日 本 林 業 技 術 協 会

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繁 沢 :わが 国 の 合 板 工 業 について
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第 4 表 年 次 別 ラワン 材 輸 入 量 ( 千 石 )
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‘ 占 め, 昭 和 30 年 に 於 いては 約 虹 7 万 石 が 合 板 用 として
消 費 されたものと 推 定 せられている。かような 大 遥 の 原
木 を 南 方 諸 地 域 が 我 国 に 継 続 的 に 供 給 し 得 る 可 能 性 につ
いて 職 種 点 の 見 方 があるが, 比 島 のラワン 材 総 蓄 稜 憾
30 億 石 に 達 し, 現 在 の 全 伐 採 量 ほ 全 森 蔀 生 長 量 の53%
に 過 ぎないので, 量 的 にほ 充 分 の 供 給 力 をもっていると
見 ることが 出 来 る。しかしながら 既 に 開 発 され 林 分 に 於
いてば 箸 るしい 過 伐 が 行 われていることは 充 分 考 えられ
るのみならず, 自 国 に 於 いて 合 板 工 業 が 急 速 に 興 りつつ
ある 時 期 でもあり, 我 国 に 従 来 の 如 き 優 良 な 原 木 が 恒 続
的 に 輸 久 されるとは 考 えられない 因 子 がある。 少 くとも
品 質 的 には 輸 久 原 木 は 漱 次 低 下 することは 己 むを 得 ない
と 考 えられるので,これを 技 術 的 に 解 決 して 良 疑 の 合 板
を 安 定 して 生 産 することが 合 板 生 産 業 者 に 対 する 課 題 の
1つである。
一 方 国 産 材 については 年 間 約 100 万 石 が 合 板 用 として
生 産 されているが, 東 北 地 方 を 主 体 とするブナ 以 外 ほ 今
後 の 優 良 原 木 の, 供 給 増 加 を 翔 待 することは 困 難 である。
北 海 道 材 については 優 良 大 径 木 は 年 を 減 少 しており, 今
後 は 品 質 の 比 較 的 優 第 5 表 合 板 用 材 生 産 量 ( 千 石 )
良 でない 小 屋 木 を 有 樹 種 28 霊 29 年 度
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よって 優 良 な 合 板 を し 麺 詔 94
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給 を 保 統 せしある 嫌
努 めることが 特 に 北
海 道 地 方 の 合 板 工 業
に 課 せられた 課 題 の
1つである 蓬
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( 練 野 庁 林 産 諜 調 )
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我 国 に 於 ける 合 板 用 接 着 剤 は 昭 和 30 年 に 於 、、て 約 3
万 トンが 消 蕊 せられ,その 大 部 分 は 尿 素 樹 脂 接 着 剤 と 大
豆 グルーであり, 雷 ってその 主 体 をなしていたミルクカ
ゼイン 侭 現 在 は 殆 んど 使 用 されず, 僅 かに 大 豆 グルーに
混 合 されて 使 用 されているにすぎない。 大 豆 グルーも 年
狗 減 少 して 辮 り, 将 来 は 尿 素 樹 脂 を 中 心 とする 合 成 樹 脂
接 涛 剤 が 合 板 接 蒲 剤 の 始 んど 大 部 分 を 占 めるであろうと
考 えられる。 昭 和 30 年 の 尿 素 樹 脂 接 着 剤 の 生 産 量 は2
万 トンを 越 え,その 大 部 分 が 合 板 用 に 使 用 せられてい
る。 叉 メラミン 樹 脂 ,プエノ 戸 ル 樹 脂 の 生 産 量 も 漸 次 増
加 しており,これらば 完 全 耐 水 性 合 板 の 普 及 につれて 需
要 は 急 速 に 増 加 するものと 思 われるが, 昭 和 30 年 に 於
いては 生 産 綴 は 夫 灸 1,5001、ン2,000トン 程 度 である。
これらの 中 メラミン 鋤 離 餓 鍼 I 朧 生 産 方 式 の 合 理 化 とそ
れによる 価 格 篠 1ごが 期 待 し 得 るので 将 来 の 発 展 が 最 も 期
待 されるものである。
接 着 剤 供 給 錘 についてば 現 在 程 度 に 終 止 する 限 り 憂 慮
すべき 因 子 はないが, 合 成 樹 脂 原 料 であるブ‘オルマリン
の 供 給 可 能 量 に 臆 限 度 があり,これらの 接 蔚 剤 の 需 要 が
急 激 と 増 加 することがあれば,ある 程 度 の 価 絡 の 上 昇 も
あり 得 ると 思 われる。
4. 最 近 の 問 題
昭 和 28 年 以 来 国 内 及 び 国 外 特 にアメリカに 於 ける 建
築 ブームによるドアー 用 ラワン 合 板 の 大 鐙 需 要 がおこ
り, 我 国 の 合 板 生 産 設 備 は 急 速 に 近 代 化 せられ, 設 備 能
力 が 飛 躍 的 iこ 増 加 し, 輸 出 曇 は 箸 るしい 増 加 を 示 した。
この 情 勢 に 対 して 米 国 広 葉 樹 合 板 生 産 者 達 は 昭 和 29 年
9 月 関 税 引 上 げと 輸 入 数 鐡 の 制 限 を 関 税 委 員 会 に 提 訴 し
た。この 事 は 米 国 市 場 における 広 葉 樹 合 板 の 供 給 に 対 す
る 需 要 増 加 がある 程 度 の 限 界 に 達 したとの 判 断 庭 もとづ
くものと 考 えられるが, 幸 にして 合 板 需 認 まその 後 にお
いても 伸 長 を 示 し, 昭 和 30 年 6 月 に 到 り, 関 税 引 上 げ
の 必 要 なしと 認 める 関 税 委 員 会 の 結 論 によって 解 決 し
た。しかし 乍 らこれば 問 題 を 対 外 的 には 解 決 し 得 たが,
国 内 的 には 設 備 増 加 の 傾 向 ば 依 然 として 結 けられ,29 年
末 頃 から 一 部 において 蕊 癒 されていた 供 給 過 剰 傾 向 に 対
する 根 本 的 な 解 決 庭 はならなかった。そして 昭 和 30 年
に 入 ってからは 価 絡 低 下 の 傾 向 を 生 じ, 6 月 以 来 顕 著 な
現 実 となって 現 われたわけである。
かような 構 勢 に 対 し 日 本 合 板 輸 出 組 合 に 於 いては7 月
価 格 協 定 を 行 ない, ’0 月 以 来 は 輸 鍋 数 量 協 定 を 行 なっ
て, 輸 出 数 量 の 削 減 によって 価 格 の 安 定 をはかる 対 策 を
取 った。しかし 乍 らかかる 流 通 段 階 における 規 正 の 象 で
価 格 の 安 定 を 期 待 することには 無 理 があり, 生 産 段 階 に
おける 規 正 と 併 行 すべきものであることは 充 分 に 考 慮 せ
られ, 9 月 日 本 合 板 工 業 会 は 中 小 企 業 安 定 法 による 指 定
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