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2 July 2000
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●一体化進む米加墨市場に割拠を目指す、BCEグループの近況
一体化進む米加墨市場に割拠を目指
す、BCEグループの近況
外資規制(33%)撤廃を見越し、カナダでは内外呼応して市場の覇権
を目指す動きが目覚ましい。AT&TはAT&T Canadaの100%子会社化
準備を既に終え、SBC/AmeritechとBell Canada、Bell Atlantic/GTE
とBCT Telusは各々提携を構築し新興360 Communications(旧
Worldwide Fiber/Ledcor)も活動的である。米加墨市場の一角に割拠
すべくグループ再構築に着手した、カナダ市場の最大勢力BCEの近
況。
2000年2月に開始が合意さ
れたWTO基本電気通信交渉の
新ラウンドでは、先進国中例
外的水準にありながら前回交
渉で撤廃されなかったカナダ
の外資制限(【表1】)が強い
交 渉 圧 力 に 曝 される見 通 し
で、AT&T Corporationと
British Telecommunicaitons
plc.も米加政官界に強力なロビ
ー 活 動 を 展 開 していると言
う。
市場では既に撤廃を見越し
た 動 きが昨 年 から盛 んであ
古閑 裕朗
【表1】WTOウルグァイラウンド
基本電気通信交渉(NGBT)
カナダ市場の規制緩和
1998年2月5日に発効した約束に従い1993年電気
通信法(Telecommunications Act of 1993)が次
の通り改正されている(1998年10月1日発効)。
(ア)国際通信設備運用に係るTeleglobe独占(非
対米)を撤廃
(イ)国際海底ケーブル及び国際移動衛星の保有に
係る外資規制の撤廃
(ウ)再販ベースの国際事業者にも事業免許付与
(エ)国内固定衛星通信に関するTelesatの独占を
解除(2000年3月)
しかし同法に残る外資規制は存置された。
(エ)直接所有を通信事業者の議決権付株式の20%
までに制限
(オ)間接所有を通信事業持株会社の議決権付株式
の33.3%までに制限
なお、論理的には直接・間接併せて46.6%の所有
が可能な筈だが、実際の規制運用はそのような合算
に対し否定的だったようである。