BTMU FX Weekly a
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2.来週の相場見通し<br />
今週のレビューと<br />
来週の見通し<br />
予想レンジ<br />
(2) ユーロ ユーロ:上値<br />
ユーロ ユーロ 上値 上値の重い展開<br />
上値 展開 展開を予想<br />
展開 予想 予想、伊選挙<br />
予想 伊選挙 伊選挙で振れる<br />
伊選挙 れる れる可能性<br />
れる 可能性 可能性も 可能性<br />
今週のユーロドルは 20 日に 1.34 台を回復したものの同水準では上値も<br />
重く、その後は下落する展開となった。今週は 2 月の独 ZEW 景況感調査<br />
や、ユーロ圏各国の PMI が発表されたが、両者の結果と市場の反応は対<br />
照的なものとなった。独 ZEW 景況感調査が市場予想を大幅に上回った一<br />
方、ユーロ圏 PMI は前月から予想外の低下となったからだ。PMI を発表<br />
しているマークイット社は独仏の統計の差が 1998 年の統計開始以来最大<br />
になったと指摘している。フランスでは、サービス業 PMI が 42.7 と 2009<br />
年 2 月以来の低水準を記録するなど景況感の悪化が目立っており、ドイツ<br />
頼みであるユーロ圏経済の危うさを改めて市場に認識させることとなっ<br />
た。こうしたなか、FOMC 議事要旨を受けドル買いが優勢となったこと<br />
もあり、ユーロドルは約 6 週間ぶりに 1.32 割れを示現。本稿執筆時点で<br />
は 1.31 台後半での推移となっている。<br />
24、25日に予定されているイタリア総選挙を巡る不透明感もユーロ相場<br />
の重石となっている。イタリアでは15日前から世論調査結果の公表が禁じ<br />
られているが、最後となる8日公表分の平均値によれば、ベルサニ氏率い<br />
る民主党を中心とした中道左派連合が支持率34.7%と首位を保った。追う<br />
ベルルスコーニ氏ら中道右派は29.0%であるが、調査会社によってはベル<br />
ルスコーニ氏支持率の方が上回っているものもあり予断を許さない。モン<br />
ティ暫定首相が選挙後の連立政権協議で「構造改革推進派となら連携す<br />
る」旨を表明していることから、選挙後はモンティ氏と連立左派連合が連<br />
立政権を樹立するとの見方が大勢だ。ベルルスコーニ氏はモンティ、ベル<br />
サニ両氏が「緊縮財政を推進するドイツの言いなり」とのイメージを全面<br />
に出すなどして、支持率拡大を図っている。<br />
週初にはイタリア総選挙の結果が明らかとなる。前述の通り、モンティ<br />
氏と連立左派連合による連立政権が樹立されるとの見方が大勢であるが、<br />
市場予想と異なる結果になった場合は相場が上下に振れることとなろう。<br />
このため、予想のレンジの幅を通常より広く見ておきたい。<br />
ユーロドル:1.2950~1.3450 ユーロ円:121.00~126.00<br />
8<br />
アナリスト 関谷 菜摘