戦略的研究拠点育成 - 科学技術振興機構

ェクトにおける 燃 料 用 高 純 度 水 素 ガス 製 造 の 実 証 や AES 国 際 共 同 研 究 センターの 発 足 による 産 学
連 携 の 促 進 、 医 療 ・バイオプロジェクトにおけるフェライト 微 粒 子 を 用 いた 低 侵 襲 治 療 技 術 の 提
案 及 び 医 療 情 報 プロジェクトにおける 電 子 私 書 箱 の 設 置 とその 活 用 による 政 策 提 案 等 に 代 表 され
る 数 々の 成 果 を 挙 げた。
日 本 の 大 学 の 組 織 的 な 取 組 として 先 駆 的 なソリューション 研 究 を、 今 後 より 効 果 的 な 社 会 ・ 産
業 課 題 解 決 型 研 究 に 発 展 させるためには、 学 内 シーズにとらわれない 課 題 設 定 と、 研 究 成 果 の 社
会 への 普 及 と 定 着 をより 強 く 意 識 した 研 究 プロジェクトの 設 定 が 必 要 であり、そのための 組 織 改
革 が 継 続 されることを 期 待 する。また 学 内 の 組 織 改 革 や 附 置 研 究 所 群 の 時 代 の 要 請 に 適 った 統 合
再 編 は 途 上 にあり、 機 関 長 のリーダーシップの 下 、 引 き 続 き 改 革 を 進 めることが 極 めて 重 要 であ
る。
以 上 により、 組 織 改 革 は 所 期 の 計 画 と 同 等 であったと 評 価 できる。
3 運 営 改 革 の 妥 当 性
統 合 研 究 院 は、 学 長 でもある 院 長 の 強 い 権 限 と 責 任 を 明 確 化 し、 院 長 のリーダーシップの 下 で
トップダウンによる 意 思 決 定 を 実 現 しており、 学 長 裁 量 によるスペース・ポスト・ 経 費 を 確 保 し
万 全 の 研 究 支 援 体 制 を 敷 くとともに、 流 動 教 員 制 の 創 設 による 学 内 研 究 者 のソリューション 研 究
への 参 画 や 共 同 研 究 部 門 制 度 の 創 設 による 学 外 の 産 学 機 関 との 連 携 を 促 進 し、ソリューション 研
究 を 支 える 多 様 な 共 同 研 究 体 制 を 可 能 とした。また、 大 型 プロジェクト 等 支 援 事 務 室 の 設 置 、 外
部 資 金 による 職 員 雇 用 の 促 進 等 、 組 織 運 営 改 革 を 進 めた 多 面 的 ・ 多 層 的 な 取 組 は 評 価 できる。
一 方 で、このような 取 組 は 機 関 内 の 他 部 門 ・ 部 局 への 波 及 は 途 上 にある。 特 に、ソリューショ
ン 研 究 の 考 え 方 が 大 学 院 研 究 科 ・ 学 部 に 浸 透 することが 重 要 であり、 課 題 特 定 の 早 い 段 階 から 学
内 外 の 研 究 実 施 者 を 含 めたソリューション 研 究 制 度 を 定 着 させ、また 特 に 社 会 的 課 題 に 対 しては
成 果 の 社 会 実 装 までを 担 う 強 力 な 体 制 制 度 を 導 入 する 等 、 運 営 改 革 は 今 後 も 継 続 ・ 強 化 されるこ
とが 必 要 である。また、 組 織 運 営 が 不 必 要 に 複 雑 化 することによる 弊 害 が 懸 念 され、 常 に 組 織 運
営 の 見 直 し・ 最 適 化 を 図 ることを 期 待 する。
以 上 により、 運 営 改 革 は 所 期 の 計 画 と 同 等 であったと 評 価 できる。
4 実 施 期 間 終 了 後 における 継 続 性 の 見 通 し
平 成 22 年 度 に 発 足 した 新 統 合 研 究 院 は、4つの 附 置 研 究 所 と 像 情 報 工 学 研 究 所 を 研 究 主 体 、ソ
リューション 研 究 機 構 とフロンティア 研 究 機 構 を 研 究 プラットフォームと 位 置 づけた 組 織 形 態 を
取 り、 学 長 裁 量 ポストの 確 保 により 教 員 数 と 流 動 性 も 担 保 し、 組 織 及 び 分 野 を 横 断 する 研 究 プロ
ジェクト 推 進 を 更 に 促 進 する 枠 組 みとして 本 取 組 を 継 続 ・ 発 展 させるもので、 研 究 院 会 議 による
組 織 横 断 的 な 意 思 決 定 の 下 で 研 究 システム 改 革 の 更 なる 発 展 が 期 待 できる。ソリューション 研 究
は 機 関 の 中 期 目 標 ・ 中 期 計 画 にその 推 進 が 記 載 されており、 機 関 としての 継 続 の 意 思 も 明 確 であ
る。
一 方 、 継 続 に 当 たっての 財 政 的 裏 付 けについては、 競 争 的 研 究 資 金 、 運 営 費 交 付 金 特 別 教 育 研
究 経 費 及 び 協 力 企 業 からの 資 金 受 入 が 当 面 は 確 保 されているものの、 長 期 的 な 継 続 性 の 観 点 から
は 安 定 的 な 更 なる 外 部 資 金 の 確 保 が 必 要 である。 特 に 産 学 連 携 面 において、 協 力 企 業 数 に 見 合 っ
た 財 政 規 模 の 確 保 を 期 待 する。また、 組 織 面 においては、 新 統 合 研 究 院 への 移 行 に 伴 い、 教 員 の
流 動 性 は 確 保 されるものの 組 織 の 規 模 自 体 が 縮 小 する 懸 念 がある。 例 えば 学 内 他 部 門 との 連 携 に
おいて 研 究 自 体 を 精 力 的 に 担 う 十 分 な 数 の 教 員 の 参 画 が 引 き 続 き 得 られるか 等 について 留 意 して、
組 織 運 営 を 継 続 することが 必 要 である。
以 上 により、 取 組 の 継 続 性 は 期 待 できるものの、やや 十 分 ではない 点 もあった。
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