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12月 No.301 学費総額が国立大並み約560万円に - 松本歯科大学

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カ ールソンの英 語 ! ! !娘がカナダに留学してから数カ月が過ぎましたが、時々電話をかけて近況を聞いたりしています。最近、気づいたことなのですが、娘の話し方で今までになかった癖のような特徴がついていることです。それは多くのカナダ人が使う語尾の「-eh?」です。例えば、「Nice weather,eh?」のように尻上がりのイントネーションで言いますが、ちょうど日本語の「ですね 4」のような親しみを込めた雰囲気になります。娘も知らないうちにすっかりカナダの話し方が身についているようです。それで思い出したのですが、英語にはshibboleth(シボレス)という表現があります。もとは旧約聖書に出てくる話からきていますが、ギレアデ人が敵と仲間を判別するために言わせた言葉で、「sh」の発音ができなかったエフライム人はsibboleth(スィボレス)となってしまい、それによって見破られたとあります。文字通り敵と見方を区別する意味もありますが、多くの場合、転じてグループ内で通用する内輪の言葉使いや決まり文句などという意味に使われます。私にとってのshibboleth は「sauna(サウナ)」です。私の父はフィンランド系ですが、ミシガン州北部の出身です。そこには北欧から移住してきた人たちが多く住んでいて、北欧からそのまま持ち込んだサウナが生活の一部となっています。それで、北欧系の人たちは皆(日本語と同じ)「サウナ」と発音するのですが、それ以外の地域のアメリカ人は皆「サーナ」と発音するので、ちょっとしたルーツをさぐるヒントになります。十一月四日行われた米大統領選挙では、民主党候補バラク・オバマ上院議員が多くの州を制し、共和党のジョン・マケイン上院議員を大差で抑えて当選した。アメリカ全土の興奮は云うに及ばず、国際的にもこの驚きは表現し尽くされるものではなかった。アメリカの興奮は、それが単に民主党の八年ぶり政権掌握であったり、頑迷だった米国人の異人種選出を許すまでの成長ぶりだったりなどではなく、もっと本質的なもの、つまり新大統領に決まったオバマ氏に対する真からの兄弟的期待、共に闘って行こうとする市民の決意が興奮となって湧き上がったものとみてよいだろう。この拙文を書き始めた丁度そんなときの十一月十七日の中日が、オバマ氏がシカゴ市内の公園グラントパークで行った勝利宣言の要旨(抜粋)を和英両文で掲載してくれた。内容は「老いも若きも、富める者も貧しい者も、民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ラテン系やアジア系のアメリカ人も、先住民も、同性愛者もそうでない人も、障害を持つ人も持たない人も、われわれは決して単なる個人の寄せ集めだったり、単なる民主党や共和党の集合体でもない。あるのは今も、将来も、アメリカという合衆国なのだ」「だが勝利が誰のものであるか言いたい。勝利は皆さんのものだ。皆さんはやるべき仕事の重大さを理解している。祝っているこの時でさえ、明日の課題、つまり二つの戦争、危機に瀕する惑星、世紀最悪の金融危機などわれわれ人生最大の課題であると知っている」(中略)「世界を分断しようとする人たちに言いたい“必ずあなた方を打ち負かす〟と。平和と安全を求める人たちに言いたい“あなた方を支持する〟と。アメリカのたいまつがまだ燃えていることに疑問を抱く人々に言いたい“わが国の真の強さは、武力でも富の豊かさでもなく、民主主義、自由、希望という朽ちることのない理想の力にある〟と。」(中略)「今なすべきことはこれだ。人民を再び仕事に就かせ、子供たちのためにチャンスの扉を開けよう。繁栄を回復し、平和の大義を推進しよう。アメリカン・ドリームを取り戻し、われわれは一つであるという根本的真実を再確認しよう。希望を持つことは息するくらい当り前だ。悲観的で懐疑的、そしてわれわれに“不可能〟と云う人々には、われわれ米人民の精神を要約する不朽の信条で応えることにしよう。“変革のときがきた。そうだ、われわれにはできるんだ!〟 」と。そしてアメリカ人はオバマ氏の「その道のりは長くそして険しい。一年、いや一期でも目的地に行けないかも知れない。だが、必ずアメリカ合衆国は行き着ける」ことを信じ、熱狂の拍手のうちにこの実現に向って歩むことを約した。オバマ氏の選挙中の演説も、この勝利宣言も、話を聞いているだけで酔ってしまう詩的な情緒があり、一般市民は誰しも引きずり込まれて抜け出せなくなる魅力があった。ブッシュとネオコン一味によって発生した米中枢同時テロとその後の彼らの「テロとの闘い」と称する中東侵略は、米国人民に限りない疲労と恐怖と混迷をもたらした。「もう戦争は真 まっ平 ぴら」というのが米人民の偽らざる本心でもある。大義なきイラク戦争は泥沼に陥ってその果てるを知らず、今や米市民ばかりでなく国際的にも金融危機と共に困惑の極致に喘 あえいでいる。こんな時節のオバマ氏の高雅な“変革の詩〟こそは、人類の救いの明みょうじょう星なのかもしれない。このことはひとり米国市民だけの希望と喜びだけでなく、国際人類に関係する事柄ではあるまいか。オバマ氏圧勝当選の夜、各国首脳たちはそれぞれに心からの祝電を送った。ブッシュ氏もマケイン氏も愛情ある祝電を送って祝った。アジアでは特に親愛の情をこめて祝ったのは中国であり、韓国も朝鮮もそれぞれに愛情のこもった祝電だった。日本の首相はなぜか沈黙を守っていたが、逆にオバマ氏のほうから感謝の電話が入ったらしい。日本の場合、且つてGHQ(連マッカーサー合国軍総司令部)の占領統治という事実があり、以来、日本ではアメリカの政界については共和党が本命で、どちらかというと民主党は弱い少数派に過ぎないと考えていた。よって政・官・財共に、共和党乃至その関係者との昵 じっ懇 こんを誇りにしていたし、またこのことが実力にもなっていた。これが対米従属的ポチ外交たるの所 ゆえん以でもあったのだよ 。って今回のオバマ氏の圧勝は、日本の各界は勿論、特に麻生首相にとっては今後の方針が立たず困惑していたというのが本 ほん音 ねだろう。先行きが怖くて選挙もできず、解散も儘 ままならず先延ばしし、二兆円もの大金を使って意味不明の「定額給付金」なるものを生んで二転三転し、揚げくは“地方分権だから〟と称して所得制限を自治体に投げ出す。それこそ未 み曽 ぞ有 うの暴言首相と云われても止むを得まい。あーアー、あの声でェあの口でェ、またまた得意の本性が噴出した、「医者には社会的常識が欠落している人が多い」と。撤回して医師会長に侘びを入れたが、全国の個々の医師は決して許しはすまい。麻生氏についてその非常識ぶりをあげれば際限がなくなるだろう。さて、オバマ氏は四十七歳の若さ。しかし、ケネディ氏は四十三歳だったし、クリントン氏は四十六歳だった。後のお二人共、今回ほどに差し迫った危機的時代ではなかったにしてもやはり米国は当時閉塞的状態にあり、よって若い俊才に将来を託したのだろう。なかでもオバマ氏は「変革」を叫び、市民は至るところ熱狂の渦だった。貧しい働く人たちが五ドル十ドルとカンパしてくれた。寝ずに他人の家々を歩き廻ってくれたし、こんな活動家が日に日に増大して行った。このことについてオバマ氏はリンカーン大統領の「人民の人民による人民のための政治」について語り深い謝意を表した。しかし彼は米国の巨大企業からも巨額の献金を受けている。オバマ氏の行く末は必ずしもパラダイスではないことを予言しておく。航空自衛隊の幕僚長(昔の陸軍であれば参謀総長)という最高幹部が、「わが国が侵略国家だったなどというのは正に濡れ衣である」などと、かつての戦争を肯定するかのような論文を発表して物議をかもしている。田母神俊雄氏は明らかに政財界の一部の勢力が背後にあることを意識した確信犯だ。国会に呼ばれても「日本をよい国だと言ってなんで悪い。言論は自由だろう」などと言いたい放題だった。わが国と近隣諸国の国民に大変な惨禍をもたらした軍国主義へのまじめな反省を「自虐史観」だと非難して、日本を「普通の国=戦争ができる国」にしたいと考えている人びとにとっては、耳にこころよい論文であったに違いない。広告という形で、この論文を全文掲載した大新聞もあった。愛する祖国が世界に誇れるすばらしい国であってほしいとは、すべての国民の当然の願いだ。しかしそれは過去の歴史のすべてが百%正しかったことを意味するものではない。国家をはじめとする多くの組織も、個人と同じようにさまざまな過ちを犯すことは避けられない。「絶対的無謬性」とか「神聖ニシテ冒スヘカラス」などという代物がいかにいかがわしいかは、中世のローマ法王の横暴さを例に引くまでもないだろう。真に尊敬されるべきは、自分が常に正しいと主張する人ではなく、過去に学んで同じ過ちを繰り返さない人であり、国家や組織もまた同じだと思う。わが国が憲法九条により戦争を放棄していることを知っている外国人は「日本はすばらしい国だ」と、ほとんど例外なく評価してくれる。筆者も何度となく誇らしい気分を経験した。それにしても田母神論文の内容のお粗末さには唖然とした。軍事ジャーナリストの田岡俊次氏が「こんな人物が司令官なら戦争になったら負けると思った」と言っているが、筆者も同感だ。蒋介石(日中戦争当時の中国の指導者)もルーズベルト(太平洋戦争開戦時のアメリカ大統領)もコミンテルン(ソ連に主導された共産主義の国際組織)に操られていて、日本は彼らによって罠にかけられ、戦争に引きずり込まれたなどと「陰謀史観」を中心に組み立てられ、現代史家の秦郁彦氏によれば「上杉謙信は実は女だった」というのと同じくらいの珍説だという。自分の勝手な思い込みに都合のよいところだけを、岸信介元首相(A級戦犯として逮捕歴もある)や右翼評論家の渡部昇一氏らの著作から抜き出して切り貼りしたようだ。多くの証拠から歴史的に確定しているような事実も随所で無視されているし、論旨の矛盾すらも見受けられる。思想信条や言論の自由は確かに憲法によって保証されている基本的人権のひとつだが、田母神氏は責任ある立場にいる公務員として「この憲法を尊重し擁護する義務を負う(九十九条)」ことをお忘れらしい。もっとも本年四月には、イラクにおける自衛隊活動の一部を違憲とした名古屋高裁の判決に対して「そんなの関係ねぇ」と言い放った人物だから、三権分立についてもお分かりではないようだ。近視眼的な軍人の思い上がりが、一九三二年の五・一五事件や三六年の二・二六事件などのクーデターを惹き起し、軍国主義と全体主義がのさばって、日本を戦争へと導いた「暗い過去」を絶対に忘れてはならない。ところで、今月八日は太平洋戦争が開戦した日だ。六十七年前のこの日に、六隻の航空母艦から発進した日本海軍の攻撃機がハワイの真珠湾を奇襲し、アメリカ太平洋艦隊に大損害を与えた。当時ワシントンではアメリカ側と戦争回避の外交交渉が続行中で、宣戦の通告はなされてはいなかった。どう考えても、日本の武士道に反する行動であった。日中戦争におけるさまざまな残虐行為などについても、それらの存在を否定はできない。そうした過去の歴史への真摯な反省を「自虐史観」だと真っ向から否定して、憲法の改定を推し進めようとしている人たちが徐々に勢力を拡げている。田母神氏のような「トンデモ軍人」を自衛隊のトップの地位まで押し上げたのもこうした人たちだ。今こそ歴史をしっかりと学ぼう。妄論に惑わされずに、愛する祖国の将来の姿を見据えていくために、それは絶対に必要なのだから。(笠原浩)歓喜に湧く「変革」― 革命なくして、どこまで変革可能か―創立者今こそ歴史を学ぼう― 妄論に惑わされないために―主 張視点Campus Today Volume 24, No. 2, December 1, 2008/page 2第 3 種 郵 便 物 認 可


第 3 種 郵 便 物 認 可ールなど歯科領域でも活用され始めている。今回の受賞論文「自律訓練法によって生じる不安反応と自律第二十四回アレキサンダー研究会例会が十月二十九日(水)・三十日(木)神戸にて開催され、本学歯科矯正学講座の薄井陽平助教が「Texas award」を受賞した。本研究会は毎年開催され、ストレートワイヤーテクニックのひとつであるAlexander歯 科 矯 正 学 講 座 の 薄 井 陽 平 助 教「Texas award」 受 賞第 24 回 アレキサンダー 研 究 会 例 会大学院歯学独立研究科顎口腔機能制御学講座の金銅英二教授は十月二十五日(土)、愛媛県松山市医師会麻酔科医会の学術集会・総会に招かれ、松山市の医師会館において「口腔顔面痛の諸問題― 医科と歯科の連携を目指して―」と題して特別講演を行った。愛媛大学医学部麻酔科関係者や県立中央病院麻酔科関係者、松山市内の開業医らが多数参加し、熱心に聴講した。金銅教授は、口腔顔面痛の概要や非歯原性疼痛(歯が原因でない歯痛・顔面痛)の分類について話し、その分類中の心因性疼痛の非定型顔面痛や非定型歯痛について解説した。また、非定型顔面痛や非定型歯痛に対する治療法や歯科治療上の問題点および課題についても分かりやすく提示した。さらに現在推進連 載 新 病 院 最 前 線 8「 矯 正 歯 科 」現在の歯科矯正治療では、患者説明ソフトウェアの導入、検査のデジタル化、矯正材料や技術の進歩によって、患者説明が容易になり、治療が確実に行えるようになっています。初診相談では、歯の移動やプロファイルの改善について十分理解していただくために動画のデータベースを用いて行っています(図1)。これは従来理解が得られにくかった抜歯スペースの閉鎖、顎骨の成長や歯の移動に伴う軟組織の変化の理解などの助けになっています。検査では、写真、模型、セファログラムX線検査などに加え、当科では顎運動と筋電図の同時記録(図2)、多方位口唇圧測定、咬合力診査、咀嚼機能検査などDiscipline を用いて治療を行った症例を提示し、診断内容や治療方法、治療成果について検討を行うものである。Alexander Disciplineの開発者であり、一万五千を超える治療症例を経験されたR.G.Alexander 先生によるグレーディング(治療結果の評価)を希望者は受けることができ、特に治療結果が優秀と認められた症例に対して、「Texas award」が贈られる。今回は五十症例を超えるグレーディングが行われ、「Texas award」受賞者は大学院顎口腔機能制御学講座の金銅英二教授「口腔顔面痛の諸問題」をテーマに愛媛県松山市医師会学術集会で講演中の三叉神経領域における疼痛研究についての詳細なデータも紹介した。講演後は、座長を務めた愛媛大学医学部麻酔学講座・長櫓巧教授をはじめ会員からさまざまな質問やコメントがあり、活発な討論、情報交換がなされた。松山市医師会麻酔科医会・福井哲郎会長は、「歯科医療からの痛みの課題を知るという機会に触れ、参加者一同興味を持って聴講した。日ごろペインクリニック外来に来院する三叉神経痛などの患者や歯科医院からの紹介患者に対する注意を喚起する有意義な内容だった」と語り、金銅教授に感謝の意を示した。図 1 動 画 を 用 いた 患 者 説 明 用 ソフトの 画 面抜 歯 スペースの 閉 鎖 や 顎 骨 の 成 長 、 歯 の 移 動に 伴 う 軟 組 織 の 変 化 の 理 解 が 容 易 になる。図 2顎 運 運 動 と 筋 活 動 同 時 記 録 測 定 : 不 正 咬 合 者 の顎 運 動 における 筋 活 動 の 協 調 性 について 診 断 できる。第三十一回日本自律訓練学会が大阪府の関西大学百周年記念会館で九月二十六日(金)から二十八日(日)に開催され、本学教育学習支援センターの古川洋和助教が、第十 回池見研究奨励賞を受賞した。自律訓練法は日常生活の多様な場面で行うことのできるセルフコントロールによるリラクセーション技法として、心身医学の分野で用いられており、最近では、口腔内の疼痛のコントロ教育学習支援センター・古川洋和助教日本自律訓練学会第10 回池見研究奨励賞を受賞四人であり、薄井助教はそのうちの一人であった。薄井助教は第二十一回アレキサンダー研究会例会での受賞に続き、二度目の「Texasaward」受賞となった。前回の受賞では、翌第二十二回アレキサンダー研究会例会で「顎外固定装置を用いた下顎大臼歯の遠心移動について」と題して講演を行い、今回も第二十五回アレキサンダー研究会例会においてR.G.Alexander 先生より講演を依頼されている。薄井助教は「今回は受賞したことよりもアレキサンダー研究会の多くの高名な先生方に評価して頂いたことが自分の今後の臨床における財産になりました。また、受賞もさることながら、前夜にシアトルマリナーズのイチロー選手に偶然会えたことも奇跡であり、大変思い出深い研究会でした」と感想を述べた。診断や治療の過程を提示しながら討論する機会が得られたことは貴重な経験であり、薄井助教が今後の臨床に生かすことを期待する。(歯科矯正学講座第1専修生駒崎佑介)第六十七回<strong>松本歯科大学</strong>学会(例会)が十一月八日(土)、講義館二〇二教室において開催された。森本俊文学会長は開会のあいさつで「大学院中間発表会などの研究発表の機会はあるが、年二回のこの学会を利用し、研究の纏 まとめのために討論を活かしてほしい」旨発言され、学内の学会として活性化を促された。活 発 に 討 論 が 繰 り 広 げられた 学 内 学 会一般講演は八演題と少なかったが、学内外から七十余人が参加し、臨床・教育・基礎研究と幅広い内容に討論が繰り広げられた。さらに、橋本京一、鈴木和夫、原田實の三名誉教授が臨席されて討論に加わるなど、発表者ばかりか参加者にもいつにない高揚感があった。本学大学院歯学独立研究科顎口腔機能制御学講座・咀嚼機能解析学の片瀬剛士院生は、睡眠時無呼吸症候群患者の無呼吸イベントに付随する筋活動を解析した結果を報告した。第二学年ながらも既に研究の方向性を決定し、着実に成果を上げているのは頼もしい限りである。他にも大学院第三学年の院生二人の発表があり、時には先輩研究者から厳しい指摘もあって、学会らしい質疑の時間を持てた二時間であった。最後に、大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座・大 学 院 生 3 人 が 研 究 成 果 を 発 表― 更 なる 若 手 研 究 者 の 奮 起 を 期 待 ―高橋直之教授(総合歯科医学研究所副所長)はあいさつで「院生による学会の利用」を進言し、若手研究者の奮起を期待するベテラン陣の気持を代弁した言葉をもって閉会した。(大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座教授平岡行博)神経機能との関連」では、自律訓練法を行うことによってどのような自律神経機能の変化が生じているかを実験的に検討し、自律訓練法のリラクセーション効果に関するミクロなメカニズムを示唆した。また、不安・緊張、痛みといった臨床的問題に対する作用機序を明確にするための研究も必要であることを示した。古川助教は、「本学会初代理事長池見酉次郎先生の名を冠した栄誉ある賞をいただいて嬉しく思います。この受賞を契機に自律訓練法のさらなる臨床応用に向けた研究に従事していきます」と抱負を語った。の機能的診断も取り入れ、形態と機能の調和を確認し、安定した治療の予後が得られるように治療を進めています。さらに正確な顎運動解析のために三次元CTと顎運動の座標を統一して、実際の解剖学的な下顎頭の運動解析の研究を進めています。矯正治療では、ヘッドギアに変わり、矯正用インプラントアンカーの適応により確実な固定源が得られるようになっています。さらに、手術が必要だった開咬症例等でも矯正用インプラントアンカーを用いることで、手術を併用しないで矯正治療単独での治療が可能になり、患者さんの負担が軽減しております。当科でもスクリューピンとプレートの二種類の矯正用アンカーを使用しています。外科的矯正治療は健康保険適応以降普及してきましたが、昨年から当科では変形が重度の症例で、安定した予後とよりバランスのとれたプロファイルの獲得のために上顎骨の手術を積極的に取り入れています。さらに症候群などで顎骨の大きな移動を必要とする症例では骨延長術を併用し、ダイナミックな咬合と顔面形態の改善を行っています審 。美的な面では、従来から行われてきた舌側のブラケットによる矯正治療に加え可撤式の透明な装置(クリアアライナー等)を用いて、ブラケットを用いないで軽度の叢生の不正咬合などの治療が可能になってきました。この装置は現在のところ、マイナーな歯の移動に限られますが可撤式のため口腔衛生状態が保てること、審美的にすぐれているなどの利点があります。また、顎機能異常患者には、顎運動と筋電図の同時記録解析とCTによる画像解析による診断を行い、スプリントなどを併用した治療で機能と形態の両面から治療を進めています。今後も当科では、多様な患者さんのご希望に応えられるように最新の技術を取り入れながら、大学病院矯正歯科の責務を果していきたいと思っております。(歯科矯正学講座教授山田一尋)最 新 の 設 備 と 技 術 で患 者 さんのニーズに 応 える記 念 の 表 彰 状 と 盾 を 手 に 受 賞 を 喜 ぶ 古 川 助 教医療関係者多数が聴講した金銅教授の講演第 67 回松 本 歯 科 大 学 学 会 ( 例 会 )アレキサンダー 先 生 によるグレーディングの 模 様 ( 左 端 は 薄 井 助 教 )Campus Today Volume 24, No. 2, December 1, 2008/page 3


Campus Today Volume 24, No. 2, December 1, 2008/page 4・11 月 7 日 大 阪 大 学 歯 学 部 附 属 病 院 ・ 顎 口 腔 機 能 治 療 部 教 授 野 原 幹 司 先 生・11 月 10 日 日 本 医 科 大 学 耳 鼻 咽 喉 科 学 教 室 講 師 三 枝 英 人 先 生・11 月 17 日 神 戸 大 学 大 学 院 医 学 研 究 科 生 理 学 ・ 細 胞 生 物 学 講 座 教 授 南 康 博 先 生・11 月 18 日 カノミ 矯 正 ・ 小 児 歯 科 クリニック 医 院 長 嘉 ノ 海 龍 三 先 生◎ 11 月 に 開 催 された 大 学 院 セミナーのなかから、 長 塚 仁 先 生 のセミナーを 紹 介 します。などでリフレッシュしています。す。休日は岩盤浴やショッピング人に頼まれて作ることもありま趣味はアクセサリー作りで、友いと思います。岡 山 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 口 腔 病 理 学 分 野 教 授長 塚 仁 先 生11 月 21 日 ( 金 )、 第 185 回 大 学 院 セミナーは, 岡 山 大 学 大 学 院 医 歯薬 学 総 合 研 究 科 口 腔 病 理 学 分 野 教 授 ・ 長 塚 仁 先 生 を 迎 え、「 歯 原 性 腫瘍 の 分 子 病 理 学 的 解 析 」の 演 題 のもと、 総 合 歯 科 医 学 研 究 所 セミナー 室にて 開 催 された。 長 塚 先 生 と 筆 者 の 川 上 とはここ 十 数 年 にわたり 共 同 研 究 を 遂 行 している 間 柄 である。長 塚 先 生 は、 歯 科 領 域 の 代 表 的 で 極 めて 特 異 的 かつ 重 要 な 腫 瘍 である 歯 原 性 腫 瘍について、とくにその 組 織 発 生 について 細胞 病 理 学 的 な 立 場 からこれまで 永 く 追 究 されてきた。その 研 究 の 基 盤 となるのは「 生理 的 な 歯 の 組 織 発 生 」である。そこで、 実験 動 物 のマウスの 歯 の 組 織 発 生 における 細胞 分 化 の 概 略 を 話 されてから 本 題 に 入 られた。まず、エナメル 上 皮 腫 をはじめとする 歯 原 性 腫 瘍 は、 歯 科 口 腔 領 域 に講演する長塚先生固 有 の 極 めて 特 異 な 腫 瘍 であることを 強 調 された。その 上 で、 先 生 の 行 ってこられた 研 究 結 果 について、 以 下 の 諸 点 から 講 演 された。1 腫 瘍 細 胞の 歯 原 性 細 胞 分 化 、2 基 底 膜 の 特 異 性 と 浸 潤 性 獲 得 、3 細 胞 増 殖 能 と遺 伝 子 の 異 常 、4 骨 吸 収 のメカニズムの4つの 観 点 である。 今 回 のセミナーでは, 歯 の 発 生 過 程 における 細 胞 分 化 の 研 究 結 果 をもとに、 歯 原 性腫 瘍 における 各 種 蛋 白 や 遺 伝 子 の 発 現 の 面 からその 歯 原 性 腫 瘍 としての性 格 を 検 証 された。 歯 原 性 腫 瘍 の 中 でもエナメル 上 皮 腫 は、 良 性 腫 瘍 でありながら 骨 内 侵 襲 性 が 高 く、 臨 床 的 に 準 悪 性 とされている。そこで、エナメル 上 皮 腫 の 侵 襲 性 獲 得 のメカニズムとそれに 対 する 各 種 サイトカインの 関 与 についても 細 胞 病 理 学 的 に 明 確 に 示 された。最 後 に、 最 近 の 研 究 データから、エナメル 上 皮 腫 発 生 に 関 わる 新 たな癌 抑 制 遺 伝 子 の 異 常 と、 腫 瘍 間 質 に 関 わる 骨 破 壊 のメカニズムについての 新 たな 知 見 についても、その 概 要 を 話 された。も早く仕事に慣れて、自分から第 3 種 郵 便 物 認 可歯 原 性 腫 瘍 の 分 子 病 理 学 的 解 析( 大 学 院 歯 学 独 立 研 究 科 硬 組 織 疾 患 制 御 再 建 学 講 座 教 授 川 上 敏 行 )て 嬉 と て ん き だ タ ま の んい 先 し 言 い ば ず 気 ン し 職 に 子た 輩 く っ て っ 、 配 ト た 業 親 どだ 方 、 て 患 て 周 り な 。 を 切 もい に ま も 者 い 囲 し ど 保 目 に のて は た ら さ ま の な を 存 指 優 こい 丁 ほ え ん す 様 が し 科 す し ろま 寧 っ る に 。 子 ら て で き く 、す に と の「こ を 動 い 診 っ さ 歯が 仕 し がありの 見 く ま 療 か れ 科、 事 ま 何が仕 な こ す の け た 衛一 を す よと事 が と が ア に の 生日 教 。 りうを ら が 、 シ な が 士で え も し が で ま ス り こ さ」持って仕事に取り組んでいきたた技術も生かしながら、自信をいを感じています。技工で培っ多く、緊張もしますが、やりがは患者さんに接して話す機会がんどなかったのに比べると、今接することはなく、会話もほと歯科技工士時代は患者さんと科衛生士科に入学しました。要さに気づき本学衛生学院の歯に出ましたが、歯科衛生士の重一度、歯科技工士として社会茅野市出身咀嚼運動を生理学観点から分かりやすく説明した森本学長の講演化させることから、学習何を基準に何を目標に日常診療説明された。前頭前野の活動を活発藤原彩さんのクオリティー― 我々は今、の臨床手技の動画を交えながらや想起に関与している右て「自由診療に求められる治療ス・リフト(上顎洞底挙上術)諏訪市出身促すこと、さらに記憶横山隆道先生を講師にお迎えしムの連結固定、さらにはサイナ面領域の組織の発達をJIADS名誉講師であられる成後の印象採得、メタルフレーを上昇させるため顎顔プラントのオーソリティとしてたくさんの症例写真と支台歯形とは、顔面や脳の血流量在広島市中区で開業)で、イン療はどのように行うべきかを、次に咀嚼運動を行うこて開催された。本学第四期生(現得して喜んでいただける歯科治官の役割を説明された。本学図書会館学生ホールにおい常診療を通して、患者さんが納NEW FACE歯 科 衛 生 士それらに関与する各器セミナーが、十月二十六日(日)、話から、開業以来二十年間の日本 年 度 新 しく 職 員 の 仲間 入 りをした 歯 科 衛 生 士さんを 本 紙 前 号 に 引 き 続いて 紹 介 します。宮坂有美子さんジしたいと思っています。の冬はスノーボードにチャレン趣味は読書とスポーツで、こいと思っています。れるという流れの中で、学校友会二〇〇八年度卒後研修横山先生は、勤務医時代のお進んで行動できるようになりた分泌され食欲が調節さ学病院の共催による松本歯科大していただいた。事をすればオレキシンが校友会主催そして松本歯科大を行うべきか―」と題して講演さらに、歯科衛生士そして歯(校友会常務理事山本昭夫)食欲が増す。そして食説かれた。あった。パミンの分泌を上昇させしいという快刺激がドー演題は「自由診療に求められる治療クオリティー」患者教育をすることの重要性もへん盛大な卒後研修セミナーでに快感が生じ、このおい第4期生横山隆道先生による卒後研修セミナー開催たオリエンテーションを開いて士ら約百三十人が受講し、たいてもらう」ことなどを中心とし師、歯科衛生士そして歯科技工ン濃度が上昇するためもらう」、「再発しない努力をしなお当日は、学内外の歯科医ンでは基調講演として本学森本取すると血中のβエンドルフィ二〇を目指している。最後に、(口腔生理学講座准教授富田美穂子)さんに対して、「原因を知っていことを強調された。れ、公開フォーラムのセッショッカリンや蔗糖などの甘味を摂フケアーを推奨することで八〇理解しやすいものでした。また、先生は日ごろから患者しっかりと行わなければならな浜市のパシフィコ横浜で開催さまず、好きな食品あるいはサさせる生活指導、成人にはセルので、一般の人たちにも非常にくこと。メンテナンスと予防を六日(日)にかけて神奈川県横いうテーマで話をされた。科界では子どもには齲う蝕を減少から一つ一つ丁寧に説明されたルールに則って治療を進めてい会が十一月十四日(金)から十楽しく食べて生き活きと―と要な歯を健康に保つために、歯ける全身への影響を生理学観点てはきちんとした治療の流れと第二十一回日本歯科医学会総俊文学長が「歯は生涯の宝」―る。したがって、咀嚼に最も必学長は歯の役割から咀嚼におえで、そして保険診療におい第21 回日本歯科医学会総会ざまな機能の発達に関与していめくくられた。位としての治療計画を立てたうなく、口腔および他器官のさまいられる期間)を延ばそうと締ンの向上を図ること。一口腔単嚼”は食品を噛み砕くだけではさんの健康寿命(健康で生きてこと。患者さんのモチベーショ森本俊文学長が基調講演「歯は生涯の宝」と述べられた。このように“咀く食事をすることによって、皆ての自覚と各々の役割をこなすや記憶の維持にも重要なことだしっかりした歯でおいしく楽し症例写真などを豊富に使い解説する横山先生科技工士が、医療スタッフとしEconomic News 内 外 の 経 済 11 月 27 日 付株 価東 京 外 国 為 替 相 場 と 各 国 定 期 預 金 金 利日 本 8,390.04 円 (3カ 月 物 )米 国 8,726.61ドル 米 ドル 96.30 円 0.65%金 地 金 店 頭 価 格 ( 消 費 税 込 み) 英 ポンド 147.00 円 2.24%売 り(1グラム) 2,659 円 ユーロ 123.95 円 2.20%買 い(1グラム) 2,587 円 スイスフラン 80.50 円 0.10%白 金 地 金 店 頭 価 格 ( 消 費 税 込 み) タイバーツ 2.79 円 0.01%売 り(1グラム) 2,915 円 日 円 ——— 0.25%買 い(1グラム) 2,727 円 (シティバンク 調 べ)▲▲▲冬 21 日 冬 21 日 冬 21 日 冬 20 日 大 18 日季 ㈰ 季 ㈰ 季 ㈰ 季 ㈯ 学 ㈭休 ~ 休 ~ 休 ~ 休 ~ 院 ~業(教職員)1 月6 日㈫業(大学院)1 月6 日㈫業(歯学部)1 月7 日㈬業(衛生学院)発1 月 表 19 日会 ㈮7 日㈬衛 9 日生 ㈫学院一般入試合格者発表衛 5 日生 ㈮学院一般入試一 般 入 試 ( 前 期 )1 月 30 日 ㈮・31 日 ㈯※ 一 般 入 試 ( 前 期 )の 試 験 日 は2 日 間 のうち、希 望 する 試 験 日 が 選 択 できます。センター 利 用 入 試 (Ⅰ 期 )1 月 31 日 ㈯● 出 願 期 間1 月 7 日 ㈬~ 1 月 23 日 ㈮● 試 験 場 本 学 ・ 東 京 ・ 大 阪■お 問 い 合 わせ■HOT LINE 0263–54–3210松 本 歯 科 大 学 広 報 課www.mdu.ac.jp

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