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制御応答の高速化による直流コンデンサ容量の最小 ... - 長岡技術科学大学

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本 節 では 3 章 において 導 出 したサンプリング 周 波 数 の 妥<br />

当 性 を 示 す。ここでシミュレーション 条 件 は, 入 力 電 圧 V in =<br />

1p.u., 出 力 電 圧 V out = 2p.u., 入 力 電 流 振 幅 I m = 1p.u.,リアク<br />

トル L = 0.16msec である。また,それぞれの 制 御 系 のサンプ<br />

リング 周 波 数 を 目 標 の 応 答 周 波 数 f s = 3.15f ref とする。なお,<br />

それぞれのパラメータは 入 力 電 圧 V in =25V,および 定 格 電 流<br />

I n =4A で 基 準 化 した 値 である。<br />

図 6 にシミュレーションにおける 入 力 電 流 I L1 の 周 波 数 応<br />

答 を 示 す。 結 果 より, 指 令 値 周 波 数 f ref が 所 望 応 答 周 波 数 f d<br />

に 近 づくことでゲイン 特 性 が 低 下 していることがわかる。<br />

また,P 制 御 ,PI 制 御 ,IP 制 御 のすべての 制 御 系 において,<br />

f ref = f d で 設 定 したゲイン 低 下 許 容 3dB とほぼ 一 致 している<br />

ことが 確 認 できる。 以 上 より, 制 御 系 の 形 によらず,ゼロ<br />

点 を 含 まないデッドビート 制 御 系 では f s を f d の 3.15 倍 程 度<br />

に 設 定 すればよいことがわかる。<br />

〈4・2〉 出 力 電 圧 応 答 特 性<br />

本 節 では 3 章 において 検 討 した 出 力 電 圧 変 動 量 V out とコ<br />

ンデンサ 容 量 および 固 有 角 周 波 数 との 関 係 性 について 検 討<br />

する。ここでシミュレーション 条 件 は, 入 力 電 圧 V in = 1p.u.,<br />

リアクトル L = 0.32msec,コンデンサ 容 量 C = 11.3msec, 電<br />

圧 制 御 固 有 角 周 波 数 nv = 100rad/sec, 電 流 制 御 固 有 角 周 波 数<br />

d = 2πf d = 20000rad/sec,サンプリング 周 波 数 f s = 3.15f d =<br />

10kHz とした。<br />

図 7 に 出 力 電 圧 指 令 値 V out *を 2p.u.から 2.4p.u.へ 変 動 させ<br />

たときの 出 力 電 圧 応 答 および 電 流 応 答 の 結 果 を 示 す。ここ<br />

で,V out_ideal は 理 想 モデルの 制 御 ブロック 図 より 取 得 した 出<br />

力 電 圧 である。その 結 果 ,V out は V out_ideal とほぼ 一 致 するこ<br />

とから 制 御 系 は 設 計 通 りの 応 答 を 得 られていることを 確 認<br />

した。<br />

図 8 に 負 荷 電 流 I out を 0p.u.から 0.5 p.u.へステップ 変 化 さ<br />

せたときの 電 圧 応 答 および 電 流 応 答 の 結 果 を 示 す。これよ<br />

り, 負 荷 電 流 ステップによる 電 圧 変 動 量 V out は 0.199p.u.,<br />

V out_ideal = 0.203p.u.であり, 電 圧 変 動 誤 差 は 1.97%であるこ<br />

とを 確 認 した。<br />

図 9 に 負 荷 ステップ 応 答 において 電 圧 制 御 固 有 角 周 波 数<br />

nv を 変 化 させたときの 電 圧 変 動 を 示 す。これより,(11) 式<br />

より 算 出 したV out_cal は 理 想 モデル 電 圧 変 動 とほぼ 一 致 する<br />

ことが 確 認 できる。また, 計 算 式 同 様 にV out_cal は nv に 反 比<br />

例 することを 確 認 した。したがって 算 出 した 出 力 電 圧 変 動<br />

式 の 妥 当 性 を 確 認 した。ここで,シミュレーションモデル<br />

が 理 想 モデルや 計 算 結 果 と 誤 差 が 発 生 している 原 因 は 本 来<br />

入 力 電 流 指 令 I L1 *は I L2 *に 対 し 変 調 率 で 補 償 するところを<br />

本 制 御 では 定 常 状 態 における 変 調 率 = 1/で 補 償 している<br />

ためである。<br />

図 10 に 電 圧 変 動 V out を 0.2p.u.と 設 定 したとき 負 荷 電 流 ス<br />

テップによる 電 圧 変 動 をグラフ 化 した 結 果 を 示 す。ここで<br />

コンデンサ 容 量 は(12) 式 から 設 計 を 行 った。また,このとき<br />

の 電 圧 制 御 固 有 角 周 波 数 nv は 50rad/sec , 100rad/sec ,<br />

200rad/sec とする。シミュレーションと 計 算 結 果 に 若 干 誤 差<br />

が 発 生 しているのは 上 記 の 補 償 法 が 影 響 しているためであ<br />

図 6 入 力 電 流 ゲイン 特 性<br />

Fig. 6. Gain characteristic of the input current.<br />

る。これより,(12) 式 を 用 いることで 電 圧 変 動 と 電 圧 固 有 角<br />

周 波 数 からコンデンサ 容 量 を 設 計 することが 可 能 であるこ<br />

とを 確 認 した。<br />

図 7 電 圧 ステップ 応 答<br />

Fig. 7. Voltage step response.<br />

図 8 負 荷 電 流 ステップ 応 答<br />

Fig. 8. Load current step response.<br />

図 9 負 荷 電 流 ステップ 変 化 による 電 圧 変 動 量<br />

Fig. 9. The output voltage fluctuation by load current step<br />

(C =1800F).<br />

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