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際 には 解 析 結 果 よりも 1 次 冷 却 系 の 冷 却 ・ 減 圧 が 速 く、 漏 えい 流 量 は<br />
少 なくなり、 評 価 項 目 に 対 する 余 裕 は 大 きくなる。<br />
b. 解 析 条 件 の 不 確 かさの 影 響<br />
解 析 条 件 では、 炉 心 の 崩 壊 熱 に 保 守 的 な( 大 きめの) 値 を 設 定 して<br />
いるため、1 次 冷 却 系 の 保 有 水 量 の 低 下 が 速 めに 解 析 されている。 崩<br />
壊 熱 として 実 際 的 な 値 を 与 えた 場 合 には、1 次 冷 却 系 の 保 有 水 量 の 低<br />
下 は 緩 やかとなり、 評 価 項 目 に 対 する 余 裕 は 大 きくなる。<br />
c. 対 策 の 実 施 への 影 響<br />
2 次 系 強 制 冷 却 操 作 及 び 加 圧 器 逃 がし 弁 開 閉 操 作 が 必 要 なタイミン<br />
グが 変 動 する 可 能 性 があるが、この 操 作 は 中 央 制 御 室 での 操 作 であり、<br />
必 要 なタイミングに 変 動 があったとしても、この 変 動 に 対 応 が 可 能 で<br />
あることから、 対 策 の 実 施 に 与 える 影 響 はない。<br />
また、「インターフェイスシステム LOCA」においては、 漏 えい 側 余<br />
熱 除 去 ポンプ 入 口 弁 (ユニハンドラ 弁 )を 閉 止 し、 漏 えいを 停 止 させ<br />
ることで 事 象 が 収 束 する。この 弁 の 操 作 場 所 は 漏 えいの 影 響 を 受 けに<br />
くい 場 所 にあるため、 漏 えい 量 の 変 動 があったとしても、この 弁 の 操<br />
作 を 実 施 し、 漏 えいを 停 止 させることが 可 能 であることから 対 策 の 実<br />
施 に 与 える 影 響 はない。<br />
(3) 必 要 な 要 員 及 び 燃 料 等<br />
申 請 者 は、 本 重 要 事 故 シーケンスへの 炉 心 損 傷 防 止 対 策 に 必 要 な 要 員 及 び 燃<br />
料 等 を 以 下 のとおりとしている。<br />
1 本 重 要 事 故 シーケンスグループの 対 応 に 必 要 な 要 員 は、1 号 炉 及 び 2 号<br />
炉 あわせて、「インターフェイスシステム LOCA」では 20 名 、「 蒸 気 発 生<br />
器 伝 熱 管 破 損 時 に 破 損 側 蒸 気 発 生 器 の 隔 離 に 失 敗 する 事 故 」では 18 名 で<br />
ある。これに 対 して、 重 大 事 故 等 対 策 要 員 は 52 名 であり 対 応 が 可 能 であ<br />
る。<br />
2 本 重 要 事 故 シーケンスが 発 生 し、7 日 間 ディーゼル 発 電 機 を 全 出 力 で 運<br />
転 した 場 合 などに 必 要 な 重 油 量 は 約 494.4kL である。これに 対 して、 発 電<br />
所 内 の 燃 料 油 貯 油 槽 等 に 備 蓄 された 重 油 量 は 約 510.0kL であり 対 応 が 可 能<br />
である。また、 重 大 事 故 等 対 処 設 備 全 体 に 必 要 な 電 力 供 給 量 に 対 して、デ<br />
ィーゼル 発 電 機 からの 電 力 供 給 量 が 十 分 大 きいため、 対 応 が 可 能 である。<br />
2. 審 査 結 果<br />
規 制 委 員 会 は、 事 故 シーケンスグループ「 格 納 容 器 バイパス」に 対 して 申 請 者<br />
が 炉 心 損 傷 防 止 対 策 として 計 画 している 2 次 系 強 制 冷 却 、1 次 冷 却 系 のフィード<br />
アンドブリード 等 が、 事 象 進 展 の 特 徴 を 捉 えた 対 策 であると 判 断 した。<br />
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