欧州・ロシア雇用制度一覧(3.0MB) - JETRO

英 国 の 雇 用 制 度 一 覧 (2013 年 1 月 末 時 点 )
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
雇
用
条
件
労
働
時
間
定 年
労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
労 働 時 間
残 業 の 取 り 扱 い
法 律 上 、 規 定 はない。 定 年 制 を 導 入 する 場 合 、 一 定 の 年 齢 で 業 務 遂 行 能 力 が 低 下 するなど、 客 観
的 に 正 当 であることを 証 明 する 必 要 がある。 根 拠 のない 定 年 は 年 齢 に 対 する 差 別 ( 賠 償 額 に 上 限
なし)となるため、 通 常 は 定 めない。
労 働 組 合 に 加 入 する 権 利 は 被 雇 用 者 に 保 障 されているが、 組 合 への 加 入 は 任 意 である。 労 働 者 を
21 名 以 上 雇 用 する 雇 用 主 には、 労 働 組 合 を 承 認 し、 労 働 組 合 による 団 体 交 渉 に 応 じる 義 務 があ
る。
成 人 労 働 者 (Adult Workers、18 歳 以 上 ):
1. 法 定 労 働 時 間 ( 残 業 を 含 む)の 上 限 は1 週 当 たり 平 均 48 時 間 だが、 例 外 も 認 められ、 当 事 者 の 合
意 によって48 時 間 を 超 過 する 労 働 も 可 能 (ただし、 航 空 機 乗 務 員 、3.5トンを 超 えるトラック 運 転 手 な
ど 認 められない 職 種 がある)。1 週 当 たりの 労 働 時 間 は、 通 常 17 週 の 期 間 ( 基 準 期 間 =reference
period)を 基 準 に 各 週 を 平 均 して 算 定 する。
2. 成 人 労 働 者 には 次 の 権 利 が 認 められている:
(i) 連 続 して6 時 間 を 超 えて 労 働 する 場 合 、20 分 の 休 憩 。
(ii) 労 働 日 と 労 働 日 の 間 に 最 低 11 時 間 の 休 息 。
(iii)1 週 間 に 一 度 、 連 続 24 時 間 の 休 息 。または2 週 間 に 一 度 、 連 続 48 時 間 の 休 息 。
2010 年 平 等 法 〔Equality Act
2010〕、2006 年 雇 用 平 等 ( 年 齢 )
規 則 〔The Employment Equality
(Age) Regulations 2006〕
1992 年 労 働 組 合 労 働 関 係 ( 統
合 ) 法
若 年 労 働 者 (Young Workers、18 歳 未 満 かつ 学 卒 年 齢 以 上 ※):
1998 年 労 働 時 間 規 則
1.1 日 8 時 間 、または 週 40 時 間 を 超 えて 働 くことは 認 められない( 様 々な 厳 格 な 条 件 を 満 たしている
〔The Working Time Regulations
場 合 のみ 認 められる)。
1998〕
2. 若 年 労 働 者 は 次 の 権 利 が 認 められている:
(i)4 時 間 30 分 を 超 える 労 働 の 場 合 に30 分 の 休 憩 。
(ii) 労 働 日 と 労 働 日 の 間 に 最 低 12 時 間 の 休 息 。
(iii)1 週 間 のうち、 最 低 48 時 間 の 休 息 。
※ 学 卒 年 齢 以 上 とは、15 歳 以 上 、かつイングランドとウエールズでは 義 務 教 育 年 齢 (compulsory
school age) 以 上 、 スコットランドでは 就 学 年 齢 (school age) 以 上 。
〈 注 意 事 項 〉 交 替 制 、 深 夜 勤 務 に 関 する 規 制 があり、 考 慮 に 入 れなくてはならない。 一 般 的 な 労 働
時 間 は1 週 35~40 時 間 。このほかに 通 常 1 時 間 の 昼 食 時 間 、の 他 に 必 要 とされる 休 憩 時 間 が 付 与 さ
れる。さらに 労 働 時 間 は 医 師 など 一 部 業 種 では 異 なることがある。
悪 天 候 や 交 通 機 関 の 運 休 ・ストライキなどによる 遅 刻 、 欠 勤 があっても、その 時 間 を 有 給 にする 義 務
はない。
雇 用 契 約 で 規 定 されている 時 間 を 超 える 労 働 を 時 間 外 勤 務 ( 超 勤 、 残 業 など)と 呼 び、 雇 用 契 約 に
時 間 外 勤 務 労 働 に 応 じる 旨 記 載 されている 場 合 のみ、 時 間 外 勤 務 に 応 じる 義 務 がある。その 場
合 、 通 常 は 法 定 労 働 時 間 ( 週 平 均 48 時 間 )を 超 えてはならない。 通 常 、 雇 用 契 約 に 記 載 されていな
ければ、 雇 用 主 と 被 雇 用 者 間 の 問 題 である。しかし、 法 定 労 働 時 間 を 超 えて 働 く 場 合 は、あらかじ
めサイン 入 り 書 面 で 労 働 時 間 超 勤 に 関 する 取 り 決 めがされていを 行 われなければならない。さら
に、 時 間 外 労 働 超 勤 手 当 ては 最 低 賃 金 水 準 を 下 回 ってはならない。 管 理 職 スタッフには 超 勤 手 当
てが 支 給 されないことが 多 い。 非 管 理 職 スタッフまたは 現 業 職 の 超 勤 手 当 ては 通 常 、50%の 割 増 。
1998 年 労 働 時 間 規 則
休
暇
制
度
フレキシブル・ワーク
休 暇 制 度 全 般
病 欠
育 児 ・ 介 護 中 の 被 雇 用 者 でその 雇 用 主 の 下 で26 週 以 上 働 いた 者 は、フレキシブルワークの 申 請 が
可 能 。
育 児 ・ 介 護 中 とは、16 歳 未 満 の 子 供 ( 障 がい 児 の 場 合 は18 歳 未 満 )を 育 てているか 障 がい 者 手 当 て
受 給 資 格 保 持 者 の 介 護 をしており、 過 去 12カ 月 以 内 に 他 社 でフレキシブルワークの 申 請 をしてい 2002 年 雇 用 法 〔Employment Act
ないもの。
2002〕
「フレキシブルワーク」の 形 態 :
2002 年 フレキシブル 労 働 ( 手 続 き
(i)パートタイム:(1 週 間 当 たり 労 働 日 を 減 らす、 等 )
要 件 ) 規 則 〔The Flexible
(ii)フレックス・タイム: 働 く 時 間 を 選 択 する( 通 常 コア 時 間 帯 が 設 けられる)
Working (Procedural
(iii) 年 間 労 働 時 間 契 約 制 (annualised hours):1 年 間 で 働 く 時 間 を 選 択 する
Requirement) Regulations 2002〕
(iv) 圧 縮 労 働 時 間 制 (compressed hours):1 日 当 たりは 長 時 間 で、 少 ない 日 数 働 く
2002 年 フレキシブル 労 働 ( 適 格 ・
(v) 時 差 出 勤 ・ 終 業 (staggered hours): 出 勤 ・ 休 憩 ・ 終 業 時 間 を 通 常 から 変 更 する
苦 情 ・ 救 済 ) 規 則
(vi)ジョブ・シェアリング:1 人 分 として 割 り 当 てられた 労 働 時 間 を 他 者 と 分 担 する
〔The Flexible Working
(vii) 在 宅 勤 務 : 自 宅 で 就 業 する
(Eligibility Complaints and
Remedies) Regulations 2002〕
〈 注 意 事 項 〉 雇 用 主 は 以 下 の 理 由 の 場 合 拒 否 できる。 事 業 へのダメージとなる 追 加 コストが 発 生 す
る、 顧 客 ニーズに 応 えられなくなる、 人 員 の 再 配 置 が 困 難 な 場 合 など。 拒 否 された 被 雇 用 者 は、 不
服 申 し 立 て、または 訴 訟 を 起 こす 権 利 がある。
1. 被 雇 用 者 は 最 低 5.6 週 間 の 有 給 休 暇 を 取 る 権 利 がある。ただし、 法 定 有 給 休 暇 の 年 間 上 限 は28
日 。
2.パートタイム 従 業 員 は 比 例 配 分 ベースで 同 等 の 休 暇 を 取 得 する 権 利 がある。
3. 法 的 にはバンクホリデー、 公 休 日 (8 日 )は 有 給 休 暇 の 対 象 とはならない。
4.バンクホリデー、 公 休 日 に 労 働 した 場 合 に 自 動 的 により 高 い 賃 金 を 受 け 取 る 権 利 が 生 じることは
ない。
5. 法 定 の 最 小 限 の 休 日 以 外 に 雇 用 主 が 設 定 する 休 日 について、 雇 用 主 は 独 自 の 規 則 を 設 定 す
る 権 利 がある。
6. 交 通 ストなどにより 通 勤 が 困 難 が 予 想 される 場 合 、 雇 用 主 は 事 前 に( 休 暇 期 間 の2 倍 の 通 知 期
間 : 休 暇 1 日 は 通 知 2 日 ) 被 雇 用 者 に 有 給 休 暇 をとるよう 要 請 することができる。
1. 一 定 の 基 準 を 満 たした 場 合 、 法 定 傷 病 手 当 て(Statutory Sick Pay:SSP)が 支 給 される。 企 業 の
疾 病 手 当 ては 任 意 だが、 基 準 を 満 たせば 支 給 されることが 多 い。 連 続 8 日 間 以 上 の 病 欠 には、 医
者 の 診 断 書 が 必 要 。
2. 雇 用 契 約 を 結 ぶ 被 雇 用 者 は 次 の 条 件 を 満 たせば 最 長 28 週 間 までSSPを 受 け 取 ることができる。
(i) 週 末 、バンクホリデー、 通 常 労 働 をしない 日 も 含 んで4 日 以 上 連 続 で 病 気 を 患 い;
(ii)8 週 間 平 均 で 週 給 107ポンド 以 上 の 給 与 を 受 け 取 っている。
3. 複 数 の 会 社 の 被 雇 用 者 となっている 場 合 、それぞれの 雇 用 主 からSSPを 受 け 取 ることができる。
4. 標 準 的 なSSPは 週 85.85ポンド。
1998 年 労 働 時 間 規 則
1992 年 社 会 保 障 管 理 法 〔Social
Security Administration Act
1992〕、
1982 年 法 定 疾 病 手 当 て( 一 般 )
規 則 〔The Statutory Sick Pay
(General) Regulations 1982〕、
1992 年 社 会 保 障 拠 出 給 付 法
〔Social SecurityContributions
and Benefits Act 1992〕、
1991 年 法 定 疾 病 手 当 て 法
〔Statutory Sick Pay Act 1991〕
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