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СОВРЕМЕННЫЕ ВОПРОСЫ ЯПОНОВЕДЕНИЯ<br />

В ЛИНГВИСТИЧЕСКОЙ ПАРАДИГМЕ<br />

言 語 学 のパラダイムにおける 日 本 研 究 の 現 代 的 な 問 題<br />

「- 単 一 事 象 」 自 動 詞 について<br />

劉 剣<br />

日 本 、 茨 城 県<br />

1. はじめに<br />

Participant structure から 考 えれば、 参 与 者 一 つの 事 象 を 言 語 化 する 際 には、<br />

自 動 詞 を 選 択 して 表 現 するのが 普 通 である。たとえば、「 太 郎 が 走 る」「 芽 が 生 え<br />

る」「 水 が 流 れる」のような 事 象 には、それぞれ「 太 郎 」「 芽 」「 水 」という 一 つの<br />

参 与 者 しかない。このような 参 与 者 一 つの 事 象 を「 単 一 事 象 」と 呼 ぶことにする。<br />

一 方 、 参 与 者 が 二 つあり、 参 与 者 間 は 典 型 的 な 主 体 ― 客 体 の 関 係 にある 事 象<br />

を 言 語 化 する 際 には、 他 動 詞 を 選 択 して 表 現 するのが 普 通 である。たとえば、「 太 郎<br />

は 木 を 植 えた」や「 太 郎 は 家 を 建 てた」のような 事 象 には、それぞれ「 太 郎 ― 木 」<br />

「 太 郎 ― 家 」という 二 つの 参 与 者 があり、 参 与 者 間 は、「 主 体 動 作 が 客 体 変 化 を 引 き<br />

起 こす」という「 引 き 起 こし」の 関 係 にある。このような 事 象 を 複 合 事 象 と 呼 ぶこと<br />

にする。<br />

上 の 事 を 逆 の 方 向 からいうと、 自 動 詞 は 単 一 事 象 を 表 し、 他 動 詞 は 複 合 事 象<br />

を 表 すのが 普 通 である。<br />

しかし、 参 与 者 が 二 つあり、 参 与 者 間 は 典 型 的 な 主 体 ― 客 体 の 関 係 にある 事<br />

象 は、 他 動 詞 ではなく、 自 動 詞 として 言 語 化 する 場 合 もある。たとえば、「 木 が 植 わ<br />

った」や「 家 が 建 った」のような 例 が 挙 げられる。 誰 か 意 識 的 に 木 を 植 えるという 動<br />

作 が 前 提 とならないと、 木 が 植 わるとは 言 えない。 山 に 自 然 に 生 えている 木 について<br />

は「 木 が 植 わる」と 言 えない。Participant structure の 観 点 からみれば、このような<br />

事 象 は 他 動 詞 が 表 す 複 合 事 象 と 同 じ、 自 動 詞 が 表 す 単 一 事 象 と 違 うことがわかる。つ<br />

まり、「- 単 一 事 象 」なのに、 自 動 詞 として 表 現 される。このような 自 動 詞 を「- 単<br />

一 事 象 」 自 動 詞 と 呼 ぶことにする。<br />

自 動 詞 の 実 例 の 動 向 からみると、「- 単 一 事 象 」 自 動 詞 は、「- 単 一 事 象 」<br />

としか 解 釈 されないもの、 言 い 換 えれば、 専 用 「- 単 一 事 象 」 自 動 詞 もあれば、 通 常<br />

「+ 単 一 事 象 」を 表 す 自 動 詞 が、 一 部 の 用 法 で「- 単 一 事 象 」を 表 すようなものもあ<br />

る。 前 者 は、たとえば「 建 つ、 植 わる」のようなものであり、 後 者 は、たとえば「ミ<br />

ルクに 砂 糖 が 入 っている」のような「 入 る」の 一 部 の 用 法 である。<br />

また、「 見 える」や「 煮 える」のような 自 動 詞 は 最 初 の 段 階 で「 煮 る」とい<br />

う 他 動 的 行 為 を 前 提 としないと 成 り 立 たないが、しかし、「 煮 る」という 他 動 的 行 為<br />

は 完 全 に 直 接 的 に「 煮 える」という 変 化 をもたらすわけではない。むしろ、「 煮 る」<br />

は「 煮 える」を「 補 助 ないし 促 進 」させた 後 、「 煮 える」 主 体 、たとえば「イモが 煮<br />

える」のイモは、それ 自 体 で 変 化 する。「 煮 える」は「- 単 一 事 象 」と「+ 単 一 事<br />

象 」の 真 中 にある 中 間 的 な 事 象 ではないかと 思 われる。また、「このイモはよく 煮 え<br />

るよ」「この 本 はよく 売 れる」などのように、「 煮 える」 類 自 動 詞 は「よく」と 共 起<br />

するので、 変 化 事 象 自 動 詞 ではなく、ものの 能 力 を 表 す 状 態 動 詞 となる 可 能 性 が 高 い。<br />

それに 対 して、 完 全 な「- 単 一 事 象 」 自 動 詞 は「よく」と 共 起 しない。「✳このビル

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