキンリンパ 腫<br />
EPOCH/Epogin<br />
- CIA<br />
骨 ・ 関 節<br />
SA237*<br />
- 関 節 リウマチ<br />
RG484/Bonviva(oral)<br />
- 骨 粗 鬆 症<br />
MRA/Actemra<br />
- 関 節 リウマチ(sc)<br />
RG484/Bonviva(inj)<br />
- 骨 粗 鬆 症 (PII/III)<br />
その 他<br />
RG1450<br />
- アルツハイマー 病<br />
RG3637/Lebrikizumab<br />
- 気 管 支 喘 息<br />
RG7090*<br />
- 大 うつ 病<br />
RG7128<br />
-C 型 慢 性 肝 炎<br />
赤 字 :PHCに 基 づくプロジェクト、*:バイオマーカー 探 索 中 のプロジェクト<br />
CSG452/Tofogliflozin<br />
-II 型 糖 尿 病<br />
RG1678(GLYT1)<br />
- 統 合 失 調 症<br />
35
GC33<br />
グリピカン-3 陽 性 肝 細 胞 がんに 対 する<br />
遺 伝 子 組 換 えヒト 化 抗 体<br />
36
グリピカン-3とGC33<br />
60kDa<br />
グリピカン-3<br />
3<br />
S<br />
S<br />
NH2<br />
グリピカン-3(GPC3)<br />
‣GPI-ヘパラン 硫 酸 プロテオグリカン<br />
‣ 肝 細 胞 がん(HCC)の70-100%で 高 発 現<br />
‣がん 胎 児 抗 原 の1 種<br />
‣ 腫 瘍 増 殖 に 重 要 な 役 割 を 果 たしていると<br />
いわれている<br />
ヘパラン 硫 酸<br />
細 胞 表 面<br />
GPI<br />
GC33<br />
GC33<br />
‣グリピカン-3(GPC3)に 対 する 遺 伝 子<br />
組 換 えヒト 化 抗 体<br />
‣GPC3 陽 性 HCCモデルでの 抗 腫 瘍 活 性<br />
を 示 す<br />
37
GPC3 mRNA 発 現 プロファイル<br />
臨 床 ( 組 織 )サンプル<br />
4500<br />
4000<br />
3500<br />
3000<br />
2500<br />
2000<br />
1500<br />
1000<br />
500<br />
38<br />
Breast<br />
Colon<br />
Esophagus<br />
Kidney<br />
Liver<br />
Lung<br />
Prostate<br />
Stomach<br />
Bile Ducts<br />
Pancreas<br />
Breast<br />
Colon<br />
Esophagus<br />
Kid<br />
ney<br />
Liv<br />
ver<br />
Lung<br />
Meta. Site<br />
Ovary<br />
Prostate<br />
Stomach<br />
Bile Ducts<br />
Pancreas<br />
mRNA 発 現 レベル<br />
正 常 腫 瘍<br />
肝 細 胞 がん 特 異 的 に 発 現 しており、 正 常 組 織 や<br />
その 他 のがんでは 殆 ど 発 現 していない<br />
ASCO 2011: # 4085
GPC3 発 現 レベルと 抗 腫 瘍 活 性 との 相 関<br />
(マウス)<br />
GPC3の 発 現 レベルとGC33の 抗 腫 瘍 活 性 には 相 関 あり<br />
陰 性<br />
低<br />
中 高<br />
IHC 染 色 強 度<br />
GPC3 発 現 レベル<br />
低 発 現 中 等 度 発 現 高 発 現<br />
AACR 2010: # 2426<br />
39
2202<br />
GPC3 発 現 レベルと 投 与 期 間 との 相 関<br />
Phase I 試 験 の 分 析<br />
高 GPC3-IHC(n=9)<br />
高 GPC3-IHC<br />
2202 2405 1406 4101 2101<br />
3102<br />
1406<br />
2101<br />
Cohort 1<br />
Cohort 2<br />
2405 Cohort 3<br />
1403<br />
Cohort 4<br />
1403 3102 3304<br />
3405<br />
3304<br />
3405<br />
4101<br />
Subjects who could<br />
not complete the<br />
primary phase<br />
0 50 100 150 200 250 300 350 400<br />
投 与 継 続 期 間<br />
陰 性 / 低 GPC3-IHC(n=7)<br />
陰 性 / 低 GPC3-IHC<br />
3101 1404 1302<br />
4302<br />
1405<br />
1201<br />
3101<br />
1302<br />
4302<br />
3203<br />
1404<br />
Cohort 1<br />
Cohort 2<br />
Cohort 3<br />
Cohort 4<br />
1201 1405 3203<br />
0 50 100 150 200 250 300 350 400<br />
投 与 継 続 期 間<br />
Child-Pugh B<br />
IHC: 免 疫 組 織 染 色<br />
ASCO 2011: # 4085<br />
40
GPC3 免 疫 組 織 染 色 (IHC)<br />
開 発 プラン<br />
GC33 P1<br />
P2 P3<br />
申 請<br />
承 認<br />
GPC3-IHC<br />
基 礎 的 なアッセイ 系<br />
(マニュアル)<br />
P1サンプルを 用 いて<br />
のGPC3 評 価<br />
探 索 的 な<br />
評 価<br />
臨 床 での<br />
検 証<br />
層 別 化 マーカーとしての<br />
臨 床 有 用 性 評 価<br />
IVD<br />
アッセ<br />
イ<br />
診 断 薬 (IVD)<br />
IVD P2の 検 体 を<br />
開 発<br />
用 いて、IHC<br />
分 析<br />
診 断 薬 申 請 用<br />
データ 取 得<br />
申 請<br />
承 認<br />
自 動 化 システムを 用 いたIHCアッセイの 標 準 化<br />
IVDアッセイでのスコア 化 のクライテリアおよび 患 者 選 択 のための<br />
カットオフ 値 の 設 定<br />
41
AF802<br />
ALK 変 異 非 小 細 胞 肺 がんを 対 象 とした<br />
新 規 選 択 治 療 薬<br />
42
EML4-ALK 融 合 遺 伝 子<br />
非 小 細 胞 肺 がんを 対 象 とした 新 規 ターゲット<br />
Identification of the transforming<br />
EML4-ALK fusion gene in non-small<br />
cell lung cancer<br />
Development of lung adenocarcinoma<br />
in EML4-ALK transgenic mice<br />
(Nature, 2007: 448, 561-6) (PNAS, 2008: 105, 19893-7)<br />
Subcutaneous injection of the transfected<br />
3T3 cells into nude mice<br />
Others<br />
EGFR<br />
KRAS<br />
BRAF<br />
EML4-ALK<br />
(~5%)<br />
43
AF802:ALK 遺 伝 子 に 対 する 高 い 選 択 性<br />
100<br />
10<br />
AF802<br />
IC50(µM)<br />
1<br />
0.1<br />
Flt3<br />
AXL<br />
FAK<br />
LYN<br />
YES<br />
InsR<br />
IGF1R<br />
lck<br />
KDR<br />
Fyn<br />
BRK<br />
EGFR<br />
Src<br />
Kit<br />
Abl<br />
MEK1<br />
FGFR2<br />
cdk1<br />
DDR1<br />
EphA2<br />
PDGFR<br />
MET<br />
PKA<br />
RON<br />
cdk2<br />
HER2<br />
Raf1<br />
AKT1<br />
PKCz<br />
PKC alpha<br />
PKC beta1<br />
PKC beta2<br />
AuroraA<br />
0.01<br />
0.001<br />
ALK<br />
TREEspot<br />
GAK<br />
402キナーゼゼ<br />
( 変 異 キナーゼを 含 む)<br />
ALK<br />
LTK<br />
キナーゼ 結 合 アッセイで10 nM<br />
でのAF802の>50% 阻 害<br />
Cancer Cell 19, 679 (2011)<br />
44
AF802の 非 臨 床 試 験 データ<br />
ゼノグラフトマウスモデル<br />
NCI-H2228: EML4-ALK<br />
ゼノグラフトマウスモデルでのがん<br />
腫 瘍 サイ ズ(mm 3 )<br />
600<br />
400<br />
200<br />
経 口 、qd x 11<br />
AF802<br />
Control<br />
2mg/kg<br />
6 mg/kg<br />
p-ALK(IHC)<br />
コントロール<br />
AF802<br />
PARP<br />
Cleaved<br />
PARP<br />
Apoptosis<br />
Cleaved PARP<br />
Control AF<br />
(%)<br />
体<br />
重 あたり(110<br />
20 mg/kg<br />
0<br />
β-Actin<br />
18 20 22 24 26 28<br />
110<br />
100<br />
90<br />
80<br />
70<br />
18 20 22 24 26 28<br />
腫 瘍 移 植 後 の 日 数<br />
20 mg/kg<br />
単 回 投 与 ( 経 口 )<br />
後 4 時 間<br />
コントロール/ 20mg/kg<br />
AF802、4 h after qd x 2<br />
Cancer Cell 19, 679 (2011)<br />
45
クリゾチニブ 耐 性 での 遺 伝 子 変 異<br />
AF802の 有 効 性<br />
Choi, et al., N. Eng. J. Med. 363, 1734-1739 (2010)<br />
EML4-ALK 遺 伝 子 内 の 変 異<br />
C1156Y<br />
キナーゼ 抑 制 率 (%)<br />
キナーゼ<br />
抑 制 率 (% %)<br />
キナーゼ 阻 害 アッセイ<br />
120<br />
100<br />
クリゾチニブ<br />
C1156Y<br />
80<br />
L1196M<br />
60<br />
Native<br />
40<br />
20<br />
0<br />
-20 01 0.1 1 10 100 1000<br />
Crizotinib(nM)<br />
120<br />
100<br />
80<br />
60<br />
40<br />
20<br />
0<br />
L1196M -20<br />
AF802<br />
0.1 1 10 1001000<br />
AF802(nM)<br />
Native<br />
L1196M<br />
C1156Y<br />
ゲートキーパー 変 異<br />
Cancer Cell 19, 679 (2011)<br />
46
ALK 診 断 : 治 療 対 象 患 者 の 選 別<br />
• In situハイブリダイゼーション<br />
– 蛍 光 in situハイブリダイゼーション(FISH)<br />
– 染 色 体 in situハイブリダイゼーション(CISH)<br />
• 免 疫 組 織 染 色 (IHC)<br />
• 逆 転 写 連 鎖 反 応 (RT-PCR)<br />
FISH (1) CISH (2) RT-PCR (4)<br />
IHC (3) (1) NEngJ Med 363 1693 1703 (2010)<br />
(1) N Eng J Med 363; 1693-1703 (2010)<br />
(2) J Thorac Oncol 6; 1359-1366 (2011)<br />
(3) Clin Cancer Res 15; 3143-3149 (2009)<br />
(4) Clin Cancer Res 14; 6618-6624 (2008) 47
国 内 でのAF802のPhase I/II 試 験 概 要<br />
対 象 患 者<br />
• ALK 融 合 遺 伝 子 を 持 った 非 小 細 胞 肺 がん 患 者<br />
目 的<br />
• PIパート: 用 量 設 定 ( 開 始 用 量 :40 mg/day)<br />
• AF802の 安 全 性 、 認 容 性 、PKパラメーターの 確 認<br />
•P2パートでの 推 奨 用 量 の 確 認<br />
• PIIパート: パ<br />
推 奨 用 量 での 探 索<br />
• AF802の 効 果 および 安 全 性 の 確 認<br />
海 外 臨 床 試 験 <strong>について</strong>も 現 在 準 備 中<br />
48
MetMAb<br />
c-Met 陽 性 非 小 細 胞 肺 がんに 対 する<br />
遺 伝 子 組 換 えヒト 化 抗 体<br />
49
MetMAb:ユニークな 特 性<br />
MetMAb<br />
- 片 腕 抗 体 :Metレセプターは2 量 体 化 せず<br />
- 大 腸 菌 での 産 生<br />
- ADCC 活 性 なし<br />
通 常 の 抗 体<br />
- Metレセプターの2 量 体 化 の 可 能 性 あり<br />
- CHO 細 胞 で 産 生<br />
- ADCC 活 性 あり<br />
50
c-Metがん 遺 伝 子 は 非 小 細 胞 肺 がん 治 療 の<br />
ターゲットとして 有 望<br />
• Met 遺 伝 子 増 幅 、 変 異 、 過 剰 発 現 は 肺<br />
がんなどの 多 くのがんで 認 められる。<br />
特 に、 肺 がんでは 予 後 に 関 与<br />
• EGFR 変 異 肺 がん 患 者 でのタルセバ 治<br />
療 耐 性 とMet 遺 伝 子 の 活 性 化 は 関 連 が<br />
ある<br />
• MetMAbはHGFによるシグナル 伝 達 を<br />
防 ぐためにデザインされた 片 腕 抗 体<br />
• 非 臨 床 試 験 では 種 々のがんで 抗 腫 瘍<br />
効 果 を 確 認 。さらにタルセバとの 併<br />
用 で 効 果 が 増 強<br />
がんのシグナル 伝 達 がんのシグナル 伝 達<br />
No MetMAb + MetMAb<br />
HGF HGF<br />
MetMAb<br />
<br />
<br />
Met<br />
Met<br />
レセプター<br />
レセプター<br />
HGF = Hepatocyte growth factor<br />
増 殖 、 移 動 、 不 死 化<br />
活 性 なし<br />
51
非 小 細 胞 肺 がんを 対 象 としたPhase II 試 験<br />
(Tarceva±MetMAb)<br />
試 験 デザイン<br />
対 象 患 者<br />
ランダマイズド・プラセボ 比 較 二 重 盲 検 比 較 試 験<br />
タルセバとの 併 用 による 安 全 性 および 有 効 性 の 検 証<br />
18 歳 以 上 を 対 象 とした 治 療 歴 のある<br />
手 術 不 能 ・ 進 行 再 発 (stage IIIb/IV、PS 0-2) 非 小 細 胞 肺 がん 患 者 を 対 象<br />
登 録 症 例 数 128 評 価 (121 例 でIHC 評 価 )<br />
用 法 ・ 用 量 15 mg/kg( 静 注 、3 週 1 回 )+タルセバ 150 mg( 経 口 、1 日 1 回 )<br />
1 次 評 価 項 目 無 増 悪 生 存 期 間 ( 全 例 およびMet 陽 性 群 )<br />
2 次 評 価 項 目 反 応 率 、 反 応 期 間<br />
Key Eligibility:<br />
• Stage IIIB/IV NSCLC<br />
• 2nd/3rd-line NSCLC<br />
• Tissue Required<br />
• PS 0-2<br />
(n=128)<br />
1 対 1に 無 作 為 化<br />
Stratification Factors:<br />
• Tobacco History<br />
• Performance Status<br />
• Histology<br />
A 群<br />
タルセバ(150 mg、 経 口 、1 日 1 回 )<br />
+ MetMAb(15 mg/kg、 静 注 、3 週 1 回 )<br />
B 群<br />
タルセバ(150 mg、 経 口 、1 日 1 回 )<br />
+プラセボ( 静 注 、3 週 1 回 )<br />
PD<br />
(n=64)<br />
(n=64)<br />
Add* MetMAb<br />
* Must be eligible<br />
52
c-Met 陽 性 肺 がん 患 者 でのMetMAbの<br />
Tarcevaとの 併 用 による 優 れた 有 効 性 の 検 証<br />
全 患 者 群<br />
ITT OS<br />
HR=0.8<br />
c-Met 発 現 /IHC<br />
高 発 現<br />
Met Dx+ OS<br />
HR=0.37<br />
中 等 度<br />
Overall survival (months)<br />
低 発 現<br />
Met Dx- OS<br />
HR=1.78<br />
陰 性<br />
53
Lebrikizumab<br />
ペリオスチン 高 用 量 喘 息 に 対 する<br />
遺 伝 子 組 換 えヒト 化 抗 IL-13 抗 体<br />
54
Lebrikizumab: 喘 息 におけるIL-13の 関 与<br />
喘 息 でのIL-13の 病 態 生 理<br />
肺<br />
e.g., TSLP<br />
OX40L<br />
サイトカイン<br />
ケモカイン<br />
IL-13<br />
IL4<br />
IL5<br />
IL9<br />
IL13<br />
IL4<br />
B cell<br />
IgE<br />
肥 満 細 胞<br />
Inflammation<br />
Eosinophils, T cells<br />
Basophils, etc<br />
好 塩 基 球<br />
好 酸 球<br />
肥 満 細 胞<br />
NKT 細 胞<br />
樹 状 細 胞<br />
T 細 胞<br />
IL-13<br />
TGFb<br />
IL-13<br />
IL9<br />
IL4<br />
IL-13<br />
Fibrosis<br />
Fibroblast,<br />
Macrophage<br />
Airway<br />
Hyperreactivity<br />
Smooth muscle,<br />
Epithelial cell<br />
Mucus<br />
Epithelial cell<br />
55
作 用 機 序 :IL-4R/IL-13R1を 介 した<br />
IL-13シグナル 伝 達 経 路 を 特 異 的 に 阻 害<br />
Lebrikizumabは、<br />
• Th2 型 免 疫 機 構 に 必 要 なIL-4シグナルは 阻 害 しない<br />
• IL-13とIL-13R1の 結 合 は 阻 害 せず、IL-4R1とIL-13R1の 結 合 を 阻 害 する<br />
(IL-13の 中 和 抗 体 ではない)<br />
• 気 道 過 敏 症 、 粘 液 過 分 泌 、 細 胞 線 維 化 等 を 抑 制 することが 期 待 されている<br />
非 免 疫 細 胞 ( 一 部 、 免 疫 細 胞 )<br />
(Epithelium, Smooth muscle, Fibroblast, Bcell cell, Myeloid cell)<br />
Lebrikizumab<br />
IL-4R/IL-13R1<br />
IL-4<br />
IL-13<br />
IL-13R2<br />
IL-4R IL-13R1<br />
Airway hyper-responsiveness,<br />
Smooth muscle hypertrophy,<br />
Mucus, Fibrosis , IgE<br />
56
ペリオスチンは 約 半 数 の 喘 息 患 者 の 気 管 支<br />
上 皮 細 胞 中 において 高 い 遺 伝 子 発 現 を 示 す<br />
気 管 支 上 皮 細 胞 中 の<br />
IL-13 誘 導 遺 伝 子 群<br />
気 管 支 上 皮 細 胞 中 の<br />
Th2 系 サイトカイン 発 現<br />
喘 息 患 者 群<br />
喘 息 患 者 およびコントロール 群<br />
IL-13により 誘 導 されるペリオスチンとIL-13を<br />
高 発 現 する 喘 息 症 状 との 相 関 が 予 測 された<br />
Woodruff PG et al, AJRCCM 180:388 (2009)<br />
57
Lebrikizumab:Phase II(MILLY) 試 験 概 要<br />
試 験 デザイン<br />
ランダマイズド・プラセボ 比 較 試 験 、 安 全 性 および 有 効 性 の 検 証<br />
対 象 患 者<br />
18-65 歳 の 吸 入 ステロイドで 効 果 不 十 分 な 喘 息 患 者<br />
登 録 症 例 数 218 例 [200 例 目 標 ] 180 例 評 価<br />
試 験 期 間<br />
用 量<br />
2 週 間 のスクリーニング 期 間 後 、24 週 間 投 与 、8 週 間 の 安 全 性 フォロー<br />
250 mg、 皮 下 注 、4 週 1 回 、 計 6 回 投 与<br />
1 次 評 価 項 目 12 週 後 のFEV1のベースラインからの 変 化 率<br />
2 次 評 価 項 目<br />
24 週 後 のFEV1のベースラインからの 変 化 率<br />
24 週 間 での 増 悪 率<br />
Run-in Period<br />
2 weeks<br />
Treatment Period<br />
24 weeks<br />
Follow-Up Period<br />
8 weeks<br />
Wk 0 4 8 12 16 20 24 28 32<br />
Lebrikizumab<br />
(n=88)<br />
R<br />
プラセボ<br />
(n=92)<br />
Primary Analyses (Wk 12) 58
Lebrikizumab 投 与 喘 息 患 者 における12 週<br />
後 のFEV1*のベースラインからの の<br />
変 化 率<br />
%<br />
Change<br />
FEV 1<br />
%<br />
Change<br />
FEV 1<br />
ALL EFFICACY EVALUABLE SUBJECTS<br />
Time (Weeks)<br />
PERIOSTIN HIGH SUBJECTS ONLY<br />
Time (Weeks)<br />
12 週 後 のFEV1のベースラインからの<br />
Total ITT<br />
population<br />
変 化 率<br />
ペリオスチ<br />
ン 高 用 量<br />
ペリオスチ<br />
ン 低 用 量<br />
プラセボ 43% 4.3% 58% 5.8% 35% 3.5%<br />
Lebrikizumab 9.8% 14.0% 5.1%<br />
差 異<br />
cobas e 601<br />
5.5% 8.2% 1.6%<br />
(p=0.02) (p=0.03) (p=0.61)<br />
PERIOSTIN LOW SUBJECTS ONLY<br />
%<br />
Change<br />
ペリオスチンアッセイ<br />
FEV 1<br />
Time (Weeks)<br />
*FEV1: Forced Expiratory Volume in 1 second<br />
1 秒 間 に 肺 活 量 のうちどのくらいを 吐 き 出 すことが<br />
できるかを、パーセントで 示 した 値<br />
Corren et al. NEJM, 2011<br />
59
中 外 製 薬 : 広 報 IR 部<br />
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報 道 関 係 者 の 皆 様 : 広 報 グループ<br />
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