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RIPS_PP21_Japan's Defense Industries and Its New Principles of Arms Transfer

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の 時 代 は、 軍 事 技 術 の 民 生 品 ・ 民 生 技 術 やビジネス 手 法 への 活 用 、 更 には 調 達 改 革 ―いわゆる「 軍 民融 合 政 策 」―が 熱 を 帯 びていた。軍 事 技 術 の 民 生 品 利 用 : 現 在では、20 年 経 った 今 、 状 況 はいかに 変 わったのか。 昔 ほどの 熱 意 はなくなっていた。 人 によっては、 軍 民 融 合 政 策 を「 失 敗 」と 位 置 付 けるほどである。ただし、 特 に 性 能 面 やコスト 面 から、ローエンドに 関 する 民 生 品 の 利 用 については 評 価 するのが 平 均 的 な 意 見 である。その 一 方 、ハイエンドについては、 軍 事 分 野 の 特 殊 性 を 認 め、 民 生 品 利 用 には 限 界 があるとも 指 摘 している。今 回 、 関 心 を 引 いたのが、ビジネス 手 法 の 活 用 に 関 する 動 きが 活 発 だったことである。これは、 部品 などのモノではなく、ビジネスの 考 え 方 自 体 を 軍 事 分 野 に 入 れて 行 こうとする 動 きである。 軍 事 特有 の 制 度 に、 民 間 のビジネスの 方 法 を 導 入 することで、 効 率 化 を 図 ろうとしているのである。 後 述 するグローバル・サプライチェーンはその 典 型 である。 例 えば、 米 国 で 開 催 されるグローバル・サプライチェーンに 関 するセミナーに 行 くと、 軍 事 専 門 家 だけではなく、その 業 務 を 扱 っていた 元 日 用 品 大手 の 社 員 なども 参 加 しているのが 分 かる。また、20 年 の 軍 歴 を 経 て、MBA を 取 得 し、 防 衛 企 業 の 社長 として 活 躍 中 の 人 もいる。 彼 らは、 防 衛 ビジネスを、まさにビジネスとして 扱 っているのである。この 傾 向 は、 欧 州 も 同 じである。軍 民 両 用 技 術 政 策 のトレンド1: 民 生 化現 在 、 中 国 や 韓 国 は、 軍 民 両 用 技 術 を 活 用 した 技 術 政 策 を 進 めている。 特 に、 中 国 は 熱 心 である。これに 関 連 して、ショッキングなことがあった。2004 年 、 私 は、 日 本 で 民 生 分 野 の 技 術 を 軍 事 分 野に 応 用 すべく、 一 つの 大 きなプロジェクトを 立 てたことがあった。 同 プロジェクトには 米 国 の 専 門 家にも 参 加 してもらい、その 中 には、ペリー 国 防 長 官 の 下 で 軍 民 融 合 政 策 を 推 進 した 元 次 官 もいた。 文部 科 学 省 からの 支 援 を 得 るべく、そのプロジェクトを 政 府 に 申 請 したのだが、 理 解 を 得 られず 却 下 されてしまった。それから 10 数 年 後 、 再 び 元 次 官 を 訪 れると 一 冊 の 本 を 見 せられた。 中 国 語 の 本 である。 聞 けば、 彼 の 著 作 が 中 国 語 に 訳 され、それを 契 機 として 中 国 と 軍 民 両 用 技 術 に 関 するプログラムを 進 め、 報 告 書 を 出 したという。つまり、 中 国 に 先 回 りされたのである。 本 当 は 日 本 がやっておくべきことであった。もちろん、 日 本 でこの 動 きが 止 まったわけではない。 非 常 に 大 きく 動 き 始 めたのは、9.11 後 である。実 は、9.11 以 前 に 発 表 された「 第 2 期 科 学 技 術 基 本 計 画 」でも、「 安 心 ・ 安 全 で 質 の 高 い 生 活 のできる 国 」というスローガンが 掲 げられていたが、 予 算 も 少 なく、 見 るべき 進 展 はなかった。しかし、9.11を 契 機 に、 文 部 科 学 省 が「 安 全 ・ 安 心 な 社 会 」を 掲 げ 研 究 会 を 立 ち 上 げた。そこに 私 も 参 加 することになり、その 下 部 組 織 である 総 合 科 学 技 術 会 議 の「 安 全 科 学 技 術 プロジェクト・チーム」でも、 軍 民両 用 技 術 を 扱 うことになった。もっとも、 軍 事 に 直 結 する 技 術 というよりも、いわゆる「 安 全 ・ 安 心 」分 野 の、テロ 対 策 、 感 染 症 対 策 、サイバーテロ 対 策 など 軍 事 にかなり 近 い 分 野 に 民 間 技 術 を 転 用 しようというプログラムであった。 最 終 的 に、「 第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 」には、こうした 議 論 がある 程度 盛 り 込 まれ、「 安 全 が 誇 りとなる 国 」というスローガンも 掲 げられた。そして、 推 薦 される 戦 略 のPolicy Perspectives No. 21- 3 -

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