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エビデンス

201511281

201511281

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ジェネリック 医 薬 品 と<br />

<strong>エビデンス</strong><br />

、<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 大 学 院 教 授<br />

武 藤 正 樹<br />

( 日 本 ジェネリック 医 薬 品 学 会 代 表 理 事 )


DPC 後 発 医 薬 品<br />

指 数 70% 達 成 !<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 三 田 病 院<br />

2012 年 2 月 新 装 オープン!


目 次<br />

• パート1<br />

• ジェネリック 医 薬 品 普 及 の 現 状<br />

• パート2<br />

• ジェネリック 医 薬 品 に 対 する 不 信 ・ 不 安<br />

• パート3<br />

• 循 環 器 病 領 域 におけるジェネリック 医 薬 品<br />

• パート4<br />

• ジェネリック 医 薬 品 の 国 際 比 較<br />

• パート5<br />

• ジェネリック 医 薬 品 政 策 提 言


パート1<br />

ジェネリック 医 薬 品 普 及 の 現 状


2012 年 までに<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 数 量 シェア30%に!<br />

• 経 済 財 政 諮 問 会 議<br />

(2007 年 5 月 15 日 )<br />

• 後 発 医 薬 品 の 数 量 シェア<br />

を2012 年 までに30%に、<br />

5000 億 円 削 減<br />

• 現 在 の 市 場 シェア20%を<br />

30%までに!<br />

経 済 財 政 諮 問 会 議


現 状 (2013 年 3 月 ) 推 計<br />

24.8~26.3%


新 たなジェネリック 医 薬 品<br />

普 及 のロードマップ<br />

新 目 標 は 新 指 標 で<br />

2017 年 度 末 までに60%<br />

2013 年 4 月 5 日 厚 生 労 働 省 発 表<br />

60% 目 標 を<br />

達 成 すれば 約<br />

1 兆 円 の 医 療<br />

費 節 減 !


ジェネリック 医 薬 品 普 及 率 の 指 標 を 変 えた<br />

• 旧 指 標<br />

• (GE 品 目 数 )/( 全 医 療 用 医 薬 品 品 目 数 )<br />

• 新 指 標<br />

• (GE 品 目 数 )/(GE 品 目 数 +GEのある 医 薬 品 品 目 数 )<br />

• 新 指 標 では 全 医 療 用 医 薬 品 からGEのない 医 薬 品 ( 特 許<br />

切 れ 前 の 医 薬 品 )とその 他 医 薬 品 を 除 いた<br />

• 国 際 比 較 を 容 易 とするため


この 報 告 書 を 基<br />

にロードマップ<br />

が 作 られた<br />

厚 生 労 働 省 医 政 局 経 済 課 委 託 事 業<br />

平 成 24 年 度 ジェネリック 医 薬 品 の<br />

信 頼 性 向 上 のための 評 価 基 準 等<br />

に 関 する 調 査 検 討 事 業 報 告 書<br />

平 成 25 年 3 月<br />

三 菱 UFJリサーチ&コンサルティング


検 討 委 員 会 委 員<br />

• 一 條 宏<br />

• 社 団 法 人 日 本 医 薬 品 卸 業 連 合 会 薬 制 委 員<br />

会 委 員 長<br />

• 緒 方 宏 泰<br />

• 明 治 薬 科 大 学 名 誉 教 授<br />

• 海 宝 徹<br />

• 沢 井 製 薬 株 式 会 社 渉 外 部 リーダー<br />

• 貝 谷 伸<br />

• 全 国 健 康 保 険 協 会 理 事<br />

• 北 村 光 司<br />

• 共 和 薬 品 工 業 株 式 会 社 執 行 役 員 薬 制 渉 外<br />

部 長<br />

• 小 山 信 彌<br />

• 東 邦 大 学 医 学 部 外 科 学 講 座 心 臓 血 管 外 科 教 授<br />

• 佐 藤 博<br />

• 一 般 社 団 法 人 日 本 病 院 薬 剤 師 会 常 務 理 事<br />

• 永 田 泰 造<br />

• 公 益 社 団 法 人 日 本 薬 剤 師 会 常 務 理 事<br />

• 葉 梨 之 紀<br />

• 社 団 法 人 日 本 医 師 会 常 任 理 事<br />

• 増 原 慶 壮<br />

• 聖 マリアンナ 医 科 大 学 病 院 薬 剤 部 部 長<br />

• 松 本 修 一<br />

• 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 本 部 医 療 部 医<br />

療 課 薬 事 専 門 職<br />

• 三 上 裕 司<br />

• 社 団 法 人 日 本 医 師 会 常 任 理 事<br />

• ○ 武 藤 正 樹<br />

• 国 際 医 療 福 祉 総 合 研 究 所 所 長 . 国 際 医<br />

療 福 祉 大 学 大 学 院 教 授


1 安 定 供 給<br />

• 「 品 切 れ 品 の 発 生 」に 課 題 がある<br />

• 販 売 数 量 の 低 下 、 経 済 上 の 理 由 から 突 然 、 製 造 中 止 になることがあ<br />

る<br />

• 業 界 団 体 による「ジェネリック 医 薬 品 供 給 ガイドライン」の 作 成 (2013<br />

年 度 中 )<br />

• 企 業 による「 安 定 供 給 マニュアル」の 作 成 (2014 年 度 中 )<br />

• 指 定 納 期 内 の 配 送 体 制 の 整 備<br />

• 社 内 在 庫 と 流 通 在 庫 を 合 わせて 平 均 2カ 月 以 上 の 確 保<br />

• 品 切 れが 起 きた 場 合 の 代 替 品 等 ( 共 同 開 発 品 )の 情 報 提 供<br />

• 原 薬 の 状 況 に 応 じたダブルソース 化 など<br />

• 2 分 の1が 輸 入 原 薬 ( 中 国 、 韓 国 、インド、イタリア、フランスなど)<br />

• シングルソース(76.8%)、ダブルソース(23.2%)


原 薬 アンケート 調 査<br />

API


アンケート 調 査<br />

• 日 本 ジェネリック 製 薬 協 会 (JGA) 加 盟 41 社 、 製 造 販<br />

売 製 造 業 者 199 社<br />

• 有 効 回 答 数 158 社 (79.4%)<br />

• 内 資 系 87.3%、 外 資 系 10.8%<br />

• 調 査 期 間<br />

• 2013 年 1 月 24 日 ~3 月 5 日


薬 価 基 準 に 収 載 されている 後 発 医 薬 品 の 原 薬 調 達 状 況


パート2<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 品 質<br />

に 関 する 不 信 ・ 不 安<br />

「ゾロ 品 」<br />

なんて・・・


平 成 24 年 度 診 療 報 酬 結 果 検 証 に 係 かる 特 別 調 査


広 島 県 医 師 会<br />

• 広 島 県 医 師 会 ポスター<br />

• 添 加 剤 などが 異 なりジェネ<br />

リック 医 薬 品 と 先 発 品 は 全 く<br />

同 じではない<br />

• 先 発 で 行 われている 試 験 の<br />

一 部 しか 行 われず、 合 成 法<br />

や 精 製 法 も 異 なる 場 合 もあ<br />

り、ジェネリック 医 薬 品 には<br />

安 全 性 と 有 効 性 が 異 なる 可<br />

能 性 もある<br />

• 副 作 用 被 害 救 済 制 度 の 対<br />

象 ではない 抗 がん 剤 がある<br />

などジェネリック 医 薬 品 に 適<br />

していない 医 薬 品 がある


ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会<br />

• 趣 旨<br />

• ジェネリック 医 薬 品 の 品 質 にかかる 懸 念 に 関 して、 学 術 的 な 課 題 となるもの<br />

を 選 定 し、 必 要 に 応 じて 当 該 品 目 に 関 する 試 験 検 査 を 実 施 し、その 品 質 の<br />

確 認 を 行 うこととする。<br />

• 検 討 事 項<br />

• 学 会 等 での 発 表 ・ 研 究 論 文 の 内 容<br />

• ( 独 ) 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 後 発 品 相 談 窓 口 に 寄 せられた 意 見 ・ 質<br />

問 ・ 情 報 など<br />

• その 他 、ジェネリック 医 薬 品 の 品 質 に 関 する 懸 念 等<br />

• 構 成<br />

• 座 長 川 西 徹 ( 国 立 医 薬 品 食 品 衛 生 研 究 所 所 長 )


ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会


ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会 メンバー


ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会<br />

http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html クリックして 下 さい<br />

会 議 名 開 催 日 掲 載 案 件 名<br />

第 1 回 平 成 20 年 7 月 10 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 2 回 平 成 20 年 12 月 17 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 3 回 平 成 21 年 7 月 2 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 4 回 平 成 22 年 1 月 14 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 5 回 平 成 22 年 9 月 15 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 6 回 平 成 23 年 2 月 9 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 7 回 平 成 23 年 9 月 28 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 8 回 平 成 24 年 2 月 22 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 9 回 平 成 24 年 9 月 26 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 10 回 平 成 25 年 2 月 25 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 11 回 平 成 25 年 10 月 17 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 12 回 平 成 26 年 3 月 5 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 13 回 平 成 26 年 9 月 3 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料<br />

第 14 回 平 成 27 年 2 月 23 日 議 事 概 要 および 会 議 資 料


第 2 回 ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会<br />

抗 菌 剤 の 後 発 品 による 薬 剤 熱<br />

大 阪 大 学 医 学 部 付 属 病 院 感 染 制 御 部 橋 本 章 司<br />

• 2006 年 7 月 ~2007 年 10 月 の16ヶ 月 間<br />

• スルバクタム・アンピシリンおよびセファゾリンナトリウムの 後 発 品 2 薬 剤 に<br />

よる 約 50 例 の「 薬 剤 熱 」 症 例 ( 一 部 は 薬 剤 性 肺 炎 や 血 小 板 減 少 などを 合<br />

併 )を 経 験 した。<br />

• 薬 剤 熱 の 発 生 頻 度 が 各 々の 先 発 薬 よりも 著 明 に 高 いため、 当 院 では<br />

2007 年 10 月 にこの 後 発 品 2 薬 剤 を 削 除 し、 先 発 2 薬 剤 を 再 採 用 した。<br />

• その 後 先 発 2 剤 による 薬 剤 熱 の 頻 度 は、 後 発 薬 採 用 以 前 とほぼ 同 程 度 で<br />

あり、 後 発 2 薬 剤 に 含 まれた 夾 雑 物 が 発 熱 の 原 因 と 考 えられた。<br />

• 以 上 を、 平 成 20 年 12 月 17 日 の 第 2 回 ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会<br />

で 報 告 を 行 った。<br />

• 成 人 病 と 生 活 習 慣 病 39 巻 11 号 p1243~1247(2009 年 11 月 )


先 発 品<br />

セファゾリン<br />

後 発 品<br />

セファゾリン<br />

後 発 品 には 先 発 品 にない<br />

ピークが 認 められた


5MMTD


セファゾリンナトリウム 注<br />

射 用 製 剤 の 不 純 物 に 関 す<br />

る 検 討 結 果<br />

第 9 回 ジェネリック 医 薬 品<br />

品 質 情 報 検 討 会 資 料 9-3


国 立 医 薬 品 食 品 衛 生 研 究 所 薬 品 部 で<br />

先 発 を 含 む 後 発 品 3 製 品 の 再 試 験 を 行 った


全 てのピークが<br />

先 発 ・ 後 発 を 問 わず<br />

認 められた<br />

ラセナゾリン<br />

セファメジン


それぞれのピーク1.5% 以 下 、 合 計 2.5% 以 下 で 規 格 内<br />

( 日 本 薬 局 方 )


セファゾリンナトリウムの<br />

薬 剤 熱 がある 時 点 から<br />

消 えた・・<br />

セファゾリンナトリウムは<br />

有 効 成 分 のみで 添 加 物 は 含 まれていない


溶 出 試 験 における<br />

溶 出 挙 動 の 違 い<br />

第 14 回 ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会


第 14 回 ジェネリック 医 薬 品 品 質 情 報 検 討 会


パート3<br />

循 環 器 領 域 における<br />

ジェネリック 医 薬 品<br />

アミオダロン


なぜ 日 本 の 医 師 は<br />

ジェネリック 医 薬 品 を 使 わないのか?<br />

以 下 のようなジェネリック 医 薬 品 の 品 質 に 対 する 懸 念 からその 使 用 率 が 低 いの<br />

ではないか?<br />

• 原 薬 ・ 製 剤 の 品 質 に 問 題 があるのではないか?<br />

• 先 発 医 薬 品 と 生 物 学 的 同 等 性 の 検 証 に 疑 問 があり、 例 えば、ジェ<br />

ネリック 医 薬 品 に 切 替 えると、 異 なった 血 中 濃 度 推 移 を 示 すので<br />

はないか?<br />

• 生 物 学 的 同 等 性 (BE) 試 験 は 健 常 人 を 対 象 とした 単 回 経 口 投 与 試<br />

験 であり、 長 期 投 与 の 検 証 がなされていない。 長 期 投 与 の 患 者 で<br />

もジェネリック 医 薬 品 は 先 発 医 薬 品 と 血 中 濃 度 推 移 と 同 等 である<br />

のか?<br />

40


先 発 医 薬 品 とジェネリック 医 薬 品 の 承 認 申 請 内 容 の 違 い<br />

イ‐1 期 限 又 は 発 見 の 経 緯 ○<br />

イ‐2 外 国 における 使 用 状 況 ○<br />

イ‐3 特 性 及 び 他 の 医 薬 品 との 比 較 ○<br />

ロ‐1 構 造 決 定 ○<br />

ロ‐2 物 理 化 学 的 性 質 等 ○<br />

(1)* (2)**<br />

ロ‐3 規 格 及 び 試 験 方 法 ○ ○<br />

ハ‐1 長 期 保 存 試 験 ○<br />

ハ‐2 苛 酷 試 験 ○<br />

ハ‐3 加 速 試 験 ○ ○<br />

二 ‐1 単 回 投 与 毒 性 ○<br />

二 ‐2 反 復 投 与 毒 性 ○<br />

二 ‐3 生 殖 発 生 毒 性 ○<br />

*: 新 有 効 成 分 含 入 医 薬 品 ( 先 発 医 薬 品 )<br />

**:その 他 の 医 薬 品 (ジェネリック 医 薬 品 )<br />

(1)* (2)**<br />

二 -4 変 異 原 性 ○<br />

二 -5 がん 原 性 △<br />

二 -6 局 所 刺 激 △<br />

二 -7 その 他 の 毒 性 △<br />

ホ-1 効 力 を 裏 付 ける 試 験 ○<br />

ホ‐2 一 般 薬 理 ○<br />

へ‐1 吸 収 ○<br />

へ‐2 分 布 ○<br />

へ‐3 代 謝 ○<br />

へ‐4 排 泄 ○<br />

へ‐5 生 物 学 的 同 等 性 ○<br />

ト 臨 床 試 験 ○<br />

( 平 成 11 年 4 月 8 日 医 薬 発 481)<br />

41


ジェネリック 医 薬 品 の<br />

承 認 申 請 に 必 要 な3つの 試 験<br />

• 規 格 及 び 試 験 方 法<br />

• 1 錠 中 の 含 有 量 の 規 格 や 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 を 規 定<br />

• 溶 出 試 験<br />

• 加 速 試 験<br />

• 安 定 性 試 験<br />

• 40℃、 湿 度 (75%RH)で6ヶ 月 保 存 →3 年 間 の 安 定 性 の 担 保<br />

• 生 物 学 的 同 等 性 試 験<br />

• 血 中 濃 度 の 比 較 (Cmax、AUC)<br />

• 溶 出 試 験 →オレンジブック<br />

42


生 物 学 的 同 等 性 試 験 ( 健 康 人 )<br />

クロスオーバー 試 験<br />

43


抗 不 整 脈 薬 のジェネリック 医 薬 品 シェアの 国 際 比 較<br />

(2010 年 )<br />

Source :Estimated based on IMS MIDAS, Dec 2010 MAT<br />

Reprinted with permission.<br />

Note: Products with no generics are included in share calculation<br />

Copyright 2012 IMS Health. All rights reserved<br />

44


なぜ 日 本 の 医 師 は<br />

抗 不 整 脈 薬 のジェネリック 医 薬 品 を 使 わないのか?<br />

• 抗 不 整 脈 薬 は 強 力 な 抗 不 整 脈 作 用 を 持 つ 反 面 、 催 不 整<br />

脈 作 用 による 除 脈 や 頻 脈 などの 副 作 用 を 発 生 させる 可 能<br />

性 がある<br />

• 概 して 治 療 域 が 狭 く、 患 者 背 景 に 応 じて 用 法 用 量 を 決 定 し、<br />

服 用 中 も 厳 密 な 管 理 が 必 要<br />

• そのため 医 師 は、 先 発 医 薬 品 とジェネリック 医 薬 品 の 生 物<br />

学 的 同 等 性 だけでなく 臨 床 的 同 等 性 に、より 敏 感 になる 可<br />

能 性 がある。<br />

実 際 に、 抗 不 整 脈 の 臨 床 的 同 等 性 の 検 討 状 況 について、 抗 不 整 脈 薬 の<br />

文 献 のシステマティックレビューを 行 った。<br />

45


不 整 脈 治 療 薬 の<br />

ジェネリック 医 薬 品 に 関 する 文 献 の<br />

システマティックレビュー<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 大 学 院<br />

伊 藤 かおる、 池 田 俊 也 、 武 藤 正 樹


調 査 の 目 的 と 方 法<br />

• 目 的<br />

– 不 整 脈 治 療 薬 のジェネリック 医 薬 品 について 臨 床 効 果 や 安 全<br />

性 に 関 する 記 載 がある 文 献 のシテマティックレビューを 行 い、<br />

先 発 医 薬 品 とジェネリック 医 薬 品 の 臨 床 的 同 等 性 について 考<br />

察 する。<br />

• 方 法<br />

1) データベース(MEDLINE, 医 中 誌 WEB)による 文 献 検 索<br />

2) 除 外 基 準 による 文 献 の 抽 出 と 分 類<br />

3) 臨 床 試 験 の<strong>エビデンス</strong>レベルを 評 価<br />

4) 文 献 データの 抽 出<br />

47


除 外 基 準 による 文 献 抽 出 プロセス<br />

Step 1<br />

Step 2<br />

Step 3<br />

検 索 結 果 :377 件<br />

MEDLINE:98 件<br />

医 中 誌 :279 件<br />

抽 出 文 献 :369 件<br />

英 語 :89 件<br />

日 本 語 280 件<br />

抽 出 文 献 :74 件<br />

除 外 文 献 :8 件<br />

ドイツ 語 :3<br />

スペイン 語 :3<br />

へブライ 語 :1<br />

フランス 語 :1<br />

除 外 文 献 :295 件<br />

不 整 脈 治 療 薬 (Vaughan Williams 分 類 ) 以 外 の<br />

薬 剤 について 記 載 されているもの<br />

除 外 文 献 :41 件<br />

• In vitro 試 験 :5<br />

• 動 物 実 験 :2<br />

• 投 与 経 路 が 経 口 以 外 :2<br />

• 先 発 医 薬 品 vs. 先 発 医 薬 品 :1<br />

• ジェネリック 医 薬 品 が 特 定 できない:8<br />

• 臨 床 試 験 に 関 する 記 述 がない:19<br />

• 経 済 的 効 果 を 検 討 したもの:2<br />

• 医 療 過 誤 に 関 する 記 述 :2<br />

抽 出 文 献 :33 件<br />

48


方 法 2: 文 献 の 分 類<br />

• ジェネリック 医 薬 品 に 否 定 的 (Negative)な 論 文<br />

1 先 発 医 薬 品 とジェネリック 医 薬 品 の 薬 物 動 態 に 違 いが 認 められ<br />

たもの<br />

2 先 発 医 薬 品 の 方 が、ジェネリック 医 薬 品 よりも 臨 床 的 に 効 果 的<br />

であったと 考 えられたもの<br />

3ジェネリック 医 薬 品 の 方 が 先 発 医 薬 品 より 有 害 事 象 の 発 現 が<br />

多 かったもの<br />

• ジェネリック 医 薬 品 に 肯 定 的 (Positive)な 論 文<br />

– 上 記 の1、2、3 以 外 のもの<br />

49


方 法 3: 臨 床 試 験 の<strong>エビデンス</strong>レベルの 評 価<br />

<strong>エビデンス</strong>のレベル 分 類 ( 質 の 高 いもの 順 )<br />

Ⅰ<br />

Ⅱ<br />

Ⅲ<br />

Ⅳ a<br />

Ⅳ b<br />

Ⅴ<br />

Ⅵ<br />

システマティック・レビュー/RCTのメタアナリシス<br />

1つ 以 上 のランダム 化 比 較 試 験 による<br />

非 ランダム 化 比 較 試 験 による<br />

分 析 疫 学 的 研 究 (コホート 研 究 )<br />

分 析 疫 学 的 研 究 ( 症 例 対 照 研 究 、 横 断 研 究 )<br />

記 述 研 究 ( 症 例 報 告 やケース・シリーズ)<br />

患 者 データに 基 づかない、 専 門 委 員 会 や 専 門 家 個 人 の 意 見<br />

参 考 :Minds 診 療 ガイドライン 作 成 の 手 引 き2007<br />

50


結 果 1:レビュー 対 象 医 薬 品<br />

V-W 分 類<br />

Ⅰ<br />

Na<br />

チ<br />

ャ<br />

ネ<br />

ル<br />

遮<br />

断<br />

薬<br />

a<br />

b<br />

活 動 電 位<br />

持 続 時 間<br />

延 長<br />

不 変<br />

Naチャネル/<br />

結 合 解 離<br />

中 間<br />

一 般 名<br />

キニジン、ジソピラミド、プロカインアミド、<br />

アジマリン、シベンゾリン、ピルメノール<br />

アプリンジン<br />

短 縮 速 い リドカイン、メキシレチン、フェニトイン<br />

c 不 変 遅 い プロパフェノン、フレカイニド、ピルジカイニド<br />

Ⅱ<br />

交 感 神 経 遮 断 薬<br />

(β 遮 断 薬 )<br />

プロプラノロール、メトプロロール、<br />

アテノロール<br />

Ⅲ 活 動 電 位 持 続 時 間 延 長 アミオダロン、ソタロール、ニフェカラント<br />

Ⅳ Ca 拮 抗 薬 ベラパミル、ジルチアゼム、ベプリジル<br />

51


結 果 2:<strong>エビデンス</strong>レベル 分 類<br />

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳa Ⅳb Ⅴ Ⅵ<br />

システマティッ<br />

ク・レビュ-<br />

/RCTのメタ<br />

解 析<br />

1つ 以 上 の<br />

RCTによる<br />

非 RCTによ<br />

る<br />

分 析 疫 学<br />

的 研 究 (コ<br />

ホート 研 究 )<br />

分 析 疫 学<br />

的 研 究 ( 症<br />

例 対 照 研<br />

究 ・ 横 断 研<br />

究 )<br />

記 述 研 究<br />

( 症 例 報 告<br />

やケースシ<br />

リーズ)<br />

患 者 のデー<br />

タに 基 づか<br />

ない、 専<br />

門 員 会 や<br />

専 門 家 の<br />

意 見<br />

肯 定 的<br />

論 文 数<br />

1 16 2 3 1<br />

否 定 的<br />

論 文 数<br />

5<br />

【 臨 床 試 験 の<strong>エビデンス</strong>レベル 分 類 の 内 訳 】<br />

合 計 1 21 2 0 3 1<br />

52


アミオダロン 論 文 の 批 判 的 吟 味<br />

アミオダロン 錠


ジェネリック 医 薬 品 に 否 定 的 な 論 文 1<br />

Can J Cardiol Vol 17 No 11 November 2001<br />

54


AMD*の 先 発 医 薬 品<br />

服 用 時 期<br />

AMD*のジェネリック<br />

医 薬 品 服 用 時 期<br />

AMD*の 先 発 医 薬 品<br />

服 用 時 期<br />

ジェネリック 医 薬 品 に 否 定 的 な 論 文 例<br />

4<br />

血 中 DEA** 濃 度 / 血 中 AMD* 濃 度 比 率 の 経 時 変 化<br />

DEA**/AMD* 濃 度 比<br />

3<br />

2<br />

1<br />

DEA**/AMD* 比<br />

(95%パーセンタイル 値 )<br />

別 試 験 で 得 られた<br />

DEA**/AMD* 比 の 平 均 推 移<br />

0<br />

0 120 240 360 480 600 720<br />

( 日 )<br />

Can J Cardiol; Pollak PT; 2001<br />

*:アミオダロン **:デスエチルアミオダロン<br />

55


検 証 :ジェネリック 医 薬 品 に 否 定 的 な 論 文 _その2<br />

4 症 例 の 生 データ<br />

Dosing sequence and resultant serum amiodarone and desethylamiodarone metabolite(DEA) concentrations in four patients switching<br />

formulations of amiodarone<br />

Patient 1<br />

Dose(mg/day)<br />

Duration(months)<br />

Serum amiodarone(mg/L)<br />

Serum DEA(mg/L)<br />

Patient 2<br />

Dose(mg/day)<br />

Duration(months)<br />

Serum amiodarone(mg/L)<br />

Serum DEA(mg/L)<br />

Patient 3<br />

Dose(mg/day)<br />

Duration(months)<br />

Serum amiodarone(mg/L)<br />

Serum DEA(mg/L)<br />

Patient 4<br />

Dose(mg/day)<br />

Duration(months)<br />

Serum amiodarone(mg/L)<br />

Serum DEA(mg/L)<br />

*Wyeth-Ayerst, Canada<br />

Sequence of formulation changes<br />

Cordarone* Generic Cordarone*<br />

400<br />

41<br />

2.5<br />

1.9<br />

200<br />

36<br />

1.5<br />

1.4<br />

400<br />

18<br />

1.7<br />

1.7<br />

400<br />

1<br />

2.0<br />

3.5<br />

200<br />

11<br />

0.7<br />

2.8<br />

200<br />

3<br />

1.0<br />

2.0<br />

300<br />

15<br />

0.7<br />

1.1<br />

400<br />

10<br />

1.8<br />

2.0<br />

200<br />

3<br />

0.7<br />

1.1<br />

300<br />

1<br />

0.8<br />

0.8<br />

Can J Cardiol Vol 17 No 11 November 2001<br />

56


アミオダロン・デスエチルアミオダロン<br />

血 中 濃 度 推 移<br />

(mg/L)<br />

先 発 医 薬 品 ジェネリック 医 薬 品 先 発 医 薬 品<br />

3.0<br />

2.0<br />

治 療 域<br />

上 限<br />

1.0<br />

治 療 域<br />

下 限<br />

0<br />

AMD<br />

DEA<br />

患 者 1<br />

患 者 2<br />

患 者 3<br />

患 者 4<br />

Can J Cardiol Vol 17 No 11 November 2001より 改 変 、 抜 粋<br />

57


研 究 の 限 界<br />

• 4 例 のみの 症 例 報 告 で、 統 計 的 な 有 意 差 も 検 証 されていない。<br />

• この 論 文 の 考 察 でも、「 血 中 濃 度 は 様 々な 因 子 に 影 響 を 受 けるため、 後<br />

発 品 切 替 えによる 影 響 を 厳 密 に 追 及 することは 困 難 である」と 研 究 デザ<br />

インの 限 界 を 認 めている。<br />

• (p.1161 右 段 10 行 目 以 降 )<br />

58


ジェネリック 医 薬 品 に 否 定 的 な 論 文 2<br />

Reiffel JA, and Kowey PR, Am J Cardiol. 2000, 85(9):1151-1153<br />

59


不 整 脈 専 門 医 のアンケート 集 計 結 果<br />

不 整 脈 専 門 医<br />

130 名 にアンケート<br />

7 件 がオーバードース<br />

による 催 不 整 脈 作 用<br />

66 名 中 33 名 が<br />

イベントを 経 験<br />

66 名 が 回 答<br />

58 件 がアンダードースによる<br />

頻 脈 発 作<br />

アミオダロン35 件<br />

「アミオダロン 先 発 から<br />

後 発 への 切 り 替 えで<br />

不 整 脈 再 発 3 件 」<br />

A hypothetical time versus concentration plot and diagram of the response to the survey. Serum level of the antiarrhythmic drug is on<br />

the y-axis, and time on the x-axis. The drug is started orally at time zero, and is dosed every half-life. The thin line indicates the levels<br />

attained with the initiator drug. Darker lines indicate the levels that could been seen with formulation substitution, under Food and<br />

Drug Administration bioequivalence standards. The electrocardiographic tracings of recurrent ventricular tachycardia (below) and<br />

polymorphic torsades de pointes (above) indicate the possible results of excursions of the serum concentration (conc) below or above<br />

(respectively) the therapeutic range. The survey responses on the right indicate the number of such responses reported.<br />

Reiffel JA, and Kowey PR, Am J Cardiol. 2000, 85(9):1151-1153<br />

60


アミオダロン(mg/L)<br />

1 症 例 の 呈 示<br />

2.5<br />

2.0<br />

治 療 域 上 限<br />

先 発 医 薬 品 (コルダロン)<br />

ジェネリック 医 薬 品 (パセロン)<br />

1.5<br />

1.0<br />

治 療 域 下 限<br />

0.5<br />

0.0<br />

9/1/9712/1/97 3/2/98<br />

6/1/98<br />

8/31/98<br />

11/30/98<br />

8/1/99<br />

5/31/99<br />

8/30/99<br />

A representative case showing serum amiodarone concentration before and after substitution of<br />

Pacerone for Cordarone in a 28-year-old patient with ventricular tachycardia S/P repair of<br />

Tetralogy of Fallot. This case was provided by Dr. Gerry Naccarelli. Courtesy G.N./HMC.<br />

Reiffel JA, and Kowey PR, Am J Cardiol. 2000, 85(9):1151-1153<br />

61


この1 症 例 への 疑 問 点<br />

• こうした 概 略 的 な 報 告 の 中 に、 突 然 この 表 が 現 れる。<br />

• おそらくアンケート 協 力 者 の 一 人 であろうDr. Gerry<br />

Naccarelli 氏 からの 症 例 提 示 。<br />

• これは 一 見 するとまさに、「 青 で 示 した 先 発 医 薬 品 コ<br />

ルダロン 服 用 期 間 から、オレンジで 示 したジェネリッ<br />

ク 医 薬 品 パセロンへの 変 更 により 血 中 濃 度 が 下 がっ<br />

てしまった」という 印 象 を 与 える。<br />

• 国 内 でもこの 図 が 頻 繁 に 引 用 されている。<br />

62


この1 症 例 への 疑 問 点<br />

• アミオダロンの 投 与 量 ( 変 更 の 有 無 )<br />

• この 症 例 の 肝 機 能 の 変 動 状 況<br />

• 体 重 変 化 、アルブミン 量 の 変 化<br />

• 併 用 薬 の 有 無 、 変 更 等 の 状 況<br />

• TDMの 採 血 手 技 ( 実 施 時 刻 、 服 用 状 況 )は 統 一 され<br />

ていたかどうか<br />

• コルダロンからパセロンへの 変 更 後 、TDM 実 施 まで<br />

の 期 間 が 約 12ヶ 月 と 長 すぎる<br />

• この12ヶ 月 間 の、 患 者 の 服 薬 コンプライアンスは 確<br />

認 されているのか<br />

この 図 に 示 されている 内 容 だけでは、 後 発 医 薬 品 への 切 り 替 え<br />

のみが 血 中 濃 度 低 下 に 影 響 しているとは 断 定 できない。<br />

63


ジェネリック 医 薬 品 に 肯 定 的 な 論 文<br />

The Annals of Pharmacotherapy • 2002 November, Volume 36<br />

64


この 試 験 の 方 法<br />

• ミネアポリス 退 役 軍 人 病 院 で 試 験 を 実 施<br />

• アミオダロン 先 発 医 薬 品 (コルダロン)からジェネリック 医 薬 品 (パセロン) 切 り 替<br />

え 経 験 のある 症 例 138 例 をレトロスペクティブに 解 析<br />

• 血 中 濃 度 などデータが 揃 っている77 例 を 対 象 に 解 析 を 実 施<br />

• 各 薬 剤 の 投 与 期 間 について、 症 例 間 のバラツキについて 記 述 なし<br />

• 血 中 濃 度 について、 先 発 医 薬 品 ・ジェネリック 医 薬 品 とも、アミオダロン 濃 度 なら<br />

びにデスエチルアミオダロン 濃 度 に 有 意 差 なし<br />

65


血 中 濃 度 (μg/mL)<br />

アミオダロンの 先 発 品 ・ジェネリック 医 薬 品 の<br />

血 中 濃 度 で 有 意 差 なし<br />

2.0<br />

1.5<br />

コルダロン( 先 発 品 )<br />

パセロン( 後 発 品 )<br />

1.0<br />

0.5<br />

0.0<br />

アミオダロン<br />

デスエチルアミオダロン<br />

77 名 の 血 中 濃 度 (アミオダロン、デスエチルアミオダロン)は、<br />

先 発 品 、 後 発 品 間 でともに 統 計 学 的 有 意 差 なし。<br />

The Annals of Pharmacotherapy • 2002 November, Volume 36<br />

66


本 論 文 (2002)の 批 判 的 吟 味<br />

評 価 される 点<br />

更 なる 検 討 を 要 する 点<br />

• 大 人 数 (77 名 )による 検 討 である<br />

• 全 例 で、 先 発 医 薬 品 (コルダロン)を<br />

1998 年 3 月 から1999 年 3 月 の 間 、<br />

ジェネリック 医 薬 品 (パセロン)をそ<br />

の 後 から2000 年 2 月 まで 服 用<br />

• 4~6ヶ 月 間 隔 で 定 期 的 なTDM 実 施<br />

• 統 計 学 的 見 地 での 評 価<br />

• 有 害 イベントを 認 めなかった<br />

• レトロスペクティブ<br />

• クロスオーバー 検 討 である<br />

が、 盲 検 化 されていない<br />

• 研 究 開 始 (’98 年 3 月 ) 以 前 か<br />

らのアミオダロン 先 発 医 薬<br />

品 の 服 用 期 間 が 不 明<br />

• 個 々の 患 者 の 肝 機 能 、 体 重<br />

等 、 血 中 濃 度 の 変 動 に 影 響<br />

を 及 ぼす 因 子 について 不 明<br />

な 点 がある<br />

67


JAMA Dec.3.2008<br />

Vol300 No21<br />

ジェネリック 医 薬 品 に 肯 定 的 な 論 文<br />

68


69


本 調 査 のまとめ<br />

• 不 整 脈 治 療 薬 に 肯 定 的 な 論 文 のほうが 否 定 的 な 論 文 よりエビデン<br />

スが 高 い 論 文 が 多 かった。<br />

• 不 整 脈 治 療 薬 の<strong>エビデンス</strong>の 低 い 論 文 が、 国 内 でも 頻 繁 に 引 用 さ<br />

れて、 不 整 脈 治 療 薬 のジェネリック 医 薬 品 に 対 する 不 信 を 増 強 して<br />

いる。<br />

• 論 文 の 批 判 的 吟 味 が 必 要 。<br />

• さらなる 臨 床 的 同 等 性 の 検 証 が 必 要 であるとすれば、 既 存 の 診 療<br />

データやナショナル・レセプト・データベースなどから 今 後 行 ってはど<br />

うか?<br />

70


国 際 医 療 福 祉 大 学 グループ<br />

におけるジェネリック 医 薬 品<br />

置 き 換 の 現 状<br />

アミオダロンも<br />

ジェネリックへ!<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 三 田 病 院


先 発 品 後 発 品 先 発 品 後 発 品<br />

イソジンガーグル 液 イオダインガーグル 液 デパケンシロップ バレリンシロップ<br />

ネオラール<br />

シクロスポリンカプセル<br />

(BMD)<br />

ガスモチン 錠<br />

モサプリドクエン 酸 錠 (トー<br />

ワ)<br />

キネダックス 錠 剤 エパルレスタット 錠 剤 (F) ガスターD 錠 ファモチジンOD 錠 (トーワ)<br />

フェロミア 錠 フェロチーム 錠 レンドルミン 錠 プロチゾラムOD 錠 (JG)<br />

フロモックス 錠<br />

セフカペンピボキシル 塩 酸<br />

塩 錠<br />

アルロイドG 内 容 液<br />

アルグレイン 内 用 液<br />

クラリス 錠<br />

クラリスロマイシン 錠 (トー<br />

ワ)<br />

ザイロリック 錠<br />

アロシトール 錠<br />

ハルナールD 錠<br />

タムスロシン 塩 酸 塩 OD 錠<br />

(トーワ)<br />

マイスリー 錠<br />

ソルビデム 酒 石 酸 塩 錠<br />

(トーワ)<br />

レニベース 錠<br />

エナラプリルマレイン 酸 塩<br />

錠 (トーワ)<br />

ユーパスタコーワ 軟 膏<br />

イソジンシュガーパスタ 軟<br />

膏<br />

アンカロン 錠<br />

アミオダロン 塩 酸 塩


先 発 品 後 発 品 先 発 品 後 発 品<br />

リピトール 錠 アトルバスタチン 錠 剤 (サ<br />

ンド)<br />

カソデックス<br />

ビカルタミド 錠 (NH)<br />

アリセプトD 錠<br />

ドネペジル 塩 酸 炎 OD 錠 剤<br />

(サンド)<br />

パリエット<br />

ラベプラゾールNa 錠 (トー<br />

ワ)<br />

アンプラーク 錠<br />

サルボグレラート 塩 酸 炎 錠<br />

(F)<br />

アムロジンOD 錠<br />

アムロジピンOD 錠 (トーワ)<br />

キサラタン<br />

ラタノプロスト 点 眼 液 (わか<br />

もと)<br />

アレグラ 錠<br />

フェキソフェナジン 塩 酸 塩<br />

錠 (トーワ)<br />

ビソルボン 吸 入 薬<br />

プロムヘキシン 塩 酸 塩 吸<br />

入 液 (タイヨー)<br />

ベイスンOD 錠<br />

ボグリボースOD 錠 (トー<br />

ワ)<br />

ニューロタン 錠 ロサルタンカリウム 錠 (サ<br />

ンド)<br />

メバロチン 錠<br />

プラガスタチンNa 錠 (トー<br />

ワ)<br />

オノンカプセル<br />

プランルカストカプセル(サ<br />

ワイ)<br />

タケプロンOD 錠<br />

ランソプラゾールOD 錠<br />

(トーワ)


先 発 品 後 発 品 先 発 品 後 発 品<br />

ムコソルバン 錠<br />

ロキソニン 錠<br />

メインテート 錠<br />

アンプロキソール 塩 酸 錠<br />

(トーワ)<br />

ロキソプロフェンNa 錠 (トー<br />

ワ)<br />

ビソプロロールフマル 酸 塩<br />

酸 錠 (トーワ)<br />

アダラート 錠<br />

ムコダイン 錠<br />

サアミオン 錠<br />

ニフェジピンCR 錠 (トーワ)<br />

カルボシスティン 錠 (トー<br />

ワ)<br />

ニセルゴリン 錠 (トーワ)<br />

アマリール 錠 グリメピリド 錠 (トーワ) プロレナール 錠 リマルモン 錠<br />

セルベックスカプセル<br />

テプレノンカプセル(トー<br />

ワ)<br />

シノベール 錠<br />

シベンポリンコハク 酸 塩 錠<br />

(トーワ)<br />

シグマート 錠 ニコランマート 錠 (トーワ) ラキソベロン 内 用 液 チャルドール 内 用 液<br />

小 児 用 ムコソルバンシロッ<br />

プ<br />

アンプロコソール 塩 酸 塩 シ<br />

ロップ 小 児 用 (トーワ)<br />

ラキソベロン 錠<br />

コンスーベン 錠<br />

カルデナリン 錠 ドキサゾシン 錠 8トーワ) イソンジンゲル ネオヨジンゲル


先 発 品<br />

アモバン 錠<br />

クラビット 錠<br />

デパス 錠<br />

後 発 品<br />

ソピクロン 錠 剤 (トーワ)<br />

レボフロキサシン(タカタ)<br />

エチゾラム 錠 (トーワ)<br />

ビタメンジン 配 合 カプセルB2<br />

5<br />

シグマビタミン 配 合 カプセル<br />

B25(トーワ)<br />

メチコバール 注 射 液<br />

ラシックス 錠<br />

イセコバミン 注 ( 日 本 ジェネ<br />

リック)<br />

フロセミド 錠 剤 (テバ)<br />

ミノマイシン 錠<br />

ソル・コーテフ 注<br />

塩 酸 ミノサイクリン 錠 ( 日 医<br />

工 )<br />

サクシゾン 注 (テバ)


医 師 からの 意 見<br />

• クラビット 点 眼 液 ( 眼 科 )<br />

• 先 発 品 はディンプルボトル( 高 齢 者 にやさしい)<br />

• 後 発 品 には 不 純 物 が 多 い、 添 加 剤 が 異 なる<br />

• 後 発 品 は 臨 床 試 験 がなされていない<br />

• ムコダインDS( 小 児 科 )<br />

• 後 発 品 にすることで、 配 合 変 化 や、 味 の 変 化 がある。<br />

• クラリスロマイシンと 同 時 投 与 すると 苦 味 が 増 加 してコンプライアンス<br />

の 低 下 が 心 配<br />

• バクタ 配 合 錠 、アレジオン 錠 、クラリス 錠 小 児 用 ( 小 児 科 )<br />

• 東 京 都 は15 歳 まで 小 児 は 無 料 のため、 母 親 は 先 発 品 を 要 望 する 意<br />

識 が 高 い<br />

• ユニコール( 内 科 )<br />

• 高 血 圧 ばかりでなく 異 型 狭 心 症 の 患 者 に 用 いるため


オーソライズド・ジェネリック<br />

(AG:Authorized Generic)とは?<br />

• 特 許 期 間 中 に 先 発 薬 メーカーが 子 会 社 などに 独 占 販 売 権 を 与 え, 他<br />

のGEに 先 駆 けて 発 売 する 医 薬 品 をAGと 呼 ぶ<br />

• 先 発 薬 と 全 く 同 じ 薬 なので, 生 物 学 的 同 等 性 試 験 などは 必 要 がない<br />

• 米 国 などでは, 新 薬 の 特 許 が 切 れるとあっという 間 にGEに 置 き 換 わ<br />

る<br />

• これに 対 し 先 発 薬 メーカーは, 特 許 係 争 や 適 応 追 加 といった 対 抗 措<br />

置 を 取 るが,その1つとして 自 らGEをつくる<br />

• 同 一 原 薬 , 同 一 製 法 で, 適 応 も 全 く 同 じですから, 置 き 換 えにまつわ<br />

る 問 題 はないジェネリックと 言 える


武 田 薬 品 ブロプレスのAG、<br />

あすか 製 薬 が 発 売 へ<br />

• 武 田 薬 品 工 業 は2014 年 5 月 16 日 、あすか 製 薬 が 承 認 を 取 得 してい<br />

るARB「ブロプレス」( 一 般 名 =カンデサルタン)のオーソライズド・ジェ<br />

ネリック(AG)、「カンデサルタン 錠 あすか」について、あすかが6 月 の<br />

薬 価 追 補 収 載 後 に 発 売 することを 明 らかにした。<br />

• 他 社 に 先 駆 けて 発 売 されるAGはこれが 初 めて<br />

• ブロプレスは2013 年 度 売 り 上 げが1258 億 円<br />

• あすか 製 薬 は 他 社 がジェネリック 参 入 以 前 3~6カ 月 早 く 販 売 するこ<br />

とができる<br />

• ( 2014 年 5 月 16 日 )


AGのメリットとは<br />

• ユーザー 側<br />

• 先 発 薬 と 全 く 同 じ 薬 なので、 同 等 性 や 適 応 違 いなどを 気 にする 必 要 がない<br />

• 使 い 慣 れた 薬 をそのままGEの 価 格 で 使 える<br />

• ただし、 名 称 は 一 般 名 に 変 わる<br />

• AGはジェネリックの 市 場 の 競 争 性 を 高 め、 歓 迎 すべき<br />

• メーカー 側<br />

• ジェネリックに 市 場 を 占 有 される 前 に、AGで 市 場 占 有 できるメリットがある


AGにも 実 は 種 類 がある<br />

材 料 レシピ コック キッチン<br />

全 て 先 発 メーカーと 同 じ、 子 会 社 が 製 造<br />

先 発 メーカーと 同 じ<br />

子 会 社 が 製 造<br />

原 薬 企 業 は レシピは<br />

異 なる<br />

子 会 社 が 製 造<br />

同 じ<br />

しかし、 企 業 はこうした 情 報 を 開 示 してはいない!<br />

生 物 学 的 同 等 性<br />

試 験 いらない<br />

生 物 学 的 同 等 性<br />

試 験 必 要 な 場 合 が<br />

ある


パート4<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 国 際 比 較<br />

米 国 フランス イギリス ドイツ<br />

83


後 発 品 のある 医 薬 品 に 占 める<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 割 合 ( 置 き 換 え 率 )の 国 際 比 較<br />

後 発 品 の<br />

ある 医 薬 品<br />

( 特 許 切 れ<br />

の 先 発 品 )<br />

ジェネリック<br />

医 薬 品<br />

(1)Source: Central Social Insurance Medical Council 2012<br />

(2)Source: IMS Health, MIDAS, Market Segmentation, MAT 2010<br />

84


日 米 ジェネリック 医 薬 品 シンポジウム<br />

( 米 国 大 使 館 2009 年 12 月 )<br />

米 国 マイラン、フェザー 社 長 、コーリー 会 長 佐 藤 社 長<br />

85


%<br />

80<br />

70<br />

60<br />

50<br />

40<br />

30<br />

20<br />

10<br />

アメリカGEシェア 推 移<br />

84 年<br />

ハッチ・ワックスマン 法 (ANDA<br />

申 請 、ボーラー 条 項 、<br />

特 許 延 長 等 ) 施 行<br />

ジェネリック 医 薬 品 シェアの 推 移 ( 処 方 せん 枚 数 ベース)<br />

94 年<br />

特 許 挑 戦 第 1 号 GEに<br />

180 日 独 占 販 売 権 付 与<br />

19 22 23 27 30 32 33 35 35 40 42 43 43 44 46 47 47<br />

89 年<br />

GE 品 質 問 題<br />

06 年<br />

メディケア・パートD<br />

( 外 来 薬 剤 給 付 ) 実 施<br />

49 51<br />

54<br />

57<br />

60<br />

63<br />

67<br />

72<br />

0<br />

84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08<br />

出 典 :アメリカジェネリック 医 薬 品 協 会 Annual Report 2009<br />

IMS Health, National Sales Perspectives TM, Nov 2008 (GE+ブランデッドGE)<br />

(2008 年 :Moving Annual Total, Nov. 2008)<br />

( 年 )<br />

( 年 )<br />

20


ジェネリック 医 薬 品 の 品 質 と 価 格<br />

• 1972 年 、エドワード・ケネ<br />

ディを 委 員 長 とする「ジェ<br />

ネリック 医 薬 品 の 品 質 と 価<br />

格 」に 関 する 公 聴 会<br />

• ジェネリック 医 薬 品 の 品 質<br />

についての 大 論 争<br />

• ハッチ・ワックスマン 法<br />

• ジェネリック 医 薬 品 の 簡 易<br />

申 請 と 先 発 品 の 特 許 期 間<br />

の 延 長<br />

• エドワード・ケネディ<br />

87


米 国<br />

1.ハッチ・ワックスマン 法<br />

「 医 薬 品 の 価 格 競 争 と 特 許 期 間 回 復 法 」(1984 年 )<br />

先 発 医 薬 品 の 特 許 期 間 の 延 長 と 後 発 品 承 認 申 請 の 簡 略 化<br />

2. 代 替 調 剤 法<br />

州 ごとに 異 なる 代 替 調 剤 法<br />

ジェネリックへの 代 替 の 強 制 度 は、 州 によって 異 なる。<br />

・カリフォルニア 州 が 最 初 (1976 年 5 月 )。<br />

・ニューヨーク 州 、マサセッチュ 州<br />

GE 代 替 必 須 。 患 者 の 先 発 品 希 望 はだめ。 医 師 がブランド 品 を 処 方 す<br />

る 時 は、 当 局 の 事 前 承 認 必 要 (PA:Prior Authorization) 。<br />

・フロリダ 州<br />

医 師 がブランド 品 を 処 方 する 場 合 、 手 書 きで “Brand Medically<br />

Necessary”と 記 載 しなければならない。<br />

3.オレンジブック 発 効 (1980 年 )<br />

治 療 学 的 同 等 性 評 価 リスト、 特 許 情 報 、データ 保 護 期 間<br />

ハッチ・ワックスマ<br />

ン 法 以 前 はジェネ<br />

リックでも 臨 床 試 験<br />

を 行 っていた!<br />

22


医 療 保 障 総 合 政 策 調 査 ・ 研 究 基 金 事 業<br />

後 発 医 薬 品 による 医 療 費 適 正 化 に<br />

関 する 調 査 研 究 報 告 書<br />

( 英 仏 独 調 査 )<br />

健 康 保 険 組 合 連 合 会<br />

平 成 25 年 6 月<br />

89


フランス<br />

• 参 照 価 格 制 度 (TFR)<br />

• 2003 年 後 発 品 の 平 均 価 格 を 参 照 とする 参 照 価 格 制 度<br />

を 投 入 した<br />

• ブランド 薬 を 選 択 すると、 後 発 品 との 差 額 は 患 者 自 己 負<br />

担 となる。<br />

• 2008 年 時 点 で1.4 億 ユーロの 節 減 につながったという<br />

90


フランス<br />

• ジェネリック 医 薬 品 P4Pの 導 入<br />

• P4P(Pay for Performance)<br />

• 医 療 の 効 率 性 、 質 指 標 を 設 定 して、 指 標 をクリアすると 報 奨 金 を 与 える<br />

• ジェネリック 医 薬 品 P4P<br />

• 診 療 所 医 師<br />

• 抗 生 剤 、PPI,スタチン、 降 圧 剤 、 抗 うつ 剤 などの 薬 効 群 ごとに 後 発 医<br />

薬 品 処 方 率 の 目 標 を 設 定 して、それをクリアすると 報 奨 金 を 与 える<br />

• 薬 局 薬 剤 師<br />

• 有 効 成 分 別 に 後 発 医 薬 品 調 剤 率 の 目 標 値 を 設 定 して、それをクリア<br />

すれば 報 奨 金 が 支 払 われる<br />

• P4P 財 源<br />

• 後 発 医 薬 品 による 医 薬 品 費 節 減 額 を 当 てた<br />

91


日 本 ・フランスジェネリック 医 薬 品 シェア 推 移<br />

フランスのジェネリック 医 薬 品 シェアは 急 速 に 伸 びた<br />

(%)<br />

21<br />

20<br />

10<br />

日 本 (JGA)<br />

12<br />

11<br />

(99 年 度 )<br />

8<br />

7<br />

5<br />

16<br />

10<br />

17 17 18<br />

17 17<br />

15<br />

13<br />

フランス(AFSSAPS)<br />

0<br />

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 年<br />

出 典 :フランス:AFSSAPS/ 償 還 薬 剤 数 量 ベース<br />

日 本 :JGA/ 償 還 薬 剤 数 量 ベース<br />

92<br />

26


イギリス<br />

• 一 般 医 (GP)による 一 般 名 処 方 の 普 及 がジェネリック<br />

医 薬 品 普 及 のカギ<br />

• 医 師 が 一 般 名 処 方 すると 地 域 薬 局 で 後 発 品 を 調 剤 する<br />

• 地 域 薬 局 の 薬 剤 師 は 銘 柄 処 方 の 代 替 調 剤 はできない<br />

• プライマリケアトラスによる 一 般 医 (GP)のジェネリック<br />

医 薬 品 使 用 目 標 設 定<br />

• 目 標 達 成 のため 一 般 医 への 経 済 的 インセンテイブ<br />

• 診 療 所 の 設 備 等 の 購 入 費 の 補 てん、IT 化 への 補 助<br />

• プライマリケアトラストの 処 方 アドバイザー( 薬 剤 師 )<br />

• 診 療 所 医 師 の 処 方 分 析 やベンチマークを 行 い 後 発 医 薬 品 の 処 方 率 の<br />

低 い 医 師 に 対 する 介 入 も 行 っている。<br />

• 一 般 名 処 方 率 の 低 いGPに 対 する 勧 告<br />

93


英 国 のガイドライン<br />

• 英 国 ではNHSが 診 療 ガイドライ<br />

ンを 公 表<br />

• たとえば 高 血 圧 ガイドラインで<br />

は、 降 圧 剤 選 択 のアルゴリズム<br />

やジェネリック 医 薬 品 を 選 択 す<br />

るガイドラインがある<br />

94


Chose a low-cost ARB<br />

低 価 格 のARBを 選 択 せよ<br />

95


96


日 本 のガイドラインには<br />

低 価 格 ARB(ジェネリック 医 薬 品 )の 記 載 はない<br />

97


ドイツ<br />

1. 参 照 価 格 制 度 (1989 年 )<br />

後 発 医 薬 品 の 価 格 が 保 険 償 還 価 格<br />

2 患 者 自 己 負 担 分 の 軽 減 措 置 (2006 年 )<br />

参 照 価 格 よりも30% 以 上 安 い 薬 剤 の 場 合 、 患 者 自<br />

己 負 担 免 除 または1/2<br />

3. 代 替 可 処 方 せんの 調 剤 ルール<br />

1 疾 病 金 庫 との 値 引 き 協 定 薬 剤 の 調 剤 義 務 。<br />

2 協 定 外 薬 剤 で 一 般 名 処 方 の 場 合 、 最 も 安 価<br />

な 品 目 から3 番 目 までの 品 目 から 選 択 。<br />

(1/3ルール、200 年 5 月 )<br />

98 28


イギリス、フランス、ドイツ、 日 本 の<br />

後 発 医 薬 品 使 用 促 進 策 の 比 較 表<br />

項 目 イギリス フランス ドイツ 日 本<br />

代 替 調 剤 △ ○ ○ ○<br />

参 照 価 格 制 度 × ○ ◎ ×<br />

薬 剤 師 への 経 済<br />

的 インセンテイブ<br />

○ ◎ ○ ○<br />

後 発 品 P4P △ ◎ △ △<br />

自 己 負 担 分 軽 減 × × ○ ×<br />

◎ 高 度 に 実 施 ○ 実 施 △ やや 実 施<br />

99


パート5<br />

ジェネリック 医 薬 品 使 用 進<br />

政 策 提 言 案<br />

日 本 ジェネリック 医 薬 品 学 会


日 本 ジェネリック 医 薬 品 学 会<br />

• 代 表 理 事<br />

• 武 藤 正 樹 国 際 医 療 福 祉 大 学 大 学 院 教 授<br />

• 副 代 表 理 事<br />

• 佐 藤 博 新 潟 大 学 教 授 、 新 潟 大 学 医 歯 学 総<br />

合 病 院 薬 剤 部 長<br />

• 理 事<br />

• 有 山 良 一 ( 財 ) 横 浜 市 総 合 保 健 医 療 センター<br />

診 療 部 課 長<br />

• 岩 月 進 ヨシケン 岩 月 薬 局 /めいぷる 薬 局<br />

• 漆 畑 稔 ( 社 ) 日 本 薬 剤 師 会 相 談 役<br />

• 緒 方 宏 泰 明 治 薬 科 大 学 名 誉 教 授 国 立 医<br />

薬 品 食 品 衛 生 研 究 所 客 員 研 究 員<br />

• 折 井 孝 男 NTT 東 日 本 関 東 病 院 薬 剤 部<br />

長<br />

• 川 上 純 一 浜 松 医 科 大 学 医 学 部 附 属 病 院 薬<br />

剤 部 教 授 ・ 薬 剤 部 長<br />

• 小 山 信 彌 東 邦 大 学 医 学 部 特 任 教 授<br />

• 佐 々 木 忠 徳 医 療 法 人 鉄 蕉 会 ・ 医 療 本 部 薬 剤<br />

管 理 部 長<br />

• 西 山 正 徳 一 般 社 団 法 人 メディカル・プラット<br />

フォーム・エイシア 理 事 長<br />

• 増 原 慶 壮 聖 マリアンナ 医 科 大 学 病 院 薬 剤 部<br />

部 長<br />

• 村 田 正 弘 認 定 NPOセルフメディケーション 推 進<br />

協 議 会 会 長 代 理 ・ 専 務 理 事<br />

• 山 本 信 夫 保 生 堂 薬 局 開 設 者<br />

• 四 方 田 千 佳 子 一 般 財 団 法 人 医 薬 品 医 療 機 器<br />

レギュラトリーサイエンス 財 団 大 阪 事 業 所 副<br />

所 長 標 準 品 事 業 部 長


協 会 けんぽ 調 べ<br />

2015 年 1 月 61.3%<br />

2014 年 4 月 報 酬 改 定


ジェネリック 医 薬 品 シェア 率 予 測<br />

2020 年 に80% 以 上<br />

%<br />

90<br />

80<br />

70<br />

60<br />

2015 年 に<br />

60% 目 標 達 成 ?<br />

70%<br />

80%<br />

50<br />

40<br />

30<br />

20<br />

10<br />

0<br />

2015 年 2017 年 2020 年<br />

ジェネリック 医 薬 品 シェア 率 (%)


2020 年 度 までに80% 達 成 !<br />

2080 運 動


経 済 財 政 諮 問 会 議<br />

• 後 発 品 の 数 量 シェア、20 年 度 に80% 以 上 ‐ 塩 崎 厚 労 相 が 新 目 標 示<br />

す(2015 年 5 月 26 日 )<br />

民 間 議 員<br />

1780<br />

厚 生 労 働 省<br />

2280


経 済 財 政 運 営 の 指 針<br />

「 骨 太 の 方 針 」を 閣 議 決 定 (2015 年 6 月 30 日 )<br />

「18~20 年 度 末<br />

までの 間 のなるべ<br />

く 早 い 時 期 に80%<br />

以 上 達 成


NDBを 活 用 した<br />

ジェネリック 医 薬 品 実 態 調 査<br />

107


108


「レセプト 情 報 等 の 提 供 に 関 する 有 識 者 会 議 」 構 成 員<br />

• 飯 山 幸 雄 (いいやま ゆきお) 国 民 健 康 保 険 中 央<br />

会 常 務 理 事<br />

• 石 川 広 己 (いしかわ ひろみ) 日 本 医 師 会 常 任 理<br />

事<br />

• 稲 垣 恵 正 (いながき よしまさ) 健 康 保 険 組 合 連 合<br />

会 理 事<br />

• 猪 口 雄 二 (いのくち ゆうじ) 全 日 本 病 院 協 会 副<br />

会 長<br />

• 印 南 一 路 (いんなみ いちろ) 慶 応 義 塾 大 学 総 合<br />

政 策 学 部 教 授<br />

• 大 久 保 一 郎 (おおくぼ いちろう) 筑 波 大 学 医 学 医<br />

療 系 教 授<br />

• 貝 谷 伸 (かいや しん) 全 国 健 康 保 険 協 会 理 事<br />

• 小 林 一 彦 (こばやし かずひこ) 埼 玉 県 後 期 高 齢 者<br />

医 療 広 域 連 合 事 務 局 長<br />

• 近 藤 剛 弘 (こんどう よしひろ) 日 本 薬 剤 師 会 常<br />

務 理 事<br />

• 新 保 史 生 (しんぽ ふみお) 慶 応 義 塾 大 学 総 合 政<br />

策 学 部 准 教 授<br />

• 頭 金 正 博 (とうきん まさひろ)<br />

• 名 古 屋 市 立 大 学 大 学 院 薬 学 研 究 科<br />

• 医 薬 品 安 全 性 評 価 学 分 野 教 授<br />

• 冨 山 雅 史 (とみやま まさし) 日 本 歯 科 医 師 会 常<br />

務 理 事<br />

• 府 川 哲 夫 (ふかわ てつお) 福 祉 未 来 研 究 所 代<br />

表<br />

• 松 田 晋 哉 (まつだ しんや) 産 業 医 科 大 学 医 学 部<br />

公 衆 衛 生 学 教 授<br />

• 三 浦 克 之 (みうら かつゆき) 滋 賀 医 科 大 学 社 会 医<br />

学 講 座 公 衆 衛 生 部 門 教 授<br />

• 宮 島 香 澄 (みやじま かずみ) 日 本 テレビ 報 道 局<br />

解 説 委 員<br />

• 武 藤 香 織 (むとう かおり)<br />

• 東 京 大 学 医 科 学 研 究 所 ヒトゲノム 解 析 センター<br />

• 公 共 政 策 研 究 分 野 准 教 授<br />

• ◎ 山 本 隆 一 (やまもと りゅういち)<br />

• 東 京 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 医 療 経 営 政 策 学 講<br />

座<br />

• 特 任 准 教 授<br />

• ◎ 印 : 座 長<br />

109


後 発 医 薬 品 普 及 促 進 のための<br />

ナショナルレセプトデータベース 活 用 研 究<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 総 合 研 究 所 で<br />

サンプルデータセット 申 請 許 可<br />

「 医 科 入 院 」,「 医 科 入 院 外 」,「DPC」 及 び「 調 剤 」のレセプトデータセット<br />

一 定 の 割 合 で 抽 出 されている<br />

ジェネリック 医 薬 品 分 析 アプリの 開 発<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 薬 効 別 シェア 率<br />

ジェネリック 医 薬 品 の 価 格 分 布<br />

110


分 析 サンプル<br />

後 発 品 シミュレーション<br />

後 発 品 比 率 ( 数 量 ) ( 人 日 数 ) ( 金 額 )<br />

先 発 ・ 後 発 比 率<br />

薬 価 シミュレーション<br />

後 発 品 価 格 帯<br />

後 発 品 使 用 実 態<br />

各 種 後 発 品 使 用 数 及 び 比 率<br />

薬 効 別<br />

年 齢 ・ 性 別<br />

処 方 日 数 別<br />

病 床 数 別<br />

後 発 医 薬 品 置 き 換 え<br />

シミュレーション<br />

保 険 種 別<br />

111


第 10 回 日 本 ジェネリック 医 薬 品 学 会 学 術 大 会<br />

2016 年 7 月 9 日 、10 日<br />

昭 和 大 学 旗 の 台 キャンパス<br />

「ジェネリック2080で 世 界 が 変 わる!」<br />

大 会 長 武 藤 正 樹


2025 年 へのカウントダウン<br />

~ 地 域 医 療 構 想 ・ 地 域 包 括 ケアはこうなる!~<br />

• 武 藤 正 樹 著<br />

• 医 学 通 信 社<br />

• A5 判 270 頁 、2800 円<br />

• 地 域 医 療 構 想 、 地 域 包 括 ケア<br />

診 療 報 酬 改 定 、2025 年 へ 向<br />

けての 医 療 ・ 介 護 トピックスetc<br />

• 2015 年 9 月 発 刊


ご 清 聴 ありがとうございま<br />

した<br />

フェースブッ<br />

クで「お 友 達<br />

募 集 」をして<br />

います<br />

国 際 医 療 福 祉 大 学 クリニックhttp://www.iuhw.ac.jp/clinic/<br />

で 月 ・ 木 外 来 をしております。 患 者 さんをご 紹 介 ください<br />

本 日 の 講 演 資 料 は 武 藤 正 樹 のウェブサイトに 公 開 してお<br />

ります。ご 覧 ください。<br />

武 藤 正 樹 検 索 クリック<br />

ご 質 問 お 問 い 合 わせは 以 下 のメールアドレスで<br />

gt2m-mtu@asahi-net.or.jp

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