を 明 瞭 につまみ 上 げる。100は 甕 である。 外 面 には 細 い 叩 き 調 整 を 施 す。 内 面 はケズリ 調 整 を 施 すが,頸 部 直 下 まで 及 んでいない。 指 頭 圧 痕 が 認 められる。101 は 庄 内 式 の 甕 である。 内 面 肩 部 には 粘 土 帯接 合 痕 跡 が 認 められる。 外 面 は 右 上 がりの 叩 き 調 整 である。102 は 庄 内 式 の 甕 である。 外 面 は 叩 き 調整 後 , 下 半 部 にはハケメ 調 整 を 密 に 施 す。 内 面 はケズリ 調 整 を 施 し, 口 縁 部 を 接 合 した 時 の 痕 跡 が 認められる。103 は 庄 内 式 の 甕 である。 丸 底 であり 外 面 はハケメ 調 整 である。 内 底 面 には 工 具 ナデ 調 整の 痕 跡 が 認 められる。104・105 は 東 四 国 系 の 甕 である。104 の 口 縁 部 は 短 く, 外 反 し 端 部 をつまみ 上げる。 肩 部 内 面 には 指 頭 圧 痕 が 認 められる。105 は 球 形 の 体 部 から 短 い 口 縁 部 が 付 く。 口 縁 端 部 はつまみ 上 げる。 外 面 の 上 半 部 はナデ 調 整 であり, 下 半 部 にはハケメが 認 められる。 内 面 の 上 半 部 には 指頭 圧 痕 が 顕 著 に 認 められ, 下 半 部 はケズリ 調 整 である。106〜119は 鉢 である。106は 皿 状 を 呈 する。 手 づくね 成 形 であり, 内 外 面 とも 指 頭 圧 痕 が 顕 著 である。ほぼ 完 形 まで 復 原 できた。 被 熱 により 変 色 する。107 は 溝 底 から 出 土 したもので, 残 存 率 は 良 好である。 平 底 から 直 立 する 底 部 を 持 ち, 体 部 は 内 湾 気 味 であり, 口 唇 部 は 尖 らせる。 底 端 部 の 一 部 はつぶれる。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 を 施 す。 内 面 はナデ 調 整 である。また, 外 面 には 亀 裂 が 認 められる。この 鉢 の 中 から 直 径 6 cm 大 と 直 径 3 cm 大 の 川 原 石 がそれぞれ 1 個 ずつ 出 土 したが, 意 図 したものかは 不 明 である。108 の 体 部 はやや 直 線 的 にのび, 口 唇 部 は 丸 くおさめる。 底 部 はほぼ 丸 底 であり, 底 端 部 には 主 として 上 下 方 向 に 工 具 で 抉 った 痕 跡 が 認 められる。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 はやや 粗 いハケメ 調 整 である。 若 干 , 煤 ける。 残 存 率 は 良 好 である。109 の 体 部 は 丸 みを 持ち,やや 深 めである。 底 部 は 内 面 から 押 し 出 すことで 丸 底 にしており, 内 面 と 外 面 に 指 頭 圧 痕 が 認 められる。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 はハケメ 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。110は 丸 底 で 半球 形 を 呈 する。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 は 摩 耗 のため 調 整 不 明 である。 底 端 部 と 内底 面 には 丸 底 に 成 形 するための 指 頭 圧 痕 が 認 められる。 残 存 率 は 良 好 である。111 の 体 部 は 丸 みを 持ち, 底 部 は 上 げ 底 である。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 を 施 す。 特 に 上 半 部 は 丁 寧 にナデ 調 整 を 施 す。内 面 はハケメ 調 整 ,ナデ 調 整 である。 底 端 部 と 内 底 面 には 指 頭 圧 痕 が 認 められる。112 は 底 端 部 に 丸みを 持 った 平 底 である。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 外 面 とも 摩 耗 している。113 の 口 縁端 部 はヨコナデ 調 整 によりつまみ 上 げられ, 口 唇 部 は 凹 面 状 を 呈 する。シャープな 作 りである。114は 口 縁 部 をわずかに 外 反 させ, 口 唇 部 は 丸 くおさめる。 内 外 面 とも 摩 耗 している。 口 縁 部 内 面 にはハケメが 認 められる。115 の 体 部 は 丸 みを 持 って 外 上 方 へのび, 口 唇 部 は 丸 みを 帯 びる。 底 部 は 若 干 ,平 な 部 分 もあるがほぼ 丸 底 である。 外 面 はナデ 調 整 である。やや 摩 耗 しているが, 叩 き 目 はみられない。 内 面 はハケメ 調 整 後 , 下 半 部 にはミガキ 調 整 を 施 す。116の 体 部 は 丸 みを 持 って 外 上 方 へのびる。口 縁 部 はヨコナデ 調 整 により 若 干 , 外 反 させる。 底 部 は 丸 底 である。 外 面 下 半 部 には 叩 き 目 が 認 められる。 内 面 はハケメ 調 整 後 , 下 半 部 にはナデ 調 整 を 施 す。117 は 最 下 層 から 出 土 したものである。 体部 は 球 形 を 呈 する。 底 端 部 に 丸 みを 持 たせるが, 底 面 は 平 らな 部 分 を 残 す。また, 外 底 面 には 底 部 調整 時 のナデ 痕 跡 あるいは 工 具 痕 跡 が 認 められる。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 を 施 す。 上 半 部 は 丁 寧に 叩 き 目 を 消 す。 内 面 はミガキ 調 整 か。118 は 最 下 層 から 出 土 した。 口 唇 部 は 丸 みを 帯 びる。 外 面 底部 付 近 には 叩 き 目 が 認 められる。 内 面 はナデ 調 整 を 施 し, 光 沢 を 持 つ 部 分 がある。 外 面 には 亀 裂 が 認められる。119 は 口 縁 部 直 下 にヨコナデ 調 整 を 施 し, 口 唇 部 は 丸 くおさめる。 内 面 はハケメ 調 整 である。120 〜 122 は 甑 である。120 の 体 部 は 長 胴 で 丸 底 である。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面30
第 Ⅲ 章 調 査 成 果はハケメ 調 整 である。 底 部 には 焼 成 前 に1 穴 , 穿 孔 される。121の 底 部 には 焼 成 前 に1 穴 , 穿 孔 される。底 部 は 丸 底 である。 外 面 は 叩 き 調 整 , 内 面 はハケメ 調 整 ,ナデ 調 整 である。122 の 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 はナデ 調 整 である。 底 部 には 焼 成 前 に1 穴 , 穿 孔 される。123 は 高 杯 である。 柱状 の 脚 部 から 裾 部 がのびる。 裾 部 の 4 ヵ 所 に 円 孔 が 穿 たれていると 推 測 される。 外 面 はミガキ 調 整 ,内 面 はナデ 調 整 である。124 〜 126 は 脚 部 である。124 は 内 外 面 とも 摩 耗 のため 調 整 不 明 である。 脚 部は「ハ」の 字 状 にのび, 端 部 は 丸 くおさめる。125 は 最 下 層 から 出 土 した。 脚 部 は「ハ」の 字 状 にのび,端 部 は 丸 くおさめる。126の 脚 部 は「ハ」の 字 状 にのび, 端 部 は 丸 くおさめる。127〜131は 手 づくね 土器 である。127 は 手 づくね 成 形 で 皿 状 を 呈 する。128 の 口 縁 部 は 指 頭 により 外 反 させる。 外 面 は 叩 き後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 はナデ 調 整 である。 黒 斑 が 認 められる。ほぼ 完 形 である。129 の 口 縁 部 は 指頭 により 外 反 させる。 手 づくね 成 形 である。130 の 口 縁 部 は 指 頭 により 外 反 させる。 手 づくね 成 形 である。やや 焼 成 不 良 で, 橙 色 に 発 色 する。ほぼ 完 形 である。131の 体 部 は 筒 状 を 呈 し, 底 部 はつまみにより 突 出 させる。 外 面 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 である。 内 面 はナデ 調 整 である。 黒 斑 が 認 められる。132 はミニチュア 土 器 である。やや 深 めの 鉢 形 を 呈 する。 内 外 面 ともナデ 調 整 である。ほぼ 完 形 である。133 〜 145 は 支 脚 である。133 は 中 空 の 筒 状 の 脚 部 から 裾 部 は 短 くひらき, 端 部 は 丸 くおさめる。断 面 長 楕 円 形 の 指 二 本 が 両 手 をひろげたようにやや 上 方 にのびる。 上 面 からみると, 指 先 から 指 先まで 円 弧 を 描 くと 推 測 される。1 本 の 指 , 背 部 , 脚 部 から 裾 部 の 一 部 が 欠 損 する。 内 外 面 ともナデ 調整 であり, 指 頭 圧 痕 , 強 いナデ 調 整 の 痕 跡 が 認 められる。 脚 部 の 両 側 面 が 上 下 に 煤 ける。134 は 中 空の 筒 状 の 脚 部 から 裾 部 は「ハ」の 字 状 にひらく。 接 地 部 分 は 面 をなす。 断 面 長 楕 円 形 の 指 二 本 が 両 手をひろげたようにやや 上 方 にのびる。 上 面 からみると, 指 先 から 指 先 まで 円 弧 を 描 く。 背 部 にはやや長 めのつまみが 付 される。 外 面 脚 部 は 叩 き 調 整 後 ,ナデ 調 整 を 施 し,それ 以 外 はナデ 調 整 であり, 指頭 圧 痕 , 強 いナデ 調 整 の 痕 跡 が 認 められる。 内 面 はナデ 調 整 であり, 指 が 届 かない 上 部 には 絞 り 目 が認 められる。 脚 部 から 裾 部 の 一 部 が 欠 損 する。 背 部 には 煤 が 付 着 する。135 は 中 空 の 筒 状 の 脚 部 から裾 部 は 短 くひらき, 端 部 は 丸 くおさめ, 一 部 は 平 坦 面 となる。 断 面 円 形 の 指 二 本 が 両 手 をひろげたようにやや 上 方 にのびる。 上 面 からみると, 指 先 から 指 先 まで 円 弧 を 描 くと 推 測 される。1 本 の 指 , 背部 のつまみ, 脚 部 から 裾 部 の 一 部 が 欠 損 する。 内 外 面 ともナデ 調 整 であり, 指 頭 圧 痕 , 強 いナデ 調 整の 痕 跡 が 認 められる。 脚 部 の 両 側 面 が 上 下 に 煤 け, 指 の 外 側 面 及 び 内 側 面 の 一 部 が 被 熱 変 色 してい121 122123120124 125126127 128 129 130 131 1320 5 10 20cm0 3cm(S=1/4)(S=1/2)図 23 SD2 出 土 遺 物 実 測 図 531