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環および全球の気候変化に対する懸念により、依然として世界のいくつかの地域における<br />
主な環境問題の一つとなっている。多くの地域では、二酸化硫黄の排出量削減が降水化学<br />
に反映されているものの、降水に含まれる栄養物(窒素、場合によってはリン)の沈着が<br />
生態系の富栄養化に寄与していることがより明白になってきている。世界の他の地域では、<br />
産業化の進行が反応性ガスの排出量の増加をもたらしてきた。そのため、降水化学に関す<br />
る世界規模での監視は、依然として GAW にとって重要な任務である。それにも関わらず、<br />
降水化学に関する GAW プログラムは、酸性雨が主要な環境問題である地域においてのみ<br />
実施されている。その他の地域では、同プログラムは資金面での深刻な問題に直面してい<br />
る。したがって、可能なすべての観測拠点を拡大すると同時に既存のネットワークを維持<br />
することが主な目標である。さらに、品質管理およびデータ管理に必要な中枢機能を維持<br />
し改善することも主な取り組みとなる。<br />
GAW における放射関連の活動は、紫外線放射に絞られている。GAW は、太陽放射に関し<br />
て、WMO の他のプログラムとの間で責任を共有している。紫外線放射は、多様な生態系<br />
に対し多くの有害な影響をもたらすことから、地上の紫外線放射についての監視および将<br />
来の変化に関する定量化が必要であるのは明らかである。地球規模の観測ネットワークの<br />
分布は不規則である。GAW における紫外線関連の活動の主な目標は、熱帯地方および南半<br />
球において観測拠点を拡大し、紫外線データの品質をさらに向上させ、紫外線データの保<br />
管および配布に関する地上ネットワークの統合を強化し、衛星検証を目的とした紫外線デ<br />
ータの使用を促進することにある。<br />
エーロゾルに関する活動は、エーロゾルが全球の気候変化、天気予報、および大気質/大<br />
気の健全性等の広範囲に及ぶ課題にとって重要なものであることから、GAW の活動の中で<br />
も中心的なものとなっている。エーロゾルに関する問題は、地域的影響が地球規模での影<br />
響と同等あるいはさらに深刻なものである場合が多いと考えられる。将来的には、世界規<br />
模のネットワークとの協力のもと、エーロゾルの長期的観測について、その範囲を拡大し、<br />
有効性を高め、適用を強化することが重要になる。重要な任務の一つは、数値予報の改善<br />
を図るため、データ同化に使用することを目的として、特定の観測所においてエーロゾル<br />
の観測データを準リアルタイムで配信することである。<br />
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