??????????? - Media and Information Literacy
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とを目指している(Kupiainen, Sintonen &<br />
Suoranta, 2008)。これらの視点は、18 歳までの<br />
子ども達と若者に有効な、国連の「児童の権利に<br />
関する条約」と、2000 年の国連ミレニアム宣言に<br />
基づく、国連ミレニアム開発目標の中で支持され<br />
ている。<br />
例えば、国連の児童の権利に関する条約第 13<br />
条は次のように述べている。<br />
1)児童は、表現の自由についての権利を有する。<br />
この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術<br />
の形態又は自ら選択する他の方法により、国境と<br />
のかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを<br />
求め、受け及び伝える自由を含む。<br />
2)1 の権利の行使については、一定の制限を課す<br />
ることができる。ただし、その制限は、法律によ<br />
って定められ、かつ、次の目的のために必要とさ<br />
れるものに限る。<br />
(a)他の者の権利又は信用の尊重<br />
(b)国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは<br />
訳注 2<br />
道徳の保護<br />
フィンランドにおいて、メディア・リテラシー<br />
教育の熱心な推進者はいくつかの分野から集まっ<br />
ている。学校、若者の活動支援の組織、図書館、<br />
メディアやフィルム・センターのような文化組織、<br />
地域から中央までの行政官などである。最初のフ<br />
ィンランドのメディア教育組織であるフィルム・<br />
テレビジョン教育センター(現在はメディア・セ<br />
ンター・メトカ <strong>Media</strong> Centre Metka)は 1958 年<br />
に設立された。研究者と他のメディア教育専門家<br />
達は、異なる分野から集まった専門家の間に協調<br />
を生み出し、フィンランド社会のメディア・リテ<br />
ラシーを推し進めるために、2005 年に全国的な協<br />
会を立ち上げた。フィンランドメディア教育協会<br />
は急速に大きくなっている。例えば、教育省の資<br />
金で全国的なメディア教育関係者のためのオンラ<br />
イ ン ・ サ ー ビ ス が 開 発 さ れ て い る<br />
( www.mediaeducation.fi を参照)。<br />
203<br />
メディア・リテラシーの促進は、2007 年から<br />
2011 年の間、政府の政策に盛り込まれており、子<br />
どもや若者に関するいくつかの戦略文書が発行さ<br />
れている。これらの政策プログラムでは、その理<br />
論的根拠は主に「安全なメディア環境」への展望<br />
だが、「メディア教育分野への領域横断型の活動支<br />
援」にも基づいている。その上、メディア・リテ<br />
ラシーは、教育省、法や司法、運輸や通信、など<br />
のいくつかの省の使命となっている。横断型カリ<br />
キュラムをテーマとするメディア・リテラシーは<br />
就学前教育から高校までのカリキュラムに入れら<br />
れている。職業教育カリキュラムにおいては現在、<br />
検討されている(Ministry of Education, 2008)。<br />
司法省によって行われた全国調査(OM 5/2005)<br />
によれば、メディア・リテラシー教育の主な問題<br />
は、継続的なプロジェクト志向と安定した資金の<br />
欠如である。プロジェクトが終了すると、そのフ<br />
ォローアップはなされないかもしれない。さらに、<br />
教員の研修は今なお不十分なままである。この分<br />
野の研究は、メディア学と教育科学を主流とした<br />
異なる学術分野における積極的な個人によって進<br />
められてきた(Kupiainen, Sintonen & Suoranta<br />
2008)。最近では、メディアの教育実践の展開は、<br />
正規の学校制度の扱いにくい構造の中でよりも、<br />
他の社会部門で速やかに進められている。<br />
3.若者の声編集委員会におけるメディア参加<br />
この研究では、メディアは社会的関係を結び、<br />
社会、地域コミュニティへの参加の可能性――つ<br />
まり市民文化――を高めることに関わっていると<br />
捉えている(Dahlgren 2006)。経験的に、この事例<br />
研究では、若者は、情報やアイディアを共有、交<br />
換し、消費者、実践者としてメディアを体験する<br />
能動的で参加型のオーディエンスである、という<br />
認識のもと進めている(McQuail, 2000, 120;<br />
Ridell, 2006)。とはいえ、オーディエンスの参加<br />
の様式は 1 つではない。例えば、フィンランドの<br />
メディア研究者セイヤ・リデル(Seija<br />
Ridell)(2006)は、オーディエンスの立場の多様な