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引用・参考と出典の示し方 - 立教大学

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Master of Writing 6<br />

引 用 ・ 参 考 と 出 典 の 示 し 方<br />

1/2<br />

レポートとは、 自 分 で 調 べて 考 えて 書 く 文 章 です。 他 者 の 意 見 等 を 記 述 する 場 合 には、 必 ず<br />

出 典 を 明 らかにし、 自 分 の 考 えとは 区 別 して 書 くというのがレポートのルールです。このルー<br />

ルを 正 確 に 守 らないと、 剽 窃 (ひょうせつ)を 犯 してしまうことになります。<br />

他 者 の 意 見 等 を 記 述 する 方 法 には 引 用 と 参 考 があります。 剽 窃 を 避 けるためには、 出 典 を 明<br />

記 して 正 しく 引 用 ・ 参 考 を 行 わなければなりません。<br />

引 用<br />

引 用 とは、 著 作 物 から、そのままのかたちで 文 書 などの 内 容 を 引 くことです。<br />

< 引 用 のルール><br />

引 用 した 部 分 がわかるようにしましょう。 一 重 カギ 括 弧 (「 」)で 囲 む、 斜 体 にする、 長 く<br />

なる 時 は 引 用 文 の 前 後 を 一 行 あけ 文 頭 を 下 げる 等 の 方 法 があります。<br />

引 用 は 必 要 な 部 分 のみにし、 不 必 要 に 長 くなったり、 回 数 が 増 えたりしないようにしましょ<br />

う。1 か 所 につき、3~5 行 が 一 般 的 です。<br />

引 用 は 正 確 ・ 厳 密 にしましょう。 内 容 の 改 変 はもちろん、 文 脈 を 無 視 した 引 用 もいけません。<br />

引 用 したい 文 章 に、 誤 植 や、 現 代 では 使 用 しない 表 現 ( 差 別 表 現 など)が 含 まれていること<br />

がまれにあります。その 場 合 でも、 原 文 に 忠 実 に 引 用 しましょう。ただし、 誤 植 等 にあたる<br />

語 に 、「〔 原 文 ママ〕」と 付 記 します。<br />

▼ 引 用 の 例<br />

引 用 の 終 わり<br />

大 学 教 育 の 質 保 証 という 名 目 のもとに、 教 育 内 容 を 標 準 化 することには、ある 種 の<br />

危 険 が 伴 うことを 自 覚 すべきであろう。それは、 従 来 から「 学 科 とか 興 味 とか 能 力 と<br />

かいったものを 平 板 に 均 等 化 してしまうことは、そのいずれにも 満 足 な 発 展 をもたら<br />

すことにはならない」(ハッチンズ 1956、39)と 指 摘 されてきていることからも 明 ら<br />

かである。<br />

引 用 の 始 まり<br />

( 著 者 の 名 字 発 行 年 、 頁 ) を「 」の 直 後 に 書 き、 出 典 を 簡 潔 に 示 します。<br />

■ 著 者 の 名 字 と 発 行 年 の 間 は、 半 角 スペースを 1 つ 入 れます。<br />

■ 頁 は、 引 用 元 の 文 献 の 何 頁 から 引 用 したのかを 示 します。<br />

■ 発 行 年 と 頁 は、 半 角 英 数 字 を 使 って 書 きます。<br />

■ 頁 が 複 数 にまたがる 場 合 は、「39-40」のようにハイフンでつないで 表 記 します。<br />

■ 書 名 等 、 詳 細 な 出 典 情 報 は 本 文 の 後 ろにつける 文 献 表 で 書 きます。2/2 も 読 んでください。<br />

参 考<br />

....<br />

参 考 とは、 著 作 物 の 内 容 を 自 分 なりに 要 約 して引 くことです。<br />

< 参 考 のルール><br />

著 作 物 を 参 考 する 場 合 には、 参 考 が 始 まったことを 示 す 文 面 を 入 れます。<br />

▼ 参 考 の 例<br />

参 考 の 始 まりを<br />

示 す 表 現 の 一 例<br />

ハッチンズによれば、 高 等 教 育 の 目 的 は 叡 智 と 徳 性 であるという。そしてこれらは、<br />

人 生 の 目 的 でもあるという(ハッチンズ 1956)。<br />

( 著 者 の 名 字 発 行 年 ) を 参 考 が 終 わった 文 の 最 後 に 書 き、 出 典 を 簡 潔 に 示 します。<br />

■ 著 者 の 名 字 と 発 行 年 の 間 は、 半 角 スペースを 1 つ 入 れます。<br />

■ 発 行 年 は、 半 角 英 数 字 を 使 って 書 きます。<br />

■ 書 名 等 、 詳 細 な 出 典 情 報 は 本 文 の 後 ろにつける 文 献 表 で 書 きます。2/2 も 読 んでください。<br />

©2011.07.22 立 教 大 学 大 学 教 育 開 発 ・ 支 援 センター


Master of Writing 6<br />

引 用 ・ 参 考 と 出 典 の 示 し 方<br />

2/2<br />

出 典 の 示 し 方 には、 複 数 の 方 法 があります。ここでは 現 在 広 く 用 いられている 一 つの 方 法 を<br />

紹 介 します。レポートを 書 く 際 は、 担 当 教 員 に 下 記 の 方 法 でよいかどうかを 確 認 するとよいで<br />

しょう。<br />

出 典 の 示 し 方 ― 文 献 対 照 注 と 文 献 表 を 使 う 方 法<br />

この 方 法 は、 本 文 中 の 引 用 ・ 参 考 部 分 では 簡 略 な 出 典 情 報 のみを 注 記 し、 本 文 終 了 後 に 詳 細 な 出<br />

典 情 報 を 一 覧 にして 示 すというものです。 本 文 中 につけた 簡 略 な 注 を「 文 献 対 照 注 」、 本 文 終 了 後 に<br />

つける 出 典 情 報 の 一 覧 を 文 献 表 といいます。 文 献 表 は 文 献 リストと 呼 ばれることもあります。<br />

▼ 本 文 の 例<br />

大 学 での 理 想 的 な 学 び 方 について 論 じた 本 は 数 多 く 存 在 する<br />

が、これらの 著 作 はまったく 異 なる 前 提 に 基 づき、 異 なる 理 想 を<br />

提 示 している。たとえば、1960 年 代 に 出 版 された 類 書 は、 教 養 科<br />

目 であれ 専 門 科 目 であれ、 大 学 の 講 義 とは 真 剣 に 取 り 組 むべきも<br />

のであるという 前 提 に 立 ち、「 講 義 に 触 発 されて、それぞれに、 自<br />

分 で 考 える 力 を 養 うこと」( 増 田 1966、13)が 大 学 での 学 びの 主<br />

眼 であると 述 べている。それに 対 して、 浅 羽 は 大 学 で 教 えられて<br />

いる 学 問 や 教 養 が、どのような 意 味 を 持 つのかがわからないとい<br />

う 自 身 の 体 験 をベースにして、 大 学 生 が 何 を 学 ぶべきであるかを<br />

論 じている( 浅 羽 1996)。このように 両 者 の 前 提 が 異 なる 背 景 に<br />

は、 両 著 作 が 発 表 された 当 時 の 大 学 や 社 会 の 状 況 、それらに 対 す<br />

る 著 者 の 認 識 、さらには 著 者 の 職 業 等 のバックグラウンドが 影 響<br />

していると 考 えられる。<br />

▼ 文 献 表 の 例<br />

引 用 ・ 参 考 文 献<br />

浅 羽 通 明 、1996、『 大 学 で 何 を 学 ぶか』、 幻 冬 舎 。<br />

増 田 四 郎 、1966、『 大 学 でいかに 学 ぶか』、 講 談 社 。<br />

本 文 では、 限 られた 出 典 情 報 だけ<br />

を 書 きます。<br />

引 用 の 場 合 の 文 献 対 照 注<br />

書 き 方 :( 著 者 の 名 字 発 行 年 、 頁 )<br />

場 所 :「 」の 直 後<br />

参 考 の 場 合 の 文 献 対 照 注<br />

※1/2 の 説 明 も 読 んでください。<br />

書 き 方 :( 著 者 の 名 字 発 行 年 )<br />

場 所 : 参 考 が 終 わる 文 の 最 後 (。の 前 )<br />

文 献 表 には、ルールに 従 って、<br />

詳 細 な 出 典 情 報 を 書 きます。<br />

※1/2 の 説 明 も 読 んでください。<br />

引 用 ・ 参 考 を 行 った 文 献 の 出 典 を、<br />

もれなく 正 確 に 書 きます。<br />

★ 文 献 表 の 書 き 方 には 細 かなルール<br />

があります。 詳 しい 書 き 方 については、<br />

『Master of Writing 7 文 献 表 の 書 き 方 』<br />

を 参 照 して 下 さい。<br />

剽 窃<br />

剽 窃 (ひょうせつ)とは、 出 典 を 明 らかにせず、 他 者 の 文 章 や 画 像 等 を 使 用 することです。<br />

出 典 を 示 さずに、 他 者 が 書 いたもの 等 をコピー&ペーストして 盗 用 することは 剽 窃 (ひょうせつ)<br />

にあたります。 剽 窃 は 著 作 権 (※)を 侵 害 する 不 正 行 為 です。 本 学 では、 剽 窃 が 発 覚 した 場 合 には<br />

厳 しく 対 処 されます。 履 修 要 項 の「レポート・ 論 文 作 成 時 のルールについて」にも 注 意 書 きがあり<br />

ますので、 是 非 読 んでください。<br />

出 典 が 明 らかであっても、 引 用 が 量 的 に 多 い 場 合 は 問 題 となりますので 気 をつけましょう。 引 用<br />

部 分 は、 多 くてもレポート 全 体 の 2 割 程 度 にとどめましょう。ただし、この 上 限 は 専 門 分 野 やレポ<br />

ート 課 題 の 性 質 によって 異 なるため、 担 当 教 員 に 確 認 してください。<br />

剽 窃 は 違 法 行 為 だからしないというだけでなく、 自 己 の 成 長 のためにも、 自 分 の 考 えを 自 分 の 言<br />

葉 でまとめましょう。<br />

※ 著 作 権 とは、 誰 かが 何 かを 絵 や 文 章 に 創 作 した 時 点 で 自 動 的 に 発 生 する 権 利 のことです。<br />

・ 文 化 庁 著 作 権 http://www.bunka.go.jp/chosakuken/index.html<br />

・ 社 団 法 人 著 作 権 情 報 センター http://www.cric.or.jp/ または http://www.kidscric.com/<br />

©2011.07.22 立 教 大 学 大 学 教 育 開 発 ・ 支 援 センター

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