http://www.jst.go.jp

BACKGROUND
戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協 力 推 進 事 業 は 日 本 と 世 界 の 研 究 者 が
1 事 業 の 背 景
グローバル 化 が 急 速 に 進 展 する 世 界 では、 国 境 を 越 えた 様 々な 問 題 が 発 生 しています。
例 えば、 環 境 ・エネルギー、 自 然 災 害 、 感 染 症 などの 問 題 は、
一 ヵ 国 だけで 対 応 できるものではなく、 国 際 的 な 取 り 組 みが 求 められます。
多 様 な 問 題 に 対 処 し 発 展 を 維 持 していくためには、 国 際 的 な 協 調 が 求 められています。
また、 世 界 的 な 科 学 技 術 の 発 展 は 目 覚 しく、 切 磋 琢 磨 しあう 競 争 の 中 、
日 本 が 世 界 レベルの 科 学 技 術 力 を 維 持 ・ 発 展 させていくためには、
これまで 以 上 に 国 が 戦 略 的 に 科 学 技 術 の 国 際 展 開 を 支 援 していくことが 重 要 となっています。
第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 * も、 科 学 技 術 の 国 際 活 動 を 戦 略 的 に 推 進 していくことを 謳 っています。
こうした 協 調 と 競 争 を 含 む 国 際 的 な 展 開 は、 科 学 技 術 の 分 野 において 非 常 に 重 要 です。
このような 政 策 的 要 請 にこたえるため、 独 立 行 政 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 (JST)は、
平 成 15 年 度 から 戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協 力 推 進 事 業 を 実 施 しています。
本 事 業 は、 政 府 間 協 定 や 大 臣 会 合 での 合 意 等 に 基 づき 文 部 科 学 省 が 設 定 した
協 力 対 象 国 ・ 地 域 ・ 分 野 の 国 際 研 究 交 流 プロジェクトを 支 援 する「トップダウン 型 」の 事 業 です。
JSTは 本 事 業 によりすでに 欧 米 、アジア、 大 洋 州 、 中 近 東 、アフリカにまたがる 各 国 との 協 力 を 開 始 しています。
我 が 国 と 各 国 の 研 究 者 との 活 発 な 研 究 協 力 の 推 進 を 通 じて、
科 学 技 術 のさらなる 発 展 に 貢 献 しています。
* 第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 は、1 我 が 国 の 科 学 技 術 力 を 活 用 して、 国 際 共 通 的 課 題 の 解 決 や 他 国 からの 国 際 的 要 請 ・ 期 待 に 応 え、 我 が 国 への 信 頼 を 高 めること、2 我 が 国 のイニシア
ティブにより、 科 学 技 術 に 関 連 する 国 際 標 準 やルール 形 成 に 貢 献 すること、3 我 が 国 の 研 究 者 を 世 界 に 通 用 する 人 材 に 育 むとともに、 優 秀 な 外 国 人 研 究 者 の 受 け 入 れにより 研 究 の
多 様 性 や 研 究 水 準 の 向 上 を 図 ることにより、 我 が 国 の 科 学 技 術 力 を 強 化 すること、と 定 めています。

相 互 協 力 を 深 めるための 国 際 研 究 交 流 事 業 です
2 事 業 の 概 要
本 事 業 では、 以 下 のような 支 援 を 実 施 しています。
研 究 交 流 課 題 の 支 援 ( 公 募 )
1 課 題 当 たり500 ~ 1,000 万 円 / 年 程 度 を 原 則 とし、3 年 間 ( 協 力 対 象 国 との 調 整 により 支 援 額 や 支 援
期 間 は 柔 軟 に 対 応 しています)に 渡 り 支 援 します。
課 題 支 援 の 中 には、1 研 究 集 会 、2 研 究 者 の 派 遣 ・ 招 聘 、3 研 究 に 必 要 な 消 耗 品 等 、などの 費 用 を 含 みます。
【 支 援 例 】
ある 協 力 相 手 国 と3 年 間 にわたり 共 同 公 募 を 行 い、 毎 年 5 研 究 課 題 を 採 択 する 場 合 ( 研 究 課 題 あたり1 年
間 で 平 均 して500 万 円 の 支 援 )。
1 年 目 2 年 目 3 年 目 4 年 目 5 年 目
1 年 目 採 択 課 題
5 課 題
2 年 目 採 択 課 題
5 課 題
3 年 目 採 択 課 題
5 課 題
支 援 課 題 数 5 10 15 10 5
JST 側 の
支 援 金 額 ( 総 額 )
2,500 万 円 5,000 万 円 7,500 万 円 5,000 万 円 2,500 万 円
国 際 研 究 協 力 を 促 進 するための 研 究 集 会 等 の 開 催 (JST 及 び 相 手 国 資 金 配 分 機 関 との 共 催 )
研 究 発 表 が 中 心 で、 参 加 する 研 究 者 同 士 の 交 流 を 図 ることを 主 な 目 的 とします。
その 他
必 要 に 応 じてトレーニングコース 等 の 開 催 支 援 をします。
上 記 を 協 力 対 象 国 ・ 地 域 ・ 分 野 のニーズに 応 じて、 有 機 的 に 組 み 合 わせて 事 業 を 実 施 します。JSTが 日 本 側 研
究 者 を 支 援 し、 協 力 対 象 国 の 資 金 配 分 機 関 が 協 力 対 象 国 側 研 究 者 を 支 援 する「マッチングファンド」を 基 本 と
します。
CONTENTS
1 事 業 の 背 景 ‥ ‥‥‥‥‥‥‥ 2
2 事 業 の 概 要 ‥ ‥‥‥‥‥‥‥ 3
3 事 業 の 仕 組 み‥ ‥‥‥‥‥‥ 4
4 研 究 協 力 状 況 の 推 移
( 平 成 16 年 度 ~ 平 成 20 年 度 )‥ ‥ 6
5 各 国 との 協 力 について
⑴ 協 力 状 況 一 覧 表 ‥‥‥‥‥ 9
⑵ アメリカ 大 陸
アメリカ‥‥‥‥‥‥‥‥ 10
⑶ アジア
1 中 国 (NSFC)‥‥‥‥ 13
2 中 国 (MOST)‥‥‥‥ 17
3 韓 国 ‥ ‥‥‥‥‥‥‥ 19
4 中 国 及 び 韓 国 ‥ ‥‥‥ 20
5 インド‥ ‥‥‥‥‥‥ 21
⑷ ヨーロッパ
1 イギリス(BBSRC)‥ ‥ 24
2 イギリス(EPSRC)‥ ‥ 28
3 スウェーデン‥ ‥‥‥ 29
4 フランス(CNRS)‥‥ 31
5 フランス(ANR)‥‥ 34
6 ドイツ‥ ‥‥‥‥‥‥ 35
7 デンマーク‥ ‥‥‥‥ 39
8 スイス‥ ‥‥‥‥‥‥ 40
⑸ アフリカ
南 アフリカ‥‥‥‥‥‥‥ 41
6 関 連 する 行 事 等
( 平 成 20 年 度 )‥ ‥‥‥‥ 42
7 研 究 者 リスト‥ ‥‥‥‥‥ 43

STRATEGIC INTERNATIONAL COOPERATIVE PROGRAM
3 事 業 のしくみ
世 界 中 に 広 がる 国 際 研 究 交 流 プロジェクト
JSTは、 文 部 科 学 省 が 設 定 する 協 力 国 ・ 分 野 において、
協 力 国 の 資 金 配 分 機 関 と 相 互 協 力 しながら、
両 国 の 研 究 者 の 交 流 を 推 進 しています。
E U
フィンランド
スウェーデン
イギリス
デンマーク
フランス
ドイツ
スイス
クロアチア
スペイン
イスラエル
インド
中 国
韓 国
日 本
シンガポール
南 アフリカ
オーストラリア

アメリカ
※ 相 手 国 、 協 力 分 野 選 定 の 目 安
● 高 ポテンシャル
協 力 国 における 協 力 分 野 の 研 究 レベルが 世 界 的 に 高 い 水 準 にあり、 交 流
を 推 進 することで、 革 新 的 な 科 学 技 術 の 芽 の 創 出 に 資 することが 想 定 さ
れる 国 ・ 分 野 であるか。
● 先 行 投 資
協 力 国 における 協 力 分 野 の 研 究 水 準 が 将 来 的 に 世 界 をリードするまでに
達 することが 予 想 され、 長 期 的 な 視 点 に 立 つと、 協 力 国 との 交 流 の 推 進
が、 日 本 の 科 学 技 術 の 将 来 の 発 展 に 資 すると 想 定 されるか。
● 日 本 のプレゼンス 拡 大
協 力 国 との 交 流 を 推 進 することが 協 力 分 野 での 日 本 の 世 界 ・アジアにお
ける 優 位 性 の 維 持 ・ 確 立 に 資 すると 想 定 されるか。

STRATEGIC INTERNATIONAL COOPERATIVE PROGRAM
4 研 究 交 流 状 況 の 推 移 ( 平 成 16 年 度 ~ 平 成 20 年 度 )
協 力 国
*1
協 力 機 関
協 力 分 野
平 成 16 年
アメリカ NSF 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 」
中 国
NSFC 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」
MOST 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」
韓 国 KICOS 「バイオサイエンス」
日 中 韓
国 の 要 請 に 基 づく 研 究 交 流 課 題
「バイオインフォマティクストレーニングコース」
インド DST 「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
イギリス
BBSRC
「バイオナノテクノロジー」
「 構 造 ゲノミクス 及 びプロテオミクス」
EPSRC 「 先 端 材 料 」
スウェーデン VINNOVA/SSF 「ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
フランス
CNRS 「コンピュータサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
ANR 「コンピュータサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
ドイツ DFG 「ナノエレクトロニクス」
デンマーク DASTI 「ライフサイエンス」
南 アフリカ
国 の 要 請 に 基 づく 研 究 交 流 課 題
*2
支 援 課 題 数
27
*1 各 協 力 機 関 の 正 式 名 称 は、 各 国 のページを 参 照 。
*2 委 託 研 究 契 約 ベースの 数 字 。

課 題 数
2
研 究 期 間
年
度
平 成 17 年 平 成 18 年 平 成 19 年 平 成 20 年
5
1
3
3
5
2
2
6
5
5
5
5
6
3
3
4
1
4
9
9
5
5
3
5
4
1
5
1
4
5
5
1
8
8
3
1
52 75 105 112

STRATEGIC INTERNATIONAL COOPERATIVE PROGRAM
5 各 国 との 協 力 について

各 国 との 協 力 の 概 要 ( 平 成 21 年 4 月 1 日 現 在 )
⑴ 協 力 状 況 一 覧 表
米
州
ア
*
協 力 国 ・ 地 域 協 力 開 始 年 度 協 力 分 野 協 力 機 関
支 援 中 の
課 題 数
アメリカ 平 成 16 年 度 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 NSF 10 9
中 国
平 成 16 年 度
平 成 19 年 度
環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための
科 学 技 術
環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための
科 学 技 術
完 了 した
課 題 数
NSFC 15 13
MOST 9 0
韓 国 平 成 19 年 度 バイオサイエンス KICOS 3 0
アメリカ
中 国
韓 国
ジ
ア
中 国
及 び
韓 国
平 成 16 年 度
平 成 20 年 度
国 の 要 請 に 基 づく 研 究 交 流 課 題 及 びバイオイン
フォマティクストレーニングコース
材 料
SCBIT・
KRIBB
KRISS・
NIM
1 4
平 成 21 年 度 中 に 公 募 開 始
インド 平 成 19 年 度 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 DST 14 0
インド
シンガポール 平 成 20 年 度 物 理 科 学 の 機 能 的 応 用 A*STAR 平 成 21 年 度 中 に 公 募 開 始
平 成 16 年 度
バイオナノテクノロジー・ 構 造 ゲノミクス 及 び
プロテオミクス
BBSRC 5 14
イギリス
イギリス
平 成 20 年 度
先 端 材 料 ( 酸 化 エレクトロニクス、 有 機 エレク
トロニクス、スピントロニクス)
EPSRC 6 0
平 成 20 年 度 システムバイオロジー BBSRC 4 0
スウェーデン 平 成 17 年 度 ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域
VINNOVA・
SSF
0 15
スウェーデン
平 成 17 年 度 コンピュータサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 CNRS 10 5
欧
フランス
平 成 19 年 度 コンピュータサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 ANR 1 0
フランス
平 成 20 年 度 ライフサイエンス CNRS 4 0
州
ドイツ 平 成 19 年 度 ナノエレクトロニクス DFG 16 0
デンマーク 平 成 19 年 度 ライフサイエンス DASTI 3 0
スイス 平 成 20 年 度 ライフサイエンス ETHZ 4 0
フィンランド 平 成 20 年 度 機 能 性 材 料
AF,
TEKES
平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始
スペイン 平 成 20 年 度 材 料 分 野 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 MICINN 平 成 21 年 度 中 に 公 募 開 始
ドイツ
デンマーク
クロアチア 平 成 20 年 度 材 料 MSES 平 成 21 年 度 中 に 公 募 開 始
中
東
EU(FP7) 平 成 20 年 度 環 境 EC 平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始
イスラエル 平 成 20 年 度 ライフサイエンス MOST 平 成 21 年 度 中 に 公 募 開 始
スイス
ア
フ
リ
カ
南 アフリカ
平 成 17 年 度 国 の 要 請 に 基 づく 研 究 交 流 課 題 なし 0 1
平 成 20 年 度 ライフサイエンス NRF 平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始
南 アフリカ
大
洋
州
オーストラリア 平 成 20 年 度 海 洋 科 学 DIISR 平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始
* 各 協 力 機 関 の 正 式 名 称 は、 各 国 のページを 参 照 。

アメリカ
協 力 分 野 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 」
平 成 15 年 4 月 に 東 京 にて 第 9 回 日 米 合 同 高 級 委 員 会 ( 閣 僚 級 )が 開 催 され、「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 に 関 す
るワークショップ」の 開 催 に 向 け、 具 体 的 検 討 を 開 始 することなどが 合 意 されました。その 後 、ワークショップの 開 催 結
果 などを 踏 まえ、 平 成 16 年 度 からJSTはアメリカ 国 立 科 学 財 団 (NSF)と「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 」 分 野
の 重 要 情 報 基 盤 保 護 (CIIP)において 戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協 力 推 進 事 業 を 実 施 することとなりました。
また、 平 成 18 年 5 月 の 第 10 回 日 米 合 同 高 級 委 員 会 ( 閣 僚 級 )においてワークショップから 格 上 げされた「 日 米 安 全 ・ 安
心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 に 関 するイニシアティブ」の 開 催 結 果 などを 踏 まえ、 平 成 19 年 度 より「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に
資 する 科 学 技 術 」 分 野 の 高 度 化 センサー 技 術 、 平 成 20 年 度 よりロボティクス 技 術 についても 本 事 業 で 実 施 することにな
りました。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 16 年 度 ~ 18 年 度 :「 重 要 情 報 基 盤 保 護 」
平 成 19 年 度 :「 高 度 化 センサー 技 術 」
平 成 20 年 度 :「 高 度 化 センサー 技 術 」「ロボティクス」
協 力 機 関
アメリカ 国 立 科 学 財 団 (NSF)
1950 年 に「 科 学 の 進 歩 を 促 進 するために」 設 立 された 本 部 をバージニア 州 アーリントンにおく 政 府 機 関 。 全 米 大 学 の 基
礎 研 究 における 政 府 機 関 支 援 の 約 20%を 担 っています。
関 連 する 研 究 集 会 等
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 16 年 2 月 東 京 第 1 回 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 に 関 する 日 米 ワークショップ」
平 成 16 年 9 月 ワシントンDC 第 1 回 「 重 要 情 報 基 盤 保 護 (CIIP)に 関 する 日 米 ワークショップ」
平 成 16 年 10 月
ニューメキシコ 州
「 重 要 社 会 基 盤 保 護 (CIP)のための 相 互 依 存 性 解 析 に 関 する 日 米 ワーク
ショップ」
平 成 17 年 2 月 ワシントンDC 「 犯 罪 及 びテロ 対 策 のための 科 学 技 術 に 関 する 日 米 研 究 者 意 見 交 換 会 」
平 成 17 年 3 月 ハワイ 第 2 回 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 に 関 する 日 米 ワークショップ」
平 成 17 年 6 月 東 京 第 2 回 「 重 要 情 報 基 盤 保 護 (CIIP)に 関 する 日 米 ワークショップ」
平 成 18 年 10 月 ハワイ 第 1 回 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 のためのイニシアティブに 関 するワークショップ」
平 成 19 年 7 月
東 京
「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 の 実 現 及 び 生 活 の 質 の 向 上 を 目 指 した 高 機 能 センサー
技 術 」ワークショップ
平 成 20 年 8 月 サンフランシスコ 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 の 実 現 を 目 指 したロボティクス 技 術 」ワークショップ
10

採 択 課 題 「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 に 資 する 科 学 技 術 」
アメリカ
採 択
年 度
平
成
20
年
度
平
成
19
年
度
平
成
18
年
度
課 題 名
社 会 基 盤 施 設 健 全 度 監 視 シ
ステムを 活 用 した 地 震 ・ 強
風 災 害 対 策 技 術 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
地 下 大 規 模 空 間 における 岩
盤 挙 動 モニタリングのため
の 超 高 精 度 多 点 型 光 ファイ
バグレーティング 歪 センサ
の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
歩 行 障 害 の 診 断 ・ 動 作 支 援
のための 高 機 能 シューズと
高 機 能 ソックスの 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
Better Quality of Lifeに
向 けた 接 触 インターフェー
スモデリングおよびセンサ
技 術 に 立 脚 した 硬 さベース
医 療 診 断
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
地 中 レ ー ダ(GPR) に よ
る 高 精 度 地 下 3 次 元 可 視 化
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
鉄 道 廃 線 の 橋 梁 群 を 活 用 した
構 造 健 全 度 診 断 技 術 開 発 のた
めの 実 験 環 境 の 共 同 利 用
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
スマートセンサを 利 用 した
実 橋 梁 モニタリング
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
アイデンティティ 連 携 にお
けるリスクを 考 慮 した 個 人
情 報 共 有 方 式
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
アメリカ 側 研 究 者 代 表 者
横 浜 国 立 大 学
環 境 情 報 研 究 院
教 授 山 田 均
ジョン・ホプキンス 大 学
Jones Nicholas P.
東 京 大 学 大 学 院
新 領 域 創 成 科 学 研 究 科
准 教 授 徳 永 朋 祥
ウイスコンシン 医 科 大 学
地 質 ・ 地 球 物 理 学 部
教 授 Wang Herbert
筑 波 大 学 大 学 院
システム 情 報 工 学 研 究 科
教 授 山 海 嘉 之
カリフォルニア 大 学
バークレィ 校
機 械 工 学 部
教 授 Masayoshi Tomizuka
大 阪 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
教 授 金 子 真
ニューヨーク 州 立 大 学
ストーニーブルック 校
機 械 工 学 科
教 授 Kao Imin
東 北 大 学
東 北 アジア 研 究 センター
教 授 佐 藤 源 之
マイアミ 大 学
海 洋 ・ 大 気 科 学 部
(RSMAS)
准 教 授 Mark Grasmueck
研 究 交 流 概 要
良 質 な 橋 梁 の 整 備 、 保 全 を 目 的 としたモニタリング 技 術 構 築 のための
研 究 の 一 層 の 発 展 と 国 際 標 準 の 提 案 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本
側 で 実 施 している 斜 ケーブル、 橋 梁 の 強 風 時 、 地 震 時 のモニタリング
データ、 風 洞 実 験 データと 米 国 側 で 実 施 している 斜 ケーブルのモニタ
リングデータ、スマートセンサ 技 術 、 異 常 検 知 技 術 を 組 み 合 わせ、 設
計 クライテリアの 提 案 とヘルスモニタリング 技 術 の 構 築 を 行 う。
亀 裂 などに 起 因 する 不 均 質 性 を 有 する 岩 盤 内 の 大 規 模 地 下 空 間 におけ
る 岩 盤 挙 動 のモニタリング 用 に、 超 高 精 度 多 点 型 光 ファイバグレー
ティング 歪 センサを 開 発 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、センサ
開 発 、センサ 設 置 技 術 、 計 測 データの 解 析 技 術 、の3つのテーマにつ
いて 研 究 を 実 施 する。
移 動 支 援 装 置 に 応 用 する 高 度 センシング 技 術 とメカトロニクス 技 術 、
及 び、これらの 移 動 支 援 装 置 への 統 合 に 関 する 基 盤 技 術 の 開 発 を 目 的
とする。 具 体 的 には、 日 本 側 のHALの 中 核 技 術 であるサイバニクス 技
術 と、 米 国 側 のスマートシューズとスマートソックスの 高 機 能 化 に 必
要 なメカトロニクス 技 術 やセンシング 技 術 を 組 み 合 わせ、 歩 行 障 害 者
の 診 断 ・ 歩 行 支 援 を 可 能 とする 歩 行 支 援 用 HALへの 統 合 を 行 う。
生 活 の 質 のさらなる 向 上 (BQL)に 向 け、ヒトとの 接 触 を 硬 さという
切 り 口 で 接 触 インタフェースをモデル 化 し、 最 終 的 には 医 療 診 断 や 日
常 機 器 へ 応 用 していくことを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 が1 非
接 触 硬 さセンシング、2ヒトの 眼 の3 次 元 ダイナミックセンシング、
3ストロボ 方 式 剛 性 イメージャの 研 究 を 担 当 し、 米 国 側 が1 接 触 式 硬
さセンシング、2 粘 弾 性 物 体 の 多 層 モデリング、3 能 動 的 人 工 プッ
シャーの 研 究 を 担 当 して 研 究 を 進 める。
地 中 レーダ(GPR:Ground Penetrating Radar)のシステム 開 発 に
より、 建 物 や 道 路 、 橋 、トンネル、ダムなどの 構 造 物 の 高 精 度 3 次 元
計 測 技 術 、 並 びに 壁 面 内 部 の 可 視 化 技 術 の 確 立 を 目 的 とする。 具 体 的
には、 日 本 側 の 有 する 地 雷 探 査 用 GPR 装 置 の 技 術 と 米 国 側 の 有 する4
次 元 計 測 可 能 なRLPS( 回 転 レーザポジショニング 装 置 ) 付 きGPR 装
置 の 技 術 を 元 に、 不 整 合 表 面 にも 対 応 可 能 な 地 下 計 測 用 小 型 GPRシ
ステム 及 び 構 造 物 検 査 用 小 型 GPRシステムの 開 発 を 目 指 す。
北 見 工 業 大 学 工 学 部
土 木 開 発 工 学 科
教 授 大 島 俊 之 2006 年 に 廃 線 となった 鉄 道 施 設 跡 地 に 残 存 する 鉄 道 橋 を 活 用 して、
イリノイ 大 学
アーバナシャンペイン 校
土 木 環 境 工 学 科
教 授 Bill F. Spencer
東 京 大 学 大 学 院
工 学 系 研 究 科
教 授 藤 野 陽 三
イリノイ 大 学
アーバナシャンペイン 校
土 木 環 境 工 学 科
教 授 Bill F. Spencer
早 稲 田 大 学 大 学 院
情 報 生 産 システム 研 究 科
准 教 授 岩 井 原 瑞 穂
アリゾナ 州 立 大 学
コンピュータ 情 報 学 部
准 教 授 Gail-Joon Ahn
構 造 物 の 健 全 度 診 断 に 関 する 技 術 を 開 発 することを 目 的 とする。 具 体
的 には、 日 米 両 国 の 研 究 者 が 協 力 し 対 象 橋 梁 を 取 得 、あるいは 使 用 し
て、 公 開 実 験 環 境 を 整 備 する。
事 故 災 害 防 止 にむけ、スマートセンサを 用 いた 監 視 システムを 構 築 す
ることを 目 的 とする。 具 体 的 には、 米 国 側 がスマートセンサノードの
ハードウエア 及 びソフトウェアの 開 発 、 日 本 側 が 解 析 アルゴリズム、
通 信 ・ 計 測 ミドルウェア 開 発 を 担 当 して、 試 作 済 のスマートセンサ( 無
線 センサ)ネットワークによる 構 造 モニタリングシステムを 改 良 し、
実 構 造 物 の 振 動 計 測 を 行 う。
本 研 究 は、 米 国 との 研 究 交 流 によりアイデンティティ 連 携 における 個
人 情 報 共 有 方 式 の 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 米 両 国 の 研 究 者
が 協 力 し、 個 人 情 報 を 開 示 する 際 のリスクを 提 示 し、またリスクを 低
減 する 開 示 方 式 を 生 成 する 枠 組 みの 開 発 を 目 指 す。
11

採 択
年 度
平
成
18
年
度
課 題 名
次 世 代 ユビキタスネット
ワークにおける 先 端 セキュ
リティ 技 術 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
次 世 代 情 報 セキュリティシ
ステムの 設 計 と 解 析
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
アメリカ 側 研 究 者 代 表 者
東 北 大 学 大 学 院
情 報 科 学 研 究 科
教 授 加 藤 寧
ニュージャージー 工 科 大 学
電 子 ・コンピューター 工 学 部
教 授 Nirwan Ansari
東 京 大 学 大 学 院
情 報 理 工 学 系 研 究 科
教 授 今 井 浩
ラトガーズ 大 学
コンピューター 科 学 部
教 授 Mario Szededy
研 究 交 流 概 要
次 世 代 ユビキタスネットワークにおける 先 端 セキュリティ 技 術 の 確 立
を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 が 次 世 代 ユビキタスネットワーク
における 情 報 収 集 機 構 であるモバイルシンク 技 術 を 発 展 させ、 米 国 側
の 信 頼 性 を 確 保 したリンク 生 成 が 可 能 なTRT (Tree-based Reliable
Topology)アルゴリズムの 技 術 と 組 み 合 わせて、 次 世 代 ユビキタス
ネットワークにおける 新 たな 情 報 収 集 プロトコルを 構 築 し、 想 定 され
るネットワーク 攻 撃 に 対 する 検 知 手 法 および 防 御 手 法 の 確 立 を 目 指 す。
次 世 代 情 報 セキュリティシステムの 設 計 と 解 析 を 行 うことを 目 的 とす
る。 具 体 的 には、 日 本 側 は 量 子 暗 号 システムの 設 計 、 米 国 側 は 計 算 量
理 論 の 対 話 証 明 モデルに 基 づくセキュリティ 解 析 を 担 当 し、 新 世 代 の
量 子 情 報 セキュリティシステムの 設 計 と 量 子 計 算 を 通 した 現 代 暗 号 セ
キュリティの 解 析 の 実 現 を 目 指 す。
完 了 分
採 択
年 度
平
成
17
年
度
平
成
16
年
度
課 題 名
仮 想 計 算 機 と 仮 想 プライベートネットワークによる
安 全 で 効 率 的 な 情 報 基 盤 の 構 築
安 全 で 効 率 的 なデータアクセス 制 御 システムの 設 計 及
びそれに 適 した 新 たな 暗 号 技 術 の 創 出 に 関 する 研 究
ユビキタス 環 境 におけるエージェント 間 の 信 頼 に 基
づいた 情 報 保 護 に 関 する 研 究
高 サバイバル・ 高 信 頼 フォトニック・パケットスイッチ
インシデント 情 報 のモニター 及 び 分 析 技 術
暗 号 技 術 に 基 づくプライバシー 安 全 管 理 システムの
研 究
日 米 サイエンスグリッドにおけるセキュリティ 基 盤
の 構 築
トラストと 安 心 に 関 する 研 究
フォレンジック 手 続 ガイドラインの 作 成 のための 基
礎 的 研 究
― 日 米 において 証 拠 の 相 互 利 用 を 可 能 とするために―
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
アメリカ 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
筑 波 大 学
新 城 靖
ジョージア 工 科 大 学
Pu Calton
産 業 技 術 総 合 研 究 所
花 岡 悟 一 郎
コロンビア 大 学
Keromytis Angelos
九 州 システム 情 報 技 術 研 究 所
高 橋 健 一
ノースカロライナ 州 立 大 学 シャーロット 校
Liu Zhaoyu
支 援 期 間
平 成 17 年 度
~
平 成 20 年 度
東 北 大 学 大 学 院
堀 口 進 平 成 17 年 度
ポリテクニック 大 学
Chao H. Jonathan
情 報 通 信 研 究 機 構
中 尾 康 二
ミシガン 州 立 大 学
Farnam Jahanian
筑 波 大 学
岡 本 栄 司
スティーブンス 工 科 大 学
Rebecca Wright
産 業 技 術 総 合 研 究 所
田 中 良 夫
バージニア 州 立 大 学
Marty Humphrey
岩 手 県 立 大 学
村 山 優 子
ワシントン 州 立 大 学
Carl H. Hauser
東 京 電 機 大 学
佐 々 木 良 一
ベイグリー 工 科 大 学
David A. Dampier
~
平 成 19 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
12

中 国 (NSFC)
協 力 分 野
「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」
アメリカ
平 成 15 年 2 月 に 東 京 で 開 催 された 第 10 回 日 中 科 学 技 術 協 力 委 員 会 の 結 果 を 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が 戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協
力 推 進 事 業 における 中 国 との 協 力 分 野 を「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」 分 野 に 設 定 しました。
それを 受 け、 国 家 自 然 科 学 基 金 委 員 会 (NSFC)とは 平 成 16 年 度 から 同 分 野 における 研 究 交 流 課 題 の 募 集 を 実 施 するこ
とになりました。
中 国
協 力 分 野
【 公 募 領 域 】
平 成 16 年 度 :「 大 気 環 境 関 連 技 術 」、「 水 環 境 関 連 技 術 」、「 自 然 エネルギー 利 用 に 関 する 技 術 」
平 成 17 年 度 :「 生 活 環 境 の 健 康 への 影 響 」、「 環 境 に 配 慮 した 新 エネルギー 技 術 」
平 成 18 年 度 :「 流 域 圏 の 汚 染 ・ 劣 化 に 関 する 影 響 評 価 と 対 策 技 術 」
平 成 19 年 度 :「 燃 焼 の 汚 染 制 御 」、「マイクロパワーシステム」、「 燃 料 電 池 と 太 陽 電 池 」
平 成 20 年 度 :「 生 物 機 能 を 利 用 した 環 境 保 全 及 び 修 復 技 術 」
協 力 機 関
国 家 自 然 科 学 基 金 委 員 会 (NFSC)
1986 年 に 設 立 された 本 部 を 北 京 におく 政 府 組 織 です。 基 礎 研 究 と 自 由 探 求 を 旨 とする 国 家 自 然 科 学 基 金 の 管 理 を 実 施 し
ています。
関 連 する 研 究 集 会 等 (JSTとNSFCの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 16 年 2 月
平 成 17 年 5 月
平 成 18 年 5 月
平 成 19 年 6 月
平 成 20 年 6 月
武 漢
東 京
北 京
東 京
西 安
第 1 回 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 に 関 す
る 日 中 ワークショップ」
第 2 回 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 に 関 す
る 日 中 ワークショップ」
第 3 回 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 に 関 す
る 日 中 ワークショップ」
第 4 回 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 に 関 す
る 日 中 ワークショップ」
第 5 回 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 に 関 す
る 日 中 ワークショップ」
13

採 択 課 題 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」
採 択
年 度
課 題 名
安 全 な 農 産 物 生 産 を 目 的 と
した 重 金 属 汚 染 土 壌 のバイ
オリメディエーション 技 術
の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
中 国 側 研 究 者 代 表 者
農 業 環 境 技 術 研 究 所
土 壌 環 境 研 究 領 域
研 究 プロジェクトリーダー
荒 尾 知 人
中 国 科 学 院 土 壌 研 究 所
部 長 兼 教 授 駱 永 明
(Luo Yongming)
研 究 交 流 概 要
重 金 属 汚 染 土 壌 のバイオレメディエーション 技 術 の 開 発 を 目 的 とす
る。 具 体 的 には、 日 中 それぞれが 得 意 な 植 物 を 中 心 とした 重 金 属 蓄 積
植 物 の 選 抜 を 行 い、 吸 収 ・ 除 去 促 進 技 術 の 開 発 や、 修 復 過 程 のモニタ
リングを 協 力 して 実 施 し、 生 物 機 能 を 活 用 した 環 境 修 復 技 術 の 開 発 を
行 う。さらに、 有 機 ヒ 素 汚 染 土 壌 については、 日 本 側 の 微 生 物 と 中 国
側 の 植 物 を 利 用 した 技 術 を 融 合 した 修 復 技 術 開 発 を 行 う。
平
成
20
年
度
平
成
19
年
度
水 田 生 態 系 を 用 いた 家 畜 廃
水 浄 化 と 水 稲 生 産 の 可 能 性
とそのリスク 評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
土 壌 の 酸 性 化 機 構 の 解 析 と
生 物 による 酸 性 土 壌 の 新 規
修 復 技 術 の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
生 物 機 能 を 強 化 した 水 環 境 の
バイオレメディエーション
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
高 機 能 微 生 物 群 集 と 根 圏 浄
化 能 強 化 水 生 植 物 を 用 いた
水 環 境 汚 染 の 修 復
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
排 ガスおよび 熱 の 再 循 環 を
伴 う 微 粉 炭 酸 素 燃 焼 による
CO2 回 収 と 各 種 環 境 汚 染
物 質 抑 制 の 同 時 実 現 に 関 す
る 基 礎 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
固 体 化 色 素 増 感 太 陽 電 池 に
おける 電 荷 輸 送 の 動 力 学 的
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
酵 素 バイオ 電 池
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
高 性 能 マイクロ 燃 焼 器 内 に
おける 触 媒 燃 焼 のモデリン
グと 実 験 計 測
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
東 京 農 工 大 学
共 生 科 学 技 術 研 究 院
教 授 平 沢 正
浙 江 大 学 自 然 資 源 学 部
教 授 呂 軍 (Lv Jun)
日 本 大 学 生 物 資 源 科 学 部
教 授 長 谷 川 功
中 国 科 学 院
教 授 瀋 仁 芳
(Shen Renfang)
土 壌 研 究 所
東 京 農 工 大 学
共 生 科 学 技 術 研 究 院
教 授 細 見 正 明
中 国 科 学 院
教 授 施 衛 明
(Shi Weiming)
土 壌 研 究 所
山 梨 大 学
医 学 工 学 総 合 研 究 部
准 教 授 森 一 博
北 京 大 学 工 学 部
教 授 呉 暁 磊
(Wu Xiaolei)
東 京 工 業 大 学 大 学 院
理 工 学 研 究 科
教 授 岡 崎 健
華 中 科 技 大 学
炭 燃 焼 国 家 重 点 実 験 室
教 授 姚 洪
(Yao Hong)
電 気 通 信 大 学
電 気 通 信 学 部
教 授 豊 田 太 郎
中 国 科 学 院 物 理 研 究 所
教 授 孟 慶 波
(Meng Qingbo)
東 京 工 業 大 学 大 学 院
総 合 理 工 学 研 究 科
教 授 大 坂 武 男
中 国 科 学 院
教 授 毛 蘭 群
(Mao Lanqun)
化 学 研 究 所
東 京 大 学 大 学 院
工 学 系 研 究 科
准 教 授 鈴 木 雄 二
清 華 大 学 機 械 工 学 部
教 授 鐘 北 京
(Zhong Beijing)
有 機 性 廃 水 汚 染 を 除 去 ・ 浄 化 するための 水 田 の 生 態 系 機 能 の 利 用 ・ 拡
張 方 法 の 確 立 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 中 のそれぞれの 地 域 で
水 田 生 態 系 のCOD、 窒 素 、リン 等 の 浄 化 機 能 の 強 さと 能 力 を 把 握 し、
日 本 側 が 有 機 性 廃 水 施 用 条 件 下 での 水 稲 の 成 長 機 構 を 解 明 する。その
後 、 中 国 側 が 水 田 の 肥 沃 度 増 進 技 術 及 び 水 田 の 排 水 浄 化 能 力 を 強 化 す
る 技 術 の 開 発 を 行 い、 日 本 側 が 環 境 負 荷 の 低 減 の 観 点 から 水 稲 の 生 産
を 維 持 し 改 善 する 技 術 の 開 発 を 行 う。
酸 性 土 壌 に 適 応 できる 生 物 種 を 選 抜 し、その 適 応 機 能 についての 生 理
学 的 ・ 生 態 学 的 解 析 を 行 うとともに、それらの 生 物 を 活 用 した 酸 性 土
壌 の 修 復 技 術 の 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 酸 性 土 壌 に
適 応 できる 植 物 ・ 微 生 物 に 対 する 知 見 、 植 物 - 微 生 物 共 生 系 による 酸
性 適 応 能 の 付 与 などに 関 する 知 見 及 び 選 抜 技 術 と、 中 国 側 の 作 物 のア
ルミニウム 過 剰 耐 性 種 の 選 抜 技 術 の 知 見 を 組 み 合 わせ、 酸 性 土 壌 修 復
技 術 の 開 発 を 行 う。
富 栄 養 化 した 水 環 境 の 改 善 のために、 生 物 機 能 を 強 化 した 水 環 境 のバ
イオレメディエーション 技 術 、さらには 生 態 系 の 機 能 回 復 を 目 指 した
エコレメディエーション 技 術 の 確 立 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本
側 のバイオマス 生 産 機 能 を 強 化 した 栄 養 塩 削 減 技 術 と、 中 国 側 の 面 源
負 荷 削 減 及 び 沿 岸 帯 生 態 系 の 修 復 技 術 を 組 み 合 わせ、 日 中 共 同 で 藍 藻
類 の 増 殖 抑 制 メカニズムを 解 明 する。
植 物 と 根 圏 微 生 物 の 作 用 を 適 正 に 管 理 ・ 制 御 し、 水 環 境 に 流 入 する 難
分 解 性 有 機 物 質 と 栄 養 塩 の 低 減 に 効 果 的 な 浄 化 技 術 を 開 発 することを
目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 水 生 植 物 ・ 根 圏 微 生 物 による 汚 染
水 質 の 修 復 技 術 と、 中 国 側 の 微 生 物 群 集 ・ 水 生 植 物 による 汚 染 底 泥 の
修 復 技 術 を 組 み 合 わせ、 工 場 廃 水 及 び 農 業 ・ 生 活 排 水 からの 直 接 的 な
流 入 と 底 泥 からの 放 出 の 両 者 に 対 応 した 浄 化 技 術 を 開 発 する。
石 炭 の 酸 素 燃 焼 における 最 先 端 の 技 術 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 には、
日 本 側 がO2/CO2 環 境 における 微 粉 炭 の 燃 焼 挙 動 を 解 明 し、NOx 生
成 ・ 分 解 ( 還 元 )メカニズムの 基 礎 データや、O2/CO2 環 境 におけ
るNOx 生 成 ・ 分 解 ( 還 元 )のメカニズムを 総 括 的 に 検 討 する。また、
微 粉 炭 の 酸 素 燃 焼 条 件 下 における 着 火 挙 動 も 解 明 する。 中 国 側 は 微 量
元 素 挙 動 に 関 する 実 験 とモデリングとPM 生 成 、 及 びTE 挙 動 に 及 ぼす
物 質 再 循 環 (SO2、PM)の 影 響 から 微 粒 子 (PM)の 生 成 機 構 、 微
量 元 素 (TE) 挙 動 を 研 究 する。
二 酸 化 チタン(TiO2) 色 素 増 感 太 陽 電 池 (DSSC)の 電 荷 輸 送 の 動
力 学 的 研 究 を 通 し、 高 効 率 固 体 化 DSSCの 形 成 を 目 的 とする。 具 体 的
には、 日 本 側 のナノ 構 造 電 極 作 製 ・ 新 奇 増 感 剤 作 製 ・ 過 渡 応 答 評 価 と、
中 国 側 の 電 極 表 面 界 面 改 質 ・ 固 体 電 解 質 作 製 ・ 界 面 評 価 を 組 み 合 わせ、
DSSCにおける 光 電 変 換 機 構 解 明 と 光 電 変 換 特 性 向 上 を 図 る。
生 体 触 媒 である 酵 素 を 用 いる「 酵 素 バイオ 燃 料 電 池 (Enzyme-Based
Biofuel Cells)」の 実 用 化 のための 基 礎 課 題 の 解 決 を 目 的 とする。 具
体 的 には、 中 国 側 で 開 発 したナノ 構 造 体 電 極 材 料 を 用 いて 日 本 側 が 電
極 触 媒 システムの 構 築 と 特 性 評 価 を 行 い、さらにこれに 基 づいて 双 方
で 開 発 した「バイオアノード」と「バイオカソード」を 組 み 合 わせる
ことにより 新 規 なバイオ 電 池 の 開 発 を 目 指 す。
燃 焼 限 界 が 広 く、 比 較 的 低 温 度 においても 安 定 かつクリーンな 燃 焼 反 応 が
可 能 である 触 媒 燃 焼 を 対 象 として、モデル 計 算 、 実 験 の 両 面 から 物 理 現 象
を 明 らかにし、また 高 燃 焼 効 率 、 高 燃 焼 密 度 、 低 エミッションをもたらす
マイクロ 触 媒 燃 焼 器 の 開 発 を 行 うことを 目 的 とする。 具 体 的 には、 中 国 側
の 化 学 反 応 速 度 論 、 触 媒 燃 焼 モデル、マイクロ 燃 焼 実 験 、 数 値 計 算 技 術 と、
日 本 側 の 触 媒 層 形 成 技 術 、 燃 焼 器 製 作 技 術 、 最 適 設 計 法 、レーザー 計 測 技
術 などを 結 集 し、 相 互 に 補 完 的 な 役 割 を 果 たしながら 研 究 を 進 める。
14

採 択
年 度
平
成
19
年
度
課 題 名
革 新 的 な 超 小 型 燃 焼 器 を 用
いたマイクロパワーシステ
ムに 関 する 基 礎 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
水 の 反 復 利 用 によるリスク 低
減 のためのモニタリング 評 価
と 対 策 技 術 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
中 国 側 研 究 者 代 表 者
名 古 屋 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
教 授 山 下 博 史
中 国 科 学 院 広 州 能 源 研 究 所
応 用 燃 焼 実 験 室
教 授 趙 黛 青
(Zhao Daiqing)
京 都 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
教 授 津 野 洋
清 華 大 学
環 境 科 学 ・ 工 学 部
教 授 黄 霞
(Huang Xia)
研 究 交 流 概 要
高 効 率 かつ 高 エネルギー 密 度 化 された 次 世 代 マイクロパワーシステム
を 開 発 することを 目 指 して、 独 自 の 理 論 的 設 計 指 針 の 構 築 と 技 術 的 課
題 の 解 決 策 を 与 えることを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 数 値 解
析 技 術 と 中 国 側 の 実 験 計 測 技 術 を 組 み 合 わせ、 緊 密 な 協 力 関 係 のもと
に、お 互 いの 研 究 を 補 完 しあいながら、システム 開 発 にあたる。
水 の 反 復 利 用 によるリスクの 低 減 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側
の 水 環 境 中 微 量 有 機 物 の 分 析 技 術 、オゾン 処 理 や 消 毒 技 術 等 の 高 度 水
処 理 技 術 、 下 水 再 利 用 技 術 およびリスク 評 価 技 術 と、 中 国 側 の 膜 処 理
等 の 下 水 高 度 処 理 技 術 、 下 水 再 利 用 技 術 および 渇 水 対 策 技 術 とを 組 み
合 わせ、 水 の 反 復 利 用 におけるモニタリング 法 、リスク 評 価 法 および
要 求 される 下 水 処 理 技 術 の 開 発 ・ 提 示 を 行 う。
中 国
黄 河 の 将 来 政 策 シナリオを
評 価 するための「 次 世 代 」
生 態 水 文 モデルの 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
東 京 大 学
生 産 技 術 研 究 所
教 授 沖 大 幹
清 華 大 学 水 利 工 学 部
教 授 胡 平 和
(Hu Heping)
黄 河 流 域 の 水 資 源 と 環 境 保 全 問 題 の 解 決 を 目 的 とする。 具 体 的 には、
流 域 水 循 環 観 測 ・モデリングの 技 術 を 有 する 中 国 側 と 協 力 し、 黄 河 流
域 の 水 循 環 ・ 水 環 境 の 変 化 をシミュレーションし、さまざまな 気 候 変
化 と 経 済 発 展 シナリオの 下 での 水 と 環 境 の 持 続 的 な 発 展 を 計 画 立 案 す
るための 統 合 生 態 水 文 モデルの 開 発 を 行 う。その 中 で、 黄 河 下 流 域 の
乱 流 フラックス 観 測 および 同 位 体 観 測 を 継 続 し、 生 態 脆 弱 地 域 である
黄 土 高 原 における 降 雨 ― 流 出 の 小 規 模 流 域 観 測 実 験 も 行 う。
平
成
18
年
度
日 本 と 中 国 の 農 業 生 態 系 流
域 における 窒 素 循 環 および
その 水 質 に 及 ぼす 影 響 に 関
する 比 較 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
水 利 構 造 物 による 淮 河 流 域
の 水 環 境 劣 化 の 実 態 把 握 と
対 策 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
持 続 可 能 な 流 域 水 環 境 保 全
/ 物 質 ・エネルギー 生 産 融
合 システム 及 びその 基 盤 技
術 の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
東 北 大 学 大 学 院
農 学 研 究 科
教 授 齋 藤 雅 典
中 国 科 学 院 土 壌 科 学 研 究 所
教 授 蔡 祖 聡
(Cai Zucong)
国 立 環 境 研 究 所
アジア 自 然 共 生 研 究 グループ
副 グループ 長 村 上 正 吾
中 国 科 学 院
地 理 科 学 ・ 資 源 研 究 所
部 長 ・ 主 任 教 授 夏 軍
(Xia Jun)
東 京 大 学 生 産 技 術 研 究 所
教 授 迫 田 章 義
清 華 大 学
環 境 科 学 ・ 工 学 部
教 授 胡 洪 営
(Hu Hongying)
日 中 の 典 型 的 な 農 業 流 域 における 窒 素 循 環 量 を 比 較 し、 広 域 な 農 耕 地
( 面 源 )が 水 系 に 及 ぼす 窒 素 負 荷 を 定 量 及 び 予 測 し、 削 減 策 を 提 案 す
るための 手 法 を 開 発 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 窒
素 負 荷 モニタリングとモデリングの 経 験 と、 中 国 側 の 窒 素 フローのメ
カニズムや 流 域 水 文 学 モデルに 関 する 研 究 を 相 互 に 補 い 合 い、 農 業 生
態 系 の 流 域 レベルにおける 窒 素 循 環 の 包 括 的 な 解 明 により、 水 質 の 改
善 や 環 境 負 荷 を 減 らすための 手 段 を 提 供 することを 目 指 す。
淮 河 流 域 の 水 環 境 劣 化 問 題 の 解 決 の 技 術 評 価 法 の 提 示 を 目 的 とする。
具 体 的 には、 日 本 側 は 流 域 圏 環 境 管 理 手 法 の 理 念 及 び 個 別 技 術 評 価 法
等 の 知 見 を 提 供 する。 中 国 側 は 設 定 した 研 究 対 象 地 域 で 得 られた 観 測
結 果 等 を 提 供 し、 共 同 で 水 環 境 劣 化 対 策 についての 技 術 的 な 議 論 を 行
う。
中 国 ・ 南 四 湖 地 域 をモデル 地 域 として、 水 質 環 境 保 全 とバイオマス 生
産 を 両 立 させる 多 機 能 湿 地 システムを 提 案 ・ 設 計 することを 目 的 とす
る。 具 体 的 には、 日 本 側 の 化 学 工 学 的 手 法 と 中 国 側 の 生 態 工 学 的 手 法
を 組 合 せ、 当 該 システムを 提 示 する。
15

完 了 分
採 択
年 度
平
成
17
年
度
平
成
16
年
度
課 題 名
廃 棄 物 ・ 廃 水 からの 高 効 率 の 水 素 /メタン 回 収 プロ
セスの 開 発
バイオ―エタノール―ディーゼル 燃 料 及 び 後 処 理 触
媒 プロセスを 用 いた 環 境 調 和 型 ディーゼルエンジン
システムの 開 発
持 続 可 能 なサニテーションシステムによる 生 活 環 境
の 改 善 ・ 健 康 リスク 低 下 に 関 する 研 究
有 害 化 学 物 質 の 室 内 及 び 個 人 暴 露 の 国 際 比 較 とその
低 減 対 策
フロン 及 び1,1,1- トリクロロエタンの 代 替 有 機 溶
剤 (トリクロロエチレン) 使 用 者 に 多 発 する 重 症 型
皮 膚 - 肝 障 害 のメカニズム 解 明 と 予 防 に 関 する 戦 略
的 研 究
湖 沼 の 富 栄 養 化 防 止 ・ 修 復 のための 持 続 可 能 な 生 態
環 境 保 全 技 術 の 確 立
廃 水 からの 栄 養 塩 除 去 プロセスへの 微 生 物 学 的 な 視
点 の 導 入 とその 数 学 的 モデル 化
持 続 性 と 環 境 生 態 インパクト 低 減 を 目 指 した 高 度 排
水 浄 化 ・リサイクル 技 術 システムの 開 発 と 性 能 評 価
中 国 における 都 市 と 農 村 の 持 続 的 発 展 に 関 する 研 究
都 市 域 におけるPM2.5 大 気 汚 染 特 性 と 生 成 機 構 解
明 研 究
中 国 における 風 力 エネルギー 導 入 促 進 のための 基 盤
技 術 の 研 究
太 陽 光 熱 複 合 発 電 システムのためのハイブリッドモ
ジュールの 高 性 能 化 に 関 する 研 究
中 国 西 部 における 自 立 分 散 型 太 陽 光 熱 複 合 発 電 シス
テムの 開 発
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
中 国 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
東 北 大 学
原 田 秀 樹
中 国 科 学 技 術 大 学
兪 漢 青 (Yu Hanqing)
九 州 大 学
寺 岡 靖 剛
中 国 科 学 院
賀 泓 (He Hong)
北 海 道 大 学
船 水 尚 行
西 安 建 築 科 技 大 学
王 小 昌 (Wang Xiaochang)
静 岡 県 立 大 学
雨 谷 敬 史
浙 江 大 学
朱 利 中 (Zhu Lizhong)
名 古 屋 大 学
那 須 民 江
広 東 省 職 業 病 病 院
黄 漢 林 (Huang Hanlin)
国 際 科 学 振 興 財 団
前 川 孝 昭
中 国 水 利 部 水 利 水 電 科 学 研 究 院
楊 継 富 (Yang Jifu)
東 京 大 学
味 埜 俊
北 京 工 業 大 学
彭 永 臻 (Peng Yongzhen)
横 浜 国 立 大 学
藤 江 幸 一
中 国 科 学 院 環 境 科 学 研 究 センター
楊 敏 (Yang Min)
工 学 院 大 学
酒 井 裕 司
清 華 大 学
徐 旭 常 (Xu Xuchang)
愛 媛 大 学
若 松 伸 司
清 華 大 学
郝 吉 明 (Hao Jiming)
足 利 工 業 大 学
牛 山 泉
山 東 大 学
姚 興 佳 (Yao Xingjia)
宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構
新 野 正 之
武 漢 理 工 大 学
張 清 傑 (Zhang Qingjie)
航 空 宇 宙 技 術 振 興 財 団
鈴 木 一 行
武 漢 理 工 大 学
唐 新 峰 (Tang Xinfeng)
支 援 期 間
平 成 17 年 度
~
平 成 20 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 18 年 度
16

中 国 (MOST)
協 力 分 野
「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」「 気 候 変 動 」
平 成 15 年 2 月 に 東 京 で 開 催 された 第 10 回 日 中 科 学 技 術 協 力 委 員 会 の 結 果 を 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が 戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協
力 推 進 事 業 における 中 国 との 協 力 分 野 を「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」 分 野 に 設 定 しました。
それを 受 け、 中 国 科 学 技 術 部 (MOST)とは 平 成 19 年 度 から 同 分 野 における 研 究 交 流 課 題 の 募 集 を 実 施 することになり
ました。
その 後 、 平 成 19 年 12 月 に 北 京 において 署 名 された「 日 本 国 政 府 と 中 華 人 民 共 和 国 政 府 による 気 候 変 動 問 題 を 対 象 とし
た 科 学 技 術 協 力 の 一 層 の 強 化 に 関 する 共 同 声 明 」を 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が 新 たに 設 定 した「 気 候 変 動 」 分 野 の 研 究 交 流 を
MOSTと 共 同 で 今 後 実 施 することになっています。
中 国
協 力 分 野
【 公 募 領 域 】
平 成 19 年 度 :「 環 境 保 全 及 びエネルギーの 高 度 利 用 に 係 わる 材 料 技 術 」
平 成 20 年 度 :「ICT 技 術 を 利 用 した 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 実 現 に 資 する 研 究 」
協 力 機 関
中 国 科 学 技 術 部 (MOST)
1977 年 に 設 立 された 中 国 の 科 学 技 術 担 当 省 。 基 礎 研 究 、 科 学 技 術 成 果 の 普 及 ・ 産 業 化 のみならず、ハイテク 産 業 開 発 区
の 管 理 、 先 進 国 からの 技 術 移 転 まで 広 範 な 業 務 を 実 施 。その 中 で 研 究 活 動 についての 資 金 の 配 分 を 行 っています。 国 際 合
作 司 は、 科 学 技 術 部 の 中 で 国 際 協 力 を 担 当 する 局 です。
17

採 択 課 題 「 環 境 保 全 及 び 環 境 低 負 荷 型 社 会 の 構 築 のための 科 学 技 術 」
採 択
年 度
平
成
20
年
度
課 題 名
多 次 元 センサー 情 報 に 基 づ
く 工 場 ・ビル 分 野 の 環 境 負
荷 低 減 戦 略 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
都 市 湿 地 環 境 の 変 遷 の 総 合
評 価 及 び 機 能 地 区 の 分 割 に
関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
南 京 化 学 工 業 地 区 を 対 象 と
した 水 資 源 の 有 効 利 用 ・ 汚
濁 負 荷 削 減 に 資 する 技 術 開
発 及 び 効 果 的 な 節 水 に 資 す
る 情 報 管 理 システムの 構 築
に 関 する 技 術 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
鉛 フリー 材 料 技 術 に 基 づく
エコデザインおよび 環 境 調
和 製 造 システム
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
中 国 側 研 究 者 代 表 者
三 菱 電 機 株 式 会 社
先 端 技 術 総 合 研 究 所
主 席 研 究 員 森 一 之
同 済 大 学
教 授 陳 啓 軍
(Chen Qijun)
電 子 情 報 工 学 院
京 都 府 立 大 学 大 学 院
生 命 環 境 科 学 研 究 科
教 授 松 村 和 樹
北 京 師 範 大 学
資 源 学 院
教 授 李 京 (Li Jing)
㈱ 日 建 設 計 シビル
開 発 計 画 ・ 設 計 部 門
都 市 基 盤 計 画 部
計 画 主 管 井 邊 裕 彦
同 済 大 学
環 境 科 学 与 工 程 学 院
副 院 長 李 光 明
(Li Guangming)
東 京 大 学 大 学 院
工 学 系 研 究 科
教 授 須 賀 唯 知
上 海 交 通 大 学
材 料 科 学 ・ 工 学 院
教 授 李 明 (Li Ming)
研 究 交 流 概 要
工 場 ・ビル 分 野 を 対 象 とした 省 エネルギー 化 に 製 造 設 備 の 稼 働 情 報 と
人 物 の 動 態 情 報 を 付 加 することにより、エネルギー 消 費 状 況 の 詳 細 な
分 析 と 可 視 化 を 実 現 し、 省 エネルギー 性 能 の 向 上 を 図 る。 日 本 側 は 製
造 設 備 の 稼 働 状 態 と 人 物 の 動 態 状 況 の 分 析 アルゴリズム、 工 場 の 製 造
ラインと 事 務 所 を 対 象 とした 省 エネルギー 実 証 試 験 等 を 実 施 する。 中
国 側 は、 大 学 の 建 物 のエネルギー 消 費 モデルの 構 築 と 消 費 状 況 の 分 析 、
省 エネルギー 化 を 実 現 する 戦 略 策 定 および 同 戦 略 の 有 効 性 検 証 のため
にキャンパスでの 実 証 試 験 等 を 実 施 する。
湿 地 資 源 の 総 合 的 な 評 価 手 法 の 研 究 開 発 を 目 的 とする。 日 本 側 は 地 球
温 暖 化 における 湿 地 環 境 および 生 態 系 の 変 化 のメカニズムを 解 析 し、
その 変 化 の 予 測 シミュレーションモデルを 構 築 し、またその 変 化 の 社
会 ・ 経 済 的 な 影 響 を 評 価 する 手 法 の 開 発 を 担 当 する。 中 国 側 は、 都 市
湿 地 を 対 象 として、 都 市 湿 地 における 湿 地 資 源 の 減 少 原 因 および 変 化
駆 動 力 要 素 を 分 析 し、 湿 地 資 源 の 社 会 経 済 的 価 値 と 生 体 サービス 価 値
を 経 済 学 的 に 推 計 することにより、 都 市 湿 地 の 機 能 評 価 手 法 の 開 発 を
担 当 する。
南 京 化 学 工 業 パークを 研 究 対 象 とし、⑴ 水 資 源 利 用 ネットワークの
最 適 化 設 計 技 術 の 開 発 、⑵ 水 資 源 使 用 ネットワークのオンライン
での 監 視 調 整 システムと 突 発 的 な 変 化 に 対 応 するシステムの 開 発 、
⑶ 南 京 化 学 工 業 パーク 水 資 源 管 理 の 専 門 家 体 制 作 り、⑷ 化 学 工 業 パー
クの 節 水 情 報 管 理 システムのモデルプロジェクト 研 究 、を 実 施 する。
鉛 フリーはんだ 材 料 の 信 頼 性 の 向 上 ならびに 環 境 影 響 の 評 価 を 通 じ
て、 製 造 技 術 のグリーン 化 を 推 進 するとともに、 環 境 調 和 型 設 計 製 造
技 術 を 開 発 することを 目 的 とする。 日 本 側 の 先 端 的 な 半 導 体 実 装 技 術
や 鉛 フリーはんだプロセスやエコデザインコンセプトに 基 づく 環 境 影
響 評 価 技 術 と、 中 国 側 の 国 内 制 度 や 標 準 化 の 動 向 に 適 合 した 鉛 はんだ
開 発 、 基 礎 的 な 評 価 技 術 を 組 み 合 わせ、 中 国 のリユース 市 場 に 適 した
設 計 技 術 の 開 発 を 目 指 す。
平
成
19
年
度
活 性 炭 素 繊 維 及 び 活 性 ナノ
炭 素 繊 維 を 用 いた 日 中 大 都
市 大 気 保 全 のための 迅 速 ・
継 続 対 処 技 術 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
石 炭 およびバイオマスを 原
料 とするDMEの 製 造 と 利
用 に 関 する 触 媒 および 触 媒
プロセス
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
太 陽 光 熱 複 合 発 電 における
高 効 率 熱 利 用 のための 熱 電
材 料 開 発 とシステム 評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
環 境 低 負 荷 型 浄 化 技 術 及 び
太 陽 光 利 用 水 素 製 造 技 術 に
関 わる 高 機 能 光 触 媒 材 料 の
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
水 質 汚 濁 物 質 キャッチ 型 機 能
性 セラミックス 材 料 の 開 発 と
その 水 環 境 修 復 への 応 用
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
九 州 大 学 炭 素 資 源 国
際 教 育 研 究 センター
特 任 教 授 持 田 勲
清 華 大 学 材 料 科 学 与 工 程 系
教 授 康 飛 宇
(Kang Feiyu)
北 九 州 市 立 大 学
国 際 環 境 工 学 部
教 授 藤 元 薫
中 国 科 学 院 山 西 石 炭 化 学 研 究 所
国 家 重 点 実 験 室
教 授 韓 怡 卓
(Han Yizhuo)
航 空 宇 宙 技 術 振 興 財 団
研 究 統 括 参 与 新 野 正 之
武 漢 理 工 大 学
副 学 長 張 清 傑
(Zhang Qingjie)
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
光 触 媒 材 料 センター
センター 長 葉 金 花
南 京 大 学 環 境 材 料 及 び 再 生 可
能 エネルギー 研 究 センター
センター 長 鄒 志 剛
(Zou Zhigang)
筑 波 大 学 大 学 院
生 命 環 境 科 学 研 究 科
教 授 杉 浦 則 夫
中 国 環 境 保 護 部
華 南 環 境 科 学 研 究 所
環 境 工 学 技 術 センター
副 センター 長 諶 建 宇
(Chen Jianyu)
日 中 の 炭 素 、 触 媒 、 流 体 力 学 、 環 境 科 学 の 専 門 家 からなる 研 究 チームが、
大 気 の 直 接 浄 化 技 術 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 のNOx
浄 化 ACFの 製 造 ・ 調 整 ・ 利 用 法 を 中 国 側 の 研 究 員 に 習 得 させるととも
に、 清 華 大 学 にACFユニットを 提 供 し、 現 地 にてNOx 測 定 機 器 の 調 整 、
測 定 及 び 評 価 方 法 についての 技 術 提 供 を 行 う。さらに、 次 世 代 NOx 浄
化 材 料 の 開 発 ならびに 現 行 のACFユニットの 改 良 も 行 う。
石 炭 又 はバイオマスをエネルギー 源 として 高 品 位 のクリーンエネ
ルギー(ジメチルエーテル:DME)を 得 る 合 理 的 な 方 法 の 追 求 と、
DMEをより 有 効 に 利 用 するための 技 術 の 追 求 を 目 的 とする。 中 国 側
が 石 炭 あるいはバイオマスをガス 化 した 後 にDMEを 製 造 するための
技 術 を 研 究 し、 日 本 側 がそのエネルギー 媒 体 の 省 エネルギー 化 を 進 め
るとともに、 触 媒 を 用 いて 電 力 より 高 次 のエネルギーに 再 変 換 する 小
規 模 分 散 型 システムの 開 発 を 行 う。
高 効 率 熱 電 材 料 の 研 究 成 果 を 基 にモジュール 化 を 図 り、 評 価 システムに
よるフィールド 試 験 を 行 い、 熱 電 材 料 および 光 熱 複 合 発 電 性 能 について
の 知 見 を 得 て、 太 陽 エネルギーの 高 効 率 利 用 技 術 の 展 開 に 資 することを
目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 太 陽 光 追 尾 技 術 および 太 陽 光 熱 複 合
発 電 性 能 評 価 手 法 と、 中 国 側 の 熱 電 材 料 技 術 および 熱 電 モジュール 製 作
技 術 を 組 み 合 わせ、 日 本 ・ 中 国 双 方 においてフィールド 試 験 を 実 施 する。
日 中 の 研 究 者 が 世 界 に 先 駆 けて 共 同 で 開 発 してきた 半 導 体 可 視 光 応 答
型 光 触 媒 技 術 を 発 展 させ、より 高 効 率 な 光 触 媒 の 開 発 を 行 うとともに、
日 中 両 国 の 光 触 媒 に 関 する 基 礎 研 究 、 応 用 技 術 開 発 現 状 及 び 応 用 市 場
規 模 等 の 調 査 研 究 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 新 規 材 料 開 発
技 術 と 中 国 側 のナノテク 技 術 を 組 み 合 わせ、 光 触 媒 技 術 の 高 度 化 を 図
る。
富 栄 養 化 原 因 物 質 の 除 去 、 水 中 のヒ 素 ・フッ 素 などの 物 質 の 除 去 ・ 抑
制 のために、 地 域 にある 天 然 素 材 や 地 域 の 廃 棄 物 から 開 発 された 異 な
るセラミックスを 利 用 して 効 率 的 かつ 安 価 な 汚 染 物 質 浄 化 及 び 抑 制 技
術 を 構 築 するとともに、 高 度 浄 化 機 能 を 有 する 新 材 料 の 開 発 を 目 的 と
する。
18

韓 国
協 力 分 野
「バイオサイエンス」
平 成 20 年 1 月 に 開 催 された 日 韓 科 学 技 術 協 力 担 当 局 長 級 会 合 などでの 政 府 間 合 意 を 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が「バイオサイ
エンス」 分 野 を 研 究 交 流 分 野 として 設 定 しました。それを 受 け、JSTと 韓 国 国 際 科 学 技 術 協 力 財 団 (KICOS)は、 両 機
関 間 で 覚 書 を 締 結 して、 平 成 20 年 度 から 研 究 交 流 課 題 の 募 集 を 開 始 しています。
中 国
協 力 分 野
【 公 募 領 域 】
平 成 20 年 度 :「 基 礎 医 学 研 究 」
韓 国
協 力 機 関
韓 国 国 際 科 学 技 術 協 力 財 団 (KICOS)
平 成 16 年 設 立 の 機 関 で、 海 外 との 共 同 研 究 事 業 の 推 進 を 主 たる 業 務 としています。
採 択 課 題
「バイオサイエンス」
採 択
年 度
課 題 名
消 化 管 疾 患 を 標 的 とした
基 礎 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
韓 国 側 研 究 者 代 表 者
大 阪 大 学
免 疫 学 フロンティア
研 究 センター
拠 点 長 ・ 教 授 審 良 静 男
国 際 ワクチン 研 究 所
部 長 Kweon Mi-Na
研 究 交 流 概 要
小 腸 や 大 腸 における 炎 症 やがんの 発 症 要 因 を 明 らかにすること
を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 自 然 免 疫 による 病 原 体 認
識 機 構 とその 活 性 化 メカニズムについての 知 見 と、 韓 国 側 の 粘
膜 の 免 疫 応 答 についての 知 見 を 組 み 合 わせ、 自 然 免 疫 や 粘 膜 免
疫 がどのように 小 腸 や 大 腸 における 炎 症 やがんの 発 症 に 関 わっ
ているかを 明 らかにする。 腸 炎 や 大 腸 がんに 対 するワクチンや
治 療 薬 を 開 発 するための 新 戦 略 の 創 出 に 寄 与 することが 期 待 さ
れる。
平
成
20
年
度
peptidyl-prolyl cis-trans
isomerase Pin1を 用 いた
Runx2 翻 訳 後 修 飾 による
骨 量 調 節
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
長 崎 大 学 大 学 院
医 歯 薬 学 総 合 研 究 科
教 授 小 守 壽 文
ソウル 大 学 校
教 授 Ryoo Hyun-Mo
骨 形 成 に 必 須 な 転 写 因 子 であるRunx2をPin1によって 翻 訳 後
修 飾 することの 重 要 性 を 明 らかにすることを 目 的 とする。 具 体
的 には、 韓 国 側 のRunx2についての 細 胞 生 物 学 ・ 分 子 生 物 学
的 研 究 の 知 見 と、 日 本 側 のRunx2についての 動 物 実 験 に 関 す
る 知 見 を 組 み 合 わせ、 骨 形 成 におけるPin1の 役 割 を 明 らかに
する。 骨 粗 鬆 症 や 骨 折 の 新 たな 治 療 薬 の 開 発 に 寄 与 することが
期 待 される。
Toll 様 受 容 体 による 菌 体
膜 脂 質 認 識 における 構 造 と
機 能 の 相 関
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
東 京 大 学
医 科 学 研 究 所
教 授 三 宅 健 介
韓 国 科 学 技 術 院
准 教 授 Lee Jie-Oh
多 くの 疾 患 に 関 与 しているエンドトキシン(LPS)が、その
センサーであるToll-like receptor 4/MD-2 によって 認 識 さ
れる 際 の 構 造 と 機 能 の 相 関 について 解 析 を 進 めることを 目 的 と
する。 具 体 的 には、 日 本 側 のToll 様 受 容 体 (TLR)による 病
原 体 認 識 機 構 の 機 能 的 解 析 に 関 する 知 見 と、 韓 国 側 のLPS 応
答 に 関 与 する 受 容 体 の 構 造 学 的 解 析 に 関 する 知 見 を 組 み 合 わ
せ、LPSの 微 細 な 構 造 の 差 異 をToll-like receptor 4/MD-2
がいかに 認 識 しているかを 明 らかにする。LPSが 関 係 する 感
染 症 やエンドキシンショックの 病 態 解 明 に 貢 献 し、ワクチンの
開 発 ・ 改 良 に 貢 献 することが 期 待 される。
19

中 国 及 び 韓 国
日 中 韓 の 協 力 では、 以 下 に 掲 げる4つの 研 究 交 流 課 題 の 推 進 や、ライフサイエンス 分 野 のトレーニングコースを 開 催 する
ことで、 三 カ 国 間 の 研 究 者 同 士 の 協 力 を 進 めています。また、 平 成 21 年 度 から、 日 中 韓 の 枠 組 みで 研 究 交 流 課 題 に 対 す
る 支 援 を 開 始 することにしています。
トレーニングコース(ライフサイエンス 分 野 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 16 年 3 月
平 成 17 年 3 月
平 成 18 年 3 月
平 成 19 年 3 月
平 成 20 年 3 月
平 成 21 年 2 月
三 島
テジュン
三 島
上 海
済 州 島
京 都
韓 国 科 学 技 術 評 価 ・ 企 画 院 (KISTEP)、 韓 国 生 命 工 学 研 究 院 (KRIBB)、
国 立 遺 伝 学 研 究 所 (NIG) 及 びJST の 共 催 で「 日 韓 バイオインフォマティ
クストレーニングコース」を 開 催
KISTEP、KRIBB、NIG 及 びJST の 共 催 で「 日 韓 バイオインフォマティ
クストレーニングコース」を 開 催
KISTEP、KRIBB、NIG 及 びJST の 共 催 で「 日 韓 バイオインフォマティ
クストレーニングコース」を 開 催
上 海 生 命 情 報 技 術 センター (SCBIT)、KRIBB、NIG 及 びJST の 共 催 で
「 日 中 韓 バイオインフォマティクストレーニングコース」を 開 催
SCBIT、KRIBB、NIG 及 びJST の 共 催 で「 日 中 韓 バイオインフォマティ
クストレーニングコース」を 開 催
SCBIT、KRIBB、NIG 及 びJST の 共 催 で「 日 中 韓 バイオインフォマティ
クストレーニングコース」を 開 催
完 了 分
採 択
年 度
平
成
16
年
度
課 題 名
東 アジアにおけるGPSを
用 いた 地 殻 変 動 の 研 究
砂 漠 化 を 抑 制 する 乾 燥 耐 性
植 物 の 開 発
日 韓 中 の 極 短 端 パルス 高 強
度 レーザー 研 究 協 力 のため
の 連 携 体 構 築
アジア 地 域 における 標 準 物
質 開 発 ネットワークの 構 築
日 本 側 研 究 代 表 者
( 完 了 時 の 所 属 )
東 京 大 学
加 藤 照 之
鳥 取 大 学
田 中 淨
日 本 原 子 力
研 究 開 発 機 構
田 島 俊 樹
産 業 技 術
総 合 研 究 所
千 葉 光 一
中 国 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
韓 国 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
中 国 科 学 院 武 漢 測 地 地 球 物 理 学 研 究 所
許 厚 沢 (Xu Houze)
韓 国 国 立 天 文 台
Pil-Ho Park
中 国 科 学 院 水 土 保 持 研 究 所
鄧 西 平 (Deng Xiping)
韓 国 生 命 工 学 研 究 院
Sang-Soo Kwak
中 国 科 学 院 基 礎 科 学 局
局 長 張 傑 (Zhang Jie)
光 州 科 学 技 術 院
Jongmin Lee
中 国 国 立 標 準 物 質 研 究 センター
于 亜 東 (Yu Yadong)
韓 国 標 準 科 学 研 究 院
Hun-Young So
支 援 期 間
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
20

インド
協 力 分 野 「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
平 成 17 年 4 月 にインドで 行 われた 首 脳 会 談 において、 日 本 とインドの 関 係 を 強 化 するための 行 動 計 画 である「 日 印 グロー
バル・パートナーシップ 強 化 のための8 項 目 の 取 組 」として、 両 国 間 で「 科 学 技 術 イニシアティブ」を 立 ち 上 げること、
そのために 情 報 通 信 技 術 などの 分 野 における 協 力 の 可 能 性 を 模 索 すること 等 が 合 意 されました。この 政 府 間 合 意 を 踏 まえ、
文 部 科 学 省 が「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」を 研 究 協 力 分 野 として 設 定 しました。その 後 、JSTとイ
ンド 科 学 技 術 部 (DST)は、 両 機 関 間 で 覚 書 を 締 結 して、 平 成 19 年 度 から 研 究 交 流 課 題 の 公 募 を 行 っています。
中 国
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
韓 国
平 成 19 年 度 ~ 平 成 20 年 度 :「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
協 力 機 関
インド 科 学 技 術 部 (DST)
インド
1971 年 に「インドにおける 科 学 技 術 活 動 を 促 進 するため」に 設 立 された 科 学 技 術 担 当 省 。 研 究 プロジェクトへの 支 援 を
行 うなど 資 金 配 分 機 関 としての 役 割 を 併 せ 持 っています。
関 連 する 研 究 集 会 等 (JSTとDSTの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 18 年 7 月 デリー 「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」に 関 するワークショップ
21

採 択 課 題 「 情 報 通 信 技 術 と 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
採 択
年 度
課 題 名
数 理 科 学 的 手 法 による 暗 号 ア
ルゴリズム 解 析 とネットワー
クセキュリティ 強 化 評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
インド 側 研 究 代 表 者
九 州 大 学 大 学 院
システム 情 報 科 学 研 究 院
情 報 工 学 部 門
教 授 櫻 井 幸 一
インド 統 計 学 研 究 所
応 用 統 計 学 ユニット
教 授 Bimal Roy
研 究 交 流 概 要
暗 号 アルゴリズムとプロトコルの 設 計 と 解 析 、およびネットワークセ
キュリティでも 数 理 解 析 的 手 法 を 必 要 とされる 分 野 に 焦 点 をあてる。
日 本 側 は、 暗 号 アルゴリズムの 設 計 や 実 装 をはじめとするセキュリ
ティ 技 術 で 先 行 しており、 実 際 のシステムのモデル 化 を 通 じてさまざ
まな 環 境 における 最 適 な 暗 号 通 信 方 式 の 確 立 を 担 当 する。インド 側 は、
数 理 統 計 をはじめとする 理 論 解 析 の 強 みを 生 かし、 日 本 側 の 設 計 した
方 式 の 安 全 性 評 価 や、ネットワークにおける 不 正 な 攻 撃 者 の 挙 動 デー
タの 解 析 を 行 う。
平
成
20
年
度
RFIDとセンサネットワー
ク 向 け 暗 号 基 礎 技 術 とそれ
を 用 いた 構 成 要 素 の 設 計 お
よび 安 全 性 評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
次 世 代 デバイスのためのナ
ノスケール 磁 気 ドメインの
キャラクタリゼーション
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
人 工 衛 星 レーダによる
ICTを 利 用 した 農 業 に 関 す
る 先 進 情 報 システム
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
産 業 技 術 総 合 研 究 所
情 報 セキュリティ 研 究 センター
副 研 究 センター 長
渡 辺 創
インド 工 科 大 学
ルールキー 数 学 科
助 教
Sugata Gangopadhyay
RFIDやセンサネットワーク/システムといった、 制 限 された 演 算 能
力 しか 使 えない 環 境 において 高 い 情 報 セキュリティ 機 能 と 高 い 安 全 性
を 実 現 することを 目 的 とする。 単 純 なハードウエアのみの 利 用 や 低 電
力 消 費 といった 要 件 を 満 たしつつ、 高 機 能 、 高 性 能 、 高 安 全 な 技 術 開
発 を 行 う。
大 阪 電 気 通 信 大 学
エレクトロニクス 基 礎 研 究 所
所 長 ・ 教 授 越 川 孝 範 大 容 量 、 超 高 速 、 不 揮 発 性 という3つの 大 きな 特 性 を 持 ったSPRAM
インド 科 学 発 展 協 会
(IACS)
材 質 科 学 部 門
教 授
Bhupendra Nath Dev
新 潟 大 学 工 学 部
教 授 山 口 芳 雄
インド 工 科 大 学 ルールキー
電 子 ・コンピュータ 工 学 科
准 教 授
Dhamendra Singh
ならびにMRAM 開 発 の 基 礎 になる 研 究 を 行 うことを 目 的 とする。イ
ンド 側 のナノ 磁 性 構 造 の 作 製 技 術 と、 日 本 側 の 磁 区 特 性 測 定 法 等 を 組
み 合 わせ、 研 究 目 的 の 達 成 を 目 指 す。
人 工 衛 星 に 搭 載 された 最 新 の 偏 波 合 成 開 口 レーダデータを 利 用 して、
農 業 に 関 する 先 進 情 報 システムを 構 築 することを 目 的 とする。 特 に 土
壌 含 水 率 、 穀 物 の 生 育 状 況 を 把 握 し、その 種 類 や 収 穫 量 を 算 出 する
システムを 目 指 す。インドでは、RISTを 平 成 20 年 10 月 に 打 ち 上 げ、
それらの 衛 星 レーダのデータを 使 い 偏 波 情 報 により 植 物 の 種 類 や 生 育
状 況 、 土 壌 含 水 率 を 計 ることができる。これらのレーダデータと 実 地
調 査 によって、 精 度 の 良 い 先 進 農 業 情 報 システムの 構 築 を 目 指 す。
動 的 かつ 階 層 的 な 暗 号 鍵 割
当 方 式 の 安 全 性 証 明 と 学 際
評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
東 京 大 学
生 産 技 術 研 究 所
准 教 授 松 浦 幹 太
デルバイ・アンバニ
情 報 通 信 研 究 所
教 授 Anish Mathuria
動 的 方 式 に 対 応 した 証 明 可 能 安 全 性 のモデルを 開 発 し、 代 表 的 な 動 的
方 式 に 応 用 することを 目 的 とする。さらに、その 社 会 的 意 義 を 経 済 学
的 アプローチで 評 価 するなど、 学 際 的 評 価 によって 研 究 成 果 の 付 加 価
値 を 高 めることも 目 指 す。インド 側 は 動 的 アクセス 制 御 方 式 の 証 明 可
能 安 全 性 のモデルを 開 発 し、 日 本 側 はそのモデルの 完 成 度 を 高 める。
さらに、 日 本 側 研 究 者 の 強 みを 活 かして、 学 際 的 評 価 による 付 加 価 値
向 上 を 実 現 する。これら 体 系 的 評 価 を 共 同 研 究 することにより、 日 印
両 国 が 将 来 にわたって 体 系 的 にモデル 化 と 評 価 研 究 のアドバンテージ
を 得 られるようにする。
高 出 力 ファイバ 増 幅 器 なら
びにレーザのための 希 土 類
添 加 ダブルクラッド 偏 波 保
持 フォトニック 結 晶 ファイ
バの 設 計 と 作 製
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
北 海 道 大 学 大 学 院
情 報 科 学 研 究 科
准 教 授 齊 藤 晋 聖
中 央 ガラス・セラミッ
ク 研 究 所 (CGCRI)
光 ファイバー 研 究 室
シニア 研 究 者
Shyamal Bahdra
有 限 要 素 法 に 基 づく 数 値 シミュレーション 技 術 を 駆 使 することによ
り、 最 適 なフォトニック 結 晶 ファイバ 構 造 とその 設 計 指 針 を 明 らかに
するとともに、それを 実 験 的 に 実 証 することを 目 的 とする。 日 本 側 が、
希 土 類 元 素 添 加 フォトニック 結 晶 ファイバレーザ・ 増 幅 器 の 性 能 向 上
のための 設 計 、 実 験 結 果 の 設 計 へのフィードバック、 及 び 構 造 最 適 化
を 担 当 する。また、インド 側 が、ダブルクラッド 構 造 偏 波 保 持 フォト
ニック 結 晶 ファイバの 作 製 を 担 当 する。ファイバ 増 幅 器 や 連 続 波 レー
ザ、パルスレーザの 更 なる 高 出 力 化 ・ 高 性 能 化 を 目 指 す。
平
成
19
年
度
グリッドコンピューティン
グ 環 境 による 生 体 高 分 子 複
合 体 の 認 識 メカニズム 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
産 業 技 術 総 合 研 究 所
生 命 情 報 工 学 研 究 センター
研 究 センター 長
浅 井 潔
インド 工 科 大 学 デリー 校
化 学 ・スーパーコンピューター 専 攻
教 授 Jayaram B
日 本 とインド 間 の 研 究 拠 点 をグリッド 技 術 により 繋 ぐことで、これま
で 各 々 推 進 してきた 生 命 情 報 に 関 する 研 究 を 二 国 間 の 特 徴 を 活 かし 協
力 ・ 共 同 して 促 進 させていくことを 目 的 とする。 具 体 的 には、グリッ
ドコンピューティング 環 境 を 整 備 したうえで、 生 体 高 分 子 複 合 体 解 析
ソフトウェアの 開 発 や 大 規 模 複 合 体 シミュレーションを 実 施 し、 生 体
高 分 子 複 合 体 の 認 識 メカニズムに 関 する 研 究 を 推 進 する。タンパク 質
複 合 体 に 関 するBio-Complexデータベースは、タンパク 質 間 の 相 互
作 用 やネットワーク 推 定 にも 利 用 でき、 創 薬 支 援 の 観 点 からも 大 変 有
意 義 なものとなることが 期 待 される。
22

採 択
年 度
平
成
19
年
度
課 題 名
農 村 開 発 のための 地 理 情 報
通 信 技 術 及 びセンサーネッ
トワークの 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
音 声 言 語 における 韻 律 の
モデル 化 とそれによる 音 声
合 成
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
IT 機 器 用 マ イ ク ロ エ ネ ル
ギー 源 に 関 する 多 元 的 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
情 報 ・ 通 信 機 器 に 用 いるリ
チウムイオン 電 池 用 高 性 能
電 極 材 料 の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
インド 側 研 究 代 表 者
農 業 ・ 食 品 産 業 技 術
総 合 研 究 機 構
中 央 農 業 総 合 研 究 センター
研 究 管 理 監 二 宮 正 士
インド 工 科 大 学 ボンベイ 校
資 源 工 学 研 究 センター
主 幹 研 究 員
Adinarayana
Jagarlapudi
東 京 大 学 大 学 院
情 報 理 工 学 系 研 究 科
教 授 広 瀬 啓 吉
高 度 コンピューティング
開 発 センター
(C-DAC)
主 幹 研 究 員
Shyamal Kumar
Das Mandal
東 北 大 学
多 元 物 質 科 学 研 究 所
教 授 河 村 純 一
インド 工 科 大 学 ボンベイ 校
金 属 工 学 材 料 科 学 科
教 授 Kulkarni Ajit
九 州 大 学
先 導 物 質 化 学 研 究 所
教 授 山 木 準 一
電 気 化 学 中 央 研 究 所
(CECRI)
主 幹 研 究 員
Gopukumar
Sukumaran
研 究 交 流 概 要
センサーネットワークを 半 乾 燥 地 の 農 村 流 域 に 設 置 し、 地 理 情 報 通 信
技 術 と 組 み 合 わせることで、 農 村 社 会 がリアルタイムに 必 要 とするダ
イナミックな 状 態 をモニターし、 地 域 の 自 らの 意 思 決 定 に 貢 献 できる
意 思 決 定 支 援 システムの 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 農
業 向 けセンサーネットワーク 技 術 等 とインド 側 の 地 理 情 報 通 信 技 術 を
活 かした 農 村 意 思 決 定 支 援 システム 構 築 技 術 を 融 合 し、インド 農 村 地
域 の 問 題 解 決 をはかるためのシステム 構 築 を 行 いながら、 農 村 地 域 に
おける 能 力 開 発 を 行 う。インド 農 村 集 落 毎 の 問 題 や 課 題 を 配 慮 した、
柔 軟 な 分 散 型 の 意 思 決 定 につながるものと 期 待 される。
韻 律 のモデル 化 、 音 声 合 成 の 高 度 化 、 韻 律 モデルの 実 装 等 で 日 印 間 の
研 究 交 流 を 深 め、 人 間 - 機 械 間 の 音 声 コミュニケーション 実 現 のため
の 両 国 間 の 協 力 関 係 を 緊 密 にすることを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日
本 側 の 生 成 過 程 モデルに 基 づく 柔 軟 な 韻 律 制 御 技 術 と、インド 側 のベ
ンガル 語 に 対 応 した 音 声 合 成 技 術 を 組 み 合 わせ、ベンガル 語 をはじめ
とするインド 語 の 音 声 合 成 の 高 度 化 を 達 成 する。 特 に、 日 印 で 協 力 し
て 韻 律 分 析 を 行 い、 韻 律 制 御 手 法 を 確 立 して 音 声 合 成 システムに 実 装
する。 将 来 に 渡 る 音 声 技 術 での 両 国 間 の 協 力 関 係 の 構 築 が 期 待 される。
ユビキタスIT 社 会 実 現 に 向 けた 超 小 型 電 気 エネルギーデバイスの 開 発
を 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 薄 膜 リチウム 電 池 およびマイク
ロ 燃 料 電 池 に 関 する 技 術 と、インド 側 のイオン 伝 導 体 の 合 成 技 術 を 組
み 合 わせ、コンピュータ 材 料 科 学 の 支 援 を 得 て、 新 たな 超 小 型 電 気 エ
ネルギーデバイスの 開 発 を 行 う。マイクロ 電 源 開 発 と 共 に 両 国 の 更 な
る 協 力 に 大 きく 寄 与 することが 期 待 される。
情 報 ・ 通 信 機 器 用 のリチウムイオン 電 池 に 用 いられる 電 極 材 料 を 探 索
し、 高 電 圧 で 高 出 力 ・ 急 速 充 電 可 能 な 新 材 料 の 開 発 を 目 的 とする。 具
体 的 には、 日 本 側 は 高 性 能 オリビン 型 やスピネル 型 化 合 物 による 正 極
材 料 を 合 成 し、 特 性 を 評 価 する。 一 方 、インド 側 は 層 状 のニッケル/
コバルト/マンガンをベースとした 正 極 を 検 討 するとともに、 炭 素 を
含 む/あるいは 含 まない 材 料 を 用 いて 負 極 を 作 成 する。 両 国 の 研 究 で
得 られる 具 体 的 ・ 専 門 的 材 料 の 特 性 評 価 や 成 果 を 交 換 し 合 い、 協 働 し
て 次 世 代 電 池 ための 新 材 料 の 創 成 を 目 指 すことにより、さらなる 情 報 ・
通 信 分 野 の 発 展 が 期 待 される。
インド
ニトロ 芳 香 族 系 殺 虫 剤 汚 染 環 境 の
バイオレメディエーションとそれ
らを 検 出 するワイアレスモニタリ
ングシステムのためのポータブル
検 出 器 の 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
対 話 システムのための 顔 特
徴 抽 出 と 人 間 行 動 解 析
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
多 重 秩 序 材 料 の 情 報 通 信 技
術 への 応 用 探 索
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
兵 庫 県 立 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
准 教 授 武 尾 正 弘
インド 国 立 微 生 物 工 学 研 究 所
環 境 微 生 物 学 部 門
部 門 長 Rakesh Jain
情 報 通 信 研 究 機 構
知 識 創 成 コミュニケー
ション 研 究 センター
研 究 マネージャー
山 崎 達 也
高 度 コンピューティング
開 発 センター
(C-DAC)
次 長 Soma Mitra
産 業 技 術 総 合 研 究 所
エレクトロニクス 研 究 部 門
主 任 研 究 員 田 中 康 資
ジャワハラル・ネルー
先 端 科 学 研 究 所
研 究 員 A. Sundaresan
ニトロ 芳 香 族 系 殺 虫 剤 に 汚 染 された 環 境 のバイオレメディエーション
(BR)とそのモニタリングのためのポータブル 検 出 器 の 開 発 を 目 的
とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 有 する 高 度 な 分 子 生 物 学 技 術 、 放 射 光
LIGAプロセス 技 術 及 び 光 通 信 技 術 と、インド 側 の 有 するBR 技 術 及 び
生 態 モニタリング 技 術 により、p-ニトロフェノール(PNP)の 分 解
機 構 の 解 明 、PNP 汚 染 土 壌 のBRの 効 率 化 、PNP 高 感 度 検 出 用 ポータ
ブル 検 出 器 の 開 発 を 達 成 する。PNP 分 解 機 構 の 学 問 的 解 明 、PNP 汚
染 土 壌 の 効 果 的 な 浄 化 、 小 型 高 性 能 分 析 装 置 の 開 発 が 期 待 される。
人 と 機 械 の 対 話 コミュニケーションを 可 能 にするシステム 構 築 に 必 須
である、 人 の 感 情 を 同 定 し 数 量 化 する 顔 表 情 解 析 エンジンの 開 発 、お
よび 共 通 資 源 となる 日 本 人 とインド 人 の 顔 表 情 データベースの 構 築 を
目 的 とする。 具 体 的 には 日 本 側 の 実 システムのハード 制 御 を 含 むリア
ルタイム 画 像 処 理 技 術 と、インド 側 の 画 像 の 数 学 的 解 析 とアルゴリズ
ム 開 発 技 術 を 組 み 合 わせ、 対 話 システムのプロトタイプを 実 現 する。
動 的 に 人 の 状 況 に 応 答 できる 対 話 システムの 実 現 が 期 待 される。
次 世 代 の 情 報 通 信 技 術 の 基 盤 となる 多 重 秩 序 超 伝 導 、マルチフェロ
イック 材 料 の 開 発 を 軸 とした 理 論 研 究 、 材 料 開 発 を 目 的 とする。 具 体
的 には、 日 印 協 力 して 新 しいマルチフェロイック 材 料 を 開 発 する。 日
本 側 は 渦 糸 状 態 を 使 った、 多 重 秩 序 状 態 の 統 一 的 物 理 概 念 を 構 築 する
とともに、コンピューターの 元 となる 論 理 を 考 え、それに 適 した 薄 膜
材 料 の 開 発 が 可 能 かどうかの 検 討 を 行 う。インド 側 は 新 材 料 の 構 造 解
析 、 誘 電 率 の 測 定 、 誘 電 的 性 質 と 磁 気 的 性 質 の 関 連 を 測 定 する。 革 新
的 デバイスへの 展 望 が 開 ける 今 までにない 巨 視 的 量 子 状 態 を 発 現 でき
る 新 しい 材 料 の 開 発 が 期 待 される。
23

イギリス(BBSRC)
協 力 分 野
「バイオナノテクノロジー、 構 造 ゲノミクス 及 びプロテオミクス」「システムバイオロジー」
平 成 16 年 2 月 に 東 京 で 開 催 された「 第 5 回 日 英 科 学 技 術 協 力 合 同 委 員 会 」の 科 学 技 術 協 力 の 推 進 に 関 する 両 国 間 の 議 論 を
踏 まえ、 文 部 科 学 省 がイギリスとの 協 力 分 野 を「バイオナノテクノロジー」 分 野 に 設 定 しました。さらに 平 成 18 年 8 月 には、
「 構 造 ゲノミクス 及 びプロテオミクス」が 協 力 分 野 として 追 加 されました。
また、 平 成 20 年 5 月 には、 文 部 科 学 省 とイギリス・イノベーション・ 大 学 ・ 技 能 省 との 合 意 に 基 づき、 文 部 科 学 省 が「シ
ステムバイオロジー」を 新 たにイギリスとの 協 力 分 野 として 設 定 しています。
JSTとバイオテクノロジー・ 生 物 科 学 研 究 会 議 (BBSRC)は、 以 上 の 政 府 間 合 意 を 受 け、 平 成 16 年 度 から 研 究 交 流 課
題 の 公 募 を 行 っています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 16 年 度 :「バイオナノテクノロジー」
平 成 17 年 度 ~ 平 成 18 年 度 :「バイオナノテクノロジー」、「 構 造 ゲノミクス 及 びプロテオミクス」
平 成 20 年 度 :「システムバイオロジー」
協 力 機 関
バイオテクノロジー・ 生 物 科 学 研 究 会 議 (BBSRC)
生 命 科 学 の 研 究 のために、1944 年 にノリッジに 設 立 されたイギリスの 公 的 機 関 です。 対 象 としているのは、 農 業 、 食 物 、
化 学 物 質 、ヘルスケア、 医 薬 品 部 門 となっています。
関 連 する 研 究 集 会 等
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 20 年 2 月 東 京 システムバイオロジー 国 際 ワークショップ
24

採 択 課 題
「システムバイオロジー」
採 択
年 度
平
成
20
年
度
課 題 名
高 速 定 量 的 免 疫 染 色 手 法 と
1 細 胞 レベルのシグナル 伝
達 ネットワークの 確 率 的 モ
デル 化 手 法 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
生 細 胞 内 のタンパク 質 間 相
互 作 用 を 検 出 する 技 術 革 新
と 解 析
( 平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年
度 )
From text to pathways:
text mining techniques
f o r r e c o n s t r u c t i n g
signalling pathways
( 平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年
度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
イギリス 側 研 究 者 代 表 者
東 京 大 学 大 学 院
理 学 系 研 究 科
教 授 黒 田 真 也
インペリアル 大 学
ロンドン 分 子 生 物 科 学 部
教 授 Michael Stumpf
東 京 大 学 大 学 院
理 学 系 研 究 科
教 授 小 澤 岳 昌
リバプール 大 学
生 物 科 学 部
教 授 Michael White
システム・バイオロジー
研 究 機 構
会 長 北 野 宏 明
マンチェスター 大 学
計 算 機 科 学 部
助 教 授 Ananiadou Sophia
研 究 交 流 概 要
モデル 化 に 必 要 な 大 量 の 実 験 データを 得 るために、 高 速 定 量 的 自 動 免
疫 染 色 手 法 を 開 発 することを 目 的 とする。この 手 法 を 用 いて1 細 胞 レ
ベルでの 各 種 シグナル 分 子 活 性 の 分 布 時 間 発 展 データを 高 速 かつ 大 量
に 採 取 し、 従 来 の 解 析 対 象 である 平 均 値 に 加 えて、 分 散 とそれ 以 上 の
高 次 モーメントを 解 析 対 象 とした 解 析 を 行 う。そのために、1 細 胞 レ
ベルの 分 子 活 性 の 分 布 時 間 発 展 を 記 述 する 確 率 微 分 方 程 式 モデルで 記
述 して、モデル 化 する。これらの 手 法 を 用 いてPC12 細 胞 における
ERK 経 路 やAkt 経 路 の 特 性 を 解 明 する。
レポータータンパク 質 の 再 構 成 法 および 蛍 光 共 鳴 エネルギー 移 動
(FRET) 法 を 応 用 し、 生 体 内 でのたんぱく 質 間 相 互 作 用 を 非 侵 襲 的
に 長 時 間 連 続 イメージングする 技 術 を 開 発 することを 目 的 とする。 具
体 的 には、NF-kBシグナル 伝 達 をターゲットとして、そのシグナル 伝
達 に 関 わるたんぱく 質 間 相 互 作 用 と 転 写 因 子 の 発 現 をモニターし、 得
られたデータを 理 解 するための 数 理 解 析 モデルを 提 唱 する。
システムバイオロジー 研 究 において、 生 化 学 反 応 を 記 述 するパスウェ
イの 作 成 、 解 析 は 重 要 な 研 究 手 段 であるが、パスウェイの 作 成 では 常
にモデル 開 発 やCuration 作 業 において、 適 切 な 論 文 を 抽 出 し 迅 速 に
最 新 の 知 見 をモデルに 反 映 する 必 要 がある。マンチェスター 大 学 と 東
京 大 学 で 進 められているテキストマイニング 技 術 とシステム・バイオ
ロジー 研 究 機 構 が 開 発 中 のパスウェイ 作 成 共 有 技 術 を 融 合 させ、シス
テムバイオロジー 研 究 者 が 利 用 できるプラットフォーム 構 築 を 目 的 と
する。
イギリス
微 生 物 システムバイオロ
ジーに 関 する 英 国 - 日 本 共
同 研 究 プロジェクト
( 平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年
度 )
九 州 工 業 大 学 大 学 院
情 報 工 学 研 究 院
教 授 清 水 和 幸
サリー 大 学
生 命 医 科 学 部
教 授 Johnjoe McFadden
細 胞 の 機 能 解 析 を 行 うために、さまざまなレベルのオミックス 情 報 を
統 合 的 に 解 析 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、Stereptmyces
およびMycobacteriumについて 英 国 側 で 得 た 情 報 をもとに、 日 本 側
で 13 C 同 位 体 を 利 用 したフラックス 解 析 法 および 結 合 的 代 謝 制 御 解 析
法 を 検 討 し、 大 腸 菌 の 統 合 的 代 謝 解 析 とモデリングやシミュレーショ
ンについて 解 析 する。さらに、ワークショップの 開 催 や 研 究 者 の 相 互
派 遣 を 通 じ、 研 究 交 流 を 深 める。
25

採 択 課 題
「バイオナノテクノロジー」・「 構 造 ゲノミクス 及 びプロテオミクス」
採 択
年 度
平
成
18
年
度
課 題 名
タンパク 質 分 子 の
ナノスケール 電 子 デバイス
への 応 用
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
多 剤 排 出 トランスポーター
の 結 晶 構 造 に 基 づく、 多 剤
排 出 メカニズムの 解 明
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
生 体 制 御 を 担 うmRNAの
転 写 後 修 飾 に 関 わる 生 体 高
分 子 複 合 体 の 構 造 生 物 学 的
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
X 線 解 析 法 による 紅 色 細 菌
およびヘリオバクテリアの
コア 複 合 体 の 構 造 決 定 と
フェムト 秒 レーザー 分 光 に
よるエネルギー 伝 達 ・ 電 子
伝 達 反 応 間 のフィードバッ
ク 制 御 の 解 明
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
膜 蛋 白 質 系 統 的 構 造 解 析 に
向 けての 基 盤 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
イギリス 側 研 究 者 代 表 者
横 浜 市 立 大 学 大 学 院
国 際 総 合 科 学 研 究 科
教 授 Jeremy Tame
ジョン・インズ・センター
生 化 学 研 究 部 門
プロジェクトリーダー
David Evans
東 京 工 業 大 学 大 学 院
生 命 理 工 学 研 究 科
教 授 村 上 聡
ケンブリッジ 大 学
薬 学 部
主 任 講 師 Hendrik
Willem van Veen
理 化 学 研 究 所
生 命 分 子 システム 基 盤
チームリーダー
武 藤 裕
ケンブリッジ 大 学
化 学 部
教 授 Carol Robinson
関 西 学 院 大 学
理 工 学 部
教 授 小 山 泰
グラスゴー 大 学
化 学 ・ 分 子 生 物 学 科
教 授
Richard John Cogdell
理 化 学 研 究 所
生 命 分 子 システム 基 盤
研 究 領 域
上 級 研 究 員
白 水 美 香 子
インペリアル 大 学 ロンドン
生 物 科 学 部
教 授 So Iwata
研 究 交 流 概 要
タンパク 質 鋳 型 を 使 ってナノレベルの 回 路 部 品 を 作 成 することを 目 的
とする。これまでに 英 国 側 研 究 チームは、ウィルス 粒 子 の 表 面 に 金 属
原 子 をつけることに 成 功 しナノドットを 作 成 した。 日 本 側 研 究 チーム
はTRAPタンパク 質 を 使 ったナノチューブを 作 成 した。 今 後 は、ナノ
チューブを 金 属 で 飾 ることを 試 みる。
臨 床 現 場 で 問 題 となっている 薬 剤 耐 性 化 の 主 因 である 多 剤 排 出 トラン
スポーターの 分 子 構 造 に 基 づく 薬 剤 排 出 メカニズムの 本 質 的 解 明 を 目
的 とする。 具 体 的 には 薬 剤 排 出 トランスポーターの 構 造 生 物 学 的 研
究 において 日 本 側 チームの 持 つX 線 結 晶 解 析 の 技 術 と、 英 国 チームの
乳 酸 菌 を 用 いた 膜 輸 送 活 性 測 定 技 術 を 組 み 合 わせ、グラム 陽 性 菌 由 来
AcrBホモログの 構 造 機 能 解 析 を 行 う。
ダイナミックな 分 子 の 会 合 によって 制 御 される 生 体 制 御 のひとつで
ある、mRNAに 関 する 転 写 後 修 飾 に 関 連 する 因 子 や 複 合 体 について、
NMRおよびX 線 結 晶 解 析 による 立 体 構 造 解 析 を 行 う。 具 体 的 には、
日 本 側 は、 生 体 内 の 蛋 白 質 および 複 合 体 における 相 互 作 用 様 式 を、 主
に 核 磁 気 共 鳴 装 置 やX 決 結 晶 解 析 により 解 析 し、 英 国 側 は、 複 雑 な 生
体 内 分 子 複 合 体 を 質 量 分 析 装 置 によって 解 析 し、その 構 成 成 分 の 同 定
および、 複 合 体 形 成 の 様 式 の 解 明 を 担 当 して、 生 体 物 質 の 立 体 構 造 を
解 析 し、 原 子 レベルでの 解 明 を 担 当 する。
RC-LH1 複 合 体 の 構 造 と 機 能 の 解 明 を 目 指 す。 具 体 的 には、 両 国 の 研
究 チームによるX 線 回 折 による 構 造 決 定 と、 日 本 側 チームによるフェ
ムト 秒 レーザー 分 光 による 電 子 伝 達 反 応 のフィードバック 制 御 から 得
られた 相 補 的 情 報 を 総 合 することで、 研 究 目 的 の 達 成 を 目 指 す。
医 薬 の 主 要 なターゲットである 膜 蛋 白 質 の 構 造 解 析 を 目 的 とする。 具
体 的 には、 日 本 側 の 蛋 白 質 大 量 発 現 ・ 精 製 ライン 技 術 と 英 国 側 の 膜 蛋
白 質 構 造 解 析 技 術 とを 組 み 合 わせ、 膜 蛋 白 質 の 大 量 発 現 ・ 精 製 ライン
を 構 築 する。さらに、NMRによる 膜 蛋 白 質 の 効 率 的 な 解 析 を 目 的 と
した 研 究 交 流 も 実 施 する。 具 体 的 には、NMR 方 法 論 開 発 と 膜 蛋 白 質
のスクリーニング 技 術 を 有 する 英 国 側 のケンブリッジ 大 学 と 協 力 し、
溶 液 NMR 法 の 開 発 、 膜 蛋 白 質 NMR 試 料 の 発 現 とスクリーニングの 系
の 確 立 を 目 指 す。
26

完 了 分
採 択
年 度
平
成
17
年
度
平
成
16
年
度
プロジェクト 名
In-silico Structural Interactome Study Based
on Structural Genomics
エネルギー 変 換 やイオン 輸 送 に 関 わる 膜 蛋 白 質 の
X 線 結 晶 構 造 解 析
放 射 光 を 用 いた 膜 蛋 白 質 結 晶 構 造 解 析 の 基 盤 技 術 開 発
単 一 受 容 体 タンパク 質 の 動 的 構 造 変 化 と 機 能 の 相 関
未 開 拓 遺 伝 子 源 としての 海 藻 由 来 の 新 規 で 有 用 な
酵 素 類 の 構 造 - 機 能 解 析 に 関 する 共 同 研 究
ナノ 空 間 に 配 列 させた 光 合 成 色 素 蛋 白 超 分 子 複 合 体
間 における 超 高 速 励 起 エネルギー 移 動 過 程 の 実 時 間
動 画 撮 影 技 術 の 確 立
高 速 AFM 法 における 膜 タンパク 質 のダイナミクス
計 測
生 物 における 情 報 変 換 機 構 の 固 体 NMRによる
ナノスケール 解 析
新 世 代 ナノ 計 測 システムを 用 いたアクトミオシン
モーターのエネルギー 変 換 機 構 の 解 明
べん 毛 のモーター 回 転 と 化 学 感 覚 系 への
システムバイオナノテクノロジーを 用 いた 解 析
DNAナノストラクチャ
先 端 的 蛍 光 イメージングによるタンパク 質 モータの
運 動 機 構 の 解 明
Gタンパク 質 結 合 型 神 経 受 容 体 の 会 合 と
クロストークの1 分 子 ナノ 解 析 法 による 研 究
生 体 超 分 子 を 構 成 するタンパク 質 の 構 造 変 化 の 研 究
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
イギリス 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
大 阪 大 学
中 村 春 木
リーズ 大 学
David Robert Westhead
大 阪 大 学
月 原 富 武
グラスゴー 大 学
Neil Isaacs
高 エネルギー 加 速 器 研 究 機 構
若 槻 壮 市
インペリアル 大 学 ロンドン
So Iwata
日 本 電 信 電 話 株 式 会 社
鳥 光 慶 一
オックスフォード 大 学
John Ryan
鳥 取 大 学
和 泉 好 計
エクセター 大 学
Jenny A. Littlechild
大 阪 市 立 大 学
橋 本 秀 樹
グラスゴー 大 学
Richard John Cogdell
金 沢 大 学
内 橋 貴 之
オックスフォード 大 学
John Ryan
大 阪 大 学
阿 久 津 秀 雄
オックスフォード 大 学
Anthony Watts
東 北 大 学
石 島 秋 彦
国 立 医 学 研 究 所
Claudia Veigel
名 古 屋 大 学
本 間 道 夫
オックスフォード 大 学
Judith Patricia Armitage
大 阪 大 学
難 波 啓 一
オックスフォード 大 学
Andrew Turberfield
情 報 通 信 研 究 機 構
大 岩 和 弘
国 立 医 学 研 究 所
Justin E. Molloy
京 都 大 学
楠 見 明 弘
オックスフォード 大 学
Anthony Watts
日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構
石 田 恒
東 アングリア 大 学
Steven Hayward
支 援 期 間
平 成 17 年 度
~
平 成 20 年 度
平 成 16 年 度
~
平 成 19 年 度
イギリス
27

イギリス(EPSRC)
協 力 分 野
「 先 端 材 料 」
平 成 20 年 5 月 の 文 部 科 学 省 と 英 国 イノベーション・ 大 学 ・ 技 能 省 との 合 意 に 基 づき、 文 部 科 学 省 が「 先 端 材 料 」を 新 た
に 英 国 との 協 力 分 野 として 設 定 したことにより、 平 成 20 年 度 からJSTがEPSRCと「 先 端 材 料 」 分 野 において 戦 略 的 国
際 科 学 技 術 推 進 事 業 を 実 施 することになりました。 平 成 20 年 度 は 以 下 の 領 域 で 研 究 協 力 課 題 の 公 募 を 行 っています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 20 年 度 :「 酸 化 物 エレクトロニクス、 有 機 エレクトロニクス、スピントロニクス」
協 力 機 関
イギリス 工 学 ・ 物 理 科 学 研 究 会 議 (EPSRC)
イギリスには、あらゆる 分 野 の 研 究 を 助 成 する「 研 究 会 議 (Research Council)」が7つあり、EPSRCはその 中 で 最 大
規 模 を 誇 る、 英 国 の 工 学 ・ 物 理 科 学 分 野 における 主 要 な 研 究 助 成 機 関 です。
採 択 課 題
採 択
年 度
平
成
20
年
度
課 題 名
強 電 子 相 関 酸 化 物 の
新 奇 量 子 相
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
有 機 エレクトロニクスのため
の 新 しいラジカル 物 質 科 学
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
有 機 半 導 体 ポリマー 及 び 有
機 半 導 体 単 結 晶 における
キャリア 伝 導 の 統 一 的 理 解
と 有 機 トランジスタの 動 作
機 構 解 明
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
強 磁 性 体 / 半 導 体 接 合 から
なる 面 内 スピンバルブにお
ける 効 率 的 なスピン 電 圧 /
電 流 の 生 成
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
イギリス 側 研 究 者 代 表 者
東 京 大 学 大 学 院
新 領 域 創 成 科 学 研 究 科
教 授 高 木 英 典
ブリストル 大 学
物 理 学 科
教 授 Nigel Edward Hussey
名 古 屋 大 学 物 質 科 学
国 際 研 究 センター
教 授 阿 波 賀 邦 夫
エジンバラ 大 学
化 学 科
上 級 講 師 Neil Robertson
大 阪 大 学 大 学 院
理 学 研 究 科
准 教 授 竹 谷 純 一
ケンブリッジ 大 学
キャベンディッシュ 研 究 所
教 授 Henning Sirringhaus
東 北 大 学
電 気 通 信 研 究 所
准 教 授 大 野 裕 三
ヨーク 大 学 電 子 学 科
講 師 Atsufumi Hirohata
研 究 交 流 概 要
強 相 関 酸 化 物 における 新 奇 量 子 相 の 開 拓 を 行 い、 酸 化 物 エレク
トロニクスの 基 礎 学 理 の 構 築 を 目 的 とする。 具 体 的 には、スピ
ネル 酸 化 物 の 異 常 電 荷 励 起 やルテニウム 酸 化 物 の 界 面 新 奇 物 性
などをターゲットとし、 日 本 側 研 究 チームの 試 料 作 成 技 術 と 英
国 側 研 究 チームの 物 性 測 定 技 術 を 連 携 させることにより、これ
らの 異 常 物 性 の 実 験 的 検 証 および 理 論 体 系 の 構 築 を 推 進 する。
有 機 ラジカルや 遷 移 金 属 錯 体 などの 不 対 電 子 をもつ 化 学 種 につ
いて 半 導 体 デバイス 物 性 を 探 索 し、 有 機 エレクトロニクス・ス
ピントロニクスに 新 機 軸 を 構 築 することを 目 的 とする。
本 質 的 にランダム 系 であるポリマー 半 導 体 と 規 則 的 な 分 子 配 列
を 実 現 している 単 結 晶 におけるキャリア 伝 導 機 構 を、 統 一 的 に
理 解 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 英 国 側 研 究 チームは
ポリマー 半 導 体 材 料 の 提 供 と 光 学 特 性 測 定 を 担 当 し、 日 本 側 研
究 チームは、 有 機 単 結 晶 半 導 体 材 料 の 提 供 と 精 密 な 磁 場 中 輸 送
特 性 測 定 を 担 当 する。
面 内 スピンバルブ 構 造 を 用 いて、 電 子 の 流 れの 伴 わないスピン
電 流 および 電 圧 の 効 率 的 な 生 成 を 目 的 とする。このようなスピ
ン 電 圧 ・ 電 流 源 の 実 現 は、 将 来 のスピントロニクス 応 用 におい
て 不 可 欠 な 基 幹 技 術 であるが、 現 在 まで 非 磁 性 金 属 のスピン 拡
散 長 の 短 さに 起 因 する 微 細 加 工 技 術 の 困 難 さから 実 現 していな
い。スピン 拡 散 長 が1 桁 以 上 長 いGaAsなどの 半 導 体 を 用 いる
ことで、このようなスピン 電 圧 ・ 電 流 源 の 実 現 を 目 指 す。
極 限 条 件 を 用 いた 新 規 機 能
性 酸 化 物 の 探 索
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
色 素 増 感 型 太 陽 電 池 (DSC)
における 太 陽 光 吸 収 効 率 と
電 荷 移 動 効 率 の 向 上
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
京 都 大 学 化 学 研 究 所
教 授 島 川 祐 一
エジンバラ 大 学
極 限 条 件 科 学 センター
/ 化 学 部
教 授 John Paul Attfield
桐 蔭 横 浜 大 学
医 用 工 学 部
専 任 講 師 村 上 拓 郎
オックスフォード 大 学
物 理 学 科
講 師 Henry J Snaith
強 い 電 子 相 関 による 電 子 状 態 やそれらが 示 す 巨 大 な 外 場 応 答 な
ど、 新 しい 機 能 性 材 料 として 注 目 を 集 めている 遷 移 金 属 酸 化 物
の 探 索 と 合 成 を 目 的 とする。 特 に、 高 圧 合 成 や 単 結 晶 薄 膜 成 長
を 用 いた 非 平 衡 新 物 質 の 合 成 を 研 究 協 力 の 中 心 に 据 えるほか、
日 本 及 びEUの 放 射 光 や 中 性 子 などの 大 型 実 験 施 設 による 物 質
評 価 も 実 施 し、 研 究 目 的 の 達 成 を 目 指 す。
湿 式 ( 液 体 型 ) 色 素 増 感 型 太 陽 電 池 と 固 体 型 ハイブリッド 色 素
増 感 太 陽 電 池 それぞれにおいて 吸 収 効 率 を 向 上 させさらに 電 荷
移 動 を 向 上 させることで、 光 電 変 換 効 率 の 向 上 を 試 みる。 具 体
的 には、この2 系 統 の 研 究 を 進 めるため、 電 荷 移 動 効 率 と 収 電
効 率 の 向 上 については 新 規 半 導 体 電 極 の 開 発 を 行 い、 収 光 率 の
向 上 には 新 規 色 素 の 最 適 化 を 行 う。
28

スウェーデン
協 力 分 野
「ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
平 成 20 年 10 月 に 東 京 で 開 催 された「 第 2 回 日 瑞 科 学 技 術 協 力 合 同 委 員 会 」にて 重 要 分 野 として「ライフサイエンス」 分
野 が 取 り 上 げられたことを 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が「ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」を 研 究 協 力 分 野 と
して 設 定 しました。それを 受 け、JSTはイノベーションシステム 庁 (VINNOVA) 及 び 戦 略 研 究 財 団 (SSF)とともに、
平 成 16 年 度 から 研 究 交 流 課 題 の 公 募 を 行 っています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 16 年 度 ~ 平 成 18 年 度 ・ 平 成 20 年 度 :「ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
協 力 機 関
1イノベーションシステム 庁 (VINNOVA)
研 究 開 発 を 通 したイノベーション 創 出 を 目 指 し、2001 年 にストックホルムに 設 立 された 公 的 な 資 金 配 分 機 関 です。
協 力 機 関
2 戦 略 研 究 財 団 (SSF)
イギリス
スウェーデンの 競 争 力 を 高 めるために、 自 然 科 学 、 工 学 、そして 医 学 分 野 に 対 する 支 援 を 実 施 するために1994 年 にストッ
クホルムに 設 立 された 公 的 機 関 です。
スウェーデン
関 連 する 研 究 集 会 等 (JST、VINNOVA、SSFの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 19 年 5 月
シグチューナ
(ストックホルム 郊 外 )
「ライフサイエンスと 他 の 分 野 を 結 合 した 複 合 領 域 」
に 関 するワークショップ
29

採 択 課 題 ( 完 了 分 )
採 択
年 度
平
成
19
年
度
平
成
18
年
度
平
成
17
年
度
課 題 名
先 端 的 単 1 分 子 蛍 光 揺 らぎ 測 定 による 免 疫 細 胞 表 面
受 容 体 分 子 動 態 の 詳 細 な 分 析
Systems Biology of signal transduction
マクロファージにおけるアテローム 性 動 脈 硬 化 症 関
連 遺 伝 子 ネットワークの 解 析
細 胞 内 抗 原 徐 放 型 ナノキャリアによる 新 たなワクチ
ン 療 法 の 開 発 と 免 疫 活 性 化 機 構 の 解 明
食 品 試 料 からの 微 生 物 細 胞 の 生 菌 としての 音 波 分 離
エイコサノイドとグルタチオン 代 謝 を 行 う 膜 タンパ
ク 質 の 構 造 学 的 研 究
単 一 細 胞 生 物 学 研 究 のためのマイクロ 流 体 デバイス
BMP 付 加 細 胞 外 マトリックスを 用 いた 新 たな 骨 再
生 法
The Faithful Transmission of the Genome; a
System Biology Approach
新 規 経 皮 吸 収 型 薬 剤 伝 達 システム(TDDシステム):
薬 剤 の 放 出 制 御 機 能 を 有 するナノ 構 造 結 晶 の 設 計 と
開 発
バイオミティック 匂 いセンサの 開 発
Smad 経 路 におけるユビキチン 依 存 性 のシグナル
伝 達 制 御 と 疾 患 に 関 する 研 究
Systems Biology of Signal Transduction
マラリア 原 虫 Plasmodium falciparumゲノムの 解 析
単 一 細 胞 における 遺 伝 子 の 発 現 と 転 写 産 物 の 共 局 在
の 解 析
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
スウェーデン 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
北 海 道 大 学
金 城 政 孝
王 立 工 科 大 学
Jerker Widengren
システム・バイオロジー 研 究 機 構
北 野 宏 明
ゲーテボリ 大 学
Stefan HOHMANN
理 化 学 研 究 所
鈴 木 治 和
リンコピン 大 学
Jesper Tegnér
大 阪 大 学
明 石 満
ルンド 大 学
Carl Borrebaeck
東 京 農 工 大 学
松 岡 英 明
ルンド 大 学
Thomas Laurell
支 援 期 間
平 成 19 年 度
~
平 成 20 年 度
産 業 技 術 総 合 研 究 所
光 岡 薫 平 成 18 年 度
カロリンスカ 研 究 所
Hans Hebert
東 京 大 学
北 森 武 彦
ウプサラ 大 学
Mats Nilsson
名 古 屋 大 学
上 田 実
ウプサラ 大 学
Joens Hilborn
東 京 工 業 大 学
白 髭 克 彦
カロリンスカ 研 究 所
Camilla Sjoegren
東 北 大 学
後 藤 順 一
ストックホルム 大 学
Osamu Terasaki
九 州 大 学
都 甲 潔
リンシェーピン 大 学
Ingemar Lundström
東 京 大 学
宮 園 浩 平
ルードビッヒ 癌 研 究 所
Aristidis Moustakas,
システム・バイオロジー 研 究 機 構
北 野 宏 明
ゲーテボリ 大 学
Stefan Hohmann
京 都 大 学
五 斗 進
カロリンスカ 研 究 所
Mats Wahlgren
理 化 学 研 究 所
林 崎 良 英
ウプサラ 大 学
Ulf Landegren
~
平 成 20 年 度
平 成 18 年 度
~
平 成 19 年 度
平 成 17 年 度
~
平 成 18 年 度
30

フランス(CNRS)
協 力 分 野
「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」「ライフサイエンス」
平 成 16 年 11 月 に 東 京 で 開 催 された「 第 6 回 日 仏 科 学 技 術 協 力 合 同 諮 問 委 員 会 」の 科 学 技 術 分 野 における 両 国 間 協 力 発 展
の 提 言 を 受 けて、 文 部 科 学 省 が 戦 略 的 国 際 科 学 技 術 協 力 推 進 事 業 におけるフランスとの 協 力 分 野 を「コンピュータサイエ
ンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」 分 野 に 設 定 しました。
その 後 、パリで 開 催 された 平 成 18 年 3 月 の「 第 6 回 日 仏 科 学 技 術 協 力 合 同 委 員 会 」や 平 成 19 年 2 月 の「 第 7 回 日 仏 科 学
技 術 協 力 合 同 諮 問 委 員 会 」における 議 論 の 中 で、「ライフサイエンス」 分 野 における 両 国 間 の 協 力 推 進 の 必 要 性 について
合 意 されました。その 結 果 を 踏 まえて 文 部 科 学 省 が「ライフサイエンス」 分 野 を 新 たにフランスとの 協 力 分 野 として 設 定
しました。
JSTとフランス 国 立 科 学 研 究 センター(CNRS)は、 以 上 の 政 府 間 合 意 を 受 け、 平 成 16 年 度 から 研 究 交 流 課 題 の 公 募 を 行 っ
ています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 17 年 度 ~ 平 成 19 年 度 :「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
平 成 20 年 度 :「マリンゲノム 及 びマリンバイオテクノロジー」
協 力 機 関
フランス 国 立 科 学 研 究 センター(CNRS)
科 学 全 般 にわたる 広 範 囲 な 分 野 を 対 象 にした 基 礎 研 究 を 行 っているフランス 最 大 の 研 究 機 関 で、1939 年 にパリに 設 立 さ
れました。
採 択 課 題
「ライフサイエンス」
採 択
年 度
平
成
20
年
度
課 題 名
海 洋 植 物 プランクトンにお
ける 光 合 成 機 能 適 応 の 分 子
基 盤 の 解 析
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
フローサイトメトリ 分 離 細
胞 の 全 ゲノム 増 幅 に 基 づく
非 培 養 海 産 微 細 藻 のメタゲ
ノムと 分 類
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
海 洋 脊 索 動 物 の 構 造 と 機 能
グライコミクス
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
フランス 側 研 究 者 代 表 者
北 海 道 大 学
低 温 科 学 研 究 所
准 教 授 皆 川 純
パリ 第 6 大 学
CNRS UMR7141
第 一 級 研 究 員
Giovanni Finazzi
国 立 環 境 研 究 所
生 物 圏 環 境 研 究 領 域
主 任 研 究 員 河 地 正 伸
ロスコフ 臨 海 実 験 所
CNRS UMR7144
主 席 研 究 員 Daniel Vaulot
名 古 屋 大 学
生 物 機 能 開 発 利 用 研 究
センター
教 授 北 島 健
リール 技 術 科 学 大 学
構 造 と 機 能 糖 鎖 生 物 学 部 門
チームリーダー
Yann Guerardel
研 究 概 要
室 内 の 厳 密 にコントロールした 条 件 の 中 で 分 子 レベルの 解 析 を
行 いながら、 変 動 する 環 境 条 件 に 対 し 代 表 的 な 植 物 プランクト
ンがとる 順 化 ・ 適 応 の 戦 略 を 明 らかにすることを 目 的 とするも
のである。 具 体 的 には、 日 本 側 は 光 化 学 系 複 合 体 、 集 光 装 置 複
合 体 を 大 量 精 製 した 後 に 生 化 学 的 ・ 分 光 学 的 解 析 を 加 える。フ
ランス 側 はCCDカメラを 用 いたハイスループット 蛍 光 スクリー
ニング 法 を 確 立 し、 栄 養 条 件 、 光 条 件 、 温 度 条 件 など、 植 物 プ
ランクトンの 光 合 成 機 能 に 及 ぼす 環 境 変 動 要 因 の 境 界 条 件 を 決
定 し、 分 子 生 理 学 的 手 法 を 中 心 に 解 析 を 加 える。 最 初 にモデル
種 から 研 究 を 始 め、 最 終 的 にはエコタイプにまで 解 析 を 進 める。
実 体 の 不 明 な 点 の 多 いピコからナノサイズの 微 細 藻 群 を 対 象 と
して、ゲノムと 分 類 情 報 を 包 括 的 に 解 析 するための 研 究 手 法 を
開 発 すること、そして 開 発 手 法 をさまざまな 海 洋 環 境 試 料 に 適
用 することで、 特 に 未 培 養 ・ 未 知 微 細 藻 群 に 関 するメタゲノム
などのゲノム 情 報 と 分 類 情 報 を 集 積 することを 目 標 とする。さ
まざまな 海 洋 環 境 から 収 集 した 生 物 のゲノム 情 報 や 培 養 株 をバ
イオリソースとして 利 用 できる 体 制 の 整 備 も 併 せて 行 う。 具 体
的 には、 日 本 側 の 微 細 藻 の 分 類 ・ 生 態 学 に 関 する 専 門 性 とフラ
ンス 側 の 分 子 生 態 学 とゲノム 解 析 に 関 する 専 門 性 という 各 々の
特 徴 を 補 完 することで、 共 有 化 した 開 発 技 術 や 研 究 成 果 などの
情 報 発 信 を 行 う。
海 洋 脊 索 動 物 門 の 世 界 初 の 系 統 的 な 構 造 と 機 能 のグライコミク
ス 解 析 を 行 うことを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 がナメク
ジウオ 類 、ホヤ 類 、 硬 骨 魚 ゼブラフィッシュ、メダカを 代 表 と
して、これらの 生 物 種 の 臓 器 と 発 生 過 程 における 複 合 糖 質 の 糖
鎖 の 構 造 を 解 析 する。 同 時 に、 糖 鎖 の 生 合 成 と 分 解 に 関 わる 糖
鎖 遺 伝 子 の 生 物 種 間 の 共 通 点 と 相 違 点 を 明 らかにする。さらに
新 奇 生 理 活 性 分 子 の 探 索 を 行 う。とりわけ 受 精 と 初 期 発 生 にお
ける、シアル 酸 の 構 造 と 機 能 に 着 目 して 研 究 を 遂 行 する。フラ
ンス 側 は 糖 鎖 構 造 生 物 学 およびゲノム 解 析 の 専 門 家 、 日 本 側 は
魚 類 を 中 心 にした 糖 鎖 生 物 学 、 海 洋 生 物 学 および 生 物 学 の 専 門
家 が 有 機 的 連 携 をはかって 取 り 組 むことにしている。
スウェーデン
フランス
超 好 熱 性 Thermococcales
属 古 細 菌 のウイルス 様 脂 質 膜
小 胞 体 の 分 子 機 能 とその 形 成
機 構 の 解 明
( 支 援 期 間 : 平 成 21 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
産 業 技 術 総 合 研 究 所
脳 神 経 情 報 研 究 部 門
主 任 研 究 員 松 井 郁 夫
パリ 第 11 大 学
CNRS UMR8621
教 授 Patrick Forterre
ウイルス 様 脂 質 膜 小 胞 体 の 生 物 学 的 多 様 性 と 遺 伝 子 水 平 伝 搬 に 果
たす 生 理 機 能 の 解 明 を 目 的 とする。さらに、 膜 小 胞 輸 送 に 関 する
たんぱく 質 の 起 源 と 進 化 の 問 題 解 決 への 端 緒 を 開 くことも 目 指
す。 日 本 側 は 生 化 学 と 構 造 生 物 学 に 関 する 高 い 専 門 性 を 有 する 一
方 で、フランス 側 は 超 好 熱 菌 の 培 養 や 遺 伝 学 と 膜 小 胞 産 生 に 関 す
る 専 門 性 を 有 する。このような 両 研 究 チームの 高 い 専 門 性 を 相 互
補 完 的 に 活 用 しつつ、 研 究 目 的 の 達 成 につなげていく。
31

採 択 課 題
「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
採 択
年 度
課 題 名
実 環 境 のオンライン 情 報 構
造 化 を 用 いたロボットの 運
動 計 画 および 実 行 に 関 する
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
計 算 機 によって 検 証 された
安 全 性 証 明
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
フランス 側 研 究 者 代 表 者
産 業 技 術 総 合 研 究 所
知 能 システム 研 究 部 門
主 任 研 究 員 吉 田 英 一
システム 設 計 分 析 研 究 所
研 究 主 幹
Jean-Paul Laumond
産 業 技 術 総 合 研 究 所
情 報 セキュリティ 研 究
センター
研 究 センター 長
今 井 秀 樹
ENSカシャン LSV
教 授
Jean Goubault-Larrecq
研 究 交 流 概 要
ロボットに 複 雑 な 実 環 境 でダイナミックな 動 作 能 力 を 与 えるため、セ
ンサ 情 報 処 理 と 環 境 情 報 の 抽 出 を 実 時 間 で 行 い、ロボットの 運 動 を 計
画 し 実 行 する 手 法 を 構 築 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側
はダイナミックな 制 御 、 物 体 認 識 及 び 物 体 操 作 等 を、フランス 側 は3
次 元 ロボット 運 動 計 画 及 び 環 境 認 識 等 の 開 発 を 担 当 し、 相 互 補 完 的 な
研 究 を 行 う。ロボットが 人 間 を 支 援 ・ 代 替 する 応 用 分 野 の 拡 大 が 期 待
される。
セキュリティプロトコルの 自 動 安 全 性 証 明 法 の 研 究 および 開 発 を 目 的
とする。 具 体 的 には 日 本 側 の 暗 号 理 論 に 基 づくセキュリティ 科 学 技 術
と、フランス 側 の 論 理 学 に 基 づいた 計 算 機 科 学 技 術 を 組 み 合 せ、 計 算
量 理 論 上 で 厳 密 に 定 義 された 仮 定 に 基 づいて 記 号 レベルで 安 全 性 証 明
を 行 うための、 理 論 構 築 と 技 術 開 発 を 行 う。 学 術 界 および 産 業 界 にお
いて、コストと 安 全 性 が 適 切 に 判 断 された 暗 号 技 術 やプロトコルが 用
いられるようになるばかりでなく、 情 報 社 会 の 安 心 と 安 全 を 達 成 する
多 くの 技 術 のための 基 本 的 かつ 本 質 的 な 開 発 ツールを 提 供 されること
が 期 待 できる。
平
成
19
年
度
量 子 コンピュータ: 理 論 と
実 現 性
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
ハイスループットスクリー
ニングのためのタンパク 質
チップのロボット 化 に 関 す
る 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
情 報 ・システム 研 究 機 構
国 立 情 報 学 研 究 所
准 教 授 根 本 香 絵
パリ 第 11 大 学
CNRS 常 勤 研 究 員
Iordanis Kerenidis
東 京 大 学
生 産 技 術 研 究 所
准 教 授 竹 内 昌 治
ENSカシャン IFR121
教 授
Bruno Le Pioufle
スケーラブルな 量 子 情 報 処 理 の 優 位 性 とその 実 現 可 能 性 を 日 仏 共 同 で
探 求 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 量 子 情 報 理 論 、アルゴリズ
ム、 計 算 理 論 に 優 れたフランス 側 と、 量 子 情 報 処 理 、 暗 号 に 実 績 のあ
る 日 本 側 が、 相 互 補 完 的 にそれぞれ 特 徴 をもつ4つのサブプロジェク
トにあたる。 量 子 情 報 処 理 の 優 位 性 の 実 現 可 能 性 について、 情 報 科 学
と 物 理 学 の 両 面 からの 解 析 が 期 待 される。
膜 タンパク 質 の 機 能 を 高 速 ・ 高 感 度 で 計 測 処 理 する 多 チャンネル 解 析
ロボットを 実 現 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 のマイク
ロ・ナノ 加 工 および 脂 質 二 重 膜 形 成 技 術 と、 仏 国 側 の 一 分 子 計 測 およ
び 高 速 情 報 処 理 ・ロボット 化 技 術 を 融 合 させ、 細 胞 膜 に 存 在 する 膜 タ
ンパク 質 の 機 能 を 一 括 解 析 するための「 膜 タンパク 質 解 析 ロボット」
を 実 現 する。 日 仏 共 同 研 究 における 交 流 、 取 り 組 みを 通 じて、 多 チャ
ンネル 超 高 感 度 イオンセンサーや 創 薬 スクリーニングデバイスへの 展
開 を 目 指 す。 創 薬 の 開 発 リスク・コストの 低 減 とその 加 速 化 が 見 込 ま
れ、また 細 胞 の 刺 激 応 答 、 信 号 伝 達 や 物 質 輸 送 機 構 など、 生 命 現 象 に
関 わる 基 礎 的 研 究 への 寄 与 も 大 いに 期 待 できる。
超 臨 場 VR 体 験 環 境
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
東 京 大 学 大 学 院
情 報 理 工 学 系 研 究 科
教 授 廣 瀬 通 孝
ルイ・パスツール 大 学
教 授
Dominique Bechmann
より 高 い 品 質 を 備 えたVR 環 境 の 実 現 、 仮 想 体 験 の 質 を 向 上 させるた
めの 改 良 手 法 を 開 発 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 はデ
フォルメ 技 術 、 手 書 き 及 び 可 視 化 レンダリング( 画 像 化 ) 手 法 、 高 臨
場 感 インタラクション 手 法 を、フランス 側 は 複 数 エージェント 技 術 、
属 性 及 び 機 能 性 レンダリング 技 術 、 感 覚 的 インタラクション 手 法 の 開
発 を 担 当 し、これらを 組 み 合 わせて、 高 度 な「 超 」 臨 場 VR 環 境 を 構
築 する。 写 実 的 なリアルの 追 求 が 中 心 であったVRの 領 域 に 超 臨 場 VR
という 新 分 野 の 開 拓 に 貢 献 できる。
ウエブ 上 の 知 識 フェデレー
ションモデルの 構 築 とグリッ
ドモデリングのためのユビキ
タス 知 識 発 見 への 応 用
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
北 海 道 大 学 大 学 院
情 報 科 学 研 究 科
教 授 田 中 譲
パリ 第 11 大 学
CNRS 情 報 研 究 所
上 級 研 究 員
Michele Martine Sebag
ウェブサービス 技 術 を 用 いたフェデレーション 機 能 の 研 究 開 発 を 目 的
としたフランスとの 研 究 交 流 を 実 施 する。 具 体 的 には、データベース
や 電 子 図 書 館 における 情 報 アクセスモデルの 研 究 開 発 を 行 ってきたパ
リ 南 大 学 LRIおよびCRNSと 協 力 し、 論 理 レベルでの 知 識 フェデレー
ションモデルを 検 討 するとともに、 検 討 したモデルに 基 づく 基 盤 的 な
アルゴリズムとデータ 構 造 を 検 討 し、フェデレーション 機 能 の 実 現 を
目 指 す。
平
成
18
年
度
フォノニック 結 晶 : 新 しい
音 響 物 質 系
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
北 海 道 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
准 教 授 松 田 理
FEMTO-ST 研 究 所
主 席 研 究 員
Abdelkrim Khelif
無 線 通 信 機 器 等 で 使 用 される 微 細 集 積 音 響 デバイスのための 新 しい
GHzフォノニック 結 晶 技 術 を 発 展 させ、 新 しいフォノニック 回 路 技 術
を 構 築 する。 具 体 的 にはフランス 側 が 有 する 周 期 構 造 の 製 造 技 術 及 び
その 音 響 伝 播 理 論 解 析 技 術 と、 日 本 側 が 有 する 音 響 波 伝 播 の 可 視 化 の
技 術 を 融 合 し、 試 料 中 音 響 波 伝 播 のシミュレーションツールの 開 発 、
フォノニック 結 晶 構 造 の 設 計 、 作 製 及 び 評 価 法 の 確 立 を 行 う。フォノ
ニック 結 晶 の 基 礎 ・ 応 用 研 究 の 国 際 的 ・ 先 導 的 拠 点 が 形 成 され、 研 究
の 効 率 的 推 進 が 期 待 される。
日 仏 間 国 際 グリッドコン
ピューティング 環 境 と 国 際
的 マトリクスソルバー 予 測
システムの 構 築 に 関 する 研
究 開 発
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構
システム 計 算 科 学 センター
次 長 中 島 憲 宏
ツールーズ 情 報 研 究 所
副 所 長
Michel Dayde
日 仏 間 国 際 マトリクスソルバー 予 測 システムの 構 築 を 目 的 とする。 具
体 的 には、 日 本 側 のグリッド 技 術 および 仏 国 側 のマトリクスソルバー
予 測 技 術 を 組 み 合 わせることで、 日 仏 両 国 の 計 算 資 源 を 活 用 し、より
高 速 に 実 行 できるソルバーを 提 案 可 能 とする。 原 子 力 分 野 におけるア
プリケーションの 高 速 化 が 期 待 される。
32

採 択
年 度
課 題 名
日 本 側 研 究 代 表 者
フランス 側 研 究 者 代 表 者
研 究 交 流 概 要
平
成
18
年
度
システム 生 物 学 における 仮
説 発 見 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
ロボティック 内 視 鏡 手 術 の
ための 情 報 処 理 と 制 御 に 関
する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 18 年 度 ~
平 成 21 年 度 )
情 報 ・システム 研 究 機 構
国 立 情 報 学 研 究 所
教 授 井 上 克 巳
ツールーズ・システム
分 析 設 計 研 究 所
准 教 授 Andrei Doncescu
東 北 大 学 大 学 院
情 報 科 学 研 究 科
教 授 橋 本 浩 一
ストラスブール 大 学
画 像 科 学 ・コンピュー
ター 科 学 ・ 遠 隔 センシ
ング 研 究 所
教 授
Jacques Gangloff
パスウェイデータからの 知 識 発 見 を 行 い、 生 体 ネットワークの 解 析 及
びモデル 構 築 を 行 うことを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 仏 共 同 でバイ
オデータを 推 論 技 術 に 対 して 応 用 し、 得 られた 結 果 をフランス 側 の 解
析 技 術 に 適 用 し、 新 たな 知 見 をフィードバックしていく。 本 共 同 研 究
において 日 仏 が 交 流 を 通 じて 相 互 的 に 取 り 組 むことにより、 代 謝 経
路 レベルではある 代 謝 物 の 生 成 に 関 係 する 主 要 経 路 の 解 析 が 容 易 とな
り、 細 胞 レベルではシグナル 伝 達 系 のより 高 度 な 解 析 ・ 推 定 が 可 能 と
なることが 期 待 される。
軽 量 で 高 速 動 作 が 必 要 な 医 療 ロボットマニピュレータのビジュアル
サーボのための 革 新 的 統 合 技 術 を 開 発 することを 目 的 としたフランス
との 研 究 交 流 を 実 施 する。 具 体 的 には3つのサブプロジェクトに 分 け、
日 本 側 は 視 覚 処 理 の 面 のサブプロジェクトを、フランス 側 はモデリン
グと 制 御 の 面 のサブプロジェクトを 実 施 し、 次 いで 両 者 の 技 術 を 統 合
するサブプロジェクトを 遂 行 する。 本 共 同 研 究 で 日 仏 が 交 流 を 通 じて
相 互 的 に 取 り 組 むことで、 内 視 鏡 手 術 ロボット 実 現 のための 重 要 なス
テップを 刻 むことが 期 待 される。
完 了 分
採 択
年 度
平
成
17
年
度
課 題 名
Provably Secure Software Technology and
Its Applications with the Special Focus on
Smart Card and GRID Applications
ハイパフォーマンス 計 算 環 境 における 単 粒 子 画 像 3
次 元 解 析 ソフトウエアの 開 発
N E G S T ( N e x t G r i d S y s t e m s a n d
Techniques): グリッドコンピューティングのイ
ンターオペラビリティと 次 世 代 技 術 に 関 する 国 際 共
同 研 究 の 推 進
Measurement and Modeling for Emerging
Internet Applications and Security Threats
次 世 代 オール 無 線 インターネットにむけた 移 動 通 信
技 術 の 研 究
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
フランス 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
慶 應 義 塾 大 学
岡 田 光 弘
東 京 大 学
米 澤 明 憲
国 立 情 報 科 学 ・ 制 御 研 究 所
Claude Kirchner
産 業 技 術 総 合 研 究 所
上 野 豊
遺 伝 ・ 分 子 ・ 細 胞 生 物 学 研 究 所
Patrick Schultz
情 報 ・システム 研 究 機 構
三 浦 謙 一
リール 工 科 大 学
Serge G. Petiton
慶 應 義 塾 大 学
村 井 純
パリ 第 6 大 学
Kavé Salamatian
慶 應 義 塾 大 学
寺 岡 文 男
ルイ・パスツール 大 学
Thomas Noel
支 援 期 間
平 成 17 年 度
~
平 成 20 年 度
平 成 17 年 度
~
平 成 18 年 度
フランス
33

フランス(ANR)
協 力 分 野 「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
平 成 16 年 11 月 に 開 催 された 第 6 回 日 仏 科 学 技 術 協 力 合 同 諮 問 委 員 会 の 科 学 技 術 分 野 における 両 国 間 協 力 発 展 の 提 言 を 受
け、「コンピュータサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」 分 野 がフランスとの 研 究 協 力 分 野 として 文 部 科 学 省 により 設 定 され
ました。 同 分 野 で、JSTはすでにフランス 国 立 科 学 研 究 センター(CNRS)との 間 で 平 成 17 年 度 ~ 平 成 19 年 度 にわた
り 研 究 交 流 課 題 の 公 募 を 行 いましたが、 平 成 19 年 度 以 降 は 全 国 研 究 機 構 (ANR)と 同 分 野 における 研 究 交 流 を 推 進 する
ことになりました。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 19 年 度 ~ 平 成 20 年 度 :「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
協 力 機 関
全 国 研 究 機 構 (ANR)
2005 年 に 設 立 された 公 的 資 金 配 分 機 関 で、フランスにとって 優 先 研 究 分 野 に 属 する 研 究 課 題 を 振 興 ・ 支 援 しています。
採 択 プロジェクト 「コンピューターサイエンスを 含 む 情 報 通 信 技 術 」
採 択
年 度
課 題 名
日 本 側 研 究 代 表 者
フランス 側 研 究 者 代 表 者
研 究 交 流 概 要
平
成
20
年
度
自 律 型 スワーム 制 御 のため
の 記 号 的 発 見 と 数 値 的 機 械
学 習 の 統 合
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
九 州 大 学 大 学 院
システム 情 報 科 学 研 究 院
教 授 鈴 木 英 之 進
CNRS
国 立 情 報 学 自 動 制 御 研 究 所
TAOプロジェクト
主 任 研 究 員
Michele Sebag
個 体 が 多 数 集 まって「 群 れ」(スワーム)をつくることにより、
1 個 体 のみでは 達 成 できなかった 高 度 な 知 能 を 実 現 するロボッ
ト(スワームロボット)の 効 率 的 自 律 制 御 機 構 の 設 計 を 目 的 と
する。 具 体 的 には、 日 本 側 は 記 号 的 学 習 、データマイニング、
背 景 知 識 モデリング、フランス 側 は 確 率 的 学 習 と 統 計 的 最 適 化
という、 両 チームの 世 界 的 水 準 を 誇 る 領 域 の 利 点 を 活 かし、 相
補 的 にスワームロボットの 自 律 的 制 御 機 構 の 設 計 に 向 けた 研 究
を 進 める。 本 研 究 の 可 能 な 応 用 として、 独 立 した 個 々のロボッ
トの 集 合 体 ではなく、ロボット 群 がまとまってひとつの 個 体 の
ように 行 動 するための 高 次 なルールを 作 ることによって、 救 命
の 優 先 順 位 の 特 定 や 人 工 および 自 然 環 境 の 保 全 への 応 用 が 期 待
される。
34

ドイツ
協 力 分 野
「ナノエレクトロニクス」
平 成 20 年 1 月 に 開 催 された「 第 18 回 日 独 科 学 技 術 合 同 委 員 会 」において 両 国 間 の 科 学 技 術 分 野 における 協 力 発 展 が 提
言 されたことを 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が「ナノエレクトロニクス」 分 野 を 研 究 協 力 分 野 として 設 定 しました。それを 受 け、
JSTとドイツ 研 究 協 会 (DFG)は、 両 機 関 間 で 覚 書 を 締 結 して、 平 成 18 年 度 から 研 究 交 流 課 題 の 公 募 を 開 始 しています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 19 年 度 ~ 平 成 21 年 度 :「ナノエレクトロニクス」
協 力 機 関
ドイツ 研 究 協 会 (DFG)
1920 年 に 設 立 した 本 部 をボン 市 におく 非 営 利 ・ 非 政 府 組 織 です。 自 然 科 学 と 人 文 科 学 全 分 野 にかかわる 研 究 プロジェク
トに 資 金 を 提 供 し、 研 究 者 間 の 協 力 を 促 進 しています。
関 連 する 研 究 集 会 等 (JSTとDFGの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 18 年 10 月 東 京 第 1 回 「ナノエレクトロニクスに 関 する 日 独 ワークショップ」
平 成 20 年 3 月 アーヘン 第 2 回 「ナノエレクトロニクスに 関 する 日 独 ワークショップ」
平 成 21 年 1 月 京 都 第 3 回 「ナノエレクトロニクスに 関 する 日 独 ワークショップ」
フランス
ドイツ
35

採 択 課 題
採 択
年 度
課 題 名
シリコンナノスピントロニ
クス 素 子 実 現 につなげる 不
純 物 量 子 状 態 の 解 明 と 制 御
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
ドイツ 側 研 究 代 表 者
慶 應 義 塾 大 学
理 工 学 部
教 授 伊 藤 公 平
ミュンヘン 工 科 大 学
ウ ォ ル タ ー シ ョ ッ ト
キー 研 究 科
教 授 Martin S Brandt
研 究 交 流 概 要
半 導 体 の 性 質 を 制 御 するために 添 加 されるシリコン 中 の 不 純 物 (ドー
パント)の 電 荷 依 存 現 象 およびスピン 依 存 現 象 の 解 明 を 目 的 とする。
具 体 的 には、 日 本 側 の 同 位 体 工 学 および 電 子 スピン 共 鳴 、 核 スピン 共
鳴 測 定 技 術 と、ドイツ 側 の 半 導 体 構 造 の 磁 気 共 鳴 およびパルス 電 気 検
知 磁 気 共 鳴 (EDMR) 装 置 の 開 発 技 術 を 組 み 合 わせ、 従 来 の 電 荷 依 存
現 象 に 加 えて、ナノシリコン 中 の 少 数 そして 最 終 的 には 単 一 のドーパ
ントのスピン 依 存 現 象 を 明 らかにする。シリコン 中 の 各 種 ドーパント
の 振 る 舞 いの 解 明 が 進 み、 電 気 ・ 磁 気 ・ 光 学 素 子 としてのナノシリコ
ン 技 術 の 新 しい 概 念 の 創 出 が 期 待 される。
室 温 で 動 作 するスピントロ
ニクスナノデバイスの 設
計 :スピン 分 解 硬 X 線 光 電
子 分 光 による 磁 性 体 界 面 の
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
磁 性 材 料 センター
フェロー 猪 俣 浩 一 郎
マインツ 大 学
無 機 化 学 ・ 分 析 化 学 研 究 所
教 授 Claudia Felser
教 授
Gerd Schoenhense
磁 性 体 のバルクおよび 界 面 におけるスピン 分 極 率 の 測 定 を 可 能 にす
る、スピン 分 解 硬 X 線 電 子 分 光 技 術 の 開 発 を 目 的 とする。 具 体 的 に
は、 日 本 側 の 強 磁 性 トンネル 接 合 技 術 を 用 いたホイスラー 合 金 薄 膜
試 料 作 製 技 術 とSPring 8における 硬 X 線 光 電 子 分 光 の 技 術 および
装 置 (HAXPES)と、ドイツ 側 のホイスラー 合 金 バルク 材 料 の 開
発 技 術 とスピン 分 解 分 光 技 術 を 組 み 合 わせ、スピン 分 解 HAXPES
(SPINHASXPES) 装 置 を 開 発 し、 磁 性 体 のバルクおよび 界 面 の 評
価 を 行 う。スピントロニクスデバイスの 高 性 能 化 に 寄 与 されることが
期 待 される。
半 導 体 スピントロニクスに
おける 揺 らぎの 相 関
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
東 京 大 学 物 性 研 究 所
助 教 内 海 裕 洋
カールスルーエ 大 学
固 体 物 理 学 理 論 研 究 所
教 授 Gerd Schoen
スピントロニクス 素 子 における 揺 らぎの 相 関 にまつわる 物 理 を 研 究
し、 将 来 のスピントロニクス 量 子 情 報 処 理 素 子 実 現 へ 指 針 を 与 えるこ
とを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 非 平 衡 系 の 場 の 理 論 的 解 析 技
術 と、ドイツ 側 の 縮 約 密 度 行 列 に 関 するKeldysh 実 時 間 ダイアグラム
展 開 法 を 組 み 合 わせ、スピントロニクスを 舞 台 に 非 平 衡 Keldyshの 場
の 理 論 の 研 究 を 行 う。スピンの 自 由 度 の 測 定 や 制 御 を 基 本 とした、 次
世 代 のセンサーやメモリ、また 量 子 情 報 処 理 素 子 が 実 現 されることが
期 待 される。
平
成
20
年
度
近 接 場 光 相 互 作 用 を 介 した
光 励 起 移 動 の 探 求 :デバイ
スと 評 価
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
東 京 大 学 大 学 院
工 学 系 研 究 科
教 授 大 津 元 一
オルデンブルグ 大 学
物 理 学 研 究 所
教 授
Christoph Lienau
原 子 精 度 のナノ 構 造 制 御 技 術 による 新 しい 量 子 構 造 に 関 わる 物 性 研 究
を 半 導 体 で 実 現 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 のⅢ-Ⅴ
族 化 合 物 半 導 体 材 料 の 分 子 線 エピタキシャル 成 長 (MBE) 技 術 とそ
れら 材 料 の 低 温 走 査 トンネル 分 光 法 (STS)による 評 価 に 於 ける 専
門 知 識 と、ドイツ 側 の 低 温 STMを 用 いた 原 子 マニピュレーションと、
金 属 上 で 金 属 原 子 を1つずつ 組 み 合 わせて 作 製 したナノ 構 造 のSTS 評
価 に 於 ける 専 門 知 識 を 組 み 合 わせ、 半 導 体 における 量 子 コヒーレンス
現 象 の 理 解 と 応 用 を 実 現 する。 量 子 情 報 技 術 の 発 展 において 新 しいタ
イプの 半 導 体 機 能 への 道 を 拓 くことが 期 待 される。
原 子 操 作 により 形 成 したナ
ノ 構 造 による 半 導 体 表 面 に
おける 量 子 コヒーレンス 現
象 の 走 査 トンネル 分 光 法 に
よる 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
NTT 物 性 科 学 基 礎 研 究 所
量 子 電 子 物 性 研 究 部
主 任 研 究 員 蟹 澤 聖
ポール・ドルーデ
電 子 物 性 工 学 研 究 所
主 任 研 究 員
Stefan Foelsch
固 体 電 解 質 中 における 金 属 フィラメントの 形 成 と 消 滅 により 動 作 する
固 体 電 解 質 原 子 スイッチの 動 作 メカニズムの 詳 細 を 解 明 することを 目
的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 硫 化 物 系 薄 膜 作 成 技 術 、 電 子 線 描 画
法 を 用 いた 素 子 構 造 作 製 技 術 、SNOM/STMなどのスイッチング 過 程
解 析 手 法 と、ドイツ 側 のアモルファス 系 薄 膜 や 電 極 構 造 の 作 成 技 術 、
電 気 化 学 計 測 と 分 子 動 力 学 法 を 用 いたモデリング 手 法 を 組 み 合 わせ、
固 体 電 解 質 原 子 スイッチの 物 理 動 作 限 界 や、その 材 料 依 存 性 などの 重
要 なデバイス 設 計 指 針 を 得 る。 次 世 代 デバイス 候 補 のひとつである 固
体 電 解 質 原 子 スイッチの 実 用 化 に 貢 献 することが 期 待 される。
固 体 電 解 質 原 子 スイッチ 動
作 における 電 荷 移 動 と 交 換
に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
国 際 ナノアーキテクト
ニクス 研 究 拠 点
(MANA)
グループリーダー
長 谷 川 剛
アーヘン 工 科 大 学
電 子 情 報 学 部
教 授 Rainer Waser
本 研 究 交 流 は 固 体 電 解 質 中 における 金 属 フィラメントの 形 成 と 消 滅 に
より 動 作 する 固 体 電 解 質 原 子 スイッチについて、その 動 作 メカニズム
の 詳 細 を 原 子 スケールで 解 明 することを 目 的 とする。 日 本 側 の 硫 化 物
系 薄 膜 作 成 技 術 、 電 子 線 描 画 法 を 用 いた 素 子 構 造 作 製 技 術 、SNOM/
STMなどのスイッチング 過 程 解 析 手 法 と、ドイツ 側 のアモルファス
系 薄 膜 や 電 極 構 造 の 作 成 技 術 、 電 気 化 学 計 測 と 分 子 動 力 学 法 を 用 いた
モデリング 手 法 を 組 み 合 わせ、スイッチング 過 程 における 様 々な 現 象
の 相 関 関 係 を 明 らかにし、 固 体 電 解 質 原 子 スイッチの 物 理 動 作 限 界 や、
その 材 料 依 存 性 などの 重 要 なデバイス 設 計 指 針 を 得 る。
次 世 代 情 報 通 信 システム
の た め の ナ ノ ワ イ ヤ /
CMOS 異 種 技 術 集 積 化 の
研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
上 智 大 学 理 工 学 部
教 授 和 保 孝 夫
デュイスブルグ-エッ
セン 大 学 工 学 部
研 究 員 Werner Prost
高 機 能 ナノワイヤ 集 積 回 路 を 実 現 し、CMOS 大 規 模 集 積 回 路 上 に 集 積
化 させ、アナログ/デジタル(A/D)・インターフェイスを 実 現 する
ための 基 板 を 構 築 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 最 先
端 化 合 物 半 導 体 デバイスを 用 いた 回 路 応 用 技 術 と、ドイツ 側 のⅢ-Ⅴ
族 化 合 物 半 導 体 を 用 いた 最 先 端 電 子 デバイス、 光 デバイスに 関 する 知
見 を 組 み 合 わせ、InAsナノワイヤを 用 いたMISFET 技 術 をSi CMOS
技 術 プラットフォームに 融 合 させる。 次 世 代 情 報 通 信 システム 開 発 へ
のブレークスルーをもたらすことが 期 待 される。
36

採 択
年 度
平
成
20
年
度
平
成
19
年
度
課 題 名
銅 酸 化 物 超 伝 導 体 中 の 固 有
ジョセフソン 接 合 を 用 いた
原 子 スケールのテラヘル
ツ・エレクトロニクス
( 支 援 期 間 : 平 成 20 年 度 ~
平 成 23 年 度 )
磁 性 半 導 体 構 造 を 有 する 人
工 原 子
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
ダイヤモンドの 単 一 のNV
センターを 用 いた 多 量 子
ビット・スピントロニクス
素 子 の 開 発 と 量 子 通 信 ・ 量
子 計 算 への 応 用
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
低 温 多 探 針 STMによる 磁
性 ナノ 構 造 のスピン 依 存 電
子 輸 送 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
三 次 元 新 機 能 ナノ 構 造 の 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
高 スピン 分 極 率 を 有 するホ
イスラー 合 金 に 関 する 研 究
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
面 内 スピン 角 運 動 量 移 行 素
子 におけるブリュアン 光 散
乱 法 によるスピン 蓄 積 空 間
分 布 の 観 測
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
原 子 スケールプラズモニク
スとナノ 電 磁 場 制 御
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
ドイツ 側 研 究 代 表 者
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
ナノシステム 機 能 センター
主 幹 研 究 員
Wang Huabing
チュービンゲン 大 学
物 理 学 部
教 授 Reinhold Kleiner
東 京 大 学 大 学 院
工 学 系 研 究 科
教 授 樽 茶 清 悟
ヴュルツブルク 大 学
実 験 物 理 学 部
教 授
Laurens W. Molenkamp
筑 波 大 学 大 学 院
図 書 館 情 報 メディア 研 究 科
教 授 磯 谷 順 一
シュトゥットガルト 大 学
物 理 学 研 究 所
教 授 Joerg Wrachtrup
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
国 際 ナノアーキテクト
ニクス 研 究 拠 点
(MANA)
拠 点 長 青 野 正 和
ハンブルグ 大 学
応 用 物 理 研 究 所
教 授
Roland Wiesendanger
東 北 大 学 大 学 院
理 学 研 究 科
教 授 平 山 祥 郎
ポール・ドルーデ 電 子
物 性 工 学 研 究 所
研 究 員
Friedland Klaus-Juergen
東 北 大 学 大 学 院
工 学 研 究 科
教 授 安 藤 康 夫
カイザースラウテルン
工 科 大 学 物 理 学 部
教 授
Burkard Hillebrands
東 京 大 学 物 性 研 究 所
教 授 大 谷 義 近
カイザースラウテルン
工 科 大 学 物 理 学 部
教 授
Burkard Hillebrands
物 質 ・ 材 料 研 究 機 構
国 際 ナノアーキテクト
ニクス 研 究 拠 点
(MANA)
独 立 研 究 者 長 尾 忠 昭
ハイデルベルグ 大 学
キルヒホッフ 物 理 学 研 究 所
教 授 Annemarie Pucci
研 究 交 流 概 要
テラヘルツ 放 射 の 機 構 を 解 明 し、それをもとに 出 力 の 最 大 化 を 図 るこ
とを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 固 有 ジョセフソン 接 合 回 路 を
1つの 単 結 晶 に 微 細 加 工 する 技 術 と、ドイツ 側 の 超 伝 導 体 回 路 パター
ンにおける 電 流 ・ 電 解 分 布 のイメージング 技 術 を 組 み 合 わせ、 実 用 領
域 (~ mW)の 高 強 度 テラヘルツ 波 光 源 を、 固 有 ジョセフソン 接 合 列
を 用 いて 実 現 する。 非 破 壊 検 査 ・ 医 療 診 断 ・ 分 子 などの 分 光 分 析 に 新
規 な 学 術 ・ 技 術 分 野 が 拓 かれることが 期 待 される。
トンネル 伝 導 の 量 子 極 限 における 磁 気 的 現 象 や 電 子 スピン 現 象 を 探 求
することを 目 的 とする。 研 究 対 象 は 縦 方 向 ( 成 長 方 向 )にトンネル 伝
導 が 起 こるⅡ-Ⅵ 族 希 薄 磁 性 半 導 体 ヘテロ 構 造 (MEB 結 晶 成 長 )であ
り、 具 体 的 には 日 本 側 の 縦 型 量 子 ドットの 作 製 や 量 子 輸 送 測 定 の 技 術
と、ドイツ 側 の 分 子 線 エピタキシーとII-VI 族 希 薄 磁 性 半 導 体 作 製 技 術
を 融 合 し、Ⅱ-Ⅵ 族 希 薄 磁 性 半 導 体 縦 型 量 子 ドットを 実 現 する。 新 規
な 量 子 スピン 伝 導 の 実 現 が 期 待 される。
ダイヤモンドのNVセンターを 用 いた 量 子 情 報 処 理 の 多 量 子 ビット 化
を 目 的 とする。 具 体 的 には 日 本 側 のダイヤモンドの 合 成 ・ 評 価 技 術 を
生 かした 多 量 子 ビット 化 に 不 可 欠 な 材 料 制 御 技 術 とドイツ 側 の 単 一 ス
ピン 検 出 技 術 を 組 み 合 わせ、 量 子 情 報 処 理 技 術 の 開 発 を 行 う。 本 研 究
で 日 独 が 交 流 を 通 じて 相 互 的 に 取 り 組 むことで、 室 温 動 作 の 量 子 情 報
処 理 の 固 体 素 子 実 現 への 重 要 なステップに 貢 献 することが 期 待 され
る。
構 造 的 ・ 磁 気 的 な 不 均 一 性 を 微 視 的 に 理 解 することを 最 終 目 的 とする。
具 体 的 には 日 本 側 の 多 探 針 STM/AFM 分 野 での 先 駆 的 な 装 置 技 術 と、
ドイツ 側 のスピン 編 極 STM 技 術 を 融 合 して、スピン 検 出 低 温 多 探 針
システムを 開 発 し、10ナノメートル 以 下 の 長 さ 領 域 におけるスピン
伝 導 特 性 という 全 く 新 しい 領 域 に 挑 戦 する。 革 新 的 なスピン 伝 導 計 測
技 術 が 開 発 されると 共 に、 磁 気 及 びスピンエレクトロニクスにおける
最 前 線 の 実 験 の 礎 を 築 き、 当 該 分 野 発 展 への 寄 与 が 期 待 される。
三 次 元 的 に 制 御 が 可 能 な 立 体 的 なナノ 構 造 や 新 しいチューブ 半 導 体 を
作 製 し、それらを 利 用 した 新 機 能 を 実 現 することを 目 的 とする。 具 体
的 には 日 本 側 の 持 つ 物 性 研 究 やナノメカニカル 構 造 に 関 する 技 術 と、
ドイツ 側 のヘテロ 構 造 の 知 識 ・ノウハウや 革 新 的 なウェハ 貼 り 合 わせ
技 術 を 組 み 合 わせ、 新 しい 三 次 元 構 造 とそれを 利 用 した 半 導 体 素 子 の
開 発 を 目 指 す。 量 子 情 報 処 理 やエレクトロニクスに 革 新 をもたらす 三
次 元 ナノ 構 造 が 確 立 されることが 期 待 される。
ホイスラー 合 金 の 磁 気 特 性 、 特 にスピン 分 極 率 を 向 上 させることを 目
的 とする。 具 体 的 には 日 本 側 のホイスラー 合 金 電 極 と 絶 縁 層 の 海 面 を
様 々な 極 薄 原 子 層 を 挿 入 させた 強 磁 性 トンネル 接 合 を 用 いた 薄 膜 作 製
技 術 とドイツ 側 のブリリュアン 散 乱 を 用 いた 磁 気 光 学 効 果 測 定 、 縦 及
び 二 極 のMOKE 測 定 、イオン 照 射 による 特 性 改 善 技 術 を 組 み 合 わせ、
材 料 の 特 性 改 良 に 関 する 研 究 を 行 う。 高 スピン 分 極 材 料 の 創 製 が 期 待
される。
面 内 スピン 伝 搬 素 子 において 非 局 所 スピン 注 入 を 行 うことにより、 正
味 の 電 荷 の 流 れを 伴 わないスピン 角 運 動 量 の 流 れ(スピン 流 )を 定 常
状 態 として 顕 在 化 させる 事 ができる。 本 研 究 では、 日 本 側 研 究 グルー
プが 得 意 とする 高 度 な 微 細 加 工 技 術 とドイツ 側 研 グループの 得 意 とす
る 高 感 度 光 学 測 定 手 法 を 上 述 のスピン 伝 搬 素 子 に 適 用 して、 非 接 触 に
スピン 蓄 積 やスピン 流 分 布 の 空 間 マッピングを 行 う 技 術 を 確 立 し、ス
ピン 流 物 性 の 知 見 を 得 ることを 目 的 とする。 本 研 究 で 日 独 が 交 流 を 通
じて 相 互 的 に 取 り 組 むことで、 電 荷 を 伴 わない 情 報 伝 送 技 術 や 金 属 ス
ピンホール 効 果 の 実 験 的 研 究 の 発 展 など、 様 々な 新 しい 効 果 が 期 待 さ
れる。
物 質 中 の 電 子 のダイナミクスとそれに 伴 う 光 ダイナミクスについて、
光 ・ 電 子 の 両 プローブ 法 を 用 いて 計 測 し、 原 子 スケール 物 質 の 電 磁 応
答 特 性 を 解 明 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 原 子 スケー
ル 構 造 の 作 製 技 術 ・プラズモン 計 測 の 技 術 と、ドイツ 側 の 光 計 測 に 関
する 技 術 を 融 合 し、“ 赤 外 帯 域 ”における 巨 大 近 接 場 増 強 効 果 などを
解 明 し、ナノスケール 微 小 空 間 を 活 用 した 電 磁 波 制 御 の 可 能 性 を 探 る。
ナノフォトニクス、オプトエレクトロニクスの 関 連 分 野 における 新 し
い 研 究 領 域 の 開 拓 が 期 待 される。
ドイツ
37

採 択
年 度
平
成
19
年
度
課 題 名
エピタキシャル 相 変 化 材 料
の 合 成 と 時 間 分 解 構 造 解 析
( 支 援 期 間 : 平 成 19 年 度 ~
平 成 22 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
ドイツ 側 研 究 代 表 者
産 業 技 術 総 合 研 究 所
近 接 場 光 応 用 工 学 研 究
センター
チーム 長 Paul Fons
ポール・ドルーデ 電 子
物 性 工 学 研 究 所
特 別 研 究 員
Wolfgang Braun
研 究 交 流 概 要
相 変 化 メモリ 材 料 のエピタキシャル 結 晶 成 長 膜 を 用 いて、これらの 材
料 の 三 次 元 的 な 物 性 を 理 解 し、 応 用 目 的 に 即 した 最 適 な 材 料 特 性 を 導
き 出 すことを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 相 変 化 メモリにつ
いて 広 範 囲 な 知 見 や、サブナノ 秒 という 高 速 時 間 内 での 動 的 および
静 的 な 結 晶 構 造 解 析 技 術 と、ドイツ 側 の 軌 道 放 射 光 を 導 入 しながら
GeSbTe 合 金 薄 膜 をエピタキシャル 成 長 させることが 可 能 な 世 界 で 一
台 しかない 真 空 成 膜 装 置 に 関 する 知 見 を 融 合 し、 不 揮 発 性 相 変 化 メモ
リの 物 性 を 詳 細 に 把 握 し、 将 来 の 応 用 に 向 けた 幅 広 い 材 料 の 知 見 を 得
る。 優 れた 相 変 化 材 料 素 子 の 開 発 に 貢 献 することが 期 待 される。
38

デンマーク
協 力 分 野
「ライフサイエンス」
平 成 18 年 11 月 の 首 脳 会 談 で 日 本 及 びデンマーク 両 国 間 の 科 学 技 術 協 力 について 言 及 されたことに 基 づき、 文 部 科 学 省 が
デンマーク 政 府 と 協 議 し、 本 事 業 における 協 力 分 野 を「ライフサイエンス」に 設 定 しました。それを 受 け、JSTがデンマー
ク 科 学 技 術 革 新 庁 (DASTI)との 間 で 覚 書 を 締 結 し、 平 成 19 年 度 以 降 、 以 下 の 分 野 で 研 究 協 力 課 題 の 公 募 を 開 始 してい
ます。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 19 年 度 :「 臨 床 研 究 」
平 成 20 年 度 :「 分 子 医 学 研 究 」( 平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始 予 定 )
協 力 機 関
デンマーク 科 学 技 術 革 新 庁 (DASTI)
科 学 技 術 省 傘 下 の 機 関 で、 科 学 技 術 政 策 の 策 定 ・ 各 種 調 査 のほか、 海 外 との 共 同 研 究 事 業 の 推 進 などを 行 っている 政 府 機
関 です。
関 連 する 研 究 集 会 等 (JSTとDASTIの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 21 年 1 月 東 京 “Molecular Cancer Research”に 関 するワークショップ
採 択 課 題
「ライフサイエンス」
採 択
年 度
課 題 名
2 型 糖 尿 病 の 人 種 的
差 異
( 支 援 期 間 : 平 成 20
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
デンマーク 側 研 究 代 表 者
東 京 大 学 大 学 院
医 学 系 研 究 科
教 授 門 脇 孝
コペンハーゲン 大 学
感 染 症 学 部
教 授
Bente Klarlund Petersen
研 究 交 流 概 要
インスリン 分 泌 とインスリン 感 受 性 における 人 種 的 な 違 いを 詳 細 に 検 討
することで2 型 糖 尿 病 の 発 症 に 関 する 新 たな 知 見 を 得 ることを 目 的 とす
る。 具 体 的 には、 日 本 側 の 発 生 工 学 的 手 法 から 得 られた 知 見 と、デンマー
ク 側 の 全 生 体 内 代 謝 機 能 に 関 する 従 来 の 疫 学 および 遺 伝 疫 学 に 基 づいた
分 子 生 物 学 的 手 法 からの 知 見 をまとめ、 両 国 に 在 住 する 健 常 者 および 糖
尿 病 患 者 を 対 象 とした 臨 床 試 験 を 実 施 する。 人 種 的 因 子 と 糖 尿 病 発 症 ・
耐 糖 能 の 相 関 が 明 らかになることで、 今 後 世 界 各 国 の 様 々な 人 種 に 応 じ
た 新 薬 開 発 の 迅 速 化 に 寄 与 することが 期 待 される。
ドイツ
デンマーク
平
成
20
年
度
刺 激 追 求 型 人 格 特 性
におけるドパミン 合
成 能 の 役 割
( 支 援 期 間 : 平 成 20
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
東 京 大 学 先 端 科 学 技
術 研 究 センター
特 任 助 教 熊 倉 嘉 貴
オーフス 大 学
PETセンター
教 授 Albert Gjedde
神 経 伝 達 物 質 ドパミンと 精 神 神 経 機 能 異 常 との 関 連 を 解 明 することを 目
的 とする。 具 体 的 には、ポジトロン 断 層 撮 像 法 (PET)による 画 像 デー
タから、 脳 内 ドパミン 合 成 能 などの 機 能 指 標 を 正 確 かつ 理 解 しやすい 定
量 画 像 にできる 日 本 側 の 解 析 技 術 と、 病 的 賭 博 といった 刺 激 を 追 求 する
人 格 特 性 に 関 する 知 見 と 充 実 したPET 設 備 を 持 つデンマーク 側 の 研 究 環
境 を 統 合 し、 病 的 賭 博 が 精 神 疾 患 と 類 似 のドパミン 系 異 常 を 伴 うのか 否
かを 判 定 する。 高 度 刺 激 追 求 型 の 人 格 特 性 を 持 つ 人 々のドパミン 機 能 の
異 常 の 仕 組 みが 解 明 され、 薬 物 などによる 治 療 への 進 展 につながること
が 期 待 される。
筋 ・ 筋 膜 性 疼 痛 のトラ
ン ス レ ー シ ョ ナ ル リ
サーチ
― 動 物 における 基 礎 研
究 からヒトにおける 実
験 的 および 臨 床 研 究 ―
( 支 援 期 間 : 平 成 20
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
名 古 屋 大 学
環 境 医 学 研 究 所
教 授 水 村 和 枝
オールボリ 大 学
健 康 科 学 技 術 部
教 授
Thomas Graven-Nielsen
多 くの 人 が 苦 しんでいる 筋 ・ 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 のトリガーポイント( 痛
みの 原 因 となるポイント)の 発 生 ・ 維 持 機 構 の 解 明 を 目 的 とする。 具 体
的 には、 筋 ・ 筋 膜 性 疼 痛 のトリガーポイントの 機 構 解 明 に 向 け、 日 本 側
は 動 物 モデルを 作 成 して 研 究 を 行 い、デンマーク 側 はヒトにおける 実 験
的 研 究 、さらには 患 者 を 対 象 とした 研 究 へと 展 開 し、 得 られた 知 見 を 再
度 動 物 実 験 へと 戻 すというトランスレーショナルなアプローチを 両 国 の
相 互 補 完 的 な 取 り 組 みによって 進 める。 現 在 多 くの 製 薬 会 社 にとって 重
要 課 題 である、 慢 性 の 筋 骨 格 系 の 痛 みに 関 する 治 療 法 の 進 展 への 貢 献 が
期 待 される。
39

スイス
協 力 分 野
「ライフサイエンス」
平 成 19 年 7 月 の 大 臣 級 会 談 で 両 国 間 の 科 学 技 術 関 係 強 化 に 関 する 合 意 がなされたことに 基 づき、 文 部 科 学 省 がスイス 政
府 と 協 議 した 結 果 、 本 事 業 における 協 力 分 野 を「ライフサイエンス」に 設 定 しました。それを 受 け、JSTとスイス 連 邦
工 科 大 学 チューリヒ 校 (ETHZ)との 間 で 覚 書 を 締 結 し、 平 成 20 年 度 以 降 、 以 下 の 分 野 で 研 究 協 力 課 題 の 公 募 を 開 始 し
ています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 20 年 度 :「 医 学 研 究 」
協 力 機 関
スイス 連 邦 工 科 大 学 チューリヒ 校 (ETHZ)
高 等 教 育 と 研 究 を 担 うスイス 連 邦 の 機 関 で、 世 界 中 の 研 究 者 にとって 魅 力 的 な 場 であり 続 けることを 目 標 としており、ス
イス 政 府 からファンディング 機 能 も 委 託 されています。
関 連 する 研 究 集 会 等 (JSTとETHZの 共 催 )
年 月 開 催 場 所 内 容
平 成 20 年 9 月 チューリヒ 第 1 回 「 医 学 研 究 」に 関 するワークショップ
採 択 課 題
「ライフサイエンス」
採 択
年 度
平
成
20
年
度
課 題 名
角 膜 再 生 医 療 の 新 規
基 盤 技 術 開 発 を 目 指
した 角 膜 幹 細 胞 の 細
胞 動 態 の 解 明
( 支 援 期 間 : 平 成 21
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
電 顕 を 用 いた 単 粒 史
画 像 解 析 技 術 の 開 発
による 膜 タンパク 質
構 造 決 定 の 促 進
( 支 援 期 間 : 平 成 21
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
胸 腺 髄 質 の 無 差 別 遺
伝 子 発 現 とサイトカ
イン 制 御 によるT 細
胞 再 教 育 : 自 己 免 疫
疾 患 治 療 の 新 戦 略
( 支 援 期 間 : 平 成 21
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
テトラヒメナ 組 換 え
体 とクライオ 電 子 顕
微 鏡 法 を 用 いた 繊 毛
の 構 造 解 析
( 支 援 期 間 : 平 成 21
年 度 ~ 平 成 23 年 度 )
日 本 側 研 究 代 表 者
スイス 側 研 究 代 表 者
京 都 府 立 医 科 大 学
教 授 木 下 茂
眼 科
スイス 連 邦 工 科 大 学
ローザンヌ 校
幹 細 胞 ダイナミックス 研 究 室
教 授 Yann Barrandon
産 業 技 術 総 合 研 究 所
脳 神 経 情 報 研 究 部 門
グループリーダー
佐 藤 主 税
バーゼル 大 学
ミュラー 研 究 所
教 授 Andreas Engel
徳 島 大 学 疾 患 ゲノム
研 究 センター
教 授 高 濱 洋 介
バーゼル 大 学 小 児 病 院 バー
ゼル 大 学 生 命 医 学 研 究 部 門
教 授 Georg Andreas
Peter Holländer
東 京 大 学 大 学 院
総 合 文 化 研 究 科
教 授 豊 島 陽 子
スイス 連 邦 工 科 大 学 チュー
リヒ 校 生 物 学 部 門
グループリーダー
石 川 尚
研 究 交 流 概 要
角 膜 幹 細 胞 および 細 胞 外 環 境 に 関 する 分 子 動 態 を 解 明 し、 角 膜 幹 細
胞 の 移 植 技 術 を 新 規 に 開 発 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日
本 側 の 角 膜 再 生 医 療 の 臨 床 経 験 と、スイス 側 の 卓 越 した 培 養 表 皮 細
胞 移 植 技 術 を 組 み 合 わせ、 生 体 外 で 移 植 可 能 な 人 工 の 角 膜 幹 細 胞 を
再 現 する。 難 治 性 角 膜 疾 患 に 対 するヒト 角 膜 幹 細 胞 移 植 技 術 が 広 く
一 般 に 普 及 することが 期 待 される。
単 粒 子 画 像 解 析 技 術 の 高 解 像 度 化 を 進 めることで 膜 たんぱく 質 構 造 決 定
を 促 進 させることを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 の 単 粒 子 解 析 の 画
像 解 析 ソフト 開 発 における 実 績 と、スイス 側 の 走 査 型 電 子 顕 微 鏡 と 画 像
処 理 プラットホーム 構 築 に 関 する 技 術 を 組 み 合 わせ、 膜 たんぱく 質 複 合
体 の 解 析 を 実 現 する。 日 本 とスイスが 本 研 究 交 流 を 通 じて 相 互 補 完 的 に
取 り 組 むことで、たんぱく 質 の 構 造 解 析 に 道 を 拓 き、 創 薬 研 究 を 加 速 す
るとともに、 電 子 顕 微 鏡 分 野 にとどまらない、 医 科 学 分 野 の 高 ノイズな
画 像 の 解 析 にも 導 入 可 能 な 情 報 処 理 技 術 を 確 立 することが 期 待 される。
先 進 国 における 成 人 女 性 の 主 要 な 死 因 である 自 己 免 疫 疾 患 の 病 因 の 解 明 と 根
本 的 治 療 法 が 開 発 することを 目 的 とする。 具 体 的 には、T 細 胞 による 胸 腺 髄
質 形 成 を 担 うサイトカインRANKLを 同 定 した 日 本 側 の 実 績 と、 胸 腺 髄 質 上
皮 細 胞 の 無 差 別 遺 伝 子 発 現 を 担 う 分 子 Aireに 関 するスイス 側 の 知 見 を 組 み 合
わせ、 胸 腺 髄 質 上 皮 細 胞 の 無 差 別 遺 伝 子 発 現 機 構 の 解 明 とT 細 胞 再 教 育 によ
る 自 己 免 疫 疾 患 の 新 規 治 療 法 を 確 立 する。 医 療 技 術 ・ 産 業 への 社 会 貢 献 だけ
でなく、 遺 伝 子 発 現 ランドスケープ 解 析 技 術 やインフォマティクス 解 析 技 術
をとりいれた 分 子 細 胞 免 疫 学 的 研 究 としての 学 際 的 貢 献 が 期 待 される。
繊 毛 関 連 疾 患 の 分 子 メカニズムを 繊 毛 構 成 分 子 の 三 次 元 構 造 解 析 で 明
らかにすることを 目 的 とする。 具 体 的 には、 日 本 側 における 世 界 初 の
繊 毛 構 成 たんぱく 質 の 相 同 組 換 技 術 と、スイス 側 の 電 子 線 クライオト
モグラフィによる 繊 毛 ・ 鞭 毛 の 構 造 研 究 技 術 を 組 み 合 わせ、 生 体 内 で
の 繊 毛 構 成 たんぱく 質 の 構 造 ・ 機 能 連 関 を 明 らかにする。 繊 毛 関 連 疾
患 の 治 療 に 貢 献 し、さらにマイクロロボット 工 学 業 界 にも 繊 毛 ・ 鞭 毛
の 動 作 原 理 解 明 から 多 大 な 影 響 を 与 えることが 期 待 される。
40

南 アフリカ
協 力 分 野
「ライフサイエンス」
南 アフリカとは、 平 成 17 年 から 平 成 19 年 にかけて、 理 化 学 研 究 所 とプレトリア 大 学 が 実 施 する 研 究 協 力 課 題 に 対 して、
JSTが 支 援 を 行 いました。
その 後 、 平 成 20 年 6 月 に 日 本 で 行 われた 文 部 科 学 省 と 南 アフリカ 科 学 技 術 省 の 次 官 級 会 談 を 踏 まえ、 文 部 科 学 省 が 南 ア
フリカとの 協 力 分 野 を「ライフサイエンス」 分 野 に 設 定 しました。それを 受 け、 平 成 20 年 度 からJSTは 南 アフリカ 国 立
研 究 財 団 (NRF)と 共 同 して、「ライフサイエンス」 分 野 におい 研 究 協 力 課 題 の 公 募 を 開 始 しています。
協 力 分 野 【 公 募 領 域 】
平 成 20 年 度 :「ライフサイエンス」( 平 成 21 年 度 中 に 支 援 開 始 予 定 )
協 力 機 関
南 アフリカ 国 立 研 究 財 団 (NRF: National Research Foundation)
1999 年 に 設 立 さ れ た 科 学 技 術 省 所 管 の 組 織 。RISA( 国 内 向 け の フ ァ ン ド )、Cooperate Fund( 国 際 協 力 )、
Infrastructure( 設 備 )の3 部 門 からなります。
採 択 課 題 ( 完 了 分 )
採 択
年 度
平
成
17
年
度
課 題 名
感 染 症 克 服 に 向 けた 南 ア 固 有 植 物 への 価 値 付 与
のための 分 子 遺 伝 学 的 研 究
日 本 側 研 究 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
南 アフリカ 側 研 究 者 代 表 者 ( 完 了 時 の 所 属 )
理 化 学 研 究 所
村 中 俊 哉
プレトリア 大 学
JJ Marion Meyer
支 援 期 間
平 成 17 年 度
~
平 成 19 年 度
スイス
南 アフリカ
41

6 関 連 する 行 事 等 ( 平 成 20 年 度 )
JSTでは、 各 国 との 研 究 交 流 を 深 めるために 様 々な 行 事 に 参 加 しています。 平 成 20 年 度 には、 以 下 のよ
うな 関 連 行 事 に 積 極 的 に 取 り 組 みました。
行 事 名 概 要 時 期 場 所
第 8 回 ASEAN 科 学 技 術 週
間 (ブース 出 展 )
ASEAN 諸 国 の 科 学 技 術 振 興 、 特 に 青 少 年
への 科 学 技 術 の 普 及 ・ 教 育 を 目 的 に3 年 ご
とに 実 施 されるイベントにJSTブースを
出 展 した。
平 成 20 年 7 月 マ ニ ラ
タイ 国 立 科 学 博 物 館 (National Science
タイ 科 学 技 術 週 間 展 示 会
(ブース 出 展 )
Museum)、 科 学 技 術 省 (MOST)が 主
催 し、 毎 年 実 施 される 同 展 示 会 にJSTブー
平 成 20 年 8 月
バ ン コ ク
スを 出 展 した。
南 アフリカ 国 際 科 学 技 術 イ
ノベーション 展 示 会 (ブー
ス 出 展 )
南 アフリカ 科 学 技 術 省 (DST)が 主 催 し
て2 年 ごとに 科 学 イノベーションに 焦 点
をあてて 開 催 されている 同 展 示 会 にJST
ブースを 出 展 した。
平 成 20 年 9 月
ヨハネスブルク
第 8 回 日 米 先 端 工 学 シンポ
ジウム( 共 催 )
日 米 の 工 学 分 野 で 研 究 ・ 開 発 に 携 わる 若
手 研 究 者 ( 原 則 30 ~ 45 歳 )を 対 象 に、
工 学 における 次 世 代 リーダー 間 のネット
ワークの 形 成 等 を 目 的 として 毎 年 開 催 し
ている 同 シンポジウムを 全 米 工 学 アカデ
ミー(NAE)、 日 本 工 学 アカデミー(EAJ)
と 共 催 で 開 催 した。
平 成 20 年 11 月 神 戸
イスラエル 科 学 文 化 スポーツ 省 (MOST)
と 共 催 で、 両 国 の 科 学 技 術 政 策 、 日 本 の
イスラエル 科 学 文 化 スポー
ツ 省 との 講 演 会 ( 共 催 )
競 争 的 資 金 のあり 方 、 日 本 のライフサイ
エンス 分 野 における 研 究 状 況 およびJST
の 各 事 業 についての 講 演 会 を、イスラエ
平 成 20 年 12 月
エ ル サ レ ム
ルの 科 学 技 術 政 策 担 当 者 および 研 究 者 向
けに 開 催 した。
日 中 韓 の「 伝 統 的 発 酵 食 品 」
ワークショップ
伝 統 技 術 などの 分 野 において 新 しい 科 学
技 術 の 可 能 性 を 発 展 させる 方 策 について
議 論 することを 目 的 として、 同 ワーク
ショップを 九 州 大 学 と 共 催 した。
平 成 21 年 2 月 福 岡
メ キ シ コ 国 家 科 学 技 術 審 議 会
(CONACyT)、 メ キ シ コ 国 立 自 治 大 学
メ キ シ コ と の「 薬 理 生 物
(UNAM) 及 び 駐 メキシコ 日 本 大 使 館 と 協
学 ・ナノ 生 体 科 学 」ワーク
力 して、 日 本 ・メキシコの 研 究 者 交 流 を
平 成 21 年 2 月
メキシコシティ
ショップ( 共 催 )
促 進 すること 及 び 両 国 の 将 来 の 協 力 分 野
の 可 能 性 を 探 ることを 目 的 として 同 ワー
クショップを 開 催 した。
42

7 研 究 者 リスト
氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
A 明 石 満 AKASHI Mitsuru 大 阪 大 学 スウェーデン 30
審 良 静 男 AKIRA Shizuo 大 阪 大 学 韓 国 19
阿 久 津 秀 雄 AKUTSU Hideo 大 阪 大 学 イギリス(BBSRC) 27
雨 谷 敬 史 AMAGAI Takashi 静 岡 県 立 大 学 中 国 (NSFC) 16
安 藤 康 夫 ANDO Yasuo 東 北 大 学 ドイツ 37
青 野 正 和 AONO Masakazu 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 37
荒 尾 知 人 ARAO Tomohito 農 業 環 境 技 術 研 究 所 中 国 (NSFC) 14
浅 井 潔 ASAI Kiyoshi 産 業 技 術 総 合 研 究 所 インド 22
阿 波 賀 邦 夫 AWAGA Kunio 名 古 屋 大 学 イギリス(EPSRC) 28
B
C 千 葉 光 一 CHIBA Koichi 産 業 技 術 総 合 研 究 所 中 国 及 び 韓 国 20
D
E
F ポール フォンス
(Paul Fons)
FONS Paul 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ドイツ 38
藤 江 幸 一 FUJIE Koichi 横 浜 国 立 大 学 中 国 (NSFC) 16
藤 元 薫 FUJIMOTO Kaoru 北 九 州 市 立 大 学 中 国 (MOST) 18
藤 野 陽 三 FUJINO Yozo 東 京 大 学 アメリカ 11
船 水 尚 行 FUNAMIZU Naoyuki 北 海 道 大 学 中 国 (NSFC) 16
G 後 藤 順 一 GOTO Junichi 東 北 大 学 スウェーデン 30
五 斗 進 GOTO Susumu 京 都 大 学 スウェーデン 30
H 花 岡 悟 一 郎 HANAOKA Goichiro 産 業 技 術 総 合 研 究 所 アメリカ 12
原 田 秀 樹 HARADA Hideki 東 北 大 学 中 国 (NSFC) 16
長 谷 川 功 HASEGAWA Isao 日 本 大 学 中 国 (NSFC) 14
長 谷 川 剛 HASEGAWA Tsuyoshi 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 36
橋 本 秀 樹 HASHIMOTO Hideki 大 阪 市 立 大 学 イギリス(BBSRC) 27
橋 本 浩 一 HASHIMOTO Koichi 東 北 大 学 フランス(CNRS) 33
43

氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
H 林 崎 良 英 HAYASHIZAKI Yoshihide 理 化 学 研 究 所 スウェーデン 30
平 沢 正 HIRASAWA Tadashi 東 京 農 工 大 学 中 国 (NSFC) 14
平 山 祥 郎 HIRAYAMA Yoshiro 東 北 大 学 ドイツ 37
広 瀬 啓 吉 HIROSE Keikichi 東 京 大 学 インド 22
廣 瀬 通 孝 HIROSE Michitaka 東 京 大 学 フランス(CNRS) 32
本 間 道 夫 HONMA Michio 名 古 屋 大 学 イギリス(BBSRC) 27
堀 口 進 HORIGUCHI Susumu 東 北 大 学 アメリカ 12
細 見 正 明 HOSOMI Masaaki 東 京 農 工 大 学 中 国 (NSFC) 14
I 井 邊 裕 彦 INABE Hirohiko ( 株 ) 日 建 設 計 シビル 中 国 (MOST) 18
今 井 秀 樹 IMAI Hideki 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 32
今 井 浩 IMAI Hiroshi 東 京 大 学 アメリカ 12
猪 俣 浩 一 郎 INOMATA Koichiro 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 37
井 上 克 巳 INOUE Katsumi 情 報 ・システム 研 究 機 構 フランス(CNRS) 33
石 田 恒 ISHIDA Hisashi 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 イギリス(BBSRC) 27
石 島 秋 彦 ISHIJIMA Akihiko 東 北 大 学 イギリス(BBSRC) 27
磯 谷 順 一 ISOYA Junichi 筑 波 大 学 ドイツ 37
伊 藤 公 平 ITO Kohei 慶 應 義 塾 大 学 ドイツ 36
岩 井 原 瑞 穂 IWAIHARA Mizuho 京 都 大 学 アメリカ 11
和 泉 好 計 IZUMI Yoshikazu 鳥 取 大 学 イギリス(BBSRC) 27
J
K 門 脇 孝 KADOWAKI Takashi 東 京 大 学 デンマーク 39
金 子 真 KANEKO Makoto 大 阪 大 学 アメリカ 11
蟹 澤 聖 KANISAWA Kiyoshi NTT 物 性 科 学 基 礎 研 究 所 ドイツ 36
加 藤 寧 KATO Nei 東 北 大 学 アメリカ 12
加 藤 照 之 KATO Teruyuki 東 京 大 学 中 国 及 び 韓 国 20
河 地 正 伸 KAWACHI Masanobu ( 独 ) 国 立 環 境 研 究 所 フランス(CNRS) 31
44

氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
K 河 村 純 一 KAWAMURA Junichi 東 北 大 学 インド 22
金 城 政 孝 KINJO Masataka 北 海 道 大 学 スウェーデン 30
木 下 茂 KINOSHITA Shigeru 京 都 府 立 医 科 大 学 スイス 40
北 島 健 KITAJIMA Ken 名 古 屋 大 学 フランス(CNRS) 31
北 森 武 彦 KITAMORI Takehiko 東 京 大 学 スウェーデン 30
北 野 宏 明 KITANO Hiroaki システム・バイオロジー 研 究 機 構 イギリス(BBSRC) 25
北 野 宏 明 KITANO Hiroaki システム・バイオロジー 研 究 機 構 スウェーデン 30
小 守 壽 文 KOMORI Toshihisa 長 崎 大 学 韓 国 19
越 川 孝 範 KOSHIKAWA Takanori 大 阪 電 気 通 信 大 学 インド 23
小 山 泰 KOYAMA Yasushi 関 西 学 院 大 学 イギリス(BBSRC) 26
熊 倉 嘉 貴 KUMAKURA Yoshitaka 東 京 大 学 デンマーク 39
黒 田 真 也 KURODA Shinya 東 京 大 学 イギリス(BBSRC) 25
楠 見 明 弘 KUSUMI Akihiro 京 都 大 学 イギリス(BBSRC) 27
L
M 前 川 孝 昭 MAEKAWA Takaaki 国 際 科 学 振 興 財 団 中 国 (NSFC) 16
松 田 理 MATSUDA Osamu 北 海 道 大 学 フランス(CNRS) 32
松 井 郁 夫 MATSUI Ikuo 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 31
松 村 和 樹 MATSUMURA Kazuki 京 都 府 立 大 学 中 国 (MOST) 18
松 岡 英 明 MATSUOKA Hideaki 東 京 農 工 大 学 スウェーデン 30
松 浦 幹 太 MATSUURA Kanta 東 京 大 学 インド 23
皆 川 純 MINAGAWA Jun 北 海 道 大 学 フランス(CNRS) 31
味 埜 俊 MINO Takashi 東 京 大 学 中 国 (NSFC) 16
光 岡 薫 MITSUOKA Kaoru 産 業 技 術 総 合 研 究 所 スウェーデン 30
三 浦 謙 一 MIURA Kenichi 情 報 ・システム 研 究 機 構 フランス(CNRS) 33
三 宅 健 介 MIYAKE Kensuke 東 京 大 学 韓 国 19
宮 園 浩 平 MIYAZONO Kohei 東 京 大 学 スウェーデン 30
45

氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
M 水 村 和 枝 MIZUMURA Kazue 名 古 屋 大 学 デンマーク 39
持 田 勲 MOCHIDA Isao 九 州 大 学 中 国 (MOST) 18
森 一 博 MORI Kazuhiro 山 梨 大 学 中 国 (NSFC) 14
森 一 之 MORI Kazuyuki 三 菱 電 機 株 式 会 社 中 国 (MOST) 18
村 井 純 MURAI Jun 慶 應 義 塾 大 学 フランス(CNRS) 33
村 上 聡 MURAKAMI Satoshi 東 京 工 業 大 学 イギリス(BBSRC) 26
村 上 正 吾 MURAKAMI Shogo 国 立 環 境 研 究 所 中 国 (NSFC) 15
村 上 拓 郎 MURAKAMI Takuro 桐 蔭 横 浜 大 学 イギリス(EPSRC) 28
村 中 俊 哉 MURANAKA Toshiya 理 化 学 研 究 所 南 アフリカ 41
村 山 優 子 MURAYAMA Yuko 岩 手 県 立 大 学 アメリカ 12
武 藤 裕 MUTO Yutaka 理 化 学 研 究 所 イギリス(BBSRC) 26
N 長 尾 忠 昭 NAGAO Tadaaki 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 37
中 島 憲 宏 NAKAJIMA Norihiro 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 フランス(CNRS) 32
中 村 春 木 NAKAMURA Haruki 大 阪 大 学 イギリス(BBSRC) 27
中 尾 康 二 NAKAO Koji 情 報 通 信 研 究 機 構 アメリカ 12
難 波 啓 一 NANBA Keiichi 大 阪 大 学 イギリス(BBSRC) 27
那 須 民 江 NASU Tamie 名 古 屋 大 学 中 国 (NSFC) 16
根 本 香 絵 NEMOTO Kae 情 報 ・システム 研 究 機 構 フランス(CNRS) 32
新 野 正 之 NIINO Masayuki 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 中 国 (NSFC) 16
新 野 正 之 NIINO Masayuki 航 空 宇 宙 技 術 振 興 財 団 中 国 (MOST) 18
二 宮 正 士 NINOMIYA Seishi 農 業 ・ 食 品 産 業 技 術 総 合 研 究 機 構 インド 22
O 大 野 裕 三 OHNO Yuzo 東 北 大 学 イギリス(EPSRC) 28
大 阪 武 男 OHSAKA Takeo 東 京 工 業 大 学 中 国 (NSFC) 14
大 津 元 一 OHTSU Motoichi 東 京 大 学 ドイツ 36
大 岩 和 弘 OIWA Kazuhiro 情 報 通 信 研 究 機 構 イギリス(BBSRC) 27
岡 田 光 弘 OKADA Mitsuhiro 慶 應 義 塾 大 学 フランス(CNRS) 33
46

氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
O 岡 本 栄 司 OKAMOTO Eiji 筑 波 大 学 アメリカ 12
岡 崎 健 OKAZAKI Ken 東 京 工 業 大 学 中 国 (NSFC) 14
沖 大 幹 OKI Taikan 東 京 大 学 中 国 (NSFC) 15
大 島 俊 之 OSHIMA Toshiyuki 北 見 工 業 大 学 アメリカ 11
大 谷 義 近 OTANI Yoshichika 東 京 大 学 ドイツ 37
小 澤 岳 昌 OZAWA Takeaki 東 京 大 学 イギリス(BBSRC) 25
P
Q
R
S 齊 藤 晋 聖 SAITO Kunimasa 北 海 道 大 学 インド 23
斎 藤 雅 典 SAITO Masanori 東 北 大 学 中 国 (NSFC) 15
酒 井 裕 司 SAKAI Yuji 工 学 院 大 学 中 国 (NSFC) 16
迫 田 章 義 SAKODA Akiyoshi 東 京 大 学 中 国 (NSFC) 15
櫻 井 幸 一 SAKURAI Kouichi 九 州 大 学 インド 23
山 海 嘉 之 SANKAI Yoshiyuki 筑 波 大 学 アメリカ 11
佐 々 木 良 一 SASAKI Ryoichi 東 京 電 機 大 学 アメリカ 12
佐 藤 主 税 SATO Chikara 産 業 技 術 総 合 研 究 所 スイス 40
佐 藤 源 之 SATO Motoyuki 東 北 大 学 アメリカ 11
島 川 祐 一 SHIMAKAWA Yuichi 京 都 大 学 イギリス(EPSRC) 28
清 水 和 幸 SHIMIZU Kazuyuki 九 州 工 業 大 学 イギリス(BBSRC) 25
新 城 靖 SHINJO Yasushi 筑 波 大 学 アメリカ 12
白 髭 克 彦 SHIRAHIGE Katsuhiko 東 京 工 業 大 学 スウェーデン 30
白 水 美 香 子 SHIROUZU Mikako. 理 化 学 研 究 所 イギリス(BBSRC) 26
須 賀 唯 知 SUGA Tadatomo 東 京 大 学 中 国 (MOST) 18
杉 浦 則 夫 SUGIURA Norio 筑 波 大 学 中 国 (MOST) 18
鈴 木 英 之 進 SUZUKI Einoshin 九 州 大 学 フランス(ANR) 34
47

氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
S 鈴 木 治 和 SUZUKI Harukazu 理 化 学 研 究 所 スウェーデン 30
鈴 木 一 行 SUZUKI Kazuyuki 航 空 宇 宙 技 術 振 興 財 団 中 国 (NSFC) 16
鈴 木 雄 二 SUZUKI Yuji 東 京 大 学 中 国 (NSFC) 14
T 田 島 俊 樹 TAJIMA Toshiki 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 中 国 及 び 韓 国 20
高 木 英 典 TAKAGI Hidenori 東 京 大 学 イギリス(EPSRC) 28
高 濱 洋 介 TAKAHAMA Yousuke 徳 島 大 学 スイス 40
高 橋 健 一 TAKAHASHI Kenichi 九 州 システム 情 報 技 術 研 究 所 アメリカ 12
武 尾 正 弘 TAKEO Masahiro 兵 庫 県 立 大 学 インド 22
竹 内 昌 治 TAKEUCHI Shoji 東 京 大 学 フランス(CNRS) 32
竹 谷 純 一 TAKEYA Junichi 大 阪 大 学 イギリス(EPSRC) 28
ジェレミー テイム
(Jeremy Tame)
TAME Jeremy 横 浜 市 立 大 学 イギリス(BBSRC) 26
田 中 淨 TANAKA Kiyoshi 鳥 取 大 学 中 国 及 び 韓 国 20
田 中 康 資 TANAKA Yasumoto 産 業 技 術 総 合 研 究 所 インド 23
田 中 良 夫 TANAKA Yoshio 産 業 技 術 総 合 研 究 所 アメリカ 12
田 中 譲 TANAKA Yuzuru 北 海 道 大 学 フランス(CNRS) 32
樽 茶 清 悟 TARUCHA Seigo 東 京 大 学 ドイツ 37
寺 岡 文 男 TERAOKA Fumio 慶 応 義 塾 大 学 フランス(CNRS) 33
寺 岡 靖 剛 TERAOKA Yasutake 九 州 大 学 中 国 (NSFC) 16
都 甲 潔 TOKO Kiyoshi 九 州 大 学 スウェーデン 30
徳 永 朋 祥 TOKUNAGA Tomochika 東 京 大 学 アメリカ 11
鳥 光 慶 一 TORIMITSU Keiichi 日 本 電 信 電 話 株 式 会 社 イギリス(BBSRC) 27
豊 田 太 郎 TOYODA Taro 電 気 通 信 大 学 中 国 (NSFC) 14
豊 島 陽 子 TOYOSHIMA Yoko 東 京 大 学 スイス 40
月 原 富 武 TSUKIHARA Tomitake 大 阪 大 学 イギリス(BBSRC) 27
津 野 洋 TSUNO Hiroshi 京 都 大 学 中 国 (NSFC) 15
U 内 橋 貴 之 UCHIHASHI Takayuki 金 沢 大 学 イギリス(BBSRC) 27
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氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
U 上 田 実 UEDA Minoru 名 古 屋 大 学 スウェーデン 30
上 野 豊 UENO Yutaka 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 33
牛 山 泉 USHIYAMA Izumi 足 利 工 業 大 学 中 国 (NSFC) 16
内 海 裕 洋 UTSUMI Yasuhiro 東 京 大 学 ドイツ 36
V
W 和 保 孝 夫 WAHO Takao 上 智 大 学 ドイツ 36
若 松 伸 司 WAKAMATSU Shinji 愛 媛 大 学 中 国 (NSFC) 16
若 槻 壮 市 WAKATSUKI Soichi 高 エネルギー 加 速 器 研 究 機 構 イギリス(BBSRC) 27
王 華 兵
WANG Huabing 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 37
(Wang Huabing)
渡 辺 創 WATANABE Hajime 産 業 技 術 総 合 研 究 所 インド 23
X
Y 山 田 均 YAMADA Hitoshi 横 浜 国 立 大 学 アメリカ 11
山 口 芳 雄 YAMAGUCHI Yoshio 新 潟 大 学 インド 23
山 崎 達 也 YAMASAKI Tatsuya 情 報 通 信 研 究 機 構 インド 22
山 下 博 史 YAMASHITA Hiroshi 名 古 屋 大 学 中 国 (NSFC) 15
葉 金 花 YE Jinhua 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 中 国 (MOST) 18
山 木 準 一 YMAKI Junichi 九 州 大 学 インド 22
米 澤 明 憲 YONEZAWA Akinori 東 京 大 学 フランス(CNRS) 33
吉 田 英 一 YOSHIDA Eiichi 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 32
Z
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氏 名 支 援 期 間 中 の 所 属 研 究 協 力 国 参 照 ページ
U 上 田 実 UEDA Minoru 名 古 屋 大 学 スウェーデン 30
上 野 豊 UENO Yutaka 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 33
牛 山 泉 USHIYAMA Izumi 足 利 工 業 大 学 中 国 (NSFC) 16
内 海 裕 洋 UTSUMI Yasuhiro 東 京 大 学 ドイツ 36
V
W 和 保 孝 夫 WAHO Takao 上 智 大 学 ドイツ 36
若 松 伸 司 WAKAMATSU Shinji 愛 媛 大 学 中 国 (NSFC) 16
若 槻 壮 市 WAKATSUKI Soichi 高 エネルギー 加 速 器 研 究 機 構 イギリス(BBSRC) 27
王 華 兵
WANG Huabing 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 ドイツ 37
(Wang Huabing)
渡 辺 創 WATANABE Hajime 産 業 技 術 総 合 研 究 所 インド 23
X
Y 山 田 均 YAMADA Hitoshi 横 浜 国 立 大 学 アメリカ 11
山 口 芳 雄 YAMAGUCHI Yoshio 新 潟 大 学 インド 23
山 崎 達 也 YAMASAKI Tatsuya 情 報 通 信 研 究 機 構 インド 22
山 下 博 史 YAMASHITA Hiroshi 名 古 屋 大 学 中 国 (NSFC) 15
葉 金 花 YE Jinhua 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 中 国 (MOST) 18
山 木 準 一 YMAKI Junichi 九 州 大 学 インド 22
米 澤 明 憲 YONEZAWA Akinori 東 京 大 学 フランス(CNRS) 33
吉 田 英 一 YOSHIDA Eiichi 産 業 技 術 総 合 研 究 所 フランス(CNRS) 32
Z
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