欧州・ロシア雇用制度一覧(3.0MB) - JETRO

法
令
・
機
関
等
制 度 主 な 内 容 根 拠 法
労 働 関 係 法 ( 最 上 位 法 )
労 働 監 督 機 関 ( 届 出 機 関 )
労 使 紛 争 解 決 のための
法 的 手 続 き
ドイツの 雇 用 制 度 一 覧
基 本 法 ( 憲 法 )の 下 、 労 働 法 という 一 つの 体 系 だった 法 律 はなく、 労 働 契 約 については 民 法
が 根 拠 法 となるが、その 他 案 件 に 応 じ 労 働 時 間 法 、 解 雇 保 護 法 、 母 性 保 護 法 、 職 場 保 護 法
など 多 くの 関 連 法 規 が 存 在 する。
州 法 に 基 づき 定 められた 営 業 監 督 官 が、 各 法 律 及 びそれに 基 づく 法 規 命 令 が 遵 守 されるよ
う 監 督 を 実 施 。 安 全 衛 生 については、 州 政 府 の 労 働 保 護 監 督 官 に 加 え、 労 災 保 険 組 合 の 監 各 州 法
督 官 が 指 導 等 を 実 施 。 届 出 機 関 : 労 働 局 、 社 会 保 険 局 、 雇 用 責 任 保 険 組 合 など。
労 使 間 の 紛 争 は 州 および 連 邦 レベルでの 労 働 裁 判 所 が 司 法 判 断 する( 三 審 制 )。 労 使 紛 争
の 約 90%は 和 解 で 解 決 する。
基 本 法 、 民 法 、 労 働 時 間 法 、
解 雇 保 護 法 、 母 性 保 護 法 、
職 場 保 護 法 、 連 邦 休 暇 法 、な
ど
労 働 裁 判 所 法
(Arbeitgerichtgesetz)
雇 用 契 約 形 態 及 び
その 手 続 き
通 常 、 雇 用 主 と 被 雇 用 者 間 で 書 面 による 契 約 が 締 結 される。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
試 用 期 間
3~6ヵ 月 の 試 用 期 間 を 設 定 するのが 一 般 的 。 雇 用 主 側 が 適 性 なしと 判 断 した 場 合 、2 週 間 の
予 告 期 間 で 解 雇 することができる。また、 被 雇 用 者 からも2 週 間 の 予 告 期 間 で 試 用 期 間 の 終
了 とともに 雇 用 契 約 の 終 了 ( 退 職 )を 申 し 出 ることもできる。 試 用 期 間 を 設 定 する 場 合 は 雇 用
契 約 に 明 記 する 必 要 がある。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
退 職
被 雇 用 者 より 契 約 終 了 を 申 し 出 る 場 合 、 予 告 期 間 を 遵 守 する 必 要 がある。 契 約 終 了 日 は15
日 または 月 末 で、 予 告 期 間 は4 週 間 である( 勤 務 期 間 に 応 じて 変 動 することはない)。
民 法
(Buergerliches Gesetzbuch)
雇
用
条
件
解 雇
(1)10 名 を 超 える 被 雇 用 者 を 雇 用 している 事 業 所 においては、 解 雇 される 被 雇 用 者 が6ヵ 月
以 上 中 断 することなく 勤 務 している 場 合 、 解 雇 保 護 法 の 対 象 となる。 解 雇 通 知 に 際 しては、
予 告 期 間 を 遵 守 し、 解 雇 理 由 を 明 示 する 必 要 がある。また、 労 使 協 議 会 が 存 在 する 事 業 所
においては、 雇 用 主 は 解 雇 する 旨 、 労 使 協 議 会 に 事 前 に 書 面 で 通 知 しなければならない。
労 使 協 議 会 は、それに 対 し 懸 念 を 表 明 したり、 特 定 の 条 件 において 異 義 を 申 し 立 てることが
できる。 労 使 協 議 会 が 異 議 を 申 し 立 て、さらに 被 雇 用 者 が 告 訴 した 場 合 、 労 働 裁 判 所 におけ
る 手 続 きが 終 了 するまで、 雇 用 主 は 雇 用 を 継 続 しなければならない。
(2) 解 雇 事 由 は、 次 のうち 少 なくともどれか 一 つに 基 づくものである 必 要 がある。1 当 人 の
適 性 ・ 能 力 の 不 足 、 長 期 にわたり 治 癒 の 見 込 みのない 傷 病 など、2 当 人 の 行 動 ( 違 反 行 為 、
成 績 不 振 、 勤 務 態 度 など)、3 差 し 迫 った 経 営 上 の 必 要 性 。 特 に、 経 営 上 の 必 要 性 を 理 由 と
した 解 雇 の 場 合 、 解 雇 による 影 響 が 比 較 的 少 ない 者 を 選 抜 する 必 要 がある( 年 齢 、 勤 務 年
数 、 配 偶 者 ・ 子 供 に 対 する 責 任 の 有 無 を 考 慮 する)。
(3) 以 下 の 場 合 、 解 雇 は 禁 じられている。1 母 性 保 護 法 による 保 護 を 受 けている 者 ( 妊 娠
中 および 産 後 4ヵ 月 間 ないし 育 児 休 暇 中 の 職 員 )、2 兵 役 ないしその 代 替 の 社 会 奉 仕 に 従
事 している 者 、3 労 使 協 議 会 メンバー、4 重 度 の 障 害 者
(4) 解 雇 に 際 しては、 予 告 期 間 を 遵 守 する 必 要 がある。 予 告 期 間 は 勤 務 年 数 に 応 じて 変 動
する。 解 雇 は 月 末 付 となる( 勤 続 年 数 2 年 未 満 の 場 合 は 解 雇 月 の15 日 までに 通 知 すれば 良
い。)。
(5) 予 告 期 間 は 以 下 のとおり。2 年 未 満 :4 週 間 ( 解 雇 月 の15 日 も 可 )、2 年 以 上 5 年 未 満 :1ヵ
月 、5 年 以 上 8 年 未 満 :2ヵ 月 、8 年 以 上 10 年 未 満 :3ヵ 月 、10 年 以 上 12 年 未 満 :4ヵ 月 、12 年 以
上 15 年 未 満 :5ヵ 月 、15 年 以 上 20 年 未 満 :6ヵ 月 、20 年 以 上 :7ヵ 月
民 法 (Buergerliches
Gesetzbuch)、 解 雇 保 護 法
(Kuendigungsschutzgesetz)、
母 性 保 護 法
(Mutterschutzgesetz)、 職 場
保 護 法
(Arbeitsplatzschutzgesetz)、
社 会 奉 仕 法
(Zivildienstgesetz)、 重 度 障
害 者 法
(Schwerbehindertengesetz)
定 年
「 年 金 受 給 開 始 時 点 で 雇 用 関 係 が 自 動 的 に 終 了 する」と 規 定 するのが 一 般 的 。 契 約 や 労 働
協 約 に 規 定 がない 場 合 は 通 常 の 解 雇 ・ 退 職 の 手 続 きが 必 要 。
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労 働 組 合 ( 職 種 別 )への
加 入
労 働 組 合 は 産 業 分 野 別 に 組 織 されており、 加 入 は 任 意 である。 労 働 組 合 と 当 該 産 業 の 雇 用
主 団 体 間 で 締 結 される 労 働 協 約 は、 連 邦 労 働 省 が 一 般 的 拘 束 を 命 じた 場 合 、 組 合 員 だけで -
なく、その 産 業 及 び 適 用 地 域 すべての 被 雇 用 者 に 適 用 される。
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