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d. 不 確 かさ 幅 が 大 きいと 思 われる 物 理 現 象 を 適 切 に 抽 出 し、 不 確 かさ<br />
評 価 を 行 っている。<br />
以 上 のとおり、 規 制 委 員 会 は、 有 効 性 評 価 における 申 請 者 の COCO の 特<br />
性 に 応 じた 使 用 方 法 は 妥 当 と 認 められる。<br />
3 審 査 過 程 における 主 な 論 点<br />
審 査 の 過 程 において、 特 に 指 摘 を 行 い 追 加 説 明 を 求 めた 点 は 以 下 のとお<br />
りである。<br />
a. CVTR 試 験 解 析 の 不 確 かさ 及 び 実 機 への 適 用 性 評 価<br />
申 請 者 は、 格 納 容 器 圧 力 について、CVTR 試 験 の 解 析 による 妥 当 性 確<br />
認 から、ピーク 圧 力 の 計 算 値 が 測 定 値 を 約 1.6 倍 過 大 評 価 する 傾 向 が<br />
あること、また、 格 納 容 器 雰 囲 気 温 度 については、 計 算 値 が CVTR 実 験<br />
装 置 の 平 均 雰 囲 気 温 度 に 対 する 測 定 値 を 約 20℃ 過 大 評 価 することを<br />
確 認 している。しかし、CVTR 試 験 解 析 で 使 用 している 格 納 容 器 内 雰 囲<br />
気 と 構 造 材 との 熱 伝 達 モデルの 不 確 かさの 取 り 扱 いについて 説 明 が 不<br />
十 分 であった。これに 対 し 規 制 委 員 会 は、 追 加 説 明 を 求 めるとともに、<br />
CVTR 試 験 に 類 似 する 別 の 試 験 での 妥 当 性 確 認 を 申 請 者 に 求 めた。 規 制<br />
委 員 会 は、 申 請 者 の 追 加 説 明 として、COCO コードが 適 用 される「 全 交<br />
流 動 力 電 源 喪 失 (RCP シール LOCA)」で、 格 納 容 器 内 のヒートシンク 量<br />
やヒートシンク 表 面 の 熱 伝 達 係 数 を 小 さめに 設 定 することで 評 価 の 保<br />
守 性 を 確 保 していることを 確 認 した。<br />
b. 実 機 条 件 での 解 析 モデルの 妥 当 性<br />
規 制 委 員 会 は、 実 機 において LOCA の 漏 えい 量 が 少 なく、 格 納 容 器 内<br />
自 然 循 環 が 不 十 分 なためにドーム 部 に 温 度 成 層 化 が 起 きる 可 能 性 につ<br />
いての 検 討 を 申 請 者 に 求 めた。 規 制 委 員 会 は、 申 請 者 が NUPEC 試 験 (M-3<br />
シリーズ)の 知 見 を 踏 まえて、 実 機 条 件 では LOCA による 破 断 流 や 格 納<br />
容 器 スプレイによって 格 納 容 器 ドーム 部 に 当 試 験 条 件 を 上 回 る 規 模 で<br />
混 合 が 起 きていると 考 えられることから、ドーム 部 には 温 度 成 層 化 が<br />
起 こらず、 単 一 ノードを 用 いた COCO で 解 析 が 可 能 であるとしているこ<br />
とを 確 認 した。<br />
c. 長 期 的 挙 動 への 適 用 性 評 価<br />
規 制 委 員 会 は、 格 納 容 器 再 循 環 ユニットによる 自 然 対 流 冷 却 時 を 含<br />
めた 長 期 的 挙 動 へのコードの 適 用 性 の 根 拠 を 示 すよう 申 請 者 に 求 めた。<br />
規 制 委 員 会 は、 申 請 者 の 追 加 説 明 として、CVTR 試 験 解 析 等 で 妥 当 性 が<br />
確 認 されたヒートシンク 量 やヒートシンク 表 面 の 熱 伝 達 係 数 は、 長 期<br />
解 析 においても 一 定 であるため、 有 効 性 評 価 への 適 用 性 が 成 立 すると<br />
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