修士論文 - 東北大学
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共起ネットワーク図の解析から、以下の項目が抽出される。<br />
・看護師の国家試験出題基準は、出現キーワードが 1025 種類あり、10 語以<br />
上の出現でも込みあった共起ネットワーク図となる。歯科衛生士と異なる<br />
のは、大きなつながりや、関連性がしっかりと現れていることである。「看<br />
護」「障害」「機能」「患者」「援助」「課題」「処置」などは濃密な重なりを<br />
見せており、一体として考えていることが示された。<br />
・赤色系列は、ライフステージを表し、入退院から地域社会までの行政含め<br />
た生活を捉えていた。<br />
・出生前の倫理や成長過程から、子どもの発達や家族・老年までと、そこに<br />
入退院というライフサイクルのなかに起こる、健康と健康を損なうことが<br />
入っていた。それらの中心に黄色系列の精神・保健・福祉・介護などが含<br />
まれて、看護は人々の一生涯を大きく見守っているということが示された。<br />
・赤の系列と黄色系列から、点線で紫系列が伸びており、対象者を社会にお<br />
ける生活者であり、生まれてから死ぬまで地域社会で生きるものと捉えて<br />
いた。保健的で健康な生活者として暮らす人、新生児のいる家族、災害に<br />
見舞われた家族、医療や介護が必要な人々が、地域で生きていくために、<br />
チームでケアすることが表現されていた。看護師は入院中の患者を看るだ<br />
けでなく、常に社会で生まれ、働きながら生活し、もし入院したとしても<br />
地域に帰る生活者を思い描いて看護をしていた。<br />
・特に紫色の系列は、ケアとマネジメントとが密接に関わり、チームとして<br />
の働きとして「栄養」を中心とした、在宅に復帰した際の支援の方法、よ<br />
り個別性のある自立した生活を促す援助の方略、栄養状態の評価が重要視<br />
されていた。<br />
・水色系列は、「対象者は観察しアセスメントするものである」といった看<br />
護の基本や看護過程の思考を表していた。<br />
・「障害」「機能」「アセスメント」「観察」「構造」「患者」「援助」は一体で<br />
あり同時におこなわれるものである。また神経細胞や感染による影響や病<br />
態と、高齢からくる要因を、日常生活習慣と絡めて日常生活をどのように<br />
整えれば心身ともに健康かを考え、社会と点線で繋げていた。<br />
・訪問(看護)ステーションが他から独立してしまっているが、地域で暮らす<br />
人々を支えるのは訪問看護以外の方法やアプローチもたくさんあることの<br />
表れだと考えられた。<br />
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