kyushu07
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新 規 キナーゼ 基 質 ペプチドと、<br />
それを 用 いた 診 断 ・ 創 薬 のための 技 術<br />
九 州 大 学 大 学 院 工 学 研 究 院<br />
九 州 大 学 先 端 医 療 イノベーションセンター<br />
九 州 大 学 未 来 化 学 創 造 センター<br />
教 授 片 山 佳 樹
1<br />
・キノーム 解 析 用 ペプチドアレイ<br />
・ 迅 速 ・ 簡 便 なラベルフリーキナーゼアッセイ<br />
・キナーゼ 応 答 型 遺 伝 子 送 達 システム<br />
・キナーゼ 蛍 光 プローブ<br />
九 州 大 学 , 2012
2<br />
細 胞 内 プロテインキナーゼ 群 は、<br />
細 胞 機 能 を 決 定 する 主 体 である。<br />
すなわち、<br />
細 胞 の 状 態 を 知 り( 診 断 ・ 創 薬 )<br />
細 胞 を 識 別 する(ターゲティング)<br />
ためには<br />
細 胞 内 シグナルを 計 測 し、クロストークし、<br />
利 用 し、 制 御 する 必 要 がある。<br />
そこで、 本 発 表 では、<br />
プロテインキナーゼを 測 定 し、 診 断 創 薬 に 画 期 的 なツール<br />
を 提 供 する 手 法<br />
と<br />
プロテインキナーゼを 利 用 して、 病 変 細 胞 を 識 別 し、<br />
正 常 細 胞 では 作 用 しない 遺 伝 子 送 達 法 をご 紹 介 する。<br />
九 州 大 学 , 2012
キノーム 解 析 用 ペプチドアレイ<br />
3<br />
P P P P<br />
O<br />
HN<br />
H<br />
S<br />
N<br />
H<br />
H<br />
NH<br />
O<br />
細 胞 破 砕 液<br />
HN O O<br />
P O R<br />
N<br />
N N<br />
Zn 2+ Zn 2+<br />
N<br />
O -<br />
O -<br />
O -<br />
Phos-tagの 構 造<br />
N<br />
N<br />
基 質 ペプチドアレイ<br />
P P P P<br />
Phos-tag<br />
Cy3-<br />
streptavidin<br />
P P P P<br />
Microarray scannerにて 蛍 光 シグナルを 検 出<br />
九 州 大 学 , 2012
蛍 光 イメージング 検 出 の 定 量 性 評 価<br />
4<br />
Fluorescence intensity (a. u.)<br />
2000<br />
1500<br />
1000<br />
500<br />
2-pY<br />
2-Y , 2-F<br />
0<br />
0 50 100 150 200 250<br />
Fluorescence intensity (a. u.)<br />
2000<br />
1600<br />
1200<br />
800<br />
400<br />
0.05 mM<br />
0.02 mM<br />
R2 = 0.9866<br />
R2 = 0.9963<br />
Peptide concentration (μM)<br />
0<br />
0 20 40 60 80 100<br />
25.40 mm<br />
840 spots<br />
Percentage of 2-pY (%)<br />
17.80<br />
mm<br />
2500<br />
76.20<br />
mm<br />
2-pY<br />
2-Y<br />
9.25<br />
mm<br />
Fluorescence intensity (a. u.)<br />
2000<br />
1500<br />
1000<br />
500<br />
2-pY<br />
2-Y<br />
2-F<br />
0.25<br />
mm<br />
2-F<br />
0<br />
0 40 80 120 160 200 240 280<br />
Spot number<br />
九 州 大 学 , 2012
5<br />
HepG2 細 胞 におけるPMA 刺 激 に 伴 うPKCα と ERK2 活 性 化 の 確 認<br />
PMA - +<br />
p-ERK1/2<br />
804 種 類 の 基 質 を 固 定 したアレイ<br />
actin<br />
Cytosol<br />
fraction<br />
Membrane<br />
fraction<br />
PMA<br />
- + - +<br />
PMA(+)<br />
PMA(-)<br />
actin<br />
PKCα<br />
transferrin<br />
receptor<br />
1000<br />
800<br />
600<br />
Activated with the<br />
stimulation<br />
PMA 刺 激 するとPKCαが 活 性 化 され、<br />
それに 伴 いΕΡΚ2が 活 性 化<br />
PMA(+)<br />
400<br />
200<br />
Depression with<br />
the stimulation<br />
これがペプチドアレイで 確 認 できるか?<br />
0<br />
-200 0 200 400 600 800 1000<br />
-200<br />
PMA(-)<br />
Top 30 was selected.<br />
九 州 大 学 , 2012
(Dr. Osamu Okitsu)<br />
6<br />
刺 激 で 亢 進<br />
4.000<br />
2.000<br />
0.000<br />
刺 激 で 抑 制<br />
-2.000<br />
-4.000<br />
1 ← ペプチドID 番 号 → 557<br />
1 51 101 151 201 251 301 351 401 451 501 551<br />
No<br />
< 薬 剤 A 刺 激 による 細 胞 に 対 するリン 酸 化 変 化 のプロファイル><br />
刺 激 で 亢 進<br />
4.000<br />
2.000<br />
0.000<br />
刺 激 で 抑 制<br />
-2.000<br />
-4.000<br />
1 ← ペプチドID 番 号 → 557<br />
1 51 101 151 201 251 301 351 401 451 501 551<br />
No<br />
リン 酸 化 のフィンガープリントにより、 薬 理 活 性 を 表 現 できる!!<br />
九 州 大 学 , 2012
PKA 基 質 ペプチドによるナノ 粒 子 の 凝 集<br />
7<br />
リン 酸 化 ペプチド<br />
基 質 ペプチド<br />
カチオン 性 基 質 ペプチド(+3)<br />
リン 酸 化 された 基 質 ペプチド(+1)<br />
金 コロイドを 凝 集<br />
金 コロイドを 分 散<br />
この 現 象 をリン 酸 化 測 定 ツールに 応 用<br />
九 州 大 学 , 2012
種 々のキナーゼ 基 質 で 検 出 系 を 実 現<br />
8<br />
O.D. 650<br />
0.40<br />
0.35<br />
0.30<br />
0.25<br />
0.20<br />
0.15<br />
PKCα (+6 to +4)<br />
2<br />
2'<br />
O.D. 650<br />
0.25<br />
0.20<br />
0.15<br />
0.10<br />
CaMK-II (+3 to +1)<br />
2 2’ 3 3’<br />
3<br />
0.10<br />
0.05<br />
0.05<br />
3'<br />
0.00<br />
0.01 0.1 1 10<br />
Peptide conc. / μM<br />
0.00<br />
0.01 0.1 1 10<br />
Peptide conc. / μM<br />
0.35<br />
0.30<br />
MAPK-2 (+3 to +1)<br />
0.30<br />
0.25<br />
MAPKAPK-2 (+4 to +2)<br />
O.D. 650<br />
0.25<br />
0.20<br />
0.15<br />
0.10<br />
4<br />
4 4’ 5 5’<br />
O.D. 650<br />
0.20<br />
0.15<br />
0.10<br />
5<br />
0.05<br />
4'<br />
0.05<br />
5'<br />
0.00<br />
0.01 0.1 1 10<br />
Peptide conc. / μM<br />
0.00<br />
0.01 0.1 1 10<br />
Peptide conc. / μM<br />
九 州 大 学 , 2012
担 がんマウスとヒトの 摘 出 乳 がんのPKCα 活 性 検 出<br />
9<br />
がん 増 殖 活 性 の 指 標 である<br />
PKCα 活 性 を 実 際 のがんで<br />
検 出<br />
Tumor<br />
Normal<br />
0.3<br />
正 常 ( 皮 膚 )<br />
(B16)<br />
腫 瘍<br />
0.25<br />
0.2<br />
inhibitor(μM) ‐ ‐ 0.5 5.0<br />
OD<br />
0.15<br />
0.1<br />
0.05<br />
4 % 70 % 33 % 0 %<br />
0<br />
Tumor<br />
Normal<br />
九 州 大 学 , 2012
ヒト 肺 がん 保 存 血 清 サンプルでのPKCα 活 性<br />
10<br />
Case 臨 床 診 断 組 織 型 年 齢 性 別 臨 床 病 期 既 存 の 腫 瘍 マーカー 検 出<br />
1 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 69 M 4 ProGRP 191.3 ○<br />
2 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 63 M 3A ×<br />
3 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 61 M 4 ProGRP 482.1 ○<br />
4 原 発 性 肺 癌 腺 癌 57 M 4 CEA 40.7 ○<br />
5 原 発 性 肺 癌 未 分 化 72 F 4 CEA 4.9 ○<br />
6 原 発 性 肺 癌 未 分 化 54 M 4 CYFRA 96.4 ○<br />
7 原 発 性 肺 癌 腺 癌 70 F 4 CEA 70.5 ×<br />
8 原 発 性 肺 癌 腺 癌 58 M 4 CEA 9.8 ○<br />
9 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 67 M 4 ○<br />
10 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 55 M 4 ×<br />
11 原 発 性 肺 癌 腺 癌 68 M 4 CEA 11.6 ×<br />
12 原 発 性 肺 癌 扁 平 上 皮 癌 59 F 1A ×<br />
13 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 71 M 4 ○<br />
14 原 発 性 肺 癌 小 細 胞 癌 49 M 4 ×<br />
がんバイオマーカー:○ → PKCα:○<br />
6 / 8(75%)<br />
がんバイオマーカー:× → PKCα:○<br />
2 / 6(33%)<br />
cutoff value<br />
ProGRP < 46 pg/ml<br />
CEA < 3.2 ng/ml<br />
CYFRA < 3.5 ng/ml<br />
九 州 大 学 , 2012
Protein kinse A inhibitors<br />
H-89<br />
種 々の 薬 剤 のキナーゼ 阻 害 能 評 価 例<br />
p38 inhibitor (SB202190)<br />
SB 202190 (nM)<br />
3000 1000 300 100 30 10<br />
active p38α +<br />
inactive MAPKAPK-2<br />
11<br />
H-89 [μM]<br />
0 30<br />
IC 50 : 125 nM*<br />
active MAPKAPK-2<br />
OD 650<br />
0.4<br />
0.3<br />
0.2<br />
0.1<br />
Rottlerin<br />
0.0<br />
10 1 10 2 10 3 10 4<br />
[SB-202190] (nM)<br />
IC 50 : 2.18 μM<br />
OD 650<br />
Src inhibitors<br />
0.35 SU6656<br />
PP2<br />
Y27632<br />
0.25<br />
0.15<br />
active p38α + inactive MAPKAPK-2<br />
active MAPKAPK-2<br />
J. Oishi et al, Anal. Biochem. 373, 161-163 (2008)<br />
0.05<br />
10 1 10 2 10 3 10 4<br />
inhibitor (nM)<br />
九 州 大 学 , 2012
キナーゼ 蛍 光 プローブ<br />
12<br />
カチオン 性 基 質<br />
蛍 光 標 識 ポリアニオン<br />
Lipid-<br />
PK substrate<br />
Polyanionfluorescent<br />
dye<br />
P<br />
P<br />
P<br />
P<br />
蛍 光 ON<br />
高 分 子 イオン 錯 体<br />
蛍 光 消 光<br />
蛍 光 回 復<br />
C14-PKC-S/pAsp-F3.7<br />
O<br />
H<br />
N<br />
O - Na +<br />
HN<br />
NH 2<br />
HN<br />
O<br />
O<br />
O<br />
H<br />
N<br />
l N m n<br />
H<br />
O O<br />
O<br />
NH<br />
+ Na - O<br />
pAsp-F3.7<br />
(l = 91.8, m = 4.5, n = 3.7)<br />
O<br />
+ Na - O<br />
O a<br />
H<br />
N<br />
N<br />
N<br />
l m n<br />
O<br />
O<br />
N N<br />
N<br />
O<br />
N<br />
H ALRRASLGW<br />
LPEI-Kemp-S10.3<br />
(l=79.6, m=10.3, n=10.1)<br />
O<br />
H<br />
N<br />
O - Na +<br />
HN<br />
NH 2<br />
HN<br />
O<br />
O<br />
O<br />
H<br />
N<br />
l N m n<br />
H<br />
O O<br />
O<br />
O<br />
N<br />
H<br />
NH<br />
LRRASLG NH2<br />
Fluorescein<br />
pAsp-F3.7 : l : m : n = 91.8 : 4.5 : 3.7<br />
FKKQGSFAKKK-NH 2<br />
C/A =1.5で 混 合<br />
Quenched State<br />
九 州 大 学 , 2012
プロテインキナーゼ 活 性 検 出 蛍 光 分 子 プローブ<br />
13<br />
P<br />
キナーゼによるリン 酸 化 で<br />
複 合 体 が 緩 み、 濃 度 消 光 が 解 消<br />
P<br />
P<br />
P<br />
PKCα 添 加 後 20 分 後 の 相 対 蛍 光 強 度<br />
PKA 活 性 の 検 出 例<br />
PKCα (+) PKCα (-) Inactivated<br />
PKCα<br />
高 分 子 錯 体 型<br />
脂 質 型<br />
九 州 大 学 , 2012
14<br />
従 来 技 術 とその 問 題 点 (ペプチドアレイ)<br />
既 に 実 用 化 されているもの<br />
Pepchip (Pepscan 社 )<br />
PamChip Array(PamGene 社 )<br />
CelluSpot Array (Intavis 社 )<br />
など<br />
RI 検 出<br />
定 量 性 に 乏 しい<br />
すでに 分 かっている<br />
シグナルの 再 確 認<br />
新 技 術 の 特 徴 ・ 従 来 技 術 との 比 較 (ペプチドアレイ)<br />
・ 従 来 技 術 の 問 題 点 であった、 定 量 性 を 改 良 することに 成 功 した。<br />
・ 従 来 は 感 度 ( 非 特 異 吸 着 による 妨 害 )・ 定 量 性 の 点 ですでに 判 明 している<br />
キナーゼ 活 性 化 の 再 確 認 の 目 的 に 限 られていたが、これらの 問 題 を 解 決 して<br />
おり、 細 胞 でのキナーゼ 活 性 プロファイリングを 行 うことが 可 能 となった。<br />
九 州 大 学 , 2012
15<br />
従 来 技 術 とその 問 題 点 ( 金 粒 子 法 、 蛍 光 プローブ)<br />
既 に 実 用 化 されているもの<br />
アルファスクリーン 法 (キャリバー 社 )<br />
QTL 法 (QTL Biosystems 社 )<br />
ATP 測 定 法<br />
FRET 法<br />
高 価<br />
定 量 性 に 乏 しい<br />
細 胞 ・ 組 織 サンプルは 困 難<br />
新 技 術 の 特 徴 ・ 従 来 技 術 との 比 較 ( 金 粒 子 法 、 蛍 光 プローブ)<br />
・ 従 来 技 術 の 問 題 点 であった、 細 胞 や 組 織 サンプルへの 適 用 を 実 現 ( 金 粒 子 )。<br />
・ 手 術 や 生 検 でのサンプルで 評 価 可 能 ( 金 粒 子 )。<br />
・ 蛍 光 プローブ 法 は 従 来 よりも 高 感 度 化 を 実 現 。<br />
九 州 大 学 , 2012
16<br />
想 定 される 用 途 (ペプチドアレイ・ 金 粒 子 法 ・ 蛍 光 プローブ)<br />
・ 薬 物 探 索 ( 機 能 面 からの 探 索 )<br />
・ 薬 効 評 価<br />
・ 投 薬 前 診 断<br />
・ 疾 患 の 診 断 、 予 後 評 価<br />
・ 植 物 ( 農 作 物 )の 品 種 改 良<br />
・ 幹 細 胞 の 品 質 評 価 ・ 分 化 評 価<br />
実 用 化 に 向 けた 課 題<br />
・アレイ、 金 粒 子 法 は、 種 々の 細 胞 や 組 織 におけるキナーゼでの 定 量 的 なリン<br />
酸 化 プロフィール 取 得 が 可 能 なところまで 開 発 済 み。しかし、さらに 微 量<br />
のサンプルへの 適 用 のための 計 測 ツールなどが 必 要 。<br />
・ 蛍 光 プローブ 法 は、 現 時 点 ではキナーゼ 阻 害 剤 探 索 などに 適 用 可 能 だが、 細<br />
胞 内 への 適 用 は、さらなる 安 定 化 が 必 要 。<br />
・ 今 後 、 細 胞 に 加 え、 臨 床 サンプルについて 実 験 データを 取 得 し、 診 断 や 薬 効<br />
評 価 に 適 用 していく 場 合 の 条 件 設 定 を 行 っていく。<br />
九 州 大 学 , 2012
標 的 細 胞 特 異 的 な 遺 伝 子 の 送 達<br />
従 来 :アクティブターゲティング・・ 細 胞 特 異 的 な 目 印 を 利 用<br />
増 殖 活 性 、 転 移 活 性<br />
正 常 細 胞 との 機 能 差<br />
17<br />
細 胞 表 面 情 報 によるターゲティング<br />
☆ 病 変 組 織 は 不 均 一 な 細 胞 集 団<br />
➠すべてを 標 的 化 できない<br />
☆ 標 的 部 位 への 蓄 積 のみに 注 力<br />
➠ 蓄 積 は 最 大 で5%<br />
正 常 臓 器 での 副 作 用<br />
☆ 可 視 化<br />
病 変 の 存 在 箇 所 を 可 視 化<br />
( 正 確 な 予 後 判 定 困 難 )<br />
☆ 治 療<br />
ぜい 弱 な 細 胞 ほど 効 果<br />
正 常 臓 器 での 副 作 用<br />
キナーゼ 活 性 を 利 用 した 識 別<br />
☆ 病 変 細 胞 特 異 的 亢 進 しているプロ<br />
テインキナーゼの 利 用<br />
➠ 機 能 変 化 を 利 用 して 細 胞 識 別<br />
☆ 標 的 細 胞 以 外 では 活 性 を 抑 制<br />
➠ 副 作 用 の 軽 減<br />
病 変 の 機 能 ( 増 殖 活 性 など)を 可 視 化<br />
( 正 確 な 治 療 効 果 、 悪 性 度 を 判 定 )<br />
悪 性 度 の 高 い 細 胞 ほど 効 果<br />
正 常 臓 器 では 作 用 なし<br />
九 州 大 学 , 2012
I-k-kinase( 炎 症 細 胞 ) 応 答 型<br />
18<br />
CH 3<br />
CH 2<br />
CH m CH 2<br />
n<br />
O<br />
O NH<br />
[Link]<br />
2 ALRRASLG 3<br />
-KKKKERLLDDRHDSGL-NH A<br />
2<br />
NH 2<br />
I-κ-kinase responsive<br />
炎 症 反 応 特 異 的 に<br />
遺 伝 子 発 現<br />
Type<br />
LPS (100 ng/mL)<br />
Polymer<br />
(naked) Ser Ser Ala<br />
(-) (-) (+) (+)<br />
(-) (+) (+) (+)<br />
GFP<br />
TexasRed<br />
Phase-contrast<br />
九 州 大 学 , 2012
PKCa 応 答 型 システム<br />
19<br />
PKCα 特 異 基 脂 質<br />
:FKKQGSFAKKK<br />
CPM<br />
180,000<br />
160,000<br />
140,000<br />
120,000<br />
100,000<br />
80,000<br />
60,000<br />
40,000<br />
20,000<br />
B16<br />
Luciferase activity<br />
(X10 5 RLU/mg protein)<br />
10<br />
8<br />
6<br />
4<br />
2<br />
0<br />
PPC(S) PPC(A) PPC(S) PPC(A)<br />
B16 melanoma<br />
Normal skin<br />
0<br />
β I β II α βΙβΙΙ γ δ ε η θ ζ ι/λ<br />
Isozymes<br />
phosphoration<br />
ratio / %<br />
90<br />
80<br />
70<br />
60<br />
50<br />
40<br />
30<br />
20<br />
Luminescence intensity (p/s)<br />
PPC(S) PPC(A) PPC(S) PPC(A)<br />
normal tissue cancer tissue<br />
10<br />
0<br />
A431<br />
A549<br />
B16<br />
HeLa<br />
HepG2<br />
HuH-7<br />
Neuro-2a<br />
A431<br />
B16<br />
HepG2<br />
HuH-7<br />
brain<br />
heart<br />
kidney<br />
liver<br />
lung<br />
muscle<br />
pancreas<br />
skin<br />
spleen<br />
tumor cell<br />
tumor tissue<br />
normal tissue<br />
がん 組 織 がん 細 胞 正 常 組 織<br />
Peptide, 30 μM; ATP, 100 μM; MgCl 2,<br />
1 mM; protein concentration, 0.2 μg/μl.<br />
Total volume : 30 μl<br />
Kang et al, Proteomics 10, 2006‐11 (08)<br />
すぐれたがん 特 異 性 !<br />
Kang et al, J. Am. Chem. Soc 2008<br />
Tomiyama et al, Cancer Sci. 2009<br />
Toita et al, J. Control. Released<br />
2009<br />
九 州 大 学 , 2012
シグナル 応 答 性 、 遺 伝 子 活 性 化 能 を 向 上 させた 改 良 型<br />
20<br />
m<br />
n<br />
O NH 2<br />
O R<br />
PPC(S) or PPC(A)<br />
LPEI(S) or LPEI(A)<br />
従 来 型 では 適 用 できなかったがんにも<br />
適 用 可<br />
PPCタイプでは 最 大 10 倍 の 応 答 性 であったが、<br />
LPEIタイプでは 最 大 500~1000 倍 に 向 上<br />
九 州 大 学 , 2012
21<br />
従 来 技 術 とその 問 題 点 ( 遺 伝 送 達 技 術 )<br />
既 に 実 用 化 されているもの<br />
ウイルスキャリヤー<br />
カチオン 性 高 分 子<br />
カチオン 性 脂 質<br />
ポリイオン 錯 体 型 ナノ 粒 子<br />
ポリ 乳 酸 型 カプセル<br />
・・・・etc<br />
正 常 組 織 での 遺 伝 子 抑 制 が 不 可 能 なため<br />
治 療 では 副 作 用 を 回 避 できない。<br />
また、 脆 弱 な 細 胞 ほど 効 果<br />
イメージングでは、 正 常 臓 器 で 大 きなシグナル<br />
病 変 部 の 場 所 は 分 かるが、 機 能 変 化 は 分 からな<br />
い。<br />
新 規 技 術 のメリット<br />
・ 従 来 技 術 の 問 題 点 であった、 正 常 組 織 での 遺 伝 子 の 抑 制 を 実 現<br />
・より 悪 性 度 の 高 い 細 胞 で 効 果 を 発 揮<br />
・ 病 態 機 能 を 可 視 化 できる<br />
九 州 大 学 , 2012
22<br />
想 定 される 用 途<br />
・これまでデリバリーの 問 題 で 断 念 された 治 療 遺 伝 子 の 復 活<br />
・ 効 果 的 な 治 療 技 術<br />
・ 動 物 レベルでの 正 確 な 薬 効 評 価<br />
・ 正 確 な 予 後 評 価<br />
実 用 化 に 向 けた 課 題<br />
・ 血 中 投 与 にはさらなる 複 合 体 の 安 定 化 が 必 要<br />
・ 遺 伝 子 発 現 効 率 のさらなる 改 善 が 理 想 的<br />
企 業 への 期 待<br />
・ 複 合 体 安 定 化 については、 糖 鎖 、 脂 質 等 による 被 覆 で 克 服 可 能 と 考 えている。<br />
・ 一 度 、 遺 伝 子 医 薬 を 検 討 し 断 念 した、あるいは 検 討 中 の 企 業 には、 本 システ<br />
ムによる 解 決 の 可 能 性 が 見 込 まれる。<br />
・また、イメージングでは、 創 薬 効 率 化 技 術 を 開 発 中 の 企 業 、 診 断 分 野 、 再 生<br />
医 療 分 野 への 展 開 を 考 えている 企 業 には、 本 技 術 の 導 入 が 有 効 と 思 われる。<br />
九 州 大 学 , 2012
23<br />
本 技 術 に 関 する 知 的 財 産 権<br />
1.タンパク 質 キナーゼの 新 規 基 質 ペプチド<br />
PCT/JP2011/063699<br />
2.プロテインキナーゼの 検 出 及 び 活 性 測 定 法<br />
PCT/JP2010/065721<br />
3. 癌 診 断 用 マーカーとしてのプロテインキナーゼCα<br />
PCT/JP2010/062252<br />
4.プロテインキナーゼのリン 酸 化 酵 素 活 性 ならびに 脱 リン 酸 化<br />
酵 素 活 性 の 測 定 方 法<br />
特 開 2008-79610<br />
5. 細 胞 シグナル 応 答 型 遺 伝 子 転 写 制 御 系<br />
特 登 4290352( 出 願 人 : 独 立 行 政 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 )<br />
九 州 大 学 , 2012
24<br />
お 問 い 合 わせ 先<br />
九 州 大 学 知 的 財 産 本 部<br />
技 術 移 転 グループ<br />
TEL 092-642 -4361<br />
FAX 092-642 -4365<br />
e-mail transfer@imaq.kyushu-u.ac.jp<br />
九 州 大 学 , 2012