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??????????? - Media and Information Literacy

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子ども向け施設の増加や、アイデンティティ構造<br />

といった問題が幅広く変化していることと関連す<br />

る、と述べている。これらの発展はメディア教育<br />

における最も近代的なプロジェクトの基本的な挑<br />

戦を意味すると彼は主張する。合理的思考力の養<br />

成、よく統制された公共の場でのコミュニケーシ<br />

ョンの可能性、「クリティカルな消費者」の育成に<br />

よって、子どもたちは自立し合理的で社会の主体<br />

として行動できるようになるという仮説に基づい<br />

ている。バッキンガムは、メディア教育への「楽<br />

しそうなアプローチ」を評価して、より「ポスト<br />

モダニズム的」な教育学的アプローチを採用する。<br />

彼は、伝統的で合理主義的なアカデミックなモー<br />

ドの範囲を超える知識と学習の形への言及に向か<br />

っていると述べている(Buckingham, 2003a:<br />

309-328)。<br />

以上をまとめると、メディア教育学者の間での<br />

共通理解は、メディア文化の流行を認識すること<br />

と、人々の世界認識に影響を及ぼすメディア表現<br />

の様々な問題について調べる必要があることだ。<br />

根底には、これらのメディアとかかわりながら市<br />

民を教育する必要があるということを暗に示して<br />

いる。発展途上国では、それは多文化的な違いの<br />

問題を考慮し、さらに、ジェンダー、少数民族、<br />

カースト制度、階級の違いに関する不平等の存在<br />

の認識を広げる教育を意味する。近年、いくつか<br />

の研究は、アジア、アフリカとラテンアメリカの<br />

発展途上国において、このような不平等が恒久化<br />

する際に、主流メディアがどのような役割を演じ<br />

たのかを批判的に調べた研究があった。さらに彼<br />

らは、オルタナティブ・メディアが文化的で多様<br />

な民主主義の社会のために、この問題へどのよう<br />

に挑戦したかを分析した。この研究をした筆者た<br />

ちは、これらの社会にさまざまな変化を引き起こ<br />

すために、メディア教育がどのように効果的に貢<br />

献したかについて述べている。いくつかの経験は<br />

学校の外に限られたが、アジアでは、フィリピン<br />

がメディア教育を正規の学校カリキュラムに融合<br />

させた最初の国となった(Kumar, 1999: 245)。<br />

61<br />

4. インドでメディア教育を広める<br />

メディア教育について論じるときに、重要な論<br />

点はメディアの使い方ではなく、メディアを民主<br />

主義、市民参加、その他の問題についてのクリテ<br />

ィカルな学びのために、どのように使うかなので<br />

ある。このことは、インドのような大きな不平等<br />

と機会が一緒に存在する民主主義国にとって非常<br />

に重要なことである。インドにおいてもメディア<br />

環境は急速に変化しているので、人々は自らを形<br />

成する情報とメディア技術の性質についての理解<br />

を必要としている。<br />

インドでは 1990 年代の経済の自由化から、通<br />

信の規制緩和と民営化、コミュニケーション・サ<br />

ービスの商業化、グローバル・メディアの進出が<br />

あっただけではなく、メディアを取りまく環境自<br />

体に幅広い変化があった。インドでは、メディア<br />

技術の成長、メディア市場の国際化、ICT の発展<br />

があったにもかかわらず、大部分の人々はこれら<br />

の機会を利用できず、それゆえに締め出されても<br />

しかたがないと分かっている。それでも、大きな<br />

変化が農村地域でも起こった。たとえば、2000 年<br />

までに、インドの農村の半数以上が電話回線でつ<br />

ながった。それは 1988 年には 4%しかなかったの<br />

と比べて大きな変化である(Singhal & Rogers,<br />

2001)。<br />

しかし、インドの社会はパラドックスに陥って<br />

いるようである。なぜならば、大部分の都市部の<br />

メディアは、彼らの選択と見方で、農村部もしく<br />

は伝統的な世界について大衆うけするような表現<br />

を量産しているからだ。彼らは社会の経済的不平<br />

等にとりこまれて、貧困が貧困を再生産している。<br />

広範囲にわたる不平等に加えて、民主主義的な実<br />

践がほとんどないことは、少数派や取り残された<br />

地域が直面する多くの問題と結びついている。イ<br />

ンドの文化的で宗教的な問題に関して、市民はメ<br />

ディア作品として市場に出回る多くの「現実」に<br />

ついて、責任を持って調べることが必要となる。<br />

メディアは多様な役割の中心にいる-例えば、国<br />

家、市民団体、グローバルな資本、国内資本、経

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