修士論文 - 東北大学
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3) 回答の内容<br />
i。 歯科衛生士アンケート<br />
歯科衛生士に対するアンケート結果(表 3)では、以下のような結果を得た。<br />
① 口腔ケアを実践していて困った事として「医学・医療に関する一般的知識<br />
の不足」を 82%が回答しており、特に医学用語・看護用語・医療に関わる慣<br />
習的な略語がわからないことで不安を感じていた。次に「看護・介護に関す<br />
る知識の不足」を 58%が回答していた。患者への直接的関わりを持つ際に困<br />
惑していることが挙げられていた。次に「連携に関する事項」を 21%が回答<br />
していた。<br />
歯科衛生士が口腔ケアの実践で困っていることは、口腔ケアの対象者を把<br />
握するための知識が不足しており、それに関して不安を抱いている、という<br />
結果が示された。<br />
② 協働する看護師に対しての思いとして「ネガティブな思いや経験がある」<br />
と 61%が回答しており、「ポジティブな思い」は 12%にとどまった。次に「口<br />
腔ケアに対する看護師の意識や認識不足」と 45%が、「口腔の医学的知識・技<br />
術不足」を 39%が回答していた。また「看護師と歯科衛生士の連携不足」も<br />
39%が回答していた。<br />
歯科衛生士が口腔ケアを通して看護師に思うことは、看護師には歯科や口<br />
腔の知識が不足しており、さらに歯科衛生士に対しても理解が薄いと感じて<br />
いることが示された。看護師から不快な思いをさせられつつも、双方の職種<br />
の連携の必要性を感じているという結果が示された。<br />
③ 学生教育の中で必要だと思う内容や、今後学ぶ必要性のあるものとして「医<br />
学の基礎知識」を 67%が、「介護・看護の基礎知識」を 64%が回答していた。<br />
次に「連携に必要とされる知識」を 55%が回答していた。<br />
歯科衛生士は、口腔ケアを通して、やはり対象者の把握や直接的な関わり<br />
に関することを、学習すべきだと考えており、チーム医療の一員としてコミ<br />
ュニケーション能力なども高めたいと考えている結果が示された。<br />
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