Kaikan Nº 70 - Setiembre 2012 - Asociación Peruano Japonesa
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第 二 回 汎 米 日 本 語 弁 論 大 会<br />
II Concurso Panamericano de Oratoria en Idioma Japonés<br />
「あの 言 葉 があったからこそ。。。」<br />
「 自 分 らしく 前 向 きに、 私 たちに 乗 り 越 えられない 試 練 などない。だから 諦 め<br />
るな。」<br />
Foto: Archivo APJ / Fernando Yeogusuku<br />
皆 さんはこの 言 葉 を 聴 いてどのように 心 に 響 きますか? そしてこの 言 葉 が<br />
私 にとってどれだけ 大 切 な 言 葉 かご 存 知 ですか? この 言 葉 はペルーへの 転 校<br />
が 決 まり 先 生 からいただいた 最 後 の 言 葉 です。<br />
五 年 前 、 小 学 六 年 生 の 時 、 担 任 の 先 生 のこの 最 後 の 言 葉 を 胸 にペルーに 来 ま<br />
した。 ペルーでの 生 活 は、 文 化 や 習 慣 、 言 葉 など 日 本 と 違 って、なじむどこ<br />
ろか「 自 分 がどこにいるのかわからない」、「どうして」、「 何 のためにこの<br />
国 に 来 たのか」こんな 事 しか 頭 に 浮 かんできませんでした。スペイン 語 がよく<br />
話 せなかった 私 は、「 日 本 語 が 世 界 共 通 語 であったらいいのに、 生 まれつきス<br />
ペイン 語 が 話 せればよかった」と 考 えたこともあります。 人 と 会 話 ができず、<br />
話 すのが 恥 ずかしかったし、 学 校 の 授 業 にはついていけなくて、「 自 分 はここ<br />
にいて 良 いのか」と 悩 み、 日 本 に 逃 げたい 気 持 ちしかありませんでした。そん<br />
な 時 私 は、 日 本 の 先 生 の 顔 と 言 葉 を 思 い 出 しました。ペルーでうまく 生 活 を 送<br />
ることが 私 にとっての 試 練 だと 思 い 今 まで 頑 張 ってきました。 最 初 のころは 読<br />
み 書 きもできなかった 私 は、 毎 日 家 庭 教 師 と 共 に 勉 強 を 頑 張 り、 眠 くてもコー<br />
ヒーを 飲 みながら 宿 題 を 終 わらせたり、テスト 勉 強 を 頑 張 りました。 今 では、<br />
クラスの 中 でも 優 秀 な 成 績 をもっています。 先 生 から「おめでとう、がんばっ<br />
たね」といわれたときは 本 当 に 嬉 しかったし、 両 親 から「やればできるじゃ<br />
ん」といわれたときは 幸 せでした。 私 がいつも 思 うのは、「 大 変 なことを 乗 り<br />
越 えるのはとても 難 しいけど、 何 かをやりとげたときの 気 持 ちは 辛 かったとき<br />
の 事 を 忘 れさせるほど 嬉 しいことです。」<br />
ペルーに 来 て、 長 くて 短 いような 五 年 間 が 経 ちました。あのころペルーに<br />
なじむことができなかった 私 は、 今 ペルーで 楽 しく 生 活 を 送 っています。 中 で<br />
も、ラ・ビクトリア 校 に 出 会 えたことが 一 番 嬉 しいです。 私 が 始 めてペルーに<br />
来 て 学 校 に 来 たとき 暖 かく、 笑 顔 で「おはようございます。」と 迎 えてくれた<br />
先 生 、「 名 前 は?どこから 来 たの?」と 話 しかけてくれた 友 達 、みんな 私 にと<br />
って 大 切 な 人 達 です。そして 家 族 のようにみんなが 一 つになっているこの 学 校<br />
は、 私 にとってたくさんの 思 い 出 を 作 った 場 所 でもあります。 先 生 からいた<br />
だいた 言 葉 、あの 言 葉 があったからこそ 自 分 は 頑 張 れたと 思 います。 来 年 か<br />
らは 新 しい 道 、 自 分 の 将 来 を 歩 んでいかなければなりません。 正 直 自 信 はない<br />
けど 反 面 楽 しみにしている 部 分 も 少 しあります。 今 の 私 なら 前 向 きに 頑 張 っ<br />
てこれからの 試 練 に 立 ち 向 かっていけると 思 います。この 国 では 夢 を 見 つける<br />
こともできたし、 責 任 感 や 努 力 、 感 謝 の 気 持 なども 学 びました。 学 んだことす<br />
べてをこの 先 の 人 生 に 役 立 ってていきたいです。 ペルーに 来 て 私 が 悩 んでた<br />
こと「 何 でペルーに 来 たのか」あの 言 葉 の 答 えを 見 つけることができたと 思 い<br />
ます。もし 日 本 に 帰 る 機 会 があったら、ではなく 絶 対 に 日 本 に 帰 って 私 を 強 く<br />
させてくれた 先 生 に 自 分 の 成 長 した 姿 を 見 せるために 会 いに 行 きたいです。そ<br />
して 感 謝 の 気 持 ち「ありがとう」を 伝 えたいです。これからもこの 言 葉 を 大 切<br />
に、 私 のように 今 悩 んでいる 人 や「 日 本 に 戻 りたい」と 思 っている 人 達 に「 頑<br />
張 ればきっといいことがあるよ」と 伝 えたいです。 最 後 にもう 一 度 あの 言 葉 を<br />
自 分 自 身 にそしてみなさんに 伝 えます。<br />
「 自 分 らしく 前 向 きに、 私 たちに 乗 り 越 えられない 試 練 などない。だから 諦 め<br />
るな。」<br />
名 前 :<br />
マエヒラ ナエ 三 (Maehira Naemi)<br />
国 籍 : ペルー (Perú)<br />
歳 : 17 歳 (17 años)<br />
40 SETIEMBRE <strong>2012</strong> KAIKAN