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6_higata19

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種 類顜 として, 希 少 な 巻 貝 の 1 種 * とビゞキヘク 類顜 が,この 4 干 潟滘 全 てで 採 集 されていることは 興 味 深济<br />

い. 両 種 とも 日 曓 における 分 布 域 がまだ 明 確 になっていない 種 類顜 である.<br />

蒲 生璦 干 潟滘 の 底 生璦 動 物 については,これまで 多 くの 調 査 ・ 研 究 がなされているが, 群 集 組 成 あるい<br />

は 出 現 種 モケトを 記 載 してある 報 告 は 少 ない. 土 屋 ・ 矢 島 (1975)には,1971 ~~ 1974 年 に 出 現 し<br />

た「 蒲 生璦 干 潟滘 周 辺 の 底 生璦 動 物 目 録 」が 付 されており, 魚 類顜 を 除 いて 72 種 類顜 が 記 録 されている. 現 状<br />

と 比 較 して 興 味 深济 いのは, 中 央 干 潟滘 にゞプニナとビサプキクバが 多 いとしてある 点 である.ゞプニ<br />

ナは,その 後 長 い 間 確 認 されておらず, 絶 滅溅 したと 思 わわれていたが, 今 回 の 調 査 で 少 数 個 体 ではあ<br />

るが 棲 息 が 確 認 された.ビサプキクバもほぼ 絶 滅溅 したようであったが, 最暷 近 になってたまに 数 個 体<br />

が 見 つかっている.また, 奥 部 干 潟滘 に 多 いとされていた Capitella<br />

capitata は 1993 年 頃 まではほとん<br />

ど 見 られなくなっていたが,その 後 個 体 数 が 回 復 し( 栗 原 ら,2001), 近 年 は 極 めて 多 くなった. 同<br />

様 に 奥 部 干 潟滘 に 多 く 棲 息 していたとされるプゲヒキガカイは,その 後 見 られなくなった. 主 要 なカ<br />

ニ 類顜 の 棲 息 状 況沦 はほとんど 変 化 していないようであるが,アカテガニとペェゲガニは 近 年 ほとんど<br />

みかけなくなった.また, 宮 城 県 が 北 限 とされているハブガニは 蒲 生璦 周 辺 では 絶 滅溅 したと 思 わわれる.<br />

ところで, 近 隣 の 干 潟滘 には 棲 息 しているが, 蒲 生璦 干 潟滘 にはいない 種 類顜 として,ビサゞプニナとケナ<br />

ゞプナナフクの1 種 が 挙 げられる. 後 者 は 土 屋 ・ 矢 島 (1975)のモケトに 掲 載 されていることから,<br />

その 後 絶 滅溅 したのであろう.ビサゞプニナは 各 地 の 干 潟滘 で 増 えているようだが, 蒲 生璦 干 潟滘 にはまだ<br />

進 出 していないといえる. 蒲 生璦 干 潟滘 においては, 近 年 アキモや Capitella sp.,Heteromastus sp.など 高<br />

塩 分 を 好 む 種 類顜 が 多 く 見 られるようになり,Notomastus<br />

sp.やイトベなど 淡流 水 の 影 響 の 強 い 汽汼 水 域 を<br />

好 む 種 類顜 が 激 浦 するなど, 群 集 組 成 が 変 化 してきている( 栗 原 ら,2001).これは,1989 年 に, 河沜<br />

口 と 蒲 生璦 干 潟滘 を 仕 切 っている 導 流泴 堤 に 水 門 が 新 たに 設 置 され,また,1997 年 にはそれが 再 び 新 たに<br />

付 け 暶 えられるなどの 結 果 , 海 水 交 換 が 良 くなり 全 体 として 潟滘 の 塩 分 が 上 昇 してきたことに 起 因 す<br />

るものと 考 えられる.カキ 礁 が 潟滘 中 央 部 の 潮滠 下 帯 に 広 がってきており,また,オガノモの 生璦 育 域 が<br />

増 えたのも, 塩 分 上 昇 によるものであろう. 近 年 , 蒲 生璦 干 潟滘 では,アキモ 採 りの 人 が 奥 の 方 まで 入<br />

るようになり, 底 土 表 面 はかなりの 程 度 に 撹 乱 されている.イサクグプは 溣 獲 対 象 でないためにそ<br />

こらにまとめて 捨 てられている 状 況沦 も 観 察 されている.さらには, 釣 り 餌额 用璮 にカベツキガニを 大 量<br />

に 採 取 している 人 もいるなど, 人 為 によるイルパェトが 大 きいことが, 種 多 様 性 の 劣 化 につながる<br />

ことが 危 惧 される.<br />

さて,ここで,ゞプニナ 科 ,フトバナシモ 科 ,カワギルクミゞ 科 の 希 少 種 について 触 れておきた<br />

い( 希 少 種 のメルェについては 和 田 ら(1966)を 参 照 のこと).ゞプニナ( 危 険 )は 井 土 浦洁 を 除 く 6<br />

地 域 で 棲 息 が 確 認 され, 蒲 生璦 干 潟滘 以 外 では 普 通 に 見 られる. 一 方 イピゞプニナ( 絶 滅溅 寸 前 )は 1 地<br />

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