太陽光発電におけるバッテリとフライホイール を用 ... - 長岡技術科学大学
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太 陽 光 発 電 におけるバトッセゾリとフラ゜ホビ゜ヴル<br />
をを 用 いた 電 力 平 準 化 制 御 の 検 証 と 考 察<br />
五 十 嵐 寿 勝 * , 伊 東 淳 一 ( 長 岡 技 術 科 学 大 学 )<br />
Evaluation of Power Leveling Control Using Battery and Flywheel for Photovoltaic Generation<br />
Hisakatsu Igarashi, Jun-ichi Itoh (Nagaoka University of Technology)<br />
1. はじめに<br />
系 統 連 系 用 の 電 力 貯 蔵 装 置 として,NaS 電 池 などのバトッセ<br />
ゾリやフラ゜ホビ゜ヴル(FW)がある (1)(2) 。バトッセゾリは 他 の 電 力<br />
貯 蔵 装 置 と 比 較 して 電 力 密 度 が 大 きく,コカスケダをを 低 く 抑 え<br />
られるが,サキ゜クェル 寿 命 が 短 い。 一 方 で,FW は 繰 り 返 しの<br />
充 放 電 に 対 する 特 性 劣 化 がなく, 基 本 的 にベンルゾナヂンルスケフ<br />
リヴである。しかし,FW はバトッセゾリに 比 べ 低 電 力 密 度 , 高<br />
コカスケダであるため 大 容 量 化 に 向 かない。そこで,バトッセゾリ<br />
と FW をを 組 み 合 わわせるシクスケゾヘが 提 案 する。このシクスケゾヘ<br />
では 発 電 電 力 の 高 周 波 成 分 をを FW に 補 償 させることで,バト<br />
ッセゾリの 充 放 電 回 数 が 低 減 でき,バトッセゾリの 長 寿 命 化 が 期<br />
待 できる。<br />
本 論 文 ではバトッセゾリと FW をを 用 いた 電 力 平 準 化 制 御 の 動<br />
作 検 証 をを 行 う。また,シクプュポヤヴシクョミンルによりバトッセゾリと<br />
FW の 容 量 について 考 察 をを 行 ったので 報 告 する。<br />
0.6<br />
0.4<br />
0.2<br />
0<br />
10<br />
-5<br />
10 -4 10 -3 10 -2<br />
(a) Sunny day<br />
2. 発 電 電 力 の 周 波 数 解 析<br />
図 1 に 発 電 電 力 の 周 波 数 解 析 結 果 をを 示 す。(a)に 晴 天 日 に<br />
おける 解 析 結 果 をを,(b)に 雨 天 日 における 解 析 結 果 をを 示 す。<br />
ここで, 発 電 電 力 は 晴 天 日 の 最 大 発 電 電 力 4.22kW をを 基 準 値<br />
とする。 発 電 電 力 には 低 周 波 成 分 である 基 本 波 と n 次 調 波 ,<br />
気 象 擾 乱 による 高 周 波 成 分 が 含 まれる。 晴 天 日 と 雨 天 日 をを<br />
比 較 すると, 雨 天 日 に 低 周 波 成 分 は 小 さくなるが, 高 周 波<br />
成 分 は 晴 天 日 と 雨 天 日 で 同 程 度 発 生 する。ここで,バトッセゾ<br />
リの 充 放 電 回 数 をを 低 減 するため,バトッセゾリは 低 周 波 成 分 の<br />
みをを 補 償 する。そして,バトッセゾリで 補 償 できない 高 周 波 成<br />
分 は FW で 補 償 する。 以 上 より, 電 力 変 動 の 平 準 化 および,<br />
バトッセゾリの 長 寿 命 化 が 期 待 できる。<br />
3. 電 力 平 準 化 制 御<br />
図 2 に 電 力 貯 蔵 装 置 としてバトッセゾリと FW をを 備 えた 太 陽<br />
光 発 電 シクスケゾヘの 構 成 図 をを 示 す。バトッセゾリと FW は 電 力 変<br />
換 器 とダランルスケをを 通 じて 系 統 に 連 系 される。<br />
図 3 に 電 力 平 準 化 制 御 のノュッセクェ 図 をを 示 す。 発 電 電 力<br />
P solar をを 2 次 の 帯 域 通 過 フィルタシ(BPF)に 通 すことで, 低 周 波<br />
成 分 が 取 り 出 される。バトッセゾリはこの 低 周 波 成 分 をを 打 ち 消<br />
す 電 力 をを 出 力 する。また,P solar をを 1 次 の 高 域 通 過 フィルタシ<br />
(HPF)に 通 すことで, 高 周 波 成 分 が 取 り 出 される。FW はこ<br />
(b) Rainy day<br />
Fig. 1. Result of frequency analysis.<br />
Fig. 2. System configuration of solar power system with battery and<br />
flywheel for power leveling.<br />
Fig. 3. Control block diagram of power leveling control.
の 高 周 波 成 分 をを 打 ち 消 す 電 力 をを 出 力 する。ここで, BPF の<br />
時 定 数 条 件 をを(1) 式 に 表 す。<br />
T ≥ T ..............................................................(1)<br />
bat 1<br />
100 bat 2<br />
また, 各 フィルタシの 干 渉 をを 考 慮 すると,BPF と HPF の 時 定<br />
数 条 件 は(2) 式 となる。<br />
T<br />
bat 2<br />
= T FW ...................................................................(2)<br />
4. 実 験 方 法 と 結 果<br />
図 4 に 電 力 模 擬 シクプュポヤヴタシのシクスケゾヘ 構 成 図 をを 示 す。<br />
電 力 模 擬 シクプュポヤヴタシは 図 2 の 太 陽 光 発 電 シクスケゾヘをを 模 擬<br />
する。DC/AC 変 換 器 により, 太 陽 光 発 電 電 力 P solar ,バトッセゾ<br />
リ 出 力 電 力 P bat ,FW 出 力 電 力 P FW , 負 荷 電 力 P LOAD が 模 擬<br />
される。ここでは, 発 電 電 力 の 平 準 化 効 果 だけをを 評 価 する<br />
ため,P LOAD は 無 負 荷 とする。<br />
図 5 に 電 力 平 準 化 制 御 の 実 験 結 果 をを 示 す。 各 フィルタシ 時<br />
定 数 は,T bat1 =10 9 sec,T bat2 =2750sec,T FW =2750sec に 設 定 し<br />
た。 図 5 より, 電 力 平 準 化 制 御 によって 平 準 化 後 の 発 電 電<br />
力 P’ solar が 一 定 に 制 御 されていることがわわかる。また,P bat<br />
に 長 周 期 の 変 動 が 見 られ,P FW に 短 周 期 の 変 動 が 見 られる。<br />
したがって, 発 電 電 力 の 低 周 波 成 分 がバトッセゾリで 補 償 され,<br />
高 周 波 成 分 が FW で 補 償 されていることが 確 認 できる。<br />
5. 電 力 貯 蔵 装 置 容 量<br />
図 6 に T bat1 をを 10 9 sec で 一 定 にし,T bat2 と T FW をを 変 化 させ<br />
た 時 のバトッセゾリ 容 量 C bat と FW 容 量 C FW の 変 化 をを 示 す。(a)<br />
は 晴 天 日 5 日 分 の 結 果 で,(b)は 雨 天 日 5 日 分 の 結 果 である。<br />
ここで, 電 力 貯 蔵 装 置 の 容 量 は 晴 天 日 day1 の 太 陽 光 発 電 電<br />
力 量 28.9kWh で 基 準 化 している。 図 6 より, 時 定 数 が 大 き<br />
くなるほどバトッセゾリが 補 償 する 周 波 数 領 域 は 減 少 し,FW が<br />
補 償 する 周 波 数 領 域 は 増 加 する。したがって C bat は 減 少 し,<br />
C FW が 増 加 する。また, 雨 天 日 は 晴 天 日 よりも 同 じフィル<br />
タシ 時 定 数 におけるバトッセゾリと FW の 容 量 をを 小 さく 抑 えられ<br />
る。<br />
ここで, 翌 日 の 発 電 量 をを 予 測 し, 時 定 数 をを 適 切 に 切 り 換<br />
えることで,バトッセゾリの 充 放 電 回 数 ををさらに 低 減 できる。<br />
例 えば,バトッセゾリと FW の 容 量 をを 晴 天 日 day1 にあわわせて 設<br />
計 し,T bat2 =T FW =5000sec,C bat =0.74p.u.,C FW =0.25p.u.とする。<br />
その 結 果 , 翌 日 が 雨 天 day1 の 場 合 , 同 じ FW 容 量 で T FW をを<br />
40000sec まで 大 きくすることができる。したがって, 雨 天<br />
日 では 晴 天 日 に 比 べてバトッセゾリが 補 償 する 周 波 数 領 域 が 減<br />
少 し,バトッセゾリの 充 放 電 回 数 が 低 減 できる。<br />
最 後 に, 本 研 究 で 用 いた 太 陽 光 電 力 タヴタシををご 提 供 いた<br />
だいた 新 潟 工 科 大 学 富 永 禎 秀 教 授 に 感 謝 の 意 をを 表 します。<br />
文 献<br />
Fig. 4. System configuration of solar power simulator.<br />
Fig. 5. Result of power leveling control.<br />
(a) Sunny day<br />
(b) Rainy day<br />
Fig. 6. Relationship between the filter time constant and the energy storage<br />
system capacity.<br />
(1) 仁 井 ・ 神 通 川 : 富 士 時 報 ,Vol80,No.2,2007<br />
(2) 伊 東 ・ 他 : 電 学 論 D,Vol126-D,No.9,2006,p247-252