日 本 林 業 技 術 協 会

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わが 国 の 合 板 工 業 について
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1. 沿 革
わが 国 の 合 板 工 業 は 約 50 年 の 歴 史 を 有 し, 戦 前 最 磯
期 の 昭 和 14,5 年 頃 の 生 産 量 は 約 8 億 平 方 尺 , 輸 出 量
嫁 イギリスその 他 を 中 心 として 約 2 傭 平 方 尺 に 達 し, 世
界 に 於 ける 主 要 な 合 板 生 産 国 であると 同 時 に 品 質 的 にも
鍾 良 で, 接 着 剤 として 主 にミルクカゼインを 使 用 してお
り, 当 時 としては 耐 水 性 も 良 好 で 市 場 において 好 評 を 得
ていた。 戦 時 中 には 合 板 製 造 按 術 に 鮨 いて 箸 るしい 進 歩
が 見 られ, 特 に 石 炭 酸 樹 脂 を 主 体 とする 合 成 樹 I 龍 龍 緕 リ
に 関 する 研 究 は 極 めて 活 溌 に 行 われ, 一 部 の 工 場 に 於 い
てはホツ1、プレスを 設 備 して 航 空 機 用 その 他 として 優 秀
な 合 板 を 生 産 していた。
しかしながら 第 2 次 大 戦 中 にその 生 産 設 備 の 大 半 を 焼
失 し, 昭 和 20 年 の 生 産 量 は1 億 平 方 尺 を 割 るまでに 激
減 した。
戦 後 は 復 興 資 材 として 大 量 の 需 要 があったため, 生 産
量 朧 北 海 道 地 区 を 中 心 として 急 速 に 上 昇 した。しかし 乍
ら 当 時 は 接 着 剤 は 極 度 に 不 足 し,かつ 機 械 設 備 も 老 朽 し
あるいは 戦 時 中 に 製 造 せられた 粗 悪 品 で 更 新 が 困 難 であ
ったため, 当 時 の 製 品 は 品 質 的 には 極 めて 劣 悪 なものが
多 く, 戦 時 中 に 培 かわれた 技 術 はまったく 工 場 生 産 に 応
用 されなかったため, 市 場 に 於 ける 声 価 は 必 ずしも 良 く,
なかった。かような 悩 勢 に 加 えて 国 産 材 による 擾 良 原 木
の 供 給 には 限 度 があったため, 昭 和 24,5 年 頃 までの 生
産 量 は 約 4 億 平 方 尺 にとどまり,その 飛 躍 的 な 増 加 は 極
めて 困 難 であった。 合 板 生 産 がその 後 に 於 いて 極 めて 急
速 に 活 溌 になった 理 由 はいくつか 考 えられる。すなわち
(1) 最 も 重 要 なことは 自 由 貿 易 再 開 によるフィリッピン
からのラワン 材 の 大 遥 輸 スであり,これが 合 板 工 場 が 大
規 模 生 産 を 行 なう 直 接 の 動 機 となった。2この 頃 ほ 一
賎 経 済 も 安 定 に 向 かい, 接 着 剤 原 料 としても 優 良 なもの
が 得 られ, 特 に 尿 素 鋤 旨 接 着 剤 が 広 く 用 いられ, 合 板 の
品 質 を 急 速 に 向 上 せしめ, 結 局 は 合 板 製 造 方 式 を 従 来 の
冷 圧 方 式 から 熱 圧 方 式 に 移 行 せしめるまでに 発 展 したこ
と。(3) 合 板 機 械 製 造 業 者 はこれらの 情 勢 に 応 じ, 生 産
機 械 を 穣 極 的 に 改 善 し, 齢 層 のよい 安 価 な 磯 械 を 提 供 し
たこと,さらに, 仏 ) 分 板 製 造 業 者 が 製 造 技 術 の 進 歩 ,
品 質 の 向 上 に 絶 大 な 熱 意 を 示 し, 進 んで 国 内 及 び 海 外 の
筆 者 ・ 林 野 庁 林 産 課
市 場 を 開 拓 したこと 等 であり,これらが 海 外 特 にアメリ
カ 市 場 の 好 況 と 相 俟 って 第 1 表 に 示 す 如 く 生 産 量 は 極 め
て 箸 るしい 増 加 を 見 たの 承 ならず, 輸 出 量 も 飛 躍 的 に 増
加 したのである。
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第 1 表 合 板 の 生 産 及 び 輸 出 ( 単 位 1000 平 方 尺 )
ペ ニ ヤ
チ ス 特 需 合 計
鱸 | 榊 | 輸 鬮 ” ト
エ
昭 ,’
20227 95,050 ヨ 引 司 95,0501 419
212851 180,091 司 二 一 180,091 632
2231
綴 i 鯛 " 三 擬 ; 蓑
2326
2421
議
3022011,195,198629,509116,26917,2531,858,2291 292251 95…・'z|f::::;::::l:"…‘ 8,469
( 林 野 庁 林 産 課 鯛 )
2. 生 産 の 現 況
わが 国 の 合 板 工 業 憾 単 板 工 場 を 含 めて220 工 場 によっ
て 織 成 され, 昭 和 30 年 の 総 生 起 童 は18.6{ 瀞 Z 方 尺 ,
輸 出 量 は6.3 億 平 方 尺 に 達 しているが, 樹 種 別 に 見 ると
ラワンが 鴎 到 的 に 多 く 第 2 表 に 示 す 如 ・く, 昭 和 30 年 に
於 いては 全 量 の 約 83%に 達 しており 従 来 ラワン 材 恢 存
第 2 表 合 板 樹 材 種 別 生 産 量 ( 単 位 1000 平 方 尺 )
30 年
比 率 %
卿 繍 i、 蘆 皇 雫 蝿 肇 …",
ラワン
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せ
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ら
やちだも
その 他
計
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1,182,420
82,024
79,188
68,530
16,746
10,0”
5,554
3,067
3,309
1,445,937
81.8
5.7
5.5 1
4.41
1.1
0.7
0.4
0.2
0.2
100.0
1,545,758
71,119
97,429
68,310
40,059
8,224
7,654
7,769
11,907
1,858,229
8
0
1
3
●0
8
5
●2
8
●7
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4
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0
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●
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寺
( 林 野 庁 林 産 課 調 )
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