CONTENTS - KDDI総研

(注6)
柔 軟 であることの裏返しとし
て、外資が気をつけるべき落と
し穴も存在する。例えば、(1)
法人格がないため無限責任であ
る、(2)総資産の所有主体は現
地サイドである、(3)雇用主体
は現地サイドであり現地雇用を
行う、(4)免許、契約期間(多
くの場合10~15年)、利益分配
に関して諍いが発生しやすく双
方の良好な関係がプロジェクト
の成功を左右する、といった点
である。
42 July 2000
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●各国のテレコム情報
■ 5ヶ年計画における2000年末時点固定電話達成目標(1999年初頭)
・加入回線数 460万回線
・国全体の普及率 4% (表注)
・Hanoi、Ho Chi Minh市の普及率 20%
・全農村への電話サービス普及
→ 特に無線技術に期待
→ Wireless Local Loopでの加入者増
→ 農村とバックボーン回線(有線)との間を無線で接続
(表注)当初の6%より下方修正されてきており、現在では更に見直され、2000年末目標は3.5%となっている。
固定電話を補完する移動体電話の加入数については、固定網の10分の1程度とな
っているが、競争・市場原理がかなり働いている分野であり、需要が都市部を中心
に現われていることから、政府としてあらかじめの目標値は持っていない模様であ
る。
(2)外資による協力
現在のところ、通信ビジネスに外資が関与できる方法は1996年から開始された
BCC(Business Cooperation Contract)のみである。
BCCは、製品あるいはサービスを作り出すためのプロジェクト遂行に現地資本と
外資が参加する方法の一種であるが、法人格を形成しない。よって、100%外資、
あるいは合弁により法人を作る場合より柔軟であるとされる (注6) 。
BCCには、移転技術、技術移転の方法の記述が必須である。この他、契約主体と
その代表、事業の目的と内容範囲、契約主体の寄与範囲と利益分配、契約期間、プ
ロダクトとその消費割合(輸出と国内消費の割合)等の記述が必要である。