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プラズマエレクトロニクス分科会会報 No.56 - 応用物理学会

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Semiconductor Technologies"、ノートルダム 大 学 ・<br />

Kamat 教 授 による 基 調 講 演 "Light Energy<br />

Conversion with Nanostructure Assemblies" が 行 わ<br />

れた。<br />

午 後 からは、3 つの 会 場 にわかれて、プラズマ 科 学 、<br />

窒 化 物 半 導 体 およびナノ 材 料 のそれぞれのセッション<br />

で、 招 待 講 演 と 一 般 講 演 による 最 新 の 話 題 に 対 して 専<br />

門 性 の 高 い 活 発 な 議 論 が 繰 り 広 げられた。パラレルセ<br />

ッション 方 式 の 発 表 は 3 日 目 まで 行 われ、 午 後 の 初 め<br />

にポスター 発 表 が 組 み 込 まれていた。<br />

本 会 議 の 特 徴 は、 分 野 間 融 合 セッションである。こ<br />

れまで 続 けて 実 施 してきたパネルディスカッションに<br />

繋 がる2つの 融 合 セッション( 産 学 官 連 携 と 窒 化 物 半<br />

導 体 セッション: 後 述 )に 加 え、「プラズマ 援 用 結 晶 成<br />

長 」、「カーボン 先 端 材 料 」、および「グリーンイノベー<br />

ション」の 融 合 セッションが 企 画 された。「プラズマ 援<br />

用 結 晶 成 長 」セッションでは、カリフォルニア 大 学 サ<br />

ンタバーバラ 校 ・Speck 教 授 による 基 調 講 演 、また「カ<br />

ーボン 先 端 材 料 」セッションでは、NASA Ames・<br />

Meyyappan 氏 による 基 調 講 演 および 産 総 研 ・ 長 谷 川<br />

氏 による 招 待 講 演 が 行 われ、 最 終 日 にもかかわらず 活<br />

発 な 議 論 が 交 わされた。<br />

異 分 野 融 合 の 目 玉 として 行 われた3つのパネルディ<br />

スカッションは 以 下 の 通 りである。 第 1 は、 産 学 官 連<br />

携 に 焦 点 をあてたもので、「 持 続 的 発 展 を 目 指 した 国 際<br />

研 究 拠 点 形 成 」をテーマに、VTT Finland・Koljonen<br />

氏 、YRP 国 際 連 携 研 究 所 ・ 大 森 氏 、ITRI・Tai 氏 、テ<br />

クノ・インテグレーション・ 出 川 氏 、 産 業 タイムズ・ 泉<br />

谷 氏 による 講 演 のあと、5 氏 に 名 古 屋 大 学 ・ 堀 教 授 を<br />

パネリストに 加 え、 名 古 屋 工 業 大 学 ・ 小 竹 教 授 をモデ<br />

レータとしてパネルディスカッションが 行 われた。 一<br />

般 の 人 にも 幅 広 く 聴 講 できるよう、 関 連 する 講 演 も 含<br />

めた 産 学 官 連 携 セッション 全 体 を 参 加 費 無 料 とすると<br />

ともに、 同 時 通 訳 をつけることでより 深 く 内 容 を 理 解<br />

できるよう 配 慮 がなされた。Tai 氏 により 紹 介 された<br />

台 湾 の ITRI (Industrial Technology Research<br />

Institute) の 例 が 印 象 的 であった。ITRI は 市 場 ニー<br />

ズの 調 査 を 非 常 に 重 視 しており、ニーズ 先 行 で 国 際 競<br />

争 できるように、 国 内 企 業 群 と 大 学 で 共 同 開 発 および<br />

ビジネス 協 力 するためのプラットフォームの 形 成 、そ<br />

れらを 使 ったプロジェクトの 遂 行 まで 手 掛 けている。<br />

ITRI はスピンアウトしてベンチャー 企 業 をかなり 創<br />

出 しており、 台 湾 の 勢 いと 熱 意 を 感 じた。ITRI は、フ<br />

ィンランドの VTT や 昨 年 度 の IMEC のオープンイノ<br />

ベーションの 仕 組 みとは 大 きく 戦 略 が 異 なり、 一 時 代<br />

前 の 元 気 があった 日 本 の 戦 略 にも 似 ている 点 もあるが,<br />

拠 点 形 成 には 市 場 ニーズの 徹 底 調 査 と 迅 速 に 意 思 決 定<br />

できる 仕 組 みの 必 要 性 も 示 唆 された。この 他 にも、 行<br />

政 の 役 割 、ジャーナリストの 目 、 人 材 教 育 など、 様 々<br />

な 観 点 から 拠 点 のあり 方 について 議 論 され、 充 実 した<br />

討 論 が 行 われた。 大 学 などの 研 究 機 関 のほかに、 企 業 、<br />

行 政 等 からも 多 くの 参 加 者 があり、その 意 味 で 本 パネ<br />

ルディスカッションは 大 変 有 意 義 であった。<br />

第 2のパネルディスカッションは「プラズマ 科 学 と<br />

窒 化 物 半 導 体 」である。 異 分 野 融 合 セッションの1つ<br />

である「 先 端 窒 化 物 半 導 体 デバイス」において、<br />

CEA-Grenoble・Daudin 教 授 、 北 海 道 大 学 ・ 橋 詰 教<br />

授 、 東 芝 ・ 齋 藤 氏 らによる 講 演 が 行 われ、 続 いて、 窒<br />

化 物 半 導 体 デバイスとプラズマプロセスとの 関 わりに<br />

焦 点 を 当 て、 名 古 屋 大 学 ・ 天 野 教 授 をモデレータに、<br />

「プラズマ 科 学 と 窒 化 物 半 導 体 III 窒 化 物 半 導 体 デ<br />

バイスにおけるプラズマプロセスの 重 要 性 と 課 題 」に<br />

ついてパネルディスカッションが 行 われた。 窒 化 物 半<br />

導 体 電 子 デバイスの 特 徴 (サウスカロライナ 大 学 ・<br />

Khan 教 授 )、SiC との 比 較 ( 京 都 大 学 ・ 須 田 教 授 )、<br />

MOS 構 造 の 可 能 性 ( 北 海 道 大 学 ・ 橋 詰 教 授 )など 基<br />

礎 的 な 物 性 に 関 する 議 論 、および 同 材 料 を 用 いた 横 型<br />

および 縦 型 デバイスの 優 位 性 を 示 す 例 ( 名 古 屋 工 業 大<br />

学 ・Selvaraj 氏 、 東 芝 ・ 齋 藤 氏 、 豊 田 中 研 ・ 加 地 氏 )<br />

について 詳 しい 議 論 がなされた。また 最 後 に 同 材 料 を<br />

用 いたデバイスの 将 来 展 望 の 議 論 ( 立 命 館 大 学 ・<br />

SNU・ 名 西 教 授 )が 熱 心 に 行 われた。 今 回 のディスカ<br />

ッションでは、 窒 化 物 関 係 者 にとって 極 めて 有 意 義 な<br />

議 論 であったばかりでなく、 他 の 分 野 の 関 係 者 にとっ<br />

ても、 窒 化 物 デバイスのプロセス 技 術 における 現 状 と<br />

課 題 が 明 らかになり、 分 野 を 超 えた 融 合 の 第 一 歩 とな<br />

った。<br />

最 終 日 には、「 先 進 プラズマナノテクノロジーが 拓 く<br />

グリーンイノベーション」というテーマでパネルディ<br />

スカッションが 行 われた。 前 半 は、アリゾナ 州 立 大 学 ・<br />

Nemanich 教 授 、 千 葉 大 学 ・ 吉 川 教 授 、 産 総 研 ・Svrcek<br />

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