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2013 年 4 月 ( 改 訂 第 5 版 )日 本 標 準 商 品 分 類 番 号872499医 薬 品 インタビューフォーム日 本 病 院 薬 剤 師 会 の IF 記 載 要 領 2008 に 準 拠 して 作 成劇 薬 / 処 方 せん 医 薬 品 ( 注 意 - 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 すること)2 型 糖 尿 病 治 療 剤 薬 価 基 準 収 載エキセナチド 注 射 剤剤形 注 射 剤製 剤 の 規 制 区 分規 格 ・ 含 量一 般 名製 造 販 売 承 認 年 月 日薬 価 基 準 収 載 ・ 発 売 年 月 日開 発 ・ 製 造 販 売 ( 輸 入 )・提 携 ・ 販 売 会 社 名劇 薬 、 処 方 せん 医 薬 品注 意 - 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 することバイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300:バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300:和 名 :エキセナチド (JAN)洋 名 :Exenatide (JAN)5μg ペン 30010μg ペン 3001 キット 1.2mL 中 エキセナチド 300μg1 キット 1.2mL 中 エキセナチド 300μg製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 発 売 年 月 日2010 年 10 月 27 日 2010 年 12 月 10 日 2010 年 12 月 17 日製 造 販 売 元 :アストラゼネカ 株 式 会 社販 売 提 携 :<strong>ブリストル・マイヤーズ</strong> 株 式 会 社医 薬 情 報 担 当 者 の 連 絡 先問 い 合 わ せ 窓 口アストラゼネカ 株 式 会 社メディカルインフォメーションセンター Tel:0120-189-115/Fax:06-6453-7376医 療 関 係 者 向 けホームページ (MediChannel) http://med.astrazeneca.co.jp/<strong>ブリストル・マイヤーズ</strong> 株 式 会 社メディカル 情 報 部 Tel:0120-093-507/Fax:03-6705-7954医 療 関 係 者 向 けホームページ http://www.bms.co.jp/medical/index.html本 IF は 2013 年 4 月 ( 第 5 版 )の 添 付 文 書 の 記 載 に 基 づき 作 成 した。最 新 の 添 付 文 書 情 報 は、 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページhttp://www.info.pmda.go.jp/ にてご 確 認 ください。


15. その 他 の 注 意 ................................................................... 7316. その 他 ................................................................................. 73Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 ........................................... 741. 薬 理 試 験 ............................................................................... 742. 毒 性 試 験 ............................................................................... 75Ⅹ. 管 理 事 項 に 関 する 項 目 .............................................. 781. 規 制 区 分 ............................................................................... 782. 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限 ................................................. 7 83. 貯 法 ・ 保 存 条 件 .................................................................. 784. 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点 ................................................. 7 85. 承 認 条 件 等 .......................................................................... 836. 包 装 ..................................................................................... 837. 容 器 の 材 質 .......................................................................... 838. 同 一 成 分 ・ 同 効 薬 ............................................................. 839. 国 際 誕 生 年 月 日 ................................................................ 8310. 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号 ...................... 8311. 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 .................................................... 8312. 効 能 ・ 効 果 追 加 、 用 法 ・ 用 量 変 更 追 加 等 の年 月 日 及 びその 内 容 .................................................... 8313. 再 審 査 結 果 、 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容 ............................................................................ 8314. 再 審 査 期 間 ....................................................................... 8415. 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報 ....................... 8416. 各 種 番 号 ............................................................................ 8417. 保 険 給 付 上 の 注 意 ........................................................ 84ⅩⅠ. 文 献 ............................................................................... 851. 引 用 文 献 ............................................................................... 852. その 他 の 参 考 文 献 ........................................................... 86ⅩⅡ. 参 考 資 料 ........................................................................ 871. 主 な 外 国 での 発 売 状 況 .................................................. 872. 海 外 における 臨 床 支 援 情 報 ......................................... 88ⅩⅢ. 備 考 ............................................................................ 90その 他 の 関 連 資 料 ................................................................. 90


Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目1. 開 発 の 経 緯エキセナチド( 以 下 、 本 剤 )はトカゲの 一 種 (Heloderma suspectum)の 唾 液 から 単 離 された 39 個 のアミノ 酸 から 構成 されるペプチド Exendin-4 と 同 じアミノ 酸 配 列 を 有 する 化 合 物 で、グルカゴン 様 ペプチド-1(GLP-1:glucagon likepeptide-1)の 主 成 分 である GLP-1(7-36)amide の 対 応 部 分 のアミノ 酸 配 列 において 53%の 相 同 性 を 示 す。 本 剤は、 化 学 合 成 (ペプチド 固 相 合 成 法 )により 製 造 された GLP-1 受 容 体 作 動 薬 に 分 類 される 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 である。本 剤 は、 膵 β 細 胞 からのグルコース 依 存 性 のインスリン 分 泌 促 進 作 用 、 高 血 糖 時 における 過 度 のグルカゴン 分泌 抑 制 作 用 、 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 など 多 様 な 作 用 機 序 により 2 型 糖 尿 病 患 者 の 血 糖 コントロールを 改 善 する。また、 本 剤 は、 固 定 用 量 を 投 与 するため、 細 かな 用 量 調 節 が 不 要 であるという 簡 便 性 も 有 する 薬 剤 である。本 剤 は、イーライリリー 社 及 びアミリン 社 が 2002 年 に 共 同 開 発 を 開 始 し、2005 年 4 月 に 米 国 において 世 界 で 初 めて 承 認 を 受 けた 後 、2006 年 11 月 には EU でも 承 認 され、2012 年 3 月 現 在 、 世 界 約 90 の 国 と 地 域 で 承 認 されている。日 本 では、スルホニルウレア 剤 を 含 む 経 口 血 糖 降 下 薬 による 血 糖 コントロールが 不 十 分 であった 日 本 人 2 型 糖尿 病 患 者 を 対 象 とした 国 内 臨 床 試 験 において、 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 されたことから、2010 年 10 月 に 2 型 糖尿 病 {ただし、 食 事 療 法 ・ 運 動 療 法 に 加 えてスルホニルウレア 剤 (ビグアナイド 系 薬 剤 又 はチアゾリジン 系 薬 剤 との 併 用 を 含 む)を 使 用 しても 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 に 限 る。}の 効 能 ・ 効 果 で 製 造 販 売 承 認 を 取 得 した。2013 年 4 月 、イーライリリー 社 からアストラゼネカ 社 が 製 造 販 売 承 認 を 承 継 し、アストラゼネカ 社 と<strong>ブリストル・マイヤーズ</strong> 社 が 提 携 して 販 売 を 行 うこととなった。2. 製 品 の 治 療 学 的 ・ 製 剤 学 的 特 性(1) 食 事 ・ 運 動 療 法 に 加 えてスルホニルウレア 剤 (ビグアナイド 系 薬 剤 又 はチアゾリジン 系 薬 剤 との 併 用 を 含 む)を 使 用 しても 十 分 な 効 果 が 得 られない 2 型 糖 尿 病 患 者 における 治 療 薬 として 世 界 初 の GLP-1 受 容 体 作 動 薬である。(1 頁 参 照 )(2) HbA 1c 値 改 善 効 果 に 優 れ、 安 定 した 改 善 効 果 が 持 続 した。投 与 後 24 週 においてプラセボ 群 と 比 べ 有 意 な HbA 1c (JDS) 値 低 下 作 用 を 認 め、52 週 後 もその 効 果 は 維 持 された。( 国 内 第 Ⅲ 相 試 験 )(23 頁 参 照 )(3) 空 腹 時 および 食 後 の 血 糖 値 の 上 昇 を 抑 制 した。投 与 後 24 週 においてプラセボ 群 と 比 べ、 空 腹 時 血 糖 値 を 有 意 に 抑 制 し、 食 後 血 糖 値 も 抑 制 した。( 国 内 第 Ⅲ相 試 験 )(24~25 頁 参 照 )(4) 国 内 臨 床 試 験 (スルホニルウレア 剤 との 併 用 )において、 安 全 性 評 価 対 象 288 例 中 224 例 (77.8%)に 副 作 用が 認 められた。 主 なものは、 低 血 糖 症 (146 例 :50.7%)、 悪 心 (75 例 :26.0%)、 食 欲 減 退 (41 例 :14.2%)、 腹 部不 快 感 (32 例 :11.1%)、 便 秘 (31 例 :10.8%)、 嘔 吐 (26 例 :9.0%) 等 であった( 承 認 時 )。重 大 な 副 作 用 として、 低 血 糖 、 腎 不 全 、 急 性 膵 炎 、アナフィラキシー 反 応 、 血 管 浮 腫 、 腸 閉 塞 が 報 告 されている。(65~69 頁 参 照 )1


Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目1. 販 売 名(1) 和 名バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300(2) 洋 名Byetta(3) 名 称 の 由 来β 細 胞 の「ベータ」を 語 源 とする。2. 一 般 名(1) 和 名 ( 命 名 法 )エキセナチド (JAN)(2) 洋 名 ( 命 名 法 )Exenatide (JAN)Exenatide (INN)(3) ステムペプチド/ 糖 ペプチド: -tide3. 構 造 式 又 は 示 性 式4. 分 子 式 及 び 分 子 量分 子 式 : C 184 H 282 N 50 O 60 S分 子 量 : 4186.572


5. 化 学 名 ( 命 名 法 )和 名 :L-ヒスチジルグリシル-L-グルタミルグリシル-L-トレオニル-L-フェニルアラニル-L-トレオニル-L-セリル-L-アスパルチル-L-ロイシル-L-セリル-L-リシル-L-グルタミニル-L-メチオニル-L-グルタミル-L-グルタミル-L-グルタミル-L-アラニル-L-バリル-L-アルギニル-L-ロイシル-L-フェニルアラニル-L-イソロイシル-L-グルタミル-L-トリプトファニル-L-ロイシル-L-リシル-L-アスパラギニルグリシルグリシル-L-プロリル-L-セリル-L-セリルグリシル-L-アラニル-L-プロリル-L-プロリル-L-プロリル-L-セリンアミド洋 名 :L-histidylglycyl-L-glutamylglycyl-L-threonyl-L-phenylalanyl-L-threonyl-L-seryl-L-aspartyl-L-leucyl-L-seryl-L-lysyl-L-glutaminyl-L-methionyl-L-glutamyl-L-glutamyl-L-glutamyl-L-alanyl-L-valyl-L-arginyl-L-leucyl-L-phenylalanyl-L-isoleucyl-L-glutamyl-L-tryptophanyl-L-leucyl-L-lysyl-L-asparaginylglycylglycyl-L-prolyl-L-seryl-L-serylglycyl-L-alanyl-L-prolyl-L-prolyl-L-prolyl-L-serinamide6. 慣 用 名 、 別 名 、 略 号 、 記 号 番 号記 号 番 号 :LY2148568( 治 験 番 号 )7. CAS 登 録 番 号141732-76-53


Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目1. 物 理 化 学 的 性 質(1) 外 観 ・ 性 状白 色 の 粉 末 である。(2) 溶 解 性溶 媒溶 解 濃 度 溶 解 性(mg/mL)アセトニトリル 100 溶 けやすいエタノール(99.5)


2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性(1) 各 種 条 件 下 における 安 定 性試 験長 期 保 存試 験--: 成 り 行 き 湿 度保 存 条 件温 度 湿 度 光保 存 形 態 保 存 期 間 結 果-20℃ -- 暗 所 ガラス 瓶 ( 閉 栓 ) 48 ヵ 月 ほとんど 変 化 なし加 速 試 験 5℃ -- 暗 所 ガラス 瓶 ( 閉 栓 ) 12 ヵ 月 ほとんど 変 化 なし苛酷試験温 度 及び 湿 度光25℃成 り 行き 温 度60%RH暗 所 ガラス 瓶 ( 開 栓 ) 6 ヵ 月 類 縁 物 質 の 増 加-- 曝 光 ペトリ 皿総 照 度 120 万 lux・hr 以 上 、及 び 総 近 紫 外 放 射 エネルギー200W・hr/m 2 以 上類 縁 物 質 の 増 加(2) 強 制 分 解 による 生 成 物酸 化 体 等 の 類 縁 物 質3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法アミノ 酸 分 析 法 、 質 量 分 析 法 、 液 体 クロマトグラフィーによる。4. 有 効 成 分 の 定 量 法たん 白 質 定 量 法 による。5


(2) 添 加 物販 売 名添 加 物(1 キット 中 )バイエッタ 皮 下 注5μg ペン 300D-マンニトールm-クレゾール氷 酢 酸酢 酸 ナトリウム 水 和 物バイエッタ 皮 下 注10μg ペン 30051.6 mg2.64 mg1.32 mg1.91 mg(3) 電 解 質 の 濃 度該 当 しない(4) 添 付 溶 解 液 の 組 成 及 び 容 量該 当 しない(5) その 他該 当 しない3. 注 射 剤 の 調 整 法該 当 しない4. 懸 濁 剤 、 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意該 当 しない5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性(1) 温 度1) 「5℃、 密 閉 、 遮 光 」いずれの 製 剤 も36ヵ 月 間 、 安 定 であった。保 存 条 件製 剤温 度 湿 度 光保 存 形 態 保 存 期 間 結 果バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 3005℃ - 暗 所 カートリッジ 36 ヵ 月 変 化 なし2) 「25℃、 密 閉 、 遮 光 」いずれの 製 剤 も3ヵ 月 間 、 安 定 であった。製 剤バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300保 存 条 件温 度 湿 度 光25℃ 60%RH保 存 形 態 保 存 期 間 結 果暗 所 カートリッジ 6 ヵ 月類 縁 物 質 が 緩 やかに 増 加 するものの 3 ヵ 月 間 安 定7


(2) 光いずれの 製 剤 も 遮 光 保 存 が 必 要 であった。製 剤バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300保 存 条 件温 度 湿 度 光5℃ - 曝 光 カートリッジ保 存 形 態 保 存 期 間 結 果総 照 度 120 万lux・hr 以 上総 近 紫 外 放 射 エネルギー200Whr/m2 以 上類 縁 物 質 の 増 加(3) 使 用 時 安 定 性 試 験25℃ 以 下 で 保 存 するとき、30 日 まで 使 用 可 能 と 考 えられた。製 剤 保 存 条 件 保 存 形 態 保 存 期 間 結 果バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 30025℃/60%RH で 保 存 した 本 剤 から、1 日 2 回 規 定 量 を 排 出 し、この操 作 を 保 存 期 間 中 繰 り 返 した。カートリッジ 32 日 間 ほとんど 変 化 なし6. 溶 解 後 の 安 定 性該 当 しない7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 )該 当 しない8. 生 物 学 的 試 験 法バイオアッセイ 法 による。9. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法液 体 クロマトグラフィーによる。10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法液 体 クロマトグラフィーによる。11. 力 価該 当 しない12. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物切 断 体 等8


13. 治 療 上 注 意 が 必 要 な 容 器 に 関 する 情 報該 当 しない14. その 他該 当 しない9


Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目1. 効 能 又 は 効 果2 型 糖 尿 病ただし、 食 事 療 法 ・ 運 動 療 法 に 加 えてスルホニルウレア 剤 (ビグアナイド 系 薬 剤 又 はチアゾリジン 系 薬 剤 との 併 用を 含 む)を 使 用 しても 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 に 限 る。< 効 能 ・ 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 >本 剤 は、 食 事 療 法 ・ 運 動 療 法 に 加 えてスルホニルウレア 剤 単 独 療 法 、スルホニルウレア 剤 とビグアナイド 系薬 剤 の 併 用 療 法 、 又 はスルホニルウレア 剤 とチアゾリジン 系 薬 剤 の 併 用 療 法 を 行 っても 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 に 限 り 適 用 を 考 慮 すること。[ 本 剤 の 単 独 療 法 に 関 する 有 効 性 及 び 安 全 性 は 確 立 していない。「 臨 床 成 績 」の 項 参 照 ]< 効 能 ・ 効 果 の 設 定 理 由 >日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 における 特 徴 を 考 慮 し、 作 用 機 序 が 明 確 で 血 糖 降 下 作 用 が 強 力 なスルホニルウレア剤 が 広 く 使 われている 医 療 状 況 を 反 映 して、スルホニルウレア 剤 を 含 む 経 口 血 糖 降 下 薬 で 血 糖 コントロール不 十 分 な2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とした 国 内 臨 床 試 験 を 実 施 した。その 結 果 、 本 剤 の 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確認 されたことから、 国 内 臨 床 試 験 に 組 み 入 れられた 患 者 の 背 景 を 考 慮 して 本 剤 の 効 能 ・ 効 果 を 設 定 した。2. 用 法 及 び 用 量通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注 射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg、1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。< 用 法 ・ 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 >1. 本 剤 の 投 与 は 原 則 として 朝 夕 食 前 60 分 以 内 に 行 い、 食 後 の 投 与 は 行 わないこと。2. 本 剤 の 投 与 は 1 回 5 μg、1 日 2 回 より 開 始 すること。1 回 5 μg から 10 μg に 増 量 した 後 に、 低 血 糖 や胃 腸 障 害 が 増 加 する 傾 向 が 認 められているため、 少 なくとも 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 経 過 観 察 を 行 い、また、 有 効 性 と 安 全 性 を 考 慮 して、1 回 10 μg、1 日 2 回 への 増 量 の 可 否 を 慎 重 に 判 断 すること。< 用 法 ・ 用 量 の 設 定 理 由 >本 剤 の 用 法 ・ 用 量 及 び 用 法 ・ 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 は、 外 国 における 用 法 ・ 用 量 を 参 考 に、 以 下 の 国内 臨 床 試 験 の 結 果 に 基 づき 設 定 した。用 法 に 関 しては、 外 国 における 承 認 用 法 と 同 様 の 用 法 で 実 施 した 国 内 臨 床 試 験 において、「1 日 2 回 朝 食 前及 び 夕 食 前 60 分 間 での 皮 下 投 与 」 及 び「10 μg は 1 回 5 μg から 開 始 し 投 与 4 週 後 に 1 回 10 μg に 増 量 」する 用 法 で 有 効 性 が 確 認 された。用 量 に 関 しては、 本 剤 5 μg 及 び 10 μg(5 μg から 開 始 し、1 ヵ 月 後 に 10 μg に 増 量 )の 有 効 性 が 確 認 され、10 μg は HbA 1c 値 、 空 腹 時 血 糖 値 及 び 食 後 血 糖 値 のいずれにおいても 5 μg よりも 有 効 であった。 安 全 性 の観 点 においても 5 μg 及 び 10 μg の 忍 容 性 及 び 安 全 性 が 確 認 された。 一 方 、10 μg では 5 μg に 比 べて 低血 糖 症 及 び 悪 心 等 の 消 化 器 系 の 有 害 事 象 の 増 加 傾 向 を 示 したが、これらの 多 くは 軽 度 であり、 悪 心 は 投 与10


継 続 と 共 にその 発 現 割 合 が 減 少 したことから、10 μg までは 安 全 に 投 与 可 能 であると 考 えられた。< 用 法 ・ 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 の 設 定 理 由 >1. 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 18 例 を 対 象 に 本 剤 10 μgを 単 回 皮 下 投 与 し、 食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度 への 本 剤の 投 与 時 期 の 影 響 について 検 討 した 結 果 、 本 剤 を 食 後 投 与 した 場 合 には 食 後 血 糖 値 の 上 昇 が 認 められたが、 食 事 60 分 前 、15 分 前 及 び 食 直 前 に 投 与 した 場 合 にはいずれも 食 後 血 糖 値 の 上 昇 が 認 められなかったことから 設 定 した [1]。食 事 に 対 してエキセナチドの 投 与 時 期 を 変 化 させたときの2 型 糖 尿 病 患 者 における食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度 推 移2. 国 内 で 実 施 した 臨 床 試 験 ( 第 Ⅱ 相 及 び 第 Ⅲ 相 試 験 ) 結 果 から、 本 剤 5 μg 及 び 10 μg の 有 効 性 が 確 認 され、10 μg は 血 糖 コントロールの 評 価 指 標 である HbA 1c 値 、 空 腹 時 血 糖 値 及 び 食 後 血 糖 値 のいずれにおいても 5 μg より 高 い 効 果 が 認 められた。また、5 μg 及 び 10 μg(5 μg から 開 始 し 1 ヵ 月 後 に 10 μg に増 量 )まで 忍 容 性 及 び 安 全 性 が 確 認 されたが、 本 剤 投 与 開 始 後 の 4 週 間 及 び 5 μg から 10 μg へ 増 量した 後 に 低 血 糖 及 び 悪 心 等 の 消 化 器 系 の 有 害 事 象 が 増 加 する 傾 向 が 認 められたことから、1 ヵ 月 より 短い 期 間 で 10 μg へ 増 量 することがないよう、 忍 容 性 を 観 察 しながら 増 量 することが 大 切 であると 考 え 設 定した [2] [3] [4]。11


3. 臨 床 成 績(1) 臨 床 データパッケージ◎: 評 価 資 料 ○: 参 考 資 料試 験 の 種 類 試 験 試 験対 象評 価 /概 要番 号 の 相 ( 日 本 人 / 外 国 人 ) 参 考国 内 臨 床 薬 理 試 験(PK/PD)GWAQ Ⅰ 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ◎ 単 回 及 び 反 復 (1 日 2 回 )日 本 人 患 者 での 薬 物 動 態 及 び 安 全 性国 内 プラセボ 対 照二 重 盲 検 比 較 試 験GWAV Ⅱ 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ◎ 用 量 反 応 試 験エキセナチド 2.5、5、10μg、プラセボ投 与 期 間 :12 週 間被 験 者 数 :151 例GWBB Ⅲ 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ◎ 第 Ⅲ 相 比 較 試 験エキセナチド 5、10μg、プラセボ投 与 期 間 :24 週 間 ( 最 大 52 週 間 まで継 続 )被 験 者 数 :179 例外 国 臨 床 薬 理 試 験 101 Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 薬 物 動 態 及 び 安 全 性(PK/PD)等106 Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 糖 代 謝 に 及 ぼす 影 響GWAB Ⅰ 外 国 人 腎 機 能 障 害 患 者 ○ 腎 機 能 障 害 患 者 での 薬 物 動 態 及 び 安全 性GWAJ Ⅰ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 食 事 時 間 が 血 糖 値 に 及 ぼす 影 響GWAM Ⅰ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 胃 内 容 物 排 出 速 度 に 及 ぼす 影 響GWBD Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人( 中 国 人 )GWCC Ⅰ外 国 人 高 齢 2 型 糖 尿 病 患 者○○薬 物 動 態 及 び 安 全 性高 齢 者 での 薬 物 動 態 及 び 安 全 性GWCI Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 心 電 図 の QTc 間 隔 に 及 ぼす 影 響124 Ⅱ 外 国 人 青 少 年 2 型 ○ 薬 物 動 態 、 安 全 性 、 有 効 性糖 尿 病 患 者GWAC Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 薬 物 相 互 作 用 ( 併 用 薬 ワルファリン)GWAE Ⅰ 外 国 人 高 血 圧 症 患 者 ○ 薬 物 相 互 作 用 ( 併 用 薬 リシノプリル)GWAF Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 薬 物 相 互 作 用 ( 併 用 薬 ジゴキシン)GWAG Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 薬 物 相 互 作 用 ( 併 用 薬 ロバスタチン)GWBC Ⅰ 外 国 人 健 康 成 人 女 性 ○ 薬 物 相 互 作 用 、 経 口 避 妊 薬 の 薬 物 動態 に 及 ぼす 影 響102 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 投 与 量 漸 増薬 物 動 態 、 安 全 性 、 有 効 性103 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ プラセボ 対 照 クロスオーバー 試 験有 効 性 、 薬 物 動 態 、 安 全 性104 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ プラセボ 対 照 クロスオーバー 試 験用 量 反 応 性 、 安 全 性 、 薬 物 動 態105 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 投 与 方 法 の 違 いが 有 効 性 及 び 安 全 性に 与 える 影 響108 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 有 害 事 象 ( 悪 心 、 嘔 吐 ) 発 現 率 に 及 ぼす 影 響12


109 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 用 量 漸 増 が 血 糖 値 に 与 える 影 響110 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 絶 食 が 血 糖 値 に 与 える 影 響111 Ⅱ 外 国 人 健 康 成 人 ○ インスリン 分 泌 に 及 ぼす 影 響118 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 異 なる 部 位 に 皮 下 投 与 した 時 のバイオアベイラビリティ121 Ⅱ 外 国 人 健 康 成 人 ○ 薬 物 相 互 作 用 ( 併 用 薬 アセトアミノフェン) 及 び 安 全 性122 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 及 び ○ インスリン 分 泌 に 及 ぼす 影 響健 康 成 人GWAK Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 本 剤 とインスリン 製 剤 との 比 較 試 験GWBH Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 用 法 の 違 いによる 影 響 (HbA 1c 指 標 )外 国 プラセボ 対 照二 重 盲 検 比 較 試 験及 び 継 続 試 験107 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 血 糖 コントロール 効 果 の 検 討116 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ HbA 1c を 指 標 とした 用 量 反 応 関 係120 Ⅱ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 用 法 用 量 の 違 いが HbA 1c に 与 える 影響112 Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ Met 単 剤 患 者 での 血 糖 コントロール(HbA 1c )に 及 ぼす 影 響112E Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 長 期 継 続 :Met 単 剤 患 者 での HbA 1c に及 ぼす 影 響113 Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ SU 単 剤 患 者 での HbA 1c に 及 ぼす 影 響113E Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 長 期 継 続 :SU 単 剤 患 者 での HbA 1c に及 ぼす 影 響115 Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ SU と Met 併 用 患 者 での HbA 1c に 及 ぼす 影 響115E Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 長 期 継 続 :SU 剤 と Met 剤 併 用 患 者 でのHbA 1c に 及 ぼす 影 響117 Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 長 期 間 投 与 (132 週 )による 血 糖 コントロールへの 影 響119 Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 長 期 間 投 与 ( 無 期 限 )による 血 糖 コントロールへの 影 響GWAP Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ TZD( 単 剤 又 は Met との 2 剤 )を 併 用患 者 での HbA 1c に 及 ぼす 影 響GWBA Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ アジア 試 験 :Met( 単 剤 又 は SU との 2剤 )を 併 用 患 者 での HbA 1c に 及 ぼす 影響GWBJ Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 単 剤 療 法 : 薬 物 治 療 歴 がない 患 者 でのHbA 1c に 及 ぼす 影 響外 国 実 薬 対 照 試 験 GWAA Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 本 剤 とインスリン 製 剤 との 比 較 試 験GWAD Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 本 剤 とインスリン 製 剤 との 比 較 試 験GWAO Ⅲ 外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ○ 本 剤 とインスリン 製 剤 との 比 較 試 験SU:スルホニルウレア 薬 、Met:メトホルミン、TZD:チアゾリジン 薬注 ) 本 インタビューフォームでは、 海 外 臨 床 試 験 の HbA 1c 値 は NGSP 値 、 国 内 臨 床 試 験 の HbA 1c 値 は JDS 値 で 表 記 しています。13


(2) 臨 床 効 果1) 第 Ⅱ 相 二 重 盲 検 比 較 試 験 (GWAV 試 験 ) [2]スルホニルウレア 剤 ( 他 の 経 口 血 糖 降 下 薬 との 併 用 を 含 む)で 十 分 な 効 果 が 得 られない 日 本 人 2 型 糖 尿 病注患 者 151 例 を 対 象 に、 本 剤 2.5 ) 、5、10 μg 又 はプラセボを 1 日 2 回 12 週 間 皮 下 投 与 した。 主 要 評 価 項 目は、 投 与 開 始 時 (ベースライン)から 投 与 12 週 時 までの HbA 1c 変 化 量 とした。その 結 果 、HbA 1c 変 化 量 ( 平 均値 ± 標 準 偏 差 )は、プラセボ 群 で 0.02±0.64%、 本 剤 5 μg 群 で1.24±0.65%、 本 剤 10 μg 群 で1.41±0.86%であった。 空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 量 ( 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )は、プラセボ 群 で 6.0±4.84 mg/dL、 本 剤5 μg 群 で25.0±6.99 mg/dL、 本 剤 10 μg 群 で28.9±5.86 mg/dL であった。また、 食 事 負 荷 試 験 の 結 果 、食 後 2 時 間 の 血 糖 値 の 変 化 量 ( 平 均 値 ± 標 準 偏 差 )は、プラセボ 群 で 7.8±45.7 mg/dL、 本 剤 5 μg 群 で130.7±57.6 mg/dL、 本 剤 10 μg 群 で159.7 ± 65.2 mg/dL であった。 体 重 変 化 量 ( 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )は、プラセボ 群 で0.69±0.23 kg、 本 剤 5 μg 群 で0.24±0.29 kg、 本 剤 10 μg 群 で1.27±0.33 kg であった。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に皮 下 注 射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回投 与 に 増 量 できる。[2] Kadowaki, T. et al., Endocrine J,56,3,415-424,2009 (030-307729)2) 第 Ⅲ 相 二 重 盲 検 比 較 試 験 (GWBB 試 験 ) [3] [4]スルホニルウレア 剤 ( 他 の 経 口 血 糖 降 下 薬 との 併 用 を 含 む)で 十 分 な 効 果 が 得 られない 日 本 人 2 型 糖 尿 病患 者 179 例 を 対 象 に、 本 剤 5、10 μg 又 はプラセボを 1 日 2 回 24 週 間 皮 下 投 与 した。 主 要 評 価 項 目 は、投 与 開 始 時 (ベースライン)から 投 与 24 週 時 までの HbA 1c 変 化 量 とした。その 結 果 、HbA 1c 変 化 量( 最 小 二 乗 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )は、プラセボ 群 で0.28±0.15%、 本 剤 5 μg 群 で1.34±0.11%、 本 剤 10 μg 群 で1.62±0.11%であり、プラセボ 群 に 対 して 本 剤 5 μg 群 及 び 本 剤 10 μg 群 でいずれも 統 計 学 的 に 有 意な 減 少 を 示 した(それぞれ p


HbA1C(%) (JDS)≪ 第 Ⅲ 相 比 較 試 験 における HbA1c(JDS) 値 (%)の 推 移 ≫n投 与 開 始 時 投 与 24 週 時 投 与 52 週 時HbA 1c (JDS)平 均 値 (%)n*投 与 開 始 時 からのHbA 1c (JDS) 変 化 量 (%)n*投 与 開 始 時 からのHbA 1c (JDS) 変 化 量 (%)プラセボ 群 35 8.11(0.85) 34 -0.24(0.84) - -本 剤 5 μg 群 72 8.28(0.84) 64 -1.43(0.90) 60 -1.09 (0.89)本 剤 10 μg 群 72 8.22(1.02) 53 -1.90(1.03) 48 -1.59(0.98)平 均 値 ( 標 準 偏 差 ) * 完 了 例空 腹 時 血 糖 値 において、ベースラインから 投 与 24 週 時 までの 平 均 変 化 量 ( 最 小 二 乗 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )は、プラセボ 群 で7.6±5.46 mg/dL、 本 剤 5 μg 群 で25.1±3.83 mg/dL、 本 剤 10 μg 群 で29.0±3.81 mg/dLであった。さらに、1 日 7 ポイントの 自 己 血 糖 測 定 の 結 果 から、 本 剤 投 与 後 24 週 において、 朝 食 後 2 時 間 の血 糖 値 の 変 化 量 ( 平 均 値 ± 標 準 偏 差 )は、プラセボ 群 で0.3±67.5 mg/dL、 本 剤 5 μg 群 で87.5±61.2mg/dL、 本 剤 10 μg 群 で120.6±61.9 mg/dL であり、 夕 食 後 2 時 間 の 血 糖 値 の 変 化 量 は、プラセボ 群 で 7.3±57.6 mg/dL、 本 剤 5 μg 群 で85.8±71.5 mg/dL、 本 剤 10 μg 群 で108.7±71.8 mg/dL であった。体 重 において、ベースラインから 投 与 24 週 時 までの 平 均 変 化 量 ( 最 小 二 乗 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )は、プラセボ 群 で0.47±0.39 kg、 本 剤 5 μg 群 で0.39±0.28 kg、 本 剤 10 μg 群 で1.54±0.27 kg であり、 本 剤10 μg 群 はプラセボ 群 に 対 して 有 意 な 減 少 を 示 した(p=0.026)。15


第 III 相 比 較 試 験 における 7 ポイント 自 己 血 糖 測 定 値 変 化 ( 本 剤 10 μg 群 )[3] Kadowaki, T.. et al., J Diabetes investig, 2, 3, 210-217, 2011 (030-307738)[4] Inagaki, N. et al., J Diabetes investig, 2, 6, 448-456, 2011 (030-307901)16


(3) 臨 床 薬 理 試 験 : 忍 容 性 試 験 (GWAQ 試 験 ) [5]目 的 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とし、エキセナチドとして2.5注 ) 、5、10 又 は15 μg注 ) を 単 回 及 び反 復 皮 下 投 与 時 の 安 全 性 、 忍 容 性 、 薬 物 動 態 及 び 薬 力 学 を 評 価 する。試 験 デ ザ イ ン 第 I 相 、 単 盲 検 ( 被 験 者 盲 検 )、プラセボ 対 照 、 用 量 漸 増 、 群 間 比 較 試 験対 象 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 ( 男 女 、40 例 )試 験 方 法 日 本 人 男 女 2 型 糖 尿 病 患 者 を1 群 10 例 の4 群 のいずれかの 群 に 組 み 入 れ、 各 群 でエキセナチド 投 与 が8 例 、プラセボ 投 与 が2 例 になるように 無 作 為 に 割 り 付 けた。投 与 1 日 目 (Day1)は 全 員 にプラセボを 投 与 した。 投 与 2 日 目 (Day2)にエキセナチド 又 はプラセボ 投 与 への 無 作 為 割 付 けを 行 った 後 、Day2の 朝 からエキセナチド 又 はプラセボの 皮 下 投与 を 開 始 した。 各 群 のDay2 及 びDay10は 朝 食 前 のみの 投 与 とし、Day3~9は 朝 食 前 及 び 夕注 )注食 前 の 投 与 とした。エキセナチド10 μg 群 (C 群 ) 及 び15 μg 群 (D 群 ) ) では 下 表 に 従 って漸 増 した。 投 与 はすべて 朝 食 又 は 夕 食 の15 分 前 に 行 った。群被 験者 数Day1( 朝 食 前 )Day2( 朝 食 前 )Day3-5( 朝 食 前 及 び夕 食 前 )A 2 プラセボ プラセボDay6-9( 朝 食 前 及 び夕 食 前 )8 プラセボ エキセナチド 2.5 μg注 )B 2 プラセボ プラセボ8 プラセボ エキセナチド 5 μgC 2 プラセボ プラセボDay10( 朝 食 前 )8 プラセボ エキセナチド 5 μg エキセナチド 10 μg注 )D 2 プラセボ プラセボ8 プラセボ エキセナチド 5 μg エキセナチド 15 μg注 )結果 TEAE( 試 験 治 療 下 発 現 ・ 増 悪 有 害 事 象 )の 発 現 割 合 はエキセナチドの 用 量 増 加 とともに 高 く注なり、10 μg ) 注 )を 投 与 した 8 例 (C 群 )のうち 7 例 に 合 計 84 件 、15 μg 投 与 した 8 例 (D 群 )のうち 6 例 に 合 計 46 件 の TEAE が 認 められた。発 現 件 数 の 割 合 が 高 かったTEAEは 悪 心 (143 件 中 45 件 、31%) 及 び 腹 部 膨 満 (143 件 中 40件 、28%)などの 胃 腸 障 害 であった。エキセナチドを 投 与 した32 例 のうち14 例 に120 件 の 薬 剤 との 因 果 関 係 があると 考 えられるTEAEが 認 められた。これらTEAEはいずれも 胃 腸 障 害 又 は 代 謝 及 び 栄 養 障 害 で、 重 症 度 は軽 度 又 は 中 等 度 であった。注エキセナチド15 μg )を 投 与 した3 例 (D 群 )が 副 作 用 ( 悪 心 又 は 嘔 吐 )によって 試 験 を 中 止 した。[5] Kothare, P.A. et al., J Clin Pharmacol,48,12,1389-1399,2008 (030-307715)注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。17


(4) 探 索 的 試 験 : 用 量 反 応 試 験該 当 資 料 なし(5) 検 証 的 試 験1) 無 作 為 化 並 行 用 量 反 応 試 験 (GWAV 試 験 ) [2]目 的 経 口 血 糖 降 下 薬 で 効 果 不 十 分 な2 型 糖 尿 病 患 者 に 対 して、エキセナチドを1 日 2 回 、 朝 食 前注及 び 夕 食 前 に2.5 ) 、5、10 μg 又 はプラセボを12 週 間 皮 下 投 与 したときの 用 量 反 応 関 係 を、ベースラインから 投 与 12 週 時 までのHbA 1c 変 化 量 を 指 標 として 評 価 する。試 験 デ ザ イ ン 第 Ⅱ 相 、 多 施 設 共 同 、プラセボ 対 照 、 無 作 為 化 、 二 重 盲 検 並 行 群 間 比 較 試 験対 象 経 口 血 糖 降 下 薬 で 効 果 不 十 分 な2 型 糖 尿 病 の 日 本 人 患 者注 )( 男 女 、プラセボ 群 40 例 、エキセナチド2.5 μg 群 37 例 、5 μg 群 37 例 、10 μg 群 37 例 )主 な 選 択 基 準 (1) 2 型 糖 尿 病 患 者 ( 日 本 糖 尿 病 学 会 及 び 世 界 保 健 機 構 分 類 に 基 づく 分 類 )(2) スルホニルウレア 薬 (SU 薬 )の 単 剤 投 与 、SU 薬 及 びビグアナイド 薬 (BG 薬 )の 併 用 投与 、SU 薬 及 びチアゾリジン 薬 (TZD 薬 )の 併 用 投 与 を 行 っている 患 者 で、 本 試 験 のVisit1までの90 日 間 、SU 薬 、BG 薬 、TZD 薬 の 用 量 に 変 更 がない 患 者 (ただし、SU 薬 の 単 剤 投与 を 行 っている 患 者 は、 最 大 維 持 量 以 上 かつ 最 高 投 与 量 以 下 を 服 用 していること)(3) HbA 1c 値 を 指 標 とした 血 糖 コントロールが 十 分 ではないと 判 断 された 患 者(4) 年 齢 が 20 歳 以 上 75 歳 以 下 である 患 者(5) 体 重 が 50kg 以 上 の 患 者主 な 除 外 基 準 (1) Visit1から 起 算 して90 日 以 内 にインスリン 治 療 を 受 けたことがある 患 者(2) Visit1から 起 算 して90 日 以 内 に 消 化 管 運 動 に 直 接 影 響 を 与 える 薬 剤 を 継 続 的 (90 日 間に21 日 以 上 )に 服 用 している 患 者(3) 授 乳 中 の 患 者 、 又 は 出 産 の 可 能 性 がある 女 性 患 者 で 妊 娠 検 査 陽 性 、 試 験 期 間 中 に 妊娠 を 希 望 する 患 者 、あるいは 適 切 な 避 妊 が 行 えない 患 者(4) Visit1 から 起 算 して 1 年 以 内 に 心 疾 患 ( 心 筋 梗 塞 、 臨 床 上 問 題 となる 不 整 脈 、 不 安 定 狭心 症 、 中 等 度 から 重 度 のうっ 血 性 心 不 全 、 冠 状 動 脈 バイパス 手 術 、 血 管 形 成 手 術 )が原 因 で 入 院 した 患 者(5) Visit1 から 起 算 して 1 年 以 内 に 臨 床 上 問 題 となる 胃 腸 障 害 ( 胃 潰 瘍 、イレウス、 膵 炎 など)の 既 往 がある 又 は 合 併 していると 判 断 された 患 者(6) スクリーニング 検 査 における 空 腹 時 血 糖 値 が 250 mg/dL 以 上 、あるいは 随 時 血 糖 値 が350 mg/dL 以 上 の 患 者(7) Visit1から 起 算 して90 日 以 内 に 重 症 低 血 糖 ( 他 者 の 補 助 を 必 要 とする 低 血 糖 )を1 回 以上 経 験 した 患 者試 験 方 法エキセナチド 群 に 割 り 付 けられた 被 験 者 は、 最 初 の 4 週 間 エキセナチド 2.5 μg注 )又 は 5 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 し( 治 験 薬 投 与 導 入 期 間 )、 次 の 8 週 間 はエキセナチド 2.5注 ) 、5 又 は10 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した( 治 験 薬 投 与 期 間 )。プラセボ 群 に 割 付 けられた 被 験 者 は、 試 験 期 間 中 プラセボを 1 日 2 回 皮 下 投 与 した。( 投 与 は 朝 食 前 及 び 夕 食 前 )投 与 期 間 :12 週 間18


主 要 評 価 項 目 ベースラインから 投 与 12 週 時 までのHbA 1c 変 化 量結 果 < 有 効 性 >主 要 評 価 項 目 であるベースラインから 最 終 評 価 時 までのHbA 1c 変 化 量 は、プラセボ 群 で注 )0.02%、エキセナチド2.5 μg 群 で−0.93%、エキセナチド5 μg 群 で−1.24%、エキセナチド10 μg 群 で−1.41%であり、HbA 1c 変 化 量 は、いずれのエキセナチド 投 与 群 もプラセボ 群 と比 べて 統 計 学 的 に 有 意 に 大 きかった(いずれもp


結果( 続 き )食 事 負 荷 試 験 時 の 血 糖 値食 後 血 糖 値 プロファイルは 投 与 12 週 時 において 評 価 した。その 結 果 、 食 後 60 分 での 血 糖注 )値 変 化 量 の 群 間 差 [(エキセナチド 投 与 群 )−(プラセボ 群 )]はエキセナチド2.5 μg 群 で−82.3 mg/dL、エキセナチド5 μg 群 で−117.0 mg/dL、エキセナチド10 μg 群 で−144.9mg/dLであり、 食 後 血 糖 値 はいずれのエキセナチド 投 与 群 でも 有 意 に 低 下 した。 同 様 に、食 後 30、60、120、180 分 ではいずれも 食 後 血 糖 値 の 変 化 量 の 群 間 差 は 用 量 依 存 的 であった。Visit 7( 投 与 12 週 時 )での 各 投 与 群 の 食 後 血 糖 値 推 移 ( 平 均 値 )< 安 全 性 >副 作 用有 害 事 象 発 現 割 合 に 統 計 学 的 に 有 意 な 用 量 反 応 関 係 が 認 められた 事 象 は、 低 血 糖 症(p


2) 比 較 試 験日 本 人 (GWBB 試 験 ) [3] [4]目的経 口 血 糖 降 下 薬 で 効 果 不 十 分 な2 型 糖 尿 病 患 者 に 対 して、エキセナチド 又 はプラセボを1 日2 回 、 朝 食 前 及 び 夕 食 前 に24 週 間 皮 下 投 与 したときの 有 効 性 を、ベースラインから 投 与 24 週時 までのHbA 1c 変 化 量 を 指 標 として 評 価 する( 第 1 期 、24 週 間 、 二 重 盲 検 試 験 )。また、 本 剤 の 長 期 投 与 時 の 安 全 性 と 有 効 性 を 併 せて 検 討 するため、 第 1 期 (24 週 間 ) 後 に、非 盲 検 下 でエキセナチド5 μg 又 は10 μgの28 週 間 投 与 を 行 った( 第 2 期 、28 週 間 、オープン試 験 )。試 験 デ ザ イ ン 第 Ⅲ 相 、 多 施 設 共 同 、プラセボ 対 照 、 無 作 為 化 、 二 重 盲 検 並 行 群 間 比 較 試 験対象経 口 血 糖 降 下 薬 で 効 果 不 十 分 な2 型 糖 尿 病 の 日 本 人 患 者( 男 女 、プラセボ 群 35 例 、エキセナチド5 μg 群 72 例 、10 μg 群 72 例 )主 な 選 択 基 準 (1) 2 型 糖 尿 病 患 者 ( 日 本 糖 尿 病 学 会 及 び 世 界 保 健 機 構 分 類 に 基 づく 分 類 )(2) スルホニルウレア 薬 (SU 薬 )の 単 剤 投 与 、SU 薬 及 びビグアナイド 薬 (BG 薬 )の 併 用 投与 、SU 薬 及 びチアゾリジン 薬 (TZD 薬 )の 併 用 投 与 を 行 っている 患 者 で、 本 試 験 のVisit1までの90 日 間 、SU 薬 、BG 薬 、TZD 薬 の 用 量 に 変 更 がない 患 者 (ただし、SU 薬 の 単 剤投 与 を 行 っている 患 者 は、 最 大 維 持 量 以 上 かつ 最 高 投 与 量 以 下 を 服 用 していること)(3) HbA 1c 値 を 指 標 とした 血 糖 コントロールが 十 分 ではないと 判 断 された 患 者(4) 年 齢 が 20 歳 以 上 75 歳 以 下 である 患 者(5) 体 重 が 50 kg 以 上 の 患 者等主 な 除 外 基 準 (1) Visit1から 起 算 して90 日 以 内 にインスリン 治 療 を 受 けたことがある 患 者(2) Visit1から 起 算 して90 日 以 内 に 消 化 管 運 動 に 直 接 影 響 を 与 える 薬 剤 を 継 続 的 (90 日 間に21 日 以 上 )に 服 用 している 患 者(3) 授 乳 中 の 患 者 、 又 は 出 産 の 可 能 性 がある 女 性 患 者 で 妊 娠 検 査 陽 性 、 試 験 期 間 中 に 妊娠 を 希 望 する 患 者 、あるいは 適 切 な 避 妊 が 行 えない 患 者(4) Visit1 から 起 算 して 1 年 以 内 に 心 疾 患 ( 心 筋 梗 塞 、 臨 床 上 問 題 となる 不 整 脈 、 不 安 定 狭心 症 、 中 等 度 から 重 度 のうっ 血 性 心 不 全 、 冠 状 動 脈 バイパス 手 術 、 血 管 形 成 手 術 )が原 因 で 入 院 した 患 者(5) Visit1 から 起 算 して 1 年 以 内 に 臨 床 上 問 題 となる 胃 腸 障 害 ( 胃 潰 瘍 、イレウス、 胆 石 症 、膵 炎 など)の 既 往 がある 又 は 合 併 していると 判 断 された 患 者(6) スクリーニング 検 査 における 空 腹 時 血 糖 値 が 250 mg/dL 以 上 、あるいは 随 時 血 糖 値 が350 mg/dL 以 上 の 患 者(7) Visit1 から 起 算 して 90 日 以 内 に 重 症 低 血 糖 ( 他 者 の 補 助 を 必 要 とする 低 血 糖 )を 1 回以 上 経 験 した 患 者等21


試 験 方 法エキセナチド 群 に 割 り 付 けられた 被 験 者 は、 最 初 の 4 週 間 エキセナチド 5 μg を 1 日 2 回 ( 投与 は 朝 食 前 及 び 夕 食 前 ) 皮 下 投 与 し、 次 の 20 週 間 はエキセナチド 5 又 は 10 μg を 1 日 2回 皮 下 投 与 した( 第 1 期 )。プラセボ 群 に 割 付 けられた 被 験 者 は 試 験 期 間 中 プラセボを 1 日 2 回 皮 下 投 与 した( 第 1 期 )。第 2 期 のオープン 試 験 では、 全 ての 患 者 に 最 初 の 4 週 間 エキセナチド 5 μg を 1 日 2 回 皮下 投 与 した。 次 の 24 週 間 はエキセナチド 5 又 は 10 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した。主 要 評 価 項 目 ベースラインから 第 1 期 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までの HbA 1c 変 化 量副 次 評 価 項 目 ・HbA 1c 値 が 目 標 値 (7.0% 未 満 又 は 6.5% 未 満 )に 到 達 した 被 験 者 の 割 合・ 血 糖 自 己 測 定 器 による7ポイント( 朝 食 、 昼 食 、 夕 食 前 及 び 食 事 開 始 後 2 時 間 、 就 寝 前 )の血 糖 値 推 移・ 空 腹 時 血 糖 値・HOMA-β、HOMA-R、C-ペプチド・ 体 重・ 血 清 脂 質 濃 度 ( 総 コレステロール、LDL-C、HDL-C、 中 性 脂 肪 )・ウェスト 径 及 びウェスト/ヒップ 比・1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)22


結果 < 有 効 性 >主 要 評 価 項 目・HbA 1c 変 化 量 [ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )まで]主 要 評 価 項 目 であるHbA 1c 変 化 量 は、ベースラインからの 最 小 二 乗 平 均 値 としてプラセボ群 では−0.28%であったが、エキセナチド 投 与 群 では 用 量 依 存 的 に 低 下 し、5 μg 群 では−1.34%、10 μg 群 では−1.62%であった。HbA 1c 変 化 量 は、プラセボ 群 と 比 べて、 両 エキセナチド 投 与 群 において 有 意 に 大 きく(p


結果( 続 き )副 次 評 価 項 目***・HbA 1c 値 が 目 標 値 (6.5% 未 満 又 は 7.0% 未 満 )に 到 達 した 被 験 者 の 割 合HbA 1c が6.5% 未 満 に 到 達 した 被 験 者 の 割 合 は、 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )において、プラセボ 群 では8.6%であったが、エキセナチド5 μg 群 では36.6%、10 μg 群 では47.2%であり、 統 計 学 的 に 有 意 な 用 量 反 応 関 係 が 認 められた(p


結果( 続 き )第 III 相 比 較 試 験 における 7 ポイント 自 己 血 糖 測 定 値 変 化 ( 本 剤 10 μg 群 )・ 空 腹 時 血 糖 の 低 下ベースラインからの 空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 は、 投 与 4 週 時 には 両 エキセナチド 投 与 群 で 低 下し、その 後 、 投 与 4 週 時 から 投 与 24 週 時 まで 両 エキセナチド 投 与 群 でのベースラインからの空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 量 は、ほぼ 一 定 であった。ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週時 )までの 空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 量 は、プラセボ 群 で−7.6 mg/dL、エキセナチド5 μg 群 で−25.1mg/dL、10 μg 群 で−29.0 mg/dLであり、プラセボ 群 と 比 べて 両 エキセナチド 投 与 群 で有 意 に 大 きかった。ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までの 空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 量 の 群 間 差プラセボ 群エキセナチド エキセナチド5 μg 群*10 μg 群症 例 数 35 71 72最 小 二 乗 平 均 値 ± 標 準 誤 差 –7.6±5.46 –25.1±3.83 –29.0±3.8195% 信 頼 区 間 [-18.4, 3.2] [–32.7, –17.6] [–36.5, –21.5]**t 検 定 - p=0.009 p=0.002投 与 後 24 週 値 は LOCF 法 ( 欠 測 値 は 直 前 に 測 定 された 値 で 補 完 する 方 法 )で 算 出*:エキセナチド 5 μg(4 週 ) 投 与 後 に、10 μg(20 週 ) 投 与**:プラセボ 群 との 比 較 の p 値投 与 を 52 週 時 まで 継 続 しても 空 腹 時 血 糖 の 低 下 は 持 続 し、ベースラインから 投 与 52 週 時までの 空 腹 時 血 糖 値 の 変 化 量 はエキセナチド 5 μg 群 では-16.4 mg/dL、10 μg 群 では-29.8 mg/dL であった。・β 細 胞 機 能 の 改 善膵 β 細 胞 機 能 の 指 標 であるHomeostasis model assessment -β(HOMA-β) 値 は、 最 終評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )、ベースラインから 両 エキセナチド 投 与 群 で 増 加 し、 統 計 学 的 に 有 意な 差 はみとめられなかったもののエキセナチド10 μg 群 で 大 きく 増 加 した(6.84)。HOMA-R 値 の 変 化 量 は、プラゼボ 群 で-0.38、エキセナチド5 μg 群 で-0.54、10 μg 群 では-0.37であった。25


結果( 続 き )最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )におけるHOMA-β 値 のベースラインからの 変 化 量 ( 平 均 値 )・ 体 重 、ウェスト 径 、ウェスト/ヒップ 比 の 変 化 量ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までの 体 重 変 化 量 は、プラセボ 群 で−0.47 kg、エキセナチド5 μg 群 で−0.39 kg、10 μg 群 で−1.54 kgであり、プラセボ 群 と 比 べてエキセナチド10 μg 群 で 有 意 に 大 きかった(p=0.026)。ベースラインからのウェスト 径 の 減 少 は、 両 エキセナチド 投 与 群 で 認 められた。ベースラインから 最 終 評 価 時 までのウェスト 径 の 変 化 量 は、エキセナチド10 μg 群 でより 大 きく、−1.8 cmであり、プラセボ 群 と 比 べて 統 計 学 的 に 有 意 に 大 きかった(p=0.003)。ウェスト/ヒップ 比 の 変 化 量 は 両 エキセナチド 投 与 群 においてプラセボ 群 との 間 に 有 意 な 差 はなかった。体 重 の 変 化 量 の 推 移 ( 平 均 値 )・ 脂 質 への 影 響ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までの 脂 質 濃 度 のうち、 両 エキセナチド 投 与 (5及 び10 μg) 群 でのHDL-C 変 化 量 は 小 さく、 正 常 範 囲 内 での 変 動 であった。 総 コレステロール、LDL-C 及 び 中 性 脂 肪 の 変 化 量 は、 両 エキセナチド 投 与 群 においてもプラセボ 群 との間 に 統 計 学 的 に 有 意 な 差 がなかった。・インスリン 濃 度 及 びC-ペプチド 濃 度ベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までのインスリン 濃 度 の 変 化 量 は 両 エキセナチド 投 与 群 で 小 さかった。C-ペプチド 濃 度 の 変 化 量 も 両 エキセナチド 投 与 群 で 小 さく、 投 与群 間 で 統 計 学 的 に 有 意 な 差 は 認 められなかった。26


結果( 続 き ) ・1,5-アンヒドログルシトール (1,5-AG)血 糖 コントコールの 指 標 として 利 用 されている1,5-AG 変 化 量 は、プラセボ 群 についてはベースラインから 最 終 評 価 時 ( 投 与 24 週 時 )までの1,5-AG 変 化 量 として、0.66μg/mLであった。 一 方 、エキセナチド5 μg 群 では5.29μg/mL、10 μg 群 では4.52 μg/mLであり、プラセボ 群 と 比 べて 両 エキセナチド 投 与 群 では 有 意 に 高 かった(5 μg 群 p


結果( 続 き )< 安 全 性 >第 1 期 (24 週 間 )有 害 事 象 の 発 現 割 合 に 統 計 学 的 に 有 意 な 用 量 反 応 関 係 が 認 められた 事 象 は、 低 血 糖 症(p=0.001)、 悪 心 (p=0.002)、 嘔 吐 (p=0.007)、 異 常 感 (p=0.031)、 食 欲 不 振 (p=0.048)であった。 低 血 糖 症 の 発 現 割 合 は、プラセボ 群 で22.9%、エキセナチド5 μg 群 で51.4%、10 μg 群で58.3%であり、 悪 心 の 発 現 割 合 は、プラセボ 群 で8.6%、エキセナチド5 μg 群 で25.0%、10 μg 群 で36.1%であった。また、 嘔 吐 の 発 現 割 合 は、プラセボ 群 で2.9%、5 μg 群 で4.2%、10 μg 群 で16.7%であり、 異 常 感 の 発 現 割 合 は、プラセボ 群 で0.0%、5 μg 群 で0.0%、10 μg 群 で5.6%であった。 食 欲 不 振 の 発 現 割 合 は、プラセボ 群 で2.9%、5 μg 群 で2.8%、10 μg 群 で11.1%であった。 治 験 薬 との 因 果 関 係 が 否 定 されなかった 中 等 度 の 有 害事 象 は、エキセナチド 群 では 悪 心 、 嘔 吐 、 便 秘 、 上 腹 部 痛 、 十 二 指 腸 潰 瘍 、 急 性 膵 炎 、 食 欲不 振 、 味 覚 減 退 、 食 欲 減 退 、 胃 不 快 感 、 胃 炎 、 倦 怠 感 、 血 中 尿 酸 増 加 、 低 血 糖 症 及 び 味 覚異 常 であった。第 2 期 (52 週 間 )第 2 期 で 認 められた 新 たな 有 害 事 象 の 多 くは 重 症 度 が 軽 度 と 判 定 された。 各 投 与 群 で 認められた 高 度 の 有 害 事 象 は、P/LY5 μg 群 * で 1 例 に 1 件 ( 脳 梗 塞 )、P/LY10 μg 群 ** で1例 に 1 件 ( 膵 炎 )、エキセナチド 5 μg 群 で 1 例 に 1 件 ( 肺 炎 )、エキセナチド 10 μg 群 で 2例 に 3 件 ( 糖 尿 病 性 網 膜 症 、 網 膜 静 脈 閉 塞 、 大 腸 癌 )であった。P/LY10 μg 群 で 認 められた 1 件 の 膵 炎 、エキセナチド 5μg 群 で 認 められた 1 件 の 肺 炎 を 除 いて、これらの 高 度 の有 害 事 象 と 治 験 薬 との 因 果 関 係 はないと 判 断 された。 各 投 与 群 で 認 められた 中 等 度 の 新たな 有 害 事 象 は、P/LY10 μg 群 で 17 件 、エキセナチド 5 μg 群 で 14 件 、エキセナチド10 μg 群 で 8 件 であった。P/LY10 μg 群 で 認 められた 治 験 薬 との 因 果 関 係 が 否 定 できない 中 等 度 の 有 害 事 象 は、 食 欲 不 振 、 嘔 吐 、 頭 痛 、 下 痢 、 腹 部 不 快 感 、 悪 心 、 下 腹 部 痛 であり、エキセナチド 5 μg 群 で 治 験 薬 との 因 果 関 係 が 否 定 できない 中 等 度 の 有 害 事 象 は、便 秘 、 歯 肉 炎 、 頭 痛 、 歯 周 炎 であった。また、エキセナチド 10 μg 群 で 治 験 薬 との 因 果 関係 が 否 定 できない 中 等 度 の 有 害 事 象 は、 低 血 糖 症 、 下 痢 、 便 秘 であった。*P/LY5 μg 群 : 第 1 期 でプラセボを 投 与 、 第 2 期 でエキセナチド 5 μg を 投 与 された 群**P/LY10 μg 群 : 第 1 期 でプラセボを 投 与 、 第 2 期 でエキセナチド 10 μg を 投 与 された 群第 1 期 、 第 2 期 のまとめ本 剤 投 与 により 発 現 割 合 が 高 かった 有 害 事 象 は 低 血 糖 症 、 悪 心 、 血 中 ブドウ 糖 減 少 などであった。 有 害 事 象 の 重 症 度 は 大 部 分 が 軽 度 から 中 等 度 であり、 軽 度 の 割 合 が 大 きかった。 有 害 事 象 発 現 割 合 は 投 与 量 依 存 的 に 上 昇 したが、 重 症 度 や 発 現 割 合 に 大 きな 差 異は 認 められなかった。 本 剤 に 特 徴 的 な 有 害 事 象 ( 悪 心 や 低 血 糖 )は 投 与 初 期 ( 最 初 の 4 週間 と 10 μg への 増 量 後 の 4 週 間 )に 多 くみられたが、 持 続 的 なものではなかった。 有 害 事象 プロファイルは、 第 1 期 (24 週 間 )、 第 2 期 (52 週 間 )とで 大 きな 違 いはみられず、 長 期 投与 により 有 害 事 象 プロファイルが 異 なったものになることはないと 考 えられた。エキセナチド 抗 体 の 安 全 性 への 影 響全 試 験 期 間 で TEAE( 試 験 治 療 下 発 現 ・ 増 悪 有 害 事 象 ) が 発 現 した 被 験 者 の 割 合 及 び 第2 期 で 新 たに TEAE が 発 現 した 被 験 者 の 割 合 とエキセナチド 抗 体 産 生 の 有 無 との 間 に 関連 は 認 められず、 用 量 との 関 連 も 認 められなかった。また、 全 試 験 期 間 での 低 血 糖 症 及び 悪 心 の 発 現 割 合 は、エキセナチド 抗 体 が 陽 性 であった 被 験 者 とエキセナチド 抗 体 が 陰性 であった 被 験 者 間 で 同 程 度 であり、エキセナチド 抗 体 産 生 の 有 無 の 影 響 を 受 けなかった。[3] Kadowaki, T.. et al., J Diabetes investig, 2, 3, 210-217, 2011 (030-307738)[4] Inagaki, N. et al., J Diabetes investig, 2, 6, 448-456, 2011 (030-307901)28


(6) 治 療 的 使 用1) 使 用 成 績 調 査 ・ 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 特 別 調 査 )・ 製 造 販 売 後 臨 床 試 験 ( 市 販 後 臨 床 試 験 )該 当 資 料 なし2) 承 認 条 件 として 実 施 予 定 の 内 容 又 は 実 施 した 試 験 の 概 要該 当 しない30


Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目1. 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群GLP-1(glucagon-like peptide-1) 受 容 体 作 動 薬 、 DPP-4(dipeptidyl peptidase-4) 阻 害 薬2. 薬 理 作 用(1) 作 用 部 位 ・ 作 用 機 序エキセナチドは 39 個 のアミノ 酸 からなる 合 成 ペプチドで、ヒト GLP-1 に 対 して 53%の 相 同 性 を 示 す GLP-1 アゴニストであり、N 末 端 から 2 番 目 のアミノ 酸 がヒト GLP-1 のアラニンと 異 なりグリシンであることから、 内 因 性ペプチド 分 解 酵 素 であるジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)による 分 解 に 抵 抗 性 を 示 し、 作 用 が 持 続 する。エキセナチドは GLP-1 受 容 体 に 結 合 することにより、cAMP を 増 加 させ、グルコース 濃 度 依 存 的 にインスリン分 泌 を 促 進 させる [8]。また、エキセナチドは、このグルコース 依 存 性 のインスリン 分 泌 促 進 作 用 に 加 えて、 高血 糖 時 における 過 度 のグルカゴン 分 泌 抑 制 作 用 、 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 、 体 重 減 少 作 用 など 多 様 な 作 用 機序 を 有 し、2 型 糖 尿 病 患 者 の 血 糖 コントロールを 改 善 する。さらに、 糖 尿 病 ラットの 試 験 では 膵 β 細 胞 の 保 護作 用 を 示 した。エキセナチドは DPP-4( 分 解 酵 素 )による 分 解 に 抵 抗 性 があり 作 用 が 持 続 する31


(2) 薬 効 を 裏 付 ける 試 験 成 績1) GLP-1 受 容 体 アゴニスト 作 用 (in vitro) [9]GLP-1 受 容 体 に 対 する 親 和 性 は、GLP-1 受 容 体 膜 標 本 としてラット 膵 β 細 胞 株 由 来 の 細 胞 膜 を 用 いた 放 射標 識 体 [ 125 I]GLP-1との 受 容 体 競 合 結 合 試 験 により 評 価 した。エキセナチドは、GLP-1 受 容 体 膜 標 本 への[ 125 I]GLP-1の 結 合 を 濃 度 依 存 的 に 阻 害 した。エキセナチドによる50% 阻 害 濃 度 (IC 50 値 )は0.59±0.10 nmol/Lであり、GLP-1によるIC 50 値 (0.14±0.02 nmol/L)とほぼ 同 じ 阻 害 活 性 を 示 した。ラット 膵 β 細 胞 由 来 GLP-1 受 容 体 への 受 容 体 競 合 結 合 試 験cAMP 産 生 作 用 は、 各 濃 度 のエキセナチド 又 はGLP-1を 緩 衝 液 (pH7.4) 中 でラット 膵 β 細 胞 株 の 膜 標 本 と 共 に37℃で20 分 間 インキュベートし、 生 成 されたcAMP 量 を 測 定 することにより 評 価 した。エキセナチド 及 びGLP-1はいずれも 濃 度 に 依 存 してcAMP 産 生 を 促 進 した。エキセナチドの 最 大 cAMP 産 生 の50%を 惹 起 する 濃 度(EC 50 値 )は0.31±0.05 nmol/Lであり、GLP-1のEC 50 値 0.23±0.06 nmol/Lと 同 様 の 活 性 を 示 した。エキセナチド 及 びGLP-1によるcAMP 産 生 作 用エキセナチドは、GLP-1 受 容 体 に 特 異 的 に 結 合 し、 細 胞 内 cAMPを 増 加 させることで、GLP-1と 同 様 、GLP-1 受容 体 アゴニスト 作 用 を 有 することが 示 された。32


2) 血 糖 上 昇 抑 制 作 用1 血 糖 降 下 作 用 [5]日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とした10 日 間 の 試 験 において、5 及 び10 μgの 本 剤 を1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 した。1 日 目 は 両 群 ともプラセボを 投 与 し、2 日 目 から10 μg 群 は5 μgで 投 与 を 開 始 、6 日 目 から10 μgに 増量 し、 薬 力 学 的 (PD) 評 価 として 食 後 6 時 間 迄 の 血 漿 中 グルコース 濃 度 (AUC 0-6h )を 算 出 した。その 結 果 、 食後 血 糖 値 は 用 量 依 存 的 に 低 下 し、10 日 間 反 復 投 与 の 最 終 投 与 日 には、プラセボ 投 与 時 (1 日 目 )に 対 して、5 μg 群 (8 例 ) 及 び10 μg 群 (7 例 )においてそれぞれ33.4% 及 び42.1% 低 下 した。エキセナチドを 反 復 投 与 したときの 血 漿 中 グルコース 濃 度 (AUC 0-6h )の 減 少 率注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μgを1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から1ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて1 回 10 μgを1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。2 グルコース 依 存 性 血 糖 降 下 作 用 (in vivo、マウス) [10]糖 尿 病 疾 患 モデルマウス 雄 性 db/db 又 はob/obマウスにエキセナチド 0.001~10 μg 及 びGLP-1 0.1~1000 μgを 単 回 皮 下 投 与 し、1 時 間 後 に 測 定 した 血 漿 中 グルコース 濃 度 を 用 いて、 投 与 前 後 のグルコース濃 度 の 変 化 率 (%)を 評 価 した。 糖 尿 病 疾 患 モデルマウス(db/db 及 びob/obマウス)の 単 回 投 与 試 験 において、エキセナチドは 投 与 用 量 に 依 存 して 血 漿 中 グルコース 濃 度 を 低 下 させた。また、 投 与 前 の 血 漿 中 グルコース 濃 度 が 高 いほど 強 い 血 糖 降 下 作 用 を 示 し、グルコース 依 存 性 の 血 糖 降 下 作 用 を 示 した。db/dbマウスのエキセナチドによる 血 糖 降 下 作 用 のED 50 値 は0.003 μgであり、エキセナチドによる 血 糖 降 下 作 用 はED 50 値 比 較 においてGLP-1より 約 1000 倍 強 かった。ob/obマウスのエキセナチドによる 血 糖 降 下 作 用 のED 50 値 は0.009 μgであり、db/dbマウスと 同 様 GLP-1よりも 強 い 効 力 を 示 した。33


db/dbマウスにおけるエキセナチドの 血 糖 降 下 作 用図 A: 生 理 食 塩 液 を 投 与 したdb/dbマウス(n=66)の 血 漿 中 グルコース 濃 度 を 基 準 とし、マウスに0.001、0.01、0.1、1 及 び10 μgのエキセナチド(n=12、16、27、13 及 び13) 又 は0.1、1、10、100 及 び1000 μgのGLP-1(n=12、17、20、21 及 び14)を 投 与 した 場 合 のそれぞれの血 漿 中 グルコース 濃 度 の 変 化 (%)を 示 す( 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )。図 B:エキセナチド(1 μg/ 匹 、n=34) 投 与 前 の 血 漿 中 グルコース 濃 度 と 投 与 後 の 血 糖 降 下 作 用 との 関 係 を 示 す。ob/obマウスにおけるエキセナチドの 血 糖 降 下 作 用図 A: 生 理 食 塩 液 を 投 与 したob/obマウス(n=62)の 血 漿 中 グルコース 濃 度 を 基 準 とし、マウスに0.001、0.01、0.1、1 及 び10 μgのエキセナチド(n=10、6、6、9 及 び14) 又 は0.1、1、10、100 及 び1000 μgのGLP-1(n=8、11、11、8 及 び4)を 投 与 した 場 合 のそれぞれの 血 漿 中グルコース 濃 度 の 変 化 (%)を 示 す( 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )。図 B:エキセナチド(1 μg/ 匹 、n=9) 投 与 前 の 血 漿 中 グルコース 濃 度 と 投 与 後 の 血 糖 降 下 作 用 との 関 係 を 示 す。34


3 グルコース 応 答 性 インスリン 分 泌 作 用 (in vitro、ラット 膵 島 細 胞 ) [11]マイクロフィジオメーターの 灌 流 チャンバーに 用 意 した 雄 性 Lewisラット 由 来 の 膵 島 細 胞 50 個 を 用 いて、 灌 流液 中 へ 分 泌 されたインスリン 含 量 をラジオイムノアッセイ 法 にて 測 定 し 膵 島 からのインスリン 分 泌 能 について 評 価 した。 対 照 群 として 灌 流 液 中 のグルコース 濃 度 を3 mmol/Lから7.5 mmol/Lに 増 加 させた 場 合 、 膵 島からのインスリン 分 泌 は、グルコース 濃 度 が3 mmol/L 時 のインスリン 分 泌 に 比 し、 最 大 6.4±1.5 倍 に 増 加 した。この 試 験 系 においてエキセナチドを 同 時 灌 流 すると、グルコース 濃 度 を7.5 mmol/Lにした 場 合 のインスリン 分 泌 は 更 に 上 昇 し、グルコース 濃 度 が3 mmol/L 時 のインスリン 分 泌 に 比 し、13.5±2.8 倍 (P


平 均 値 ± 標 準 誤 差**:p


3) 体 重 減 少 作 用 (in vivo、ラット) [14]雄 性 Zucker fatty(fa/fa)ラット(9 週 齢 )に、 生 理 食 塩 液 又 はエキセナチドを1 日 2 回 (6 μg/kg/day)6 週 間 皮下 投 与 し、 摂 餌 量 及 び 体 重 を 測 定 した。1 日 あたりの 摂 餌 量 は、 対 照 群 ( 生 理 食 塩 液 投 与 )では31.9±0.7 gであった。エキセナチド 投 与 群 では27.8±0.3 gであり、 対 照 群 に 比 し 有 意 に 低 下 していた(Pair Feed 群 :27.7±0.3 g)。 試 験 終 了 時 の 体 重 は、エキセナチド 投 与 群 及 びPair Feed 群 では 同 等 であり、いずれの 群 も 対 照群 に 比 し 共 に 有 意 に 低 下 していた。平 均 値 ± 標 準 誤 差 (n=10-11/ 群 )***:p


平 均 値 ± 標 準 誤 差 (n=8-9/ 群 )インスリン 感 受 性 (IS)={グルコース 注 入 速 度 (mg/kg/min)/ 血 漿 中 インスリン 濃 度 (ng/mL)}**:p


A. 溶 媒 対 照 群B. エキセナチド 群6μg/kg/dayC. Pair Feed 群膵β細胞重量膵β細胞重量上 段 の 図 は 膵 島 におけるモルモット 抗 ラットインスリン 血 清 を 一 次 抗 体 とし、Cy2 コンジュゲートの 抗 モルモット 二 次 抗 体 を 用 いて 免疫 染 色 したインスリン 陽 性 細 胞 の 染 色 画 像 を 示 す。中 及 び 下 段 の 図 は(a) 膵 β 細 胞 重 量 、(b) インスリン 感 受 性 、(c) インスリン 感 受 性 と 膵 β 細 胞 重 量 の 関 係 、(d) インスリン 感 受 性で 補 正 した 膵 β 細 胞 量 をそれぞれ 示 す。平 均 値 ± 標 準 誤 差 、n=5~6/ 群 。ISI:Insulin Sensitivity Index. †:p


(n=5)図 A はエキセナチド を 8 週 間 投 与 後 の 空 腹 時 血 漿 中 のCペプチド 濃 度 、 図 Bはエキセナチドを8 週 間 投 与 後 の正 常 血 糖 クランプの 30~150 分 における 平 均 の 血 漿 中 C-ペプチド 濃 度 をそれぞれ 示 す( 平 均 値 ± 標 準 誤 差 )。p 値 ; 対 照 群 との 比 較 (One-way ANOVA、Post hoc t-test)。ZDF ラットにおける 血 漿 C ペプチド 濃 度 に 対 するエキセナチドの 作 用(3) 作 用 発 現 時 間 ・ 持 続 時 間該 当 資 料 なし40


Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目1. 血 中 濃 度 の 推 移 ・ 測 定 法(1) 治 療 上 有 効 な 血 中 濃 度 ( 日 本 人 ) [5]2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5 μg、5 μg、10 μg、15 μg を 反 復 皮 下 投 与 した。 試 験 第 1 日 目 はすべての 投 与 群 にプラセボを 投 与 し、 第 2 日 目 の 朝 から 第 10 日 目 までエキセナチド 又 はプラセボを 皮 下 投 与 した。エキセナチド 2.5 及 び 5 μg 群 では、それぞれエキセナチド 2.5 及 び 5 μg を 第 2 日 目 に 1 日 1 回 投 与 し、 第3~9 日 目 まで1 日 2 回 投 与 した。エキセナチド10 及 び15 μg 群 では、 第 2 日 目 に 5 μg を 1 日 1 回 投 与 し、第 3~5 日 目 は 5 μg を 1 日 2 回 投 与 した。 第 6~9 日 目 はそれぞれエキセナチド 10 又 は 15 μg を 1 日 2回 投 与 した。 各 群 の 第 10 日 目 は、それぞれの 用 量 を 1 日 1 回 投 与 した。 食 後 3 時 間 までの 血 糖 値 の AUC(グルコース AUC 0-3h )のベースラインからの 変 化 量 と 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 の 投 与 後 3 時 間 までの AUC(AUC 0-3h )との E max モデルから 算 出 した 最 大 効 果 (E max )は 557 mg・h/dL であり、E max の 50%の 作 用 を 示 すのに必 要 なエキセナチドの AUC 0-3h (EC 50 )は 158 pg・h/mL であった。日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチドを 反 復 皮 下 投 与 したときの 第 10 日 目 のグルコースAUC 0-3h のベースライン( 第 1 日 目 )からの 変 化 量 とエキセナチドの AUC 0-3h の 関 係< 参 考 >外 国 で 開 発 初 期 に 実 施 された 臨 床 試 験 (102 試 験 、103 試 験 、104 試 験 、105 試 験 及 び 109 試 験 )の 結 果 から、血 漿 中 エキセナチド 濃 度 の 治 療 濃 度 域 は 50~350 pg/mL の 範 囲 と 考 えられた。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μgを1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から1ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて1 回 10 μgを1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。41


(2) 最 高 血 中 濃 度 到 達 時 間 ( 日 本 人 )「(3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 」の 項 参 照(3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度1) 2 型 糖 尿 病 患 者 での 薬 物 動 態 ( 日 本 人 ) [5]2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5 μg、5 μg、10 μg、15 μg を 単 回 及 び 反 復 皮 下 投 与 したときのエキセナチドの 薬 物 動 態 特 性 を 評 価 した。 試 験 第 1 日 目 はすべての 投 与 群 にプラセボを 投 与 し、 第 2 日 目 の 朝 から第 10 日 目 までエキセナチド 又 はプラセボを 皮 下 投 与 した。エキセナチド 2.5 及 び 5 μg 群 では、それぞれエキセナチド 2.5 及 び 5 μg を 第 2 日 目 に 1 日 1 回 投 与 し、 第 3~9 日 目 まで 1 日 2 回 投 与 した。エキセナチド10 及 び15 μg 群 では、 第 2 日 目 に 5 μg を 1 日 1 回 投 与 し、 第 3~5 日 目 は 5 μg を 1 日 2 回 投 与 した。第 6~9 日 目 はそれぞれエキセナチド 10 又 は 15 μg を 1 日 2 回 投 与 した。 各 群 の 第 10 日 目 は、それぞれの 用 量 を 1 日 1 回 投 与 した。 初 回 投 与 時 ( 単 回 投 与 : 第 2 日 目 ) 及 び 最 終 投 与 時 ( 反 復 投 与 : 第 10 日 目 )の平 均 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 推 移 、 薬 物 動 態 パラメータを 以 下 に 示 す。また、 各 用 量 の 単 回 投 与 及 び 反 復投 与 時 の 平 均 血 糖 値 推 移 と 血 糖 値 パラメータ、 並 びに 平 均 血 清 中 インスリン 濃 度 推 移 も 以 下 に 示 す。なお、 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 、 血 糖 値 及 び 血 清 中 インスリン 濃 度 測 定 は、それぞれ 免 疫 酵 素 測 定 (IEMA)法 、 酵 素 法 及 びラジオイムノアッセイ(RIA) 法 を 用 いて 測 定 した。1 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 [5]< 単 回 投 与 データ>エキセナチド2.5 μg(8 例 ) 及 び5 μg(24 例 :10 μg 及 び15 μg 群 の 初 回 投 与 5 μgのデータを 含 む)を 腹 部 に単 回 皮 下 投 与 したときの 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 は 速 やかに 上 昇 して 最 高 血 漿 中 濃 度 (C max )に 達 した。 最高 血 漿 中 濃 度 到 達 時 間 (t max )の 中 央 値 は、2.5 μg 及 び5 μgでそれぞれ1.3 時 間 及 び1.5 時 間 であった。その後 、 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 は 速 やかに 低 下 し、 半 減 期 (t 1/2 )は2.5 μg 及 び5 μgでそれぞれ1.54 時 間 及 び1.27 時 間 であった。2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5 及 び 5 μg を 単 回 皮 下 投 与 したときの血 漿 中 エキセナチド 濃 度 推 移 ( 平 均 値 ± 標 準 偏 差 )42


2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5 及 び 5 μg を 単 回 皮 下 投 与 したときの 薬 物 動 態 パラメータ※1※2投 与 量Cnmax t max t 1/2 AUC 0-8 CL/F V z /F(μg) (pg/mL) (h) (h) (pg•h/mL) (L/h) (L)2.5 855.5 1.3 1.54 206 12.1 27.0(23.1) (0.5-2.5) (0.942-3.06) (29.9) (29.9) (27.2)5 24113 1.5 1.27 405 12.3 22.7(33.5) (0.5-2.5) (0.836-1.71) (34.2) (34.2) (36.4)平 均 値 ( 変 動 係 数 %)※1) 中 央 値 ( 範 囲 )※2) 幾 何 平 均 値 ( 範 囲 )< 反 復 投 与 データ>エキセナチド 2.5 μg、5 μg、10 μg 及 び 15 μg を 腹 部 に 1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 したときの 投 与 10 日 目 の血 漿 中 エキセナチド 濃 度 は 単 回 投 与 時 と 同 様 に 速 やかに 上 昇 した。t max ( 中 央 値 )は 1.3~2.0 時 間 であった。また、 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 は 速 やかに 低 下 し、t 1/2 は 1.30~1.85 時 間 であった。2.5~15 μg の 用 量 範 囲 でエキセナチドの 曝 露 量 (C max,ss 及 び AUC τ,ss )は 用 量 依 存 的 に 増 加 した。2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5、5、10 及 び 15 μg を 投 与 したとき 投 与 10 日 目 の血 漿 中 エキセナチド 濃 度 推 移 ( 算 術 平 均 値 ± 標 準 偏 差 )注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μgを1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から1ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて1 回 10 μgを1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。43


2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5注 ) 、5、10 及 び 15 μg ※1 を 反 復 皮 下 投 与 したときの投 与 10 日 目 の 薬 物 動 態 パラメータ※2※3投 与 量C max,ss t max,ss t 1/2 AUC τ,ss CL ss /F V z,ss /Fn(μg) (pg/mL) (h) (h) (pg•h/mL) (L/h) (L)注 )2.5 753.7 1.5 1.85 167 11.3 30.2(34.5) (0.5-2.5) (1.20-2.31) (31.7) (28.1) (31.9)5 8121 1.31.35 ※4 408 10.5 ※4 20.4 ※4(34.9) (0.5-3.0) (0.766-1.99) (24.1) (23.1) (39.6)10 8286 1.5 1.30 944 10.1 19.1(33.1) (1.5-2.0) (0.927-1.61) (35.2) (31.8) (30.2)注 )15 5428 2.0 1.58 1520 9.63 21.9(34.3) (0.5-2.5) (1.24-2.63) (26.6) (26.3) (30.3)平 均 値 ( 変 動 係 数 %)、ss: steady state( 定 常 状 態 )注 )注 )※1)すべての 群 の 投 与 1 日 目 はプラセボを 投 与 した。10 μg 及 び 15 μg 群 は 投 与 2 日 目 から 5 日 目 まで 5 μg を 投 与 した。※2) 中 央 値 ( 範 囲 )※3) 幾 何 平 均 値 ( 範 囲 )※4)n = 62 血 糖 値 [5]エキセナチド 2.5~15 μg を 1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 したときの 投 与 10 日 目 の 食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度は、2.5~10 μg の 範 囲 で 用 量 依 存 的 に 低 下 したが、15 μg 投 与 群 の 血 糖 値 は 10 μg 投 与 群 と 同 程 度 であった。血漿中グルコース濃度血漿中グルコース濃度( 左 図 : 第 2 日 目 、 右 図 : 第 10 日 目 、 算 術 平 均 値 ± 標 準 偏 差 )2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 及 びプラセボを10 日 間 1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 したときの食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度 推 移注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。44


2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 及 びプラセボを10 日 間 1 日 2 回 皮 下 投 与 したときの食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度 の 薬 力 学 パラメータDay 1 Day 2 Day 10プラセボ プラセボ 2.5 μg 5 μg プラセボ 2.5 μg 5 μg 10 μg 15 μgn 40 8 8 24 8 8 8 7 5パラメータAUC 0-6(mg•h/dL)1430(16.9)1450(22.0)1180(16.9)939(19.5)1300(19.4)1020(15.7)867(16.1)791(12.7)828(28.3)C max(mg/dL)307(13.5)308(16.9)240(12.4)209(22.6)280(15.5)224(15.1)196(15.3)192(17.6)21.6(15.7)すべての 群 の 投 与 1 日 目 はプラセボを 投 与 した。10 μg 及 び 15 μg 群 は 投 与 2 日 目 から 5 日 目 まで 5 μg を 投 与 した。算 術 平 均 値 (CV%)3 血 清 中 インスリン 濃 度 [5]エキセナチド2.5~15 μgを1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 したときの 投 与 10 日 目 の 血 清 中 インスリン 濃 度 推 移 を 下図 に 示 す。2.5 μg 投 与 後 の 血 清 中 インスリン 濃 度 推 移 は、プラセボ 投 与 後 と 同 様 であった。エキセナチド5~15 μg 反 復 投 与 では、 食 後 約 3~4 時 間 の 血 糖 値 が 低 い 間 の 血 清 中 インスリン 濃 度 はプラセボ 投 与 よりも 低 下 した。(μU/mL)2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 2.5、5、10 及 び 15 μg を 投 与 したときの 投 与 10 日 目 の血 清 中 インスリン 濃 度 の 変 化 量 の 推 移 ( 平 均 値 ± 標 準 偏 差 、n=4~8)2) 腎 機 能 障 害 患 者 における 薬 物 動 態 ( 外 国 人 ) [6]健 康 成 人 (CL CR >80 mL/min)8 例 、 軽 度 腎 機 能 障 害 患 者 (CL CR =50~80 mL/min)8 例 、 中 等 度 腎 機 能 障 害患 者 (CL CR =30~50 mL/min)6 例 及 び 血 液 透 析 を 受 けている 末 期 腎 不 全 患 者 8 例 に 本 剤 5 又 は 10 μg を単 回 皮 下 投 与 したときの 半 減 期 ( 以 下 、t 1/2 )はそれぞれ、1.45、2.12、3.16、5.95 時 間 であり、 腎 機 能 低 下 に伴 い t 1/2 は 延 長 した。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。45


健 康 成 人 、 軽 度 又 は 中 等 度 腎 機 能 障 害 患 者 、 末 期 腎 不 全 患 者 にエキセナチドを 単 回 皮 下 投 与 したときの血 漿 中 エキセナチド 濃 度 推 移 ( 平 均 値 )( 左 図 : 原 尺 度 、 右 図 : 片 対 数 尺 度 )当 該 試 験 (GWAB 試 験 )における 健 康 成 人 の 血 漿 中 濃 度 は、 他 の 試 験 における 同 投 与 量 での 血 漿 中 濃 度 と比 べて 高 値 を 示 し、 見 かけのクリアランス(CL/F)は 低 値 を 示 したことから、 当 該 試 験 において 腎 機 能 障 害 を有 する 被 験 者 での CL/F の 低 下 を 過 小 評 価 することを 避 けるため、2 型 糖 尿 病 患 者 における 単 回 投 与 時 のデータと 当 該 試 験 の 成 績 を 併 せ、 本 剤 の 腎 機 能 に 対 する 影 響 を 評 価 した。 上 記 の 臨 床 試 験 と 2 型 糖 尿 病 患者 (CL CR >50 mL/min)を 対 象 とした 単 回 投 与 時 のデータ( 単 回 投 与 統 合 データ)を 併 合 し、エキセナチド 薬 物動 態 に 関 する 見 かけのクリアランスを 算 出 した。その 結 果 、 正 常 腎 機 能 を 有 する 被 験 者 に 対 し 軽 度 、 中 等 度腎 機 能 障 害 患 者 及 び 末 期 腎 不 全 患 者 で 見 かけのクリアランスはそれぞれ 約 13%、36% 及 び 84% 低 下 した。腎 機 能 障 害 ( 軽 度 、 中 等 度 及 び 末 期 腎 不 全 )を 有 する 被 験 者 でのエキセナチドの 見 かけのクリアランスの 分 布(GWAB 試 験 及 び 単 回 投 与 統 合 データ)○、□、△ 及 び◇はGWAB 試 験 のデータを 示 す。◆ 及 び■は 単 回 投 与 統 合 データを 示 す。被 験 者 222( 中 等 度 の 腎 機 能 障 害 を 有 する 被 験 者 、GWAB 試 験 )は、 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 推 移 が異 常 な 低 値 を 示 したため 除 いた( 最 高 濃 度 34.6 pg/mL)46


腎 機 能 障 害 によるエキセナチドの 見 かけのクリアランスへの 影 響腎 機 能n注 1)見 かけのクリアランス(L/h)正 常 群 に 対 する 比(95% 信 頼 区 間 )p 値正 常(CL CR >80 mL/min)軽 度 腎 機 能 低 下(CL CR =50~80 mL/min)71 8.14 - -12 7.110.87(0.69, 1.11)0.2581中 等 度 腎 機 能 低 下(CL CR =30~50 mL/min)6 5.190.64(0.46, 0.89)0.0083末 期 腎 不 全( 血 液 透 析 )注 1) 最 小 二 乗 幾 何 平 均 値8 1.3(GWAB 試 験 及 び 単 回 投 与 投 合 データ)0.16(0.12, 0.22)


エキセナチド10 μgを 皮 下 投 与 したときの 腎 機 能 及 び 抗 体 別 のAUC 推 定 値 の 比 較 ( 日 本 人 )外 国 人 の 母 集 団 薬 物 動 態 / 薬 力 学 (Population PK/PD) 解 析 から、ベースライン 値 に 対 するグルコースAUC 0-3h の 最 大 減 少 率 (%)を 予 測 すると、 抗 体 陰 性 被 験 者 では34%、 陽 性 被 験 者 では26%であり、 両 群 間の 差 は 小 さく、かつ 個 々の 被 験 者 間 でばらつきが 大 きかった。よって、 抗 体 価 による 用 量 調 節 は 必 要 ないと考 えられる。(4) 中 毒 域該 当 資 料 なし(5) 食 事 ・ 併 用 薬 の 影 響1) 食 事 の 影 響該 当 資 料 なし< 参 考 : 食 事 と 本 剤 投 与 時 期 の 食 後 血 糖 (PD)に 及 ぼす 影 響 ( 外 国 人 ) [1]>2 型 糖 尿 病 患 者 18 例 を 対 象 に 食 事 と 本 剤 の 投 与 時 期 の 食 後 血 糖 に 及 ぼす 影 響 について 検 討 した。 食 前(60、15 分 前 ) 及 び 食 直 前 にエキセナチド10 μgを 単 回 皮 下 投 与 したとき、 食 後 血 糖 のC max は 顕 著 に 低 下 した。 一 方 、 食 後 (30、60 分 後 )にエキセナチドを 投 与 したときの 食 後 血 糖 のC max はプラセボ 投 与 時 と 同 程 度であった。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。48


食 事 に 対 してエキセナチドの 投 与 時 期 を 変 化 させたときの2 型 糖 尿 病 患 者 の食 後 血 漿 中 グルコース 濃 度 推 移2) 併 用 薬 の 影 響1 アセトアミノフェン( 外 国 人 ) [18]健 康 成 人 34~39 例 に 本 剤 10 μg と 同 時 又 は 1、2 及 び 4 時 間 後 にアセトアミノフェン 1000 mg を 併 用 投 与したとき、プラセボ 投 与 と 比 べ、tmax は 0.3~3.6 時 間 遅 延 し、Cmax 及 び AUC は 37~56% 及 び 14~24% 低下 した。その 影 響 は 本 剤 投 与 1 又 は 2 時 間 後 が 最 も 顕 著 であった。 本 剤 投 与 1 時 間 前 にアセトアミノフェンを 併 用 投 与 したとき、アセトアミノフェンの 血 漿 中 濃 度 に 変 化 はみられなかった。2 ロバスタチン( 国 内 未 承 認 、 外 国 人 ) [19]健 康 成 人 22 例 を 対 象 にロバスタチン 40 mg 単 独 投 与 及 びエキセナチド 10 μg と 併 用 投 与 したときの 血 漿 中ロバスタチン 濃 度 推 移 及 びロバスタチンの 薬 物 動 態 パラメータを 以 下 に 示 す。エキセナチド 併 用 投 与 時 のロバスタチンの t max ( 中 央 値 )は 約 4 時 間 遅 延 し、AUC 及 び C max はそれぞれ 単 独 投 与 時 よりも 40% 及 び 28%低 下 した。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。49


健 康 成 人 にロバスタチン40 mgを 単 回 単 独 投 与 ( 第 1 日 目 ) 及 びエキセナチドと 併 用 投 与 ( 第 4 日 目 )したときの 血 漿 中 ロバスタチン 濃 度 推 移エキセナチド 併 用 時 のロバスタチンの 臨 床 効 果 との 関 係 を 検 討 するために 行 った 外 国 第 Ⅲ 相 試 験 3 試 験 (30週 のプラセボ 対 照 試 験 )の 併 合 解 析 では、HMG-CoA 還 元 酵 素 阻 害 剤 服 用 中 の 被 験 者 の 脂 質 プロファイルはエキセナチド 併 用 による 影 響 を 受 けなかった。「Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 7. 相 互 作 用 」の 項 参 照 。3 ワルファリン( 外 国 人 ) [20]健 康 成 人 15 例 にワルファリン 25 mg とエキセナチド 10 μg を 併 用 投 与 したとき、ワルファリンの t max は2 時間 遅 延 したが、AUC τ,ss 及 びC max,ss に 影 響 は 認 められなかった。ワルファリンとエキセナチドの 併 用 投 与 は、プロトロンビン 時 間 - 国 際 標 準 化 比 (INR)に 影 響 を 及 ぼさなかった。「Ⅷ, 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 7. 相 互 作 用 」の 項 参 照 。4 リシノプリル( 外 国 人 ) [21]リシノプリル(5~20 mg/ 日 )による 治 療 で 血 圧 が 安 定 している 軽 度 ~ 中 等 度 の 高 血 圧 患 者 22 例 にリシノプリルとエキセナチドを 併 用 投 与 したとき、 定 常 状 態 のリシノプリルのt max は2 時 間 延 長 したが、 用 量 及 び 体 重 で基 準 化 したC max,ss 及 びAUC τ,ss に 変 化 は 認 められなかった。注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。50


5 ジゴキシン( 外 国 人 ) [22]健 康 成 人 23 例 にジゴキシンとエキセナチドを 併 用 投 与 したとき、 定 常 状 態 のジゴキシンのt max はジゴキシン 単独 投 与 時 と 比 べ 約 2.5 時 間 延 長 し、C max,ss は 約 18% 低 下 した。エキセナチド 併 用 時 の 被 験 者 個 々のジゴキシンのC max,ss は 治 療 濃 度 の 範 囲 内 であった。また、 定 常 状 態 におけるジゴキシンのAUCは 本 剤 併 用 による 変 化は 認 められなかった。6 経 口 避 妊 薬 ( 外 国 人 ) [23]健 康 成 人 女 性 38 例 に 経 口 避 妊 薬 (エチニルエストラジオール 30 μg、レボノルゲストレル 150 μg の 配 合剤 )とエキセナチド 10 μg の 併 用 投 与 において、エキセナチド 投 与 1 時 間 前 に 経 口 避 妊 薬 を 投 与 したとき、経 口 避 妊 薬 の 薬 物 動 態 の 変 化 は 認 められなかった。 一 方 、エキセナチド 投 与 30 分 後 に 経 口 避 妊 薬 を 投 与すると、 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 による 約 3~4 時 間 の t max の 遅 延 が 認 められたが、 経 口 避 妊 薬 の 血 中 濃 度の 曝 露 量 (AUC)には 変 化 はみられなかった。薬 物 相 互 作 用 試 験 結 果 の 要 約投 与 時 間 : 本 剤 投 与 後 の 経 口 薬 の 投 与 時 間 、n:プラセボ/ 本 剤 又 は 単 剤 / 本 剤AUC 比 、C max 比 : 本 剤 /プラセボ 又 は 本 剤 / 単 剤 、t max 差 : 本 剤 -プラセボ 又 は 単 剤経 口 避 妊 薬 (エチニルエストラジオール 30μg、レボノルゲストレル 150μg)注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。51


(6) 母 集 団 (ポピュレーション) 解 析 により 判 明 した 薬 物 体 内 動 態 変 動 要 因 ( 日 本 人 )2 型 糖 尿 病 患 者 におけるエキセナチドの 薬 物 動 態 は、1 次 吸 収 過 程 を 含 む1-コンパートメントモデルで 説 明 可能 であった。 最 終 モデルの 母 集 団 薬 物 動 態 パラメータの 推 定 値 を 次 表 に 示 す。エキセナチドの 見 かけのクリアランス(CL/F)に 対 して、 年 齢 、 性 別 及 び 体 重 は 有 意 な 影 響 を 与 えなかったが、(i)クレアチニンクリアランス、(ii)エキセナチド 抗 体 の 有 無 及 び(iii)エキセナチドの 用 量 は 統 計 学 的 に 有 意 な 共変 量 であった。(i) クレアチニンクリアランス:エキセナチドの 消 失 に 腎 排 泄 の 寄 与 が 大 きいことを 反 映 して、エキセナチドのCL/F は 概 して、クレアチニンクリアランスの 低 下 とともに 低 下 した。(ii) エキセナチド 抗 体 の 有 無 : 正 常 腎 機 能 を 有 する 被 験 者 にエキセナチド10 μgを 投 与 したときの 抗 体 陰 性及 び 抗 体 陽 性 被 験 者 のCL/Fの 推 定 値 は、それぞれ8.08 及 び4.53 L/hであった。エキセナチドのAUCの推 定 値 は、 抗 体 価 の 増 加 とともに 増 加 したが、 抗 体 価 ごとのAUCの 推 定 値 には 重 なりが 認 められた。(iii) エキセナチドの 用 量 : 用 量 が 有 意 な 共 変 量 として 検 出 されたが、その 影 響 の 程 度 はわずかであった。被 験 者 の 母 集 団 薬 物 動 態 解 析 の 最 終 モデルにおけるパラメータ 推 定 値パラメータ母 集 団 パラメータ 推 定 値(%SE)個 体 間 変 動(%SE)吸 収 速 度 定 数K a (hr -1 ) 0.849(9.15) 90.3%(22.0)見 かけのクリアランスCL/F(L/hr)注 1CL/F に 対 するクレアチニンクリアランスの 影 響注 2CL/F に 対 するエキセナチド 用 量 の 影 響注 3CL/F に 対 する 抗 体 有 無 の 影 響8.97 (4.78)0.0670(22.2)-0.151 (22.6)-0.439 (14.6)48.5%(17.0)見 かけの 分 布 容 積V/F(L) 18.3(6.34) 49.4%(21.8)CL/F と V/F の 相 互 作 用 の 項 0.125(23.8)残 差 変 動Additive(pg/mL) 4.03(34.8)比 例 誤 差 20.3%(12.0)略 語 :F = バイオアベイラビリティ、SE = 標 準 誤 差注 1 CL/F = 8.97 + (クレアチニンクリアランス – 90.7) * 0.067注 2 CL/F = 8.97 * (エキセナチド 用 量 /5) -0.151注 3 CL/F = (8.97 * 2 -0.151 ) * (1 + I1 * -0.439)ここで クレアチニンクリアランス = 90.7 mL/min、エキセナチド 用 量 = 10 μg抗 体 陰 性 時 は I1 = 0、 抗 体 陽 性 時 は I1 = 1注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。52


2. 薬 物 速 度 論 的 パラメータ(1) コンパートメントモデル単 回 及 び 反 復 皮 下 投 与 時 の 薬 物 動 態 パラメーターの 解 析 はノンコンパートメント 法 により 行 った。母 集 団 薬 物 動 態 パラメーターの 解 析 は、1 次 吸 収 過 程 を 含 む 1-コンパートメントモデルを 用 いて 行 った。(2) 吸 収 速 度 定 数 ( 日 本 人 )Ka:0.849 hr -1 (2 型 糖 尿 病 患 者 における 母 集 団 薬 物 動 態 解 析 による 推 定 値 )(3) バイオアベイラビリティ該 当 資 料 なし< 参 考 ( 外 国 人 ) [17]>2 型 糖 尿 病 患 者 25 例 に3つの 異 なる 投 与 部 位 ( 腹 部 、 上 腕 部 、 大 腿 部 )に 本 剤 10 μg 単 回 皮 下 投 与 したとき、絶 対 的 バイオアベイラビリティ(AUC 比 [95% 信 頼 区 間 ])は、 腹 部 で1.21[0.96, 1.53]、 上 腕 部 で1.13[0.89,1.43] 及 び 大 腿 部 で1.18[0.93,1.49]であった。なお、 静 脈 内 投 与 時 のAUCの 個 体 間 変 動 が 大 きく、 一 部 の 被 験者 でAUCが 低 値 を 示 したことから 絶 対 的 バイオアベイラビリティが1を 超 える 値 となった。(4) 消 失 速 度 定 数該 当 資 料 なし(5) クリアランス( 日 本 人 )日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 1 日 2 回 投 与 製 剤 10μg を 反 復 皮 下 投 与 したときの 見 かけのクリアランス(CLss/F)の 幾 何 平 均 値 は 10.1 L/h( 変 動 係 数 31.8%)であった。(6) 分 布 容 積外 国 人 2 型 糖 尿 病 患 者 24 例 に 本 剤 1μg を 単 回 静 脈 内 投 与 したときの 分 布 容 積 [ 中 央 値 ( 最 小 値 、 最 大 値 )]は 21.84(8.2~61.4)L であった。なお、 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 にエキセナチド 1 日 2 回 投 与 製 剤 10μg を 反 復 皮 下 投 与 したときの 見 かけの分 布 容 積 の 平 均 値 は 19.1 L であった。(7) 血 漿 蛋 白 結 合 率該 当 資 料 なし注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg を 1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。53


3. 吸 収(1) 吸 収 部 位皮 下 組 織(2) 吸 収 率「Ⅶ. 薬 物 動 態 2. 薬 物 速 度 論 的 パラメータ (3)バイオアベイラビリティ」の 項 参 照(3) 腸 肝 循 環該 当 資 料 なし4. 分 布(1) 血 液 - 脳 関 門 通 過 性該 当 資 料 なし(2) 血 液 - 胎 盤 関 門 通 過 性該 当 資 料 なし< 参 考 >動 物 試 験ラット: 妊 娠 ラットにエキセナチド 21 又 は 210 μg を 単 回 皮 下 投 与 した 結 果 、 母 動 物 の 血 漿 中 エキセナチド 濃度 が 高 いにも 関 わらず(210 μg 投 与 で 971822 pg/mL)、 羊 水 と 胎 児 血 液 中 にエキセナチドは 検 出 されなかった。マウス:マウスの 妊 娠 6~18 日 にエキセナチド 6~760 μg/kg を 1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 した 結 果 、 母 動 物 の血 漿 中 エキセナチド 濃 度 に 対 する 胎 児 の 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 の 平 均 値 の 割 合 は 0.8~2.5%であった。ウサギ:ウサギの 妊 娠 6~24 日 にエキセナチド 2~260 μg/kg を 1 日 2 回 反 復 皮 下 投 与 した 結 果 、 母 動 物 の血 漿 中 エキセナチド 濃 度 に 対 する 胎 児 の 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 の 平 均 値 の 割 合 は 0~0.8%であった。ヒト 胎 盤 を 用 いた ex vivo 試 験 [24]ヒト 胎 盤 灌 流 システムを 用 いて、 灌 流 液 中 のエキセナチド 濃 度 300 pg/mL 及 び 3000 pg/mL でのエキセナチドの 胎 盤 通 過 性 を 評 価 した( 対 照 ペプチド:インスリン)。 灌 流 液 中 の 胎 児 側 のエキセナチド 濃 度 は 母 体 側 濃 度の 0.8~1.7%であった(インスリンは 0.5~5.4%)。54


(3) 乳 汁 への 移 行 性該 当 資 料 なし< 参 考 >授 乳 中 のマウスに 380 μg/kg/1 回 投 与 量 (760 μg/kg/ 日 )のエキセナチドを 皮 下 投 与 したときの 乳 汁 中 エキセナチド 濃 度 は、 血 漿 中 濃 度 の 約 2.5%で、 乳 汁 中 に 移 行 することが 認 められた。(4) 髄 液 への 移 行 性該 当 資 料 なし(5) その 他 の 組 織 への 移 行 性該 当 資 料 なし5. 代 謝(1) 代 謝 部 位 及 び 代 謝 経 路該 当 資 料 なし< 参 考 >GLP-1 分 解 に 関 与 する 内 因 性 ペプチド 分 解 酵 素 であるジペプチジルペプチダーゼ-4を 用 いたin vitro 試 験 において、エキセナチドはこの 酵 素 による 分 解 に 対 して 抵 抗 性 であることが 示 された。エキセナチドは 腎 臓 で 分 解 されると 考 えられ、ヒト 腎 臓 膜 分 画 を 用 いた 試 験 においてアミノ 酸 配 列 21-22 位 間 、22-23 位 間 で 切 断 された4つのフラグメント[エキセナチド(1-21)、エキセナチド(22-39)、エキセナチド(1-22) 及 びエキセナチド(23-39)]が 検出 された。(2) 代 謝 に 関 与 する 酵 素 (CYP450 等 )の 分 子 種該 当 資 料 なし(3) 初 回 通 過 効 果 の 有 無 及 びその 割 合該 当 資 料 なし(4) 代 謝 物 の 活 性 の 有 無 及 び 比 率該 当 資 料 なし(5) 活 性 代 謝 物 の 速 度 論 的 パラメータ該 当 資 料 なし55


6. 排 泄(1) 排 泄 部 位 及 び 経 路該 当 資 料 なし< 参 考 >非 臨 床 試 験 から、エキセナチドは 主 として 腎 臓 で 分 解 されることにより 消 失 することが 示 された。ラットに 静 脈 内持 続 投 与 した 試 験 において、 尿 中 に 未 変 化 体 はほとんど 存 在 しなかったことから、 本 剤 は 腎 臓 で 糸 球 体 濾 過 を受 けた 後 に 分 解 されるものと 考 えられる。(2) 排 泄 率該 当 資 料 なし(3) 排 泄 速 度該 当 資 料 なし7. 透 析 等 による 除 去 率腹 膜 透 析 、 血 液 透 析 、 直 接 血 液 灌 流該 当 資 料 なし56


Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目1. 警 告 内 容 とその 理 由該 当 しない2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む)1. 本 剤 の 成 分 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者2. 糖 尿 病 性 ケトアシドーシス、 糖 尿 病 性 昏 睡 又 は 前 昏 睡 、1 型 糖 尿 病 の 患 者 [ 輸 液 及 びインスリン 製 剤 による 速 やかな 高 血 糖 の 治 療 が 必 須 となるので、 本 剤 の 投 与 は 適 さない。]3. 重 症 感 染 症 、 手 術 等 の 緊 急 の 場 合 [インスリン 製 剤 による 血 糖 管 理 が 望 まれるので、 本 剤 の 投 与 は適 さない。]4. 透 析 患 者 を 含 む 重 度 腎 機 能 障 害 のある 患 者 [ 本 剤 の 消 化 器 系 副 作 用 により 忍 容 性 が 認 められていない。](「 薬 物 動 態 」の 項 参 照 )( 解 説 )1. 本 剤 の 成 分 に 対 する 過 敏 症 の 既 往 がある 患 者 に 本 剤 を 再 投 与 した 場 合 、 再 び 過 敏 症 状 が 発 現 する 可 能性 が 十 分 考 えられるので、このような 患 者 には 本 剤 の 投 与 を 避 けること。2. 糖 尿 病 性 ケトアシドーシス、 糖 尿 病 性 昏 睡 又 は 前 昏 睡 、1 型 糖 尿 病 の 患 者 に 対 しては、 輸 液 及 びインスリン 製 剤 による 速 やかな 治 療 が 必 須 となるため、このような 患 者 には 本 剤 の 投 与 を 避 けること。3. 重 症 感 染 症 、 手 術 等 の 緊 急 の 場 合 には、 本 剤 ではなく、インスリン 製 剤 を 使 用 すること。4. 外 国 臨 床 試 験 において、 腎 機 能 障 害 のある 患 者 で 本 剤 のクリアランスの 低 下 が 報 告 されている。 特 に 透析 患 者 を 含 む 重 度 の 腎 機 能 障 害 のある 患 者 では、 悪 心 、 嘔 吐 、 下 痢 等 の 消 化 器 系 の 副 作 用 の 発 現 により 脱 水 状 態 に 至 り、 腎 機 能 障 害 が 悪 化 するおそれがある。このような 患 者 には 本 剤 の 投 与 を 避 けること。「Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1. 血 中 濃 度 の 推 移 ・ 測 定 法 (3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 2) 腎 機能 障 害 患 者 における 薬 物 動 態 ( 外 国 人 )」の 項 参 照 。3. 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由「Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 」の 項 参 照 。4. 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由「Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 」の 項 参 照 。57


5. 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由(1) 糖 尿 病 胃 不 全 麻 痺 等 の 重 度 の 胃 腸 障 害 のある 患 者 [ 十 分 な 使 用 経 験 がなく、これらの 症 状 が 悪 化 するおそれがある。](2) 中 等 度 又 は 軽 度 の 腎 機 能 障 害 のある 患 者 [ 十 分 な 使 用 経 験 がない。](「 薬 物 動 態 」の 項 参 照 )(3) 肝 機 能 障 害 のある 患 者 [ 十 分 な 使 用 経 験 がない。](4) 膵 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 (「 副 作 用 」の 項 参 照 )(5) 腹 部 手 術 の 既 往 又 は 腸 閉 塞 の 既 往 のある 患 者 [ 腸 閉 塞 を 起 こすおそれがある。](「 副 作 用 」の 項 参照 )(6) 高 齢 者 (「 高 齢 者 への 投 与 」、「 薬 物 動 態 」の 項 参 照 )(7) 次 に 掲 げる 患 者 又 は 状 態 [ 低 血 糖 を 起 こすおそれがある。]1) 脳 下 垂 体 機 能 不 全 又 は 副 腎 機 能 不 全2) 栄 養 不 良 状 態 、 飢 餓 状 態 、 不 規 則 な 食 事 摂 取 、 食 事 摂 取 量 の 不 足 又 は 衰 弱 状 態3) 激 しい 筋 肉 運 動4) 過 度 のアルコール 摂 取 者( 解 説 )(1) 糖 尿 病 胃 不 全 麻 痺 等 の 重 度 の 胃 腸 障 害 のある 患 者 での 検 討 は 行 われていないが、 本 剤 による 悪 心 、 嘔吐 、 下 痢 等 消 化 器 系 副 作 用 の 発 現 が 報 告 されているので、 糖 尿 病 胃 不 全 麻 痺 等 の 重 度 の 胃 腸 障 害 のある 患 者 には、これらの 症 状 が 悪 化 するおそれがあることを 考 慮 して 慎 重 に 投 与 すること。(2) 中 等 度 又 は 軽 度 の 腎 機 能 障 害 のある 患 者 での 十 分 な 検 討 は 行 われていないので、 慎 重 に 投 与 すること。「2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む)」の 項 参 照 。(3) 肝 機 能 障 害 のある 患 者 での 十 分 な 検 討 は 行 われていないので、 慎 重 に 投 与 すること。(4) 国 内 臨 床 試 験 及 び 海 外 において 膵 炎 の 報 告 がある。 膵 炎 の 既 往 のある 患 者 においては、 膵 炎 が 発 現 するリスクが 高 まる 可 能 性 があるので、 慎 重 に 投 与 すること。「8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。(5) DPP-4 阻 害 薬 、GLP-1 受 容 体 作 動 薬 において 腸 閉 塞 の 報 告 が 集 積 されているため 設 定 した。(6) 一 般 に 高 齢 者 は 生 理 機 能 が 低 下 していることが 多 いことから 設 定 した。「9. 高 齢 者 への 投 与 」の 項 参 照 。(7) 1) 脳 下 垂 体 機 能 不 全 になると、 血 糖 上 昇 作 用 や 催 糖 尿 病 作 用 を 有 する 下 垂 体 分 泌 ホルモンの 分 泌 不 全や 欠 乏 を 引 き 起 こして 糖 新 生 が 減 少 し、そこにインスリン 感 受 性 の 亢 進 も 加 わり、 低 血 糖 を 来 すことが知 られている [25]。また、 副 腎 皮 質 ホルモンであるコルチゾールは、 糖 新 生 を 促 進 してグルカゴン 分 泌 を 刺 激 したり、グルカゴンやエピネフリンによるグリコーゲン 分 解 作 用 を 促 進 する。つまり、 副 腎 機 能 不 全 になると 糖 新 生やグリコーゲン 分 解 の 低 下 などが 生 じ、 低 血 糖 が 起 こりうることが 考 えられている [26]。58


2) 飢 餓 状 態 、 不 規 則 な 食 事 摂 取 状 態 の 患 者 においては、 低 血 糖 を 生 じやすくなる [27] [28]。3) 運 動 すると、 通 常 、 骨 格 筋 のインスリン 感 受 性 が 増 加 する [29] [30]。また、 運 動 による 骨 格 筋 の 血 流 増加 とそれに 伴 うインスリン 及 びグルコースの 組 織 への 到 達 量 の 増 大 により、 運 動 強 度 の 増 加 とともにブドウ 糖 の 利 用 も 増 加 する [29]。4) アルコールを 摂 取 すると 肝 での 糖 新 生 が 抑 制 されて、 低 血 糖 が 増 悪 されるおそれがある [31]。6. 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法(1) 糖 尿 病 の 診 断 が 確 立 した 患 者 に 対 してのみ 適 用 を 考 慮 すること。 糖 尿 病 以 外 にも 耐 糖 能 異 常 ・ 尿 糖陽 性 等 、 糖 尿 病 類 似 の 症 状 を 有 する 疾 患 ( 腎 性 糖 尿 、 甲 状 腺 機 能 異 常 等 )があることに 留 意 すること。(2) 本 剤 の 適 用 はあらかじめ 糖 尿 病 治 療 の 基 本 である 食 事 療 法 、 運 動 療 法 を 十 分 に 行 ったうえで、スルホニルウレア 剤 単 独 療 法 、スルホニルウレア 剤 とビグアナイド 系 薬 剤 の 併 用 療 法 、 又 はスルホニルウレア 剤 とチアゾリジン 系 薬 剤 の 併 用 療 法 を 行 っても 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 に 限 り 考 慮 すること。(「 効 能 ・ 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 」の 項 参 照 )(3) 本 剤 はインスリン 製 剤 の 代 替 薬 ではない。 本 剤 の 投 与 に 際 しては、 患 者 のインスリン 依 存 状 態 を 確 認し、 投 与 の 可 否 を 判 断 すること。インスリン 依 存 状 態 の 患 者 で、インスリン 製 剤 から 本 剤 に 切 り 替 え、 急激 な 高 血 糖 及 び 糖 尿 病 性 ケトアシドーシスが 発 現 した 症 例 が 報 告 されている。(4) 投 与 する 場 合 には、 血 糖 、 尿 糖 を 定 期 的 に 検 査 し、 薬 剤 の 効 果 を 確 かめ、3~4 ヵ 月 間 投 与 して 効 果 が不 十 分 な 場 合 には、 速 やかに 他 の 治 療 薬 への 切 り 替 えを 行 うこと。(5) 投 与 の 継 続 中 に、 投 与 の 必 要 がなくなる 場 合 や、 減 量 する 必 要 がある 場 合 があり、また、 患 者 の 不 養生 、 感 染 症 の 合 併 等 により 効 果 がなくなったり、 不 十 分 となる 場 合 があるので、 食 事 摂 取 量 、 血 糖 値 、感 染 症 の 有 無 等 に 留 意 のうえ、 常 に 投 与 継 続 の 可 否 、 投 与 量 、 薬 剤 の 選 択 等 に 注 意 すること。(6) スルホニルウレア 剤 と 併 用 する 場 合 、 低 血 糖 のリスクが 増 加 するおそれがある。スルホニルウレア 剤 による 低 血 糖 のリスクを 軽 減 するため、スルホニルウレア 剤 と 併 用 する 場 合 には、スルホニルウレア 剤 の減 量 を 検 討 すること。(「 相 互 作 用 」、「 副 作 用 」、「 臨 床 成 績 」の 項 参 照 )(7) 急 性 膵 炎 が 発 現 した 場 合 は、 本 剤 の 投 与 を 中 止 し、 再 投 与 しないこと。 急 性 膵 炎 の 初 期 症 状 ( 嘔 吐 を伴 う 持 続 的 な 激 しい 腹 痛 等 )があらわれた 場 合 は、 使 用 を 中 止 し、 速 やかに 医 師 の 診 断 を 受 けるよう 指導 すること。(「 重 大 な 副 作 用 」の 項 参 照 )(8) 胃 腸 障 害 が 発 現 した 場 合 、 急 性 膵 炎 の 可 能 性 を 考 慮 し、 必 要 に 応 じて 画 像 検 査 等 による 原 因 精 査 を考 慮 する 等 、 慎 重 に 対 応 すること。[「 重 大 な 副 作 用 」の 項 参 照 ](9) インスリン 製 剤 、 速 効 型 インスリン 分 泌 促 進 剤 、α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 又 はジペプチジルペプチダーゼ-4 阻 害 剤 との 併 用 については、 検 討 が 行 われていない。(10) 本 剤 は、スルホニルウレア 剤 との 併 用 により、 低 血 糖 を 起 こすことがあるので、 高 所 作 業 、 自 動 車 の 運転 等 に 従 事 している 患 者 に 投 与 するときは 注 意 すること。また、 患 者 に 対 し、 低 血 糖 症 状 及 びその 対処 方 法 について 十 分 説 明 すること。(「 重 大 な 副 作 用 」の 項 参 照 )( 解 説 )(1) 糖 尿 病 用 薬 に 一 般 的 に 記 載 されている 注 意 事 項 である。 糖 尿 病 の 診 断 については 日 本 糖 尿 病 学 会 の 糖尿 病 の 分 類 と 診 断 基 準 を 参 照 すること。59


(2) 食 事 療 法 、 運 動 療 法 は 糖 尿 病 治 療 の 基 本 である。(3) 本 剤 はインスリン 製 剤 の 代 替 薬 ではない。インスリン 依 存 状 態 の 患 者 (1 型 糖 尿 病 患 者 、インスリン 治 療が 不 可 欠 な 2 型 糖 尿 病 患 者 等 )へは、インスリン 製 剤 から 本 剤 への 切 り 替 えを 行 わないこと。 患 者 のインスリン 依 存 状 態 を 確 認 し、 投 与 の 可 否 を 判 断 すること。インスリン 依 存 状 態 の 特 徴 とは、インスリンが 絶 対 的 に 欠 乏 し、 生 命 維 持 の 為 にインスリン 治 療 が 不 可 欠な 状 態 のことをいう。インスリン 分 泌 能 の 目 安 である、 空 腹 時 血 中 C ペプチド 値 が 0.5 ng/mL 以 下 、24 時間 尿 中 C ペプチド 排 泄 量 が 20 μg/ 日 以 下 であれば、インスリン 依 存 状 態 と 考 えられている [32]。ただし、C ペプチドは 腎 機 能 の 低 下 により、みかけ 上 高 値 に 出 る 場 合 があることもあり 鑑 別 が 難 しいことがあるので、 患 者 の 合 併 症 や 糖 尿 病 治 療 歴 を 確 認 し 総 合 的 に 判 断 すること。海 外 の 市 販 後 において、インスリン 治 療 から 本 剤 に 切 り 替 えることによって、 糖 尿 病 性 ケトアシドーシスが発 現 した 症 例 が 報 告 されている。(4) 本 剤 投 与 時 には、HbA 1C 値 を 含 む 血 糖 、 尿 糖 検 査 を 定 期 的 に 実 施 して、 本 剤 の 薬 効 発 現 の 有 無 を 確 認 すること。3~4 ヵ 月 間 投 与 しても 効 果 不 十 分 な 場 合 は、 他 の 治 療 薬 へ 切 り 替 えを 検 討 すること。スルホニルウレア 剤 (ビグアナイド 系 薬 剤 又 はチアゾリジン 系 薬 剤 との 併 用 を 含 む)で 十 分 な 効 果 が 得 られない 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 179 例 を 対 象 に、 本 剤 5、10 μg 又 はプラセボを 1 日 2 回 24 週 間 皮 下 投与 した。その 結 果 、HbA 1C 値 は、 投 与 開 始 後 12~16 週 まで 低 下 し、その 後 はほぼ 一 定 であった。継 続 試 験 として、52 週 時 まで 投 与 を 継 続 し、 長 期 間 安 定 した 血 糖 コントロールが 得 られた。HbA1C(%) (JDS)国 内 第 III 相 比 較 試 験 におけるHbA 1C 値 (%)の 推 移(5) 経 口 糖 尿 病 用 薬 と 同 様 の 注 意 事 項 である。 患 者 の 状 態 により、 本 剤 での 治 療 が 不 要 な 状 態 まで 改 善 したり、 逆 に 血 糖 コントロールが 乱 れる 場 合 が 予 想 される。したがって、 患 者 の 病 態 をよく 観 察 し、 本 剤 の 投 与継 続 の 可 否 も 含 めて、 治 療 方 針 を 検 討 する 必 要 がある。60


(6) 本 剤 とスルホニルウレア 剤 (SU 剤 )との 併 用 により、 低 血 糖 のリスクが 増 加 するおそれがあり、 十 分 に 注意 することが 必 要 である。SU 剤 による 低 血 糖 のリスクを 軽 減 するため、SU 剤 と 併 用 する 場 合 、SU 剤 の 減量 を 検 討 する 必 要 がある。「7. 相 互 作 用 」 及 び「8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。これまでに 他 のインクレチン 治 療 薬 剤 (DPP-4 阻 害 薬 、GLP-1 受 容 体 作 動 薬 )について、SU 剤 との 併 用 で重 篤 な 低 血 糖 症 を 引 き 起 こす 可 能 性 について Recommendation 文 書 が 報 告 されている [33]。(7) 急 性 膵 炎 が 発 現 した 場 合 には、 投 与 を 中 止 し、 本 剤 を 再 投 与 しないこと。 非 常 にまれながら、 海 外 で 壊 死性 又 は 出 血 性 膵 炎 あるいは 死 亡 に 至 るなどの 致 命 的 な 経 過 をたどった 症 例 が 報 告 されているので、 患 者に 対 し、 急 性 膵 炎 に 特 徴 的 な 症 状 ( 上 腹 部 の 急 性 腹 痛 発 作 や 圧 痛 、 嘔 吐 を 伴 うような 持 続 的 な 激 しい 腹痛 等 )を 説 明 し、 症 状 がみられた 場 合 は、 使 用 を 中 止 し、 医 師 の 診 断 を 受 けるよう 指 導 すること。「8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。(8) 本 剤 で 多 くみられる 副 作 用 として 悪 心 、 嘔 吐 等 があるが、このような 胃 腸 障 害 が 発 現 した 場 合 は 急 性 膵 炎の 可 能 性 もありうることから、 必 要 に 応 じて 画 像 検 査 等 による 原 因 精 査 を 考 慮 する 等 、 慎 重 に 投 与 すること。「8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。(9) インスリン 製 剤 、 速 効 型 インスリン 分 泌 促 進 剤 、α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 またはジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4) 阻 害 剤 と 本 剤 の 併 用 については、 検 討 が 行 われていない。(10) 低 血 糖 により 集 中 力 低 下 、 精 神 障 害 、 意 識 障 害 、 痙 攣 、 昏 睡 等 を 起 こすことがあるので、 高 所 作 業 、 自 動車 の 運 転 等 に 従 事 している 患 者 に 投 与 するときには 注 意 すること。また、 患 者 に 対 して、 低 血 糖 症 状 及 びその 対 処 方 法 について 十 分 に 説 明 し、 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 、 糖 質 を 含 む 食 品 や 砂 糖 を 摂 取 するなどの 適 切 な 処 置 を 行 うこと。「8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。61


7. 相 互 作 用(1) 併 用 禁 忌 とその 理 由該 当 しない(2) 併 用 注 意 とその 理 由薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子糖 尿 病 用 薬ビグアナイド 系 薬 剤スルホニルウレア 剤速 効 型 インスリン 分 泌 促 進 剤α-グルコシダーゼ 阻 害 剤チアゾリジン 系 薬 剤ジぺプチジルペプチダーゼ-4 阻 害 剤インスリン 製 剤 等糖 尿 病 用 薬 との 併 用 時 には、 低 血 糖症 の 発 現 に 注 意 すること。 特 に、スルホニルウレア 剤 と 併 用 する 場 合 、 低血 糖 のリスクが 増 加 する。スルホニルウレア 剤 による 低 血 糖 のリスクを軽 減 するため、スルホニルウレア 剤の 減 量 を 検 討 すること。 低 血 糖 症 状が 認 められた 場 合 には、 糖 質 を 含 む食 品 を 摂 取 するなど 適 切 な 処 置 を 行うこと。(「 重 要 な 基 本 的 注 意 」、「 重 大な 副 作 用 」 及 び「 臨 床 成 績 」の 項 参照 )血 糖 降 下 作 用 が 増 強 される。( 解 説 )これら 糖 尿 病 用 薬 との 併 用 により、 本 剤 の 血 糖 降 下 作 用 が 増 強 される 可 能 性 があるので、 十 分 に 注 意 すること。薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子血 糖 降 下 作 用 が 増 強 される 薬 剤β- 遮 断 剤サリチル 酸 誘 導 体モノアミン 酸 化 酵 素 (MAO) 阻 害 剤 等血 糖 降 下 作 用 が 増 強 されることがあるので、 血 糖 値 モニター、その 他 患者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 し、 必 要 であれば 減 量 する。血 糖 降 下 作 用 が 増 強 される。( 解 説 )これら 血 糖 降 下 作 用 を 増 強 する 薬 剤 と 併 用 により、 本 剤 の 血 糖 降 下 作 用 が 増 強 される 可 能 性 があるので、 十分 に 注 意 すること。β- 遮 断 剤低 血 糖 時 にはアドレナリンのβ2 受 容 体 刺 激 により 肝 の 糖 新 生 が 起 こり 低 血 糖 は 回 復 するが、 非 選 択 性 のβ遮 断 剤 はこの 回 復 を 阻 害 するといわれている [34]。さらにβ 遮 断 剤 には 低 血 糖 に 対 する 交 感 神 経 の 症 状 ( 振戦 、 動 悸 等 )を 不 顕 在 化 し、 低 血 糖 を 遷 延 させる 可 能 性 がある [35]。サリチル 酸 誘 導 体サリチル 酸 誘 導 体 はβ 細 胞 の 糖 に 対 する 感 受 性 の 亢 進 やインスリン 分 泌 の 亢 進 により 血 糖 降 下 作 用 を 示 す[36]。モノアミン 酸 化 酵 素 (MAO) 阻 害 剤MAO 阻 害 剤 はインスリンの 分 泌 を 促 進 し、 糖 新 生 を 阻 害 する [37]。62


薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子血 糖 降 下 作 用 が 減 弱 される 薬 剤 血 糖 降 下 作 用 を 減 弱 させ、 血 糖 値 が 血 糖 降 下 作 用 が 減 弱 される。アドレナリン副 腎 皮 質 ステロイド甲 状 腺 ホルモン 等上 昇 してコントロール 不 良 になることがある。食 後 の 血 糖 上 昇 が 加 わることによる影 響 に 十 分 注 意 すること。併 用 時 は 血 糖 値 コントロールに 注 意し 頻 回 に 血 糖 値 を 測 定 し、 必 要 に 応じ 投 与 量 を 調 節 する。( 解 説 )これら 血 糖 降 下 作 用 を 減 弱 する 薬 剤 と 併 用 により、 本 剤 の 血 糖 降 下 作 用 が 減 弱 される 可 能 性 があるので、 十分 に 注 意 すること。アドレナリンアドレナリンは 肝 での 糖 新 生 を 促 進 し、 末 梢 での 糖 利 用 を 抑 制 する [38]。また、インスリン 分 泌 抑 制 により 血 糖値 を 上 昇 させることも 示 唆 されている [39] [40]。副 腎 皮 質 ステロイド副 腎 皮 質 ステロイドは 末 梢 組 織 でインスリンの 作 用 に 拮 抗 し、また 肝 での 糖 新 生 を 促 進 することにより 血 糖 値を 上 昇 させる [38]。甲 状 腺 ホルモン甲 状 腺 ホルモンは 肝 での 糖 新 生 を 亢 進 させる 可 能 性 がある [41]。吸 収 遅 延 により 効 果 が 減 弱 される薬 剤抗 生 物 質経 口 避 妊 薬 等( 解 説 )薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子併 用 する 経 口 剤 の 作 用 の 発 現 を 遅 らせるおそれがある。 本 剤 と 併 用 する 場 合 、 本 剤を 投 与 する 少 なくとも 1 時 間 前 にこれらの薬 剤 を 服 用 すること。(「 薬 物 動 態 」の 項 参照 )本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 による。抗 生 物 質 など、その 有 効 性 が 濃 度 範 囲 に 依 存 する 薬 剤 と 本 剤 を 併 用 すると、 本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用[18]により、 併 用 する 経 口 剤 の 吸 収 プロファイルが 変 化 する 可 能 性 がある。健 康 成 人 女 性 38 例 に 経 口 避 妊 薬 (エチニルエストラジオール 30 μg、レボノルゲストレル 150 μg の 配 合 剤 )とエキセナチド 10 μg の 併 用 投 与 において、エキセナチド 投 与 1 時 間 前 に 経 口 避 妊 薬 を 投 与 したとき、 経 口 避妊 薬 の 薬 物 動 態 の 変 化 は 認 められなかった。 一 方 、エキセナチド 投 与 30 分 後 に 経 口 避 妊 薬 を 投 与 すると、 胃内 容 物 排 出 遅 延 作 用 による 約 3~4 時 間 の t max の 遅 延 が 認 められたが、 経 口 避 妊 薬 の 血 中 濃 度 の 曝 露 量(AUC)には 変 化 はみられなかった [23]。63


クマリン 系 薬 剤ワルファリンカリウム( 解 説 )薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子ワルファリンの t max が 約 2 時 間 遅 延 したとの 報 告 がある。(「 薬 物 動 態 」の 項 参 照 )ときに 出 血 をともなう INR 増 加 が 報 告 されている。本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 による。本 剤 とワルファリンとの 相 互 作 用 試 験 において、 本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 により、ワルファリンの t max が 約2 時 間 遅 延 した。 相 互 作 用 試 験 ではプロトロンビン 時 間 国 際 標 準 比 (INR)に 影 響 は 認 めなかった [20]が、 海 外市 販 後 の 自 発 報 告 において、ワルファリンとの 併 用 により INR の 増 加 が 報 告 され、 出 血 を 伴 った 事 例 も 認 められたため、 本 剤 と 併 用 する 場 合 には 注 意 が 必 要 である。薬 剤 名 等 臨 床 症 状 ・ 措 置 方 法 機 序 ・ 危 険 因 子HMG-CoA 還 元 酵 素 阻 害 剤 ロバスタチン( 国 内 未 承 認 )の AUC が40%、C max が 28% 低 下 し、t max が 4 時 間 遅本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 による。延 したとの 報 告 がある。(「 薬 物 動 態 」の 項参 照 )( 解 説 )本 剤 とロバスタチンとの 相 互 作 用 試 験 において、 本 剤 の 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 により、ロバスタチンの AUCが40%、C max が 28% 低 下 し、t max が 4 時 間 遅 延 した [19]。このことから、HMG-CoA 還 元 酵 素 阻 害 剤 の 効 果 が減 弱 する 可 能 性 が 考 えられるため、 本 剤 と 併 用 する 場 合 には 注 意 が 必 要 である。64


8. 副 作 用(1) 副 作 用 の 概 要国 内 臨 床 試 験 (スルホニルウレア 剤 との 併 用 )において、 安 全 性 評 価 対 象 288 例 中 224 例 (77.8%)に 副作 用 が 認 められ、 主 なものは、 低 血 糖 症 146 例 (50.7%)、 悪 心 75 例 (26.0%)、 食 欲 減 退 41 例 (14.2%)、腹 部 不 快 感 32 例 (11.1%)、 便 秘 31 例 (10.8%)、 嘔 吐 26 例 (9.0%) 等 であった。( 承 認 時 )( 解 説 )承 認 時 までの 国 内 のプラセボを 対 照 とした 臨 床 試 験 (スルホニルウレア 剤 との 併 用 / 第 Ⅱ 相 及 び 第 Ⅲ 相 試 験 )において、 本 剤 を1 日 2 回 、2.5~10 μg 投 与 した 安 全 性 評 価 対 象 288 例 中 224 例 (77.8%)に 認 められた 副 作用 ( 臨 床 検 査 値 異 常 を 含 む)を「8. 副 作 用 (4) 項 目 別 副 作 用 発 現 頻 度 及 び 臨 床 検 査 値 異 常 一 覧 」に 示 した。(2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状1) 低 血 糖 :スルホニルウレア 剤 との 併 用 により、 低 血 糖 症 状 ( 脱 力 感 、 高 度 の 空 腹 感 、 冷 汗 、 顔 面 蒼 白 、動 悸 、 振 戦 、 頭 痛 、めまい、 嘔 気 、 知 覚 異 常 等 )を 起 こすことがある。 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 、本 剤 あるいは 併 用 している 経 口 糖 尿 病 用 薬 を 一 時 的 に 中 止 するか、あるいは 減 量 するなど 慎 重 に 投与 すること。また、ジペプチジルペプチダーゼ-4 阻 害 剤 で、スルホニルウレア 剤 との 併 用 で 重 篤 な 低 血 糖 症 状 があらわれ、 意 識 消 失 を 来 す 例 も 報 告 されていることから、スルホニルウレア 剤 と 併 用 する 場 合 には、スルホニルウレア 剤 の 減 量 を 検 討 すること。 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 には 通 常 ショ 糖 を 投 与 し、α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 との 併 用 により 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 にはブドウ 糖 を 投 与 すること。2) 腎 不 全 : 腎 不 全 が 報 告 されているので、 患 者 の 状 態 を 注 意 深 く 観 察 しながら 投 与 すること。 特 に、 腎 障害 が 知 られている 薬 剤 を 使 用 している 患 者 又 は 脱 水 状 態 に 至 る 悪 心 ・ 嘔 吐 ・ 下 痢 等 の 症 状 のある 患者 において、 急 性 腎 不 全 、 慢 性 腎 不 全 の 悪 化 、クレアチニン 上 昇 、 腎 機 能 障 害 があらわれ 透 析 を 必要 とする 例 が 報 告 されている。このような 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと。3) 急 性 膵 炎 (0.7%): 急 性 膵 炎 があらわれることがあるので、 急 性 膵 炎 に 特 徴 的 な 症 状 ( 嘔 吐 を 伴 う 持 続的 な 激 しい 腹 痛 等 )に 注 意 し、 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し、 適 切 な 処 置 を 行 うこと。また、 膵 炎 と 診 断 された 場 合 には、 本 剤 を 再 投 与 しないこと。 非 常 にまれであるが、 壊 死 性 又 は 出 血 性膵 炎 あるいは 死 亡 に 至 るなどの 致 命 的 な 経 過 をたどった 症 例 が 報 告 されている。4) アナフィラキシー 反 応 、 血 管 浮 腫 :アナフィラキシー 反 応 、 血 管 浮 腫 があらわれることがあるので、 観 察を 十 分 に 行 い、 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し、 適 切 な 処 置 を 行 うこと。5) 腸 閉 塞 : 腸 閉 塞 があらわれることがあるので、 観 察 を 十 分 に 行 い、 高 度 の 便 秘 、 腹 部 膨 満 、 持 続 する腹 痛 、 嘔 吐 等 の 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し、 適 切 な 処 置 を 行 うこと。( 解 説 )1) スルホニルウレア 剤 (SU 剤 )との 併 用 により、 低 血 糖 症 状 ( 脱 力 感 、 高 度 の 空 腹 感 、 冷 汗 、 顔 面 蒼 白 、 動 悸 、振 戦 、 頭 痛 、めまい、 嘔 気 、 知 覚 異 常 等 )を 起 こすことがある。 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 、 本 剤 あるいは 併 用 している 経 口 糖 尿 病 用 薬 を 一 時 的 に 中 止 するか、あるいは 減 量 するなど 慎 重 に 投 与 し、 糖 質 を 含 む食 品 を 摂 取 するなどの 適 切 な 処 置 を 行 うこと。国 内 第 Ⅱ 相 試 験 及 び 第 Ⅲ 相 試 験 (いずれも SU 剤 との 併 用 )において、 安 全 性 評 価 対 象 288 例 中 224 例(77.8%)に 副 作 用 が 認 められ、その 主 なものとして 低 血 糖 症 (146 例 :50.7%)が 認 められた。国 内 臨 床 試 験 では、 重 篤 な 低 血 糖 症 は 認 められていないが、DPP-4 阻 害 薬 で、 市 販 後 に SU 剤 との 併 用 で65


重 篤 な 低 血 糖 症 を 発 現 し、 意 識 消 失 を 来 した 症 例 が 報 告 されている [42]。SU 剤 による 低 血 糖 症 のリスクを軽 減 するため 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 、SU 剤 を 減 量 又 は 中 止 するなど 慎 重 に 投 与 すること。2) 承 認 時 までの 国 内 臨 床 試 験 では、 腎 不 全 は 認 められていないが、 腎 障 害 が 知 られている 薬 剤 を 使 用 している 患 者 又 は 脱 水 状 態 に 至 る 悪 心 ・ 嘔 吐 ・ 下 痢 等 の 症 状 のある 患 者 において、 急 性 腎 不 全 、 慢 性 腎 不 全 の悪 化 、クレアチニン 上 昇 、 腎 機 能 障 害 があらわれ 透 析 を 必 要 とする 例 が 海 外 で 報 告 されている [43]。 悪 心 ・嘔 吐 ・ 下 痢 などの 消 化 器 系 の 副 作 用 及 び 腎 機 能 変 化 の 徴 候 ・ 症 状 について 経 過 観 察 を 行 い、このような 場合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと。3) 承 認 時 までの 国 内 臨 床 試 験 において 急 性 膵 炎 と 膵 炎 が 各 1 例 報 告 されているが、2 例 とも 標 準 的 な 治 療により 回 復 している。海 外 においても 市 販 後 に 本 剤 で 治 療 された 患 者 で 急 性 膵 炎 を 発 現 した 症 例 が 報 告 されている。また、 非常 にまれであるが、 壊 死 性 又 は 出 血 性 膵 炎 あるいは 死 亡 に 至 るなどの 致 命 的 な 経 過 をたどった 症 例 が 報告 されている。急 性 膵 炎 に 特 徴 的 な 症 状 ( 上 腹 部 の 急 性 腹 痛 発 作 や 圧 痛 、 嘔 吐 を 伴 う 持 続 的 な 激 しい 腹 痛 等 )に 注 意 し、異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し、 医 師 の 診 断 を 受 けるよう 指 導 すること。また、 急 性 膵 炎 が 発 現した 場 合 は 投 与 を 中 止 し、 本 剤 を 再 投 与 しないこと。4) アナフィラキシー 反 応 、 血 管 浮 腫 があらわれることがあるので、 観 察 を 十 分 に 行 い、 異 常 が 認 められた 場 合には 投 与 を 中 止 し、 適 切 な 処 置 を 行 うこと。CCDS(Company Core Data Sheet: 企 業 中 核 データシート) 及 び 外 国 における 市 販 後 の 副 作 用 発 現 状 況 に基 づき 設 定 した。呼 吸 困 難 、 血 圧 低 下 、 頻 脈 、 発 汗 、 全 身 の 発 疹 等 を 伴 うアナフィキシー 反 応 や 血 管 浮 腫 があらわれた 場 合は、 本 剤 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと。なお、 承 認 時 までの 国 内 臨 床 試 験 において 認 められた 副 作 用 のうち、アナフィラキシー 反 応 及 び 血 管 浮 腫はなかった。5) DPP-4 阻 害 薬 、GLP-1 受 容 体 作 動 薬 で 治 療 された 患 者 で、 腸 閉 塞 が 報 告 されている。66


(3) その 他 の 副 作 用次 のような 副 作 用 が 認 められた 場 合 には、 症 状 に 応 じて 適 切 な 処 置 を 行 うこと。副 作 用 分 類 5% 以 上 1~5% 未 満 1% 未 満 頻 度 不 明精 神 神 経 系 頭 痛 浮 動 性 めまい、 味 覚 異 傾 眠常消 化 器悪 心 、 便 秘 、 食 欲 減退 、 嘔 吐 、 腹 部 不 快感 、 腹 部 膨 満 、 下 痢消 化 不 良 、 上 腹 部 痛 、下 腹 部 痛 、 胃 炎 、 十 二指 腸 炎 、 逆 流 性 食 道炎鼓 腸 、おくび肝 臓腎 臓肝 機 能 異 常血 中 クレアチニン 増 加代 謝 異 常 血 糖 値 低 下 体 重 減 少 脱 水皮 膚 発 疹 、 蕁 麻 疹 多 汗 症 、 全 身 性 そう 痒症 、 斑 状 皮 疹 、 丘 疹 、脱 毛 症注 射 部 位その 他注 射 部 位 紅 斑 、 注 射部 位 そう 痒 感倦 怠 感 、 冷 感 、 胸 部不 快 感 、CK(CPK) 上昇注 射 部 位 不 快 感 、 注 射部 位 疼 痛 、 注 射 部 位 発疹 、 注 射 部 位 湿 疹脱 力 感その 他 の 注 射 部 位 反 応神 経 過 敏 ・ 緊 張67


(4) 項 目 別 副 作 用 発 現 頻 度 及 び 臨 床 検 査 値 異 常 一 覧承 認 時 までの 国 内 臨 床 試 験 ( 第 Ⅱ 相 、 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 )の 副 作 用 ( 臨 床 検 査 値 異 常 を 含 む)の 発 現 頻 度器 官 分 類基 本 語2.5 μgn=375 μgn=12610 μgn=125合 計 例 数n=288発 現 例 数 % 発 現 例 数 % 発 現 例 数 % 発 現 例 数 %心 臓 障 害 動 悸 0 0.0% 1 0.8% 1 0.8% 2 0.7%左 脚 ブロック 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%耳 および 迷 路 障 害 耳 鳴 0 0.0% 1 0.8% 1 0.8% 2 0.7%内 分 泌 障 害 甲 状 腺 腫 0 0.0% 0 0.0% 2 1.6% 2 0.7%眼 障 害 眼 瞼 障 害 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%霧 視 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%胃 腸 障 害 悪 心 4 10.8% 25 19.8% 46 36.8% 75 26.0%腹 部 不 快 感 3 8.1% 13 10.3% 16 12.8% 32 11.1%便 秘 4 10.8% 13 10.3% 14 11.2% 31 10.8%嘔 吐 2 5.4% 5 4.0% 19 15.2% 26 9.0%下 痢 0 0.0% 8 6.3% 8 6.4% 16 5.6%腹 部 膨 満 0 0.0% 9 7.1% 6 4.8% 15 5.2%消 化 不 良 0 0.0% 2 1.6% 7 5.6% 9 3.1%胃 炎 0 0.0% 5 4.0% 3 2.4% 8 2.8%上 腹 部 痛 0 0.0% 2 1.6% 5 4.0% 7 2.4%十 二 指 腸 炎 0 0.0% 2 1.6% 2 1.6% 4 1.4%逆 流 性 食 道 炎 0 0.0% 2 1.6% 2 1.6% 4 1.4%下 腹 部 痛 1 2.7% 0 0.0% 2 1.6% 3 1.0%鼓 腸 1 2.7% 0 0.0% 1 0.8% 2 0.7%胃 潰 瘍 0 0.0% 1 0.8% 1 0.8% 2 0.7%口 唇 炎 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%腸 憩 室 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%十 二 指 腸 潰 瘍 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%びらん 性 十 二 指 腸 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%おくび 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%硬 便 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%歯 肉 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%血 便 排 泄 1 2.7% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3%裂 孔 ヘルニア 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%口 の 感 覚 鈍 麻 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%膵 炎 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%急 性 膵 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%歯 周 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%流 涎 過 多 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%全 身 障 害 および 投 与 局 所様 態異 常 感 0 0.0% 0 0.0% 5 4.0% 5 1.7%倦 怠 感 0 0.0% 1 0.8% 4 3.2% 5 1.7%注 射 部 位 紅 斑 0 0.0% 2 1.6% 3 2.4% 5 1.7%注 射 部 位 そう 痒 感 0 0.0% 2 1.6% 2 1.6% 4 1.4%冷 感 0 0.0% 0 0.0% 3 2.4% 3 1.0%胸 部 不 快 感 0 0.0% 1 0.8% 2 1.6% 3 1.0%無 力 症 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%異 物 感 1 2.7% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3%圧 迫 感 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%口 渇 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%注 射 部 位 不 快 感 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%注 射 部 位 湿 疹 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%穿 刺 部 位 疼 痛 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%注 射 部 位 発 疹 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%注 入 に 伴 う 反 応 1 2.7% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3%MedDRA ver. 12.0( 続 く)注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注 射 する。 投 与 開 始 から1ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg、1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。68


承 認 時 までの 国 内 臨 床 試 験 ( 第 Ⅱ 相 、 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 )の 副 作 用 ( 臨 床 検 査 値 異 常 を 含 む)の 発 現 頻 度 ( 続 き)器 官 分 類基 本 語2.5 μgn=375 μgn=12610 μgn=125合 計 例 数n=288発 現 例 数 % 発 現 例 数 % 発 現 例 数 % 発 現 例 数 %肝 胆 道 系 障 害 肝 機 能 異 常 1 2.7% 0 0.0% 2 1.6% 3 1.0%感 染 症 および 寄 生 虫 症 胃 腸 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%肺 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%臨 床 検 査 血 中 ブドウ 糖 減 少 3 8.1% 26 20.6% 36 28.8% 65 22.6%血 中 クレアチンホスホキナーゼ 増 加2 5.4% 1 0.8% 0 0.0% 3 1.0%体 重 減 少 0 0.0% 0 0.0% 3 2.4% 3 1.0%血 中 アミラーゼ 増 加 1 2.7% 0 0.0% 1 0.8% 2 0.7%血 中 アルカリホスファターゼ増 加0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%血 中 クレアチニン 増 加 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%血 圧 低 下 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%血 圧 上 昇 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%癌 胎 児 性 抗 原 増 加 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%γ-グルタミルトランスフェラーゼ 増 加1 2.7% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3%尿 中 ケトン 体 陽 性 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%白 血 球 数 増 加 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%代 謝 および 栄 養 障 害 低 血 糖 症 10 27.0% 60 47.6% 76 60.8% 146 50.7%食 欲 減 退 0 0.0% 9 7.1% 14 11.2% 23 8.0%食 欲 不 振 0 0.0% 3 2.4% 15 12.0% 18 6.3%高 尿 酸 血 症 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%筋 骨 格 系 および 結 合 組 織障 害背 部 痛 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%筋 痙 縮 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%神 経 系 障 害 頭 痛 0 0.0% 1 0.8% 5 4.0% 6 2.1%浮 動 性 めまい 0 0.0% 1 0.8% 1 0.8% 2 0.7%味 覚 異 常 0 0.0% 0 0.0% 2 1.6% 2 0.7%感 覚 鈍 麻 0 0.0% 2 1.6% 0 0.0% 2 0.7%味 覚 減 退 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%腎 および 尿 路 障 害 腎 結 石 症 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%呼 吸 器 、 胸 郭 および 縦 隔障 害アレルギー 性 鼻 炎 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%皮 膚 および 皮 下 組 織 障 害 湿 疹 0 0.0% 1 0.8% 1 0.8% 2 0.7%冷 汗 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%発 疹 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%蕁 麻 疹 0 0.0% 0 0.0% 1 0.8% 1 0.3%血 管 障 害 起 立 性 低 血 圧 0 0.0% 1 0.8% 0 0.0% 1 0.3%MedDRA ver. 12.0注 ) 本 剤 の 承 認 された 用 法 ・ 用 量 : 通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5 μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注 射 する。 投 与 開 始 から1ヵ 月 以 上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10 μg、1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。69


(5) 基 礎 疾 患 、 合 併 症 、 重 症 度 及 び 手 術 の 有 無 等 背 景 別 の 副 作 用 発 現 頻 度該 当 しない(6) 薬 物 アレルギーに 対 する 注 意 及 び 試 験 法「Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 8. 副 作 用 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 」の 項 参 照 。9. 高 齢 者 への 投 与一 般 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 が 低 下 していることが 多 いため、 患 者 の 状 態 を 観 察 しながら 慎 重 に 投 与 すること。[「 薬 物 動 態 」の 項 参 照 ]( 解 説 )一 般 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 が 低 下 していることから、 高 齢 者 に 対 する 一 般 的 注 意 として 設 定 した。外 国 における 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とした 臨 床 試 験 において、 高 齢 者 (15 例 、75~85 歳 、CL CR =30~80mL/min)に 本 剤 5 又 は 10 μg を 単 回 皮 下 投 与 したときの C max 及 び AUC 0-∞ は、 非 高 齢 者 (15 例 、45~65 歳 、CL CR ≥50 mL/min)に 比 べそれぞれ 12% 及 び 41% 増 加 したが、 統 計 学 的 に 有 意 な 差 は 認 められなかった [7]。しかし、 一 般 的 に 高 齢 者 は 生 理 機 能 が 低 下 しており、 高 齢 者 糖 尿 病 の 治 療 にあたっては 注 意 が 必 要 である。10. 妊 婦 、 産 婦 、 授 乳 婦 等 への 投 与(1) 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 本 剤 を 投 与 せず、インスリン 製 剤 を 使 用 すること。[ 妊娠 中 の 投 与 に 関 する 安 全 性 は 確 立 していない。 動 物 実 験 では、 妊 娠 ウサギに 22 μg/kg/ 日 (ヒトに 1回 10 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した 場 合 の 血 漿 中 曝 露 量 の 229 倍 ) 以 上 又 は 妊 娠 マウスに 68 μg/kg/ 日 (ヒトに 1 回 10 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した 場 合 の 血 漿 中 曝 露 量 の 25 倍 ) 以 上 を 皮 下 投 与した 場 合 に、 母 動 物 の 体 重 減 少 及 び 摂 餌 量 低 下 に 起 因 した 胎 児 の 発 育 遅 延 (ウサギ)、 胎 児 骨 格 への 影 響 並 びに 胎 児 と 新 生 児 の 発 育 遅 延 (マウス)が 報 告 されている。](2) 授 乳 婦 に 投 与 する 場 合 には、 授 乳 を 中 止 させること。[ 動 物 実 験 ( 授 乳 マウス)では、 乳 汁 中 へ 移 行 することが 報 告 されている。]( 解 説 )(1) 妊 婦 を 対 象 とした 臨 床 試 験 は 実 施 しておらず、 妊 婦 における 安 全 性 は 確 立 していないことから 設 定 した。動 物 実 験 において、 本 剤 の 大 量 投 与 により、 母 動 物 の 体 重 減 少 及 び 摂 餌 量 低 下 に 起 因 した 胎 児 の 発 育遅 延 (ウサギ)、 胎 児 骨 格 への 影 響 並 びに 胎 児 と 新 生 児 の 発 育 遅 延 (マウス)が 報 告 されている。このことから、 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 投 与 しないことが 望 ましいと 考 えられる。(2) 授 乳 婦 を 対 象 とした 臨 床 試 験 は 実 施 しておらず、 授 乳 婦 における 安 全 性 は 確 立 していないことから 設 定 した。 動 物 実 験 において、 本 剤 は 大 量 投 与 により 授 乳 マウスの 乳 汁 中 に 移 行 することが 報 告 されている。このことから、 授 乳 婦 に 本 剤 を 投 与 する 場 合 には、 授 乳 を 中 止 すること。70


11. 小 児 等 への 投 与低 出 生 体 重 児 、 新 生 児 、 乳 児 、 幼 児 、 又 は 小 児 に 対 する 安 全 性 は 確 立 していない。[ 使 用 経 験 がない。]( 解 説 )低 出 生 体 重 児 、 新 生 児 、 乳 児 、 幼 児 、 又 は 小 児 を 対 象 とした 臨 床 試 験 は 実 施 しておらず、 安 全 性 は 確 立 していないことから 設 定 した。12. 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響該 当 しない13. 過 量 投 与症 状 : 外 国 臨 床 試 験 において 1 回 100 μg( 最 大 推 奨 用 量 の 10 倍 )が 投 与 された 2 型 糖 尿 病 患 者 で、 重 度の 悪 心 ・ 嘔 吐 及 び 血 糖 値 の 急 激 な 低 下 が 報 告 されている。処 置 : 過 量 投 与 となった 場 合 には、 症 状 に 応 じた 支 持 療 法 を 行 うこと。( 解 説 )外 国 臨 床 試 験 において 1 回 100 μg( 最 大 推 奨 用 量 の 10 倍 )が 投 与 された 2 型 糖 尿 病 患 者 3 例 が 報 告 されてる [17]。この 過 量 投 与 により、 重 度 の 悪 心 ・ 嘔 吐 及 び 急 激 な 血 糖 値 の 低 下 が 認 められた。これら 3 例 中 1 例 は 重 症 低 血 糖 症 ( 最 も 低 かった 血 糖 値 は 36 mg/dL)によりグルコースを 静 脈 投 与 し、 他 の 2例 は 予 防 的 にグルコースを 静 脈 投 与 した( 最 も 低 かった 血 糖 値 は、 本 剤 投 与 後 約 1 時 間 でそれぞれ 68 mg/dL及 び 88 mg/dL であった)。悪 心 、 嘔 吐 などの 過 量 投 与 に 伴 う 副 作 用 の 重 症 度 は 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 と 関 連 があった。 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 が 最 も 高 いとき、 副 作 用 は 最 も 強 く、 血 漿 中 エキセナチド 濃 度 が 低 下 するにしたがって 副 作 用 の 重症 度 も 弱 まった。 嘔 吐 は 投 与 後 約 10~12 時 間 で 消 失 し、 被 験 者 は 投 与 後 9~13 時 間 以 内 には 流 動 食 又 はクラッカーを 摂 取 することが 可 能 であった。 本 剤 の 過 量 投 与 と 関 連 がある 他 の 症 状 (1 回 以 上 本 剤 を 過 量 投 与 した 被 験 者 に 認 められた 症 状 )は、 悪 寒 、 洞 性 頻 脈 、 血 圧 上 昇 、 不 随 意 の 筋 痙 縮 であった。 過 量 投 与 した 3 例 は合 併 症 もなく 回 復 し、 試 験 を 中 止 した。過 量 投 与 となった 場 合 には、 症 状 に 応 じた 支 持 療 法 を 行 うこと。71


14. 適 用 上 の 注 意(1) 投 与 時1) 本 剤 は 無 色 澄 明 な 液 である。 液 に 濁 りがある 場 合 、 粒 子 や 変 色 を 認 める 場 合 には 使 用 しないこと。2) 本 剤 のカートリッジに 他 剤 を 補 充 したり、 他 剤 と 混 合 してはならない。3) 本 剤 の 使 用 にあたっては、 必 ず 添 付 の 取 扱 説 明 書 を 読 むこと。4) 本 剤 は JIS T 3226-2 に 準 拠 した A 型 専 用 注 射 針 を 用 いて 使 用 すること。[ 本 剤 は A 型 専 用 注 射 針との 適 合 性 の 確 認 を BD マイクロファインプラス 及 びナノパスニードルで 行 っている。]5) 本 剤 と A 型 専 用 注 射 針 との 装 着 時 に 液 漏 れ 等 の 不 具 合 が 認 められた 場 合 には、 新 しい 注 射 針 に取 り 替 える 等 の 処 置 方 法 を 患 者 に 十 分 指 導 すること。6)1 本 を 複 数 の 患 者 に 使 用 しないこと。(2) 投 与 部 位腹 部 、 大 腿 部 又 は 上 腕 部 に 皮 下 投 与 すること。 同 一 部 位 に 繰 り 返 し 注 射 することは 避 けることが 望 ましい。(3) 投 与 経 路必 ず 皮 下 投 与 とし、 静 脈 内 、 筋 肉 内 には 投 与 しないこと。(4) 保 存 時1) 使 用 前 は 凍 結 を 避 け、2~8℃で 遮 光 保 存 すること。2) 使 用 中 は 25℃ 以 下 で 保 存 すること。 冷 蔵 庫 に 保 存 する 際 は 凍 結 しないよう 注 意 すること。3) 凍 結 した 場 合 は 使 用 しないこと。4) 使 用 開 始 後 30 日 以 内 に 使 用 すること。( 解 説 )(1) 投 与 時1) 本 剤 は 無 色 透 明 な 液 である。 液 に 濁 りがある 場 合 、 粒 子 や 変 色 を 認 める 場 合 には 使 用 しないこと。2)カートリッジに 他 剤 を 補 充 したり 他 剤 と 混 合 したりすると 患 者 に 必 要 な 作 用 発 現 時 間 や 作 用 持 続 時 間 が 得られず、 低 血 糖 や 高 血 糖 などが 発 生 する 可 能 性 がある。3) 本 剤 の 使 用 にあたっては、 必 ず 添 付 の 取 扱 説 明 書 を 熟 読 し、 記 載 されている 手 順 及 び 注 意 を 守 ること。4) 本 剤 を 使 用 する 際 には、JIS T 3226-2 に 準 拠 した A 型 専 用 注 射 針 を 用 いること。なお、 本 剤 は A 型 専 用 注射 針 と 適 合 性 の 確 認 を BD マイクロファインプラス 及 びナノパスニードルで 行 っている。5) 本 剤 と A 型 専 用 注 射 針 との 装 着 時 に 液 漏 れ 等 の 不 具 合 が 認 められた 場 合 には、 新 しい 注 射 針 に 取 り 替える 等 の 処 置 方 法 を 患 者 に 十 分 指 導 すること。6)カートリッジ 内 への 血 液 等 の 混 入 、あるいは 注 入 器 本 体 への 血 液 付 着 等 により、 感 染 症 伝 播 のおそれがあるので、 必 ず 個 々の 患 者 で 処 方 し、1 本 を 複 数 の 患 者 に 使 用 しないこと。(2) 投 与 部 位皮 下 注 射 を 行 う 部 位 は、 皮 下 脂 肪 の 多 い 部 位 である 腹 部 、 大 腿 部 又 は 上 腕 部 が 適 切 である。 注 射 部 位 を 決めた 上 で、 注 射 場 所 を 毎 回 変 更 して 行 うこと。「Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1. 血 中 濃 度 の 推 移 ・ 測 定 法 (3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 4) 投 与 部72


位 による 薬 物 動 態 の 差 ( 外 国 人 )」の 項 参 照 。(3) 投 与 経 路必 ず 皮 下 投 与 で 行 うこと。 本 剤 の 静 脈 内 又 は 筋 肉 内 投 与 での 安 全 性 又 は 有 効 性 は 確 立 していない。(4) 保 存 時1) 使 用 前 は 凍 結 を 避 け、2~8℃で 遮 光 保 存 すること。2) 安 定 性 試 験 の 結 果 より、 使 用 開 始 後 25℃で 保 存 した 場 合 、 本 剤 は 30 日 まで 安 定 であることを 確 認 している(「Ⅵ. 製 剤 に 関 する 項 目 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 」の 項 参 照 )。3) 凍 結 した 場 合 は 使 用 しないこと。4) 使 用 開 始 後 30 日 以 内 に 使 用 すること。15. その 他 の 注 意2 年 間 のがん 原 性 試 験 で、250μg/kg/ 日 (ヒトに 1 回 10 μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した 場 合 の 血 漿 中 曝 露量 の 143 倍 )の 投 与 により 甲 状 腺 C 細 胞 腺 腫 の 発 生 率 の 増 加 が 雌 ラットで 認 められたが、 雄 ラット 及 び 雌 雄マウスでは 甲 状 腺 C 細 胞 腺 腫 の 増 加 はなかった。また、 甲 状 腺 C 細 胞 癌 の 発 生 は 認 めなかった。( 解 説 )マウス 及 びラットのがん 原 性 試 験 では、18、70、250 μg/kg/ 日 (マウスでヒト 曝 露 量 の 14、31、105 倍 、ラットで5~6、25~27、142~143 倍 に 相 当 する 用 量 )の 本 剤 を 2 年 間 にわたり 1 日 1 回 皮 下 投 与 したところ、250 μg/kg/ 日 群 の 雌 ラットで 甲 状 腺 C 細 胞 腺 腫 の 発 生 率 の 増 加 が 認 められたが、 雄 ラット 及 び 雌 雄 マウスでは 甲 状 腺 C 細 胞 腺 腫 の 増 加 は 認 められなかった。また、250 μg/kg/ 日 群 の 雌 ラットでは、 甲 状 腺 C 細 胞 癌 の発 生 は 認 められなかった。16. その 他該 当 しない73


Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目1. 薬 理 試 験(1) 薬 効 薬 理 試 験「Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 」の 項 参 照 。(2) 副 次 的 薬 理 試 験該 当 資 料 なし(3) 安 全 性 薬 理 試 験調 査 項 目種 、 系 統 又 は 細 胞 種性 / 例 数 / 群中 枢 神 経 系 及 び 自 律 神 経 系行 動マウス (ICR)(Irwin 変 法 )雄 10 匹 / 群自 発 運 動鎮 痛 作 用 (フェニルキノン 誘 発 ライシング 法 )痙 攣 誘 発 作 用協 調 運 動(Rota-rod 法 )睡 眠 時 間 延 長 (ヘキソバルビタール 誘 発 )循 環 器 系一 般 状 態 、 体 重 、 血圧 、+dP/dt、 心 拍 数 、体 温 、 活 動 性 、 心 電 図心 電 図 (RR 間 隔 、QT間 隔 、 心 拍 数 等 )hERG 電 流 阻 害 作 用呼 吸 器 系呼 吸 深 度 、 速 さ、 規 律性 、 一 般 状 態一 般 状 態一 般 状 態 、 摘 出 肺 組 織剖 検水 及 び 電 解 質 代 謝尿 量 、ナトリウム 排 泄量 、カリウム 排 泄 量 、血 圧a: 溶 媒 対 照 群マウス (ICR)雄 8 匹 / 群マウス (ICR)雄 10 匹 / 群マウス (ICR)雄 10 匹 / 群マウス (ICR)雄 10 匹 / 群マウス (ICR)雄 10 匹 / 群サル(Macaca fascicularis)雄 3 匹 ・ 雌 1 匹 / 群サル(Macaca fascicularis)雄 6 匹 ・ 雌 6 匹 / 群hERG 発 現 細 胞(HEK293)マウス (ICR)雄 10 匹 / 群ラット (SD)雄 2 匹 ・ 雌 2 匹 / 群サル(Macaca fascicularis)雄 2 匹 ・ 雌 2 匹 / 群マウス (CD-1)雄 20-25 匹 ・ 雌 20-25 匹 / 群ラット (SD)雄 10-20 匹 ・ 雌 10-20 匹 / 群サル(Macaca fascicularis)雄 6 匹 ・ 雌 6 匹 / 群マウス (NIH Swiss)( 麻 酔 下 )雌 3-4 匹 / 群エキセナチドの 安 全 性 薬 理 試 験濃 度 (nmol/L)、 又 は用 量 (μg/kg)、 投 与 経 路0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )0 a , 30, 300, 1000 μg/kg皮 下 投 与 ( 単 回 )結 果300 μg/kg(2 匹 ) 及 び1500 μg/kg(4 匹 )で 四 肢 緊張 及 び 握 力 の 軽 度 な 低 下用 量 に 依 存 した 自 発 運 動 の低 下影 響 なし影 響 なし影 響 なし影 響 なし0 a , 2.2, 18, 150 μg/kg/day皮 下 投 与0 a , 5.9, 91.1 μmol/L 影 響 なし0 a , 30, 300, 1500 μg/kg静 脈 内 投 与 ( 単 回 )最 大 30000 μg/kg 皮 下 投 与( 漸 増 単 回 )最 大 5000 μg/kg 皮 下 投 与 ( 単 回 )最 大 760 μg/kg/day 皮 下 投 与( 最 長 182 日 間 反 復 投 与 )最 大 250 μg/kg 皮 下 投 与( 最 長 91 日 間 反 復 投 与 )最 大 150 μg/kg 皮 下 投 与( 最 長 273 日 間 反 復 投 与 )0 a , 2.1 μg/ 匹皮 下 投 与 ( 単 回 )身 体 活 動 低 下その 他 の 測 定 項 目 に関 する 影 響 なし影 響 なし影 響 なし影 響 なし影 響 なし利 尿 作 用 、ナトリウム 排 泄の 増 加 、 血 圧 に 影 響 なし74


(4) その 他 の 薬 理 試 験該 当 資 料 なし2. 毒 性 試 験(1) 単 回 投 与 毒 性 試 験 (マウス、ラット、サル)動 物 種 / 系 統 / 投 与 量 (μg/kg)/動 物 数 / 群 投 与 経 路 / 投 与 期 間マウス0、30、300、1,500ICR静 脈 内雄 10 匹SD ラット雄 2 匹雌 2 匹SD ラット雄 5 匹雌 5 匹カニクイザル雄 1 匹雌 1 匹100、300、1,000, 3,000、10,000、30,000皮 下 / 漸 増 投 与30、300、3,000皮 下100、300、1,000、3,000、5,000皮 下 / 漸 増 投 与概 略 の 致 死 量(μg/kg)雄>1,500雌 雄 とも>30,000雌 雄 とも>3,000雌 雄 とも>5,000特 記 すべき 所 見>300 μg/kg: 握 力 、 四 肢 緊 張 低 下 。>30 μg/kg: 活 動 性 の 低 下 。その 他 特 記 所 見 なし。30,000 μg/kg: 円 背 位 、 被 毛 の 汚 れ、 立 毛 。その 他 特 記 所 見 なし。3,000 μg/kg: 軽 度 の 体 重 減 少 。その 他 特 記 所 見 なし。>3,000 μg/kg: 摂 餌 量 の 低 下 。その 他 特 記 所 見 なし。(2) 反 復 投 与 毒 性 試 験 (マウス、ラット、サル)動 物 種 / 系 統 投 与 量 (μg/kg/ 日 )/ 無 毒 性 量動 物 数 / 群 投 与 経 路 / 投 与 頻 度 / 投 与 期 間 (μg/kg/ 日 )特 記 すべき 所 見CD-1 マウス雄 10 匹 、 雌 10 匹CD-1 マウス0、760皮 下 /BID/28 日 間0、6、68、760760760> 6 μg/kg/ 日 : 体 重 、↑ 摂 餌 量 ↑、 耳 下 腺 での 好 塩 基 性 変 化 。> 18 μg/kg/ 日 : 摂 水 量 ↑。雄 21 匹 、 雌 21 匹CD-1 マウス皮 下 /BID/91 日 間0、18、70、250250上 記 所 見 は、30 日 間 の 回 復 期 間 終 了 時 までに 部 分 的 あるいは 完 全 に 回 復 。雄 10~20 匹 、雌 10~20 匹皮 下 /QD/91 日 間免 疫 原 性 はごく 弱 く、 対 照 群 とエキセナチド 投与 群 のエキセナチド 抗 体 の 反 応 性 は 同 程 度 。その 他 に 特 記 所 見 なし。CD-1 マウス雄 25 匹 、 雌 25 匹SD ラット0、18、116、760皮 下 /BID/182 日 間0、10、100、1,0007601,000> 10 μg/kg/ 日 : 活 動 性 ↓、 流 涎 、 体 重 ↓、 副腎 重 量 ↑。> 18 μg/kg/ 日 : 摂 餌 量 ↓、 摂 水 量 ↑、 甲 状雄 10 匹 、 雌 10 匹SD ラット皮 下 /QD/28 日 間0、18、70、250250腺 重 量 ( 雄 )↓。上 記 所 見 は、30 日 間 の 回 復 期 間 終 了 時 まで雄 10~20 匹 、雌 10~20 匹皮 下 /QD/91 日 間に 部 分 的 あるいは 完 全 に 回 復 。その 他 に 特 記 所 見 なし。カニクイザル雌 3 頭 、 雄 3 頭カニクイザル0、10、100、1,000皮 下 /QD/28 日 間0、1.2、13.4、150100150>13.4 μg/kg/ 日 : 胸 腺 の 小 型 化 ( 病 理 組 織 学的 変 化 ・ 抗 KLH 抗 体 産 生 能 に 影 響 なし、273日 間 試 験 ではみられず)。雌 4 頭 、 雄 4 頭カニクイザル皮 下 /BID/91 日 間0、2.2、18、150150>100 μg/kg/ 日 : 体 重 ↓、 摂 餌 量 ↓。>150 μg/kg/ 日 : 食 欲 不 振 、 糞 便 ↓、 膵 島 細雌 6 頭 、 雄 6 頭 皮 下 /BID/273 日 間胞 ↑、 膵 島 細 胞 の 増 加 はβ 細 胞 の 増 加 と 示唆 され、 血 糖 値 に 変 化 なし。1000 μg/kg/ 日 : 嘔 吐 、 下 痢 、 脾 臓 重 量 ( 雄 )↓、 胸 腺 重 量 ↓、 胸 腺 リンパ 球 数 ↓。その 他 に 特 記 所 見 なし。QD:1 日 1 回 投 与 、BID:1 日 2 回 投 与 、KLH:Keyhole limpet hemocyanin、↑: 増 加 、 上 昇 、 亢 進 ↓: 減 少以 上 、 予 定 臨 床 投 与 経 路 である 皮 下 投 与 により 試 験 を 行 った 結 果 、 同 一 動 物 種 内 では 投 与 期 間 にかかわらず、 試 験 全 体 を 通 して 概 ね 一 貫 した 毒 性 所 見 が 観 察 され、エキセナチドの 薬 理 作 用 である 体 重 及 び 摂 餌 量75


に 対 する 影 響 が、ほぼ 全 ての 反 復 投 与 毒 性 試 験 において 認 められた。マウス、ラット、サルに 対 し、ヒト 曝 露量 のそれぞれ 573 倍 、142~143 倍 、532 倍 に 相 当 する 760 μg/kg/ 日 (182 日 間 )、250 μg/kg/ 日 (91 日 間 )、150 μg/kg/ 日 (273 日 間 )までの 用 量 を 投 与 した 結 果 、 重 大 な 毒 性 所 見 は 認 められなかった。(3) 遺 伝 毒 性 試 験エキセナチドについて、 細 菌 を 用 いた in vitro 復 帰 突 然 変 異 試 験 (エームス 試 験 )では 最 高 5000 μg/plate、チャイニーズハムスター 卵 巣 細 胞 (CHO)を 用 いた in vitro 染 色 体 異 常 試 験 では 最 高 5000 μg/mL、in vivoマウス 骨 髄 小 核 試 験 では 最 高 2000 μg/kg までの 濃 度 及 び 用 量 で 遺 伝 毒 性 検 討 した 結 果 、 全 ての 試 験 とも陰 性 であった。(4) がん 原 性 試 験 (マウス、ラット)動 物 種 /系 統 /動 物 数 / 群マウスCD-1雄 65 匹雌 65 匹ラットCD (SD)雄 65 匹雌 65 匹投 与 量 (μg/kg/ 日 )投 与 経 路 / 投 与 頻 度 / 投 与 期 間0、18、70、250皮 下 / QD/2 年(ヒト 曝 露 量 の 14、31、105 倍 に 相 当 )0、18、70、250皮 下 / QD/2 年(ヒト 曝 露 量 の 5~6、25~27、142~143 倍 に 相 当 )(5) 生 殖 発 生 毒 性 試 験 (マウス、ウサギ)試 験 の種 類雌 受 胎能 及 び初 期 胚発 生胚 ・ 胎 児発 生動 物 種 /系 統動 物 数 / 群マウスCD-1雄 25 匹雌 25 匹マウスCD-1雌 25 匹投 与 量 (μg/kg/ 日 )/投 与 経 路 / 投 与 期 間0、6、68、760皮 下 /BID雄 : 交 配 28 日 前 ~ 交 配 終 了まで雌 : 交 配 15 日 前 ~ 妊 娠 7 日(ヒト 曝 露 量 の 3~494 倍[ 雄 ]、3~430 倍 [ 雌 ]に 相当 )0、6、68、460、760皮 下 /BID妊 娠 6~15 日(ヒト 曝 露 量 の 約 3~430 倍に 相 当 )特 記 すべき 所 見雌 雄 マウスとも、 腫 瘍 発 現 率 の 増 加 は 認 められなかった。250 μg/kg/ 日 群 の 雌 ラットで 甲 状 腺 C 細 胞 腺 腫 を 有 する 動物 の 発 生 数 が 増 加 し、GLP-1 受 容 体 を 介 した 甲 状 腺 C 細 胞への 刺 激 に 関 連 したものと 考 えられた。しかし、エキセナチド投 与 群 の 生 存 率 が 顕 著 に 高 くなったことを 考 慮 し 生 存 率 で 補正 する 統 計 方 法 により 解 析 した 結 果 、この 発 生 数 の 増 加 は 統計 学 的 に 有 意 でなかった。また、 同 群 で C 細 胞 腺 腫 の C 細 胞癌 への 進 行 はみられなかった。雄 ラットでは 腫 瘍 発 現 率 の 増 加 は 認 められなかった。無 毒 性 量(μg/kg/ 日 )雌 雄 とも 760胚 ・ 胎 児 発 生毒 性 に 関 する無 毒 性 量 =6特 記 すべき 所 見QD:1 日 1 回 投 与雄 の 授 胎 能 、 精 子 生 存 率 、 精 子 数 及 び 精 子濃 度 、 雌 の 妊 娠 、 着 床 、 正 常 な 胚 発 生 に 対 する 有 害 な 影 響 なし。母 動 物 の 摂 餌 量 低 下 及 び 体 重 減 少 に 伴 い、68 μg/kg/ 日 以 上 で 胎 児 の 発 育 遅 延 及 び 胎児 体 重 の 低 下 、760 μg/kg/ 日 で 波 状 肋 骨 の発 現 。これらは 母 動 物 の 体 重 減 少 及 び 摂 餌量 低 下 に 起 因 するものと 考 えられ、エキセナチドによる 選 択 的 な 胚 ・ 胎 児 発 生 毒 性 は 認 められなかった。76


試 験 の種 類動 物 種 /系 統動 物 数 / 群ウサギNZW雌 20 例ウサギNZW雌 20 例投 与 量 (μg/kg/ 日 )/投 与 経 路 / 投 与 期 間0、0.2、22、156、260皮 下 /BID妊 娠 6~18 日(ヒト 曝 露 量 の 0.2、229、1582、3841 倍 に相 当 )0、2、22、260皮 下 /BID妊 娠 6~18 日(ヒト 曝 露 量 の 13、229、3841倍 に 相 当 )[ウサギ 母 動 物 の 摂 餌 量 低下 に 起 因 した 胚 ・ 胎 児 発 生に 対 する 影 響 をより 詳 細 に検 討 するための 追 加 試 験 、無 処 置 制 限 給 餌 群 (PF 群 )を 設 定 ]無 毒 性 量(μg/kg/ 日 )胚 ・ 胎 児 発 生毒 性 に 関 する無 毒 性 量 =0.2胚 ・ 胎 児 発 生毒 性 に 関 する無 毒 性 量 =2特 記 すべき 所 見22 μg/kg/ 日 以 上 の 投 与 量 でのみ、 胎 児 に臍 ヘルニア、 舌 骨 弯 曲 、 胸 骨 分 節 癒 合 、 肋 骨対 数 増 加 及 びこれに 伴 う 骨 化 胸 椎 数 の 増 加並 びに 骨 化 腰 椎 数 の 減 少 が 認 められたが、これら 投 与 量 は 妊 娠 ウサギの 最 大 耐 量 を 超えていると 考 えられた( 顕 著 な 体 重 及 び 摂 餌量 の 減 少 あり)。母 動 物 :用 量 依 存 性 の 顕 著 な 摂 餌 量 ↓、 摂 水 量 ↓、体 重 ↓、 飢 餓 や 体 重 減 少 の 指 標 となる 臨 床検 査 値 (β-ヒドロキシ 酪 酸 、カリウム、 総 蛋 白及 びアルブミン)が PF 群 に 比 べて 大 きく 変動 。胎 児 :最 大 耐 量 を 超 える 22 μg/kg/ 日 以 上 でのみ胚 ・ 胎 児 発 生 毒 性 あり・ 臍 ヘルニア:PF 群 と 2 μg/kg/ 日 群 ではなし。 母 動 物 の 顕 著 な 体 重 ↓の 時 期 と 胎 児 の腹 壁 孔 ( 臍 部 分 )の 閉 鎖 時 期 が 一 致 していること、 臍 ヘルニアを 有 する 胎 児 は 臍 ヘルニアのない 胎 児 に 比 べて 低 体 重 の 傾 向 であったことから、 臍 ヘルニアは 母 動 物 への 影 響 に 起因 する 発 育 遅 延 との 関 連 が 示 唆 された。・ 骨 格 変 異 :エキセナチド 投 与 群 と PF 群 の 発現 率 は 同 等 であり、 胎 児 の 骨 格 変 異 の 発 現は 母 動 物 の 状 態 の 悪 化 に 起 因 することが 示唆 された。出 生 前 ・出 生 後マウスCD-1雌 25 匹0、6、68、760皮 下 /BID妊 娠 6 日 ~ 哺 育 20 日(ヒト 曝 露 量 の 3、25、430 倍に 相 当 )母 動 物 に 対する 無 毒 性 量=6F1 動 物 の 発育 及 び 機 能発 達 に 対 する無 毒 性 量 =6F1 動 物 の 生殖 機 能 に 対する 無 毒 性 量=760以 上 、 選 択 的 な 胚 ・ 胎 児 発 生 毒 性 はなかった。母 動 物 (F0 世 代 ):> 6 μg/kg/ 日 : 妊 娠 期 間 中 の 摂 餌 量 ↓( 試 験1 週 目 の 一 時 的 な 変 化 で、 体 重 変 化 を 伴 わないことから、 毒 性 とはみなさず)> 68 μg/kg/ 日 : 妊 娠 期 間 中 の 体 重 増 加 抑 制及 び 哺 育 期 間 中 の 摂 餌 量 ↓出 生 児 (F1 世 代 ):> 68 μg/kg/ 日 : 体 重 ↓760 μg/kg/ 日 : 周 産 期 及 び 新 生 児 期 死 亡 率↑、F1 出 生 児 において 選 択 的 な 発 育 毒 性 作 用 は認 められず、F0 母 動 物 に 対 する 毒 性 と 関 連 した 影 響 のみが 認 められた。F1 動 物 の 生 殖 機 能 に 対 する 影 響 はみられなかった。BID:1 日 2 回 投 与 、↑: 増 加 ・ 上 昇 ・ 亢 進 、↓: 減 少 、NZW:New Zealand White、PF:Pair Feed77


Ⅹ. 管 理 事 項 に 関 する 項 目1. 規 制 区 分製 剤 : バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300、バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300注 )劇 薬 、 処 方 せん 医 薬 品注 ) 注 意 - 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 すること有 効 成 分 : エキセナチド 劇 薬2. 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限使 用 期 限 36 ヵ 月 ( 安 定 性 試 験 結 果 に 基 づく)3. 貯 法 ・ 保 存 条 件遮 光 、2~8℃で 保 存4. 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点(1) 薬 局 での 取 り 扱 いについて該 当 しない(2) 薬 剤 交 付 時 の 注 意 ( 患 者 等 に 留 意 すべき 必 須 事 項 等 )「Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 、14. 適 用 上 の 注 意 」の 項 参 照 。【 参 考 】 患 者 用 使 用 説 明 書 ( 製 剤 封 入 分 ) 次 頁 以 降78


5. 承 認 条 件 等該 当 しない6. 包 装バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300: 注 射 剤 56 回 用 (1 回 5μg):1 キットバイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300: 注 射 剤 28 回 用 (1 回 10μg):1 キット7. 容 器 の 材 質( 本 体 )カートリッジ: ガラスプランジャー: ブロモブチル 製 ゴムゴム 栓 : ブロモブチル 製 ゴム、 又 はブロモブチル 及 びイソプレンからなる 2 層 構 造 のゴムキャップ: アルミニウム注 入 器 部 分 : ポリカーボネート 及 びアクリロニトリルブタジエンスチレン 樹 脂8. 同 一 成 分 ・ 同 効 薬同 一 成 分 : ビデュリオン 皮 下 注 用 2mg同 効 薬 : リラグルチド( 遺 伝 子 組 換 え)9. 国 際 誕 生 年 月 日2005 年 4 月 28 日10. 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号製 造 販 売 承 認 年 月 日 : 2010 年 10 月 27 日承 認 番 号 :バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300 : 22200AMX00957000バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300 : 22200AMX0095900011. 薬 価 基 準 収 載 年 月 日2010 年 12 月 10 日12. 効 能 ・ 効 果 追 加 、 用 法 ・ 用 量 変 更 追 加 等 の 年 月 日 及 びその 内 容該 当 しない13. 再 審 査 結 果 、 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容該 当 しない83


14. 再 審 査 期 間8 年 間 : 2010 年 10 月 27 日 から 2018 年 10 月 26 日15. 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報本 剤 は、 投 薬 期 間 に 関 する 制 限 は 定 められていない。16. 各 種 番 号(1) 厚 生 労 働 省 薬 価 基 準 収 載 医 薬 品 コードバイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300 : 2499411G1026バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300 : 2499411G2022(2) HOT 番 号バイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300 : 1203837020101バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300 : 1203844020101(3) レセプト 電 算 コードバイエッタ 皮 下 注 5μg ペン 300 : 622038301バイエッタ 皮 下 注 10μg ペン 300 : 62203840117. 保 険 給 付 上 の 注 意該 当 しない84


ⅩⅠ. 文 献1. 引 用 文 献1. Linnebjerg, H. et al., Diabet Med,23,3,240-245,2006 (030-307697)(DMA6-0003).2. Kadowaki, T. et al., Endocrine J,56,3,415-424,2009 (030-307729)(DMA9-0015).3. Kadowaki, T.. et al., J Diabetes investig, 2, 3, 210-217, 2011 (030-307738)(DMB1-0044).4. Inagaki, N. et al., J Diabetes investig, 2, 6, 448-456, 2011 (030-307901)(DMB1-0047).5. Kothare, P.A. et al., J Clin Pharmacol,48,12,1389-1399,2008 (030-307715)(DMA8-0001).6. Linnebjerg, H. et al., Br J Clin Pharmacol,64,3,317-327,2007 (030-307694)(DMA7-0002).7. Linnebjerg, H. et al.:Int. J. Clin. Pharmacol.Ther,49,2, 99-108,2011 (030-307716)(DMB1-0002).8. Drucker, D.J., Diabetes Care,26,10,2929-2940,2003 (030-307699)(DMA3-0002).9. Göke, R. et al., J Biol Chem,268,26,19650-19655,1993 (030-307711)(DM93-0001).10. Young, A.A. et al., Diabetes,48,5,1026-1034,1999 (030-307698)(DM99-0001).11. Parkes, D.G. et al., Metabolism,50,5,583-589,2001 (030-307731)(DMA1-0001).12. 社 内 資 料 :グルカゴン 分 泌 抑 制 作 用 (030-308016).13. 社 内 資 料 : 胃 内 容 物 排 出 遅 延 作 用 (ラット)(030-308017).14. Gedulin, B.R. et al., Endocrinology,146,4,2069-2076,2005 (030-307707)(DMA5-0004).15. 社 内 資 料 : 膵 β 細 胞 に 対 する 作 用 (030-308001).16. Gedulin, B. et al., Diabetologia,44,Suppl 1,A197(Abstract 758),2001 (030-308096)(DMA1-0002).17. Calara, F. et al., Clin Ther,27,2,210-215,2005 (030-307723)(DMA5-0002).18. Blasé, E. et al., J Clin Pharmacol,45,5,570-577,2005 (030-307714)(DMA5-0001).19. Kothare, P.A. et al., Int J Clin Pharmacol Ther,45,2,114-120,2007 (030-307709)(DMA7-0001).20. Soon, D. et al., J Clin Pharmacol,46,10,1179-1187,2006 (030-307713)(DMA6-0002).21. 社 内 資 料 : 薬 物 動 態 学 的 相 互 作 用 リシノプリル 併 用 ( 外 国 人 )(030-308035).22. Kothare, P.A. et al., J Clin Pharmacol,45,9,1032-1037,2005 (030-307712)(DMA5-0005).23. Kothare,P.A.et al., BMJ Clin Pharmacol 12,8,doi:10.1186/1472-6904-12-8,2012 (030-307936)(DMB2-0002).24. Hiles, R.A. et al., Hum Exp Toxicol,22,12,623-628,2003 (030-307742)(DMA3-0001).25. 斎 藤 史 郎 他 : 日 本 臨 床 ,49, 増 刊 糖 尿 病 下 巻 ,653-658,1991 (030-308048)(DM91-0002).26. ジョスリン 糖 尿 病 学 ,955-956,1995 (030-308067)(DM95-0002).27. 片 桐 秀 樹 : 診 断 と 治 療 ,84,9,1683-1686,1996 (030-308051)(DM96-0001).28. 糖 尿 病 療 養 指 導 士 のための 糖 尿 病 の 生 活 指 導 ガイドライン,139-143,2000 (030-308064)(DMA0-0001).29. ジョスリン 糖 尿 病 学 ,451-458,1995 (030-308066)(DM95-0001).30. 山 之 内 国 男 : 日 本 臨 床 ,55, 増 刊 ,89-93,1997 (030-308050)(DM97-0001).31. 糖 尿 病 療 養 指 導 の 手 びき 改 訂 第 2 版 ,208-211,2001 (030-308065)(DMA1-0003).32. 日 本 糖 尿 病 学 会 編 , 糖 尿 病 治 療 ガイド,11-12,2012-2013 (030-308044)(DMB2-0005).33. インクレチン(GLP-1 受 容 体 作 動 薬 と DPP-4 阻 害 薬 )の 適 正 使 用 に 関 する 委 員 会(http://www.jds.or.jp/uploads/photos/797.pdf).85


34. 田 原 保 宏 他 : 臨 床 と 薬 物 治 療 ,9,2,176-179,1990 (030-308052)(DM90-0002).35. 猪 尾 和 弘 : 糖 尿 病 ・その 素 因 のある 患 者 への 投 薬 ,68-81,1994 (030-308047)(DM94-0002).36. 望 月 恵 子 :この 薬 の 多 剤 併 用 副 作 用 , 医 歯 薬 出 版 , 第 1 版 , 6-11, 1996 (030-308092)(DM94-0003).37. 仲 川 義 人 : 医 薬 品 相 互 作 用 , 医 薬 ジャーナル 社 , 第 2 版 , 778-779, 1998 (030-308093)(DM98-0008).38. 橋 本 俊 彦 : 看 護 のための 最 新 医 学 講 座 , 8 糖 尿 病 と 合 併 症 , 中 山 書 店 , 第 1 版 , 14-22, 2001 (030-308091)(DMA1-0016).39. Weber, G. et al., SOUTH AFRICAN MEDICAL JOURNAL,474-475,1967 (030-308071)(DM67-0001).40. DIABETES, NUTRITION AND METABOLISM,2,1,75-93, 1989 (030-308097)(DM89-0001).41. 横 山 直 方 : 日 本 臨 床 ,49, 増 刊 糖 尿 病 下 巻 ,659-664,1991 (030-308049)(DM91-0001).42. 岩 倉 敏 夫 他 : 糖 尿 病 ,53,7,505-508,2010 (030-307687)(DMB0-0002).43. Johansen, O.E. et al., Br J Clin Pharmacol,66,4,568-569,2008 (030-307695)(DMA8-0022).2. その 他 の 参 考 文 献該 当 資 料 なし86


ⅩⅡ. 参 考 資 料1. 主 な 外 国 での 発 売 状 況本 剤 は 2005 年 に 米 国 で FDA より 承 認 を 取 得 して 以 来 、 欧 米 を 中 心 に 世 界 各 国 で 発 売 されている。本 邦 での 効 能 ・ 効 果 、 用 法 ・ 用 量 は 以 下 のとおりであり、 外 国 での 承 認 状 況 とは 異 なる。【 効 能 ・ 効 果 】2 型 糖 尿 病ただし、 食 事 療 法 ・ 運 動 療 法 に 加 えてスルホニルウレア 剤 (ビグアナイド 系 薬 剤 又 はチアゾリジン 系 薬 剤 との 併用 を 含 む)を 使 用 しても 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 に 限 る。【 用 法 ・ 用 量 】通 常 、 成 人 には、エキセナチドとして、1 回 5μg を 1 日 2 回 朝 夕 食 前 に 皮 下 注 射 する。 投 与 開 始 から 1 ヵ 月 以上 の 経 過 観 察 後 、 患 者 の 状 態 に 応 じて 1 回 10μg、1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。主 な 海 外 での 承 認 ・ 発 売 状 況 は 以 下 のとおりである。国 名 米 国 EU剤 形 ・ 販 売 名 Byetta Byetta発 売 会 社 Amylin Pharmaceuticals Eli Lilly販 売 開 始 年 2005 年 2007 年剤 形 注 射 剤 (プレフィルドペン) 注 射 剤 (プレフィルドペン)5μg(1.2mL 製 剤 ) /5μg(1.2mL 製 剤 ) /含 量 ( 規 格 )10μg(2.4mL 製 剤 )10μg(2.4mL 製 剤 )以 下 の 薬 剤 の 最 大 忍 容 量 での経 口 療 法 で、 十 分 な 血 糖 コントロールが 得 られなかった 患 者 において、これらの 薬 剤 との 併 用 による 2 型 糖 尿 病 の 治 療 に 適 応 さ本 剤 は、 成 人 2 型 糖 尿 病 患 者 のれる。血 糖 コントロールを 改 善 するた効 能 ・ 効 果-メトホルミンめ、 食 事 療 法 及 び 運 動 療 法 の 補-スルホニルウレア 剤助 療 法 として 適 応 される。-チアゾリジン 系 薬 剤-メトホルミン 及 びスルホニルウレア 剤-メトホルミン 及 びチアゾリジン系 薬 剤1 日 2 回 、1 回 5μgから 投 与 を 1 回 5μg を 1 日 2 回 投 与 により開 始 し、 臨 床 症 状 に 基 づいて 1 開 始 し、 少 なくとも 1 ヵ 月 間 は 継用 法 ・ 用 量ヵ 月 後 1 日 2 回 10μg に 増 量 で 続 すること。その 後 は1 回 10μgきる。を1 日 2 回 投 与 に 増 量 できる。上 記 を 含 み、2012 年 3 月 現 在 、 世 界 約 90 の 国 と 地 域 で 承 認 されている。下 線 部 の 効 能 ・ 効 果 は 本 邦 の 承 認 事 項 と 異 なる。87


2. 海 外 における 臨 床 支 援 情 報(1) 妊 婦 に 対 する 海 外 情 報 (FDA、オーストラリア 分 類 )本 邦 における 使 用 上 の 注 意 「 妊 婦 、 産 婦 、 授 乳 婦 等 への 投 与 」の 項 の 記 載 は 以 下 の 通 りであり、 米 国 FDA、オーストラリア 分 類 とは 異 なる。【 使 用 上 の 注 意 】「 妊 婦 、 産 婦 、 授 乳 婦 等 への 投 与 」(1) 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 本 剤 を 投 与 せず、インスリン 製 剤 を 使 用 すること。[ 妊 娠 中の 投 与 に 関 する 安 全 性 は 確 立 していない。 動 物 実 験 では、 妊 娠 ウサギに 22μg/kg/ 日 (ヒトに 1 回 10μgを 1 日 2 回 皮 下 投 与 した 場 合 の 血 漿 中 曝 露 量 の 229 倍 ) 以 上 又 は 妊 娠 マウスに 68μg/kg/ 日 (ヒトに 1回 10μg を 1 日 2 回 皮 下 投 与 した 場 合 の 血 漿 中 曝 露 量 の 25 倍 ) 以 上 を 皮 下 投 与 した 場 合 に、 母 動 物 の体 重 減 少 及 び 摂 餌 量 低 下 に 起 因 した 胎 児 の 発 育 遅 延 (ウサギ)、 胎 児 骨 格 への 影 響 並 びに 胎 児 と 新 生児 の 発 育 遅 延 (マウス)が 報 告 されている。](2) 授 乳 婦 に 投 与 する 場 合 には、 授 乳 を 中 止 させること。[ 動 物 実 験 ( 授 乳 マウス)では、 乳 汁 中 へ 移 行 することが 報 告 されている。]分 類FDA:Pregnancy Category C(2011 年 12 月 )オーストラリアの 分 類(An Australian categorisation of risk of C(2012 年 11 月 )drug use in pregnancy)参 考 : 分 類 の 概 要FDA:Pregnancy CategoryC:Animal reproduction studies have shown an adverse effect on the fetus and there are no adequate andwell-controlled studies in humans, but potential benefits may warrant use of the drug in pregnant womendespite potential risks.オーストラリアの 分 類 :(An Australian categorisation of risk of drug use in pregnancy)C:Drugs which, owing to their pharmacological effects, have caused or may be suspected of causing,harmful effects on the human fetus or neonate without causing malformations. These effects may bereversible. Accompanying texts should be consulted for further details.88


(2) 小 児 への 投 与本 邦 における 小 児 等 への 投 与 に 関 する 記 載 は 以 下 のとおりであり、 欧 州 の SPC(Summary of ProductCharacteristics)とは 異 なる。【 使 用 上 の 注 意 】「 小 児 への 投 与 」低 出 生 体 重 児 、 新 生 児 、 乳 児 、 幼 児 、 又 は 小 児 に 対 する 安 全 性 は 確 立 していない。[ 使 用 経 験 がない。]出 典米 国 の 添 付 文 書(2011 年 12 月 )欧 州 の SPC(2012 年 11 月 )記 載 内 容Pediatric Use -Safety and effectiveness of BYETTA have not been established inpediatric patients.Children and adolescents -There is no experience with BYETTA in children and adolescentsless than 18 years and, therefore, use of BYETTA is notrecommended in this age group.89


ⅩⅢ. 備 考その 他 の 関 連 資 料該 当 資 料 なし90


BE/13-02/0012/15-01IF400 イ

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