12.07.2015 Views

受講の手引 - 政策科学部 - 立命館大学

受講の手引 - 政策科学部 - 立命館大学

受講の手引 - 政策科学部 - 立命館大学

SHOW MORE
SHOW LESS
  • No tags were found...

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

論 社 )、 市 川 健 夫 『フィールドワーク 入 門 ------ 地 域 調 査 のすすめ』( 古 今 書 院 )。 環 境 問 題に 関 連 するものとしては 一 つ 古 典 的 な 著 作 をあげておきましょう。アルド・レオポルトの『 野性 のうたが 聞 こえる』( 講 談 社 学 術 文 庫 )です。調 査 や 研 究 には 懐 疑 的 な 精 神 が 不 可 欠 です。そんな 懐 疑 的 精 神 を 覚 醒 させるために 気 楽 に読 める 本 を 二 つあげておきます。パオロ・マッツァリーニ『 反 社 会 学 講 座 』(イースト・プレス)と 谷 岡 一 郎 『「 社 会 調 査 」のウソ------リサーチ・リテラシーのすすめ』( 文 春 新 書 )です。(4) 学 術 論 文 を 書 くアクティブな 学 びの 最 後 の 段 階 は 報 告 書 の 執 筆 です。 学 術 的 な 文 章 を 書 くというのは、ものすごく 特 別 なことではありません。 明 晰 な 意 味 をもつ 言 葉 を 使 って、 論 理 的 な 展 開 に 気 を配 りながら 書 くということです。それからもう 一 点 。 学 術 論 文 は 試 験 の 答 案 とは 違 って、 多くの 読 者 を 想 定 して 書 かれなければなりません。 授 業 担 当 教 員 だけを 想 定 して、すがるような 気 持 ちで 書 かれた 答 案 をよくみますが、これでは 学 術 論 文 にはなりません。皆 さんの 多 くは 日 本 語 で 報 告 書 を 書 くことになると 思 います。 日 本 語 はとても 不 思 議 な 言語 です。 言 葉 と 言 葉 を 無 造 作 につないでも、 何 となく 意 味 が 分 かってしまうところがありますし、 逆 に、 何 となくしか 意 味 が 分 からないのに、 言 葉 と 言 葉 をつなぐだけでそれで 通 ってしまうこともあります。たとえば、「 比 較 政 治 経 済 学 」というタイトルの 本 があったとします。とくに 私 たちはこのタイトルには 違 和 感 をもちません。けれども、これを(たとえば) 英 語 に 置 き 換 えるとすればけっこう 厄 介 です。 多 分 、Comparative studies in political economy くらいでしょうか。れだけでも、studies とか in とか、 漢 字 で 表 示 されたタイトルにはない 単 語 が 登 場 することになります。Comparative studies でいいのか、それとも a comparative study なのか。 厳 密 に 考 えると、いろいろややこしい 問 題 があります。また、 英 語 には 統 語 法 というのがあって、 品 詞 や 論 理 的 なつながりによって 言 葉 の 位 置 や順 番 が 決 まります。ところが、 日 本 語 の 場 合 は、そうでもなくて、「 比 較 政 治 経 済 学 」と 言っても「 政 治 経 済 学 比 較 」といっても、 何 となく 意 味 は 通 ってしまいます。それでちゃんと意 味 が 通 ればよいのですが、 無 造 作 な 言 葉 の 配 列 によって、 読 者 に 誤 解 を 与 えたり、 意 味 が分 からなくなったりすることもあります。フレーズ 単 位 でみても、こうした 厄 介 な 問 題 があるのですから、それがセンテンスになり、パラグラフになり、そして 論 文 と 呼 ばれる 文 章 群 になってくると、ますます 厄 介 なものになる 可 能 性 が 大 きくなります。 日 本 語 を 母 語 として 育 ってきた 皆 さんは、「 間 違 った」 文 章 を書 くことはあまりないと 思 いますが、「 悪 い 文 章 」をうっかり 書 いてしまうことが、けっこうあるのではないかと 思 います。そこで、 研 究 成 果 報 告 書 を 書 く 前 に 読 んだ 方 がよいと 思 われる 文 献 をいくつか 紹 介 しておきましょう。まず、 幾 世 代 にも 読 み 継 がれてきた、 岩 淵 悦 太 郎 『 悪 文 』( 第 3 版 、 日 本 評 論 社 )です。これは 文 章 読 本 として 昔 から 定 評 のある 本 です。この 本 を 意 識 して 最 近 出 された 中 村 明 『 悪 文------ 裏 返 し 文 章 読 本 』(ちくま 新 書 )、 一 ノ 坪 俊 一 『 書 く 技 術 ------ 悪 文 から 素 直 な 文 章 へのマニュアル』( 日 本 経 済 新 聞 社 )もあげておきましょう。論 文 の 書 き 方 マニュアルとなると、 夥 しい 数 の 書 籍 があります。 大 御 所 の 著 書 では 清 水 幾太 郎 『 論 文 の 書 き 方 』( 岩 波 書 店 )があります。 最 近 のものでは、 樋 口 裕 一 『やさしい 文 章 術------レポート・ 論 文 の 書 き 方 』( 中 公 新 書 ラクレ)、 花 井 ほか『 論 文 の 書 き 方 マニュアル------ステップ 式 リサーチ 戦 略 のすすめ』( 有 斐 閣 アルマ)、 沢 田 昭 夫 『 論 文 の 書 き 方 』( 講談 社 学 術 文 庫 )、 鷲 田 小 彌 太 『 入 門 ・ 論 文 の 書 き 方 』(PHP 新 書 )、 辰 濃 和 男 『 文 章 の 書 き 方 』( 岩 波 新 書 )、 木 下 是 雄 『レポートの 組 み 立 て 方 』(ちくま 学 芸 文 庫 )、 小 笠 原 喜 康 『 大 学 生 のためのレポート・ 論 文 術 』( 講 談 社 現 代 新 書 )、 浜 田 ほか『 大 学 生 と 留 学 生 のための 論 文 ワークブック』(くろしお 出 版 )など、あげればきりがありません。これら 書 き 方 のマニュアル 本 は、それなりに 役 にたちますが、これらを 読 めば 上 手 に 文 章-21-

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!