欧州・ロシア雇用制度一覧(3.0MB) - JETRO

欧 州 ・ロシア 雇 用 制 度 一 覧
2013 年 4 月
日 本 貿 易 振 興 機 構 (ジェトロ)
在 欧 州 ・ロシア 事 務 所
海 外 調 査 部 欧 州 ロシア CIS 課

本 レポートは、 欧 州 主 要 国 及 びロシアの 雇 用 関 連 法 制 度 の 現 状 (2013 年 1 月 末 時 点 )を
一 覧 にまとめたものである。 企 業 と 労 働 者 の 権 利 ・ 義 務 を 規 定 する 法 令 ・ 労 働 規 則 を 所 管
する 政 府 機 関 、 労 働 時 間 ・ 賃 金 ・ 各 種 保 険 制 度 など 雇 用 条 件 全 般 に 関 わる 法 制 度 を 中 心
にとりまとめた。
「 欧 州 各 国 の 雇 用 政 策 の 最 新 動 向 」(2013 年 1 月 )と 共 にご 覧 いただきたい。
目 次
1. 英 国 ................................ 2
2. ドイツ ................................ 7
3. フランス ................................ 9
4. スペイン ................................ 13
5. イタリア ................................ 16
6. オーストリア ................................ 19
7. スイス ................................ 21
8. スウェーデン ................................ 24
9. ポーランド ................................ 26
9. チェコ ................................ 28
10. ハンガリー ................................ 31
11. ルーマニア ................................ 33
12. ロシア ................................ 35
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英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
法
令
・
機
関
等
労 働 関 係 法
( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
慣 習 、 判 例 法 が 中 心 の 英 国 では 数 多 くの 労 働 関 係 法 が 存 在 する。
ビジネス・イノベーション・ 職 業 技 能 省 (Department for Business, Innovation and Skills): 労 働 基 準 ・
労 使 関 係 に 関 する 政 策 などを 扱 う。
衛 生 安 全 委 員 会 (Health and Safety Executive): 衛 生 面 、および、 安 全 面 に 関 する 事 項 を 扱 う。
歳 入 関 税 庁 (HM Revenue and Customs): 源 泉 徴 収 に 関 して 届 出 ( 最 初 の 給 与 支 給 開 始 の4 週 間
前 )。
1996 年 雇 用 権 利 法 〔Employment
Rights Act 1996〕、1999 年 雇 用
関 係 法 〔Employment Relations
Act 1999〕、1992 年 労 働 組 合 労
働 関 係 ( 統 合 ) 法 〔Trade Union
and Labour Relations
(Consolidation) Act 1992〕など
-
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 審 判 所 (Employment Tribunal)や 助 言 斡 旋 仲 裁 局 (ACAS)、 中 央 仲 裁 委 員 会 (Central
Arbitration Committee )がある。
雇 用 主 は、 雇 用 の 条 件 の 詳 細 を 採 用 通 告 書 、 雇 用 契 約 、 就 業 規 則 などにより、 雇 用 開 始 から2ヵ 月
以 内 に 文 書 の 形 で 被 雇 用 者 に 明 示 する 義 務 がある。 管 理 職 や 取 締 役 には 正 式 な 契 約 書 が 作 成 さ
れることが 多 い。
1996 年 雇 用 権 利 法
1996 年 雇 用 審 判 所 法
〔Employment Tribunals Act
1996〕、2004 年 雇 用 関 係 法
〔Employment Relations Act
2004〕
1996 年 雇 用 権 利 法
試 用 期 間 一 般 的 な 試 用 期 間 は3~6ヵ 月 間 。
試 用 期 間 に 関 する 特 別 な 法 規 制
はない
退 職
雇 用 契 約 で 別 途 、 通 告 期 間 が 規 定 されていない 場 合 、 法 定 の 最 低 通 告 期 間 (1 週 間 )が 適 用 され
る。 退 職 届 を 書 面 で 要 求 する 雇 用 契 約 が 取 り 交 わされることもある。
〈 注 意 事 項 〉 退 職 が 自 らの 意 思 に 反 している 場 合 に 被 雇 用 者 は「みなし 解 雇 (Constructive
dismissal)」の 申 し 立 てをする 可 能 性 がある。
解 雇 される 被 雇 用 者 には 通 常 、 契 約 上 及 び 法 定 の 権 利 がある。 下 記 1または2の 条 件 を 満 たし、か
つ 適 正 な 手 続 きを 経 た 場 合 のみ 公 正 解 雇 と 認 められ、それ 以 外 の 場 合 には 解 雇 には 公 正 解 雇 、
不 公 正 解 雇 とみなされるため、。 解 雇 に 際 しては 法 律 アドバイスを 受 けることが 望 ましい。
公 正 解 雇 (dismissal)とみなされる 理 由 :
1. 業 務 遂 行 不 良 (incapability)、 非 違 行 為 (misconduct)
2.リダンダンシー( 余 剰 人 員 整 理 )
リダンダンシーには 以 下 の2 種 類 がある。
(a)90 日 以 内 に20 人 以 上 の 規 模 を 伴 う「 集 団 余 剰 人 員 整 理 (Collective redundancy)」
(b)「 個 別 余 剰 人 員 整 理 (Individual redundancy)」
1996 年 雇 用 権 利 法
雇
用
条
件
解 雇
1.の 理 由 で 解 雇 する 場 合 、 雇 用 主 は、 状 況 改 善 のための3 回 の 面 談 、 書 面 警 告 、 最 終 懲 戒 審 理
(full disciplinary hearing)の 開 催 、 結 果 の 通 告 といった 懲 戒 手 続 (disciplinary procedure)を 実 施 す
る 必 要 がある。
〈 注 意 事 項 〉 面 談 においては、 雇 用 主 は 面 談 録 を 作 成 し、 被 雇 用 者 にコピーを 渡 す。 被 雇 用 者 には
不 服 申 立 てと、すべての 面 談 に 同 行 者 を 伴 う 権 利 がある。 健 康 状 態 に 起 因 する 就 労 不 能 に 対 して
は、 最 大 限 の 配 慮 が 必 要 である。
2.の 理 由 で 解 雇 する 場 合 、a,bどちらの 場 合 でも、 雇 用 主 は 次 のような 不 公 正 解 雇 (unfair
dismissal)の 事 例 とならないよう 適 正 な 手 続 きを 取 る 必 要 がある。これらの 手 続 きを 怠 ると 不 公 正 解
雇 (unfair dismissal)とみなされる。
(i)リダンダンシー 対 象 のすべての 被 雇 用 者 に 対 し 事 前 協 議 を 行 わなうければならない。 事 前 の 協
議 がない 場 合 、 保 護 裁 定 (protective award)を 求 めて 雇 用 審 判 所 (Employment Tribunal)への 申 し
立 てが 行 われる 可 能 性 がある。
(ii) 対 象 者 の 選 定 は 公 正 かつ 理 にかなった 方 法 で 解 雇 対 象 者 を 選 定 する。 行 われなければならな
い。
(2) 剰 員 整 理 手 当 て(Redundancy pay)を 支 払 う。
(i)3 万 ポンド 未 満 の 解 雇 手 当 ては 非 課 税 となる。 剰 員 整 理 手 当 てには(a) 契 約 に 基 づく 剰 員 整 理
手 当 て(Contractual redundancy pay)と(b) 法 定 剰 員 整 理 手 当 て(Statutory Redundancy Pay:
SRP)の2 種 類 がある。
(a) 契 約 に 基 づく 剰 員 整 理 手 当 てに 関 して、 雇 用 契 約 はSRPを 上 回 る 金 額 を 提 示 することができる
が、SRPを 下 回 ってはならない。
(b)SRPには、2 年 以 上 の 継 続 雇 用 など 諸 条 件 がある。 原 則 として、SRPは 次 のように 算 定 される:
(i)22 歳 未 満 :1 年 の 就 業 につき1 週 間 分 の 給 与 の 半 額
(ii)22~40 歳 :1 年 の 就 業 につき1 週 間 の 給 与 の 全 額
(iii)41 歳 以 上 :1 年 の 就 業 につき1 週 間 の 給 与 の1.5 倍 の 金 額
〈 注 意 事 項 〉 算 定 期 間 は 最 長 20 年 で、 算 定 に 使 われる1 週 間 の 給 与 の 上 限 額 は2013 年 1 月 現 在 、
430ポンド、SRPの 上 限 額 は1 万 2,900ポンドとなっている。
不 公 正 解 雇 (unfair dismissal):
被 雇 用 者 は、 上 記 1,2 以 外 の 理 由 または 適 正 な 手 続 きを 経 ずに 解 雇 された 場 合 、 雇 用 審 判 所 に 不
公 正 解 雇 の 訴 えを 起 こすことができる。
提 訴 に 年 齢 制 限 は 存 在 しない。
通 常 、 被 雇 用 者 は2 年 間 の 雇 用 期 間 (2012 年 4 月 5 日 以 前 に 採 用 された 場 合 や 北 アイルランドでの
雇 用 の 場 合 は1 年 間 )の 後 に 訴 えを 起 こすことが 可 能 となるが、 不 公 正 解 雇 とみなされた 場 合 には
雇 用 期 間 に 関 係 なく 提 訴 可 能 。
提 訴 は 解 雇 から3ヵ 月 以 内 に 行 われなくてはならない。
雇 用 審 判 所 は 補 償 (compensation)、 復 職 (reinstatement)、 再 雇 用 斡 旋 (re-engagement)を 裁 定
する。
〈 注 意 事 項 〉 補 償 の 上 限 は2013 年 1 月 現 在 、7 万 2,300ポンド。
1996 年 雇 用 権 利 法
1992 年 労 働 組 合 労 働 関 係 ( 統
合 ) 法
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英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
雇
用
条
件
労
働
時
間
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
労 働 時 間
残 業 の 取 り 扱 い
法 律 上 、 規 定 はない。 定 年 制 を 導 入 する 場 合 、 一 定 の 年 齢 で 業 務 遂 行 能 力 が 低 下 するなど、 客 観
的 に 正 当 であることを 証 明 する 必 要 がある。 根 拠 のない 定 年 は 年 齢 に 対 する 差 別 ( 賠 償 額 に 上 限
なし)となるため、 通 常 は 定 めない。
労 働 組 合 に 加 入 する 権 利 は 被 雇 用 者 に 保 障 されているが、 組 合 への 加 入 は 任 意 である。 労 働 者 を
21 名 以 上 雇 用 する 雇 用 主 には、 労 働 組 合 を 承 認 し、 労 働 組 合 による 団 体 交 渉 に 応 じる 義 務 があ
る。
成 人 労 働 者 (Adult Workers、18 歳 以 上 ):
1. 法 定 労 働 時 間 ( 残 業 を 含 む)の 上 限 は1 週 当 たり 平 均 48 時 間 だが、 例 外 も 認 められ、 当 事 者 の 合
意 によって48 時 間 を 超 過 する 労 働 も 可 能 (ただし、 航 空 機 乗 務 員 、3.5トンを 超 えるトラック 運 転 手 な
ど 認 められない 職 種 がある)。1 週 当 たりの 労 働 時 間 は、 通 常 17 週 の 期 間 ( 基 準 期 間 =reference
period)を 基 準 に 各 週 を 平 均 して 算 定 する。
2. 成 人 労 働 者 には 次 の 権 利 が 認 められている:
(i) 連 続 して6 時 間 を 超 えて 労 働 する 場 合 、20 分 の 休 憩 。
(ii) 労 働 日 と 労 働 日 の 間 に 最 低 11 時 間 の 休 息 。
(iii)1 週 間 に 一 度 、 連 続 24 時 間 の 休 息 。または2 週 間 に 一 度 、 連 続 48 時 間 の 休 息 。
2010 年 平 等 法 〔Equality Act
2010〕、2006 年 雇 用 平 等 ( 年 齢 )
規 則 〔The Employment Equality
(Age) Regulations 2006〕
1992 年 労 働 組 合 労 働 関 係 ( 統
合 ) 法
若 年 労 働 者 (Young Workers、18 歳 未 満 かつ 学 卒 年 齢 以 上 ※):
1998 年 労 働 時 間 規 則
1.1 日 8 時 間 、または 週 40 時 間 を 超 えて 働 くことは 認 められない( 様 々な 厳 格 な 条 件 を 満 たしている
〔The Working Time Regulations
場 合 のみ 認 められる)。
1998〕
2. 若 年 労 働 者 は 次 の 権 利 が 認 められている:
(i)4 時 間 30 分 を 超 える 労 働 の 場 合 に30 分 の 休 憩 。
(ii) 労 働 日 と 労 働 日 の 間 に 最 低 12 時 間 の 休 息 。
(iii)1 週 間 のうち、 最 低 48 時 間 の 休 息 。
※ 学 卒 年 齢 以 上 とは、15 歳 以 上 、かつイングランドとウエールズでは 義 務 教 育 年 齢 (compulsory
school age) 以 上 、 スコットランドでは 就 学 年 齢 (school age) 以 上 。
〈 注 意 事 項 〉 交 替 制 、 深 夜 勤 務 に 関 する 規 制 があり、 考 慮 に 入 れなくてはならない。 一 般 的 な 労 働
時 間 は1 週 35~40 時 間 。このほかに 通 常 1 時 間 の 昼 食 時 間 、の 他 に 必 要 とされる 休 憩 時 間 が 付 与 さ
れる。さらに 労 働 時 間 は 医 師 など 一 部 業 種 では 異 なることがある。
悪 天 候 や 交 通 機 関 の 運 休 ・ストライキなどによる 遅 刻 、 欠 勤 があっても、その 時 間 を 有 給 にする 義 務
はない。
雇 用 契 約 で 規 定 されている 時 間 を 超 える 労 働 を 時 間 外 勤 務 ( 超 勤 、 残 業 など)と 呼 び、 雇 用 契 約 に
時 間 外 勤 務 労 働 に 応 じる 旨 記 載 されている 場 合 のみ、 時 間 外 勤 務 に 応 じる 義 務 がある。その 場
合 、 通 常 は 法 定 労 働 時 間 ( 週 平 均 48 時 間 )を 超 えてはならない。 通 常 、 雇 用 契 約 に 記 載 されていな
ければ、 雇 用 主 と 被 雇 用 者 間 の 問 題 である。しかし、 法 定 労 働 時 間 を 超 えて 働 く 場 合 は、あらかじ
めサイン 入 り 書 面 で 労 働 時 間 超 勤 に 関 する 取 り 決 めがされていを 行 われなければならない。さら
に、 時 間 外 労 働 超 勤 手 当 ては 最 低 賃 金 水 準 を 下 回 ってはならない。 管 理 職 スタッフには 超 勤 手 当
てが 支 給 されないことが 多 い。 非 管 理 職 スタッフまたは 現 業 職 の 超 勤 手 当 ては 通 常 、50%の 割 増 。
1998 年 労 働 時 間 規 則
休
暇
制
度
フレキシブル・ワーク
休 暇 制 度 全 般
病 欠
育 児 ・ 介 護 中 の 被 雇 用 者 でその 雇 用 主 の 下 で26 週 以 上 働 いた 者 は、フレキシブルワークの 申 請 が
可 能 。
育 児 ・ 介 護 中 とは、16 歳 未 満 の 子 供 ( 障 がい 児 の 場 合 は18 歳 未 満 )を 育 てているか 障 がい 者 手 当 て
受 給 資 格 保 持 者 の 介 護 をしており、 過 去 12カ 月 以 内 に 他 社 でフレキシブルワークの 申 請 をしてい 2002 年 雇 用 法 〔Employment Act
ないもの。
2002〕
「フレキシブルワーク」の 形 態 :
2002 年 フレキシブル 労 働 ( 手 続 き
(i)パートタイム:(1 週 間 当 たり 労 働 日 を 減 らす、 等 )
要 件 ) 規 則 〔The Flexible
(ii)フレックス・タイム: 働 く 時 間 を 選 択 する( 通 常 コア 時 間 帯 が 設 けられる)
Working (Procedural
(iii) 年 間 労 働 時 間 契 約 制 (annualised hours):1 年 間 で 働 く 時 間 を 選 択 する
Requirement) Regulations 2002〕
(iv) 圧 縮 労 働 時 間 制 (compressed hours):1 日 当 たりは 長 時 間 で、 少 ない 日 数 働 く
2002 年 フレキシブル 労 働 ( 適 格 ・
(v) 時 差 出 勤 ・ 終 業 (staggered hours): 出 勤 ・ 休 憩 ・ 終 業 時 間 を 通 常 から 変 更 する
苦 情 ・ 救 済 ) 規 則
(vi)ジョブ・シェアリング:1 人 分 として 割 り 当 てられた 労 働 時 間 を 他 者 と 分 担 する
〔The Flexible Working
(vii) 在 宅 勤 務 : 自 宅 で 就 業 する
(Eligibility Complaints and
Remedies) Regulations 2002〕
〈 注 意 事 項 〉 雇 用 主 は 以 下 の 理 由 の 場 合 拒 否 できる。 事 業 へのダメージとなる 追 加 コストが 発 生 す
る、 顧 客 ニーズに 応 えられなくなる、 人 員 の 再 配 置 が 困 難 な 場 合 など。 拒 否 された 被 雇 用 者 は、 不
服 申 し 立 て、または 訴 訟 を 起 こす 権 利 がある。
1. 被 雇 用 者 は 最 低 5.6 週 間 の 有 給 休 暇 を 取 る 権 利 がある。ただし、 法 定 有 給 休 暇 の 年 間 上 限 は28
日 。
2.パートタイム 従 業 員 は 比 例 配 分 ベースで 同 等 の 休 暇 を 取 得 する 権 利 がある。
3. 法 的 にはバンクホリデー、 公 休 日 (8 日 )は 有 給 休 暇 の 対 象 とはならない。
4.バンクホリデー、 公 休 日 に 労 働 した 場 合 に 自 動 的 により 高 い 賃 金 を 受 け 取 る 権 利 が 生 じることは
ない。
5. 法 定 の 最 小 限 の 休 日 以 外 に 雇 用 主 が 設 定 する 休 日 について、 雇 用 主 は 独 自 の 規 則 を 設 定 す
る 権 利 がある。
6. 交 通 ストなどにより 通 勤 が 困 難 が 予 想 される 場 合 、 雇 用 主 は 事 前 に( 休 暇 期 間 の2 倍 の 通 知 期
間 : 休 暇 1 日 は 通 知 2 日 ) 被 雇 用 者 に 有 給 休 暇 をとるよう 要 請 することができる。
1. 一 定 の 基 準 を 満 たした 場 合 、 法 定 傷 病 手 当 て(Statutory Sick Pay:SSP)が 支 給 される。 企 業 の
疾 病 手 当 ては 任 意 だが、 基 準 を 満 たせば 支 給 されることが 多 い。 連 続 8 日 間 以 上 の 病 欠 には、 医
者 の 診 断 書 が 必 要 。
2. 雇 用 契 約 を 結 ぶ 被 雇 用 者 は 次 の 条 件 を 満 たせば 最 長 28 週 間 までSSPを 受 け 取 ることができる。
(i) 週 末 、バンクホリデー、 通 常 労 働 をしない 日 も 含 んで4 日 以 上 連 続 で 病 気 を 患 い;
(ii)8 週 間 平 均 で 週 給 107ポンド 以 上 の 給 与 を 受 け 取 っている。
3. 複 数 の 会 社 の 被 雇 用 者 となっている 場 合 、それぞれの 雇 用 主 からSSPを 受 け 取 ることができる。
4. 標 準 的 なSSPは 週 85.85ポンド。
1998 年 労 働 時 間 規 則
1992 年 社 会 保 障 管 理 法 〔Social
Security Administration Act
1992〕、
1982 年 法 定 疾 病 手 当 て( 一 般 )
規 則 〔The Statutory Sick Pay
(General) Regulations 1982〕、
1992 年 社 会 保 障 拠 出 給 付 法
〔Social SecurityContributions
and Benefits Act 1992〕、
1991 年 法 定 疾 病 手 当 て 法
〔Statutory Sick Pay Act 1991〕
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英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
休
暇
制
度
出 産 休 暇 、 給 付
(Maternity Leave, Pay)
父 親 の 育 児 休 暇 、 給 付
(Paternity Leave, Pay)
妊 娠 中 の 被 雇 用 者 には、 出 産 前 ケアのための 休 暇 、 出 産 休 暇 、 出 産 給 付 、 不 公 正 な 扱 い・ 解 雇 か
らの 保 護 、の4つの 主 要 な 権 利 がある。
1. 出 産 前 ケア 休 暇
すべての 妊 産 婦 は、 雇 用 期 間 の 長 さに 関 わらず、 医 師 の 診 察 など、 出 産 前 ケアのための 必 要 な 範
囲 で 休 暇 を 取 得 する 権 利 がある。 休 暇 期 間 中 は 通 常 の 金 額 の 給 与 が 支 払 わなければならない。 妊
娠 した 被 雇 用 者 は 遅 くとも 出 産 予 定 日 の15 週 以 上 前 に 雇 用 主 に 申 し 出 なくてはいけない。 雇 用 主
は 薬 品 被 ばく、 立 ち 続 けの 仕 事 、 長 時 間 労 働 など 妊 婦 ・ 胎 児 への 危 険 となるようなすべてのリスクか
ら 被 雇 用 者 を 守 る 義 務 がある。また、 妊 娠 関 連 疾 病 の 診 断 が 出 た 被 雇 用 者 は 出 産 予 定 日 の4 週 前
から 法 定 出 産 休 暇 をとらせなくてはいけない。
2. 出 産 休 暇
(1) 要 件
(i) 雇 用 契 約 を 交 わしている( 雇 用 期 間 は 不 問 );
(ii) 出 産 予 定 日 の15 週 間 前 までに 雇 用 主 へ 通 知 ( 求 めがあれば 書 面 )
(2) 権 利
(i) 法 定 の 出 産 休 暇 は52 週 間 ( 標 準 26 週 間 (Ordinary Maternity Leave)と 追 加 26 週 間 (Additional
Maternity Leave));
(ii) 出 産 予 定 日 の11 週 間 前 から 取 得 可 能 。 健 常 な 妊 婦 で 法 定 出 産 休 暇 を 取 得 しない 場 合 でも 産
後 2 週 間 ( 工 場 の 場 合 は4 週 間 )の 休 暇 取 得 義 務 がある。
3. 出 産 給 付
(1) 要 件
(i) 出 産 予 定 の 週 から15 週 間 前 までに 少 なくとも26 週 間 継 続 して 就 労 している;
(ii)8 週 間 平 均 で 週 給 107ポンド 以 上 の 給 与 ( 税 引 前 )を 受 け 取 っている;
(iii)28 日 前 までに 雇 用 主 へ 通 知 ( 求 めがあれば 書 面 );
(iv) 医 師 の 診 断 書 など 妊 娠 を 証 明 するものの 提 出
(2) 権 利
(i) 最 初 の6 週 間 は、 平 均 週 給 の90%( 税 引 前 );
(ii)その 後 の33 週 間 は、135.45ポンドまたは 平 均 週 給 の90%( 税 引 前 )いずれか 低 い 方 を 上 限
< 注 意 事 項 > 被 雇 用 者 は 納 税 者 であり、 国 民 保 険 (National Insurance)に 加 入 している 必 要 あり。
4. 不 公 正 な 扱 い・ 解 雇 からの 保 護
妊 娠 していることを 理 由 に、あるいは 産 休 取 得 を 理 由 に 女 性 を 男 性 よりも 不 利 に 扱 うことは 性 差 別 と
みなされ 違 法 となる。
要 件 を 満 たした 場 合 、( 養 子 縁 組 含 む) 父 親 、またはパートナーは、 育 児 休 暇 、 育 児 給 付 の 対 象 と
なる。
1. 標 準 (Ordinary Statutory Paternity Pay and Leave)
(1) 要 件
(i) 出 産 予 定 の 週 から15 週 間 前 までに 少 なくとも26 週 間 継 続 して 就 労 している( 養 子 の 場 合 は、 養
子 縁 組 までに 少 なくとも26 週 間 継 続 して 就 労 );
(ii)8 週 間 平 均 で 週 給 107ポンド 以 上 の 給 与 ( 税 引 前 )を 受 け 取 っている;
(iii) 出 産 予 定 日 の15 週 間 前 までに 雇 用 主 へ 通 知 ( 求 めがあれば 書 面 ); 休 暇 開 始 日 を 変 更 する 場
合 は、 休 暇 開 始 日 28 日 前 までに 雇 用 主 に 通 知 が 必 要
(iv) 子 供 の 世 話 をするために、 休 暇 が 必 要 ;
(v) 子 供 の 養 育 義 務 がある;
(vi)( 養 子 縁 組 含 む) 父 親 、またはパートナー( 養 子 縁 組 で 育 児 給 付 を 受 給 する 場 合 は 証 書 が 必
要 )
(2) 権 利
・1 週 間 または2 週 間 連 続 の 休 暇 。
( 開 始 日 は、 出 生 日 、 出 生 日 以 降 、 出 産 予 定 の 週 以 降 で 雇 用 主 と 合 意 した 日 のいずれか( 養 子 は、
養 子 縁 組 の 日 、 養 子 縁 組 の 日 以 降 、 養 子 の 英 国 到 着 日 、 到 着 日 以 降 で 雇 用 主 と 合 意 した 日 のい
ずれか)で、 出 生 (または 養 子 縁 組 ) 日 から56 日 以 内 に 終 了 する 必 要 がある。
・ 育 児 休 暇 中 に、 育 児 給 付 として135.45ポンドまたは 平 均 週 給 の90%いずれか 低 い 方 が 支 給 され
る。
2. 追 加 (Additional Paternity Pay and Leave)
追 加 の 父 親 休 暇 は、 母 親 が 出 産 休 暇 権 利 をすべて 消 化 していないときにその 分 を 代 わって 取 得 可
能 とするもの。
(1) 要 件
(i) 被 雇 用 者 パートナーが 仕 事 に 復 帰 ;
(ii) 被 雇 用 者 パートナーが 出 産 予 定 の 週 から15 週 間 前 までに 少 なくとも26 週 間 継 続 して 就 労 してい
る( 養 子 の 場 合 は、 養 子 縁 組 までに 少 なくとも26 週 間 継 続 して 就 労 );
(iii)8 週 間 平 均 で 週 給 107ポンド 以 上 の 給 与 ( 税 引 前 )を 受 け 取 っている;
(iv) 被 雇 用 者 パートナーの 出 産 給 付 、または 養 子 で 給 付 期 間 が、2 週 間 分 以 上 残 っている;
(v) 所 定 の 様 式 により、 被 雇 用 者 パートナーの 出 産 給 付 、 養 子 給 付 が 期 間 途 中 で 終 了 したことを 証
明 ;
(iv) 所 定 の 様 式 により、8 週 間 前 までに 追 加 取 得 を 通 知
< 注 意 事 項 > 雇 用 主 は、 出 生 または 養 子 縁 組 の 証 書 、 被 雇 用 者 パートナーの 雇 用 主 の 連 絡 先 を 入
手 する 権 利 があり、 被 雇 用 者 が 休 暇 に 入 る28 日 前 までに 情 報 を 提 供 しなければ 追 加 休 暇 を 拒 否 で
きる。
(2) 権 利
・2 週 間 から26 週 間 の 追 加 休 暇 。
( 開 始 日 は、 出 生 日 、 養 子 縁 組 の 日 、 養 子 の 英 国 到 着 日 から20 週 以 降 で、 子 供 の 最 初 の 誕 生 日 、
または 養 子 と 生 活 を 始 めてから52 週 で 終 了 する。)
・ 追 加 育 児 給 付 として、135.45ポンドまたは 平 均 週 給 の90%いずれか 低 い 方 が 支 給 される。
( 開 始 日 と 終 了 日 は 追 加 休 暇 に 準 じる。ただし、 終 了 日 は、 母 親 の 出 産 給 付 、または 養 子 給 付 が 終
了 したとみなされる 日 に 終 了 する。)
2002 年 雇 用 法
・Employment Act 2002
1999 年 出 産 ・ 育 児 休 暇 等 に 関 す
る 規 則
〔The Maternity and Parental
Leave etc Regulations 1999〕
1996 年 雇 用 権 利 法
・Employment Rights Act 1996
1999 年 雇 用 関 係 法
・Employment Relations Act
1999
1992 年 社 会 保 障 に 関 する 拠 出 及
び 給 付 法 〔Social Security
Contribution and benefits act
1992〕
1986 年 法 定 産 休 手 当 て( 一 般 )
規 則 〔The Statutory Maternity
Pay (General) Regulations 1986〕
2010 年 平 等 法 〔Equality Act
2010〕
2006 年 就 業 家 族 法 〔Work and
Family Act 2006〕、
1999 年 出 産 ・ 育 児 休 暇 等 に 関 す
る 規 則 〔The Maternity and
Parental Leave etc Regulations
1999〕
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英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
親 として 必 要 な 場 合 、 扶 養 家 族 に 関 わることなど 緊 急 時 に 対 処 する 場 合 、 陪 審 員 など 公 的 義 務 を
果 たす 場 合 などに、 無 給 の 休 暇 を 取 得 する 権 利 がある。
1. 親 として 必 要 な 場 合
(1) 要 件
(i)1 年 以 上 勤 務 ;
(ii) 子 供 の 出 生 、 養 子 縁 組 証 明 に 親 として 名 前 が 記 載 されている;
(iii) 親 としての 義 務 を 果 たす 予 定 がある;
(iv) 派 遣 職 員 または 契 約 社 員 などではない;
(v) 子 供 が5 歳 未 満 である( 特 別 な 場 合 は18 歳 未 満 )
(2) 権 利
(i)( 養 子 を 含 む) 子 供 1 人 当 たり13 週 間 (2013 年 3 月 8 日 より18 週 間 に 拡 大 )
(ii) 子 供 が 障 がい 者 手 当 て 受 給 資 格 保 持 者 の 場 合 、18 週 間
< 注 意 事 項 > 雇 用 主 が 変 更 に 同 意 しない 限 り、1 年 間 に 取 得 できる 上 限 は4 週 間
休
暇
制
度
特 別 休 暇 (Compassionate
Leave)
2. 扶 養 家 族 に 関 わることなど 緊 急 時 に 対 処 する 場 合
( 法 律 上 の 定 めはないが、 通 常 1~2 日 間 )
・ 扶 養 家 族 のほか、 身 寄 りなく 近 所 で1 人 暮 らしをする 老 人 など 緊 急 的 に 被 雇 用 者 の 支 援 を 必 要 と
するものも 含 まれる 可 能 性 がある。
・「 緊 急 時 」とは 被 雇 用 者 の 助 けや 保 護 に 依 存 する 者 に 関 わる 予 期 せぬ、あるいは 突 然 の 問 題 。 限
定 されるものではないが、 次 のようなケースがある:
(i) 扶 養 家 族 の 病 気
(ii) 扶 養 家 族 の 負 傷 ・ 暴 行 被 害
(iii) 扶 養 家 族 の 出 産
(iv) 予 期 せぬ 混 乱 やアレンジがうまくいかないことで 扶 養 家 族 のケアができない 場 合 の 対 処
(v) 学 業 中 に 子 供 に 発 生 した 予 期 せぬ 事 故 への 対 処
(vi) 扶 養 家 族 の 死
1996 年 雇 用 権 利 法
3. 公 的 義 務 を 果 たす 場 合
・ 陪 審 員 (jury)、 治 安 判 事 (magistrate)、 教 育 関 連 、 保 健 関 連 など
< 注 意 事 項 > 公 的 義 務 の 場 合 、 有 給 としている 企 業 が 多 い。
独 立 していて、 雇 用 主 から 労 働 協 議 先 として 承 認 されている 労 働 組 合 代 表 は、 次 のような 場 合 に 有
給 休 暇 を 取 得 できる。
(i) 労 使 協 議
(ii) 組 合 員 の 懲 罰 、 苦 情 手 続 き 支 援
(iii) 余 剰 人 員 整 理 、 事 業 売 買 など、 組 合 員 に 影 響 がある 事 項 の 協 議
< 注 意 事 項 > 労 働 組 合 同 士 の 会 合 に 参 加 する 場 合 などは 無 給 となる。
兵 役 - -
賃
金
等
最 低 賃 金
2012 年 10 月 1 日 以 降 の 最 低 賃 金 ( 時 給 )は、 年 齢 21 歳 以 上 6.19ポンド、18~20 歳 4.98ポンド。18 歳
未 満 3.68ポンド。
1998 年 全 国 最 低 賃 金 法
〔National Minimum Wage Act
1998〕
2008 年 雇 用 法 〔Employment Act
2008〕
時 間 外 手 当 て
時 間 外 手 当 ては、 最 低 賃 金 水 準 を 下 回 ってはならない。 特 に 法 律 上 の 定 めはないが、 割 増 率 は 一
般 的 に 平 日 労 働 が50%、 休 日 労 働 が100%。 管 理 職 スタッフには 通 常 支 給 されない。
-
ボーナス
退 職 金
諸 税
法 律 上 の 義 務 はないが、ボーナスの 支 給 は 一 般 化 しつつある。 支 給 額 は 会 社 の 業 績 や 被 雇 用 者
の 勤 務 成 績 によって 決 まる。セールスマンなどへは、 販 売 成 績 に 応 じたコミッション 制 が 採 用 されて
いる。
退 職 金 の 支 給 に 関 しては、 法 律 上 の 義 務 はなく、 支 給 額 は 職 種 、 被 雇 用 者 の 勤 務 成 績 、 勤 続 年 数
などに 左 右 される。 例 えば 算 出 方 法 は、 勤 続 年 数 ×1 週 間 相 当 分 の 給 与 、 勤 続 年 数 ×1ヵ 月 相 当 分 -
の 給 与 などというように、 大 きく 異 なる。
所 得 税 は、 国 民 保 険 と 共 に 源 泉 徴 収 される。2013 年 4 月 6 日 より、 歳 入 関 税 庁 オンラインシステム
(Real Time Information(RTI))を 通 じた 申 告 が 必 要 となる。
-
1988 年 所 得 税 ・ 法 人 税 法
〔Income Corporation Taxes Act
1988〕
付
加
給
付
食 事 手 当 て 食 券 や 昼 食 手 当 てを 支 給 する 雇 用 主 は 減 少 しつつある。 社 員 食 堂 を 設 置 するところもある。 -
通 勤 手 当 て 通 勤 手 当 て・ 補 助 は 減 少 しつつある。 -
その 他 厚 生 諸 制 度
生 命 保 険 、 健 康 保 険 、 医 療 保 険 などの 保 険 への 加 入 がある。 公 用 車 を 提 供 する 会 社 は 減 少 しつつ
ある。
-
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各
種
保
険
英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 保 険
雇 用 主 は 勤 務 中 の 傷 病 を 対 象 とする 労 災 保 険 に 加 入 する 義 務 がある( 事 業 者 責 任 強 制 保 険 :
ELCI)
1969 年 事 業 者 責 任 ( 強 制 保 険 )
法 〔Employers' Liability
(Compulsory Insurance) Act
1969〕
1998 年 事 業 者 責 任 ( 強 制 保 険 )
規 則 〔Employers' Liability
(Compulsory Insurance)
Regulations 1998〕
社 会 保 険
1.16 歳 以 上 の 被 雇 用 者 で 一 定 以 上 の 所 得 水 準 のある 者 は 社 会 保 険 料 (National Insurance
Contributions:NIC)の 支 払 いが 求 められる。
2. 年 7,605ポンドを 超 える 収 入 から 源 泉 徴 収 の 義 務 があり、 所 得 水 準 により 支 払 額 は 変 わる。
以 下 、2012/13 税 制 年 度 (4~3 月 )に 適 用 されるレートの 例 :( 加 入 クラスがクラス1 属 性 Aの 場 合 。ク
ラス1( 被 雇 用 者 )は 保 険 加 入 者 の 属 性 でA~E、J、Lの7 段 階 に 分 かれている。)
(i) 週 当 たりの 収 入 額 が146.01~817ポンドまでの 被 雇 用 者 は 収 入 の12%を 支 払 う。
(ii) 週 当 たりの 収 入 額 が817ポンド 超 の 被 雇 用 者 はさらに 収 入 の2%を 追 加 的 に 支 払 う。
1992 年 社 会 保 障 拠 出 給 付 法
(iii) 雇 用 主 のNIC 負 担 比 率 は13.8%。
2001 年 社 会 保 障 規 則 〔The
4. 次 の 手 当 てや 金 額 を 取 得 するには 被 雇 用 者 (あるいは 場 合 によってはその 配 偶 者 やシビルパー Social Security Regulations
トナー)のNIC 支 払 いが 必 要 である:
2001〕
(i) 拠 出 制 求 職 者 手 当 て(Contribution based Jobseeker's Allowance、クラス1のみ)
2002 年 国 民 保 険 料 法
(ii) 傷 病 休 業 給 付 (Incapacity Benefit、 傷 病 により 長 期 間 働 けない 場 合 )
〔National Insurance
(iii) 拠 出 制 雇 用 および 生 活 補 助 手 当 て(Contribution based Employment and Support Allowance Contributions Act 2002〕
(ESA))
(iv) 公 的 年 金 (State Pension)
(v) 追 加 年 金 (Additional State Pension、クラス1のみ)
(vi) 一 人 親 手 当 て(Widowed Parents' Allowance)
(vii) 遺 族 手 当 て(Bereavement Allowance)
(viii) 死 亡 一 時 金 (Bereavement Payment)
そ
の
他
雇 用 均 等
性 別 、 人 種 ( 肌 の 色 、 国 籍 、 民 族 )、 配 偶 者 の 有 無 、 宗 教 、 性 的 指 向 、 年 齢 あるいは 性 転 換 をしたこ
とに 基 づいて 被 雇 用 者 を 差 別 的 に 扱 うことは 違 法 である。さらに 身 体 障 害 に 基 づく 差 別 も 違 法 とな
る。
告 訴 人 が 被 雇 用 者 かどうかにかかわらず 雇 用 差 別 を 申 し 立 てることができる。 例 えば、 就 職 面 接 を
したが 人 種 、 性 別 あるいは 障 害 を 理 由 に 採 用 されなかった 場 合 、その 会 社 の 採 用 方 法 をめぐり 差
別 の 訴 えが 起 こされる 可 能 性 がある。
〈 注 意 事 項 〉 差 別 に 対 する 賠 償 額 に 上 限 はない。
助 言 斡 旋 仲 裁 局 (ACAS)は 労 使 関 係 について 行 為 準 則 (code of practice)を 定 めている。 雇 用 主 と
被 雇 用 者 が 行 為 準 則 に 従 えなかった 場 合 に 雇 用 審 判 所 は 賠 償 金 額 を25%までの 範 囲 で 増 減 する
裁 量 を 持 つ。
2010 年 平 等 法
懲 戒 ・ 苦 情 処 理 に 関 する
法 定 手 続 き
情 報 ・コンサルテーション
に 関 する 権 利
贈 収 賄 防 止
・ 懲 戒 手 続 き(Disciplinary Procedure)
雇 用 主 は 被 雇 用 者 の 不 正 行 為 を 疑 う 理 由 を 書 面 にて 提 示 しなくてはならない。 被 雇 用 者 は 招 きに
応 じて 懲 罰 会 議 に 出 席 しなくてはならないが、その 際 は 職 場 の 同 僚 、 労 働 組 合 の 代 表 あるいは 幹
部 を 随 行 させる 法 定 の 権 利 を 持 つ。 会 議 の 後 、 雇 用 主 は 被 雇 用 者 に 対 して 書 面 にて 決 定 を 通 知 し
なくてはならない。 決 定 に 不 服 の 場 合 、 被 雇 用 者 は 控 訴 することができる。
・ 苦 情 処 理 手 続 き(Grievance Procedure)
同 一 賃 金 、 差 別 、 余 剰 人 員 整 理 、 産 休 など 法 定 の 雇 用 上 の 諸 権 利 に 関 して 被 雇 用 者 が 苦 情 を 申
し 立 てる 制 度 。みなし 解 雇 (constructive dismissal)の 事 例 や 被 雇 用 者 が 雇 用 主 から 不 当 な 扱 いを
受 けていると 感 じるときなどに 利 用 される。 被 雇 用 者 はまた 会 議 に 随 行 員 を 伴 う 権 利 、 控 訴 する 権
利 を 持 つ。
1. 被 雇 用 者 は 雇 用 主 に 対 し、 勤 務 先 の 組 織 ( 会 社 )における 諸 事 項 について 情 報 提 供 あるいは 協
議 する 機 会 を 求 める 権 利 がある。ただし、 被 雇 用 者 数 50 人 以 上 の 組 織 に 適 用 される。
2. 権 利 を 規 定 する 規 則 (Regulation)は 雇 用 主 が 被 雇 用 者 に 対 し 情 報 提 供 ・ 協 議 する 方 法 を 規 定 し
ない。 情 報 提 供 ・ 協 議 は、 最 低 従 業 員 の10%( 但 し 最 小 15 人 、 最 大 2,500 人 )による 情 報 提 供 ・ 協 議
に 関 する 取 り 決 めを 求 めた 正 式 な 書 面 による 要 求 、あるいは 雇 用 主 側 が 協 議 を 求 めた 場 合 、に 行
われる。
ただし、 次 の 場 合 には、 書 面 なしでも 協 議 が 必 要 となる。
・90 日 以 内 に20 人 以 上 のリダンダンシー( 余 剰 人 員 整 理 )
・ 事 業 の 売 買
・ 年 金 制 度 の 変 更
企 業 は、 贈 収 賄 を 防 止 するために 機 能 する 十 分 な 手 続 きを 定 める 必 要 がある。 定 めていない 場 合 、
あるいは 十 分 でない 場 合 、 被 雇 用 者 (および 関 係 人 ( 企 業 のために 業 務 を 行 う 者 ))の 行 為 につい
て、 企 業 が 責 任 を 問 われる 可 能 性 がある。 個 人 は 最 長 10 年 の 禁 固 刑 、 企 業 は 無 制 限 の 罰 金 に 加
え、 公 共 入 札 から 排 除 されるおそれがある。また、 訴 追 された 場 合 、 社 会 的 評 価 の 低 下 により 引 き
起 こされる 損 害 を 認 識 する 必 要 がある。
2004 年 雇 用 関 係 法
2008 年 雇 用 法
〔Employment Act 2008〕
助 言 斡 旋 仲 裁 局 「 行 為 準 則 」
〔ACAS Code of Practice〕
2004 年 従 業 員 への 情 報 提 供 と
従 業 員 との 協 議 に 関 する 規 則
〔The Information and
Consultation of Employees
Regulations 2004〕
2010 年 贈 収 賄 法 〔Bribery Act
2010〕、2006 年 公 共 契 約 規 則
〔The Public Contracts
Regulations 2006〕
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法 ( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機 関 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
ドイツの 雇 用 制 度 一 覧
基 本 法 ( 憲 法 )の 下 、 労 働 法 という 一 つの 体 系 だった 法 律 はなく、 労 働 契 約 については 民 法
が 根 拠 法 となるが、その 他 案 件 に 応 じ 労 働 時 間 法 、 解 雇 保 護 法 、 母 性 保 護 法 、 職 場 保 護 法
など 多 くの 関 連 法 規 が 存 在 する。
州 法 に 基 づき 定 められた 営 業 監 督 官 が、 各 法 律 及 びそれに 基 づく 法 規 命 令 が 遵 守 されるよ
う 監 督 を 実 施 。 安 全 衛 生 については、 州 政 府 の 労 働 保 護 監 督 官 に 加 え、 労 災 保 険 組 合 の 監 各 州 法
督 官 が 指 導 等 を 実 施 。 届 出 機 関 : 労 働 局 、 社 会 保 険 局 、 雇 用 責 任 保 険 組 合 など。
労 使 間 の 紛 争 は 州 および 連 邦 レベルでの 労 働 裁 判 所 が 司 法 判 断 する( 三 審 制 )。 労 使 紛 争
の 約 90%は 和 解 で 解 決 する。
基 本 法 、 民 法 、 労 働 時 間 法 、
解 雇 保 護 法 、 母 性 保 護 法 、
職 場 保 護 法 、 連 邦 休 暇 法 、な
ど
労 働 裁 判 所 法
(Arbeitgerichtgesetz)
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
通 常 、 雇 用 主 と 被 雇 用 者 間 で 書 面 による 契 約 が 締 結 される。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
試 用 期 間
3~6ヵ 月 の 試 用 期 間 を 設 定 するのが 一 般 的 。 雇 用 主 側 が 適 性 なしと 判 断 した 場 合 、2 週 間 の
予 告 期 間 で 解 雇 することができる。また、 被 雇 用 者 からも2 週 間 の 予 告 期 間 で 試 用 期 間 の 終
了 とともに 雇 用 契 約 の 終 了 ( 退 職 )を 申 し 出 ることもできる。 試 用 期 間 を 設 定 する 場 合 は 雇 用
契 約 に 明 記 する 必 要 がある。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
退 職
被 雇 用 者 より 契 約 終 了 を 申 し 出 る 場 合 、 予 告 期 間 を 遵 守 する 必 要 がある。 契 約 終 了 日 は15
日 または 月 末 で、 予 告 期 間 は4 週 間 である( 勤 務 期 間 に 応 じて 変 動 することはない)。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
雇
用
条
件
解 雇
(1)10 名 を 超 える 被 雇 用 者 を 雇 用 している 事 業 所 においては、 解 雇 される 被 雇 用 者 が6ヵ 月
以 上 中 断 することなく 勤 務 している 場 合 、 解 雇 保 護 法 の 対 象 となる。 解 雇 通 知 に 際 しては、
予 告 期 間 を 遵 守 し、 解 雇 理 由 を 明 示 する 必 要 がある。また、 労 使 協 議 会 が 存 在 する 事 業 所
においては、 雇 用 主 は 解 雇 する 旨 、 労 使 協 議 会 に 事 前 に 書 面 で 通 知 しなければならない。
労 使 協 議 会 は、それに 対 し 懸 念 を 表 明 したり、 特 定 の 条 件 において 異 義 を 申 し 立 てることが
できる。 労 使 協 議 会 が 異 議 を 申 し 立 て、さらに 被 雇 用 者 が 告 訴 した 場 合 、 労 働 裁 判 所 におけ
る 手 続 きが 終 了 するまで、 雇 用 主 は 雇 用 を 継 続 しなければならない。
(2) 解 雇 事 由 は、 次 のうち 少 なくともどれか 一 つに 基 づくものである 必 要 がある。1 当 人 の
適 性 ・ 能 力 の 不 足 、 長 期 にわたり 治 癒 の 見 込 みのない 傷 病 など、2 当 人 の 行 動 ( 違 反 行 為 、
成 績 不 振 、 勤 務 態 度 など)、3 差 し 迫 った 経 営 上 の 必 要 性 。 特 に、 経 営 上 の 必 要 性 を 理 由 と
した 解 雇 の 場 合 、 解 雇 による 影 響 が 比 較 的 少 ない 者 を 選 抜 する 必 要 がある( 年 齢 、 勤 務 年
数 、 配 偶 者 ・ 子 供 に 対 する 責 任 の 有 無 を 考 慮 する)。
(3) 以 下 の 場 合 、 解 雇 は 禁 じられている。1 母 性 保 護 法 による 保 護 を 受 けている 者 ( 妊 娠
中 および 産 後 4ヵ 月 間 ないし 育 児 休 暇 中 の 職 員 )、2 兵 役 ないしその 代 替 の 社 会 奉 仕 に 従
事 している 者 、3 労 使 協 議 会 メンバー、4 重 度 の 障 害 者
(4) 解 雇 に 際 しては、 予 告 期 間 を 遵 守 する 必 要 がある。 予 告 期 間 は 勤 務 年 数 に 応 じて 変 動
する。 解 雇 は 月 末 付 となる( 勤 続 年 数 2 年 未 満 の 場 合 は 解 雇 月 の15 日 までに 通 知 すれば 良
い。)。
(5) 予 告 期 間 は 以 下 のとおり。2 年 未 満 :4 週 間 ( 解 雇 月 の15 日 も 可 )、2 年 以 上 5 年 未 満 :1ヵ
月 、5 年 以 上 8 年 未 満 :2ヵ 月 、8 年 以 上 10 年 未 満 :3ヵ 月 、10 年 以 上 12 年 未 満 :4ヵ 月 、12 年 以
上 15 年 未 満 :5ヵ 月 、15 年 以 上 20 年 未 満 :6ヵ 月 、20 年 以 上 :7ヵ 月
民 法 (Buergerliches
Gesetzbuch)、 解 雇 保 護 法
(Kuendigungsschutzgesetz)、
母 性 保 護 法
(Mutterschutzgesetz)、 職 場
保 護 法
(Arbeitsplatzschutzgesetz)、
社 会 奉 仕 法
(Zivildienstgesetz)、 重 度 障
害 者 法
(Schwerbehindertengesetz)
定 年
「 年 金 受 給 開 始 時 点 で 雇 用 関 係 が 自 動 的 に 終 了 する」と 規 定 するのが 一 般 的 。 契 約 や 労 働
協 約 に 規 定 がない 場 合 は 通 常 の 解 雇 ・ 退 職 の 手 続 きが 必 要 。
-
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
労 働 組 合 は 産 業 分 野 別 に 組 織 されており、 加 入 は 任 意 である。 労 働 組 合 と 当 該 産 業 の 雇 用
主 団 体 間 で 締 結 される 労 働 協 約 は、 連 邦 労 働 省 が 一 般 的 拘 束 を 命 じた 場 合 、 組 合 員 だけで -
なく、その 産 業 及 び 適 用 地 域 すべての 被 雇 用 者 に 適 用 される。
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ドイツの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労
働
時
間
労 働 時 間
残 業 の 取 り 扱 い
労 働 時 間 法 は1 日 の 労 働 時 間 を8 時 間 と 規 定 している。 実 際 には 大 半 の 労 働 協 約 がそれより
も 短 い 労 働 時 間 を 規 定 している。
労 働 時 間 法 により、11 日 の 労 働 時 間 は10 時 間 を 超 えないこと、かつ26ヵ 月 ないし24 週 平 均
して1 日 あたり8 時 間 を 超 えないこと、と 規 定 されているため、 残 業 を 命 じる 場 合 はこの 枠 内 で
実 施 する 必 要 あり。( 役 員 など 管 理 職 を 除 く)
労 働 時 間 法
(Arbeitszeitgesetz)
労 働 時 間 法
(Arbeitszeitgesetz)
休 暇 制 度 全 般
連 邦 休 暇 法 では、 被 雇 用 者 は 週 6 日 労 働 の 場 合 、 最 低 年 間 24 日 ( 週 5 日 労 働 の 場 合 、 年 間
20 日 )の 休 暇 を 取 得 することができると 規 定 されている。 実 際 には 年 間 25~30 日 の 休 暇 が 与
えられることが 一 般 的 。
連 邦 休 暇 法
(Bundesurlaubsgesetz)
休
暇
制
度
病 欠
産 休
育 児 休 暇
被 雇 用 者 は6 週 間 まで 有 給 の 病 気 休 暇 を 取 得 できる。それ 以 上 の 病 気 を 理 由 とした 欠 勤 は
無 給 となるが、 給 与 相 当 額 が 健 康 保 険 組 合 から 支 払 われる。 病 気 を 理 由 とした 欠 勤 が3 日 以
上 になる 場 合 は、 医 師 の 診 断 書 の 雇 用 主 への 提 出 が 必 要 になる。
報 酬 継 続 支 払 法
(Entgeltfortzahlungsgesetz)
、 社 会 法 典 五 典
産 前 6 週 間 、 産 後 8 週 間 ( 早 産 ないし 双 子 以 上 の 出 産 の 場 合 12 週 間 )の 就 労 は 禁 じられてい
母 性 保 護 法
る。 産 休 期 間 中 は 妊 娠 前 13 週 間 または3ヵ 月 間 の 平 均 給 与 が 支 払 われる。また、 一 部 は 当 人
(Mutterschutzgesetz)
の 健 康 保 険 からも 支 払 われる。
3 歳 未 満 の 乳 幼 児 を 養 育 する 被 雇 用 者 には 子 供 が3 歳 になる 前 日 まで 最 大 3 年 間 の 無 給 育
児 休 暇 を 取 得 する 権 利 がある。 育 児 休 暇 を 取 得 する 場 合 、 休 暇 開 始 の 少 なくとも7 週 間 前 に
雇 用 主 に 通 知 しなければならない。 育 児 休 暇 中 は、 休 暇 前 の 給 与 の67% 相 当 額 が( 両 親 合
わせて) 最 大 14ヵ 月 間 分 、 政 府 から 支 給 される。 育 児 休 暇 中 の 被 雇 用 者 の 解 雇 は 原 則 として
禁 じられている。
連 邦 両 親 手 当 ・ 両 親 時 間 法
(Bundeselterngeld und
Elternzeitgesetz)
兵 役
兵 役 の 期 間 中 雇 用 関 係 は 一 時 中 断 するが、 解 雇 することはできない。
職 場 保 護 法
(Arbeitsplatzschutzgesetz)
最 低 賃 金
法 定 の 最 低 賃 金 というのはなく(いくつかの 特 定 産 業 を 除 く)、 各 産 業 分 野 毎 の 労 働 協 約 で
定 められるが、 労 働 協 約 が 適 用 されない 雇 用 ( 協 約 に 一 般 的 拘 束 力 がなく、かつ 組 合 員 でな -
い 場 合 )も 多 い。
時 間 外 手 当 て
法 的 な 規 定 はないが、 最 初 の2 時 間 まで 基 本 給 の25% 増 し、それ 以 降 50% 増 し、 日 曜 ・ 祝 日
には100% 増 しというケースが 一 般 的 。
-
賃
金
等
ボーナス
法 的 規 定 はないが、クリスマス 手 当 ( 年 末 )あるいは 休 暇 手 当 て( 夏 )として 給 与 1ヵ 月 相 当 分
(あるいは 夏 + 年 末 合 計 1ヵ 月 )が 支 給 されるのが 一 般 的 。
-
退 職 金
被 雇 用 者 の 自 己 都 合 による 退 職 の 場 合 は 通 常 支 給 されない。
雇 用 主 側 の 理 由 による 解 雇 の 場 合 、 通 常 勤 続 年 数 × 月 給 ×0.5~2.0という 計 算 により 退 職
金 が 支 給 されるのが 一 般 的 ( 勤 務 状 況 、 解 雇 理 由 によりばらつき。この 計 算 により 被 雇 用 者 と
の 合 意 で 契 約 を 終 了 する 場 合 と、 解 雇 通 知 後 被 雇 用 者 が 労 働 裁 判 所 へ 不 服 申 し 立 てを 行
い、 雇 用 主 がこの 計 算 により 退 職 金 を 支 給 することで 和 解 する、というケースとがある)。
解 雇 保 護 法 (Kü
ndigungsschutzgesetz)
諸 税 - -
食 事 手 当 て 大 企 業 で 食 事 手 当 てを 食 券 として 支 給 している 企 業 が 多 い。 課 税 対 象 。 -
付
加
給
付
通 勤 手 当 て
実 費 ないし 実 物 ( 事 業 所 所 在 地 の 公 共 交 通 機 関 1ヵ 月 定 期 ) 支 給 をするところが 多 い。 通 常
公 共 機 関 の 利 用 のみが 対 象 。 課 税 対 象 。
-
その 他 厚 生 諸 制 度 企 業 年 金 制 度 、 財 形 貯 蓄 制 度 を 被 雇 用 者 に 提 供 しているケースがある。 -
各
種
保
険
労 働 保 険
社 会 保 険
労 災 保 険 に 加 入 する 義 務 がある。 業 務 の 危 険 度 によって 料 率 が 異 なる。2011 年 の 全 国 平 均
値 は1.32%。
健 康 保 険 、 失 業 保 険 、 年 金 保 険 、 介 護 保 険 に 加 入 する 義 務 がある。 料 率 は 以 下 のとおりで、
いずれも 労 使 折 半 となる。 健 康 保 険 ( 保 険 会 社 によって 異 なるが 平 均 )15.5%、 失 業 保 険
3.0%、 年 金 保 険 18.9%、 介 護 保 険 2.05%。
-
-
そ
の
他
職 業 訓 練 州 によって 職 業 訓 練 のための 休 暇 制 度 を 定 めている。 -
職 員 募 集 方 法 新 聞 広 告 もしくは 人 材 紹 介 会 社 等 の 利 用 が 一 般 的 。 -
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制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法
( 最 上 位 法 )
フランスの 雇 用 制 度 一 覧
労 働 関 係 の 法 律 は、 労 働 法 典 (Code du Travail)としてまとめられる。 同 法 典 には、 法 律 、 政 令
(デクレ)、 規 則 も 含 まれており、 全 9 編 ( 労 使 協 議 に 関 する 序 章 、 個 別 の 労 使 関 係 、 団 体 の 労
使 関 係 、 労 働 時 間 ・ 賃 金 ・ 利 益 分 配 ・ 利 益 参 加 ( 注 ) 制 度 及 び 従 業 員 預 金 、 職 場 における 健
康 及 び 安 全 、 雇 用 、 職 業 訓 練 ( 生 涯 教 育 )、 特 定 の 職 業 ・ 活 動 に 対 する 特 別 措 置 、 労 働 法 適
用 に 対 する 監 督 )から 構 成 されている。
( 注 ) 利 益 参 加 (participation)とは、 企 業 が 実 現 した 利 潤 の 一 部 を、 明 確 な 基 準 にしたがって、 各 被 雇 用
者 に 割 り 当 てること。
Code du Travail( 労 働 法 典 )
法
令
・
機
関
等
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
Code du Travail L1221-10~
L1221-12-1、L8112-1~
国 家 レベルの 労 働 行 政 は 労 働 ・ 雇 用 ・ 職 業 教 育 ・ 労 使 対 話 省 が 担 当 しており、 同 省 は 地 方 組 L8114-3、R1221-17~
織 として 企 業 ・ 競 争 ・ 消 費 ・ 労 働 ・ 雇 用 地 方 局 を 擁 する。 同 局 には、 労 働 監 督 の 役 割 を 担 う 労 R1221-21、R8111-1~8114-
働 監 督 官 が 配 置 されている。
2( 労 働 法 典 L1221-10~
雇 用 主 は 社 会 保 障 ・ 家 族 手 当 て 負 担 金 徴 収 組 合 に「 雇 用 事 前 申 告 書 」を 提 出 しなければなら L1221-12-1、L8112-1~
ない。
L8114-3、R1221-17~
R1221-21、R8111-1~8114-
2)
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
労 働 契 約 に 関 する 個 別 労 使 紛 争 の 解 決 を 専 門 に 担 う 労 働 審 判 所 があり、その 裁 判 官 は 選 挙
で 選 出 される。 集 団 ( 労 働 組 合 など)の 場 合 は 大 審 裁 判 所 、 被 雇 用 者 代 表 の 選 挙 に 関 する 紛
争 は 小 審 裁 判 所 が 担 当 する。
Code du Travail L1411-1~
L1462-1、R1412-1~
R1463-1、D1423-56~1462-
3( 労 働 法 典 L1411-1~
L1462-1、R1421-1~R1463
-1、D1423-56~D1462-3)
雇
用
条
件
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
試 用 期 間
退 職
解 雇
定 年
Code du Travail L1211-1~
期 限 付 き 雇 用 契 約 (CDD) 及 び 無 期 限 雇 用 契 約 (CDI)があり、 前 者 の 場 合 は 条 件 がある。そ L1254-13、R1221-1~1254-
の 他 、 不 定 形 雇 用 契 約 形 態 (パートタイム 労 働 契 約 、 見 習 い 契 約 )がある。また、 無 期 限 雇 用 9、D1221-23~D1253-11
契 約 以 外 は 書 面 での 契 約 が 必 要 である。 但 し、EU 指 令 に 基 づき 無 期 限 雇 用 契 約 の 場 合 でも ( 労 働 法 典 L1211-1~L1254-
最 低 限 の 情 報 ( 給 与 額 、 試 用 期 間 等 )を 被 雇 用 者 に 通 知 することが 義 務 付 けられている。ま 13、R1221-1~1254-9、D
た、 労 働 協 約 により、 雇 用 契 約 書 締 結 が 義 務 付 けられている 場 合 もある。 義 務 ではないもの 1221-23~D1253-11)、
の、 無 期 限 雇 用 契 約 の 場 合 でも 書 面 で 契 約 書 を 交 わすことが 望 ましい。
Directive Européenne 91/533
(EU 指 令 91/533)
カテゴリー 別 に 最 長 期 間 が 決 まっている。 一 般 工 職 (ouvriers)・ 一 般 事 務 職 (employés):2ヵ
月 、 職 工 長 ・ 技 術 者 (agents de maîtrise, techniciens):3ヵ 月 、 総 合 職 ・ 管 理 職 (cadres): Code du Travail L1221-19~
4ヵ 月 。 産 業 別 協 定 で 決 めらている 場 合 のみ、1 回 に 限 り 更 新 ( 延 長 ) 可 能 。 但 し、2008 年 6 月 L1221-26( 労 働 法 典 L1221-
26 日 ( 新 法 の 公 布 日 ) 以 前 に 産 業 別 協 定 で 制 定 された、 最 長 期 間 を 超 える 試 用 期 間 は、 例 外 19~L1221-26)
として 引 き 続 き 適 用 される。
退 職 は 被 雇 用 者 の 自 由 意 思 に 基 づくもので、 雇 用 主 の 合 意 は 必 要 としない。 書 面 で 通 知 する
法 的 義 務 はないが、 書 面 通 知 が 望 ましいとされる。 特 定 の 職 種 ( 保 母 、ジャーナリスト、 委 託 販
売 外 交 員 )のみ 法 律 で 規 定 。その 他 は、 労 働 協 約 と 労 働 慣 行 による。
被 雇 用 者 の 過 失 など、 個 人 的 理 由 による 解 雇 と 経 済 的 解 雇 がある。 経 済 的 解 雇 は 解 雇 者 数
により、 個 別 的 経 済 解 雇 と 集 団 経 済 解 雇 に 分 かれる。 種 類 により、 手 続 き 方 法 が 変 わるが、ど
の 場 合 も 正 当 な 理 由 を 必 要 とする。 解 雇 手 当 ては 無 期 限 雇 用 契 約 のもとで1 年 以 上 勤 務 した
場 合 に 支 払 い 義 務 がある。 過 去 3ヵ 月 の 平 均 給 与 あるいは 過 去 1 年 の 平 均 給 与 のうち、 被 雇
用 者 に 有 利 な 数 字 を 基 準 とする。 最 低 補 償 金 額 は10 年 まで( 毎 月 の 給 与 )×( 勤 務 年 数 )×
(5 分 の1)、10 年 を 超 える 年 数 に 対 しては( 毎 月 の 給 与 )×(10 年 を 超 える 勤 続 年 数 )×(3 分 の
1)となる。
年 金 の 満 額 受 給 に 必 要 な 最 低 勤 務 期 間 ( 保 険 料 納 付 期 間 )は 生 年 月 日 により40~41.5 年 。 満
額 受 給 年 齢 は 生 年 月 日 により65~67 歳 となっているが、20 歳 前 に 働 き 始 め 満 額 受 給 に 必 要
な 保 険 料 の 納 付 期 間 を 有 する 場 合 、60 歳 で 満 額 受 給 で 早 期 退 職 できる。また、 定 年 は62 歳
だが、 労 働 協 約 によっては60 歳 で 定 年 退 職 できる 場 合 もある。65 歳 を 超 えた 被 雇 用 者 が 就 労
継 続 を 希 望 する 場 合 、 雇 用 主 は 被 雇 用 者 を70 歳 まで 定 年 退 職 させることはできない。
Code du Travail L1237-1( 労
働 法 典 L1237-1)
Code du Travail L1232-1~
L1235-17、R1231-1~
R1235-17、D1232-4~D
1235-20( 労 働 法 典 L1232-1
~L1235-17、R1231-1~
R1235-17、D1232-4~1235-
20)
Code du Travail L1237-4~
L1237-106、D1237-1~
D1237-2-1、Décret n°
2012-847 du juillet 2012( 労
働 法 典 L1237-4~L1237-
106、 D1237-1~D1237-2-
1、2012 年 7 月 2 日 のデクレn°
2012-847)
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への 加
入
労 働 者 の 組 合 への 加 入 は 任 意 。 政 府 に 承 認 された 代 表 的 労 働 組 合 は 労 働 協 約 の 締 結 権 を
持 ち、 企 業 内 で 労 働 組 合 支 部 を 設 置 することができる。50 人 以 上 の 企 業 は 組 合 代 表 を 選 出
することができる。 組 合 代 表 の 数 は 企 業 規 模 により 異 なる( 被 雇 用 者 数 50~999 人 :1 人 、1,000
~1,999 人 :2 人 、2,000~3,999 人 :3 人 、4,000~9,999 人 :4 人 、9,999 人 以 上 :5 人 )。 組 合 代 表
の 最 大 専 従 時 間 は 企 業 規 模 により 異 なる( 被 雇 用 者 数 員 50~150 人 :1カ 月 10 時 間 、151~
499 人 :15 時 間 、500 人 以 上 :20 時 間 )。
Code du Travail L2111-1~
L2146-2、R2121-1~R2146-
5( 労 働 法 典 L2111-1~
L2146-2、R2121-1~R2146-
5)
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労
働
時
間
フランスの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 時 間
残 業 の 取 り 扱 い
週 35 時 間 ( 年 間 1607 時 間 )。 業 界 ・ 企 業 レベルの 労 使 合 意 より35 時 間 を 超 える 就 労 を 含 めた Code du Travail L3111-1~
労 働 時 間 の 調 整 が 可 能 である。 最 長 労 働 時 間 は、10 時 間 / 日 、48 時 間 / 週 、 但 し、 週 の 平 均 L3134-15、R3121-1~
労 働 時 間 が 連 続 12 週 間 にわたり44 時 間 を 超 えてはならない。また、1 週 間 6 日 を 超 える 労 働 は R3135-6,D3121-7~3134-5
禁 止 されている。 管 理 職 の 最 高 労 働 日 数 は218 日 とされているが、 労 働 協 約 で 若 干 少 なく 規 ( 労 働 法 典 L3111-1~L3134-
定 されている 企 業 もある。 労 働 者 の 継 続 休 息 時 間 は 最 低 11 時 間 / 日 、35 時 間 / 週 と 規 程 されて 15、R3121-1~R3135-6、
いる。
D3121-7~3134-5)
企 業 内 、 業 種 別 の 労 働 協 約 により、10% 以 上 の 割 り 増 し 賃 金 率 を 自 由 に 規 定 できる。 協 約 の
ない 場 合 、 残 業 時 間 に 対 する 割 増 賃 金 は35~43 時 間 まで25% 割 増 、43 時 間 を 超 える 場 合 は
50%の 割 増 が 規 程 されている。 企 業 内 、 業 種 別 の 労 働 協 約 により 残 業 時 間 の 年 間 枠 が 規 定
されていない 場 合 、 労 働 法 が 規 程 する 残 業 時 間 年 間 枠 である220 時 間 が 適 用 される。 残 業 枠
を 超 える 場 合 、 割 増 賃 金 の 他 に 雇 用 主 は 法 定 代 替 休 暇 を 与 える 必 要 がある。
また、 残 業 代 の 代 わりに 代 休 を 取 得 することもできる。
上 述 した 残 業 時 間 の 年 間 枠 は、 経 営 者 に 属 する 管 理 職 、および 年 間 枠 にかかる 協 定 を 別 途
締 結 している 被 雇 用 者 は 適 用 除 外 となる。
Code du Travail L3121-11~
L3121-25、 D3121-7~
D3121-14-1、D3122-7-3、
Loi2008-789 du 20/08/2008
( 労 働 法 典 L3121-11~
L3121-25、D3121-7~
D3121-14-1、D3122-7-3、
2008 年 8 月 20 日 法 律 2008-
789)
休
暇
制
度
休 暇 制 度 全 般
病 欠
産 休
1ヵ 月 の 労 働 につき、2.5 日 就 業 日 、 年 間 で30 就 業 日 (5 週 間 )の 有 給 休 暇 を 支 給 する。 期 限 付
雇 用 契 約 者 と 派 遣 労 働 者 が 契 約 終 了 までに 有 給 休 暇 を 取 得 できなかった 場 合 は、 契 約 期 間
に 受 け 取 った 給 与 の 最 低 10%に 相 当 する 金 額 を 有 給 休 暇 手 当 てとして 支 給 する。
有 給 休 暇 の 法 定 取 得 期 間 が 定 められており、5 月 1 日 から10 月 31 日 に4 週 間 を 消 化 し、11 月 1
日 から 翌 年 の5 月 31 日 までに 残 りの1 週 間 を 消 化 することを 原 則 とする。
Code du Travail L.1251-18
~20 ( 労 働 法 典 L.1251-18
~20)L.3141-1~31( 労 働 法
典 L.3141-1~31)D.3141-1
~37( 労 働 法 典 D.3141-1~
37)、Loi No. 2012-387 du 22
mars 2012 (2012 年 3 月 22 日
法 律 No. 2012-387)、Loi No.
2008-789 du 20 août 2008
(2008 年 8 月 20 日 法 律 No.
2008-789)
病 気 または 事 故 ( 除 く 労 災 )により 病 欠 した 場 合 、 医 師 の 診 断 書 提 出 を 条 件 として、 健 康 保 険
助 成 金 庫 から 病 欠 4 日 目 以 降 病 欠 手 当 てが 支 給 される。 手 当 ては1 日 当 たり、 過 去 3ヵ 月 の 給
与 の 合 計 の182.5 分 の1、ただし 上 限 は41.38ユーロ(2012 年 時 点 )。
Code du Travail L.1226-1~
病 欠 の 前 年 の6ヵ 月 間 に 法 定 最 低 賃 金 の 時 給 の1,015 倍 (2012 年 7~12 月 の 場 合 9,541ユーロ
5( 労 働 法 典 L.1226-1~5)
以 上 )の 収 入 を 得 たか、もしくは 病 欠 する 前 の3ヵ 月 間 に200 時 間 以 上 の 労 働 に 従 事 していれ
Code de la Sécurité Sociale
ば、 最 高 6ヵ 月 までの 病 欠 手 当 が 支 給 される。6ヵ 月 以 上 の 支 給 を 受 けるためには、 病 欠 の 前
L321-1~3、L323-1~6、
12ヵ 月 間 に800 時 間 以 上 かつその 最 初 の3ヵ 月 に200 時 間 以 上 労 働 に 従 事 しているか、 病 欠
L324-1( 社 会 保 障 法 典
の 前 に12ヵ 月 以 上 社 会 保 障 制 度 に 加 入 して、 社 会 保 障 費 を 支 払 っており、かつその12ヵ 月 間
L321-1~3、L323-1~6、
に 法 定 最 低 賃 金 の 時 給 の2,030 倍 (2011 年 の 場 合 1 万 8,270ユーロ) 以 上 の 収 入 を 得 て、うち 半
L324-1)
分 は 過 去 6ヵ 月 以 内 の 収 入 でなければならない。いずれの 場 合 にも 支 給 期 間 は、 慢 性 疾 患 、
長 期 療 養 を 必 要 とする 場 合 で 最 高 3 年 間 、 一 般 的 な 病 気 の 場 合 は、3 年 間 で360 日 まで 支 給 さ
れる。
出 産 休 暇 は、2 人 目 以 下 の 場 合 は、 出 産 前 6 週 間 、 出 産 後 10 週 間 の 合 計 16 週 間 の 産 休 が 与
えられる。3 人 目 以 上 の 場 合 は、 出 産 前 8 週 間 、 出 産 後 18 週 間 の 計 26 週 間 となる。 本 人 が 希 望
すれば、 休 暇 を 短 縮 することも 可 能 であるが、 出 産 前 後 あわせて8 週 間 、うち 産 後 6 週 間 の 労
働 は 禁 止 されている。 産 休 中 は、 健 康 保 険 助 成 金 庫 から 休 暇 手 当 てが 支 給 される。 手 当 て 額
は 過 去 3ヵ 月 の 給 与 の 平 均 日 給 が1 日 当 たりの 支 給 額 となるが、81.49ユーロを 上 限 (1ヵ 月 30
日 の 場 合 2,444.70ユーロ)とする。
産 休 中 の 労 働 者 は 保 護 されており、 産 休 中 と 産 休 明 け4 週 間 後 までは 解 雇 することが 禁 止 さ
れている。
父 親 は 子 供 の 出 産 の 際 、3 日 の 有 給 休 暇 を 取 得 できる。また、 子 供 の 父 親 になった 労 働 者
は、 出 産 日 から4ヵ 月 の 間 に、 暦 日 で 最 長 11 日 間 まで 父 親 休 暇 を 取 得 できる。 双 子 の 場 合 は
18 日 間 となる。 休 暇 を 分 割 して 取 得 することはできない。 雇 用 主 は 父 親 休 暇 の 付 与 を 拒 否 、ま
たは 延 期 を 要 求 することはできない。3 日 の 有 給 休 暇 と 父 親 休 暇 を 続 けて 取 得 することも 可
能 。 父 親 休 暇 中 は、 健 康 保 険 助 成 金 庫 から 産 休 手 当 と 同 額 の 手 当 てが 支 給 されるが、81.49
ユーロを 日 給 の 限 度 額 とする。3 日 の 有 給 休 暇 は 年 休 の 計 算 の 際 、 実 働 日 とみなされる。
Code du Travail L. 1225-1~
363, L. 3142-1, D.1225-8,
R. 1225-1~7, R. 4152-1~
2, D. 4152-3 ~12、R. 4152-
13~28 ( 労 働 法 典 L. 1225-
1~36, L. 3142-1, D.1225-
8, R. 1225-1~7, R. 4152-1
~2, D. 4152-3 ~12、R.
4152-13~28)
Code de la Sécurité Sociale
L. 331-3~6、R. 313-1~4,
R. 331-5 et R. 331-7( 社 会
保 障 法 典 L. 331-3~6、 R.
313-1~4, R. 331-5、R. 331-
7)
兵 役 なし なし
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制 度 主 な 内 容 根 拠 法
最 低 賃 金
政 府 によって 定 められた 法 定 最 低 賃 金 である 全 産 業 一 律 最 低 保 障 賃 金 (SMIC)は、 時 給 9.43
ユーロ(2013 年 1 月 時 点 )、 週 35 時 間 労 働 で 月 額 1,430.22ユーロ。
SMICの 額 は 毎 年 1 月 1 日 に 改 定 される。 毎 年 7 月 1 日 に 経 済 全 般 の 状 況 に 応 じて 全 国 団 体 交
渉 委 員 会 の 意 見 を 聴 取 後 、 政 府 が 政 令 で 率 を 決 定 する 場 合 もある。 少 なくとも、 消 費 物 価 指
数 が2% 上 昇 すると 自 動 的 に 同 率 で 上 昇 する。
ArticlesL. 3251-1 à L. 3252-
13 et R. 3252-1 à R. 3252-
49 du Code du travail ( 労 働
法 典 L.3251-1~L.3252-
13、R. 3252-1~R.3252-49)
Décret n°2012-828 du 28
juin 2012 (2012 年 6 月 28 日 付
け 政 令 n°2012-828)
Décret n°2009-552 du 19
mai 2009 (2009 年 5 月 19 日 付
政 令 n°2009-552)
賃
金
等
時 間 外 手 当 て
「 残 業 の 取 り 扱 い」に 同 じ。 被 雇 用 者 20 人 未 満 の 企 業 に 対 しては 社 会 保 険 料 の 企 業 負 担 分 が
1 時 間 あたり1.5ユーロ 軽 減 される。
Code du Travail L.3121-10
~25( 労 働 法 典 L.3121-10
~25)
Loi n°2012-958 du 16 août
2012 (2012 年 8 月 16 日 付 け 法
律 n°2012-958)、Décret n°
2012-1074 du 21 septembre
2012 (2012 年 9 月 21 日 付 け 政
令 n°2012-1074)、Corculaire
n°DSS/5B/2012/319 du 18
août 2012 (2012 年 8 月 18 日 付
け 通 達 n°
DSS/5B/2012/319)
ボーナス
労 働 法 ではボーナスの 支 給 は 義 務 付 けられていない。ただし、 慣 行 で 年 に1ヶ 月 相 当 の 給 与
を 支 給 することが 多 い。
法 律 上 の 規 定 はなし。
退 職 金
諸 税
食 事 手 当 て
希 望 退 職 か、 雇 用 主 による 労 働 者 の 解 雇 かにより、 退 職 金 の 計 算 額 が 変 わる。
労 働 者 による 希 望 退 職
同 一 の 雇 用 主 のもとで 連 続 して10 年 間 勤 務 すれば 退 職 金 の 受 給 権 利 を 取 得 する。 勤 続 年 数
による 退 職 金 の 金 額 は 勤 続 10 年 以 上 15 年 未 満 で 給 与 1/2ヵ 月 、15 年 以 上 20 年 未 満 で1ヵ 月 、
20 年 以 上 30 年 未 満 で1.5ヵ 月 、30 年 以 上 で2ヵ 月 。
雇 用 主 による 労 働 者 の 解 雇
最 低 でも 法 定 解 雇 補 償 手 当 ( 解 雇 参 照 )を 支 払 う。
雇 用 主 は、 退 職 金 とは 別 に 労 働 者 の 年 齢 に 係 らず、 拠 出 金 として 退 職 金 の50%を 老 齢 保 険
金 庫 (CNAVTS)に 支 払 う 義 務 がある。
労 働 者 の 給 与 、 手 当 て、 現 物 支 給 は 一 部 の 非 課 税 項 目 を 除 き、 所 得 税 の 対 象 となる。 所 得 税
は 自 己 申 告 制 となっており、 前 年 度 の 所 得 に 係 る 所 得 税 を 次 年 度 に 支 払 う。
給 与 に 係 る 諸 税 として、 雇 用 主 は 住 宅 援 助 負 担 金 ( 給 与 の0.1~0.5%)、 住 宅 建 設 支 援 負 担
金 ( 給 与 の0.45%)、 徒 弟 税 (0.5%)、 職 業 訓 練 支 援 負 担 税 ( 被 雇 用 者 数 により0.55%~
1.6%)を 支 払 う。 労 働 者 は、 一 般 社 会 税 ( 給 与 の98.25%の7.5%)、 社 会 保 障 債 務 返 済 ( 給 与
の98.25%の0.5%)を 支 払 う。
Code du travail L. 1237-4,
L. 1237-5~10, R. 1234-2、
D. 1237-1~D. 1237-2-1( 労
働 法 典 L. 1237-4, L. 1237-
5~10, R. 1234-2、D. 1237-
1~D. 1237-2-1)
Code général des imùpôts
Artcile 1A, 4A, 4B, 4bis, 5,
6, 7, 8, 10, 11( 租 税 一 般 法
典 1A, 4A, 4B, 4bis, 5, 6, 7,
8, 10, 11) Code de la sécurit
é sociale L.136-1,2,3,5,8
L834-1, ( 社 会 保 障 法
L.136-1,2,3,5,8 L834-1)
Code de travail L6331( 労 働
法 典 L6331)
Code de la sécurité sociale
フランスでは 一 般 的 に 慣 行 として、Ticket Restautant(チケ・レストラン)と 呼 ばれる 食 券 を 食 事 L131-4( 社 会 保 障 法 L131-
手 当 てとして 被 雇 用 者 に 支 給 する。 雇 用 主 負 担 分 は 食 券 額 の50% 以 上 60% 未 満 でなければ 4、)、Code du travail L3262-
ならない。 残 りは 労 働 者 の 自 己 負 担 となる。 通 常 1ヵ 月 相 当 として20 枚 綴 りで、1 枚 当 たりの 雇 1~7、R3262-1~46( 労 働 法
用 主 負 担 額 が5.29ユーロ 以 下 の 場 合 は、 社 会 保 障 費 負 担 の 対 象 とはならない。
典 L3262-1~7、R3262-1~
46)
通 勤 手 当 て
交 通 費 については、 雇 用 主 が 半 額 を 負 担 することが 求 められる。
Circulaire DGT-DSS no.1 du
28 janvier 2009(2009 年 1 月
28 日 付 通 達 DGT-DSS
no.1)
付
加
給
付
その 他 厚 生 諸 制 度
企 業 委 員 会 ( 労 使 協 議 会 )の 設 置
被 雇 用 者 数 50 人 以 上 の 企 業 は 企 業 委 員 会 ( 労 使 協 議 会 )を 設 置 することが 義 務 付 けられる。
同 会 は、 労 働 者 と 雇 用 主 の 意 思 疎 通 を 促 進 するとともに、 企 業 内 の 福 利 厚 生 ・ 文 化 活 動 を 実
施 する 組 織 である。 運 営 経 費 は 法 律 で 定 められた 雇 用 主 からの 補 助 金 によってまかなわれ
る。
企 業 利 益 の 分 配 の 一 環 として、 企 業 が 一 定 の 業 績 をあげた 場 合 、その 業 績 の 一 部 を 従 業 員
に 分 配 する 利 益 参 加 制 度 、 利 益 分 配 制 度 、 従 業 員 預 金 制 度 、 自 社 株 無 償 譲 渡 制 度 がある。
このうち、 利 益 参 加 制 度 は 被 雇 用 者 数 50 人 以 上 の 企 業 について 義 務 付 けられているが、その
他 は 任 意 である。
Code du travail L2321-
1,2322-1,2324-1,R2324-1~
2、24,L2325-
1,5,6,12,13,43,44( 労 働 法 典
L2321-1,2322-1,2324-
1,R2324-1~2、24,L2325-
1,5,6,12,13,43,44)
Code du Travail L3312-1~8
( 労 働 法 典 L3312-1~8)
Code du Travail L3321-1~
3326-2( 労 働 法 典 L3321-1
~3326-2)
Code du Travail L3332-3,
3335-1( 労 働 法 典 L3332-3,
3335-1)
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フランスの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
各
種
保
険
労 働 保 険
社 会 保 険
雇 用 主 は、 労 働 者 の 通 勤 ・ 勤 務 中 の 事 故 ・ 災 害 、 職 業 病 を 補 償 する 労 働 災 害 保 険 に 加 入 す
る 義 務 がある。
給 与 、 賞 与 、 各 種 手 当 に 対 して 社 会 保 障 費 を 支 払 う。 社 会 保 障 費 に 含 まれる 項 目 は、 疾 病 保
険 、 寡 婦 ( 夫 ) 保 険 、 住 宅 援 助 負 担 、 老 齢 保 険 、 労 働 災 害 保 険 、 失 業 保 険 、 補 足 退 職 年 金
等 。 病 欠 手 当 は 社 会 保 障 費 が 免 除 、 退 職 ・ 解 雇 手 当 など 一 部 の 手 当 も 条 件 を 満 たせば 社 会
保 障 費 が 免 除 される。 労 働 者 負 担 の 社 会 保 障 費 は 雇 用 主 が 源 泉 徴 収 し、 各 管 轄 機 関 に 払
う。
社 会 保 障 費 の 負 担 額 は、 雇 用 主 が 給 与 額 の 約 45%、 労 働 者 が 約 25%である。
労 災 : Code de la sécurité
sociale L. 411-1~, L. 461-1
~( 社 会 保 障 法 典 L. 411-1
~, L. 461-1~)
職 業 病 : Code de la sécurité
sociale R. 461-1~( 社 会 保
障 法 典 R. 461-1~)
Code de la sécurité sociale
( 社 会 保 障 法 )
そ
の
他
職 業 訓 練
職 員 募 集 方 法
企 業 の 在 職 者 に 対 する 訓 練 は、 法 律 的 義 務 とされ、その 基 本 原 則 は1970 年 の 全 国 労 働 協 約
に 基 づいている。 企 業 における 職 業 訓 練 は 基 本 的 に 企 業 の 負 担 で 行 われ、 使 用 者 のイニシ
アティブにより 企 業 職 業 訓 練 計 画 に 基 づく 職 業 訓 練 と 労 働 者 のイニシアティブによる 有 休 職
業 訓 練 休 暇 、 個 別 研 修 権 からなる。 個 別 研 修 権 は、1 年 につき20 日 間 (6 年 間 で120 日 まで 積
立 可 能 )の 研 修 を 行 う 権 利 。
その 他 、 若 年 者 見 習 制 度 、 企 業 内 インターン 研 修 制 度 などがある。
職 員 募 集 は 雇 用 主 の 采 配 にまかされているが、 法 律 により 求 人 広 告 掲 載 内 容 に 関 する 義 務
が 定 められている。 募 集 内 容 については、フランス 語 での 広 告 作 成 義 務 ( 在 仏 外 国 人 向 けミ
ニコミ 誌 は 除 く)、 年 齢 制 限 の 禁 止 、 差 別 的 な 記 載 事 項 の 禁 止 、 性 差 別 条 項 の 禁 止 などが 定
められている。
募 集 方 法 は、 主 に 新 聞 雑 誌 インターネット 広 告 、 民 間 の 斡 旋 機 関 、 職 業 安 定 所 、 社 内 募 集 な
どの 方 法 が 利 用 されている。
Code du travail L. 6311-1~
D. 6312-1~ ( 労 働 法 典 L.
6311-1~ D. 6312-1~)
accord du 9 juillet 1970
(1970 年 7 月 9 日 協 定 )、loi du
16 juillet 1971(1971 年 7 月 16
日 法 律 )
Code du Travail L.5321-1~
3, L5331-2~6、L5333-1、
L5334-1( 労 働 法 典 L.5321-
1~3, L5331-2~6、L5333-
1、L5334-1 )
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法
( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
スペインの 雇 用 制 度 一 覧
基 本 法 である「 労 働 憲 章 」、またその 施 行 細 則 としての 位 置 づけの 法 令 、 勅 令 、 省 令 など 多 く
の 関 連 法 規 が 存 在 する。これに 次 いで 重 要 な 規 定 とされるのが「 労 働 協 約 」( 地 域 ・ 業 種 、また
は 企 業 別 に 職 務 内 容 、 賃 金 、 勤 務 日 数 ・ 時 間 、 休 暇 などの 基 幹 的 労 働 条 件 について 細 部 ま
で 定 めた 労 使 間 合 意 文 書 )。
「 労 働 協 約 」で 規 定 がある 場 合 、 他 の 法 規 の 適 用 外 となる 場 合 も 多 い。
「 雇 用 契 約 書 」の 条 件 内 容 は「 労 働 協 約 」「 労 働 法 」と 同 等 もしくは 被 雇 用 者 から 見 てそれ 以 上
でなければならない。
雇 用 ・ 社 会 保 障 省 雇 用 庁 (SPEE:Servicio Publico de Empleo Estatal)
以 前 の 名 称 "INEM"で 呼 ばれることも 多 い。
また、 各 県 に 労 働 査 察 事 務 所 (Inspeccion de Trabajo y Seguridad Social)が 設 置 されている。
企 業 所 在 地 の 自 治 州 の 労 使 調 停 裁 判 所 (Servicio de Mediacion, Arbitraje y Conciliacion
(SMAC))で 調 停 。 不 服 の 場 合 は、さらに 各 県 の 労 働 裁 判 所 (Juzgado de lo Social)で 争 われ
る。
違 法 性 のない 環 境 の 下 、 雇 用 主 と 被 雇 用 者 の 双 方 の 合 意 による。 無 期 ( 正 規 ) 雇 用 と 有 期 ( 非
正 規 ) 雇 用 に 大 きく 分 かれているが、それぞれに 多 様 な 契 約 形 態 、および 社 会 保 険 料 減 免 を
はじめとする 雇 用 インセンティブがある。
雇 用 主 は 契 約 後 10 日 以 内 にSPEEに 契 約 内 容 ( 通 常 契 約 書 コピー)を 報 告 する 義 務 がある。
1 労 働 憲 章 (Estatuto de los
Trabajadores
(R.D.L.G.1/1995))
2 労 働 協 約 (Convenios
Colectivos de Trabajo)
1、Ley( 法 )42/1997、
Ley54/2003、Ley62/2003、
Ley32/2006、Ley25/2009、
Ley26/2009、Ley26/2011 等
の 定 め
上 記 1、2の 定 め
R.D.( 勅 令 )1659/1998、
R.D.2720/1998、
R.D.L.15/1998、
R.D.1131/2002、
R.D.1424/2002、O.TAS.( 労
働 ・ 社 会 問 題 省 令 )770,14-
III-2003、R.D.1715/2004、
Ley( 法 )43/2006、
Ley40/2007、Ley35/2010、
Ley27/2011、Ley29/2011、
R.D.L.( 勅 令 法 )5/2011、
R.D.L.10/2011、
R.D..L.18/2011、
Ley2/2012、Ley3/2012、
R.D.L.3/2012、
R.D.L.20/2012を 厳 守 の 上 、
その 他 の 条 件 は 合 意
雇
用
条
件
試 用 期 間
退 職
解 雇
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
上 記 1、2の 定 め、R.D.( 勅
労 働 法 では、 管 理 職 は 原 則 最 長 6ヵ 月 、 一 般 職 は 最 長 2ヵ 月 ( 被 雇 用 者 25 人 未 満 の 企 業 の 場 令 )1659/1998、
合 は3ヵ 月 )、その 他 雑 務 役 は 最 長 2 週 間 となっている。 試 用 期 間 中 の 解 雇 もしくは 自 己 退 職 R.D.1424/2002、O.TAS.( 労
は 相 互 にその 責 任 を 問 わない。
働 ・ 社 会 問 題 省 令 )770,14-
2012 年 より、 被 雇 用 者 50 人 未 満 の 企 業 がフルタイム 正 規 契 約 で 雇 用 する 場 合 は1 年 間 の 試 用 III-2003、R.D.1715/2004、
期 間 を 設 けることが 可 能 となった。
Ley( 法 )3/2012を 厳 守 の 上 、
その 他 の 条 件 は 合 意
・ 自 己 都 合 による 退 職 の 場 合 : 雇 用 主 に 対 し 事 前 通 知 ( 通 常 15 日 前 、 労 働 協 約 により 異 なる)
をする 義 務 を 負 う。
・ 退 職 の 理 由 が 雇 用 主 側 の 契 約 不 履 行 ( 給 与 未 払 い・ 遅 延 、 条 件 違 反 、 契 約 違 反 、セクハラ
等 )の 場 合 :
雇 用 主 は、 不 当 解 雇 補 償 金 (33 日 相 当 給 与 × 勤 続 年 数 ( 給 与 24ヵ 月 相 当 額 が 上 限 ))その 他
該 当 する 場 合 は 損 害 賠 償 金 の 支 払 い 義 務 を 負 う。
・ 客 観 的 合 理 性 を 伴 う 解 雇 の 場 合 :
業 績 ・ 技 術 ・ 組 織 ・ 生 産 上 の 理 由 ( 特 に3 四 半 期 にわたる 減 益 ・ 売 上 高 減 少 )、 職 務 不 適 応 、 転
勤 拒 否 、 高 欠 勤 率 (2ヵ 月 間 に20% 超 )などの 場 合 、 正 当 解 雇 補 償 金 として20 日 相 当 給 与 ×
勤 続 年 数 ( 給 与 12ヵ 月 相 当 額 が 上 限 )。この 種 の 解 雇 は、 集 団 解 雇 や 公 的 機 関 での 人 員 整
理 ( 公 務 員 以 外 の 職 員 )にも 適 用 可 能 。
被 雇 用 者 側 の 義 務 不 履 行 、 不 正 行 為 などで 雇 用 主 に 責 任 がない 場 合 、 解 雇 補 償 金 の 支 払
は 不 要 (ただし、 労 働 裁 判 官 にこれを 立 証 することは 困 難 )。
・ 不 当 解 雇 ( 客 観 的 合 理 性 を 伴 わない 解 雇 )の 場 合 :
雇 用 主 側 の 都 合 による 解 雇 。 不 当 解 雇 補 償 金 として、33 日 相 当 給 与 × 勤 続 年 数 ( 給 与 24ヵ 月
相 当 額 が 上 限 )を 支 払 う 義 務 がある。
上 記 1、2、Ley( 法 )
12/2001、Ley45/2002、
L.O.1/2004、L.O.3/2007、
Ley13/2009、Ley36/2011、
Ley3/2012
社 会 保 障 法 (Ley de General de la Seguridad Social)は 以 前 明 示 していた 定 年 年 齢 を 削 除 上 記 2 及 び 社 会 保 障 法
し、 基 本 的 に 被 雇 用 者 本 人 の 意 思 による 自 己 定 年 退 職 制 (65 歳 以 上 )となり、 同 年 齢 を 迎 えた (R.D.L.( 勅 令 法 )1/1994)、
ことを 理 由 に 雇 用 主 側 が 強 制 的 に 退 職 させることは 基 本 的 に 不 可 。ただし、 業 界 によっては Ley( 法 )14/2005の 定 めに 基
労 働 協 約 書 に 明 示 されている 場 合 がある。
づく 自 己 定 年 退 職 制
労 働 組 合 ( 産 業 分 野 別 )への 加 入 は 任 意 。
被 雇 用 者 総 数 50 人 以 上 で 被 雇 用 者 側 が 希 望 する 場 合 、 社 内 組 合 代 表 の 選 出 権 、 社 内 組 合
会 合 権 、 全 国 大 会 への 出 席 権 が 被 雇 用 者 側 に 発 生 する。
同 上
スペイン 憲 法 、 上 記 1、2 及
び、L.O.( 組 織 法 )11/1985、
L.O.14/1994、R.D.L.G( 立 法
勅 令 ).2/1995、Ley( 法 )
38/2007
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労
働
時
間
スペインの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 時 間
上 限 は 週 40 時 間 。 労 働 協 約 または 雇 用 契 約 でそれ 以 下 の 労 働 時 間 が 設 定 されていることが
多 い。 昼 食 時 間 は 労 働 時 間 として 換 算 しない。
労 使 間 の 合 意 により、 年 間 労 働 時 間 の10%を 通 常 勤 務 時 間 ・ 日 以 外 に 不 定 期 に 振 り 分 けるこ
とが 可 能 。
また、 育 児 ・ 介 護 などの 目 的 において 労 働 時 間 の 短 縮 が 認 められている。
上 記 1、2、R.D.( 勅 令 )
83/2001、Ley( 法 )24/1992、
Ley25/1992、
R.D.1561/1995、L.O.( 組 織
法 )3/2007、Ley9/2010、
Ley39/2010、
R.D.1148/2011、
R.D.1635/2011、Ley3/2012
残 業 の 取 り 扱 い
休 暇 制 度 全 般
労 働 法 では 最 大 年 間 80 時 間 まで。80 時 間 を 超 過 した 場 合 には、 超 過 した 月 の 翌 月 より4カ 月
以 内 にその 者 に 代 休 を 与 える 義 務 が 雇 用 主 にある。
年 間 最 短 30 日 ( 間 に 土 日 祝 日 が 入 る 場 合 は 休 暇 日 数 に 算 入 )。 病 欠 日 数 とは 別 計 算 。 労 働
協 約 により、30 日 間 に 更 に 休 暇 日 を 規 定 する 業 界 あり。また 法 律 上 、 解 雇 による 清 算 の 場 合
を 除 き、 休 暇 の 買 い 上 げは 違 法 となる。
同 上
上 記 1、2、L.O.( 組 織 法 )
3/2007、Ley( 法 )3/2012、ま
たはそれらに 反 しない 企 業 内
規 定
休
暇
制
度
病 欠
産 休
病 欠 ( 医 師 の 診 断 書 が 必 要 ) 発 生 から4 日 目 以 降 20 日 目 までは 給 与 額 ( 算 定 ベース 額 )の
60%、21 日 目 以 降 最 長 1 年 目 まで75%を 社 会 保 障 制 度 から 支 給 。 多 くの 労 働 協 約 では、 雇 用
主 が 残 りを 負 担 し、 給 与 額 の100%が 保 障 されている。
出 産 前 後 連 続 16 週 間 の 産 休 取 得 ( 特 に 産 後 6 週 間 の 就 労 は 禁 止 )が 規 定 されている。 双 子 な
ど 複 数 児 を 出 産 した 場 合 は1 人 につき2 週 間 加 算 される。 産 休 期 間 中 は 社 会 保 障 制 度 により、
給 与 額 ( 算 定 ベース 額 )の100%が 支 払 われる。 父 親 についても、 母 親 の 産 休 中 あるいはその
直 後 に 連 続 4 週 間 の 産 休 取 得 が 可 能 。
なお、 子 供 1 人 につき、 誕 生 後 最 大 3 年 間 の 休 職 期 間 の 取 得 が 可 能 であり、 復 帰 後 1 年 間 につ
いては 同 一 ポストへの 復 帰 を 保 障 しなければならない。( 育 児 以 外 に、2 親 等 までの 親 族 の 看
病 を 目 的 とした 最 大 2 年 間 の 休 職 も 認 められている)
上 記 1、2、R.D.L.( 勅 令 法 )
1/1994 等 の 定 める 条 件 、 又 は
それらに 反 しない 企 業 内 規 定
上 記 1、2、R.D.( 勅 令 )
488/1988、R.D.L.( 勅 令 法 )
11/1998、Ley( 法 )50/1998、
Ley39/1999、
R.D.1131/2002、
R.D.1335/2005、L.O.( 組 織
法 )3/2007、Ley2/2008、
R.D.295/2009、
R.D.L.20/2011、Ley4/1995、
Ley40/2003、L.O.3/2007の
定 める 条 件 、 又 はそれらに 反
しない 企 業 内 規 定
兵 役
なし。
兵 役 は 雇 用 制 度 化 され、 義 務
が 廃 止 された。
最 低 賃 金
時 間 外 手 当 て
最 低 賃 金 21.51ユーロ/ 日 、645.30ユーロ/ 月 (14 回 払 い)を 労 働 法 は 定 める。 労 働 協 約 で 前
述 より 高 い 最 低 賃 金 を 定 める 業 界 あり。ただし、 現 実 においては、 雇 用 契 約 が 労 使 間 の 合 意
によるもの( 労 働 市 場 の 需 要 と 供 給 )であることから、 当 該 最 低 賃 金 が 適 用 されるケースは 少 な
い。
上 記 1、R.D.( 勅 令 )
1888/2011、R.D.L.( 勅 令 法 )
03/2004、2013 年 はR.D.( 勅
令 )1717/2012
労 働 法 では 時 間 外 手 当 てについての 割 増 率 の 規 定 はない。 雇 用 契 約 書 、 労 働 協 約 に 規 定 さ
上 記 1、2、3の 定 める 条
れている 場 合 はその 割 増 率 が 適 用 される。 規 定 がない 場 合 には 労 使 間 の 合 意 により 決 定 され
件 、 若 しくは 労 使 間 合 意
る。
賃
金
等
ボーナス
日 本 でいうボーナスは、 通 常 存 在 しない。 雇 用 契 約 は 年 棒 制 が 基 本 で、 年 間 12~16 回 ( 産 業
業 種 別 )の 分 割 支 給 。ただし、 年 棒 額 以 上 のいわゆるボーナス 支 給 は 禁 じない。 年 間 14 回 の
分 割 支 給 制 の 場 合 では、7・12 月 にそれぞれ1ヵ 月 相 当 の 追 加 支 給 。
上 記 1、2の 定 め
付
加
給
付
退 職 金
諸 税
退 職 金 制 度 は 通 常 存 在 しない。ただし 管 理 職 や 労 働 協 約 の 定 めにより、 支 給 義 務 が 発 生 す
る 場 合 がある。
最 低 税 率 24.75%から 最 高 税 率 52%までの7 段 階 (24.75、30、40、47、49、51、52)の 累 進 税
制 。
キャピタルゲイン 所 得 の 税 率 は、21、25、27%。 各 種 控 除 あり。
なお、 自 治 州 には 部 分 的 に 税 率 を 独 自 に 設 定 できる 権 限 があり、 現 在 の 最 高 税 率 は51.9%
~56%と 州 により 異 なる。
外 資 系 企 業 の 駐 在 員 は、 当 初 6 年 間 まで 個 人 所 得 税 を 非 居 住 者 扱 いとして 申 告 することが 可
能 。その 際 の 税 率 は、 非 居 住 者 向 け 一 般 税 率 24.75%。
上 記 1、2の 定 める 条 件
Ley( 法 )35/2006、R.D.L.( 勅
令 法 )20/2011
食 事 手 当 て フリンジ・ベネフィットとして 個 人 所 得 税 の 申 告 必 要 。 部 分 的 所 得 控 除 の 措 置 あり。 上 記 1、2の 定 める 条 件
通 勤 手 当 て フリンジ・ベネフィットとして 個 人 所 得 税 の 申 告 必 要 。 部 分 的 所 得 控 除 の 措 置 あり。 上 記 1、2の 定 める 条 件
その 他 厚 生 諸 制 度 フリンジ・ベネフィットとして 個 人 所 得 税 の 申 告 必 要 。 部 分 的 所 得 控 除 の 措 置 あり。 上 記 1、2の 定 める 条 件
労 働 保 険 労 災 保 険 については「 社 会 保 険 」の 項 を 参 照 -
各
種
保
険
社 会 保 険
当 国 社 会 保 障 では、 医 療 、 失 業 、 職 業 訓 練 、 労 災 、 倒 産 を1 組 としている。 被 雇 用 者 の 職 種 に
応 じた 基 本 額 (2013 年 は753.00~3,425.70ユーロの 範 囲 内 )に 以 下 の 負 担 率 を 掛 けて 算 出 。
雇 用 主 は29.90%+ 労 災 保 険 〔 業 種 により0.90~8.50%〕、 被 雇 用 者 は6.35%をそれぞれ 負
担 する。2010 年 12 月 より 日 本 との2 国 間 社 会 保 障 協 定 が 発 効 。
発 効 後 は、 駐 在 期 間 が5 年 以 内 の 場 合 、 日 本 の 年 金 制 度 とスペインの 労 災 保 険 のみの 加 入
で 済 む。
社 会 保 障 法 (R.D.L( 勅 令
法 ).1/1994)
2013 年 はESS( 雇 用 ・ 社 会 保
障 省 令 )/56/2013
日 ・スペイン 社 会 保 障 協 定
(2009 年 12 月 1 日 発 効 )
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そ
の
他
スペインの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
職 業 訓 練
職 員 募 集 方 法
市 町 村 等 の 公 共 機 関 や 当 局 の 認 証 を 受 けた 民 間 組 織 が 実 施 。
近 年 は 若 年 層 等 の 雇 用 促 進 の 観 点 から、 見 習 訓 練 契 約 の 雇 用 に 対 し 手 厚 いインセンティブ
が 設 けられている( 雇 用 主 負 担 の 社 会 保 険 料 100% 免 除 など)。
職 種 にもよるが、 縁 故 採 用 、 職 安 、 公 募 、 人 材 紹 介 会 社 、 人 材 派 遣 会 社 、ヘッドハンティング
などがある。 人 材 派 遣 会 社 を 通 じた 雇 用 は 一 般 的 に 手 数 料 が 高 い( 被 雇 用 者 の2~3ヵ 月 の
給 与 相 当 額 )が、それなりの 保 証 制 度 がある。
上 記 2の 定 める 条 件 、L.O.
( 組 織 法 )5/2002、R.D.( 勅
令 )1558/2005、R.D.( 勅 令 )
357/2006、Ley( 法 )3/2012な
ど
Ley( 法 )14/1994、R.D.( 勅
令 )4/1995、R.D.216/1999、
Ley56/2003、Ley35/2010、
Ley3/2012、R.D.1796/2010
など
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イタリアの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
イタリア 共 和 国 憲 法 :La
Costituzione della Repubblica
Italiana、 民 法 :Codice Civileおよ
び 全 国 労 働 協 約 ・ 商 業 部 門 :
Contratto Collettivo Nazionale
di Lavoro(C.C.N.L.)-Settore
Commercio。
法
令
・
機
関
等
労 働 関 係 法
憲 法 に 一 般 原 則 といくつかの 雇 用 関 連 の 規 定 が 定 められ、 詳 細 は 民 法 および 全 国 労 働 協 約
で 定 められているほか、 労 働 関 係 の 法 律 が 複 数 ある。なお、 全 国 労 働 協 約 は 業 種 別 で 規 定 さ
れている。 以 下 内 容 で 労 働 協 約 に 関 わる 部 分 は、 商 業 部 門 の 全 国 労 働 協 約 で 定 められた 事
項 を 記 載 する。
労 働 関 係 の 主 な 法 律 として 以 下
が 挙 げられる: 労 働 者 憲 章 法 :
Statuto dei Lavoratori (1970 年
法 律 300 号 )、パートタイム 労 働 お
よび 職 業 訓 練 ・ 労 働 契 約 に 関 す
る 規 制 :Legge 19 Dicembre 1984
n.863(1984 年 法 律 863 号 )、 男 女
均 等 処 遇 と 関 連 措 置 :Legge 9
Dicembre 1977 n.903(1977 年 法
律 903 号 )およびLegge 10 Aprile
1991 n.125(1991 年 法 律 125 号 )、
不 当 解 雇 に 対 する 保 護 :Legge
15 Luglio 1966 n.604(1966 年 法
律 604 号 )およびLegge 11
Maggio 1990 n.108(1990 年 法 律
108 号 )、 不 可 欠 な 公 益 業 務 での
ストの 規 制 :Legge 12 Giugno
1990 n.146(1990 年 法 律 146
号 )、 雇 用 促 進 に 関 する 規 定 :
Legge 24 Giugno 1997 n.196
(1997 年 法 律 196 号 )、 労 働 市 場
改 革 に 関 する 委 任 法 :Legge 14
Febbraio 2003 n.30(2003 年 法 律
30 号 )、 労 働 市 場 改 革 に 関 する
規 定 :Legge 28 giugno 2012 n.92
(2012 年 法 律 92 号 )
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
採 用 関 係 は 労 働 ・ 社 会 政 策 省 、その 他 は 各 地 域 の 労 働 基 準 監 督 署 管 轄 支 部 。
C.C.N.L.-Commercio、
採 用 はLegge 28 Novembre
1996, n.608(1996 年 法 律 第
608 号 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
協 約 に 規 定 された 内 容 についての 紛 争 は、 当 該 地 域 管 轄 の 調 停 委 員 会 にて、 雇 用 主 は 地 域
の 商 業 組 合 、 被 雇 用 者 は 加 盟 している 労 働 組 合 か 委 任 状 を 与 えた 組 合 組 織 を 通 じて 行 う。
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雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 契 約 書 の 締 結 が 義 務 付 けられている。 契 約 書 にはa) 雇 用 開 始 日 、b) 配 属 先 、c) 雇 用 形 態
および 期 間 、d) 試 用 期 間 、e) 等 級 、f) 給 与 を 明 示 する 必 要 がある。
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雇
用
条
件
試 用 期 間
管 理 職 ・1 等 級 :6ヵ 月 間 まで、 2 等 級 ・3 等 級 :60 日 間 まで、
4 等 級 ・5 等 級 :60 日 間 まで、 6 等 級 ・7 等 級 :45 日 間 まで。
※ 管 理 職 および 各 等 級 は 具 体 的 な 職 務 内 容 により 分 類 されている。
商 業 部 門 の 労 働 協 約 で 規 定 されている 格 付 けおよび 職 務 の 一 例 は 主 に 以 下 のとおり。
< 管 理 職 >
事 業 活 動 の 独 立 した 部 門 を 担 当 し、 意 思 決 定 権 ・ 自 由 裁 量 権 を 持 つ。
取 締 役 とは 異 なり、あくまでも 被 雇 用 者 として 扱 われる。
高 度 な 専 門 性 を 要 求 される 職 務 に 就 き、 業 務 の 指 揮 責 任 ・ 監 督 を 行 う 労 働 者 管 理 ・ 技 術 部 門
の 管 理 職
( 例 ) 商 店 や 支 店 の 店 長 / 支 配 人 など
独 立 した 任 務 の 遂 行 にあたり、 調 整 ・ 監 督 権 限 を 持 つ 知 的 労 働 者
( 例 ) 会 計 責 任 者 など
特 別 な 専 門 知 識 および 十 分 な 経 験 を 必 要 とする 職 務 を 遂 行 する 労 働 者
( 例 ) 外 国 語 を 速 記 するタイピスト、ショーウィンドーのデコレーターなど
販 売 等 の 作 業 的 業 務 、 特 別 の 実 務 ・ 技 術 的 能 力 を 必 要 とする 労 働 者
( 例 ) 会 計 係 、レジ 係 、 販 売 定 員 など
知 識 、 実 務 的 能 力 を 必 要 とする 熟 練 労 働 者
( 例 ) 会 計 係 、タイピスト、 電 話 交 換 手 、 自 動 車 運 転 手 など
単 純 な 事 務 的 知 識 を 必 要 とする 労 働 に 従 事 する 労 働 者
( 例 ) 案 内 係 、 門 番 など
清 掃 または 同 等 の 職 務 を 遂 行 する 労 働 者
( 例 )ボーイなど
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イタリアの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
退 職
雇 用 期 間 と 等 級 によって 事 前 通 告 期 間 が 異 なる。 通 告 は 書 留 郵 便 か 受 領 日 が 証 明 できる 文
書 で 行 う。
< 例 : 雇 用 期 間 が5 年 以 上 10 年 未 満 の 場 合 の 事 前 通 告 期 間 >
管 理 職 ・1 等 級 :60 日 2 等 級 ・3 等 級 :30 日
4 等 級 ・5 等 級 :20 日 6 等 級 ・7 等 級 :15 日
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正 当 な 事 由 があり、 所 定 の 手 続 きが 行 われた 場 合 に 解 雇 可 能 。
解 雇 された 被 雇 用 者 が 同 解 雇 を 不 当 として 裁 判 所 に 訴 えた 場 合 、 裁 判 官 は 企 業 規 模 等 に 応
じて、 雇 用 主 に 対 して 以 下 のような 措 置 を 適 用 することができる。
【 被 雇 用 者 数 が1 事 業 所 もしくは1つの 市 単 位 で15 名 以 下 、あるいはイタリア 全 国 レベルで60
名 以 下 の 場 合 】
● 当 該 被 雇 用 者 の 再 雇 用
もしくは、
● 当 該 被 雇 用 者 の 給 与 2.5~6ヵ 月 相 当 の 損 害 賠 償 の 支 払 い
を 雇 用 主 は 選 択 することがきでる。
雇
用
条
件
解 雇
【 被 雇 用 者 数 が1 事 業 所 もしくは1つの 市 単 位 で16 名 以 上 、あるいはイタリア 全 国 レベルで61
名 以 上 の 場 合 】
1 当 該 被 雇 用 者 の 契 約 違 反 等 による 解 雇 ( 例 : 当 該 従 業 員 のパフォーマンスが 低 い、 義 務 不
履 行 などの 主 観 的 要 因 )の 場 合
● 解 雇 理 由 となった 事 実 が 生 じていなかった 等 と 裁 判 官 がみなした 場 合 、 裁 判 官 は 雇 用 主 に
最 大 給 与 12ヵ 月 相 当 と 社 会 保 障 負 担 の 支 払 い、かつ 原 職 復 帰 させることを 命 じることができ
る。
また、
●その 他 の 場 合 ( 解 雇 の 違 法 性 が 深 刻 でない 場 合 等 )は、 裁 判 官 は 雇 用 主 に 雇 用 関 係 を 終
了 し、かつ 損 害 賠 償 を 支 払 うことを 命 じることができる(12~24ヵ 月 分 の 給 与 )。
2 経 済 的 または 組 織 改 編 等 による 解 雇 ( 例 :ポスト 削 減 や 経 営 不 振 などの 客 観 的 要 因 )の 場
合
● 解 雇 理 由 に 明 らかに 根 拠 がないと 裁 判 官 がみなした 場 合 、 裁 判 官 は(A) 雇 用 主 に 損 害 賠
償 (12~24ヵ 月 分 の 給 与 )の 支 払 い、もしくは(B) 最 大 12ヵ 月 分 給 与 の 支 払 い、かつ 原 職 復 帰
させることを 命 じることができる。
また、
●その 他 の 場 合 は、 裁 判 官 は 雇 用 主 に 雇 用 関 係 を 終 了 し、かつ 損 害 賠 償 を 支 払 うことを 命 じ
ることができる(12~24ヵ 月 分 の 給 与 )。
労 働 者 憲 章 法 :Statuto dei
Lavoratori (1970 年 法 律 300
号 )
労 働 市 場 改 革 に 関 する 規 定 :
Legge 28 giugno 2012 n.92
(2012 年 法 律 92 号 )
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定 年
成 長 、 財 政 均 衡 、 安 定 のため
通 常 、 男 性 66 歳 、 女 性 62 歳 ( 老 齢 年 金 の 支 給 開 始 年 齢 )。 老 齢 年 金 受 給 には、 最 低 20 年 の
の 緊 急 措 置 :Legge 22
保 険 料 納 付 が 必 要 。また 女 性 の 年 金 支 給 開 始 年 齢 は2018 年 までに66 歳 までに 段 階 的 に 引 き
dicembre 2011 n.214(2011 年
上 げられる。
法 律 214 号 )
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への 加
入
労 働 者 の 労 働 組 合 活 動 の 自 由 を 保 障 している。 労 働 者 憲 章 で 企 業 内 に 労 働 組 合 を 組 織 する
権 利 が 付 与 されている。
イタリア 共 和 国 憲 法 第 39 条 、
労 働 者 憲 章 法 第 19 条
労
働
時
間
労 働 時 間 基 準 労 働 時 間 は 週 40 時 間 ( 工 場 労 働 等 を 除 く)。 C.C.N.L.-Commercio
残 業 の 取 り 扱 い 年 間 250 時 間 以 内 。 C.C.N.L.-Commercio
休
暇
制
度
休 暇 制 度 全 般
病 欠
有 給 休 暇 : 年 間 26 日
祝 祭 日 :11 日 ( 別 途 、 地 域 により 異 なる 祝 祭 日 あり)
他 に 結 婚 休 暇 ( 有 給 ) 等
医 師 の 証 明 書 の 提 出 が 必 要 である。 病 欠 中 の 給 与 は、 雇 用 主 と 社 会 保 険 庁 (INPS)が 日 数 に
応 じて 定 められた 比 率 で 負 担 する。
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C.C.N.L.-Commercio
産 休
出 産 前 2ヵ 月 、 出 産 後 3ヵ 月 ( 合 計 5ヵ 月 )+ 必 要 に 応 じ6ヵ 月
あるいは
出 産 前 1ヵ 月 、 出 産 後 4ヵ 月 ( 合 計 5ヵ 月 )+ 必 要 に 応 じ6ヵ 月
C.C.N.L.-Commercio
産 休 中 の 給 与 は 有 給 であり、 最 初 の5ヵ 月 は 全 額 支 給 、その 後 必 要 に 応 じて 取 得 可 能 な6ヵ 月
の 期 間 は30% 支 給 。
兵 役 兵 役 従 事 期 間 は 在 勤 年 数 ( 月 日 )に 加 算 される。 C.C.N.L.-Commercio
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イタリアの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
最 低 賃 金
等 級 によって 規 定 されている。
< 最 低 賃 金 (2013 年 4 月 1 日 から 適 用 )>( 単 位 :ユーロ)
管 理 職 2,522.42 1 等 級 2,089.78 2 等 級 1,873.75 3 等 級 1,674.27 4 等 級 1,515.68 5
等 級 1,417.67 6 等 級 1,323.94 7 等 級 1,211.15
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時 間 外 手 当 て
平 日 の 時 間 当 たりの 超 勤 単 価 は、 週 労 働 時 間 41~48 時 間 まで15% 増 、48 時 間 以 上 は20%
増 、 土 曜 および 休 日 出 勤 は30% 増 。
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賃
金
等
ボーナス
退 職 金
諸 税
冬 季 一 時 金 としてクリスマス 前 日 に 給 与 1ヵ 月 相 当 、 夏 季 一 時 金 として7 月 1 日 に 給 与 1ヵ 月 相
当 を 支 給 。
勤 務 した 各 年 につき、 給 与 総 額 ÷13.5の 金 額 を 加 算 していく。
個 人 所 得 税 (IRPEF): 本 俸 から 社 会 保 険 料 を 引 いた 額 に 対 して 課 税 。 現 行 税 率 は 下 記 のと
おり。
23%(1 万 5,000ユーロ 以 下 )、27%(1 万 5,000.01~2 万 8,000ユーロ)、38%(2 万 8,000.01~5
万 5,000ユーロ)、41%(5 万 5,000.01~7 万 5,000ユーロ)、43%(7 万 5,000.01ユーロ 以 上 )
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Legge 29 Maggio 1982,
n.297 (1982 年 法 律 第 297
号 )、Codice Civile( 民 法 第
2120 条 )
T.U.I.R.- D.P.R. 22
Dicembre 1986, n. 917 (1986
年 大 統 領 令 第 917 号 による 所
得 税 統 一 税 法 )
付
加
給
付
食 事 手 当 て
義 務 ではない。 企 業 によっては 手 当 てを 本 俸 に 加 算 する 代 わりに 食 事 補 助 を 支 給 するケース
もある。
規 定 なし
通 勤 手 当 て 通 常 なし。 遠 隔 地 に 移 転 したなどの 場 合 に 支 給 するケースもある。 規 定 なし
その 他 厚 生 諸 制 度 扶 養 手 当 て: 低 所 得 者 対 象 に 社 会 保 険 庁 (INPS)が 支 給 する。 -
各
種
保
険
労 働 保 険
社 会 保 険
労 災 保 険 (INAIL): 保 険 料 は 雇 用 主 が 負 担 。 保 険 料 率 は 業 種 によって 異 なる。
社 会 保 険 (INPS): 被 雇 用 者 数 や 職 種 によって 異 なる。 商 業 部 門 で、 被 雇 用 者 50 人 までの 企
業 の 場 合 は、 以 下 のとおり。
< 管 理 職 > 被 雇 用 者 負 担 が 本 俸 の9.19%、 雇 用 主 負 担 が 同 26.54%。
< 事 務 職 員 > 被 雇 用 者 負 担 が 本 俸 の9.19%、 雇 用 主 負 担 が 同 28.98%。
< 販 売 職 員 > 被 雇 用 者 負 担 が 本 俸 の9.19%、 雇 用 主 負 担 が 同 26.54%。
D.P.R. 30 Giugno 1965,
n.1124(1965 年 大 統 領 令 第
1124 号 )
-
そ
の
他
職 業 訓 練 - -
職 員 募 集 方 法
求 める 人 材 の 職 種 やレベルにより 異 なる。 一 般 職 員 は 縁 故 採 用 、 新 聞 広 告 および 人 材 派 遣
会 社 経 由 が 一 般 的 。
地 域 の 職 安 もある。 幹 部 クラスはヘッドハンティングが 中 心 。
-
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オーストリアの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
法
令
・
機
関
等
労 働 関 係 法 ( 最 上 位 法 ) 労 働 基 準 法 、 職 員 ( 被 用 者 ) 法 (Angestelltengesetz)、 団 体 協 約 など -
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機 関 ) 労 働 者 の 権 利 保 護 のための 公 的 機 関 として、 連 邦 労 働 院 がある。
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
連 邦 労 働 院 法
1) 労 働 争 議 仲 介 庁 が 仲 介 する。 2) 労 働 裁 判 所 で 判 決 。 -
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
文 書 での 雇 用 契 約 による。
雇 用 契 約 法
試 用 期 間 試 用 期 間 は 最 長 1ヵ 月 。 職 員 ( 被 用 者 ) 法
雇
用
条
件
退 職 被 雇 用 者 は、 毎 月 末 、1ヵ 月 以 上 の 事 前 通 告 をもって 退 職 できる。 職 員 ( 被 用 者 ) 法
解 雇
雇 用 主 は、 以 下 の 事 前 通 告 期 間 をもって 毎 四 半 期 末 に 解 雇 することができる。 就 業 2 年 未
満 :6 週 間 、 就 業 2 年 以 上 5 年 未 満 :2ヵ 月 間 、 就 業 5 年 以 上 15 年 未 満 :3ヵ 月 間 、 就 業 15 年 以 上
25 年 未 満 :4ヵ 月 間 、 就 業 25 年 以 上 :5ヵ 月 間 。
職 員 ( 被 用 者 ) 法
定 年
法 定 では 男 性 65 歳 、 女 性 60 歳 。ただし、 女 性 の 定 年 については、 段 階 的 に 引 き 上 げられ、 誕
生 月 が1968 年 6 月 以 降 は65 歳 となる。
年 金 法
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
任 意 。
労 働 基 準 法
労
働
時
間
労 働 時 間 労 働 基 準 法 では1 日 8 時 間 、 週 40 時 間 。
労 働 時 間 法 、 職 員 ( 被 用 者 )
法
残 業 の 取 り 扱 い 上 記 時 間 を 超 える 分 については、 時 間 外 手 当 てが 必 要 。 職 員 ( 被 用 者 ) 法
休 暇 制 度 全 般
有 給 休 暇 は 勤 続 年 数 25 年 までは5 週 間 、 勤 続 年 数 26 年 以 上 6 週 間 。 採 用 後 半 年 は 有 給 休 暇
の 請 求 はできない。 有 給 休 暇 は 分 割 して 取 得 することができるが、 少 なくとも1 回 は6 労 働 日
以 上 連 続 したものでなければならない。
休 暇 法
休
暇
制
度
病 欠
産 休
病 欠 は3 日 まで 医 師 の 証 明 なしに 可 能 だが、 有 給 休 暇 の 対 象 とならない。4 日 を 超 える 場 合
は 要 求 されれば 診 断 書 を 提 出 しなければならない。 病 気 期 間 中 の 解 雇 は 基 本 的 に 可 能 だ
が、 病 気 を 理 由 とする 解 雇 は 法 律 により 禁 止 されている。
母 親 保 護 法 により 産 前 産 後 とも8 週 間 、 就 労 が 禁 じられている。これに 引 き 続 き 分 娩 後 最 長
24ヵ 月 の 休 暇 を 取 る 権 利 が 与 えられる。 両 親 がその 期 間 を 分 けて 休 暇 を 取 得 することが 認 め
られている( 一 方 の 最 低 短 取 得 期 間 は2ヵ 月 )。 産 休 中 の 給 与 は 社 会 保 険 でカバーされる。
なお、 産 休 中 の 解 雇 は 禁 止 されている。
休 暇 法
母 親 保 護 法
兵 役
原 則 、18 歳 以 上 の 男 性 は6ヵ 月 の 兵 役 、または9ヵ 月 の 民 間 奉 仕 が 義 務 付 けられている。 雇
用 主 は 兵 役 終 了 後 の 再 雇 用 の 義 務 があり、 復 帰 後 、1ヵ 月 間 は 解 雇 できない。
国 防 法
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オーストリアの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
最 低 賃 金
職 員 ( 被 用 者 ) 法 に 基 づいて 締 結 された 団 体 協 約 は 法 律 と 同 一 の 効 力 を 有 し、その 中 で 定
めるのが 通 例 である。
職 員 ( 被 用 者 ) 法 、 団 体 協 約
時 間 外 手 当 て
雇 用 主 と 代 休 の 取 り 決 めがない 場 合 、 基 本 時 給 (1ヵ 月 の 給 料 の1/158)に50%を 加 えねばな
らない。 日 曜 祭 日 及 び 夜 間 は 基 本 時 給 に100%を 加 えねばならない。 代 休 の 場 合 は 時 間 外
割 増 分 を 考 慮 しなければならない。
職 員 ( 被 用 者 ) 法 、 団 体 協 約
賃
金
等
ボーナス
退 職 金
職 員 ( 被 用 者 ) 法 で 義 務 付 けられていないが、 一 般 的 には 団 体 協 約 で2ヵ 月 分 の 支 給 を 定 め
るケースが 多 い。6 月 末 には「 休 暇 手 当 て」として1ヵ 月 相 当 、11 月 末 には「クリスマス 手 当 て」と
団 体 協 約 、 職 員 ( 被 用 者 ) 法
して1ヵ 月 相 当 支 給 している。 通 常 、 勤 務 日 数 が1 年 に 満 たない 場 合 は 勤 務 した 月 数 に12 分
の1ヵ 月 分 がそれぞれ「 休 暇 手 当 て」、「クリスマス 手 当 て」の 金 額 となる。
2003 年 1 月 1 日 より 退 職 金 制 度 が 改 定 されたため、 同 日 以 降 に 雇 用 契 約 を 締 結 した 場 合 、 雇
用 主 は 雇 用 2ヵ 月 目 から 毎 月 グロス 給 与 額 の1.53%を、 退 職 金 基 金 に 積 み 立 てる 義 務 を 負
う。 将 来 の 退 職 金 は 退 職 金 基 金 より 被 雇 用 者 に 支 払 われる。それ 以 前 に 締 結 した 雇 用 契 約
の 場 合 、 被 雇 用 者 は 旧 制 度 に 止 まるか、 新 システムに 切 り 替 えるかの 選 択 が 可 能 。 旧 制 度 で
は、 雇 用 主 は 次 のとおり 勤 続 年 数 により 退 職 金 を 支 払 う。( 勤 続 年 数 3 年 : 本 給 ( 退 職 時 の 月 職 員 ( 被 用 者 ) 法 、 退 職 金
給 )×(2+2/12)ヵ 月 、 同 5 年 : 本 給 ×(3+3/12)ヵ 月 、 同 10 年 : 本 給 ×(4+4/12)ヵ 月 、 同 15 年 : 法 、 団 体 協 約
本 給 ×(6+6/12)ヵ 月 、 同 20 年 : 本 給 ×(9+9/12)ヵ 月 、 同 25 年 : 本 給 ×(12+12/12)ヵ 月 、な
お、 新 ・ 旧 制 度 とも、 本 人 に 非 があった 場 合 の 解 雇 や、 自 己 の 意 志 で 辞 職 する 場 合 は 退 職
金 は 受 給 できない。ただし、 新 制 度 ではこれらの 場 合 でも 積 み 立 てられた 退 職 金 は、 次 の 職
場 に 持 ち 越 すことができる。
付
加
給
付
諸 税
1) 地 方 税 :グロス 給 与 の3%、ウィーン 市 地 下 鉄 税 週 0.72ユーロ 2) 家 族 手 当 て 基 金 税 :グロ
ス 給 与 の4.5% 以 上 雇 用 主 負 担 。
食 事 手 当 て 一 般 的 には 食 事 手 当 てを 支 給 するか、 特 定 の 食 堂 と 割 引 契 約 しているケースが 多 い。
通 勤 手 当 て
交 通 費 については 公 共 機 関 の 定 期 券 を 現 物 支 給 している。
関 連 税 法
支 給 義 務 の 法 律 上 の 規 定 は
ない。
支 給 義 務 の 法 律 上 の 規 定 は
ない。
その 他 厚 生 諸 制 度 - -
各
種
保
険
そ
の
他
労 働 保 険 下 記 のとおり。 社 会 保 険 法
社 会 保 険
社 会 保 険 : 健 康 、 年 金 、 労 災 、 失 業 の4つの 保 険 から 構 成 される。 料 率 は 給 与 により 異 なる。
雇 用 主 負 担 割 合 は50% 前 後 。これら 社 会 保 険 の 雇 用 主 負 担 と 諸 税 を 併 せると、 給 与 以 外 の
雇 用 主 負 担 額 はグロス 給 与 の 約 3 割 となる。
社 会 保 険 法
職 業 訓 練 法 的 義 務 はないが、 各 種 奨 励 措 置 あり。 各 種 関 連 法
職 員 募 集 方 法 職 業 紹 介 への 登 録 ( 無 料 )。 新 聞 広 告 、 求 人 広 告 などが 一 般 的 。 -
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
連 邦 労 働 法 (SR/RS822.11)
Bundesgesetz über de Arbeit in
Industrie, Gewerbe und Handel
(Arbeitsgesetz, ArG、 独 語 )、Loi
fédérale sur le travail dans l’
industrie, l’artisanat et le
労 働 関 係 法 連 邦 労 働 法 、 連 邦 債 務 法 、 各 州 法 、 労 働 協 約 など。
commerce (Loi sur le travail,
LTr、 仏 語 )
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
Schweizeriche
Obligationenrecht(OR, 独
語 )、Code des Obligations (
CO, 仏 語 )
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機 関 ) 各 州 政 府 が 連 邦 労 働 法 41 条 に 基 づき 監 督 する。
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
スイスの 雇 用 関 連 制 度
労 使 紛 争 の 内 容 によって、 州 の 労 働 裁 判 担 当 部 局 や 連 邦 経 済 省 内 の 調 停 委 員 会 、 民 事 裁
判 所 などに 申 し 立 てることとができる。 労 働 者 個 人 による3 万 フラン 以 下 の 申 し 立 てについて
は 民 事 裁 判 所 で 簡 易 かつ 短 時 間 で 解 決 が 図 られている。
連 邦 労 働 法 (SR/RS822.11)
41 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
342,343 条 、 集 団 的 労 働 紛 争
解 決 のための 連 邦 政 府 調 停
委 員 会 設 置 法
(SR/RS821.42)Bundesgesetz
vom 12. Februar 1949 über
die eidgenössische
Einigungsstelle zur Beilegung
von kollektiven
Arbeitsstreitigkeiten( 独 語 )、
Loi fédérale du 12 février
1949 concernant l’Office féd
éral de conciliation en matiè
re de conflits collectifs du
travail( 仏 語 )
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 主 と 被 雇 用 者 が1ヵ 月 を 超 える 期 間 ( 期 間 未 定 の 場 合 含 む)、 雇 用 関 係 を 有 するとき、 雇
用 主 は 雇 用 開 始 より1ヵ 月 以 内 に 雇 用 契 約 に 関 する 詳 細 ( 双 方 の 名 称 、 雇 用 開 始 期 日 、 被 雇
用 者 の 業 務 内 容 、 賃 金 、 雇 用 時 間 が 記 載 されたもの)を 書 面 にて 提 示 しなくてはならない。 書
面 の 形 式 は 自 由 。 双 方 が 契 約 書 の 内 容 に 合 意 すれば 契 約 が 成 立 する。 両 者 間 で 期 限 付 き
雇 用 契 約 が 合 意 される 場 合 や、 職 種 から 契 約 期 間 が 決 まる 場 合 を 除 き、 契 約 期 間 は 雇 用 主
と 被 雇 用 者 が 自 由 に 定 められる。
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
319、320、330b、334 条
試 用 期 間
通 常 1ヵ 月 、 最 長 3ヵ 月 まで 延 長 できる。 試 用 期 間 中 は7 日 前 に 通 告 すれば 解 雇 できる。
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)335b
条
退 職
被 雇 用 者 側 から 退 職 を 希 望 し、 雇 用 契 約 期 間 内 、または 無 期 契 約 の 場 合 で、 雇 用 主 側 が 求
めた 場 合 は、 書 面 で 理 由 を 示 さなくてはいけない。 契 約 期 間 内 に 退 職 を 申 し 出 る 場 合 は、 雇
用 主 が 解 雇 する 場 合 と 同 じ 事 前 通 知 期 間 が 適 用 される。
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
334、335、336、337 条 、
雇
用
条
件
解 雇
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
解 雇 の 事 前 通 知 期 間 は 雇 用 契 約 、 労 働 協 約 などにより 規 定 されるが、 雇 用 主 は 通 常 1ヵ 月
( 勤 続 1 年 )~2ヵ 月 前 ( 勤 続 2~9 年 )、3ヵ 月 (9 年 以 上 ) 以 上 前 に 解 雇 する 旨 、 通 告 する 義 務 が
ある。
兵 役 や 安 全 保 障 、 市 民 サービスに 徴 集 されている 期 間 、 病 気 ・ 事 故 による 欠 勤 期 間 ( 勤 続 1 年
連 邦 債 務 法 (SR/RS220) 334,
の 場 合 30 日 以 内 、2 年 ~5 年 は90 日 以 内 、6 年 以 上 は180 日 以 内 )、 妊 娠 中 または 産 後 16 週 以
335, 336, 337 条
内 の 女 性 、などの 解 雇 は 不 当 解 雇 とみなされる。
経 営 方 針 変 更 などによる 大 量 解 雇 の 場 合 は、30 日 以 上 前 の 予 告 、 被 雇 用 者 代 表 との 協 議 の
ほか、 州 の 雇 用 当 局 と 被 雇 用 者 代 表 に 書 面 で 理 由 など 必 要 事 項 を 書 面 で 通 知 するなど、 所
定 の 手 続 きを 経 なくてはいけない。ただし、 賃 金 の 支 払 いに 懸 念 があるなど 緊 急 かつ 重 要 な
理 由 がある 場 合 、 予 告 なしの 大 量 解 雇 が 認 められる。
連 邦 国 民 年 金 法 (831.10)21
条
Bundesgesetz über die
Alters- und
老 齢 年 金 の 受 給 資 格 年 齢 は、 男 性 65 歳 、 女 性 64 歳 から。
Hinterlassenenversicherung
(AHVG, 独 語 ) 、Loi fédérale
sur l’assurance-vieillesse et
survivants (LAVS, 仏 語 )
労 働 組 合 結 成 の 自 由 は 連 邦 憲 法 により 保 障 されている。また、 組 合 に 加 入 、 非 加 入 の 選 択 の
権 利 も 定 めている。
憲 法 (SR/RS101 28 条 )
Bundesverfassung der
Schweizerischen
Eidgenossenschaft( 独 語 )、
Constitution fédérale de la
Confédération suisse( 仏 語 )
2
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労
働
時
間
スイスの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 時 間
残 業 の
取 り 扱 い
休 暇 制 度
全 般
工 場 、 事 務 、 技 術 関 係 、 小 売 業 などでの 上 限 は 週 45 時 間 。その 他 業 種 の 上 限 は 週 50 時 間 。
連 邦 労 働 法 では、6 時 から20 時 までを 日 中 の 就 業 時 間 、20 時 から23 時 を 夜 間 の 就 業 時 間 と 定
義 している。 夜 間 就 業 については 被 雇 用 者 の 同 意 が 必 要 な 場 合 がある。 雇 用 主 は 被 雇 用 者
の 就 業 時 間 については 業 種 別 労 働 協 約 や 社 内 規 定 、または 雇 用 契 約 において5 時 から24 時
の 間 に 決 定 することができる。1 日 あたりの 労 働 時 間 の 上 限 は、 休 憩 、 残 業 を 含 め14 時 間 。
残 業 ついては、 業 種 別 労 働 協 約 や 社 内 規 定 などに 明 記 される。 残 業 時 間 については、 給 与
で 支 払 う 場 合 は、 基 本 給 の25% 以 上 を 上 乗 せのこと。ただし、 事 務 ・ 技 術 ・ 販 売 職 について
は、 年 間 (1 月 ~12 月 )の 残 業 時 間 が60 時 間 を 超 える 場 合 に 残 業 手 当 てが 支 払 われる。 残 業
時 間 に 相 当 する 休 暇 を 与 え、 残 業 手 当 て 支 給 に 替 えることができる。
20 歳 以 下 の 被 雇 用 者 は 年 間 5 週 間 。 以 降 は 年 間 4 週 間 。 一 般 的 に、 最 低 2 週 間 連 続 の 休 暇 を
含 む。50 歳 以 上 は 年 間 5 週 間 の 有 給 休 暇 が 企 業 の 内 規 に 記 載 される 場 合 がある。
連 邦 労 働 法 (SR/RS822.11)
9,10 条
連 邦 労 働 法 (SR/RS822.11)
12, 13 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220) 321
c 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220) 329
, 329a, 329b, 329c, 329d,
329e 条
休
暇
制
度
病 欠
産 休
病 気 や 怪 我 によって 欠 勤 した 場 合 、 雇 用 主 は 被 雇 用 者 の 勤 続 年 数 に 応 じた 有 給 休 暇 を 認 め
なくてはいけない。 勤 続 1 年 目 は3 週 間 、 以 降 勤 続 年 数 に 従 って 有 給 期 間 を 延 長 する。
なお、3 日 以 上 休 む 場 合 は 医 師 の 診 断 書 が 必 要 。
老 齢 年 金 (AVS/AHV) 加 入 者 には 産 後 最 低 14 週 間 (または98 日 )の 産 休 取 得 権 利 と 産 休 手
当 ての 支 給 が 認 められている(ジュネーブ 州 のみ16 週 間 )。 出 産 後 8 週 間 以 内 の 産 婦 を 就 業 さ
せることは 禁 止 されている。なお、 出 産 前 の 妊 娠 が 理 由 による 欠 勤 は、 病 欠 として 扱 われる。
妊 娠 中 および 出 産 後 16 週 間 までの 解 雇 は 禁 止 されている。
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)324a,
324b 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
324a, 329b, 329f,336c 条 、
連 邦 労 働 法 35 条
兵 役
兵 役 の 義 務 があり 終 了 後 の 復 職 の 権 利 が 認 められている。 兵 役 中 も 給 与 は 支 払 われ、 兵 役
を 理 由 には 解 雇 できない。
連 邦 債 務 法 (220) 324a,
324b, 336, 336c 条
賃
金
等
付
加
給
付
最 低 賃 金
時 間 外 手 当 て
ボーナス
退 職 金
諸 税
食 事 手 当 て
通 勤 手 当 て
その 他
厚 生 諸 制 度
連 邦 レベルの 最 低 賃 金 制 度 はないが 労 働 協 約 により 勤 続 期 間 に 応 じた 基 準 賃 金 が 決 められ
ている。
基 本 給 の25% 以 上 を 上 乗 せしなくてはいけない。ただし、 事 務 ・ 技 術 ・ 販 売 職 については、 年
間 (1 月 ~12 月 )の 残 業 時 間 が60 時 間 を 超 える 場 合 に 残 業 手 当 てが 支 払 われる。 時 間 外 手 当
てに 代 えて、 相 当 する 時 間 分 の 休 暇 を 与 えることができる。
個 々の 雇 用 契 約 上 、 年 末 ( 通 常 クリスマス 前 )に 給 与 1ヵ 月 相 当 を 支 給 することが 慣 行 である。
支 払 期 限 前 に 雇 用 関 係 が 解 消 された 場 合 は、 月 割 りで 支 払 う。
退 職 または 労 働 契 約 終 了 時 に、50 歳 以 上 、 勤 続 年 数 20 年 以 上 の 被 雇 用 者 については、 給
与 の2ヵ 月 相 当 以 上 8ヵ 月 相 当 以 下 の「 長 期 勤 続 手 当 て」を 企 業 内 規 や 労 働 協 約 に 基 づき 支
払 うことを 義 務 付 けている( 連 邦 債 務 法 339b 条 、339c 条 )。しかし 同 時 に1985 年 から 企 業 年 金
の 支 給 を 企 業 に 義 務 付 けたため、 退 職 者 が 企 業 年 金 を 受 給 する 場 合 は、 雇 用 主 は「 長 期 勤
続 手 当 て」の 支 給 義 務 が 免 除 されるとしており、「 長 期 勤 続 手 当 て」に 替 えて 企 業 年 金 のみを
支 給 する 企 業 が 大 半 である。
しかし、 企 業 年 金 への 掛 け 金 不 足 などにより、 退 職 者 が 十 分 な 企 業 年 金 を 受 給 できない 場
合 、 連 邦 債 務 法 339 条 に 基 づき「 長 期 勤 続 手 当 て」が 支 給 される。
所 得 税 は、 家 族 課 税 の 原 則 に 従 って 課 税 され、 州 (カントン)の 税 務 当 局 が 納 税 者 が 歴 年 ごと
に 提 出 した 所 得 税 申 告 書 をベースに 査 定 を 行 い、 徴 税 する。 社 会 保 険 料 ( 各 種 保 険 参 照 )に
ついては、 給 与 から 雇 用 者 が 源 泉 徴 収 し、 雇 用 主 負 担 分 とあわせて、 社 会 保 険 事 務 所 等 に
払 い 込 まなければならない。
給 与 以 外 に 食 事 手 当 てや 食 券 などを 支 払 う 企 業 がある。これらの 手 当 ては 給 与 の 一 部 とみな
され 課 税 対 象 となる。
通 勤 手 当 てや 交 通 費 実 費 、 公 用 車 を 支 給 する 企 業 がある。これらの 手 当 ては 給 与 の 一 部 と
みなされ 課 税 対 象 となる。
-
-
連 邦 労 働 法
(SR/RS822.11)12, 13 条 、
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
321c 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
322d 条
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
339b, 339c, 339d 条
-
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
327a, 327b, 327c 条
同 上
-
2
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スイスの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
各
種
保
険
そ
の
他
労 働 保 険 失 業 保 険 (ALV/AC): 雇 用 主 1.1%、 被 雇 用 者 1.1%
社 会 保 険
職 業 訓 練
社 会 保 険 料 負 担 率 は 以 下 のとおり( 給 与 に 占 める 比 率 :2013 年 )。
・ 老 齢 遺 族 年 金 (AHV/AVS)8.4%( 雇 用 主 4.2%、 被 雇 用 者 4.2%)
・ 障 害 年 金 (IV/AI)1.4%、( 雇 用 主 0.7%、 被 雇 用 者 0.7%)
・ 兵 役 期 間 ・ 産 休 給 与 補 償 (E0/APG)0.5%( 雇 用 主 0.25%、 被 雇 用 者 0.25%)
・ 失 業 保 険 (ALV/AC):2.2%( 雇 用 主 1.1%、 被 雇 用 者 1.1%)
・ 家 族 手 当 て: 雇 用 主 のみ0.1~4.0%(ジュネーブ 州 の 場 合 1.9%)
・ 労 働 災 害 保 険 : 全 額 雇 用 主 負 担 。 各 企 業 が 個 別 に 民 間 保 険 会 社 と 契 約 するため、 保 険 の
内 容 ・ 業 種 等 により 負 担 率 は 一 定 ではない。(ジュネーブ 市 内 の 事 務 を 中 心 とした 事 業 所 の
例 では、2013 年 の 負 担 率 は1.563%)
・ 企 業 年 金 保 険 : 民 間 保 険 会 社 などと 企 業 が 契 約 し、 公 的 年 金 に 上 乗 せする 形 で「 第 2の 支
柱 」と 呼 ばれる 年 金 制 度 。 年 金 部 分 7~18% 程 度 ( 年 齢 、 性 別 により 異 なる)リスク 部 分 約 4%
( 年 齢 、 性 別 により 異 なる)。 企 業 の 規 定 に 従 い 雇 用 主 と 雇 用 者 で 負 担 割 合 を 決 める。 年 金 を
リスク 部 分 をあわせた 平 均 的 な 保 険 料 率 は18.1%( 雇 用 主 7.8%、 被 雇 用 者 10.3%、2013 年 )。
その 他
・ 出 産 保 険 :0.084%( 雇 用 主 0.042%、 本 人 0.042%) 連 邦 レベルの 兵 役 期 間 ・ 産 休 給 与 補 償
を 補 填 するもので、 負 担 率 はジュネーブ 州 の 場 合 。 連 邦 出 産 保 険 の 支 給 額 ( 給 与 の80%)を 補
完 するもので、 導 入 していない 州 もある。
16 歳 ~20 代 前 半 の 若 年 層 を 対 象 に、 学 業 と 併 行 して 職 業 実 習 を 行 うVET/PET 制 度 があり、
学 生 と 企 業 が 契 約 を 結 び 訓 練 を 行 う。
職 員 募 集 方 法 新 聞 等 の 求 人 募 集 など -
失 業 保 険 法
(SR/RS837.0)Bundesgesetz
vom 25. Juni 1982 über die
obligatorische
Arbeitslosenversicherung und
die Insolvenzentschädigung
(Arbeitslosenversicherungsge
setz, AVIG, 独 語 )、Loi fédé
rale du 25 juin 1982 sur l’
assurance-chômage
obligatoire et l’indemnité en
cas d’insolvabilité (Loi sur l’
assurance-chômage, LACI、
仏 語 )
連 邦 債 務 法 (SR/RS220)
331a, 331b, 331c, 331d,
331e 条
および 各 保 険 に 関 する 連 邦
法 または 州 法
連 邦 債 務 法 (SR/RS220) 344,
345, 346a 条
憲 法 61a、63 条
2
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法
( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
雇 用 保 護 法 は 基 本 的 雇 用 関 係 、 正 式 採 用 、 臨 時 雇 用 、 雇 用 条 件 、 解 雇 条 件 などを 規 定 。
労 働 生 活 における 共 同 決 定 法 は 雇 用 主 と 被 雇 用 者 の 関 係 を 規 定 。
労 働 環 境 庁
スウェーデンの 雇 用 関 連 制 度
労 使 双 方 の 交 渉 が 決 裂 した 場 合 および、 地 域 ・ 産 業 別 交 渉 で 解 決 されない 場 合 、 労 働 裁 判
所 または 地 方 裁 判 所 ( 非 組 合 員 など)に 提 訴 できる。
憲 法 、 雇 用 保 護 法
(1982:80)、 労 働 生 活 におけ
る 共 同 決 定 法 (1976:580)な
ど
労 働 環 境 法 (1977:1160)7 章
労 働 争 議 法 (1974:371)
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 に 関 係 する 情 報 は 書 面 で 作 成 し、 雇 用 契 約 を 結 ぶ 義 務 がある。
雇 用 保 護 法 (1982:80)4,5,6
条 a
試 用 期 間
試 用 期 間 は 最 長 6ヵ 月 。 試 用 期 間 後 に 正 式 な 雇 用 することなく 終 了 する 場 合 は 少 なくとも2 週
雇 用 保 護 法 (1982:80)6 条 ,31
間 以 上 前 に 被 雇 用 者 に 通 知 しなくてはならない。また、 被 雇 用 者 が 組 合 員 の 場 合 はその 所 属
条
する 組 合 の 地 方 組 織 にも 通 知 しなくてはいけない。
退 職 本 人 からの1ヵ 月 以 上 前 の 申 し 出 による。 口 頭 でもよい。 雇 用 保 護 法 (1982:80)11 条
雇
用
条
件
解 雇
解 雇 通 告 は1ヵ 月 以 上 前 に 書 面 でしなければならない。 解 雇 対 象 被 雇 用 者 の 勤 続 年 数 に 応
じて 解 雇 通 告 期 間 が 長 くなり、もっとも 長 い 勤 続 10 年 以 上 の 場 合 、6ヵ 月 以 上 前 の 通 告 が 必
要 。また、 解 雇 に 際 しては「 勤 続 年 数 の 短 いものから 順 番 に 解 雇 しなくてはならない(”ラスト・
イン, ファースト・アウト”)」、という 規 定 がある。ただし 被 雇 用 者 10 人 以 下 の 企 業 では2 人 までそ
の 適 用 の 例 外 とすることができる。また、 雇 用 主 は 被 雇 用 者 の 待 遇 の 大 きな 変 更 を 伴 う 重 大 な
決 定 の 前 に 労 働 組 合 の 代 表 と 事 前 協 議 を 行 う 義 務 がある。このほか、 解 雇 後 にまた 同 じ 職 に
対 して 求 人 する 場 合 には、 解 雇 者 を 優 先 して 採 用 する 義 務 がある。
雇 用 保 護 法 (1982:80)
7,8,11,22,32 条 、 労 働 生 活 に
おける 共 同 決 定 法 (1976:
580)11 条
定 年
67 歳 。(2003 年 より 従 来 の65 歳 から67 歳 に 引 き 上 げられた。しかし、 希 望 者 は61 歳 から 年 金 を
受 給 できるため、65 歳 で 退 職 する 人 が 多 い。また 雇 用 主 との 合 意 があれば67 歳 以 上 でも 雇 用
関 係 を 継 続 することができる。
雇 用 保 護 法 (1982:80)33 条
労
働
時
間
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
労 働 時 間
労 働 組 合 の 組 織 化 、その 加 入 は 侵 害 されない。また、 労 働 組 合 活 動 を 理 由 に 解 雇 することは
できない。
週 40 時 間 以 内 、 夜 間 勤 務 の 場 合 などに 休 憩 義 務 の 規 定 がある。
残 業 の 取 り 扱 い 上 限 は4 週 間 48 時 間 以 内 または 月 50 時 間 以 内 。ただし 年 間 200 時 間 以 内 。
労 働 生 活 における 共 同 決 定
法 (1976:580)7 条 、 職 場 組 合
代 表 法 (1974:358) 8 条
労 働 時 間 法 (1982:673)5,12
~18 条
労 働 時 間 法 (1982:673)6~8
条
休 暇 制 度 全 般
年 間 5 週 間 (25 日 ) 休 暇 を 取 得 する 権 利 が 保 障 されている。 休 暇 中 の 給 与 が 支 給 されるのは
前 年 度 に1 年 間 企 業 に 在 籍 した 場 合 。 年 次 休 暇 法 が 定 める 休 暇 年 度 は4 月 1 日 ~3 月 31 日 だ
が、 企 業 によっては 労 使 協 約 により、1 月 1 日 ~12 月 31 日 のこともある。 前 年 度 の 途 中 で 入 社 し
た 場 合 は 在 籍 期 間 に 比 例 した 有 給 休 暇 日 数 を 取 得 できる。なお、8 月 31 日 以 降 に 入 社 した 場
合 、 入 社 した 年 の 休 暇 は5 日 間 しか 認 められない。 余 った 休 暇 は5 年 間 持 ち 越 し 可 能 。 正 社 員
だけでなくパートタイム 労 働 者 にも 同 じ 規 定 が 適 用 される。 休 暇 に 対 しては 給 与 とは 別 に 休 暇
手 当 て(12%) 支 給 の 義 務 がある。
年 次 休 暇 法 (1977:480)
4,16,18 条
休
暇
制
度
病 欠
産 休
雇 用 主 は 被 雇 用 者 の 給 与 に 対 し、 病 欠 第 1 日 目 は1 日 分 の 給 与 相 当 額 を100%カット。2~14
日 目 までの13 日 間 は 期 間 中 の 給 与 の80% 相 当 を 支 払 う。15 日 目 以 降 は 雇 用 主 に 代 わり 社 会
保 険 局 が 給 与 の 約 80%を 最 大 364 日 間 支 払 う。
母 親 の 休 暇 は 出 産 予 定 日 および 出 産 の 前 後 7 週 間 と 規 定 されているが、「 育 児 休 暇 」の 一 部 と
して 取 得 する。そのうち 出 産 予 定 日 前 2 週 間 、 出 産 後 2 週 間 は 休 暇 の 取 得 が 義 務 付 けられて
いる。 同 時 に 父 親 (または 産 婦 を 補 助 する 人 )を 対 象 に 新 生 児 の 帰 宅 後 16 日 目 までの 間 に10
日 間 、「 産 休 」の 取 得 義 務 がある。 両 親 を 対 象 とした 有 給 育 児 休 暇 は480 日 まで 保 障 されてお
り、 対 象 児 が8 歳 になる 日 までに 取 得 可 能 。 多 胎 出 産 の 場 合 は 別 途 特 別 規 定 あり。パートタイ
ム 労 働 と 育 児 休 暇 との 組 み 合 わせも 許 されている。
社 会 保 険 基 本 法 (2010:110)
2,40 章
親 休 暇 法 (1995:584)5 条 ,8 条
および 社 会 保 険 基 本 法 13 章
兵 役
兵 役 はスウェーデン 国 籍 を 持 つ19 歳 以 上 47 歳 以 下 の 成 人 男 性 に 義 務 付 けられている。 徴 兵
期 間 中 、 再 教 育 召 集 (2 度 目 の 兵 役 ) 期 間 中 は 解 雇 できない。 兵 役 期 間 中 は 兵 役 手 当 てが 国
から 支 給 されるため、 企 業 は 給 与 を 支 給 しなくてよい。
なお、 兵 役 を 義 務 付 ける「 兵 役 法 」は 廃 止 されていないが、2010 年 7 月 以 降 、 兵 役 は 休 止 され
ている。
兵 役 法 (1994:1809)9 章 1 条
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スウェーデンの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
最 低 賃 金 規 定 なし。 -
賃
金
等
時 間 外 手 当 て
法 的 に 時 間 外 手 当 ての 規 定 なし。 中 央 労 使 協 定 による 場 合 が 多 いが、それに 参 加 していな
い 雇 用 主 および 被 雇 用 者 は 一 般 慣 習 に 準 じて 割 増 率 を 適 用 することが 多 い。 例 : 月 ~ 金 曜
日 の18:15~20:00までは50% 増 、 同 20:00 以 降 は70% 増 、 土 曜 日 12:00 以 降 及 び 日 祭 日 は
100% 増 。
労 働 時 間 法 (1982:673)7 条
ボーナス 労 使 双 方 で 合 意 、 随 意 契 約 。 -
退 職 金 労 使 双 方 で 合 意 。 法 的 規 制 はなし。 随 意 契 約 。 -
諸 税
社 会 保 険 料 の 本 人 負 担 はなし。 雇 用 主 負 担 は 名 目 給 与 ×31.42%(2013 年 の 率 。 毎 年 数 字
は 変 更 される)。 社 会 保 険 料 には、 年 金 、 失 業 、 医 療 、 労 災 などの 保 険 料 が 含 まれる。 過 疎 地
勤 務 等 諸 条 件 により 減 税 されることがある。 若 年 層 や 高 齢 者 の 雇 用 促 進 のため 軽 減 税 率 が 適
用 されている。1987 年 以 降 生 まれのものは15.49%、1938~1948 年 生 まれのものは10.21%、
1937 年 以 前 生 まれのものは0%の 税 率 である。
社 会 保 険 料 法 (2000:980)26
条
付
加
給
付
食 事 手 当 て
食 事 手 当 ては 給 与 と 見 なされ 課 税 対 象 である。 従 って 被 雇 用 者 との 相 談 の 上 で 企 業 の 任 意
で 支 給 している。
通 勤 手 当 て 企 業 の 任 意 。 -
その 他 厚 生 諸 制 度
年 数 回 の 会 社 内 パーテイー、 被 雇 用 者 のテニス、サッカー、ジム 等 のスポーツ 活 動 の 参 加 料
を 会 社 が 負 担 することがある(ゴルフは 含 まれない)。 社 員 旅 行 、 社 員 割 引 、 保 健 検 診 等 も 会
社 が 一 部 を 負 担 する 場 合 あり。PC、 携 帯 電 話 を 支 給 するところも 多 い。
-
所 得 税 法 (1999:1229)11 章
11~12 条
労 働 環 境 法 (1977:1160)3 章
2 条
労 働 保 険 なし( 失 業 手 当 ては 税 金 から 支 払 われる) -
各
種
保
険
そ
の
他
社 会 保 険
職 業 訓 練
職 員 募 集 方 法
社 会 保 険 料 の 本 人 負 担 はなし。 雇 用 主 負 担 は 名 目 給 与 ×21.54%(2013 年 。 毎 年 改 定 され
別 途 、 給 与 税 9.88%が 加 算 される)。 社 会 保 険 料 には、 年 金 、 失 業 、 医 療 、 労 災 などが 含 まれ
る。 過 疎 地 での 勤 務 等 条 件 により 減 額 されることがある。 若 年 層 (26 歳 未 満 )や 高 齢 者 (65 歳 社 会 保 険 料 法 (2000:980)26
超 )の 雇 用 促 進 のため 軽 減 税 率 が 適 用 されている。1987 年 以 降 生 まれ:( 年 金 が 他 世 代 の4 条
分 の1)、1938~1948 年 生 まれ:10.21%( 年 金 負 担 のみ)、1937 年 以 前 生 まれ:0%。 長 期 失 業
者 を 雇 用 する 場 合 社 会 保 険 料 軽 減 措 置 あり。
強 制 ではなく 任 意 。 必 要 な 場 合 は 雇 用 主 負 担 でなされる。 他 に 教 育 休 暇 法 で 規 定 される 長 期
研 修 の 保 障 あり。
新 聞 広 告 、 職 業 紹 介 所 および 労 働 者 派 遣 企 業 。 自 社 ウェブサイト 上 での 求 人 も 増 えてきてい
る。
教 育 休 暇 法 (1974:981)
-
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法 ( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機
関 )
ポーランドの 雇 用 制 度 一 覧
労 働 法 典 (Labour Code)。 雇 用 に 際 しての 契 約 条 件 、 雇 用 環 境 及 び 被 雇 用 者 の 権 利 保 護 な
どを 包 括 的 に 規 定 する。 雇 用 契 約 は 同 法 典 の 規 定 に 則 って 締 結 される。 雇 用 契 約 に 法 典 の
規 定 よりも 被 雇 用 者 に 不 利 な 条 項 があった 場 合 、その 条 項 は 無 効 とされ、 法 典 の 規 定 が 適 用
される。
ポーランド 国 立 労 働 監 査 機 関 (The National Labour Inspectorate of Poland)。ポーランド 議 会
下 院 (Sejm)の 下 部 機 関 で、 労 働 法 、 特 に 職 業 上 の 安 全 および 健 康 面 に 関 する 規 定 の 順 守 を
監 査 および 監 督 する。
労 働 法 典 (Labour Code)
国 立 労 働 監 督 機 関 法 (the
Act on the National Labour
Inspectorate)
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
全 ての 労 働 関 係 紛 争 は 労 働 裁 判 所 で 解 決 される。
―
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 契 約 の 形 態 は、1 無 期 限 契 約 、2 有 期 限 契 約 、3 請 負 契 約 (Performance Contract)、
4 在 宅 勤 務 契 約 、5 委 任 、 選 挙 、 推 薦 などによる 契 約 など。
労 働 法 典 25 条 、67 条 、73 条 、
76 条
試 用 期 間
無 期 限 契 約 、 有 期 限 契 約 では 試 用 契 約 が 認 められるが、 試 用 期 間 は3カ 月 を 超 えてはならな
い。
労 働 法 典 25 条
雇
用
条
件
退 職
解 雇
一 般 的 に 雇 用 契 約 は 以 下 の 場 合 に 終 了 する。1 当 事 者 間 の 合 意 2 一 定 の 通 告 期 間 をおい
た 一 方 の 当 事 者 による 宣 言 3 一 方 の 当 事 者 による 通 告 期 間 のない 宣 言 ( 労 働 法 典 にある 規
定 を 満 たした 場 合 にのみ 可 能 )4 契 約 期 間 の 終 了 あるいは 請 負 業 務 の 終 了 。
契 約 の 終 了 の 方 法 にかかわらず、 雇 用 主 は 被 雇 用 者 に 対 し、 次 の 雇 用 主 への 参 考 書 類 とし
て 雇 用 証 明 書 を 発 行 することが 義 務 付 けられている。 被 雇 用 者 は、この 証 明 書 の 内 容 につき
異 議 がある 場 合 は 内 容 の 訂 正 を 要 求 できる。
無 期 限 契 約 の 場 合 、 解 雇 の 通 告 期 間 は 以 下 の 通 り。◇ 勤 続 期 間 が6カ 月 まで:2 週 間 ◇6カ
月 ~3 年 :1カ 月 ◇3 年 以 上 :3カ 月 。 通 告 は 書 面 によって 行 われ、 解 雇 の 理 由 が 付 される。 通
告 期 間 なしの 解 雇 も 一 定 の 条 件 を 満 たせば 可 能 。
なお、 定 年 まで4 年 以 内 の 被 雇 用 者 、 妊 婦 、 育 児 休 暇 中 、 病 欠 期 間 中 の 被 雇 用 者 は 解 雇 に
対 して 特 別 に 保 護 されている。
労 働 法 典 30 条 、97 条
労 働 法 典 36 条 、177 条 、186 条
定 年
2013 年 1 月 1 日 から、 年 金 受 給 資 格 を 得 る 法 定 退 職 年 齢 は、 従 来 の 男 性 65 歳 、 女 性 60 歳 から
段 階 的 に 引 き 上 げられる。 移 行 期 間 を 経 て、 男 性 は2020 年 、 女 性 は2040 年 に 法 定 退 職 年 齢
はともに67 歳 になる。
年 金 制 度 改 革 法
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
被 雇 用 者 は 労 働 組 合 に 加 入 する 権 利 がある。 雇 用 契 約 でこの 権 利 を 制 限 することはできな
い。10 人 以 上 の 被 雇 用 者 の 参 加 で 労 働 組 合 は 結 成 できる。
労 働 組 合 に 関 する 法 律 (1991
年 5 月 23 日 制 定 )
労
働
時
間
労 働 時 間
残 業 の 取 扱 い
労 働 時 間 は 週 40 時 間 、1 日 8 時 間 を 超 えてはならない。 例 外 は 労 働 法 典 で 定 められる。 継 続
操 業 を 必 要 とする 産 業 や 公 共 サービス 事 業 においては、 日 曜 日 あるいは 祝 日 の 就 労 が 許 さ
れる。
規 定 の 時 間 を 超 える 労 働 は 時 間 外 労 働 ( 残 業 )となる。 残 業 は、1 救 急 ・ 災 害 救 助 活 動 などの
業 務 、2 事 業 の 遂 行 において 必 要 な 場 合 に 認 められる。 事 前 の 合 意 がある 場 合 を 除 き、 残 業
は1 年 ( 暦 年 )に150 時 間 を 超 えてはならない。
残 業 時 間 を 含 めた 労 働 時 間 は、 週 48 時 間 を 超 えてはならない。
労 働 法 典 129 条 、130 条 、
労 働 法 典 131 条 、151 条
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ポーランドの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
休 暇 制 度 全 般
勤 続 年 数 10 年 未 満 の 場 合 20 日 間 、10 年 以 上 の 場 合 26 日 間 取 得 できる。
未 消 化 の 有 給 休 暇 は、 翌 年 の9 月 30 日 まで 繰 り 越 しが 可 能 。
労 働 法 典 154 条 、155 条 、168
条
休
暇
制
度
病 欠
産 休
給 与 の80%が 病 欠 手 当 てとして 支 給 される。 年 間 33 日 まで( 被 雇 用 者 が50 歳 を 超 える 場 合 は
年 間 14 日 )は 雇 用 主 が 負 担 し、それ 以 降 は 社 会 保 険 事 務 所 が 負 担 する。
産 休 : 単 胎 児 の 場 合 は20 週 間 。 多 胎 児 の 場 合 は31~37 週 間 。
育 児 休 暇 :6カ 月 以 上 勤 務 していた 場 合 、4 歳 になるまで 合 計 3 年 間 取 得 することが 可 能 。
労 働 法 典 92 条
労 働 法 典 180 条 、186 条
兵 役 2008 年 12 月 に 実 施 した 徴 兵 (9ヵ 月 間 )をもって、 徴 兵 制 は 停 止 されている。 ―
最 低 賃 金
2013 年 1 月 1 日 より、 最 低 賃 金 は1,600ズロチ。
最 低 賃 金 に 関 する 政 令 (2012
年 9 月 14 日 )
賃
金
等
時 間 外 手 当 て
平 日 の 時 間 外 手 当 ては 基 本 給 の50% 割 増 。 夜 間 ・ 日 曜 や 祝 日 ( 営 業 日 を 除 く)の 労 働 につい
ては100% 割 増 。
ボーナス 一 般 的 に、 給 与 1カ 月 相 当 を 年 1 回 支 給 。 ―
労 働 法 典 151・1 条
退 職 金 定 年 退 職 の 際 に、 給 与 1カ 月 相 当 を 支 給 。 労 働 法 典 92・1 条
諸 税 所 得 税 は 累 進 課 税 を 採 用 している。 税 率 は18%、32%の2 段 階 。 個 人 所 得 税 法
付
加
給
付
食 事 手 当 て
炭 鉱 や 建 設 現 場 など、 健 康 に 有 害 で 不 快 感 をもたらす 労 働 環 境 の 中 で 働 く 被 雇 用 者 に 対 し
ては、 一 般 的 に 予 防 食 、 回 復 を 早 める 食 事 の 提 供 を 労 使 協 定 などによって 定 める。
通 勤 手 当 て ― ―
その 他 厚 生 諸 制 度 ― ―
―
労 働 保 険 労 災 保 険 および 失 業 保 険 の 保 険 料 は 雇 用 主 が 全 額 負 担 する(「 社 会 保 険 」の 項 を 参 照 )。 ―
各
種
保
険
そ
の
他
社 会 保 険
職 業 訓 練
雇 用 主 負 担 率 被 雇 用 者 負 担 率
年 金 保 険 9.76% 9.76%
生 活 保 護 保 険 6.50% 1.50%
労 災 保 険 0.67~3.86% -
疾 病 保 険 - 2.45%
失 業 保 険 (a) 0.10% -
失 業 保 険 (b) 2.45% -
合 計 19.48~22.67% 13.71%+ 健 康 保 険 料 (c)
(a) 再 就 職 のための 職 業 訓 練 支 援 保 険
(b) 企 業 倒 産 の 場 合 の 給 付 保 険
(c) 所 得 税 額 の7.75%+ 所 得 ( 課 税 後 )の1.25%
地 方 自 治 体 の 労 働 局 は、 求 職 者 を 対 象 に 職 業 訓 練 コースの 提 供 や 受 講 費 用 の 補 助 制 度 を
設 けている。
職 員 募 集 方 法 民 間 の 職 業 斡 旋 機 関 、 地 方 自 治 体 の 労 働 局 、 新 聞 広 告 、インタ-ネットなど。 ―
社 会 保 険 制 度 に 関 する 法 律
(1998 年 10 月 13 日 制 定 )
―
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チェコの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
関 係 法 ( 最 上 位 法 ) 労 働 法 典 。 労 働 関 係 の 個 別 的 及 び 集 団 的 規 定 。
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
法
令
・
機
関
等
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
労 働 ・ 社 会 福 祉 省 (Ministerstvo práce a sociálních věcí)、 労 働 局 (Úřad práce)、 社 会 保 障 局
(Správa sociálního zabezpečení)、 税 務 署 (Finanční úřad)
法 律 第 435/2004 号 雇 用 法
(Zákon o zaměstnanosti)、 法
律 第 582/1991 号 社 会 保 障
機 関 と 社 会 保 障 実 施 に 関 す
る 法 律 (Zákon o organizaci a
provádění sociálního zabezpe
čení)、 法 律 第 48/1997 号 公
的 健 康 保 険 法 (Zákon o veř
ejném zdravotním pojištění)、
法 律 第 337/1992 諸 税 管 理
に 関 する 法 律 (Zákon o správ
ě daní a poplatků)
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
労 使 紛 争 は、 裁 判 所 により 解 決 される。 最 初 の 訴 訟 先 は 地 方 裁 判 所 。
法 律 第 99/1963 号 、 民 事 訴 訟
法 (Občasnký soudní řád)
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 契 約 は 文 書 にて 締 結 される。 契 約 書 には、1 職 務 内 容 、2 勤 務 場 所 、3 勤 務 開 始 日 が
明 記 されていなければならない。 作 成 された 契 約 書 のうち1 通 は 被 雇 用 者 に 手 交 される。
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
試 用 期 間
試 用 期 間 は3カ 月 未 満 でなければならない。 但 し、 管 理 職 に 限 り、 最 高 6ヵ 月 まで 延 長 可 能 。
試 用 に 関 しては 文 書 にて 合 意 が 必 要 。
法 律 第 365/2011 号 労 働 法
典 改 正 法 (Zákon, kterým se
mění zákon č.262/2006 Sb.,
zákoník práce, ve znění pozd
ějších předpisů, a další
související zákony)
退 職
雇 用 契 約 は 次 の 場 合 に 解 消 される。◇ 両 者 の 文 書 による 合 意 ◇ 契 約 の 期 限 終 了 ◇ 試 用 期
間 中 の 解 雇 ◇ 即 時 の 契 約 終 了 。 両 当 事 者 は 文 書 にて 契 約 終 了 の 通 告 を 行 うことができる。
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
雇
用
条
件
解 雇
定 年
雇 用 主 は 労 働 法 典 に 明 記 されている 理 由 ( 会 社 あるいはその 一 部 の 閉 鎖 、 組 織 変 更 、 被 雇
用 者 の 健 康 上 の 理 由 、 被 雇 用 者 が 定 められた 業 務 履 行 に 必 要 な 条 件 を 満 たしていない 場
合 、 病 欠 期 間 の 治 療 ・ 療 養 条 件 違 反 等 )によりのみ 被 雇 用 者 に 対 し 解 雇 通 告 を 出 すことが 可
能 。この 場 合 、 少 なくとも2カ 月 前 に 通 告 しなければならない。 試 用 期 間 であるならば 雇 用 主
は 理 由 を 明 記 することなく 契 約 を 終 了 させることが 可 能 。この 場 合 、 少 なくとも3 日 前 に 被 雇 用
者 側 に 文 書 によって 通 告 しなければならない。 被 雇 用 者 が 有 罪 判 決 を 受 けた 場 合 、あるいは
就 業 規 則 に 対 する 重 大 な 違 反 があった 場 合 ははただちに 契 約 を 解 除 できる。
法 律 第 365/2011 号 労 働 法
典 改 正 法 (Zákon, kterým se
mění zákon č.262/2006 Sb.,
zákoník práce, ve znění pozd
ějších předpisů, a další
související zákony)
法 律 第 306/2008 号 年 金 保
険 に 関 する 法 律 改 正 法 、 社
会 保 険 組 織 及 び 施 行 に 関 す
る 法 律 改 正 法 (Zákon, kterým
se mění zákon č.155/1995
Sb., o důchodovém pojištění,
ve znění pozdějších předpisů
定 年 退 職 年 齢 は 男 女 ともに 段 階 的 に 引 き 上 げられている。 女 性 の 場 合 、 子 供 の 数 によって 定 , zákon č.582/1991Sb., o
年 退 職 年 齢 および 引 き 上 げのスピードが 異 なっている。1975 年 生 まれの 者 が 定 年 に 達 する organizaci a provádění sociá
年 (2041 年 )には 男 女 とも 子 供 の 数 に 関 係 なく 定 年 は66 歳 8カ 月 で 一 律 となる。 定 年 上 限 は 設 lního zabezpečení, ve znění
定 されていないため、その 後 も 定 年 は 引 き 上 げられる 予 定 。 年 金 受 給 に 必 要 な 保 険 料 の 最 低 pozdějších předpisů, a někter
支 払 期 間 も、2018 年 までに25 年 から35 年 に 段 階 的 に 延 長 される。
é další zákony)、 法 律 第
220/2011 号 年 金 保 険 に 関
する 法 律 改 正 法 (Zákon, kter
ým se mění zákon
č.155/1995 Sb., o důchodové
m pojištění, ve znění pozdější
ch předpisů , a některé další
zákony)
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への 加
入
労 働 組 合 の 自 由 な 結 成 が 認 められている。しかし、 労 働 組 合 の 設 立 は 義 務 的 なものではな
い。 労 働 組 合 の 結 成 に 必 要 な 被 雇 用 者 の 数 は 最 低 3 人 。
法 律 第 83/1990 号 国 民 集 会
法 (Zákon o sdružování občan
ů)
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チェコの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労
働
時
間
休
暇
制
度
労 働 時 間
残 業 の 取 扱 い
休 暇 制 度 全 般
病 欠
産 休
通 常 、 週 40 時 間 が 上 限 。 地 下 作 業 あるいは 単 純 作 業 で3シフト 制 をとる 場 合 は 週 37.5 時 間 が
上 限 。2シフト 制 では 週 38.75 時 間 。18 歳 以 下 の 労 働 者 に 関 しては、1 日 当 たり 最 大 8 時 間 。
残 業 は 原 則 として 例 外 的 な 場 合 にのみ 認 められる。 残 業 は 週 8 時 間 、 年 間 150 時 間 を 超 えて
はならない。これ 以 上 の 残 業 は 被 雇 用 者 が 合 意 したときのみ 可 能 。 但 し、この 場 合 も、 連 続 す
る26 週 間 以 内 における 平 均 超 勤 時 間 が8 時 間 を 超 えてはならない。
有 給 休 暇 期 間 は 最 低 4 週 間 (20 日 間 )。 健 康 を 害 する 環 境 ( 医 療 施 設 、 電 離 放 射 線 にさらさ
れる 状 況 、 熱 帯 気 候 、 健 康 を 害 する 重 労 働 など)における 労 働 者 には、 更 に1 週 間 の 追 加 休
暇 が 与 えられる。 年 内 で 消 化 しきれない 休 暇 は 翌 年 に 繰 り 越 される。 未 消 化 休 暇 の 買 取 は 原
則 として 不 可 。
この 休 暇 のほかに、12 日 間 の 公 休 日 がある( 公 休 日 が 週 末 と 重 なったとき 代 休 はなし)。
被 雇 用 者 の 病 欠 期 間 中 は 無 給 扱 いであるが、 加 入 が 義 務 付 けられている 病 欠 保 険 の 保 険 金
が 手 当 てとして 支 払 われる。 病 欠 手 当 て 額 は 当 該 被 雇 用 者 の 平 均 賃 金 が 基 本 となるが、1 日
当 たりの 支 給 額 に 上 限 が 設 けられている。 但 し、 病 欠 最 初 の3 日 に 関 しては 手 当 ては 支 払 わ
れない。4~14 日 目 の 期 間 の 手 当 ては 雇 用 主 が 負 担 する。 手 当 て 額 は 基 本 額 の60%に 設 定
されている。 病 欠 中 の 被 雇 用 者 を 解 雇 することはできない。
女 性 被 雇 用 者 は 出 産 前 後 に28 週 間 の 産 休 を 取 得 することが 可 能 。 一 度 に2 人 以 上 の 子 供 を
出 産 した 場 合 は37 週 間 の 休 暇 が 認 められる。 育 児 環 境 改 善 のため、 雇 用 主 は 親 が 要 求 した
場 合 、 子 供 が3 歳 になるまで 育 児 休 暇 を 付 与 する 義 務 がある。 産 休 ・ 育 児 休 暇 中 には 給 与 は
支 給 されない。 同 休 暇 中 の 経 済 的 支 援 は 社 会 保 障 制 度 によって 補 完 される。
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)、 法 律 第
245/2000 号 国 家 祝 祭 日 、そ
の 他 の 祝 祭 日 、 重 要 な 日 、 公
休 日 に 関 する 法 律 (Zákon o
státních svátcích, o ostatních
svátcích, o významných
dnech a o dnech pracovního
klidu)
法 律 第 187/2006 号 病 欠 保
険 法 (Zákon o nemocenském
pojištění)、 法 律 第 261/2007
号 財 政 再 建 法 (Zákon o
stabilizaci veřejných rozpočt
ů) 法 律 第 262/2006 号 労 働
法 典 (Zákoník práce)、 法 律
第 347/2010 号 労 働 ・ 社 会 福
祉 省 管 轄 緊 縮 措 置 に 関 連 す
る 法 律 改 正 法 (Zákon, kterým
se měmí některé zákony v
souvislosti s úspornými opatř
eními v působnosti
Ministerstva práce a sociální
ch věcí)
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
兵 役 2004 年 末 をもって 兵 役 制 度 は 廃 止 された。 ー
最 低 賃 金
週 40 時 間 労 働 の 場 合 、 最 低 賃 金 は 月 8,000 コルナ(CZK)。
政 令 第 567/2006 号 最 低 賃
金 に 関 する 政 令 (Nařízení vlá
dy o minimální mzdě)
時 間 外 手 当 て
平 日 残 業 は 残 業 時 間 分 の 平 均 賃 金 に 最 低 25% 上 乗 せされる。 夜 間 労 働 は 最 低 10%、 土 日
勤 務 は 最 低 10%。 雇 用 主 と 被 雇 用 者 が 合 意 すれば、 平 日 の 残 業 手 当 て( 割 増 分 )の 代 わりに
振 替 休 暇 を 与 えることが 認 められる。 祝 日 勤 務 に 対 しては、 平 均 賃 金 + 振 替 休 暇 が 与 えられる
( 振 替 休 暇 の 代 わりに100%の 割 増 手 当 てを 与 えることも 可 能 )。 但 し、 管 理 職 などについて、
残 業 を 見 込 んでこれを 含 んだ 賃 金 として 双 方 が 合 意 している 場 合 、 平 日 残 業 に 対 する 手 当
て、あるいは 振 替 休 暇 は 与 えられない。
法 律 365/2011 号 労 働 法 典
改 正 法 (Zákon, kterým se mě
ní zákon č.262/2006 Sb., zá
koník práce, ve znění pozdějš
ích předpisů, a další souvisejí
cí zákony)
賃
金
等
ボーナス 任 意 ー
退 職 金
退 職 金 については 特 に 法 律 の 規 定 なし。 但 し、 企 業 の 営 業 中 止 、 移 転 などの 理 由 により 被 雇
用 者 を 解 雇 する 場 合 、 最 低 給 与 3カ 月 相 当 ( 但 し 勤 続 年 数 が1 年 未 満 の 場 合 は 最 低 給 与 1カ
月 相 当 、1~2 年 の 場 合 は 最 低 給 与 2カ 月 相 当 )を 退 職 金 として 支 払 わなければならない。
法 律 365/2011 号 労 働 法 典
改 正 法 (Zákon, kterým se mě
ní zákon č.262/2006 Sb., zá
koník práce, ve znění pozdějš
ích předpisů, a další souvisejí
cí zákony)
諸 税
個 人 所 得 税 の 税 率 は 一 律 15% ( 但 し、 算 定 基 準 額 には、 雇 用 主 負 担 保 険 料 も 含 まれる)
法 律 第 261/2007 号 財 政 再
建 法 (Zákon o stabilizaci veř
ejných rozpočtů)、 法 律 第
2/2009 号 所 得 税 に 関 する
法 律 改 正 法 (Zákon, kterým
se mění zákon o daních z pří
jmů)
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付
加
給
付
チェコの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
食 事 手 当 て
手 当 て 支 給 義 務 はなし。 支 給 は 雇 用 契 約 、 労 働 協 定 で 定 める。
法 律 第 262/2006 号 労 働 法
典 (Zákoník práce)
通 勤 手 当 て 手 当 て 支 給 義 務 はなし。 支 給 は 雇 用 契 約 、 労 働 協 定 で 定 める。 ―
その 他 厚 生 諸 制 度
労 働 保 険
一 般 的 な 制 度 としては、 事 業 所 の 支 援 による 文 化 スポーツイベントなどがある。 携 帯 電 話 、 社
用 車 などは 管 理 職 、 営 業 職 あるいは 専 門 職 など 一 定 の 被 雇 用 者 のみに 支 給 されることが 多
い。
雇 用 主 は、 被 雇 用 者 の 通 勤 ・ 勤 務 中 の 事 故 ・ 災 害 、 職 業 病 を 補 償 する 労 働 災 害 保 険 に 加 入
する 義 務 がある。
―
法 律 第 266/2006 号 被 用 者
労 災 保 険 に 関 する 法 律 (Zá
kon o úrazovém pojištění zam
ěstnanců)
各
種
保
険
社 会 保 険
雇 用 主 は 社 会 保 険 と 健 康 保 険 の 保 険 料 を 被 雇 用 者 と 共 に 負 担 する 義 務 を 負 う。 負 担 率 は 次
の 通 り( 税 込 み 賃 金 が 基 準 )。
◇ 雇 用 主 : 健 康 保 険 9%、 社 会 保 険 25%( 内 訳 : 年 金 21.5%、 病 欠 手 当 て2.3%、 雇 用 保 険
1.2%)、 合 計 34%
◇ 被 雇 用 者 : 健 康 保 険 4.5%、 社 会 保 険 6.5%( 内 訳 : 年 金 6.5%、 病 欠 手 当 て0%、 雇 用 保 険
0%)、 合 計 11.0%
法 律 第 592/1992 号 一 般 健
康 保 険 の 保 険 料 に 関 する 法
律 (Zákon o pojistném na vš
eobecné zdravotní pojištěn
í)、 法 律 第 48/1997 号 公 的
健 康 保 険 に 関 する 法 律 (Zá
kon o veřejném zdravotním
pojištění)、 法 律 第 589/ 1992
号 社 会 保 障 及 び 国 の 雇 用 政
策 への 貢 献 に 関 する 法 律 (Zá
kon o pojistném na sociální
zabezpečení a příspěvku na
státní politiku zamě
stnanosti)
職 業 訓 練 ― ―
そ
の
他
職 員 募 集 方 法
事 業 所 はその 裁 量 で 直 接 的 ・ 間 接 的 に 人 材 募 集 を 行 う。 事 務 職 や 専 門 職 の 募 集 については
人 材 紹 介 所 などが 利 用 される。 地 区 の 労 働 局 は 求 人 ・ 求 職 支 援 を 行 う。 職 員 募 集 の 一 般 的 な
方 法 としては、 新 聞 での 公 募 、 広 告 、インターネット、 職 業 紹 介 所 、 労 働 局 、 職 業 訓 練 学 校 が
挙 げられる。
―
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ハンガリーの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
法
令
・
機
関
等
労 働 関 係 法
( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
ハンガリーの 基 本 法 および 労 働 法 2012 年 第 1 号 (2012 年 7 月 1 日 発 効 、 一 部 は2013 年 1 月 1 日 より 発 効 )。
団 体 労 使 交 渉 や 労 使 協 定 のあり 方 などを 定 めるほか、「 派 遣 制 度 (work-force lending)」、 間 接 的 差
別 についての 規 定 、 母 性 保 護 の 規 定 などが 含 まれる。
国 家 人 材 資 源 省 (Ministry of Human Resources)
労 働 裁 判 所
ハンガリー 基 本 法 、 労 働 法 2012
年 第 1 号
ハンガリーの 各 省 に 関 する2010
年 42 号 の 法 律
労 働 法
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
雇 用 契 約 は 書 面 で 締 結 される。 雇 用 条 件 は 法 律 および 労 使 協 定 の 規 定 による。ただし、 雇 用 契 約 に 定
められる 条 件 がこれらの 規 定 よりも 被 雇 用 者 に 有 利 な 内 容 となっている 場 合 はこの 限 りでない。 雇 用 契
労 働 法 第 42 条 から50 条 まで
約 には 基 本 給 の 総 額 、 役 職 及 び 勤 務 地 を 明 記 しなければならない。すべての 雇 用 契 約 は、 労 働 法 に 定
められた 最 低 条 件 を 満 たさなければならない。
試 用 期 間
最 長 3カ 月 ( 労 使 協 定 の 規 定 によっては 最 長 6カ 月 の 試 用 期 間 が 設 定 可 能 )、3カ 月 未 満 の 試 用 期 間 は
一 回 に 限 り 延 長 可 能 であるが、 延 長 の 期 間 も 含 めて3カ 月 を 超 えてはならない。
労 働 法 第 45 条
退 職 雇 用 主 と 被 雇 用 者 は、いつでも 双 方 の 合 意 により、 雇 用 関 係 を 終 了 できる。 労 働 法 第 64 条 1 項 a)
雇
用
条
件
解 雇
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
解 雇 には(イ) 解 雇 及 び(ロ) 雇 用 関 係 の 即 時 停 止 の2つの 種 類 がある。 被 雇 用 者 申 し 出 の 退 職 には、 理
由 が 必 要 とされない( 例 外 : 被 雇 用 者 は 期 限 付 き 雇 用 関 係 の 終 了 を 申 し 出 る 場 合 、 業 務 を 継 続 できない
正 当 な 理 由 をつける 義 務 を 負 う。)。 但 し、 雇 用 主 による 解 雇 の 場 合 、 正 当 な 理 由 が 必 要 である。 理 由 と
しては(イ) 被 雇 用 者 の 能 力 ;(ロ) 被 雇 用 者 の 業 務 に 関 して 見 せた 態 度 や 行 動 など;(ハ) 雇 用 主 の 操 業
に 関 するもののみがあり 得 る。 産 休 中 、 育 児 休 暇 中 の 被 雇 用 者 や、3 歳 に 満 たない 子 供 を 持 つシングル
マザー(ファーザー)の 被 雇 用 者 は 解 雇 できない。 企 業 の 移 転 に 伴 い 被 雇 用 者 が 職 場 を 移 転 しなけれ
ばならないことは、それ 自 体 では 解 雇 の 理 由 にならない。 通 告 期 間 は 最 低 30 日 で、3 年 以 上 の 勤 続 年 数
がある 場 合 は、その 勤 続 年 数 に 応 じてより 長 い 最 低 事 前 通 告 期 間 とする 必 要 がある( 勤 続 年 数 3 年 ~5
年 の 場 合 は 通 告 期 間 は 最 低 計 35 日 となり、 最 長 は、20 年 以 上 の 場 合 で 計 90 日 となる)。 原 則 、 事 前 通 告
期 間 は6カ 月 より 短 く 設 定 される。 即 時 解 雇 の 場 合 、 雇 用 関 係 が 即 時 終 了 される。 即 時 解 雇 にも 正 当 な
事 由 が 必 要 。 即 時 解 雇 の 理 由 としては:(イ) 雇 用 主 か 被 雇 用 者 がいずれが、 著 しくかつ 故 意 に、 雇 用 関
係 に 起 因 する 重 要 な 義 務 に 違 反 した 場 合 、または、 雇 用 主 か 被 雇 用 者 いずれが、 重 過 失 により 違 反 を
犯 した 場 合 ;(ロ) 雇 用 主 か 被 雇 用 者 がいずれが、 雇 用 関 係 の 維 持 を 不 可 能 にするような 行 為 をした 場
合 ;(ハ)また、 試 用 期 間 中 の 場 合 、( 二 ) 有 期 雇 用 契 約 の 場 合 で、 雇 用 主 が、 一 年 分 の 給 与 を 被 雇 用 者
に 支 払 った 場 合 ( 但 し、 契 約 終 了 までの 残 余 期 間 が 一 年 未 満 である 場 合 は、その 残 余 期 間 分 の 給 与 を
支 払 う)。
2012 年 7 月 1 日 より、 被 雇 用 者 にも 期 限 付 き 雇 用 関 係 を 終 了 する 権 利 が 与 えられた。 被 雇 用 者 が、 被 雇
用 者 に 帰 することのできない 事 由 などにより 雇 用 関 係 の 継 続 が 不 可 能 となった 理 由 または 雇 用 関 係 の
継 続 は 私 生 活 に 過 度 な 負 担 を 与 えるという 理 由 によりのみ、 期 限 付 き 雇 用 関 係 を 終 了 する 権 利 がある。
労 使 協 定 がない 限 り、 雇 用 主 が 労 働 者 評 議 会 と 契 約 を 締 結 できる。 労 働 者 評 議 会 との 契 約 は 雇 用 関 係
に 関 する 権 利 義 務 を 定 めることができるので、 雇 用 関 係 に 大 きな 影 響 を 与 えることができる。
生 まれた 年 によって 異 なるが、 基 本 的 に 男 女 62(1952 年 以 前 生 まれの 場 合 )から65 歳 (1957 年 以 降 生 ま
れの 場 合 )。2011 年 1 月 1 日 から、40 年 以 上 の 職 歴 ( 子 育 てのための 休 暇 も 含 む)を 有 する 女 性 につい
て、 満 額 の 年 金 を 得 るためには、その 職 歴 のうち 最 低 32 年 は 賃 金 を 得 ていたか、 保 険 による 手 当 てを 受
給 している 必 要 がある。
労 働 者 評 議 会 : 被 雇 用 者 が15~50 人 の 事 業 所 には 被 雇 用 者 代 表 者 (plant delegate)、50 人 を 超 える 事
業 所 には 労 働 者 評 議 会 を 置 く。 両 者 とも 任 期 は5 年 。 労 働 者 評 議 会 委 員 の 定 数 は 被 雇 用 者 の 数 に 応 じ
3~13 人 。
労 働 法 第 64 条 ~70 条 、71 条
年 金 に 関 する1997 年 の81 号 の 法
律 第 18 条
以 下 の 問 題 についての 決 定 を 行 う 場 合 、 雇 用 主 は 事 前 に 労 働 者 評 議 会 に 意 見 を 求 める 義 務 を 負 う。
1 組 織 改 革
2 生 産 ・ 投 資 計 画 、 新 技 術 の 導 入 、 既 存 の 技 術 水 準 を 高 める 案 件
3 雇 用 主 による 被 雇 用 者 の 個 人 データの 取 り 扱 い・ 保 護 に 関 する 案 件
4 雇 用 主 による 被 雇 用 者 を 観 察 ・コントロールできるツールの 利 用 に 関 する 案 件
5 職 場 における 健 康 と 安 全 を 確 保 するための 措 置 、 労 働 災 害 や 職 業 病 を 回 避 するための 措 置
6 新 しい 組 織 手 法 や 勤 務 条 件 の 導 入 ・ 変 更
7 被 雇 用 者 の 訓 練 に 関 する 案 件
8 業 務 を 支 援 するための 手 当 ての 割 当
労 働 法 第 230 条 から284 条 まで
9 作 業 能 力 が 低 下 した 被 雇 用 者 および 障 害 を 持 つ 被 雇 用 者 のリハビリテーションに 関 する 雇 用 主 の 計
画 案 に 関 連 する 案 件
10 業 務 計 画
11 金 銭 的 報 酬 の 原 則 を 定 めることに 関 する 法 律
12 業 務 遂 行 の 中 における 環 境 保 護 に 関 わる 措 置
13 被 雇 用 者 を 平 等 に 扱 うことに 関 する 雇 用 主 の 対 策
14 ワークライフバランス
15 労 働 に 関 する 法 律 に 定 められたその 他 の 事 項
被 雇 用 者 は、 任 意 で 労 働 組 合 を 設 立 できる。 労 働 組 合 は、 雇 用 主 との 雇 用 関 係 に 関 わる 経 済 的 利 益 や
福 祉 について 雇 用 主 から 情 報 を 得 ることができる。 労 働 組 合 は 雇 用 主 に 対 して、 金 銭 的 、 社 会 的 、 及 び
生 活 や 労 働 に 関 する 利 益 や 権 利 について 組 合 員 を 代 表 することができる。また、 裁 判 所 などに 対 して、
組 合 員 の 経 済 的 利 益 や 福 祉 を 守 るため、 組 合 員 を 代 表 することができる。 労 働 組 合 と 雇 用 主 は 労 使 協
定 を 締 結 することができる。
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労
働
時
間
ハンガリーの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 時 間
残 業 の 取 扱 い
・フルタイム 勤 務 の 場 合 、1 日 の 労 働 時 間 は1 日 8 時 間 。
・ 労 働 時 間 は 残 業 を 含 め1 日 12 時 間 、1 週 間 48 時 間 以 内 。
・1 日 の 勤 務 を 終 了 して 次 の 勤 務 につくまでの 間 隔 は11 時 間 以 上 だが、 労 働 法 による 一 定 の 条 件 を 満 た
労 働 法 第 86 条 から 第 95 条 まで
す 限 り8 時 間 にまで 短 縮 することができる。
・ 週 休 2 日 。 変 形 労 働 時 間 性 の 場 合 、 被 雇 用 者 は 週 1 回 、 連 続 48 時 間 の 休 暇 を 取 得 できるように 定 めら
れる。
残 業 とは、 確 定 時 間 外 労 働 ( 規 定 の 勤 務 時 間 を 外 れた 時 間 帯 に 働 く)、スケジュール 期 間 以 外 の 労 働 及
び 待 機 労 働 の 時 間 を 指 す。 残 業 が 命 じられる 場 合 でも、 被 雇 用 者 の 就 労 時 間 は1 日 12 時 間 、1 週 間 で48
時 間 を 超 えてはならない。 残 業 時 間 の 上 限 は1 年 250 時 間 以 内 ( 労 使 協 定 で 合 意 した 場 合 は1 年 300 時 労 働 法 第 107 条 から 第 109 条 まで
間 以 内 )。 例 外 的 に、 適 法 な 理 由 があった 場 合 のみ 行 わせることができる。 祝 日 に 時 間 外 労 働 をさせる
のは 禁 止 ( 但 し、 災 害 及 びその 他 避 けることができない 事 情 から 必 要 である 場 合 は、この 限 りでない。)
休
暇
制
度
休 暇 制 度 全 般
病 欠
産 休
年 次 有 給 休 暇 は20 日 以 上 。 被 雇 用 者 の 年 齢 が 増 すにつれ 追 加 的 な 有 給 休 暇 が 与 えられる(25~27 歳
の 場 合 1 日 ~40 歳 以 上 の 場 合 10 日 )。また、16 歳 以 下 の 子 供 がいる 場 合 には 追 加 的 な 有 給 休 暇 が2~7
日 の 間 で 与 えられる。 有 給 休 暇 は、 基 本 的 に 被 雇 用 者 の 意 見 を 聞 きながら 雇 用 主 が 時 期 を 決 定 する。1
年 当 たりの 有 給 休 暇 のうち 連 続 する7 日 は 被 雇 用 者 が 希 望 する 時 期 に 取 得 することが 認 められる( 就 職
して 最 初 の3ヵ 月 はこの 限 りではない)。 被 雇 用 者 は 休 暇 が 始 まる 日 の15 日 前 までに 休 暇 願 を 提 出 しな
ければならない。 有 給 休 暇 は 原 則 として、 当 該 年 度 にすべて 消 化 しなければならない。
労 働 法 第 115 条 から125 条
被 雇 用 者 と 雇 用 主 が 合 意 した 場 合 、 有 給 休 暇 の3 分 の1を 翌 年 の 年 末 までに 取 得 することが 可 能 となっ
た。 有 給 休 暇 の4 分 の1のみ、 経 済 的 に 極 めて 重 要 な 事 情 がある 場 合 、 天 災 や 健 康 への 危 険 がある 場
合 は、 労 使 協 定 により、 翌 年 3 月 31 日 までに 取 得 することが 認 められている。 雇 用 関 係 が10 月 1 日 以 降 に
開 始 された 場 合 、 有 給 休 暇 を 翌 年 3 月 31 日 までに 与 える 必 要 がある。 被 雇 用 者 に 起 因 する 理 由 により、
有 給 休 暇 を 当 該 年 内 に 提 供 できない 場 合 、その 理 由 が 解 消 された 時 点 から60 日 以 内 に 休 暇 を 与 えな
れけばならない。
医 者 の 証 明 が 必 要 。 病 欠 手 当 ては 最 初 の15 日 まで 雇 用 主 が70% 負 担 する。16 日 目 以 降 については 最
大 1 年 間 社 会 保 険 が 支 給 する。
労 働 法 第 126 条 、 社 会 保 険 法
子 どもが2 歳 になるまでは1 日 当 たりの 平 均 賃 金 の70%に 相 当 する 金 額 が 支 給 される。
産 前 産 後 休 暇 は24 週 間 。 雇 用 主 は、 産 休 中 の 被 雇 用 者 、3 歳 以 下 の 子 供 がいる 育 児 手 当 てを 受 けてい 労 働 法 、 社 会 保 険 法 第 42 条
る 無 給 休 暇 中 の 被 雇 用 者 を 解 雇 することはできない。
賃
金
等
付
加
給
付
兵 役
最 低 賃 金
時 間 外 手 当 て
ボーナス
現 在 、 徴 兵 制 度 は 存 在 しない。
被 雇 用 者 の 基 本 給 は、 最 低 賃 金 に 達 しなければならない。 最 低 賃 金 は 政 府 が 定 める。2013 年 より、 最
低 グロス 賃 金 は9 万 3,000フォリントから9 万 8,000フォリントに、 高 卒 もしくは 職 業 訓 練 高 卒 レベルの 職 業
での 最 低 グロス 賃 金 は10 万 8,000フォリントから11 万 4,000フォリントまで 引 き 上 げられた。 最 低 賃 金 の 金
額 は 非 常 に 少 ないため、 被 雇 用 者 の 就 労 ・ 労 働 意 欲 を 高 めるため 実 際 の 賃 金 は 同 水 準 を 大 きく 超 える
傾 向 にある。 賃 金 および 諸 手 当 てはフォリント 建 てで 定 め、フォリント 建 てで 支 払 われる。 政 府 は 被 雇 用
者 の 一 定 のグループ、そして 一 定 の 地 域 において 従 事 する 被 雇 用 者 に 対 して 異 なる 最 低 賃 金 を 設 ける
ことができる。
時 間 外 労 働 に 従 事 した 時 間 を 振 替 休 暇 として 与 えることが 望 ましい。 被 雇 用 者 は、 振 替 休 暇 がない 場
合 、 時 間 外 労 働 に 対 して150%の 割 増 賃 金 を 得 る 権 利 がある。 休 日 に 行 われる 時 間 外 労 働 に 対 して、
振 替 休 暇 及 び150%の 割 増 賃 金 、または200%を 割 増 賃 金 として 支 払 わなければならない。
労 働 法 は、ボーナスを 与 える 義 務 を 定 めていない。ボーナスは 労 使 協 定 などの 規 定 によるが、 通 常 1ヵ
月 相 当 ないし、 販 売 部 門 の 場 合 、 売 上 高 の1~5%である。
労 働 法 第 153 条 及 び165 条 、 政 令
労 働 法 第 143 条 、145 条
雇 用 主 が 被 雇 用 者 との 雇 用 関 係 を 被 雇 用 者 の 能 力 または 就 業 中 の 被 雇 用 者 の 態 度 や 行 為 等 の 理 由
から 終 了 したケースを 除 き、 解 雇 手 当 は 雇 用 主 が 通 常 解 雇 する 場 合 、 雇 用 主 が 法 定 承 継 なく 事 業 を 終
退 職 金
労 働 法 第 77 条
了 する 場 合 及 び 被 雇 用 者 による 特 別 解 雇 の 場 合 、 一 定 の 勤 続 年 数 のある 被 雇 用 者 に 与 えられる。 解 雇
手 当 の 提 供 は、 雇 用 主 の 義 務 である。
諸 税 各 種 税 に 関 する 規 定 による。 各 種 税 法
食 事 手 当 て
通 勤 手 当 て
雇 用 主 は、 手 当 てを 支 給 する 義 務 はない。2013 年 1 月 より、 会 社 に 社 員 食 堂 がある、 若 しくはレストラン
か 食 堂 と 契 約 が 締 結 された 場 合 、 同 食 堂 での 食 事 について、 原 則 、 月 間 1 万 2,500フォリントを 上 限 とし
て 支 給 可 能 。また、Erzsébet(エルジェーベット)カードは 月 間 8,000フォリントを 上 限 として、Széchenyi
(セーチェーニ)カードを 使 用 したレストラン 等 での 食 事 の 場 合 は 年 間 15 万 フォリントを 上 限 として 支 給 可
能 。すべての 場 合 において、 付 与 額 の119%に 対 して16%の 所 得 税 及 び14%の 健 康 拠 出 金 の 負 担 を 条
件 に 支 給 できる。それ 以 上 の 金 額 を 支 給 する 場 合 は、 税 率 が 増 加 する。
法 による 規 定 、 支 払 の 義 務 はないが、 被 雇 用 者 に 通 勤 手 当 てを 支 払 うことができる。2013 年 1 月 より、 雇
用 主 は、 通 勤 手 当 のに 対 して16%の 税 金 及 び14%の 健 康 拠 出 金 のを 負 担 する。
その 他 厚 生 諸 制 度 個 別 合 意 による。 ―
労 働 保 険 労 働 法 による 一 般 加 入 義 務 はない。 -
―
1995 年 117 号 の 所 得 税 法 に 関 す
る 法 律
1995 年 117 号 の 所 得 税 法 に 関 す
る 法 律
各
種
保
険
社 会 保 険
事 業 主 負 担 率 :27%
被 雇 用 者 ( 本 人 ) 負 担 率 :18.5%
事 業 者 負 担 率 の 内 訳 :
雇 用 保 険 :1%
医 療 保 険 :2%
年 金 :24%
被 雇 用 者 ( 本 人 ) 負 担 率 の 内 訳 :
雇 用 保 険 :1.5%
医 療 保 険 :7.0%
年 金 :10.0%
社 会 保 障 ( 雇 用 主 負 担 分 )として 扱 われるものは 左 記 の 通 りだが、 雇 用 主 には、 職 業 訓 練 基 金 拠 出 金
1.5%も 課 される。
そ
の
他
職 業 訓 練 地 域 労 働 開 発 ・ 訓 練 センターが 各 地 方 政 府 および 労 働 ・ 社 会 福 祉 省 にて 運 営 されている。 ―
職 員 募 集 方 法 雇 用 主 が 独 自 に 募 集 するか、 職 業 あっせん 所 を 通 して 探 す。 ―
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法
令
機
関
等
ルーマニアの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法 ( 最 上 位 法 ) 労 働 法 典 。 労 使 事 項 に 関 する 個 別 的 及 び 集 団 的 な 権 利 を 規 定 する。
法 律 第 53/2003 号 、 改 正 法
40/2011 号 ( 労 働 法 典 )
< 関 連 法 >
法 律 第 54/2003 号 労 働 組 合
法 律 第 168/1999 号 、 改 正 法
261/2007 号 、 労 使 関 係 紛 争
法 律 第 67/2006 号 事 業 の 譲
渡 における 雇 用 者 保 護
法 律 第 319/2006 号 労 働 衛
生 および 保 障
政 令 第 129/2000 号 職 業 訓
練
緊 急 政 令 第 158/2005 号 、 緊
急 政 令 36/2010 号 、 休 暇 およ
び 社 会 保 障 制 度
労 働 監 察 局 。 労 使 関 係 における 一 般 ・ 特 別 規 定 の 違 反 を 取 り 締 まり、 労 働 環 境 の 安 全 性 や 健
康 保 護 を 監 督 する。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
国 民 年 金 局 (CNPAS/National Pension House)、 健 康 保 険 局 (CNAS/Health Insurance
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機
典 )X 部 254 条 ~256 条
House)。
関 )
法 律 第 19/2000 号 国 民 年 金
・ 社 会 保 険 料 および 納 税 者 に 課 されたその 他 負 担 金 を 国 家 予 算 へ 支 払 う
法 律 第 95/2006 号 健 康 保 険
・ 社 会 保 健 ファンドの 管 理
・ 徴 収 管 理
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
雇 用 主 と 労 働 組 合 または 従 業 員 代 表 は 交 渉 を 持 ち、 労 使 協 定 を 継 続 できる。この 他 の 手 段 と
法 律 第 168/1999 号 労 使 関
して、 被 雇 用 者 は 労 働 ・ 家 族 ・ 社 会 保 障 省 の 地 方 局 を 通 じて、 同 省 に 紛 争 解 決 を 書 面 で 求 め
係 紛 争
る。 同 省 は24 時 間 以 内 に 紛 争 解 決 のための 人 を 指 名 する。 同 人 の 仲 介 により 和 解 した 場 合 は
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
労 使 協 定 を 結 ぶ。 解 決 しない 場 合 は 仲 裁 となる。 同 省 は 毎 年 仲 裁 人 を 任 命 する。 仲 裁 期 間 は
典 )23 条 ~249 条
仲 裁 人 が 仲 裁 手 続 きに 入 ってから30 日 以 内 とする。 解 決 しなければ 強 制 力 を 伴 う 調 停 となる。
B.
雇
用
条
件
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
試 用 期 間
雇 用 契 約 はルーマニア 語 で 当 事 者 ( 雇 用 主 と 被 雇 用 者 )の 合 意 により 書 面 にて 締 結 される。
被 雇 用 者 の 健 康 診 断 書 は 締 結 完 了 までに 提 出 。
一 般 的 に、 期 限 無 しの 契 約 が 多 い。 契 約 を 締 結 した 場 合 、20 日 以 内 に 労 働 監 察 局 地 方 支 部
で 雇 用 契 約 の 登 録 が 必 要 。
労 働 手 帳 (workbook/carnet de munca)が2011 年 に 廃 止 され、 雇 用 主 は 電 子 形 式 (REVISAL)
による 被 雇 用 者 登 録 が 義 務 付 けられている。
新 規 採 用 者 には 試 用 期 間 が 適 用 される。 最 大 90 日 : 一 般 社 員 、 120 日 : 管 理 職 、30 日 : 障 害
者 。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )16 条 ( 一 般 規 定 )、27 条
(6)、
改 正 法 40/2011 号
政 令 500/2011、 労 働 ・ 家 族 ・
社 会 保 障 令 1.918/2011
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )31 条
改 正 法 40/2011 号 、53/2003
号 31 条 (2)
雇
用
条
件
退 職
解 雇
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
雇 用 契 約 は 次 の 理 由 により 解 消 できる。
・ 当 事 者 間 の 合 意
・ 一 方 の 当 事 者 の 意 思 ( 限 定 的 な 場 合 のみ)
・ 法 律 第 53/2003 号 56 条 (a 号 ~k 号 )に 定 める 理 由 。 雇 用 主 の 消 滅 、 定 年 など。
被 雇 用 者 の 希 望 退 職 について、 事 前 通 告 期 間 は 雇 用 契 約 または 労 使 協 定 で 定 められるが、
役 員 は20 日 、 管 理 職 は45 日 を 下 回 ってはならない。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )5 章 55 条 、56 条 (a 号 ~k
号 、 但 し56 条 c 号 は 緊 急 命 令
2006 年 55 号 で 廃 止 )、79 条 、
改 正 法 40/2011 号
解 雇 には 個 人 解 雇 と 集 団 解 雇 がある。 雇 用 主 は、 解 雇 記 録 を 登 録 しなければならない。
・ 個 人 解 雇
評 価 結 果 による 被 雇 用 者 の 解 雇 が 可 能 。
被 雇 用 者 に 起 因 しない 理 由 で 解 雇 する 場 合 、 解 雇 手 当 てを 増 額 。
・ 集 団 解 雇
集 団 解 雇 が 適 用 される 解 雇 人 数 は 雇 用 人 数 に 従 って 異 なる
( 例 : 雇 用 人 数 20~100 名 の 場 合 、 解 雇 数 は5 名 以 上 、など)。
集 団 解 雇 を 行 うと 決 定 する45 日 以 上 前 までに 労 働 組 合 、 被 雇 用 者 代 表 および 当 該 労 働 局 労
働 観 察 局 へ 書 面 で 通 知 しなければならない。
解 雇 後 45 日 間 は 解 雇 した 被 雇 用 者 への 通 達 なしに 同 じ 職 種 の 求 人 はできない( 当 該 期 間 は 法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
解 雇 された 人 を 優 先 して 雇 用 しなければならない)。
典 )58 条 ~81 条
企 業 内 の 部 署 ・ 役 職 を 廃 止 することも 解 雇 理 由 になり 得 る。
改 正 法 40/2011 号
解 雇 通 知 期 間 20 日 : 一 般 社 員 、45 日 : 管 理 職
一 時 的 な 傷 病 による 休 職 ( 意 思 の 診 断 書 を 求 めることは 可 能 )、 産 休 、 育 休 などの 期 間 中 は 解
雇 できない。
医 療 機 関 の 診 断 に 基 づき 身 体 的 、 精 神 的 に 業 務 遂 行 ができない 場 合 、また 能 力 的 に 現 在 の
職 務 に 適 さない 場 合 も 解 雇 理 由 として 認 められているが、これら 理 由 に 基 づく 解 雇 を 行 う 前 に
雇 用 主 は 他 部 署 への 異 動 、 職 業 訓 練 を 受 けさせるなどの 対 策 を 取 らねばならない。さらに 雇
用 主 は 労 働 局 地 方 支 部 に 職 業 訓 練 機 会 の 提 供 や 転 職 先 の 斡 旋 について 支 援 を 求 めなけれ
ばならない。 雇 用 主 から 提 示 された 異 動 や 職 業 訓 練 を 被 雇 用 者 が 拒 否 したり、 労 働 局 が 支 援
できないとした 場 合 に 上 記 理 由 での 解 雇 が 可 能 となる。
定 年 退 職 、 早 期 退 職 がある。 早 期 退 職 は、 定 年 の 年 齢 から5 年 早 く 退 職 できる。
定 年 の 年 齢 は2015 年 から 男 65 歳 、2030 年 から 女 63 歳 だが、それまでは 徐 々に 引 き 上 げられ
る。2013 年 の 定 年 は 男 64 歳 、 女 59 歳 。( 定 年 の 年 齢 は 法 律 により 規 定 され、 会 社 により 規 定 さ
れない)。
法 律 第 19/2000 号 41 条 (2)
法 律 第 263/2010 号 62 条 、 別
表 5
法 律 第 53/2003 号 217~235
労 働 組 合 は 政 府 当 局 、 政 党 、 雇 用 主 組 織 から 独 立 した 組 織 であり、 労 働 者 の 権 利 保 護 及 び
条
法
組 合 員 の 利 益 を 促 進 するために 設 立 される。 加 入 は 任 意 。
律 第 54/2003 号
雇 用 人 数 20 名 以 上 で 労 働 組 合 が 設 立 されていない 場 合 、 被 雇 用 者 代 表 を 任 命 できる。また、
法 律 第 356/2001 号 雇 用 者
雇 用 主 は 雇 用 主 組 織 の 創 設 が 可 能 。
組 織
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ルーマニアの 雇 用 制 度 一 覧
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労
働
時
間
労 働 時 間
残 業 の 取 扱 い
労 働 時 間 は1 日 8 時 間 、 週 40 時 間 。 労 働 日 は 週 5 日 で、 週 2 日 は 休 日 。 年 少 者 (18 歳 以 下 )は1
日 6 時 間 、 週 30 時 間 。
夜 勤 は22 時 ~6 時 。3 時 間 以 上 労 働 した 場 合 のみ 夜 勤 と 見 なされる。
労 働 時 間 は 残 業 も 含 め、 週 48 時 間 を 上 限 とする。または、4ヵ 月 を 平 均 して、1 週 間 48 時 間 以
内 。 集 団 労 働 協 定 に 定 められていれば 延 長 も 可 能 。1 日 に12 時 間 以 上 労 働 した 場 合 、24 時 間
の 休 憩 を 取 らせなければならない。 時 間 外 労 働 は60 日 以 内 に 代 休 を 取 ることで 相 殺 する(「 時
間 外 手 当 て」の 項 を 参 照 )。
60 日 以 内 に 代 休 で 相 殺 できない 場 合 、 労 働 契 約 に 定 められていれば、 給 与 に 残 業 代 を 含 め
ることが 可 能 。 残 業 代 は 基 本 給 の75% 増 し。
一 般 的 に 被 雇 用 者 は 予 期 せざる 事 情 を 除 き、 残 業 に 応 じる 義 務 があるが、 被 雇 用 者 の 承 諾 な
しに 下 命 できない。ただし、 年 少 者 (18 歳 以 下 )および25 歳 以 下 の 実 習 生 には、 残 業 を 下 命 で
きない。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )Ⅲ 部 108 条 ~133 条
改 正 法 40/2011 号
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )111、114、117~123 条
改 正 法 40/2011 号
休 暇 制 度 全 般
年 間 20 日 以 上 。 労 使 協 定 で 定 めれた 日 数 が 雇 用 契 約 に 反 映 される。 年 次 有 給 休 暇 の 賃 金
での 支 払 いは 原 則 不 可 能 だが、 労 働 契 約 を 解 約 する 場 合 のみ 可 能 。また、 集 団 労 働 協 定 に
定 められていれば 繰 越 は 可 能 。 有 給 休 暇 中 の 給 与 は、 過 去 3ヵ 月 間 の1 日 あたりの 平 均 基 本
額 。 祝 祭 日 の 労 働 は 代 休 で 代 替 (30 日 以 内 )、または 基 本 給 の100% 増 し。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )Ⅲ 部 139 条 ~153 条
休
暇
制
度
病 欠
産 休
兵 役
年 間 183 日 まで。 特 定 の 病 状 の 場 合 、それ 以 上 の 延 長 も 可 能 。 手 当 ては、 最 初 の5 日 間 は 雇
用 主 が 負 担 し、それ 以 降 は 国 の 社 会 保 険 から 支 払 われる。
産 休 ・ 育 児 休 暇 は 保 証 されている。 産 休 は 誕 生 前 後 、それぞれ63 日 。 育 児 休 暇 は 子 供 が2 歳
になるまで 取 得 できる。
子 供 に 身 体 障 害 がある 場 合 、3 歳 になるまで 取 得 できる。 父 親 は 通 常 、10 日 間 の 育 児 休 暇 を
取 得 できる。
過 去 12 月 間 の 平 均 給 与 の85%(600~3,400レイ)が 支 給 される。 子 供 が1 歳 になるまでに 職 に
復 帰 した 場 合 、 子 供 が2 歳 になるまで 月 額 500レイの 助 成 金 が 支 給 される。1 歳 になってから 復
帰 した 場 合 、 子 供 が2 歳 になるまで 月 額 500レイの 助 成 金 が 支 給 される。
2007 年 に 廃 止
緊 急 法 令 第 158/2005 号 休
暇 および 社 会 保 障 制 度 第 12
条 、 第 13 条
法 律 第 166/2012
法 律 第 395/2005 号 徴 兵 制
の 廃 止
最 低 賃 金
最 低 賃 金 は750レイ(1ヵ 月 168.7 時 間 労 働 、1 時 間 =4.44レイ)。2013 年 7 月 1 日 から800レイ(1ヵ
月 168.7 時 間 労 働 、1 時 間 =4.74レイ)
政 府 決 定 23/2013 号 最 低 賃
金
賃
金
等
時 間 外 手 当 て
ボーナス
翌 月 に 代 休 で 相 殺 できない 場 合 は、 雇 用 契 約 に 基 づき 時 間 外 手 当 が 支 給 される(「 残 業 の 取
扱 い」の 項 を 参 照 )。 最 低 、 基 本 給 の75% 増 し。
「13ヵ 月 目 の 給 与 」という 呼 称 で 支 給 、 業 績 に 応 じて 支 給 されるなど 個 々の 企 業 の 判 断 によ
る。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )123 条
―
退 職 金 退 職 金 については 特 に 法 律 の 規 定 なし。 ―
諸 税 所 得 税 は 源 泉 徴 収 される(16%)。 法 律 第 571/2003 号 ( 税 法 )
付
加
給
付
食 事 手 当 て
通 勤 手 当 て
食 券 の 形 で 個 別 に 支 給 される。 費 用 は 雇 用 主 が 完 全 負 担 する。
1 枚 あたりの 金 額 は9レイ( 約 2ユーロ)。
個 々の 事 業 所 の 判 断 による。
公 共 部 門 の 被 雇 用 者 の 場 合 、 政 府 決 定 に 従 って 給 付 する。
出 向 社 員 の 場 合 、 生 活 に 必 要 最 低 限 ( 食 事 、 通 勤 など)の 手 当 てを 給 付 する。
法 律 第 142/1998 号 ( 食 事 手
当 に 関 する 規 定 )1 条
省 令 820/2012( 金 額 に 関 する
規 定 )
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )155 条
政 府 決 定 第 1860/2006 号
その 他 厚 生 諸 制 度 個 々の 事 業 所 の 判 断 による。 ―
各
種
保
険
労 働 災 害 保 険
社 会 保 険
雇 用 主 は 加 入 義 務 あり。 労 災 で 仕 事 を 休 む 場 合 の 賃 金 補 償 について、1~3 日 目 までは 雇 用
主 負 担 、それ 以 降 は 国 の 労 働 災 害 保 険 から 支 払 われる。
社 会 保 険 は 義 務 。
雇 用 主 負 担 率 :27.75~38.45%
被 雇 用 者 負 担 率 :16.5%
法 律 第 19/2000 号
法 律 第 346/2002 号
法 律 第 19/2000 号 5 条
法 律 第 387/2007 号 社 会 保
険
H.
そ
の
他
職 業 訓 練
法 律 では 次 のように 規 定 。
・ 雇 用 主 の 負 担 による 特 別 訓 練 、
・ 国 内 外 での 実 務 訓 練 、
・ 見 習 い、
・ 雇 用 契 約 により 定 められた 個 別 的 訓 練 、
・その 他 。
訓 練 の 頻 度 は 雇 用 人 数 21 名 以 上 :2 年 毎 、21 名 未 満 :3 年 毎 に 訓 練 を 義 務 付 け。
訓 練 を 受 けた 被 雇 用 者 は 付 随 して 定 められた 労 働 期 間 が 満 了 するまで 転 職 できない。
法 律 第 53/2003 号 ( 労 働 法
典 )Ⅵ 章 194、198 条
職 員 募 集 方 法 新 聞 広 告 、 民 間 の 斡 旋 機 関 、 政 府 系 職 業 紹 介 所 、インターネット 等 。
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法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法
労 働 監 督 機 関
( 届 出 機 関 )
ロシアの 雇 用 関 連 制 度
基 本 的 な 法 律 は、ロシア 連 邦 労 働 基 本 法 (2002 年 2 月 1 日 発 効 )である。また、 連 邦 法 「 労 働 組
合 並 びにその 権 利 及 び 活 動 の 保 証 について」、「ロシア 連 邦 における 住 民 の 雇 用 について」で
は、それぞれ 労 働 組 合 の 法 的 地 位 と 雇 用 に 関 する 国 家 政 策 の 基 本 を 制 定 している。この 他 、
国 家 公 務 員 等 についての 特 別 法 令 もある。
労 働 安 全 、 雇 用 安 定 等 に 関 する 国 家 政 策 を 策 定 し 実 施 する 国 家 機 関 として 労 働 ・ 社 会 保 護 省
があり、また、 同 省 の 傘 下 に、 主 に 雇 用 安 定 、 労 働 安 全 、 労 働 法 の 遵 守 の 監 督 を 担 う 連 邦 労
働 ・ 雇 用 局 並 びに 各 地 方 において 設 置 された 同 局 の 支 部 である 労 働 監 督 局 がある。 当 該 労 働
監 督 局 は、 立 入 審 査 を 行 い、 労 働 法 違 反 があった 場 合 、 雇 用 主 に 罰 則 を 課 す 権 限 がある。ま
た、 連 邦 環 境 ・ 技 術 ・ 原 子 力 監 督 局 (ロステフナドゾル)および 連 邦 消 費 者 保 護 ・ 福 利 監 督 局 (ロ
スポトレブナドゾル)は、それぞれの 担 当 分 野 において 職 場 安 全 を 監 督 する 権 限 がある。
なお、 届 出 機 関 として、 年 金 、 強 制 医 療 保 険 ( 連 邦 ・ 地 方 のそれぞれ)についてはロシア 連 邦 年
金 基 金 に 対 して、 社 会 保 険 ( 失 業 保 険 )については 社 会 保 険 基 金 に 申 告 を 行 わなければなら
ず、また、 法 人 の 解 散 や 人 員 削 減 の 場 合 、 雇 用 主 は 上 記 の 連 邦 労 働 ・ 雇 用 局 に 届 出 を 行 う 義
務 がある。
連 邦 法 第 197-FZ 号 「ロシア 連
邦 労 働 基 本 法 」(2001 年 12 月
30 日 付 、 以 下 「 労 働 法 」という)
連 邦 法 第 10-FZ 号 「 労 働 組 合
並 びにその 権 利 及 び 活 動 の
保 証 について」(1996 年 1 月 12
日 付 、 以 下 、「 労 働 組 合 法 」と
いう)
法 律 第 1032-1 号 「ロシア 連 邦
における 住 民 の 雇 用 につい
て」(1991 年 4 月 19 日 付 、 以
下 、「 雇 用 法 」という)
労 働 法 第 51 章
連 邦 政 府 決 定 第 875 号 「 労 働
関 連 法 令 遵 守 に 関 する 連 邦
監 督 機 関 の 地 位 の 確 認 につ
いて」(2012 年 9 月 1 日 付 )
連 邦 政 府 決 定 第 324 号 「 連 邦
労 働 ・ 雇 用 局 について」(2004
年 6 月 30 日 付 )
連 邦 政 府 決 定 第 610 号 「ロシア
連 邦 労 働 ・ 社 会 保 護 省 の 地 位
の 確 認 について」(2012 年 6 月
19 日 付 )
連 邦 法 第 212-FZ 号 「 年 金 基
金 、 社 会 保 険 基 金 、 連 邦 ・ 地
方 強 制 医 療 保 険 保 険 基 金 へ
の 保 険 料 について」(2009 年 7
月 24 日 付 )
雇 用 法 25 条 2 項
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
< 個 別 労 使 紛 争 の 場 合 >
不 当 解 雇 、 不 当 異 動 、 差 別 訴 訟 その 他 一 定 の 紛 争 については 裁 判 所 において 審 理 される。 裁
判 所 の 専 権 事 項 に 属 さない 紛 争 については、 当 該 会 社 において 労 働 紛 争 委 員 会 ( 任 意 機 関 )
が 設 置 される 場 合 は、 当 該 委 員 会 において 審 理 される。 同 委 員 会 が 設 置 されない 場 合 は、 当
該 紛 争 は 裁 判 所 にて 審 理 される。
< 集 団 労 使 紛 争 の 場 合 >
集 団 労 使 紛 争 は、それに 際 して 労 使 間 で 設 置 される 和 解 委 員 会 または、 労 使 間 で 合 意 された
仲 介 人 、または、 連 邦 労 働 ・ 雇 用 局 の 関 与 を 得 て 労 使 間 で 実 施 される 労 働 仲 裁 で 審 理 される。
雇 用 契 約 は 書 面 にて 締 結 する 義 務 がある。 雇 用 契 約 の 必 須 記 載 事 項 として、 勤 務 場 所 、 職
名 、 勤 務 開 始 日 、 賃 金 等 がある。
無 期 限 雇 用 契 約 と 期 限 付 雇 用 契 約 (5 年 まで)があるが、 後 者 の 締 結 は、 労 働 法 により 定 められ
た 場 合 ( 例 : 短 期 作 業 、 季 節 作 業 、 経 営 トップ 等 )にのみ 可 能 である。
労 働 法 第 60 章
労 働 法 第 61 章
連 邦 法 第 138-FZ 号 「 民 事 訴
訟 法 」(2002 年 11 月 14 日 付 ) 第
22 条
労 働 法 第 10 章
試 用 期 間
最 長 3ヶ 月 ( 経 営 トップ 等 については 最 長 6ヶ 月 )。 試 用 期 間 を 設 定 する 場 合 には、 雇 用 契 約 に
その 旨 明 記 する 必 要 がある。 妊 娠 中 および1 歳 半 以 下 の 子 供 がいる( 育 児 休 業 中 の) 女 性 等 に
ついては 試 用 期 間 を 設 けることができない。
労 働 法 第 70 条 及 び 第 71 条
雇
用
条
件
退 職
解 雇
定 年
被 雇 用 者 の 意 思 により 随 時 退 職 は 可 能 である。 一 般 的 には、 退 職 予 定 日 の2 週 間 前 までに 雇
用 主 に 対 して 書 面 で 通 告 を 行 わなければならないが、 一 定 の 職 種 並 びに 事 情 の 場 合 には、 特
別 な 事 前 通 告 期 限 が 適 用 される。 例 えば、 経 営 トップの 場 合 の 事 前 通 告 期 限 が1ヵ 月 前 までで
あり、 試 用 期 間 中 の 被 雇 用 者 の 場 合 は3 日 前 までである。
解 雇 ( 雇 用 主 の 意 思 による 雇 用 解 約 の 一 方 的 な 解 消 )は、 労 働 法 において 限 定 列 挙 された 理
由 によらなければならない。 例 えば、 当 該 理 由 としては 雇 用 主 である 法 人 の 解 散 、 人 員 削 減 、
被 雇 用 者 の 能 力 不 足 ( 特 別 手 続 による 鑑 定 が 必 要 )、 度 重 なる 労 働 義 務 の 不 履 行 、 労 働 義 務
の 重 大 な 違 反 (4 時 間 を 越 える 連 続 欠 勤 、 飲 酒 出 勤 等 ) 等 がある。ただし、 経 営 トップ 等 につい
ては、 特 に 上 記 理 由 がなくても、 解 雇 することは 可 能 である。
労 働 法 第 71 条 、 第 80 条 、 第
280 条
労 働 法 第 81 条 、 第 278 条
法 律 上 の 定 年 は、 年 金 の 支 給 を 受 ける 権 利 が 発 生 する 年 齢 であり、 男 女 それぞれ60 歳 と55 歳 連 邦 法 第 173-FZ 号 「ロシア 連
である。その 時 点 で 年 金 保 険 の 加 入 年 数 は5 年 を 下 回 っていてはならない。ただし、 年 金 受 給 邦 における 労 働 年 金 につい
者 の 解 雇 も、 労 働 法 に 限 定 列 挙 された 事 由 によらなければならないため、 一 定 年 齢 の 到 達 を 理 て」(2001 年 12 月 17 日 付 ) 第 7
由 にした 解 雇 は 認 められない。なお、 業 種 により、 早 期 定 年 の 規 定 がある。
条
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への 加
入
労 働 組 合 への 加 入 は 自 由 である。 労 働 組 合 が 法 人 格 を 取 得 するためには、 設 立 に 際 して、 税
務 当 局 に 通 知 を 行 い、 当 該 通 知 が 登 記 されなければならない。 労 働 組 合 は、 被 雇 用 者 を 代 表
し、 使 用 者 側 と 団 体 交 渉 を 行 い、 労 使 協 定 を 締 結 する 等 の 権 利 を 有 する。
労 働 組 合 法 第 2 条 、 第 8 条 、 第
13 条 等
労
働
時
間
労 働 時 間
残 業 の 取 り 扱 い
法 定 労 働 時 間 は 週 40 時 間 以 下 である。ただし、 一 定 の 場 合 、 法 定 労 働 時 間 が 短 縮 される。 例
えば、 健 康 に 有 害 または 危 険 な 労 働 環 境 で 働 く 被 雇 用 者 の 労 働 時 間 は 週 36 時 間 以 下 である。
残 業 は 原 則 被 雇 用 者 の 合 意 を 得 て 行 わなければならないが、 事 故 予 防 や 災 害 処 理 のための
作 業 等 にかかる 残 業 については 被 雇 用 者 の 合 意 が 必 要 とされない。 残 業 時 間 は、 連 続 する2
日 間 で 計 4 時 間 、また、 年 間 120 時 間 を 超 えてはならない。
労 働 法 第 15 章
労 働 法 第 15 章
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休
暇
制
度
ロシアの 雇 用 関 連 制 度
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
有 給 休 暇 を 受 ける 権 利 は、 当 該 雇 用 主 の 下 での 連 続 勤 務 期 間 が6ヶ 月 を 経 過 後 に 発 生 する。
ただし、 一 定 の 被 雇 用 者 (18 歳 未 満 の 被 雇 用 者 等 )については、 当 該 被 雇 用 者 による 申 請 が
休 暇 制 度 全 般
あった 場 合 、 連 続 勤 務 期 間 が6ヶ 月 未 満 の 場 合 でも、 有 給 休 暇 を 与 えなければならない。 有 給
休 暇 の 年 間 日 数 は、28 暦 日 であるが、 健 康 に 有 害 又 は 危 険 な 労 働 環 境 での 労 働 の 場 合 、 追
労 働 法 第 19 章
加 で 有 給 休 暇 が 与 えられる。 退 職 に 際 しては、 有 給 休 暇 の 未 使 用 分 に 相 当 する 年 次 有 給 休 暇
勤 労 手 当 を 支 給 する。
病 欠
産 休
病 気 または 事 故 ( 但 し、 労 災 及 び 職 業 病 を 除 く)により 病 欠 した 場 合 、 病 院 により 発 行 された 所
定 の 病 欠 証 明 書 に 基 づき、 社 会 保 険 基 金 から、 当 該 被 雇 用 者 の 保 険 加 入 年 数 により 手 当 が 支
給 される。 当 該 保 険 加 入 年 数 が8 年 以 上 の 場 合 は 平 均 給 与 の100%に 相 当 する 金 額 が 支 給 さ
れ、5 年 から8 年 未 満 の 場 合 は80%に 相 当 する 金 額 が、5 年 未 満 の 場 合 は60%が 支 給 される。
手 当 ( 日 給 額 )は、 過 去 2 年 間 の 平 均 給 与 の 合 計 の730 分 の1、ただし1 年 間 の 平 均 給 与 額 の 算
定 に 当 たって、 毎 年 上 限 が 制 定 される。 例 えば、2011 年 と2012 年 の 当 該 上 限 は、それぞれ、46
万 3,000ルーブルと 51 万 2,000ルーブルである。
産 前 70 日 間 ( 多 胎 児 出 産 の 場 合 84 日 間 )、 産 後 70 日 間 ( 閉 塞 性 分 娩 の 場 合 86 日 間 、 多 胎 児 出
産 の 場 合 110 日 間 )の 産 休 が 与 えられる。
上 記 の 期 間 内 に、 社 会 保 険 基 金 の 負 担 で、 手 当 が 支 給 される。 当 該 手 当 は、 雇 用 主 により 支
払 われるが、 支 払 った 金 額 は 社 会 保 険 基 金 への 保 険 料 と 相 殺 する 形 になっている。 支 給 額
は、 過 去 2 年 間 の 平 均 給 与 の100%であるが、 当 該 支 給 額 について 毎 年 上 限 額 が 決 定 される。
例 えば、2013 年 の 当 該 上 限 額 は、 年 間 56 万 8,000ルーブルである。
また、 子 供 が3 歳 になるまでの 間 、 育 児 休 暇 が 与 えられる。 子 供 が 一 歳 半 になるまでの 間 、 毎 年
定 められる 金 額 の 手 当 が 支 給 される。 例 えば、2013 年 は、1 人 目 の 子 供 と2 人 目 以 降 の 子 供 の
それぞれについて、 月 額 2,453.93ルーブルと4,907.85ルーブルが 支 給 される。
産 休 中 、 並 びに 子 供 が3 歳 になるまでの 育 児 休 暇 期 間 中 において、 雇 用 主 による 解 雇 は 禁 止
されている( 法 人 解 散 が 唯 一 例 外 である)。
連 邦 法 第 255-FZ 号 「 一 時 的
労 働 不 能 又 は 妊 娠 ・ 出 産 ・ 保
育 に 関 する 強 制 社 会 保 険 に
ついて」(2006 年 12 月 29 日 付 )
労 働 法 第 255 条 、 第 256 条 、 第
261 条
連 邦 法 第 81-FZ 号 「 育 児 手 当
について」(1995 年 5 月 19 日
付 )
連 邦 法 第 255-FZ 号 「 一 時 的
労 働 不 能 又 は 妊 娠 ・ 出 産 ・ 保
育 に 関 する 強 制 社 会 保 険 に
ついて」(2006 年 12 月 29 日 付 )
賃
金
等
付
加
給
付
各
種
保
険
そ
の
他
兵 役
最 低 賃 金
時 間 外 手 当 て
ボーナス
退 職 金
諸 税
食 事 手 当 て
通 勤 手 当 て
その 他 厚 生 諸 制 度
労 働 保 険
社 会 保 険
職 業 訓 練
職 員 募 集 方 法
兵 役 義 務 がある。 被 雇 用 者 が 兵 役 に 就 く 場 合 、 当 該 雇 用 契 約 は、「 当 事 者 の 意 思 によらない 事
由 」により 終 了 する。その 際 、2 週 間 の 給 与 に 相 当 する 退 職 金 を 支 給 する 必 要 がある。
最 低 賃 金 については、 全 国 一 律 で 適 用 される 金 額 が 法 律 により 定 められている。2013 年 1 月 1
日 より 適 用 される 最 低 賃 金 の 月 額 は5,205ルーブルである。
なお、 各 地 方 において、 最 低 賃 金 に 関 する 協 約 により、 当 該 地 方 での 最 低 賃 金 を 設 けることが
できる。ただし、 金 額 は 連 邦 法 で 規 定 される 額 を 下 回 らない。
時 間 外 手 当 については、 最 初 の2 時 間 が 基 本 時 間 給 の150%、2 時 間 以 降 および 休 日 の 場 合
は 基 本 時 間 給 の200%が 支 給 される。 雇 用 契 約 や 労 働 協 定 をの 中 で、 支 給 金 額 の 割 合 を 増 や
すことができる。なお、 当 該 被 雇 用 者 の 希 望 により、 時 間 外 手 当 の 代 わりに 代 休 を 与 えることが
できる。
ボーナスの 支 給 は 義 務 付 けられていない。 実 績 に 対 する 賞 与 として、 年 末 に1ヶ 月 分 の 給 与 額
に 相 当 するボーナスが 支 給 されるケースが 多 い。
労 働 法 第 83 条 第 1 項 第 1 号 、
第 178 条
「 最 低 賃 金 に 関 する 連 邦 法 」
(2000 年 6 月 19 日 付 82-FZ 号 )
労 働 法 第 133 条 及 び 第 133.1
条
労 働 法 第 152 条 ~ 第 154 条
一 般 的 に、 退 職 金 は、 法 律 に 定 められた 場 合 にのみ 支 給 される。 退 職 金 支 給 の 具 体 的 なケー
スと 支 給 額 は、 法 令 により 定 められる。
例 えば、 法 人 解 散 又 は 人 員 削 減 による 退 職 の 場 合 、 平 均 給 与 の2ヶ 月 分 ( 一 定 の 場 合 、3ヶ 月
分 。なお、 極 北 地 域 の 場 合 、6ヶ 月 分 まで 支 給 されることがある)。
また、 当 該 被 雇 用 者 が 健 康 上 の 理 由 により 転 勤 を 拒 否 した 場 合 、 兵 役 に 就 く 場 合 、 雇 用 主 が 他 労 働 法 第 178 条 、 第 318 条
の 地 方 に 移 動 するに 際 し、 当 該 被 雇 用 者 が 転 勤 を 拒 否 した 場 合 、 健 康 上 の 理 由 による 勤 務 継
続 が 不 可 能 な 場 合 の 退 職 等 については、 平 均 給 与 の2 週 間 分 の 退 職 金 が 支 給 される。
また、 雇 用 契 約 又 は 集 団 協 定 において、 退 職 金 の 支 給 について、より 高 い 金 額 を 制 定 すること
ができる。
給 与 については 個 人 所 得 税 が 課 税 され、その 税 率 は 一 律 13%であり、 源 泉 徴 収 をして 納 付 す
る。 平 均 給 与 3ヶ 月 分 ( 極 北 地 域 の 被 雇 用 者 の 場 合 は6ヶ 月 分 )を 超 えない 退 職 金 は 非 課 税 とな
る。
義 務 付 けられていないが、 一 部 の 企 業 において 金 銭 的 手 当 又 は 食 券 の 形 態 で 支 給 される。 食
事 手 当 は 所 得 とみなされ、 個 人 所 得 税 が 課 税 される。
義 務 付 けられていない。 支 給 されるケースは 少 ない。 支 給 する 場 合 、 個 人 所 得 税 が 課 税 され
る。
旧 ソ 連 時 代 、 企 業 保 有 のサナトリウム( 保 養 所 )、スポーツセンター 等 の 施 設 の 無 料 使 用 が 認 め
られていたが、 現 在 この 制 度 はごく 一 部 の 企 業 にしか 残 っていない。
雇 用 主 は、 被 雇 用 者 のために、 労 災 ・ 職 業 病 の 保 険 に 加 入 する 義 務 がある。 保 険 料 は、 業 種
によるが、 労 災 ・ 職 業 病 のリスクの 高 い 業 種 についてより 高 い 保 険 料 が 課 される。 保 険 料 率 は
0.2%~8.5%。 労 災 ・ 職 業 病 の 場 合 には 保 険 金 が 支 給 される。
―
「ロシア 連 邦 国 税 基 本 法 第 2
部 」(2000 年 8 月 5 日 付 117-FZ
号 ) 第 23 章
第 217 条 第 1 項 第 3 号
―
―
―
連 邦 法 第 125-FZ 号 「 労 災 ・ 職
業 病 に 関 する 強 制 的 社 会 保
険 について」(1998 年 7 月 24
日 )
連 邦 法 第 228-FZ 号 「2013 年 、
2014 年 及 び2015 年 の 計 画 期
間 にかかる 労 災 ・ 職 業 病 に 関
する 強 制 社 会 保 険 について」
(2012 年 12 月 3 日 付 )
全 ての 雇 用 主 は、ロシア 連 邦 年 金 基 金 、ロシア 連 邦 社 会 保 険 基 金 、ロシア 連 邦 強 制 医 療 保 険
連 邦 法 第 212-FZ 号 「 年 金 基
基 金 のそれぞれに 対 して 被 雇 用 者 の 保 険 料 を 支 払 う 義 務 がある。 社 会 保 険 料 負 担 率 の 内 訳
金 、 社 会 保 険 基 金 、 連 邦 ・ 地
は、 年 金 基 金 が22%、 社 会 保 障 基 金 が2.9%、 連 邦 医 療 基 金 が5.1%である。 社 会 保 険 料 を 算
方 強 制 医 療 保 険 保 険 基 金 へ
出 する 基 準 額 が 年 間 56 万 8,000ルーブル(2013 年 1 月 1 日 以 降 )を 超 える 場 合 、その 超 過 分 に
の 保 険 料 について」(2009 年 7
10%の 年 金 基 金 の 保 険 料 のみ 課 される。 保 険 料 の 対 象 となる 給 与 額 の 算 定 に 際 して、ほとんど
月 24 日 付 )
の 支 払 が 含 まれるが、 例 えば 退 職 金 等 対 象 とならないものもある。
職 業 訓 練 の 必 要 性 と 内 容 は 原 則 雇 用 主 の 裁 量 によるが、 法 律 に 規 定 されるケースについて
は、 義 務 付 けられることもある。
国 家 公 務 員 を 除 き、 特 に、 職 員 募 集 方 法 について 特 定 方 法 が 義 務 付 けられているわけではな
い。ただし、 募 集 に 際 して 差 別 をすることは 禁 止 されている。
労 働 法 第 31 章
―
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日 本 貿 易 振 興 機 構 海 外 調 査 部 欧 州 ロシア CIS 課 宛
● ジェトロアンケート ●
調 査 タイトル: 欧 州 ・ロシア 雇 用 制 度 一 覧
今 般 、ジェトロでは、 標 記 調 査 を 実 施 いたしました。 報 告 書 をお 読 みになった 感 想 につ
いて、 是 非 アンケートにご 協 力 をお 願 い 致 します。 今 後 の 調 査 テーマ 選 定 などの 参 考 にさ
せていただきます。
■ 質 問 1: 今 回 、 本 報 告 書 での 内 容 について、どのように 思 われましたでしょうか?(○
をひとつ)
4: 役 に 立 った 3:まあ 役 に 立 った 2:あまり 役 に 立 たなかった 1: 役 に 立 たなかった
■ 質 問 2:1 使 用 用 途 、2 上 記 のように 判 断 された 理 由 、3その 他 、 本 報 告 書 に 関 するご
感 想 をご 記 入 下 さい。
■ 質 問 3: 今 後 のジェトロの 調 査 テーマについてご 希 望 等 がございましたら、ご 記 入 願 い
ます。
■お 客 様 の 会 社 名 等 をご 記 入 ください。( 任 意 記 入 )
会 社 ・ 団 体 名
□ 企 業 ・ 団 体
ご 所 属
部 署 名
□ 個 人
※ご 提 供 頂 いたお 客 様 の 情 報 については、ジェトロ 個 人 情 報 保 護 方 針 (http://www.jetro.go.jp/privacy/)に 基 づき、
適 正 に 管 理 運 用 させていただきます。また、 上 記 のアンケートにご 記 載 いただいた 内 容 については、ジェトロの 事 業 活
動 の 評 価 及 び 業 務 改 善 、 事 業 フォローアップのために 利 用 いたします。
~ご 協 力 有 難 うございました~