教 授 吉田 富二雄 - 東京成徳大学

教 育 研 究 業 績
平 成 24 年 6 月
4 日
氏 名 吉 田 富 二 雄
学 位 : 博 士 ( 心 理 学 )
研 究 分 野 研 究 内 容 の キ ー ワ ー ド
心 理 学 社 会 心 理 学 社 会 心 理 学 集 団 心 理 学 人 格 心 理 学 潜 在 認 知 Internet
( 学 部 ) 社 会 心 理 学 人 格 心 理 学 心 理 学 統 計 法
主 要 担 当 授 業 科 目
( 大 学 院 ) 社 会 心 理 学 特 論 心 理 統 計 法 特 論 臨 床 心 理 学 演 習
教 育 上 の 能 力 に 関 す る 事 項
事 項 年 月 日 概 要
1 教 育 方 法 の 実 践 例
1
2 作 成 した 教 科 書 ・ 教 材
1) 新 編 社 会 心 理 学 ( 共 編 著 )
2) 心 理 測 定 尺 度 集 Ⅱ- 人 間 と 社
会 のつながりをとらえる< 対 人 関
係 ・ 価 値 観 > ( 共 編 著 者 )
3) 新 編 社 会 心 理 学 〔 改 訂 版 〕( 共
編 著 者 )
平 成 9 年 6 月
平 成 11 年 6 月
平 成 22 年 2 月
社 会 心 理 学 全 領 域 をカバーした 標 準 的 な 教 科 書 であり、 個 人
内 過 程 、 対 人 行 動 と 対 人 関 係 、 集 団 、 社 会 心 理 学 の 研 究 方 法 の
4 部 から 構 成 されている。 吉 田 は 集 団 過 程 を 担 当 し、 自 身 も 集
団 心 理 学 概 説 を 分 担 執 筆 した。 内 容 的 には (1) 集 団 の 意 味 (2)
集 団 の 中 での 課 題 遂 行 (3) 集 団 の 意 思 決 定 - 集 団 極 化 現 象 と 集
団 愚 考 (4)リーダーシップと 集 団 の 機 能 を 基 本 テーマに, 集 団
心 理 学 の 重 要 なトピックスとその 意 味 を 解 説 。267 頁 本 人 担
当 部 分 pp.205-224.「 集 団 と 個 人 」
堀 洋 道 ・ 山 本 真 理 子 ・ 吉 田 富 二 雄 ( 編 著 )
1990 年 から 1999 年 までに 公 刊 された、 対 人 行 動 と 価 値 観 に
関 する 尺 度 56 本 を 選 び、 尺 度 の1 構 成 概 念 ・ 対 象 者 、2 作 成
過 程 、3 信 頼 性 /・ 妥 当 性 、4 尺 度 の 特 徴 と 採 点 方 法 、5 出 典
論 文 ・ 関 連 論 文 等 を 解 説 した 心 理 測 定 の 尺 度 集 。
( 堀 洋 道 監 修 , 吉 田 富 二 雄 編 著 )
1997 年 に 刊 行 した 新 編 社 会 心 理 学 の 改 訂 版 。13 年 の 間 に 社 会
心 理 学 が 大 きく 進 歩 した 部 分 を 全 面 的 に 書 きかえて 刊 行 。
吉 田 富 二 雄 ・ 松 井 豊 ・ 宮 本 聡 介 ( 編 ) 堀 洋 道 ( 監 修 )
4) 心 理 測 定 尺 度 集 Ⅴ : 個 人 か
ら 社 会 へ< 自 己 ・ 対 人 関 係 ・ 価 値
観 >( 共 編 者 )
平 成 23 年 3 月
2000 年 から 2010 年 までに 公 刊 された、 自 己 と 対 人 関 係 ・ 対
人 行 動 と 価 値 観 に 関 する 尺 度 50 本 を 選 び、 尺 度 の1 構 成 概
念 ・ 対 象 者 、2 作 成 過 程 、3 信 頼 性 /・ 妥 当 性 、4 尺 度 の 特 徴
と 採 点 方 法 、5 出 典 論 文 ・ 関 連 論 文 等 を 解 説 した 心 理 測 定 の 尺
度 集 。( 堀 洋 道 監 修 , 吉 田 富 二 雄 ・ 宮 本 聡 介 編 )
- 1 -

3 当 該 教 員 の 教 育 上 の 実 績 に 関 す
る 大 学 等 の 評 価
4 実 務 の 経 験 を 有 する 者 について
の 特 記 事 項
5 その 他
1 文 部 省 大 学 設 置 ・ 学 校 法 人 審 議 会
の 教 員 審 査
2 独 立 行 政 法 人 日 本 学 術 振 興 会 科 学
研 究 費 委 員 会 専 門 委 員
3 文 部 科 学 省 科 学 技 術 ・ 学 術 審 議 会
専 門 委 員
4 独 立 行 政 法 人 日 本 学 術 振 興 会 科 学
研 究 費 委 員 会 専 門 委 員
平 成 12 年 8 月
平 成 15 年 1 月
~ 平 成 15 年 12
月
平 成 20 年 12 月
~ 平 成 22 年 1
月
平 成 23 年 6 月
~ 平 成 23 年 10
月
筑 波 大 学 大 学 院 人 間 総 合 科 学 研 究 科 心 理 学 専 攻 博 士 課 程 「 研 究 指
導 」 担 当 教 授 として 以 下 の 授 業 科 目 に(D○ 合 )の 認 定 を 受 ける。
1 集 団 心 理 学 特 講 、2 集 団 心 理 学 演 習 、3 心 理 学 セミナー、4 心
理 学 実 験 実 習 。
科 学 研 究 費 委 員 会 専 門 委 員 として、 研 究 費 配 分 のための 審 査 を 行
った。
科 学 研 究 費 補 助 金 審 査 部 会 ・ 実 験 社 会 科 学 専 門 委 員 会 委 員 とし
て、 科 学 研 究 費 補 助 金 配 分 のための 審 議 および 評 価 を 行 った。
第 三 部 会 社 会 科 学 小 委 員 会 委 員 として 科 学 研 究 費 補 助 金 の 配 分
審 査 を 行 った。
職 務 上 の 実 績 に 関 す る 事 項
事 項 年 月 日 概 要
1. 資 格 、 免 許
中 学 校 教 諭 1 級 普 通 免 許 状 ( 数 学 )( 昭 昭 和 50 年 3 月
50 中 1 普 第 16180 号 )
高 等 学 校 教 諭 2 級 普 通 免 許 状 ( 数 学 ) 昭 和 50 年 3 月
( 昭 50 高 2 普 第 17463 号 )
2. 特 許
3. 実 務 の 経 験 を 有 する 者 についての
特 記 事 項
4.その 他
- 2 -

著 書 、 学 術 論 文 等 の 名 称
( 著 書 )
1) 発 達 心 理 学 への 招 待
6 ひととのふれあい
単 著
共 著
の 別
共 著
発 行 又
は 発 表
の 年 月
昭 和 58
年 7 月
発 行 所 、 発 表
雑 誌 等 又 は
発 表 学 会 等
の 名 称
新 陽 社
概
要
発 達 心 理 学 への 招 待 6 ひととのふれあい 永 野 重 史 ・ 依
田 明 ( 編 ) 著 作 者 は 永 野 重 史 他 16 名 、224 頁 。
原 野 広 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄 担 当 部 分 は「パーソナル・スペー
ス」Pp.92-11.( 協 議 しての 共 同 執 筆 )
パーソナル・スペース 概 説 。(1)あるいは 親 密
なコミュニケーション 空 間 としての 個 人 空 間 (2) 発 達 的 に
みた 個 人 空 間 (3) 個 人 空 間 の 構 造 (4) 性 格 特 性 と 個 人 空 間
( 外 向 - 内 向 、 犯 罪 者 、 精 神 分 裂 病 者 )のながれにそって
個 人 空 間 の 心 理 的 意 味 と 特 性 を 分 析 した。
2) 現 代 社 会 心 理 学
共 著
昭 和 63
年 6 月
教 育 出 版
竹 村 研 一 ( 編 )。 著 作 者 は 竹 村 研 一 他 14 名 。189 頁 。
吉 田 担 当 部 分 は「 小 集 団 」pp.137-154.
(1) 小 集 団 研 究 の 背 景 と 方 法 - 集 団 力 学 の 成 立 とアクショ
ン・リサーチの 方 法 - (2) 課 題 達 成 のための 集 団 決 定 の 効
果 (3) 集 団 の 機 能 -1 社 会 的 促 進 と 社 会 的 抑 制 2 集 団
規 範 と 同 調 性 (4)リーダーシップの 機 能 とスタイルの 流
れに 沿 って 小 集 団 の 研 究 方 法 とその 主 な 成 果 を 検 討 した。
3) 心 理 学 フロンティア
金 子 隆 芳 ( 監 修 )
共 著
平 成 4
年 3 月
教 育 出 版
著 作 者 は 金 子 隆 芳 他 35 名 、271 頁 。
吉 田 担 当 部 分 は「 協 力 と 競 争 は 両 立 するか」pp.200-207.
囚 人 のジレンマの 実 験 ゲーム 研 究 を 基 に, 対 人 葛 藤 と 対
人 交 渉 ・ 戦 略 を 概 説 した。 具 体 的 には,(1) 囚 人 のジレンマ・
ゲームとは 何 か(2) 最 適 な 戦 略 とは…コンピュータ 選 手
権 (3) 対 人 関 係 への 示 唆 (4) 裏 切 りは 人 間 観 ・ 社 会 観 を 変 え
る,の 流 れに 沿 って, 有 効 な 対 人 戦 略 とその 意 味 について
論 じた。
4) 心 理 尺 度 フアイル
共 著
平 成 6
年 4 月
垣 内 出 版
堀 洋 道 ・ 山 本 真 理 子 ・ 松 井 豊 ( 編 )652 頁 。
著 作 者 は 堀 洋 道 他 17 名
吉 田 担 当 部 分 は「 心 理 尺 度 の 信 頼 性 と 妥 当 性 」pp.621-635.
心 理 尺 度 の 基 本 的 用 件 である 信 頼 性 と 妥 当 性 について,そ
の 意 味 と 測 定 方 法 を 解 説 した。 具 体 的 には,(1) 信 頼 性 ,1
測 定 のモデル2 信 頼 性 係 数 の 定 義 と 推 定 3 再 テスト 芳 ・ 代
替 形 式 法 ・ 折 半 法 ・ 内 的 整 合 性 ・α 係 数 ,(2) 妥 当 性 1 基 準
関 連 妥 当 性 2 内 容 的 妥 当 性 3 構 成 概 念 妥 当 性 , 等 の 流 れに
従 って 論 述 した。
5)「 新 編 社 会 心 理 学 」
( 再 掲 )
共 著
平 成 9
年 6 月
福 村 出 版
堀 洋 道 ・ 山 本 真 理 子 ・ 吉 田 富 二 雄 ( 編 )
著 作 者 は 堀 洋 道 他 17 名 。267 頁 。
吉 田 担 当 部 分 は「 集 団 と 個 人 」pp.205-224.
集 団 心 理 学 概 説 。(1) 集 団 の 意 味 (2) 集 団 の 中 での 課 題 遂 行
(3) 集 団 の 意 思 決 定 - 集 団 極 化 現 象 と 集 団 愚 考 (4)リーダー
シップと 集 団 の 機 能 を 基 本 テーマに, 集 団 心 理 学 の 重 要 な
- 3 -

トピックスとその 意 味 を 解 説 した。
6) 心 理 測 定 尺 度 集 Ⅱ
- 人 間 と 社 会 のつなが
りをとらえる< 対 人 関
係 ・ 価 値 観 >
( 再 掲 )
共 著
平 成 13
年 6 月
サイエンス
社
堀 洋 道 監 修 , 吉 田 富 二 雄 編 著 。463 頁 。
著 作 者 は 堀 洋 道 他 14 名 。1990 年 から 1999 年 までに 公 刊 さ
れた、 対 人 行 動 と 価 値 観 に 関 する 尺 度 56 本 を 選 び、 尺 度 の
1 構 成 概 念 ・ 対 象 者 、2 作 成 過 程 、3 信 頼 性 /・ 妥 当 性 、4
尺 度 の 特 徴 と 採 点 方 法 、5 出 典 論 文 ・ 関 連 論 文 等 を 解 説 し
た 心 理 測 定 の 尺 度 集 。 吉 田 は「 信 頼 性 と 妥 当 性 ― 尺 度 が 備
えるべき 基 本 的 条 件 ―」(Pp. 436-453).を 執 筆 した。
7)Anger expressive
behaviors and their
inhibitory factors in
Japanese junior high
school students: From
the aspect to
narcissism and norms.
共 著
平 成 19
年
New York:
Nova
Science
Publishers,
Hibino, K., Yukawa, S., Kodama, M., & Yoshida, F.
In T. C. Rhodes(ed.), Focus on Adolescent Behavior
Research. Pp. 119-132.
公 立 中 学 生 3339 名 を 対 象 に 行 った, 怒 りの 沈 静 化 過 程 と
抑 制 要 因 に 関 する 調 査 結 果 の 英 語 版 。 友 人 関 係 への 配 慮 や
損 得 を 意 識 することが 抑 制 要 因 として 選 択 され、また 実 際
に, 男 子 では 損 得 意 識 が, 女 子 では 規 範 意 識 が, 怒 り 表 出
行 動 に 対 して 抑 制 的 効 果 を 示 していた。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
8) 新 編 社 会 心 理 学
〔 改 訂 版 〕 .
( 再 掲 )
共 著
平 成 22
年 2 月
福 村 出 版
吉 田 富 二 雄 ・ 松 井 豊 ・ 宮 本 聡 介 ( 編 ) 堀 洋 道 ( 監 修 )
著 作 者 は 堀 洋 道 他 14 名 。1997 年 に 刊 行 した 新 編 社 会 心 理 学
の 改 訂 版 。13 年 の 間 に 社 会 心 理 学 が 大 きく 進 歩 した 部 分 を
全 面 的 に 書 きかえて 刊 行 。
9) 心 理 測 定 尺 度 集 Ⅴ :
個 人 から 社 会 へ< 自 己 ・
対 人 関 係 ・ 価 値 観 >
( 再 掲 )
共 著
平 成 23
年 3 月
サイエンス
社
吉 田 富 二 雄 ・ 宮 本 聡 介 編 ( 堀 洋 道 監 修 )363 頁 。
著 作 者 は 堀 洋 道 他 15 名 。2000 年 から 2010 年 までに 公 刊
された、 自 己 と 対 人 関 係 ・ 対 人 行 動 と 価 値 観 に 関 する 尺 度
50 本 を 選 び、 尺 度 の1 構 成 概 念 ・ 対 象 者 、2 作 成 過 程 、3
信 頼 性 /・ 妥 当 性 、4 尺 度 の 特 徴 と 採 点 方 法 、5 出 典 論 文 ・
関 連 論 文 等 を 解 説 した 心 理 測 定 の 尺 度 集 。
[ 学 術 論 文 ]
1) 社 会 的 相 互 作 用 場 面
における 対 人 認 知 の 研
究 (1)-ゲーム 行 動 の
分 析 を 通 して-
単 著
昭 和 53
年 8 月
実 験 社 会 心
理 学 研 究
18,11-20
囚 人 の Dilemma Game を 社 会 的 葛 藤 場 面 のモデルとして、 競
争 状 況 に< 引 き 込 む- 引 き 込 まれる>という 型 の 二 者 相 互
作 用 と 対 人 認 知 の 変 容 過 程 を 分 析 。 相 手 を 競 争 状 況 に 引 き
込 む 側 ( 競 争 者 )と 引 き 込 まれる 側 ( 協 力 者 )は、 各 々の
役 割 に 応 じて、 前 者 は、 相 手 と 自 己 を 類 似 した 意 図 の 持 ち
主 として、 後 者 は、 自 己 と 相 手 を 異 質 な 者 として、 相 異 な
る 対 人 認 知 を 形 成 する。 力 動 的 な 対 人 関 係 論 の 枠 組 みから
社 会 的 相 互 作 用 を 考 察 。8 頁 。
2) 大 都 市 高 校 生 の 家 庭
環 境 に 関 する 考 察
共 著
昭 和 55
年 3 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
2, 65-79
堀 洋 道 ・ 吉 田 富 二 雄
昭 和 53 年 度 東 京 都 青 少 年 問 題 調 査 データを 再 分 析 し、 心
理 的 特 性 ・ 問 題 行 動 念 慮 ・ 社 会 観 ・ 性 意 識 ・ 非 行 に 対 する
態 度 と 家 庭 環 境 との 関 連 を 考 察 。その 結 果 、「 拒 否 」 的 ・「 干
渉 」 的 家 庭 環 境 の 持 つ 問 題 性 が、 精 神 的 疲 労 ・ 孤 独 ・ 耐 性
- 4 -

欠 如 等 のネガティヴな 心 理 特 性 、 家 出 ・ 退 学 ・ 自 殺 ・ 暴 力
などの 問 題 行 動 傾 向 、そして「 愛 がなくとも 性 行 為 があっ
てよい」という 性 意 識 と 結 びつく 形 で 浮 き 彫 りにされ、 家
庭 環 境 の 重 要 性 が 再 認 識 された。15 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
3) 現 代 青 年 の 社 会 認
知 と 社 会 イメージ
共 著
昭 和 55
年 9 月
年 報 社 会 心
理 ,21,
189-202
高 木 秀 明 ・ 吉 田 富 二 雄 ・ 加 藤 隆 勝
現 代 青 年 の 社 会 観 ( 現 在 の 社 会 ・ 望 ましい 社 会 )を 認 知 的
側 面 と 情 緒 的 側 面 から 分 析 。 認 知 面 では、 社 会 的 平 等 ・ 社
会 的 連 帯 ・ 個 人 の 自 由 などの3 尺 度 を 構 成 し、 情 緒 的 面 は
「 前 向 き- 後 向 き」 等 の Semantic Differential 尺 度 を 用
いた。その 結 果 、 現 代 青 年 が 現 実 の 社 会 に 対 する 充 実 感 を
高 めている 点 , 望 ましい 社 会 に 対 して 明 確 なイメージを 持
ちえていない 点 が 示 唆 された。14 頁 ( 共 同 研 究 ・ 執 筆 ・ 執
筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
4) 自 然 面 接 場 面 におけ
る 視 線 行 動 の 分 析
共 著
昭 和 56
年 2 月
実 験 社 会 心
理 学 研 究
20,109-118
吉 田 富 二 雄 ・ 飯 田 哲 也
対 人 場 面 における 非 言 語 的 表 出 行 動 としての 視 線 行 動 を 分
析 。 視 線 行 動 は 情 報 探 索 ( 相 手 の 意 図 を 窺 う)と 内 的 表 出
( 自 己 の 内 面 を 隠 したり 現 したり)の 二 重 の 機 能 的 特 性 を
有 し、 会 話 の 変 化 や 話 者 の 交 代 などに 応 じた 独 自 のパター
ンを 示 し、 話 の 流 れを 調 節 することを 明 らかにした。 性 格
的 には 不 安 傾 向 の 強 い 者 の 視 線 活 動 性 は 低 く、 会 話 も 単 調
になりやすい。10 頁 ( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分
の 抽 出 不 可 能 )
5) 他 者 接 近 に 対 する 生
理 ・ 認 知 反 応 - 生 理 指
標 ・ 心 理 評 定 の 多 次 元 解
析 -
共 著
昭 和 56
年 8 月
心 理 学 研 究
52,166-172.
八 重 沢 敏 男 ・ 吉 田 富 二 雄
未 知 の 他 者 に 対 する 対 人 的 緊 張 や 不 安 を、 生 理 レベル( 心
拍 ・ 瞬 き)と 意 識 レベル( 不 安 ・ 緊 張 の 評 定 尺 度 )から 実
験 的 に 分 析 した。 更 に INDSCAL( 多 次 元 尺 度 構 成 )を 用 い
て 両 者 ( 心 理 レベルと 生 理 レベル)の 関 連 を 検 討 し、 神 経
質 傾 向 の 強 い 者 が、 自 己 の 生 理 反 応 に 比 較 して、 過 剰 な 不
安 や 緊 張 を 他 者 や 場 面 に 結 びつけやすいことを 見 出 した。
7 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
6). 現 代 青 年 における 心
理 的 特 徴 と 生 活 行 動 の
関 連 について
共 著
昭 和 57
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
4,49-60
堀 洋 道 ・ 吉 田 富 二 雄
昭 和 53 年 度 東 京 都 青 少 年 問 題 調 査 データを 再 分 析 。ここで
は 青 少 年 の 生 活 時 間 ・ 生 活 行 動 という 具 体 的 な 日 常 行 動 の
分 析 を 通 して 現 代 青 年 の 在 り 方 にアプローチ。 心 理 的 特 性
項 目 のパターン 分 類 ( 数 量 化 Ⅲ 類 )の 結 果 、「 不 適 応 感 大 -
小 」「 成 熟 - 未 成 熟 」「 自 己 顕 示 性 大 - 小 」の 基 本 軸 を 導 き、
家 庭 ・ 学 校 ・ 盛 り 場 等 の 領 域 における 生 活 行 動 ・ 生 活 時 間
( 睡 眠 ・テレビ 視 聴 ・ 雑 誌 接 触 時 間 )との 関 連 を 検 討 。
12 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
7) 社 会 的 相 互 作 用 場 面
における 対 人 認 知 の 研
単 著
昭 和 59
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
研 究 (1)の 競 争 状 況 に< 引 き 込 む- 引 き 込 まれる>という
相 互 作 用 を 行 なう 当 事 者 ( 協 力 者 ・ 競 争 者 )に 対 して、ゲ
- 5 -

究 (2)- 第 三 者 の 視 点 を
加 えて-
6,.35-39
ームの 推 移 ・ 結 果 の 情 報 に 基 づいて 判 断 する 観 察 者 ( 第 3
者 )の 視 点 を 導 入 。 第 3 者 ・ 協 力 者 ・ 競 争 者 は 各 々の 社 会
的 立 場 ( 視 点 )に 応 じた 独 自 のステレオタイプな 対 人 認 知
を 行 ない、 視 点 の 違 いにより 異 なった 社 会 認 識 ( 対 人 認 知 )
が 生 じることが 示 された。5 頁 。
8) 社 会 的 相 互 作 用 場 面
における 対 人 認 知 の 研
究 (3) - 集 団 のPD
ゲームの 分 析 を 通 して
-
単 著
昭 和 59
年 12 月
心 理 学 研 究
55,282-288
個 人 間 の 相 互 作 用 を 集 団 間 の 相 互 作 用 に 拡 張 。 競 争 ( 非 協
力 ) 指 向 グループと 協 力 指 向 グループは 囚 人 の Dilemma
Game において< 引 き 込 む- 引 き 込 まれる>という 相 互 作
用 を 通 して 競 争 状 況 に 陥 る。そして 前 者 は 自 己 と 相 手 を 類
似 したものとして、 後 者 は 異 質 な 者 として、 相 異 なる 対 集
団 認 知 を 形 成 した。また、 協 力 グループはゲーム 結 果 に 対
して 相 手 により 大 きな 責 任 性 を 付 与 した。7 頁 。
9)ゲーム 相 互 作 用 場 面
の 対 人 ( 集 団 ) 認 知 にお
ける 集 団 成 極 化 効 果
- 社 会 的 相 互 作 用 場 面
における 対 人 認 知 の 研
究 (4)-
共 著
昭 和 61
年 2 月
心 理 学 研 究
56, 86-92
吉 田 富 二 雄 ・ 大 本 進
競 争 状 況 へ< 引 き 込 む- 引 き 込 まれる>という 相 互 作 用
において、 引 き 込 む 側 ( 競 争 者 )を 実 験 的 に 統 制 し、 引 き
込 まれる 側 ( 協 力 者 )に 個 人 と 集 団 の 条 件 を 設 定 し、ゲー
ム 行 動 および 対 人 ( 対 集 団 )において 個 人 と 異 なる 集 団 の
特 徴 を 検 討 した。その 結 果 、(1)ゲーム 行 動 では 集 団 はより
極 端 な 行 動 をとりやすく、(2) 対 集 団 認 知 では、より 強 く 自
己 と 相 手 の 異 質 性 を 意 識 し、 集 団 成 極 化 効 果 が 検 証 された。
7 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
10) 生 理 反 応 ・ 心 理 評 定
によるパーソナル・スペ
ースの 検 討 - 慣 れの
過 程 の 分 析 を 通 して-
共 著
昭 和 62
年 4 月
心 理 学 研 究
58, 35-41
吉 田 富 二 雄 ・ 小 玉 正 博
神 経 質 傾 向 の 高 低 で2 群 を 設 定 し、 未 知 の 他 者 の 接 近 に 対
する 対 人 的 緊 張 や 不 安 を 生 理 反 応 ・ 認 知 反 応 の 両 面 から、
また、 接 近 の 繰 り 返 しによる 慣 れの 効 果 を 中 心 に 分 析 した。
生 理 反 応 (HR)は 他 者 接 近 の 繰 り 返 しにより 速 やかに 慣 れを
示 すが、 心 理 評 定 ( 緊 張 や 不 安 の 評 定 値 )は< 言 語 による
固 定 化 >の 作 用 を 通 して、“ 他 者 の 接 近 とともに 当 然 緊 張 も
高 まる”という 被 験 者 の 推 論 に 示 唆 されるパターンを 示 し
た。また 神 経 質 高 群 は 低 群 に 比 較 して、 心 理 評 定 ・ 生 理 反
応 ともに 高 い 緊 張 を 示 した。7 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき
本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
11) 行 動 の 自 己 統 制 シス
テムにおける 感 情 - 認
知 統 制 機 能 の 役 割 (1)
- 感 情 - 認 知 統 制 力 尺
度 作 成 の 試 み-
共 著
昭 和 63
年 2 月
教 育 相 談 研
究 26,56-68
( 筑 波 大 学
学 校 教 育
部 ・ 教 育 相 談
研 究 所 )
小 玉 正 博 ・ 吉 田 富 二 雄
神 経 症 的 不 安 など, 感 情 - 認 知 の 自 己 統 制 感 の 喪 失 状 態 を
検 討 するため、 感 情 - 認 知 統 制 力 尺 度 を 作 成 し、 尺 度 の 項
目 分 析 ・ 信 頼 性 ・ 妥 当 性 の 検 討 を 行 った。
13 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
12) 面 接 場 面 における 非
言 語 的 コミュニケーシ
ョンの 表 出 - 視 線 行
動 の 分 析 を 中 心 として
-
共 著
平 成 1
年 4 月
心 理 学 研 究
59, 9-16
吉 田 富 二 雄 ・ 堀 洋 道
面 接 場 面 における 視 線 行 動 ・しぐさ( 頭 を 動 かしたり、 髪
に 手 をやったり) 等 の 非 言 語 的 表 出 行 動 を 話 題 内 容 との 関
連 で 分 析 。また 視 線 分 析 測 度 として 話 者 交 代 の 時 点 を 中 心
に 加 算 平 均 法 を 適 用 した 局 所 的 視 線 パターンを 提 唱 。 話 題
- 6 -

がプライヴェートなものになると、 視 線 の 交 錯 は 減 少 し、
自 己 の 内 面 を 隠 そうとする 傾 向 が 高 まる。また。 逆 に 身 振
りやしぐさは 多 くなる。
8 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
13) 視 線 遮 断 および 仲 間
集 団 の 存 在 がパーソナ
ル・スぺースに 及 ぼす 効
果
共 著
平 成 2
年 4 月
心 理 学 研 究
60, 53-56
吉 田 富 二 雄 ・ 堀 洋 道
停 止 距 離 法 を 用 いたパーソナル・スペースに 関 する2つの
実 験 報 告 。 第 1 実 験 では、 被 験 者 がサングラスやミラーグ
ラスをかけることにより 視 線 を 遮 断 。 第 2 実 験 では 友 人 と
3 人 1 組 でグループを 作 り、その 空 間 配 置 を 変 化 させる。
そうした 条 件 で 未 知 の 他 者 に 対 して“きづまり”と 感 ずる
対 人 距 離 を 測 定 。
4 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
14)ゲーム 相 互 作 用 にお
ける 対 人 認 知 と 対 集 団
認 知
共 著
平 成 2
年 5 月
心 理 学 評 論
32,115-133
吉 田 富 二 雄 ・ 堀 洋 道
PD game を 葛 藤 的 相 互 作 用 のセッティングとして、そこで
生 み 出 される 心 理 過 程 ( 対 人 認 知 過 程 )の 分 析 を 行 なった
一 連 の 研 究 に 基 づき、“ 実 験 ゲームの 応 用 研 究 ”の 特 徴 およ
び 問 題 点 を 論 議 。19 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
15) 社 会 的 カテゴリー 化
による 少 数 派 および
多 数 派 集 団 の 集 団 間 差
別 行 動 - 最 小 条 件 集 団
パラダイムを 用 いて-
共 著
平 成 6
年 12 月
心 理 学 研 究 ,
65,
346-354.
吉 田 富 二 雄 ・ 久 保 田 健 市
Tajfel の 最 小 条 件 集 団 パラダイムを 用 いた3つの 実 験 に
より, 集 団 間 差 別 行 動 における 社 会 的 アイデンティテイの
役 割 を 明 らかにした。 第 1 実 験 では,くじ 引 きを 用 いて,
第 2 実 験 では, 社 会 的 態 度 により 多 数 派 と 少 数 派 を 設 定 。
第 3 実 験 では, 再 度 の 態 度 調 査 から 転 向 派 を 導 入 した。そ
の 結 果 , 自 らの 集 団 性 ( 社 会 的 アイデンティテイ)を 強 く
意 識 するに 従 い, 内 集 団 ひいき 行 動 が 現 れ,また 自 らの 集
団 性 を 脅 かす 転 向 派 に 対 しては, 多 数 派 も 少 数 派 も 強 い 差
別 行 動 を 示 した。
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
16) 作 業 空 間 の 配 置 が 課
題 遂 行 に 及 ぼす 効 果
共 著
平 成 7
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
17,135-142
吉 田 富 二 雄 ・ 澤 田 幸 枝
オフィスの 作 業 環 境 として, 集 団 ・ 単 独 ・ 衝 立 ( 衝 立 で 仕
切 られた 空 間 )の3 作 業 条 件 を 設 け,52 人 の 被 験 者 に5 種
類 の 課 題 ( 手 作 業 ・ 連 想 ・ 論 述 課 題 など)を 行 わせ,また
質 問 紙 で 作 業 環 境 について 尋 ねた。 単 純 課 題 では 集 団 条 件
がもっとも 作 業 量 が 多 く, 作 業 内 容 の 独 自 性 の 点 では 単 独
条 件 の 評 価 が 最 も 高 い。 衝 立 条 件 は 作 業 量 や 内 容 で 中 間 に
位 置 するが, 開 放 感 ・ 安 心 感 ・ 居 心 地 の 作 業 環 境 の 点 で 高
い 評 価 を 得 た。
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
17) 少 数 派 および 多 数 派
集 団 の 集 団 間 差 別 と 態
度 の 類 似 性 - 最 小 条 件
集 団 パラダイムを 用 い
共 著
平 成 7
年 12 月
社 会 心 理 学
研 究 , 11,
116-124.
久 保 田 健 市 ・ 吉 田 富 二 雄
最 小 条 件 集 団 パラダイム 実 験 において, 集 団 所 属 ( 多 数 派 ,
少 数 派 )に 加 えて, 社 会 的 態 度 の 類 似 性 の 要 因 ( 内 集 団 類
似 性 と 外 集 団 類 似 性 )が 操 作 され, 集 団 間 差 別 行 動 が 測 定
- 7 -

て-
された。 内 外 集 団 にかかわらず 類 似 した 集 団 成 員 をひいき
し,その 傾 向 は 多 数 派 で 顕 著 なことが 明 らかにされた。
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
18)2PDゲーム 状 況 に
おける 協 力 と 競 争 の 変
容 - 社 会 的 相 互 作 用 場
面 における 対 人 認 知 の
研 究 (5)-
共 著
平 成 8
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
18,165-173.
吉 田 富 二 雄 ・ 安 念 保 昌
予 め,PD game の 方 針 ( 協 調 , 競 争 )を 調 査 された 60 名 の
被 験 者 が 15 試 行 の PD game を,ランダムに 相 手 を 変 え4 回
行 い, 最 後 に 再 び 方 針 選 択 を 行 った。その 結 果 ,(1)4 試 合
を 通 じて, 協 調 者 は 競 争 者 より 高 い 得 点 を 示 し, 適 応 的 で
あったこと。(2) 競 争 者 は, 協 調 者 には 勝 ったが, 競 争 者 と
は 共 貧 状 況 に 陥 り, 低 い 得 点 しかあげられなかった。(3)ゲ
ーム 終 了 後 ,システム 全 体 で 見 た 限 り, 協 調 者 と 競 争 者 の
割 合 は 変 化 しなかったこと, 等 が 明 らかにされた。
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
19) 暴 力 映 像 が 視 聴 者 に
及 ぼす 影 響 ─ 実 験 研 究
の 検 討 ─
共 著
平 成 9
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
19,175-185
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
暴 力 映 像 が 攻 撃 行 動 に 及 ぼす 影 響 に 関 する 従 来 の 実 験 研 究
を 概 観 した. 前 半 では, 映 像 特 性 を 操 作 ・した 研 究 に 注 目
し,これまでの 研 究 知 見 を 実 際 の 映 像 に 当 てはめた 場 合 に
は 促 進 ・ 抑 制 要 因 が 複 雑 に 交 錯 するために 正 確 な 予 測 が 困
難 であることを 指 摘 . 後 半 では, 実 験 研 究 における 攻 撃 行
動 の 測 定 方 法 をまとめ, 近 年 , 認 知 や 情 動 ( 感 情 , 生 理 )
への 影 響 が 注 目 されつつあること 論 じた.
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
20) 暴 力 映 像 と 攻 撃 行
動 : 他 者 存 在 の 効 果
共 著
平 成 10
年 3 月
社 会 心 理 学
研 究
13,159-169
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
暴 力 映 像 視 聴 時 に 存 在 する 他 者 が 認 知 ・ 情 動 ( 感 情 , 生 理 )・
攻 撃 行 動 に 及 ぼす 影 響 について 実 験 的 に 検 討 . 研 究 1では,
他 者 の 存 在 はポジティヴな 認 知 や 感 情 の 喚 起 し,ネガティ
ヴな 感 情 を 抑 えること、 研 究 2では, 他 者 の 肯 定 的 な 反 応
が 攻 撃 行 動 を 促 進 することを 示 した.
11 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
21) 黒 い 羊 効 果 (black
sheep effect)- 社 会 的
アイデンティティの 脅
威 となる 内 集 団 成 員 へ
の 差 別 現 象 -
共 著
平 成 10
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
20,163-171.
大 石 千 歳 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 黒 い 羊 効 果 研 究 をレビューし, 内 外 集 団 成 員
のスキーマに 基 づく 説 明 の 問 題 点 を 指 摘 すると 共 に, 匿 名
の 内 集 団 成 員 でもひいきされる“ 内 集 団 ひいき”との 関 連
を 検 討 し, 集 団 内 での 成 員 のひいきと 差 別 の 問 題 を 論 議 し
た.9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
22)プライベート 空 間 の
心 理 的 意 味 とその 機 能
─プライバシー 研 究 の
概 観 と 新 たなモデルの
提 出 ─
共 著
平 成 10
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
20,173-190.
泊 真 児 ・ 吉 田 富 二 雄
プライバシーに 関 する 諸 研 究 領 域 を 概 観 . 従 来 , 心 理 学 で
は 個 人 特 性 としてのプライバシー 志 向 性 が 主 に 検 討 されて
きた. 本 稿 ではプライバシー 確 保 の 機 能 に 注 目 し,「プライ
ベート 空 間 」の 概 念 と 新 たなモデルを 提 出 した.
18 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
23) 暴 力 映 像 が 視 聴 者 の
共 著
平 成 10
心 理 学 研 究
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
- 8 -

感 情 ・ 認 知 ・ 生 理 反 応 に
及 ぼす 影 響
年 6 月
69,2, 89-96
“ 暴 力 性 ”と“ 娯 楽 性 ”の 観 点 から 暴 力 映 像 を 分 類 し, 認
知 や 情 動 に 及 ぼす 影 響 について 実 験 的 に 検 討 した.その 結
果 , 暴 力 性 の 高 い 暴 力 映 像 はネガティヴな 認 知 や 感 情 ( 不
快 感 情 思 考 , 不 快 感 情 , 虚 無 感 情 )を, 一 方 , 娯 楽 性 の 高
い 暴 力 映 像 はポジティヴな 認 知 や 感 情 ( 快 感 情 思 考 , 快 感
情 )を 強 く 喚 起 することが 明 らかとなった.8 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
24) 暴 力 映 像 が 攻 撃 行 動
に 及 ぼす 影 響 ─ 攻
撃 行 動 は 攻 撃 的 な
認 知 および 情 動 に
よって 媒 介 される
のか─
共 著
平 成 11
年 6 月
心 理 学 研 究
70, 94-103
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
“ 暴 力 性 ”と“ 娯 楽 性 ”の 観 点 から 暴 力 映 像 を 選 択 し, 認
知 ・ 情 動 ・ 攻 撃 行 動 に 及 ぼす 影 響 について 実 験 的 な 検 討 を
行 った. 従 来 の 実 験 研 究 との 比 較 から, 視 聴 前 の 挑 発 によ
って 喚 起 される 怒 りの 感 情 が 攻 撃 行 動 の 不 可 欠 な 要 因 であ
る 可 能 性 を 指 摘 した.10 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
25)プライベート 空 間 の
機 能 と 感 情 及 び 場 所 利
用 との 関 係
.
共 著
平 成 11
年 6 月
社 会 心 理 学
研 究 77-89
泊 真 児 ・ 吉 田 富 二 雄
従 来 のプライバシー 概 念 を 拡 張 した「プライベート 空 間 」
の 社 会 心 理 学 的 機 能 を「 感 情 」と「 場 所 利 用 」の 観 点 から
分 析 . 感 情 によって 求 められるプライベート 空 間 の 機 能 が
異 なること,そうしたプライベート 空 間 の 機 能 が 特 定 の 場
所 利 用 を 通 して 充 たされ, 両 者 は 相 互 規 定 的 な 関 係 を 持 つ
ことを 明 らかにした.
13 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
26). 暴 力 映 像 の 印 象 評
価 と 感 情 ─ 映 像 の 分
類 : 暴 力 性 と 娯 楽 性 の 観
点 から─
共 著
平 成 12
年 3 月
筑 波 大 学 心 理
学 研 究
22,123-137
吉 田 富 二 雄 ・ 湯 川 進 太 郎
人 気 の 高 い 58 種 類 の 暴 力 映 像 を 対 象 に, 映 像 から 受 ける 印
象 評 価 と 視 聴 して 生 じる 感 情 について 分 析 した. 暴 力 映 像
は 印 象 評 価 の 面 から, 残 酷 で 衝 撃 的 な“ 暴 力 性 ”の 高 い 映
像 と 残 酷 でなく 虚 構 的 で 様 式 的 な“ 娯 楽 性 ”の 高 い 映 像 の
2 種 類 に 分 けられるとする 分 類 モデルを 提 出 した.また,
暴 力 性 はネガティヴな 感 情 と, 逆 に, 娯 楽 性 はネガティヴ
な 感 情 と 相 関 があることを 明 らかにした.
15 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
27) 暴 力 映 像 と 攻 撃 行
動 : 暴 力 性 および 娯 楽 性
の 観 点 による 新 たモ
デルの 提 出 .
共 著
平 成 12
年 3 月
心 理 学 評 論
42, 487-504
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
前 半 では, 映 像 特 性 に 関 する 従 来 の 研 究 知 見 による 厳 密 な
予 測 の 困 難 さを 受 け,これを 解 消 するアプローチとして“ 暴
力 性 ”“ 娯 楽 性 ”による 映 像 分 類 モデルを 提 唱 した. 後 半 で
は,メディア 暴 力 に 関 する Berkowitz モデル(1984)に,“ 暴
力 性 ”“ 娯 楽 性 ”の 観 点 を 加 え,「 視 聴 前 の 怒 喚 起 ,かつ,“ 暴
力 性 ”の 高 い 暴 力 映 像 の 視 聴 が 攻 撃 行 動 を 促 進 する」とい
う 拡 張 モデルを 提 出 した。18 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
28) 暴 力 映 像 と 攻 撃 行
動 : 怒 り 喚 起 の 効 果
共 著
平 成 12
年 3 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
視 聴 前 の 挑 発 による 怒 り 喚 起 の 効 果 を 実 験 的 に 検 討 . 認
- 9 -

22,139-149.
知 ・ 情 動 は 従 来 と 一 貫 した 結 果 が 得 られたが, 攻 撃 行 動 に
ついては 全 般 的 に 暴 力 映 像 を 視 聴 した 場 合 に 抑 制 された.
怒 りを 喚 起 させる 挑 発 者 と 攻 撃 する 対 象 者 が 別 人 物 であっ
たため, 攻 撃 行 動 が 転 化 されなかった 可 能 性 があると 論 じ
た.11 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
29) 感 情 状 態 とプライベ
ート 空 間 の7 機 能
─ 場 所 利 用 を 媒 介 とし
て─
共 著
平 成 12
年 3 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究
22,113-121.
泊 真 児 ・ 今 野 裕 之 ・ 吉 田 富 二 雄
感 情 状 態 と 場 所 利 用 およびプライベート 空 間 機 能 との 関 係
を 分 析 . 抑 うつ 感 を 抱 く 者 は 交 友 できる 場 所 の 利 用 が 少 な
いこと, 被 拘 束 感 を 抱 く 者 は1 人 になれる 場 所 を 利 用 して
気 分 転 換 や 情 緒 的 解 放 を 図 ることは 少 ないことなどが 明 ら
かになった.
9 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
30) 性 格 特 性 のBig Five
とプライベート 空 間 の
7 機 能
共 著
平 成 13
年 2 月
社 会 心 理 学
研 究 ,16,
147-158.
泊 真 児 ・ 吉 田 富 二 雄
257 名 の 大 学 生 が、 性 格 特 性 の Big Five 尺 度 、プライベ
ート 空 間 利 用 尺 度 、 日 常 活 動 について 質 問 紙 上 で 回 答 した。
調 和 性 や 外 向 性 などの 性 格 特 性 の 違 いによって、 生 活 時 間
の 利 用 において、プライベート 空 間 の7 機 能 の 占 める 割 合
が 異 なることが 示 された。
11 頁 。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
31) 内 外 集 団 の 比 較 の
文 脈 が 黒 い 羊 効 果 に 及
ぼす 影 響 - 社 会 的 アイ
デンティテイ 理 論 の 観
点 から-
共 著
平 成 13
年 2 月
心 理 学 研 究
71,445-453.
大 石 千 歳 ・ 吉 田 富 二 雄
好 ましくない 内 集 団 成 員 が 差 別 される「 黒 い 羊 効 果 」に 関
して 看 護 学 生 を 対 象 に 一 連 の 仮 説 を 検 証 した。その 結 果 、
黒 い 羊 効 果 は、(a) 内 - 外 集 団 の 比 較 の 文 脈 があるとき、(b)
内 集 団 への 同 一 視 の 強 い 成 員 において、 顕 著 に 見 られるこ
とが 明 らかになった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
32) 黒 い 羊 効 果 と 内 集
団 ひいき ― 理 論 的 検
討 ―
共 著
平 成 13
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
23, 75-85.
大 石 千 歳 ・ 吉 田 富 二 雄
好 ましくない 内 集 団 成 員 が 好 ましくない 外 集 団 成 員 より 厳
しく 差 別 される「 黒 い 羊 効 果 」、および 内 集 団 ひいき 現 象 に
ついて、 社 会 的 アイデンティテイ 理 論 の 観 点 から 考 察 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
33) 暴 力 テレビゲーム
と 攻 撃 :ゲーム 特 性 およ
び 参 加 性 の 効 果
共 著
平 成 13
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
23,115-127.
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
第 1 研 究 ( 調 査 )では、 人 気 のある 12 の 暴 力 的 ゲームを、
役 割 同 化 性 と 刺 激 反 応 性 の2つの 観 点 から 分 類 した。 第 2
研 究 では、 代 表 的 な 役 割 同 化 型 ゲームと 刺 激 反 応 型 ゲーム
を 用 いて、 暴 力 的 ゲームがプレイヤーおよび 観 察 者 の 認
知 ・ 情 動 ・ 攻 撃 行 動 に 効 果 を 実 験 的 に 検 討 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
34) アメリカ 人 大 学 生
におけるプライベート
空 間 7 機 能 ― 電 子 調
査 法 を 用 いて―
共 著
平 成 13
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
23, 99-114.
泊 真 児 ・ 今 野 裕 之 ・ 吉 田 富 二 雄
プライベート 空 間 7 機 能 ( 緊 張 解 消 ・ 集 中 ・ 内 省 、コミュ
ニケーション、 気 分 転 換 ・ 情 緒 解 放 ・ 自 己 変 身 )と、 感 情
状 態 による 場 所 利 用 の 関 係 について、アメリカ 大 学 生 76 名
- 10 -

を 対 象 に Internet 調 査 を 行 い、 日 米 大 学 生 の 私 的 な 時 間 ・
空 間 利 用 を 比 較 検 討 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
35) 暴 力 映 像 が 攻 撃 行
動 に 及 ぼす 影 響
- 挑 発 による 怒 り 喚 起
の 効 果 を 中 心 として-
共 著
平 成 13
年 4 月
心 理 学 研 究 ,
71, 1-9.
湯 川 進 太 郎 ・ 遠 藤 公 久 ・ 吉 田 富 二 雄 2001
暴 力 映 像 視 聴 ( 暴 力 性 ・ 娯 楽 性 ・ 統 制 )× 視 聴 前 挑 発 の 有
無 の 2 要 因 実 験 計 画 で、 暴 力 映 像 が 認 知 ・ 感 情 ・ 行 動 ・ 生
理 反 応 ( 心 拍 ・ 瞬 目 )に 及 ぼす 影 響 を 検 討 した。“ 暴 力 性 ”
の 高 い 暴 力 映 像 はネガティヴな 認 知 や 感 情 を、 一 方 “ 娯 楽
性 ”の 高 い 暴 力 映 像 はポジティヴな 認 知 や 感 情 を 生 じさせ
ること、 更 に 共 分 散 構 造 分 析 により、 挑 発 による 怒 りと 映
像 の 暴 力 性 がネガティヴな 認 知 や 感 情 を 生 み、 最 終 的 に 攻
撃 行 動 につながることが 示 された。9 頁 。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
36) コンピュータネッ
トワーク 上 における 意
思 決 定 - 集 団 成 極 化 効
果 を 用 いて-
共 著
平 成 14
年 10 月
心 理 学 研 究 ,
72,352-357.
白 石 崇 ・ 遠 藤 公 久 ・ 吉 田 富 二 雄
15 グループの4 人 討 議 集 団 を 用 いて、3つのコミュニケー
ション 条 件 ( 対 面 条 件 、 仕 切 り 条 件 、コンピュータネット
ワーク 条 件 )において 集 団 成 極 化 効 果 を 比 較 検 討 。その 結
果 、 対 面 条 件 で 極 化 効 果 がみられたが、 相 互 圧 力 の 弱 い CMC
条 件 では 成 極 化 効 果 はみられなかった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
37) 黒 い 羊 効 果 と 内 集
団 ひいき ― 社 会 的 ア
イデンティテイ 理 論 の
観 点 から―
共 著
平 成 14
年 12 月
心 理 学 研 究 ,
72,405-411.
大 石 千 歳 ・ 吉 田 富 二 雄 2002
集 団 同 一 視 の 強 いものほど 強 い 内 集 団 ひいきを 示 すこと、
また、 内 集 団 ひいきの 強 いものほど 好 ましくない 内 集 団 成
員 をより 厳 しく 差 別 すること( 黒 い 羊 効 果 )を 看 護 専 攻 学
生 61 名 を 対 象 として 実 験 的 に 検 証 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
38) 暴 力 映 像 の 特 性 分
析 : 表 現 特 性 および 文 脈
特 性 が 感 情 反 応 に 及 ぼ
す 効 果
39) 中 学 生 における 怒
り 表 出 行 動 とその 抑 制
要 因 ― 自 己 愛 と 規 範 の
観 点 から―
共 著
共 著
平 成 15
年 1 月
平 成 16
年 1 月
社 会 心 理 学
研 究 ,18,
127-135.
」
心 理 学 研 究
76,417-425.
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄 2003
選 択 された20の 暴 力 映 像 を 刺 激 として、 暴 力 映 像 が 視 聴
者 に 及 ぼす 感 情 的 影 響 ( 快 ・ 不 快 ・ 虚 無 感 情 )を、 表 現 特
性 ( 娯 楽 性 、 暴 力 性 )とストーリイ 特 性 ( 正 当 性 の 有 無 な
ど)の 側 面 から 実 験 的 に 分 析 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
日 比 野 桂 ・ 湯 川 進 太 郎 ・ 小 玉 正 博 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 青 少 年 の 衝 動 的 な 怒 り 表 出 のコントロール 方
法 を 追 求 するために, 中 学 生 を 対 象 に, 怒 り 表 出 行 動 の 抑
制 要 因 に 注 目 し 検 討 を 試 みた。その 結 果 , 友 人 関 係 への 配
慮 や 損 得 を 意 識 することが, 抑 制 要 因 として 選 択 されてい
た。また, 男 子 は 損 得 意 識 のみが, 女 子 は 規 範 意 識 のみが,
怒 り 表 出 行 動 に 対 して 抑 制 的 効 果 を 示 していた。なお, 自
分 の 気 持 ちを 言 葉 で 表 現 できることが, 客 体 化 の 認 知 を 介
して, 怒 り 表 出 行 動 を 抑 制 していた。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
- 11 -

40) 怒 り 経 験 の 鎮 静 化
プロセスと 怒 りコント
ロール
共 著
平 成 16
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
31, 31-43.
日 比 野 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 論 文 は, 怒 り 経 験 後 の 行 動 とその 効 果 , 怒 り 表 出 行 動 の
抑 制 要 因 , 怒 り 経 験 後 の 鎮 静 化 過 程 に 関 する 研 究 知 見 を 整
理 した。その 上 で, 怒 り 経 験 後 の 鎮 静 化 プロセスを, 怒 り
経 験 直 後 , 怒 りの 感 情 が 緩 和 された 時 期 (2-3 日 後 ), 第 2
段 階 以 降 で 怒 り 継 続 している 時 期 (1 週 間 後 )の 大 きく 三 つ
の 段 階 にわけ,それぞれの 段 階 について, 感 情 ・ 認 知 ・ 行
動 の 時 系 列 的 変 化 , 攻 撃 行 動 の 促 進 ・ 抑 制 要 因 , 攻 撃 行 動
への 対 処 ,の 観 点 から 整 理 した。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本
人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
41) 日 誌 法 による 怒 り
経 験 の 鎮 静 化 過 程 の 検
討
共 著
平 成 16
年 8 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
32, 31-37
日 比 野 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 日 誌 法 を 用 いてリアルタイムに 怒 り 経 験 後 の
感 情 ・ 認 知 ・ 行 動 の 時 系 列 的 変 化 について 検 討 を 行 った。
また, 鎮 静 化 過 程 を“ 許 し”の 観 点 から 分 析 した。その 結
果 , 合 理 化 , 原 因 究 明 , 怒 りの 伝 達 を 行 った 際 には 相 手 を
許 し, 社 会 的 共 有 , 逃 避 ・ 回 避 , 忘 却 を 行 った 際 に 許 して
いないことが 示 された。このように, 怒 りの 対 象 や 怒 り 経
験 と 向 き 合 い, 積 極 的 に 処 理 しようとすることが, 結 果 的
に 許 しにつながる 可 能 性 が 示 唆 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
42). 怒 り 表 出 行 動 に 対
する 抑 制 要 因 の 分 析
共 著
平 成 17
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
33,43-49.
日 比 野 桂 ・ 吉 田 富 二 雄 ・ 湯 川 進 太 郎
本 研 究 では, 大 学 生 を 対 象 に, 個 人 要 因 が 怒 り 経 験 に 与 え
る 影 響 と, 怒 り 表 出 行 動 の 抑 制 要 因 の 影 響 に 関 して, 検 討
を 試 みた。その 結 果 , 抑 制 要 因 としては,“ 人 間 関 係 の 配 慮 ”,
“ 自 己 像 ”,“ 損 得 意 識 ”,“ 規 範 意 識 ”の 大 きく 四 つが 抽 出
され,その 中 でも“ 人 間 関 係 の 配 慮 ”や“ 損 得 意 識 ”が 怒
り 表 出 の 抑 制 要 因 として 意 識 されやすかった。また, 女 子
において, 人 間 関 係 に 配 慮 することが 攻 撃 行 動 を 抑 制 して
いた。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
43) オンラインゲーム
利 用 が 孤 独 感 ・ 敵 意 的 認
知 に 及 ぼす 影 響 ― 自 己
の 表 出 , 現 実 とのバラン
スの 観 点 より―
共 著
平 成 17
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
33,51-57.
藤 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では,オンラインゲーム 上 の 行 動 内 容 と, 現 実 生 活
での 孤 独 感 ・ 敵 意 的 認 知 との 関 連 性 について,ウェブ 調 査
により 検 討 した。その 結 果 ,ゲーム 上 での” 自 己 客 観 視 ”
や” 非 日 常 的 関 与 ”は, 孤 独 感 を 低 減 させる 一 方 で,” 没 入
的 関 与 ”・” 依 存 的 関 与 ”といった 不 適 応 的 なゲーム 行 動 は,
孤 独 感 ・ 敵 意 的 認 知 を 増 大 させていた。すなわち,ゲーム
利 用 による 影 響 は, 行 動 内 容 によって 異 なることが 示 され
た。 加 えて, 現 実 生 活 のストレスは, 不 適 応 的 なゲーム 行
動 により 強 められることも 明 らかとなった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
44)Difference between
watching and playing
violent video games: The
共 著
平 成 17
年 2 月
Tsukuba
Psychological
Reaserch,33,
湯 川 進 太 郎 ・ 吉 田 富 二 雄
研 究 1 では、プレイスタイル( 役 割 同 化 型 / 刺 激 反 応 型 )
と 映 像 の 印 象 ( 写 実 型 /フアンタジー 型 )の2つの 観 点 か
- 12 -

effects of play style
and impression of games
on aggression-related
reactions.
59-78.
ら 暴 力 的 テレビゲームを 分 類 した。 研 究 2では、プレイス
タイル× 映 像 の 印 象 で 典 型 的 な4つのゲームを 選 び、 更 に
参 加 水 準 (プレイヤーか 観 察 者 か)の 要 因 を 加 え、それら
の 暴 力 的 テレビゲームが 被 験 者 の 認 知 ・ 感 情 ・ 生 理 反 応 ・
行 動 に 及 ぼす 影 響 を 実 験 的 に 分 析 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
45) CMC が 自 己 開 示 お
よび 印 象 形 成 に 及 ぼす
効 果
共 著
平 成 17
年 8 月
筑 波 大 学 心 理
学 研 究 , 34,
37-43.
佐 藤 広 英 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では,CMC が 自 己 開 示 に 及 ぼす 効 果 について, 対 面 状
況 との 比 較 から 検 討 した。 女 子 大 学 生 32 名 を 対 象 とし, 参
加 者 は CMC 条 件 と 対 面 条 件 のどちらかで 模 擬 面 接 を 受 け,
面 接 中 の 自 己 開 示 を 分 析 した。その 結 果 ,CMC では 対 面 条 件
よりも 深 く 内 面 的 な 自 己 開 示 が 行 われる 反 面 , 面 接 相 手 に
対 する 印 象 形 成 を 妨 げ,それが 自 己 報 告 レベルにおける 自
己 開 示 の 抑 制 へとつながる 可 能 性 が 示 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
46) インターネット 上
における 自 己 開 示 ――
自 己 - 他 者 の 匿 名 性 の 観
点 からの 検 討 ――
共 著
平 成 20
年 2 月
心 理 学 研 究 ,
78,559-566.
佐 藤 広 英 ・ 吉 田 富 二 雄
CMC における 匿 名 性 が 自 己 開 示 に 及 ぼす 効 果 について, 自 己
の 匿 名 性 と 他 者 の 匿 名 性 を 独 立 して 操 作 することで 検 討 を
行 った。 女 子 大 学 生 60 名 を2( 自 己 : 匿 名 or 非 匿 名 )×
2( 他 者 : 匿 名 or 非 匿 名 )の 実 験 デザインに 割 り 振 り,
模 擬 面 接 場 面 における 自 己 開 示 を 分 析 した 結 果 , 自 己 の 匿
名 性 は 相 互 作 用 中 の 不 安 感 および 開 示 抵 抗 感 を 減 少 させ,
他 者 の 匿 名 性 は 相 手 への 親 密 感 を 減 少 させ,その 結 果 , 内
面 的 な 自 己 開 示 を 抑 制 することが 示 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
47) CMC が 脱 抑 制 的 行 動
および 自 己 意 識 に 及 ぼ
す 効 果
共 著
平 成 18
年 8 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
36, 1-9.
佐 藤 広 英 ・ 吉 田 富 二 雄
CMC が 脱 抑 制 的 行 動 および 自 己 意 識 に 及 ぼす 効 果 について
検 討 を 行 った。 女 子 大 学 生 60 名 を3 名 ずつ 20 グループに
分 け,CMC 条 件 と 対 面 条 件 のどちらかにおいて,TAT の 写 真
を 基 に 物 語 を 作 成 するという 課 題 を 行 った。 脱 抑 制 的 行 動
を 内 容 分 析 , 他 者 評 定 , 自 己 報 告 により 測 定 した 結 果 ,CMC
条 件 の 参 加 者 は 対 面 条 件 の 参 加 者 よりも 攻 撃 的 であり,あ
まり 自 己 を 演 出 していなかった。さらに,CMC は 参 加 者 の 私
的 自 己 意 識 を 高 め,その 結 果 , 攻 撃 的 言 動 を 促 進 していた。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
48) 潜 在 連 合 テストに
よるオノマトペの 印 象
評 価 ――SD 法 との 比 較
――
共 著
平 成 21
年 6 月
心 理 学 研 究 ,
80, 145-151
佐 藤 広 英 ・ 吉 田 富 二 雄
日 本 語 オノマトペにおける 清 音 , 濁 音 , 半 濁 音 の 持 つ 印 象
について, 潜 在 連 合 テスト (IAT)と SD 法 の 2 つの 方 法 を 用
いて 測 定 した。 大 学 生 25 名 を 対 象 とし, 各 参 加 者 は6つの
IAT 課 題 と SD 法 のための 質 問 紙 を 行 った。その 結 果 ,IAT
と SD 法 の 両 方 で, 濁 音 はより 動 的 で 重 的 に, 清 音 と 半 濁 音
はより 静 的 で 軽 的 に 評 価 されていた。 一 方 , 半 濁 音 と 比 較
では 異 なる 結 果 がみられた。 本 研 究 の 結 果 ,カテゴリ 全 体
に 対 する 潜 在 的 評 価 を 測 定 できる IAT のメリットが 示 され
- 13 -

た。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
49) インターネット 上
での 行 動 内 容 が 社 会
性 ・ 攻 撃 性 に 及 ぼす 影
響 :ウェブログ・オンラ
インゲームの 検 討 より
共 著
平 成 21 社 会 心 理 学
年 11 月 研 究
25,121-132.
藤 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では,インターネット 上 の 行 動 内 容 と 現 実 生 活 での
社 会 性 ・ 攻 撃 性 との 関 連 性 を 検 討 した。ウェブログまたは
オンラインゲーム 利 用 者 へのウェブ 調 査 より, 第 一 に,ネ
ット 上 での 行 動 内 容 は,「 自 己 の 表 出 」「 他 者 との 関 係 」「 現
実 とのバランス」に 大 別 されることが 示 された。 第 二 に,”
自 己 客 観 視 ”や” 所 属 感 獲 得 ”は 社 会 性 の 向 上 に 結 びつく
ものの,” 攻 撃 的 言 動 ”や” 没 入 的 関 与 ”,” 依 存 的 関 与 ”は
社 会 性 の 低 下 ・ 攻 撃 性 の 増 大 をもたらすというように,ネ
ットの 影 響 は 行 動 内 容 により 異 なることも 示 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
50)CMC(computer-mediat
ed communication)が 攻
撃 性 に 及 ぼす 効 果
共 著
平 成 21
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
39, 35-43.
.
佐 藤 広 英 ・ 日 比 野 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では,CMC が 攻 撃 性 に 及 ぼす 効 果 について, 自 己 意 識
および 課 題 志 向 性 との 関 連 性 を 含 めて 検 討 した。 男 子 大 学
生 24 名 を 対 象 とし,CMC 条 件 と 対 面 条 件 の 両 方 で2つの 両
極 的 な 社 会 問 題 についてディスカッションを 行 った。 攻 撃
性 を 内 容 分 析 , 他 者 評 定 , 自 己 報 告 により 測 定 した 結 果 ,
対 面 よりも CMC において 攻 撃 性 が 高 いこと,CMC は 公 的 自 己
意 識 を 低 下 させ, 課 題 志 向 性 を 高 めること,CMC では 私 的 自
己 意 識 と 課 題 志 向 性 が 攻 撃 性 を 促 進 すること,が 明 らかと
なった。( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
51) オンラインゲーム
上 の 対 人 関 係 が 現 実 生
活 の 社 会 性 および 攻 撃
性 に 及 ぼす 影 響
共 著
平 成 22
年 2 月
心 理 学 研 究
80,494-503.
藤 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では,オンラインゲーム 上 での 対 人 関 係 のあり 方 が,
現 実 生 活 の 社 会 性 ・ 攻 撃 性 に 及 ぼす 影 響 を 検 討 した。ゲー
ム 利 用 者 を 対 象 とするウェブ 調 査 により,ゲーム 上 で 親 和
的 に 交 流 している 場 合 は, 現 実 生 活 の 社 会 性 は 促 進 される
一 方 で,ゲーム 上 で 攻 撃 的 ・ 反 規 範 的 に 振 舞 う 場 合 は, 社
会 性 は 低 下 し, 攻 撃 性 は 増 大 することが 示 された。 加 えて
ゲーム 利 用 は, 社 会 志 向 的 な 者 にはポジティブな 影 響 をも
たらすが,そうでない 者 にはネガティブな 影 響 をもたらす
ことも 示 唆 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
52) 楽 観 性 がリスク 認
知 , 犯 罪 不 安 , 防 犯 行 動
へ 及 ぼす 影 響
共 著
平 成 22
年 8 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
40,9-19.
荒 井 崇 史 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 楽 観 性 が 犯 罪 不 安 や 防 犯 対 策 に 及 ぼす 影 響 を
検 討 するために 大 学 生 を 対 象 に 質 問 紙 調 査 を 行 った( 男 性
133 名 , 女 性 216 名 )。 分 析 の 結 果 , 犯 罪 不 安 については,
男 性 よりも 女 性 の 方 が 全 般 的 に 高 い 一 方 , 楽 観 性 について
は 男 女 とも 中 間 的 な 値 で 差 が 見 られなかった。また 男 性 で
のみ, 楽 観 性 が 犯 罪 不 安 の 減 少 を,マス・メディアが 犯 罪
不 安 の 増 大 をもたらしていた。さらに 男 女 とも, 物 事 をポ
ジティブに 考 える 楽 観 性 は, 援 助 期 待 や 防 犯 対 策 を 促 すこ
とが 明 らかとなった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
- 14 -

53) 犯 罪 情 報 が 幼 児 を
持 つ 母 親 の 犯 罪 不 安 に
及 ぼす 影 響
共 著
平 成 22
年 10 月
心 理 学 研 究 .
81,397-405.
荒 井 崇 史 ・ 藤 桂 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 犯 罪 情 報 への 接 触 が, 視 聴 内 容 に 対 する 受 け
止 め 方 を 介 して, 社 会 的 水 準 ・ 個 人 的 水 準 の 犯 罪 不 安 ,そ
して 防 犯 対 策 に 影 響 を 及 ぼすという 因 果 モデルの 検 討 を 行
うために, 幼 児 の 母 親 を 対 象 にクローズ 型 ウェブ 調 査 を 実
施 した(N =1040)。 分 析 の 結 果 , 犯 罪 情 報 への 接 触 は, 視
聴 内 容 からインパクトを 受 ける 過 程 を 通 してのみ 犯 罪 不 安
を 高 め, 犯 罪 不 安 の 中 でも 特 に, 社 会 的 水 準 の 認 知 や 感 情
が 地 域 連 携 的 な 対 策 を 促 すことが 示 された。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
54) 集 団 成 員 への 閾 下
単 純 接 触 が 集 団 間 評 価
に 及 ぼす 効 果 ―IAT を 用
いて-
共 著
平 成 22
年 10 月
心 理 学 研 究 .
81,364-372.
川 上 直 秋 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 最 小 条 件 集 団 パラダイムに 基 づく, 内 集 団 ・
外 集 団 成 員 への 閾 下 単 純 接 触 が 集 団 間 評 価 に 及 ぼす 効 果
を,Implicit Association Test(IAT)を 用 いて 検 討 した。
実 験 の 結 果 , 単 純 接 触 効 果 が 見 られたのは, 内 集 団 に 接 触
した 場 合 のみであった。すなわち, 無 意 識 的 な 内 集 団 意 識
を 媒 介 とし, 内 集 団 の 評 価 を 高 める 方 向 でのみ 単 純 接 触 効
果 が 生 じたことを 示 唆 する。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
55) 単 純 接 触 がカテゴ
リ 評 価 に 与 える 効 果
-IAT と GNAT を 用 いて-
共 著
平 成 22
年 12 月
心 理 学 研 究 .
81,437-445.
川 上 直 秋 ・ 佐 藤 広 英 ・ 吉 田 富 二 雄
本 研 究 では, 共 通 のカテゴリに 属 する 刺 激 への 反 復 接 触 が
カテゴリ 評 価 に 与 える 効 果 を, 間 接 的 な 測 定 方 法 を 用 いて
検 討 した。 一 連 の 実 験 では, 実 験 参 加 者 はひらがなあるい
はカタカナで 表 記 された 日 本 語 擬 態 語 に 反 復 接 触 した 後 ,
自 己 報 告 と IAT あるいは GNAT による 好 意 度 測 定 が 行 われ
た。その 結 果 , 接 触 と 評 定 で 刺 激 が 同 一 という 従 来 の 単 純
接 触 効 果 は, 自 己 報 告 と IAT の 両 者 で 認 められたものの( 実
験 1), 般 化 の 効 果 は IAT( 実 験 2)と GNAT( 実 験 2)の 場
合 のみ 認 められた。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
56) 新 たな 自 己 愛 傾 向 尺
度 の 作 成 と 妥 当 性 の 検
討 ― 過 去 の 経 験 との 関
連 を 通 して―
共 著
平 成 23
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
41, 25-32.
三 浦 絵 美 ・ 吉 田 富 二 雄
大 学 生 を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 ( 有 効 回 答 数 531 名 )によ
り、 新 たな 自 己 愛 傾 向 尺 度 を 作 成 し、その 信 頼 性 と 妥 当 性
を 検 討 した。 因 子 分 析 により、「 誇 大 感 」「 自 己 本 位 性 」「 評
価 への 敏 感 さ」「 賞 賛 欲 求 」の 4 因 子 が 得 られ、 賞 賛 獲 得 欲
求 。 拒 否 回 避 欲 求 尺 度 、ポジティブ 経 験 ・ネガティブ 経 験 、
帰 属 傾 向 などの 尺 度 との 関 係 から 妥 当 性 の 検 証 を 行 った。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
57) 多 面 的 単 純 接 触 効 果
― 連 合 強 度 を 指 標 とし
て―
共 著
平 成 23
年 12 月
心 理 学 研 究 ,
82,424-432.
川 上 直 秋 ・ 吉 田 富 二 雄 .
閾 下 単 純 接 触 効 果 における 刺 激 の 多 様 性 の 効 果 を 2 つの 実
験 で 検 証 した。 刺 激 は 女 性 の 顔 写 真 を 用 いて, 第 1 実 験 で
は,7 角 度 の 刺 激 を 用 いて 知 覚 方 向 の 多 様 性 , 第 2 実 験 で
は,7 表 情 の 刺 激 を 用 いて, 感 情 の 多 様 性 が 操 作 された。
- 15 -

潜 在 指 標 (GNAT)の 分 析 の 結 果 , 表 情 多 様 性 が 閾 下 単 純 接
触 における 有 意 な 促 進 効 果 を 示 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
58) 閾 下 単 純 接 触 の 累
積 的 効 果 とその 長 期 持
続 性
共 著
共 著
平 成 23
年 10 月
心 理 学 研 究 ,
82,345-353.
川 上 直 秋 ・ 吉 田 富 二 雄 (2011).
閾 下 単 純 接 触 における 刺 激 の 累 積 呈 示 の 効 果 を 実 験 的 に 検
証 した。 刺 激 はキャラクター 人 形 で,1 日 20 回 5 日 間 連 続
して 閾 下 接 触 させる 累 積 提 示 条 件 と,1 日 100 回 接 触 する 集
中 接 触 条 件 が 設 定 された。 効 果 測 定 は 翌 日 から 3 ヶ 月 後 ま
で 6 回 繰 り 返 された。その 結 果 , 累 積 接 触 では, 3 ヶ 月 後
でも 効 果 の 低 減 が 見 られず, 安 定 した 効 果 が 維 持 されるこ
とが 確 認 された。さらに 刺 激 の 多 様 性 の 要 因 を 加 えると,
閾 下 単 純 接 触 効 果 が 強 まることが 明 らかになった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
59) 高 校 生 向 け 心 理 学
出 前 実 験 の 試 み― 大 学
院 生 メディエータープ
ロジェクトの 挑 戦 ―
共 著
平 成 23
年 8 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
42,29-34.
川 上 直 秋 ・ 吉 田 富 二 雄 (2011).
日 常 生 活 の 疑 問 から 出 発 して, 問 題 を 設 定 し, 実 験 や 調
査 ( 科 学 的 方 法 )によって、 答 えを 得 る。そうした 心 理 学
研 究 の 特 徴 を 単 純 接 触 効 果 実 験 を 例 として 解 説 した。さら
に 刺 激 の 閾 下 提 示 (priming)により 無 意 識 を 実 験 的 に 扱 う
方 法 を 紹 介 。 高 校 生 の 心 理 学 に 対 する 興 味 を 引 き 出 す 授 業
のあり 方 と, 問 題 点 を 検 討 した。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
60) 出 身 地 ステレオタ
イプ 喚 起 情 報 が 対 人 魅
力 に 及 ぼす 効 果 ―― 形
容 詞 による 人 物 刺 激 を
用 いて――
共 著
平 成 24
年 2 月
筑 波 大 学 心
理 学 研 究 ,
43, 37-42.
松 尾 藍 ・ 吉 田 富 二 雄
ステレオタイプ 喚 起 情 報 が、ステレオタイプ 一 致 ・ 不 一 致
人 物 の 評 価 に 及 ぼす 効 果 を、 出 身 地 ステレオタイプを 用 い
て、 実 験 的 に 検 討 した。ステレオタイプ 一 致 ・ 不 一 致 の 操
作 は 形 容 によるプロフィールで 行 った。 不 一 致 人 物 はステ
レオタイプ 喚 起 条 件 で、よりネガティブに 評 価 されると 予
想 されたが、 有 意 な 効 果 は 見 られなかった。
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
(その 他 )
1) 大 都 市 高 校 生 の 心 理
的 特 徴 と 生 活 環 境
共 著
昭 和 54
年 9 月
東 京 都 都 民
生 活 局
堀 洋 道 ( 編 著 ) 昭 和 53 年 度 東 京 都 青 少 年 問 題 調 査 報 告 書
吉 田 は、 家 庭 環 境 (1)(2) (Pp.96-124)を 執 筆 。
2) 大 都 市 高 校 生 の 性 を
めぐる 意 識 と 行 動
共 著
昭 和 57
年 9 月
東 京 都 生 活
文 化 局
堀 洋 道 ( 編 著 ) 昭 和 56 年 度 東 京 都 青 少 年 問 題 調 査 報 告 書 .
吉 田 は, 心 理 的 特 徴 と 性 行 動 (Pp.149-158)を 執 筆 。
3) コンピュータネット
ワーク 上 におけるアイ
デア 生 成 と 感 情 の 交 流
共 著
平 成 10
年 3 月
文 科 省
研 究 代 表 者 として 執 筆 。141 頁 。
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 安 念 保 昌 ・ 遠 藤 公 久
平 成 8・9 年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番 号
08610104) 基 盤 研 究 C 研 究 成 果 報 告 書
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
4) 暴 力 映 像 が 視 聴 者 の
共 著
平 成 11
文 科 省
研 究 代 表 者 として 執 筆 。129 頁 。
- 16 -

感 情 ・ 認 知 ・ 生 理 反 応 に
及 ぼす 影 響
年 3 月
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 遠 藤 公 久 ・ 湯 川 進 太 郎
平 成 9・10 年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番 号
09610100) 基 盤 研 究 (C)(2) 研 究 成 果 報 告 書
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
5) 暴 力 的 テレビゲーム
と 怒 り 感 情 のコントロ
ールに 関 する 実 験 的 研
究
共 著
平 成 14
年 3 月
科 研 ( 文 科
省 )
研 究 代 表 者 として 執 筆 。103 頁 。
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 小 玉 正 博 ・ 湯 川 進 太 郎 ・ 日 比 野 桂
( 平 成 12・13 年 度 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番
号 12610106) 基 盤 研 究 (C)(2) 研 究 成 果 報 告 書 )
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
6) 怒 り 経 験 における 怒
り 感 情 の 鎮 静 化 および
許 し(Forgiveness)の
過 程
共 著
平 成 17
年 3 月
科 研 ( 文 科
省 )
研 究 代 表 者 として 執 筆 。155 頁 。
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 小 玉 正 博 ・ 湯 川 進 太 郎
( 平 成 15.・16 年 度 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番
号 15530395) 基 盤 研 究 (C)(2) 研 究 成 果 報 告 書 )
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
7) インターネット 行 動
と 攻 撃 性 の 分 析
共 著
平 成 20
年 3 月
科 研 ( 文 科
省 )
研 究 代 表 者 として 執 筆 。153 頁 。
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 小 玉 正 博 ・ 湯 川 進 太 郎
平 成 18.・19 年 度 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番 号
18530476) 基 盤 研 究 (C) 研 究 成 果 報 告 書
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
8) インターネット 上 の
攻 撃 性 と 規 範 の 形 成
共 著
平 成 23
年 3 月
科 研 ( 文 科
省 )
研 究 代 表 者 として 執 筆 。94 頁 。
共 著 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 菊 地 正
平 成 20・21・22 年 度 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 課 題 番
号 20530564) 基 盤 研 究
(C) 研 究 成 果 報 告 書
( 共 同 研 究 ・ 執 筆 につき 本 人 担 当 部 分 の 抽 出 不 可 能 )
9)「 攻 撃 的 情 報 の 累 積 的
影 響 : 閾 下 刺 激 実 験 およ
びネットいじめ 行 動 の
調 査 を 通 して」
科 研 ( 文 科
省 )
( 研 究 代 表 : 吉 田 富 二 雄 )
研 究 分 担 者 は、 吉 田 富 二 雄 ・ 湯 川 進 太 郎 ・ 藤 桂
( 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 : 平 成 23・24・25 年 度 基 盤 研 究 (c)
( 課 題 番 号 23530811)
- 17 -