ベトナム・ハノイ市農村部における 環境保全米の生産・管理能力強化計画 ...
ベトナム・ハノイ市農村部における 環境保全米の生産・管理能力強化計画 ...
ベトナム・ハノイ市農村部における 環境保全米の生産・管理能力強化計画 ...
You also want an ePaper? Increase the reach of your titles
YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.
ベトナム・ハノイ 市 農 村 部 における<br />
環 境 保 全 米 の 生 産 ・ 管 理 能 力 強 化 計 画<br />
(JICA 草 の 根 協 力 支 援 型 提 案 事 業 ( 応 募 中 ))<br />
東 京 大 学 大 学 院 新 領 域 創 成 科 学 研 究 科<br />
国 際 協 力 学 専 攻 農 業 環 境 学 研 究 室 博 士 課 程<br />
井 上 果 子<br />
J-SRI 研 究 会<br />
2011 年 5 月 27 日 ( 金 )<br />
1
事 業 背 景<br />
農 薬 ・ 化 学 肥 料 の 過 剰 使 用 や 不<br />
適 切 な 使 用<br />
( 農 薬 は1990 年 から15 年 で 約 15 倍 、ha 当 たり 施 肥<br />
量 は 約 3 倍 。)<br />
食 の 安 全 問 題 、 環 境 汚 染 、<br />
土 壌 劣 化<br />
例 : 残 農 薬 に 起 因 する 食 中 毒 7000 件 以<br />
上 (2002 年 )<br />
安 全 ・ 安 心 な 食 品<br />
がなかなか 入 手 で<br />
きない。<br />
質 より 量 。 良 い<br />
もの 作 っても 差<br />
別 化 できない。<br />
2<br />
SRIと 差 別 化 努 力 で 一 石 を 投 じよう!
事 業 対 象 地<br />
Red River Delta<br />
ドンフー 村<br />
ダイニア 村<br />
3
Dai Nghia 村<br />
SRI 経 緯 ・ 現 状<br />
活 動<br />
2 年 後<br />
徐 々に 独 自<br />
のSRI 農 法 を<br />
修 正<br />
2006 年 第 2 期 SRI 導 入 (4ha)<br />
→2007 年 1 期 (15ha)→2 期 (50ha)<br />
→2008 年 1 期 以 降 ( 全 180ha)<br />
しかし・・・<br />
2つの 課 題<br />
課 題 1<br />
現 地 の 状 況 にあった<br />
適 正 な 低 投 入 SRI・<br />
有 機 米 を 安 定 して 生 産<br />
するための 技 術 力 不 足<br />
・ 生 産 性 ↓<br />
・ 質 確 保 が 困 難<br />
稲 作 工 程 を 証<br />
明 するものがな<br />
い。 稲 作 工 程 を<br />
監 理 していない。<br />
課 題 2<br />
農 民 による<br />
環 境 保 全 努 力 が<br />
経 済 ・ 社 会 的 に<br />
評 価 され 得 ない<br />
・ 徐 々に 肥 料 ・ 農 薬 の 投 入 ↑<br />
高 付 加 価 値 米 として<br />
・ 環 境 保 全 努 力 のインセンティブ↓ マーケティング<br />
稲 作 活 動 からの 収 益 や 地 域 農 業 環<br />
境 保 全 が 十 分 に 確 保 されていない。<br />
課 題 1への 対 応 :<br />
パイロット 農 地 でその 土 地<br />
にあった 低 投 入 SRI 農 法 を<br />
農 民 に 指 導 ( 有 機 SRI 米 )<br />
課 題 2の 対 応 :<br />
低 投 入 SRI 農 法 を 適 用 する<br />
農 民 と 農 地 について 工 程<br />
管 理 体 制 を 構 築 し<br />
工 程 管 理 を 行 う(OJT)<br />
認 証 取 得 のための<br />
申 請<br />
適 正 な 低 投 入 ( 有 機 )<br />
SRI 農 法 技 術 の 習 得<br />
着 実 な 生 産 ・ 工 程 管 理<br />
実 施 体 制 ・ 能 力 の 習 得<br />
・ 生 産 性 を 下 げずにコストを<br />
削 減 することによる 収 益 増<br />
・ 高 付 加 価 値 米 に 対 する 社 会<br />
からの 信 頼 →ブランド 化 ( 安<br />
定 した 高 価 格 )<br />
・ 低 投 入 による 環 境 保 全 機 能<br />
の 強 化 → 健 康 で 安 全 な 地 域<br />
社 会 の 形 成 + 食 の 安 全<br />
地 域 農 民 の 生 計 向 上 +<br />
持 続 的 な 地 域 農 業 環 境 へ
写 真 でダイニアを 紹 介<br />
・ 適 正 低 投 入 SRIが 必 要<br />
・ 有 機 SRI<br />
・ 家 計 簿 プロジェクト<br />
5
Dong Phu 村<br />
SRI 経 緯 ・ 現 状<br />
活 動<br />
2 年 後<br />
2007 年 第 1・2 期 SRI 導 入 (1ha/30 世 帯 )<br />
→ 徐 々に 村 内 の 南 へ 技 術 が 普 及<br />
→2010 年 現 在 、DP 村 北 部 でVietGAP 取 得<br />
(100%SRI:トップダウン 型 )、 隣 接 する 村 は<br />
30-70%SRI 農 法 導 入 、 最 南 端 は0%<br />
南 部 : 農 民<br />
が 独 自 に<br />
SRI 農 法 を<br />
展 開<br />
課 題 1<br />
現 地 の 状 況 にあった<br />
適 正 な 低 投 入 SRIが<br />
なされていない<br />
・ 生 産 性 増 加 率 ↓<br />
しかし・・・<br />
2つの 課 題<br />
・ 投 入 量 が 多 くなり、コスト↑<br />
北 部 : 徐 々に<br />
投 入 量 を 変 更<br />
(VIETGAP)<br />
課 題 2<br />
十 分 な 監 理 がなされて<br />
おらず、 農 民 によっては<br />
規 定 を 逸 脱<br />
・ 徐 々に 肥 料 ・ 農 薬 の 投 入 ↑<br />
・ 社 会 的 信 用 を 低 下 させる<br />
恐 れ。<br />
稲 作 活 動 からの 収 益 性 が 十 分 に 確 保 さ<br />
れない。 社 会 的 信 用 を 得 る 基 盤 が 脆 弱 。<br />
課 題 1への 対 応 :<br />
Non-SRI 農 地 でその 土 地<br />
にあった 低 投 入 SRI 農 法 を<br />
農 民 に 指 導<br />
課 題 2の 対 応 :<br />
低 投 入 SRI 農 法 を 適 用 する<br />
農 民 と 農 地 について 工 程<br />
管 理 体 制 を 構 築 し<br />
工 程 管 理 を 行 う(OJT)<br />
規 定 にそった<br />
工 程 管 理 実 施<br />
高 付 加 価 値 米 として<br />
マーケティング<br />
適 正 な 低 投 入 SRI 農 法<br />
技 術 の 習 得<br />
着 実 な 生 産 ・ 工 程 管 理<br />
実 施 体 制 ・ 能 力 の 習 得<br />
・ 生 産 性 を 下 げずにコストを<br />
削 減 することによる 収 益 増<br />
・ 高 付 加 価 値 米 に 対 する 社 会<br />
からの 信 頼 →ブランド 化 ( 安<br />
定 した 高 価 格 )<br />
・ 低 投 入 による 環 境 保 全 機 能<br />
の 強 化 → 健 康 で 安 全 な 地 域<br />
社 会 の 形 成 + 食 の 安 全<br />
地 域 農 民 の 生 計 向 上 +<br />
持 続 的 な 地 域 農 業 環 境 へ
写 真 でドンフーを 紹 介<br />
・SRI<br />
・ハノイ 市 認 定 高 付 加 価 値 作 物 栽 培 指 定 村<br />
・とりあえず 野 菜 VietGAPをコメにも 適 用 ?<br />
7
事 業 内 容<br />
SRIをもっと 適 正 に!<br />
工 程 管 理 ・トレーサビリティ 導 入 で 認 証 をとろう!<br />
8
事 業 目 的<br />
上 位 目 標<br />
農 家 の 生 計 及 び 地 域 農 業 環 境 の 向 上<br />
事 業 目 標<br />
低 投 入 SRIによる 高 付 加 価 値 環 境 保 全<br />
米 の 生 産 及 び 管 理 能 力 の 向 上<br />
期 待 される 事 業 成 果<br />
1 農 家 が 低 投 入 SRIの 技 術 を 適 切 に 習 得<br />
2 農 業 お 生 産 工 程 管 理 体 制 (トレーサビ<br />
リティ 確 保 体 制 )の 構 築<br />
9
具 体 的 活 動<br />
• 技 術 移 転<br />
• ファーマー・フィールド・スクール(FFS)で 低 投 入<br />
SRIと 有 機 SRIを 農 業 組 合 メンバー(コアファー<br />
マー)と 農 家 に 技 術 移 転 。<br />
• トレーサビリティ 体 制 構 築<br />
• 消 費 者 ニーズ・ 販 路 調 査<br />
• 工 程 管 理 ・ 記 録 トレーニング<br />
• 認 証 申 請<br />
• HP 設 立 +SRIによるコメのPR<br />
10
実 施 体 制<br />
日 本 側 体 制<br />
東 京 大 学 大 学 院 新 領 域 創 成 科 学 研 究 科<br />
国 際 協 力 学 専 攻 農 業 環 境 学 研 究 室 (*)<br />
プロジェクト・マネージャー: 山 路 永 司 教 授<br />
現 地 調 整 員 ・ 工 程 管 理 : 井 上 果 子<br />
SRI 農 法 による 水 田 管 理 : 脇 本 有 希<br />
消 費 者 ニーズ 分 析 : 佐 藤 壮 夫<br />
土 壌 ・ 水 質 評 価 : 谷 津 祥 太 郎<br />
協 働<br />
越 側 実 施 体 制<br />
ハノイ 農 業 大 学 (HUA)<br />
ローカルマネージャー:Pham Thi My Dung<br />
副 マネージャー: Dr. Pham Tien Dung<br />
有 機 作 物 センター( 技 術 移 転 )<br />
商 学 部 チーム(マーケティング)<br />
技 術 移 転 、 普 及 、モニタリング 活 動<br />
対 象 地 域<br />
ダイニア 農 業 協 同 組 合<br />
ドンフー 農 業 協 同 組 合<br />
低 投 入 SRIモデル<br />
農 家 グループ<br />
工 程 管 理<br />
マーケティング<br />
低 投 入 SRIモデル<br />
農 家 グループ<br />
工 程 管 理<br />
マーケティング<br />
11
事 業 期 間 (JICA 事 業 :2 年 )<br />
2010~2012<br />
• 東 京 大 学 から<br />
ハノイ 農 業 大<br />
学 へノウハウ<br />
移 転<br />
• 東 京 大 学 主<br />
導 ・ハノイ 農<br />
業 大 学 共 同 に<br />
よる 技 術 移 転<br />
• 農 業 組 合 コア<br />
メンバート<br />
レーニング<br />
2013~2014<br />
• ハノイ 農 業 大<br />
学 主 導 ・ 農 業<br />
大 学 主 導 によ<br />
る 技 術 移 転<br />
( 東 京 大 学 に<br />
よる 品 質 管<br />
理 )<br />
• 農 業 組 合 コア<br />
メンバーによ<br />
る 自 主 モニタ<br />
リング(ハノ<br />
イ 農 業 大 学 に<br />
よる 品 質 管<br />
理 )<br />
2015 年 ~<br />
• 農 業 組 合 コア<br />
メンバーによ<br />
る 技 術 移 転 ・<br />
モニタリン<br />
グ・ 自 主 販 売<br />
12
事 業 のためにお 知 恵 を・・・<br />
• 水 質 ・ 土 壌 検 査 機 器<br />
• 認 証 取 得 のためには、 灌 漑 用 水 、 土 壌 の 測 定 が 必 要 。<br />
• 事 業 目 標 の 達 成 度 を 測 るためには、 地 域 農 業 環 境 の 保 全 度 を<br />
測 る 必 要 有 。<br />
• 食 味 検 ?<br />
• マーケティングのためにも、 味 を 表 現 する 方 法 は?<br />
• 認 証<br />
• 現 在 、ベトナムでは 輸 出 用 作 物 に 対 して 主 に 企 業 が 国 際 的 に<br />
信 用 された 認 証 (Global GAP)を 得 ている。<br />
• ベトナムでは、 果 物 ・ 野 菜 ・ 茶 に 対 するVietGAPはすでに 運 用<br />
中 。コメに 対 するVietGAPについて、 準 備 中 。<br />
• その 他<br />
13
Change language