CONTENTS - KDDI総研

38 July 2000
��� ��������
●各国のテレコム情報
さらに、2000年に入ってから、DTはADSLの普及を加速させている。現在の加入
者数は20,000程度、利用可能都市は70であるが、これを2000年末にはそれぞれ50
万、600都市(当初の200都市から上方修正)とすることを目標にしている。DTは
ADSLのサービスをISDNとの組み合わせでのみ提供しており、ISDNの普及をADSLが
妨げることを阻止するための施策であるとして批判されているが、同社はこれを、
ADSLを希望する加入者はほとんどがISDNをすでに利用中であるとして正当化してい
る。マンネスマンなどの事業者もDTの回線をアンバンドルして利用することで
ADSLを提供しているが、DTのアンバンドル料金は1回線あたり月額25マルクで、こ
れを反映して各社のADSL料金も基本料金は高止まりしている。また、DTはADSLの
卸売りサービス(ビットストリームアクセスなど)を義務付けられておらず、規制
機関RegTPの見解も、同サービスを提供するかどうかは、DTの商業的判断に委ねら
れるものであるとしている。
また、CATVを利用したインターネットへの接続もそれほど進んでいない。ドイ
ツのCATV加入者数1920万のうち、DTによる提供が1780万とその大部分を占めてお
り、DTはその売却を現在進めているが、売却先が決定したのは以下の表の3地方の
みである。各社はネットワークのアップグレードを進めていく予定であるが、双方
向化には全ネットワークで約50億マルク(約2,500億円)が必要との試算もあり、
CATV網による本格的な広帯域サービスの開始には時間がかかる見通しである。
1マルク=52円(2000年6月1日東京の対顧客電信売り相場)
各社ウェブサイト、Internet Markets各号、TotalTelecom各号他
(細谷 毅)